JP6880837B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
現状では、通紙した用紙の枚数をカウントしておき、限界値として定めた所定枚数までの残りで、加圧ローラーの残寿命を予測している。
このように、厚紙、薄紙を混在させて使用する場合の、加圧ローラーの残寿命を正確に予測することは困難であった。
図1は、本発明の第1の実施の形態における画像形成装置100の全体構成を示す概略断面図である。
画像形成装置100は、原稿から画像を読み取って得られた画像データ、又は、外部機器から受信した画像データに基づいて、電子写真方式により、カラー画像を形成するタンデム型の画像形成装置である。
露光部43Y,43M,43C,43Kは、レーザー光源、ポリゴンミラー、レンズ等から構成され、各色の画像データに基づいて感光体ドラム41Y,41M,41C,41Kの表面をレーザービームにより走査露光して静電潜像を形成する。
現像部44Y,44M,44C,44Kは、感光体ドラム41Y,41M,41C,41K上の静電潜像に各色のトナーを付着させ、現像を行う。
二次転写ローラー47は、中間転写ベルト46上のカラートナー像を、給紙トレイから供給された用紙の一方の面上に一括して転写させる(二次転写)。
図2に示すように、画像形成装置100は、操作部10、表示部20、スキャナー30、画像形成部40、定着部50、搬送部60、制御部70、通信部71、記憶部72、計時部73等を備えて構成される。なお、既に説明した機能部については、説明を省略する。
ヒーター駆動部54は、ハロゲンヒーター53に通電させ、定着ローラー51を加熱させる。
L4=L3−(L1+L2) ・・・(1)
図4に、定着温度制御テーブルT1の例を示す。定着温度制御テーブルT1には、用紙の紙種(普通紙、上質紙等)及び坪量の組み合わせに対応する定着温度が格納されている。定着温度とは、定着部50において用紙がニップ部を通過する際に、トナーを溶融するのに必要な温度である。
通紙開始時には、定着ローラー51と加圧ローラー52により形成されるニップ部を用紙が通過することで、加圧ローラー52の温度が変動する。
用紙の紙種又は坪量が変更された時には、紙種及び坪量に応じて定着温度が変更されるため(図4参照)、加圧ローラー52の温度が変動する。具体的には、操作部10からの操作、又は、通信部71を介して受信したプリント指示に含まれる用紙設定により、用紙の紙種又は坪量が変更されると、制御部70は、定着温度制御テーブルT1を参照して、紙種及び坪量に対応する定着温度となるようにヒーター駆動部54を制御し、ハロゲンヒーター53による定着ローラー51の加熱を調整する。これに伴い、加圧ローラー52の温度が変動する。
所定時期を、加圧ローラー52の使用開始時とする。
具体的には、制御部70は、所定時期からの変化量と所定時期からの経過日数とに基づいて、変化割合を算出し、当該算出された変化割合と加圧ローラー52の外径(加圧ローラー52の外径の減り量に関する値)の耐久限界値とに基づいて、加圧ローラー52の残寿命を予測する。耐久限界値は、加圧ローラー52の耐久限界(使用可能限界)における値である。
図5は、画像形成装置100により実行される第1の加圧ローラー残寿命予測処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部70のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
変化量Δ1=初期値−測定値 ・・・(2)
残り値Δ2=測定値−耐久限界値 ・・・(3)
残り値Δ2が0より大きい場合(ステップS6;NO)、すなわち、加圧ローラー52が耐久限界(寿命)に達していない場合には、制御部70は、加圧ローラー52の使用開始時からの経過日数Xと変化量Δ1から、変化割合Aを算出する(ステップS7)。加圧ローラー52の使用開始時は、記憶部72に記憶されている。制御部70は、この使用開始時と、計時部73から取得した現在日時と、に基づいて、経過日数Xを算出する。
変化割合A=Δ1/X ・・・(4)
残り日数B=Δ2/A ・・・(5)
例えば、加圧ローラー52の外径の初期値が70mm、耐久限界値が69.5mmであるとする。ある日の加圧ローラー52の外径の測定値が69.8mmだった場合、変化量Δ1は0.2mm、残り値Δ2は0.3mmである。使用開始時からこの日までが100日だった場合、100日で0.2mm小さくなっているから、変化割合Aは0.002(mm/日)である。この割合で加圧ローラー52の外径が変化すると仮定すると、残り日数Bは150日となる。
次に、本発明を適用した第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態における画像形成装置は、第1の実施の形態に示した画像形成装置100と同様の構成であるため、図1及び図2を援用し、その構成については図示及び説明を省略する。以下、第2の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
図6は、第2の実施の形態の画像形成装置により実行される第2の加圧ローラー残寿命予測処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部70のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
ただし、ステップS25で用いる初期値として、定着部50のウォームアップの終了後に測定された、使用開始時における加圧ローラー52の外径を用いる。
また、ステップS26で用いる耐久限界値についても、定着部50のウォームアップの終了後に相当する値を用いる。
第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、外径測定部55が、加圧ローラー52の外径を測定する場合について説明したが、変形例1では、加圧ローラー52の外径の減り量に関する値として、定着ローラー51と加圧ローラー52との軸間距離を用いる場合について説明する。
定着ローラー51と加圧ローラー52との軸間距離を精度良く測定するためには、軸間距離測定部56が加圧ローラー52の軸方向における両端部に設けられていることが好ましいが、いずれか一方でもよい。
変形例1では、第1の加圧ローラー残寿命予測処理(図5参照)のステップS2に代えて、定着ローラー51と加圧ローラー52との軸間距離を測定し、ステップS4で用いる初期値として、使用開始時における定着ローラー51と加圧ローラー52との軸間距離を用い、ステップS5で用いる耐久限界値として、耐久限界における定着ローラー51と加圧ローラー52との軸間距離を用いることで、第1の実施の形態と同様に、残り日数Bを算出することができる。
第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、外径測定部55が、加圧ローラー52の外径を測定する場合について説明したが、変形例2では、加圧ローラー52の外径の減り量に関する値として、加圧ローラー52の所定の位置からの距離を用いる場合について説明する。
基準位置58から加圧ローラー52の軸52Aまでの距離を精度良く測定するためには、距離測定部57が加圧ローラー52の軸方向における両端部に設けられていることが好ましいが、いずれか一方でもよい。
変形例2では、第1の加圧ローラー残寿命予測処理(図5参照)のステップS2に代えて、基準位置58から加圧ローラー52の軸52Aまでの距離を測定する。
変化量Δ1=測定値−初期値 ・・・(6)
上記式(6)において、初期値は、使用開始時における基準位置58から加圧ローラー52の軸52Aまでの距離であり、予め記憶部72に記憶されている。
残り値Δ2=耐久限界値−測定値 ・・・(7)
上記式(7)において、耐久限界値は、耐久限界における基準位置58から加圧ローラー52の軸52Aまでの距離であり、予め記憶部72に記憶されている。
変化割合A、残り日数Bについては、上記式(4)、(5)により求めることができる。
第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、加圧ローラー52の外径の減り量に関する値の変化量を算出する際に基準となる所定時期として、加圧ローラー52の使用開始時を用いる場合について説明したが、変形例3では、所定時期として、加圧ローラー52の使用開始時から所定の枚数の用紙を通紙したタイミングを用いる場合について説明する。
制御部70は、加圧ローラー52が交換された時、すなわち、加圧ローラー52の使用開始時に、カウンターを0にする。
例えば、上記各実施の形態及び変形例に特徴的な構成を組み合わせることとしてもよい。
50 定着部
51 定着ローラー
51A 軸
52 加圧ローラー
52A 軸
53 ハロゲンヒーター
54 ヒーター駆動部
55 外径測定部
55A,55B 変位センサー
56 軸間距離測定部
57 距離測定部
58 基準位置
70 制御部
72 記憶部
100 画像形成装置
Claims (10)
- 定着ローラーと、当該定着ローラーに対して押圧される加圧ローラーと、を備え、前記
定着ローラーと前記加圧ローラーにより形成されるニップ部に用紙を通過させることで、
用紙上にトナー像を定着させる定着装置であって、
前記加圧ローラーの外径の減り量に関する値を測定する測定手段と、
前記減り量に関する値の所定時期からの変化量を算出する算出手段と、
前記算出された変化量に基づいて、前記加圧ローラーの残寿命を予測する予測手段と、
を備え、
前記減り量に関する値は、前記定着ローラーと前記加圧ローラーとの軸間距離である、
定着装置。 - 前記予測手段は、前記変化量と前記所定時期からの経過日数とに基づいて、変化割合を
算出し、当該算出された変化割合と前記減り量に関する値の耐久限界値とに基づいて、前
記加圧ローラーの残寿命を予測する請求項1に記載の定着装置。 - 前記所定時期は、前記加圧ローラーの使用開始時である請求項1又は2に記載の定着装置。
- 前記所定時期は、前記加圧ローラーの使用開始時から所定の枚数の用紙を通紙したタイ
ミングである請求項1から3のいずれか一項に記載の定着装置。 - 前記測定手段は、前記加圧ローラーの温度が安定している時に、前記減り量に関する値
を測定し、前記加圧ローラーの温度が安定していない時に、前記減り量に関する値を測定
しない請求項1から4のいずれか一項に記載の定着装置。 - 前記加圧ローラーの温度が安定している時は、電源が投入された時である請求項5に記
載の定着装置。 - 前記定着ローラーを加熱する加熱手段を備え、
前記加圧ローラーの温度が安定している時は、前記加熱手段によるウォームアップが終
了した時である請求項5に記載の定着装置。 - 前記加圧ローラーの温度が安定していない時は、通紙開始時を含む請求項5から7の
いずれか一項に記載の定着装置。 - 前記加圧ローラーの温度が安定していない時は、使用される用紙の紙種又は坪量が変更
された時を含む請求項5から8のいずれか一項に記載の定着装置。 - 請求項1から9のいずれか一項に記載の定着装置を備える画像形成装置。
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