JP6877242B2 - 回転電機の固定子およびその製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、回転電機の固定子およびその製造方法に関する。
回転電機の固定子において、渡り線や中性線が、固定子の軸方向の端面に沿って配置される場合がある。この場合には、振動および外力による脱落または損傷を防止するために、渡り線や中性線を結束部材によって固定することが一般的である。例えば、特許文献1のように、固定子のヨーク部の外周部に設けた切欠部に、絶縁糸を用いて渡り線や中性線を固定する構造が提案されている。
また、近年の電気機器に対しては小型化の要望が強く、特に回転電機に対しては軸方向寸法の短縮(薄型化)が求められている。特許文献2では、アウターロータ型の固定子の径方向内側に設けた当板に、渡り線と中性線を沿わせて配置することにより、軸方向寸法を短縮する方法が提案されている。
巻上機用の回転電機においては、設置スペースの制約から、特に軸方向寸法の短縮が求められている。巻上機のように薄型で高トルク出力を実現する必要のある回転電機には、アウターロータ型の回転電機が有効である。
特許第5564306号公報 特許平11−89152号公報
しかしながら、従来の技術では、固定強度の維持と、軸方向寸法の短縮とを両立することが困難であるという問題があった。
例えば特許文献1に記載の技術では、固定子コイルの端面に、渡り線とその固定部材とを設置するため、回転電機の軸方向寸法(厚み)が増加し、薄型化が困難である。また、例えば、特許文献2の技術では、当板に沿わせた渡り線が当板に固定されておらず、振動などの外力に起因する渡り線や中性線の脱落または損傷を防止することができない。
この発明はこのような問題点を解消するためになされたものであり、固定強度の維持と、軸方向寸法の短縮とを、よりよく両立することができる、回転電機の固定子およびその製造方法を提供することを目的とする。
この発明に係る、アウターロータ型の回転電機の固定子は、集中巻き方式で巻回されたコイルと、渡り線および中性線のうち少なくとも一方を含む配線と、配線を固定する、配線固定樹脂部と、を備え、配線固定樹脂部は、配線を、コイルに対して、固定子の径方向内側に、かつ、固定子の軸方向において整列する位置に固定し、固定子は、配線を整列させるための整列溝を備える。
特定の態様によれば、上述の回転電機の固定子の製造方法は、配線の線径に応じて、整列ピンの径を決定するステップと、決定された径の整列ピンを、整列ピンと同一の材料から形成される芯棒に取り付けるステップと、配線を、整列ピンに沿って配置するステップと、芯棒および整列ピンに沿って配線固定樹脂部を成形するステップと、を備える。
また、特定の態様によれば、上述の回転電機の固定子の製造方法は、軸方向位置が異なる同心円状の段差部を有する成形金型を用いて実施されるものであり、方法は、配線を、段差部に配置するステップと、段差部に沿って配線固定樹脂部を成形するステップと、を備える。
また、この発明に係る、アウターロータ型の回転電機の固定子は、集中巻き方式で巻回されたコイルと、渡り線および中性線のうち少なくとも一方を含む配線と、配線を固定する、配線固定樹脂部と、を備え、配線固定樹脂部は、配線を整列させるための樹脂製整列ピンを備え、配線固定樹脂部は、配線を、コイルに対して、固定子の径方向内側に、かつ、固定子の軸方向において整列する位置に固定する。
特定の態様によれば、上述の回転電機の固定子の製造方法は、配線の線径に応じて、樹脂製整列ピンの径を決定するステップと、決定された径の樹脂製整列ピンを芯棒に配置するステップと、配線を、樹脂製整列ピンに沿って配置するステップと、芯棒に沿って、樹脂製整列ピンを備える配線固定樹脂部を成形するステップと、を備える。
特定の態様によれば、芯棒は、軸方向位置が異なる同心円状の段差部を有し、樹脂製整列ピンは、段差部に配置される。
この発明に係る、アウターロータ型の回転電機の固定子およびその製造方法によれば、固定強度の維持と、軸方向寸法の短縮とを、よりよく両立することができる。
この発明の実施の形態1に係るアウターロータ型の回転電機の固定子の構成の例を示す図である。 図1の固定子の構成の例を示す図である。 図1のアウターロータ型回転電機の部分断面図である。 図1の固定子鉄心を構成する鋼板の形状の例を示す図である。 図4の鋼板を積層して構成される分割積層鉄心の構成の例を示す図である。 図5の分割積層鉄心を連結して構成される固定子鉄心の一部を示す図である。 図5の分割積層鉄心に絶縁部材等が設けられた状態の構成の例を示す図である。 図3のスリットと配線との位置関係を説明する図である。 図1の固定子鉄心の一部を示す図である。 実施の形態1に係る成形金型の一部をなす芯棒の構成の例を示す図である。 図10の芯棒が使用される際の、固定子鉄心と芯棒との位置関係を示す図である。 実施の形態1の変形例に係る芯棒の構成の例を示す図である。 図12の芯棒と固定子鉄心との位置関係等を示す図である。 この発明の実施の形態2に係るアウターロータ型の回転電機の固定子を含む構成の例を示す図である。 実施の形態2に係る成形金型の一部をなす芯棒の構成の例を示す図である。 図15の芯棒が使用される際の、固定子鉄心と芯棒との位置関係を示す図である。 配線の軸方向範囲と、絶縁部材の最大軸方向寸法との関係を示す図である。 実施の形態2の変形例に係る芯棒の構成の例を示す図である。 図18の芯棒と固定子鉄心との位置関係等を示す図である。 図8の整列ピンの径を決定するための演算の一例を説明する図である。 図8の整列ピンの径を決定するための演算の別の例を説明する図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1および図2に、本発明の実施の形態1に係る固定子10の構成の例を示す。図1は固定子10の斜視図であり、図2は図1のB−B線に沿った部分断面図である。固定子10は、アウターロータ型の回転電機の固定子である。以下、本明細書において、とくに断らない限り、「軸方向」「径方向」および「周方向」とは、それぞれ回転電機の軸方向、径方向および周方向(これらは、それぞれ固定子10の軸方向、径方向および周方向に一致する)を基準として定義される。
固定子10は、固定子鉄心100と、固定子鉄心100を封止する成形樹脂部140とを備える。また、固定子10は、渡り線および中性線のうち少なくとも一方を含む配線130を備える。成形樹脂部140は、配線130を固定する配線固定樹脂部600を備える。本実施形態では、配線固定樹脂部600は、固定子鉄心100の周辺から、固定子10の径方向内側に向かって張り出している。
固定子10は、配線130を整列させるための整列溝150を備える。本実施形態では、配線130は配線固定樹脂部600の内部に配置されており、整列溝150は配線固定樹脂部600に形成される。整列溝150は、配線130が存在しない領域を構成する。配線130は、整列溝150の間を通るように配置されている。整列溝150の深さ、形状、数、ピッチ、等は、回転電機に使用する電線の仕様や、樹脂の絶縁性能等に応じて、任意に設定することができる。
整列溝150の配置は、配線130を整列させることが可能なものであればどのようなものであってもよいが、本実施形態では、配線固定樹脂部600において、固定子10の径方向および周方向に、それぞれ等間隔に配置されている。
固定子10の外周面(固定子外周面105)は、回転子の内周面と対向する。図1の例では、固定子10の外周面において、固定子鉄心100の外周面の一部が露出しているが、変形例として、固定子鉄心100の外周面の全体が覆われてもよい。例えば成形樹脂部140が固定子鉄心100の外周面の全体を覆ってもよく、覆う範囲は回転電機の性能等を考慮して適宜決定されてもよい。また、固定子鉄心100の内周面(固定子内周面106)が成形樹脂部140によって覆われていてもよい。
図3に、固定子10の一部を含む、アウターロータ型回転電機の部分断面図を示す。図示された回転電機は、フレーム170と、固定子10と、回転子200と、シャフト160とを備える。固定子10はフレーム170に固定される。回転子200は、固定子10に対して径方向外側に配置され、回転子200の内周面220が固定子10の外周面105と対向する。シャフト160は中心軸Sに対応して設けられる。シャフト160はフレーム170に固定されており、ベアリング240を介して、回転子200を連結される。
図3の例では、フレーム170と固定子10との固定は、ボルト180によって締結する構造によって実現されているが、他の方法によって固定されてもよく、例えば接着材によって固定されてもよく、焼嵌めによって固定されてもよい。固定子鉄心100の周囲にはコイル120が巻回されており、固定子鉄心100と、コイル120との間には、これらを絶縁するための絶縁部材110が配置される。図3の例では、固定子鉄心100は、コイル120および絶縁部材110によって覆われている。
絶縁部材110は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂で予め成形された部品を用いて構成されてもよく、樹脂成形品(熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を固定子鉄心100に一体成形して得られるもの)を用いて構成されてもよく、接着剤を塗布して硬化させた絶縁構造を用いて構成されてもよく、コイル120を巻回する部位に貼り付けられる絶縁薄膜を用いて構成されてもよい。
この絶縁部材110に電線が巻回されることにより、コイル120が形成される。本発明では、コイル120は集中巻き方式で巻回される。このため軸方向寸法を短縮することが容易である。
絶縁部材110は、径方向内側に、電線誘導用のスリット250(図7等にも示す)を有する。コイル120と、配線130とは、このスリット250を通過する電線(配線130の一部を構成してもよい)により、電気的に接続される。すなわち、配線130は、コイル120からスリット250を通って引き出されている。
絶縁部材110は、コイル120の周囲に、所定の軸方向寸法を有して形成されるが、スリット250は、絶縁部材110において最も軸方向寸法が大きくなる部分に比較して、軸方向寸法が小さく構成される部分であるということができる。または、スリット250は、絶縁部材110の全体が占める軸方向範囲のうち、一部において絶縁部材110(またはその材料)が存在しない範囲であるということができる。
このようなスリット250を設けることにより、配線130の全体が、コイル120または絶縁部材110が占める軸方向範囲に収まるよう配置することができるので、固定子10の軸方向寸法の短縮(薄型化)が可能となる。とくに、配線固定樹脂部600によって、配線130を、コイル120に対して径方向内側に、かつ、軸方向において整列する位置に固定することが可能となる。ここで、「配線130がコイル120に対して軸方向において整列する位置にある」とは、例えば、配線130の全体がコイル120の軸方向位置範囲内に収まる状態や、複数の配線130すべてについて、各配線130の少なくとも一部が、コイル120の軸方向位置範囲内に存在する状態をいう。
配線130は、コイル120から、スリット250を通って、固定子10の径方向内側に向かって引き出され、回転電機の設計に応じて結線される。配線130は、固定子鉄心100の径方向内側に整列するように配置され、配線固定樹脂部600によって封止され固定される。
なお、配線130の周囲に配線固定樹脂部600を成形する際には、配線130に対してある程度の成形射出圧力が作用するが、整列溝150(または成形金型のうち整列溝150に対応する部分)が存在しているので、隣り合う配線130が互いに接触することがない。このように、整列溝150により、絶縁性能の低下が抑制される。
固定子鉄心100の反結線側(軸方向において配線130と反対側)の座面が、フレーム170に締結ボルト180で固定される。さらに、シャフト160がフレーム170に固定される。
回転子200の回転子内周面220には、複数の永久磁石210が固定される。永久磁石210は、固定子鉄心100の外周面105に対向して配置される。永久磁石210は、例えば周方向に等間隔に配置される。永久磁石210は、そのS極とN極により、回転電機の設計に従って所望の磁界が得られるように配置される。
回転子200には、回転電機の用途に応じ、回転電機の回転を他の機器を伝達させるための構成が設けられてもよい。本実施形態では、回転電機は昇降機用の巻上機に用いられるものであり、回転子200の回転中心付近に、ロープを吊り上げるための綱車230が設けられている。回転子200の内周面は、ベアリング240を介して、シャフト160に回転自在に支持されている。
本実施形態では、回転電機は昇降機用の巻上機に用いられるものであるが、変形例として、回転電機は他の機械に用いられるものであってもよく、その場合には、綱車230に代えて、回転子200の回転を推力に変換するための構成、回転子200の回転を別の駆動体に伝達するための構成(ギア等)、またはその他の構成(ファン等)を備えてもよい。
次に、固定子10の製造方法について説明する。
図4に、固定子10の固定子鉄心100を構成する鋼板90の形状の例を示す。鋼板90は、例えば、プレス金型を用いて、電磁鋼板または珪素鋼板を所望の形状に打ち抜くことによって製造可能である。この鋼板90において、鋼板内径部91の形状は任意であるが、円弧にすることが望ましく、また、円弧にする場合には、その径を固定子鉄心100の内径に合わせて設計することが望ましい。また、鋼板内径部91の形状およびサイズ等は、回転電機の機能への影響を考慮して決定されてもよい。
鋼板90において、鋼板外径部92の形状は任意であるが、円弧にすることが望ましく、また、円弧にする場合には、その径を回転子200との隙間に合わせて設計することが望ましい。また、鋼板外径部92の形状およびサイズ等は、回転電機の機能への影響等を考慮して決定されてもよい。
図5に、鋼板90を積層して構成される分割積層鉄心190の構成の例を示す。分割積層鉄心190は、内周側に形成されるコアバック部104と、コアバック部104から外周側に延びるティース部103とを備える。ティース部103の外周面は、固定子外周面105を構成する。コアバック104の内周面は、固定子内周面106を構成する。
図6に、分割積層鉄心190を連結して構成される固定子鉄心100の一部を示す。分割積層鉄心190は、一円を構成するように、周方向に連結される。分割積層鉄心190を、周方向に所望の数量だけ連結することにより、固定子鉄心100が構成される。
なお、図6は、固定子10のうち固定子鉄心100の一部のみを抜き出して示すものであって、分割積層鉄心190上に他の構造(絶縁部材110等)を形成する前に分割積層鉄心190を連結することが必須であるわけではない。また、本実施例では、図6に示すように分割積層鉄心190を周方向に連結して固定子鉄心100を構成しているが、分割されていない鉄心(例えば一円鉄心)を用いても、本発明の効果を同様に得ることができる。
図7に、分割積層鉄心190に絶縁部材110等が設けられた状態の構成の例を示す。ティース部103の周囲に絶縁部材110が設けられる。絶縁部材110は、固定子鉄心100と、コイル120(後に巻回される)とを絶縁するための部材である。
絶縁部材110は、例えば、熱可塑性樹脂(例えばポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミド等)を用いて予め形成された絶縁部品であってもよい。または、絶縁部材110は、熱硬化性樹脂(BMC、フェノール等)で予め成形された絶縁部品であってもよい。または、絶縁部材110は、固定子鉄心100を成形金型内に配置し、前述の熱可塑性成形樹脂または熱硬化性成形樹脂を金型内に充填し固化させる一体成形法によって形成される絶縁構造であってもよい。または、絶縁部材110は、接着剤を塗布して硬化させることによって形成される絶縁構造であってもよい。または、絶縁部材110は、コイル120を巻回する部位に絶縁フィルムを貼り付けることによって形成される絶縁構造であってもよい。または、絶縁部材110は、上記の方法を組み合わせて形成または製造されてもよい。
本実施形態では、絶縁部材110はスリット250を備える。スリット250は、コイル120から径方向内側に配線130を引き出すための、電線誘導用のスリットである。固定子鉄心100(または各分割積層鉄心190)の各ティース部103(図5等)について、絶縁部材110の周りに電線を巻回し、これによってコイル120を形成する。本発明では、集中巻き方式のコイル120を用いる。集中巻き方式のコイル120を用いることにより、固定子10の軸方向寸法が短縮可能となる。
図8を用いて、スリット250と配線130との位置関係を説明する。コイル120を巻回した後に、絶縁部材110のスリット250を通して、コイル120から固定子鉄心100の径方向内側に配線130を引き出す。ここで、スリット250における絶縁部材110の軸方向寸法H1が、絶縁部材110の最大軸方向寸法H0よりも小さくなるように形成し、とくにその差H0−H1が配線130の径よりも大きくなるように形成する。このようにすると、配線130を引き出す際にH0を超えてはみ出すことがなく、配線130の全体が、絶縁部材110が存在する軸方向位置範囲(図8ではH0で示す範囲)内に収まるので、固定子10の軸方向寸法の短縮(薄型化)の効果が得られる。
また、配線130は配線固定樹脂部600によって固定されているので、ある程度の固定強度を実現することができる。すなわち、固定強度の維持と、軸方向寸法の短縮とを、よりよく両立することができる。
次に配線130の整列配線工程について説明する。
図9に、固定子鉄心100の一部を示す。分割積層鉄心190のティース部103にコイル120が巻回され、各分割積層鉄心190が一円に連結されている。
図10に、成形金型の一部をなす芯棒300の構成の例を示す。芯棒300の天面310には、配線を整列させるための整列ピン400が配置されている。なお、天面とは、例えば芯棒300の軸方向の端面または芯棒300の軸方向端部における領域を意味するが、必ずしも平面には限らず、また単一の面でなくともよい。整列ピン400は、例えば軸方向に延びる円筒状部材である。また、整列ピン400は、例えば周方向に等間隔に配列される。さらに、整列ピン400は、例えば径方向に等間隔に配列される。整列ピン400の材質は任意であるが、例えば芯棒300と同一の材料から形成することができる。
図8および図11を用いて、芯棒300が使用される際の、固定子鉄心100と芯棒300との位置関係を示す。固定子鉄心100の固定子内周面106を、図8および図11に示すように、成形金型の芯棒300の外周面と接触させて配置する。この接触は、例えば面どうしが接合するように形成される。芯棒300の天面310の軸方向位置は、例えばコイル120の軸方向端面の位置と一致する。整列ピン400は整列溝150に対応する。すなわち、芯棒300を配置して配線固定樹脂部600を成形する際に整列ピン400が占めていた空間に、整列溝150が形成される。
芯棒300の天面310の端部には滑らかなR形状(例えば0.3〜2mm)を形成することにより、コイル120等の軸方向位置がずれている場合でも、配線130が損傷することなく配置することができる。
コイル120から引き出された配線130は、整列ピン400(例えば直径2〜10mm)に沿って、周方向に曲げられる。周方向に曲げられて配置された状態の配線130と、図示していない他の電線(例えば他の中性線)とが結線される。
整列ピン400の半径は、配線130の許容曲げ半径(例えばR=0.1〜5.0mm)以上となるように形成される。このようにすることで、配線130を曲げる時に不具合(絶縁被膜の損傷等)を防止できる。整列ピン400は製品の仕様等に応じて、配置を任意に設計することができる。例えば図8のように、整列ピン400のピッチ910を変えずに直径を変更することにより、様々な直径の配線130に応じた形状の整列溝150を形成することができる。
図12に、実施の形態1の変形例に係る芯棒301の構成の例を示す。芯棒301は、その天面311に段差部を有する。段差部は、軸方向位置が異なる同心円状に形成される。また、段差部の各段差に沿って配線130が配線可能となるように形成されている。
図13に、芯棒301と固定子鉄心100との位置関係等を示す。配線130のうち最上段に配置されるもの(すなわち、配線130のうち、その軸方向位置が、固定子鉄心100の軸方向位置から最も隔たっているもの)の、上端(すなわち、固定子鉄心100の軸方向位置から最も隔たった点)の位置が、絶縁部材110の上端の位置と一致するか、またはこれより下方にある。また、配線130全体が配置される軸方向範囲H2は、絶縁部材110の軸方向範囲H0と一致するか、または軸方向範囲H0内にある。このように設計することにより、配線130を適切に固定させつつ、固定子10の軸方向寸法を短縮することができる。
芯棒301のように、天面311に段差を設けることにより、配線130間の絶縁距離を長くすることができる。このため、固定子10の軸方向寸法を短縮しつつ、絶縁性能を向上させることができる。
整列ピン400の配置は、製品の仕様等に応じて、任意に設計することができる。例えば図13のように、整列ピン400のピッチ910を変えずに直径を変更することにより、様々な直径の配線130に応じた形状の整列溝150を形成することができる。
次に、固定子10の製造方法について説明する。固定子10の製造方法は、以下のような成形工程を備える。
まず、配線130の線径に応じて、整列ピン400の径(直径または半径)を決定する。この決定は、人間が行ってもよいし、コンピュータが行ってもよい。例えば、コンピュータが配線130の線径を取得し、これに基づく演算を行って整列ピン400の径を決定してもよい。演算の具体的内容は当業者が適宜設計可能である。
次に、決定された径の整列ピン400を芯棒(芯棒300または芯棒301)に取り付ける。整列ピン400は、例えば図10または図12に示すように配列され、芯棒に固定される。また、芯棒は、異なる径の整列ピン400が選択的に取り付け可能となるように形成されている。整列ピン400を芯棒に固定する構成は任意に設計することができ、ねじ式であってもよいし、はめ込み式であってもよいし、除去可能な接着剤を用いてもよい。
次に、コイル120を、芯棒(整列ピン400が取り付けられた状態のもの)に対して配置する。例えば、予めコイル120を固定子鉄心100および絶縁部材110の周りに巻き付けておき、固定子鉄心100を芯棒に対して配置することにより、コイル120を配置することができる。
次に、配線130を整列ピン400に沿って配置する。例えば上述のように、配線130がコイル120から引き出され、整列ピン400の円筒面に沿って、周方向に曲げられる。段差部を有する芯棒301を用いる場合には、配線130は段差部に配置され、とくに、各配線130はそれぞれ異なる段に配置される。また、このようにして配置された状態の配線130と、図示していない他の電線(例えば他の中性線)とが結線される。
次に、成形金型(例えば芯棒および整列ピン400)に沿って配線固定樹脂部600を成形する。この成形は、例えば射出成形処理によって実行される。また、この成形は、例えば、配線固定樹脂部600が配線130を封止するように行われる。段差部を有する芯棒301を用いる場合には、段差に沿って配線固定樹脂部600を成形する。
成形に用いられる樹脂は、例えば、熱可塑性樹脂(例えばポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミド、ポリアセタール等)であってもよいし、熱硬化性樹脂(BMC、SMC、フェノール、エポキシ樹脂、ワニス等)であってもよい。また、これらの材料のうちから、回転電機および最終製品(回転電機を備える製品)等の要求仕様に合わせて選定されてもよい。
樹脂成形が行われる際(すなわち、配線固定樹脂部600によって配線130が封止される際)には、整列ピン400は、成形射出圧力で配線130が接触するという事態を防止する。これにより、絶縁性能の低下が防止される。
このようにして配線固定樹脂部600を成形し、固化させた後に、成形金型(芯棒300または芯棒301を含む)から固定子10を離脱させる。配線固定樹脂部600の役割の一つは、配線130を固定し、脱落による電線の損傷を防止することである。配線固定樹脂部600の厚み寸法が配線130の直径と同じであっても、脱落防止の役割を果たすことができる。
従来技術(例えば先行文献2に記載される保護カバーを有する構造)と比較すると、本発明の実施の形態1に係る固定子10は、軸方向寸法が短く(薄型であり)、固定子鉄心100の径方向内側のスペースの設計自由度が向上する。上記の製造方法により、配線130を固定子鉄心100の径方向内側に配置することができるようになるので、全体の軸方向寸法を薄型化することができる。また、配線130は配線固定樹脂部600により固定されるので、固定子10を振動および外力から保護することが可能である。
本実施形態の固定子10は、アウターロータ用の固定子であり、特に巻上機用の回転電機に適用できるが、他の機器への適用も可能である。
実施の形態2.
実施の形態2は、実施の形態1において、配線130を整列させるための構造を変更するものである。以下、実施の形態1との相違点等を説明する。
図14に、実施の形態2に係る固定子10を含む構成の例を示す。図14は、実施の形態1における図3に対応する図である。実施の形態2では、実施の形態1と異なり、配線固定樹脂部600が、配線130を整列させるための樹脂製整列ピン550を備える。このように、樹脂製整列ピン550を備える配線固定樹脂部600は、配線130を、コイル120に対して径方向内側に、かつ、軸方向において整列する位置に固定する。
このような樹脂製整列ピン550を用いて配線130を配置することにより、固定子10の軸方向寸法を短く構成することが可能となり、これによって、例えば安価な回転電機の固定子を得ることができる。
次に、実施の形態2に係る配線130の整列配線工程について説明する。
図15に、実施の形態2に係る成形金型の一部をなす芯棒500の構成の例を示す。芯棒500の天面510には、配線を整列させるための樹脂製整列ピン550が配置されている。樹脂製整列ピン550は、例えば軸方向に延びる円筒状部材である。また、樹脂製整列ピン550は、例えば周方向に等間隔に配列される。さらに、樹脂製整列ピン550は、例えば径方向に等間隔に配列される。
図16を用いて、芯棒500が使用される際の、固定子鉄心100と芯棒500との位置関係を示す。固定子鉄心100の固定子内周面106を、図16に示すように、成形金型の芯棒500の外周面と接触させて配置する。この接触は、例えば面どうしが接合するように形成される。芯棒500の天面510の軸方向位置は、例えばコイル120の軸方向端面の位置と一致する。
芯棒500の天面510の端部には滑らかなR形状(例えば0.3〜2mm)を形成することにより、コイル120等の軸方向位置がずれている場合でも、配線130が損傷することなく配置することができる。
コイル120から引き出された配線130は、樹脂製整列ピン550(例えば直径2〜10mm)に沿って、周方向に曲げられる。周方向に曲げられて配置された状態の配線130と、図示していない他の電線(例えば他の中性線)とが結線される。
樹脂製整列ピン550の半径は、配線130の許容曲げ半径(例えばR=0.1〜5.0mm)以上となるように形成される。このようにすることで、配線130を曲げる時に不具合(絶縁被膜の損傷等)を防止できる。樹脂製整列ピン550は製品の仕様等に応じて、配置を任意に設計することができる。
図17に示す様に、配線130の軸方向範囲H3が、絶縁部材110の最大軸方向寸法H0よりも小さくなるように形成される。とくに、配線130の全体が、絶縁部材110が存在する軸方向位置範囲(図17ではH0で示す範囲)内に収まるようにすれば、固定子10の軸方向寸法の短縮(薄型化)の効果が得られる。
図18に、実施の形態2の変形例に係る芯棒501の構成の例を示す。芯棒501は、その天面511に段差部を有する。段差部は、軸方向位置が異なる同心円状に形成される。また、段差部の各段差に沿って配線130が配線可能となるように形成されている。
図19に、芯棒501と固定子鉄心100との位置関係等を示す。配線130のうち最上段に配置されるもの(すなわち、配線130のうち、その軸方向位置が、固定子鉄心100の軸方向位置から最も隔たっているもの)の、上端(すなわち、固定子鉄心100の軸方向位置から最も隔たった点)の位置が、絶縁部材110の上端の位置と一致するか、またはこれより下方にある。また、配線130全体が配置される軸方向範囲H4は、絶縁部材110の軸方向範囲H0と一致するか、または軸方向範囲H0内にある。このように設計することにより、配線130を適切に固定させつつ、固定子10の軸方向寸法を短縮することができる。
芯棒501のように、天面511に段差を設けることにより、配線130間の絶縁距離を長くすることができる。このため、固定子10の軸方向寸法を短縮しつつ、絶縁性能を向上させることができる。
樹脂製整列ピン550の配置は、製品の仕様等に応じて、任意に設計することができる。例えば図19のように、樹脂製整列ピン550のピッチ910を変えずに直径を変更することにより、様々な直径の配線130に応じた構成を実現することができる。
次に、実施の形態2に係る固定子10の製造方法について説明する。実施の形態2に係る固定子10の製造方法は、以下のような成形工程を備える。
まず、配線130の線径に応じて、樹脂製整列ピン550の径(直径または半径)を決定する。この決定は、人間が行ってもよいし、コンピュータが行ってもよい。例えば、コンピュータが配線130の線径を取得し、これに基づく演算を行って樹脂製整列ピン550の径を決定してもよい。演算の具体的内容は当業者が適宜設計可能である。
次に、決定された径の樹脂製整列ピン550を、芯棒(芯棒500または芯棒501)に配置する。樹脂製整列ピン550は、例えば図15、図17、図18または図19に示すように配列され、芯棒に固定される。また、芯棒は、異なる径の樹脂製整列ピン550が選択的に取り付け可能となるように形成されている。なお、樹脂製整列ピン550と芯棒との固定は、後に取り外しが可能となるように構成される。例えば、固定子10を成形金型から離脱させる時点で、樹脂製整列ピン550が配線固定樹脂部600の一部として固定子10とともに離脱するように構成される。
次に、コイル120を、芯棒(樹脂製整列ピン550が配置された状態のもの)に対して配置する。例えば、予めコイル120を固定子鉄心100および絶縁部材110の周りに巻き付けておき、固定子鉄心100を芯棒に対して配置することにより、コイル120を配置することができる。
次に、配線130を樹脂製整列ピン550に沿って配置する。例えば実施の形態1のように、配線130がコイル120から引き出され、樹脂製整列ピン550の円筒面に沿って、周方向に曲げられる。段差部を有する芯棒501を用いる場合には、配線130は段差部に配置され、とくに、各配線130はそれぞれ異なる段に配置される。また、このようにして配置された状態の配線130と、図示していない他の電線(例えば他の中性線)とが結線される。
次に、成形金型(例えば芯棒)および樹脂製整列ピン550に沿って配線固定樹脂部600を成形する。この成形は、例えば射出成形処理によって実行される。また、この成形は、例えば、配線固定樹脂部600が配線130を封止するように行われる。段差部を有する芯棒501を用いる場合には、段差に沿って配線固定樹脂部600を成形する。
成形に用いられる樹脂は、例えば、熱可塑性樹脂(例えばポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミド、ポリアセタール等)であってもよいし、熱硬化性樹脂(BMC、SMC、フェノール、エポキシ樹脂、ワニス等)であってもよい。また、これらの材料のうちから、回転電機および最終製品(回転電機を備える製品)等の要求仕様に合わせて選定されてもよい。
樹脂成形が行われる際(すなわち、配線固定樹脂部600によって配線130が封止される際)には、樹脂製整列ピン550は、成形射出圧力で配線130が接触するという事態を防止する。これにより、絶縁性能の低下が防止される。
このようにして配線固定樹脂部600を成形し、固化させた後に、成形金型(芯棒500または芯棒501を含む)から固定子10を離脱させる。このとき、樹脂製整列ピン550は配線固定樹脂部600の一部として残り、配線130の位置を固定する。すなわち、実施の形態2では、樹脂製整列ピン550を備える配線固定樹脂部600が成形される。なお、このような工程を可能にする樹脂製整列ピン550および配線固定樹脂部600の材質は、当業者が適宜選択可能である。
配線固定樹脂部600の役割の一つは、配線130を固定し、脱落による電線の損傷を防止することである。配線固定樹脂部600の厚み寸法が配線130の直径と同じであっても、脱落防止の役割を果たすことができる。
従来技術(例えば先行文献2に記載される保護カバーを有する構造)と比較すると、本発明の実施の形態2に係る固定子10は、軸方向寸法が短く(薄型であり)、固定子鉄心100の径方向内側のスペースの設計自由度が向上する。上記の製造方法により、配線130を固定子鉄心100の径方向内側に配置することができるようになるので、全体の軸方向寸法を薄型化することができる。また、配線130は配線固定樹脂部600により固定されるので、固定子10を振動および外力から保護することが可能である。
本実施形態の固定子10は、アウターロータ用の固定子であり、特に巻上機用の回転電機に適用できるが、他の機器への適用も可能である。
このように、本発明の実施の形態1および2によれば、アウターロータ型の回転電機において、軸方向寸法が小さい(すなわち薄型の)固定子を提供することができる。とくに、固定子は、周方向に一円に連結された固定子鉄心、または、一体で作られた固定子鉄心と、各ティースに組みつけられた絶縁部材と、絶縁部材に巻回されたコイルと、各ティースのコイルから固定子鉄心の径方向内側に引き出された配線と、配線を封止する配線固定樹脂部と、配線固定樹脂部内の配線を整列させるための構造(整列溝または樹脂製整列ピン)とを備える。
実施の形態1および2に係る固定子によれば、配線を径方向内側に配置することができるので、軸方向寸法の短縮(すなわち薄型化)を実現することができる。また、振動や外力に起因する配線の脱落や損傷を防止することができる。また、その配線固定樹脂部の形状により、オイルを排出する機能(例えば特許文献2で提案されている機能)も有するように構成することが可能である。
実施の形態1および2において、整列ピン400の径を決定するための演算は、任意に設計可能であるが、一例を以下に示す。なお、以下では整列ピン400を例として説明するが、樹脂製整列ピン550についても同様に適用可能である。
図20に示すように、配線130の半径をrとし、整列ピン400の半径をr1とする。また、L1およびL2を整列ピン400の位置(すなわち芯棒300の軸から各整列ピン400の軸までの距離)とし、ピッチ910の大きさをΔLとする。この例ではΔL=L2−L1である。配線130と、その両側の整列ピン400との隙間の大きさをΔdとする。Δdは、配線130の製造上の寸法公差と、組み立て時の余裕とを含んでもよい。
図20のような配置では、次の式が成立する。
ΔL=2×(r+Δd+r1) … (式1)
すなわち、
ΔL−2×Δd=2×(r+r1) … (式2)
式1または式2において、ΔLおよびΔdを定数とすれば、配線130の線径(ここでは半径r)に応じて、整列ピン400の径(ここでは半径r1)を決定することができる。なお、ΔLおよびΔdの値は、例えば当業者が事前に決定しておいてもよい。
図21に、図20とは異なる例を示す。図21における配線130の半径r’は、図20に示すrよりも小さい。上述の式1または式2によれば、この場合には、図21における整列ピン400の半径r2は、図20に示すr1よりも大きくなる。
式1および式2の左辺は、組み立て作業時に有用な余裕の大きさに対応する。例えば式2の左辺を定数と考えると、配線130の径が小さくなるにつれ、整列ピン400の径が大きくなる。このようにして整列ピン400の経を決定することにより、配線130をより適切に固定することができる。
10 固定子、100 固定子鉄心、110 絶縁部材、120 コイル、130 配線、150 整列溝、300,301,500,501 芯棒、400 整列ピン、550 樹脂製整列ピン、600 配線固定樹脂部。

Claims (6)

  1. アウターロータ型の回転電機の固定子であって、
    集中巻き方式で巻回されたコイルと、
    渡り線および中性線のうち少なくとも一方を含む配線と、
    前記配線を固定する、配線固定樹脂部と、
    を備え、
    前記配線固定樹脂部は、前記配線を、前記コイルに対して、前記固定子の径方向内側に、かつ、前記固定子の軸方向において整列する位置に固定し、
    前記配線固定樹脂部には、前記配線を整列させるための空間である整列溝が形成され
    前記配線は、前記整列溝間の前記配線固定樹脂部に埋設されている
    ことを特徴とする、回転電機の固定子。
  2. アウターロータ型の回転電機の固定子であって、
    集中巻き方式で巻回されたコイルと、
    渡り線および中性線のうち少なくとも一方を含む配線と、
    前記配線を固定する、配線固定樹脂部と、
    を備え、
    前記配線固定樹脂部は、前記配線を、前記コイルに対して、前記固定子の径方向内側に、かつ、前記固定子の軸方向において整列する位置に固定し、
    前記固定子は、前記配線を整列させるための整列溝を備え、
    前記配線は、前記整列溝間の前記配線固定樹脂部に埋設されている
    ことを特徴とする、回転電機の固定子の製造方法であって、
    前記配線の線径に応じて、整列ピンの径を決定するステップと、
    決定された径の前記整列ピンを、前記整列ピンと同一の材料から形成される芯棒に取り付けるステップと、
    前記配線を、前記整列ピンに沿って配置するステップと、
    前記芯棒および前記整列ピンに沿って前記配線固定樹脂部を成形するステップと、
    を備える、回転電機の固定子の製造方法。
  3. アウターロータ型の回転電機の固定子であって、
    集中巻き方式で巻回されたコイルと、
    渡り線および中性線のうち少なくとも一方を含む配線と、
    前記配線を固定する、配線固定樹脂部と、
    を備え、
    前記配線固定樹脂部は、前記配線を、前記コイルに対して、前記固定子の径方向内側に、かつ、前記固定子の軸方向において整列する位置に固定し、
    前記固定子は、前記配線を整列させるための整列溝を備え、
    前記配線は、前記整列溝間の前記配線固定樹脂部に埋設されている
    ことを特徴とする、回転電機の固定子の製造方法であって、
    前記方法は、軸方向位置が異なる同心円状の段差部を有する成形金型を用いて実施されるものであり、
    前記方法は、
    前記配線を、前記段差部に配置するステップと、
    前記段差部に沿って前記配線固定樹脂部を成形するステップと、
    を備える、回転電機の固定子の製造方法。
  4. アウターロータ型の回転電機の固定子であって、
    集中巻き方式で巻回されたコイルと、
    渡り線および中性線のうち少なくとも一方を含む配線と、
    前記配線を固定する、配線固定樹脂部と、
    を備え、
    前記配線固定樹脂部は、前記配線を整列させるための複数の樹脂製整列ピンを備え、
    前記複数の樹脂製整列ピンのそれぞれは、互いに別部材であり、
    前記配線固定樹脂部は、前記配線を、前記コイルに対して、前記固定子の径方向内側に、かつ、前記固定子の軸方向において整列する位置に固定し、
    前記配線は、前記樹脂製整列ピン間の前記配線固定樹脂部に埋設されている
    ことを特徴とする、回転電機の固定子。
  5. アウターロータ型の回転電機の固定子であって、
    集中巻き方式で巻回されたコイルと、
    渡り線および中性線のうち少なくとも一方を含む配線と、
    前記配線を固定する、配線固定樹脂部と、
    を備え、
    前記配線固定樹脂部は、前記配線を整列させるための樹脂製整列ピンを備え、
    前記配線固定樹脂部は、前記配線を、前記コイルに対して、前記固定子の径方向内側に、かつ、前記固定子の軸方向において整列する位置に固定し、
    前記配線は、前記樹脂製整列ピン間の前記配線固定樹脂部に埋設されている
    ことを特徴とする、回転電機の固定子の製造方法であって、
    前記配線の線径に応じて、前記樹脂製整列ピンの径を決定するステップと、
    決定された径の前記樹脂製整列ピンを芯棒に配置するステップと、
    前記配線を、前記樹脂製整列ピンに沿って配置するステップと、
    前記芯棒に沿って、前記樹脂製整列ピンを備える前記配線固定樹脂部を成形するステップと、
    を備える、回転電機の固定子の製造方法。
  6. 前記芯棒は、軸方向位置が異なる同心円状の段差部を有し、前記樹脂製整列ピンは、前記段差部に配置される、請求項5に記載の回転電機の固定子の製造方法。
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