JP6878621B2 - 車体フレーム構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車体フレーム構造に関する。
本願は、2017年12月8日に出願された日本国特願2017−236482号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、繊維強化樹脂の持つ特性(軽量、異方性など)を活かした2輪車の車体フレーム構造が提案されており、例えば繊維強化樹脂にてメインフレームやシートフレームを構成することが開示されている(例えば、特許文献1,2参照)。
日本国特開2007−307944号公報 国際公開第2012/090848号
しかし、上記特性に加え、繊維強化樹脂には、衝撃が加わった際に、層間剥離など、内部のみに破損が生じる可能性がある。その場合、剛性低下の虞からフレーム交換となる場合があるため、車両の維持コストが高くなってしまう。
また、2輪車のピボット軸周りの剛性はハンドリングに影響しやすく、かつ乗員の足付き性や跨ぎ性に影響しやすいため、この点の改善も要望されている。
本発明の態様は、繊維強化樹脂を用いた車体フレーム構造において、車体フレームの繊維強化樹脂部分の損傷を抑えるとともに車両の跨ぎやすさを向上させることを目的とする。
(1)本発明に係る一態様の車両の車体フレーム構造は、ピボット軸を介して車両のリアスイングアームを上下揺動可能に支持するピボット構造部を備え、前記ピボット構造部は、前記ピボット軸を支持するピボット支持部を含む左右一対のピボットフレームを備え、前記左右一対のピボットフレームの少なくとも一方は、前記ピボット支持部を形成し、繊維強化樹脂材料からなる樹脂材料ピボット部を備え、前記樹脂材料ピボット部は、前記車両の車体フレームにおける平面視で車幅方向外側に突出する突出部よりも車幅方向内側に設けられている。
(2)上記(1)の態様において、前記樹脂材料ピボット部は、前記ピボット構造部の残余の部分に対して着脱可能に固定されてもよい。
(3)上記(1)または(2)の態様において、前記ピボット支持部は、前記ピボット軸を挿通するとともに、前記ピボット軸によって前記左右一対のピボットフレームを車幅方向で締結可能とするものであり、前記ピボット支持部は、前記樹脂材料ピボット部の樹脂部分にインサートされて前記ピボット軸を挿通可能とする金属製カラーを備えてもよい。
(4)上記(1)から(3)のいずれか一項の態様において、前記車体フレームをさらに備えてもよく、前記車体フレームの前記突出部は、平面視で車幅方向外側に凸形状に湾曲してなる湾曲部であってもよく、前記湾曲部の車幅方向内側で湾曲形状に沿う部位に、繊維強化樹脂材料からなる樹脂材料構成部が設けられてもよい。
(5)上記(1)から(4)のいずれか一項の態様において、前記ピボット構造部は、前記車両の駆動輪を駆動するドライブチェーンを避けるチェーン逃げ部を備え、前記チェーン逃げ部は、前記樹脂材料ピボット部に形成されてもよい。
(6)上記(5)の態様において、前記左右一対のピボットフレームの下端高さは、互いに略同一とされてもよい。
(7)上記(1)から(6)のいずれか一項の態様において、前記左右一対のピボットフレームが、前記樹脂材料ピボット部を備えてもよい。
(8)上記(7)の態様において、前記左右一対のピボットフレーム同士を連結するクロスメンバをさらに備えてもよく、前記クロスメンバは、繊維強化樹脂材料からなり、左右の前記樹脂材料ピボット部と一体形成されてもよい。
(9)上記(1)から(8)のいずれか一項の態様において、前記樹脂材料ピボット部には、前記ピボットフレームの長手方向に沿うように強化繊維の繊維糸が配置されてもよい。
上記(1)の態様によれば、車体フレームの少なくとも一部が繊維強化樹脂材料で形成されるので、車体フレームの軽量化を図ることができる。また、ピボット構造部におけるピボット支持部を含む部位が繊維強化樹脂材料で形成されるので、ピボット支持部周辺の形状自由度を高め、ピボット構造部の強度および剛性の設定自由度を高めることができる。また、車体フレームにおける平面視で車幅方向外側に突出する突出部が、樹脂材料ピボット部を車幅方向外側からの外乱から保護する保護部として機能するので、転倒や側面衝突等による車幅方向外側からの外乱が樹脂材料ピボット部に至り難く、樹脂材料ピボット部の損傷を抑えることができる。また、ピボット支持部周辺の剛性を高めることで、ピボットフレームの車幅方向の厚さを抑え、乗員の跨ぎやすさを向上させることができる。また、左右ピボットフレームの間にリアスイングアームの基端部を配置してピボット軸で締結する場合、リアスイングアームの基端部の幅と左右ピボットフレーム間の幅(クリアランス)とに製造誤差などによる差異が生じていても、ピボットフレームの樹脂材料ピボット部自体が締め付けにより撓む(弾性変形する)ため、ピボットフレームの過度な加工精度が不要になるとともに、アジャスターボルト等の特殊な部品が不要になり、製造コストを抑えることができる。
上記(2)の態様によれば、ピボット支持部を含む樹脂材料ピボット部が、ピボット構造部の残余の部位に対してボルト締結等により着脱可能に固定されることで、樹脂材料ピボット部が損傷を受けたとしても樹脂材料ピボット部のみを交換可能となり、車両の維持コストを抑えることができる。また、樹脂材料ピボット部の交換によりピボット支持部ひいてはピボット軸の位置を変更することで、リアサスペンションのセッティングを変更することができる。
上記(3)の態様によれば、ピボット軸に締結されるピボット支持部が金属製カラーのインサートにより構成されることで、樹脂材料ピボット部の加工を簡略化することができ、かつピボット支持部の割れを防ぐことができる。
上記(4)の態様によれば、湾曲部の湾曲内周側に樹脂材料構成部を配置することで、湾曲部の内周側を樹脂材料構成部の弾性力や復元力をもって支持することができる。このため、車体フレームに前方又は後方から押圧荷重が加わった際に、湾曲部をさらに湾曲させるように車体フレームが変形することを抑制することができる。
上記(5)の態様によれば、ピボット構造部におけるチェーン逃げ部が樹脂材料ピボット部に形成されることで、ドライブチェーンを避ける凹部(チェーン逃げ部)周辺の強度および剛性を効率よく確保することができ、ピボット構造部のコンパクト化を図ることができる。
上記(6)の態様によれば、チェーン逃げ部が樹脂材料ピボット部以外に形成される場合、凹状のチェーン逃げ部周辺の強度剛性を確保するために、チェーン逃げ部周辺が下方に突出することがあるが、チェーン逃げ部を樹脂材料ピボット部に形成することで、強度剛性を効率よく確保してチェーン逃げ部周辺が下方に突出することをなくし、ピボット構造部のコンパクト化を図るとともに、車体フレームの左右の剛性バランスの均一化を図ることができる。
上記(7)の態様によれば、左右ピボットフレームのそれぞれが繊維強化樹脂材料で形成された樹脂材料ピボット部を備えることで、車体フレームのさらなる軽量化を図ることができる。また、左右ピボットフレームのピボット支持部周辺の形状自由度を高めるので、ピボット構造部の強度および剛性の設定自由度をさらに高めることができる。また、左右ピボットフレームの車幅方向の厚さを抑えるので、乗員の跨ぎやすさをさらに向上させることができる。また、左右ピボットフレームの間にリアスイングアームの基端部を配置するので、ピボット軸で締結する場合の締め付けやすさをさらに向上させることができる。
上記(8)の態様によれば、左右の樹脂材料ピボット部とクロスメンバとが繊維強化樹脂材料で一体形成されることで、車体フレームのさらなる軽量化を図ることができる。また、クロスメンバの形状自由度を高めるので、ピボット構造部の強度および剛性の設定自由度をさらに高めることができる。また、ピボット構造部の小型化を図ることができ、乗員の跨ぎやすさをさらに向上させることができる。
上記(9)の態様によれば、ピボットフレームの長手方向に沿う引張荷重に対する抗力を高めることができる。
本発明の実施形態における自動二輪車の左側面図である。 上記自動二輪車の車体フレームの左側面図である。 図2のIII矢視図であり上記車体フレームの平面図である。 上記車体フレームの斜視図である。 本発明の実施形態におけるメインフレームのフレーム本体部を模式的に示す斜視図である。 比較例のメインフレームのフレーム本体部を模式的に示す斜視図である。 上記車体フレームのピボットブロックの後面図である。 上記ピボットブロックの要部を車幅方向内側から見た斜視図である。 上記ピボットブロックの第一変形例を示す図6に相当する後面図である。 上記ピボットブロックの第二変形例を示す図6に相当する後面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ以下に説明する車両における向きと同一とする。また以下の説明に用いる図中適所には、車両前方を示す矢印FR、車両左方を示す矢印LH、車両上方を示す矢印UP、車体左右中心を示す線CL、車幅方向(左右方向)外側を示す矢印OUT、車幅方向内側を示す矢印INが示されている。
<車両全体>
図1に示すように、本実施形態の鞍乗り型車両は、自動二輪車1である。自動二輪車1の前輪2は、左右一対のフロントフォーク3の下端部に支持されている。左右フロントフォーク3の上部は、ステアリングステム4を介して、車体フレーム5の前端部のヘッドパイプ6に支持されている。ステアリングステム4は、ヘッドパイプ6に回動可能に挿通されるステアリングシャフトと、ステアリングシャフトの上下端部にそれぞれ一体回動可能に取り付けられるトップブリッジ4aおよびボトムブリッジ4bと、を備えている。トップブリッジ4aおよびボトムブリッジ4bの左右側部には、左右フロントフォーク3の上部がそれぞれ支持されている。トップブリッジ4a上には、操向ハンドル4cが取り付けられている。
車体フレーム5は、前端部に位置するヘッドパイプ6と、ヘッドパイプ6から下後方へ延びる左右一対のメインフレーム7と、メインフレーム7の後端部から下方へ延びる左右一対のピボットフレーム8と、を備えている。メインフレーム7およびピボットフレーム8の後部には、シートフレーム9が連結されている。ピボットフレーム8には、車幅方向に沿うピボットシャフト8aを介して、スイングアーム11の前端部が揺動可能に枢支されている。スイングアーム11の後端部には、自動二輪車1の後輪12が支持されている。ピボットフレーム8の後方には、乗員が足を乗せるステップ8bが配置されている。
スイングアーム11の前端部近傍には、リアクッション13が起立姿勢で配置されている。リアクッション13は、一端部がスイングアーム11に連結され、他端部がリンク機構14を介して車体フレーム5に連結されている。左右ピボットフレーム8の上端部間には、アッパクロスメンバ15が架設されている(図2参照)。左右ピボットフレーム8の下端部間には、ロアクロスメンバ16が架設されている(図2参照)。ロアクロスメンバ16の車幅方向中間部には、リンク機構14を連結するリンク連結部16aが一体形成されている。
左右メインフレーム7の上方には、燃料タンク18が支持されている。燃料タンク18の後方でシートフレーム9の上方には、乗員が着座するシート19が支持されている。左右メインフレーム7の下方には、自動二輪車1の原動機であるパワーユニットPUが懸架されている。パワーユニットPUは、後輪12と例えばチェーン式伝動機構21を介して連係されている。左ピボットフレーム8の下端部には、サイドスタンドブラケット22が取り付けられている。サイドスタンドブラケット22には、車体を左側に傾けた起立姿勢で支持する可倒式のサイドスタンド(不図示)が支持されている。
車体前部はフロントカウル25に覆われ、パワーユニットPUの側方はサイドカウル26に覆われ、シートフレーム9周辺はリアカウル27に覆われている。フロントカウル25の前端部には、エアクリーナボックス36まで延びる吸気ダクト(不図示)の前端吸気口25aが開口している。
<パワーユニット>
図1に示すように、パワーユニットPUは、その前側に位置するエンジン(内燃機関)31と後側に位置する変速機31aとを一体に有している。エンジン31は、例えばクランクシャフト32の回転中心軸線C1を左右方向(車幅方向)に沿わせた並列四気筒エンジンである。エンジン31は、クランクケース33の前部上方にシリンダ34を斜め前上方に向けて起立させている。クランクケース33の後部は、変速機31aを収容する変速機ケースとされている。
シリンダ34の後上部には、気筒毎に独立した吸気通路(スロットルボディ含む)35が接続されている。各吸気通路35は、シリンダ34の上方に配置されたエアクリーナボックス36に接続されている。エアクリーナボックス36は、側面視でメインフレーム7よりも上方に突出し、燃料タンク18の前部内側に入り込んでいる。例えば、エアクリーナボックス36と燃料タンク18とが外装カバーで覆われる構成でもよい。シリンダ34の前下部には、気筒毎に独立した排気管37が接続されている。各排気管37は、パワーユニットPUの下方に取り回されて適宜集合し、例えば単一の集合管となってサイレンサ38に接続されている。シリンダ34の前方には、エンジン31の冷却に用いるラジエータ39が配置されている。
シリンダ34は、前後幅に対して左右幅が広い。シリンダ34は、左右メインフレーム7間に配置されている。左右メインフレーム7は、シリンダ34の外側部を避けるように、車幅方向外側に凸の湾曲形状をなしている。左右メインフレーム7におけるシリンダ34の車幅方向外側に位置する部位は、左右メインフレーム7間の距離を最大としている。
<車体フレーム>
図1に示すように、車体フレーム5は、パワーユニットPUを下方から支持するフレーム部材を省略したいわゆるダイヤモンドフレーム形式である。
図2〜図4に示すように、車体フレーム5は、ヘッドパイプ6および左右メインフレーム7の前部を含むヘッドブロック41と、左右メインフレーム7の前後中間領域を形成する左右一対のメインフレーム体42と、左右メインフレーム7の後部および左右ピボットフレーム8を含むピボットブロック(ピボット構造部)43と、に分割構成されている。
ヘッドブロック41は、ヘッドパイプ6および左右メインフレーム7の前部に渡る平面視三角形状のガセット41aを含んでいる。ピボットブロック43は、左右ピボットフレーム8の上下端部間をそれぞれ連結するアッパクロスメンバ15およびロアクロスメンバ16を含んでいる。
車体フレーム5の各分割要素は、例えば後述する金属材料構成部61同士の溶接であったり、ボルトやリベットによる締結、カシメや構造用接着剤による結合等、種々の結合手段によって相互に結合されて一体化されている。
ヘッドパイプ6は、上部が後方に位置するように傾斜した円筒状をなしている。図中符号H1は、側面視でヘッドパイプ6の中心軸線C2と略直交する後下がりの傾斜平面を示す。メインフレーム7は、側面視で傾斜平面H1に沿うように後下方へ延びている。メインフレーム7の前部上面は、側面視で前側ほど傾斜平面H1から下方に離間するように傾斜している。ヘッドパイプ6の上端部は、側面視で傾斜平面H1よりも下方に位置している。
<メインフレーム>
図2〜図4を参照し、メインフレーム7は、ヘッドパイプ6の軸線C2に沿う方向から見た上面視(傾斜平面H1と略直交する上面視、図2のIII矢視)において、ヘッドパイプ6から後方かつ車幅方向外側に向けて斜めに分岐するように延びている。メインフレーム7は、前後方向中間部が車幅方向外側に凸となるように湾曲している。メインフレーム7の後部は、後方かつ車幅方向内側に向けて斜めに延びた後、車両前後方向と略平行となるように湾曲している。メインフレーム7の後端部は、車両前後方向と略平行に配置され、ピボットフレーム8の上端部にそれぞれ接続されている。図3中曲線K1は、傾斜平面H1上でメインフレーム7の延び方向(長手方向)に沿って湾曲する曲線を示す。メインフレーム7は、ヘッドパイプ6とピボットフレーム8の上端部とに渡るフレーム本体部7aを有する。図2中鎖線7bはフレーム本体部7aの下縁部を示す。
メインフレーム7の後部上側には、例えば燃料タンク18の側面部を支持するタンクマウント部44が突設されとともに、タンクマウント部44の後方でシートフレーム9の前端部上側を支持する第一フレームマウント部45aが突設されている。ピボットフレーム8の上端部後側には、シートフレーム9の前端部下側を支持する第二フレームマウント部45bが突設されている。
図3を参照し、メインフレーム7の前後中間部は、平面視(上面視)において車幅方向外側に膨らむように湾曲する凸状湾曲部46を形成している。凸状湾曲部46は、左右メインフレーム7間の距離を最大とし、車体フレーム5の左右幅を最大とする最大幅部46aを含んでいる。左右の凸状湾曲部46の間には、エンジン31のシリンダ34およびエアクリーナボックス36を配置する部品配置スペースS1が形成されている。左右の凸状湾曲部46は、これらの車幅方向内側にシリンダ34およびエアクリーナボックス36を抱くように(シリンダ34およびエアクリーナボックス36の車幅方向外側を迂回するように)湾曲形成されている。
メインフレーム7の後部は、平面視(上面視)において車幅方向内側に凹むように湾曲する凹状湾曲部47を形成している。凹状湾曲部47は、左右メインフレーム7間の距離を最小とする最小幅部47aを含んでいる。左右メインフレーム7の後部から左右ピボットフレーム8に渡る部位は、凸状湾曲部46の後方で車体フレーム5の左右幅を狭める絞り部でもある。凸状湾曲部46の後方で車体フレーム5の左右幅を狭めることで、シート19に着座した運転者が足を配置しやすくなり、足つき性やニーグリップによる車体ホールド性が確保される。
メインフレーム7は、左右幅に対して上下幅が広い縦長矩形状かつ中空の断面形状を有している(図2参照)。メインフレーム7は、前端部の上下幅がヘッドパイプ6の軸方向長さと略同一とされている。メインフレーム7の下側(フレーム本体部7aの下方)には、側面視で逆三角形状をなすエンジンハンガー48が下方に向けて延びている。エンジンハンガー48の下端部には、クランクケース33又はシリンダ34の前端部を支持する前マウント部48aが設けられている。メインフレーム7は、ヘッドパイプ6から前マウント部48aまでの範囲で、後側ほど上下幅を広げるように設けられている。エンジンハンガー48の後部には、側面視で上前方に向けて凹む凹部48bが形成されている。メインフレーム7は、凹部48bからメインフレーム体42の後端部まで、後側ほど上下幅を狭めるように設けられている。
メインフレーム体42の前後には、メインフレーム体42を車幅方向で貫通する前後開口部49a,49bが形成されている。前後開口部49a,49bは、中空のメインフレーム体42の内外壁を切り欠く一方、これら内外壁間に渡る内周壁49a−1,49b−1を有している。各内周壁49a−1,49b−1は、前記内外壁間をつなぐクロスメンバとしても機能する。このような前後開口部49a,49bをメインフレーム7に形成することで、車体フレーム5全体の剛性バランスの最適化を図っている。
<ピボットフレーム>
図2〜図4を参照し、ピボットフレーム8は、側面視でメインフレーム7の後部の上下幅と略同一の前後幅を有して上下方向に延びている。ピボットフレーム8は、側面視で下側ほど前側に位置するように傾斜して延びている。ピボットフレーム8の上下中間部には、ピボットシャフト8aを挿通支持するピボット支持部51が前側にオフセットして設けられている。ピボット支持部51の後方には、ステップ8bを支持するステップブラケット8cを取り付けるステップマウント部52が設けられている。ここで、左ピボットフレーム8を符号8L、右ピボットフレーム8を符号8Rで示すことがある。左ピボットフレーム8Lの下端部とロアクロスメンバ16の左端部とで形成される隅部53には、チェーン式伝動機構21のドライブチェーン21aを通過させるチェーン配置スペースS2が形成されている。以下、ピボットブロック43におけるチェーン配置スペースS2を形成する部位をチェーン逃げ部53aという。
アッパクロスメンバ15は、左右ピボットフレーム8の上端部における前後幅の中間部の間に架設されている。アッパクロスメンバ15は、下側が狭い逆台形状かつ中空の断面形状を有している。ピボットフレーム8の上端部におけるアッパクロスメンバ15の前方には、クランクケース33の後部上側を支持する後上マウント部54aが設けられている。
ロアクロスメンバ16は、左右ピボットフレーム8の下端部における前後幅の後側の間に架設されている。ロアクロスメンバ16は、上端が略水平な逆五角形状かつ中空の断面形状を有している。ピボットフレーム8の下端部におけるロアクロスメンバ16の前方には、クランクケース33の後部下側を支持する後下マウント部54bが設けられている。
左ピボットフレーム8Lの下端部には、サイドスタンドブラケット22を締結するスタンド取り付け部55が設けられている。
左右ピボットフレーム8の上下中間部は、前後方向視で上下方向と略平行に延びている。
左ピボットフレーム8Lは、前後方向視で下端部まで直線状に延びている。左ピボットフレーム8Lの下端部は、前後方向視でロアクロスメンバ16の左端部と略直角に接続されている。左ピボットフレーム8Lの左側部の上面は下方に変化し、前記チェーン逃げ部53aを形成している。
右ピボットフレーム8Rの下部は、前後方向視で下側ほど左右方向内側に位置するように傾斜して延びている。右ピボットフレーム8Rの下端部は、前後方向視でロアクロスメンバ16の右端部と鈍角をなして接続されている。これにより、右ピボットフレーム8Rとロアクロスメンバ16との接続部における応力集中が緩和される。
右ピボットフレーム8Rの下部が左右方向内側に傾斜することで、左右ピボットフレーム8の下端部間に渡るロアクロスメンバ16は、全体的に左側に偏って設けられている。
ロアクロスメンバ16の左右方向の略中央部には、リンク機構14を連結するリンク連結部16aが設けられている。リンク連結部16aは、車体左右中心CLに対して左側にオフセットしている。
<フレーム断面構造>
図5Aは、本発明の実施形態におけるメインフレーム7のフレーム本体部7aを模式的に示している。図5Bは、比較例のメインフレームのフレーム本体部を模式的に示す斜視図である。
図5Aに示すように、車体フレーム5は、前記分割要素の少なくとも一つ(本実施形態ではメインフレーム体42)を、例えばアルミニウム合金を原料とした金属材料構成部61と、例えば炭素繊維強化樹脂を原料とした樹脂材料構成部62と、を一体化して構成している。また、後述するが、車体フレーム5は、ピボットブロック43の少なくとも一部(例えば左ピボットフレーム8L)を、例えばアルミニウム合金を原料とした金属材料ピボット部71と、例えば炭素繊維強化樹脂を原料とした樹脂材料ピボット部72と、を一体化して構成している(図6参照)。
メインフレーム7は、縦長矩形状かつ中空の断面形状の内、図中上下の連結壁(以下、上下壁64,65という)と、車幅方向外側の外側壁63と、を含むU字状の範囲を、例えばアルミニウム合金を原料とした断面U字状の金属材料構成部61としている。メインフレーム7は、前記断面形状の内、残余の範囲(車幅方向内側の内側壁66を含む範囲)を、例えば炭素繊維強化樹脂を原料とした平板状の樹脂材料構成部62としている。
樹脂材料構成部62は、複数のカーボンシートを積層して構成されている。樹脂材料構成部62は、長尺の炭素繊維(長繊維糸)をメインフレーム7の長手方向に沿わせるように配置している。樹脂材料構成部62は、金属材料構成部61の断面形状における車幅方向内側に開放した開口部67を閉塞し、金属材料構成部61とともに矩形状の閉断面を形成している。例えば、樹脂材料構成部62は、メインフレーム体42の車幅方向内側に設けられている。樹脂材料構成部62は、メインフレーム7における最大幅部46aを含む凸状湾曲部46の車幅方向内側(内周側)に沿うように設けられている。樹脂材料構成部62は、車幅方向外側への張り出しの大きいエンジンハンガー48の車幅方向内側に設けられてもよい。樹脂材料構成部62は、ヘッドブロック41およびピボットブロック43の車幅方向内側に渡って設けられてもよい。
図5Bは、比較例としてアルミニウム合金等の金属材料のみで構成したメインフレーム7のフレーム本体部7aを示している。この比較例では、製造容易でコストも抑えられるが、図5Aの本実施形態と比べて、メインフレーム7の一部を樹脂材料構成部62に置き換えることによる軽量化の効果を得られない。一方、例えばメインフレーム7全体を炭素繊維強化樹脂等の繊維強化樹脂材料のみで構成した場合、軽量化の効果は高いものの、車幅方向外側からの衝撃等でメインフレーム7に内部損傷が生じた場合、その損傷を外観から認識し難い。
本実施形態では、メインフレーム7が単一材料ではなく複数材料で構成されることで、以下の効果が得られる。すなわち、メインフレーム7の少なくとも一部が、金属材料に代わり繊維強化樹脂材料で構成されるので、メインフレーム7の全てを金属材料で構成する場合に比べて、車体フレーム5の軽量化を図ることができる。また、樹脂材料構成部62は形状自由度が高いので、強度および剛性の設定自由度を高めることができるとともに、この点でも車体フレーム5の軽量化を図ることができる。
また、メインフレーム7の全てを繊維強化樹脂材料で構成する場合に比べて、車幅方向外側からの外乱が樹脂材料構成部62に直接は至らず、車幅方向外側からの衝撃等で樹脂層が損傷を受け難い。つまり、金属材料構成部61を樹脂材料構成部62の保護部として用いることで、樹脂層に積層剥離が起こり難くすることができる。また、車幅方向外側の金属材料構成部61の状態から、メインフレーム7にダメージを受けたことを認識しやすく、車幅方向内側の繊維強化樹脂材料にダメージを受けた可能性を認識することができる。
金属材料構成部61と樹脂材料構成部62とを一体化する手法として、本実施形態では、金属材料構成部61の上下壁64,65の車幅方向内側端部に、樹脂材料構成部62の上下端部をそれぞれ断面内側から差し込む上下レール部68を備えている。樹脂材料構成部62は、上下幅を有してメインフレーム7の長手方向に延びる帯状をなしている。樹脂材料構成部62は、上下壁64,65間の距離よりも大きい上下幅を有している。樹脂材料構成部62は、自身の上下幅を縮小するように上下方向で弾性変形可能であり、例えば車幅方向内側(メインフレーム7の断面形状の外側)に凸の湾曲形状をなして上下幅を縮小するように弾性変形した状態で、金属材料構成部61の車幅方向内側の開口部67内に入り込む。この状態で、樹脂材料構成部62の弾性変形の少なくとも一部を解消することで、樹脂材料構成部62の上下端部が上下レール部68にそれぞれ差し込まれる。樹脂材料構成部62が繊維強化樹脂で構成される場合、樹脂材料構成部62の上下端部を上下レール部68内に差し込むことで、上下端部が上下レール部68に覆われるので、強化繊維の繊維端の露出やささくれを無くすための末端処理が省略可能となる。
樹脂材料構成部62は、上下端部を上下レール部68に差し込んだ際、上下方向の撓みを残しておくことで、上下端部を上下レール部68内に弾性的に押し付けた状態となる。
これにより、樹脂材料構成部62を金属材料構成部61に機械的に結合した状態が維持される。つまり、上下レール部68は、樹脂材料構成部62を金属材料構成部61の開口部67を閉塞した状態(位置)に保持する保持部(位置決め部)である。樹脂材料構成部62の上下端部は、構造用接着剤を併用して上下レール部68に固定されてもよい。この場合、樹脂材料構成部62がメインフレーム7の車幅方向内側に配置されることから、構造用接着剤が太陽光や風雨等の影響を受け難く、構造用接着剤の結合力の低下が抑えられる。構造用接着剤は、樹脂材料構成部62の組み付け前に予め上下レール部68内に塗布されてもよく、樹脂材料構成部62の組み付け後に上下レール部68に塗布してもよい。樹脂材料構成部62は、上下端部を上下レール部68に差し込んだ後、弾性変形を残すことなく弾性変形前の状態に復帰し、構造用接着剤を用いて上下レール部68に固定されてもよい。
メインフレーム7の製造方法としては、開口部67を有する金属材料構成部61に対し、樹脂材料構成部62を撓ませて組み付ける方法の他、金属材料構成部61の開口部67を広げた状態のワークを形成し、このワークの開口部67に樹脂材料構成部62をセットした状態で、ワークの開口部67を狭める加工を行い、この加工と同時に樹脂材料構成部62を撓ませる方法も考えられる。
<ピボット構造部>
図6に示すように、ピボットブロック43は、左右ピボットフレーム8ならびに上下クロスメンバ15,16により、前後方向視で矩形状をなす閉構造部43aを形成している。この閉構造部43aの内、例えば左ピボットフレーム8Lの上下中間部が前記樹脂材料ピボット部72とされ、残余の部分が金属材料ピボット部71とされている。
図2、図7を併せて参照し、樹脂材料ピボット部72の上端部は、車幅方向内側を段差状に切り欠いて薄板化され、もって樹脂材料ピボット部72の上端部に上外接続壁73が形成されている。上外接続壁73の車幅方向内側には、金属材料ピボット部71における車幅方向外側を段差状に切り欠いて薄板化された上内接続壁74が重なる。上外接続壁73および上内接続壁74は、例えば前後に並ぶ一対の締結ボルトB1により一体に結合されている。
樹脂材料ピボット部72の下端部は、車幅方向内側を段差状に切り欠いて薄板化され、もって樹脂材料ピボット部72の下端部に下外接続壁75が形成されている。下外接続壁75の車幅方向内側には、金属材料ピボット部71における車幅方向外側を段差状に切り欠いて薄板化された下内接続壁76が重なる。下外接続壁75および下内接続壁76は、例えば前後に並ぶ一対の締結ボルトB1により一体に結合されている。
これにより、樹脂材料ピボット部72が金属材料ピボット部71に着脱可能に固定されている。なお、樹脂材料ピボット部72および金属材料ピボット部71の結合に構造用接着剤を併用してもよい。
繊維強化樹脂からなる樹脂材料ピボット部72は、一般的なアルミ合金等の金属材料からなる場合と比べて、強度剛性の設定自由度が高いことから、車幅方向の厚さが抑えられる。これにより、シート19に着座した乗員の足周辺の車体幅が抑えられ、乗員の足付き性や跨ぎ性が良好になる。
樹脂材料ピボット部72は、長尺の炭素繊維(長繊維糸)を左ピボットフレーム8Lの長手方向(上下方向)に沿わせるように配置している。樹脂材料ピボット部72は、種々の締結部や軸支部等を構成する金属製カラー77を、繊維強化樹脂内にインサートして形成されている。前記締結部等としては、ピボットシャフト8aを挿通支持するピボット支持部51、ステップブラケット8cを取り付けるステップマウント部52、上下外接続壁75のボルト締結部等がある。
そして、樹脂材料ピボット部72は、車体フレーム5の凸状湾曲部46(車体フレーム5における平面視で車幅方向外側に突出する突出部)よりも車幅方向内側に設けられている。これにより、転倒や側面衝突等による車幅方向外側からの外乱が樹脂材料ピボット部72に至り難く、樹脂材料ピボット部72が損傷を受ける可能性を減少させる。凸状湾曲部46の車幅方向外側には金属材料構成部61が配置されているので、車体フレーム5が車幅方向外側からの外乱でダメージを受けたことを容易に認識可能である。
以上説明したように、上記実施形態における車体フレーム構造は、ピボットシャフト8aを介してリアスイングアーム11を上下揺動可能に支持するピボットブロック43を備え、ピボットブロック43は、ピボットシャフト8aを支持するピボット支持部51を含む左右一対のピボットフレーム8を備え、左右ピボットフレーム8の少なくとも一方(左ピボットフレーム8L)は、ピボット支持部51を形成し、繊維強化樹脂材料からなる樹脂材料ピボット部72を備え、樹脂材料ピボット部72は、車体フレーム5における平面視で車幅方向外側に突出する凸状湾曲部46よりも車幅方向内側に設けられている。
この構成によれば、車体フレーム5の少なくとも一部が繊維強化樹脂材料で形成されるので、車体フレーム5の軽量化を図ることができる。また、ピボットブロック43におけるピボット支持部51を含む部位が繊維強化樹脂材料で形成されるので、ピボット支持部51周辺の形状自由度を高め、ピボットブロック43の強度および剛性の設定自由度を高めることができる。また、車体フレーム5における平面視で車幅方向外側に突出する凸状湾曲部46が、樹脂材料ピボット部72を車幅方向外側からの外乱から保護する保護部として機能するので、転倒や側面衝突等による車幅方向外側からの外乱が樹脂材料ピボット部72に至り難く、樹脂材料ピボット部72の損傷を抑えることができる。また、ピボット支持部51周辺の剛性を高めることで、左ピボットフレーム8Lの車幅方向の厚さを抑え、乗員の跨ぎやすさを向上させることができる。また、左右ピボットフレーム8の間にリアスイングアーム11の前端部を配置してピボットシャフト8aで締結する場合、リアスイングアーム11の前端部の幅と左右ピボットフレーム8間の幅(クリアランス)とに製造誤差などによる差異が生じていても、左ピボットフレーム8Lの樹脂材料ピボット部72自体が締め付けにより撓む(弾性変形する)ため、左ピボットフレーム8Lの過度な加工精度が不要になるとともに、アジャスターボルト等の特殊な部品が不要になり、製造コストを抑えることができる。
また、上記車体フレーム構造において、樹脂材料ピボット部72は、ピボットブロック43の残余の部分(金属材料ピボット部71)に対して着脱可能に固定されている。
このように、ピボット支持部51を含む樹脂材料ピボット部72が、ピボットブロック43の残余の部位に対してボルト締結等により着脱可能に固定されることで、樹脂材料ピボット部72が損傷を受けたとしても樹脂材料ピボット部72のみを交換可能となり、車両の維持コストを抑えることができる。また、樹脂材料ピボット部72の交換によりピボット支持部51ひいてはピボットシャフト8aの位置を変更することで、リアサスペンションのセッティングを変更することができる。
また、上記車体フレーム構造において、ピボット支持部51は、ピボットシャフト8aを挿通するとともに、ピボットシャフト8aによって左右一対のピボットフレーム8を車幅方向で締結可能とするものであり、ピボット支持部51は、樹脂材料ピボット部72の樹脂部分にインサートされてピボットシャフト8aを挿通可能とする金属製カラー77を備えている。
このように、ピボットシャフト8aに締結されるピボット支持部51が金属製カラー77のインサートにより構成されることで、樹脂材料ピボット部72の加工を簡略化することができ、かつピボット支持部51の割れを防ぐことができる。
また、上記車体フレーム構造において、車体フレーム5をさらに備え、車体フレーム5の凸状湾曲部46の車幅方向内側で湾曲形状に沿う部位に、繊維強化樹脂材料からなる樹脂材料構成部62が設けられている。
このように、凸状湾曲部46の湾曲内周側に樹脂材料構成部62を配置することで、凸状湾曲部46の内周側を樹脂材料構成部62の弾性力や復元力をもって支持することができる。このため、車体フレーム5に前方又は後方から押圧荷重が加わった際に、凸状湾曲部46をさらに湾曲させるように車体フレーム5が変形することを抑制することができる。
また、上記車体フレーム構造において、樹脂材料ピボット部72は、左ピボットフレーム8Lの長手方向(上下方向)に沿うように強化繊維の繊維糸を配置している。
これにより、左ピボットフレーム8Lの長手方向に沿う引張荷重に対する抗力を高めることができる。
<ピボット構造部の第一変形例>
図6のピボットブロック43では、前後方向視でI字状をなす樹脂材料ピボット部72を備えるのに対し、図8のピボットブロック143では、前後方向視でL字状をなす樹脂材料ピボット部172を備え、残余の部分を金属材料ピボット部171としている。
樹脂材料ピボット部172は、左ピボットフレーム8Lの下端部とロアクロスメンバ16の左端部とからなる隅部53を形成している。すなわち、樹脂材料ピボット部172は、チェーン配置スペースS2を形成するチェーン逃げ部53aを形成している。
樹脂材料ピボット部172の下部の車幅方向内側の端部は、チェーン逃げ部53aよりも車幅方向内側で上側を段差状に切り欠いて薄板化され、もって樹脂材料ピボット部172に下外接続壁175が形成されている。下外接続壁175の上側には、金属材料ピボット部171における下側を段差状に切り欠いて薄板化された下内接続壁176が重なる。
下外接続壁175および下内接続壁176は、例えば前後に並ぶ一対の締結ボルトB2により一体に結合されている。
これにより、樹脂材料ピボット部172が金属材料ピボット部171に着脱可能に固定されている。なお、樹脂材料ピボット部172および金属材料ピボット部171の結合に構造用接着剤を併用してもよい。
このように、図8に示す車体フレーム構造は、図6の車体フレーム構造に対し、チェーン逃げ部53aが、樹脂材料ピボット部172に形成されている。
このように、ピボットブロック143におけるチェーン逃げ部53aが樹脂材料ピボット部172に形成されることで、図6の車体フレーム構造で述べた効果に加え、ドライブチェーンを避ける凹部(チェーン逃げ部53a)周辺の強度および剛性を効率よく確保することができ、ピボットブロック143のコンパクト化を図ることができる。
また、上記車体フレーム構造において、左右一対のピボットフレーム8の下端高さは、図中高さZ1にあり、互いに略同一とされている。
チェーン逃げ部53aが樹脂材料ピボット部172以外に形成される場合、凹状のチェーン逃げ部53a周辺の強度剛性を確保するために、チェーン逃げ部53a周辺が下方に突出することがあるが、チェーン逃げ部53aを樹脂材料ピボット部172に形成することで、強度剛性を効率よく確保してチェーン逃げ部53a周辺が下方に突出することをなくし、ピボットブロック143のコンパクト化を図るとともに、車体フレーム5の左右の剛性バランスの均一化を図ることができる。
<ピボット構造部の第二変形例>
図6、図8のピボットブロック43,143では、それぞれ左側に樹脂材料ピボット部72,172を備えるのに対し、図9のピボットブロック243では、左右ピボットフレーム8およびロアクロスメンバを構成する前後方向視でU字状の樹脂材料ピボット部272を備え、残余の部分を金属材料ピボット部271としている。
樹脂材料ピボット部272の左右の上端部は、それぞれ上外接続壁73が形成されている。左右の上外接続壁73の車幅方向内側には、それぞれ金属材料ピボット部271の上内接続壁74が重なる。上外接続壁73および上内接続壁74は、例えば前後に並ぶ一対の締結ボルトB1により一体に結合されている。
これにより、樹脂材料ピボット部272が金属材料ピボット部271に着脱可能に固定されている。なお、樹脂材料ピボット部272および金属材料ピボット部271の結合に構造用接着剤を併用してもよい。
このように、図9に示す車体フレーム構造は、図6、図8の車体フレーム構造に対し、左右一対のピボットフレーム8に樹脂材料ピボット部272を備えている。
このように、左右ピボットフレーム8のそれぞれに繊維強化樹脂材料で形成された樹脂材料ピボット部272を備えることで、図6、図8の車体フレーム構造で述べた効果に加え、車体フレーム5のさらなる軽量化を図ることができる。また、左右ピボットフレーム8のピボット支持部51周辺の形状自由度を高めるので、ピボットブロック243の強度および剛性の設定自由度をさらに高めることができる。また、左右ピボットフレーム8の車幅方向の厚さを抑えるので、乗員の跨ぎやすさをさらに向上させることができる。また、左右ピボットフレーム8の間にリアスイングアーム11の前端部を配置するので、ピボットシャフト8aで締結する場合の締め付けやすさをさらに向上させることができる。また、左右ピボットフレーム8の間にリアスイングアーム11の前端部を配置してピボットシャフト8aで締結する場合、リアスイングアーム11の前端部の幅と左右ピボットフレーム8間の幅(クリアランス)とに製造誤差などによる差異が生じていても、左右ピボットフレーム8それぞれの樹脂材料ピボット部72自体が締め付けにより撓む(弾性変形する)ため、左右ピボットフレーム8の過度な加工精度が不要になるとともに、アジャスターボルト等の特殊な部品が不要になり、製造コストをより一層抑えることができる。
また、上記車体フレーム構造において、左右一対のピボットフレーム8同士を連結するロアクロスメンバ16を備え、ロアクロスメンバ16は、繊維強化樹脂材料からなり、左右の樹脂材料ピボット部272と一体形成されている。
このように、左右の樹脂材料ピボット部272とロアクロスメンバ16とが繊維強化樹脂材料で一体形成されることで、車体フレーム5のさらなる軽量化を図ることができる。
また、ロアクロスメンバ16の形状自由度を高めるので、ピボットブロック243の強度および剛性の設定自由度をさらに高めることができる。また、ピボットブロック243の小型化を図ることができ、乗員の跨ぎやすさをさらに向上させることができる。なお、左右の樹脂材料ピボット部272およびロアクロスメンバ16に加えて、アッパクロスメンバ15も繊維強化樹脂材料で一体形成してもよい。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、左右ピボットフレームの間にリアスイングアームの基端部を配置する構成に限らず、ピボットフレームの外側にリアスイングアームの基端部が支持される構成でもよい。
樹脂材料構成部62および樹脂材料ピボット部72,172,272は、炭素繊維強化樹脂(CFRP)に限らず、ガラス繊維強化樹脂(GFRP)等、炭素繊維以外の強化繊維を用いたものであってもよい。
適用車両のパワーユニットのエンジンは、並列四気筒エンジンに限らず、気筒数や気筒配置は問わない。また、クランクシャフトの軸方向を前後方向に向けた縦置きエンジンでもよい。また、パワーユニットが駆動源として電気モータを含んでもよい。このとき、左右メインフレーム間に走行用のバッテリが搭載されてもよい。
前記鞍乗り型車両には、運転者が車体を跨いで乗車する車両全般が含まれ、自動二輪車(原動機付自転車及びスクータ型車両を含む)のみならず、三輪(前一輪かつ後二輪の他に、前二輪かつ後一輪の車両も含む)又は四輪の車両も含まれる。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1 自動二輪車(鞍乗り型車両)
5 車体フレーム
6 ヘッドパイプ
7 メインフレーム
8,8L,8R ピボットフレーム
8a ピボットシャフト(ピボット軸)
11 スイングアーム(リアスイングアーム)
15 アッパクロスメンバ
16 ロアクロスメンバ
21a ドライブチェーン
41 ヘッドブロック
42 メインフレーム体
43,143,243 ピボットブロック(ピボット構造部)
46 凸状湾曲部(突出部、湾曲部)
51 ピボット支持部
53a チェーン逃げ部
61 金属材料構成部
62 樹脂材料構成部
71,171,271 金属材料ピボット部
72,172,272 樹脂材料ピボット部
77 金属製カラー

Claims (8)

  1. ピボット軸(8a)を介して車両のリアスイングアーム(11)を上下揺動可能に支持するピボット構造部(43,143,243)を備え、
    前記ピボット構造部(43,143,243)は、前記ピボット軸(8a)を支持するピボット支持部(51)を含む左右一対のピボットフレーム(8)を備え、
    前記左右一対のピボットフレーム(8)の少なくとも一方は、前記ピボット支持部(51)を形成し、繊維強化樹脂材料からなる樹脂材料ピボット部(72,172,272)を備え、
    前記樹脂材料ピボット部(72,172,272)は、前記車両の車体フレーム(5)における平面視で車幅方向外側に突出する突出部(46)よりも車幅方向内側に設けられており、
    前記樹脂材料ピボット部(72,172,272)は、前記ピボット構造部(43,143,243)の残余の部分に対して着脱可能に固定されている、
    車両の車体フレーム構造。
  2. 前記ピボット支持部(51)は、前記ピボット軸(8a)を挿通するとともに、前記ピボット軸(8a)によって前記左右一対のピボットフレーム(8)を車幅方向で締結可能とするものであり、
    前記ピボット支持部(51)は、前記樹脂材料ピボット部(72,172,272)の樹脂部分にインサートされて前記ピボット軸(8a)を挿通可能とする金属製カラー(77)を備えている
    請求項1に記載の車両の車体フレーム構造。
  3. 前記車体フレーム(5)をさらに備え、
    前記車体フレーム(5)の前記突出部(46)は、平面視で車幅方向外側に凸形状に湾曲してなる湾曲部(46)であり、
    前記湾曲部(46)の車幅方向内側で湾曲形状に沿う部位に、繊維強化樹脂材料からなる樹脂材料構成部(62)が設けられている
    請求項1又は2に記載の車両の車体フレーム構造。
  4. 前記ピボット構造部(143,243)は、前記車両の駆動輪を駆動するドライブチェーン(21a)を避けるチェーン逃げ部(53a)を備え、
    前記チェーン逃げ部(53a)は、前記樹脂材料ピボット部(172,272)に形成されている
    請求項1から3の何れか一項に記載の車両の車体フレーム構造。
  5. 前記左右一対のピボットフレーム(8)の下端高さは、互いに略同一とされている
    請求項4に記載の車両の車体フレーム構造。
  6. 前記左右一対のピボットフレーム(8)が、前記樹脂材料ピボット部(272)を備えている
    請求項1から5の何れか一項に記載の車両の車体フレーム構造。
  7. 前記左右一対のピボットフレーム(8)同士を連結するクロスメンバ(16)をさらに備え、
    前記クロスメンバ(16)は、繊維強化樹脂材料からなり、左右の前記樹脂材料ピボット部(272)と一体形成されている
    請求項6に記載の車両の車体フレーム構造。
  8. 前記樹脂材料ピボット部(72,172,272)には、前記ピボットフレーム(8)の長手方向に沿うように強化繊維の繊維糸が配置されている
    請求項1から7の何れか一項に記載の車両の車体フレーム構造。
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