JP6876911B2 - 電気的測定用カートリッジ、電気的測定装置及び電気的測定方法 - Google Patents

電気的測定用カートリッジ、電気的測定装置及び電気的測定方法 Download PDF

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Description

本技術は、電気的測定のための電気的測定用カートリッジに関する。より詳しくは、十分な封止性を有する電気的測定用カートリッジ、該電気的測定用カートリッジを用いた、電気的測定装置、電気的測定用キット及び電気的測定方法に関する。
近年、試料の電気的特性を測定し、その測定結果から生体試料の物性を判定したり、生体試料に含まれる細胞等の種類を判別したりすることが行われている(例えば、特許文献1)。また、測定される電気的特性としては、複素誘電率やその周波数分散(誘電スペクトル)等が挙げられる。複素誘電率やその周波数分散は、一般に、溶液に対して電圧を印加するための電極を備えた溶液保持器等を用い、電極間の複素キャパシタンス乃至複素インピーダンスを測定することで算出される。
このような測定を行う装置として、例えば、特許文献2には、「一対の電極と、上記一対の電極に対して交番電圧を所定の時間間隔で印加する印加手段と、上記一対の電極間に配される血液の誘電率を測定する測定手段と、血液に働いている抗凝固剤作用が解かれた以後から上記時間間隔で測定される血液の誘電率を用いて、血液凝固系の働きの程度を解析する解析手段と、を有する血液凝固系解析装置」が開示されている。
通常、前述した装置等で測定する際には、試料を収容した電気的測定用容器が用いられている。例えば、特許文献3には、「開口部及び試料保持部を有する容器と、前記試料保持部の少なくとも一部を密封する封止部と、前記試料保持部に固定された電極と、を備え、前記封止部は、前記試料保持部の密封部分と前記電極を間断する電気的測定用カートリッジ」が開示されている。
しかし、このような容器と蓋部とを備えた電気的測定用カートリッジにおいて、従来は、蓋部の先端を弾性のあるパッキンで製作して封止性の向上を図っていたため、材質の異なる二つの部材で蓋部を構成しなければならなかった。このため、二色成形や、個々に部品を製作した後で組み立てる等の工程が必要であった。
この問題に対し、パッキンを廃止して一材で蓋部を構成できれば、製造工程を簡素化でき、経済性の向上が期待できる。しかし、このような場合、従来の電気的測定用カートリッジの構造では封止性が十分に得られず、その構造を工夫する必要があった。
特開2009−042141号公報 特開2010−181400号公報 特開2015−148594号公報
そこで、本技術では、十分な封止性を有する電気的測定用カートリッジを提供することを主目的とする。
すなわち、本技術では、まず、開口部及び試料保持部を有する容器と、前記試料保持部の少なくとも一部を封止する封止部及び前記封止部から延設する軸部を少なくとも備えた蓋部と、前記試料保持部に固定された電極と、を少なくとも備え、前記封止部が前記試料保持部の少なくとも一部を封止する際、前記容器と前記蓋部とを固定する固定機構を有し、かつ、前記固定機構により前記容器と前記蓋部とが固定された際、前記蓋部の少なくとも一部に、前記蓋部が伸長する方向に応力が発生する応力発生機構を有する、電気的測定用カートリッジを提供する。
本技術に係る電気的測定用カートリッジにおいて、前記蓋部は、前記軸部の前記封止部側とは異なる側の先端にバネ部を備え、前記応力発生機構は、前記バネ部による機構であってもよい。この場合、前記バネ部は、波型、コイル型、及びパンタグラフ型から選ばれる形状であってもよい。
また、本技術に係る電気的測定用カートリッジにおいて、前記固定機構は、前記容器に設けられた切欠き部と、該切欠き部に嵌合し、前記蓋部の一部に設けられたツメと、からなるものであってもよい。この場合、前記応力発生機構は、前記軸部の長さが、前記蓋部が前記容器に装着された際の前記封止部の上端から前記切欠き部の下端の高さまでの長さと比較して長いことによる機構であってもよい。
更に、本技術に係る電気的測定用カートリッジにおいて、前記容器は、内側壁の一部でありかつ前記封止部と接触する部位に、容器底部から前記開口部に向かって広がる勾配を有し、かつ、前記封止部は、外側壁の一部でありかつ前記容器と接触する部位に、封止部底部から封止部上部に向かって広がる勾配を有し、前記封止部における勾配は、前記容器における勾配と比較して小さくてもよい。
加えて、本技術に係る電気的測定用カートリッジにおいて、前記蓋部は、前記封止部及びその他の部分が同一の材料からなるものであってもよい。
また、本技術に係る電気的測定用カートリッジにおいて、前記容器及び/又は前記蓋部は、樹脂からなるものであってもよい。この場合、前記樹脂は、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、及びポリサルモンから選ばれる一種以上の樹脂であってもよい。
更に、本技術に係る電気的測定用カートリッジにおいて、前記軸部の断面は、前記封止部の断面の面積と比較して小さくてもよい。この場合、前記軸部の断面形状は、十字型、一字型、及びこれらの中心を円形状とした型から選ばれる形状であってもよい。
加えて、本技術に係る電気的測定用カートリッジにおいて、前記試料保持部は、封止部分に試薬が封入されていてもよい。この場合、前記試薬は、固体状であってもよい。
また、本技術に係る電気的測定用カートリッジにおいて、前記封止部は、前記試料保持部の封止部分と前記電極とを間断するものであってもよい。
また、本技術では、開口部及び試料保持部を有する容器と、前記試料保持部の少なくとも一部を封止する封止部及び前記封止部から延設する軸部を少なくとも備えた蓋部と、前記試料保持部に固定された電極と、を少なくとも備え、前記封止部が前記試料保持部の少なくとも一部を封止する際、前記容器と前記蓋部とを固定する固定機構を有し、かつ、前記固定機構により前記容器と前記蓋部とが固定された際、前記蓋部の少なくとも一部に、前記蓋部が伸長する方向に応力が発生する応力発生機構を有する、電気的測定用カートリッジと、前記電気的測定用カートリッジを挿入するカートリッジ挿入部と、前記電極に電圧を印加する印加部と、前記試料の電気的特性を測定する測定部と、を少なくとも備える、電気的測定装置も提供する。
本技術に係る電気的測定装置において、前記試料保持部の少なくとも一部の封止状態を解除する封止解除機構を有していてもよい。
更に、本技術では、開口部及び試料保持部を有する容器と、前記試料保持部の少なくとも一部を封止する封止部及び前記封止部から延設する軸部を少なくとも備えた蓋部と、前記試料保持部に固定された電極と、を少なくとも備え、前記封止部が前記試料保持部の少なくとも一部を封止する際、前記容器と前記蓋部とを固定する固定機構を有し、かつ、前記固定機構により前記容器と前記蓋部とが固定された際、前記蓋部の少なくとも一部に、前記蓋部が伸長する方向に応力が発生する応力発生機構を有する、電気的測定用カートリッジと、前記試料を前記容器へ導入するための試料導入用部材と、を少なくとも有する、電気的測定用キットも提供する。
加えて、本技術では、開口部及び試料保持部を有する容器と、前記試料保持部の少なくとも一部を封止する封止部及び前記封止部から延設する軸部を少なくとも備えた蓋部と、前記試料保持部に固定された電極と、を少なくとも備え、前記封止部が前記試料保持部の少なくとも一部を封止する際、前記容器と前記蓋部とを固定する固定機構を有し、かつ、前記固定機構により前記容器と前記蓋部とが固定された際、前記蓋部の少なくとも一部に、前記蓋部が伸長する方向に応力が発生する応力発生機構を有する、電気的測定用カートリッジを用いて、前記試料の電気的特性を測定する、電気的測定方法も提供する。
本技術によれば、十分な封止性を有する電気的測定用カートリッジを提供することができる。なお、ここに記載された効果は、必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本技術に係る電気的測定用カートリッジ1の実施形態の一例の外観を示す斜視図である。 A〜Fは、図1で示した実施形態の六面図である。 図2のB(左側面図)の中央縦断面図である。 図3のA−A、B−B部分拡大図である。 図1で示した実施形態における容器11の外観を示す斜視図である。 A〜Fは、図5で示した容器11の六面図である。 容器11の変形例を示す図である。 図1で示した実施形態における蓋部12の外観を示す斜視図である。 A〜Fは、図8で示した蓋部12の六面図である。 封止部121の変形例を示す図である。 A〜Cは、軸部122の変形例を示す図である。 A〜Cは、バネ部123の変形例を示す図である。 本技術に係る電気的測定装置10の実施形態の一例を模式的に示す模式概念図である。 本技術に係る電気的測定用キットKの実施形態の一例を示す図である。
以下、本技術を実施するための好適な形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本技術の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本技術の範囲が狭く解釈されることはない。なお、説明は以下の順序で行う。
1.電気的測定用カートリッジ1
(1)容器11
(1−1)開口部111
(1−2)試料保持部112
(2)蓋部12
(2−1)封止部121
(2−2)軸部122
(2−3)バネ部123
(3)電極13
(4)固定機構2
(4−1)切欠き部21
(4−2)ツメ22
(5)応力発生機構
(6)接続部14
(7)保護部15
(8)ガイド部16
(9)試料
(10)試薬
2.電気的測定装置10
(1)カートリッジ挿入部3
(2)印加部4
(3)測定部5
(4)封止解除機構
(5)解析部6
(6)その他
3.電気的測定用キットK
(1)試料導入用部材7
4.電気的測定方法
1.電気的測定用カートリッジ1
図1は、本技術に係る電気的測定用カートリッジ1の実施形態の一例の外観を示す斜視図である。本技術に係る電気的測定用カートリッジ1は、試料の電気的特性を測定する際に、該試料を保持するために用いるカートリッジである。本技術に係る電気的測定用カートリッジ1は、大別して、容器11と、蓋部12と、電極13と、を少なくとも備え、固定機構を有し、かつ、応力発生機構を有する。また、必要に応じて、接続部14、保護部15、ガイド部16などを更に備えていてもよい。
なお、後述する試料や試薬は、本技術に係る電気的測定用カートリッジ1には包含されない。また、本技術に係る電気的測定用カートリッジ1は、容器11と蓋部12とからなる集合物として捉えることができる。
以下、本技術に係る電気的測定用カートリッジ1の各部位について、詳細に説明する。
(1)容器11
容器11は、開口部111及び試料保持部112を有し、試料及び/又は試薬の導入や保持を可能とする部位である。
本技術に係る容器11に用いることのできる材料は特に限定されないが、本技術では、樹脂を用いて容器11を形成することができる。
容器11に用いることのできる樹脂の種類は特に限定されず、試料の保持に適用可能な樹脂を、1種又は2種以上自由に選択して用いることができる。例えば、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、アクリル、ポリサルホン、ポリテトラフルオロエチレンなどの疎水性かつ絶縁性のポリマーやコポリマー、ブレンドポリマー等が挙げられる。
本技術では、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、及びポリサルホンから選ばれる一種以上の樹脂で容器11を形成することが好ましい。これらの樹脂は、血液に対して低凝固活性であるという性質を有するため、試料として血液試料を選択した場合の測定に好適に用いることができる。
本技術では、図7に示すように、容器11の一部に略半円形状のリブ(図7のX参照)を設けてもよい。本技術において、当該リブは、蓋部12が嵌合される際の位置決め機構として用いることも可能であるが、当該リブの一部又は全部を蓋部12に喰い込ませることで、容器11と蓋部12とをより強固に嵌合をさせることもできる。これにより、蓋部12のガタつきを防止することができる。
また、本技術では、上述したリブ形状ではなく、図7のXに相当する箇所の一部又は全部をアンダー形状とし、スナップフィットを追加してもよい。また、当該箇所に限らず、本技術では、容器11の内側壁のいずれかの箇所に、蓋部12とのスナップフィットを追加することもできる。
以下、容器11の各部位について、詳細に説明する。
(1−1)開口部111
開口部111は、測定対象である試料や、試薬が導入され得る部位である。
試料や試薬の具体的な導入方法は特に限定されず、容器11の形態に応じて、自由な方法で導入することが可能である。例えば、ピペットなどを用いて導入する方法等が挙げられる。
(1−2)試料保持部112
試料保持部112は、測定対象である試料や、試薬が保持され得る部位である。
試料保持部112の形態は特に限定されず、試料の種類や測定方法、用いる電気的測定装置などに応じて、自由に設計することができる。例えば、円筒体、断面が多角(三角、四角或いはそれ以上)の多角筒体、円錐体、断面が多角(三角、四角或いはそれ以上)の多角錐体、或いはこれらを1種又は2種以上組み合わせた形態等が挙げられる。
本技術において、試料保持部112の形態は、少なくとも後述する電極13を配置する部分が平面状となるような形態を選択することが好ましい。その理由について、以下、詳細に説明する。
一般的に、電気的測定の際に用いられる電極は、平面状や板状の形態であることが多い。試料保持部112の形態として円筒状の形態を選択した場合には、湾曲した部分に平面状や板状の電極13を取り付けることとなるため、製造工程が非常に煩雑となる。また、試料保持部112の湾曲した部分に平面状や板状の電極13を取り付けると、試料保持部112と電極13との接続部に段差が生じる可能性が高く、電気的測定の際の測定精度が低下する場合がある。したがって、試料保持部112において、少なくとも電極13を配置する部分が平面状となるような形態を選択することにより、電気的測定用カートリッジ1の製造工程の簡素化及び測定精度の向上が実現できる。
本技術では、各種電気的測定の際には、試料は、試料保持部112に保持された状態である。そのため、試料保持部112は、試料を保持した状態で密閉可能な構成であることが好ましい。ただし、試料の各種電気的特性を測定するのに要する時間を停滞可能であって、測定に影響がなければ、密閉可能な構成でなくてもよい。
(2)蓋部12
蓋部12は、封止部121及び軸部122を少なくとも備える。また、必要に応じて、バネ部123などを更に備えていてもよい。
本技術では、蓋部12は、封止部121及びその他の部分が同一の材料からなるものとすることができる。前述の通り、従来は、蓋部の先端(本技術では、封止部121に相当する部分)を弾性のあるパッキンで製作して封止性の向上を図っていたため、材質の異なる二つの部材で蓋部を構成しなければならなかった。このため、二色成形や、個々に部品を製作した後で組み立てる等の工程が必要であった。しかし、本技術では、一材で蓋部12を構成することにより、製造工程の簡素化と経済性の向上を図ることができる。
蓋部12に用いることのできる材料は特に限定されないが、本技術では、樹脂を用いて蓋部12を形成することができる。また、本技術では、一材の樹脂で、容器11及び蓋部12を構成することにより、製造工程の簡素化と経済性の向上を図ることができる。なお、樹脂の種類や好ましい樹脂等については、前述したものと同様であるため、ここでは説明を割愛する。
また、本技術に係る電気的測定用カートリッジ1は、必要に応じて、試料保持部112の封止部分に試薬を封入することができる。本技術において、試薬の封入方法は特に限定されないが、カートリッジ1の製造時において予め試薬を封入しておく方法等が挙げられる。
なお、本技術に係る電気的測定用カートリッジ1を用いて電気的測定を行う際には、カートリッジ1は、試料保持部112に試料を保持し、かつ、蓋部12は取り除かれた状態となる。なお、本技術に係る電気的測定用カートリッジ1は、一度取り除かれた蓋部12が、電気的測定終了後、容器11に再装着可能な構造であってもよい。
以下、蓋部12の各部位について、詳細に説明する。
(2−1)封止部121
封止部121は、試料保持部112の少なくとも一部を封止する部位である。
封止部121の形態は、試料保持部112の一部を封止可能であれば特に限定されず、試料の種類や測定方法、用いる電気的測定装置などに応じて、自由に設計することができる。例えば、円筒体、断面が多角(三角、四角或いはそれ以上)の多角筒体、円錐体、断面が多角(三角、四角或いはそれ以上)の多角錐体、或いはこれらを1種又は2種以上組み合わせた形態等が挙げられる。
本技術では、封止部121の形態として、図10に示すように、大きくスリットを設けたすり割り式の形態としてもよい。これにより、使用者が蓋部12を容器11に押し込んだ際に封止部121がすぼまり、この反発力で蓋部12のガタつきを防止することができる。
また、本技術では、封止部121を図8に示す実施形態よりも若干大きめで、かつ、薄板で形成してもよい。これにより、使用者が蓋部12を容器11に押し込んだ際に封止部121が変形し、封止性の向上や反発力の発生が見込める。更に、本技術では、封止部121を図8に示す実施形態よりも若干大きめに形成し、内側に空洞を設けてもよい。これにより、前述した形態と同様に、使用者が蓋部12を容器11に押し込んだ際に封止部121が変形し、封止性の向上や反発力の発生が見込める。
封止部121に用いることのできる材料は特に限定されないが、本技術では、樹脂を用いて形成することができる。なお、樹脂の種類や好ましい樹脂等については、前述したものと同様であるため、ここでは説明を割愛する。
本技術では、容器11は、内側壁の一部でありかつ封止部121と接触する部位に、容器底部から開口部111に向かって広がる勾配を有し、かつ、封止部121は、外側壁の一部でありかつ容器11と接触する部位に、封止部底部から封止部上部に向かって広がる勾配を有し、封止部121における勾配は、容器11における勾配と比較して小さくすることが好ましい。これにより、容器11における内側壁の一部でありかつ封止部121と接触する部位と、封止部121における外側壁の一部でありかつ容器11と接触する部位との間に隙間を設けることができる。したがって、封止部121の形成時にバリが発生したとしても、封止部121の封止性には影響が出ないため、封止性の確保と製造工程の管理の簡素化・経済性の向上との両立を図ることができる。
また、本技術では、封止部底部に、図4に示すように、ヒケ防止用に肉にげを設けてもよい。
本技術では、封止部121は、試料保持部112の封止部分と後述する電極13とを間断することが好ましい。これにより、試料保持部112の一部に試薬を封入した状態の電気的測定用カートリッジ1を運搬や保存等する場合に、試薬が容器11の内側壁や電極13へ飛散するのを防止できる。そのため、電気的特性測定の際に、試料に対して有効な試薬量を維持し、かつ、電極13に残留した試薬に起因する測定誤差などを低減させることが可能となる。
(2−2)軸部122
軸部122は、封止部121から延設された部位である。
本技術において、軸部122の断面は、封止部121の断面の面積と比較して小さいことが好ましい。従来のカートリッジでは、カートリッジを使用後、使用者が蓋部を容器に再装着した際に、測定済みの試料が勢いよく逆流し、飛散することがあった。これは、軸部122の断面が封止部121の断面の面積と同程度であったため、軸部122と容器11との隙間が狭く、そこを通過する測定済みの試料の流速が速くなってしまうことが原因であった。そこで、本技術では、軸部122の断面を、封止部121の断面の面積と比較して小さくすることにより、軸部122と容器11との隙間を通過する試料の流速を遅くし、測定済みの試料が逆流して飛散するリスクを低減することができる。
軸部122の断面形状は特に限定されず、例えば、図11のBに示す十字型、一次型、図8や図11のA及び図11のCに示すこれらの中心を円形状とした型(丸棒を十字又は一字で補強した形状)等から選ばれる形状とすることができる。
(2−3)バネ部123
本技術に係る電気的測定用カートリッジ1は、図8の実施形態に示すように、更にバネ部123を備えることができる。バネ部123は、軸部122の封止部121側とは異なる側の先端に設けられた部位である。本技術に係る電気的測定用カートリッジ1がバネ部123を備えることにより、後述する応力発生機構を構成できる。
バネ部123の形状は特に限定されず、例えば、図8や図12のAに示す波型、図12のBに示すコイル型、図12のCに示すパンタグラフ型等から選ばれる形状とすることができる。
また、本技術では、バネ部123を波型とした場合にその波の形成方向は特に限定されず、例えば、図8に示すように、波が後述するツメ22と同一平面上に形成されていてもよく、図12のAに示すように、波がツメ22と異なる平面上(同一平面上から、例えば、90°等の傾きを持たせた平面上)に形成されていてもよい。しかし、本技術では、容器11に蓋部12を嵌合させ易くするために、図8に示すように、波がツメ22と同一平面上に形成されていることが好ましい。
また、バネ部123は、後述する固定機構2が容易に解除されない程度の伸縮力を有する構造であることが好ましい。
(3)電極13
電極13は、試料保持部112に予め固定された部位である。電極13は、試料の状態を電気的に測定するため、電気的測定時に試料と接触し、試料に対して必要な電圧を印加する。
本技術において、電極13は、図4に示すように、少なくとも一対の電極13からなることが好ましいが、試料の種類や測定方法、用いる電気的測定装置などに応じて、一対以上の電極13からなるものであってもよい。例えば、試料の誘電率やインピーダンスを測定する場合、一対以上の電極13を試料保持部112に対して設計することができる。この場合、試料の電気的特性を測定する上で、電極13同士を平行に配置することが好ましいが、例えば、インサート成型などを行う場合の離型性を考慮して、数度の傾きを持たせた状態で電極13同士を配置することもできる。
電極13の配置や形態等は特に限定されず、試料に必要な電圧を印加することができれば、容器11の形態や測定方法、用いる電気的測定装置などに応じて、自由に設計することができる。本技術では、特に、測定効率を向上させる観点から、電極13は平面的に試料に接することが好ましい。試料保持部112の内側壁に段差があると、気泡などがその段差部分に留まってしまったり、段差部分に試薬濃度のムラができたりして、測定値に悪影響を及ぼす可能性がある。そのため、試料保持部112と電極13との接続箇所を平滑にすることにより、気泡や試料濃度ムラなどによる悪影響を排除し、電気的測定の際の測定精度を向上させることができる。
電極13が平面的に試料に接するための具体的な方法は特に限定されず、例えば、電極13を幅広に形成することで、電極13が試料に対して平面的に接するようにする方法等が挙げられる。
本技術において、電極13を試料保持部112に固定する方法は特に限定されないが、電極13の一部を試料保持部112に埋入した状態で、試料保持部112と電極13とを一体成形する方法が好ましい。その理由について、以下、詳細に説明する。
例えば、接着剤を用いて電極13を試料保持部112に固定する場合は、用いる接着剤の種類によっては、試料の性質に悪影響を及ぼす場合がある。特に、試料として血液を選択した場合に、用いる接着剤の種類によっては血液凝固活性が促進され、目的とする測定に悪影響を及ぼすことがある。しかし、試料保持部112と電極13とを一体成形する方法、即ち、試料保持部112と電極13との固定に接着剤などの固定材料を用いない方法を採用することにより、接着剤などの固定材料による試料への悪影響を排除できる。
また、仮に、試料への影響が少ない固定材料を用いた場合であっても、試料を収容するためのカートリッジを製造する際に、固定材料による接着工程が増えることから、生産性に劣る。しかし、試料保持部112と電極13とを一体成形する方法を採用することにより、試料保持部112の成形工程に加えて、接着工程を別途設ける必要がなくなる。そのため、本技術に係る電気的測定用カートリッジ1の製造が容易となり、該カートリッジ1を安価かつ大量に生産することができる。
本技術において、試料保持部112と電極13とを一体成形する具体的な方法は特に限定されず、自由な方法を採用することができる。例えば、試保持部112を樹脂により形成した場合、樹脂が溶融状態から固化する際に電極13を所定位置に配置することで、試料保持部112と電極13とを一体成形することができる。より具体的には、金型内に電極13を挿入し、その周りに樹脂を注入して電極13と樹脂とを一体化する、所謂、インサート成型により、試料保持部112と電極13とを一体成形する方法等が挙げられる。
また、試料保持部112の成形を行う際に、同時に電極13を試料保持部112に固定することにより、電気的測定用カートリッジ1の製造工程の簡易化を図ることができる。したがって、本技術に係る電気的測定用カートリッジ1を安価かつ大量に生産することができる。
また、この特徴を利用して、本技術では、電気的測定用カートリッジ1を試料毎に使い捨てで用いることもできる。これにより、カートリッジの洗浄などの手間を省くことができ、測定工程の簡素化を図ることができる。また、カートリッジ内に残留した別の試料に起因する測定誤差などの発生を防止でき、電気的測定の際の測定精度が向上する。
更に、非常に稀ではあるが、樹脂と電気伝導性素材とのひずみの違いなどから、温度などの保管条件や測定条件によっては、試料保持部112と電極13との境界部から試料や試薬が漏れ出す場合がある。そこで、電極13において試料保持部112に固定された部分の構造の一部に曲折する部分を備えることにより、曲折する部分を備えない場合と比較して、試料保持部112と電極13との境界からの試料の漏れ出しをより確実に防止することができる。また、試料保持部112と電極13との固定がより強固となり、頑丈な電気的測定用カートリッジ1を形成することもできる。
また、本技術では、図3の実施形態に示すように、電極13のカートリッジ外側部分に、樹脂を備えない構成を採用することができる。このような構造を採用することにより、例えば、試料保持部112の成形時に電極13を試料保持部112に対して真空吸着により固定する場合に有用である。また、試料保持部112の成形時に電極13が保持され、電極13の変形を防止することもできる。
なお、本技術では、カートリッジ外部からの電極13の固定手段として、前述した真空吸着による固定手段に限らず、カートリッジ外部から電極13を固定することができる手段であれば、あらゆる手段を用いることができる。
(4)固定機構2
固定機構2は、封止部121が試料保持部112の少なくとも一部を封止する際、容器11と蓋部12とを固定する機構である。固定機構2により、蓋部12の容器11からの脱離を防止でき、安定的に試料保持部112の一部と封止部121との封止状態を維持できる。
固定機構2の具体的な構成は特に限定されないが、図1の実施形態に示すように、容器11に設けられた切欠き部21と、切欠き部21に嵌合し、蓋部12の一部に設けられたツメ22と、で構成すること等が挙げられる。また、本技術では、後述するガイド部16が切欠き部21として機能してもよい。
本技術では、固定機構2を、固定解除後に再嵌合不能となるように設計することもできる。固定解除後に再嵌合不能となることで、一度開栓された電気的測定用カートリッジ1は、容器11と蓋部12とを再嵌合することが不可能となる。したがって、電気的測定用カートリッジ1の開栓履歴の確認が可能となる。そのため、試薬を封入した状態で電気的測定用カートリッジ1を流通させる場合に、品質の保証が担保できる。なお、本技術において、この設計は、一度取り除かれた蓋部12が、電気的測定終了後、容器11に再装着されることを妨げない。
以下、固定機構2が切欠き部21とツメ22とで構成されている場合の各部位について、詳細に説明する。
(4−1)切欠き部21
切欠き部21は、容器11に設けられ、ツメ22と嵌合される部位である。切欠き部21の形態は特に限定されず、例えば、容器11の一部に設けられた穴、溝等が挙げられる。より具体的には、例えば、試料保持部112の内側壁から外側壁に貫通するように設けられた穴等が挙げられる。
(4−2)ツメ22
ツメ22は、蓋部12の一部に設けられ、切欠き部21と嵌合される部位である。ツメ22の形態は特に限定されないが、例えば、図8等に示すように、バネ部123の両隣に設けられた突起等とすることができる。
また、ツメ22は、可撓性を有するように設計することができる。具体的には、例えば、樹脂などの可撓性を有する材料でツメ22を形成する方法等が挙げられる。ツメ22が可撓性を有することにより、切欠き部21との嵌合をし易くなるため、使用者の利便性が向上する。また、本技術では、一材の樹脂で、ツメ22及び蓋部12に設けられたその他の部位を構成することにより、製造工程の簡素化と経済性の向上を図ることができる。
本技術では、ツメ22は、固定機構2の固定解除時に、再嵌合不能となるように変形又は切除することができるように設計されていてもよい。ツメ22を変形又は切除する機構は特に限定されず、例えば、熱など用いた化学的手段によりツメ22を溶融等して変形させる方法や、物理的手段によりツメ22を切除する方法等が挙げられる。
本技術では、容器11や蓋部12と同様に、切欠き部21及びツメ22にも樹脂を用いることができる。また、本技術では、一材の樹脂で、切り欠き部21、ツメ22、容器11に設けられたその他の部位、及び蓋部12に設けられたその他の部位を構成することにより、製造工程の簡素化と経済性の向上を図ることができる。なお、樹脂の種類や好ましい樹脂等については、前述したものと同様であるため、ここでは説明を割愛する。
なお、図1に示す実施形態では、電極13と切欠き部21及びツメ22とが、容器11の同一側面上に位置しているが、本技術では、電極13と切欠き部21及びツメ22とが、試料保持部112の異なる側面上に位置していてもよい。電極13と切欠き部21及びツメ22とを容器11の異なる側面上に配置することにより、使用者が後述する電気的測定装置10のカートリッジ挿入部3に電気的測定用カートリッジ1を挿入する際に、電極13を封止解除機構に誤って接触することを回避できる。
(5)応力発生機構
応力発生機構は、固定機構2により容器11と蓋部12とが固定された際、蓋部12の少なくとも一部に、蓋部12が伸長する方向に応力が発生する機構である。応力発生機構により、容器11の内壁側に封止部121を密着されるための押付力が得られ、十分な封止性を得ることができる。また、本技術では、この応力発生機構があるため、特に、蓋部12を一材で構成し、弾性のあるパッキンで封止部121を形成しなくとも、十分な封止性を確保できる。
また、応力発生機構があることで、容器11に蓋部12を嵌合した際の蓋部12のガタつきも防止することができる。そのため、例えば、試薬を封入した状態で電気的測定用カートリッジ1を流通させる場合に、試薬が試料保持部112から漏洩するリスクを低減できる。更には、固定機構2が切欠き部21とツメ22とで構成されている場合には、切欠き部21とツメ22との嵌合を解除するだけで、蓋部12を取り出し易い位置までポップアップすることも可能である。
応力発生機構の具体的な構成は特に限定されないが、本技術では、前述したバネ部123による機構とすることが好ましい。これにより、バネ部123自体の有する伸縮力に起因する確実な押付力を得ることができる。
また、本技術では、応力発生機構を、前述した軸部122の長さが、蓋部12が容器11に装着された際の封止部121の上端から切欠き部21の下端までの長さL(図3参照)と比較して長いことによる機構としてもよい。これにより、蓋部12を容器11に嵌合させた際に吸収された余分な長さに起因する反発力を、押付力とすることができる。
なお、本技術に係る電気的測定用カートリッジ1の形成において、2以上の応力発生機構を組み合わせて用いることも当然に可能である。
(6)接続部14
本技術に係る電気的測定用カートリッジ1は、図1の実施形態に示すように、更に接続部14を備えることができる。接続部14は、電極13と外部回路とを電気的に接続する部位である。したがって、本技術において、接続部14の一部は、図1の実施形態に示すように、電極13と繋がった構造である。
接続部14の配置や形態等は特に限定されず、外部回路と電気的に接続することができれば、容器11の形態や測定方法、用いる電気的測定装置などに応じて、自由に設計することができる。
本技術において、電極13及び接続部14は、電気伝導性材料からなる。電極13及び接続部14に用いられる電気伝導性材料の種類は特に限定されず、試料の電気的特性の測定に適用可能な材料を、1種又は2種以上自由に選択して用いることができる。例えば、チタン、アルミニウム、ステンレス、白金、金、銅、黒鉛等が挙げられる。
本技術では、チタンを含む電気伝導性材料で電極13及び接続部14を形成することが好ましい。チタンは、血液に対して低凝固活性であるという性質を有するため、試料として血液試料を選択した場合の測定に好適に用いることができる。
(7)保護部15
本技術に係る電気的測定用カートリッジ1は、図1の実施形態に示すように、更に保護部15を備えることができる。保護部15は、接続部14を保護する部位である。本技術に係る電気的測定用カートリッジ1が保護部15を備えることにより、使用者や製造従事者などが接続部14へ接触するリスクを低減できる。そのため、使用者や製造従事者などの手指が接続部14に誤って接触することが減り、切り傷などの受傷の可能性も低下するため、製品の安全性が向上する。
また、保護部15により輸送時などに、接続部14が変形、破損するといったリスクや、接続部14により製品の包装を突き破るといったリスクも回避できる。更には、保護部15により空気中のゴミ等の予期しない物質が接続部14に付着する可能性も低下し、電気的測定の際の測定精度を向上させることもできる。
保護部15の配置や形態などは特に限定されず、接続部14を保護することができれば、容器11の形態や測定方法、用いる電気的測定装置などに応じて自由に設計することができるが、前述の通り、接続部14は電極13と外部回路とを電気的に接続する部位である。したがって、本技術において、接続部14を保護部15で完全に被覆するような形態を採用することはできない。そのため、本技術では、接続部14が外部回路とコンタクトすることを妨げない程度に、保護部15の少なくとも一部に、開口箇所を設ける必要がある。
本技術に係る保護部15に用いることのできる材料は特に限定されないが、本技術では、樹脂を用いて形成することができる。また、本技術では、一材の樹脂で、保護部15及び容器11に設けられたその他の部位を構成することにより、製造工程の簡素化と経済性の向上を図ることができる。なお、樹脂の種類や好ましい樹脂等については、前述したものと同様であるため、ここでは説明を割愛する。
なお、図1に示す実施形態では、左右の保護部15の大きさを同一にしているが、左右の保護部15の大きさを異なる大きさとしてもよい。左右の保護部15の大きさを異なる大きさとすることにより、例えば、電気的測定用カートリッジ1にバーコードなどを付けて管理する場合、バーコードなどを付ける位置の目印とすることができ、使用者の利便性が向上する。
(8)ガイド部16
本技術に係る電気的測定用カートリッジ1は、図1の実施形態に示すように、更にガイド部16を備えることができる。ガイド部16は、電気的測定装置への電気的測定用カートリッジ1の挿入を案内する部位である。電気的測定用カートリッジ1がガイド部16を備えることにより、電気的測定装置への挿入がスムーズとなる。また、例えば、電気的測定用カートリッジ1にバーコードなどを付けて管理する場合に、バーコードなどを付ける位置の目印とすることができる。したがって、使用者の利便性を向上させることが可能となる。
また、ガイド部16を用いて、後述する位置決め機構を構成した場合、電気的測定装置における電気的測定用カートリッジ1の位置を正確に決めることができ、電気的測定用カートリッジ1の位置のズレに起因する測定誤差を低減させることができる。
また、本技術では、ガイド部16は、保護部15としても機能することができる。これにより、保護部15とガイド部16を同時に形成することができ、製造工程を別途設ける必要がない。そのため、電気的測定用カートリッジ1の製造が容易となり、本技術に係る電気的測定用カートリッジ1を安価かつ大量に生産することができる。また、電気的測定装置側の構成も簡易化することができるため、装置の小型化や低価格化にも貢献できる。
(9)試料
本技術で測定対象とすることが可能な試料は特に限定されず、自由に選択することができる。例えば、生体試料等が挙げられる。より具体的には、例えば、全血、血漿、又はこれらの希釈液及び/又は薬剤添加物等の血液成分を含有する血液試料等が挙げられる。また、試料として血液試料を選択した場合、本技術に係る電気的測定用カートリッジ1は、血液凝固状態の測定用に用いることもできる。
(10)試薬
本技術に係る電気的測定用カートリッジ1が試料保持部112の一部に試薬を封入することができる場合に、試料保持部112の一部に封入することが可能な試薬は特に限定されず、自由に選択することができる。例えば、固体状、液体状、塊状、粉体状等の試薬が挙げられるが、本技術では、固体状であることが好ましい。これにより、蓋部12からの試薬の漏洩リスクが少なくなり、また、本技術に係る電気的測定用カートリッジ1を運搬や保存等する際に使用者の利便性が向上する。
本技術に係る電気的測定用カートリッジ1が試料保持部112の一部に試薬を封入することができる場合、該カートリッジは、予め試薬が封入された状態で、運搬や保存等がされてもよい。この場合、使用者は、測定を行う直前に電気的測定用カートリッジ1を開栓し、試料保持部112に測定対象とする試料を導入する工程のみで、直ちに測定を開始できる。したがって、測定精度の低下の原因となるような空気中のゴミ等が、試料保持部112に混入することを回避でき、測定精度が向上する。更には、測定開始までの作業工程が減り、使用者の利便性も向上する。
試薬としては、より具体的には、抗凝固剤、凝固開始剤等が挙げられる。また、試薬の種類によっては、予め、冷蔵、凍結、凍結乾燥等されたものであってもよい。更に、本技術では、試薬を封入した状態の本技術に係る電気的測定用カートリッジ1を、冷蔵、凍結等の方法により一時的に保存してもよい。
2.電気的測定装置10
図13は、本技術に係る電気的測定装置10の実施形態の一例を模式的に示す模式概念図である。本実施形態では、図1で示した実施形態に係る電気的測定用カートリッジ1を用いている。
本技術に係る電気的測定装置10は、大別して、前述した電気的測定用カートリッジ1と、カートリッジ挿入部3と、印加部4と、測定部5、を少なくとも備える。また、必要に応じて、封止解除機構、解析部6などを更に備えていてもよい。以下、各部位について詳細に説明する。なお、電気的測定用カートリッジ1は、前述したものと同様であるため、ここでは説明を割愛する。
(1)カートリッジ挿入部3
カートリッジ挿入部3は、本技術に係る電気的測定用カートリッジ1を挿入する部位である。カートリッジ挿入部3は、電気的測定用カートリッジ1の形態などに応じて自由に設計することができる。
また、カートリッジ挿入部3は、温度調節機構を備えることも可能である。本技術において、温度調節機構とは、試料保持部112に保持された試料の温度を一定に保つ機構である。電気的測定装置10が温度調節機構を備えることで、試料の温度が一定となり、試料の温度変化に起因する測定誤差を低減させることができる。
温度調節機構の具体的な構成は特に限定されず、例えば、カートリッジ挿入部3を保温可能な材料で形成することなどが挙げられる。
(2)印加部4
印加部4は、本技術に係る電気的測定用カートリッジ1の接続部14に電圧を印加する部位である。具体的には、印加部4は、測定を開始すべき命令を受けた時点又は電気的測定装置10の電源が投入された時点を開始時点とし、電気的測定用カートリッジ1の接続部14に電圧を印加する。この場合、印加部4は、設定される測定間隔ごとに、接続部14に対して所定の周波数の交流電圧を印加する。なお、印加部4が印加する電圧は、測定する電気的特性に応じて直流電圧とすることも可能である。
(3)測定部5
測定部5は、試料の電気的特性を測定する部位である。具体的には、測定を開始すべき命令を受けた時点又は電気的測定装置10の電源が投入された時点を開始時点として、複素誘電率(以下、「誘電率」ともいう)やその周波数分散などの電気的特性を測定する。例えば、誘電率が測定される場合、測定部5は、電気的測定用カートリッジ1の電極13間における電流又はインピーダンスを所定周期で測定し、当該測定値から誘電率を導出する。この誘電率の導出には、電流又はインピーダンスと誘電率との関係を示す既知の関数や関係式を用いることができる。
(4)封止解除機構
本技術に係る電気的測定装置10は、電気的測定用カートリッジ1が試料保持部112の一部に試薬を封入することができる場合などには、封止解除機構を備えることも可能である。本技術において、封止解除機構とは、試料保持部112の少なくとも一部の封止状態を解除する機構である。電気的測定装置10が封止解除機構を備えることにより、電気的測定用カートリッジ1に不要な衝撃を与えたり、容器11、或いは蓋部12に余分な外力を加えたりするリスクが低下する。また、封止解除機構によりスムーズに試料保持部112の少なくとも一部の封止状態を解除することが可能となれば、予め試料保持部112の封止部分に試薬が封入されていた場合、試薬のカートリッジ壁面などへの飛散を防ぐことができ、使用者の利便性や測定精度が向上する。
封止解除機構の具体的な構成は特に限定されず、例えば、熱などを利用した化学的な手段や、物理的な手段などを用いて、固定機構2による容器11と蓋部12との固定を解除すること等が挙げられる。より具体的には、例えば、電気的測定用カートリッジ1をカートリッジ挿入部3に挿入した際に、電気的測定装置10側に解除ピンを設置しておく方法等が挙げられる。
(5)解析部6
本技術に係る電気的測定装置10は、更に解析部6を備えることができる。解析部6は、測定部5から導出された試料の電気的特性データを受けて、試料の物性の判定などを行う部位である。
具体的には、解析部6には測定部5から導出された試料の電気的特性データが測定間隔ごとに与えられ、解析部6は測定部5から与えられる電気的特性データを受けて、試料の物性判定などを開始する。また、解析部6は、試料の物性判定などの結果及び/又は誘電率データを通知する。この通知は、例えば、グラフ化してモニタに表示又は所定の媒体に印刷することにより行うことができる。
(6)その他
本技術に係る電気的測定用カートリッジ1がガイド部16を備える場合、電気的測定装置10は、更に被ガイド部を備えることができる。被ガイド部は、ガイド部16が係合される部位である。電気的測定装置10が被ガイド部を備えることにより、電気的測定装置10への電気的測定用カートリッジ1の挿入がスムーズになり、使用者の利便性が向上する。また、ガイド部16及び被ガイド部を用いて、後述する位置決め機構を構成した場合、電気的測定装置10における電気的測定用カートリッジ1の位置を正確に決めることができ、電気的測定用カートリッジ1の位置のズレに起因する測定誤差も低減させることができる。
本技術に係る電気的測定装置10は、更に位置決め機構を備えることもできる。本技術において、位置決め機構とは、電気的測定用カートリッジ1の位置を決める機構である。電気的測定装置10が位置決め機構を備えることにより、電気的測定装置10における電気的測定用カートリッジ1の位置を正確に決めることができ、接続部14と印加部4との接触位置が正確となるため、電気的測定用カートリッジ1の位置のズレに起因する測定誤差を低減させることができる。
位置決め機構の具体的な構成は特に限定されず、例えば、電気的測定用カートリッジ1を電気的測定装置10に対して高さ方向に位置決めするような位置決めピンを設置すること等が挙げられる。また、ガイド部16及び被ガイド部を用いて位置決め機構を構成してもよい。
3.電気的測定用キットK
図14は、本技術に係る電気的測定用キットKの実施形態の一例を示す図である。本実施形態では、図1で示した実施形態に係る電気的測定用カートリッジ1を用いている。
本技術に係る電気的測定用キットKは、大別して、前述した電気的測定用カートリッジ1と、試料導入用部材7と、を少なくとも備える。なお、電気的測定用カートリッジ1は、前述したものと同様であるため、ここでは説明を割愛する。以下、試料導入用部材7について、詳細に説明する。
(1)試料導入用部材7
試料導入用部材7は、試料を試料保持部112へ導入するための部材である。例えば、図14の実施形態に示すように、ピペット状のチップ71等を挙げることができる。より具体的には、電気的測定装置10に吸引機構(例えば、ピペッターなど)を備えておき、該吸引機構にピペット状のチップ71を取り付けて、試料の導入を行うことができる。
本技術に係る試料導入用部材7は、図14で例示したピペット状のチップ71に限定されず、試料を試料保持部112へ導入することができる器具の一部又は全部であれば、試料の種類や測定方法、用いる電気的測定装置などに応じて、自由に選択することができる。例えば、ピペット状のチップ71以外にも、注射針等を挙げることができる。
試料導入用部材7は、電気的測定用カートリッジ1と同様に、使い捨てにすることも可能である。試料導入用部材7を使い捨てにすることで、試料の導入に用いられる器具の洗浄などの手間を省くことができ、使用者の利便性の向上及び測定の効率化を図ることができる。また、試料の導入に用いた器具内に残った別の試料に起因する測定誤差などの発生を防止でき、電気的測定の際の測定精度が向上する。
4.電気的測定方法
本技術に係る電気的測定用カートリッジ1は、試料の電気的特性を測定する電気的測定方法に好適に用いることができる。本技術に係る電気的測定方法において、測定可能な電気的特性は特に限定されず、試料の種類や、解析すべき物性などに応じて、自由に測定することができる。例えば、誘電率やインピーダンス等を測定することができる。
本技術に係る電気的測定方法を用いることにより、試料として血液を選択した場合に、誘電率やインピーダンスの測定値から、血液凝固状況や血沈状況を解析することができる。より具体的には、解析期間内に受け取った複数の誘電率及び/又はインピーダンスの測定値から、それぞれの特徴を示すパラメータを抽出し、このパラメータと血液凝固能の亢進や血沈プロセス進行の基準を定める基準値との比較に基づき、血液凝固状況や血沈状況を解析することができる。
なお、本技術では、以下のような構成も取ることができる。
(1)
開口部及び試料保持部を有する容器と、
前記試料保持部の少なくとも一部を封止する封止部及び前記封止部から延設する軸部を少なくとも備えた蓋部と、
前記試料保持部に固定された電極と、
を少なくとも備え、
前記封止部が前記試料保持部の少なくとも一部を封止する際、前記容器と前記蓋部とを固定する固定機構を有し、かつ、
前記固定機構により前記容器と前記蓋部とが固定された際、前記蓋部の少なくとも一部に、前記蓋部が伸長する方向に応力が発生する応力発生機構を有する、電気的測定用カートリッジ。
(2)
前記蓋部は、前記軸部の前記封止部側とは異なる側の先端にバネ部を備え、
前記応力発生機構は、前記バネ部による機構である、(1)に記載の電気的測定用カートリッジ。
(3)
前記バネ部は、波型、コイル型、及びパンタグラフ型から選ばれる形状である、(2)に記載の電気的測定用カートリッジ。
(4)
前記固定機構は、前記容器に設けられた切欠き部と、該切欠き部に嵌合し、前記蓋部の一部に設けられたツメと、からなる、(1)から(3)のいずれかに記載の電気的測定用カートリッジ。
(5)
前記応力発生機構は、前記軸部の長さが、前記蓋部が前記容器に装着された際の前記封止部の上端から前記切欠き部の下端の高さまでの長さと比較して長いことによる機構である、(4)に記載の電気的測定用カートリッジ。
(6)
前記容器は、内側壁の一部でありかつ前記封止部と接触する部位に、容器底部から前記開口部に向かって広がる勾配を有し、かつ、
前記封止部は、外側壁の一部でありかつ前記容器と接触する部位に、封止部底部から封止部上部に向かって広がる勾配を有し、
前記封止部における勾配は、前記容器における勾配と比較して小さい、(1)から(5)のいずれかに記載の電気的測定用カートリッジ。
(7)
前記蓋部は、前記封止部及びその他の部分が同一の材料からなる、(1)から(6)のいずれかに記載の電気的測定用カートリッジ。
(8)
前記容器及び/又は前記蓋部は、樹脂からなる、(1)から(7)のいずれかに記載の電気的測定用カートリッジ。
(9)
前記樹脂は、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、及びポリサルモンから選ばれる一種以上の樹脂である、(8)に記載の電気的測定用カートリッジ。
(10)
前記軸部の断面は、前記封止部の断面の面積と比較して小さい、(1)から(9)のいずれかに記載の電気的測定用カートリッジ。
(11)
前記軸部の断面形状は、十字型、一字型、及びこれらの中心を円形状とした型から選ばれる形状である、(10)に記載の電気的測定用カートリッジ。
(12)
前記試料保持部は、封止部分に試薬が封入されている、(1)から(11)のいずれかに記載の電気的測定用カートリッジ。
(13)
前記試薬は、固体状である、(12)に記載の電気的測定用カートリッジ。
(14)
前記封止部は、前記試料保持部の封止部分と前記電極とを間断する、(1)から(13)のいずれかに記載の電気的測定用カートリッジ。
(15)
開口部及び試料保持部を有する容器と、前記試料保持部の少なくとも一部を封止する封止部及び前記封止部から延設する軸部を少なくとも備えた蓋部と、前記試料保持部に固定された電極と、を少なくとも備え、前記封止部が前記試料保持部の少なくとも一部を封止する際、前記容器と前記蓋部とを固定する固定機構を有し、かつ、前記固定機構により前記容器と前記蓋部とが固定された際、前記蓋部の少なくとも一部に、前記蓋部が伸長する方向に応力が発生する応力発生機構を有する、電気的測定用カートリッジと、
前記電気的測定用カートリッジを挿入するカートリッジ挿入部と、
前記電極に電圧を印加する印加部と、
前記試料の電気的特性を測定する測定部と、
を少なくとも備える、電気的測定装置。
(16)
前記試料保持部の少なくとも一部の封止状態を解除する封止解除機構を有する、(15)に記載の電気的測定装置。
(17)
開口部及び試料保持部を有する容器と、前記試料保持部の少なくとも一部を封止する封止部及び前記封止部から延設する軸部を少なくとも備えた蓋部と、前記試料保持部に固定された電極と、を少なくとも備え、前記封止部が前記試料保持部の少なくとも一部を封止する際、前記容器と前記蓋部とを固定する固定機構を有し、かつ、前記固定機構により前記容器と前記蓋部とが固定された際、前記蓋部の少なくとも一部に、前記蓋部が伸長する方向に応力が発生する応力発生機構を有する、電気的測定用カートリッジと、
前記試料を前記容器へ導入するための試料導入用部材と、
を少なくとも有する、電気的測定用キット。
(18)
開口部及び試料保持部を有する容器と、
前記試料保持部の少なくとも一部を封止する封止部及び前記封止部から延設する軸部を少なくとも備えた蓋部と、
前記試料保持部に固定された電極と、
を少なくとも備え、
前記封止部が前記試料保持部の少なくとも一部を封止する際、前記容器と前記蓋部とを固定する固定機構を有し、かつ、
前記固定機構により前記容器と前記蓋部とが固定された際、前記蓋部の少なくとも一部に、前記蓋部が伸長する方向に応力が発生する応力発生機構を有する、電気的測定用カートリッジを用いて、前記試料の電気的特性を測定する、電気的測定方法。
1:電気的測定用カートリッジ
11:容器
111:開口部
112:試料保持部
12:蓋部
121:封止部
122:軸部
123:バネ部
13:電極
14:接続部
15:保護部
16:ガイド部
2:固定機構
21:切欠き部
22:ツメ
L:蓋部12が容器11に装着された際の封止部121の上端から切欠き部21の下端までの長さ
10:電気的測定装置
3:カートリッジ挿入部
4:印加部
5:測定部
6:解析部
K:電気的測定用キット
71:ピペット状のチップ

Claims (17)

  1. 開口部及び試料保持部を有する容器と、
    前記試料保持部の少なくとも一部を封止する封止部及び前記封止部から延設する軸部を少なくとも備えた蓋部と、
    前記試料保持部に固定された電極と、
    を少なくとも備え、
    前記封止部が前記試料保持部の少なくとも一部を封止する際、前記容器と前記蓋部とを固定する固定機構を有し、かつ、
    前記固定機構により前記容器と前記蓋部とが固定された際、前記蓋部の少なくとも一部に、前記蓋部が伸長する方向に応力が発生する応力発生機構を有する、電気的測定用カートリッジ。
  2. 前記蓋部は、前記軸部の前記封止部側とは異なる側の先端にバネ部を備え、
    前記応力発生機構は、前記バネ部による機構である、請求項1に記載の電気的測定用カートリッジ。
  3. 前記バネ部は、波型、コイル型、及びパンタグラフ型から選ばれる形状である、請求項2に記載の電気的測定用カートリッジ。
  4. 前記固定機構は、前記容器に設けられた切欠き部と、該切欠き部に嵌合し、前記蓋部の一部に設けられたツメと、からなる、請求項1から3のいずれか一項に記載の電気的測定用カートリッジ。
  5. 前記容器は、内側壁の一部でありかつ前記封止部と接触する部位に、容器底部から前記開口部に向かって広がる勾配を有し、かつ、
    前記封止部は、外側壁の一部でありかつ前記容器と接触する部位に、封止部底部から封止部上部に向かって広がる勾配を有し、
    前記封止部における勾配は、前記容器における勾配と比較して小さい、請求項1から4のいずれか一項に記載の電気的測定用カートリッジ。
  6. 前記蓋部は、前記封止部及びその他の部分が同一の材料からなる、請求項1から5のいずれか一項に記載の電気的測定用カートリッジ。
  7. 前記容器及び/又は前記蓋部は、樹脂からなる、請求項1から6のいずれか一項に記載の電気的測定用カートリッジ。
  8. 前記樹脂は、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、及びポリサルモンから選ばれる一種以上の樹脂である、請求項に記載の電気的測定用カートリッジ。
  9. 前記軸部の断面は、前記封止部の断面の面積と比較して小さい、請求項1から8のいずれか一項に記載の電気的測定用カートリッジ。
  10. 前記軸部の断面形状は、十字型、一字型、及びこれらの中心を円形状とした型から選ばれる形状である、請求項に記載の電気的測定用カートリッジ。
  11. 前記試料保持部は、封止部分に試薬が封入されている、請求項1から10のいずれか一項に記載の電気的測定用カートリッジ。
  12. 前記試薬は、固体状である、請求項11に記載の電気的測定用カートリッジ。
  13. 前記封止部は、前記試料保持部の封止部分と前記電極とを間断する、請求項1から12のいずれか一項に記載の電気的測定用カートリッジ。
  14. 開口部及び試料保持部を有する容器と、前記試料保持部の少なくとも一部を封止する封止部及び前記封止部から延設する軸部を少なくとも備えた蓋部と、前記試料保持部に固定された電極と、を少なくとも備え、前記封止部が前記試料保持部の少なくとも一部を封止する際、前記容器と前記蓋部とを固定する固定機構を有し、かつ、前記固定機構により前記容器と前記蓋部とが固定された際、前記蓋部の少なくとも一部に、前記蓋部が伸長する方向に応力が発生する応力発生機構を有する、電気的測定用カートリッジと、
    前記電気的測定用カートリッジを挿入するカートリッジ挿入部と、
    前記電極に電圧を印加する印加部と、
    前記試料の電気的特性を測定する測定部と、
    を少なくとも備える、電気的測定装置。
  15. 前記試料保持部の少なくとも一部の封止状態を解除する封止解除機構を有する、請求項14に記載の電気的測定装置。
  16. 開口部及び試料保持部を有する容器と、前記試料保持部の少なくとも一部を封止する封止部及び前記封止部から延設する軸部を少なくとも備えた蓋部と、前記試料保持部に固定された電極と、を少なくとも備え、前記封止部が前記試料保持部の少なくとも一部を封止する際、前記容器と前記蓋部とを固定する固定機構を有し、かつ、前記固定機構により前記容器と前記蓋部とが固定された際、前記蓋部の少なくとも一部に、前記蓋部が伸長する方向に応力が発生する応力発生機構を有する、電気的測定用カートリッジと、
    前記試料を前記容器へ導入するための試料導入用部材と、
    を少なくとも有する、電気的測定用キット。
  17. 開口部及び試料保持部を有する容器と、
    前記試料保持部の少なくとも一部を封止する封止部及び前記封止部から延設する軸部を少なくとも備えた蓋部と、
    前記試料保持部に固定された電極と、
    を少なくとも備え、
    前記封止部が前記試料保持部の少なくとも一部を封止する際、前記容器と前記蓋部とを固定する固定機構を有し、かつ、
    前記固定機構により前記容器と前記蓋部とが固定された際、前記蓋部の少なくとも一部に、前記蓋部が伸長する方向に応力が発生する応力発生機構を有する、電気的測定用カートリッジを用いて、前記試料の電気的特性を測定する、電気的測定方法。
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