JP6874574B2 - 被服回収・洗濯施設および被服回収・洗濯方法 - Google Patents

被服回収・洗濯施設および被服回収・洗濯方法 Download PDF

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Description

本発明は、作業者が放射線関連施設で着用した被服を回収して洗濯・乾燥するための被服回収・洗濯施設および被服回収・洗濯方法に関する。
原子力発電所などの放射線関連施設では、放射線管理区域で作業をする作業者に作業用の被服を支給し、作業者は、この被服を着用して作業を行っている。この作業用の被服は、例えば、肌着(シャツおよび股引)、靴下、作業服、帽子および手袋などであり、作業者が放射線管理区域から非管理区域へ移動する際に回収し、洗濯・乾燥して再利用している。
また、作業者が放射線管理区域から非管理区域へ移動する際に、非管理区域の放射線汚染を防ぐため、作業者の身体表面の放射線汚染を検査している。この検査にパスした作業者は、非管理区域への退出が許可され、検査にパスしなかった作業者は、シャワーを浴びて身体表面に付着した放射性物質を除去した後に退出を許可するなどの手順を設けている。同様に、洗濯・乾燥した被服も、放射線汚染を検査し、この検査にパスしたものを支給用の配備棚に配備している。
例えば、特許文献1に記載の放射線関連施設用建物では、建物の上階フロアの放射線管理区域内に、作業者が被服を脱衣する脱衣エリアと、脱衣後に身体表面の汚染を検査する検査エリアとを配置し、下階フロアの放射線管理区域内に、回収した被服を洗濯・乾燥する洗濯エリアを配置している。脱衣エリアには、脱いだ被服が投入される投入部が設置されている。この投入部には、出口が洗濯エリアまで延ばされた筒状のシュートが接続されており、投入部に投入された被服は、シュートを通って洗濯エリアに回収される。
洗濯エリアでは、専用の洗濯乾燥機によって回収した被服を洗濯・乾燥し、ランドリモニタによって放射線汚染を確認してから、折り畳んで配備棚に収容して、作業者へ支給している。
被服の洗濯排水は、放射性物質によって汚染されている可能性があるので、ろ過、イオン交換樹脂による処理、あるいは蒸留処理などを行い、その処理済み水は回収して再利用し、余剰水は放射線濃度が規制値を十分下回っていることを確認してから海洋に放出している。また、蒸留処理に伴う濃縮廃液や使用済みイオン交換樹脂は、ドラム缶に収容して固化処理を行い、その後に焼却処理している。
特開2012−107884号公報
上述したように、放射線管理区域で着用した被服の洗濯には、専用の洗濯乾燥機やランドリモニタが必要となる。また、洗濯排水の処理には、洗濯排水を一時的に貯留するタンクや、ろ過、イオン交換、蒸留処理および固化処理などを行うための処理設備、処理済み水を回収再利用するための配管や、余剰水を海洋に放出するための配管などの他、これらの装置や設備を設置するためのスペースなどが必要となるため、非常にコストがかかる。
本発明は、放射線管理区域で着用した被服を洗濯する際のコストを下げ、処理効率を向上するために、放射線管理区域内で洗濯される被服の量を減らすことが可能な被服回収・洗濯施設および被服回収・洗濯方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、第1の被服と、前記第1の被服の内側に第2の被服とを着用した作業者が放射線管理区域から非管理区域へと移動する際に、前記第1の被服と前記第2の被服とを回収し、回収した前記第1の被服と前記第2の被服とを洗濯、乾燥するための被服回収・洗濯施設であって、前記放射線管理区域に設置され、作業者が前記第1の被服を脱ぎ、脱いだ前記第1の被服が投入される第1の投入部が設置された第1の脱衣エリアと、前記第1の被服を脱いだ作業者の身体表面の汚染を検査するための検査装置が設置された検査エリアと、前記非管理区域に設置され、前記検査をパスした作業者が前記第2の被服を脱ぎ、脱いだ前記第2の被服が投入される第2の投入部が設置された第2の脱衣エリアと、前記放射線管理区域に設置され、前記第1の投入部から回収した前記第1の被服を洗濯して乾燥する第1の洗濯乾燥機が設置された第1の洗濯エリアと、前記非管理区域に設置され、前記第2の投入部から回収した前記第2の被服を洗濯して乾燥する第2の洗濯乾燥機が設置された第2の洗濯エリアと、を備えることを特徴とする被服回収・洗濯施設である。
請求項5に記載の発明は、第1の被服と、前記第1の被服の内側に第2の被服とを着用した作業者が放射線管理区域から非管理区域へと移動する際に、前記第1の被服と前記第2の被服とを回収し、回収した前記第1の被服と前記第2の被服とを洗濯、乾燥するための被服回収・洗濯方法であって、前記放射線管理区域に設置された第1の脱衣エリアで前記作業者が前記第1の被服を脱ぎ、前記第1の脱衣エリアに設置された第1の投入部に投入する第1の回収ステップと、前記第1の被服を脱いだ作業者の身体表面の汚染を検査する検査ステップと、前記非管理区域に設置された第2の脱衣エリアで前記検査をパスした作業者が前記第2の被服を脱ぎ、前記第2の脱衣エリアに設置された第2の投入部に投入する第2の回収ステップと、前記放射線管理区域に設置された第1の洗濯エリアで、前記第1の投入部から回収した前記第1の被服を洗濯して乾燥する第1の洗濯ステップと、前記非管理区域に設置された第2の洗濯エリアで、前記第2の投入部から回収した前記第2の被服を洗濯して乾燥する第2の洗濯ステップと、を備えることを特徴とする被服回収・洗濯方法である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の被服回収・洗濯施設であって、前記第1の脱衣エリアには、前記検査をパスしなかった作業者の前記第2の被服が投入される第3の投入部が設置されている、ことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の被服回収・洗濯施設であって、前記第3の投入部は、作業者が前記第1の脱衣エリアから前記検査エリアへ移動する際に、履いていた靴下を脱いで投入するために予め設けられた靴下投入部である、ことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の被服回収・洗濯施設であって、前記第1の投入部、前記第2の投入部および前記第3の投入部は、第1のフロアに設置され、前記第1の洗濯エリアおよび前記第2の洗濯エリアは、前記第1のフロアの直下の第2のフロアに設置されていて、前記第1の投入部、前記第2の投入部および前記第3の投入部に投入された前記第1の被服および前記第2の被服は、前記第1の投入部、前記第2の投入部および前記第3の投入部に接続されたシュートによって、前記第1の洗濯エリアおよび前記第2の洗濯エリアに回収される、ことを特徴とする。
請求項1および請求項5に記載の発明によれば、放射線による汚染の可能性がある第1の被服と、放射線による汚染の可能性が低い第2の被服とを別々の脱衣エリアで脱衣して回収するので、第2の被服を非管理区域の洗濯エリアで洗濯・乾燥することが可能となる。したがって、第2の被服の分だけ、放射線管理区域での洗濯量が減少するので、専用の洗濯乾燥機やランドリモニタの台数を減らし、洗濯・乾燥作業を少なくすることが可能となる。また、第2の被服の分だけ放射線管理区域の洗濯排水も減少するので、洗濯排水の処理設備、および処理作業を減らすことも可能となる。したがって、放射線管理区域で着用される被服の洗濯・乾燥にかかるコストを下げ、効率化を図ることが可能となる。また、第2の被服が第1の被服によって汚染されるのを防ぐことも可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、作業者が身体表面の汚染の検査にパスしなかった場合には、その際に着用していた第2の被服を第1の脱衣エリアの第3の投入部に投入するので、汚染された第2の被服によって、汚染されていない第2の被服が汚染されるのを防ぐことが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、従来から予め設置されている靴下投入部を第3の投入部として兼用するので、施設の改修をできるだけ少なくして比較的容易に本発明を適用することが可能である。
また、請求項4に記載の発明によれば、第1の投入部、第2の投入部および第3の投入部の直下のフロアに、第1の洗濯エリアおよび第2の洗濯エリアを設置し、第1の投入部、第2の投入部および第3の投入部に接続されたシュートによって、第1の被服および第2の被服を第1の洗濯エリアおよび第2の洗濯エリアに回収するので、第2の被服の回収中に第2の被服が汚染されることはなく、回収作業の効率化を図ることが可能である。
この発明の実施の形態に係る被服回収・洗濯施設を設置した放射線関連施設用建物の概略的な構成を示す側面図である。 図1の放射線関連施設用建物の地上1階フロアの構成を示す平面図である。 図1の放射線関連施設用建物の地下1階フロアの構成を示す平面図である。 図1の実施の形態の被服回収・洗濯手順を示すフローチャートである。
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
図1〜図4は、本発明の実施の形態を示し、図1は、この実施の形態に係る被服回収・洗濯施設1が設置された放射線関連施設用建物(以下、建物という)Sの各フロアの構成を示す側面図である。また、図2は、建物Sの地上1階フロア(第1のフロア)F1の平面図、図3は、地下1階フロア(第2のフロア)B1の平面図である。
この被服回収・洗濯施設1は、例えば、原子力発電所の建物Sに設置されており、原子力発電所の放射線管理区域で作業をした作業者が、放射線管理区域から非管理区域へと移動する際に、放射線管理区域で着用していた被服を回収し、回収した被服を洗濯・乾燥するための施設である。
作業者が放射線管理区域内で着用する被服や装備には、放射線管理区域の汚染度に応じた防護性能を有するB装備、C装備などがある。B装備とは、汚染の程度による区分がB区域(表面汚染密度(ベクレル/cm)が4未満(α線を放出するものがない場合)、空気中の放射性物質濃度(ベクレル/cm)が1×10−4未満)の場合に着用する装備である。また、C装備は、汚染の程度による区分がC区域(表面汚染密度(ベクレル/cm)が40未満(α線を放出するものがない場合)、空気中の放射性物質濃度(ベクレル/cm)が1×10−3未満)の場合に着用する装備である。
被服回収・洗濯施設1で回収・洗濯される被服は、B装備に属するB服である。このB服は、例えば、帽子、手袋、作業服、肌着(シャツおよび股引)および靴下(詳しくは図示せず)などである。本実施の形態では、これらのB服のうち、外部に露出される(放射線管理区域内の外気に直接曝される)帽子、手袋、作業服および靴下を第1の被服という。また、第1の被服の内側に着用(作業者の素肌の上に直接着用)され、外部への露出が少ない(放射線管理区域内の外気に直接曝されない)シャツおよび股引などの肌着を第2の被服という。
建物Sは、地上1階フロアF1と地下1階フロアB1とを備えた2層の建物である。地上1階フロアF1には、奥側の右端に管理区域への出入口D1があり、手前側の左端には非管理区域への出入口D2がある。なお、図2、図3では、図中下側を手前側といい、図中上側を奥側という。
管理区域側の出入口D1の手前側には、通路が設けられており、その左側には、放射線管理区域で着用した靴が置かれる靴置き場が設置されている。靴置き場の奥(左側)には、作業服脱衣エリア(第1の脱衣エリア)2が設置されている。作業服脱衣エリア2の手前側には、手洗い場があり、その右側には、チェックポイント(検査エリア)3と、肌着脱衣エリア(第2の脱衣エリア)4とが設置されている。チェックポイント3の手前側には、洗濯・乾燥済みの第1の被服および第2の被服が配備される配備エリア5があり、その左側には、非管理区域側の出入口D2が設けられたロッカー室が設置されている。ロッカー室の奥側には、休憩室、シャワー室、トイレなどが設けられている。
作業服脱衣エリア2は、作業者が帽子、手袋、作業服および靴下など(第1の被服)を脱衣するためのエリアである。すなわち、作業服脱衣エリア2は、放射線による汚染の可能性が高い第1の被服を脱衣するためのエリアであり、放射線管理区域として取り扱われる。
作業服脱衣エリア2には、作業者が脱いだ第1の被服がその種類ごと(帽子、手袋、作業服、靴下などの種類ごと)に投入される複数の作業服投入部(第1の投入部)21が設置されている。作業服投入部21は、例えば、床の上に設置されたボックスからなり、その上面に被服を投入するための開口が設けられている。作業服投入部21の下部にはシュート22が設けられている。シュート22は、地上1階フロアF1の床(地下1階フロアB1の天井)を貫通するように設置された筒状のダクトであり、作業服投入部21に投入されて落下する第1の被服を地下1階フロアB1の所定位置に案内する。
作業服脱衣エリア2と手洗い場との間には、チェンジングプレスCP1が設置されている。チェンジングプレスCP1は、幅が30cm程度の段差を形成する長尺の部材であり、作業服脱衣エリア2と手洗い場との境界に設けられている。ここで、手洗い場及び手洗い場から先のエリアは、非管理区域として設定されている。すなわち、チェンジングプレスCP1は、作業服脱衣エリア2と非管理区域との境界であり、作業服などの第1の被服はチェンジングプレスCP1を越えることができないルールになっている。
また、チェンジングプレスCP1と柱とのデッドスペースには、作業服脱衣エリア2から手洗い場に移動する際に脱いだ靴下が投入される靴下投入部(第3の投入部)21aが設けられている。
チェックポイント3は、作業者が非管理区域から放射線管理区域へと移動する際、または放射線管理区域から非管理区域へと移動する際に必ず通過するように規定されたエリアである。チェックポイント3には、非管理区域から放射線管理区域へと移動する際に通過するチェンジングプレスCP2と、作業者の身体表面の放射線汚染を検査する体表面モニタ(検査装置)31とが設置されている。
作業者は、放射線管理区域から非管理区域へと移動する際に、作業服脱衣エリア2で帽子、手袋、作業服および靴下などの第1の被服を脱いだ後、第2の被服である肌着を着用した状態で体表面モニタ31による検査を受け、この検査にパスした場合に非管理区域への退出が許可される。検査にパスしなかった場合には、シャワーを浴びて身体表面に付着した放射性物質を除去してから再度検査を受けるように義務付けられている。
肌着脱衣エリア4は、作業者がシャツおよび股引(第2の被服)を脱衣するためのエリアである。すなわち、この肌着脱衣エリア4では、体表面モニタ31の検査により汚染されていないことが確認された肌着が脱衣される。したがって、この肌着脱衣エリア4は、非管理区域として取り扱われる。
肌着脱衣エリア4には、作業者が脱いだ肌着が種類ごと(シャツ、股引)に投入される複数の肌着投入部(第2の投入部)41が設置されている。肌着投入部41は、作業服投入部21と同様に、床の上に設置されたボックスからなり、その上面に被服を投入するための開口が設けられている。また、肌着投入部41の下部には、作業服投入部21と同様のシュート42が設けられている。
なお、体表面モニタ31による検査にパスしなかった作業者は、作業服脱衣エリア2に戻って肌着を脱ぎ、脱いだ肌着を靴下投入部21aに投入し、再度体表面モニタ31による検査を受ける。したがって、放射線汚染の可能性がある肌着は、汚染されていない肌着とは別に回収され、洗濯・乾燥される。
地下1階フロアB1には、作業服脱衣エリア2およびロッカー室の直下に作業服洗濯エリア(第1の洗濯エリア)6が設置され、肌着脱衣エリア4の直下に肌着洗濯エリア(第2の洗濯エリア)7が設置され、配備エリア5の直下に仕上げエリア8が設置されている。また、肌着洗濯エリア7の奥側には、C装備保管エリア9が設置されており、このC装備保管エリア9は、作業者が階段で上階の配備エリア5と行き来できるようになっている。
作業服洗濯エリア6は、帽子、手袋、作業服および靴下など(第1の被服)を洗濯・乾燥するエリアであり、放射線管理区域として取り扱われる。作業服洗濯エリア6には、シュート22内を落下してきた第1の被服を回収する回収カゴ61と、作業服洗濯乾燥機(第1の洗濯乾燥機)62と、ランドリモニタ63とが複数台ずつ設置されている。
回収カゴ61は、例えば、キャスタによって移動可能となっており、第1の被服が所定量収容されると作業服洗濯乾燥機62の近傍まで移動される。作業服洗濯乾燥機62は、槽内に収容された第1の被服を洗濯し、同じ槽内で乾燥まで行なう全自動型の洗濯乾燥機であり、放射線汚染の可能性がある被服用に最適化された専用の洗濯乾燥機である。
ランドリモニタ63は、モニタ部と仕分け部(ともに図示せず)とを備えている。モニタ部は、洗濯・乾燥された第1の被服の放射線量を測定し、この測定結果が、予め定められた基準値を超えているか否かを判別する。すなわち、モニタ部で第1の被服の放射線量が基準値を超えている場合、その第1の被服は放射線で汚染されているものと判断される。仕分け部は、モニタ部の判別結果に基づいて、汚染されている第1の被服と汚染されていない第1の被服とに仕分けし、汚染されていない第1の被服を仕上げエリア8に送り出す。なお、汚染されていると判断された第1の被服は、仕上げエリア8へ送られずに廃棄物として処理される。
作業服洗濯エリア6の洗濯排水は、放射線汚染の可能性があるため、汚染水処理設備へと排水される。この汚染水処理設備では、洗濯排水をタンクに貯留し、ろ過、イオン交換樹脂による処理、あるいは蒸留処理などを行い、その処理済み水は回収して再利用し、余剰水は放射線濃度が規制値を十分下回っていることを確認してから海洋に放出する。
肌着洗濯エリア7は、シャツ、股引などの肌着(第2の被服)を洗濯・乾燥するエリアであり、作業服洗濯エリア6とは壁によって隔離されており、非管理区域として取り扱われる。肌着洗濯エリア7には、シュート42内を落下してきた第2の被服を回収する回収カゴ71と、肌着洗濯乾燥機(第2の洗濯乾燥機)72とが設置されている。
回収カゴ71は、例えば、キャスタによって移動可能となっており、第2の被服の回収後には、シュート42の下方から肌着洗濯乾燥機72の近傍まで移動される。肌着洗濯乾燥機72は、槽内に収容された第2の被服を洗濯し、同じ槽内で乾燥まで行なう全自動型の洗濯乾燥機である。この肌着洗濯乾燥機72は、作業服洗濯乾燥機62とは異なり、一般的な被服用の洗濯乾燥機である。
なお、肌着洗濯エリア7は、体表面モニタ31の検査により汚染されていないことが確認された肌着を洗濯・乾燥するエリアであるため、ランドリモニタは設置されていない。したがって、洗濯・乾燥後の第2の被服は、ランドリモニタによる汚染検査を行なわずに仕上げエリア8へと送られる。また、肌着洗濯エリア7の洗濯排水は、放射線汚染のおそれがないため、汚染水処理設備を利用せず、通常の洗濯排水と同様に一般の排水路へと放出される。
仕上げエリア8は、洗濯・乾燥された第1の被服および第2の被服を複数着ごとに結束機81で束ねて、昇降機(DW:ダムウェータ)82により、上階の配備エリア5に搬送するエリアである。配備エリア5では、搬送された第1の被服および第2の被服は、配備棚51に収容される。この仕上げエリア8および配備エリア5は、体表面モニタ31およびランドリモニタ63によって汚染がないことが確認された被服が取り扱われるため、非管理区域として取り扱われる。
図1〜図3に一点鎖線で示すように、作業者が放射線管理区域から非管理区域へと移動する際には、作業服脱衣エリア2、チェックポイント3、肌着脱衣エリア4の順に移動する。その際に、第1の被服は、地上1階フロアF1の作業服脱衣エリア2、地下1階フロアB1の作業服洗濯エリア6、仕上げエリア8および配備エリア5の順に移動する。また、第2の被服は、地上1階フロアF1の肌着脱衣エリア4、地下1階フロアB1の肌着洗濯エリア7、仕上げエリア8および配備エリア5の順に移動する。
次に、上記実施の形態の作用について説明する。原子力発電所に出社した作業者は、非管理区域側の出入口D2から建物Sに入り、ロッカー室で私服を脱いで下着のみを着用した状態になってから、右側の配備エリア5に向かう。配備エリア5では、配備棚51に収容された肌着(シャツ、股引)と、帽子、手袋、作業服、靴下(第2の被服)などを着用する。なお、作業者は、必要に応じて下階のC装備保管エリア9に移動し、マスクなどのC装備を着用する。
各被服を着用した作業者は、チェックポイント3のチェンジングポストCP2を通って靴置き場に向かい、作業用の靴を履いて管理区域側の出入口D1から作業に向かう。
次に、作業を終えた作業者が放射線管理区域から非管理区域へと移動する場合について、図4のフローチャートを利用して説明する。作業者は、管理区域側の出入口D1から建物Sに入り、靴置き場で作業用の靴を脱ぐ。次いで、作業服脱衣エリア2に移動して第1の被服を脱ぎ、その種類ごとに決められた作業服投入部21に投入する(ステップS1、第1の回収ステップ)。
第1の被服を脱ぎ、第2の被服のみを着用した状態の作業者は、チェンジングプレスCP1を越えて手洗い場に入り、チェックポイント3に移動する。そして、体表面モニタ31により、身体表面の放射線の汚染を検査する(ステップS2、検査ステップ)。
放射線の線量が基準値以下の場合(ステップS3でYESの場合)には、作業者は、肌着脱衣エリア4に移動して第2の被服を脱ぎ、その種類ごとに肌着投入部41に投入する(ステップS4、第2の回収ステップ)。その後、作業者はロッカー室に移動して私服に着替え、出入口D2から建物Sの外に移動する。
また、放射線の線量が基準値以上の場合(ステップS3でNOの場合)には、作業者は、作業服脱衣エリア2に戻って第2の被服を脱ぎ、靴下投入部21aに投入する(ステップS5)。そして、体表面モニタ31による検査を再度受け、これにパスした場合には作業者はロッカー室に移動して私服に着替え、出入口D2から建物Sの外に移動する。なお、この再検査にもパスしなかった場合には、シャワーを浴びてから再検査が行われる。
作業服投入部21に投入された第1の被服と、靴下投入部21aに投入された第2の被服は、回収カゴ61に回収され、作業服洗濯乾燥機62によって洗濯・乾燥される(ステップS6、第1の洗濯ステップ)。洗濯・乾燥された第1の被服は、ランドリモニタ63により放射線汚染が検査され、汚染がない場合には、仕上げエリア8に送られる。
また、肌着投入部41に投入された第2の被服は、回収カゴ71に回収され、肌着洗濯乾燥機72によって洗濯・乾燥される(ステップS6、第2の洗濯ステップ)。洗濯・乾燥された第2の被服は、体表面モニタ31によって既に放射線汚染が検査済みであるため、仕上げエリア8に送られる。なお、図4のフローチャートでは、ステップS6、S7の順に記載しているが、実際にはステップS6、S7は、同時に進行される。
仕上げエリア8では、洗濯・乾燥された第1の被服および第2の被服を複数着ごとに結束機81で束ねて、昇降機82により上階の配備エリア5に搬送する。配備エリア5では、搬送された第1の被服および第2の被服は、配備棚51に収容される。
この実施の形態によれば、放射線による汚染の可能性がある作業服、靴下、帽子および手袋などの第1の被服と、放射線による汚染の可能性が低い肌着(シャツ、股引)などの第2の被服とを別々の脱衣エリア2、4で脱衣して回収するので、第2の被服を非管理区域の肌着洗濯エリア7で洗濯・乾燥することが可能となる。したがって、第2の被服の分だけ、放射線管理区域での洗濯量が減少するので、放射線管理区域専用の洗濯乾燥機62やランドリモニタ63の台数を減らし、洗濯・乾燥作業を少なくすることが可能となる。また、第2の被服の分だけ放射線管理区域の洗濯排水も減少するので、洗濯排水の処理設備、および処理作業を減らすことも可能となる。したがって、放射線管理区域で着用される被服の洗濯・乾燥にかかるコストを下げ、効率化を図ることが可能となる。また、第2の被服が第1の被服によって汚染されるのを防ぐことも可能となる。
さらに。作業者が身体表面の汚染の検査にパスしなかった場合には、その際に着用していた第2の被服を第1の脱衣エリアの靴下投入部(第3の投入部)21aに投入するので、汚染された第2の被服によって、汚染されていない第2の被服が汚染されるのを防ぐことが可能となる。また、従来から設けられている靴下投入部21aを第3の投入部として兼用するので、施設の改修をできるだけ少なくして比較的容易に本発明を適用することが可能である。
さらに、作業服投入部21、肌着投入部41および靴下投入部21aの直下のフロアに、作業服洗濯エリア6および肌着洗濯エリア7を設置し、作業服投入部21、肌着投入部41および靴下投入部21aに接続されたシュート22、42によって、第1の被服および第2の被服を作業服洗濯エリア6および肌着洗濯エリア7に回収するので、回収中に第2の被服が汚染されることはなく、回収作業の効率化を図ることが可能である。
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施形態では、肌着投入部41として、床にボックス状の投入部を設置し、シュート42に接続するようにしたが、可搬性を有するカゴなどを利用してもよい。この場合、カゴ内に所定量の第2の被服が収容された場合には、このカゴを肌着洗濯エリア7まで運ぶようにすればよい。同様に、第3の投入部として、靴下投入部21aを兼用するようにしたが、可搬性を有するカゴなどを利用してもよい。
また、第1の被服は、作業服、靴下、帽子、手袋などに限定されず、その他、放射線管理区域で外部に露呈される被服であれば、第1の被服として回収し、洗濯・乾燥することが可能である。同様に、第2の被服は、シャツ、股引などの肌着に限定されず、その他、第1の被服の内側に着用されて放射線管理区域で外部に直接露呈されない被服であれば、第2の被服として回収し、洗濯・乾燥することが可能である。
また、原子力発電所を例に説明したが、本発明は、放射線の除染区域などで利用される被服の回収、洗濯・乾燥などにも適用可能である。
1 被服回収・洗濯施設
2 作業服脱衣エリア(第1の脱衣エリア)
21 作業服投入部(第1の投入部)
21a 靴下投入部(第3の投入部)
22 シュート
3 チェックポイント(検査エリア)
31 体表面モニタ(検査装置)
4 肌着脱衣エリア(第2の脱衣エリア)
41 肌着投入部(第2の投入部)
42 シュート
5 配備エリア
6 作業服洗濯エリア(第1の洗濯エリア)
61 回収カゴ
62 作業服洗濯乾燥機(第1の洗濯乾燥機)
63 ランドリモニタ
7 肌着洗濯エリア(第2の洗濯エリア)
71 回収カゴ
72 肌着洗濯乾燥機(第2の洗濯乾燥機)
F1 地上1階フロア(第1のフロア)
B1 地下1階フロア(第2のフロア)

Claims (5)

  1. 第1の被服と、前記第1の被服の内側に第2の被服とを着用した作業者が放射線管理区域から非管理区域へと移動する際に、前記第1の被服と前記第2の被服とを回収し、回収した前記第1の被服と前記第2の被服とを洗濯、乾燥するための被服回収・洗濯施設であって、
    前記放射線管理区域に設置され、作業者が前記第1の被服を脱ぎ、脱いだ前記第1の被服が投入される第1の投入部が設置された第1の脱衣エリアと、
    前記第1の被服を脱いだ作業者の身体表面の汚染を検査するための検査装置が設置された検査エリアと、
    前記非管理区域に設置され、前記検査をパスした作業者が前記第2の被服を脱ぎ、脱いだ前記第2の被服が投入される第2の投入部が設置された第2の脱衣エリアと、
    前記放射線管理区域に設置され、前記第1の投入部から回収した前記第1の被服を洗濯して乾燥する第1の洗濯乾燥機が設置された第1の洗濯エリアと、
    前記非管理区域に設置され、前記第2の投入部から回収した前記第2の被服を洗濯して乾燥する第2の洗濯乾燥機が設置された第2の洗濯エリアと、
    を備えることを特徴とする被服回収・洗濯施設。
  2. 前記第1の脱衣エリアには、前記検査をパスしなかった作業者の前記第2の被服が投入される第3の投入部が設置されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の被服回収・洗濯施設。
  3. 前記第3の投入部は、作業者が前記第1の脱衣エリアから前記検査エリアへ移動する際に、履いていた靴下を脱いで投入するための靴下投入部である、
    ことを特徴とする請求項2に記載の被服回収・洗濯施設。
  4. 前記第1の投入部、前記第2の投入部および前記第3の投入部は、第1のフロアに設置され、前記第1の洗濯エリアおよび前記第2の洗濯エリアは、前記第1のフロアの直下の第2のフロアに設置されていて、
    前記第1の投入部、前記第2の投入部および前記第3の投入部に投入された前記第1の被服および前記第2の被服は、前記第1の投入部、前記第2の投入部および前記第3の投入部に接続されたシュートによって、前記第1の洗濯エリアおよび前記第2の洗濯エリアに回収される、
    ことを特徴とする請求項3に記載の被服回収・洗濯施設。
  5. 第1の被服と、前記第1の被服の内側に第2の被服とを着用した作業者が放射線管理区域から非管理区域へと移動する際に、前記第1の被服と前記第2の被服とを回収し、回収した前記第1の被服と前記第2の被服とを洗濯、乾燥するための被服回収・洗濯方法であって、
    前記放射線管理区域に設置された第1の脱衣エリアで前記作業者が前記第1の被服を脱ぎ、前記第1の脱衣エリアに設置された第1の投入部に投入する第1の回収ステップと、
    前記第1の被服を脱いだ作業者の身体表面の汚染を検査する検査ステップと、
    前記非管理区域に設置された第2の脱衣エリアで前記検査をパスした作業者が前記第2の被服を脱ぎ、前記第2の脱衣エリアに設置された第2の投入部に投入する第2の回収ステップと、
    前記放射線管理区域に設置された第1の洗濯エリアで、前記第1の投入部から回収した前記第1の被服を洗濯して乾燥する第1の洗濯ステップと、
    前記非管理区域に設置された第2の洗濯エリアで、前記第2の投入部から回収した前記第2の被服を洗濯して乾燥する第2の洗濯ステップと、
    を備えることを特徴とする被服回収・洗濯方法。
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