JP6888671B2 - アンテナモジュール及び通信装置 - Google Patents

アンテナモジュール及び通信装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6888671B2
JP6888671B2 JP2019514359A JP2019514359A JP6888671B2 JP 6888671 B2 JP6888671 B2 JP 6888671B2 JP 2019514359 A JP2019514359 A JP 2019514359A JP 2019514359 A JP2019514359 A JP 2019514359A JP 6888671 B2 JP6888671 B2 JP 6888671B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
patch antennas
antenna
interval
patch
antenna module
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019514359A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2018198754A1 (ja
Inventor
史彦 成瀬
史彦 成瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Publication of JPWO2018198754A1 publication Critical patent/JPWO2018198754A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6888671B2 publication Critical patent/JP6888671B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q1/00Details of, or arrangements associated with, antennas
    • H01Q1/52Means for reducing coupling between antennas; Means for reducing coupling between an antenna and another structure
    • H01Q1/521Means for reducing coupling between antennas; Means for reducing coupling between an antenna and another structure reducing the coupling between adjacent antennas
    • H01Q1/523Means for reducing coupling between antennas; Means for reducing coupling between an antenna and another structure reducing the coupling between adjacent antennas between antennas of an array
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q1/00Details of, or arrangements associated with, antennas
    • H01Q1/12Supports; Mounting means
    • H01Q1/22Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles
    • H01Q1/24Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set
    • H01Q1/241Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set used in mobile communications, e.g. GSM
    • H01Q1/242Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set used in mobile communications, e.g. GSM specially adapted for hand-held use
    • H01Q1/243Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set used in mobile communications, e.g. GSM specially adapted for hand-held use with built-in antennas
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q21/00Antenna arrays or systems
    • H01Q21/0006Particular feeding systems
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q21/00Antenna arrays or systems
    • H01Q21/06Arrays of individually energised antenna units similarly polarised and spaced apart
    • H01Q21/061Two dimensional planar arrays
    • H01Q21/065Patch antenna array
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q23/00Antennas with active circuits or circuit elements integrated within them or attached to them

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Waveguide Aerials (AREA)
  • Details Of Aerials (AREA)

Description

本発明は、アンテナモジュール及び通信装置に関し、特に複数のパッチアンテナを有する構成に関する。
無線通信用の複数のパッチアンテナと高周波回路部品とが一体化されたアンテナモジュールとして、誘電体基板の第1主面側に複数のパッチアンテナが配置され、誘電体基板の第1主面とは反対側の第2主面に高周波素子(すなわち高周波回路部品)が実装された構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この構成において、複数のパッチアンテナは、偏波方向及びこれに垂直な方向に2次元状に並んで配置されている(以降、この配置を「直交配置」と称する)。
国際公開第2016/063759号
上記直交配置された複数のパッチアンテナにおいて、ピッチ(すなわち、隣り合うパッチアンテナの中心間距離)の自由空間波長(=λ)に対する比は、原理上、ビームパターンを考慮してなるべく小さくする必要がある。
特にミリ波帯のようにλが短い(例えば、10mm以下)周波数帯においては、隣り合うパッチアンテナ同士が近くなるため、パッチアンテナ間のアイソレーションが確保できないおそれがある。アイソレーションが悪いと、高周波回路部品の入出力ポートに別のポートからの不要な信号が回り込み、通信品質が劣化する等の問題が生じる可能性がある。このような問題は、複数のパッチアンテナの間隔を狭く設計する必要のあるミリ波帯等の周波数帯において、特に顕著である。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、複数のパッチアンテナと高周波回路部品とが一体化されたアンテナモジュール及び通信装置について、通信品質の向上を図ることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係るアンテナモジュールは、誘電体基板と、前記誘電体基板の第1主面側に設けられた複数のパッチアンテナと、前記誘電体基板の前記第1主面と反対側の第2主面側に実装され、前記複数のパッチアンテナとの間で高周波信号が伝達される高周波回路部品と、を備え、前記高周波回路部品は、前記誘電体基板の平面視において、前記複数のパッチアンテナが配置される領域内に配置され、前記複数のパッチアンテナは、偏波方向及び当該偏波方向に垂直な方向のうち一方である第1方向において第1間隔で周期的に配置された複数のパッチアンテナからなるアンテナ群を複数組備え、前記複数組のアンテナ群は、前記偏波方向及び当該偏波方向に垂直な方向のうち他方である第2方向において第2間隔で周期的に配置され、前記複数組のアンテナ群の各々は、前記第2方向に隣り合う他のアンテナ群に対して、前記第1方向において一定間隔ずれて配置され、前記複数組のアンテナ群の各々について、当該アンテナ群をなす複数のパッチアンテナの各々は、隣り合う他のパッチアンテナに対して、前記第2方向において一定間隔ずれて配置されており、前記複数組のアンテナ群をなす複数のパッチアンテナの配置は、前記第1方向及び前記第2方向に沿って周期的に繰り返されている。
これにより、複数のパッチアンテナが第1方向及び第2方向に直交配置された場合に第2方向に隣り合う2つのパッチアンテナに着目すると、当該2つのパッチアンテナの一方が他方に対して第1方向にずれて配置される。よって、当該2つのパッチアンテナの間隔が広がることにより、当該2つのパッチアンテナ間のアイソレーションが向上する。したがって、高周波回路部品の入出力ポートへの不要な信号の回り込みを抑制することができるので、通信品質の向上が図られる。
また、これにより、複数のパッチアンテナが直交配置された場合に第1方向に隣り合う2つのパッチアンテナに着目すると、当該2つパッチアンテナの一方が他方に対して第2方向にずれて配置される。ここで、当該2つのパッチアンテナの各々は、直交配置された場合に第2方向に隣り合うパッチアンテナに対して、第1方向にずれて配置されている。つまり、一のパッチアンテナに着目すると、直交配置において当該一のパッチアンテナに第1方向に隣り合う他のパッチアンテナ及び第2方向に隣り合う他のパッチアンテナとの間隔が広がることになる。したがって、アンテナモジュールを構成する複数のパッチアンテナの各々について、直交配置において第1方向に隣り合う他のパッチアンテナとのアイソレーション、及び、直交配置において第2方向に隣り合う他のパッチアンテナとのアイソレーションのいずれについても向上させることができるので、通信品質のさらなる向上が図られる。
また、前記複数組のアンテナ群をなす複数のパッチアンテナの配置は、前記第1方向及び前記第2方向に沿って周期的に繰り返されており、当該複数のパッチアンテナについて、配置が周期的に繰り返される最小単位をユニットと定義すると、複数の前記ユニットは、前記第1方向に沿って等間隔かつ前記第2方向に沿って等間隔に配置されていることにしてもよい。
第1方向及び第2方向は、一方が偏波方向であり、他方が当該偏波方向に垂直な方向である。よって、複数のユニットは、第1方向に沿って等間隔かつ第2方向に沿って等間隔に配置されることにより、偏波方向及びこれに垂直な方向に2次元状に等間隔に並んで配置された直交配置となる。したがって、本態様によれば、1つのユニットを1つの波源とみなした場合、通常の複数のパッチアンテナが直交配置された場合と同様に、複数の波源が直交配置されることになるので、サイドローブレベルを抑制することができる。よって、本態様によれば、サイドローブレベルを抑制しつつ、アイソレーションを向上させることができるので、通信品質のさらなる向上が図られる。
また、前記複数組のアンテナ群の各々は、隣り合う他のアンテナ群に対して、前記第1方向において前記第1間隔の略半分ずれて配置されていることにしてもよい。
複数のパッチアンテナが直交配置された場合に第2方向に隣り合う2つのパッチアンテナの一方のパッチアンテナに着目すると、第1方向におけるオフセット距離が大きいほど他方のパッチアンテナとの間隔が広がる。一方で、当該オフセット距離が第1間隔の半分を超えると、他方のパッチアンテナとの間隔よりも間隔が狭くなる他のパッチアンテナが出現する。そこで、複数組のアンテナ群の各々を、隣り合う他のアンテナ群に対して、第1方向において第1間隔の略半分ずれて配置することにより、隣り合うアンテナ群を構成するパッチアンテナ間の距離を最も広げることができる。このため、隣り合うアンテナ群を構成するパッチアンテナ間のアイソレーションを最も向上させることができるので、通信品質のさらなる向上が図られる。
また、前記第1間隔の略半分とは、当該第1間隔の半分に対して当該第1間隔の±2%以内であることにしてもよい。
第1方向においてずらした距離が第1間隔の半分に対して当該第1間隔の±2%以内であれば、当該距離が第1間隔の丁度半分の場合と同等のアイソレーションを確保することができる。
また、前記複数組のアンテナ群の各々は、隣り合う他のアンテナ群に対して、前記第1方向において前記第1間隔の略半分ずれて配置され、前記複数組のアンテナ群の各々について、当該アンテナ群をなす複数のパッチアンテナの各々は、隣り合う他のパッチアンテナに対して、前記第2方向において前記第2間隔の略半分ずれて配置されていることにしてもよい。
これにより、アンテナモジュールを構成する複数のパッチアンテナの各々について、直交配置において第1方向に隣り合う他のパッチアンテナとのアイソレーション、及び、直交配置において第2方向に隣り合う他のパッチアンテナとのアイソレーションのいずれについても最も向上させることができるので、通信品質のさらなる向上が図られる。
また、前記第1間隔の略半分とは、当該第1間隔の半分に対して当該第1間隔の±2%以内であり、前記第2間隔の略半分とは、当該第2間隔の半分に対して当該第2間隔の±2%以内であることにしてもよい。
第1方向においてずらした距離が第1間隔の半分に対して当該第1間隔の±2%以内であり、第2方向においてずらした距離が第2間隔の半分に対して当該第2間隔の±2%以内であれば、これらの距離がそれぞれ第1間隔の丁度半分かつ第2間隔の丁度半分の場合と同等のアイソレーションを確保することができる。
また、前記複数組のアンテナ群の各々をなす複数のパッチアンテナは、前記第1方向に延びる直線上に配置されていることにしてもよい。
これにより、複数組のアンテナ群の各々をなす複数のパッチアンテナが直線上に配置されずにずれて配置される場合に比べて、サイドローブレベルを抑制することができる。
また、前記第1方向は前記偏波方向に垂直な方向であり、前記第2方向は前記偏波方向であることにしてもよい。
直交配置において偏波方向に隣り合うパッチアンテナ間のアイソレーションは、他のパッチアンテナ間のアイソレーションよりも、特に悪い。このため、複数組のアンテナ群の各々が、第2方向である偏波方向に隣り合う他のアンテナ群に対して、偏波方向に垂直な方向において一定間隔ずれて配置されていることにより、直交配置において偏波方向に隣り合うパッチアンテナ間のアイソレーションを向上させることができる。したがって、高周波回路部品の入出力ポートへの不要な信号の回り込みを効果的に抑制することができるので、通信品質のさらなる向上が図られる。
また、前記誘電体基板は、前記複数のパッチアンテナの各々と前記高周波回路部品とを接続する複数の給電線を有し、前記高周波回路部品は、前記高周波信号の位相を変化させる移相器を含み、前記複数の給電線の各々の長さは、前記移相器の位相を変化させる最小単位である1ステップに対応する電気長の任意の整数倍に略等しいことにしてもよい。
これにより、移相器による位相補正を行う場合に、複数のパッチアンテナ全てに対して所望の位相で給電することが可能となる。
また、前記誘電体基板は、前記複数のパッチアンテナの各々と前記高周波回路部品とを接続する複数の給電線を有し、前記複数の給電線の長さは、互いに略等しいことにしてもよい。
これにより、複数の給電線によるロスが同等となるため、当該ロスのばらつきによるアンテナ特性の劣化を抑制することができる。
また、前記複数の給電線について、長さが略等しいとは、前記高周波信号の前記誘電体基板内における波長の3%以内に差分が収まることであることにしてもよい。
例えば、高周波回路部品に32ステップの移相器(すなわち5bitの移相器)が含まれる場合、移相器の1ステップは誘電体基板内における高周波信号の波長(いわゆる基板内波長λ)の3.125%となる。よって、上記差分を誘電体基板内における高周波信号の波長の3%以内に収めることにより、給電線22の長さによる特性への影響を大幅に抑制することができる。したがって、通信品質のさらなる向上が図られる。
また、前記高周波回路部品は、前記高周波信号を処理するRFICであることにしてもよい。
これにより、複数のパッチアンテナとRFICとが一体化されたアンテナモジュールについて、通信品質の向上が図られる。
また、本発明の一態様に係る通信装置は、上記のアンテナモジュールと、BBICと、を備え、前記RFICは、前記BBICから入力された信号をアップコンバートして前記複数のパッチアンテナに出力する送信系の信号処理、及び、前記複数のパッチアンテナから入力された高周波信号をダウンコンバートして前記BBICに出力する受信系の信号処理、の少なくとも一方を行う。
このような通信装置によれば、上記のアンテナモジュールを備えることにより、通信品質の向上が図られる。
本発明によれば、複数のパッチアンテナと高周波回路部品とが一体化されたアンテナモジュール及び通信装置について、通信品質の向上が図られる。
図1は、実施の形態に係るアンテナモジュールの外観斜視図である。 図2は、実施の形態に係るアンテナモジュールの上面図である。 図3は、実施の形態に係るアンテナモジュールの要部の断面図である。 図4は、実施の形態におけるアンテナアレーの配置態様を説明するための模式図である。 図5は、実施の形態の変形例1におけるアンテナアレーの配置態様を説明するための模式図である。 図6は、実施の形態の変形例2におけるアンテナアレーの配置態様を説明するための模式図である。 図7は、第1のシミュレーションモデルにおけるアンテナアレーの配置態様を示す上面図である。 図8は、第2のシミュレーションモデルにおけるアンテナアレーの配置態様を示す上面図である。 図9は、第1のシミュレーションモデルにおけるアイソレーション特性を示すグラフである。 図10は、Dx=1.25mm、Dy=0.00mmとした場合の、第2のシミュレーションモデルにおけるアイソレーション特性を示すグラフである。 図11Aは、Dx=1.25mm、Dy=1.25mmとした場合の、第2のシミュレーションモデルにおけるアイソレーション特性を示すグラフである。 図11Bは、Dx=1.25mm、Dy=0.75mmとした場合の、第2のシミュレーションモデルにおけるアイソレーション特性を示すグラフである。 図12は、実施の形態に係るアンテナモジュールを備える通信装置の構成を示す回路ブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、図面に示される構成要素の大きさ、または大きさの比は、必ずしも厳密ではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略または簡略化する場合がある。
(実施の形態)
[1. アンテナモジュール]
図1〜図3は、実施の形態に係るアンテナモジュール1の構造を示す図である。具体的には、図1は、実施の形態に係るアンテナモジュール1の外観斜視図である。図2は、実施の形態に係るアンテナモジュール1の上面図である。図3は、アンテナモジュール1の要部の断面図である。具体的には、同図は、アンテナモジュール1を構成する複数のパッチアンテナ10の1つ及びその周囲の断面図である。
なお、図1及び図2では、簡明のため、パッチアンテナ10を構成するパターン電極にドットのハッチングを施している。このことは、以降の模式図においても同様である。また、図2では、簡明のため、誘電体基板20を透視して内部に設けられた複数のパッチアンテナ10を図示している。また、図3では、簡明のため、厳密には別断面にある構成要素を同一図面内に示している場合、あるいは、同一断面にある構成要素の図示を省略している場合がある。
以降、アンテナモジュール1の厚さ方向をZ軸方向、Z軸方向に垂直かつ互いに直交する方向をそれぞれX軸方向及びY軸方向として説明し、Z軸プラス側をアンテナモジュール1の上面(天面)側として説明する。しかし、実際の使用態様においては、アンテナモジュール1の厚さ方向が上下方向とはならない場合もあるため、アンテナモジュール1の上面側は上方向に限らない。
図1に示すように、アンテナモジュール1は、複数のパッチアンテナ10と、第1主面側(ここでは上面側)に複数のパッチアンテナ10が設けられた誘電体基板20と、誘電体基板20の第2主面側(ここでは下面側)に設けられたRFIC30と、を備える。複数のパッチアンテナ10は、アンテナアレー100を構成する。
以下、これらアンテナモジュール1を構成する各部材について、具体的に説明する。
複数のパッチアンテナ10は、誘電体基板20の第1主面側である上面側(Z軸プラス側)に設けられ、各々が高周波信号を放射または受信する。本実施の形態では、アンテナモジュール1は、4行4列のアンテナアレー100を構成する16個のパッチアンテナ10を備える。
具体的には、図2に示すように、アンテナアレー100は、直交配置のアンテナアレーに比べて、1行おきに基準位置からX軸プラス側へオフセット距離Dx分ずれて配置され、かつ、1列おきに基準位置からY軸プラス側へオフセット距離Dy分ずれて配置されている。このため、本実施の形態におけるアンテナアレー100では、2行2列ごとに同じ配置態様が繰り返される。つまり、複数のパッチアンテナ10の配置は、X軸方向及びY軸方向に沿って周期的に繰り返されている。
ここで、「直交配置」とは、複数のパッチアンテナ10が偏波方向及びこれに垂直な方向に2次元状に配置されている配置を言い、本実施の形態では、X軸方向においてピッチPx(第1間隔)で周期的に配置され、かつ、Y軸方向においてピッチPy(第2間隔)で周期的に配置されている配置を言う。また、「基準位置」とは、複数のパッチアンテナ10が直交配置された場合の配置位置を言う。つまり、本実施の形態では、直交配置においてX軸方向に沿って配置された4個のパッチアンテナからなるアンテナ群により行が構成され、直交配置においてY軸方向に沿って配置された4個のパッチアンテナからなるアンテナ群により列が構成されている。
なお、アンテナアレー100の配置態様の詳細については、後述する。
各パッチアンテナ10は、誘電体基板20の主面に略平行に設けられたパターン導体によって構成され、当該パターン導体の下面に給電点10pを有する。このパッチアンテナ10は、給電された高周波信号を空間中に放射する、または、空間中の高周波信号を受信する。本実施の形態では、パッチアンテナ10は、RFIC30から給電点10pに給電された高周波信号を空間中に放射し、空間中の高周波信号を受信して給電点10pからRFIC30に出力する。つまり、本実施の形態におけるパッチアンテナ10は、RFIC30との間で伝達される高周波信号に相当する電波(空間伝搬する高周波信号)を放射する放射素子でもあり、当該電波を受信する受信素子でもある。
本実施の形態では、パッチアンテナ10は、アンテナモジュール1を平面視した場合(Z軸プラス側から見た場合)に、Y軸方向に延びてX軸方向に対向する1対の辺とX軸方向に延びてY軸方向に対向する1対の辺とで囲まれる矩形形状であり、給電点10pが当該矩形形状の中心点からY軸マイナス側にずれた位置に設けられている。このため、本実施の形態において、パッチアンテナ10によって放射または受信される電波の偏波方向はY軸方向となる。
当該電波の波長及び比帯域幅等は、パッチアンテナ10のサイズ(ここでは、Y軸方向の大きさ及びX軸方向の大きさ)に依存する。このため、パッチアンテナ10のサイズは、周波数等の要求仕様に応じて適宜決定され得る。
なお、本実施の形態では、パッチアンテナ10は、誘電体基板20に内蔵されているが、誘電体基板20の上面から露出していてもかまわない。つまり、パッチアンテナ10は、誘電体基板20の上面側に設けられていればよく、例えば、誘電体基板20が多層基板で構成された場合には、多層基板の内層または表層に設けられていればよい。
また、パッチアンテナ10の形状は、上記に限らず、例えば、アンテナモジュール1を平面視した場合(Z軸プラス側から見た場合)に、矩形形状の対向する一対の角部が切り欠かれた形状であってもかまわないし、円形形状であってもかまわない。
ここで、「上面側」とは、上下方向の中心よりも上側であることを意味する。すなわち、第1主面とこれと反対側の第2主面とを有する誘電体基板20において、「第1主面側に設けられる」とは、第2主面よりも第1主面の近くに設けられることを意味する。以降、他の部材の同様の表現についても、同様である。
ここまで、簡明のために、パッチアンテナ10について給電点10pを有する1つのパターン導体のように説明したが、図3に示すように、パッチアンテナ10は、給電点10pを有するパターン導体である給電素子112と、給電点10pを有さず給電素子112の上面側に給電素子112と離間して配置された無給電素子111と、を有する。なお、パッチアンテナ10の構成はこれに限らず、例えば、無給電素子111を有さなくてもかまわない。
誘電体基板20は、本実施の形態では、図1及び図2に示すように、X軸方向に対向する一対の側面及びY軸方向に対向する一対の側面を有する略矩形平板形状である。また、誘電体基板20は、図3に示すように、複数の誘電体層が積層されることで構成された多層基板であり、誘電体材料からなる基板素体21と、上記のパッチアンテナ10等を構成する各種導体と、で構成されている。なお、誘電体基板20は、これに限らず、例えば、略円形平板形状であってもかまわないし、あるいは、単層基板であってもかまわない。
誘電体基板20の各種導体には、パッチアンテナ10を構成するパターン導体の他に、パッチアンテナ10及びRFIC30とともにアンテナモジュール1を構成する回路を形成する導体が含まれる。当該導体には、具体的には、RFIC30の入出力端子131とパッチアンテナ10の給電点10pとの間で高周波信号を伝達する給電線22を構成するパターン導体121及びビア導体122と、一対のグランドパターン導体123が含まれる。
パターン導体121は、誘電体基板20の主面に沿って誘電体基板20の内層に設けられ、例えば、パッチアンテナ10の給電点10pに接続されたビア導体122と、RFIC30の入出力端子131に接続されたビア導体122とを接続する。
ビア導体122は、誘電体基板20の主面に垂直な厚さ方向に沿って設けられ、例えば、互いに異なる層に設けられたパターン導体同士を接続する層間接続導体である。
一対のグランドパターン導体123は、パターン導体121の上層及び下層に、パターン導体121を挟んで対向して配置され、例えば、誘電体基板20の略全体にわたって設けられる。なお、当該一対のグランドパターン導体123のうち、例えば、パターン導体121の上層のグランドパターン導体123のみ設けられ、パターン導体121の下層のグランドパターン導体123は設けられていなくてもかまわない。
このような誘電体基板20としては、例えば、低温同時焼成セラミックス(Low Temperature Co−fired Ceramics:LTCC)基板、または、プリント基板等が用いられる。
RFIC30は、誘電体基板20の下面側に実装され、複数のパッチアンテナ10との間で高周波信号が伝達される高周波回路部品であり、当該高周波信号を処理するRF信号処理回路を構成する。RFIC30は、後述するBBICから入力された信号をアップコンバートして複数のパッチアンテナ10に出力する送信系の信号処理、及び、複数のパッチアンテナ10から入力された高周波信号をダウンコンバートしてBBICに出力する受信系の信号処理、の少なくとも一方を行う。
本実施の形態では、RFIC30は、複数のパッチアンテナ10に対応する複数の入出力ポートを構成する複数の入出力端子131を有する。例えば、RFIC30は、送信系の信号処理として、入力された信号についてアップコンバート及び分波等を行い、複数の入出力端子131から複数のパッチアンテナ10に給電する。また、例えば、RFIC30は、受信系の信号処理として、複数のパッチアンテナ10で受信されて複数の入出力端子131に入力された信号について合波及びダウンコンバート等を行い、BBICに出力する。
なお、RFIC30における信号処理の一例については、アンテナモジュール1を用いた通信装置の構成と合わせて後述する。
このRFIC30は、図1に示すように、複数のパッチアンテナ10と対向する位置に配置される。つまり、RFIC30は、誘電体基板20の上面視において、アンテナアレー100の領域内に配置されている。つまり、RFIC30は、当該上面視において、複数のパッチアンテナ10が配置される領域内に配置されている。これにより、RFIC30と各パッチアンテナ10とを接続する給電線を短く設計することができる。
ここで、アンテナアレー100の領域とは、誘電体基板20を上面視した場合に、複数のパッチアンテナ10を包含する最小の領域であり、本実施の形態では略矩形形状の領域である。また、RFIC30がアンテナアレー100の領域に位置するとは、RFIC30の少なくとも一部がアンテナアレー100の領域内に位置することを意味し、特定的には、RFIC30全体がアンテナアレー100の領域内に位置することを意味する。このようにRFIC30を配置することにより、いずれのパッチアンテナ10についても、給電線22を短く設計することができる。
これにより、給電線22によって生じるロスが低減され、高性能なアンテナモジュール1を実現することができる。このようなアンテナモジュール1は、給電線22の長さによるロスへの影響が大きいミリ波帯のアンテナモジュールとして好適である。
これに関し、本実施の形態では、複数のパッチアンテナ10の各々とRFIC30とを接続する複数の給電線22の長さは、互いに略等しい。ここで、複数の給電線22の長さが略等しいとは、完全に等しいことだけでなく、ほぼ等しければよく、誤差の範囲で異なることも含まれる。具体的には、「長さが略等しい」とは、高周波信号の誘電体基板20内における波長の3%以内に差分が収まることである。つまり、複数の給電線22の長さが互いに略等しいとは、複数の給電線22の長さのばらつきである差分が上記3%以内に収まることである。
なお、アンテナアレー100の領域の形状は、複数のパッチアンテナ10の配置態様に対応し、略矩形形状には限らない。
[1−2. アンテナアレーの配置態様]
[1−2−1. 本発明に至った経緯]
次いで、本実施の形態におけるアンテナアレー100の配置態様について、これに至った経緯も含めて説明する。
本願発明者は、複数のパッチアンテナと高周波回路部品とが一体化されたアンテナモジュールの開発を進めていくうちに、隣り合うパッチアンテナ間のアイソレーションが悪いことにより、通信品質が劣化する場合があることに気付いた。
具体的には、通常、高周波回路部品はアンテナアレーの領域外に配置されることが多い。しかし、このような配置は給電線が長くなりやすいため、給電線の長さによるロスへの影響が大きいミリ波帯等の周波数帯では、アンテナアレーの領域内かつ複数のパッチアンテナが設けられた誘電体基板の裏面側に高周波回路部品を配置する構成が選択され得る。一方で、給電線の長さが短くなると、パッチアンテナ間のアイソレーションが確保されない場合に、高周波回路部品への不要な信号が回り込みやすくなるため、通信品質の劣化が生じやすくなるという別の問題が生じる。このような問題は、原理上、ビームパターンを考慮し、隣り合うパッチアンテナの間隔を狭く設計する必要のあるミリ波帯等の周波数帯において、特に顕著である。
そこで、本願発明者は、複数のパッチアンテナと高周波回路部品とが一体化されたアンテナモジュールにおいて、アンテナアレーの配置態様を直交配置からずらすことにより、隣り合うパッチアンテナの間隔を広げ、これにより、当該パッチアンテナ間のアイソレーションを向上させることで通信品質の向上を図る構成を想到するに至った。
[1−2−2. 実施の形態における設計]
図4は、本実施の形態におけるアンテナアレー100の配置態様を説明するための模式図である。
まず、同図の(a)に示すように、本実施の形態におけるアンテナアレー100の基準となるアンテナアレー100Tを設計する。アンテナアレー100Tは、直交配置された4行4列のパッチアンテナ10によって構成される。
つまり、アンテナアレー100Tを構成する4つのアンテナ群Row1〜Row4は、それぞれ、X軸方向においてピッチPxで周期的に配置された4個のパッチアンテナ10からなる。これら4つのアンテナ群Row1〜Row4は、Y軸方向においてピッチPyで周期的に配置されている。
言い換えると、アンテナアレー100Tを構成する4つのアンテナ群Col1〜Col4は、それぞれ、Y軸方向においてピッチPyで周期的に配置された4個のパッチアンテナ10からなる。これら4つのアンテナ群Col1〜Col4は、X軸方向においてピッチPxで周期的に配置されている。
このように配置された直交配置のアンテナアレー100Tにおいて、同図の(b)に示すように、奇数行目のアンテナ群Row1,Row3のパッチアンテナ10をX軸プラス側にオフセット距離Dx分ずらし、かつ、奇数列目のアンテナ群Col1,Col3のパッチアンテナ10をY軸プラス側にオフセット距離Dy分ずらす。
これにより、同図の(c)に示すように、直交配置のアンテナアレー100Tに比べて、1行おきに基準位置からX軸プラス側へオフセット距離Dx分ずれ、かつ、1列おきに基準位置からY軸プラス側へオフセット距離Dy分ずれたアンテナアレー100が構成される。
つまり、本実施の形態におけるアンテナアレー100は、第1方向の一例であるX軸方向においてピッチPxで周期的に配置された複数のパッチアンテナ10(ここでは4個のパッチアンテナ10)からなるアンテナ群Row1〜Row4を複数組(ここでは4組)備える。また、複数組のアンテナ群Row1〜Row4は、第2方向の一例であるY軸方向においてピッチPyで周期的に配置される。ここで、複数組のアンテナ群Row1〜Row4の各々は、隣り合う他のアンテナ群に対して、X軸方向において一定間隔(オフセット距離Dx)ずれて配置される。具体的には、本実施の形態では、奇数行目のアンテナ群Row1,Row3と偶数行目のアンテナ群Row2,Row4とが、X軸方向にずれて配置される。
これにより、アンテナアレー100の各パッチアンテナ10に着目すると、アンテナ群Col1〜Col4の各々において隣り合う他のパッチアンテナは、Y軸方向におけるピッチPyが維持されつつ、X軸方向においてオフセット距離Dx分ずれることになる。よって、直交配置に比べて、同一列において隣り合うパッチアンテナ間の距離が広がることになる。
また、アンテナアレー100は、複数組のアンテナ群Row1〜Row4の各々について、当該アンテナ群Row1〜Row4をなす複数のパッチアンテナ10の各々は、隣り合う他のパッチアンテナ10に対して、Y軸方向においてオフセット距離Dyずれて配置される。具体的には、本実施の形態では、奇数列目のアンテナ群Col1,Col3と偶数列目のアンテナ群Col2,Col4とが、Y軸方向にずれて配置される。
これにより、アンテナアレー100の各パッチアンテナ10に着目すると、アンテナ群Row1〜Row4の各々において隣り合う他のパッチアンテナは、X軸方向におけるピッチPxが維持されつつ、Y軸方向においてオフセット距離Dy分ずれることになる。よって、直交配置に比べて、同一行において隣り合うパッチアンテナ間の距離が広がることになる。
このように、本実施の形態におけるアンテナアレー100の各パッチアンテナ10に着目すると、直交配置に比べて、同一行において隣り合う他のパッチアンテナ10との距離、及び、同一列において隣り合う他のパッチアンテナ10との距離のいずれについても広がることになる。
なお、本実施の形態におけるアンテナアレー100では、直交配置に比べて、行及び列のいずれもずれていたが、行及び列の一方のみがずれていてもかまわない。
図5は、実施の形態の変形例1におけるアンテナアレー100Aの配置態様を説明するための模式図である。
同図の(a)及び(b)に示すように、直交配置のアンテナアレー100Tにおいて、奇数行目のアンテナ群Row1,Row3のパッチアンテナ10をX軸プラス側にオフセット距離Dx分ずらし、かつ、いずれのアンテナ群Col1〜Col4のパッチアンテナ10についてもY軸方向にはずらさない。
これにより、同図の(c)に示すように、直交配置のアンテナアレー100Tに比べて、1行おきに基準位置からX軸プラス側へオフセット距離Dx分ずれたアンテナアレー100Aが構成される。つまり、アンテナアレー100Aでは、複数組のアンテナ群Row1〜Row4の各々をなす複数のパッチアンテナ10は、X軸方向に延びる直線上に配置され、複数組のアンテナ群Col1〜Col4の各々をなす複数のパッチアンテナ10は隣り合うパッチアンテナ同士がX軸方向に互いにずれて配置される。
図6は、実施の形態の変形例2におけるアンテナアレー100Bの配置態様を説明するための模式図である。
同図の(a)及び(b)に示すように、直交配置のアンテナアレー100Tにおいて、奇数列目のアンテナ群Col1,Col3のパッチアンテナ10をY軸プラス側にオフセット距離Dy分ずらし、かつ、いずれのアンテナ群Row1〜Row4のパッチアンテナ10についてもX軸方向にはずらさない。
これにより同図の(c)に示すように、直交配置のアンテナアレー100Tに比べて、1列おきに基準位置からY軸プラス側へオフセット距離Dy分ずれたアンテナアレー100Bが構成される。つまり、アンテナアレー100Bでは、複数組のアンテナ群Col1〜Col4の各々をなす複数のパッチアンテナ10は、Y軸方向に延びる直線上に配置され、複数組のアンテナ群Row1〜Row4の各々をなす複数のパッチアンテナ10は隣り合うパッチアンテナ同士がY軸方向に互いにずれて配置される。
[1−2−3. シミュレーションによる比較]
次いで、本実施の形態及びその変形例1,2におけるアンテナアレーによって奏される効果について、第1のシミュレーションモデル及び第2のシミュレーションモデルを用いて説明する。
図7は、第1のシミュレーションモデルにおけるアンテナアレーの配置態様を示す上面図である。
同図に示すように、第1のシミュレーションモデルは、直交配置されたアンテナアレー100Tの一部に相当する。このため、第1のシミュレーションモデルでは、各々が本実施の形態におけるパッチアンテナ10に相当する9個のパッチアンテナ10A〜10H,10Xが直交配置されている。ここで、8個のパッチアンテナ10A〜10Hの各々は、パッチアンテナ10Xに隣り合って配置されており、具体的にはパッチアンテナ10Xに対して次の位置関係を有する。
パッチアンテナ10A:X軸マイナス側の列かつY軸プラス側の行に位置
パッチアンテナ10B:X軸マイナス側の列かつ同一行に位置
パッチアンテナ10C:X軸マイナス側の列かつY軸マイナス側の行に位置
パッチアンテナ10D:同一列かつY軸マイナス側の行に位置
パッチアンテナ10E:X軸プラス側の列かつY軸マイナス側の行に位置
パッチアンテナ10F:X軸プラス側の列かつ同一行に位置
パッチアンテナ10G:X軸プラス側の列かつY軸プラス側の行に位置
パッチアンテナ10H:同一列かつY軸プラス側の行に位置
図8は、第2のシミュレーションモデルにおけるアンテナアレーの配置態様を示す上面図である。
同図に示すように、第2のシミュレーションモデルは、直交配置からずらして配置された本実施の形態及びその変形例1,2におけるアンテナアレーの一部に相当する。このため、第2のシミュレーションモデルでは、第1のシミュレーションモデルに比べて、パッチアンテナ10Xを基準とした場合のパッチアンテナ10A〜10Hの配置位置が異なる。
図9は、第1のシミュレーションモデルにおけるアイソレーション特性を示すグラフである。つまり、同図には、Dx=0.00mm、Dy=0.00mmである直交配置の場合のアイソレーションが示されている。図10は、Dx=1.25mm、Dy=0.00mmとした場合の、第2のシミュレーションモデルにおけるアイソレーション特性を示すグラフである。図11Aは、Dx=1.25mm、Dy=1.25mmとした場合の、第2のシミュレーションモデルにおけるアイソレーション特性を示すグラフである。図11Bは、Dx=1.25mm、Dy=0.75mmとした場合の、第2のシミュレーションモデルにおけるアイソレーション特性を示すグラフである。
これらの図については、いずれも、パッチアンテナ10Xとパッチアンテナ10A〜10H各々とのアイソレーションである♯1〜♯8が示されており、より具体的には、パッチアンテナ10Xから放射された高周波信号に対するパッチアンテナ10A〜10H各々に伝搬した当該高周波信号の強度比の絶対値が示されている。
また、第1のシミュレーションモデル及び第2のシミュレーションモデルのいずれについても、基準位置からのオフセット距離Dx,Dyに関する事項を除いて同一の条件とした。具体的には、偏波方向をY軸方向とし、X軸方向のピッチPx及びY軸方向のピッチPyを2.50mmとし、使用帯域を57GHz〜66GHz(60GHz帯)とした。
図9から明らかなように、直交配置では、使用帯域である60GHz帯において、♯2,♯4,♯6及び♯8が悪く、特に♯2及び♯6が悪い。ここで、♯2は、パッチアンテナ10Xとパッチアンテナ10Bとのアイソレーションであり、♯4は、パッチアンテナ10Xとパッチアンテナ10Dとのアイソレーションであり、♯6、パッチアンテナ10Xとパッチアンテナ10Fとのアイソレーションであり、♯8は、パッチアンテナ10Xとパッチアンテナ10Hとのアイソレーションである。つまり、直交配置では、偏波方向または偏波方向に直交する方向において隣り合うパッチアンテナ間のアイソレーションが悪く、特に偏波方向において隣り合うパッチアンテナ間のアイソレーションが悪いことがわかる。
これに関し、オフセット距離DyをDy=0.00mmに固定し、オフセット距離Dxのみを0.25mm間隔で変化させた場合について、偏波方向において隣り合うパッチアンテナ間のアイソレーションである♯4及び♯8を、表1に示す。なお、オフセット距離DxをX軸方向のピッチPxの半分である1.25mmよりも大きく変化させた場合には他のアイソレーションが♯4及び♯8よりも悪化するため、以下では、0≦Dx≦1.25の範囲における♯4及び♯8について説明する。
Figure 0006888671
表1から明らかなように、偏波方向において隣り合うパッチアンテナ間のアイソレーションである♯4及び♯8については、偏波方向に直交する方向においてずらしたオフセット距離Dxが大きいほど向上し、Dx=1.25mmのときに最も向上する。
また、図9及び図10を比較して明らかなように、Dx=0.00mm、Dy=0.00mmの場合に比べてDx=1.25mm、Dy=0.00mmとした場合には、使用帯域内の全体にわたって隣り合うアイソレーションを最も向上することができる。つまり、オフセット距離DxをX軸方向のピッチPxの半分とした場合に、使用帯域内における♯1〜♯8のワースト値を最も改善することができる。
ここで、使用帯域内におけるアイソレーションの改善効果については、オフセット距離DxをピッチPxの略半分とした場合であっても、オフセット距離DxをピッチPxの丁度半分とした場合と同等の効果が得られる。
これに関し、オフセット距離DyをDy=0.00mmに固定し、オフセット距離Dxのみを1.10≦Dx≦1.25の範囲において0.05mm間隔で変化させた場合の♯4及び♯8を、表2に示す。
Figure 0006888671
表2から明らかなように、Dx=1.20mmとした場合であっても、Dx=1.25mmとした場合と同等のアイソレーションを確保することができる。すなわち、オフセット距離DxをピッチPxの略半分とすることで、使用帯域内におけるアイソレーションを最も向上することができる。ここで、ピッチPxの略半分とは、ピッチPxの半分に対してピッチPxの±2%の範囲内であり、例えば、Px=2.5mmの場合には1.25±0.05mmの範囲内である。
次いで、オフセット距離DxをDx=1.25mmに固定し、オフセット距離Dyのみを0.25mm間隔で変化させた場合について、偏波方向に直交する方向において隣り合うパッチアンテナ間のアイソレーションである♯2及び♯6を、表3に示す。なお、オフセット距離DyをY軸方向のピッチPyの半分である1.25mmよりも大きく変化させた場合には他のアイソレーションが♯2及び♯6よりも悪化するため、以下では、0≦Dy≦1.25の範囲における♯2及び♯6について説明する。
Figure 0006888671
表3から明らかなように、偏波方向に直交する方向において隣り合うパッチアンテナ間のアイソレーションである♯2及び♯6については、偏波方向においてずらしたオフセット距離Dyが大きいほど向上し、Dy=1.25mmのときに最も向上する。
また、図9及び図11Aを比較して明らかなように、直交配置の場合に比べてDx=1.25mm、Dy=1.25mmとした場合には、使用帯域内の全体にわたって隣り合うパッチアンテナ間のアイソレーションを概ね向上することができる。
ただし、この場合、直交配置において偏波方向に対して斜めに隣り合うパッチアンテナ間のアイソレーションである♯1,♯3,♯5,♯7の少なくとも1つが、直交配置におけるアイソレーションのワースト値よりも悪化し得る。図11Aに示すように、第2のシミュレーションモデルでは、パッチアンテナ10Xとパッチアンテナ10Eとのアイソレーションである♯5が直交配置におけるアイソレーションのワースト値よりも悪化する。
これに対して、図11Bに示すように、Dx=1.25mm、Dy=0.75mmとした場合には、直交配置の場合に比べて、使用帯域内の全体にわたって隣り合うパッチアンテナ間のアイソレーションを最も向上することができる。したがって、Y軸方向におけるオフセットのオフセット距離Dyについては、アンテナアレー全体のアイソレーションを勘案して適宜選択されればよい。
ここで、使用帯域内におけるアイソレーションの改善効果については、オフセット距離DyをピッチPyの略半分とした場合であっても、オフセット距離DyをピッチPyの丁度半分とした場合と同等の効果が得られる。
これに関し、オフセット距離DxをDx=1.20,1.25mmとし、オフセット距離DyをDy=1.20,1.25mmとした場合の♯2及び♯6を、表4に示す。
Figure 0006888671
表4から明らかなように、Dx=1.20mmかつDy=1.20mmとした場合、Dx=1.20mmかつDy=1.25mmとした場合、または、Dx=1.25mmかつDy=1.20mmとした場合であっても、Dx=1.25mmかつDy=1.25mmとした場合と同等のアイソレーションを確保することができる。すなわち、オフセット距離DxをピッチPxの略半分とし、オフセット距離DyをピッチPyの略半分することで、使用帯域内におけるアイソレーションを最も向上することができる。ここで、ピッチPxの略半分とは、ピッチPxの半分に対してピッチPxの±2%の範囲内であり、例えば、Px=2.5mmの場合には、1.25±0.05mmの範囲内である。また、ピッチPyの略半分とは、ピッチPyの半分に対してピッチPyの±2%の範囲内であり、例えば、Py=2.5mmの場合には、1.25±0.05mmの範囲内である。
ここまで、第1のシミュレーションモデル及び第2のシミュレーションモデルを用いて、アンテナアレーの配置態様による隣り合うパッチアンテナ間のアイソレーションへの影響について説明した。続いて、アンテナアレーの配置態様による放射特性への影響について、説明する。
まず、オフセット距離DyをDy=0.00mmに固定し、オフセット距離Dxのみを変化させた場合について、ビームパターンにおけるサイドローブレベルを表5に示す。次いで、オフセット距離DxをDx=1.20,1.25mmに固定し、オフセット距離Dyを変化させた場合について、ビームパターンにおけるサイドローブレベルを表6に示す。ここで、これらのいずれの表についても、サイドローブレベルとして、最もピーク強度の高いファーストサイドローブのレベルが示されている。このファーストサイドローブは、通常、メインローブの最も近くに出現する。また、サイドローブのレベルとは、メインローブのピーク強度に対するサイドローブのピーク強度比である。また、表中において、「Azimuth」欄にはX−Z平面におけるサイドローブレベルが示され、「Elevation」欄にはY−Z平面におけるサイドローブレベルが示されている。
Figure 0006888671
Figure 0006888671
これらの表から明らかなように、オフセット距離Dx,DyがDx>0かつDy=0の場合、及び、オフセット距離Dx,DyがDx>0かつDy>0の場合のいずれについても、サイドローブレベルが直交配置における原理上のサイドローブレベルである−13dB以下に抑制される。特に、表5に示したように、オフセット距離Dx,DyがDx>0かつDy=0の場合には、図4の(c)に示したオフセット距離Dx,DyがDx>0かつDy>0の場合に比べてサイドローブレベルが概ね抑制される。
以上説明したアンテナアレーの配置態様による(i)隣り合うパッチアンテナ間のアイソレーションへの影響及び(ii)放射特性への影響を併せて考慮すると、次のことが言える。すなわち、本実施の形態及び変形例1,2におけるアンテナアレーによれば、サイドローブレベルを抑制しつつ、アイソレーションを向上することができる。特に、オフセット距離DxをピッチPxの略半分とし、オフセット距離DyをピッチPyの略半分とすることにより、サイドローブレベルを抑制しつつ、アイソレーションを最も向上することができる。
ここで、複数のパッチアンテナ10が直交配置されていないにも関わらず、直交配置における原理上のサイドローブ以下にサイドローブが抑制されることは、次の理由による。
一般に、アンテナアレーのビームパターンは、「1波源あたりのビームパターン」と「アレーファクタ」の積で与えられる。特に、波源が直交かつ等ピッチで配置されている場合、原理上、アレーファクタのファーストサイドローブレベルは、波源のピッチによらずに一定の−13dBとなる。
本実施の形態及び変形例1,2におけるアンテナアレーは、2行2列を1つのユニットとして定義した場合に、複数のユニットが直交配置された構成となる。したがって、本実施の形態及び変形例1,2におけるアンテナアレーは、1つのユニットを1つの波源とみなした場合、複数のパッチアンテナ10が直交配置された場合と同様に、複数の波源が直交配置された構成となる。したがって、「1波源あたりのビームパターン」と「アレーファクタ」の積で与えられるアンテナアレー全体のビームパターンについて、ファーストサイドローブレベルを−13dB以下に抑制することができる。
言い換えると、本実施の形態及び変形例1,2におけるアンテナアレーにおいて、複数のパッチアンテナ10の配置は、X軸方向及びY軸方向に沿って周期的に繰り返されている。これら複数のパッチアンテナ10について、配置が周期的に繰り返される最小単位をユニットと定義すると、複数のユニットは、X軸方向に沿って等間隔かつY軸方向に沿って等間隔に配置されている。具体的には、本実施の形態及び変形例1,2では、2行2列のパッチアンテナ10からなるユニットが、Pxの2倍の間隔でX軸方向に沿って等間隔かつPyの2倍の間隔でY軸方向に沿って等間隔に配置されている。
ここで、X軸方向及びY軸方向は、一方が偏波方向であり、他方が当該偏波方向に垂直な方向である。よって、複数のユニットは、X軸方向に沿って等間隔かつY軸方向に沿って等間隔に配置されることにより、偏波方向及びこれに垂直な方向に2次元状に等間隔に並んで配置された直交配置となる。したがって、上述したように、1つのユニットを1つの波源とみなした場合、通常の複数のパッチアンテナが直交配置された場合と同様に、複数の波源が直交配置されることになるので、サイドローブレベルを抑制することができる。よって、本実施の形態及び変形例1,2におけるアンテナアレーでは、サイドローブレベルを抑制しつつ、アイソレーションを向上させることができるので、通信品質のさらなる向上が図られる。
なお、変形例1では、2行1列のパッチアンテナ10からなるユニットが、Pxの間隔でX軸方向に沿って等間隔かつPyの2倍の間隔でY軸方向に沿って等間隔に配置されているとも言える。また、変形例2では、1行2列のパッチアンテナ10からなるユニットが、Pxの2倍の間隔でX軸方向に沿って等間隔かつPyの間隔でY軸方向に沿って等間隔に配置されているとも言える。
[1−2−4. まとめ]
これら第1のシミュレーションモデル及び第2のシミュレーションモデルの比較結果からも明らかなように、本実施の形態によれば、次のような効果が奏される。
なお、以下では、第1方向として、複数のパッチアンテナ10の偏波方向に垂直な方向であるX軸方向を例に説明し、第2方向として、当該偏波方向であるY軸方向を例に説明する。しかし、特に言及しない限り、第1方向及び第2方向とX軸方向及びY軸方向との対応関係は、入れ替わってもかまわない。したがって、当該対応関係が入れ替わる場合には、以下で説明する事項においても、この対応関係の入れ替えに伴う事項が変わるものの、同様の効果が奏されるため、詳細な説明については省略する。
本実施の形態によれば、複数のパッチアンテナ10が第1方向(例えばX軸方向)及び第2方向(例えばY軸方向)に直交配置された場合に比べ、第1方向に配置された複数のパッチアンテナ10からなるアンテナ群(例えば、アンテナ群Row1〜Row4)が、第2方向に隣り合う他のアンテナ群に対して、第1方向において一定間隔(例えばオフセット距離Dx)ずれて配置される。
これにより、第2方向に隣り合う2つのパッチアンテナ10に着目すると、当該2つのパッチアンテナ10の一方が他方に対して第1方向にずれて配置される。よって、当該2つのパッチアンテナ10の間隔が広がることにより、当該2つのパッチアンテナ10間のアイソレーションが向上する。したがって、高周波回路部品(例えばRFIC30)の入出力ポートへの不要な信号の回り込みを抑制することができるので、通信品質の向上が図られる。
また、本実施の形態によれば、複数組の上記アンテナ群の各々は、隣り合う他のアンテナ群に対して、第1方向において、同一のアンテナ群をなす複数のパッチアンテナ10の間隔である第1間隔(例えばピッチPx)の略半分ずれて配置されている。
ここで、複数のパッチアンテナ10が直交配置された場合に第2方向に隣り合う2つのパッチアンテナ10の一方のパッチアンテナ10に着目すると、第1方向におけるオフセット距離が大きいほど他方のパッチアンテナ10との間隔が広がる。一方で、当該オフセット距離が第1間隔の半分を超えると、他方のパッチアンテナ10との間隔よりも間隔が狭くなる他のパッチアンテナ10が出現する。そこで、複数組のアンテナ群の各々を、隣り合う他のアンテナ群に対して、第1方向において第1間隔の略半分ずれて配置することにより、隣り合うアンテナ群を構成するパッチアンテナ10間の距離を最も広げることができる。このため、隣り合うアンテナ群を構成するパッチアンテナ10間のアイソレーションを最も向上させることができるので、通信品質のさらなる向上が図られる。
これに関し、本実施の形態によれば、第1間隔の略半分とは、当該第1間隔の半分に対して当該第1間隔の±2%以内である。これにより、複数組のアンテナ群の各々が、隣り合う他のアンテナ群に対して、第1方向において第1間隔の丁度半分ずれて配置されている場合、と同等のアイソレーションを確保することができる。同等のアイソレーションとは、完全にアイソレーションが等しいことだけでなく、ほぼ等しければよく、誤差の範囲(例えば、0.2dB以下の範囲であり、より限定的には0.1dB以下の範囲)で異なることも含まれる。
また、本実施の形態によれば、複数組のアンテナ群の各々について、当該アンテナ群をなす複数のパッチアンテナ10の各々は、隣り合う他のパッチアンテナ10に対して、第2方向において一定間隔(例えばオフセット距離Dy)ずれて配置されている。
これにより、複数のパッチアンテナ10が直交配置された場合に第1方向に隣り合う2つのパッチアンテナ10に着目すると、当該2つパッチアンテナ10の一方が他方に対して第2方向にずれて配置される。ここで、当該2つのパッチアンテナ10の各々は、直交配置された場合に第2方向に隣り合うパッチアンテナ10に対して、第1方向にずれて配置されている。つまり、一のパッチアンテナ10に着目すると、直交配置において当該一のパッチアンテナ10に第1方向に隣り合う他のパッチアンテナ10及び第2方向に隣り合う他のパッチアンテナ10との間隔が広がることになる。したがって、アンテナモジュール1を構成する複数のパッチアンテナ10の各々について、直交配置において第1方向に隣り合う他のパッチアンテナ10とのアイソレーション、及び、直交配置において第2方向に隣り合う他のパッチアンテナ10とのアイソレーションのいずれについても向上させることができるので、通信品質のさらなる向上が図られる。
また、本実施の形態によれば、複数組のアンテナ群の各々は、隣り合う他のアンテナ群に対して、第1方向において第1間隔の略半分ずれて配置され、アンテナ群をなす複数のパッチアンテナ10の各々は、隣り合う他のパッチアンテナ10に対して、第2方向において第2間隔(例えばピッチPy)の略半分ずれて配置されている。
これにより、アンテナモジュール1を構成する複数のパッチアンテナ10の各々について、直交配置において第1方向に隣り合う他のパッチアンテナ10とのアイソレーション、及び、直交配置において第2方向に隣り合う他のパッチアンテナ10とのアイソレーションのいずれについても最も向上させることができるので、通信品質のさらなる向上が図られる。
これに関し、本実施の形態によれば、第1間隔の略半分とは、当該第1間隔の半分に対して当該第1間隔の±2%以内であり、第2間隔の略半分とは、当該第2間隔の半分に対して当該第2間隔の±2%以内である。これにより、(i)複数組のアンテナ群の各々が、隣り合う他のアンテナ群に対して、第1方向において第1間隔の丁度半分ずれて配置されており、かつ、(ii)複数組のアンテナ群の各々について、当該アンテナ群をなす複数のパッチアンテナの各々が、隣り合う他のパッチアンテナに対して、第2方向において第2間隔の丁度半分ずれて配置されている場合、と同等のアイソレーションを確保することができる。
また、本実施の形態によれば、複数の給電線の長さが互いに等しいことにより、複数の給電線によるロスが同等となるため、当該ロスのばらつきによるアンテナ特性の劣化を抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、誘電体基板の第2主面側に実装された高周波回路部品はRFICであるため、複数のパッチアンテナ10とRFICとが一体化されたアンテナモジュール1について、通信品質の向上が図られる。
また、変形例1及び変形例2におけるアンテナアレーを備えるアンテナモジュールによれば、複数組のアンテナ群の各々をなす複数のパッチアンテナ10は、第1方向(変形例1ではX軸方向、変形例2ではY軸方向)に延びる直線上に配置されている。
これにより、複数組のアンテナ群の各々をなす複数のパッチアンテナ10が直線上に配置されずにずれて配置される場合に比べて、サイドローブレベルを抑制することができる。
また、変形例1におけるアンテナアレーを備えるアンテナモジュールによれば、上記第1方向は偏波方向に垂直な方向であり、第2方向は偏波方向である。
直交配置において偏波方向に隣り合うパッチアンテナ10間のアイソレーションは、他のパッチアンテナ10間のアイソレーションよりも、特に悪い。このため、複数組のアンテナ群の各々が、第2方向である偏波方向に隣り合う他のアンテナ群に対して、偏波方向に垂直な方向において一定間隔ずれて配置されていることにより、直交配置において偏波方向に隣り合うパッチアンテナ10間のアイソレーションを向上させることができる。したがって、高周波回路部品の入出力ポートへの不要な信号の回り込みを効果的に抑制することができるので、通信品質のさらなる向上が図られる。
[2. 通信装置]
本実施の形態に係るアンテナモジュール1は、後述するBBICとともに通信装置を構成することができる。
これに関し、本実施の形態に係るアンテナモジュール1は、各パッチアンテナ10から放射される高周波信号の位相および信号強度を制御することにより鋭い指向性を実現することができる。このようなアンテナモジュール1は、例えば、5G(第5世代移動通信システム)で有望な無線伝送技術の1つであるMassive MIMO(Multiple Input Multiple Output)に対応する通信装置に用いることができる。
そこで、以下では、このような通信装置について、アンテナモジュール1のRFIC30の処理についても述べつつ説明する。
図12は、実施の形態に係るアンテナモジュール1を備える通信装置5の構成を示す回路ブロック図である。なお、同図では、簡明のため、RFIC30の回路ブロックとして、アンテナアレー100が有する複数のパッチアンテナ10のうち4つのパッチアンテナ10に対応する回路ブロックついてのみ図示し、他の回路ブロックについては図示を省略する。また、以下では、これら4つのパッチアンテナ10に対応する回路ブロックについて説明し、他の回路ブロックについては説明を省略する。
同図に示すように、通信装置5は、アンテナモジュール1と、ベースバンド信号処理回路を構成するBBIC40とを備える。
アンテナモジュール1は、上述したように、アンテナアレー100と、RFIC30とを備える。
RFIC30は、スイッチ31A〜31D,33A〜33Dおよび37と、パワーアンプ32AT〜32DTと、ローノイズアンプ32AR〜32DRと、減衰器34A〜34Dと、移相器35A〜35Dと、信号合成/分波器36と、ミキサ38と、増幅回路39とを備える。
スイッチ31A〜31Dおよび33A〜33Dは、各信号経路における送信および受信を切り替えるスイッチ回路である。
BBIC40からRFIC30に伝達された信号は、増幅回路39で増幅され、ミキサ38でアップコンバートされる。アップコンバートされた高周波信号は、信号合成/分波器36で4分波され、4つの送信経路を通過して、それぞれ異なるパッチアンテナ10に給電される。このとき、各信号経路に配置された移相器35A〜35Dの移相度が個別に調整されることにより、アンテナアレー100の指向性を調整することが可能となる。
また、アンテナアレー100が有する各パッチアンテナ10で受信した高周波信号は、それぞれ、異なる4つの受信経路を経由し、信号合成/分波器36で合波され、ミキサ38でダウンコンバートされ、増幅回路39で増幅されてBBIC40へ伝達される。
なお、上述した、スイッチ31A〜31D,33A〜33Dおよび37、パワーアンプ32AT〜32DT、ローノイズアンプ32AR〜32DR、減衰器34A〜34D、移相器35A〜35D、信号合成/分波器36、ミキサ38、ならびに増幅回路39のいずれかは、RFIC30が備えていなくてもよい。また、RFIC30は、送信経路および受信経路のいずれかのみを有していてもよい。また、本実施の形態に係る通信装置5は、単一の周波数帯域(バンド)の高周波信号を送受信するだけでなく、複数の周波数帯域(マルチバンド)の高周波信号を送受信するシステムにも適用可能である。
このように、RFIC30は、高周波信号を増幅するパワーアンプ32AT〜32DTを含み、複数のパッチアンテナ10はパワーアンプ32AT〜32DTで増幅された信号を放射する。
このような通信装置5によれば、本実施の形態に係るアンテナモジュール1を備えることにより、パッチアンテナ10間のアイソレーションが向上する。このため、RFIC30の入出力ポートに対する不要な信号の回り込みが抑制されるので、通信品質の向上が図られる。
(変形例)
以上、本発明の実施の形態およびその実施例に係るアンテナモジュールおよび通信装置について説明したが、本発明は上記実施の形態およびその実施例に限定されるものではない。上記実施の形態における任意の構成要素を組み合わせて実現される別の実施の形態や、上記実施の形態に対して本発明の主旨を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例や、本開示のアンテナモジュールおよび通信装置を内蔵した各種機器も本発明に含まれる。
例えば、上記説明では、アンテナアレーは、1行おき、または、1列おき、にずらして配置されるとした。つまり、アンテナアレーでは、例えば2行2列ごとに同じ配置態様が繰り返されるとした。しかし、アンテナアレーの配置態様は、これに限らず、m行n列(m及びnは、少なくとも一方が3以上の整数)ごとに同じ配置態様が繰り返される構成であってもかまわない。言い換えると、アンテナアレーは、m行n列のm×n個のパッチアンテナ10を周期的に平行移動させて広げていくことにより構成されていればよい。
また、X軸方向のピッチPxとY軸方向のピッチPyとは、等しくても異なっていてもよく、要求されるビームパターン等を勘案して適宜設計されればよい。
また、上記説明では、複数の給電線22の長さは互いに略等しいとしたが、複数の給電線22は互いに長さの異なる給電線22を含んでいてもかまわない。例えば、高周波回路部品が高周波信号の位相を変化させる移相器35A〜35Dを含む場合には、複数の給電線22の長さは、互いに異なっていてもかまわないし、少なくとも一部が他と異なっていてもかまわない。具体的には、複数の給電線22の各々の長さは、移相器35A〜35Dの位相を変化させる最小単位である1ステップに対応する電気長の任意の整数倍に略等しければよい。これにより、移相器35A〜35Dによる位相補正を行う場合に、複数のパッチアンテナ10全てに対して所望の位相で給電することが可能となる。
給電線22について、「長さが略等しい」とは、上記説明したように、高周波信号の誘電体基板20内における波長の3%以内に差分が収まることである。つまり、複数の給電線22の各々の長さが所定の長さに略等しいとは、各給電線22の長さと所定の長さとの差分が上記3%以内に収まることである。
これに関し、32ステップ(すなわち5bit)の移相器35A〜35Dでは、1ステップが誘電体基板20内における高周波信号の波長の3.125%となる。よって、上記差分を誘電体基板20内における高周波信号の波長の3%以内に収めることにより、給電線22の長さによる特性への影響を大幅に抑制することができる。したがって、通信品質のさらなる向上が図られる。
また、例えば、上記説明では、RFIC30は、送信系の信号処理および受信系の信号処理の両方を行う構成を例に説明したが、これに限らず、いずれか一方のみを行ってもかまわない。
また、上記説明では、高周波回路部品としてRFIC30を例に説明したが、高周波回路部品はこれに限らない。例えば、高周波回路部品は、高周波信号を増幅するパワーアンプであり、複数のパッチアンテナ10は、当該パワーアンプで増幅された信号を放射してもかまわない。あるいは、例えば、高周波回路部品は、複数のパッチアンテナ10と当該高周波回路部品との間で伝達される高周波信号の位相を調整する位相調整回路であってもかまわない。
本発明は、複数のパッチアンテナと高周波回路部品とが一体化されたアンテナモジュールとして、ミリ波帯移動体通信システムおよびMassive MIMOシステムなどの通信機器に広く利用できる。
1 アンテナモジュール
5 通信装置
10,10A〜10H,10X パッチアンテナ
10p 給電点
20 誘電体基板
21 基板素体
22 給電線
30 RFIC
31A,31B,31C,31D,33A,33B,33C,33D,37 スイッチ
32AR,32BR,32CR,32DR ローノイズアンプ
32AT,32BT,32CT,32DT パワーアンプ
34A,34B,34C,34D 減衰器
35A,35B,35C,35D 移相器
36 信号合成/分波器
38 ミキサ
39 増幅回路
40 BBIC
100,100A,100B,100T アンテナアレー
111 無給電素子
112 給電素子
121 パターン導体
122 ビア導体
123 グランドパターン導体
131 入出力端子
Col1,Col2,Col3,Col4,Row1,Row2,Row3,Row4 アンテナ群

Claims (13)

  1. 誘電体基板と、
    前記誘電体基板の第1主面側に設けられた複数のパッチアンテナと、
    前記誘電体基板の前記第1主面と反対側の第2主面側に実装され、前記複数のパッチアンテナとの間で高周波信号が伝達される高周波回路部品と、
    を備え、
    前記高周波回路部品は、前記誘電体基板の平面視において、前記複数のパッチアンテナが配置される領域内に配置され、
    前記複数のパッチアンテナは、偏波方向及び当該偏波方向に垂直な方向のうち一方である第1方向において第1間隔で周期的に配置された複数のパッチアンテナからなるアンテナ群を複数組備え、
    前記複数組のアンテナ群は、前記偏波方向及び当該偏波方向に垂直な方向のうち他方である第2方向において第2間隔で周期的に配置され、
    前記複数組のアンテナ群の各々は、前記第2方向に隣り合う他のアンテナ群に対して、前記第1方向において一定間隔ずれて配置され、
    前記複数組のアンテナ群の各々について、当該アンテナ群をなす複数のパッチアンテナの各々は、隣り合う他のパッチアンテナに対して、前記第2方向において一定間隔ずれて配置されており、
    前記複数組のアンテナ群をなす複数のパッチアンテナの配置は、前記第1方向及び前記第2方向に沿って周期的に繰り返されている、
    アンテナモジュール。
  2. 前記複数組のアンテナ群をなす複数のパッチアンテナの配置は、前記第1方向及び前記第2方向に沿って周期的に繰り返されており、
    当該複数のパッチアンテナについて、配置が周期的に繰り返される最小単位をユニットと定義すると、複数の前記ユニットは、前記第1方向に沿って等間隔かつ前記第2方向に沿って等間隔に配置されている、
    請求項1に記載のアンテナモジュール。
  3. 前記複数組のアンテナ群の各々は、隣り合う他のアンテナ群に対して、前記第1方向において前記第1間隔の略半分ずれて配置されている、
    請求項1または2に記載のアンテナモジュール。
  4. 前記第1間隔の略半分とは、当該第1間隔の半分に対して当該第1間隔の±2%以内である、
    請求項3に記載のアンテナモジュール。
  5. 前記複数組のアンテナ群の各々は、隣り合う他のアンテナ群に対して、前記第1方向において前記第1間隔の略半分ずれて配置され、
    前記複数組のアンテナ群の各々について、当該アンテナ群をなす複数のパッチアンテナの各々は、隣り合う他のパッチアンテナに対して、前記第2方向において前記第2間隔の略半分ずれて配置されている、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のアンテナモジュール。
  6. 前記第1間隔の略半分とは、当該第1間隔の半分に対して当該第1間隔の±2%以内であり、
    前記第2間隔の略半分とは、当該第2間隔の半分に対して当該第2間隔の±2%以内である、
    請求項に記載のアンテナモジュール。
  7. 前記複数組のアンテナ群の各々をなす複数のパッチアンテナは、前記第1方向に延びる直線上に配置されている、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のアンテナモジュール。
  8. 前記第1方向は前記偏波方向に垂直な方向であり、前記第2方向は前記偏波方向である、
    請求項に記載のアンテナモジュール。
  9. 前記誘電体基板は、前記複数のパッチアンテナの各々と前記高周波回路部品とを接続する複数の給電線を有し、
    前記高周波回路部品は、前記高周波信号の位相を変化させる移相器を含み、
    前記複数の給電線の各々の長さは、前記移相器の位相を変化させる最小単位である1ステップに対応する電気長の任意の整数倍に略等しい、
    請求項1〜のいずれか1項に記載のアンテナモジュール。
  10. 前記誘電体基板は、前記複数のパッチアンテナの各々と前記高周波回路部品とを接続する複数の給電線を有し、
    前記複数の給電線の長さは、互いに略等しい、
    請求項1〜のいずれか1項に記載のアンテナモジュール。
  11. 前記複数の給電線について、長さが略等しいとは、前記高周波信号の前記誘電体基板内における波長の3%以内に差分が収まることである、
    請求項9または10に記載のアンテナモジュール。
  12. 前記高周波回路部品は、前記高周波信号を処理するRFICである、
    請求項1〜11のいずれか1項に記載のアンテナモジュール。
  13. 請求項12に記載のアンテナモジュールと、
    BBICと、を備え、
    前記RFICは、前記BBICから入力された信号をアップコンバートして前記複数のパッチアンテナに出力する送信系の信号処理、及び、前記複数のパッチアンテナから入力された高周波信号をダウンコンバートして前記BBICに出力する受信系の信号処理、の少なくとも一方を行う、
    通信装置。
JP2019514359A 2017-04-26 2018-04-10 アンテナモジュール及び通信装置 Active JP6888671B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017087446 2017-04-26
JP2017087446 2017-04-26
PCT/JP2018/015061 WO2018198754A1 (ja) 2017-04-26 2018-04-10 アンテナモジュール及び通信装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2018198754A1 JPWO2018198754A1 (ja) 2019-12-19
JP6888671B2 true JP6888671B2 (ja) 2021-06-16

Family

ID=63918385

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019514359A Active JP6888671B2 (ja) 2017-04-26 2018-04-10 アンテナモジュール及び通信装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US11264732B2 (ja)
JP (1) JP6888671B2 (ja)
CN (1) CN110574235B (ja)
WO (1) WO2018198754A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6923853B2 (ja) * 2018-04-26 2021-08-25 株式会社村田製作所 アンテナモジュール
CN112074992B (zh) * 2019-01-25 2021-09-14 株式会社村田制作所 天线模块和搭载该天线模块的通信装置
KR20210158199A (ko) * 2020-06-23 2021-12-30 삼성전자주식회사 Uwb 안테나를 포함하는 전자 장치 및 방법
EP4207495A4 (en) * 2020-09-28 2023-11-15 Huawei Technologies Co., Ltd. ANTENNA ARRAY, WIRELESS COMMUNICATION APPARATUS AND DEVICE
WO2023158572A1 (en) * 2022-02-16 2023-08-24 Massachusetts Institute Of Technology Terahertz beam steering antenna arrays

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59178002A (ja) * 1983-03-29 1984-10-09 Radio Res Lab 円偏波アンテナ
DE4239597C2 (de) * 1991-11-26 1999-11-04 Hitachi Chemical Co Ltd Ebene Antenne mit dualer Polarisation
JP3481481B2 (ja) * 1998-12-24 2003-12-22 日本電気株式会社 フェーズドアレイアンテナおよびその製造方法
US6211824B1 (en) * 1999-05-06 2001-04-03 Raytheon Company Microstrip patch antenna
DE10356511A1 (de) * 2003-12-03 2005-07-07 Siemens Ag Antennenanordnung für mobile Kommunikationsendgeräte
US7696930B2 (en) * 2008-04-14 2010-04-13 International Business Machines Corporation Radio frequency (RF) integrated circuit (IC) packages with integrated aperture-coupled patch antenna(s) in ring and/or offset cavities
CN101577369B (zh) * 2008-05-07 2016-06-15 中兴通讯股份有限公司 一种直线定向智能天线阵
NL1035877C (en) * 2008-08-28 2010-03-11 Thales Nederland Bv An array antenna comprising means to suppress the coupling effect in the dielectric gaps between its radiator elements without establishing galvanic contacts.
JP5667887B2 (ja) * 2011-01-07 2015-02-12 日本電産エレシス株式会社 アンテナ装置及びレーダ装置
US9196951B2 (en) * 2012-11-26 2015-11-24 International Business Machines Corporation Millimeter-wave radio frequency integrated circuit packages with integrated antennas
JP5952233B2 (ja) * 2013-01-30 2016-07-13 株式会社日本自動車部品総合研究所 アンテナ装置
JP2014195232A (ja) * 2013-03-29 2014-10-09 Mitsubishi Electric Corp アンテナ装置
JP6402962B2 (ja) * 2013-07-17 2018-10-10 パナソニックIpマネジメント株式会社 高周波モジュール
WO2015127625A1 (zh) * 2014-02-27 2015-09-03 华为技术有限公司 一种共口径天线及基站
EP3185361B1 (en) 2014-10-20 2019-11-27 Murata Manufacturing Co., Ltd. Wireless communication module
JP6397351B2 (ja) * 2015-02-17 2018-09-26 日本電信電話株式会社 アンテナ、無線基地局装置及びアンテナ素子の配置方法
WO2016174931A1 (ja) * 2015-04-30 2016-11-03 古野電気株式会社 アンテナ装置および姿勢算出装置
US10158173B2 (en) * 2015-05-29 2018-12-18 Huawei Technologies Co., Ltd. Orthogonal-beam-space spatial multiplexing radio communication system and associated antenna array
CN204732534U (zh) * 2015-07-18 2015-10-28 浙江佳源通讯技术有限公司 应用于无线通信系统的四频双极化电调板状天线
US10511100B2 (en) * 2016-02-02 2019-12-17 Georgia Tech Research Corporation Inkjet printed flexible Van Atta array sensor
JP6874829B2 (ja) * 2017-04-07 2021-05-19 株式会社村田製作所 アンテナモジュールおよび通信装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20200006864A1 (en) 2020-01-02
US11264732B2 (en) 2022-03-01
CN110574235A (zh) 2019-12-13
CN110574235B (zh) 2021-05-14
WO2018198754A1 (ja) 2018-11-01
JPWO2018198754A1 (ja) 2019-12-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6888671B2 (ja) アンテナモジュール及び通信装置
US11011843B2 (en) Antenna element, antenna module, and communication apparatus
US10804606B2 (en) Broadband low-beam-coupling dual-beam phased array
US10374309B2 (en) Switched beam antenna system and hand held electronic device
US10886630B2 (en) Antenna module and communication device
US9991594B2 (en) Wideband antenna array
US20140225792A1 (en) Array antenna optimized for a base station communication system
US20130181880A1 (en) Low profile wideband multibeam integrated dual polarization antenna array with compensated mutual coupling
WO2019130771A1 (ja) アンテナアレイおよびアンテナモジュール
WO2022224650A1 (ja) アンテナモジュール
JP6536688B2 (ja) 給電回路及びアンテナ装置
JP2017092588A (ja) 2周波共用円偏波平面アンテナおよびその軸比調整方法
JP7358880B2 (ja) 偏波共用アレイアンテナ及びその製造方法
WO2022264765A1 (ja) アンテナモジュールおよびそれを搭載した通信装置
JP5267063B2 (ja) アレイアンテナ
EP4046240A1 (en) Mitigating beam squint in multi-beam forming networks
WO2023037805A1 (ja) アンテナモジュールおよびそれを搭載した通信装置
WO2023090182A1 (ja) アンテナモジュールおよびそれを搭載した通信装置
WO2023090139A1 (ja) アンテナモジュールおよびそれを搭載した通信装置
US11909119B2 (en) Circular polarization array antenna device
US11621755B2 (en) Beamforming antennas that share radio ports across multiple columns
WO2022158061A1 (ja) アンテナ装置、レーダモジュール、及び通信モジュール
WO2024034188A1 (ja) アンテナモジュールおよびそれを搭載した通信装置
US20230411868A1 (en) Integrated and phase-compensated base station antenna phase shifter and calibration board
JP2023137106A (ja) アレイアンテナ基板及びアレイアンテナ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190821

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190821

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201013

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210420

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210503

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6888671

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150