JP6878241B2 - コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、電気機器の筐体に固定されるコネクタに関する。
コネクタは、電気機器と配線とを電気的に接続して、電気接点を形成する。この電気接点の障害の一因として、摺動による接点の摩耗(摺動摩耗)が知られている。例えば、電気機器が車両に搭載される場合、車両の走行時の振動によって雌側端子と雄側端子が摺動摩耗を生じ得る。特許文献1には、電子回路用のコネクタにおいて、雌側端子に弾性変形可能な撓み許容部を備えており、雄側端子との接続時における移動に追従させて雌側端子の金具本体を移動させることで、摺動を抑制する技術が記載されている。
特開2009−117058号公報
特許文献1に記載された技術では、弾性変形可能な撓み許容部を形成する必要が生じるため、コネクタが高コスト化するという課題があった。また、大電流を通電するコネクタでは、雄雌端子の断面積を大きくする必要があるところ、特許文献1に記載された技術では、このような場合において、バネ定数が大きくなるため変位を吸収しきれないという課題があった。本明細書は、摺動摩耗を抑制するコネクタを低コストで実現する技術を提供する。
本明細書が開示するコネクタは、コネクタ本体と、コネクタ端子と、弾性部材と、締結部を備えている。コネクタ端子は、筐体側端子と接触するとともに、コネクタ本体の筐体への挿抜方向に移動可能にコネクタ本体に支持されている。弾性部材は、コネクタ端子をコネクタ本体に連結している。締結部は、コネクタ本体を筐体に締結する。その締結部は、コネクタの重心位置と弾性部材との間に位置するようにコネクタ本体に設けられている。
振動環境下に置かれた電気機器に所定の加速度が加わると、筐体側端子が加速度方向に移動する一方、コネクタに弾性支持されているコネクタ端子には加速度と逆方向の慣性力が作用し、この慣性力によって筐体側端子に対してコネクタ端子が摺動するおそれが生じる。他方、コネクタ全体は、コネクタの重心に作用する慣性力によって、締結部を支点にして揺動し得る。上記形態のコネクタによれば、筐体への締結箇所(締結部)が重心位置と弾性部材との間に位置しているので、重心が慣性力の方向へ移動すると、コネクタ本体の揺動によって、コネクタ本体と弾性部材との締結箇所は慣性力とは反対方向(即ち加速度ベクトルの方向)に移動する。コネクタ本体と弾性部材との締結箇所の移動によって弾性部材は伸縮して弾性力が発生する。弾性力は、コネクタ端子に作用する慣性力とは反対の方向に作用し、コネクタ端子に作用する力が相殺される。この結果、コネクタ端子の筐体側端子に対する移動が抑制される。即ち、コネクタ側の端子と筐体側端子の間の摺動が抑えられる。本明細書が開示するコネクタは、締結部の位置を工夫することで上記の作用効果が得られるので、低コストで実現することができる。なお、コネクタに作用する上記の力の関係は、実施例にて詳しく説明する。
上記形態のコネクタは、コネクタが筐体に接続された状態における締結部と筐体との接触面が、挿抜方向に対して傾斜しているとよい。傾斜の方向は、コネクタの抜去方向に進むにつれて傾斜面が弾性部材から離れる方向である。そのような傾斜面を備えていると、コネクタを筐体に挿入した後、締結部を筐体に固定すると(即ち、締結部側の接触面と筐体側の接触面を密着させると)、コネクタ全体が揺動する。揺動の方向は、弾性部材と筐体の連結点が筐体から離れる方向となる。
コネクタ本体を筐体に挿入してコネクタ端子と筐体側端子を接続する際、挿入に必要な荷重は、弾性部材の圧縮変形による弾性力によって生じる。コネクタ端子と筐体側端子の接続後、この弾性力は、予荷重として接点に加わり続けることになる。しかし、上記形態のコネクタによれば、コネクタ本体を筐体へ挿入した後、締結部を筐体に固定するとコネクタ本体が揺動し、弾性部材と筐体との連結点が筐体から離れる方向に移動するので、予荷重が低減される。予荷重は、振動時に慣性力とは反対方向に作用する弾性力に対するオフセットとなり得る。上記した構造により、予荷重、即ち、振動時にコネクタ側端子の慣性力を相殺する弾性力に対するオフセットを低減することができる。
第1実施例のコネクタが筐体に接続されている様子を示す図である。 図1のII−II線に沿った断面図である。 締結部の位置について説明する図である。 振動環境下においてコネクタに作用する力について説明する図である。 第2実施例のコネクタの断面図である(筐体への挿入後、締結前)。 第2実施例のコネクタの断面図である(締結後)。
(第1実施例)図1−図4を参照して第1実施例のコネクタについて説明する。図1は、第1実施例のコネクタ20が筐体10に接続されている様子を示す図である。図2は、図1のII−II線に沿った断面図である。本実施例のコネクタ20は、車両に搭載されたパワーコントロールユニット(PCU:Power Control Unit)に電力を供給するために、PCUの筐体10に接続されるコネクタである。以降、説明の便宜上、紙面上側を鉛直方向の上側として定義し、紙面下側を鉛直方向の下側として定義する。そして、鉛直方向の上側(紙面上側)を単純に「上側」と称し、鉛直方向の下側(紙面下側)を単純に「下側」と称する。また、コネクタ20は、水平方向D(図2)に挿抜されるコネクタであるため、水平方向Dを「挿抜方向D」とも呼ぶ。ただし、上記の定義は説明の便宜上のものであり、本明細書が開示する技術においては、筐体に対するコネクタの取り付け位置やコネクタの挿抜方向に制限はない。
筐体10は、図示しないPCUを内部に収容した箱状のカバーである。筐体10は、典型的には金属で作られているが、樹脂で作られていてもよい。図2に示すように、コネクタ20と接触する筐体10の側面には、上側の一部分にコネクタ20を挿入するための開口が形成されている。筐体10の内部であって開口の奥に相当する位置には、PCUから延びる雄側端子19(以降「筐体側端子19」とも呼ぶ)が備えられている。筐体側端子19は筐体に固定されている。筐体10は、開口の下側において、挿入されたコネクタ20を支持するための支持面13を備えている。筐体10は、支持面13の下側において、筐体側面から突出した突出部11を備えている。突出部11には、ボルト31をはめ込むためのねじ穴が形成されている。
コネクタ20は、筐体側端子19と配線32とを電気的に接続するデバイスである。コネクタ20は、端子ハウジング21と、メインハウジング22と、コネクタケース23とを備えている。端子ハウジング21、メインハウジング22、コネクタケース23は、樹脂で作られている。コネクタケース23はメインハウジング22に固定されており、両者を総称して「コネクタ本体」とも呼ぶ。
端子ハウジング21は、二重の筒形状を有している部材である。端子ハウジング21は、コネクタ20と筐体10の接続状態(図2)において、筐体10の開口の内側面と嵌合する部材であり、筒の軸線が水平方向(挿抜方向D)を向く。端子ハウジング21の外側の筒部分が筐体10の開口の内側面と嵌合し、内側の筒部分の内部にコネクタ端子29が収容される。端子ハウジング21の挿抜方向Dの後部には、筒の外側に突出したツメ211が設けられている。
メインハウジング22は、コネクタ本体の中心をなす部材である。メインハウジング22は、端子ハウジング収容部222と、配線固定部223を備えている。端子ハウジング収容部222は、コネクタ20と筐体10の接続状態(図2)において、筐体10の外側に位置するように水平方向D(挿抜方向D)に延伸して形成された筒状の部材であり、内部に端子ハウジング21を収容している。端子ハウジング収容部222の筒の途中に溝221が設けられている。端子ハウジング21の後端のツメ211が、端子ハウジング収容部222の溝221に係止され、端子ハウジング21は、端子ハウジング収容部222の筒の内側に遊嵌しつつ抜け止めされる。図2において、記号FPが示す点線範囲が、遊嵌している状態を示している。
端子ハウジング21が端子ハウジング収容部222(メインハウジング22)に遊嵌しているので、端子ハウジング21が筐体10の開口に嵌合した状態で、メインハウジング22(コネクタ本体)は、筐体10に対して揺動し得るようになっている。
メインハウジング22の配線固定部223は、配線32を固定する部分である。配線32の先端には接続金具26の一端がカシメ留めされている。接続金具26の他端には弾性部材25の一端が固定されている。弾性部材25の他端にコネクタ端子29が接続されている。弾性部材25については後述する。接続金具26の中央部分がボルト33にて配線固定部223に固定されている。配線固定部223の略中央部分には、コネクタ20の全体の重心Gがある。
コネクタケース23は、メインハウジング22を覆う樹脂製の部材である。コネクタケース23はメインハウジング22に固定されている。コネクタケース23は、筐体10と対向する面において、突出部11と係合するための締結部28を備えている。本実施例の締結部28は、水平方向D(挿抜方向D)に延伸した板状部材であり、ボルト31をはめ込むためのねじ穴が形成されている。締結部28のうち、筐体10の突出部11と接触する面を、コネクタ側接触面281とも呼ぶ。
コネクタ端子29は、端子ハウジング21に収容された雌側端子である。コネクタ端子29は、形状が異なる複数の金属製の板バネにより形成されており、挿抜方向Dに挿入された筐体側端子19との間で、複数箇所の電気的接点を形成する。コネクタ端子29の後端に、弾性部材25が接続されている。コネクタ端子29は、端子ハウジング21の内側に遊嵌されているとともに、弾性部材25に支持されており、メインハウジング22(コネクタ本体)に対して筐体10への挿抜方向Dに移動可能である。
弾性部材25は、導電性(金属製)の編組線で作られおり、コネクタ端子29を接続金具26に電気的に接続するとともに、メインハウジング22(コネクタ本体)に対してコネクタ端子29を弾性支持する役割を担っている。コネクタ端子29は、弾性部材25と接続金具26を介して配線32と電気的に接続される。
筐体10とコネクタ20とは、以下のようにして接続される。図2に示すように、筐体10の開口に端子ハウジング21を挿入して、コネクタ20を挿入方向に押し込む。すると、筐体10の筐体側端子19とコネクタ20のコネクタ端子29とが接触する。筐体側端子19とコネクタ端子29との接触により、弾性部材25と接続金具26を介して、PCUと配線32とが電気的に接続される。また、コネクタ20は筐体10の支持面によって支持されるとともに、コネクタ20の締結部28(具体的にはコネクタ側接触面281)と、筐体10の突出部11とが接触する。この状態において、締結部28と突出部11を、ボルト31等を用いて締結することで、コネクタ20が筐体10に締結される。なお、図1に示すように、筐体10の突出部11と、コネクタ20の締結部28とは、コネクタ20の両側面に対応する位置の2か所に設けられている。このため、ボルト31による締結は、コネクタ20の両側面の2か所においてそれぞれ実施される。
コネクタ本体(メインハウジング22とコネクタケース23)は、2か所の締結部で筐体10に固定されている。先に述べたように、メインハウジング22(コネクタ本体)は、端子ハウジング21が筐体10に嵌合した状態で揺動し得る。コネクタ本体は、筐体10に固定されている2か所の締結部28を結ぶ線を軸として揺動(回転)し得る。
図3は、締結部28の位置について説明する図である。図3は、図2において説明に不要ないくつかの符号を削除するともに、説明に用いる補助線L1、L2を付加した図である。本実施例の締結部28は、コネクタ全体の重心Gと弾性部材25との間に位置するように形成されている。ここで、「締結部28の位置」は、締結部28の中心C1として定義する。また、「弾性部材25の位置」は、弾性部材25の中心C2として定義する。この場合、締結部28がコネクタ全体の重心Gと弾性部材25との間に位置することは、すなわち、締結部28の中心C1からの垂線L1(図3:一点鎖線)が、重心Gと弾性部材25の中心C2とを結んだ線分L2(図3:破線)上に位置することを意味する。なお、締結部28の位置は、重心G及び弾性部材25(中心C2)から可能な限り離れている方が好ましい。換言すれば、垂線L1は長い方が好ましい。また、図1を参照しつつ述べたように、コネクタ20は、2箇所の締結部28を備えている。2箇所の締結部28は、図2、図3において、紙面に垂直方向で並んでいる。従って、締結部28は、2個の締結部28を結んだ方向からみたときに、重心Gと弾性部材25(の中心)との間に位置している。
図4は、コネクタ20を質点系で表した図であり、振動環境下においてコネクタ20に作用する力について説明する図である。車両の走行中やアイドリング中など、筐体10及びコネクタ20が振動環境下におかれた場合を想定する。今、筐体10及びコネクタ20には、右向きの加速度aが加わったと想定する(図4:白抜き矢印)。以下、加速度aが加わった際に、各部に作用する力について説明する。以下の説明は、筐体10に固定された座標系から力学系を観測したときの説明である。以下の説明におけるかっこ書きの数字は、図4に記したかっこ書き数字に対応する。
(1)筐体側端子19は筐体10に固定されているため動かない。一方、コネクタ端子29は、弾性部材25を介してメインハウジング22(コネクタ本体)と連結されており、筐体側端子19に対して挿抜方向Dに移動可能である。このため、コネクタ端子29の質量をmとした場合、コネクタ端子29には、左向き(加速度aと逆向き)の慣性力maが作用する。なお、慣性力maは、筐体側端子19に対してコネクタ端子29を相対的に左に移動させようと作用するため、慣性力maのみが作用した状態では、筐体側端子19に対してコネクタ端子29が摺動するおそれがある。
(2)コネクタ本体の質量をMとした場合、質点系では、質量Mは、コネクタ本体の重心Gに集中する。コネクタ本体の重心Gには左向き(加速度aと逆向き)の慣性力Maが作用する。
(3)図1、2を参照しつつ説明した通り、コネクタ20は、筐体10に対して締結部28で締結されている。また、先に述べたように、コネクタ20の一部である端子ハウジング21が筐体10に嵌合した状態であっても、メインハウジング22(コネクタ本体)は、2か所の締結部28を結んだ線を軸として筐体10に対して揺動(回転)することができる。締結部28の下側に位置するコネクタ20の重心Gは、左向きに移動する。このため、締結部28の上側に位置する弾性部材25とメインハウジング22(コネクタ本体)との連結点Pは、右向き(加速度aの方向)に移動する。なお、図4の連結点Pは、図2、図3においては、弾性部材25と接続金具26の連結点に相当する。
(4)弾性部材25とメインハウジング22(コネクタ本体)との連結点Pが右向きに移動する結果、弾性部材25が伸長し、筐体側端子19に対して右向き(加速度aの向き)の弾性力kxが発生する。図4に示されているように、コネクタ端子29に作用する慣性力maと弾性力kxは互いに逆方向を向く。それゆえ、慣性力maの少なくとも一部は、弾性力kxによって相殺される。その結果、筐体側端子19に対してコネクタ端子29を摺動させようとする力を小さくすることができる。加速度が左向きに作用する場合も、コネクタ端子29に作用する慣性力maと弾性力kxは互いに逆方向を向くため、慣性力maの一部は相殺される。
以上の通り、振動環境下に置かれたPCU(電気機器)に所定の加速度aが加わると、筐体側端子19が加速度方向に移動する一方、コネクタ20に弾性支持されているコネクタ端子29には加速度aと逆方向の慣性力maが作用し、この慣性力maによって筐体側端子19に対してコネクタ端子29が摺動するおそれが生じる。他方、コネクタ20の全体は、コネクタ20の重心Gに作用する慣性力Maによって、締結部28を支点にして揺動(回転)し得る。第1実施例のコネクタ20によれば、筐体10への締結箇所(締結部28)が重心位置と弾性部材25との間に位置しているので、重心Gが慣性力Maの方向へ移動すると、メインハウジング22(コネクタ本体)の揺動(回転)によって、メインハウジング22(コネクタ本体)と弾性部材25との締結箇所(連結点P)は慣性力Maとは反対方向(即ち加速度ベクトルの方向)に移動する。メインハウジング22(コネクタ本体)と弾性部材25との締結箇所の移動によって弾性部材25は伸縮して弾性力kxが発生する。弾性力kxは、コネクタ端子29に作用する慣性力ma(加速度aによる慣性力ma)とは反対の方向に作用し、コネクタ端子29に作用する力が相殺される。この結果、コネクタ端子29の筐体側端子19に対する移動が抑制される。即ち、コネクタ端子29と筐体側端子19の間の摺動が防止されるため、摺動摩耗が抑制される。摺動摩耗抑制の効果は、締結部28を、重心Gと弾性部材25の間に設けたことによって得られる。締結部28の上記した配置によって上記の効果が得られるので、コネクタ20は低コストで実現することができる。
(第2実施例)図5及び図6を参照して第2実施例のコネクタについて説明する。図5と図6は、第2実施例におけるコネクタ20aの断面図である。図5は、コネクタ20aを筐体10に挿入後であって、筐体10に締結する前の状態を示している。図6は、コネクタ20aを筐体10に締結した後を示している。本実施では、筐体10の突出部11の上面、即ち、締結部28のコネクタ側接触面281と対向する面を、筐体側接触面111と称する。
第2実施例のコネクタ20aが第1実施例のコネクタ20と相違する点は、コネクタ20aが筐体10に接続された状態において、締結部28のコネクタ側接触面281と筐体10の筐体側接触面111が、挿抜方向Dに対して傾斜している点である。それ以外の点では、コネクタ20aはコネクタ20と同じ構造を有している。図5に示すように、筐体10の筐体側接触面111が、挿抜方向Dに対して角度Aで傾斜している。傾斜の方向は、筐体側接触面111がコネクタの抜去方向(図中の右側)に進むにつれて弾性部材25から離れる方向である。締結前は、コネクタ側接触面281と筐体側接触面111は離れている。ボルト31によってコネクタ20aを筐体10に締結すると、コネクタ側接触面281と筐体側接触面111が密着する。
コネクタ20aを筐体10に接続するときの状況を再度説明する。まず、筐体10aの開口にコネクタ20aの端子ハウジング21を押し込む。押し込む方向は、挿抜方向Dの挿入方向(図中の左方向)である。端子ハウジング21を筐体10に押し込み、筐体側端子19とコネクタ端子29を接触させる。この押し込みの際に加えられる力により、弾性部材25が圧縮され、挿入方向(図中左側)への弾性力が予荷重として残存する。
その後、ボルト31によって、締結部28を筐体10の突出部11に固定する。そうすると、図6に示すように、コネクタ側接触面281と筐体側接触面111が密着するよう、メインハウジング22(コネクタ本体)が矢印線Rの方向に角度Aだけ揺動(回転)する。すると、弾性部材25と接続金具26との連結点が抜去方向(挿抜方向Dの右方向)へと移動する。別言すれば、弾性部材25と接続金具26との連結点が筐体10から離れる方向に移動する。図6において、揺動前の弾性部材25の後端位置を仮想線で描くとともに、弾性部材25と接続金具26の連結点が揺動前の位置から角度Aだけ筐体10から離れる様子が描いてある。弾性部材25と接続金具26との連結点が抜去方向(筐体10から離れる方向)へと移動することで、弾性部材25が伸張するため、予荷重として残存していた弾性力の少なくとも一部が開放される。
第2実施例のコネクタ20aの利点を説明する。コネクタ20aを筐体10aに挿入して、コネクタ端子29と筐体側端子19を接続する際、挿入に必要な荷重は、弾性部材25の変形による弾性力によって生じる。コネクタ端子29と筐体側端子19の接続後、この弾性力は、予荷重として接点に加わり続けることになる。しかし、第2実施例のコネクタ20aによれば、締結後のコネクタ側接触面281と筐体側接触面111が傾斜していることによって、締結時にメインハウジング22(コネクタ本体)が揺動する。メインハウジング22の揺動によって、弾性部材25とメインハウジング22との連結点が筐体10aから離れる方向(抜去方向)に移動する。この結果、弾性部材25が伸張し、コネクタ20aを筐体10aに挿入した際の弾性力の残り(予荷重)が弱まり、接点に加わる予荷重を低減することができる。また、予荷重は、図4で説明した振動時において、慣性力maとは反対方向に作用する弾性力kxに対するオフセットとなり得る。しかしながら、上記した構造により、予荷重、即ち、振動時にコネクタ端子29の慣性力maを相殺する弾性力kxに対するオフセットを低減することができる。
なお、図2を参照しつつ先に述べたように、端子ハウジング21は、メインハウジング22の端子ハウジング収容部222に遊嵌している。それゆえ、端子ハウジング21が筐体の開口に嵌合してその回転が規制されていても、メインハウジング22(コネクタ本体)は揺動することができる。図5と図6において記号FPが示す範囲が、端子ハウジング21が固定された状態でメインハウジング22が揺動可能であることを顕著に示している。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。上記実施例では、コネクタ20は、PCUに電力を供給するためのコネクタであった。しかし、コネクタ20は、電気機器の筐体に接続される限りにおいて、任意の構成を採用できる。例えば、電気機器は、車両に搭載される機器に限定されず、車両以外の移動体に搭載されてもよい。また、電気機器が接続される先は、PCUに限定されず、ECU等の任意の電気機器であってよい。また、上記実施例では、筐体側端子19を雄側端子とし、コネクタ端子29を雌側端子とした。しかし、筐体側端子19を雌側端子とし、コネクタ端子29を雄側端子として構成してもよい。また、雄雌の区別の無い接続端子を利用して、筐体側端子19とコネクタ端子29とを構成してもよい。また、上記実施例では、締結部28の位置として締結部28の中心C1を用い、弾性部材25の位置として弾性部材25の中心C2を用いた。しかしこれらは任意に変更可能であり、例えば、締結部28の位置として締結部28の重心を用い、弾性部材25の位置として弾性部材25の重心を用いてもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10、10a…筐体
11、11a…突出部
13…支持面
19…筐体側端子
20、20a…コネクタ
21…端子ハウジング
22…メインハウジング
23…コネクタケース
25…弾性部材
26…接続金具
28、28a…締結部
29…コネクタ端子
32…配線
31、33…ボルト
111…筐体側接触面
211…ツメ
221…溝
222…端子ハウジング収容部
223…配線固定部
281…コネクタ側接触面

Claims (2)

  1. 電気機器の筐体に固定されるコネクタであり、
    コネクタ本体と、
    筐体側端子と接触するコネクタ端子であって、前記コネクタ本体の前記筐体への挿抜方向に移動可能に前記コネクタ本体に支持されているコネクタ端子と、
    前記コネクタ端子を前記コネクタ本体に連結している弾性部材と、
    前記コネクタ本体を前記筐体に締結する締結部であって、前記コネクタの重心位置と前記弾性部材との間に位置するように前記コネクタ本体に設けられている締結部と、
    を備える、コネクタ。
  2. 前記コネクタが前記筐体に接続された状態における前記締結部と前記筐体との接触面が前記挿抜方向に対して傾斜しており、
    前記接触面は、前記コネクタの抜去方向に進むにつれて前記弾性部材から離れる方向に傾斜している、請求項1に記載のコネクタ。
JP2017198501A 2017-10-12 2017-10-12 コネクタ Active JP6878241B2 (ja)

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