JP6879874B2 - 熱交換器 - Google Patents

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Description

この発明は、フィンチューブ式の熱交換器に関するものである。
従来この種の熱交換器では、図7に示すように、フィンパイプ101と結合したフィンプレート102において、フィンプレート102の下縁から燃焼ガス流れ方向下流側に向かって切り欠いた間隙103が設けられ、その間隙103の先端側周縁にフィンプレート102表面から隆起した隆起部104を有するものがあった。(例えば、特許文献1参照。)
実開平3−546号公報
ところで、このような熱交換器では、フィンパイプ101の軸線方向に沿って所定の間隔で複数枚のフィンプレート102が配列され、隣り合うフィンプレート102間を燃焼ガスが流れるものであるが、フィンプレート102表面から隆起した隆起部14の先端縁と、その隆起部104の先端縁と対向する隣のフィンプレート102の裏面までの隙間が大きいと、燃焼ガスが滞留せず通過しやすいことから、フィンプレート102への吸熱量が少なくなり、熱交換効率が低くなる。熱交換効率を向上させるためには、前記隙間を小さくして、燃焼ガスを滞留させて通過しにくくし、フィンプレート102への吸熱量を多くすることが必要となってくる。
しかし、前記隙間が小さくなると、大半の燃焼ガスは、図7の破線で示されているように、隆起部104の外縁側を沿うように流れる一方で、隆起部104を越えて通過する燃焼ガスはかなり少なく、さらに、隆起部104の外縁側を沿うように流れてきた燃焼ガスのうち隆起部104の背面側に回り込んで流れる燃焼ガスも少なくなることから、特に、図7の網掛けで示した隆起部104の背面側の領域Tでは、燃焼ガスの温度が低く流速も遅い、つまり、領域Tでは、燃焼ガス中の煤粒子の運動エネルギーが低下し煤粒子は互いに重合するようになってフィンプレート102表面に付着し、堆積しやすいものであり、煤がフィンプレート102表面に付着、堆積していくと、燃焼ガスからの吸熱が阻害されることにつながり、煤の付着、堆積は熱交換効率の低下を招く要因となるものであった。
そこで、本発明は、熱交換効率を高く保ちつつも、フィンプレート102表面への煤の付着、堆積を抑制することが可能な熱交換器を提供することを目的とする。
この発明は、上記課題を解決するために、特に請求項1ではその構成を、上下左右に一定の間隔で配設された複数のフィンパイプと、該フィンパイプの軸線方向に沿って所定の間隔で配列された複数枚のフィンプレートとを燃焼缶体内に備え、前記フィンプレートには、前記フィンプレートの下縁から燃焼ガスの流れ方向の下流側に向かって切り欠いた間隙が形成され、該間隙の先端側は上下段に矩形状に配置された前記フィンパイプで囲まれる矩形空間の略中央部に位置し、前記間隙の先端側周縁には、前記フィンプレート表面から隆起した隆起部が設けられ、前記フィンプレートの下縁側から進入し隣り合う前記フィンプレート間を流れる前記燃焼ガスの熱を前記フィンプレートを介して前記フィンパイプに吸収させるようにした熱交換器において、前記隆起部に切欠部を形成すると共に、前記燃焼ガスの流れ方向から見て前記燃焼ガスが接触する前記隆起部内縁の投影面積に対する前記切欠部の切り欠き面積の比率を1.63%〜4.67%とするものとした。
また、請求項2では、前記切欠部は、前記隆起部の幅方向中央部に形成するものとした。
また、請求項3では、前記切欠部は、前記切欠部の高さ方向の長さよりも前記切欠部の幅方向の長さの方が長い形状とするものとした。
また、請求項4では、前記切欠部は、前記隆起部の先端縁から前記フィンプレートの表面に向かって切り欠いた切り欠きであり、該切り欠きは前記フィンプレートを貫通せず前記隆起部に余肉を残しているものとした。
この発明の請求項1によれば、隆起部に切欠部を形成したことで、燃焼ガスの流れに対する隆起部の流路抵抗が減り、間隙内に進入した燃焼ガスが隆起部を通りやすくなり、比較的高温のまま切欠部を通過するので、燃焼ガスの流れ方向下流側のフィンパイプ付近であっても、燃焼ガスの温度が高く、流速も速く、煤粒子の運動エネルギーも低下しにくくなり、煤粒子も重合しにくい状況となり、フィンプレート表面への煤の付着、堆積を抑制することができるものであり、さらに、燃焼ガスの流れ方向から見て燃焼ガスが接触する隆起部内縁の投影面積に対する切欠部の切り欠き面積の比率を1.63%〜4.67%としたことで、熱交換効率を高く保ちつつ、フィンプレート表面への煤の付着、堆積を抑制することができるものである。
また、請求項2によれば、切欠部は、隆起部の幅方向中央部に形成するものとしたことで、燃焼ガスの流れにくい隆起部の背面側中央部のところにも燃焼ガスが比較的高温のまま切欠部を通過して上段のフィンパイプ側に導かれるので、燃焼ガスの流れ方向下流側である上段のフィンパイプ付近であっても、燃焼ガスの温度が高く、流速も速く、煤粒子の運動エネルギーも低下しにくくなり、煤粒子も重合しにくい状況となり、フィンプレート表面への煤の付着、堆積を抑制することができるものである。
また、請求項3によれば、切欠部は、切欠部の高さ方向の長さよりも切欠部の幅方向の長さの方が長い形状としたことで、隆起部の背面側のうち燃焼ガスの流れにくかった領域にも広範囲にわたって燃焼ガスを比較的高温のまま流通させることができるので、フィンプレート表面への煤の付着、堆積を抑制することができるものである。
また、請求項4によれば、切欠部は、隆起部の先端縁からフィンプレートの表面に向かって切り欠いた切り欠きであり、切り欠きはフィンプレートを貫通せず隆起部に余肉を残しているものとしたことで、フィンプレートの表面積減少による熱交換効率の低下を最小限にとどめつつフィンプレート表面への煤の付着、堆積を抑制することができるものであり、隆起部の先端縁側に予め設定された寸法の切り欠きを精度よく形成することができ、寸法精度の管理が容易にできるものである。
この発明の一実施形態の熱交換器を備えた給湯装置の概略構成図。 図1のA−A線による断面図。 熱交換器を構成するフィンプレートの斜視図。 この発明の一実施形態の熱交換器における燃焼ガスの流れを示す図。 図4のB−B線による断面図。 燃焼ガス流れ方向から見た隆起部内縁の燃焼ガス接触部分の投影面積S1に対する切り欠き面積S2の比率と、熱交換効率および耐煤性の関連を示すグラフ。 従来の熱交換器を示す図。
本発明に係る熱交換器の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態の熱交換器を備えた給湯装置の概略的な構成図であり、以下に詳細を説明する。
1は所定の端末(給湯栓等)で使用される湯を生成する給湯装置、2は灯油等の燃油を気化するアルミダイキャスト製の気化器、3は気化器2に備えられ燃油を気化可能な温度まで加熱する気化器ヒータ、4は気化器2の下部に位置し、気化器2で気化された気化ガスと一次空気とを予混合するアルミダイキャスト製の混合室で、前記気化器2と混合室4とで燃油を気化させる気化部5を形成するものである。
6は混合室4上部で気化器2の背面側に備えられ、混合室4で予混合された予混合ガスを燃焼させる燃焼部で、この燃焼部6と気化部5とでバーナを構成するものである。また、7は気化器2と一体的に形成され、気化器2の背面で燃焼部6上に突出した複数個の吸熱フィンで、燃焼時には燃焼熱を気化熱として気化器2にフィードバックして、気化器ヒータ3の通電量を極力抑えるものである。
8は気化器2に燃油を噴霧するノズル、9はノズル8に送油管10を介して燃油を圧送する電磁ポンプ、11は燃焼ファンで、燃焼ファン11は送風路12を介して気化器2の入口および燃焼部6とカバー枠13との間の空気室14とに連通し、吸込口15より吸引した燃焼空気を、気化器2には予混合用の一次空気として供給し、空気室14には気化器2側方を通り混合室4の下方から燃焼部6で燃焼される二次空気として供給するものである。
16は内部に燃焼室17を形成すると共に熱交換器18を備えた燃焼缶体で、熱交換器18は、燃焼室17においてバーナ(燃焼部6)の燃焼により発生した熱(燃焼炎および燃焼ガスからの熱)を複数枚のフィンプレート19を介してフィンパイプ20に吸収させ、フィンパイプ20を流通する水を加熱するフィンチューブ式の熱交換器からなり、フィンパイプ20はU字管21を介して連通連結され、蛇行した熱交換流路を形成するものであり、熱交換器18を通過した燃焼ガスは排気口22より機外に排気される。なお、熱交換器18の詳細な構成については後述する。
23は給水源から供給される水を熱交換器18における前記熱交換流路の流入口に流通させる給水管、24は熱交換器18における前記熱交換流路の流出口に接続され、熱交換器18で加熱された湯を所定箇所に設けられた給湯栓(図示せず)に供給する給湯管、25は給水管23から分岐した給水バイパス管、26は給湯管24と給水バイパス管25との接続部に設けられ、給湯管24からの湯と給水バイパス管25からの水とを混合し、その混合比を可変できる混合弁である。なお、フィンパイプ20とU字管21と給水管23と給湯管24と給水バイパス管25とで水が流通する給湯回路を構成するものである。
次に、熱交換器18の詳細な構成について、図2〜図3を用いて説明する。
図2は図1におけるA−A線による断面図で、熱交換器18の要部を正面視した図であり、図3は熱交換器18を構成するフィンプレート19の斜視図である。
前記熱交換器18は、上下左右に一定の間隔で配設され、被加熱流体としての水が流れる複数本のフィンパイプ20(この実施形態では10本のフィンパイプ20)と、フィンパイプ20の軸線方向に沿って所定の間隔をおいて配列された複数枚のフィンプレート19とで構成されており、フィンプレート19にはフィンパイプ20を通すための複数の貫通孔27(フィンプレート19表面から隆起した貫通孔27のバーリング27aと、ロウ材を挿通させるためのロウ材用孔27bも含む)が形成され、フィンパイプ20は、ロウ材用孔27bに挿通されたロウ材によって、複数の貫通孔27の各々のバーリング27aの内縁とロウ付けされてフィンプレート19に固定されるものである。なお、上下左右に配設されたフィンパイプ20には、同一の被加熱流体、ここでは給湯用の水が流通するものである。
各フィンプレート19は、下段の隣り合うフィンパイプ20の間であってフィンプレート19の下縁から燃焼ガス流れ方向下流側に向かって切り欠いた間隙28(この実施形態では1枚のフィンプレート19当たり4つの間隙28)が形成され、間隙28の先端側は、複数のフィンパイプ20のうち上下段に矩形状に配置された4本のフィンパイプ20で囲まれる矩形空間の略中央部に位置し、下段の隣り合うフィンパイプ20の間に位置する間隙28よりも幅広で略ひし形状をなしているものであり、間隙28が形成されていることによってフィンパイプ20間のフィンプレート19が局部的に過剰に加熱されるのを抑制できるものである。なお、間隙28は、フィンプレート19の下縁まで形成されているとしたが、ここでの下縁とは、図面(図2)の上下方向に合わせて下縁と表現したまでで、本質的には、フィンプレート19の下縁とは、燃焼ガスの流れ方向の上流側に位置するフィンプレート19縁側を意味しているものである。
また、略ひし形状をなす間隙28の先端側周縁には、フィンプレート19表面から隆起した隆起部29が設けられ、隆起部29は、図2に示されているように、フィンプレート19の正面視(フィンパイプ20の軸線方向から見て)において、4辺の直線部29aとそれらの直線部29a間をつなぐ曲線部29bとを有しており、それらが一体となって略ひし形状をなしているものである。なお、隆起部29の高さは、バーリング27aの高さよりも僅かに低い高さとされているものである。
さらに、隆起部29のうち、燃焼ガスの流れ方向最下流側であって幅方向(フィンパイプ20の軸線方向および燃焼ガスの流れ方向に直交する方向)の中央部に位置する隆起部29(ここでは、上段の隣接するフィンパイプ20の間に位置する曲線部29bのことを指す)には、前記の略ひし形状の間隙28内に進入した燃焼ガスを隆起部29よりも下流側に流すための、隆起部29の先端縁からフィンプレート19表面に向かって切り欠いた切欠部としての切り欠き29cが形成されているものであり、この切り欠き29cはフィンプレート19を貫通せず、隆起部29に余肉29dを残しているものであり、切り欠き29cは、フィンパイプ20の軸線方向と同方向である切り欠き29cの高さ方向の長さよりも、切り欠き29cの幅方向の長さの方が長い形状となっているものである。
なお、隆起部29を構成する4辺の直線部29aのそれぞれは、間隙28の先端側を囲むように矩形状に配置された4本のフィンパイプ20のうち、当該直線部29aと略直交する方向に位置するフィンパイプ20と対向するように配設されているので、隆起部29で燃焼ガスから吸収した熱は、4辺の直線部29aからそれぞれが対向しているフィンパイプ20に対してフィンプレート19を介して伝熱されるので、それぞれのフィンパイプ20に偏りなく均一に吸熱させることができ、熱交換効率を向上させることができるものである。
また、各フィンプレート19の左右両端縁には、直角方向(隆起部29がフィンプレート19表面から隆起している方向と同方向)に折り曲げられ、燃焼缶体16の内壁に対してロウ付け接合される側縁折り曲げ片30が設けられ、各フィンプレート19の上縁であって、上段の隣接するフィンパイプ20の間の位置には、直角方向(隆起部29がフィンプレート19表面から隆起している方向と同方向)に折り曲げられ、燃焼ガスを上段のフィンパイプ20の下流側(フィンパイプ20の背面側)に案内する上縁折り曲げ片31(この実施形態では1枚のフィンプレート19当たり4つの上縁折り曲げ片31)が設けられているものである。ここで、上縁折り曲げ片31は、フィンプレート19の上縁に設けられているとしたが、ここでの上縁とは、図面(図2)の上下方向に合わせて上縁と表現したまでで、本質的には、フィンプレート19の上縁とは、燃焼ガスの流れ方向の下流側に位置するフィンプレート19縁側を意味しているものである。また、側縁折り曲げ片30の高さおよび上縁折り曲げ片31の高さは、貫通孔27のバーリング27aの高さよりも僅かに低く、隆起部29の高さと同程度である。
前記熱交換器18は、上記の構成、特に、隆起部29を有していることで、隆起部29において燃焼ガスから吸収した熱量をフィンプレート19を介してフィンパイプ20に伝達してフィンパイプ20内を流れる水の加熱に用いることができるものである。
次に、熱交換器18を通過する燃焼ガスの流れについて図4を用いて説明するが、ここでは、間隙28の先端側である略ひし形状の間隙28内に進入する燃焼ガスの流れとそれ以外の燃焼ガスの流れについてそれぞれ説明し、略ひし形状の間隙28内に進入する燃焼ガスの流れを一点鎖線で示し、略ひし形状の間隙28内に進入する燃焼ガス以外の燃焼ガスの流れを破線で示すものとする。
まず、略ひし形状の間隙28内に進入する燃焼ガス以外の燃焼ガスの流れについて説明すると、バーナ(燃焼部6)での燃焼により発生した燃焼ガスは、熱交換器18に流入し、略ひし形状の間隙28内に進入する燃焼ガス以外の燃焼ガスは、破線で示されているように、下段のフィンパイプ20の前流側から側方側に沿って上昇し、下段のフィンパイプ20と対向する隆起部29の直線部29aと、下段のフィンパイプ20との間を抜けて、隣接する隆起部29の間に位置する×印の近傍でぶつかって乱流化しながら上昇し、上段のフィンパイプ20と対向する隆起部29の直線部29aと、上段のフィンパイプ20との間を抜けて、フィンプレート19の上縁であって、略ひし形状の間隙28の上方且つ上段の隣接するフィンパイプ20の間の位置に設けられた上縁折り曲げ片31によって、上段のフィンパイプ20の下流(背面)側に案内されて、熱交換器18から流出していくものである。
ここで、間隙28の先端側に当たる略ひし形状の間隙28は、平面視で、フィンプレート19の上縁側から下縁側に向かって垂直方向に見て(または、フィンプレート19の下縁側から上縁側に向かって垂直方向に見るのでもよい)、少なくとも一部がフィンパイプ20と重なるように形成、すなわち、略ひし形状の間隙28は、略ひし形状の間隙28を囲むように上下段に矩形状に配置されたフィンパイプ20と重なり代を有するような大きさで形成されていることで、図4に破線で示されているように、熱交換器18に流入し隆起部29の外縁と下段のフィンパイプ20との間を進行してきた燃焼ガスは、下段のフィンパイプ20の下流(背面)側の中央(下段フィンパイプ20の頂部)方向に向かい、下段のフィンパイプ20の下流側の略中央部分までスムーズに案内され、下段のフィンパイプ20での下流側でも吸熱され、下段のフィンパイプ20における吸熱量も多くなると共に、上段のフィンパイプ20の前流側の略中央部分(上段フィンパイプ20の最低部)にもスムーズに案内されるので、上段フィンパイプ20での前流側で吸熱され、上段のフィンパイプ20における吸熱量も多くなり、さらに、隣り合う隆起部29同士の間(図4における×印の位置)で燃焼ガス同士を確実にぶつけることができ、燃焼ガスの乱流化が促進されるので、熱交換効率を向上させることができるものである。当然のことではあるが、略ひし形状の間隙28内に進入した燃焼ガスも隆起部29内縁にぶつかることで乱流化するため、熱交換効率向上に寄与するものである。また、上縁折り曲げ片31を設けたことによって、隆起部29と上段のフィンパイプ20の間を抜けた燃焼ガスは、上段のフィンパイプ20の下流(背面)側に案内されるので、上段のフィンパイプ20での下流側でも吸熱され、上段のフィンパイプ20における吸熱量も多くなり、熱交換効率を向上させることができるものである。
一方、略ひし形状の間隙28内に進入する燃焼ガスの流れについて説明すると、バーナ(燃焼部6)での燃焼により発生した燃焼ガスは、熱交換器18に流入し、略ひし形状の間隙28内に進入する燃焼ガスは、一点鎖線で示されているように、略ひし形状の間隙28から隆起部29のうち、燃焼ガスの流れ方向の最下流側であって幅方向の中央部に形成された切り欠き29cを通過し、切り欠き29cが形成されている位置の隆起部29の背面側であって図4の網掛けで示した領域Tを抜けて、フィンプレート19の上縁であって、略ひし形状の間隙28の上方且つ上段の隣接するフィンパイプ20の間の位置に設けられた上縁折り曲げ片31によって、上段のフィンパイプ20の下流(背面)側に案内されて、熱交換器18から流出していくものである。
ここで、図7に示した従来の熱交換器において、燃焼ガスの流れ方向下流側である上段のフィンパイプ101付近では、下段のフィンパイプ101内を流れる水との熱交換に伴って急激に温度が低下した燃焼ガスが流れており、上段のフィンパイプ101付近の燃焼ガスは温度低下に伴い流速も遅くなることから、燃焼ガス中の煤粒子の運動エネルギーが低下し、煤粒子は互いに重合しやすくなるものであったが、本実施形態の熱交換器18では、隆起部29に切り欠き29cを設けたことで、燃焼ガスの流れに対する隆起部29の流路抵抗が減り、略ひし形状の間隙28内に進入した燃焼ガスが隆起部29を通りやすくなり、従来、特に燃焼ガスの流れが悪く煤が堆積しやすかった領域Tのところにも比較的高温のまま切り欠き29cを通過して上段のフィンパイプ20側に導かれるので、燃焼ガスの流れ方向下流側である上段のフィンパイプ20付近であっても、燃焼ガスの温度が高く、流速も速く、煤粒子の運動エネルギーも低下しにくくなり、煤粒子も重合しにくい状況となり、フィンプレート19表面への煤の付着、堆積を抑制することができるものであり、フィンプレート19表面への煤の付着、堆積を抑制することによって、熱交換効率の低下を抑制することができるものである。
しかしながら、図5(図5は図4におけるB−B線の断面図で、燃焼ガスの流れ方向と同方向に隆起部29を視認した図であり、ここでは複数枚あるフィンプレート19のうち、説明のための2枚のみを図示している)に示したように、隆起部29の先端縁からその隆起部29の先端縁と対向する隣のフィンプレート19裏面までの間に微少な距離D3(例えば、0.1mm以下)を有する熱交換器18において、隆起部29の高さ方向の長さD1と、燃焼ガスの流れ方向から見て燃焼ガスが接触する隆起部29内縁の幅方向の最大長さL1との積で算出され、燃焼ガスの流れ方向から見て燃焼ガスが接触する隆起部29内縁の投影面積S1と、切り欠き29cの高さ方向の長さD2と、切り欠き29cの幅方向の長さL2との積で算出される切り欠き面積S2とのバランスによっては、熱交換効率が悪化したり、フィンプレート19表面へ煤が付着しやすくなったりする場合がある。
そこで、上記のような、隆起部29の先端縁から対向する隣のフィンプレート19裏面までの間に微少な距離D3(例えば、0.1mm以下)を有する本実施形態の熱交換器18において実験を行い、図6で示すような結果が得られた。図6は、前記投影面積S1に対する前記切り欠き面積S2の比率であるS2/S1と、熱交換効率、およびフィンプレート19への煤の付きにくさを表す耐煤性との関連を示すグラフであり、図6中の破線は従来の給湯装置に使用されている熱交換器の熱交換効率mを示しており、熱交換効率に関して言えば、S2/S1が4.67%以下であれば、従来のものの熱交換効率mより熱交換効率が高いことがわかり、耐煤性に関して言えば、S2/S1が1.63%以上であれば、耐煤性がよくフィンプレート19表面への煤が付きにくいことがわかる。
よって、上記のような、隆起部29の先端縁から対向する隣のフィンプレート19裏面までの間に微少な距離D3(例えば、0.1mm以下)を有する本実施形態の熱交換器18において、S2/S1を1.63%以上且つ4.67%以下とすることで、熱交換効率を高く保ちつつ、フィンプレート19表面への煤の付着、堆積を抑制することができるものである。
また、本実施形態では、切り欠き29cは、隆起部29の幅方向の中央部に形成されているので、燃焼ガスの一番流れにくかった隆起部29の背面側中央部(領域T)のところにも燃焼ガスが比較的高温のまま切り欠き29cを通過して上段のフィンパイプ20側に導かれるので、燃焼ガスの流れ方向下流側である上段のフィンパイプ20付近であっても、燃焼ガスの温度が高く、流速も速く、煤粒子の運動エネルギーも低下しにくくなり、煤粒子も重合しにくい状況となり、フィンプレート19表面への煤の付着、堆積を抑制することができるものであり、フィンプレート19表面への煤の付着、堆積を抑制することによって、熱交換効率の低下を抑制することができるものである。
さらに、本実施形態では、切り欠き29cは、フィンパイプの20の軸線方向と同方向である切り欠き29cの高さ方向の長さD2よりも、切り欠き29cの幅方向の長さL2の方が長い形状としたことで、隆起部29の背面側のうち燃焼ガスの一番流れにくかった領域Tにも広範囲にわたって燃焼ガスを比較的高温のまま流通させることができるので、フィンプレート19表面への煤の付着、堆積を抑制することができるものであり、フィンプレート19表面への煤の付着、堆積を抑制することによって、熱交換効率の低下を抑制することができるものである。
その上、本実施形態では、切り欠き29cは、隆起部29の先端縁からフィンプレート19表面に向かってフィンプレート19を貫通せずに切り欠かれ、隆起部29に余肉29dを残していることで、フィンプレート19の表面積減少による熱交換効率の低下を最小限にとどめつつフィンプレート19表面への煤の付着、堆積を抑制することができるものである。
なお、切り欠き29cは、隆起部29をフィンプレート19表面から隆起させるためのバーリング加工がなされる前のフィンプレート19から打ち抜かれて形成され、且つバーリング加工による曲げ位置よりも内側に位置していることで、曲げによる材料ののびの影響を受けることがなく、切り欠き29cの寸法が変化することはないので、隆起部29cの先端縁側に予め設定された寸法の切り欠き29cを精度よく形成することができ、寸法精度の管理が容易にできるものである。
また、熱交換器18において、フィンプレート19は、フィンパイプ20の軸線方向に沿って所定の間隔をおいて複数枚配列されており、隆起部29と側縁折り曲げ片30と上縁折り曲げ片31の高さは貫通孔27のバーリング27aの高さより僅かに低いだけなので、複数枚配列されたフィンプレート19の下縁側から進入する燃焼ガスは、フィンプレート19間において、貫通孔27のバーリング27aと隆起部29と側縁折り曲げ片30と上縁折り曲げ片31との間に形成される燃焼ガス流路を流れるので、全体的に流速が均一化され、フィンパイプ20表面に沿うように進む燃焼ガスの流れも多く、熱交換効率を向上させることができるものであり、隆起部29に切り欠き29cを設けたことで、隆起部29の流路抵抗が減り、燃焼ガスが略ひし形状の間隙28から切り欠き29cを抜けて流れていくような燃焼ガス流路が形成されるので、燃焼ガスの流速の均一化にさらに寄与し、それにより、フィンプレート19表面の温度の偏りが抑制されて、局部加熱が減り、フィンプレート19表面へのシリコン付着も抑制できるものである。
なお、本発明は先に説明した一実施形態に限定されるものではなく、本実施形態では、所定の端末(給湯栓等)で使用される湯を生成する給湯装置1に、本発明の熱交換器18を適用したが、本発明の熱交換器18は、所定の端末として被空調空間を暖房する床暖房パネル等の放熱端末で使用される温水を生成する温水暖房装置に適用してもよいものであり、また、給湯装置1または上記温水暖房装置で使用する燃料についても灯油等の燃油の代わりに都市ガスやプロパンガスといったガス燃料を用いてもよいものである。
また、本実施形態では、熱交換器18を通過する燃焼ガスの流れは、間隙28を有するフィンプレート19の下縁側が上流側で、上縁折り曲げ片31を有するフィンプレート19の上縁側が下流側であり、図面(図4)上では、下から上に向かって燃焼ガスが流れているが、バーナが熱交換器18より上方に設けられ、熱交換器18を通過する燃焼ガスが、上から下に向かって流れるような、いわゆる逆燃式の場合は、図2に示された熱交換器18を上下逆さまにして、間隙28はフィンプレート19の上縁側に、上縁折り曲げ片31はフィンプレート19の下縁側になるように配設すればよく、フィンプレート19の間隙28を有する縁側が燃焼ガスの流れ方向の上流側となり、上縁折り曲げ片31を有するフィンプレート19の縁側が燃焼ガスの流れ方向の下流側となるという関係性をくずさなければ、先に説明した本発明の熱交換器18が有する効果を発揮することができるものである。
また、本実施形態では、切り欠き29cを、間隙28の先端側に当たる略ひし形状をなす間隙28周縁の隆起部29に設けたが、切り欠き29cは、従来の熱交換器として図7に示したような、略円形状をした間隙周縁の隆起部に設けられていてもよいものであり、間隙28の先端側の形状は特に限定されるものではなく、さらに、本実施形態では、切り欠き29cを、図5に示すように、切り欠き29cの高さ方向の長さD2よりも、切り欠き29cの幅方向の長さL2の方が長い横長長方形状で示したが、切り欠き29cの高さ方向の長さD2よりも、切り欠き29cの幅方向の長さL2の方が長いという関係性をくずさなければ、長方形状でなくともよいものであり、特に限定されるものではない。
16 燃焼缶体
18 熱交換器
19 フィンプレート
20 フィンパイプ
28 間隙
29 隆起部
29c 切り欠き
29d 余肉

Claims (4)

  1. 上下左右に一定の間隔で配設された複数のフィンパイプと、該フィンパイプの軸線方向に沿って所定の間隔で配列された複数枚のフィンプレートとを燃焼缶体内に備え、前記フィンプレートには、前記フィンプレートの下縁から燃焼ガスの流れ方向の下流側に向かって切り欠いた間隙が形成され、該間隙の先端側は上下段に矩形状に配置された前記フィンパイプで囲まれる矩形空間の略中央部に位置し、前記間隙の先端側周縁には、前記フィンプレート表面から隆起した隆起部が設けられ、前記フィンプレートの下縁側から進入し隣り合う前記フィンプレート間を流れる前記燃焼ガスの熱を前記フィンプレートを介して前記フィンパイプに吸収させるようにした熱交換器において、前記隆起部に切欠部を形成すると共に、前記燃焼ガスの流れ方向から見て前記燃焼ガスが接触する前記隆起部内縁の投影面積に対する前記切欠部の切り欠き面積の比率を1.63%〜4.67%としたことを特徴とする熱交換器。
  2. 前記切欠部は、前記隆起部の幅方向中央部に形成されていることを特徴とする請求項1記載の熱交換器。
  3. 前記切欠部は、前記切欠部の高さ方向の長さよりも前記切欠部の幅方向の長さの方が長い形状としたことを特徴とする請求項1または2記載の熱交換器。
  4. 前記切欠部は、前記隆起部の先端縁から前記フィンプレートの表面に向かって切り欠いた切り欠きであり、該切り欠きは前記フィンプレートを貫通せず前記隆起部に余肉を残していることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の熱交換器。
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