以下に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。本発明の一実施形態に係る開閉装置は、開閉体がシャッターカーテンとなっている管理及び防災の併用(兼用)シャッター装置である。すなわち、本実施形態に係るシャッター装置は、防煙等の防災機能を有しているシャッターカーテンが火災等の異常事態の発生時に閉じ移動することにより、全閉となったこのシャッターカーテンによって建物等の構造物内に防災区画を形成するための防災用シャッター装置としての機能と、シャッターカーテンにより出入口等の開口部を開閉するために、シャッターカーテンが操作装置の操作により開き移動、閉じ移動、移動停止を行う管理用シャッター装置としての機能と、を有している。
図1には本実施形態に係るシャッター装置の全体が示されており、この図1は、開閉移動方向が上下方向になっていて、下向きに閉じ移動するシャッターカーテン1が全閉となった(言い換えると、全閉位置に達している)ときを示している。シャッターカーテン1で開閉される開口部は、建物に形成された出入口2であり、この出入口2は、壁等の左右の建物躯体3と、全閉となったときのシャッターカーテン1の下端部が当たる相手部材となっている床4と、天井部材5とで囲まれている。左右の建物躯体3A,3Bには、シャッターカーテン1の左右方向の両端部1C,1D、言い換えると、シャッターカーテン1の幅方向の両端部1C,1Dがスライド自在に挿入された左右一対の案内部材であるガイドレール6が取り付けられており、これらのガイドレール6に案内されてシャッターカーテン1は上下に開閉移動する。なお、図1は、全閉になったシャッターカーテン1によって仕切られる2つの空間(室内空間と室外空間)のうち、室内空間の側(言い換えると、屋内側)から見たシャッター装置の全体正面図となっている。
出入口2に対して天井部材5で仕切られている天井裏空間7には、シャッターボックス8が配置されており、このシャッターボックス8は、天井裏空間7に存在する下がり壁等の建物躯体にボルト等の結合具で結合されている。シャッターボックス8の内部には巻取軸11が水平に収納配置され、この巻取軸11は、シャッターボックス8の図1で示されている左右の側面部8A,8Bに回転自在に支持されている。また、図1に示されているように、巻取軸11の一方の端部には、スプロケットホイールとローラチェーンによる駆動力伝達手段12を介して開閉機13が接続されている。シャッターカーテン1を駆動させる(直接的には、巻取軸11を駆動させる)ための駆動装置となっているこの開閉機13の駆動軸14の回転力は、この駆動軸14に取り付けられた駆動スプロケットホイールと、巻取軸11の上記一方の端部に取り付けられた被動スプロケットホイールと、これらのスプロケットホイールの間に架け渡された無端ローラチェーンとによる駆動力伝達手段12を経て巻取軸11に伝達される。
なお、本実施形態の開閉機13は、図1に示されているように、シャッターボックス8の左右の側面部8A,8Bのうち、一方の側面部8Bに結合されたブラケット部材15に取り付けられている。
また、シャッターカーテン1は巻取軸11に巻回されているとともに、シャッターカーテン1の上端は巻取軸11の外周面に結合されている。また、シャッターカーテン1における巻取軸11より下側の部分は、天井部材5に配置されているまぐさ16に設けられたスリットを通って天井部材5の下側へ垂下され、さらに、シャッターカーテン1の幅方向の両端部1C,1Dは、左右のガイドレール6A,6Bにスライド自在に挿入されている。まぐさ16は、互いに対向配置された図示されないまぐさ部材により形成され、これらのまぐさ部材の間がスリットとなっている。
図1に示されているように、電動モータ装置とブレーキ装置とを含んで構成されている開閉機13の下部には、少なくともこの開閉機13の駆動制御を実行するための制御装置17が配置されており、また、この開閉機13の上部には、自動閉鎖装置18が配置されている。この自動閉鎖装置18は、火災等の災害の発生時において、オンの状態となっていた開閉機13のブレーキ装置をオフの状態に機械式に制御することにより、全開位置又は開閉方向途中位置で停止していたシャッターカーテン1を自動的に閉じ移動させて全閉とし、防煙性及び/又は防火性を有しているシャッターカーテン1により図1の出入口2を閉鎖するためのものである。
また、シャッターカーテン1は、シャッターカーテン1の大部分の面積を占めていて、上端が巻取軸11に結合されているカーテン本体1Aと、このカーテン本体1Aの下端部に設けられた座板1Bとを有するものとなっている。本実施形態のカーテン本体1Aは、多数のスラットを上下に連設することによって形成されている。
図1で示した左右のガイドレール6A,6Bのうち、一方のガイドレール6Bの内部には、開閉機13によるシャッターカーテン1の移動操作・停止操作を行うための点線で示されている操作装置19、すなわち、シャッターカーテン1を出入口2に対して上向きに開き移動させることと、下向きに閉じ移動させることと、移動停止させることとを行わせるための操作装置19が収納配置されている。
また、図1に示されているように、ガイドレール6Bの内部には、具体的な構造を後述する本発明の一実施形態に係る点線で示されている電源切替装置50も収納配置されている。この電源切替装置50は、非常時になったとき、制御装置17、開閉機13及び操作装置19等に電力を供給するための電源を第1電源から第2電源へ切り替えるためのものである。
なお、図1で示されているように、ガイドレール6Bの正面部34における操作装置19が収納配置されている部分と対応する部分は、開口部34Aとなっており、この開口部34Aは、取手部材38を有していて図示しないヒンジを中心に回動自在となっている蓋部材37によって開閉自在となっている。通常時において、この開口部34Aは、蓋部材37により閉じられている。
また、図1で示されているように、ガイドレール6Bの正面部34における電源切替装置50が収納配置されている部分と対応する部分は、ガイドレール6Bの外部から電源切替装置50を収納配置するための開口部34Bとなっており、この開口部34Bは、取手部材41を有していて後述する図3に示すヒンジ42を中心に回動自在となっている蓋部材40によって開閉自在となっている。通常時において、この開口部34Bも、蓋部材40により閉じられている。
図2は、図1で示されているガイドレール6Bの正面部34のうち、内部に上述した操作装置19や電源切替装置50が収納配置されている部分を破断した図1と同様の図である。
この図2で示されているように、操作装置19には、上から「開」ボタン19Aと、「停」ボタン19Bと、「閉」ボタン19Cとが設けられており、それぞれのボタンが操作されることにより、前述した制御装置17へは、「開」信号、「停」信号、「閉」信号の制御信号が送信される。これらの制御信号を受信した制御装置17は、開閉機13の図示しない電動モータ装置とブレーキ装置の動作制御を実行することになる。
本実施形態では、通常時において、制御装置17、開閉機13及び操作装置19等に電力を供給するための本実施形態に係る第1電源は、図1で示されている商用電源20となっている。一方、非常時において、制御装置17、開閉機13及び操作装置19等に電力を供給するための本実施形態に係る第2電源は、後述する図6や図16に示す発電機80となっている。
本実施形態では、電源切替装置50は、非常時になったとき、制御装置17、開閉機13及び操作装置19等に電力を供給するための電源を商用電源20から発電機80へ切り替えるためのものとなっている。
図3は、図1のS3−S3線断面図(言い換えると、ガイドレール6B及び壁3Bの平断面図)であって、通常時において開口部34Bを覆っている蓋部材40を開放したときを示す図である。
この図3で示されているように、本実施形態に係るガイドレール6Bは、シャッターカーテン1のカーテン本体1Aの幅方向の端部1Dがスライド自在に挿入される溝部である挿入部31と、この挿入部31よりも壁3B側に配置されていて、内部に電源切替装置50が収納配置されている収納部32と、を含んで構成されており、挿入部31と収納部32とは、板材で形成されている仕切部33によって仕切られている。なお、ガイドレール6Bは、アンカー部材44で壁3Bに直接取り付けられている。
また、図3に示されているように、台座部材61に載置固定されている電源切替装置50は、取付部材60を介してガイドレール6Bの背面部(言い換えると、室外側の側面部)35の内側面部35Aに取り付けられている。
取付部材60は、溶着あるいはビス等の止着具等によりガイドレール6Bの背面部35の内側面部35Aに取り付けられる平坦なベース部(言い換えると、底面部)60Aと、このベース部60Aの幅方向の両端部から開口部34B側に90度屈曲した左右の第1屈曲部(言い換えると、立上り部)60Bと、これら左右の第1屈曲部60Bの先端部(言い換えると、上端部)から互いに近づく方向(取付部材60の幅方向内側)に90度屈曲した左右の第2屈曲部(言い換えると、リップ部)60Cとからなっている。言い換えると、取付部材60は、開口部34B側に開口したチャンネル材60であり、このチャンネル材60の先端部には、互いに近づく方向に延出した一対のリップ部60Cが設けられている。
また、台座部材61は、電源切替装置50を構成する後述する切替スイッチ、ブレーカー、電源ランプ(言い換えると、パイロットランプ)、コンセント、端子台等が載置固定される平坦部(言い換えると、上面部)61Aと、この平坦部61Aの幅方向の両端部から開口部34B側とは反対の側に90度屈曲した左右の第1屈曲部(言い換えると、垂下部)61Bと、これら左右の第1屈曲部61Bの先端部(言い換えると、下端部)から互いに遠ざかる方向(言い換えると、平坦部61Aの幅方向外側)に90度屈曲した左右の第2屈曲部61Cとからなっている。
台座部材61の取付部材60への固定は、この台座部材61の左右の第2屈曲部61Cを取付部材60の左右の第2屈曲部60Cに載置するともに、これら左右の第2屈曲部61Cを取付部材60の左右の第2屈曲部60Cにビス等の止着具で止着することにより行う。
このように、電源切替装置50の構成部品は、同じ断面形状が長手方向(後述する図4では上下方向)に連続している断面ハット形状の台座部材61を介してさらに取付部材60を介してガイドレール6Bの内部に収納配置されており、台座部材61の断面形状は、電源切替装置50の構成部品が配置される平坦部61Aと、この平坦部61Aの幅方向(後述する図4では左右方向)の両端部から開口部34B側とは反対の側に90度屈曲した左右の第1屈曲部61Bと、それぞれの第1屈曲部61Bの先端部から平坦部61Aの幅方向外側に90度屈曲した左右の第2屈曲部61Cとからなっている。
なお、図1や図3から分かるように、ガイドレール6Bの正面部(言い換えると、室内側の側面部)34における電源切替装置50と対向する部分には、非常時に手を入れて電源切替装置50を操作するための前述の開口部34Bが形成されている。
この開口部34Bは、前述したように、通常時には、図3に示されているヒンジ42により開閉自在となっている蓋部材(言い換えると、カバー部材)40で閉じられている。軸41Aを中心に回動自在となっている蓋部材40の取手部材41には、この蓋部材40を施錠するためのラッチ41Bが設けられており、蓋部材40を閉じて取手部材41を回動させ、ガイドレール6Bの正面部34の内側面部34Cに取り付けられているラッチ受け部43の溝部43Aに、ラッチ41Bを載置、係合させることにより、蓋部材40は施錠されるようになっている。
図4は、図2で示されている台座部材61に載置固定されている電源切替装置50単独の拡大正面図であり、図5は、この図4で示されている電源切替装置50の右側面図である。
これらの図4及び図5に示されているように、本実施形態に係る電源切替装置50は、第1端子台51と、ブレーカー52と、切替スイッチ53と、左右2個の電源ランプ(言い換えると、パイロットランプ)54,55と、コンセント56と、を含んで構成されており、これらの構成部品は、長手方向が上下方向となっている台座部材61の上面部61Aに、上から、第1端子台51、ブレーカー52、切替スイッチ53、左右2個の電源ランプ54,55、コンセント56の順に縦並びに載置固定されている。
図6は、本実施形態に係る電源切替装置50の配線図である。
この図6から分かるように、ブレーカー52は、商用電源20からの電力供給を遮断するためのものである。
第1端子台51には、商用電源20から延びるR相の電源線R、S相の電源線S、T相の電源線Tが接続される端子51A,51B,51Cと、制御装置17及び操作装置19へ延びるR相の電源線R1、S相の電源線S1、T相の電源線T1が接続される端子51D,51E,51Fと、ブレーカー52へ延びるU相の電源線U1、V相の電源線V1、W相の電源線W1が接続される端子51G,51H,51Iと、切替スイッチ53から延びるR相の電源線R1、S相の電源線S1、T相の電源線T1が接続される端子51J,51K,51Lと、が設けられている。
また、第2端子台57には、切替スイッチ53及び電源ランプ55へ延びるR相の電源線RG、切替スイッチ53及び電源ランプ55へ延びるT相の電源線TG、切替スイッチ53へ延びるS相の電源線SGが接続される端子57A,57B,57Cと、コンセント56へ延びるR相の電源線RG、S相の電源線SG、T相の電源線TGが接続される端子57D,57E,57Fと、発電機80からの電力を切替スイッチ53及び電源ランプ55への供給するための3本の電源線25,26,27の両端部が接続される端子57G,57H,57I,57J,57K,57Lと、が設けられている。
本実施形態では、電源線25の両端部が端子57G,57Jとに接続され、電源線26の両端部が端子57H,57Kとに接続され、電源線27の両端部が端子57I,57Lとに接続され、このため、正相接続となっている。なお、逆相接続とするためには、電源線25の両端部を端子57G,57Lとに接続し、電源線26の両端部を端子57H,57Kとに接続され、電源線27の両端部を端子57I,57Jとに接続する。
ブレーカー52から延びるU相の電源線U1とW相の電源線W1は、切替スイッチ53と電源ランプ54とに接続され、ブレーカー52から延びるV相の電源線V1は、切替スイッチ53に接続されている。
本実施形態に係る切替スイッチ53は、図6で示されているように、商用電源20側である上側のA接点53Aと、発電機80側である下側のB接点53Bと、を組み合わせたC接点(双投型)のナイフスイッチとなっている。
なお、前述したように、図3で示されているガイドレール6Bの収納部32には、電源切替装置50が収納配置されており、このため、本実施形態では、ガイドレール6Bは、内部に電源切替装置50を構成する切替スイッチ53が収納配置される収納部材となっている。
このように、本実施形態では、電源切替装置50を構成する切替スイッチ53は、シャッターカーテン1の幅方向両側に配置されている左右のガイドレール6A,6Bのうち、右側のガイドレール6Bの内部に収納配置されており、蓋部材40は、右開きの扉体となっている。
本実施形態では、切替スイッチ53は、図5で示されているように、上下方向に回動(言い換えると、運動)する操作部62を有している。この操作部62は、図5及び図6から分かるように、台座部材61の平坦部61Aに載置固定されているベース部53Cに配置されている図示しない3個の回動中心軸のそれぞれを中心に回動自在となっている3個のブレード(言い換えると、刃)部材65と、これらのブレード部材65の先端部に跨って取り付けられている摘み部材(言い換えると手掛け部材)64とを有している。
上述した3個のブレード部材65の大部分は、図1及び図3で示されている開口部34B側の部分が半円部63Aとなっているカバー部材63で覆われており、それぞれのブレード部材65の上部は、カバー部材63の半円部63Aの外周面の周方向に形成された図4で示されている3個の溝部63Bのそれぞれから突出している。これにより、3個のブレード部材65の先端部に跨って取り付けられている摘み部材64は、3個のブレード部材65が図5で示されている3個の溝部63Bに案内されて、上下方向に約180度回動自在となっている。
本実施形態では、図5で示されているように、回動自在となっている摘み部材64が実線で示された姿勢となっているときが、操作部62が一方の回動限位置(言い換えると、上方向の回動限位置)に達したときであり、回動自在となっている摘み部材64が2点差線で示された姿勢となっているときが、操作部62が他方の回動限位置(言い換えると、下方向の回動限位置)に達したときである。
言い換えると、図示されていないが、操作部62の回動範囲のうちの中央位置で水平姿勢となっている摘み部材64を摘んでこの摘み部材64を上方向に約90度回動させることにより、操作部62が上方向(言い換えると、上側)の回動限位置に達することになり、操作部62の回動範囲のうちの中央位置で水平姿勢となっている摘み部材64を摘んでこの摘み部材64を下方向に約90度回動させることにより、操作部62が下方向(言い換えると、下側)の回動限位置に達することになる。
本実施形態では、切替スイッチ53の操作部62を上方向の回動限位置まで回動させることにより、制御装置17、開閉機13及び操作装置19等に電力を供給するための電源を、第1電源である商用電源20とすることができ、切替スイッチ53の操作部62を下方向の回動限位置まで回動させることにより、制御装置17、開閉機13及び操作装置19等に電力を供給するための電源を、第2電源である発電機80とすることができる。
本実施形態では、通常時においては、切替スイッチ53の操作部62を上方向の回動限位置まで回動させた状態のままにし、制御装置17、開閉機13及び操作装置19等に電力を供給するための電源を商用電源20としている。一方、停電等の非常時になったときには、切替スイッチ53の操作部62を、上方向の回動限位置から下方向の回動限位置まで約180度回動させることで、制御装置17、開閉機13及び操作装置19等に電力を供給するための電源を商用電源20から発電機80とすることができる。
このように、切替スイッチ53の操作部62は、上下方向に回動自在となっており、操作部62を一方の回動限位置である上側の回動限位置まで回動させることにより、制御装置17、開閉機13及び操作装置19等には、第1電源である商用電源20からの電力が供給され、操作部62を他方の回動限位置である下側の回動限位置まで回動させることにより、制御装置17、開閉機13及び操作装置19等には、第2電源である発電機80からの電力が供給されるものとなっている。
このように、切替スイッチ53の操作部62を下方向に回動させることにより、制御装置17、開閉機13及び操作装置19等に電力を供給するための電源が、第1電源から第2電源へ切り替わるようになっており、切替スイッチ53の操作部62を上方向に回動させることにより、制御装置17、開閉機13及び操作装置19等に電力を供給するための電源が、第2電源から第1電源へ切り替わるようになっている。
以上のように、本実施形態では、電源切替装置50の切替スイッチ53は、制御装置17、開閉機13及び操作装置19等に電力を供給するための電源を、商用電源20から発電機80へ、あるいは、発電機80から商用電源20へ切替操作するためカバー付きのナイフスイッチとなっている。
また、本実施形態に係る電源切替装置50を構成する左右2個の電源ランプ54,55、コンセント56は、図4及び図5に示されているように、台座部材61に直接取り付けられているものではなく、副台座部材70を介して台座部材61に取り付けられている。
この副台座部材70は、左右2個の電源ランプ54,55、コンセント56が載置固定される平坦部(言い換えると、上面部)70Aと、この平坦部70Aの幅方向(図4では左右方向)の両端部から台座部材61の側(言い換えると、開口部34B側とは反対の側)に90度屈曲した第1屈曲部(垂下部)70Bと、左右の第1屈曲部の先端部(言い換えると、下端部)から互いに遠ざかる方向(言い換えると、平坦部70Aの幅方向外側)に90度屈曲した左右の第2屈曲部70Cとからなっている(後述する図17も参照)。
なお、副台座部材70の台座部材61への固定は、この副台座部材70の左右の第2屈曲部70Cを、台座部材61の平坦部61Aに載置するとともに、この平坦部61Aにビス等の止着具で止着することにより行う(後述する図17も参照)。
LEDランプとなっている図4で示されている左右2個の電源ランプ54,55のうち、左側の電源ランプ54は、図6から分かるように、第1電源である商用電源20からの電力供給状態を表示するための第1表示装置となっており、右側の電源ランプ55は、第2電源である発電機80からの電力供給状態を表示するための第2表示装置となっている。
本実施形態では、ブレーカー52のスイッチ52Aが、自動的にあるいは人為的に図5で示されている上向きの状態(言い換えると、オン(入)の状態)から下向きの状態(言い換えると、オフ(切)の状態)とならない限り、左側の電源ランプ54は商用電源20に接続された状態となるため、商用電源20からの電力が供給可能状態となっているときには、左側の電源ランプ54は、商用電源20からの電力で点灯し続けることになる。
一方、停電となったときには、左側の電源ランプ54は消灯した状態となるが、停電が復旧したときには、左側の電源ランプ54は、商用電源20からの電力で再び点灯することになる。
このように、本実施形態では、ブレーカー52のスイッチ52Aが自動的にあるいは人為的にオンの状態からオフの状態とならない限り、商用電源20からの電力が現在供給可能となっているかどうかを、左側の電源ランプ54の状態から判断することができるようになる
本実施形態では、コンセント56は、非常時において、制御装置17、開閉機13及び操作装置19等に電力を供給するための電源を、図6に示す発電機80とするために、この発電機80の電源線81の終端部である電源プラグ82が差し込まれるものである。
したがって、右側の電源ランプ55は、発電機80の電源プラグ82を電源切替装置50のコンセント56に差し込んだ後、この発電機80の駆動を開始させることにより点灯するものであり、この右側の電源ランプ55は、発電機80の電源プラグ82を電源切替装置50のコンセント56から抜いたり、この発電機80の駆動を停止させるまで点灯し続ける。
また、本実施形態では、前述したように、本実施形態に係る第1表示装置となっている左側の電源ランプ54、本実施形態に係る第2表示装置となっている右側の電源ランプ55及び本実施形態に係る第2電源である発電機80の電源プラグ82が差し込まれるコンセント56は、副台座部材70に載置固定されて一体化されている。
また、図4で示されているように、左右に横並びに配置されている電源ランプ54,55は、コンセント56の上側であってこのコンセント56の近傍に配置されている。
また、本実施形態では、ガイドレール6Bの内部に収納配置されている電源切替装置50を構成する第1端子台51、ブレーカー52及び切替スイッチ53は、左右の電源ランプ54,55及びコンセント56が載置固定されている副台座部材70とともに、台座部材61に載置固定されて一体化されている。
また、本実施形態では、ガイドレール6Bの正面部34に形成された開口部34Bは、扉体である蓋部材40によって開閉自在となっているが、コネクター56A(図4参照)がオス(雄)型形状となっている電源切替装置50のコンセント56は、開口部34Bと対向して配置されている。
本実施形態では、前述したように、開閉機13の駆動制御を実行するための制御装置17を備えており、電源切替装置50の切替スイッチ53から制御装置17へ延びる電源線22(図6では電源線R1,S1,T1)は、図1及び図2から分かるように、ガイドレール6Bの内部に収納配線されている。
また、本実施形態では、前述したように、開閉機13によるシャッターカーテン1の移動操作・停止操作を行うための操作装置19を備えており、この操作装置19もガイドレール6Bの内部に収納配置されており、操作装置19から制御装置17へ延びる制御線24は、図1及び図2から分かるように、ガイドレール6Bの内部に収納配線されている。
なお、電源切替装置50の切替スイッチ53から操作装置19へ延びる電源線23(図6では電源線R1,S1,T1)も、図2から分かるように、ガイドレール6Bの内部に収納配線されている。
また、商用電源20から電源切替装置50へ延びる電源線21(図6では電源線R,S,T)も、図1及び図2から分かるように、ガイドレール6Bの内部に収納配線されている。
なお、本実施形態では、電源切替装置50の切替スイッチ53は、ガイドレール6Bの内部における床4から約130cmの高さ位置に配置されるものとなっている。
また、本実施形態では、台座部材61の平坦部61Aに載置固定されている電源切替装置50の構成部品のうち、ブレーカー52と切替スイッチ53の平坦部61Aの幅方向(図4では左右方向)の配置位置は、図4で示されているように、平坦部61Aの幅方向中央位置Mから片寄った位置(本実施形態では、中央位置Mから左側に寄った位置)となっている。
これにより、図4で示されているように、平坦部61Aにおけるブレーカー52と切替スイッチ53の側部(図4では、右側部)61Dは、何も載置されていない部分が形成される。
このため、この側部61Dを、電源切替装置50の構成部品の配線スペース(言い換えると、電源線等を配置するスペース)とすることができるようになる。
また、本実施形態では、図3や図17で示されているように、台座部材61の平坦部(言い換えると、上面部又は水平部)61Aの下側には、この平坦部61Aと左右の第1屈曲部(言い換えると、垂下部)61Bとにより、空間部61Eが形成されている。
このため、この空間部61Eを、電源切替装置50の構成部品の配線スペース(言い換えると、電源線等を配置するスペース)とすることができるようになる。
なお、本実施形態では、図4で示されているように、台座部材61の平坦部61Aにおける切替スイッチ53の真上の部分には、「通常使用時」の文字が表示された「通常使用時」表示ラベル66が貼付又は刻印されており、台座部材61の平坦部61Aにおける切替スイッチ53の真下の部分には、「発電機使用時」の文字が表示された「発電機使用時」表示ラベル67が貼付又は刻印されている。
これにより、切替スイッチ53の操作者(シャッター装置の管理者等)は、通常時においては、切替スイッチ53の操作部62を上側の回動限位置まで回動操作した状態にすればよいと分かり、非常時においては、操作部62を下側の回動限位置まで回動操作した状態にすればよいことが分かる。
また、図4及び図5で示されている切替スイッチ53の操作部62の摘み部材64の幅広部64Bにおけるコンセント56側(言い換えると、下側。図4では手前側)の面部64Dには、「通常使用時」表示ラベル68が貼付又は刻印されており、摘み部材64の幅広部64Bにおけるブレーカー52側(言い換えると、上側。図4では奥側)の面部64Cには、「発電機使用時」表示ラベル69が貼付又は刻印されている。
これにより、切替スイッチ53の操作者は、通常時においては、切替スイッチ53の操作部62を上側の回動限位置まで回動操作した状態にすればよいことが一層分かりやすくなり、非常時においては、操作部62を下側の回動限位置まで回動操作した状態にすればよいことが一層分かりやすくなる。
言い換えると、切替スイッチ53の操作者は、この切替スイッチ53の通常時の使用方法は、操作部62の摘み部材64の幅広部64Bに正面視で「通常使用時」表示ラベル68が現れるように操作部62を上側の回動限位置まで回動操作すればよいと分かり、この切替スイッチ53の非常時の使用方法は、操作部62の摘み部材64の幅広部64Bに正面視で「発電機使用時」表示ラベル69が現れるように操作部62を下側の回動限位置まで回動操作すればよいと分かるようになる。
このように、本実施形態によると、台座部材61の平坦部61Aに貼付又は刻印されている「通常使用時」表示ラベル66及び「発電機使用時」表示ラベル67と、切替スイッチ53の操作部62の摘み部材64の幅広部64Bに貼付又は刻印されている「通常使用時」表示ラベル68及び「発電機使用時」表示ラベル69と、により、切替スイッチ53の操作方法と動作状態を容易に把握することができるようになる。
本実施形態に係る電源切替装置50は、前述したように、停電等の非常時になったとき、制御装置17、開閉機13及び操作装置19等に電力を供給するための電源を商用電源20から発電機80へ切り替えるためのものである。
したがって、停電が復旧したときには、電源切替装置50の切替スイッチ53の操作部62を操作して、制御装置17、開閉機13及び操作装置19等に電力を供給するための電源を発電機80から商用電源20へ即時に切り替えることが好ましい。
本実施形態では、非常時には、シャッター装置の管理者等が、図3で示されているように、全閉状態となっていた蓋部材40を開放動作させ、切替スイッチ53の操作部62を図7及び図8に示す下側の回動限位置まで回動させて、制御装置17、開閉機13及び操作装置19等に電力を供給するための電源を商用電源20から発電機80へ切り替えることになる。
この後、蓋部材40を閉鎖動作させ、この蓋部材40を再び全閉状態とした場合には、停電が復旧したとき、電源切替操作を行った上述のシャッター装置の管理者が、切替スイッチ53の操作部62を図4及び図5に示す上側の回動限位置まで回動させて、制御装置17、開閉機13及び操作装置19等に電力を供給するための電源を発電機80から商用電源20へ即時に切り替えることを忘れるおそれがある。
これは、シャッター装置の管理者が、電源切替操作後、蓋部材40を閉鎖動作させ、この蓋部材40を再び全閉状態とした場合には、外部からは、切替スイッチ53の操作部62の状態がどうなっているのかが分からなくなるためである。
このため、本実施形態では、切替スイッチ53の操作部62が、下側の回動限位置まで回動させた状態となっていたり、中途半端な位置まで回動させた状態となっているときには、蓋部材40が全閉位置まで閉鎖動作することを阻止するための蓋部材全閉動作阻止手段が備えられている。
言い換えると、本実施形態では、切替スイッチ53の操作部62が、水平姿勢となる中央位置から下側の回動限位置までの位置にあるとき、蓋部材40が全閉位置まで閉鎖動作することを阻止するための蓋部材全閉動作阻止手段が備えられている。
なお、切替スイッチ53の操作部62が、水平姿勢となる中央位置よりも上側の位置から上側の回動限位置までの位置にあるときは、蓋部材40が全閉位置まで閉鎖動作することは阻止されない。
次に、本発明の一実施形態に係る蓋部材全閉動作阻止手段について説明する。
本実施形態に係る蓋部材全閉動作阻止手段は、図3で示されているように、蓋部材40の裏面40Bからガイドレール6Bへ突出して配置された突出部材90となっている。
図9は、図3で示されている突出部材90単独の斜視図である。この図9から分かるように、突出部材90は、図5に示す切替スイッチ53のカバー部材63の半円部63Aの外周面と略対応する形状を有するとともに、蓋部材40の裏面40Bに取り付けられたときにはガイドレール6B側へ開口した凹部91を有している。
図9及び図3から分かるように、突出部材90におけるこの突出部材90の凹部91よりも下側の部分93におけるガイドレール6B側の端面93Aは、突出部材90におけるこの突出部材90の凹部91よりも上側の部分92におけるガイドレール6B側の端面92Aよりも、図5に示す操作部62の摘み部材64の回動方向である厚さ方向の寸法分tと同じ又は略同じだけガイドレール6B側に突出している。
次に、蓋部材40を閉鎖動作させたときの突出部材90の作用について、図10〜図14により説明する。
まず、切替スイッチ53の操作部62が、この操作部62の回動範囲のうち、水平姿勢となる中央位置よりも上側の位置から、上側の回動限位置までの範囲の途中にあったときにおける蓋部材40の閉鎖動作について説明する。
図10は、切替スイッチ53の操作部62が、上述したように、この操作部62の回動範囲のうち、水平姿勢となる中央位置よりも上側の位置から、上側の回動限位置までの範囲の途中にあったときに、この操作部62の摘み部材64が、閉鎖動作させた蓋部材40の突出部材90に当接した直後を示す図である。なお、この図10及び後述する図11〜図14において、図3で示されている蓋部材40を回動自在とするヒンジ42、蓋部材40の取手部材41、及び蓋部材40を施錠するためのラッチ41Bの表示は省略している。
この図10から分かるように、蓋部材40を閉鎖動作させていくことにより、操作部62の摘み部材64の幅狭部64Aの先端部が、蓋部材40の裏面40Bに取り付けられている突出部材90の凹部91に当接することになる。
図11は、図10で示されている操作部62が、蓋部材40をさらに閉鎖動作させたことにより、操作部62が上方向に回動したときを示す図10と同様の図である。
この図11から分かるように、蓋部材40をさらに閉鎖動作させることにより、操作部62の摘み部材64の幅狭部64Aの先端部が突出部材90の凹部91に押されて、この操作部62が上方向に回動した後、この操作部62の摘み部材64の幅狭部64Aの先端部が、突出部材90におけるこの突出部材90の凹部91よりも上側の部分92におけるガイドレール6B側の端面92Aに当接することになる。
この後、蓋部材40をさらに閉鎖動作させることにより、操作部62は、摘み部材64の幅狭部64Aの先端部が突出部材90の上側の部分92の端面92Aに押されて、さらに上方向に回動することになる。
図12は、図11で示されている操作部62が、蓋部材40をさらに閉鎖動作させたことにより、上側の回動限位置まで回動したときを示す図10と同様の図である。
前述したように、突出部材90におけるこの突出部材90の凹部91よりも下側の部分93におけるガイドレール6B側の端面93Aは、突出部材90におけるこの突出部材90の凹部91よりも上側の部分92におけるガイドレール6B側の端面92Aよりも、図5に示す操作部62の摘み部材64の回動方向である厚さ方向の寸法分tと同じ又は略同じだけガイドレール6B側に突出している。
このため、操作部62が上側の回動限位置まで回動したときには、図12で示されているように、操作部62のカバー部材63の半円部63Aが突出部材90の凹部91と密着又は略密着した状態となるとともに、蓋部材40は全閉位置に達する。すなわち、蓋部材40は、ガイドレール6Bの正面部34と面一状態となる。
このように、切替スイッチ53の操作部62が、この操作部62の回動範囲のうち、水平姿勢となる中央位置よりも上側の位置から、上側の回動限位置までの範囲の途中にあったときに、蓋部材40を閉鎖動作させたときには、この蓋部材40は全閉位置まで閉鎖動作させることが可能となる。
なお、切替スイッチ53の操作部62が、蓋部材40を閉鎖動作させる前から上側の回動限位置にあったときには、この蓋部材40は、全閉位置までスムーズに閉鎖動作する。
図13は、切替スイッチ53の操作部62が、この操作部62の回動範囲のうち、中央位置にあったときに、この操作部62が、閉鎖動作させた蓋部材40の突出部材90に当接した直後の電源切替装置を示す図10と同様の図である。
この図13から分かるように、蓋部材40を閉鎖動作させていくことにより、操作部62の摘み部材64の幅狭部64Aの先端部は、突出部材90の凹部91に当接するが、摘み部材64が水平姿勢となっているため、蓋部材40はこれ以上閉鎖動作できず、この蓋部材40は、図13で示されているような若干開いたままの状態のままとなる。言い換えると、蓋部材40は、全閉位置よりも若干手前の位置で閉鎖動作を停止する。
図14は、切替スイッチ53の操作部62が、この操作部62の回動範囲のうち、中央位置よりも下側の位置から、下側の回動限位置までの範囲の途中にあったときに、この操作部62が、閉鎖動作させた蓋部材40の突出部材90に当接し、下側の回動限位置まで回動したときを示す図10と同様の図である。
この図14から分かるように、切替スイッチ53の操作部62が、この操作部62の回動範囲のうち、中央位置よりも下側の位置から、下側の回動限位置までの範囲の途中にあったときにおいても、操作部62の摘み部材64の幅狭部64Aの先端部は、閉鎖動作させた蓋部材40の突出部材90の凹部91や上側の部分92の端面92Aに押され、これにより、操作部62は、下側の回動限位置まで回動することになる。
しかし、前述したように、突出部材90の下側の部分93におけるガイドレール6B側の端面93Aは、突出部材90の上側の部分92におけるガイドレール6B側の端面92Aよりも、図5に示す操作部62の摘み部材64の回動方向である厚さ方向の寸法分tと同じ又は略同じだけガイドレール6B側に突出している。
このため、図14から分かるように、操作部62のカバー部材63の半円部63Aは、図12で示されているように突出部材90の凹部91と密着又は略密着した状態とはならず、操作部62のカバー部材63の半円部63Aと、突出部材90の凹部91と間には、最大で操作部62の摘み部材64の回動方向である厚さ方向の寸法分tの隙間が生じるとともに、蓋部材40はこれ以上閉鎖動作できず、この蓋部材40は、図14で示されているような僅かに開いた状態のままとなる。言い換えると、蓋部材40は、全閉位置よりも僅か手前の位置で閉鎖動作を停止する。
前述したように、本実施形態では、停電等の非常時には、シャッター装置の管理者等が、図3で示されているように、全閉状態となっていた蓋部材40を開放動作させ、切替スイッチ53の操作部62を図7及び図8に示す下側の回動限位置まで回動させて、制御装置17、開閉機13及び操作装置19等に電力を供給するための電源を商用電源20から発電機80へ切り替えることになる。
この後、全閉位置まで閉鎖可能となっている蓋部材40をこの全閉位置まで閉鎖動作させた場合には、停電が復旧したとき、電源切替操作を行った上述のシャッター装置の管理者等が、切替スイッチ53の操作部62を図4及び図5に示す上側の回動限位置まで回動させて制御装置17、開閉機13及び操作装置19等に電力を供給するための電源を発電機80から商用電源20へ即時に切り替えることを忘れるおそれがある。
すなわち、シャッター装置の管理者等が、電源切替操作後、裏面40Bに突出部材90が取り付けられていない蓋部材40を閉鎖動作させ、この蓋部材40を再び全閉状態とした場合には、外部からは、切替スイッチ53の操作部62の状態がどうなっているのかが分からなくなるため、停電が復旧したときに、制御装置17、開閉機13及び操作装置19等に電力を供給するための電源を発電機80から商用電源20へ即時に切り替えることを忘れるおそれがある。
しかし、本実施形態では、切替スイッチ53の操作部62が、水平姿勢となる中央位置から、下側の回動限位置までの位置にあるとき、蓋部材40は、蓋部材全閉動作阻止手段となっている突出部材90により、全閉位置まで閉鎖動作することが阻止されるようになっている。
これにより、シャッター装置の管理者等は、全閉位置まで閉鎖動作していない蓋部材40を見て、切替スイッチ53の操作部62が中央位置又は下側の回動限位置にあることが分かるようになる。
この後、切替スイッチ53の操作部62が中央位置にあれば、シャッター装置の管理者等は、切替スイッチ53の操作部62を、通常時の位置である上側の回動限位置まで回動させなければならないことを認識するようになる。
また、切替スイッチ53の操作部62が下側の回動限位置にあれば、シャッター装置の管理者等は、停電が復旧した後には、下側の回動限位置にある切替スイッチ53の操作部62を、通常時の位置である上側の回動限位置まで回動させなければならないことを認識するようになる。
なお、本実施形態では、通常時において、上側の回動限位置にあった切替スイッチ53の操作部62が、いたずら等により、中央位置から下側の回動限位置までの範囲で回動操作されたとしても、蓋部材全閉動作阻止手段が備えられていることにより、シャッター装置の管理者等は、蓋部材40が全閉位置まで閉鎖動作していないことを見て、切替スイッチ53がいたずら操作等されたことに気付くようになる。
前述したように、電源切替装置50のコンセント56は、コネクター56A(図4参照)がオス(雄)型形状となっており、このため、本実施形態では、発電機80の電源プラグ82が差し込まれていないときのコンセント56の内部に外部から塵や埃が入ることを防ぐためのキャップ部材85が備えられている。
図15には、電源切替装置50のコンセント56がこのキャップ部材85で覆われているときが示されている。キャップ部材85のコンセント56への固定は、キャップ部材85の内周面に形成された図示しない雌ねじを、コンセント56のコネクター56Aを囲んでいる円筒部56B(図4参照)の外周面に形成された図示しない雄ねじに螺合させることにより行う。
また、図15で示されているように、キャップ部材85には、チェーン等の紐状部材86の一端が取り付けられているとともに、副台座部材70の第1屈曲部70Bには、紐状部材86の他端が取り付けられている。
すなわち、本実施形態では、キャップ部材85は、紐状部材86を介して副台座部材70に取り付けられている。
このため、本実施形態によると、キャップ部材85を紛失してしまうことを防止することができる。
前述したように、従来の電源切替装置は、シャッター装置の設置場所からやや離れた場所である壁等の建物躯体に設置されており、このため、建物躯体に電源切替装置を設置するための凹部等を形成する作業等が必要となり、それだけ電源切替装置の設置コストが掛かっていた。
しかし、以上説明した本実施形態では、切替スイッチ53と、コンセント56と、を含んで構成される電源切替装置50は、シャッターカーテン1の開閉移動を案内するためのガイドレール6Bの内部に収納配置するものとなっているため、上述した従来のように、壁3Bに電源切替装置50を設置するための凹部等を形成する作業等は必要なくなる。
このため、本実施形態によると、従来と比較して、電源切替装置50の設置コストを削減化できるようになる。
また、本実施形態では、前述したように、電源切替装置50を構成する各部品のガイドレール6Bの内部における配置関係は、図4及び図5に示されているように、上から、第1端子台51、ブレーカー52、切替スイッチ53、左右2個の電源ランプ54,55、コンセント56の順に縦並びに載置固定されている。
このため、本実施形態によると、ガイドレール6Bの内部において電源切替装置50を構成する各部品を横並びに配置した場合と比較して、ガイドレール6Bの幅方向の寸法をより小さくすることができるようになる。
また、本実施形態では、切替スイッチ53とコンセント56は、図2、図4及び図5から分かるように、ガイドレール6Bの内部において、上から切替スイッチ53とコンセント56の順に配置されている。
前述したように、本実施形態では、第2電源である発電機80は、後述する図16で示されているように、床4の上に配置されるものであり、発電機80から延びる電源線(言い換えると、電気コード)81の先端部となっている電源プラグ82を、電源切替装置50のコンセント56に差し込むことになる。
このため、本実施形態によると、上からコンセント56、切替スイッチ53の順に配置した場合と比較して、発電機80から延ばす電源線81の長さをより短くすることができる。
また、本実施形態では、電源切替装置50を構成する第1端子台51、ブレーカー52、切替スイッチ53、左右2個の電源ランプ54,55、コンセント56及び第2端子台57は、台座部材61に載置固定されて一体化されてガイドレール6Bの内部に収納配置されるものとなっている。
このため、本実施形態によると、工場において、電源切替装置50を構成する第1端子台51、ブレーカー52、切替スイッチ53、左右2個の電源ランプ54,55、コンセント56及び第2端子台57を、台座部材61に載置固定する作業を予め行っておくことができ、この後、現場であるシャッター装置の設置場所では、電源切替装置50を構成する上述した各部品が載置固定された台座部材61を取付部材60に固定する作業を行うだけで済むようになる。
すなわち、本実施形態によると、電源切替装置50を構成する各部品をガイドレール6Bの内部に収納配置する作業時間の短縮化を図ることができるようになる。
また、本実施形態では、前述したように、商用電源20から電源切替装置50へ延びる電源線21と、電源切替装置50の切替スイッチ53から制御装置17へ延びる電源線22は、ガイドレール6Bの内部である収納部32に収納配線されている(図2参照)。
このため、本実施形態によると、切替スイッチ53から制御装置17へ延びる電源線22を壁3B等の建物躯体の内部に通す必要がない。すなわち、建物躯体3Bに上記電源線22を配線するための凹部等を形成する作業等は必要なくなる。
すなわち、本実施形態によると、電源線21,22の配線作業が容易となる。また、本実施形態によると、電源線21,22を壁3Aの内部に収納配線する場合と比較して、電源線21,22の配線作業コストの削減化を図れるようになる。
本実施形態では、操作装置19は、電源切替装置50が収納配置されているガイドレール6Bの内部に収納配置するようになっている。
このため、本実施形態によると、操作装置19を壁3B等の建物躯体に設置する必要がないため、それだけ、操作装置19の設置コストの削減化を図ることができる。
なお、本実施形態では、操作装置19は、電源切替装置50の上側に配置されているものであるが、この操作装置19は、電源切替装置50の左側又は右側に配置するようにしてもよく、電源切替装置50の下側に配置するようにしてもよい。
また、本実施形態では、図1及び図2から分かるように、操作装置19から制御装置17へ延びる制御線24は、ガイドレール6Bの内部である収納部32を経由して制御装置17へ接続されている。すなわち、制御線24は、電源線21〜23と同様に、ガイドレール6Bの内部である収納部32に収納配線されている。
このため、本実施形態によると、電源線21〜23と同様に、制御線24の配線作業が容易となる。また、本実施形態によると、制御線24を壁3Aの内部に収納配線する場合と比較して、制御線24の配線作業コストの削減化を図れるようになる。
また、本実施形態では、ガイドレール6Bは、図2に示されているように、シャッターカーテン1のカーテン本体1Aの幅方向の端部1Dがスライド自在に挿入される挿入部31と、本実施形態に係る電源切替装置50や操作装置19が収納配置されている収納部32とは、仕切部33によって仕切られている。
これにより、挿入部31から埃や雨水等が流入する場合があっても、これらは、仕切部33で遮られて収納部32へ流入することが阻止される。
このため、本実施形態によると、収納部32に収納配置されている電源切替装置50や操作装置19を外部から保護することができるようになる。
また、本実施形態では、前述したように、図1で示されているガイドレール6Bの正面部34に形成された開口部34Bは、扉体である蓋部材40によって開閉自在となっているが、コネクター56A(図4参照)がオス(雄)型形状となっている電源切替装置50のコンセント56は、開口部34Bと対向して配置されている。
このため、本実施形態によると、図17から分かるように、発電機80の電源プラグ82を電源切替装置50のコンセント56に差し込む作業や、電源切替装置50のコンセント56に差し込んでいた発電機80の電源プラグ82を抜き取る作業(言い換えると、取り外す作業)が容易となる。
なお、本実施形態では、右側のガイドレール6Bの正面部34に形成されている開口部34Bを開閉する蓋部材40は、右開きの扉体(言い換えると、右開きの開き戸)となっている。
これは、蓋部材40が左開きの扉体となっている場合には、シャッター装置の管理者等が、蓋部材40を開放動作させて電源切替作業や電源切替装置50のメンテナンス作業等を行うとき、このシャッター装置の管理者等は、開放動作されて左側に存在する蓋部材40と、右側に存在する壁3Bとの間の窮屈なスペースで作業を行わなければならないからである。
これに対して、本実施形態では、シャッター装置の管理者等が、蓋部材40を開放動作させて電源切替作業や電源切替装置50のメンテナンス作業等を行うとき、このシャッター装置の管理者等の左側には、作業の邪魔となる蓋部材40が存在しないため、このシャッター装置の管理者等は、蓋部材40が左開きの扉体となっている場合と比較して、作業がし易くなる。
なお、本実施形態では、前述したように、左右に横並びに配置されている電源ランプ54,55は、コンセント56の上側であってこのコンセント56の近傍に配置されている(図4参照)。
これは、左右に横並びに配置されている電源ランプ54,55を、コンセント56の下側に配置した場合には、非常時において、電源ランプ54,55が、コンセント56に電源プラグ82を差し込んだ発電機80の電源線81によって見えにくくなるおそれがあるからである。
次に、実施形態に係るシャッター装置の電源切替方法の一実施形態について、図16及び図17により説明する。
図16は、本実施形態に係る第2電源となっている移動自在な発電機80をシャッター装置まで移動し、この発電機80の電源プラグ82を電源切替装置50のコンセント56に差し込んだときを示す図2と同様の図である。図17は、図16で示されている発電機80の電源プラグ82を電源切替装置50のコンセント56に差し込むときを示す図3と同様の図である。
前述したように、本実施形態では、通常時においては、制御装置17、開閉機13及び操作装置19等に電力を供給するための本実施形態に係る第1電源は、図1、図2及び図6で示されている商用電源20となっている。
しかし、非常時である停電等により商用電源20からの電力供給が不可能となったときには、図1で示されているシャッター装置が設置されている場所とは別の場所である倉庫等に保管してあった発電機80を、図16で示されているように、シャッター装置の設置場所まで移動する作業を実施する第1工程を行う。
本実施形態では、発電機80は、図16で示されているように、少なくとも3個の車輪80Aを有していて移動自在となっており、このため、発電機80を倉庫等からシャッター装置の設置場所まで容易に移動させることができるようになっている。なお、発電機80自体に車輪80Aが備えられていない場合には、この発電機80を台車等に積載した後、倉庫等からシャッター装置の設置場所まで移動させる。
次に、図1及び図3に示すガイドレール6Bの蓋部材40の取手部材41を操作してこの蓋部材40を開放動作させ、ガイドレール6Bの収納部32の内部に収納配置されている電源切替装置50を外部から操作できる状態にする。
この後、図6、図16及び図17で示されている発電機80の電源線81の電源プラグ82を電源切替装置50のコンセント56に差し込む作業を実施するとともに、図4及び図5で示されているように、上側の回動限位置に達して上向きの略垂直姿勢となっている電源切替装置50の切替スイッチ53の操作部62の摘み部材64を摘んで、この摘み部材64が、図7及び図8で示されているように、下側の回動限位置に達して下向きの略垂直姿勢となるように、摘み部材64を下向きに約180度回動させる作業を実施する。これにより、制御装置17、開閉機13及び操作装置19等が発電機80と接続された状態となる。
すなわち、発電機80を電源切替装置50に接続する作業を実施するとともに、この電源切替装置50により、制御装置17、開閉機13及び操作装置19等に電力を供給する電源を、商用電源20から発電機80へ切り替える作業を実施する第2工程を行う。上述した図16は、この第2工程が行われたときを示す図2と同様の図となっている。
以上の第1及び第2工程により、発電機80からの電力が、図2及び図16に示す電源線22を経由して制御装置17へ供給されるとともに、図示しない電源線を経由して開閉機13へも供給されることになる。また、このとき、発電機80からの電力は、図2及び図16に示す電源線23を経由して操作装置19へも供給される。
この後、図2で示されている操作装置19の「開」ボタン19Aを操作して、全閉となっていたシャッターカーテン1を開き移動させる。
また、以上説明した本実施形態に係るシャッター装置の電源切替方法では、移動自在となっている発電機80は、通常時にはシャッター装置の設置場所とは別の場所である倉庫等に保管してあるものであり、この発電機80は、停電等の非常時になってから、保管してあった倉庫等からシャッター装置の設置場所まで移動するものとなっている。
これにより、本実施形態では、シャッター装置の内部あるいはその近傍に発電機80を常備しておく必要がない。
このため、本実施形態によると、発電機80の設置コストも削減化できるようになる。
特に、現場にシャッター装置が複数個設置されるものである場合には、それぞれのシャッター装置の内部あるいはその近傍に、それぞれのシャッター装置専用の発電機80を常備しておく必要がなく、複数個のシャッター装置で1個の発電機80を使い回しすることが可能となる。これにより、発電機80の設置コストの大幅な削減化を図ることができるようになる。
なお、以上説明した本実施形態では、操作装置19からの制御信号は、有線である図1及び図2に示す制御線24を経由して制御装置17に送信されるものであったが、操作装置19と制御装置17とは、無線により接続されるものであってもよい。
なお、本実施形態において、発電機80は、ディーゼル発電機でもよく、ガソリン発電機でもよく、さらには、太陽光発電機、風力発電機等でもよい。
また、本実施形態では、電源切替装置50の切替スイッチ53は、カバー付きのナイフスイッチであったが、この切替スイッチ53は、これに限定されるものではく、例えば、トグルスイッチ、ロッカースイッチ、ロータリースイッチ、セレクタスイッチ、押しボタンスイッチ等でもよい。
なお、本実施形態では、左右のガイドレール6A,6Bのうち、右側のガイドレール6Bは、電源切替装置50が収納配置される収納部32を有する分、左側のガイドレール6Aよりも、シャッターカーテン1の幅方向である左右方向の形状、寸法が大きいものであったが、左側のガイドレール6Aも、右側のガイドレール6Bと同様の形状、寸法を有するものとしてもよい。
また、本実施形態では、電源切替装置50は、屋内側から操作するものとなっていたが、屋外側から操作するものでもよい。電源切替装置50を屋外側から操作できるようにするためには、例えば、図3に示されているガイドレール6Bの正面部34の内側面部34Cに電源切替装置50を配置するとともに、ガイドレール6Bの背面部35における電源切替装置50と対向する部分に、非常時に手を入れて電源切替装置50を操作するための開口部を形成すればよい。
また、電源切替装置50は、屋内側と屋外側の両方から操作できるようにしてもよい。電源切替装置50を屋内側と屋外側の両方から操作できるようにするためには、例えば、図3に示されているガイドレール6Bにおける壁3Bと対向する側の側面部36の内側面部36Aに電源切替装置50を配置するとともに、ガイドレール6Bの正面部34と背面部35における電源切替装置50が配置されている高さ位置と同じ又は略同じ高さ位置の部分に、非常時に手を入れて電源切替装置50を操作するための開口部をそれぞれ形成すればよい。