JP6890019B2 - 非水系二次電池用セパレータ及び非水系二次電池 - Google Patents
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Description
本開示の実施形態は、ポリフッ化ビニリデン系樹脂を含む接着性多孔質層を備えたセパレータであって、ドライヒートプレスによる電極との接着性が良好で、かつ、その後電解液浸漬後も電極との接着性に優れる非水系二次電池用セパレータを提供することを目的とし、これを解決することを課題とする。
[1] 多孔質基材と、前記多孔質基材の片面または両面に設けられ、アクリル系樹脂およびポリフッ化ビニリデン系樹脂を含む接着性多孔質層と、を備え、前記接着性多孔質層は、前記アクリル系樹脂およびポリフッ化ビニリデン系樹脂が混合された状態で含まれた多孔質構造を有しており、前記接着性多孔質層において、前記アクリル系樹脂およびポリフッ化ビニリデン系樹脂の合計質量に対して、前記アクリル系樹脂は2〜40質量%含まれており、前記アクリル系樹脂は、単量体成分としてアクリル系モノマーとスチレン系モノマーを含む共重合体であり、前記アクリル系樹脂の重量平均分子量は1万〜50万である、非水系二次電池用セパレータ。
[2] 前記アクリル系樹脂は、単量体成分としてアクリル系モノマー、スチレン系モノマー、および不飽和カルボン酸無水物を含む共重合体である、[1]に記載の非水系二次電池用セパレータ。
[3] 前記アクリル系モノマーが、アクリル酸、アクリル酸塩、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸塩、メタクリル酸エステルからなる群より選ばれる1種以上である、[1]〜[2]のいずれかに記載の非水系二次電池用セパレータ。
[4] 前記ポリフッ化ビニリデン系樹脂は、単量体成分としてフッ化ビニリデンおよびヘキサフルオロプロピレンを含む共重合体であり、当該共重合体におけるヘキサフルオロプロピレン単量体成分の含有量が3質量%〜20質量%であり、且つ、当該共重合体の重量平均分子量が10万〜150万である、[1]〜[3]のいずれかに記載の非水系二次電池用セパレータ。
[5] 前記接着性多孔質層は、内部に多数の微細孔を有し前記微細孔が連結された構造であるか、又は前記アクリル系樹脂及び前記ポリフッ化ビニリデン系樹脂が分子レベルで相溶化ないし均一に混合された状態でフィブリル状体を形成し、前記多数のフィブリル状体が一体的に連結した三次元網目状構造である、[1]〜[4]のいずれかに記載の非水系二次電池用セパレータ。
[6] 正極と、負極と、前記正極及び前記負極の間に配置された[1]〜[5]のいずれかに記載の非水系二次電池用セパレータとを備え、リチウムのドープ・脱ドープにより起電力を得る非水系二次電池。
本開示の非水系二次電池用セパレータ(「セパレータ」ともいう。)は、多孔質基材と、多孔質基材の片面又は両面に設けられた接着性多孔質層とを備える。
また、本開示のセパレータは、ドライヒートプレスによる電極との接着に優れ、さらに電解液に浸漬させた後も良好な接着状態が維持されるが故に、電池のサイクル特性(容量維持率)を向上させることができる。
この理由は定かではないが、アクリル系モノマーはアクリル基由来の極性が接着に大きく影響しているものと推測される。一方、スチレン系モノマーは極性度が小さため、電解液に対する溶解や膨潤を抑制する効果があると推測される。これらの組み合わせで、ドライヒートプレスによる電極との接着性を向上でき、さらにドライヒートプレスにより接着させた後に電解液に浸漬した場合でも、接着性多孔質層の過度な膨潤を抑制でき、電極との良好な接着状態が維持されるものと推測される。また、このようなアクリル系樹脂は、ポリフッ化ビニリデン系樹脂との親和性が高く、溶媒中に両樹脂を均一に溶解させることができ、均一な接着性多孔質層を形成しやすい。そして、接着性多孔質層においてアクリル系樹脂とポリフッ化ビニリデン系樹脂が特定の組成比で含まれ、両樹脂が分子レベルで均一に分散することで、セパレータと電極との接着も均一なものとなり、電池のサイクル特性の向上に寄与するものと考えられる。
本開示において多孔質基材とは、内部に空孔ないし空隙を有する基材を意味する。このような基材としては、微多孔膜;繊維状物からなる、不織布、紙等の多孔性シート;これら微多孔膜や多孔性シートに他の多孔性の層を1層以上積層した複合多孔質シート;などが挙げられる。多孔質基材としては、セパレータの薄膜化及び強度の観点から、微多孔膜が好ましい。微多孔膜とは、内部に多数の微細孔を有し、これら微細孔が連結された構造となっており、一方の面から他方の面へと気体あるいは液体が通過可能となった膜を意味する。
本開示において、多孔質基材の厚さは、良好な力学特性と内部抵抗を得る観点から、5μm〜25μmが好ましい。
ε={1−(Wa/da+Wb/db+Wc/dc+…+Wn/dn)/t}×100
本開示において接着性多孔質層は、多孔質基材の片面又は両面にセパレータの最外層として設けられ、セパレータと電極とを重ねてプレス又は熱プレスしたときに電極と接着する層である。
本開示において、接着性多孔質層に含まれるポリフッ化ビニリデン系樹脂としては、フッ化ビニリデンの単独重合体(即ちポリフッ化ビニリデン);フッ化ビニリデンと他の共重合可能なモノマーとの共重合体(ポリフッ化ビニリデン共重合体);これらの混合物;が挙げられる。フッ化ビニリデンと共重合可能なモノマーとしては、例えば、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニル、トリクロロエチレン等が挙げられ、1種類又は2種類以上を用いることができる。中でも、電極に対する接着性の観点から、VDF−HFP共重合体が好ましい。なお、ここで言う「VDF」はフッ化ビニリデン単量体成分を、「HFP」はヘキサフルオロプロピレン単量体成分を指しており、「VDF−HFP共重合体」とはVDF単量体成分及びHFP単量体成分を有するポリフッ化ビニリデン系樹脂を意味している。ヘキサフルオロプロピレンをフッ化ビニリデンと共重合することで、ポリフッ化ビニリデン系樹脂の結晶性、耐熱性、電解液に対する耐溶解性などを適度な範囲に制御できる。
VDF−HFP共重合体のHFP単量体成分含有量が20質量%以下であると、電解液に溶解しにくく過度に膨潤することもないので、電池内部において電極と接着性多孔質層との接着が保たれ得る。この観点から、VDF−HFP共重合体のHFP単量体成分含有量は、20質量%以下が好ましく、18質量%以下がより好ましく、15質量%以下が更に好ましい。
VDF−HFP共重合体のMwが150万以下であると、接着性多孔質層の塗工成形に用いられる塗工液の粘度が高くなり過ぎず成形性及び結晶形成がよく、接着性多孔質層の表面性状の均一性が高く、その結果として、電極に対する接着性多孔質層の接着が良好である。また、VDF−HFP共重合体のMwが150万以下であると、ドライヒートプレスを行った際のポリマー鎖の運動性が高く、電極表面の凹凸にポリマー鎖が入り込んでアンカー効果が発現し、電極に対する接着性多孔質層の接着を向上させ得る。これらの観点から、VDF−HFP共重合体のMwは、150万以下が好ましく、120万以下がより好ましく、100万以下が更に好ましい。
本開示のセパレータは、接着性多孔質層にポリフッ化ビニリデン系樹脂に加えてアクリル系樹脂も含まれている。アクリル系樹脂は、単量体成分としてアクリル系モノマーとスチレン系モノマーを含む共重合体であることが重要である。
本開示において、接着性多孔質層は、フッ化ビニリデン系樹脂及びアクリル系樹脂以外のその他の樹脂を含んでいてもよい。
本開示において、接着性多孔質層は、セパレータの滑り性や耐熱性を向上させる目的で、無機物又は有機物からなるフィラーを含んでいてもよい。その場合、本開示の効果を妨げない程度の含有量や粒子サイズとすることが好ましい。フィラーとしては、セル強度の向上及び電池の安全性確保の観点から、無機フィラーが好ましい。
本開示において、接着性多孔質層は、界面活性剤等の分散剤、湿潤剤、消泡剤、pH調整剤などの添加剤を含んでいてもよい。分散剤は、接着性多孔質層の塗工成形に用いられる塗工液に、分散性、塗工性及び保存安定性を向上させる目的で添加される。湿潤剤、消泡剤、pH調整剤は、接着性多孔質層の塗工成形に用いられる塗工液に、例えば、多孔質基材とのなじみをよくする目的、塗工液へのエア噛み込みを抑制する目的、又はpH調整の目的で添加される。
本開示において、接着性多孔質層の厚さは、多孔質基材の片面において、電極との接着性の観点から、0.5μm以上が好ましく、1.0μm以上がより好ましく、電池のエネルギー密度の観点から、8.0μm以下が好ましく、6.0μm以下がより好ましい。
d=4V/S
式中、dは接着性多孔質層の平均孔径(直径)、Vは接着性多孔質層1m2当たりの空孔体積、Sは接着性多孔質層1m2当たりの空孔表面積を表す。
接着性多孔質層1m2当たりの空孔体積Vは、接着性多孔質層の空孔率から算出する。接着性多孔質層1m2当たりの空孔表面積Sは、以下の方法で求める。
まず、多孔質基材の比表面積(m2/g)とセパレータの比表面積(m2/g)とを、窒素ガス吸着法にBET式を適用することにより、窒素ガス吸着量から算出する。これらの比表面積(m2/g)にそれぞれの目付(g/m2)を乗算して、それぞれの1m2当たりの空孔表面積を算出する。そして、多孔質基材1m2当たりの空孔表面積をセパレータ1m2当たりの空孔表面積から減算して、接着性多孔質層1m2当たりの空孔表面積Sを算出する。
本開示のセパレータの厚さは、機械的強度の観点からは、5μm以上が好ましく、電池のエネルギー密度の観点からは、35μm以下が好ましい。
本開示のセパレータは、例えば、下記工程(i)〜(iii)を有する湿式塗工法によって製造することができる。
(ii)塗工層を形成した多孔質基材を凝固液に浸漬し、塗工層において相分離を誘発しつつポリフッ化ビニリデン系樹脂及びアクリル系樹脂を固化させ、多孔質基材上に多孔質層を形成し、複合膜を得る工程。
(iii)複合膜を水洗及び乾燥する工程。
本開示の非水系二次電池は、リチウムのドープ・脱ドープにより起電力を得る非水系二次電池であり、正極と、負極と、本開示の非水系二次電池用セパレータとを備える。ドープとは、吸蔵、担持、吸着、又は挿入を意味し、正極等の電極の活物質にリチウムイオンが入る現象を意味する。
本開示の非水系二次電池は、本開示のセパレータがドライヒートプレスによる電極と強固に接着し、その後の電解液浸漬においても接着性が保持されるが故に、電池のサイクル特性(容量維持率)に優れる。
ドライ接着工程におけるプレス圧は、電極1cm2当たりの荷重として0.5kg〜40kgが好ましい。プレス時間は、プレス温度及びプレス圧に応じて調節することが好ましく、例えば0.1分間〜60分間の範囲で調節する。
実施例及び比較例で適用した測定方法及び評価方法は、以下のとおりである。
ポリフッ化ビニリデン系樹脂20mgを重ジメチルスルホキシド0.6mlに100℃にて溶解し、100℃で19F−NMRスペクトルを測定し、NMRスペクトルからポリフッ化ビニリデン系樹脂の組成を求めた。
樹脂の重量平均分子量(Mw)は、ゲル浸透クロマトグラフィー分析装置(日本分光社GPC−900)を用い、カラムに東ソー社TSKgel SUPER AWM−Hを2本用い、溶媒にN,N−ジメチルホルムアミドを使用し、温度40℃、流量10ml/minの条件で、ポリスチレン換算の分子量として測定した。
樹脂のガラス転移温度は、示差走査熱量測定(Differential Scanning Calorimetry、DSC)を行って得た示差走査熱量曲線(DSC曲線)から求めた。ガラス転移温度は、低温側のベースラインを高温側に延長した直線と、階段状変化部分の曲線の接線であって勾配が最大の接線とが交わる点の温度である。
多孔質基材及びセパレータの膜厚(μm)は、接触式の厚み計(ミツトヨ社LITEMATIC)にて20点を測定し、これを平均することで求めた。測定端子は直径5mmの円柱状の端子を用い、測定中に7gの荷重が印加されるように調整した。
接着性多孔質層の層厚(μm)は、セパレータの膜厚から多孔質基材の膜厚を減算することにより、両面の合計の層厚を求め、この半分を片面の層厚とした。
多孔質基材及びセパレータのガーレ値(秒/100cc)は、JIS P8117:2009に従い、ガーレ式デンソメータ(東洋精機社G−B2C)を用いて測定した。
多孔質基材及び接着性多孔質層の空孔率(%)は、下記の式に従って求めた。
ε={1−Ws/(ds・t)}×100
式中、εは空孔率(%)、Wsは目付(g/m2)、dsは真密度(g/cm3)、tは厚さ(μm)である。
セパレータの一方の表面に粘着テープを貼り(貼る際に、粘着テープの長さ方向をセパレータのMD方向に一致させた。)、セパレータを粘着テープごと、TD方向1.2cm、MD方向7cmに切り出した。粘着テープを直下の接着性多孔質層と共に少し剥がし、2つに分離した端部をテンシロン(オリエンテック社製RTC−1210A)に把持させてT字剥離試験を行った。なお、粘着テープは、接着性多孔質層を多孔質基材から剥がすための支持体として用いたものである。T字剥離試験の引張速度は20mm/minとし、多孔質基材から接着性多孔質層が剥離する際の荷重(N)を測定した。測定開始後10mmから40mmまでの荷重を0.4mm間隔で採取しその平均を算出し、幅10mmあたりの荷重(N/10mm)に換算し、さらに試験片3枚の測定値を平均して、剥離強度(N/10mm)とした。
正極活物質であるコバルト酸リチウム粉末89.5g、導電助剤であるアセチレンブラック4.5g、及びバインダであるポリフッ化ビニリデン6gを、ポリフッ化ビニリデンの濃度が6質量%となるようにN−メチル−ピロリドンに溶解し、双腕式混合機にて攪拌し、正極用スラリーを作製した。この正極用スラリーを厚さ20μmのアルミ箔の片面に塗布し、乾燥後プレスして、正極活物質層を有する正極を得た。
上記[正極との接着強度]で得たドライヒートプレス接着後の正極とセパレータを電解液(1mol/L LiPF6−エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート[質量比3:7])中に室温で24時間浸漬させた後、電解液中から取り出し、手でセパレータをつまんで正極から剥離して、以下の基準で電解液浸漬後の接着性を確認した。
A:強固な接着(サンプルを反転しただけではセパレータが電極から脱落することはなく、剥離後の顕微鏡観察で電極表面に接着性多孔質層が多く付着しているのが確認できる)
B:十分な接着(サンプルを反転しただけではセパレータが電極から脱落することはなく、剥離後の顕微鏡観察で電極表面に接着性多孔質層が僅かに付着しているのが確認できる)
C:弱い接着(サンプルを反転しただけではセパレータが電極から脱落することはないが、手で容易に剥離でき、剥離後の顕微鏡観察で電極表面に接着性多孔質層が殆ど残っていない)
D:接着なし(サンプルを反転しただけでセパレータが電極から脱落し、セパレータと電極が完全に接着していない)
負極活物質である人造黒鉛300g、バインダであるスチレン−ブタジエン共重合体の変性体を40質量%含む水溶性分散液7.5g、増粘剤であるカルボキシメチルセルロース3g、及び適量の水を双腕式混合機にて攪拌し、負極用スラリーを作製した。この負極用スラリーを厚さ10μmの銅箔の片面に塗布し、乾燥後プレスして、負極活物質層を有する負極を得た。
上記で得た負極を用いて、前記[正極との接着性:電解液浸漬後]と同様にして、電解液浸漬後の接着性を確認した。
前記の正極及び負極にリードタブを溶接し、正極、セパレータ、負極の順に積層した。この積層体をアルミラミネートフィルム製のパック中に挿入し、真空シーラーを用いてパック内を真空状態にして仮封止し、パックごと積層体の積層方向に熱プレス機を用いて熱プレスを行い、これにより、電極とセパレータとの接着を行った。熱プレスの条件は、温度90℃、電極1cm2当たり20kgの荷重、プレス時間2分間とした。次いで、パック内に電解液(1mol/L LiPF6−エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート[質量比3:7])を注入し、積層体に電解液をしみ込ませた後、真空シーラーを用いてパック内を真空状態にして封止し、電池を得た。
前記[サイクル特性(容量維持率)]における電池製造と同様にして電池を製造した。温度15℃の環境下、電池に充放電を行い、0.2Cで放電した際の放電容量と、2Cで放電した際の放電容量とを測定し、後者を前者で除し、電池10個の平均を算出し、得られた値(%)を負荷特性とした。充電条件は0.2C、4.2Vの定電流定電圧充電8時間とし、放電条件は2.75Vカットオフの定電流放電とした。
[実施例1]
ジメチルアセトアミドとトリプロピレングリコールの混合溶媒(ジメチルアセトアミド:トリプロピレングリコール=80:20[質量比])に、ポリフッ化ビニリデン系樹脂(VDF−HFP共重合体、HFP単位含有量12.4質量%、重量平均分子量86万)と、アクリル系樹脂(メタクリル酸メチル−スチレン共重合体、重合比[質量比]50:50、重量平均分子量11.5万、ガラス転移温度105℃)とを溶解させ、接着性多孔質形成用の塗工液を作製した。塗工液に含まれるポリフッ化ビニリデン系樹脂とアクリル系樹脂の質量比を80:20とし、塗工液の樹脂濃度を5.0質量%とした。
アクリル系樹脂として、メタクリル酸メチル−スチレン−不飽和カルボン酸無水物の3元共重合体(重合比[質量比]10:70:20、重量平均分子量11.3万、ガラス転移温度130℃)に変更した以外は、実施例1と同様にしてセパレータを作製した。
アクリル系樹脂として、メタクリル酸メチル−スチレン−不飽和カルボン酸無水物の3元共重合体(重合比[質量比]30:50:20、重量平均分子量13万、ガラス転移温度115℃)に変更した以外は、実施例1と同様にしてセパレータを作製した。
アクリル系樹脂として、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体(重合比[質量比]40:60、重量平均分子量11.9万、ガラス転移温度108℃)に変更した以外は、実施例1と同様にしてセパレータを作製した。
アクリル系樹脂として、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体(重合比[質量比]20:80、重量平均分子量10.9万、ガラス転移温度112℃)に変更した以外は、実施例1と同様にしてセパレータを作製した。
塗工液に含まれるポリフッ化ビニリデン系樹脂とアクリル系樹脂の質量比を表1に記載のとおりに変更した以外は、実施例1と同様にしてセパレータを作製した。
塗工液に、表1に記載の含有量になるように、さらに水酸化マグネシウム粒子(一次粒子の体積平均粒径0.8μm、BET比表面積6.8m2/g)を分散した以外は、実施例1と同様にしてセパレータを作製した。
塗工液に、表1に記載の含有量になるように、さらに水酸化マグネシウム粒子(一次粒子の体積平均粒径0.8μm、BET比表面積6.8m2/g)を分散した以外は、実施例2と同様にしてセパレータを作製した。
塗工液に、表1に記載の含有量になるように、さらに水酸化マグネシウム粒子(一次粒子の体積平均粒径0.8μm、BET比表面積6.8m2/g)を分散した以外は、実施例3と同様にしてセパレータを作製した。
塗工液にアクリル系樹脂を含まない以外は、実施例1と同様にしてセパレータを作製した。
塗工液にアクリル系樹脂を含まず、ポリフッ化ビニリデン系樹脂及び水酸化マグネシウム粒子の含有量を表1に記載のとおりに変更した以外は、実施例11と同様にしてセパレータを作製した。
塗工液に含まれるポリフッ化ビニリデン系樹脂とアクリル系樹脂の質量比を表1に記載のとおりに変更した以外は、実施例1と同様にしてセパレータを作製した。
塗工液に含まれるアクリル系樹脂をメタクリル酸メチル−メタクリル酸共重合体(重合比[質量比]90:10、重量平均分子量8.5万、ガラス転移温度80℃)に変更し、ポリフッ化ビニリデン系樹脂とアクリル系樹脂の質量比を表1に記載のとおりに変更した以外は、実施例1と同様にしてセパレータを作製した。
Claims (6)
- 多孔質基材と、
前記多孔質基材の片面または両面に設けられ、アクリル系樹脂およびポリフッ化ビニリデン系樹脂を含む接着性多孔質層と、を備え、
前記接着性多孔質層は、前記アクリル系樹脂およびポリフッ化ビニリデン系樹脂が混合された状態で含まれた多孔質構造を有しており、
前記接着性多孔質層において、前記アクリル系樹脂およびポリフッ化ビニリデン系樹脂の合計質量に対して、前記アクリル系樹脂は2〜40質量%含まれており、
前記アクリル系樹脂は、単量体成分としてアクリル系モノマーとスチレン系モノマーを含む共重合体であり、
前記アクリル系樹脂の重量平均分子量は1万〜50万である、非水系二次電池用セパレータ。 - 前記アクリル系樹脂は、単量体成分としてアクリル系モノマー、スチレン系モノマー、および不飽和カルボン酸無水物を含む共重合体である、請求項1に記載の非水系二次電池用セパレータ。
- 前記アクリル系モノマーが、アクリル酸、アクリル酸塩、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸塩、メタクリル酸エステルからなる群より選ばれる1種以上である、請求項1または2に記載の非水系二次電池用セパレータ。
- 前記ポリフッ化ビニリデン系樹脂は、単量体成分としてフッ化ビニリデンおよびヘキサフルオロプロピレンを含む共重合体であり、当該共重合体におけるヘキサフルオロプロピレン単量体成分の含有量が3質量%〜20質量%であり、且つ、当該共重合体の重量平均分子量が10万〜150万である、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の非水系二次電池用セパレータ。
- 前記接着性多孔質層は、内部に多数の微細孔を有し前記微細孔が連結された構造であるか、又は前記アクリル系樹脂及び前記ポリフッ化ビニリデン系樹脂が分子レベルで相溶化ないし均一に混合された状態でフィブリル状体を形成し、前記多数のフィブリル状体が一体的に連結した三次元網目状構造である、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の非水系二次電池用セパレータ。
- 正極と、負極と、前記正極及び前記負極の間に配置された請求項1〜請求項5のいずれかに記載の非水系二次電池用セパレータとを備え、リチウムのドープ・脱ドープにより起電力を得る非水系二次電池。
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