以下に、本願に係る出品物取引処理装置、出品物取引処理方法および出品物取引処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る出品物取引処理装置、出品物取引処理方法および出品物取引処理プログラムが限定されるものではない。
〔1.出品物取引処理〕
図1を用いて、実施形態に係る出品物取引処理について説明する。図1は、実施形態に係る出品物取引処理の説明図であり、本実施形態においては、出品物取引サービスを提供する出品物取引処理装置1によって出品物取引処理が実行される。
図1に示す例では、ユーザU1が出品者として商品Dを出品物とした出品要求を端末装置21から出品物取引処理装置1へ送信する(ステップS1)。出品要求には、例えば、商品Dの説明、商品Dの画像、開始価格、最低価格などの情報が含まれる。開始価格は、出品開始時の商品Dの取引価格Pであり、最低価格は、商品Dの取引価格Pの最低価格である。
出品物取引処理装置1は、端末装置21から出品要求を受け付けると、かかる出品要求に含まれる出品情報に基づいて、出品処理を開始する。かかる出品処理が行われた後、出品物取引処理装置1を利用するユーザU2の端末装置22からの一覧要求があると(ステップS2)、出品物取引処理装置1は、出品物一覧画面61の情報を送信する(ステップS3)。かかる出品物一覧画面61の情報に基づいて、端末装置22の表示部12に出品物一覧画面61が表示される。
出品物取引処理装置1は、出品開始日時が新しい出品物ほど優先して上位に提示されるように出品物一覧画面61を生成する。そのため、端末装置22の表示部12に表示されている出品物一覧画面61のように、商品Dの提示位置(提示順位の一例)は、最上位である位置L1であり、かかる位置L1に商品Dの情報が表示される。出品物一覧画面61の位置L1を選択(例えば、クリック)することによって、商品Dの出品情報に応じた出品物画面が端末装置22の表示部12に表示される。
図1に示す例では、端末装置22の表示部12には位置L1〜L15に出品物の情報が表示されており、ユーザU2は、は出品物一覧画面61をスクロール操作することによって、位置L16以降の出品物を確認することができる。
その後、出品物取引処理装置1を利用するユーザU3の端末装置23からの一覧要求があると(ステップS4)、出品物取引処理装置1は、出品物一覧画面61の情報を送信する(ステップS5)。かかる出品物一覧画面61の情報に基づいて、端末装置23の表示部12に出品物一覧画面61が表示される。
上述したように、出品開始日時が新しい出品物ほど優先して上位に表示されることから、商品Dの情報は、時間の経過と共に、提示位置が下位の位置になる。図1に示す例では、端末装置23の表示部12に表示されている出品物一覧画面61のように、商品Dの提示位置は位置L1から繰り下がった位置L33であり、かかる位置L33に商品Dの情報が表示されている。
出品物取引処理装置1は、商品Dの取引価格Pを開始価格に設定した後、商品Dが購入されない状態が継続する場合、取引価格Pを段階的に下げる処理を行う(ステップS6)。このように、出品物取引処理装置1は、出品物が購入されない状態が継続する場合には、取引価格Pを段階的に下げる処理を行う。
そのため、例えば、出品者による取引価格Pの設定が出品物の購入を検討している利用者(以下、購入検討者と記載する)が出品物を購入しようとする価格と乖離しているような場合であっても、出品物が購入されない可能性を低減することができる。一方で、上述のように、商品Dの情報は、時間の経過と共に、提示位置が下位の位置になるため、商品Dの取引価格Pが段階的に下げられても、商品Dの存在が把握される可能性が減少していく。
そこで、出品物取引処理装置1は、商品Dの出品者であるユーザU1の端末装置21から商品Dの販売促進の設定を受け付ける(ステップS7)。なお、出品物取引処理装置1は、商品Dの販売促進の設定を、商品Dの出品要求から商品Dの出品終了までの間に受け付けることができる。
商品Dの販売促進の設定を受け付けると、出品物取引処理装置1は、商品Dに対する販売促進処理を行う(ステップS8)。かかる販売促進処理において、出品物取引処理装置1は、販売促進が設定された出品物の提示順位を優先して上位にする提示順位決定処理を行う(ステップS9)。
かかる提示順位決定処理において、出品物取引処理装置1は、例えば、販売促進に対する対価(以下、販促対価と記載する)が高いほど商品Dの提示順位を優先して上位にする。この場合、商品Dの提示順位は、販促対価の高さに応じた提示順位であり、新着順の提示順位に割り込んで設定される。なお、販促対価は、例えば、端末装置21からの設定内容などに基づいて設定される。
その後、出品物取引処理装置1を利用するユーザU4の端末装置24から一覧要求があると(ステップS10)、出品物取引処理装置1は、新着順に決定された出品物の提示位置で配列された出品物一覧画面61の情報を配信する(ステップS11)。
かかる出品物一覧画面61の情報に基づいて、端末装置24の表示部12に出品物一覧画面61が表示される。図1に示す例では、端末装置24の表示部12に表示されている出品物一覧画面61のように、商品Dの提示位置は位置L33から上位に繰り上がった位置L8であり、かかる位置L8に商品Dの情報が表示されている。かかる位置L8は、販促対価の高さに対応する提示位置である。
販売促進の設定がない新着順の一覧表示では商品Dの提示位置が下位に移動するため、商品Dの取引価格Pを下げても購入されない可能性があるが、販売促進の設定によって、商品Dの提示位置を新着順の提示位置に比べて、上位に繰り上げることができる。これにより、商品Dが購入される可能性を向上させ、商品Dが購入されるタイミングを早めることができる。
このように、出品物取引処理装置1による出品物取引処理においては、取引価格Pの過度な低下を抑制しつつ出品物が購入される可能性を向上させることができる。なお、上述した出品物取引処理は、販売促進が設定された出品物の提示順位を優先して上位にする提出品物取引処理であればよく、取引価格Pを段階的に下げる出品物取引処理に限定されない。すなわち、出品物取引処理装置1は、取引価格Pで購入が行われる出品物取引処理において、販売促進が設定された出品物の提示順位を優先して上位にすることができればよい。これにより、出品物が購入される可能性を向上させることができる。
また、端末装置2において、出品物取引処理装置1で決定された出品物の提示順位に基づいて、出品物一覧画面61を生成することもできる。この場合、出品物取引処理装置1は、出品物一覧画面61の情報として、出品物の提示順位の情報を含む情報を端末装置2へ送信する。端末装置2は、出品物の提示順位の情報に基づいて出品物の情報を配列して出品物一覧画面61を生成して表示する。
〔2.取引システム〕
図2は、実施形態に係る取引システムの構成例を示す図である。図2に示すように、実施形態に係る取引システム100は、出品物取引処理装置1と、複数の端末装置21〜2n(nは、2以上の整数)とを備える。
これら出品物取引処理装置1および複数の端末装置21〜2n(以下、端末装置2と総称する場合がある)は、ネットワーク3を介して有線または無線により互いに通信可能に接続される。ネットワーク3は、例えば、LAN(Local Area Network)や、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。端末装置21〜2nは、ユーザU1〜Un(以下、ユーザUと総称する場合がある)によって操作される。
端末装置2は、例えば、スマートフォン、タブレット型端末、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ等であり、通信部10と、制御部11(コントローラ)と、表示部12と、操作部13と、記憶部14とを備える。図3は、端末装置2の一例を示す図である。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力ポートなどを有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。表示部12は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)であり、操作部13は、例えば、キーボードやタッチパネルなどである。
制御部11は、処理部15と、表示制御部16を備える。かかる処理部15および表示制御部16の機能は、例えば、制御部11のCPUが制御部11のROMに記憶されている出品物取引処理アプリケーションのプログラムを読み出して実行することにより実現される。
処理部15は、ユーザUの操作部13への操作を検出し、かかる操作に応じた要求を出品物取引処理装置1へ送信する。また、表示制御部16は、出品物取引処理装置1から送信される各種の画面の情報やユーザUの操作部13への入力操作に応じた情報を表示部12に表示し、ユーザUの操作部13を用いたスクロール操作に応じて表示画面をスクロール表示させることができる。
出品物取引処理装置1は、図4に示すように、通信部20と、記憶部21と、制御部22(コントローラ)とを備え、端末装置2のユーザUに出品物取引サービスを提供する。図4は、実施形態に係る出品物取引処理装置1の構成例を示す図である。以下、通信部20、記憶部21および制御部22の順に具体的に説明する。
〔2.1.通信部20〕
通信部20は、ネットワーク3との間で情報の送受信を行う通信インターフェイスであり、ネットワーク3との接続を有線または無線で行う。制御部22は、通信部20およびネットワーク3を介して、端末装置2との間で各種の情報を送受信することができる。
〔2.2.記憶部21〕
記憶部21は、ユーザ情報記憶部31と、出品情報記憶部32とを有する。ユーザ情報記憶部31および出品情報記憶部32は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、HDD(Hard Disk Drive)、光ディスク等の記憶装置である。
ユーザ情報記憶部31は、ユーザUの識別情報であるユーザID、ユーザUの属性(例えば、年齢、性別)、ユーザUが登録した他のユーザUの出品物の情報および他のユーザUによる評価などを記憶する。出品情報記憶部32は、出品物に関する情報を記憶する。
〔2.3.制御部22〕
制御部22は、例えば、CPU、ROM、RAM、入出力ポートなどを有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。制御部22は、出品受付部41(第1受付部の一例)と、閲覧処理部42(配信部の一例)と、登録処理部43と、購入処理部44と、取引価格変更部45と、販促受付部46(第2受付部の一例)と、注目度判定部47と、提示順位決定部48と、通知部49とを備える。
かかる出品受付部41、閲覧処理部42、登録処理部43、購入処理部44、取引価格変更部45、販促受付部46、注目度判定部47、提示順位決定部48および通知部49の機能は、例えば、制御部22のCPUが制御部22のROMに記憶されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。
なお、出品受付部41、閲覧処理部42、登録処理部43、購入処理部44、取引価格変更部45、販促受付部46、注目度判定部47、提示順位決定部48および通知部49は、それぞれ一部または全部がASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアで構成されてもよい。
〔2.3.1.出品受付部41〕
出品受付部41は、例えば、出品者の端末装置2から出品情報を含む出品要求を受け付ける。出品情報は、出品物に関する情報であり、例えば、出品者のユーザID、商品名、商品説明、開始価格Pstart、最低価格Pmin、登録履歴、コメント履歴、価格変更設定、販売促進設定などの情報を含む。
端末装置2のユーザUは、例えば、出品受付部41から提供される出品物登録画面に出品情報を入力し、入力した出品情報を含む出品要求を端末装置2から出品物取引処理装置1へ送信することができる。図5は、出品物登録画面50の一例を示す図であり、かかる出品物登録画面50の情報は、出品物取引処理装置1から端末装置2へ送信され、端末装置2の表示制御部16によって表示部12に表示される。
図5に示す出品物登録画面50には、商品名入力枠51、商品説明入力枠52、開始価格入力枠53、最低価格入力枠54、価格変更設定枠55および商品画像設定枠56が含まれており、端末装置2のユーザUは、各枠51〜56へ出品物に応じた情報を入力または設定することができる。
商品名入力枠51は、出品物の名称である商品名が入力される枠であり、商品説明入力枠52は、出品物の説明文が入力される枠である。開始価格入力枠53は、出品物の取引価格Pの初期値である開始価格Pstartが入力される枠であり、最低価格入力枠54は、取引価格Pの最低値である最低価格Pminが入力される枠である。
価格変更設定枠55は、取引価格Pの動的な変更を許可するか否かを設定するためのチェックボックスである。価格変更設定枠55にチェックマークが設定されるように、ユーザUは、操作部13を操作して、取引価格Pの動的な変更を許可する状態に設定することができる。また、商品画像設定枠56には、ユーザUによる操作部13の操作によって、出品物の画像を1以上設定することができる。
端末装置2のユーザUは、操作部13を操作して、出品物登録画面50のそれぞれの枠51〜56に、商品名、商品説明、開始価格Pstart、最低価格Pmin、価格変更設定の有無、出品物の画像を設定し、出品ボタン57を選択(クリック)する。これにより、ユーザUによって設定された情報が出品情報として含まれる出品要求が端末装置2の処理部15によって出品物取引処理装置1へ送信される。
出品受付部41は、出品者の端末装置2から出品情報を含む出品要求を受け付けた場合、出品要求に含まれる情報を出品情報記憶部32に記憶された出品情報テーブルに設定する。図6は、出品情報記憶部32に記憶される出品情報テーブルの一例を示す図である。
図6に示す出品情報テーブルは、「出品ID」に対し、「出品者ID」、「商品名」、「商品説明」、「出品開始日時」、「開始価格」、「現在価格」、「最低価格」、「登録履歴」、「コメント履歴」、「閲覧履歴」、「価格変更設定」、「販売促進設定」が関連付けられた情報である。
「出品ID」は、出品要求毎に割り当てられる識別情報であり、「出品者ID」は、出品要求の出品情報に含まれる出品者のユーザIDである。なお、ユーザU1〜Unは、出品物取引処理装置1が提供する出品物取引サービスのユーザであり、ユーザU1〜UnのユーザIDは、U1〜Un(nは2以上の整数)であるものとする。
また、「出品者ID」、「商品名」、「商品説明」、「開始価格」、「最低価格」および「価格変更設定」には、出品要求の出品情報に含まれる商品名、商品説明、開始価格Pstart、最低価格Pminおよび価格変更設定のそれぞれの情報が割り当てられる。「価格変更設定」は、取引価格Pの動的な変更を許可するか否かを示す情報である。
「出品開始日時」は、出品物取引サービスにおいて出品物の出品が開始された日時であり、「現在価格」は、現時点での取引価格Pの情報である。「登録履歴」は、出品物画面(図8参照)の登録ボタン65が選択(押下)された日時や回数(以下、登録数Neと記載する)などの情報であり、「コメント履歴」は、出品物取引に関して書き込まれたコメントやコメントの数(以下、コメント数Ncと記載する)の情報である。また、「閲覧履歴」は、後述する出品物画面(図8参照)が閲覧された日時や回数(以下、閲覧数Nvと記載する)などの情報である。
「販売促進設定」は、出品物に対する販売促進の設定内容を示す情報(以下、販促設定情報と記載する)であり、ユーザUによって選択された設定モードを示す情報(以下、選択モード情報と記載する)と、選択された設定モードの実行に必要なパラメータの情報(パラメータ情報)とが含まれる。図6に示す出品情報テーブルには、選択モード情報のみが表示されているが、出品情報テーブルにはパラメータ情報も設定される。
例えば、出品ID「C1」に対し、出品者のユーザID「U1」、商品名「商品A」、商品説明「新品同様・・・」、出品開始日時「3/10 18:00」、開始価格「¥600」、現在価格「¥550」、最低価格「¥400」、価格変更設定「あり」、販売促進設定「1」がそれぞれ関連付けられて出品情報として出品情報記憶部32に記憶される。販売促進設定「1」は、ユーザUによって選択された設定モードが第1設定モードであることを意味する。
また、出品ID「C2」に対し、出品者のユーザID「U2」、商品名「商品B」、商品説明「少し汚れ・・・」、出品開始日時「3/11 12:00」、開始価格「¥800」、現在価格「¥800」、価格変更設定「なし」、販売促進設定「0」がそれぞれ関連付けられて出品情報として出品情報記憶部32に記憶される。販売促進設定「0」は、販売促進の未設定であることを意味する。
なお、出品ID「C2」の出品物については、価格変更設定「なし」および選択モード情報「0」が設定されているため、出品ID「C2」に対しては取引価格Pに対する動的な変更処理や販売促進処理は適用されない。
また、図6に示す例では、出品ID「C3」に対し、最低価格は設定されておらず、価格変更設定「あり」が設定されている。そのため、出品ID「C3」の出品物に対して、は取引価格Pに対する動的な価格変更処理が適用され、かつ、取引価格Pの下限値は、出品物取引処理装置1において予め設定された固定値になる。かかる固定値は、例えば、開始価格から所定割合の値または所定値(例えば、¥100)である。
出品受付部41は、出品要求に対応する出品物の出品物取引処理が開始された後に、出品要求時に設定していない情報を含む追加設定要求を受け付け、かかる追加設定要求に含まれる情報を出品情報テーブルに設定することができる。これにより、例えば、出品要求時に最低価格や価格変更設定の情報が設定されていない状態であっても、出品物の取引開始後に最低価格や価格変更設定を設定することができる。また、出品要求時に設定した情報であっても、出品物の取引開始後に変更(再設定)することができる。
また、出品受付部41は、出品要求に対応する出品物の出品物取引処理が開始された後に、端末装置2から出品要求時に設定された情報のうち1以上の情報の設定を解除する設定解除要求を受け付け、かかる設定解除要求に含まれる情報を出品情報テーブルから削除することもできる。
〔2.3.2.閲覧処理部42〕
閲覧処理部42(図4参照)は、端末装置2から閲覧要求を受け付ける。かかる閲覧要求には、例えば、端末装置2のユーザUのユーザIDなどの情報が含まれる。閲覧処理部42は、端末装置2からの閲覧要求を受け付けると、出品物一覧画面の情報を端末装置2へ送信する。これにより、出品物の情報が端末装置2へ配信される。
なお、閲覧要求は、例えば、端末装置2における出品物取引処理アプリケーションの起動時に端末装置2の処理部15から出品物取引処理装置1へ送信される。また、閲覧要求は、例えば、配列条件を指定する情報や、端末装置2のユーザUによって指定されたキーワード(以下、指定キーワードと記載する)や商品カテゴリ(以下、指定カテゴリと記載する)などの情報を含んでいてもよい。
図7は、端末装置2に表示された出品物一覧画面61の一例を示す図である。図7に示す出品物一覧画面61には、複数の表示領域62のそれぞれに出品物に関する情報が表示される。かかる出品物一覧画面61は、例えば、縦長のページ画面であり、端末装置2のユーザUは、スクロール操作によって多数の出品物を閲覧することが可能である。
閲覧処理部42は、提示順位決定部48によって決定された提示順位に基づいて複数の出品物の情報を複数の表示領域62に配置した出品物一覧画面61を生成し、出品物取引処理装置1へ送信する。例えば、提示順位決定部48は、提示順位が最上位の出品物を位置L1(図1参照)に配置し、提示順位が次の順位の出品物を位置L2(図1参照)に配置するといった手順で各出品物の情報を各表示領域62に設定する。
このように、閲覧処理部42は、提示順位決定部48によって決定された提示順位に従った提示位置に出品物の情報が配置された出品物一覧画面61の情報を生成し、かかる出品物一覧画面61の情報を端末装置2へ送信する。
出品物一覧画面61の情報は、提示順位決定部47によって決定された提示順位で閲覧処理部42が出品物の情報を配列した出品物一覧画面61の情報(以下、第1画面情報と記載する)、または、提示順位決定部47によって決定された提示順位の情報と出品物の情報とを含む情報(以下、第2画面情報と記載する)である。
なお、第1画面情報は、例えば、出品物のアドレス(例えば、URL)と出品物の出品物一覧画面61上の位置とが関連付けた情報(例えば、HTMLデータやXMLデータ)であり、また、第2画面情報は、出品物のアドレスと出品物の提示順位とが関連付けられた情報(例えば、HTMLデータやXMLデータ)である。
端末装置2の表示制御部16は、出品物取引処理装置1から送信される出品物一覧画面61の情報に基づいて、出品物一覧画面61を表示部12に表示する。例えば、端末装置2の表示制御部16は、第1画面情報に基づいて出品物の情報(例えば、出品物の画像)を取得し、取得した出品物の情報を第1画面情報で設定された位置に配置した出品物一覧画面61を表示部12に表示する。また、端末装置2の表示制御部16は、第2画面情報に基づいて出品物の情報を取得し、取得した出品物の情報を第2画面情報に基づいて提示順位が最上位の出品物から順次配列した出品物一覧画面61を表示部12に表示する。
閲覧処理部42は、閲覧要求に指定キーワード(または指定カテゴリ)が含まれる場合、提示順位決定部48によって決定された提示順位に従った提示位置に指定キーワード(または指定カテゴリ)に対応する出品物の情報が配置された出品物一覧画面61の情報を生成する。
なお、図7では、出品物一覧画面61において一度に15個の出品物の情報を表示する例を示しているが、出品物一覧画面61において一度に表示できる出品物の情報は、15個未満であってもよく、16個以上であってもよい。また、出品物一覧画面61は、出品物の画像のみの表示であってもよく、出品物の説明文のみの表示であってもよい。さらに、出品物一覧画面61は、出品物の情報が縦方向のみに連続する配列であってもよく、出品物の情報が横方向のみに連続する配列であってもよい。
端末装置2のユーザUは、出品物一覧画面61のうち所望の出品物の表示領域を選択(クリック)することで、選択された出品物の出品IDを含む個別閲覧要求が端末装置2から出品物取引処理装置1へ送信される。
閲覧処理部42は、端末装置2から送信される個別閲覧要求を受け付けると、個別閲覧要求に含まれる出品IDに対応する閲覧履歴の情報を更新する。閲覧履歴の情報には、後述する出品物画面を閲覧したユーザUのユーザIDや閲覧日時、ユーザUが出品物画面を閲覧した回数(閲覧数Nv)などの情報が含まれる。
また、閲覧処理部42は、端末装置2から送信される個別閲覧要求を受け付けると、出品物画面の情報を端末装置2へ送信する。図8は、端末装置2に表示された出品物画面63の一例を示す図である。
図8に示すように、出品物画面63には、出品物画像表示領域64と、登録ボタン65と、コメントボタン66と、シェアボタン67と、商品説明領域68と、取引価格表示領域70と、購入手続ボタン71とが含まれる。なお、図示しないが、出品物画面63には、出品者の情報、関連商品の情報などが含まれており、端末装置2のユーザUは、出品物画面63をスクロールすることによって、出品者の情報、関連商品(出品物と関連する他の出品物)の情報などを端末装置2の表示領域に表示することができる。
出品物画像表示領域64には、出品物の画像が表示され、商品説明領域68には、出品物の説明文が表示される。出品物の説明文には、出品物に関する情報の他、例えば、配送方法や配送料金の負担などの情報が含まれる。
登録ボタン65は、例えば、出品物画面63に画像が表示されている出品物の購入を検討している端末装置2のユーザUによって選択(クリック)される。ユーザUが登録ボタン65を選択した場合、ユーザIDおよび出品IDを含む登録要求が端末装置2から出品物取引処理装置1へ送信される。
コメントボタン66は、出品物画面63に画像が表示されている出品物に対応する後述のコメント画面を要求するためのボタンである。ユーザUがコメントボタン66を選択した場合、端末装置2の処理部15は、ユーザIDおよび出品IDを含むコメント要求を出品物取引処理装置1へ送信する。
シェアボタン67は、例えば、出品物画面63に画像が表示されている出品物をソーシャルネットワークやメールなどによって他者とシェアするためのボタンである。ユーザUがシェアボタン67を選択した場合、処理部15は、出品物画面63の情報(例えば、URLなど)をソーシャルネットワークやメールを介して送信する。また、処理部15は、シェアボタン67が操作されたことを示す情報を出品物画面63の出品物に対応する出品IDやユーザIDと共に送信する。
取引価格表示領域70には、出品物についての現在の取引価格Pの情報が表示される。例えば、出品情報テーブルが図6に示す状態であり、出品ID「C1」の出品物の場合、現在価格「¥550」が取引価格Pとして表示される。
購入手続ボタン71は、出品物画面63に画像が表示されている出品物を購入するためのボタンである。端末装置2のユーザUは、出品物画面63に画像が表示されている出品物の購入を決定した場合、購入手続ボタン71を選択(クリック)する。購入手続ボタン71が選択された場合、端末装置2の処理部15は、ユーザIDおよび出品IDを含む購入要求を端末装置2へ送信する。
〔2.3.3.登録処理部43〕
登録処理部43(図4参照)は、端末装置2から送信される登録要求を受け付け、かかる登録要求に含まれる出品IDに対応する出品情報テーブルの「登録履歴」を更新する。例えば、出品情報テーブルが図6に示す状態で、出品ID「C1」の出品物に対する登録要求がある場合、登録処理部43は、出品情報テーブルにおいて、登録要求に含まれるユーザIDや登録要求の日時などを更新し、また、登録要求の回数(登録数Ne)を更新する。
また、登録処理部43は、端末装置2から送信される登録要求を受け付けると、ユーザIDと出品IDとを関連付けて登録結果としてユーザ情報記憶部31に記憶する。端末装置2のユーザUは、端末装置2を操作してユーザIDを含む登録一覧要求を出品物取引処理装置1へ送信することができる。
登録処理部43は、端末装置2から送信される登録一覧要求を受け付けると、登録一覧要求に含まれるユーザIDに基づいて、かかるユーザIDに関連付けられた出品IDをユーザ情報記憶部31の登録結果から取得する。
そして、登録処理部43は、登録結果に含まれる出品IDに対応する出品情報を出品情報記憶部32から取得し、取得した出品情報を含む登録出品物一覧の情報を端末装置2へ送信する。これにより、端末装置2のユーザUは、登録した出品物の情報を容易に知ることができ、例えば、登録ボタン65をお気に入り登録のために用いることができる。なお、登録出品物一覧はウォッチリストとも呼ばれる。
なお、登録処理部43は、提示順位決定部48によって決定された提示順位が上位であるほど登録出品物一覧の上位の提示位置になるように、登録出品物一覧を生成することもできる。
また、登録処理部43は、端末装置2から送信されるコメント要求を受け付けると、コメント要求に含まれる出品IDに対応する出品物に関するコメントの情報を出品情報テーブルから取得し、取得したコメントを含むコメント画面の情報を端末装置2へ送信する。
端末装置2の表示制御部16は、コメント画面の情報を取得すると、かかるコメント画面の情報に基づいて、コメント画面(図示せず)を表示する。かかるコメント画面には、コメント要求に含まれる出品IDに対応する出品物に関して出品者や出品者以外のユーザUが入力して登録したコメントが表示される。
端末装置2のユーザUは、かかるコメント画面へコメントを入力することができ、このように入力されたコメントは、処理部15によって出品IDと共に出品物取引処理装置1へ送信される。登録処理部43は、端末装置2から送信されたコメントやコメント日時を出品IDに関連付けて出品情報テーブルの「コメント履歴」に設定し、また、「コメント履歴」のコメント数Ncを更新して、出品情報テーブルを更新する。
また、登録処理部43は、出品物毎にシェアボタン67の操作履歴を出品情報テーブルのシェア履歴(図示せず)に設定することができる。出品物毎のシェア履歴には、例えば、シェアボタン67が操作された日時やシェアボタン67を操作したユーザUのユーザID、および、シェアボタン67が操作された回数(以下、シェア回数Nsと記載する)などが含まれる。
〔2.3.4.購入処理部44〕
購入処理部44(図4参照)は、端末装置2から送信される購入要求を受け付ける。購入処理部44は、端末装置2から送信される購入要求を受け付けると、かかる購入要求に対応する出品物の購入処理を行う。かかる購入処理は、購入要求時の取引価格Pで行われる。
例えば、出品情報テーブルが図6に示す状態であり、出品ID「C1」の出品物に対して購入要求がある場合、購入処理部44は、現在価格「¥550」を取引価格Pとして購入処理を行う。かかる購入処理は、例えば、クレジットカードによる決済や電子マネーによる決済によって行われる。購入処理部44は、購入処理を行った出品物の出品処理を終了し、かかる出品物を出品物一覧画面61への表示対象から除外する。
〔2.3.5.取引価格変更部45〕
取引価格変更部45(図4参照)は、出品情報記憶部32に記憶された出品情報テーブルに基づき、各出品物について取引価格Pを開始価格Pstartに設定した後、出品物が購入されない場合には、取引価格Pを段階的に下げる処理を行う。取引価格Pを段階的に下げる処理は、出品情報テーブルに設定された情報に基づいて行われる。
取引価格変更部45は、出品情報テーブルにおいて価格変更設定が「あり」に設定されている出品物の取引価格Pを段階的に下げる処理を動的に変更し、価格変更設定が「なし」に設定されている出品物の取引価格Pを段階的に下げる処理を行わない。
図9は、取引価格Pの変化の一例を示す図である。図9に示す例では、所定時間間隔毎の各時刻t1、t2、t3、t4、t5において、所定の下げ幅ΔPで取引価格Pが段階的に下がっていき、時刻t5において、取引価格Pが最低価格Pminになっている。このように、出品物が購入されない場合には、取引価格Pを段階的に下げる処理を行う。そのため、例えば、出品者による取引価格Pの設定が購入検討者の希望価格と乖離しているような場合であっても、出品物が購入されない可能性を低減することができる。
なお、取引価格変更部45は、取引価格Pを下げる処理を行うタイミング(以下、価格変更タイミングと記載する)を等間隔にするのではなく、価格変更タイミングを不等間隔に設定することもできる。例えば、取引価格変更部45は、価格変更タイミングの間隔を徐々に小さくしていくことができ、これにより、取引価格Pを二次曲線的に下げることができる。これにより、例えば、希望期間(例えば、1日)に近づいてきた場合に取引価格Pを急激に下げることができ、出品物が購入される可能性を高めることができる。
また、取引価格変更部45は、出品物が購入されやすいような時間帯や曜日の価格変更タイミングの間隔を短くすることもできる。例えば、取引価格変更部45は、出品物取引処理サービスの利用が多い時間帯や曜日における価格変更タイミングの間隔を短くし、出品物取引処理サービスの利用が少ない時間帯や曜日における価格変更タイミングの間隔を長くすることができる。
また、出品物に対する後述の注目度Da、出品物情報(出品物の説明や画像)の情報量、時間帯、出品物と同一または類似の取引対象の取引価格Pなどに基づいて、出品物の取引価格Pを段階的に下げていく態様を変更することもできる。
なお、取引価格変更部45は、最低価格Pminの設定がされていない場合や出品物の出品後に最低価格Pminの設定が出品者によって出品情報テーブルから解除(削除)された場合、最低価格Pminとは無関係に取引価格Pを固定値まで段階的に下げていくことができる。これにより、出品物が購入されない状態が継続する場合に、取引価格Pを最低価格Pminよりも下げることができる。
また、取引価格変更部45は、提示順位決定部48によって提示順位が優先して上位になっている出品物の取引価格Pを下げる処理を停止または下げ幅ΔPを小さくすることができる。取引価格Pの低下や低下度合いを抑えることができ、出品者の利益が低下してしまうことを抑制することができる。
〔2.3.6.販促受付部46〕
販促受付部46(図4参照)は、端末装置2からの販売促進要求を受け付け、かかる販売促進要求に応じて、販売促進設定画面の情報を端末装置2へ送信する。販促受付部46は、販売促進設定画面で設定された販売促進の設定内容を示す情報を端末装置2から取得し、出品情報テーブルに設定する。
図10は、端末装置2に表示される販売促進設定画面の一例を示す図である。図10に示す販売促進設定画面80には、チェックボックス81〜84、販促割合入力枠85、86、販促費入力枠87および決定ボタン88が含まれる。チェックボックス81〜84は、第1〜第4設定モードのうちユーザUが希望する販売促進の設定モードを選択するためのチェックボックスである。
販促割合入力枠85、86および販促費入力枠87は、設定モードのパラメータ情報を入力するための入力枠であり、販促割合入力枠85には、第1設定モードのパラメータとして、販促割合Rp1の情報が入力される。また、販促割合入力枠86には、第2設定モードのパラメータとして、販促割合Rp2の情報が入力され、販促費入力枠87には、第4設定モードのパラメータとして販売促進費Prの情報が入力される。
チェックボックス81を選択した場合、第1設定モードが選択され、チェックボックス82を選択した場合、第2設定モードが選択される。また、チェックボックス83を選択した場合、第3設定モードが選択され、チェックボックス84を選択した場合、第4設定モードが選択される。
第1設定モードでは、出品物の最低価格Pminに販促割合Rp1を乗算した額が販売促進費Prとなるように設定される。かかる販促割合Rp1は、出品物の最低価格Pminに対する販売促進費Prの割合である。したがって、第1設定モードでは、販売促進費Prは固定の額になる。
第2設定モードでは、出品物の取引価格Pに販促割合Rp2を乗算した額が販売促進費Prとなるように設定される。かかる販促割合Rp2は、出品物の取引価格Pに対する販売促進費Prの割合である。したがって、第2設定モードでは、取引価格Pが下がると販売促進費Prも下がる。
第3設定モードでは、出品物の開始価格Pstartと最低価格Pminとの差ΔPsmに後述する一定料率Rs3を掛けた額が販売促進費Prとなるように設定される。なお、第3モードでは、販売促進費Prが最低価格Pminに対して所定割合Rrを乗算した額以下になるように、一定料率Rs3が制限される。これにより、出品者の売買収入を確保することができる。
第4設定モードでは、販売促進費PrはユーザUによって設定された額になる。したがって、第4設定モードでは、販売促進費Prは固定の額になる。なお、チェックボックス81〜84のいずれか一つのみが選択可能であり、デフォルトでチェックボックス81が選択されている。
端末装置2のユーザUは、操作部13を操作して、販売促進設定画面80のいずれかのチェックボックスを選択して設定モードを選択し、入力枠85〜87のうち選択した設定モードに対応する入力枠へパラメータ情報を入力する。その後、端末装置2のユーザUが決定ボタン88を選択すると、端末装置2の処理部15は、ユーザUによって設定された販促設定情報を含む販売促進設定要求を出品物取引処理装置1へ送信する。
販促受付部46は、端末装置2から送信される販売促進設定要求を受け付けると、販売促進設定要求に含まれる情報を出品情報テーブルに設定する。販売促進設定要求には、ユーザUに選択された設定モードの情報と設定モードで用いる情報とが含まれる。
例えば、ユーザUが第1設定モードを選択した場合、販売促進設定要求には、第1設定モードが選択されたことを示す情報と販促割合Rp1の情報とが含まれる。また、ユーザUが第2設定モードを選択した場合、販売促進設定要求には、第2設定モードが選択されたことを示す情報と販促割合Rp2の情報とが含まれる。
なお、出品物登録画面50に販売促進設定画面80を含ませることもできる。これにより、出品開始時から出品物の販売促進処理をさせることができる。
〔2.3.7.注目度判定部47〕
注目度判定部47(図4参照)は、例えば、出品情報テーブルに含まれる登録履歴、コメント履歴、閲覧履歴、シェア履歴に基づき、出品物の注目度Daを判定する。例えば、注目度判定部47は、出品物に対する登録数Ne、コメント数Nc、閲覧数Nvおよびシェア回数Nsに基づき、出品物の注目度Daを判定することができる。
注目度判定部47は、例えば、出品物に対する登録数Ne、コメント数Nc、閲覧数Nvおよびシェア回数Nsにそれぞれ重み付けを行って加算した値を出品物に対する注目度Daとして判定することができる。例えば、注目度判定部47は、下記式(1)に基づいて、出品物に対する注目度Daを演算することができる。なお、K1〜K4は、重み付けのための係数である。
Da=K1×Ne+K2×Nc+K3×Nv+K4×Ns ・・・(1)
また、注目度判定部47は、出品情報テーブルに設定されたコメント数をコメント数Ncとすることができ、また、出品情報テーブルに設定されたコメント数のうち、出品者のコメントを除いた数をコメント数とすることもできる。
注目度判定部47は、直近の所定期間(例えば、1時間)の登録数Ne、コメント数Nc、閲覧数Nvおよびシェア回数Nsに基づいて、上記式(1)を用いて注目度Daを所定期間(例えば、10分間)毎に演算することができる。
また、注目度判定部47は、取引価格Pの変動が無い状態での単位期間当たりの登録数Ne、コメント数Nc、閲覧数Nvおよびシェア回数Nsに基づいて、上記式(1)を用いて注目度Daを演算することができる。単位期間は、例えば、10分や1時間などの期間である。
また、取引価格Pを変更したタイミングから次に取引価格Pが変更されるまでに発生した登録数Ne、コメント数Nc、閲覧数Nvおよびシェア回数Nsに基づいて、上記式(1)を用いて注目度Daを所定期間毎に演算することができる。すなわち、注目度判定部47は、ある取引価格Pに対する登録数Ne、コメント数Nc、閲覧数Nvおよびシェア回数Nsに基づいて、注目度Daを演算することができる。
なお、注目度判定部47は、登録数Ne、コメント数Nc、閲覧数Nvおよびシェア回数Nsのうち1以上の情報に基づいて出品物に対する注目度Daを演算することもできる。例えば、注目度判定部47は、登録数Neおよび閲覧数Nvにそれぞれ重み付けを行って加算した値を出品物に対する注目度Daとして判定することができる。
また、注目度判定部47は、上述した情報に加えまたは代えて、出品者以外のユーザUの出品物に対する評価を示す評価ランク(例えば、Aランク〜Eランクまでの5段階のランク)を取得し、かかる評価ランクの平均値や合計値に基づいて、出品物の注目度Daを判定することができる。
〔2.3.8.提示順位決定部48〕
提示順位決定部48(図4参照)は、出品情報テーブルの情報などに基づき、出品物の提示順位Nx(xは自然数)を決定する。かかる提示順位決定部48は、出品情報テーブルに出品情報が追加される毎に、出品情報テーブルに設定された出品物のうち販売促進が未設定の出品物をその出品開始日時が新しいものほど上位(小さい番号)になるように提示順位Nxを決定する。
また、提示順位決定部48は、出品情報テーブルに設定された出品物のうち販売促進が設定済の出品物の提示順位Nxを優先して上位にする。提示順位決定部48は、販売促進に対する対価(対価額)である販売促進費Prが高い出品物ほど優先して提示順位Nxを上位にすることができる。
提示順位決定部48は、販売促進が未設定の出品物の提示順位Nxと販売促進が設定済の出品物の提示順位Nxとに基づき、販売促進が未設定の出品物と販売促進が設定済の出品物とを含む各出品物の提示順位Nxを決定する。
例えば、販売促進が設定済の出品物に割り当てる提示順位が確保されている場合、提示順位決定部48は、販売促進用に確保されている提示順位(以下、販売促進提示順位と記載する)を販売促進が設定済の出品物に割り当てる。例えば、提示順位N1〜N3、N13〜N15、N25〜N27、・・・といったように販売促進提示順位があるとする。
この場合、提示順位決定部48は、販売促進費Prが高い出品物ほど上位の提示順位Nxに設定する。例えば、販売促進費Prが最も高い出品物の提示順位Nxを提示順位N1にし、次に販売促進費Prが高い出品物の提示順位Nxを提示順位N2にし、かかる処理を販売促進費Prが高い出品物から低い出品物まで繰り返す。これにより、販売促進が設定済の出品物に販売促進提示順位が割り当てられる。
一方、提示順位決定部48は、販売促進が未設定の出品物をその出品開始日時が新しいものほど上位になるように、販売促進が未設定の出品物に販売促進提示順位を除いた提示順位Nxが割り当てられる。このように、提示順位決定部48によって決定された提示順位Nxに基づいて、閲覧処理部42によって出品物一覧画面61が生成される。
図11は、出品物一覧画面61と表示部12の表示との関係の一例を示す図である。図11に示すように、出品物一覧画面61は、提示位置L1から順に3つずつ出品物の情報が横に並び、かかる表示が下方に向かって繰り返されており、かかる出品物一覧画面61のうち提示位置L1〜L15が端末装置2の表示部12に初期表示される。ユーザUは、は出品物一覧画面61をスクロール操作することによって、位置L16以降の出品物を確認することができる。
かかる出品物一覧画面61では、提示順位決定部48によって決定された提示順位Nxに応じた提示位置Lxで出品物の情報が表示される。例えば、提示順位N1の出品物は提示位置L1に、提示順位N2の出品物は提示位置L2に、提示順位N15の出品物は提示位置L15に割り当てられる。
したがって、未割り当ての出品物は、提示順位N4〜N12、N16〜N24、・・・に割り当てられる一方で、販売促進が設定済の出品物は、提示順位N1〜N3、N13〜N15、N25〜N27、・・・に割り当てられる。
このように、販売促進が設定された出品物は、提示順位が優先して上位になることから、出品物一覧画面61を閲覧するユーザUの目に触れる機会が多くなるため、購入される可能性を高めることができる。また、販売促進費Prが高い出品物ほど提示順位が上位になることから、取引価格Pの過度な低下を抑制しつつ出品物が購入される可能性を向上させることができる。
なお、提示順位決定部48は、販売促進費Prの高い出品物ほど高い頻度(割合)で販売促進提示順位が割り当てられるようにすることもできる。例えば、提示順位決定部48は、販売促進が設定された出品物の数よりも販売促進提示順位を割り当てることができる数が少ない場合、販売促進費Prの高さに応じた頻度で販売促進提示順位を割り当てる。この場合、提示順位決定部48は、販売促進費Prが高い出品物ほど高い提示順位Nxを割り当てることができる。
また、この場合、提示順位決定部48は、販売促進が設定された出品物のうち販売促進提示順位に割り当てられない出品物については、販売促進が未設定の出品物と共に出品開始時間が新しいほど提示順位Nxが上位になるように販売促進提示順位以外の提示順位Nxを割り当てる。
また、提示順位決定部48は、販売促進が設定された出品物の提示順位Nxを、販売促進費Prの高さに加え、注目度Da(出品物注目度パラメータの一例)が高い出品物ほど高い提示順位Nxを割り当てることもできる。例えば、提示順位決定部48は、販売促進費Prの高さに基づいて提示順位Nxを仮決定し、仮決定した提示順位Nxを注目度Daが高いほど繰り上げて提示順位Nxを本決定することができる。
また、同様に、提示順位決定部48は、販売促進が設定された出品物の提示順位Nxを、販売促進費Prの高さに加え、取引価格Pの下げ幅ΔP1(出品物価格パラメータの一例)が高い出品物ほど高い提示順位Nxを割り当てることもできる。例えば、提示順位決定部48は、販売促進費Prの高さに基づいて提示順位Nxを仮決定し、仮決定した提示順位Nxを下げ幅ΔP1が高いほど繰り上げて提示順位Nxを本決定することができる。なお、ここでいう、下り幅ΔP1は、例えば、最新の下り幅ΔP、所定期間における取引価格Pの下り幅、または、開始価格Pstartからの下り幅である。
また、同様に、提示順位決定部48は、販売促進が設定された出品物の提示順位Nxを、販売促進費Prの高さに加え、取引価格P(出品物価格パラメータの一例)に基づいて決定することもできる。例えば、提示順位決定部48は、販売促進費Prの高さに加え、取引価格P(現在価格)がその出品物の相場価格(または相場価格帯)より低いほど高い提示順位Nxを割り当てることもできる。この場合、提示順位決定部48は、例えば、販売促進費Prの高さに基づいて提示順位Nxを仮決定し、仮決定した提示順位Nxを取引価格P(現在価格)がその出品物の相場価格(または相場価格帯)より低いほど繰り上げて提示順位Nxを本決定することができる。
また、提示順位決定部48は、例えば、出品情報テーブルに基づいて、同一商品の平均取引価格や平均購入価格を出品物の相場価格として判定することができる。同一商品の平均取引価格は、関連出品物の現時点での取引価格の平均値であり、同一商品の平均購入価格は、同一商品が購入されたときの取引価格Pの平均値である。なお、相場価格判定部74は、外部サーバから出品物の相場価格や相場価格帯を取得することもできる。また、同一商品がない場合には類似の商品の相場価格を出品物の相場価格として判定したり取得したりすることもできる。
また、提示順位決定部48は、販売促進が設定された出品物の提示順位Nxを、販売促進費Prの高さに加え、出品者パラメータや出品物種類パラメータに基づいて決定することもできる。出品者パラメータは、例えば、出品者スコアであり、出品物種類パラメータは、出品物種類スコアである。
提示順位決定部48は、販売促進費Prの高さに加え、販売促進が設定された出品物の提示順位Nxを、販売促進費Prの高さに加え、出品者スコアが高い出品物ほど高い提示順位Nxにし、出品物種類スコアが高い出品物ほど高い提示順位Nxにすることもできる。例えば、提示順位決定部48は、販売促進費Prの高さに基づいて提示順位Nxを仮決定し、仮決定した提示順位Nxを出品者スコアや出品物種類スコアが高いほど繰り上げ、提示順位Nxを本決定することができる。
出品者スコアは、出品者毎に算出されるスコアであり、出品者に対する購入者の評価、出品者の出品物が購入された確率、および、出品者の出品物が出品されてから購入されるまでの出品開始時からの平均経過時間(以下、平均出品時間と記載する)のうち少なくとも一つから算出される。かかる出品物スコアは、提示順位決定部48によって算出され、例えば、出品者に対する購入者の評価が高いほど、出品者の出品物が購入された確率が高いほど、平均出品時間が短いほど高くなる。
また、出品物種類スコアは、出品物の種類毎に算出されるスコアであり、購入される確率、平均出品時間、および、過去の平均同時出品数に対する現在の平均同時出品数の少なくとも一つから算出される。平均同時出品数は、同時に出品されている同種の出品物の数である。また、「出品物の種類」は、例えば、商品の型番、商品の一般名称、または、商品のカテゴリでグループ化された種類である。かかる出品物種類スコアは、提示順位決定部48によって算出され、例えば、購入される確率が高いほど、平均出品時間が短いほど、過去の平均同時出品数に対する現在の平均同時出品数が少ないほど高くなる。
このように、提示順位決定部48は、販売促進費Prの高さに加え、出品物注目度パラメータ、出品物価格パラメータ、出品者パラメータおよび出品物種類パラメータのうち少なくとも一つ以上のパラメータを用いて販売促進が設定された出品物の提示順位Nxを決定することができる。
また、上述の例では、販売促進提示順位が設定されている例を示したが、提示順位決定部48は、販売促進提示順位を設けずに、販売促進が設定された出品物の提示順位Nxを割り当てることもできる。
例えば、提示順位決定部48は、販売促進が設定された出品物に対し、例えば、販売促進費Prに比例して上位になる提示順位Nxを決定し、また、提示順位決定部48は、販売促進が未設定の出品物に対し、出品開始日時が新しいものほど上位になるように提示順位Nxを決定する。
そして、提示順位決定部48は、販売促進が未設定の出品物と販売促進が設定済の出品物とを含む複数の出品物を提示順位Nxが最上位から順に最下位まで並べ、提示順位Nxが上位の出品物ほど提示順位Nxが上位になるように提示順位Nxを再割り当てする。
提示順位決定部48は、再割り当て前の状態で販売促進が未設定の出品物と販売促進が設定済の出品物とで同一提示順位Nxがある場合、販売促進が設定済の出品物を販売促進が未設定の出品物よりも上位の提示順位Nxに再割り当てすることができる。
ここで、販売促進費Prについて説明する。提示順位決定部48は、販売促進が第1設定モードに設定されている出品物の販売促進費Prを下記式(2)の演算によって求めることができる。下記式(2)において、「Pmin」は、出品物の最低価格Pminであり、「Rp1」は、販促割合Rp1である。
Pr=Pmin×Rp1 ・・・(2)
このように、販売促進が第1設定モードに設定されている場合、最低価格Pminと販促割合Rp1との乗算結果が販売促進費Prになる。そのため、取引価格Pが下がることによって販売促進費Prが下がることがなく、販売促進費Prを一定にすることができる。したがって、取引価格Pの低下によってユーザUの目に触れる機会が少なくなることを防止することができる。
提示順位決定部48は、販売促進が第2設定モードに設定されている出品物の販売促進費Prを下記式(3)の演算によって求めることができる。下記式(3)において、「P」は、出品物の取引価格P(図6に示す現在価格)であり、「Rp2」は、販促割合Rp2である。
Pr=P×Rp2 ・・・(3)
このように、販売促進が第2設定モードに設定されている場合、取引価格Pと販促割合Rp2との乗算結果が販売促進費Prになる。そのため、取引価格Pが下がることによって販売促進費Prが下がるが、取引価格Pに対する販売促進費Prを一定の割合にすることができ、取引価格Pに対して販売促進費Prが大きくなり過ぎることを抑制することができる。
提示順位決定部48は、販売促進が第3設定モードに設定されている出品物の販売促進費Prを下記式(4)の演算によって求めることができる。下記式(4)において、「Pstart」は、出品物の開始価格Pstartであり、「Pmin」は、出品物の最低価格Pminであり、「Rp3」は、係数(一定料率)であり、1よりも小さい値である。
Pr=Rp3×(Pstart−Pmin) ・・・(4)
このように、販売促進が第3設定モードに設定されている場合、開始価格Pstartと最低価格Pminとの差ΔPsm(=Pstart−Pmin)に一定料率Rp3を乗算した結果が販売促進費Prになる。そのため、取引価格Pが下がることによって販売促進費Prが下がることがなく、販売促進費Prを一定にすることができる。
したがって、取引価格Pの低下によってユーザUの目に触れる機会が少なくなることを防止することができる。また、開始価格Pstartと最低価格Pminとの差ΔPsmが大きいほど販売促進費Prが大きくなり、ユーザUの目に触れる機会が多くなるため、例えば、最低価格Pminを低く設定する動機づけになり、出品物の取引を活発化することができる。
提示順位決定部48は、販売促進が第4設定モードに設定されている出品物の販売促進費Prは、販売促進設定要求に含まれる販売促進費Prとする。このように、販売促進が第4設定モードに設定されている場合、販売促進費Prは、ユーザUによって指定される。そのため、ユーザUは、自身が支払う販売促進費Prを明確に把握することができる。
なお、上述では、出品開始日時が新しい出品物ほど提示順位が上位になる新着順の提示順位に販売促進が設定された出品物を優先的に上位の提示順位に設定する例について説明したが、かかる例に限定されない。例えば、提示順位決定部48は、出品開始日時が古いほど提示順位が上位になる旧着順の提示順位に販売促進が設定された出品物を上位の提示順位に割り込むこともできる。
また、提示順位決定部48は、出品情報テーブルの注目度Daが更新される毎に、出品情報テーブルに設定された注目度Daが高いまたは低い出品物ほど提示順位Nxが上位になるように出品物の提示順位Nxを決定することができる。
この場合も、提示順位決定部48は、上述の処理と同様に、販売促進が未設定の出品物の提示順位Nxと販売促進が設定済の出品物の提示順位Nxとに基づき、販売促進が未設定の出品物と販売促進が設定済の出品物とを含む各出品物の提示順位Nxを決定することができる。
これにより、注目度Daが高いまたは低い出品物ほど提示順位Nxが上位になる価格順の提示順位に販売促進が設定された出品物を優先的に上位の提示順位Nxに設定することができる。
また、提示順位決定部48は、出品情報テーブルの取引価格P(現在価格)が更新される毎に、出品情報テーブルに設定された取引価格Pが高いまたは低い出品物ほど提示順位Nxが上位になるように出品物の提示順位Nxを決定することができる。
この場合も、提示順位決定部48は、上述の処理と同様に、販売促進が未設定の出品物の提示順位Nxと販売促進が設定済の出品物の提示順位Nxとに基づき、販売促進が未設定の出品物と販売促進が設定済の出品物とを含む各出品物の提示順位Nxを決定することができる。
これにより、取引価格Pが高いまたは低い出品物ほど提示順位Nxが上位になる価格順の提示順位に販売促進が設定された出品物が優先的に上位の提示順位Nxに設定することができる。
なお、提示順位決定部48は、販売促進が設定されている出品物を、販売促進が未設定である出品物として提示順位Nxを割り当てた方が提示順位Nxが高くなる場合には、販売促進が未設定である出品物として提示順位Nxを割り当てることもできる。
〔2.3.9.通知部49〕
通知部49(図4参照)は、販売促進が未設定の各出品物の注目度Daに応じて販売促進の設定の提案を各出品物の出品者のユーザUへ行うことができる。例えば、通知部49は、出品物の注目度Daが所定値以上である場合に、図12に示すような通知画面90の情報を端末装置2へ送信することができる。図12は、端末装置2に表示される通知画面90の一例を示す図である。
図12に示すように、販売促進の設定の提案を示す情報と、提案を受け入れるかどうかを決定するためのYesボタン91およびNoボタン92が表示される。端末装置2のユーザUは、Yesボタン91を操作することで、端末装置2から販売促進要求が出品物取引処理装置1へ送信される。販促受付部46(図4参照)は、端末装置2からの販売促進要求を受け付け、かかる販売促進要求に応じて、販売促進設定画面80の情報を端末装置2へ送信する。
これにより、出品物取引処理装置1は、出品物の注目度Daが高いため購入される可能性が高い出品物が上位に表示されるように出品物一覧画面61などを生成するため、出品物の購入の可能性を高めることができる。なお、通知部49は、例えば、出品物の注目度Daが所定値以下である場合に通知画面90の情報を端末装置2へ送信することができる。これにより、出品物の注目度Daを高め、出品物の購入の可能性を高めることができる。
また、通知部49は、例えば、出品開始日時からの経過時間が所定時間以上である場合に通知画面90の情報を端末装置2へ送信することができ、また、注目度Daの変動が所定値以上である場合に通知画面90の情報を端末装置2へ送信することができる。
〔3.出品物取引処理装置1の処理フロー〕
図13を用いて、出品物取引処理装置1における情報処理の手順の一例について説明する。図13は、出品物取引処理装置1における情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図13に示すように、制御部22は、端末装置2から出品物の出品に関する要求(例えば、出品要求、追加設定要求、設定解除要求、販売促進要求、販売促進設定要求など)を受け付けたか否かを判定する(ステップS10)。出品物の出品に関する要求を受け付けたと判定した場合(ステップS10;Yes)、制御部22は、要求に対応する処理を行う(ステップS11)。例えば、制御部22は、端末装置2からの出品要求に対して出品物の出品に関する処理を行い、販売促進設定要求に対して販売促進の設定処理を行う。
出品物の出品に関する要求を受け付けていないと判定した場合(ステップS10;No)、または、ステップS11の処理が終了した場合、制御部22は、出品情報テーブルに設定されている情報に基づいて、各出品物の注目度Daの判定を行う(ステップS12)。制御部22は、例えば、出品情報テーブルに含まれる各出品物に対する登録数Ne、コメント数Nc、閲覧数Nvおよびシェア回数Nsに基づき、出品物の注目度Daを判定する。
また、制御部22は、出品物の提示順位を決定する(ステップS13)。かかるステップS13の処理は、図14に示すステップS21〜S24の処理であり、後で詳述する。
ステップS13の処理が終了した場合、制御部22は、端末装置2から一覧要求があるか否かを判定する(ステップS14)。一覧要求があると判定した場合(ステップS14;Yes)、制御部22は、ステップS13で決定した出品物の提示順位Nxに基づいて一覧要求に対応する出品物一覧画面61の情報を生成する(ステップS15)。出品物一覧画面61の情報を生成した後、制御部22は、生成した出品物一覧画面61の情報を要求元の端末装置2へ送信する(ステップS16)。
一覧要求がないと判定した場合(ステップS14;No)、または、ステップS16の処理が終了した場合、制御部22は、価格変更タイミングであるか否かを判定する(ステップS17)。制御部22は、例えば、取引価格Pの下げ間隔ΔTが到来した場合に、価格変更のタイミングであると判定する。かかるステップS15の処理は、取引価格変更部45によって実行される。
価格変更タイミングであると判定した場合(ステップS17;Yes)、制御部22は、価格変更処理を行う(ステップS18)。かかる価格変更処理は、上述した取引価格変更部45によって実行される処理であり、例えば、取引価格Pの変更を行うか否かの判定処理、取引価格Pの下げ幅ΔPの判定処理、および、取引価格Pの更新処理などが行われる。
価格変更タイミングではないと判定した場合(ステップS17;No)、または、ステップS18の処理が終了した場合、制御部22は、その他の処理を行う(ステップS19)。例えば、制御部22は、ステップS19において、閲覧処理部42による上述した他の処理や登録処理部43や購入処理部44による処理を実行することができる。
図14は、図13に示すステップS13の処理の一例を示す図である。図14に示すように、制御部22は、出品情報テーブルに基づき、販売促進が設定されている各出品物の販売促進費を判定する(ステップS21)。次に、制御部22は、ステップS21で判定した各出品物の販売促進費に基づき各出品物の提示順位を決定する(ステップS22)。
また、制御部22は、販売促進が未設定の各出品物の提示順位を決定する(ステップS23)。そして、制御部22は、ステップS22によって決定された販売促進が設定されている各出品物の提示順位と、ステップS23によって決定された販売促進が未設定の各出品物の提示順位とに基づき、販売促進が未設定の出品物と販売促進が設定されている出品物とを含む各出品物の提示順位を決定する(ステップS24)。
〔4.変形例〕
上述した実施形態では、販売促進費PrがユーザUの設定に応じた額になる例を説明したが、販売促進費Prは一律であってもよい。この場合、提示順位決定部48は、例えば、販売促進提示順位をランダムまたは所定の規則に従って販売促進が設定されている出品物の提示順位Nxを決定することができ、また、販売促進が設定されている出品物の提示順位Nxをランダムまたは所定の規則に従った頻度で販売促進提示順位を割り当てることもできる。
また、制御部22は、販売促進が設定されている出品物に対する販売促進の処理を、出品開始直後から行うこともできるが、出品開始から所定期間経過後に行うこともできる。
また、上述の実施形態では、販売促進に対する対価を販売促進費Prとしたが、販売促進に対する対価は、例えば、アンケートへの回答や商品のモニターなどであってもよい。
〔5.ハードウェア構成〕
上述した実施形態における出品物取引処理装置1および端末装置2は、それぞれ例えば図15に示すような構成のコンピュータ200がプログラムを実行することによって実現される。
図15は、プログラムを実行するコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ200は、CPU201、RAM202、ROM203、HDD204、通信インターフェイス(I/F)205、入出力インターフェイス(I/F)206、およびメディアインターフェイス(I/F)207を備える。
CPU201は、ROM203またはHDD204に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM203は、コンピュータ200の起動時にCPU201によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ200のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD204は、CPU201によって実行されるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス205は、各通信部10、20に対応し、ネットワーク3を介して他の機器からデータを受信してCPU201へ送り、CPU201が生成したデータを、ネットワーク3を介して他の機器へ送信する。
CPU201は、入出力インターフェイス206を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU201は、入出力インターフェイス206を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU201は、生成したデータを、入出力インターフェイス206を介して出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス207は、記録媒体208に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM202を介してCPU201に提供する。CPU201は、当該プログラムを、メディアインターフェイス207を介して記録媒体208からRAM202上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体208は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
コンピュータ200のCPU201は、RAM202上にロードされたプログラムを実行することにより、上述した制御部(制御部11または制御部22)の各機能を実現する。また、かかる制御部は、それぞれ一部または全部がハードウェアのみで構成されてもよい。
コンピュータ200のCPU201は、プログラムを、記録媒体208から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、ネットワーク3を介してこれらのプログラムを取得してもよい。なお、HDD204は、各記憶部14、21に対応し、各記憶部14、21と同様のデータを記憶する。また、HDD204に代えて、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、光ディスク等の記憶装置を用いてもよい。
〔6.効果〕
実施形態に係る出品物取引処理装置1は、出品受付部41(第1受付部の一例)と、取引価格変更部45と、販促受付部46(第2受付部の一例)と、提示順位決定部48とを備える。出品受付部41は、出品物の取引価格の設定を受け付ける。取引価格変更部45は、設定された取引価格を段階的に下げる。販促受付部46は、出品物の販売促進の設定を受け付ける。提示順位決定部48は、販売促進が設定された出品物の提示順位を優先して上位にする。これにより、取引価格Pの過度な低下を抑制しつつ出品物が購入される可能性を向上させることができる。
また、閲覧処理部42(配信部の一例)は、提示順位決定部48によって決定された提示順位で出品物の情報(例えば、出品物一覧画面)を端末装置2へ配信したり、提示順位決定部48によって決定された提示順位の情報を端末装置2へ配信したりすることができる。これにより、販売促進が設定された出品物が優先して上位の提示順位にして端末装置2のユーザUに提示できることから、取引価格Pの過度な低下を抑制しつつ出品物が購入される可能性を向上させることができる。
取引価格変更部45は、提示順位決定部48によって提示順位が優先して上位になっている出品物の取引価格Pを下げる処理を停止または取引価格Pの下げ幅を低減する。これにより、取引価格Pの低下や低下度合いを抑えることができ、出品者の利益が低下してしまうことを抑制することができる。
提示順位決定部48は、販売促進に対する対価(例えば、販売促進費Pr)が高いほど提示順位を優先して上位にする。これにより、販売を急ぐ出品者は、販売促進に対する対価を高くすることによって出品物が購入される可能性を高くすることができる。
出品受付部41は、取引価格Pの開始価格Pstartと最低価格Pminの設定を受け付ける。取引価格変更部45は、開始価格Pstartから段階的に最低価格Pminまで取引価格Pを下げる。販促受付部46は、取引価格Pまたは最低価格Pminに対する販売促進費Prを示す販促割合を受け付ける。提示順位決定部48は、取引価格Pまたは最低価格Pminと販促割合Rp1、Rp2との乗算結果に基づいて販売促進費Pr(販売促進に対する対価の一例)を決定する。最低価格Pminと販促割合Rp1との乗算結果を販売促進費Prにすることで、取引価格Pが下がることによって販売促進費Prが下がることがなく、販売促進費Prを一定にすることができる。また、取引価格Pと販促割合Rp2との乗算結果を販売促進費Prにすることで、取引価格Pが下がることによって販売促進費Prが下がるが、取引価格Pに対する販売促進費Prを一定の割合にでき、取引価格Pに対して販売促進費Prが大きくなり過ぎることを抑制できる。
出品受付部41は、取引価格Pの開始価格Pstartと最低価格Pminの設定を受け付ける。取引価格変更部45は、開始価格Pstartから段階的に最低価格Pminまで取引価格Pを下げる。提示順位決定部48は、開始価格Pstartと最低価格Pminとの差に基づいて販売促進費Prを決定する。これにより、取引価格Pが下がることによって販売促進費Prが下がることがなく、販売促進費Prを一定にすることができ、また、最低価格Pminを低く設定する動機づけになり、出品物の取引を活発化することができる。
また、出品物取引処理装置1は、販売促進が設定されていない出品物の出品者に対して販売促進の設定を促す情報を通知する通知部49を備える。これにより、ユーザUに販売促進の設定機会を与えることができ、購入の可能性を高める機会を増やすことができる。
また、出品物取引処理装置1は出品物に対する注目度Daを判定する注目度判定部47を備える。通知部49は、注目度判定部47によって判定された注目度Daが所定条件(例えば、注目度Daが所定値以上または所定値以下)である出品物の出品者に対して販売促進の設定を促す情報を通知する。これにより、例えば、出品物の注目度Daが高いため購入される可能性が高い出品物が上位に表示されるように出品物一覧画面61などを生成するため、出品物の購入の可能性を高めることができる。
提示順位決定部48は、出品開始日時が新しい出品物ほど提示順位Nxを上位にしつつ、販売促進に対する対価が高いほど提示順位Nzを優先的に上位に繰り上げる。これにより、時間の経過と共に、出品物の提示順位Nxが下位になる場合に、提示順位Nxを上位にすることができ、出品物の購入の可能性を高めることができる。
上述した出品物取引処理装置1は、それぞれ複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、提示順位決定部は、提示順位決定手段や提示順位決定回路に読み替えることができる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。