JP6889070B2 - 泡吐出器及び泡吐出容器 - Google Patents

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Description

本発明は、泡吐出器及び泡吐出容器に関する。
この種の泡吐出器として、
装着筒部の上端に内向きフランジを付設した装着部材と、
装着部材内へ取り付けられ、大径のエアシリンダと小径の液用シリンダを上下に同心円状に連設してなるシリンダ部材と、
液用シリンダ内を摺動する液用ピストンをステム外周下部より突設するとともに、エアシリンダ内を摺動するエアピストンをステム外周上部に連携させ、ステム上端に吐出ヘッドを嵌着して上方付勢状態で上下動可能に装着した作動部材と
を備え、作動部材の上下動により液用シリンダ内の液とエアシリンダ内の空気とを気液混合室で合流させて起泡部材を介して起泡させ、吐出ヘッドの吐出口より吐出するように構成したものが知られている(特許文献1)。
特開2004−121889
特許文献1のものでは、作動部材の下降によりエアシリンダの内部の空気を気液混合室へ圧送した後、作動部材が上昇するに伴い、前記内向きフランジの内縁と作動部材との間隙を含む外気導入路を介して前記エアシリンダの内部へ外気を導入するように構成されていた。従って外気導入路の入口付近に水滴が付着していると、外気の吸い込みに伴ってす水分がエアシリンダ内へ引き込まれる可能性があった。
このようにしてエアシリンダ内に水が溜まることになると、エアシリンダ内の有効容積が低減し、これによりエアシリンダから気液混合室に送られる空気の量が減るため、気液の混合比率が変化する可能性がある。さらにエアシリンダ内に溜まる水の量が多くなると、エアシリンダから気液混合室へ送る流体に水が混じってしまうおそれもある。
本発明の目的は、前述の不都合を低減し、装着部材の下方からエアシリンダ内へ外気を導入することが可能な泡吐出器を提案することである。
第1の手段は、容器体の口頸部への装着筒部4の上部から内向きフランジ8を突設してなる装着部材2と、
この装着部材2内から垂下するシリンダ部材14と、
シリンダ部材14内に下部を上方付勢状態で昇降自在に挿入させるとともに、前記内向きフランジ8より上方へ吐出ヘッド34を含む上部を突設した作動部材20と
を具備し、かつ前記シリンダ部材14の下半部を小径の液用シリンダ14bに、シリンダ部材14の上半部を大径のエアシリンダ14aにそれぞれ形成するとともに、
前記作動部材20の下部に前記液用シリンダ14bに挿入された小径の液用ピストン22及び前記エアシリンダ14aに挿入されたエアピストン32を設け、前記作動部材20の下降により、液用シリンダ14bから圧送される液体とエアシリンダ14aから圧送される空気とを混合させ、この混合流体を、起泡部30を介して発泡させて形成される泡を前記吐出ヘッド34から吐出するように構成した泡吐出器において、
前記装着筒部4内に、前記口頸部への螺合用の第1ネジ部6を形成し、この第1ネジ部6の周方向の一部を縦方向に欠除させてなる欠除部6aを含む縦通路A1を設け、この縦通路A1の上部からエアシリンダ14aへ横通路A2を開通することで、装着筒部4の下方からエアシリンダ14aへ連通するエア導入路Aを形成しており、
前記内向きフランジ8の下面から、前記エアシリンダ14aの内面へ嵌着筒部12を垂下するとともに、
この嵌着筒部12の周方向の一部に、前記エア導入路Aの出口である通気口12aを開口した
本手段では、図1に示す如く、装着筒部4内に形成した第1ネジ部6の周方向の一部を縦方向に欠除させてなる欠除部6aを含む縦通路A1を設け、この縦通路A1の上部からエアシリンダ14aへ横通路A2を開通することで、装着筒部4の下方からエアシリンダ14aへ連通するエア導入路Aを形成している。このような構成とすることで、作動部材20と装着部材2との隙間から流入するエアを少なくするか、或いは無くすることができ、これにより、上側からのエア流入に伴ってエアシリンダ14a内へ浸入する水の量を低減することができる。また第1ネジ部6の一部を欠除させることにより、材料である樹脂量を低減することもできる。図示例では、作動部材20と装着部材2との隙間が存在する構成としているが、装着部材2が作動部材20に対して気密に接する構成としても構わない。
「エア導入路」は、装着部材2及びエアシリンダ14aの周方向に少なくとも一箇所設ければ良いが、複数箇所設けても構わない。
「縦通路」は、少なくとも装着筒部4の第1ネジ部を欠除させることにより形成するが、第1ネジ部6の欠除部6aに対応して装着筒部4の内面に縦溝部4aを設けても構わない。
「横通路」は、装着部材2の内向きフランジ8の下面及びエアシリンダ14aの上端面の何れか(図示例では前者)に横溝部を設けることで形成してもよい。
“ネジ部の周方向の一部を縦方向に欠除させて”とは、ネジ部の上下方向全体に亘って、ネジ部の周方向の一部を形成することを省略するという程度の意味である。欠除部が周方向に繰返し表れる、いわゆる“間欠ネジ”の構成であってもよい。この説明は、後述の容器体の口頸部のネジ部に関しても援用する。
さらに本手段では、図3に示すように装着部材2に対するシリンダ部材14のガタつき防止手段として内向きフランジ8の下面から嵌着筒部12を垂下するともに、この嵌着筒部の周方向の一部に前記エア導入路Aの出口である通気口12aを開口することを提案している。通気口12aの周方向の巾は、嵌着筒部12によるシリンダ部材14のガタツキ防止機能を損なわないように設定するとよい。
の手段は、第の手段を有し、かつ前記通気口12aの口縁に補強リブ12bを付設した。
本手段では、図7に示すように、前記嵌着筒部12の通気口12aの口縁に補強リブ12bを付設することを提案している。これにより、シリンダ部材14に装着部材2を装着するときの変形を防止できる。この構成は、装着筒部4の一部を薄肉にした図7の実施態様において特に好適であるが、薄肉箇所を設けていない図3の実施態様に適用してもよい。
の手段は、第1の手段又は第2の手段を有し、かつ前記縦通路A1は、第1ネジ部6の欠除箇所に対応して装着筒部4の内面を凹陥させることで凹溝状に形成した。
本手段では、図6及び図7に示すように、前記縦通路A12を第1ネジ部6の欠除箇所(欠除部6a)に対応して装着筒部4の内面を凹陥させることで凹溝状に形成することを提案している。すなわち、本手段では、第1ネジ部6の欠除部6aと装着筒部4の内面に形成した縦溝部4aとでエア導入路Aの縦通路A1が形成されることになり、縦溝部4aの深さdの分だけ空気の流通量を増加させることができる。
の手段は、第1の手段から第の手段の何れかに記載の泡吐出器1を、容器体100の口頸部101に装着させてなる泡吐出容器であって、
前記口頸部101の外周面には、第1ネジ部6とかみ合う第2ネジ部102が形成され
ており、
前記縦通路A1は、装着筒部4の第1ネジ部6の周方向の一部を縦方向に欠除させた欠除部6aに代えて、前記口頸部101の第2ネジ部102の周方向の一部を縦方向に欠除させた欠除部102aを含む。
本手段では、発明の対象物を泡吐出器と容器体とからなる泡吐出容器とするとともに、外気導入路の縦通路A1を形成するネジ部の欠除部を、装着筒部側の第1ネジ部6の欠除部6aに代えて口頸部101の第2ネジ部102の欠除部102aとすることを提案している。この構成によっても、装着部材2の下方から好適に外気を導入することができる。
第1の手段に係る発明によれば、装着筒部4内に、前記口頸部への螺合用の第1ネジ部6を形成し、この第1ネジ部6の周方向の一部を縦方向に欠除させてなる欠除部6aを含む縦通路A1を設け、この縦通路A1の上部からエアシリンダ14aへ横通路A2を開通することで、装着筒部4の下方からエアシリンダ14aへ連通するエア導入路Aを形成したから、装着筒部4の下方から確実にエアを導入することができる。
またの手段に係る発明によれば、前記内向きフランジ8の下面から、前記口頸部101の内面へ嵌着筒部12を垂下したから、シリンダ部材14のがたつきを防止することができるとともに、嵌着筒部12の周方向の一部に、前記エア導入路Aの出口である通気口12aを開口したから、エア導入機能を担保できる。
の手段に係る発明によれば、前記通気口12aの口縁に補強リブ12bを付設したから、装着部材2をシリンダ部材14にセットする際の変形を防止できる。
の手段に係る発明によれば、前記縦通路A1は、第1ネジ部6の欠除箇所に対応して装着筒部4の内面を凹陥させることで凹溝状に形成したから、空気の導入量を多くすることができる。
の手段に係る発明によれば、前記縦通路A1は、装着筒部4の第1ネジ部6の周方向の一部を縦方向に欠除させた欠除部6aに代えて、前記口頸部101の第2ネジ部102の周方向の一部を縦方向に欠除させた欠除部102aを含むから、装着筒部4の下方から確実にエアを導入することができる。
本発明の第1実施形態に係る泡吐出器の縦断面図である。 図1の泡吐出器の一部拡大図面である。 図1の泡吐出器の主要部材(装着部材)の下面図である。 図1の泡吐出器を備えた吐出容器において作動部材押下げ時の作用を示す図である。 図1に示す泡吐出器の参考例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る泡吐出容器の半断面図である。 図6の泡吐出容器の主要部材(装着部材)の下面図である。 本発明の第3実施形態に係る泡吐出容器の半断面図である。
図1から図は、本発明の泡吐出器及び当該泡吐出器を備えた泡吐出容器の第1実施形態を示す。
泡吐出容器は、泡吐出器1と、容器体100とを具備する。
泡吐出器1は、装着部材2と、シリンダ部材14と、作動部材20と、ポペット弁体36とを備えている。これら各部材は、例えば合成樹脂や金属で形成することができる。
説明の都合上、本発明の構成及び作用のうちの一般的な事柄を先に解説する。
装着部材2は、内面に第1ネジ部6を形成した装着筒部4を有し、この装着筒部4の上端縁より内向きフランジ8を延設している。図示例では、前記内向きフランジ8の内周部からは、上端部に外向きリブ10aを周設させたガイド筒部10を起立しており、前記内周部から垂下筒部11を垂設している。もっともこれらの構造は適宜変更することができる。また内向きフランジ8の裏面から、後述のエアシリンダ14aの内面上端部に当接するための嵌着筒部12を垂下している。この嵌着筒部についてはさらに後述する。
シリンダ部材14は、前記装着部材2裏面外周部へ上端部を固定させた大径のエアシリンダ14aを有し、このエアシリンダ14aの下部から小径の液用シリンダ14bを延設している。好適な図示例では、エアシリンダ14aの上端に付設した鍔部14cを、パッキン18を介して、前記口頸部101と内向きフランジ8との間に挟持させている。
前記エアシリンダ14aの周壁上部には通気孔15が開口されている。
前記液用シリンダ14bは、上側の直筒部分と連続する下端小径のテーパ状底部を有し、この底部の上面を第1液用弁座16としている。また前記底部から、吸上げ用パイプ19取付用のパイプ嵌合筒14dを一体に垂設させている。
前記テーパ状部から直筒部分の下端部に亘って、液用シリンダ14bの内周面からは、スプリング係止用の上向き段部を有する複数の係止リブ17が内方突設されている。
作動部材20は、本実施形態では、液用ピストン22と、ステム24と、連結筒部材26と、エアピストン32と、吐出ヘッド34とで形成している。これらの構造は適宜変更することができる。
前記液用ピストン22は、縦向きの嵌合筒部22aの下端からスカート状に拡開する摺動筒部22bを有し、かつ嵌合筒部22aの上端より、第3液用弁座22cである小径筒部を上方へ突設している。この小径筒部と前記係止リブ17の上向き段部との間にはコイルスプリングSが介装されている。また前記摺動筒部22bは液用シリンダ14b内面に摺動可能に嵌合されている。
前記ステム24は、上下端を開口した筒体であり、その筒壁下方へ前記摺動筒部22bが突出されるように、筒体下半を液状ピストン22の嵌合筒部22a外面に組み付けるとともに、筒体上半に、エアシリンダ14内面を摺動する後述の空気ピストン32を連携させて、シリンダ部材4内を上下動可能に設けている。
前記ステム24の筒壁24a上半部内には、環状弁座24bが形成され、この弁座上に玉弁bを載置することで第2液用逆止弁VL2を形成している。
また、環状弁座24bと前記第3液用弁座22cとの間においてステムの内面には複数の第1縦突条24cが縦設されている。更に、外面上下方向中間部からは、第2エア用弁座24eを外向きフランジ状に突設させている。また、第2エア用弁座24eの上側では、ステム24の外周に複数の第2縦突条24dが形成されている。
前記環状弁座24bより上側のステム部分内には、玉弁の押さえ板25を設ける。図示の押さえ板25の外周からは、ステム24内面に嵌合される嵌着筒部25aを垂下し、この嵌着筒部の適所には、後述の空気通路Pと連通する通液孔25bが開口されている。
前記連結筒部材26は、図示例では、大径の下方筒部26aから中径筒部26cを経由して縮径部26dへと順次縮径するように形成し、この縮径部26dから大径の上方筒部26bを上方へ延設している。下方筒部26aは前記ステム24及びエアピストン32の上部の各外面へ、また上方筒部26bは後述の吐出ヘッド34へそれぞれ嵌合されている。上方筒部26b内には、メッシュを筒口に張設させた単一又は複数の筒体からなる起泡部30が装着されている。
前記下方筒部26aの内周面には、その下端部に位置する環状凹部27と、環状凹部と連続させて上方へ延びる複数の縦溝28とが形成されている。縦溝28の上端部は、径方向の内側に開口して中径筒部26cの内部に形成される気液混合室Rに連通している。環
状凹部27は後述のステム24と筒状弁部32aとの間隙gに連通している。この間隙gと前述の環状凹部27と縦溝28とは空気通路Pを構成する。
前記エアピストン32は、ステム24を囲む筒状弁部32aを有し、この筒状弁部32a外周より階段状の隔壁32bを介して、筒状ピストン32cを延設している。前記筒状弁部32aの下端部と第2エア用弁座24eとは第2エア用逆止弁VA2を形成している。
前記筒状ピストン32は、エアシリンダ14a内周へ摺動可能に嵌合させている。
前記筒状弁部32aは、ステム24の外周面を相対的に小さな幅で上下動するように設けられている。ステム24の外面には第2縦突条24dが縦設されているため、ステム24と筒状弁部32aとの間には空気通路Pの一部である間隙gが形成されている。
また前記隔壁32bには、外気導入弁である第1エア用逆止弁VA1が形成されている。図示例の第1エア用逆止弁は、前記隔壁に穿設した弁孔とこの弁孔を裏側から閉塞する弾性弁板とで形成されているが、その構成は適宜変更することができる。また図示例では、エアシリンダ14aへの浸水の防止をより確実にするために、前記弁孔のうちで垂下筒部12に近い側を覆う遮水壁部33を隔壁32bから上方突出している。もっとも装着部材2を作動部材20の回りに水密に装着したときには、これらの構造を省略することができる。
前記吐出ヘッド34は、頂板34a裏面より、ステム24の外周上端部に嵌合させた取付用筒部34bを垂設し、この取付用筒部34bの上部からノズル34cを側方へ突設している。前記頂板34aの外周部からは、ノズルの突出箇所を除いて、ヘッド周壁34dが垂下されている。ヘッド周壁34dの内側では、ノズル挿通孔を備えたカバー筒部35が、頂板34aと一体成形した嵌合筒部34eを介して垂設されている。もっともこの構成に代えてカバー筒部35自体を頂板34aと一体成形しても構わない。カバー筒部35の下端には、前記外向きリブ10aに接近させて、内向きリブ35aが周設されている。
ポペット弁体36は、その下端部に設けた複数の係止突部36aと、その上端側に形成されたテーパ状弁体36bとを有する。
前記各係止突部36aは、液用シリンダ14bの係止リブ17の間へ、コイルスプリングS下面と当接可能な位置まで突設されている。これにより、ポペット弁体36は、係止突部がコイルスプリングに当接する位置と、ポペット弁体36の下面が第1液用弁座16に当接する位置との間で上下動することが可能である。ポペット弁体36の下端部と第1液用弁座16とで第1液用逆止弁VL1が形成されている。
前記テーパ状弁体36bは、前記第3液用弁座22cに係止されている。これらテーパ状弁体36bと第3液用弁座22cとで第3液用逆止弁VL3が形成されている。
図1の状態から吐出ヘッド34を押し下げると、連結筒部材26を介してステム24及び液用ピストンが下降するので、ポペット弁体36も下がって第1液用弁座16に着座することで、第1液用逆止弁VL1が閉じる。さらにポペット弁体36に対して液用ピストン22が下降することで第3液用逆止弁VL3及び第2液用逆止弁VL2が開く。そして液用シリンダ内の高圧液体が気液混合室R内へ流入する。また吐出ヘッド34の押下げにより、ステム24がエアピストン32に対して相対的に下降するため、第2エア用逆止弁VA2が開き、エアシリンダ14a内の空気が空気通路Pを経て気液混合室R内へ流入する。そして気液混合室R内で空気と液体とが混合した後に起泡部30を通過して、泡がノズル34cから放出される。
前記吐出ヘッド34の押し下げを解放すると、コイルスプリングSの上方付勢力により作動部材20が上昇して、液圧が低下することにより、第2液用逆止弁VL2が閉じるとともに、コイルスプリングSで上方付勢される液用ピストン22と接するポペット弁体36が引き上げられて、第1液用逆止弁VL1が開き、液用シリンダ14b内が負圧化して容器体100内の液体が吸い込まれる。また前記液用ピストン22に組み付けられたステム24がエアピストン32に先行して上昇することで第2エア用逆止弁VA2が閉じ、その後にステム24とともにエアピストン32が上昇することにより、エアシリンダ14a内が負圧化され、外気が導入される。外気導入の仕組みについては次の段落で述べる。
容器体100は、胴部から起立する口頸部101を有し、この口頸部の外面に前記第1ネジ部6とのかみ合いが可能な第2ネジ部102を有する。
本発明においては、装着筒部4の下方側からエアシリンダ14a内へ至るエア導入路Aを設けている。
このエア導入路Aは、縦通路A1と横通路A2とで形成している。
前記縦通路A1は、本実施形態では、装着筒部4の内面の第1ネジ部6の少なくとも周方向の一部を欠除させてなる欠除部6aとして形成されている。この欠除部6aは第1ネジ部6の上下方向全体に亘って形成されている。図示例では、図3に示す如く、第1ネジ部の周方向4箇所を等間隔で間欠させているが、間欠箇所の数は適宜変更することができ、また一箇所のみを欠除しても構わない。
欠除部6aの数と周方向の巾は、ネジとしての機能を損なわない範囲で、エアシリンダ14a内に十分な外気を導入できるように設計するものとする。
また図示例では、装着筒部4のうち鍔部14c及びパッキン18と向かい合う箇所の内面に欠除部6aと下記の横通路A2とを連通させる連通溝部4bを形成している。
横通路A2は、本実施形態では、図2に示す如く、横溝部8aと通気口12aとで形成している。
前記横溝部8aは、前記内向きフランジ8の下面のうちでエアシリンダ14aの鍔部14c上面に対向する部分を、図3に示すように、外側から内方へ横切るように形成する。横溝部8aは、少なくとも縦通路A1と連通しているものとし、図2に示すように、縦通路A1の上端から内方へ延びるように形成することが好適である。
前記通気口12aは、エア導入路Aの出口であり、前記嵌着筒部12のうち横溝部8aと連続する箇所に開口されている。図示例の通気口12aは、嵌着筒部12の上下方向全体を除去することにより形成されている。装着部材2を金型成形する際に型抜きを容易とするためである。もっともこれらの構造は適宜変更することができる。
なお、図示例と異なり、内向きフランジ8の下面に代えて、エアシリンダ14aの周壁及び鍔部14cの各上端面を横断するように横溝部8aを設けてもよい。
前記構成のエア導入路Aにより、エアシリンダ14a内に対して装着筒部4の下方から十分に外気を導入することができる。なお、図示例の構成では、図1に示す状態での垂下筒部11内面と作動部材20の外面との間、図4に示す状態での取付用筒部34bとガイド筒部10との間に空気の通過が可能な流路(上部流路Bをいう)が設けられているが、当該流路を設けなくてもよい。この場合には、例えば作動部材20と装着部材2との対向箇所を気密に当接させればよい。本発明では、エア導入路Aの断面積などの設計により、装着筒部4の下方から優先的にエアを導入することができ、上部流路からは、殆どエアが入らないように、或いは入りにくくすることができる。
図5は、本発明の参考例であり、前述の構成から前記嵌着筒部12を省略したものである。このようにすることで、材料である樹脂量を低減することができる。嵌着筒部を省略した以外の構成については、図1〜図4の実施例で説明したことを援用する
前記構成において、泡吐出器1を容器体100の口頸部101に取り付け、吐出ヘッド34を押し下げる、次にこの押下げを解放すると、エアピストン32が上昇するために、エアピストンとエアシリンダ14aで画成される空間が負圧化される。第1エア用逆止弁VA1が開き、外気が、装着筒部4の下方より、エア導入路Aの縦通路A1及び横通路A2を経て、エアシリンダ14a内に入り、この外気の一部が第1エア用逆止弁VA1から吸気される。また残りの外気は、通気孔15を経て容器体100内に入る。これにより、液体の吸上げによる容器体100内の負圧化が解消される。
以下、本発明の他の実施形態を説明する。これらの説明において第1実施形態と同じ構成に関しては解説を省略する。
図6及び図7は、本発明の第2実施形態に係る泡吐出容器を示している。本実施形態は、縦通路A1の構成、及び、通気口12aの構成において、第1実施形態と異なる。
縦通路A1に関しては、図6に示す如く、前記第1ネジ部6の欠除部6aに対応させて装着筒部4の内面に、その筒長全体に亘る縦溝部4aを形成して、凹溝状の縦通路A1を形成している。この縦通路A1は、図7に示す、縦溝部4aの深さdの分だけ流路面積が大きくなるため、空気の流通量を多くすることができる。また前記縦溝部4aを設けることで、材料である樹脂量を低減することもできる。
通気口12aに関しては、図7に示す如く、この通気口の幅方向の両側縁から内方へ補強リブ12bを突設している。これにより、嵌着筒部12の強度が向上し、装着部材2をエアシリンダ14aに装着する際に徒に変形することを回避することができる。
図8は、本発明の第3実施形態に係る泡吐出容器を示している。本実施形態では、縦通路A1は、装着筒部4の第1ネジ部6の周方向一部を縦方向に欠除させた除去部6aに代えて、口頸部101の第2ネジ部102の周方向一部を欠除させた除去部102aを設けている。
このように口頸部101の第2ネジ部102を切除しても装着部材2の下側から空気を流入させることができる。
なお、第2実施形態と同様に、第2ネジ部の欠除部102の形成箇所に対応して縦溝部101aを縦設してもよく、これにより空気の流路面積を大きくすることができる。
1…泡吐出器
2…装着部材 4…装着筒部 4a…縦溝部 4b…連通溝
6…第1ネジ部 6a…欠除部
8…内向きフランジ 8a…横溝部 10…ガイド筒部 10a…外向きリブ
11…垂下筒部 12…嵌着筒部 12a…通気口 12b…補強リブ
14…シリンダ部材 14a…エアシリンダ 14b…液用シリンダ
14c…鍔部 14d…パイプ嵌合筒 15…通気孔
16…第1液用弁座 17…係止リブ 18…パッキン 19…吸上げ用パイプ
20…作動部材 22…液用ピストン 22a…嵌合筒部
22b…摺動筒部 22c…第3液用弁座
24…ステム 24a…筒壁 24b…環状弁座 24c…第1縦突条
24d…第2縦突条 24e…第2エア用弁座
25…押さえ板 25a…嵌筒壁 25b…通液孔
26…連結筒部材 26a…下方筒部 26b…上方筒部 26c…中径筒部
26d…縮径部 27…環状凹部 28…縦溝 30…起泡部
32…エアピストン 32a…筒状弁部 32b…階段状の隔壁
32c…筒状ピストン 33…遮水壁部
34…吐出ヘッド 34a…頂板 34b…取付用筒部 34c…ノズル
34d…ヘッド周壁 34e…嵌合筒部
35…カバー筒 35a…内向きリブ
36…ポペット弁体 36a…係止突部、36b…テーパ状弁体
100…容器体 101…口頸部 101a…縦溝部 102…第2ネジ部
102a…欠除部
A…エア導入路 A1…縦通路 A2…横通路
B…上部流路 b…玉弁 g…間隙 P…空気流路 R…気液混合室
s…コイルスプリング
VA1…第1エア用逆止弁 VA2…第2エア用逆止弁
VL1…第1液用逆止弁 VL2…第2液用逆止弁 VL3…第3液用逆止弁

Claims (4)

  1. 容器体の口頸部への装着筒部(4)の上部から内向きフランジ(8)を突設してなる装着部材(2)と、
    この装着部材(2)内から垂下するシリンダ部材(14)と、
    シリンダ部材(14)内に下部を上方付勢状態で昇降自在に挿入させるとともに、前記内向きフランジ(8)より上方へ吐出ヘッド(34)を含む上部を突設した作動部材(20)と
    を具備し、かつ前記シリンダ部材(14)の下半部を小径の液用シリンダ(14b)に、シリンダ部材(14)の上半部を大径のエアシリンダ(14a)にそれぞれ形成するとともに、
    前記作動部材(20)の下部に前記液用シリンダ(14b)に挿入された小径の液用ピストン(22)及び前記エアシリンダ(14a)に挿入されたエアピストン(32)を設け、前記作動部材(20)の下降により、液用シリンダ(14b)から圧送される液体とエアシリンダ(14a)から圧送される空気とを混合させ、この混合流体を、起泡部(30)を介して発泡させて形成される泡を前記吐出ヘッド(34)から吐出するように構成した泡吐出器において、
    前記装着筒部(4)内に、前記口頸部への螺合用の第1ネジ部(6)を形成し、この第1ネジ部(6)の周方向の一部を縦方向に欠除させてなる欠除部(6a)を含む縦通路(A1)を設け、この縦通路(A1)の上部からエアシリンダ(14a)へ横通路(A2)を開通することで、装着筒部(4)の下方からエアシリンダ(14a)へ連通するエア導入路(A)を形成しており、
    前記内向きフランジ(8)の下面から、前記エアシリンダ(14a)の内面へ嵌着筒部(12)を垂下するとともに、
    この嵌着筒部(12)の周方向の一部に、前記エア導入路(A)の出口である通気口(12a)を開口したことを特徴とする、泡吐出器。
  2. 前記通気口(12a)の口縁に補強リブ(12b)を付設したことを特徴とする、請求項記載の泡吐出器。
  3. 前記縦通路(A1)は、第1ネジ部(6)の欠除箇所に対応して装着筒部(4)の内面を凹陥させることで凹溝状に形成したことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の泡吐出器。
  4. 請求項1から請求項の何れかに記載の泡吐出器(1)を、容器体(100)の口頸部(101)に装着させてなる泡吐出容器であって、
    前記口頸部(101)の外周面には、第1ネジ部(6)とかみ合う第2ネジ部(102)が形成されており、
    前記縦通路(A1)は、装着筒部(4)の第1ネジ部(6)の周方向の一部を縦方向に欠除させた欠除部(6a)に代えて、前記口頸部(101)の第2ネジ部(102)の周方向の一部を縦方向に欠除させた欠除部(102a)を含むことを特徴とする、泡吐出容器。
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