JP6875260B2 - 水分検出素子、呼気ガス検出装置、呼気検査システム及び結露除去方法 - Google Patents
水分検出素子、呼気ガス検出装置、呼気検査システム及び結露除去方法 Download PDFInfo
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Description
また、このような技術に実用化において、装置の環境に対するロバスト性の確保が重要となり、故障率低減等の対策が必要となる。
従来のアルコール検査装置では、人の呼気であるか否かを判定するために、導入された外気の流量を測定したり、酸素ガスの検知を行ったりしている。
また、結露対策でヒータ層を導入すると、新たにヒータ層が必要となり、プロセスコストが増加してしまう。
その他の解決手段については実施形態中において適宜記載する。
(水分検出素子1の構造)
図1は、本実施形態に係る水分検出素子1の構造を示す図である。
図1に示すように、水分検出素子(水分検出部)1は電源5(図2及び図3参照)に接続され、印加電極(印加部)2と、検出電極(出力部)3と、導電膜(導電部)6と、絶縁部4とを有している。
印加電極2は、電源5によって交流電圧viが印加される電極である。
検出電極3は、水分の検出時に(交流)出力電圧(電圧信号)voを検出する電極である。
絶縁部4は、親水性の絶縁物の基板で構成されており、具体的には、絶縁性金属酸化物等、少なくとも表面が酸化物で構成されている。なお、絶縁部4の形状は基板状でなくてもよい。
そして、印加電極2と、検出電極3との間には、導電性の膜である導電膜(導電部)6が設置されている。導電膜6は、印加電極2とも検出電極3とも電気的に接続していない。つまり、導電膜6は、印加電極2及び検出電極3に対して電気的に絶縁(独立)している。
これに対し、本実施形態に係る水分検出素子1は、高湿度(ほぼ、飽和状態)の呼気の検出を目的としている。従って、本実施形態の水分検出素子1は、空気中の水分量を測定することを目的とせず、高湿度の空気(呼気)を検出できればよい。
図2及び図3は、本実施形態に係る水分検出素子1が水分を検出する原理を説明するための図である。図2は水分付着前における水分検出素子1の原理を示す断面模式図であり、図3は水分付着後における水分検出素子1の原理を示す断面模式図である。なお、図2及び図3のそれぞれは、図1のD−D断面模式図を示す。
なお、図2及び図3で示される各構成は、図1に示されている各構成と同様であるので、同一の符号を付して説明を省略する。
さらに、絶縁部4が、少なくとも表面が、親水性の高い酸化物で構成されるようにすることで、水分を付着させやすくすることができる。なお、親水性の高い酸化物とは、絶縁性金属酸化物、すなわち、表面に酸素原子が配置されているものである。
図4は、電極間距離と、塵付着によるエラー発生頻度との関係を示す表である。
ここで、電極間距離とは、印加電極2と、検出電極3との距離である。また、図4に示す結果は、図1に示す水分検出素子1から導電膜6を省略した水分検出素子が用いられている。そして、塵付着によるエラー発生頻度は、20個の水分検出素子のうち、何個の水部検出素子で塵付着によるエラーが検出されたかを示している。
これは、大気中に存在する塵のほとんどが20μm以下の大きさを有することによる。
このような導電膜6が配置されることで、水分が付着する部分の面積が小さくなり、少ない水分でも印加電極2及び検出電極3間が導通する。また、導電膜6は、印加電極2及び検出電極3に対して絶縁されているので、導電膜6上に塵がのっても印加電極2及び検出電極3が導通することはない。
すなわち、図1に示す水分検出素子1によれば、塵付着によるエラーの発生を抑えつつ、感度を良好に保つことができる。
図5に示すaは、印加電極2及び検出電極3間の距離(この距離を電極間距離と称す)であり、図4を参照して説明した通り、a≧20μmであることが望ましい。
a≧20μmであれば、導電膜6と印加電極2との間、及び、導電膜6と検出電極3との間の距離bはどのような距離でもよい。ただし、導電膜6と印加電極2との間、及び、導電膜6と検出電極3との間の距離bは、小さければ小さいほど感度が良好となる。従って、導電膜6と印加電極2との間、及び、導電膜6と検出電極3との間の距離は、製造コストとの兼ね合いで、なるべく小さい距離とすることが望ましい。
ここで、電極間距離は、図4における電極間距離aのことである。この表は、以下の処理の結果を示すものである。まず、導電膜6なしの水分検出素子及び導電膜6ありの水分検出素子1に、飽和水蒸気で印加電極2及び検出電極3の間が導通させられた。そして、ピーク電圧が3Vの交流電圧viが印加電極2に印加された。表は、この結果、検出電極3で検出された出力電圧voを示している。出力電圧voの値が高ければ高いほど、感度が良好であることを示している。
ここまでの水分検出素子1では、図1に示すように、印加電極2及び検出電極3が櫛歯形の形状を有しており、印加電極2及び検出電極3は、互いの櫛歯がかみ合って対向するように離間して設置されている。そして、導電膜6が、印加電極2及び検出電極3の間に配置されている。
しかしながら、導電膜6が、印加電極2及び検出電極3の間に、印加電極2及び検出電極3と電気的に絶縁されている状態で配置されていればよく、図1の形式に限らなくてもよい。
まず、図7Aに示す水分検出素子1aは、印加電極2及び検出電極3の間に、長方形の導電膜6a(6)の長手方向が印加電極2及び検出電極3の方向を向くように配置されている。
また、図7Bに示す水分検出素子1bでは、印加電極2及び検出電極3の間に、長方形の導電膜6b(6)の短手方向が印加電極2及び検出電極3の方向を向くように配置されている。
また、図7Dに示す水分検出素子1dに示す導電膜6d(6)は、図2に示す導電膜6が長手方向に細分化された形状となっている。図7Dに示す水分検出素子1dには、このような形状の導電膜6d(6)が、印加電極2と検出電極3との間に複数設けられている。
図7Bに示す水分検出素子1bや、図7Eに示す水分検出素子1eも同様の効果を得ることができる。
図8は、本実施形態に係る水分検出素子1の結露除去方法を説明する図である。なお、図8は、図1のD−D断面模式図に相当する。
なお、図8は、図3と同様の図であるため、各構成には図3と同一の符号を付して説明を省略する。
結露している状態とは、呼気が導入される前において、図8に示すように既に水分子11が絶縁部4に付着し、水分子11及び導電膜6を介して、印加電極2と、検出電極3とが導通している状態である。
このような場合、印加電極2に印加される直流電圧Viと、出力電圧Voとの電位差が小さくなっている。出力電圧Voは直流電圧である。呼気導入前に、直流電圧Viと、出力電圧Voとの電位差が小さくなっている場合、電源5は、一定の直流電流を印加電極2に印加する(図8の太矢印)。実際には、電源5は、直流成分をバイアスさせた交流電流を印加電極2に印加する。なお、本実施形態では、交流には小文字(「v」等)を用い、直流には大文字(「V」等)を用いることとする。
導電膜6を有さない水分検出素子1zにおける結露除去方法は図8と同様であるため、説明を省略する。
次に、比較例における湿度センサTの例について図10A及び図10Bを参照して説明する。なお、図10A及び図10Bに示す湿度センサTは、特開2008−39508号公報に記載のものである。ただし、図10Bについては、特開2008−39508号公報の図面を一部変更している。
図10Aは、湿度センサTを基板21の上方からみた平面図である。また、図10Bは、図10AのA−A断面図である。
なお、図10A及び図10Bでは、説明のために一部を拡大して誇張して示している。また、以下の説明において、ある層が他の層の上に存在すると記述される場合には、ある層が他の層の真上に存在する場合と、ある層と他の層との間に第3の層が介在される場合とを示す。
また、図10A及び図10Bにおいて、本比較例の説明に必要な部分以外の説明は、適宜簡略化する。
図10A及び図10Bに示すように、湿度検出部30は、基板面21aの上に、ヒータ22、絶縁膜23、下部電極24、感湿部材25及び上部電極26が順に積層されて構成されている。
下部電極24及び上部電極26は、感湿部材25の静電容量を検出し、その検出された静電容量に対応するレベルの電圧信号を出力する出力部29と電気的に接続されている。ヒータ22はヒータ制御部28と電気的に接続されている。
また、基板面21aの上には、ヒータ22の外側であって、後述する上部電極26の下面の4角近傍に、4つのパッド21p〜21sが形成されている。
感湿部材25の上面には、水分を透過可能に構成された上部電極26が、感湿部材25に接触した状態で設けられている。上部電極26は、バンプ20sを介して、出力部29と電気的に接続されている。また、バンプ20r及びバンプ20sは、下部電極24に対して所定の間隔を保持している。
また、図10Bに示すように、ヒータ22を別途設ける必要があり、湿度センサTの小型化が困難になってしまう。
次に、水分検出素子1を利用した呼気センサ100について説明する。
(平面配置構造)
図11は、平面配置構造を有する呼気センサ100の基本構成例を示す図である。
図11に示す平面配置構造を有する呼気センサ(呼気ガス検出装置)100a(100)では、平面構造を有する回路基板に水分検出素子1が配置されている。さらに、呼気センサ100aでは、水分検出素子1の周囲に小型のガスセンサ(ガス検出部)101が複数種類配置されている。水分検出素子1は、図1及び図7A〜図7Eのいずれかに示すものである。
水分検出素子1の周囲に配置されるガスセンサ101は、アルコール用のガスセンサ101c、アセトアルデヒド用のガスセンサ101d、水素用のガスセンサ101f等である。なお、アルコールには種々の物質が含まれるが、本実施例では、一例として、エタノールを用いて説明する。
ちなみに、アルコール(エタノール)用のガスセンサ101cは飲酒の有無(呼気中のアルコールの有無)等を検出する。また、アセトアルデヒド用のガスセンサ101dはアルコールの代謝物であり悪酔いの有無、水素用のガスセンサ101fは消化器系の活性化の有無等を検出する。なお、ここで「有無」とは、呼気中に所定量以上の成分が含まれているか否か等である。
図12に示す平面配置構造を有する呼気センサ(ガス検出装置)100b(100)では、平面構造を有する回路基板の中心に水分検出素子1が配置されている。さらに、呼気センサ100bでは、水分検出素子1の周囲に小型のガスセンサ(ガス検出部)101が複数種類配置されている。水分検出素子1は、図1及び図7A〜図7Eのいずれかに示すものである。
水分検出素子1の周囲に配置されるガスセンサ101は、一酸化炭素用のガスセンサ101a、一酸化窒素用のガスセンサ101b、アルコール用のガスセンサ101c、アセトアルデヒド用のガスセンサ101d、アセトン用のガスセンサ101e、水素用のガスセンサ101f等を含んで構成される。なお、アルコールには種々の物質が含まれるが、本実施形態では、一例として、エタノールを用いて説明する。
次に、図13A及び図13Bを参照して、本実施形態に係る呼気センサ100のパッケージ200の例を示す。
図13Aは、ワイヤボンディングを用いた呼気センサパッケージ(以下、パッケージ200aと称する)の断面模式図である。
パッケージ200aは、箱型の本体部201、蓋部202を有している。セラミック製の本体部201の内部には呼気センサ100が設置されている。また、本体部201は、外部に外側印加電極211及び外側検出電極212を有している。さらに、本体部201は、内部に内側印加電極221及び内側検出電極222を有している。外側印加電極211と内側印加電極221とは、本体部201に内蔵されている本体内配線231によって接続されている。同様に、外側検出電極212と内側検出電極222とは、本体部201に内蔵されている本体内配線231によって接続されている。
そして、内側印加電極221は、導電性ワイヤ232によるワイヤボンディング及び呼気センサ100の回路基板上の配線によって水分検出素子1の印加電極2(図1〜図3参照)と接続している。同様に、内側検出電極222は、導電性ワイヤ232によるワイヤボンディング及び呼気センサ100の回路基板上の配線によって水分検出素子1の検出電極3(図1〜図3参照)と接続している。
パッケージ200bは、箱型の本体部201b、蓋部202を有している。本体部201bは、さらに、側壁部203と、底部204とを有している。側壁部203、底部204は、ともにセラミック製である。なお、図13Bに示すように、側壁部203は、脚部を兼ねている。
底部204に載置されるようにして呼気センサ100が設置されている。また、側壁部203は、外部に外側印加電極211及び外側検出電極212を有している。さらに、側壁部203は、内部に内側印加電極221及び内側検出電極222を有している。外側印加電極211と内側印加電極221とは、側壁部203に内蔵されている本体内配線231によって接続されている。同様に、外側検出電極212と内側検出電極222とは、側壁部203に内蔵されている本体内配線231によって接続されている。
なお、図13Aと同様に、蓋部202にはメッシュが設けられている。このメッシュは、図13Aと同様の構成、効果を有するため、ここでの説明を省略する。
図14は、本実施形態に係る呼気検査システムZの機能ブロックの例を示す図である。
呼気検査システムZは、呼気検出装置300と、解析装置(解析部)500と、送信装置601と、記憶装置602とを含む。
呼気検出装置300は、呼気センサ100及び計測制御装置400を有している。呼気センサ100は、水分検出素子1と、ガスセンサ101とを有しているが、図11、図12で説明済みであるので、ここでの説明を省略する。
計測制御装置400は、交流電源410(図15参照)の周波数を変換して出力する。
また、呼気検出装置300は、取得したアナログ信号を、A/D(Analog/Digital)変換器301a,301bでディジタル信号に変換して解析装置500へ出力する。取得したアナログ信号とは、水分検出素子1から取得した出力電圧voの電圧信号や、ガスセンサ101から取得した検出信号である。
送信装置601は、解析装置500による解析結果(ドライバの状態に関する情報等)を図示しない中央情報センタ等に通知する。
図15は、本実施形態で用いられる計測制御装置400の構成例を示す機能ブロック図である。
計測制御装置400は、メモリ401、CPU(Central Processing Unit)402、入力装置403、AC/ACインバータ回路404を有する。さらに、計測制御装置400は、交流端子405、AC/DCコンバータ回路406及び直流端子407を有する。
メモリ401には、プログラムがCPU402によって実行されることで、制御部411が具現化している。
制御部411は、入力装置403を介して入力された情報に基づいてAC/ACインバータ回路404や、AC/DCコンバータ回路406に指示を送る。
また、AC/DCコンバータ回路406は、制御部411から送られた指示に基づいて、交流電源410から入力された交流電圧の電圧を変換し、さらに交流電流を直流電流に変換して直流端子407へ出力する。直流端子407には、ガスセンサ101(図14参照)が接続される。
それ以外の場合では、スイッチ408はOFF状態になっている。
なお、水分検出素子1に結露が生じている場合、直流端子407の出力電圧を、直接水分検出素子1に印加するようにしてもよい。
ちなみに、図15に示す計測制御装置400が図2及び図3の電源5に相当する。
図16は、本実施形態で用いられる解析装置500の構成例を示す機能ブロック図である。
解析装置500は、例えば、PC(Personal Computer)であり、メモリ501、CPU502、送受信装置503、表示装置(表示部)504を有する。さらに、解析装置500は、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置505、撮像装置(撮像部)506等を有している。なお、後記するなりすまし防止処理が行われない場合、撮像装置506は省略可能である。
メモリ501には、記憶装置505に格納されているプログラムがロードされる。そして、ロードされたプログラムが、CPU502によって実行されることで、処理部511、及び処理部511を構成する各部512〜515が具現化されている。
ガス測定処理部513は、ガスセンサ101(図14参照)から送られた検出信号を基に呼気に含まれる各種ガスの測定に関する処理を行う。
判定処理部514は、ガス測定処理部513の測定結果に基づいて、例えば、被検者が飲酒をしていないか否かの判定を行う。
認証処理部515は、後記するなりすまし防止処理を行う。
例えば、呼気検出装置300、解析装置500、送信装置601及び記憶装置602のすべてが1つの装置に備えられていてもよい。
あるいは、解析装置500、送信装置601及び記憶装置602の部分が、1つの装置に備えられていてもよい。
次に、図17〜図21を参照して、本実施形態に係る呼気検査システムZの処理手順を示す。適宜、図14〜図16を参照する。
(呼気検出処理)
図17は、本実施形態で行われる呼気検出処理の手順を示すフローチャートである。
まず、ユーザが呼気検査システムZの電源をONとする(S101)ことにより、呼気検査システムZは、結露除去処理を行う(S102)。結露除去処理は後記して説明する。
結露除去処理が完了すると、水分測定処理部512は、表示装置504にユーザに対して呼気導入を促す画面(呼気導入要求画面)を表示する(S103)。
そして、印加電極2への交流電圧viの印加が開始される(S104)。なお、印加される交流電圧viは計測制御装置400の交流端子405から出力されるものである。
その後、被検者が呼気導入口に呼気を導入することで、呼気導入が開始される(S105)。
そして、水分測定処理部512が、水分検出素子1からの出力電圧voの測定を開始することで水分測定が開始される(S106)。この際、水分測定処理部512は、時刻0から現在時刻までの電圧値の差を出力電圧voとして算出するものとする。
ステップS111の結果、水分検出素子1からの出力電圧voが第1の閾値vth1未満である場合(S111→No)、呼気強度不足として、被検者に呼気導入を継続させる(S112)。そして、水分測定処理部512はステップS111に処理を戻す。
ステップS111の結果、出力電圧voが第1の閾値vth1以上である場合(S111→Yes)、水分測定処理部512は、水分検出素子1からの出力電圧voが第2の閾値vth2以上となったか否かを判定する(S113)。なお、第1の閾値vth1<第2の閾値vth2である。また、出力電圧voは、実際には交流電圧となるので、水分測定処理部512は、出力電圧voの電圧ピークが第2の閾値vth2以上となった回数が所定回数を超えたか否かによって、ステップS112の判定を行う。このことは、後記して説明する。
ステップS113の結果、出力電圧voが第2の閾値vth2以上である場合(S113→Yes)、水分測定処理部512は、呼気強度が十分であると判定する(S121)。その後、被検者は呼気導入を終了する(S122)。このとき、呼気検出装置300は、ブザーや、音声や、画面表示等で呼気導入を終了させる旨を被検者に通知する。
図18において、横軸は時間(sec)を示し、縦軸は出力電圧vo(任意単位)を示している。
まず、時刻t0で被検者が呼気導入を始めると(図17のステップS105)、出力電圧voが上昇し始め、時刻t11で出力電圧voが第1の閾値vth1を超える(図17のステップS111;Yes)。
その後、出力電圧voは上昇し続け、時刻t12で電圧ピークが15回、第2の閾値vth2を超える(図17のステップS113;Yes)。このときの回数は任意に決めることができる。この回数は、周波数により異なるが、出力電圧voが第1の閾値vth1を超えた後、おおよそ1秒から3秒に相当するピーク数とする。
ちなみに、第2の閾値vth2は、導入された空気(呼気)中に水分が含まれていることが確認されるのに十分な出力電圧voである。
その後、時刻t13で被検者は呼気導入を終了する(図17のステップS122)。
図19は、本実施形態で行われる結露除去処理の手順を示すフローチャートである。
まず、直流電圧Viが印加電極2に印加され(S201)、水分測定処理部512は、検出電極3における出力電圧(直流)Voを測定する。前記したように、ステップS201で印加される直流電圧Viは、計測制御装置400の交流端子405から出力される電圧である。なお、ステップS201で実際に印加される電圧は、前記したように、交流電圧に直流電圧をバイアスさせたものである。
そして、水分測定処理部512は、Vi―Voが第3の閾値Vth3未満であるか否かを判定する(S202)。ちなみに、Vi、Voは、バイアス電圧の値を示している。
ステップS202の結果、Vi―Voが第3の閾値Vth3未満である場合(S202→Yes)、水分測定処理部512は、結露が生じていると判定する。
そして、水分測定処理部512は、印加回数nが所定回数Nより大きいか否かを判定する(S203)。
その後、水分測定処理部512は、nを1加算し(n←n+1)(S206)、ステップS201へ処理を戻す。
図20A及び図20Bは、本実施形態で行われるガス検出処理の手順を示すフローチャートである。図20A及び図20Bに示す処理では図17に示す処理が利用されている。なお、図20A及び図20Bでは、検出するガスがアルコールである場合を示しているが、アルコール以外のガスも同様の手順で検出することができる。実際のアルコール検出では、アルコール以外に、代謝物であるアセトアルデヒド、呼気中の濃度が約10ppmと高い水素がガス測定の対象となる。そして、アルコール、アセトアルデヒド及び水素のガス濃度を基に、アルコールのガス濃度が算出される。このようにすることで、正確なアルコールのガス濃度を算出することが可能となる。ここでも、この手法を用いることとし、ガスセンサ101として、アルコール用のガスセンサ101c、アセトアルデヒド用のガスセンサ101d及び水素用のガスセンサ101fが使用される。以下、アルコール用のガスセンサ101c、アセトアルデヒド用のガスセンサ101d及び水素用のガスセンサ101fの各ガスセンサ101をガスセンサ101c、101d、101fと称する。また、図20A及び図20Bのフローチャートで、図17と同様の処理については同一のステップ番号を付す。
ステップS111の結果、出力電圧voが第1の閾値vth1以上である場合(S111→Yes)、ガス測定処理部513はガスセンサ101c,101d,101fからの出力測定(ガス測定)を開始する(S301)。
その後、水分測定処理部512は、ステップS113の処理を行う。ステップS113〜S122の処理は、図17のステップS113〜S122と同様の処理であるため、ここでの説明を省略する。
ステップS122で呼気導入が終了されるとともに、ガス測定処理部513はガスセンサ101c,101d,101fからの出力測定(ガス測定)を終了する(S311)。
さらに、ガス測定処理部513は、算出した各ガス飽和信号値を基に、差分進化法により飽和状態での各ガス濃度(飽和ガス濃度)を算出する(図20BのS322)。各ガスとは、アルコール、アセトアルデヒド、水素等である。このように、複数の飽和ガス濃度を基に、差分進化法を用いて、あるガスの飽和ガス濃度を算出することで、精度の高い飽和ガス濃度を算出することができる。
ステップS323の結果、アルコール濃度が基準値未満である場合(S323→No)、判定処理部514は、被検者が飲酒をしていないと判定する(S324)。
ステップS323の結果、アルコール濃度が基準値以上である場合(S323→Yes)、判定処理部514は、被検者が飲酒をしていると判定する(S325)。
図21における時刻t11は、図18における時刻t11である。すなわち、図21では、時刻t11において水分検出素子1からの出力電圧voがvth1を超えたことを示している。そして、ガス測定処理部513は、水分検出素子1からの出力電圧voがvth1を超えた時刻t11において、ガス測定を開始する(図20AのステップS301)。なお、呼気導入の検知前にガスセンサ101が反応し始めているため、時刻t11は原点よりやや+側にある。
このように、本実施形態の水分検出素子1を利用した呼気検査システムZによれば、大変短い時間にガス(例えば、アルコール)の検査を行うことができる。特に、導入された呼気が、本当に呼気であるか否かを判定するとともに、飲酒の有無を短い測定時間で判定することができる。
次に、図22〜図24を参照して、本実施形態に係る呼気センサ100を備えた呼気検査装置700の例を示す。
(モバイルタイプ)
図22は、モバイルタイプの呼気検査装置700a(700)の例(例1)を示す図である。
図22に示す呼気検査装置(携帯端末)700aは、例えば、名刺サイズの大きさを有する。
呼気検査装置700aは、呼気導入口(呼気導入部)701及び表示画面702を有している。呼気検査装置700aの内部には図14に示す呼気検出装置300、解析装置500、送信装置601、記憶装置602が搭載されている。また、表示画面702は、図16の表示装置504に相当する。
すなわち、呼気導入口701から呼気検査装置700aの内部に導入された呼気は、内部の呼気センサ100によって呼気及びガスの検出が行われる。そして、呼気検査装置700aによる検査結果が表示画面702に表示される。
図23に示す呼気検査装置(携帯端末)700b(700)は、呼気導入装置710がスマートフォン720に装着されるタイプのものである。
呼気導入装置710は、例えば、USB(Universal Serial Bus)等によってスマートフォン720と接続されるものである。
なお、図23に示す呼気検査装置700bでは、図14の呼気検出装置300が呼気導入装置710に搭載されている。また、解析装置500、送信装置601、記憶装置602はスマートフォン720にアプリケーションの形式で搭載されている。
すなわち、呼気導入口711から呼気導入装置710の内部に導入された呼気は、内部の呼気センサ100(図14参照)によって呼気及びガスの検出が行われる。そして、スマートフォン720で行われた呼気検査の結果がスマートフォン720の表示画面722に表示される。ちなみに、表示画面722は図16の表示装置504に相当する。
なお、図23に示すように、呼気導入装置710には、スマートフォン720に装着した際に、スマートフォン720のカメラ(撮像部)721を遮らないよう、開口部712が設けられている。このようにすることで、スマートフォン720のカメラ721が使用可能となり、後記するなりすまし防止処理を行うことができる。なお、カメラ721は図16の撮像装置506に相当する。
図24に示すように、呼気検査装置700c(700)では、呼気導入装置730が自動車801の車内に備えられている。なお、図24に示すシステムでは、図14の呼気検出装置300が呼気導入装置730に搭載されている。また、解析装置500、送信装置601、記憶装置602は、図示しないECU(Engine Control Unit)に搭載されている。
すなわち、呼気導入装置730に導入された呼気は、内部の呼気センサ100(図14参照)や、ECUによって呼気及びガスの検出が行われる。そして、アルコールが検出されると、ECUは、図示しないエンジンを始動させない、アクセルペダルが踏み込めないようにする等といったインターロック機能を実行する。
図25A及び図25Bは、本実施形態で行われるなりすまし防止処理の手順を示すフローチャートである。図25A及び図25Bは、例えば、図23に示すようにカメラ721を使用することができる呼気検査システムZで行われる処理である。また、図25A及び図25Bは、自動車801(図24参照)の運転前等に行われる処理である。
図25A及び図25Bにおいて、適宜図16を参照する。
まず、呼気検査システムZの電源ON後、解析装置500の認証処理部515は、認証ボタンの操作を促す情報(認証ボタン操作要求画面)を表示装置504に表示する(S401)。
次に、認証処理部515は、認証ボタンが操作されたか否かを判定する(S402)。認証ボタンは、図23の例であればスマートフォン720の表示画面722に表示されるボタンであり、ユーザが操作するものである。
ステップS402の結果、認証ボタンが操作されなければ(S402→No)、認証処理部515はステップS401へ処理を戻す。
その後、認証処理部515は、撮像された顔画像Aが認証可能な顔画像であるか否かを判定する(S404)。認証可能な顔画像とは、後に撮像される顔画像Bと比較して、同一人物であるか否かを判定することができる顔画像であるか否かである。具体的には、目、鼻、口、輪郭等が写っているか等である。
ステップS404の結果、認証可能な顔画像である場合(S404→Yes)、呼気検査システムZは、図20AのステップS102以降の処理を行うことで飲酒判定処理を行う(S411)。
ステップS412の結果、飲酒をしている場合(S412→Yes)、認証処理部515は、運転が不可である旨の情報(運転不可画面)を表示装置504に表示する(S413)。
その後、認証処理部515は、顔画像Aを保存し(S414)、ステップS411の結果(飲酒判定結果)を記憶装置505に保存する(S415)。
そして、認証処理部515は、認証ボタンの操作を促す情報(認証ボタン操作要求画面)を表示装置504に表示する(S422)。認証ボタンは、ステップS402で表示されるものと同様のものである。
次に、認証処理部515は、認証ボタンが操作されたか否かを判定する(S423)。
ステップS423の結果、認証ボタンが操作されなければ(S423→No)、認証処理部515はステップS422へ処理を戻す。
その後、認証処理部515は、撮像された顔画像Bが認証可能な顔画像であるか否かを判定する(S425)。認証可能な顔画像については、ステップS404と同様であるので、ここでの説明を省略する。
ステップS425の結果、認証可能な顔画像である場合(S425→Yes)、認証処理部515は、顔画像A及び顔画像Bを比較する。これによって、認証処理部515は、顔画像A及び顔画像Bが同一人物の顔画像であるか否かを判定する(図25BのS431)。
ステップS431の結果、顔画像A及び顔画像Bが同一人物の顔画像である場合(S431→Yes)、認証処理部515は顔画像A及び顔画像Bを記憶装置505に保存する(S432)。その後、認証処理部515は、ステップS411の飲酒判定処理の結果(飲酒判定結果)を顔画像A,Bにひも付けて記憶装置505に保存し(S433)、処理を終了する。
次に、認証処理部515は、ステップS441の飲酒判定処理の結果を用いて、飲酒をしているか否かを判定する(S442)。
ステップS442の結果、飲酒をしていない場合(S442→No)、認証処理部515は、顔画像Bを記憶装置505に保存する(S432)。
ステップS442の結果、飲酒をしている場合(S442→Yes)、認証処理部515は、運転が不可である旨の情報(運転不可画面)を表示装置504に表示する(S443)。なお、呼気検査システムZが図24に示すようなシステムである場合、ステップS442で「Yes」の判定がなされると、呼気検査システムZはインターロックを行ってもよい。
その後、認証処理部515は、顔画像Bを保存し(S444)、ステップS441の結果(飲酒判定結果)を顔画像Bとひも付けて記憶装置505に保存する(S445)。
なお、タクシー等、プロドライバが運転する自動車801(図24参照)の場合、認証処理部515は、顔画像や、飲酒判定結果をタコメータの情報と連動して保存するようにしてもよい。一般ドライバの場合でも、顔画像や、飲酒判定結果が、飲酒検査のエビデンスとして保存されるようにしてもよい。
図26A〜図26Cは、低温タイプ及び高温タイプを有する水分検出素子1Wの例を示す図である。図26Aは水分検出素子1Wの上面図を示す。また、図26Bは図26AのB−B断面模式図を示し、図26Cは図26AのC−C断面模式図を示す。
絶縁部4の凹凸構造は、図26Bに示す低温環境下(所定の温度以下の環境下)で使用する低温タイプと、図26Cに示す高温環境下(所定の温度以上の環境下)で使用する高温タイプとで区別することができる。
すなわち、図26Bに示すように低温タイプの水分検出素子1fは、図26Cに示す高温タイプの水分検出素子1gより絶縁部4f(4)の凹凸を小さくしている。逆に、高温タイプでは図26Cに示すように、図26Bに示す低温タイプより絶縁部4g(4)の凹凸を大きくしている。なお、低温タイプの水分検出素子1f、高温タイプの水分検出素子1gとも、絶縁部4の形状以外は図1〜図3に示す水分検出素子1と同様なので、絶縁部4以外の要素については同一の符号を付して説明を省略する。
なお、絶縁部4の凹凸の大きさとは、凹凸の高さと深さとの差や、起伏の大きさである。
また、各実施形態において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんどすべての構成が相互に接続されていると考えてよい。
2 印加電極(印加部)
3 検出電極(出力部)
4 絶縁部
5 電源
6,6a〜6d,6c1,6c2,6d1,6d2 導電膜(導電部)
100,100a,100b 呼気センサ(呼気ガス検出装置)
101,101a〜101f ガスセンサ(ガス検出部)
202 蓋部(メッシュを含む)
500 解析装置(解析部)
504 表示装置(表示部)
506 撮像装置(撮像部)
513 ガス測定処理部(ガス測定部)
701,711 呼気導入口(呼気導入部)
700a,700b 呼気検査装置(携帯端末)
721 カメラ(撮像部)
Z 呼気検査システム
Claims (17)
- 絶縁性の材料で構成されている絶縁部と、
電圧が印加される印加部と、
前記印加部に印加された電圧によって、前記絶縁部の表面に付着した水分子を介した電気経路に流れる電流に応じた電圧信号を出力する出力部と、
前記印加部及び前記出力部に対して、電気的に絶縁されている導電性の導電部と、
を有し、
前記印加部、前記出力部及び前記導電部は、前記絶縁部上に備えられている
ことを特徴とする水分検出素子。 - 前記導電部は、前記印加部及び前記出力部との間で、複数に分割されて配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の水分検出素子。 - 前記印加部に印加される電圧は、交流電圧である
ことを特徴とする請求項1に記載の水分検出素子。 - 絶縁性の材料で構成されている絶縁部と、
電圧が印加される印加部と、
前記印加部に印加された電圧によって、前記絶縁部の表面に付着した水分子を介した電気経路に流れる電流に応じた電圧信号を出力する出力部と、
を有し、
呼気の導入前において、前記印加部と、前記出力部との間の電位が所定値以上である場合、前記印加部に対して直流電流が印加される
ことを特徴とする水分検出素子。 - 前記印加部及び前記出力部に対して、電気的に絶縁されている導電性の導電部
を有することを特徴とする請求項4に記載の水分検出素子。 - 前記絶縁部は、少なくとも表面に酸素原子を配置した構造で構成されている
ことを特徴とする請求項1または請求項4に記載の水分検出素子。 - 前記絶縁部は、
前記水分子が付着する面に凹凸が設けられている
ことを特徴とする請求項1または請求項4に記載の水分検出素子。 - 前記絶縁部の凹凸は、
所定の温度以上の環境下で用いられるものは、前記所定の温度以下の環境下で用いられるものよりも、前記絶縁部の凹凸の大きさが大きい
ことを特徴とする請求項7に記載の水分検出素子。 - 前記水分検出素子の上方にメッシュが備えられている
ことを特徴とする請求項1または請求項4に記載の水分検出素子。 - 絶縁性の材料で構成された絶縁部上に、電圧が印加される印加部と、前記印加部に印加された電圧によって、前記絶縁部の表面に付着した水分子を介した電気経路に流れる電流に応じた電圧信号を出力する出力部と、前記印加部及び前記出力部に対して、電気的に絶縁されている導電性の導電部とが配置された水分検出部と、
外気に含まれるガスの濃度を測定するガス検出部と、
前記水分検出部から出力される前記電圧信号と、前記ガス検出部から出力される検出信号とについて解析を行う解析部と、
前記解析部により解析される結果を表示する表示部と
を備え、
前記解析部は、前記水分検出部から出力される前記電圧信号を基に、導入された前記外気が人の呼気である場合、前記ガス検出部から導入された前記外気に含まれるガス濃度を算出する
ことを特徴とする呼気ガス検出装置。 - 前記ガス検出部は、
エタノール、アセトアルデヒド、水素ガスセンサのうち、少なくとも1つを有する
ことを特徴とする請求項10に記載の呼気ガス検出装置 - 絶縁性の材料で構成された絶縁部上に、電圧が印加される印加部と、前記印加部に印加された電圧によって、前記絶縁部の表面に付着した水分子を介した電気経路に流れる電流に応じた電圧信号を出力する出力部と、前記印加部及び前記出力部に対して、電気的に絶縁されている導電性の導電部とが配置された水分検出部を備えるとともに、
呼気が導入される呼気導入部と、
前記水分検出部の周囲に設置され、所定の種類のガスの濃度を測定するガス測定部と、
を有することを特徴とする呼気検査システム。 - 前記水分検出部、前記ガス測定部及び前記呼気導入部が、携帯端末に設置されている
ことを特徴とする請求項12に記載の呼気検査システム。 - 前記水分検出部から前記電圧信号を取得し、前記ガス測定部から検出信号を取得し、前記電圧信号及び前記検出信号を解析する解析部
を有し、
前記解析部は、
呼気が導入されることにより、前記水分検出部から取得した前記電圧信号が第1の閾値を超えると、前記ガス測定部から前記検出信号を取得することを開始し、
前記水分検出部から取得した前記電圧信号が、前記第1の閾値より大きい第2の閾値を超えると、前記ガス測定部から前記検出信号を取得することを停止し、
前記ガス測定部から前記検出信号を取得することを開始したときの前記検出信号の信号値と、前記ガス測定部から前記検出信号を取得することを停止したときの前記検出信号の信号値と、を基に、前記呼気中における前記ガスの飽和濃度を算出する
ことを特徴とする請求項12に記載の呼気検査システム。 - 撮像部と、解析部とを備え、
前記ガスの飽和濃度の算出の前後に、前記撮像部によって撮像された顔画像が異なれば、再導入された呼気に基づいて、前記解析部が、前記ガスの飽和濃度を算出する
ことを特徴とする請求項12に記載の呼気検査システム。 - 前記ガスは、アルコール、アセトアルデヒド及び水素であり、
前記解析部は、
前記アルコール、前記アセトアルデヒド及び前記水素の飽和濃度を基に、被検者における飲酒の有無を判定する
ことを特徴とする請求項15に記載の呼気検査システム。 - 絶縁性の材料で構成されている絶縁部と、
電圧が印加される印加部と、
前記印加部に印加された電圧によって、前記絶縁部の表面に付着した水分子を介した電気経路に流れる電流に応じた電圧信号を出力する出力部と、
を有する水分検出素子において、、
呼気の導入前において、前記印加部と、前記出力部との間の電位が所定値以上である場合、前記印加部に対して直流電流が印加される
ことを特徴とする結露除去方法。
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