JP6879688B2 - 皮膚水分量の推定方法、美容手段の評価方法、肌の評価装置 - Google Patents

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本発明は、肌の評価方法、これを利用した美容手段の評価方法に関する。また、本発明は、特に皮膚水分量の推定、肌の好不調実感の推定を含む肌の評価方法、及び美容手段の評価方法に関する。また、本発明は皮膚水分量の推定装置、肌の好不調実感の推定装置にも関する。
人、特に女性は、鏡に映る自らの顔を観察したり、メークアップ前に自らの顔を手で触ったりする動作を日常的に行っている。このような日常的な動作の積み重ねによって、その時の自らの肌が好調か不調かを感覚的に判断することができ、その判断によって、スキンケアの方法を変更したり、特別なスキンケアを取り入れたり、メークアップの方法やアイテムを工夫したりしている。
ところで、皮膚水分量を測定する方法としては、ラマン分光法を用いる方法(特許文献1)や、水分センサを用いて得られた測定値と生活行動情報や空気状態情報とから計算する方法(特許文献2)が知られている。
特開2012−050739号公報 特開2006−296582号公報
特許文献1、特許文献2に記載されるような皮膚水分量の測定には、特定の機器を要するという点で簡便性を欠く。
そのため、皮膚水分量の測定において、より簡便な方法が望まれている。
また、化粧料等の皮膚外用剤の研究開発においては、調製したサンプルを実際に皮膚に塗布し、その保湿効果を評価することで、サンプルの評価を行うことが行われている。この評価において、皮膚外用剤の使用前後での皮膚水分量についての測定値を得る際に、皮膚自体の水分量の変化を捉えるために皮膚外用剤を洗い流し、恒温恒湿環境下において一定時間順化したのちに皮膚水分量の測定を行うことがされている。そのため、複数のサンプルを評価しなければならない場合などに時間を要するという問題があった。
そのため、より簡便に皮膚水分量を測定することにより、皮膚外用剤を評価する方法が望まれていた。
以上に鑑み、本発明は、皮膚水分量を簡便に推定する技術を提供することを課題とする。
一方、肌が好調か不調か、すなわち、肌の好不調実感は主観的なものであり、これを客観的に知ることは通常できないと考えられる。そのため、客観的には同様の作用効果を奏していると考えられる美容手段を適用した場合でも、ユーザーによってはその満足度が異なるものとなることがあり得る。
肌の好不調実感を客観的に測定することができれば、皮膚外用剤、その他美容手段の提供において、ユーザーの主観を重視し、商品や施術の提案を行うことができ、ユーザーの満足度をより高めることが可能となる。
また、皮膚外用剤、その他の美容方手段法の研究開発にあたっても、肌の好不調実感を客観的に図ることができれば、ユーザーの満足度を高めるための美容手段の設計のための一つの指針となる。
そこで、本発明は、肌の好不調実感を、客観的に簡便に推定する技術を提供することを課題とする。
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、肌の好不調実感と関連性のある事象を求めて鋭意研究努力を重ねた結果、肌の好不調実感は、皮膚水分量と相関していることを見出した。
さらに、本発明者らは、肌の好不調実感は肌のカサつきに関する主観的な評価値と相関していること、特定の部位の皮膚水分量がカサつきに関する主観的な評価値と相関していることを見出した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものである。
すなわち、前記課題を解決するための本発明は、被験者の肌の好不調の実感値を指標として、皮膚水分量を推定することを特徴とする、肌の評価方法である。
本発明によれば、簡便に皮膚水分量を推定することができ、これに基づいて肌の評価を行うことができる。
本発明の好ましい形態では、被験者の肌の好不調の実感値は、ビジュアルアナログスケール(VAS)を用いて得られた値である。
VASを用いることにより、被験者の肌の好不調の実感値を精度よく取得することができる。
本発明の好ましい形態では、前記皮膚水分量は、頬部及び口横部から選ばれる少なくとも1か所の皮膚水分量であり、更に好ましい形態では、頬部の皮膚水分量である。
本発明の評価方法によれば、特に前記部位の皮膚水分量を効率よく推定することができる。
本発明の好ましい形態では、被験者の肌の好不調の実感値の取得と同時に、被験者の肌のカサつきの評価値を取得し、さらに該評価値を指標として皮膚水分量を推定することを特徴とする。
好不調の実感値に加えカサつきの評価値を指標とすることにより、より精度よく皮膚水分量を推定することが可能となる。
前記課題を解決する本発明はまた、皮膚水分量を指標として、被験者の肌の好不調の実感値を推定することを特徴とする、肌の評価方法である。
本発明によれば、客観的指標を用いて、被験者の主観的な実感値を推定することができる。
本発明の好ましい形態では、前記皮膚水分量は、頬部及び口横部から選ばれる少なくとも1か所の皮膚水分量であり、更に好ましい形態では、頬部の皮膚水分量である。
前記部位の皮膚水分量を測定することにより、肌の好不調の実感値を推定することができる。
また、前記課題を解決する本発明は、美容手段の適用後における被験者の肌の好不調の実感値を指標として、該美容手段の保湿効果を評価することを特徴とする、美容手段の評価方法である。
このような評価方法によれば、美容手段の適用による保湿効果を簡便に評価することが可能となる。
また、前記課題を解決する本発明は、美容手段の適用後における被験者の肌の皮膚水分量を指標として、美容手段の適用による被験者の肌の好不調の実感値を推定することを特徴とする、美容手段の評価方法である。
このような評価方法によれば、美容手段を被験者に適用した際の当該被験者の実感を踏まえた美容手段の評価をすることが可能となる。
美容手段としては、皮膚外用剤が好ましく挙げられる。
また、前記課題を解決する本発明は、被験者の肌の好不調の実感値の入力を受け付ける実感値入力受付手段と、肌の好不調の実感値と皮膚水分量との相関関係を示す相関データを記憶する記憶手段と、入力を受け付けた被験者の肌の好不調の実感値を、前記記憶手段に記憶された相関データと照合して、前記被験者の皮膚水分量を算出する水分量算出手段と、を備えることを特徴とする、肌の評価装置である。
また、前記課題を解決する本発明は、被験者の皮膚水分量の入力を受け付ける水分量入力受付手段と、肌の好不調の実感値と皮膚水分量との相関関係を示す相関データを記憶する記憶手段と、入力を受け付けた被験者の皮膚水分量を、前記記憶手段に記憶された相関データと照合して、前記被験者の肌の好不調の実感値を算出する実感値算出手段と、を備えることを特徴とする、肌の評価装置である。
本発明によれば、被験者の肌の好不調の実感値を取得することによって、簡便に皮膚水分量を推定することができる。これにより、カウンセリングによる化粧料や美容施術の提案の場面で、被験者(ユーザー)の自己の肌の好不調実感を、客観的な事象で説明することが可能となり、その解決方法について根拠を持った説明や提案が行えるようになる。また、皮膚外用剤等の美容手段の研究開発の場面で、その保湿効果の評価を簡便に行うことができる。
本発明によれば、皮膚水分量という客観的指標に基づいて、被験者の主観的な肌の好不調実感を推定することができる。これにより、カウンセリングによる化粧料や美容施術の提案の場面で、被験者(ユーザー)の主観的な実感を推定しながら、被験者の満足度の高い提案を行うことが可能となる。また、化粧料等の美容手段の研究開発の場面でも、ユーザーの主観的な実感を推定しながら、サンプルの評価を行うことができる。
実施例で得られた各項目の相関関係を示す図である。
[1]肌の評価方法
本発明の肌の評価方法は、被験者の肌の好不調の実感値を指標として、皮膚水分量を推定することを特徴とする。
被験者の肌の好不調の実感値とは、被験者が主観的に評価する自らの肌の調子についての評価値である。一般的には、被験者自身が日常的に経験する肌状態のうち、評価時点の肌状態が相対的にどこに位置しているかを示す指標と言える。
被験者の肌の好不調の実感値を取得する方法は特に制限されないが、好ましくは、ビジュアルアナログスケール(VAS)を用いる方法が挙げられる。
ビジュアルアナログスケール(VAS)は、紙に引いた一本の線の両端をそれぞれ最大評価点及び最小評価点と定義し、評価者に対して、その時点での評価が線の何れの位置にあるか感覚的に記してもらう方法である。この方法は、一般的には、痛みの度合いの評価に用いられている。
本発明においては、この方法を利用することができる。具体的には、紙に10cm(限定されない)の一本の線を引き、その一端を最も好調、他端を最も不調と定義し、被験者に、評価時点での肌が何れの状態にあるか、前記一本の線に交差する線を引いてもらう。続いて、前記一本の線の一端から、該一本の線と被験者が引いた線との交点までの距離を測ることにより、被験者の肌の好不調の実感を数値に変換することができ、被験者の肌の好不調の実感値を簡便に或いは精度よく得ることができる。
被験者の肌の好不調の実感値を取得するタイミングは特に制限されないが、例えば、メークアップ前に、鏡の前で自らの顔を観察する或いは顔に触れる、或いは日中、メークアップした状態で鏡の前で自らの顔を観察する或いは顔に触れる等の、日常的に自らの肌の状態を確認する行う動作を行ってもらった際に取得することが挙げられる。
また、化粧料の販売店舗におけるカウンセリングや、エステティック施術前に、アンケートへの記入により取得することも好ましく挙げられる。
続いて被験者の肌の好不調の実感値を用いて、皮膚水分量を推定する。
推定のためには、予め複数の対象についての解析により得られた肌の好不調の実感値と皮膚水分量との相関関係を利用することができる。
すなわち、統計的に有意な数の対象に対し、例えば、前記方法により肌の好不調の実感値を取得しておき、一方で、同じ対象に対し皮膚水分量を測定しておく。この皮膚水分量の測定には、従来用いられている皮表角層水分量測定装置 SKICON-200EX(I.B.S社)等の機器を用いることができる。また、皮膚水分量の測定部位は、顔であることが好ましく、特に頬部及び/又は口横部であることが好ましい。中でも、頬部を含むことが好ましい。この皮膚水分量の測定に際しては、実感値の取得の前後10分間以内に行うことが好ましい。また、皮膚上の皮膚外用剤自体の水分の一時的な影響を排除するために、皮膚外用剤やその他美容施術等の適用直後を避けること、例えば、これらの適用後15分間以上経過した後に測定することが好ましい。
このようにして得られた好不調の実感値と皮膚水分量との間で相関解析を行い、相関関係を求めておく。相関関係は、回帰分析等の多変量解析により求めることができる。
複数の部位の皮膚水分量を取得した場合には、得られた部位毎に、実感値との相関関係を求めてもよいし、複数の部位の平均値を算出し、これと実感値との相関関係を求めてもよい。好ましくは得られた部位毎に、実感値との相関関係を求めておく。これにより、実感値を取得することで、部位ごとの皮膚水分量を推定することが可能となり、部位ごとに美容手段を提供するのに役立つ。
さらに、被験者の肌の好不調の実感値の取得と同時に、被験者の肌のカサつきの評価値を取得し、該評価値を皮膚水分量の推定に用いることが好ましい。
カサつきの評価値の取得方法は、肌の好不調の実感値の取得と同様に、ビジュアルアナログスケール(VAS)を用いて得ることができる。
そして、当該評価値を用いて、予め複数の対象についての解析により得られたカサつきの評価値と皮膚水分量との相関関係を利用して、被験者の皮膚水分量を推定することができる。
この場合の皮膚水分量の測定部位は、顔であることが好ましく、特に口横部であることが好ましい。
このようにして得られたカサつきの評価値と皮膚水分量との間で相関解析を行い、相関関係を求めておく。
また、前述した各相関関係は、年代ごとに求めておくことが好ましい。この場合においては、被験者の年齢に応じて、対応する相関関係を用いて推定を行うことができる。
このようにして、被験者の肌の好不調の実感値、又はこれに加えカサつきの評価値を取得し、前記相関関係に照合して、被験者の皮膚水分量を推定することができる。
相対的には、被験者の肌の好不調の実感値が好調である程、皮膚水分量が高い、特に頬部及び/又は口横部の皮膚水分量が高い、中でも頬部の皮膚水分量が高いと推定することができる。また、被験者のカサつきの評価値が低いほど、皮膚水分量が高い、特に口横部の皮膚水分量が高いと推定することができる。
そして、推定した皮膚水分量に基づいて、肌の評価を行うことができる。
肌の評価としては、乾燥、皮膚の保湿力、皮膚バリア機能の高い低い等についての評価を行うことができる。
同一の被験者については、一定の期間、経時的に皮膚水分量を推定することにより、肌の状態の変化を捉えることができる。
また、被験者の年齢に応じて、前述した年代ごとの相関関係を用いて推定をすることにより、同年代の対象と比較して、皮膚水分量が高いか否かの評価を行うこともできる。
本発明の肌の評価方法の他の態様では、被験者の皮膚水分量を指標として肌の好不調の実感値を推定することを含む。この推定においては、前述した相関関係を用いることができる。皮膚水分量の測定方法の態様は、前述したとおりである。
この態様においても、被験者の年齢に応じて、対応する年代について求めた相関関係を用いて推定を行うことが好ましい。
[2]美容手段の評価方法
前述した本発明は、皮膚外用剤を含む美容手段の評価方法に応用することができる。
すなわち、皮膚外用剤等の美容手段の適用後において、被験者の肌の好不調の実感値を取得し、皮膚水分量を推定することにより、皮膚外用剤等の美容手段の保湿効果を評価することができる。美容手段としては、皮膚外用剤の適用の他、エステティック施術、食品の摂取等を挙げることができる。
従来、皮膚外用剤の適用後に、装置で皮膚の水分量を測定する際には、皮膚外用剤自体の水分を含めて測定しないように、一度洗顔して皮膚外用剤を除去し、恒温恒湿環境下においてしばらく順化した後に測定することが必要であった。本発明によれば、被験者の肌の好不調の実感値を用いることで皮膚水分量が推定できるので、皮膚外用剤の適用後の評価を、皮膚外用剤を除去せず行えるため継時的効果が評価できること、また評価の時間を短縮することが期待できる。そのため、本発明の評価方法は、特に皮膚外用剤の評価に有用である。
また、反対に、機器を用いて測定された皮膚水分量に基づいて、被験者の肌の好不調の実感値を推定することができるので、ユーザーがその美容手段を使用したときの主観的な評価を重視して、客観的に美容手段の評価をすることができる。
前述した評価方法においては、取得する被験者の肌の好不調の実感値、又は皮膚水分量として、美容手段の適用前後での測定値の変化量を用いることもできる。すなわち、皮膚外用剤の適用前後での保湿効果の大小を評価する目的においては、被験者の肌の好不調の実感値の変化量に基づいて、実際の皮膚水分量の変化量を推定することができる。また、皮膚水分量の変化量に基づいて、被験者の主観的な評価を推定することもできる。
[3]肌の評価装置
本発明の肌の評価方法、及び皮膚外用剤の評価方法に使用する装置の例を示す。
本発明の評価装置の一形態では、肌の好不調の実感値の入力を受け付ける実感値入力受付手段と、肌の好不調の実感値と皮膚水分量との相関関係を示す相関データを記憶する記憶手段と、入力を受け付けた被験者の肌の好不調の実感値を、前記記憶手段に記憶された相関データと照合して、前記被験者の皮膚水分量を算出する水分量算出手段と、を備える。
また、本発明の評価装置の他の形態では、被験者の皮膚水分量の入力を受け付ける水分量入力受付手段と、肌の好不調の実感値と皮膚水分量との相関関係を示す相関データを記憶する記憶手段と、入力を受け付けた被験者の皮膚水分量を、前記記憶手段に記憶された相関データと照合して、前記被験者の肌の好不調の実感値を算出する実感値算出手段と、を備える。
本発明はまた、コンピュータを、前記各手段として機能させるための肌診断プログラムにも関する。
以下に実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明を加えるが、本発明がこれら実施例にのみ限定されないことは言うまでもない。
<1>皮膚水分量と肌の好不調実感値との関係
23〜34歳の健常女性13名を対象とし、6日間毎日同時間帯において、メーク落としと洗顔をした素肌の状態で、恒温恒湿環境下で一定時間順化した後、肌の好不調実感を評価してもらった。同時間に、“カサつき”、“疲れ”、“精神的ストレス”、“睡眠満足度”、“フリー項目”についても評価してもらった。肌の好不調実感値(好調である程高得点)及びその他の評価値は、VASを用いて得た。なお、“フリー項目”については、事前に自らの肌の好不調を評価するときの項目を自由に設定してもらい(ニキビ5名、くすみ4名、かゆみ2名、目の下のキメ1名、赤み1名の項目が設定された)、その項目に対しての評価値を得た。同時間に、同じ対象の左右の頬部及び口横部の合計4部位の皮膚水分量を皮表角層水分量測定装置 SKICON-200EX(I.B.S社)を用いて測定した。また、前夜の“睡眠時間”も取得した。
なお、測定値の数はN=76であった(6日間中1日測定できない対象が2名いたため)。
前記で得られた項目の全てに対し、相関解析を行った。
結果を図1に示す。図1に示す通り、肌の好不調の実感値と、左右それぞれの頬部、口横部の皮膚水分量との間に正の相関がみられた。特に、頬部の皮膚水分量との間に高い正の相関がみられた。また、肌の好不調の実感値とカサつきの評価値との間にも負の相関がみられた。また、カサつきの評価値と口横部の角層水分量との間に負の相関がみられた。
表1に、肌の好不調の実感値と各部位の皮膚水分量との間の相関係数及びP値を示す。
Figure 0006879688
これらの結果から、肌の好不調の実感値という主観的な指標を、一定の信頼性をもって、皮膚水分量という客観的な指標に変換できることがわかった。すなわち、被験者の評価に基づいて、客観的な肌の状態を説明することができることがわかる。このように客観的な指標に変換することによって、理想的な値との差があるか、同年代の他人と比較して皮膚水分量が高いか否か等の観点から具体的に肌の評価を行うことができる。また、被験者に、肌を好調にするために、皮膚水分量を高めることを、根拠をもって提案することができる。
また、本試験により、肌の好不調の実感値を一つ取得することで、少なくとも顔の4部位の皮膚水分量が推定できることから、顔の部位ごとのケアを提案することも可能となる。
また、本試験により、左右の口横部の皮膚水分量を高めるケアをすることで、肌が好調になったと実感させることができ、カサつき感が低減されたと実感させることができると考えられるため、皮膚外用剤等の美容手段の評価において、左右の口横部の皮膚水分量を指標として種々の美容手段を評価することが、満足度の高い製品開発につながると考えられる。
本発明は、エステティック美容の場面におけるカウンセリング、化粧料の開発などの場面で利用することができる。

Claims (10)

  1. 被験者の肌の好不調の実感値を指標として、肌の好不調の実感値と皮膚水分量との相関関係を利用して、皮膚水分量を推定することを特徴とする、皮膚水分量の推定方法
  2. 被験者の肌の好不調の実感値が、ビジュアルアナログスケール(VAS)を用いて得られた値であることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚水分量の推定方法
  3. 前記皮膚水分量は、頬部及び口横部から選ばれる少なくとも1か所の皮膚水分量であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚水分量の推定方法
  4. 前記皮膚水分量は、頬部の皮膚水分量であることを特徴とする、請求項に記載の皮膚水分量の推定方法
  5. 被験者の肌の好不調の実感値の取得と同時に、被験者の肌のカサつきの評価値を取得し、さらに該評価値を指標として、被験者の肌のカサつきの評価値と皮膚水分量との相関関係を利用して、皮膚水分量を推定することを特徴とする、請求項1又はに記載の皮膚水分量の推定方法
  6. 美容手段の適用後における被験者の肌の好不調の実感値を指標として、肌の好不調の実感値と皮膚水分量との相関関係を利用して、美容手段の適用前後における皮膚水分量の変化量を推定し、美容手段の保湿効果を評価することを特徴とする、美容手段の評価方法。
  7. 美容手段が、皮膚外用剤であることを特徴とする、請求項に記載の美容手段の評価方法。
  8. 被験者の肌の好不調の実感値が、ビジュアルアナログスケール(VAS)を用いて得られた値であることを特徴とする、請求項又はに記載の美容手段の評価方法。
  9. 被験者の肌の好不調の実感値の取得と同時に、美容手段の適用前後における被験者の肌のカサつきの評価値を取得し、さらに該評価値を指標として、被験者の肌のカサつきの評価値と皮膚水分量との相関関係を利用して、美容手段の適用前後における皮膚水分量を推定することを特徴とする、請求項6〜8の何れかに記載の美容手段の評価方法。
  10. 被験者の肌の好不調の実感値の入力を受け付ける実感値入力受付手段と、肌の好不調の実感値と皮膚水分量との相関関係を示す相関データを記憶する記憶手段と、入力を受け付けた被験者の肌の好不調の実感値を、前記記憶手段に記憶された相関データと照合して、前記被験者の皮膚水分量を算出する水分量算出手段と、を備えることを特徴とする、肌の評価装置。
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