JP6888198B2 - ガラスパネル用端部保持部材、障子、障子の製造方法及び建具 - Google Patents

ガラスパネル用端部保持部材、障子、障子の製造方法及び建具 Download PDF

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Description

本発明は、ガラスパネル用端部保持部材、障子、障子の製造方法及び建具に関する。
従来、ビルなどの建物には、引違い窓、上げ下げ窓、FIX窓(はめ殺し窓)、外開き窓、内倒し窓、折りたたみ窓、回転窓などのそれぞれ開閉方式や機能が異なる各種サッシ窓が用いられている。
例えば、引違い窓は、建物の開口部に固設された枠体内に、2枚の障子をそれぞれ左右方向にスライド移動可能に納めるように構成されている。
また、各障子は、アルミ形材や樹脂形材を用いて形成された上框と下框と左右の縦框(一方の縦框は召合框、他方の縦框は戸先框)からなる方形枠状の框と、框の内部に納められるガラスパネルとを備えて形成されている。
これらの障子は、障子の上框に断面凹状の案内溝が形成され、枠体の上枠に形成された上部レールに案内溝を係合させて配設されている。さらに、下框に戸車が収納され、枠体の下枠に設けられた断面凸状の下部レール上に下框及び戸車を係合させて配設されている。これにより、障子は、枠体の上部レール及び下部レールに案内されて左右方向にスライド移動可能に設けられている。
一方、障子は、各框(上框、下框、左右の縦框)が断面略C字状に形成され、その内周に配設された係合凹部にガラスパネルの外周端部をそれぞれ係合保持させて構成される。このとき、ガラスパネルの外周端部に、樹脂製で断面略C字状に形成されたガラスパネル用端部保持部材としてのグレチャン(グレイジングチャンネル)を嵌め合わせて取り付けておき、グレチャンを各框の係合凹部に押し込んで嵌め合わせ、このグレチャンによってガラスパネルの外周端部を各框に係合保持させるように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、グレチャンは、使用時におけるガラスパネルの抜け防止の観点から、ガラスパネルと強固に一体化されることが重要である。そのため、例えば、グレチャンにアンカー部を設け、予め工場で、該アンカー部によりグレチャンをガラスパネルに固定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−246900号公報
しかしながら、上述のようなアンカー部を有するグレチャンは、コストの観点から課題があった。また、例えばビルサッシ等の場合には、障子の組立、即ち框のガラス溝にグレチャンを介してガラスパネルを挿入して嵌合する作業が施工現場で行われるうえ、種々のガラスパネルに対応しなければならないという商流上の制約があるため、上述の技術は採用できなかった。
従って、框のガラス溝に対するガラスパネルの挿入が容易であるとともに、使用時におけるガラスパネルの抜けを抑制できるガラスパネル用端部保持部材の開発が求められていた。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、框のガラス溝に対するガラスパネルの挿入が容易であるとともに、使用時におけるガラスパネルの抜けを抑制できるガラスパネル用端部保持部材、障子、障子の製造方法及び建具を提供することにある。
(1) 上記目的を達成するため本発明は、ガラスパネル(例えば、後述するガラスパネル26,46)の少なくとも一辺の外周端部(例えば、後述する外周端部26A,46A)を覆うように取り付けられ、框(例えば、後述する框体25,45)のガラス溝(例えば、後述するガラス溝25A,45A)内に前記外周端部とともに挿入されて嵌合されるガラスパネル用端部保持部材(例えば、後述するグレチャン30、50)であって、互いに対向して設けられ、前記外周端部における屋内側及び屋外側をそれぞれ覆うように配置される両側部(例えば、後述する両側部31、51)と、前記両側部を連結して設けられ、前記ガラスパネルの少なくとも一辺の外周端面(例えば、後述する外周端面26E,46E)を覆うように配置される底部(例えば、後述する底部32,52)と、前記両側部の少なくとも一方の内側面から突出して設けられ、少なくとも外力が付加されたときに前記ガラスパネルに当接することで前記ガラスパネルの抜けを抑制する第1内側凸部(例えば、後述する第1内側凸部34,54)と、を備えるガラスパネル用端部保持部材を提供する。
(2) また、前記框は戸先框であり、前記第1内側凸部は、前記両側部のうち屋内側に配置される側部に設けられることが好ましい。
(3) また、前記第1内側凸部が設けられた側部の外側面から突出して設けられた第1外側凸部(例えば、後述する第1外側凸部53)をさらに備えることが好ましい。
(4) また、前記側部の内側面には、前記第1内側側部よりも前記底部とは反対側の位置に、前記ガラスパネルに圧着する圧着突起(例えば、後述する圧着突起51C)が設けられることが好ましい。
(5) 本発明は、ガラスパネル(例えば、後述するガラスパネル46)の少なくとも一辺の外周端部(例えば、後述する外周端部46A)を覆うように取り付けられ、框(例えば、後述する框体45)のガラス溝(例えば、後述するガラス溝45A)内に前記外周端部とともに挿入されて嵌合されるガラスパネル用端部保持部材(例えば、後述するグレチャン250,350)であって、互いに対向して設けられ、前記外周端部における屋内側及び屋外側をそれぞれ覆うように配置される両側部(例えば、後述する両側部251,351)と、前記両側部を連結して設けられ、前記ガラスパネルの少なくとも一辺の外周端面(例えば、後述する外周端面46E)を覆うように配置される底部(例えば、後述する底部252,352)と、を備える第1部材(例えば、後述する第1部材250A,350A)と、前記両側部及び前記底部とは別部材で構成され、前記両側部の一方と前記框のガラス溝の内壁部との間に配置される第2部材(例えば、後述する第2部材255,355)と、を備え、前記第2部材は、その内側面から突出して設けられ、少なくとも外力が付加されたときに前記両側部の一方に当接することで前記ガラスパネルの抜けを抑制する第2内側凸部(例えば、後述する第2内側凸部255C,355C)を備えるガラスパネル用端部保持部材を提供する。
(6) 本発明は、ガラスパネル(例えば、後述するガラスパネル46)と、前記ガラスパネルの少なくとも一辺の外周端部(例えば、後述する外周端部46A)を覆うように取り付けられ、前記第1内側凸部が前記ガラス溝の内壁部に係合する(3)のガラスパネル用端部保持部材と、を備える障子を提供する。
(7) 本発明は、(6)の障子の製造方法であって、前記ガラスパネル用端部保持部材を前記ガラスパネルの少なくとも一辺の外周端部に取り付ける工程と、前記ガラスパネル用端部保持部材が取り付けられたガラスパネルの少なくとも一辺の外周端部に対して、前記圧着突起が設けられる側部側で、且つ前記框をその延びる方向を回転軸として回転させながら嵌合させる工程と、を有する障子の製造方法を提供する。
(8) 本発明は上枠、下枠及び左右の縦枠が枠組みされた枠体(例えば、後述する枠体 10)と、前記枠体内にスライド移動可能に納められた障子と、前記障子の移動を規制する規制部(例えば、後述する規制部60)と、を備え、前記障子は、(6)の障子で構成される建具を提供する。
本発明によれば、框のガラス溝に対するガラスパネルの挿入が容易であるとともに、使用時におけるガラスパネルの抜けを抑制できるガラスパネル用端部保持部材、障子、障子の製造方法及び建具を提供できる。
本発明の一実施形態に係る引違い窓を屋内側から見た正面図である。 図1におけるa−a線断面図である。 図2における外障子の一端部の拡大図である。 第1実施形態に係る障子の製造方法を説明するための図である。 第1実施形態に係る障子の作用を説明するための図である。 第1実施形態に係る障子の作用を説明するための図である。 第1実施形態に係る障子の作用を説明するための図である。 第1実施形態に係る障子の作用を説明するための図である。 第2実施形態に係る障子の製造方法を説明するための図である。 第2実施形態に係る障子の作用を説明するための図である。 第3実施形態に係る障子の製造方法を説明するための図である。 第3実施形態に係る障子の作用を説明するための図である。 第4実施形態に係る障子の製造方法を説明するための図である。 第4実施形態に係る障子の作用を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、第2実施形態以降の説明において、第1実施形態と共通する構成については、同一の符号又は共通の規則性を持って符号を付し、適宜その説明を省略する。なお、本明細書において、「見付方向」とは、建物の壁に形成された開口部に納められた引違い窓(建具)1におけるガラスの面方向(即ち、左右方向)を意味し、「見込方向」とは、上記ガラスの厚さ方向(即ち、奥行き方向)を意味する。
[第一実施形態]
図1は、本発明の一実施形態に係る引違い窓を屋内側から見た正面図である。より詳しくは、内障子20および外障子40を閉鎖したときの本実施形態に係る引違い窓(建具)1を、室内側から見た正面図である。図2は、図1におけるa−a線断面図である。図3は、図2における外障子の一端部の拡大図である。
引違い窓1は、上枠10A、下枠10Bおよび左右の縦枠10C,10Dにより略矩形に枠組みされた枠体10と、該枠体10内に開閉可能に嵌め込まれた内障子20および外障子40と、を備える。
枠体10は、例えば、屋外側に配置される金属枠と、この金属枠の屋内側に連結される樹脂枠と、を含んで構成される。金属枠は、アルミの押出し成形品により構成される。樹脂枠は、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂の押出し成形品により構成される。
上枠10Aの内側には、内障子20及び外障子40をスライド可能な上部レールが設けられている。また、下枠10Bの内側には、内障子20及び外障子40をスライド可能な下部レールが設けられる。また、下部レール上には、各障子の戸先框が枠体10に衝突することを避けるための後述の衝突防止ストッパー(規制部)64、65が設置されている。なお、上部レールにも、同様に不図示の衝突防止ストッパーが設置できる。
内障子20と外障子40は、いずれも引き戸であり、これらを見付方向にスライドさせることで、開口部が閉鎖又は開放される。内障子20と外障子40の召合わせには、規制部60が設けられる。
規制部60は、召合わせの上下方向中央付近の位置に設けられる戸締り用のクレセント錠61と、該戸締り用のクレセント錠61の上下にそれぞれ配置される指はさみ防止ストッパー62,63と、衝突防止ストッパー64、65を備えて構成される。
クレセント錠61は、後述の内障子20の召内框23に取り付けられた基部61Aと、操作用レバー61Bと、操作用レバー61Bに連動して回転する不図示の受け金具及びこの受け金具に係合する不図示のクレセント金具と、を備える。
指はさみ防止ストッパー62は、内障子20の召内框23に取り付けられた基部62Aと、見込方向に回動可能に設けられ、断面視略T字状の本体部62Bと、を備える。また、指はさみ防止ストッパー63も指はさみ防止ストッパー62と同様の構成を有している。
また、指はさみ防止ストッパー62は、後述する外障子40の戸先框44の縁部44Aに本体部62Bが引っかかることにより、内障子20若しくは外障子40のスライド動作を一部規制する。このようにして、指はさみ防止ストッパー62,63は、各障子のスライド動作を規制し、障子同士の召合わせに操作者の指が挟み込まれることを防止する。
衝突防止ストッパー64,65は、内障子20又は外障子40を勢い良く動作させた際に、各障子の戸先框が、その勢いのままに枠体10に衝突することを防止する。
内障子20は、上框21、下框22および左右の縦框である召内框23,戸先框24により矩形に枠組みされた框体25と、框体25内に嵌め込まれて固定されたガラスパネル26と、ガラスパネル26の外周端部26Aを覆うように取り付けられる軟質性のグレチャン(ガラスパネル用端部保持部材)30と、を含んで構成される。
外障子40は、上框41、下框42および左右の縦框である召外框43,戸先框44により矩形に枠組みされた框体45と、框体45内に嵌め込まれて固定されたガラスパネル46と、ガラスパネル46の外周端部46Aを覆うように取り付けられる軟質性のグレチャン(ガラスパネル用端部保持部材)50と、を含んで構成される。
ガラスパネル26,46は、それぞれ、ガラスパネル26,46の外周端部26A,46Aと、屋外側のガラス板26B,46Bと、屋内側のガラス板26C,46Cと、これら2枚の板ガラスで挟持されたスペーサ26D,46Dと、ガラス板及びスペーサの末端となる外周端面26E,46Eと、を備える複層ガラスであり、優れた断熱性を有する。
框体25,45の内周には、それぞれ、グレチャン30,50が取り付けられた状態のガラスパネル26,46の固設可能なガラス溝25A,45Aが形成されている。更に、このガラス溝25A,45Aの内壁部25B,45Bには後述するグレチャン30,50の第1外側凸部33,53に係合可能な被係合部25C,45Cが形成されている。
グレチャン30,50は、それぞれ、ガラスパネル26,46の外周端部26A,46Aにおける屋内側及び屋外側を覆うように配置される両側部31,51と、この両側部31,51に連結され、ガラスパネル26,46の外周端面26E,46Eを覆うように配置される底部32,52と、ガラス溝25A,45Aの内壁部25B,45Bの被係合部25C,45Cに係合する第1外側凸部33,53と、外力によりガラスパネル26,46に当接することでガラスパネル26,46の抜けを抑制する第1内側凸部34,54と、から構成される。
また、グレチャン30,50は、それぞれ、軟質性の材料からなり、例えば、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂の押出し成形品により構成される。これにより、グレチャン30,50は、ガラスパネル挿入時に適度な変形が可能である。
図3に示すように両側部51には、見付方向先端側にガラスパネル46に当接して封止/止水するための止水部51Aと、止水部51Aよりも底部52側に形成される変形防止用突起51Bと、該変形防止用突起51Bよりも底部52側に形成される圧着突起51Cと、が設けられている。
止水部51Aは、内周側がガラスパネル46に当接すると共に、外周側が戸先框44とグレチャン50の隙間を覆うように形成されている。この止水部51Aにより、グレチャン50は、屋内側及び屋外側からの水の浸入を防止できる。
変形防止用突起51Bは、止水部51Aと圧着突起51Cの間に位置し、ガラスパネル46側に向けて所定の突出量で設けられている。例えば、圧着突起51Cがガラスパネル46の抜け方向が移動した際に反り返るように弾性変形するが、変形防止用突起51Bは、その変形量を所定量に抑えることができる。
また、本実施形態において、変形防止用突起51Bの屋内側の端部は、ガラスパネル46に常に接するように形成されている。本実施形態の両側部51は、その厚みが薄いものが使用されている。そこで、変形防止用突起51Bは、ガラスパネル46側から屋外側に向けて過剰に力が加わった際に、両側部51が過剰に潰れることを防止し、ガラスパネル46と内壁部45Bに空間が生じることを抑制する。これにより、変形防止用突起51Bは、ガラスパネル46の抜けを抑制する。
圧着突起51Cは、変形防止用突起51Bと第1内側凸部54の間に位置し、ガラスパネル46側に向けて所定の突出量で設けられている。圧着突起51Cは、ガラスパネル46への取り付け時に外側方向に折りたたまれるように変形した状態で、当接する。これにより、圧着突起51Cは、ガラスパネル46の抜け方向に力が働いた際に、弾性力によりガラスパネル46に貼り付き、摩擦力を付与する。この圧着突起51Cにより、グレチャン50は、ガラスパネル46を保持できる。
特に、圧着突起51Cの形状は、断面視略くの字状の形状で形成されることが好ましい。圧着突起51Cは、略くの字形状であることで、側部51の内側面側に切欠き部が凹設される。圧着突起51Cは、このような形状により、先端部がこの切欠き部に折れ曲がることで、反り返りにくく、且つ復元しやすい。そして、圧着突起51Cは、ガラスパネル46の抜け方向に力が働いた際に、折れ曲がることで最も収縮し、ガラスパネル46に対する反発力を最も大きくさせることが出来る。
また、圧着突起51Cの変形防止用突起51B側には、反り返り防止リブ51Dが設けられている。反り返り防止リブ51Dは、ガラスパネル46の抜け方向に力が働いた際に、圧着突起51Cよりも先に変形防止用突起51Bに接触することで、圧着突起51Cの反り返りをより確実に防止する。
第1外側凸部53は、両側部51の一部から外側に向けて所定の突出量で設けられている。第1外側凸部53は、被係合部45Cに係合することにより、グレチャン50と戸先框44とを一体化させる。
第1内側凸部54は、第1外側凸部53よりも底部52側において、ガラスパネル46側に向けて所定の突出量で設けられている。また、本実施形態において第1内側凸部54は、通常時は、ガラスパネル46に当接しないように設けているが、外力が付加されガラスパネル46が抜ける方向に動作すると、これに応じてグレチャン50が変形し、第1内側凸部54は、ガラスパネル46に当接する。これにより、第1内側凸部54とガラスパネル46との間で摩擦力が働くようになり、グレチャン50とガラスパネル46とが一体化する。例えば、ガラスパネル46に対して、一方の回転方向に働く力を受けた時は、グレチャン50がその回転力に対する抗力を発揮する。この第1内側凸部54により、グレチャン50は、ガラスパネル46の保持力を維持することができる。
更に、本実施形態において、第1内側凸部54は、屋内側の側部51にのみ形成されている。これにより、屋外側に向けてガラスパネル46を押し付けた場合、屋外側の両側部51の変形が容易となる。その結果、ガラスパネル46をガラス溝45Aに挿入する際に、グレチャン50と内壁部45Bに空間が生まれ、摩擦力の低減が可能となり、ガラスパネル46のガラス溝45Aへの挿入を容易にできる。
以上の構成を備える障子の製造方法について、図4を参照して説明する。図4は、第1実施形態に係る障子の製造方法を説明するための図である。なお、本発明の障子の製造方法は本実施形態に限定されない。
本実施形態における障子の製造方法は、グレチャンをガラスパネルの外周端部に取り付ける工程と、グレチャンが取り付けられたガラスパネルに対して、框をその延びる方向を回転軸として回転させながら該框のガラス溝に嵌合させる工程と、を有する。以下、戸先框44を例に、その製造方法を説明する。
先ず、グレチャン50をガラスパネル46の外周端部46Aを覆うようにして、取り付ける(図4(a))。その状態のガラスパネル46をガラス溝45Aの内部に挿入する(図4(b))。続いて、この状態のガラスパネル46に対して、更に戸先框44を所定方向から圧を加えつつ、その戸先框44の延びる方向を回転軸として、反時計方向に回転させる。これにより、屋内側の被係合部45Cと第1外側凸部53とが係合する(図4(c)〜(d))。その状態から、更に戸先框44を時計方向に回転させることにより、屋外側の被係合部45Cと第1外側凸部53とが係合する(図4(d)〜(e))。これにより、戸先框44へのガラスパネル46の挿入が完了する。
この方法と同じようにして、すべての框にガラスパネル46を嵌めこむことにより、本実施形態の外障子40を製造することができる。また、内障子20も同様にして製造することができる。
なお、ガラスパネル46の挿入時には、ガラスパネル46を屋外側に押し付けながら行うことも可能である。これにより、屋外側の両側部51が変形し、ガラスパネル46、グレチャン50及び内壁部45Bが密着しづらくなり、摩擦による抵抗を低減することができる。
以上の構成を備える障子の作用について、図5及び図6を参照して説明する。図5は、第1実施形態に係る障子の作用を説明するための図である。より詳しくは、指はさみ防止ストッパー62の機能により、指はさみ防止ストッパーから戸先框44に衝撃が付与された際のグレチャン50の変形した様子を示した図である。図6は、第1実施形態に係る障子の作用を説明するための図である。より詳しくは、衝突防止ストッパー64の機能により、外障子40の動作が規制されたことによる衝撃によりグレチャン50が変形した様子を示した図である。
図5(A)に示したように、指はさみ防止ストッパー62を見込み方向奥側に倒し、ストッパーを機能させた状態で、外障子40を見込方向、窓の開方向(同図中、紙面右向き)に移動させる。これにより、戸先框44の縁部44Aは、指はさみ防止ストッパー62に衝突する。この衝撃により、図5(B)に示したように、戸先框44はグレチャン50と共に、反時計方向へ回転する。この時、回転により側部が内側に向かって変形し始めると、第1内側凸部54がガラスパネル46に当接することで、第1内側凸部54とガラスパネル46の間に摩擦力が働くようになり、グレチャン50とガラスパネル46とが一体化する。これにより、それ以上の回転、変形を抑制でき、抜けを抑制できる。
図6(A)に示したように、指はさみ防止ストッパー62を見込み方向屋内側に倒し、ストッパーを解除させた状態で、外障子40を見込方向、窓の開方向(同図中、紙面右向き)に移動させる。その後、戸先框44の縁部44Aは、衝突防止ストッパー65に衝突する。これにより、外障子40自体の移動は止まるが、図6(B)に示したように、ガラスパネル46は慣性により移動しようとする。
この時、グレチャン50に設けられた第1内側凸部54とガラスパネル46との間で、それぞれ摩擦抵抗が生じ、慣性によりガラスが引き抜かれる方向に移動する。これに伴い、側部が変形し始め、第1内側凸部54がガラスパネルに当接することで、第1内側凸部54とガラスパネル46の間に摩擦力が働くようになり、グレチャンとガラスパネルとが一体化する。これにより、それ以上の回転、変形を抑制でき、抜けを抑制できる。
なお、図1に示したクレセント錠61の施錠が機能している状態において、操作者が突発的に強い力を加えた場合、この外力により框自体が変形し、ガラスパネル46抜けが生じることがある。このような場合においても、ガラスパネル46がずれるように移動し、側部が内側に向かって変形し始める。これに伴い、側部が変形し始めると、第1内側凸部54がガラスパネル46に当接する。これにより、第1内側凸部54とガラスパネル46の間に摩擦力が働くようになり、グレチャン50とガラスパネル46とが一体化する。これにより、それ以上の回転、変形を抑制でき、抜けを抑制できる。
また、グレチャン50の側部には、上述の圧着突起51Cが形成されている。そのため、この圧着突起51Cは、ガラスパネル46の抜け方向に力が働いた際に、折れ曲がることで最も収縮し、ガラスパネル46に対する反発力を付加させることが出来る。これにより、第1内側凸部54とガラスパネル46の間に摩擦力が働くようになり、グレチャン50とガラスパネル46とがより強固に一体化する。これにより、それ以上の回転、変形を抑制でき、抜けを抑制できる。
なお、圧着突起51Cの反り返り防止リブ51Dが作用し、圧着突起51Cよりも先に変形防止用突起51Bに接触することで、圧着突起51Cの反り返りをより確実に防止な防止が行われる。
以上説明した、本実施形態に係るグレチャン50によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態に係るグレチャン(ガラスパネル用端部保持部材)50は、ガラスパネル46の少なくとも一辺の外周端部46Aを覆うように取り付けられ、框体45のガラス溝45A内にガラスパネル46の外周端部46Aとともに挿入されて嵌合される構成にしている。
特に、グレチャン50は、互いに対向して設けられ、外周端部46Aにおける屋内側及び屋外側をそれぞれ覆うように配置される両側部51と、両側部51を連結して設けられ、ガラスパネル46の少なくとも一辺の外周端面46Eを覆うように配置される底部52と、両側部51の少なくとも一方の内側面から突出して設けられ、少なくとも外力が付加されたときにガラスパネル46に当接することでガラスパネル46の抜けを抑制する第1内側凸部54と、を備える構成にした。
これにより、重量のあるガラスパネル46を框のガラス溝に挿入する際は、框側を回転させることで、ガラス溝内部にガラスパネルを挿入させることが出来る。そのため、本実施形態のグレチャン50は、ガラス溝45A内へのガラスパネル46の嵌合を容易に出来る。
また、ガラスパネルの使用時は、外力により側部51の変形することで第1内側凸部54がガラスパネル46に当接する。これにより、凸部とガラスパネルの間に摩擦力が働くようになり、グレチャンとガラスパネルとが一体化する。その結果、ガラスパネル46の抜けを抑制することができる。
従って、本発明によれば、框のガラス溝に対するガラスパネルの挿入が容易であるとともに、使用時におけるガラスパネルの抜けを抑制できるグレチャンを提供することができる。
また、本実施形態では、框は、戸先框44である。更に、第1内側凸部54は、両側部51のうち屋内側に配置される側部にのみ設けられる構成にした。
これにより、戸先框44が受けた外力によるガラスパネル46の抜けを、屋内側の側部51に設けられた第1内側凸部54が抑制する。
従って、本実施形態に係るグレチャン50によれば、ガラスパネル46の抜けの抑制を一層確実に行うことができる。
また、本実施形態では、第1内側凸部54が設けられた側部の外側面から突出して設けられた第1外側凸部53をさらに備える構成にした。
この第1外側凸部53により、戸先框44に対してグレチャン50が係合し、ガラスパネル46の抜けを抑制する。
従って、本実施形態に係るグレチャン50によれば、ガラスパネル46の抜けの抑制を一層確実に行うことができる。
また、本実施形態では、側部51の内側面には、第1内側側部よりも低部52とは反対側の位置に、ガラスパネル46に圧着する圧着突起51Cが設けられる構成にした。
この圧着突起51Cは、ガラスパネル46の抜け方向に力が働いた際に、折れ曲がることで最も収縮し、ガラスパネル46に対して反発力を付すことが出来る。
従って、本実施形態に係るグレチャン50によれば、ガラスパネル46の抜けの抑制を一層確実に行うことができる。
また、本実施形態に係るグレチャン(ガラスパネル用端部保持部材)50を備える外障子40によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態の外障子40は、ガラスパネル46と、ガラスパネル46の少なくとも一辺の外周端部46Aを覆うように取り付けられ、前記第1内側凸部が前記ガラス溝の内壁部に係合するグレチャン50と、を備える構成にした。なお、本実施形態の内障子20も同様の構成を有している。
従って、本発明によれば、ガラスパネルの挿入が容易であるとともにガラスパネルの抜けを抑制できるグレチャンを備える障子を提供することができる。
また、本実施形態の障子の製造方法によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態の障子の製造方法は、グレチャン(ガラスパネル用端部保持部材)50をガラスパネル46の少なくとも一辺の外周端部46Aに取り付ける工程と、グレチャン(ガラスパネル用端部保持部材)50が取り付けられたガラスパネル46の少なくとも一辺の外周端部46Aに対して、框をその延びる方向を回転軸として回転させながら該框のガラス溝に嵌合させる工程と、を有する構成にした。
より具体的には、ガラスパネル46に予めグレチャン50を取り付けた後、そのガラスパネル46に対して、圧着突起51Cが設けられる側部側51で、且つ框側を所定方向に回転させることにより、框のガラス溝の被係合部45Cとグレチャンの第1外側凸部53とが係合し、ガラスパネル46が框に嵌合する。その結果、本実施形態のグレチャン50を使用することにより、ガラスパネルはそのままに、框側を回転させた障子の製造が可能になる。
従って、本実施形態によれば、框のガラス溝に対するガラスパネルの挿入が容易であるとともに、使用時におけるガラスパネルの抜けを抑制できる障子の製造方法を提供できる。
また、本実施形態の建具によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態に係る建具は、上框、下框および左右の縦框である召外框,戸先框が枠組みされた框体と、框体内にスライド移動可能に納められた障子(内障子及び外障子)と、障子の移動を規制する規制部(指はさみ防止ストッパー及び衝突防止ストッパー)と、を備える構成にした。
従って、本実施形態の建具によれば、框のガラス溝に対するガラスパネルの挿入が容易であるとともに、使用時におけるガラスパネルの抜けを抑制できる障子で構成される建具を提供することができる。
また、従来、ビルの建具として用いられるガラスパネルは1枚のガラスで構成されることが主流であったが、近年は、断熱性等の機能を持たせるために、複層のガラスパネルが使用される。そのため、従来のものに比べて、ガラスパネル46は重量が増している。更に、建具の意匠性を向上させるため、近年の障子は見付部分の長さを従来のものに比べて短い設計となっている。
このような事情に対し、本実施形態に係るグレチャンは、上述の短い見付部分においても、重量のある複層のガラスパネルを保持することが出来る。
従って、本発明によれば、見付部分の長さが短い障子であっても、複層のガラスパネルを保持させることが出来る。
[第二実施形態]
図7は、第2実施形態に係る障子の製造方法を説明するための図である。図8は、第2実施形態に係る障子の作用を説明するための図である。
図7に示すように、本実施形態では、見込方向の厚みが薄いガラスパネル146を使用する場合に、その厚みに応じたグレチャン150が使用される。より具体的には、見込方向に厚いグレチャン150を取り付けたガラスパネル146を、ガラス溝145Aに挿入した以外は、第一実施形態と同じ構成を有する。
このグレチャン150を用いて障子を製造する場合、先ず、グレチャン150をガラスパネル46にとりつけた後、框側から力を加えガラス溝125A内にガラスパネル46を挿入していく(図7(a)〜(d))。この時、グレチャン150は厚みを有しているが側部151の第1外側凸部153等が適度に変形をすることにより、ガラスパネル46をガラス溝125A内に容易に押し込むことができる。
その後、更に框側から力を加えてガラスパネル46が所定量挿入された時点で、グレチャン150の第1外側凸部153が被係合部45Cに係合し、グレチャン150がガラス溝45Aに嵌合する(図7(e))。
なお、本実施形態のグレチャン150においても、第1内側凸部154は屋内側にのみ設ける構成によりグレチャン150の変形が適度に行われる。
なお、本実施形態の側部151は上記第1実施形態の側部に比べて、厚みを持たせている。そのため、本実施形態の屋外側の側部151の止水部151Aや圧着突起151Cの弾性力は上記第1実施形態のものに比べて強い。その結果、本実施形態の屋外側の側部151の変形防止用突起151Bは、使用時にガラスパネル46に対して接するように設ける必要が無い。
続いて、本実施形態のグレチャン150の作用について説明する。
本実施形態のグレチャン150は、上記第1実施形態と同様に、指はさみ防止ストッパー62と戸先框44の衝突に基づくガラスパネル146の抜けを抑制できると共に(図8(a))、衝突防止ストッパー65と戸先框44の衝突によるガラスパネル146の抜けを抑制できる(図8(b))。
従って、本実施形態のグレチャンによれば、特注のガラスに合わせたグレチャンを使用することにより、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
[第三実施形態]
図9は、第3実施形態に係る障子の製造方法を説明するための図である。図10は、第3実施形態に係る障子の作用を説明するための図である。
図9に示すように、本実施形態におけるグレチャン250は、両側部251と、底部252と、を備える第1部材250Aと、両側部251の屋内側と框体45の内壁部45Bとの間に配置される第2部材255と、を備えている。即ち、本実施形態では、第1部材250A及び第2部材255の2つの部材からなるグレチャン250を使用する以外は、第1実施形態と同様の構成を備えている。
ここで、図9(a)に示すように第2部材255は、見付方向に延出する基体255Aと、該基体255Aの先端に位置し被係合部45Cに係合する先端部255B、該先端部255Bから戸先側に向かうに従い、第1部材250A側に傾斜する第2内側凸部255Cと、該第2内側凸部255Cよりも戸先側において、ガラスパネル46の挿入方向に向かうに従い、第1部材250A側に傾斜する第2圧着突起255Dと、を備えている。
第2内側凸部255Cは、第2部材255を内壁部45Bに取り付けた際に、第1部材250A側に向けて所定の突出量で設けられている。この第2内側凸部255Cの先端は、ガラスパネル46を挿入した際に、第1部材250Aに対して所定の圧力を付与するように機能する。この第2内側凸部255Cにより、第1部材250Aは、ガラス溝45A内にしっかりと設置される。
更に、第2内側凸部255Cは、第1部材250Aを介して、上記実施形態1の第1内側凸部54と同様の効果を発揮する。具体的には、第2内側凸部255Cは、ガラスパネル46を挿入した際に第1部材250Aの一部をガラスパネル46方向に押し当てる。この押し当てた部分により、第1部材250Aとガラスパネル46の間に摩擦力が働くようになり、グレチャン250とガラスパネル46とが一体化する。これにより、この第2凸部254Cにより、グレチャン250は、それ以上の回転、変形を抑制でき、抜けを抑制できる(図10(a))。
また、第2圧着突起255Dは、基体255Aから第1部材250A側に向けて所定の突出量で設けられている。第2圧着突起255Dは、ガラスパネル46への取り付け時に外側方向に折りたたまれるように変形した状態で、第1部材250Aに当接する。これにより、第2圧着突起255Dは、弾性力により第1部材250Aに貼り付き、グレチャン250によるガラスパネル46の保持力を向上させることができる(図10(b))。
以上の構成を備える障子の製造方法について、図9を用いて説明する。この障子の製造方法は、第2部材255を内壁部45Bに対して取り付ける工程と、グレチャン250をガラスパネル46の外周端部46Aに取り付ける工程と、ガラスパネル46をガラス溝45Aに挿入させる工程と、を有する。
先ず、予め第2部材255を内壁部45Bに対して取り付け後、第1部材250Aをガラスパネル46に取り付ける。この状態のガラスパネル46に、框側から力を加えてガラス溝45Aにガラスパネル46を挿入していく(図9(a)〜(c))。
その後、更に框側から力を加えてガラスパネル46が所定量挿入された時点で、第1部材の第2外側凸部253が被係合部45Cに係合し、グレチャン250がガラス溝45Aに嵌合した状態になる(図7(e))。
これにより、本実施形態のグレチャンを使用する障子を製造することができる。
以上説明した、本実施形態に係るグレチャン(ガラスパネル用端部保持部材)250によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態に係るグレチャン250は、ガラスパネル46の少なくとも一辺の外周端部46Aを覆うように取り付けられ、框体45のガラス溝45A内にガラスパネル46の外周端部46Aとともに挿入されて嵌合される構成にした。
より具体的には、互いに対向して設けられ、外周端部46Aにおける屋内側及び屋外側をそれぞれ覆うように配置される両側部251と、両側部251を連結して設けられ、ガラスパネル46の少なくとも一辺の外周端面46Eを覆うように配置される底部252と、を備える第1部材250Aと、両側部251及び底部252とは別部材で構成され、両側部251の一方と框体45の内壁部45Bとの間に配置される第2部材255と、を備えている。
更に、第2部材255は、その内側面から突出して設けられ、少なくとも外力が付加されたときにガラスパネル46に当接することでガラスパネル46の抜けを抑制する第2内側凸部255Cと、を有する構成にした。
これにより、ガラスパネル46を挿入する際に、第1部材250Aは所定方向への応力を加えることにより変形する。この時、第1部材250Aは凸部を備えていないことから変形が容易である。その結果、ガラス溝45Aに対するガラスパネル46の挿入を容易に行い得る。
更に、ガラスパネル46の挿入後は、第2部材255の第2内側凸部255Cが、第1実施形態の第1内側凸部54の代わりとなり、グレチャン250とガラスパネル46とを一体化させる。これにより、ガラスパネル46が移動又は回転しようとした際に、ガラスパネル46の抜けを防止することができる。
従って、本実施形態によれば、第1部材と第2部材の2つの部材を使用した場合に、ガラスパネルの挿入が容易であるとともにガラスパネルの抜けを抑制するグレチャンを提供することができる。
[第四実施形態]
図11は、第4実施形態に係る障子の製造方法を説明するための図である。図12は、第4実施形態に係る障子の作用を説明するための図である。
図11(d)に示すように、本実施形態では、少なくとも第1部材350Aは、引っかけ部351Dを有するとともに、被係合部45C、先端部355B及び第2内側凸部355Cによって形成される断面視略三角形状の切欠き部分に第2外側凸部353を嵌合させている点で、上記第三実施形態とは相違する。
本実施形態に係る障子を製造する場合、予め内壁部45Bに第2部材355を取り付けた後、第1部材350Aをガラスパネル46の外周端部46Aに取り付ける。その後、框側から力を加えて、ガラスパネル46をガラス溝45A内に挿入していく(図11(a)〜(c))。
続いて、戸先框44を框の延びる方向を軸として反時計回りに回転させることにより、引っかけ部351Dが第2部材355の第2内側凸部355Cを乗り越えるようにして、ガラス溝45A奥へと挿入される。その後、戸先框44を時計回りに回転させることにより、
第1部材250Aの第2外側凸部353と内壁部45Bの被係合部45Cとが係合し、グレチャン350がガラス溝45Aに嵌合する(図7(d)〜(e))。
これにより、本実施形態に係る障子を製造することができる。
そして、第2内側凸部355Cは、上記第三実施形態と同様に第1部材350Aの一部をガラスパネル46に押し当てる。この押し当てた部分により、第1部材350Aとガラスパネル46の間に摩擦力が働くようになり、グレチャン350とガラスパネル46とが一体化する。これにより、この第2内側凸部355Cにより、グレチャン350は、それ以上の回転、変形を抑制でき、抜けを抑制できる(図12(a),(b))。
更に、本実施形態においては、側部351には、引っかけ部351D及び第2外側凸部353を設けているため、ガラス溝45Aに対するグレチャン350の嵌合する強度は、上記第三実施形態に比べて、強いものとなる。その結果、グレチャン350は、ガラスパネル46の保持力が高いものとなる。
本実施形態に係る障子の製造方法は、第1部材350Aをガラスパネル46の外周端部46Aに取り付ける工程と、第1部材350Aが取り付けられたガラスパネル46の外周端部46Aに対して、框体45をその延びる方向を回転軸として回転させながら嵌合させる工程と、を有する構成にした。
これにより、第1部材350A及び第2部材355の2つの部材を使用した、ガラスパネル46の保持機構を有する障子を製造することができる。
従って、本実施形態によれば、ガラスパネルの挿入が容易であるとともにガラスパネルの抜けを抑制可能な、二つの部材からなるグラチャンを使用した障子の製造方法を提供することができる。
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
上記各実施形態において、ガラスパネルの抜けを防止するための凸部は、屋内側の両側部にのみ設ける例を用いて説明したが、抜けを防止するための凸部を屋外側の両側部に設けても良い。この場合、両側部の屋内側に設けられる凸部と、両側部の屋外側に設けられる凸部とは、見付方向の位置がずれるように設置する。
これにより、グレチャンが左右非対称の構造となり、グレチャンの変形及び回転等を利用するガラスパネルの挿入を行うことが可能になる。また、左右非対称の構造が目印となり、グレチャン取り付け時の誤使用を防止することも出来る。
また、上記各実施形態において、凸部は、通常時、ガラスパネルに対して当接するように設計を変更することもできる。
また、上記各実施形態において、グレチャンは、ガラスパネルの一辺の外周端部全面に設けた構造について説明したが、全面に設ける必要はない。例えば、ガラスパネルの四隅部分には、グレチャンを設けない設計に変更することも可能である。
1 引き違い窓(建具)
20 内障子(障子)
40 外障子(障子)
44 戸先框
25,45 框体(框)
25A,45A ガラス溝
25B,45B 内壁部
26,46 ガラスパネル
26A,46A 外周端部
26E,46E 外周端面
30,50,150,250,350 グレチャン(ガラスパネル用端部保持部材)
31,51,151,251,351 側部
31C,51C,151C,251C,351C 圧着突起
32,52,152,252,352 底部
33,53,153 第1外側凸部
34,54,154 第1内側凸部
250A,350A 第1部材
255,355 第2部材
253,353 第2外側凸部
255C,355C 第2内側凸部
60 規制部
61 クレセント錠(規制部)
62,63 指はさみ防止ストッパー(規制部)
64,65 衝突防止ストッパー(規制部)

Claims (7)

  1. ガラスパネルの少なくとも一辺の外周端部を覆うように取り付けられ、框のガラス溝内に前記外周端部とともに挿入されて嵌合されるガラスパネル用端部保持部材であって、
    互いに対向して設けられ、前記外周端部における屋内側及び屋外側をそれぞれ覆うように配置される両側部と、
    前記両側部を連結して設けられ、前記ガラスパネルの少なくとも一辺の外周端面を覆うように配置される底部と、
    前記両側部の少なくとも一方の内側面から突出して設けられ、少なくとも外力が付加されたときに前記ガラスパネルに当接することで前記ガラスパネルの抜けを抑制する第1内側凸部と、を備え、
    前記両側部の内側面には、前記第1内側凸部よりも前記底部とは反対側の位置に、前記ガラスパネルに圧着する圧着突起が設けられ、
    前記圧着突起の内側面側に切欠き部が凹設されることで、前記圧着突起は、断面視くの字状であるガラスパネル用端部保持部材。
  2. 前記框は戸先框であり、
    前記第1内側凸部は、前記両側部のうち屋内側に配置される側部に設けられる請求項1に記載のガラスパネル用端部保持部材。
  3. 前記第1内側凸部が設けられた側部の外側面から突出して設けられた第1外側凸部をさらに備える請求項1又は2に記載のガラスパネル用端部保持部材。
  4. 前記両側部及び前記底部とは別部材で構成され、前記両側部の一方と前記框のガラス溝の内壁部との間に配置される第2部材を更に備え、
    前記第2部材は、その内側面から突出して設けられ、少なくとも外力が付加されたときに前記両側部の一方に当接することで前記ガラスパネルの抜けを抑制する第2内側凸部を備える請求項1に記載のガラスパネル用端部保持部材。
  5. ガラスパネルと、
    前記ガラスパネルの少なくとも一辺の外周端部を覆うように取り付けられ、前記第1外側凸部が前記ガラス溝の内壁部に係合する請求項3に記載のガラスパネル用端部保持部材と、を備える障子。
  6. 請求項5に記載の障子の製造方法であって、
    前記ガラスパネル用端部保持部材を前記ガラスパネルの少なくとも一辺の外周端部に取り付ける工程と、
    前記ガラスパネル用端部保持部材が取り付けられたガラスパネルの少なくとも一辺の外周端部に対して、前記圧着突起が設けられる側部側で、且つ前記框をその延びる方向を回転軸として回転させながら嵌合させる工程と、を有する障子の製造方法。
  7. 上枠、下枠及び左右の縦枠が枠組みされた枠体と、
    前記枠体内にスライド移動可能に納められた障子と、
    前記障子の移動を規制する規制部と、を備え、
    前記障子は、請求項5に記載の障子で構成される建具。
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