JP6885805B2 - 配索部材の保持体 - Google Patents

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Description

本発明は、配索部材の保持体に関し、詳しくは、受け入れたケーブル部材に対して抜け防止を施した状態で保持できる配索部材の保持体に関する。
従来、自動車等の内部に配線される配索部材(例えば、「ケーブル部材」であり、この「ケーブル部材」を例に説明する)を車体パネルに留める留め具として、例えば、クリップが既に知られている。例えば、図27〜29に示すように、このクリップ301は、主として、開口340からケーブル部材w/h(図27〜29において、図示しない)を受け入れ可能な受け空間342を有する略U字状に形成された配索部材の保持体(例えば、「ケーブル保持体」であり、この「ケーブル保持体」を例に説明する)310と、ケーブル保持体310に対して一体的に形成されテープ(図示しない)によって別のケーブル部材(図示しない)を巻き付け可能なプレート部材322を有する取付体320と、取付体320に対して一体的に形成され車体パネル(図示しない)の取付孔(図示しない)に取り付け可能なアンカー体330とから構成されている。このケーブル保持体310の略U字状の両端部350、360のうちの少なくとも一方の端部350には、受け空間342にケーブル部材w/hを受け入れる方向への撓みが許容され(図30参照)、且つ、受け空間342に受け入れたケーブル部材w/hの抜け方向への撓みが規制されている抜け防止爪370が形成されている。そのため、この受け空間342に受け入れたケーブル部材w/hに対して抜け防止を施した状態で保持できる(図31参照)。
特開2011−169358号公報
しかしながら、上述した特許文献1のクリップ301では、受け空間342に受け入れたケーブル部材w/hに対して抜け荷重fが作用すると(図32参照)、抜け防止爪370が規制されるまで(ケーブル保持体310の一方の端部350に形成されているストッパ352に干渉するまで)撓むこととなっていた。そして、さらに、この抜け荷重fが作用すると、抜け防止爪370がケーブル部材w/hの抜け可能な方向(図33において、右方向)に移動していくため、ケーブル保持体310の一方の端部350側そのものが広がる方向に向けて撓んでしまうことがあった(図33参照)。そのため、上述したようにケーブル部材w/hに対して抜け防止を施した状態であっても、この受け入れたケーブル部材w/hが抜け出してしまうことがあった(図34参照)。
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、抜け防止が施されているにも関わらず配索部材が抜け出してしまうといったことを防止できる保持力を高めた配索部材の保持体を提供することである。
本発明は、上記の目的を達成するためのものであって、以下のように構成されている。請求項1に記載の発明は、配索部材の保持体であって、開口から配索部材を受け入れ可能な受け空間を有する略U字状に形成されている。略U字状の両端部のうちの少なくとも一方の端部側の受け空間の内面には、受け空間に配索部材を受け入れる方向への撓みが許容され、且つ、受け空間に受け入れた配索部材の抜け方向への撓みが規制されている抜け防止爪が形成されている。抜け防止爪が形成されている側の端部には、受け空間に受け入れた配索部材に対する抜け荷重の作用にともなって抜け防止爪の撓みが規制された後に配索部材の抜け可能な方向に移動することを規制するブロックが形成されている。ブロックは、抜け防止爪の延設方向に沿った軸線の内側に位置するように形成されている
請求項1に記載の発明によれば、従来技術と同様に、受け空間に受け入れた配索部材に対して抜け防止を施した状態で保持できる。この保持した状態から、配索部材に対して抜け方向に抜け荷重が作用すると、抜け防止爪がブロックに干渉することとなる。しかし、従来技術とは異なり、抜け防止爪が配索部材の抜け可能な方向に移動していくことがないため、配索部材の保持体の一方の端部側そのものが広がる方向に向けて撓んでしまうことがない。そのため、受け空間に保持した配索部材に対して抜け防止が施されているにも関わらず抜け出してしまうといったことを防止できる。したがって、配索部材に対する配索部材の保持体の保持力を高めることができる。
また、請求項2に記載の発明は、配索部材の保持体であって、開口から配索部材を受け入れ可能な受け空間を有する略U字状に形成されている。略U字状の両端部のうちの少なくとも一方の端部側の受け空間の内面には、受け空間に配索部材を受け入れる方向への撓みが許容され、且つ、受け空間に受け入れた配索部材の抜け方向への撓みが規制されている抜け防止爪が形成されている。抜け防止爪が形成されている側の端部には、受け空間に受け入れた配索部材に対する抜け荷重の作用にともなって抜け防止爪の撓みが規制された後に配索部材の抜け可能な方向に移動することを規制するブロックが形成されている。抜け防止爪は、略U字状の両端部のうちの一方の端部にのみ形成されている。抜け防止爪の撓みの規制は、略U字状の両端部のうちの一方の端部に形成されたストッパによって行われている。略U字状の両端部のうちの他方の端部には、配索部材を受け空間に案内する案内斜面を有するリブが形成されている。リブは、受け空間に受け入れた配索部材に対する抜け荷重の作用にともなって抜け防止爪の撓みがストッパによって規制された状態において、案内斜面の軸線と抜け防止爪の軸線との成す角が、90°以下となるように設定されている。


請求項2に記載の発明によれば、受け空間に大径の配索部材を受け入れた場合でも、この受け空間に配索部材を受け入れているときの受け入れのし易さを阻害することなく、配索部材に対する保持体の保持力を高めることができる。
実施例1に係るクリップの全体斜視図である。 図1の主要部であるケーブル保持体の拡大図である。 図2の側面図である。 図3において、ケーブル保持体にケーブル部材を挿入している状態を示している。 図4において、さらに、ケーブル保持体にケーブル部材を挿入している状態を示している。 図5において、挿入が完了してケーブル部材を保持している状態を示している。 図6において、ケーブル部材に抜け荷重が作用している状態を示している。 図7において、さらに、ケーブル部材に抜け荷重が作用している状態を示している。 図8において、さらに、ケーブル部材に抜け荷重が作用している状態を示している。 実施例2に係るクリップの全体斜視図である。 図10の主要部であるケーブル保持体の拡大図である。 図11の平面図である。 図11の側面図である。 図13において、ケーブル保持体にケーブル部材を挿入している状態を示している。 図14において、さらに、ケーブル保持体にケーブル部材を挿入している状態を示している。 図15において、挿入が完了してケーブル部材を保持している状態を示している。 図16において、ケーブル部材に抜け荷重が作用している状態を示している。 図17において、さらに、ケーブル部材に抜け荷重が作用している状態を示している。 図18において、さらに、ケーブル部材に抜け荷重が作用している状態を示している。 実施例2のケーブル保持体にホース部材を挿入している状態を示している。 図20において、さらに、ケーブル保持体にホース部材を挿入している状態を示している。 図21において、挿入が完了してホース部材を保持している状態を示している。 図22において、ホース部材に抜け荷重が作用している状態を示している。 ケーブル保持体の変形例(変形例1)である。 図24の側面図である。 クリップの変形例(変形例2)である。 従来技術に係るクリップの全体斜視図である。 図27の主要部であるケーブル保持体の拡大図である。 図28の側面図である。 図29において、ケーブル保持体にケーブル部材を挿入している状態を示している。 図30において、挿入が完了してケーブル部材を保持している状態を示している。 図31において、ケーブル部材に抜け荷重が作用している状態を示している。 図32において、さらに、ケーブル部材に抜け荷重が作用している状態を示している。 図33において、さらに、ケーブル部材に抜け荷重が作用している状態を示している。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を用いて説明する。
(実施例1)
まず、図1〜9を参照して、実施例1を説明する。はじめに、図1〜3を参照して、実施例に係るクリップ1を説明する。なお、以下の説明にあたって、「配索部材」と「配索部材の保持体」との例として、「ケーブル部材」と「ケーブル保持体」とを説明することとする。このことは、後述する実施例2においても同様である。
図1に示すように、クリップ1は、PP等の剛性を有する合成樹脂材による一体成形品であって、その構成は、主として、開口40からケーブル部材W/H(図1〜3において、図示しない)を受け入れ可能な受け空間42を有する略U字状に形成されたケーブル保持体10と、ケーブル保持体10に対して一体的に形成されテープ(図示しない)によって別のケーブル部材(図示しない)を巻き付け可能なプレート部材22を有する取付体20と、取付体20に対して一体的に形成され車体パネル(図示しない)の取付孔(図示しない)に取り付け可能なアンカー体30とから構成されている。
このクリップ1を構成する部材であるケーブル保持体10とプレート部材22とアンカー体30のうち、ケーブル保持体10について詳述していく。なお、プレート部材22とアンカー体30とは、公知のものであるため、詳細な説明は省略することとする。
ケーブル保持体10は、開口40からケーブル部材W/Hを受け入れ可能な受け空間42を有する略U字状に形成されている(図2〜3参照)。このケーブル保持体10における略U字状の両端部50、60のうちの一方の端部50には、受け空間42にケーブル部材W/Hを受け入れる方向への撓みが許容され、且つ、受け空間42に受け入れたケーブル部材W/Hの抜け方向への撓み(反り返り)が規制されている抜け防止爪70がヒンジ80を介して形成されている。
また、この一方の端部50には、上述した抜け防止爪70の撓みを規制するストッパ52が形成されている。また、この一方の端部50におけるストッパ52の外側には、受け空間42に受け入れたケーブル部材W/Hに対する抜け荷重Fの作用にともなって抜け防止爪70がストッパ52に規制されるまで撓んだ後にケーブル部材W/Hの抜け可能な方向に移動することを規制する縦壁54aを有するブロック54が形成されている。
また、このケーブル保持体10の内面44における一方の端部50側には、凹部46が形成されている。これにより、受け空間42にケーブル部材W/Hを受け入れるとき、撓ませた抜け防止爪70の入り込みスペースを確保できる。なお、この凹部46は、内面44に段差44aを有するように形成されている。これにより、ケーブル保持体10の剛性を高めることができる。また、抜け防止爪70の表面72には、幅方向の中央にリブ78が形成されている。これにより、後述するように抜け防止爪70の厚みが薄くなっていても、抜け防止爪70の強度を確保できる。
また、ヒンジ80によって形成されるスリット82は、その手前82a側が奥82b側より幅広となるように設定されている(図3参照)。すなわち、スリット82の手前82a側の幅長W1>スリット82の奥82b側の幅長W2となるように設定されている。これにより、抜け防止爪70がケーブル部材W/Hの抜け方向に撓んだとき、直ぐに、この撓んだ抜け防止爪70の裏面74をストッパ52に干渉させることができる。これにより、抜け防止爪70の撓み量を抑えることができる。そのため、保持したケーブル部材W/Hを受け空間42から抜け出し難くできる。
したがって、ケーブル部材W/Hの保持力を高めることができる。このように幅長W1>幅長W2となるように設定されていると、抜け防止爪70の厚みが薄くなってしまうこととなる。なお、このケーブル保持体10の適宜の箇所には、複数の肉抜48が形成されている。これにより、ケーブル保持体10の必要な剛性を確保しつつ、材料となる樹脂の使用量を抑えることができる。ケーブル保持体10は、このように構成されている。これらケーブル保持体10とプレート部材22とアンカー体30とからクリップ1は構成されている。
続いて、図4〜9を参照して、上述したクリップ1のケーブル保持体10におけるケーブル部材W/Hの保持動作を説明する。まず、ケーブル保持体10の開口40から受け空間42にケーブル部材W/Hを挿入していく作業を行う(図4参照)。すると、抜け防止爪70がケーブル部材W/Hの受け入れ方向に撓んでいく(図5参照)。このとき、撓んだ抜け防止爪70が凹部46に入り込むこととなる。これにより、抜け防止爪70そのものを変形(例えば、押し潰すような変形)させる必要がないため、軽い挿入荷重でケーブル部材W/Hを挿し込んでいくことができる。
やがて、ケーブル部材W/Hが抜け防止爪70の先端70aを乗り越えると、撓みの復元力によって抜け防止爪70が撓み前の状態に戻される(図6参照)。これにより、ケーブル保持体10の受け空間42にケーブル部材W/Hを保持できる。なお、この図6に示す状態から、ケーブル部材W/Hに対して抜け方向に抜け荷重Fが作用すると(図7参照)、ケーブル部材W/Hの抜け方向に抜け防止爪70が撓んでいく(反り返っていく)こととなる。
すると、この撓んだ抜け防止爪70の裏面74がケーブル保持体10の一方の端部50のストッパ52に干渉することとなる(図8参照)。これにより、これ以上の抜け防止爪70の撓みが規制されることとなる。そのため、ケーブル部材W/Hが抜け防止爪70に引っ掛かることとなる。したがって、従来技術と同様に、受け空間42に受け入れたケーブル部材W/Hに対して抜け防止を施した状態で保持できる。
なお、この図8に示す状態から、さらに、ケーブル部材W/Hに対して抜け方向に抜け荷重Fが作用すると、抜け防止爪70の基端面76がケーブル保持体10の一方の端部50のブロック54の縦壁54aに干渉することとなる(図9参照)。しかし、従来技術とは異なり、抜け防止爪70がケーブル部材W/Hの抜け可能な方向(図9において、右方向)に移動していくことがないため、ケーブル保持体10の一方の端部50側そのものが広がる方向に向けて撓んでしまうことがない。そのため、受け空間42に保持したケーブル部材W/Hに対して抜け防止が施されているにも関わらず抜け出してしまうといったことを防止できる。したがって、ケーブル部材W/Hに対するケーブル保持体10の保持力を高めることができる。
(実施例2)
次に、図10〜23を参照して、実施例2を説明する。この実施例2は、既に説明した実施例1と比較すると、この実施例1の作用効果を得つつ、受け空間42にケーブル部材W/Hに替えてホース部材H(ケーブル部材W/Hより大径のホース部材H)を受け入れた場合でも、この受け空間42にホース部材Hを受け入れているときの受け入れのし易さを阻害することなく、ホース部材Hに対するケーブル保持体110の保持力を高めることができる形態である。
図10に示すように、クリップ101は、PP等の剛性を有する合成樹脂材による一体成形品であって、その構成は、主として、開口40からケーブル部材W/H(図10〜13において、図示しない)を受け入れ可能な受け空間42を有する略U字状に形成されたケーブル保持体110と、ケーブル保持体110に対して一体的に形成されテープ(図示しない)によって別のケーブル部材(図示しない)を巻き付け可能なプレート部材22を有する取付体20と、取付体20に対して一体的に形成され車体パネル(図示しない)の取付孔(図示しない)に取り付け可能なアンカー体30とから構成されている。
このクリップ101を構成する部材であるケーブル保持体110とプレート部材22とアンカー体30のうち、ケーブル保持体110について詳述していく。なお、プレート部材22とアンカー体30とは、公知のものであるため、詳細な説明は省略することとする。
ケーブル保持体110は、開口40からケーブル部材W/Hを受け入れ可能な受け空間42を有する略U字状に形成されている(図11〜13参照)。このケーブル保持体110における略U字状の両端部50、60のうちの一方の端部50には、受け空間42にケーブル部材W/Hを受け入れる方向への撓みが許容され、且つ、受け空間42に受け入れたケーブル部材W/Hの抜け方向への撓み(反り返り)が規制されている抜け防止爪70がヒンジ80を介して形成されている。
また、この一方の端部50には、上述した抜け防止爪70の撓みを規制するストッパ52が形成されている。また、この一方の端部50におけるストッパ52の外側には、受け空間42に受け入れたケーブル部材W/Hに対する抜け荷重Fの作用にともなって抜け防止爪70がストッパ52に規制されるまで撓んだ後にケーブル部材W/Hの抜け可能な方向に移動することを規制する縦壁54aを有するブロック54が形成されている。
また、このケーブル保持体10の内面44における一方の端部50側には、凹部46が形成されている。これにより、受け空間42にケーブル部材W/Hを受け入れるとき、撓ませた抜け防止爪70の入り込みスペースを確保できる。なお、この凹部46は、内面44に段差44aを有するように形成されている。これにより、ケーブル保持体10の剛性を高めることができる。また、抜け防止爪70の表面72には、幅方向の中央にリブ78が形成されている。これにより、後述するように抜け防止爪70の厚みが薄くなっていても、抜け防止爪70の強度を確保できる。
また、ヒンジ80によって形成されるスリット82は、その手前82a側が奥82b側より幅広となるように設定されている(図13参照)。すなわち、スリット82の手前82a側の幅長W1>スリット82の奥82b側の幅長W2となるように設定されている。これにより、抜け防止爪70がケーブル部材W/Hの抜け方向に撓んだとき、直ぐに、この撓んだ抜け防止爪70の裏面74をストッパ52に干渉させることができる。これにより、抜け防止爪70の撓み量を抑えることができる。そのため、保持したケーブル部材W/Hを受け空間42から抜け出し難くできる。
したがって、ケーブル部材W/Hの保持力を高めることができる。このように幅長W1>幅長W2となるように設定されていると、抜け防止爪70の厚みが薄くなってしまうこととなる。なお、このケーブル保持体110の適宜の箇所には、複数の肉抜48が形成されている。これにより、ケーブル保持体110の必要な剛性を確保しつつ、材料となる樹脂の使用量を抑えることができる。
また、このケーブル保持体110の内面44における他方の端部60側には、リブ190が形成されている。このリブ190には、受け空間42の中央に向けてケーブル部材W/Hや後述するホース部材Hの受け入れを許容する案内斜面192が下り傾斜するように形成されている。このリブ190は、後述するように、受け空間42に受け入れたケーブル部材W/Hに対する抜け荷重Fの作用にともなって抜け防止爪70の撓みがストッパ52によって規制された状態において、案内斜面192の軸線L1と抜け防止爪70の軸線L2との成す角θが、85°となるように設定されている(図18参照)。
なお、このリブ190は、その案内斜面192の先端側(下側)が円弧(半円)を成すように形成されている(図12参照)。これにより、後述するように、ケーブル部材W/Hに対して抜け方向に抜け荷重Fが作用しても、リブ190によってケーブル部材W/Hが傷付くことを防止できる。このことは、後述するホース部材Hにおいても同様である。ケーブル保持体10は、このように構成されている。これらケーブル保持体10とプレート部材22とアンカー体30とからクリップ101は構成されている。
続いて、図14〜19を参照して、上述したクリップ101のケーブル保持体110におけるケーブル部材W/Hの保持動作を説明する。まず、ケーブル保持体110の開口40から受け空間42にケーブル部材W/Hを挿入していく作業を行う(図14参照)。すると、抜け防止爪70がケーブル部材W/Hの受け入れ方向に撓んでいく(図15参照)。このとき、撓んだ抜け防止爪70が凹部46に入り込むこととなる。これにより、抜け防止爪70そのものを変形(例えば、押し潰すような変形)させる必要がないため、軽い挿入荷重でケーブル部材W/Hを挿し込んでいくことができる。
また、図14において、受け空間42にケーブル部材W/Hを挿入しているとき、既に説明したように、案内斜面192が下り傾斜するように形成されているため、この受け空間42にケーブル部材W/Hを挿入しているときの挿入のし易さを阻害することもない。すなわち、この受け空間42にケーブル部材W/Hを受け入れているときの受け入れのし易さを阻害することもない。
やがて、ケーブル部材W/Hが抜け防止爪70の先端70aを乗り越えると、撓みの復元力によって抜け防止爪70が撓み前の状態に戻される(図16参照)。これにより、ケーブル保持体110の受け空間42にケーブル部材W/Hを保持できる。なお、この図16に示す状態から、ケーブル部材W/Hに対して抜け方向に抜け荷重Fが作用すると(図17参照)、ケーブル部材W/Hの抜け方向に抜け防止爪70が撓んでいく(反り返っていく)こととなる。
すると、この撓んだ抜け防止爪70の裏面74がケーブル保持体110の一方の端部50のストッパ52に干渉することとなる(図18参照)。これにより、これ以上の抜け防止爪70の撓みが規制されることとなる。そのため、ケーブル部材W/Hが抜け防止爪70に引っ掛かることとなる。したがって、従来技術と同様に、受け空間42に受け入れたケーブル部材W/Hに対して抜け防止を施した状態で保持できる。
なお、この図18に示す状態から、さらに、ケーブル部材W/Hに対して抜け方向に抜け荷重Fが作用すると、抜け防止爪70の基端面76がケーブル保持体110の一方の端部50のブロック54の縦壁54aに干渉することとなる(図19参照)。しかし、従来技術とは異なり、抜け防止爪70がケーブル部材W/Hの抜け可能な方向(図19において、右方向)に移動していくことがないため、ケーブル保持体110の一方の端部50側そのものが広がる方向に向けて撓んでしまうことがない。そのため、受け空間42に保持したケーブル部材W/Hに対して抜け防止が施されているにも関わらず抜け出してしまうといったことを防止できる。したがって、ケーブル部材W/Hに対するケーブル保持体110の保持力を高めることができる。結果として、実施例1の作用効果を得ることができる。
ここで、図20〜23を参照して、このクリップ101において、受け空間42にケーブル部材W/Hに替えてホース部材Hを受け入れる場合を説明する。なお、このホース部材Hは、図20から明らかなように、ケーブル部材W/Hより大径の中空状の配索部材である。
まず、ケーブル保持体110の開口40から受け空間42にホース部材Hを挿入していく作業を行う(図20参照)。すると、抜け防止爪70がホース部材Hの受け入れ方向に撓んでいく(図21参照)。このとき、撓んだ抜け防止爪70が凹部46に入り込むこととなる。これにより、抜け防止爪70そのものを変形(例えば、押し潰すような変形)させる必要がないため、軽い挿入荷重でホース部材Hを挿し込んでいくことができる。
なお、既に説明したように、ホース部材Hは中空状の配索部材であるため、その径が大径であっても、外力を受けると撓んで小径に変形することとなる。したがって、図21から明らかなように、受け空間42にホース部材Hを挿入しているとき、ホース部材Hは、抜け防止爪70とリブ190とから作用する反力によって撓んで小径に変形するため、このホース部材Hが大径であっても受け空間42に受け入れることができる。
また、図20において、受け空間42にホース部材Hを挿入しているとき、既に説明したように、案内斜面192が下り傾斜するように形成されているため、この受け空間42にホース部材Hを挿入しているときの挿入のし易さを阻害することもない。すなわち、この受け空間42にホース部材Hを受け入れているときの受け入れのし易さを阻害することもない。
やがて、ホース部材Hが抜け防止爪70の先端70aを乗り越えると、撓みの復元力によって抜け防止爪70が撓み前の状態に戻される(図22参照)。これにより、ケーブル保持体110の受け空間42にホース部材Hを保持できる。なお、この図22に示す状態から、ホース部材Hに対して抜け方向に抜け荷重Fが作用すると(図23参照)、ホース部材Hがリブ190に干渉することとなる。これにより、受け空間42に保持したホース部材Hが抜け出してしまうといったことを防止できる。したがって、ホース部材Hに対するケーブル保持体110の保持力を高めることができる。
上述した内容は、あくまでも本発明の一実施の形態に関するものであって、本発明が上記内容に限定されることを意味するものではない。
実施例1では、ストッパ52、ブロック54および抜け防止爪70は、ケーブル保持体10の一方の端部50に形成されている形態を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、図24〜25に示すように、ストッパ52、ブロック54および抜け防止爪70は、ケーブル保持体10の他方の端部50にも形成されている形態でも構わない(変形例1)。その場合、ケーブル部材W/Hが複数であっても対応可能となる。このことは、実施例2においても同様である。
また、実施例1では、クリップ1は、主として、ケーブル保持体10と、取付体20と、アンカー体30とから構成されている形態を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、テープに代わってベルトによって別のケーブル部材を巻き付ける形態でも構わない。その場合、図26に示すように、クリップ201は、プレート部材22を有する取付体20に代わってベルト222を有するバックル体220を備える構成となる(変形例2)。このことは、実施例2においても同様である。
また、実施例1では、「配索部材」と「配索部材の保持体」との例として、「ケーブル部材W/H」と「ケーブル保持体10」とを説明した。しかし、これに限定されるものでなく、「配索部材」と「配索部材の保持体」との例として、「ホース部材」と「ホース保持体」および「配管部材」と「配管保持体」等であっても構わない。すなわち、配索部材が長尺状の部材であれば、どのような部材であっても構わない。このことは、実施例2においても同様である。
また、実施例2では、リブ190は、受け空間42に受け入れたケーブル部材W/Hに対する抜け荷重Fの作用にともなって抜け防止爪70の撓みがストッパ52によって規制された状態において、案内斜面192の軸線L1と抜け防止爪70の軸線L2との成す角θが、85°となるように設定されている形態を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、この成す角θが90°以下であれば、何°であっても構わない。
10 ケーブル保持体(配索部材の保持体)
40 開口
42 受け空間
50 一方の端部
54 ブロック
60 他方の端部
70 抜け防止爪
W/H ケーブル部材(配索部材)

Claims (2)

  1. 開口から配索部材を受け入れ可能な受け空間を有する略U字状に形成されており、
    略U字状の両端部のうちの少なくとも一方の端部側の受け空間の内面には、受け空間に配索部材を受け入れる方向への撓みが許容され、且つ、受け空間に受け入れた配索部材の抜け方向への撓みが規制されている抜け防止爪が形成されている配索部材の保持体であって、
    抜け防止爪が形成されている側の端部には、受け空間に受け入れた配索部材に対する抜け荷重の作用にともなって抜け防止爪の撓みが規制された後に配索部材の抜け可能な方向に移動することを規制するブロックが形成されており、
    ブロックは、抜け防止爪の延設方向に沿った軸線の内側に位置するように形成されている配索部材の保持体。
  2. 開口から配索部材を受け入れ可能な受け空間を有する略U字状に形成されており、
    略U字状の両端部のうちの少なくとも一方の端部側の受け空間の内面には、受け空間に配索部材を受け入れる方向への撓みが許容され、且つ、受け空間に受け入れた配索部材の抜け方向への撓みが規制されている抜け防止爪が形成されている配索部材の保持体であって、
    抜け防止爪が形成されている側の端部には、受け空間に受け入れた配索部材に対する抜け荷重の作用にともなって抜け防止爪の撓みが規制された後に配索部材の抜け可能な方向に移動することを規制するブロックが形成されており、
    抜け防止爪は、略U字状の両端部のうちの一方の端部にのみ形成されており、
    抜け防止爪の撓みの規制は、略U字状の両端部のうちの一方の端部に形成されたストッパによって行われており、
    略U字状の両端部のうちの他方の端部には、配索部材を受け空間に案内する案内斜面を有するリブが形成されており、
    リブは、受け空間に受け入れた配索部材に対する抜け荷重の作用にともなって抜け防止爪の撓みがストッパによって規制された状態において、案内斜面の軸線と抜け防止爪の軸線との成す角が、90°以下となるように設定されている配索部材の保持体。
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