以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必要構成要件であるとは限らない。
1.ゲームシステム
図1は、本実施形態のゲームシステム(ネットワークシステム)を示す。本実施形態では、複数の端末10とサーバ20(サーバシステム)とによって構成される。つまり、図1に示すように、本実施形態のゲームシステムは、サービスを提供するサーバ20と、端末10(10A、10B、10C)とが、ネットワーク2(例えば、インターネット)に接続可能に構成される。
サーバ20は、複数のユーザ(プレーヤ)間でコミュニケーションを提供することが可能なサービスを提供する情報処理装置であり、本実施形態ではSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)と呼ばれるコミュニティ型のサービスを提供するサーバである。つまり、サーバ20は、ユーザの情報(ユーザ名、日記、掲示情報、ゲームフィールドの状況など)をログインしたユーザだけでなく、当該ユーザとフレンド関係にある他のユ
ーザにも送信し、ユーザ間でコミュニケーションを図るようにしている。サーバ20は、会員登録を行ったユーザに限定してサービスを提供するようにしてもよい。サーバ20は、1又は複数のサーバ(認証サーバ、ゲーム処理サーバ、通信サーバ、課金サーバ、データベースサーバ等)により構成してもよい。
また、本実施形態のサーバ20は、端末10からの要求に応じて、オンラインゲームサービス(ソーシャルゲーム)を提供する。本実施形態では、端末10においてゲームプログラムが実行され、サーバ20では、プレーヤのアカウント情報や、端末10で実行されるゲームのゲーム結果、当該ゲームで使用可能なゲーム媒体(キャラクタ、アイテム等)、当該ゲームで使用可能なゲーム内通貨などの情報、当該ゲームを構成するステージに関する情報等が管理される。
端末10は、携帯端末(スマートフォン、携帯電話、携帯型ゲーム機等)、パーソナルコンピュータ(PC)、ゲーム装置、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ20に接続可能な装置である。なお、端末10とサーバ20との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
本実施形態の端末10では、ゲームの進行に際して所与の受け付け時間(入力制限時間)を設定し、前記ゲーム画面へのプレーヤの操作入力(例えば、プレーヤによるゲーム画面への軌跡移動入力)を受け付ける。そして、前記受け付け時間(入力制限時間)内に受け付けられた前記操作入力に関連つけて、前記ゲーム画面の所与の画素単位毎に設定されたパラメータの値を変更する変更処理を行う。そして、前記変更処理により得られたパラメータの値を反映したゲーム演算が行われ、ゲームが進行する。
特に本実施形態の端末10では、前記所与の受け付け時間(入力制限時間)におけるプレーヤの操作入力を、当該操作入力を反映した「所与の画素単位でパラメータ変更能力が設定された複数画素単位の集合から構成される仮想入力パターン」による前記ゲーム画面への仮想的な操作入力に変換して受け付ける。そして、前記変更処理として、前記変換された仮想的な操作入力による前記ゲーム画面上における仮想操作エリアのパラメータの値を前記仮想入力パターンに設定されたパラメータ変更能力に関連つけて変更する処理を行う。
このような新規な構成を採用することにより、プレーヤの操作入力を反映した従来には無い操作感とゲーム性を伴う操作入力を実現できる。
ここで、「所与の受け付け時間(入力制限時間)」は、ゲームの進行に際して適宜設定してもよく、例えば、ゲーム中にプレーヤキャラクタと敵キャラクタとの対戦イベントが発生する場合に、当該対戦に先立って設定してもよい。また、前記受け付け時間(入力制限時間)中は、ゲーム画面への操作入力を、「仮想入力パターンによる前記ゲーム画面への仮想的な操作入力」として、例えば所与の単位時間(例えば、1/60秒)毎に受け付けてもよい。同様に、「前記変換された仮想的な操作入力による前記ゲーム画面上における仮想操作エリアのパラメータの値を前記仮想入力パターンに設定されたパラメータ変更能力に関連つけて変更する処理」を,例えば所与の単位時間(例えば、1/60秒)毎に行ってもよい。
また、前記表示画面に対応つけた操作入力は、タッチ入力検出部などの入力部を用い、前記ゲーム画面に対する直接的なタッチ操作として検出してもよく、またディスプレイとは別に設けられた検出部、例えばスタイラスペン及びダブレットなどの入力部を用い、前記ゲーム画面に対するスクラッチ入力として検出してもよい。
また、本実施形態の端末10では、前述した仮想的な操作入力(「仮想操作入力」という)を、ゲーム中にプレーヤキャラクタと敵キャラクタとの対戦イベントが発生する場合に用いた対戦ゲームを提供する。
具体的には、プレーヤのゲーム媒体として設定されたプレーヤキャラクタのパラメータに基づく値と、対戦相手となる敵キャラクタのパラメータに基づく値とによる対戦処理を行い、処理された結果に応じて対戦ゲームを進行するゲームが実行される。そして、前記対戦に際して設定された所与の受け付け時間(制限時間)内で、前述した仮想操作入力の手法を用いたプレーヤがスクラッチ入力を行うと、前記パラメータに基づく値が前記スクラッチ入力(仮想操作入力)に基づき変更される。
このようにして、本実施形態によれば、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの対戦に際して、対戦の勝敗を決定する重要な要素であるパラメータに基づく値を、当該対戦に際して設定された所与の受け付け時間(制限時間)内におけるスクラッチ入力(仮想操作入力)に基づき変更する。これにより、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの対戦に際して、プレーヤのスクラッチ操作作入力(仮想操作入力)が勝敗に直結することになり、緊張感と面白みに富んだ従来には無い入力体感型の操作感を伴う対戦ゲームを実現することができる。
ここで、「ゲーム媒体」とは、ゲームに登場する媒体であり、例えばゲームキャラクタ、アイテムなどを含む。例えば、ゲーム媒体は、ゲーム上において仮想的に存在するゲームカード(すなわちデジタルのコンテンツ)である。
また、ゲームカードとしてのゲーム媒体は、各プレーヤに初期設定として提供されているとともに、ゲームの実行中において、
(1)他のプレーヤとの対戦ゲームにて勝利した場合、
(2)所定のゲームステージをクリアした場合、プレーヤのゲームレベルが上がった場合若しくは所定のゲーム上のタスクを完了した場合
(3)ガチャと言われる抽選ゲームで当選した場合、
(4)友人として登録された他のプレーヤからのプレゼントされた場合、
(5)課金などのコストの支払いによって購入した場合
に取得することができるようになっている。
そして、ゲーム媒体が取得されると、ゲーム内で使用可能とする処理が実行される一方、各ゲーム媒体においては、
(A)当該ゲーム媒体を使用して上記の(1)及び(2)が実行された場合に、
(B)当該ゲーム媒体を使用して経験値、エネルギー又はアイテムが取得された場合に、(C)当該ゲーム媒体を使用して(賭けて)ガチャを実施した場合であって当該ガチャに当選した場合に、又は、
(D)課金などのコストの支払いを実行した場合に
レベル(ゲームレベルとは異なるゲーム媒体レベル)が上がるようになっている。
特に、ゲーム媒体においては、ゲーム媒体レベルが向上すると、攻撃パラメータ、防御パラメータ、ヒットポイント又は魔法やその他の各ゲームカードに付随するゲームを有利に進行させるための能力(スクラッチ能力)やそのパラメータが向上し、ガチャのコストとして用いる場合には、その抽選確率が上がること、及び、ゲーム内価値が高くなり、高額で売却することが可能となる。
他方、ゲーム媒体は、対戦ゲームにおいては、ゲームの進行状況又はプレーヤの指示に基づいて対戦するゲーム空間内の場所、時刻又は対戦相手を決定する前に、例えば、端末
10を介して入力されたプレーヤの操作に基づいて、対戦ゲームにおいて使用するキャラクタを特定するため、及び、各キャラクタやその装備(アイテム)を特定するためのデッキに設定される。
また、ゲーム媒体には、プレーヤに提供された際に、又は、上述のゲームレベルと同様なタイミングにおいて、ゲームを進行する上で有利に働く特殊能力又は特殊機能を含む特典が付与されてもよい。
特に、特殊能力としては、例えば、ゲーム媒体がゲームのキャラクタの場合には、攻撃能力、防御能力、俊敏性、透視能力などの攻撃や防御に関する特性若しくは能力、又は、ガチャなどの所定の抽選確率を高くするための能力を含む。また、特殊機能としては、例えば、所定のタイミングでガチャを提供するなどの他のゲーム媒体では実現不可能な機能を含む。
また、各ゲーム媒体は、プレーヤが所有する他のゲーム媒体と合成され、新たな能力を有する新規なゲーム媒体として生成される際に用いられる。
具体的には、2つゲーム媒体のうち、1のゲーム媒体を合成により成長させるためのゲーム媒体(以下、「成長ゲーム媒体」という。)として用いるとともに、他の1のゲーム媒体を、成長ゲーム媒体を成長させるために素材(犠牲)となるカード(以下、「素材ゲーム媒体」という。)として用いられる。
そして、この合成処理としては、これらの2のゲーム媒体が合成され、素材ゲーム媒体の種別や当該素材ゲーム媒体に設定されたレベル(すなわち、ゲーム媒体レベル)に基づきつつ、成長ゲーム媒体の現行のゲーム媒体レベル及び種別に従って当該成長ゲーム媒体を成長させた新たなゲーム媒体を生成する。
2.構成
2.1 端末の構成
次に、図2及び図4を用いて本実施形態の端末10について説明する。なお、図2は、本実施形態における端末10の構成を示す機能ブロック図の一例であり、図4は、本実施形態における端末10の外観構成を示す図の一例である。また、本実施形態の端末10は図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
入力部160は、プレーヤが操作データを入力するためのものであり、その機能は、タッチパネル又はタッチパネル型ディスプレイなどにより実現できる。すなわち、入力部160は、画像が表示される画面上における2次元の指示位置座標(x,y)を検出可能な検出部162を備えている。例えば、入力部160は、接触検出領域(タッチパネル)における、2次元の接触位置座標(x,y)を検出可能な検出部162を備えている。
本実施形態において、接触位置は、プレーヤの接触操作(タッチ操作)により、接触検出領域から得られる位置情報である。また、「スライド操作」とは、プレーヤが指でタッチパネルにタッチするタッチ操作し、そのまま(タッチした状態で)指を移動させる操作(以下、「スライド操作」という。)を行うことをいう。
なお、本実施形態のプレーヤの接触操作には、ユーザの指によるタッチパネル12上への直接的なタッチ操作又はスライド操作、及び、ポインティングデバイスなどのデバイスを介して実行される間接的なタッチパネル12上へのタッチ操作又はスライド操作の他に、タッチパネル12に直接的及び間接的にタッチ操作又はスライド操作をせずに、タッチパネル12上への擬似的なタッチ操作又はスライド操作も含まれる。
例えば、擬似的なタッチ操作又はスライド操作とは、
(1)赤外線などの光ビームをタッチパネル面と平行に当該タッチパネル面に近接した位置で照射し、当該タッチパネル12の一端部に縦横方向に一定間隔に形成される複数の照射部と、各照射部と対を構成し、当該各照射部に対向するタッチパネルの他端部に設けられ、各照射された光ビームをそれぞれ受信する複数のセンサとによって、タッチパネル12に接触又は近接した際に光ビームが遮断された縦横の座標を検出し、当該検出した座標に基づいて認識するタッチ操作又はスライド操作、及び、
(2)タッチパネル12の表示面を撮像するカメラを設け、当該カメラによってユーザがタッチパネル12に接触又は近接した位置座標を検出し、当該検出した位置座標に基づいて認識するタッチ操作又はスライド操作、
などタッチパネル12に実際に接触することによって又は近接させて検出することによって認識するタッチ操作又はスライド操作を含む。
また、接触検出領域に同時に複数の接触位置が検出される場合には、いずれか1つの接触位置(先に検出された接触位置)を用いるようにしてもよいし、複数の接触位置を同時に処理してもよい。
なお、接触検出領域に複数の判定領域が存在する場合には、各判定領域において、1つの接触位置(先に検出された接触位置)を用いるようにしてもよい。また、判定領域とは、取得した接触位置のうち、移動制御など処理部100で処理するための接触位置を予め特定する接触検出領域上の範囲である。
特に、本実施形態では、図4に示す表示画面(ディスプレイ)14が、液晶ディスプレイと、プレーヤ(操作者、ユーザ)の接触位置を検出するためのタッチパネルとが積層されたタッチパネル型ディスプレイとなっている。すなわち、本実施形態では、ディスプレイ14が入力部160として機能するとともに表示部190としても機能する。
なお、表示画面(以下、特別な場合を除き「タッチパネル」という。)12への接触操作は、指先を用いて行うようにしてもよいし、タッチペンなどの入力機器を用いて行うようにしてもよい。
特に、本実施形態では、前記入力部160は、プレーヤからの入力情報をゲームに関連つけた操作入力として検出可能な入力手段としても機能する。本実施形態では、プレーヤからの入力情報を、前述のようにタッチパネルなどを用いてゲーム画面に対応つけた操作入力として検出可能に構成されている。なお、タッチパネル以外にも、必要に応じ、その他の構成、例えばタッチパッド、マウス、方向キーやボタン、キーボード等の入力機器を用いてもよい。
また、入力部160は、指示位置以外の操作情報(操作信号)を入力可能なボタンやレバー、キーボード、ステアリング、マイク、加速度センサなどを備えていてもよい。
記憶部170は、処理部100の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムや各種データを記憶するとともに、処理部100のワーク領域として機能し、その機能はハードディスク、RAMなどにより実現できる。
また、記憶部170は、プレーヤが所有する(プレーヤが使用可能な)キャラクタに関する情報、ゲームで用いるプレーヤキャラクタの設定情報(ゲーム媒体としてゲームで用いるプレーヤキャラクタの設定情報を「デッキ情報」と言い換えてもよい)、プレーヤが所有するアイテムに関する情報、敵キャラクタに関する情報(種類、パラメータ、属性、
レベル等)、ゲームを構成するステージに関する情報、各ステージに出現する敵キャラクタに関する情報等の各種データを記憶する。
つまり、記憶部170は、プレーヤが所有するキャラクタに関する情報や、設定用キャラクタとして設定されたキャラクタの設定情報(デッキ情報)、プレーヤが所有するアイテムに関する情報、ゲーム内通貨等の情報をプレーヤ情報173として記憶する。
表示部190は、処理部100で生成されたゲーム画像を出力するものであり、その機能は、タッチパネル型ディスプレイ、LCD或いはCRTなどのディスプレイにより実現できる。
音出力部192は、処理部100で生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
通信部196はサーバ20との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
なお、サーバ20が有する情報記憶媒体や記憶部に記憶されているプログラムや各種データを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを記憶部170に記憶してもよい。このようにプログラムや各種データを受信して端末の処理部100の各部としてコンピュータを機能させる場合も本発明の範囲内に含む。
処理部100(プロセッサ)は、入力部160からの入力情報(操作入力)、プログラム、通信部196を介して受信したデータなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、音生成処理、などの処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
処理部100は、設定部110、プレーヤキャラクタ配置部112、パラメータ管理部113、ゲーム処理部114、入力受付部115、表示制御部117、通信制御部118、攻撃範囲設定部119、画像生成部120、音生成部130を含む。
設定部110は、プレーヤが所有する(プレーヤが使用可能な)複数のキャラクタのうち、入力部160からの操作入力に基づきプレーヤによって選択された複数のキャラクタをゲームで用いる設定用キャラクタとして設定する。
また、設定部110は、所与の条件に基づき(例えば、体力値が所定値に到達した場合)プレーヤキャラクタを画面から削除(消去)してもよい。
パラメータ管理部113は、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタのパラメータ(体力値、攻撃力、防御力、アシスト力、回復力、経験値などのゲームパラメータ)を制御する。
特に、本実施形態のパラメータ管理部113は、対戦するプレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの対戦に用いるそれぞれのパラメータの少なくとも一方を、所与の受け付け時間(「制限時間」)内における操作入力に関連付ける。そして、前記関連つけられたパラメータに基づく値を前記操作入力及び所与のスクラッチ条件に基づき変更する変更処理を行う。
また、前記パラメータ管理部113は、受け付けられた操作入力の種類に基づき前記関連つけられたパラメータに基づく値の変更処理を行ってもよい。
ここにおいて、前記「操作入力の種類」とは、例えばタッチセンサーなどを用いた場合を例にとると、スライド操作、フリック操作、一本指での操作、2本指での同時操作などの操作の種別を意味する。
また、前記パラメータ管理部113は、受け付けられた操作入力の方向、速度、スクラッチエリア及びスクラッチにより得られた成果の少なくともひとつを含むスクラッチの内容に基づき、前記関連つけられたパラメータに基づく値の変更処理を行ってもよい。
また、前記プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの少なくとも一方が選択可能な状態で複数存在する場合であって、前記選択可能な媒体に関連つけて要求される前記操作入力の種類又は内容がスクラッチ条件として設定されている場合、前記パラメータ管理部113は、前記操作入力及び前記スクラッチ条件基づき、前記選択された媒体及び対戦する媒体の少なくとも一方のパラメータに基づく値の変更処理を行ってもよい。
特に、本実施形態のゲーム処理部114は、プレーヤのキャラクタであるプレーヤキャラクタのパラメータに基づく値と、対戦相手となるキャラクタである敵キャラクタのパラメータに基づく値とによる対戦処理を行い、対戦処理の結果に応じて対戦ゲームを進行する処理を行う。
入力受付部115は、入力部160からの入力情報を受け付ける処理を行う。
特に、本実施形態の入力受付部115は、所与の受け付け時間(入力制限時間)を設定し、ゲーム画面へのプレーヤの操作入力を受け付ける処理を行うように構成してもよい。
この際、前記入力受付部115は、前記ゲーム画面へのプレーヤの操作入力を、所与の画素単位でパラメータ変更能力が設定された複数画素単位の集合から構成される仮想入力パターンによる前記ゲーム画面への仮想的な操作入力に変換して受け付けるように構成してもよい。
本実施形態では、前記「所与の受け付け時間(入力制限時間)」は、ゲーム中にプレーヤキャラクタと敵キャラクタとの対戦イベントが発生する場合に、当該対戦に先立って設定される。そして、前記操作入力として、前記プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの対戦に際して設定される所与の受け付け時間(制限時間)内におけるプレーヤによる操作入力を受け付けるように構成される。
この場合、前記パラメータ管理部113は、前記ゲーム画面の所与の画素単位毎に設定されたパラメータの値を前記操作入力に関連つけて変更する変更処理を行ってもよい。
特に、本実施形態のパラメータ管理部113は、前記変更処理として、前記変換された仮想的な操作入力による前記ゲーム画面上における仮想操作エリアのパラメータの値を前記仮想入力パターンに設定されたパラメータ変更能力に関連つけて変更する処理を行うよう構成してもよい。
また、入力受付部115は、操作入力として、スライド操作又はフリック操作による移動入力情報を受け付けるようにしてもよい。なお、スライド操作とは、プレーヤが指やタッチペン等でタッチパネルにタッチ(接触)したまま指又はタッチペンを移動して最後にタッチパネルから離す操作である。フリック操作とは、プレーヤが指やタッチペン等でタ
ッチパネルにタッチ(接触)したまま指又はタッチペンを弾くように移動して最後にタッチパネルからはなす操作である。
入力受付部115は、スライド操作、フリック操作等により、入力部150が検出した接触期間中(タッチ期間中)の接触位置を取得する。また、入力受付部115は、スライド操作、フリック操作等により、入力部150が検出したプレーヤの操作方向、操作量を取得する。
また、入力受付部115は、タッチパネルから検出された接触位置を指示位置(2次元の指示位置)として受け付ける。入力受付部115は、所定周期(例えば、1/60秒毎)に入力された指示位置を取得する。なお、指示位置は、マウス(入力部の一例)などによって指示された2次元の位置座標としてもよい。係る場合には、プレーヤがマウスのボタンを押し、そのままの状態でマウスを移動(ドラッグ)させて、マウスのボタンをはなすまでの期間中におけるマウスが指示(移動)した位置座標を受け付ける。
また、前記プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの少なくとも一方が複数のキャラクタから選択可能な状態で複数存在する場合、前記入力受付部115は、前記選択可能なキャラクタを選択したタイミングに関連つけて、前記設定された所与の受け付け時間(制限時間)のカウントを開始してもよい。
また、前記プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの少なくとも一方が選択可能な状態で複数存在する場合、前記選択可能なキャラクタに関連つけて前記所与の受け付け時間(制限時間)を設定してもよく、この場合、前記入力受付部115は、前記所与の受け付け時間として、前記複数のキャラクタの中から選択されたキャラクタに関連つけられた受け付け時間(制限時間)を設定してもよい。
また、前記プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの少なくとも一方を複数選択した場合、前記入力受付部115は、前記所与の受け付け時間を、前記選択された複数の媒体に関連つけられた受け付け時間を所与の条件で加算した値に設定してもよい。
また、前記プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの少なくとも一方が選択可能な状態で複数存在する場合、前記選択可能なキャラクタに関連つけて要求される前記操作入力の種類又は内容をスクラッチ条件として設定してもよい。
この場合、前記パラメータ管理部113は、前記操作入力及び前記スクラッチ条件基づき、前記パラメータに基づく値の変更処理を行ってもよい。
また、前記プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの少なくとも一方が複数個選択可能な状態で存在する場合、前記複数のキャラクタの選択パターンに関連つけて要求される前記操作入力の種類又は内容をスクラッチ条件として設定してもよい。
この場合、前記パラメータ管理部113は、前記操作入力及び前記スクラッチ条件基づき、前記パラメータに基づく値の変更処理を行ってもよい。
表示制御部117は、表示部190にゲーム画面を表示する制御を行う。例えば、表示制御部117は、オブジェクト(プレーヤキャラクタ、敵キャラクタ等のキャラクタ、アイテム等)を表示する制御を行う。例えば、表示制御部117は、ゲーム空間に配置されたキャラクタ、アイテムのうち画面に表示されるキャラクタ、アイテムを表示する制御を行う。
また、表示制御部117は、前記対戦ゲームの画面に、前記プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの少なくとも一方のキャラクタに関連つけて前記操作入力を受け付ける入力受付エリアを表示する受付エリア表示処理を行ってもよい。前記入力受付エリアは、前記キャラクタ毎に固有のエリアとして割り当ててもよい。
また、表示制御部117は、前記ゲーム画面として、第1層から第N層(Nは2以上の整数)の複数層の層画面が表層から下層に向け順に重ねて配置された画面を生成し、更に、前記各層画面には、所与の画素単位毎に前記パラメータを設定してもよい。
この場合、前記パラメータ管理部113は、前記仮想操作エリアに対応つけた層画面の操作エリアのパラメータの値を、前記仮想入力パターンに設定されたパラメータ変更能力に関連つけて変更する処理を行ってもよい。
ここにおいて、「前記仮想操作エリアに対応つけた層画面の操作エリアのパラメータの値を前記仮想入力パターンに設定されたパラメータ変更能力に関連つけて変更する処理」は、前記受け付け時間(入力制限時間)中であれば、例えば所与の単位時間(例えば、1/60秒)毎に繰り返し行ってもよい。
また、前記パラメータは、前記層画面毎又は各層画面のエリア毎に異なる条件のパラメータとして設定してもよい。
ここで、「前記異なる条件のパラメータ」とは、仮想入力パターンに設定された「パラメータ変更能力」に対して異なる条件のパラメータとして設定されることを意味する。ここで「異なる条件」とは、「パラメータ変更能力」に関連つけてパラメータを変更処理する条件であってもよく、例えば、パラメータが変換されやすい条件、されにくい条件であってもよい。
これにより、前記条件の設定により、前記層画面毎又は各層画面のエリア毎にゲーム成績に反映される操作入力の難易度を設定することができる。
また、プレーヤの操作入力を受け付ける前記ゲーム画面に第1の属性を設定し、前記仮想入力パターンに第2の属性を設定し、第1の属性と第2の属性の組み合わせに応じて、前記仮想入力パターンのパターン形状及び画素単位のパラメータ変更能力の少なくとも一方を変更する変更制御を行ってもよい。
また、前記ゲーム画面は、前記層画面毎又は各層画面のエリア毎に設定された第1の属性を表示するとともに、前記仮想入力パターンに設定された第2の属性を表示してもよい。
また、前記仮想入力パターンが選択可能な状態で複数存在する場合、
前記ゲーム画面は、選択された仮想入力パターンに設定された第2の属性を識別表示してもよい。
また、前記仮想入力パターンは、異なる複数の仮想入力パターンの中から所与の条件に基づき決定される仮想入力パターンであってもよい。
ここで、「異なる複数の仮想入力パターン」は、形、大きさ、「パラメータ変更能力」、属性などが異なるものであってもよい。
また、「決定される仮想入力パターン」は、「異なる複数の仮想入力パターン」からプ
レーヤが任意に選択されたものであってもよく、また「異なる複数の仮想入力パターン」から所与の条件に基づき一義的に決定されたものであってもよい。
また、前記パラメータ管理部113は、前記仮想入力パターンのパターン形状及び画素単位のパラメータ変更能力の少なくとも一方を変更する変更制御を行ってもよい。
このような変更制御を行うことにより、仮想入力パターンによる前記ゲーム画面への仮想的な操作入力に変化を与え、ゲーム成績に反映される操作入力のゲーム性を高めることができる。
また、本実施形態では、前述した第1層から第N層(Nは2以上の整数)の複数層の層画面を、前記対戦ゲームのスクラッチ面として形成してもよい。そして、前記表示画面に対応つけた操作入力に基づき、操作エリアの画面を表層から下層に向け各層毎に段階的に消去するスクラッチ処理を行ってもよい。
この際、前記パラメータ管理部113は、前記スクラッチ処理されたスクラッチ面の面積及び深さを前記入力として判断し、当該操作入力に基づき前記関連つけられたパラメータに基づく値を変更する変更処理を行ってもよい。
ここにおいて、前記スクラッチ処理は、前記各層のスクラッチ面に第1の属性を設定し、当該第1の属性と前記プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの少なくとも一方の属性(第2の属性)との組み合わせに応じて、各層のスクラッチ面への操作入力に対するスクラッチ能力を補正する補正処理を行ってもよい。また、プレーヤが複数のスクラッチアイテムの中から任意のスクラッチアイテムを選択可能な場合には、各スクラッチアイテムに前記第2の属性を割り当てておき、選択されたスクラッチアイテムの属性とスクラッチ面の第1の属性との組み合わせにより、各層のスクラッチ面への操作入力に対するスクラッチ能力を補正する補正処理を行ってもよい。
これにより、スクラッチ面の第1の属性と前記プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタ又はスクラッチアイテムの属性(第2の属性)との組み合わせにより、操作入力で削りやすいスクラッチ面、削りやすいスクラッチ面を設定できる。このため、対戦に際しての操作入力に変化を与え、ゲーム画面上の画面演出を楽しみながら緊張感をもって行う操作入力を実現できる。
また、表示制御部117は、前記所与の受け付け時間内における操作入力に関連付けてスクラッチ量を表す表示を前記対戦ゲームの画面に表示させるスクラッチ量表示処理を行ってもよい。
通信制御部118は、サーバ20又は他の端末10とネットワークを介してデータを送受信する処理を行う。例えば、通信制御部118は、ゲームを開始した場合には、ゲームを開始したことを通知するための情報をサーバ20に送信し、ゲームが終了した場合には、ゲーム結果や各種ゲームパラメータに関するゲーム結果情報をサーバ20に送信する。
また、通信制御部118は、記憶部170に記憶されるプレーヤが所有するキャラクタに関する情報や、プレーヤが所有するアイテムに関する情報、ゲーム内通貨等の情報等を、サーバ20に送信してもよい。
攻撃範囲設定部119は、プレーヤキャラクタ、敵キャラクタの攻撃範囲を設定する。
画像生成部120は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて描画処理を
行い、これによりゲーム画像(プレーヤキャラクタ、敵キャラクタ、判定結果に応じた内容等を含むゲーム画像)を生成し、表示部190に出力する。画像生成部120は、オブジェクト空間(ゲーム空間)内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像(いわゆる3次元画像)を生成してもよい。
音生成部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部192に出力する。
2.2 サーバの構成
図3に本実施形態のサーバ20の機能ブロック図の例を示す。本実施形態のサーバ20は図3の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。記憶部270は、主記憶部272、格納部260(例えば、データベース)を含む。
格納部260には、サーバ20が管理する端末の端末識別情報又はプレーヤ識別情報(ユーザアカウント、ユーザ識別情報)に対応付けて、プレーヤパスワード、メールアドレス、課金情報等を格納してもよい。
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。処理部200は、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体280には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
通信部296は外部(例えば、端末、他のサーバや他のゲームシステム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
処理部200(プロセッサ)は、情報記憶媒体280に記憶されるプログラム等に基づいて、処理を行う。具体的には、端末からの要求に応じてサービスを提供する。
また、処理部200は記憶部270内の主記憶部272をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
特に、本実施形態のサーバの処理部200は、ネットワーク設定部210、通信制御部211、ゲーム制御部214と、を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
ネットワーク設定部210は、プレーヤ識別情報又は端末識別情報を端末10から受信し、受信したプレーヤ識別情報又は端末識別情報に対応づけて、プレーヤのネットワーク情報を、格納部260に格納する。
通信制御部211は、端末10とネットワークを介してデータを送受信する処理を行う。つまり、通信制御部211は、プレーヤの端末10からの要求に基づいて、要求に応じた情報を当該端末10に送信する。
ゲーム制御部214は、ゲームに関する種々の制御を行う。例えば、ゲーム制御部214は、ゲーム装置(端末10)から送信されたゲーム結果情報を受信し、当該ゲーム結果情報に基づいて、各プレーヤに対応付けられた各種データの更新処理を行う。
なお、本実施形態のサーバ20の処理部200は、端末10の処理部100の一部又は全部の処理を行うようにしてもよい。
サーバ20は、プレーヤが所有するキャラクタに関する情報や、設定用キャラクタとして設定されたキャラクタの設定情報(デッキ情報)、プレーヤが所有するアイテムに関する情報、ゲーム内通貨等の情報をプレーヤ情報として端末10から受信し、サーバの記憶部270(格納部260)に当該プレーヤ情報を記憶する処理を行う。つまり、サーバ20は、プレーヤ毎に、プレーヤの識別情報に対応づけて、プレーヤが所有するキャラクタに関する情報や設定用キャラクタとして設定されたキャラクタの設定情報(デッキ情報)、プレーヤが所有するアイテムに関する情報、ゲーム内通貨等のプレーヤ情報を記憶する処理を行う。
また、サーバ20は、プレーヤが所有するキャラクタに関する情報や、設定用キャラクタとして設定されたキャラクタの設定情報(デッキ情報)、プレーヤが所有するアイテムに関する情報、ゲーム内通貨等の情報が変更された場合において、当該変更後の情報を端末10から受信した場合には、変更後の内容に更新する処理を行う。
3.本実施形態の手法
3.1 概要
図4には、本実施形態で使用する端末10の一例が示されている。
この端末10は、ディスプレイ14と、ディスプレイ14上に設けられた透明なタッチパネル12とを有する。
ディスプレイ14は、表示部190として機能し、タッチパネル12は入力部160の一部として機能する。ディスプレイ14上には、ゲームの進行に応じて所与のゲーム画面が表示される。
そして、ゲームの進行中に入力イベントが発生すると、プレーヤに対し所与の操作入力が要求される。
具体的には、ゲーム進行に際し前記入力イベントが発生すると、所与の受け付け時間(入力制限時間)が設定され、前記ゲーム画面へのプレーヤからの操作入力(例えば、プレーヤによるゲーム画面への軌跡移動入力)を受け付ける。そして、前記受け付け時間(入力制限時間)内に受け付けられた前記操作入力に関連つけて、前記ゲーム画面の所与の画素単位毎に設定されたパラメータの値を変更する変更処理を行う。そして、前記変更処理により得られたパラメータの値を反映したゲーム演算が行われ、ゲームが進行する。
特に本実施形態の端末10では、前記所与の受け付け時間(入力制限時間)におけるプレーヤの操作入力を、当該操作入力を反映した「所与の画素単位でパラメータ変更能力が設定された複数画素単位の集合から構成される仮想入力パターン」による前記ゲーム画面への仮想的な操作入力に変換して受け付ける。そして、前記変更処理として、前記変換された仮想的な操作入力による前記ゲーム画面上における仮想操作エリアのパラメータの値を、前記仮想入力パターンに設定されたパラメータ変更能力に関連つけて変更する処理を行う。
このような新規な構成を採用することにより、プレーヤの操作入力を反映した従来には無い操作感とゲーム性を伴う操作入力を実現できる。
3.2 所与の受け付け時間(入力制限時間)の設定
前記「所与の受け付け時間(入力制限時間)」は、ゲームの進行に際して適宜設定してもよく、また所与の入力イベント(例えば、ゲーム中にプレーヤキャラクタと敵キャラクタとの対戦イベント)が発生する場合に、当該イベントに関連つけて(例えば対戦に先立って)設定してもよい。
本実施形態では、ゲーム進行中に入力イベントが発生すると、このイベントの発生に関連付けて前述したプレーヤの操作入力を受け付ける所与の受け付け時間(入力制限時間)が設定される。そして、プレーヤの操作入力の受付が開始されると、プレーヤにゲーム画面GIに対する操作入力が要求される。
なお、この受け付け時間(入力制限時間)の長さは、一定であってもよく、また、前記入力イベントの種類、プレーヤのレベル、プレーヤが所有するアイテムの種類、使用する仮想入力パターン600の種類などの各種条件に応じて適宜変更制御してもよい。
また、前記受け付け時間(入力制限時間)中は、ゲーム画面への操作入力を、「仮想入力パターンによる前記ゲーム画面への仮想的な操作入力」として、例えば所与の単位時間(例えば、1/60秒)毎に受け付けてもよい。同様に、「前記変換された仮想的な操作入力による前記ゲーム画面上における仮想操作エリアのパラメータの値を前記仮想入力パターンに設定されたパラメータ変更能力に関連つけて変更する処理」を,例えば所与の単位時間(例えば、1/60秒)毎に行ってもよい。
3.3 ゲーム画面の所与の画素単位毎に設定されたパラメータの値
図5(A)には、ディスプレイ14上に表示されるゲーム画面GIが模擬的に示されている。
ディスプレイ14は、当該ゲーム画面GIを複数の画素単位から構成される画像として表示する。本実施形態では、ゲーム画面GIの各画素単位(実施例では1画素単位)にパラメータが設定されており、これら各画素単位のパラメータの値は、後述する仮想入力パターン600に設定されたパラメータ変換能力に関連付けて変更されることになる。
図5(B)には、図5(A)に示すゲーム画面GIの一部の領域を拡大したものが模式的に図示されている。ゲーム画面GI(ゲーム画面GIを表示するディスプレイ14)の各画素単位にはパラメータが設定され、図5(B)では、各画素単位のパラメータの初期値は150に設定されている。
なお、ゲーム画面GI(ディスプレイ14)を構成する各画素単位のパラメータの初期値は、必要に応じてエリア毎に異なる初期値を設定してもよく、またパラメータに関連つけた異なる条件などを設定してもよい。
図6には、ゲーム画面GIを構成する各画素単位毎に設定されたパラメータ、条件、属性の一例である。
例えば、ナンバー1,2の画素単位では、パラメータの初期値が200、パラメータの条件が「砂」、属性がAに設定されており、また例えばナンバーk、k+1の画素単位では、パラメータの初期値が150、パラメータの条件が「岩」、属性がBに設定されてい
る。
ここにおいて、パラメータの条件としての「砂」、「岩」は、パラメータの値の変更のしやすさを制御するものであってもよく、例えば「砂」の条件は、パラメータ変更処理の際にパラメータの値を変更しやすくする条件として機能し、「岩」の条件は、パラメータ変更処理の際にパラメータの値を変更しにくくする条件として機能するものであってもよい。
また、属性A、B等は後述する仮想入力パターンの属性との組み合わせにより、パラメータ変換能力の発揮し易い組み合わせや、発揮しにくい組み合わせなどとして用いられる。
3.4 表示画面に対応つけた操作入力
前記入力イベントの発生により、前記受け付け時間(入力制限時間)が設定され受付が開始されると、プレーヤにはディスプレイ14に表示されるゲーム画面GIに対しタッチ入力操作を行うことが求められる。
ここで、例えば図7に示すようにQ1からQ2迄の間を軌跡500を描くように操作入力する場合を想定する。このとき、当該操作入力の軌跡500はタッチパネル12によって検出される。なお、本実施形態では、前記操作入力はタッチパネルを介しての直接的な入力として検出する場合を例にとり説明するが、これ以外にも、他の手段を用いてゲーム画面に対応したプレーヤの操作入力を検出してもよい。例えば、ディスプレイとは別に設けられた検出部、例えばスタイラスペン及びダブレットなどの入力部を用い、前記ゲーム画面に対するスクラッチ入力として検出してもよい。
3.5 仮想入力パターン及び仮想操作エリア
本実施形態において、「所与の画素単位でパラメータ変更能力が設定された複数画素単位の集合から構成される仮想入力パターン」とは、複数画素単位の集合として所与の大きさと形状を構成する仮想的なパターンであってもよい。また、その形状と大きさは所与の条件に基づき変更制御してもよい。
また「所与の画素単位でパラメータ変更能力が設定され」とは、「仮想入力パターン」を構成する全ての画素単位に同一の「パラメータ変更能力」を設定してもよく、異なる「パラメータ変更能力」を設定してもよい。
図7(A)には、本実施形態の仮想の入力パターン600の一例が示されている。
この仮想入力パターン600は、所与の画素単位毎にパラメータ変更能力が設定された、複数画素単位の集合として構成されている。同図において、黒丸が画素単位を表し、黒丸の大きさが画素単位毎に設定されたパラメータ変換能力を模擬的に示す。黒丸が大きい程パラメータの変換能力が高いことを示している。
同図に示すように、この画素入力パターン600は、中心に近いほどパラメータ変換能力が高く、外側にいくほどパラメータ変換能力が低いものとして設定されている。
この仮想入力パターン600は、必要に応じて任意の大きさ、形状とすることができるが、本実施形態では、プレーヤの指先とタッチパネル12との通常の接触面積よりも大きな形状を有するものとして構成される。
例えば、図7(B)に示すように、プレーヤがゲーム画面GI上をQ1からQ2までスラ
イドタッチ操作すると、プレーヤの操作入力によるQ1からQ2への操作軌跡500はほぼ1本のラインとなる。
本実施形態では、ゲーム画面GIへのプレーヤの操作入力を、前記仮想入力パターン600による前記ゲーム画面GIへの仮想的な操作入力に変換して受け付け処理を行う。すなわち、プレーヤがQ1からQ2までをスライド操作すると、その軌跡500に沿って、仮想入力パターン600がゲーム画面GI上をスライド操作入力されるという、仮想的な操作入力に変換される。変換された仮想的な操作入力によるゲーム画面GIへの操作の範囲は、図7(B)において一点差線で示される仮想操作エリア530となる。
すなわち、Q1からQ2へ向けた操作入力の軌跡500に沿って、仮想入力パターン600を移動させた範囲が、ゲーム画面GI上における仮想操作エリア530となる。
3.6 仮想入力パターンに設定されるパラメータ変更能力
次に、仮想入力パターン600の画素単位毎に設定される「パラメータ変換能力」について説明する。
ここで「パラメータ変更能力」とは、ゲーム画面GIの所与の画素単位毎に設定されたパラメータの値を変換する効力であり、この「パラメータ変更能力」は、所与の条件に従い適宜変更制御してもよい。
例えば、図8(A)に示す仮想入力パターン600A−1を例にとり説明する。
この仮想入力パターン600A−1は、模式的に同心円状に4つのリング状領域に分けられ、各領域の画素単位には中心から順にn1、n2、n3、n4というパラメータ変換能力が設定されているものとする。
これら各パラメータ変換能力n1、n2、n3、n4は、所与の単位時間(例えば1/60秒)毎に、ゲーム画像GIを構成する画素単位のパラメータの値から、パラメータ変換能力として割り付けられて数値n1、n2、n3、n4を所与の条件で減算する値として設定されている。例えばパラメータ変換能力n1は、ゲーム画面GIの単位画素のパラメータの値から所与の単位時間(1/60秒)毎に、n1の値を所与の条件で減算する能力として設定されている。他のパラメータ変換能力n2、n3、n4も同様である。
従って、本実施形態では、このパラメータ変換能力の値が高いほど、ゲーム画面GIの画素単位に割り付けられたパラメータの値を減算する能力が高いことを意味する。
3.7 仮想操作エリアのパラメータの値の変更処理
本実施形態において、「前記仮想操作エリア500のパラメータの値を前記仮想入力パターン600に設定されたパラメータ変更能力に関連つけて変更する処理」は、前記受け付け時間(入力制限時間)中であれば、例えば所与の単位時間(例えば、1/60秒)毎に繰り返し行ってもよい。
これにより、操作入力の移動速度を遅くすればするほど、当該変更処理が特定の画素単位に対し繰り返し行われ、当該特定の画素単位のパラメータを大きく変更でき、例えば、表層から下層の層画面に跨って(深くまで)画素単位のパラメータの値を変更でき、また、操作入力の移動速度を速くすれば広範囲で画素単位のパラメータを変更できる、というプレーヤの操作感覚を反映した新規な操作感をもつゲーム入力を実現でき、当該ゲーム入力により変更されたパラメータの深さや範囲に関連つけた、従来にはないゲーム演出を実現できる。
例えば、仮想入力パターン600を、ゲーム画面の同一箇所に長時間にわたって位置させると、この仮想入力パターン600と重なりあう位置に存在するゲーム画面GIの各画素単位のパラメータの値は、前記単位時間毎に徐々に減算されていき、最終的に0となる。
また、前記仮想入力パターン600をゲーム画面GI上で移動させても、この移動期間中にこの仮想入力パターン600と重なりあう位置に存在するゲーム画面GIの各画素単位のパラメータの値は、前記単位時間毎に徐々に減算される。
従って、仮想入力パターン600を、ゲーム画面GI上で早く移動すると広範囲の仮想操作エリア530を得る事ができるが、当該仮想操作エリア530内の各画素単位のパラメータの値の累積的な減算値は小さくなり、また遅く移動すると仮想操作エリア530の範囲は狭くなるが、当該仮想操作エリア530内の各画素単位のパラメータの値の累積的な減算値は大きくなる。
3.8 変更処理により得られたパラメータの値を反映したゲーム演算
本実施形態によれば、このような変更処理により得られたパラメータの値を反映したゲーム演算が行われ、ゲームが進行する。
特に、本実施形態では、前記受け付け時間内で、仮想入力パターン600をゲーム画面GI上でどのように仮想操作するのかにより、変化に富んだパラメータの値の変更処理が行われるため、得られた変更処理の結果を反映した様様なゲーム演算を行うことができる。
このようなパラメータの値を反映したゲーム演算一例として、プレーヤキャラクタと敵キャラクタとが対戦する具体例を後述する。
また、本実施形態では、変更処理により得られたパラメータの値と、所与のアイテム(例えばプレーヤが獲得したアイテム)との組み合わせに関連つけたゲーム演出を行うゲーム演算を行ってもよい。
3.9 選択可能な複数の仮想入力パターン
また、本実施形態では、仮想入力パターン600が選択可能な状態で複数存在してもよい。
また、前記仮想入力パターン600が選択可能な状態で複数存在する場合、前記ゲーム画面GIは、選択された仮想入力パターン600に設定された第2の属性を識別表示してもよい。
図9には、大きさを異にする複数の円形をした仮想入力パターン600A−1、600A−2、600A−3が例示されている。
また、図10には、大きさを異にする複数の六角形状をした仮想入力パターン600B−1、600B−2、600B−3が例示されている。
図9、図10に示すように、異なる形状、大きさの仮想入力パターン600を複数用意し、ゲームの状況に応じてこれら複数の仮想入力パターン600の中から所与のものが一義的に定まるようにしてもよく、またプレーヤが任意に選択可能となるようにしてもよい。
また、本実施形態では、複数の仮想入力パターン600を、それぞれ固有の形状、大きさ、パラメータ変換能力、属性を有するものとして形成してもよい。
また、複数の異なる仮想入力パターン600を、それぞれゲーム中におけるアイテムとして設定してもよい。例えば、ゲーム中にプレーヤが所与の条件で所望の仮想入力パターン600のアイテムを獲得し、使用できるように構成してもよい。
3.10 異なる仮想入力パターンによるパラメータ変更処理
次に、異なる仮想入力パターン600を用いたによる仮想操作エリア530のパラメータの値を前記仮想入力パターン600に設定された異なるパラメータ変更能力に関連つけて変更する処理について説明する。
図8(A)(B)には、形状(例えば円形状)が同じで大きさの異なる選択使用可能な2種類の仮想入力パターン600A−1,600A−2が例示されている。同図(A)に示すように、半径の大きな仮想入力パターン600A−1は、その中心から外側に向けパラメータ変換能力がn1、n2、n3、n4とパラメータ変換能力が低くなるように設定されている。
また、図8Bには、半径の小さな仮想入力パターン600A−2が示され、この仮想入力パターンA−2には、その中心から外側に向けパラメータ変換能力がm1、m2とパラメータ変換能力が低くなるように設定されている。
ここで、両仮想入力パターン600A−1、600A−2のトータルのパラメータ変換能力が同一(仮想入力パターン600を構成する全ての画素単位のパラメータ変換能力の合計値が同一)であると仮定するなら、仮想入力パターン600の面積を大きくすればするほど、1画素単位あたりのパラメータ変換能力は低くなり、面積を小さくするほど1画素単位あたりのパラメータ変換能力は大きくなる。例えば、図8(A)の仮想入力パターン600A−1に対し、同図(B)に示す仮想入力パターン600A−2の半径が1/2である場合を想定すると、同図(B)に示す仮想入力パターン600A−2の1画素単位あたりのパラメータ変換能力は、同図(A)に示す仮想入力パターン600A−1の1画素単位あたりのパラメータ変換能力の4倍となることが理解される。このように、仮想入力パターン600の面積を小さくすればするほど、1画素単位あたりのパラメータ変換能力は大きくでき、面積を大きくすればするほど1画素単位あたりのパラメータ変換能力は低くできる。
なお、以上の説明では、大きさが異なってもトータルのパラメータ変換能力が同一という条件で、仮想入力パターン600A−1、600A−2を比較した場合を例に取り説明したが、複数の異なる種類の仮想入力パターン600を用意し、各仮想入力パターン毎にトータルのパラメータ変換能力を異なるものとしてもよく、また、仮想入力パターン600の全画素単位に均一のパラメータ変換能力を設定してもよく、また必要に応じて各画素単位のパラメータ変換能力を向上させたり減少させたりする制御を行っても良い。
図11には、ゲーム画面GIへのプレーヤの操作入力の軌跡500と、これを仮想入力パターン600による仮想操作入力に変換する場合の具体例が示されている。
例えば、図11(A)に示すように、ゲーム画面GI上のQ1からQ2へ向けてプレーヤが操作入力を行うと、同図示すような操作入力の軌跡500が得られる。
このとき、プレーヤの操作入力が、例えば図8(A)に示す仮想入力パターン600A
−1を用いた仮想操作入力に変換されると、図11(C)に示すような、仮想入力パターン600A−1による仮想操作エリア530が得られる。
また、前記プレーヤの操作入力が、例えば図8(B)に示す仮想入力パターン600A−2を用いた仮想操作入力に変換されると、図11(B)に示すような、仮想入力パターン600A−2による仮想操作エリア530が得られる。
この2種類の仮想入力パターン600A−1、600A−1により得られる仮想操作エリア530を比較すると、面積の大きな仮想入力パターン600A−1の単位画素あたりのパラメータ変更能力は、面積の小さな仮想入力パターン600A−1の単位画素あたりのパラメータ変換能力より相対的に小さくなるために、面積の大きな仮想入力パターン600A−1を使用すると、広範囲にわたって仮想操作入力を行うことができるが、仮想操作エリア530の各画素単位のパラメータの変更量が小さなものとなる。
逆に、面積の小さな仮想入力パターン600A−2を用いると、得られる仮想操作エリア530の面積は少なくなるが、仮想操作エリア530を構成する各画素単位のパラメータ変更量を大きなものとすることができる。
このように、本実施形態によれば、使用する仮想入力パターン600の大きさ、種別により異なる仮想操作入力を行うことができ、ゲームの状況、プレーヤのレベル等に合わせて、仮想入力パターン600の選択使用を行うことにより、より変化に富んだ操作入力を行うことが可能となる。
3.11 ゲーム画面と仮想入力パターンの属性
また、本実施形態では、前記ゲーム画面GIに第1の属性を設定し、仮想入力パターン600に第2の属性を設定し、これら第1及び第2の族性の組み合わせに応じて、前記仮想入力パターン600のパターン形状及び所与の画素単位毎のパラメータ変換能力の少なくも一方を変更する変更制御を行ってもよい。
本実施形態によれば、ゲーム画面の第1の属性と前記仮想入力パターンの属性(第2の属性)との組み合わせにより、ゲーム成績に反映される操作入力の難易度を変化させることができる。
例えば、ゲーム画面GIの所定エリア毎に異なる属性A、B等を第1の属性として設定してもよい。そして、使用する仮想入力パターン600に対しA、Bのいずれかの属性を第2の属性として設定してもよい。このとき、第1の属性と第2の族性が同じ属性である場合には、仮想入力パターン600のパターン形状を所望の他の形状に変更する変更制御をおこなってもよく、また仮想入力パターン600の各画素単位のパラメータ変更能力を高める等の変更制御を行ってもよい。例えば、第1の属性と第2の属性が一致した場合には、前記仮想入力パターンのパターン形状を大きく制御したり、画素単位のパラメータ変更能力を高めたりする変更制御を行ってもよい。
これにより、第1の属性と第2の属性が同一の場合に、仮想入力パターン600による仮想的な操作入力によりゲーム画面GIの各画素単位のパラメータの値を大きく変更することができ、プレーヤはゲーム成績に反映される操作入力を効果的に行うことが可能となる。
3.12 層画面毎又は各層画面のエリア毎に異なる条件のパラメータを設定
また、後述するように、前記ゲーム画面GIとして、第1層から第N層(Nは2以上の整数)の複数層の層画面が表層から下層に向け順次重なって配置された画面を生成し、前
記各層画面に、所与の画素単位毎に前記パラメータを設定してもよい。
そして、仮想操作エリア530に対応つけた層画面のエリアのパラメータの値を、前記仮想入力パターン600に設定されたパラメータ変更能力に関連つけて変更する処理を行ってもよい。
これにより、例えば、仮想操作エリア500に対応つけた画面を表層から下層に向け段階的に消去するなどのゲーム処理を行うことができ、「仮想入力パターンによる前記ゲーム画面への仮想的な操作入力」を仮想操作エリア530の範囲及び深さとして画像表示してプレーヤに視認させながら、ゲームを進行することができる。
そして、前記範囲及び深さを前記仮想的な操作入力とし、当該仮想的な操作入力に基づき前記仮想操作エリア530のパラメータの値を変更する。このため、ゲームに際しての制限時間内での操作入力を、ゲーム画面GI上の画面演出を楽しみながら緊張感をもって行うことができる。このようにして、プレーヤの操作感覚を反映したゲーム画面を楽しみながらの操作入力を実現できる。
ここにおいて、「前記仮想操作エリアに対応つけた層画面の操作エリアのパラメータの値を前記仮想入力パターンに設定されたパラメータ変更能力に関連つけて変更する処理」は、前記受け付け時間(入力制限時間)中であれば、例えば所与の単位時間(例えば、1/60秒)毎に繰り返し行ってもよい。
これにより、操作入力の移動速度を遅くすればするほど、当該変更処理が特定の画素単位に対し繰り返し行われ、当該特定の画素単位のパラメータを大きく変更でき、例えば、表層から下層の層画面に跨って(深くまで)画素単位のパラメータの値を変更できる。また、操作入力の移動速度を速くすれば広範囲で画素単位のパラメータを変更でき。このようにして、プレーヤの操作感覚を反映した新規な操作感をもつゲーム入力を実現でき、当該ゲーム入力により変更されたパラメータの深さや範囲に関連つけた、従来にはないゲーム演出を実現できる。
この場合、前記パラメータは、前記層画面毎又は各層画面のエリア毎に異なる条件のパラメータとして設定してもよい。
ここで、「前記異なる条件のパラメータ」とは、仮想入力パターンに設定された「パラメータ変更能力」に対して異なる条件のパラメータとして設定されることを意味する。ここで「異なる条件」とは、「パラメータ変更能力」に関連つけてパラメータを変更処理する条件であってもよく、例えば、パラメータが変換されやすい条件、されにくい条件であってもよい。
これにより、前記条件の設定により、前記層画面毎又は各層画面のエリア毎にゲーム成績に反映される操作入力の難易度を設定することができる。
また、前記層画面毎又は各層画面のエリア毎に異なる第1の属性を設定し、前記仮想入力パターンに第2の属性を設定し、第1の属性と第2の属性の組み合わせに応じて、前記画素入力パターンの入力形状及び画素単位毎のパラメータ変更能力の少なくとも一方を変更する変更制御を行ってもよい。
3.13 属性の表示
また、前記ゲーム画面GI及び仮想入力パターン600に設定された第1の属性、第2の属性の種類を、プレーヤが視認可能にゲーム画面GI上に表示してもよい。
また、前記ゲーム画面GIは、前記層画面毎又は各層画面のエリア毎に設定された第1の属性を表示するとともに、前記仮想入力パターンに設定された第2の属性を表示してもよい。
例えば、第1の属性の表示は、色、模様などで表示してもよい。また第2の属性の表示も、例えば、色、模様などで表示してもよく、更には仮想入力パターン600の形状により属性を表示してもよい。
また、「第1及び第2の属性の表示」は、同じ属性なら例えば同じ色、同じ模様などで表してもよい。これにより、プレーヤは両者の属性を視覚的に容易に認識でき、例えば仮想入力パターンと同じ属性の層画面又は層画面のエリアに対し操作入力を行うことで、ゲーム成績に反映される操作入力を効果的に行うことが可能となる。
3.14 仮想入力パターンの制御
また、本実施形態では、パラメータ管理部113が仮想入力パターン600のパターン形状及び所与の画素単位毎のパラメータ変換能力の少なくとも一方を変更する変更制御を行ってもよい。
このような変更制御を行うことにより、仮想入力パターン600による前記ゲーム画面GIへの仮想的な操作入力に変化を与え、ゲーム成績に反映される操作入力のゲーム性を高めることができる。
また、本実施形態では、前記パラメータ管理部113は、仮想入力パターン600の属性を変更制御してもよい。
このような変更制御は、ゲームの状況やゲーム中におけるイベントの発生等に合わせ、適宜実行するように形成してもよい。
また、このような変更制御は、例えばゲーム中にプレーヤキャラクタが取得する所定のアイテム(例えば爆弾アイテム等)とを組み合わせて実行するようにしてもよい。
3.15 フローチャート
図12には、前述した本実施形態に係る操作入力のフローチャートが示されている。
ゲーム進行中に、操作入力を受け付ける為の所与のイベントが発生すると(ステップS10)、タイマーがスタートし(ステップS12)、操作入力の受付が開始される。
この操作入力受付は、ステップS30でタイマーが終了する迄の所定の受け付け時間の間、繰り返し行われる。本実施形態では、この受け付け時間中は所与の単位時間(例えば、1/60秒)毎にステップS22〜S24の受付処理が繰り返して行われる。
まず、プレーヤがゲーム画面GIにタッチ操作すると操作入力の受付が行われ(ステップS2)、次にその操作入力が仮想入力パターン600を用いた仮想的な操作入力に変換される(ステップS22)。そして、ゲーム画面GI上における前記仮想的な操作入力のエリア530に対して、仮想パラメータ600の各画素単位に割り付けられたパラメータ変換能力に基づくパラメータ変換処理が行われる(ステップS24)。
4. 仮想操作入力を適用したゲーム
4.1 ゲームの概要
本実施形態の端末10では、前述した仮想的な操作入力(以下、「仮想操作入力」と記す。)の手法を、ゲーム中にプレーヤキャラクタと敵キャラクタとの対戦イベントが発生する場合に用いた対戦ゲームを提供する。
本実施形態では、プレーヤのゲーム媒体として設定されたプレーヤキャラクタであるプレーヤキャラクタと、対戦相手となるキャラクタである敵キャラクタとの対戦は、両媒体(キャラクタ)のパラメータに基づく値を用いた対戦処理をすることにより行い、その対戦処理の結果に応じて対戦ゲームを進行する。
そして、前記対戦に際して設定された所与の受け付け時間(制限時間)内で、前述した仮想操作入力の手法を用いたプレーヤがスクラッチ入力を前記仮想操作入力として行うと、前記パラメータに基づく値が前記スクラッチ入力(仮想操作入力)に基づき変更される。
このようにして、本実施形態によれば、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの対戦に際して、対戦の勝敗を決定する重要な要素であるパラメータに基づく値を、当該対戦に際して設定された所与の受け付け時間(制限時間)内におけるスクラッチ入力(仮想操作入力)に基づき変更する。これにより、プレーヤキャラクタ及び敵キャラクタの対戦に際して、プレーヤのスクラッチ操作作入力(仮想操作入力)が勝敗に直結することになり、緊張感と面白みに富んだ従来には無い入力体感型の操作感を伴う対戦ゲームを実現することができる。
4.2 ゲーム画面
図13は、本実施形態のゲーム画面(ゲーム画像)の一例を示す図である。ゲーム画面GIは、端末10の表示部190(タッチパネルを備えたディスプレイ)に表示され、プレーヤは、指先やタッチペン等をタッチパネルに接触させる接触操作(タッチ操作)を行うことで入力操作を行うことができる。
図13に示すゲーム画面GIは、画面中央のバトルエリアBAと、画面上方の攻撃ターン表示ゲージKGと、画面下方のプレーヤデッキ表示エリアDKとを含む。
プレーヤデッキ表示エリアDKには、プレーヤのデッキを構成する複数のプレーヤキャラクタPOが表示され、本実施形態では第1〜第4のプレーヤキャラクタPO1、PO2、PO3、PO4からデッキが構成されている。
攻撃ターン表示ゲージKGは、プレーヤキャラクタと敵キャラクタの対戦に際しての各ターン毎の対戦の順番を表示するものである。当該攻撃ターン表示ゲージKGは、各ターンの攻撃の順番を以下のように表している。最初のターンは、第1のプレーヤキャラクタPO1の攻撃ターン、次は2回続けて敵キャラクタOBの攻撃ターン、次は第2のプレーヤキャラクタPO2の攻撃ターン、次は3回続けて敵キャラクタOBの攻撃ターン、次は第4のプレーヤキャラクタPO4の攻撃ターンであることを表している。プレーヤはこの攻撃ターン表示ゲージKGから敵味方の攻撃順や、登場するキャラクタの種類などを事前に知ることができ、対戦戦略を構築することができる。
画面中央のバトルエリアBAは、格子状に区画されており、複数の格子枠の中には敵キャラクタOBが配置されている。各敵キャラクタOBの下方にはその体力値を現すゲージHPが表示され、敵キャラクタOBはその体力値HPが0になると消滅する。
4.3 対戦ゲームの説明
次に、本実施形態の対戦ゲームの処理について説明する。
本実施形態では、プレーヤキャラクタPOが、敵キャラクタOBに攻撃する処理を一単位、或いは、敵キャラクタOBがプレーヤキャラクタPOに攻撃する処理を一単位とし、この一単位を1ターン(ゲーム進行単位)として対戦ゲームが進行するように処理を行う。そして、プレーヤキャラクタPO及び敵キャラクタOBの攻撃ターンの順番は攻撃ターン表示ゲージKGに表示される。
4.3−1 プレーヤによる攻撃対象の選択
例えば、図13に示すように、プレーヤキャラクタPO1を用いたプレーヤの攻撃ターンが到来すると、バトルエリアBAの下方には攻撃に使用されるプレーヤキャラクタPO1がハイライト表示される。
プレーヤは、攻撃対象とする敵キャラクタOB1をタッチして選択する。
これにより、図14に示すように、攻撃に使用されるプレーヤキャラクタPO1に関連つけられた所与の形状をした操作入力用の受付エリアIAが、選択された敵キャラクタOB1を含むように表示される。ここでは、4つの升目から構成される敵キャラクタOB1を含む十字型をした受付エリアIA1が表示される。
これと同時に、バトルエリアBAの上方に表示されたタイマーゲージTGのカウントダウンが開始され、操作入力の受付が開始される。そして、タイマーゲージTGのカウントが0となった時点で操作入力の受付が終了される。
すなわち、タイマーゲージTGのカウントダウンが開始されてから終了するまでの所与の設定時間(制限時間)内で、本実施形態の操作入力の受付が行われる。
また、バトルエリアBAの上方にはスクラッチゲージSGが表示され、制限時間内に入力されるスクラッチ量が表示される。
4.3−2 設定時間(制限時間)、受付エリアIAと操作入力
タイマーゲージTGが表示され操作入力の受付が開始されると、プレーヤは、選択された敵キャラクタOB1を含むように表示される操作入力用の受付エリアIAへの操作入力を開始する。
本実施形態において、当該操作入力は、端末10の表示部190に表示されたゲーム画面GI内の受付エリアIAへ、プレーヤが指先やタッチペン等を接触させる接触操作(タッチ操作)をすることで行う。なお、受付エリアIA以外への接触操作を行っても、操作入力とは判断されない。
このような操作入力は、タイマーゲージTGの表示が0となるまで受け付けられ、制限時間を越えた時点で受付終了となる。
プレーヤは、限られた制限時間内で、受付エリアIAを効率よくスクラッチすることが必要となる。
なお、前記制限時間(設定時間)の長さは、例えば20秒などの値に固定的に設定してもよく、所与の条件に関連つけて適宜変更してもよい。例えば、攻撃に使用するプレーヤキャラクタPOの種類や数、攻撃対象となる敵キャラクタOBの種類や数、前記受付エリアIAの広さ、形状、ゲームの進行状況、プレーヤのレベルなどに応じて適宜異なる値に設定してもよい。
また、前記操作入力用の受付エリアIAの形状、大きさは、攻撃に使用されるプレーヤキャラクタPO1に関連つけた固有のものとしてもよく、またゲームの状況に応じて適宜変更してもよい。例えば、図15に示すように、次のプレーヤキャラクタPO2を用いたプレーヤの攻撃ターンが到来した場合には、プレーヤキャラクタPO2に関連つけられた所与の形状をした操作入力用の受付エリアIA2を、選択された敵キャラクタOB1を含むように表示してもよい。ここでは、4つの升目から構成される敵キャラクタOB1を含むL字型をした受付エリアIA2が表示される。
また、本実施形態では、原則として、プレーヤキャラクタPOと敵キャラクタOBが1対1で対戦する場合を例にとり説明したが、これに限らず1対複数、複数対複数、デッキ対デッキの対戦としてもよい。また、例えば受付エリアIAの外に存在する複数の敵キャラクタOBを攻撃可能としてもよい。
また、前記プレーヤキャラクタPOと敵キャラクタOBの少なくとも一方が複数個選択可能な状態で存在する場合、プレーヤに要求されるスクラッチ条件として、前記複数のキャラクタの選択パターンに関連つけて要求される前記操作入力の種類又は内容などをスクラッチ条件として設定してもよい。
例えば、複数のキャラクタを選択した場合に、操作入力受付エリアIAのパターン形状、面積を、個別のキャラクタに関連づけた操作入力受付エリアIAの形状、面積と異なるものとしてもよい。例えば面積を広くしたり、複数のパターンを組み合わせた形状のものとして設定してもよい。また、フリック操作、一本指での操作、2本指での同時操作などの操作のいずれかの操作入力のみを受け付ける設定、縦又は横のいずれかの操作入力のみを受け付けるように設定としてもよい。
また、本実施形態では、ゲーム画面GI内に所与の受付エリアIAを表示し、当該受付エリアIAへの接触操作を受け付ける場合を例にとり説明したが、必要に応じ、受付エリアIAの表示は行わず、ゲーム画面の広範囲にわたり接触操作を受け付け手もよい。この場合、前記制限時間(設定時間)の間の操作入力(例えばスクラッチ入力)の総計を蓄積し(蓄積結果を表示し)、更に場合によってはアイテム等で蓄積結果に対して補正を行い、当該蓄積値(補正処理された蓄積値であってもよい)を所定の敵キャラに振り分けて対戦演算する処理を行ってもよい。また、前記補正処理としては、例えばゲーム画面のスクラッチ領域に埋められていたアイテム(爆弾等)が発動して補正処理が行われる場合も含む。
4.3−3 操作入力とパラメータ
本実施形態では、前記制限時間(設定時間)内にプレーヤが受付エリアIAを所与の条件に従いタッチ操作すると、これが操作入力と認識されて受け付けられ、受け付けられた操作入力に応じたスクラッチ量がスクラッチゲージSGに表示される。
本実施形態では、前記ゲーム画面のスクラッチ面に所与の画素単位毎にパラメータを設定する。そして、プレーヤが前記受付エリアIA内のゲーム画面にタッチ操作すると、当該操作入力の受付が行われ、次にその操作入力が仮想入力パターン600を用いた仮想的な操作入力(仮想操作入力)に変換される。そして、受付エリアIA内の前記仮想的な操作入力のエリア(仮想操作エリア530)の画素単位(本実施形態では1画素単位)のパラメータの値が、仮想パラメータ600の各画素単位に割り付けられたパラメータ変換能力に基づいて順次減算されるという、仮想操作エリアに対するパラメータ変換処理が行われる。
画素単位のパラメータの値が減るに従い当該画素単位は透明に近づくように透明化処理され、0になった時点で完全に透明になるように画像処理される。例えば、本実施形態においては、後述するような層毎に透明化処理される。
この時、前記制限時間内において、プレーヤが受付エリアIAを広範囲にわたって仮想操作入力すると、当該受付エリアIAは広範囲にわたり浅くスクラッチされた状態(広範囲にわたり各画素単位の初期値は減算されるが、各画素単位毎の減算量は小さい状態)となり、また、制限時間内にある特定のエリアを繰り返し仮想操作入力すると、当該エリアを深くスクラッチ操作する(狭いエリアだが、当該エリアの各画素単位の減算値は大きくなる)というスクラッチ演出を実現することが可能となる。
図19には、本実施形態のゲーム画面GIのスクラッチ面の構成が示され、図19(A)に示すように、本実施形態のゲーム画面GIは、複数層の層画面GI、G2、G3がスクラッチ面として表層から下層に向け順に重ねて配置された画面として生成されている。本実施形態は、三層の層画面が重ねて配置されているが、必要に応じこれ以外、例えば四層以上の層画面を重ねて配置し、ゲーム画面を生成してもよい。
本実施形態では、各層画面GI−1、GI−2、GI−3は格子状に区画されており、各格子内にキャラクタが配置される。
図19(B)には、各層画面GI−1、GI−2、GI−3の各格子が模式的に示されている。そして、各層画面GI−1、GI−2、GI−3の各格子を構成する各画素単位(本実子形態では1画素単位)にはパラメータが設定されている。ここでは、各層画面GI−1、GI−2、GI−3の各画素単位(本実子形態では1画素単位)には、パラメータの初期値として「50」、「80」、「100」の値がそれぞれ設定されている。
そして、プレーヤが各層GI−1、GI−2、GI−3の各画素単位に仮想操作入力すると、当該仮想操作エリアに位置する画素単位のパラメータは、1秒あたり「n」(1以上の整数)だけ順次減算処理される。一層目の層画面GI−1の前記画素単位のパラメータが0まで減算処理されると、次に、二層目の層画面GI−2の対応する画素単位のパラメータの値が初期値から順次減算され、当該画素単位のパラメータが0になると、次に、三層目の層画面GI−3の対応画素のパラメータが順次減算されるという減算処理が行われる。
従って、プレーヤは、入力受付エリアIAの限られた箇所を長時間仮想操作入力すると、当該箇所の単位画素のパラメータは表層から下層に向け順次減算処理され、深い層までスクラッチされた状態を演出することができる。
ここにおいて、プレーヤがタッチすることにより減算する値「n」は、プレーヤが対戦に用いるプレーヤキャラクタPOや敵キャラクタOBの種類に応じて個別に設定してもよく、また使用するプレーヤキャラクタPOの属性と各層画面GI−1、GI−2、GI−3のそれぞれに対応付けられた属性や、各層のエリア毎に割り付けられた属性(砂のエリア、岩のエリア)等に応じて異なるように設定してもよい。
また、本実施形態では、入力受付エリアIAをプレーヤが仮想操作入力すると、仮想操作入力された単位画素のパラメータの値が順次減算され、これにつれて当該画素は順次透明処理される場合を例にとり説明するが、入力受付エリアIAを構成する「枡」単位で、スクラッチ面を消去するように構成してもよい。この場合には、入力受付エリアIAを構成する枡単位で、当該枡を構成する複数の画素単位のパラメータの減算値の総計を求め、総計が所定の基準値を上回った時点で、当該枡全体を消去してもよい。そして、消去した
枡全体の画素単位のパラメータの初期値の合計を、スクラッチ量として採用する構成にしてもよい。
また、本実施形態では、使用するプレーヤキャラクタPOの種類や、攻撃する敵キャラクタOBの種類、更にはゲームのシチュエーション等により、所与の種類の入力のみを操作入力として付ける構成を採用してもよい。例えば、横方向のスライド入力のみを受け付けるようにしてもよく、縦方向のスライド入力のみを受け付けるようにしてもよい。また、状況によっては他の種類のタッチ入力、例えば二本指、三本指操作によるタッチ入力や、その他のタッチ入力を操作入力として受け付けるように構成してもよい。具体的には、対戦ごとに要求されるスクラッチの種類、内容などをアイコンなどで表示し、対戦に要求される、例えばスクラッチの入力回数、距離、方向、量、入力方向(スワイプ、タッチなど)、入力幅などを指定してもよい。
図20には、各層画面GI−1、GI−2、GI−3の所与のエリアがスクラッチされた状態が模式的に示されており、一層目の層画面GI−1のエリア500の各画素単位のパラメータが0まで操作入力により減算処理されると、このエリア500が透明処理により除去されて、次の二層目の層画面GI−2のエリア610が現れる。
このエリア610の、例えばエリア620の各画素単位のパラメータが0まで操作入力により減算処理されると、このエリア620が透明処理により除去されて、次の三層目の層画面GI−3のエリア700が現れる。
従って、プレーヤは、入力受付エリアIAの限られた箇所を長時間仮想操作入力すると、当該箇所の単位画素のパラメータは表層から下層に向け順次減算処理され、深い層までスクラッチされた状態を演出することができる。
また、本実施形態では、図19(A)に示すように、層画面GI−1,GI−2、GI
−3の各層間に、必要に応じて所定箇所に隠れアイテムIT等を配置し、プレーヤが当該箇所をスクラッチすることになり、アイテムITを発見し取得することができるように構成してもよい。ここでは、層画面GI−2上に爆弾アイテムITが隠しアイテムとして配置されている場合が例示されている。
4.3−4 キャラクタのパラメータの値の変更処理
図21には、プレーヤキャラクタPOのパラメータの一例が示され、図22には敵キャラクタOBのパラメータの一例が示されている。
図21に示すように、プレーヤキャラクタPOには、キャラクタ毎に体力値(HP)、攻撃力、防御力などのパラメータが設定されている。
また、図22に示すように、敵キャラクタOBには、キャラクタ毎に体力値(HP),
攻撃力、防御力等のパラメータが設定されている。
ここでは攻撃力、防御力等のパラメータを対戦パラメータとする。
本実施形態では、前記制限時間内において入力受付エリアIAに入力されたスクラッチ量に基づき、使用するプレーヤキャラクタPOの対戦パラメータに関連つけた値を変更する処理を行う。本実施形態では、攻撃力の値に、入力されたスクラッチ量を加算した値を、当該敵キャラクタOBと対戦するプレーヤキャラクタPOの攻撃力とする変更処理を行う。
4.3−5 変更されたパラメータに関連つけた値を用いた対戦
そして、対戦に際しては、プレーヤキャラクタPOの前記変更された攻撃力を用い、入力受付エリアIA内に存在する敵キャラクタOBを攻撃する。
この攻撃は、敵キャラクタOBの防御力と、プレーヤキャラクタPOの変更された攻撃力の値とを用いた対戦処理により実行され、ここでは、敵キャラクタOBの防御力と、プレーヤキャラクタPOの変更された攻撃力の値とを比較する比較処理を行うことにより実行される。具体的には変更されたプレーヤキャラクタの攻撃力の値と、対象となる敵キャラクタの防御力の値とを比較し、攻撃力が防御力を上回った場合には、その差の値を敵キャラクタOBの体力値HPから減算する処理を行うことにより実行される。
また、前記プレーヤキャラクタと敵キャラクタとの対戦は、1対1の対戦のみならず、例えばデッキ対デッキの対戦、1対デッキの対戦なども含む。この場合、前記対戦処理は、例えば味方のデッキのパラメータの値(例えば、合計値、積算値など)と、敵のデッキのパラメータの値(例えば、合計値、積算値など)を用いた対戦処理(比較処理など)でもよい。また、例えば味方のデッキのパラメータの値が所定値を超えるか否かで勝敗を決する対戦処理でもよい。また、前記プレーヤキャラクタと敵キャラクタとの対戦にあたっては、例えばプレーヤキャラクタのパラメータの値又は味方のデッキのパラメータの値が所定の条件を満たした場合に、対戦に有利になるアイテムを獲得し、対戦に望むことを可能とする対戦処理でもよい。
以上のように、プレーヤキャラクタPOが敵キャラクタOBを攻撃する場合には、前記制限時間内に、入力受付エリアIA内を効率良く操作入力し、プレーヤキャラクタの攻撃力を高めることが対戦上極めて重要なこととなる。
なお、本実施形態では、操作入力の値により、プレーヤキャラクタの攻撃力の値を増加させる場合を例にとり説明したが、これとは逆に敵キャラクタの防御力の値を減算する処理を行っても良い。また両者を組み合わせて行ってもよい。
また、本実施形態では、使用するプレーヤの攻撃力のパラメータの値そのものを変更せず、これにスクラッチ量を加算した値を対戦に使用する場合を例にとり説明したが、本発はこれに限らず、パラメータそのものの値を変更する処理を行い、変更されたパラメータの値を対戦に用いるように構成してもよい。例えば、前述したように元の攻撃力パラメータの値にスクラッチ量を反映した値を単純加算し、新たな攻撃力パラメータの値としてもよく、また、元のパラメータの値をスクラッチ量を反映した関数で変換した値を新たな攻撃力パラメータの値としてもよい。また、対戦処理の対象となるパラメータそのものを変更する場合に限らず、対戦処理の対象となるパラメータに影響する他のパラメータに関連つけた値を変更処理してもよい。
また、本実施形態では、プレーヤキャラクタPOが敵キャラクタOBを攻撃する場合には、原則として、プレーヤキャラクタPOと敵キャラクタOBが1対1で対戦する場合を例にとり説明したが、これに限らず1対複数、複数対複数、デッキ対デッキの対戦としてもよい。
4.3−6 ゲームの勝敗
以上のようにして、本実施形態では、プレーヤキャラクタPOが、敵キャラクタOBに攻撃する処理を一単位、敵キャラクタOBがプレーヤキャラクタPOに攻撃する処理を一単位とし、この一単位を1ターン(ゲーム進行単位)として対戦ゲームが進行する。
そして、この対戦ゲームにおいて、全プレーヤキャラクタの体力値の合計と、全敵キャ
ラクタの体力値の合計とを比較し、先に体力値の合計値が0に達した方が敗者とし他方を勝者とするように判定する。例えば、一の対戦ゲームに登場する全ての敵キャラクタOBの体力値が0になる前に、全プレーヤキャラクタPOの体力値が0になると、プレーヤの負け、敵キャラクタの勝ちと判定される。
4.4 フローチャート
次に、図23を用いて、本実施形態の処理の流れについて説明する。
まず、ゲームが開始され最初のターンが到来すると(ステップS10)、当該ターンがプレーヤのターンか否か判断し(ステップS12)、プレーヤのターンである場合には(ステップS12のY)、プレーヤキャラクタ側の攻撃処理を行う(ステップS20)。
また、当該ターンが敵キャラクタのターンである場合には(ステップS12のN)、敵キャラクタ側の攻撃処理を行う(ステップS30)。
そして、ステップS20又はステップS30の後、勝敗が決定したか否かを判断し(ステップS40)、勝敗が決定していない場合(ステップS40のN)は次のターンを開始し(ステップS50)、ステップS12に戻る。
以上の処理を、ステップ40で勝敗が決定するまで繰り返し行う。
次に、図24を用いて、前記ステップS20のプレーヤキャラクタ側の攻撃処理の詳細な処理を説明する。
プレーヤのターンが到来すると(ステップS12のY)、当該ターンで使用するプレーヤキャラクタPOが特定される(ステップS100)。
本実施形態では、プレーヤのデッキは第1〜第4のプレーヤキャラクタPO1、PO2、PO3、PO4から構成されている。そして、攻撃に使用するプレーヤキャラクタPOの順番は攻撃ターン表示ゲージKGの表示から一義的に特定される。
例えば、図13に示す場面では、第1のプレーヤキャラクタPO1が当該ターンで使用するプレーヤキャラクタPOとして特定され、当該プレーヤキャラクタPO1が画面上でハイライト表示される。
この状態で、図13に示すゲーム画面GIには6個の敵キャラクタOBが表示されており、プレーヤはこの中から任意の一つを選択する(ステップS110)。
例えば、画面中央の敵キャラクタOB1を攻撃対象としてタッチ操作で選択すると、図14に示すように、操作入力用の受付エリアIA1が、選択された敵キャラクタOB1を含むように表示される(ステップS112)。ここでは、4つの升目から構成される敵キャラクタOB1を含む十字型をした受付エリアIA1が表示される。
また、図14に示すように、バトルエリアBAの上方にはタイマーゲージTGが表示されており、敵キャラクタOB1を攻撃対象としてタッチ操作で選択すると同時にタイマーがスタートし、カウントダウン表示が開始され、操作入力の受付が開始されたことを告知する(ステップS114)。そして、タイマーが終了しカウントダウン表示が0となった時点で、操作入力の受付を終了する(ステップS118)。すなわち、タイマーゲージTGが表示される所与の設定時間(制限時間)内で操作入力の受付が行われる(ステップS116)。
従って、プレーヤは、この限られた制限時間内で、受付エリアIA1を効率よくスクラ
ッチすることが必要となる。受付エリアIA1を全てスクラッチし、第1層の層画面GI
−1の当該エリアを全て除去できれば最大の攻撃力を発揮するパラメータ変換が実現できる。
バトルエリアBAの上方にはスクラッチゲージSGが表示され、制限時間に入力されるスクラッチ量がリアルタイム表示される。
ステップS118で操作入力の受付を終了すると、前記制限時間内において入力受付エリアIAに入力されたスクラッチ量に基づき、使用するプレーヤキャラクタPOの対戦パラメータに関連つけた値を変更する処理を行う(ステップS120)。本実施形態では、攻撃力の値に、入力されたスクラッチ量を加算した値を、当該敵キャラクタOBと対戦するプレーヤキャラクタPOの攻撃力とする変更処理を行う。
次に、プレーヤキャラクタPOの前記変更された攻撃力を用い、入力受付エリアIA内に存在する敵キャラクタOBを攻撃する。
この攻撃は、敵キャラクタOBの防御力の値と、プレーヤキャラクタPOの変更された攻撃力の値とを比較する比較処理を対戦処理として行うことにより実行される(ステップS122)。具体的には変更されたプレーヤキャラクタの攻撃力の値と、対象となる敵キャラクタの防御力の値とを比較し、攻撃力が防御力を上回った場合には、その差の値を敵キャラクタOBの体力値HPから減算する処理を行うことにより実行される。
このようにして、1回の攻撃ターンを終了する(ステップS122)。
図15は、プレーヤの次の攻撃ターンが到来し(ステップS12のY)、第2のプレーヤキャラクタPO2が攻撃用のキャラクタとして使用される場合のゲーム画面である。
この状態で、プレーヤが画面上方の敵キャラクタOB2を攻撃対象としてタッチ操作で選択すると、新たな操作入力用の受付エリアIA2が、選択された敵キャラクタOB2を含むように表示される。ここでは、第2のプレーヤキャラクタPO2に関連つけられた形状、大きさをもつ4つの升目から構成されるL字型形状の受付エリアIA2が表示されている。そして、この受付エリアIA2は、今回選択した敵キャラクタOB1と前回選択した敵キャラクタOB2の双方が含まれるように配置されている。
そして、敵キャラクタOB2の選択と同時に、操作入力の受付が開始され、プレーヤは、限られた制限時間内で、受付エリアIA2を効率よくスクラッチすることが要求される
。
このとき、受付エリアIA2をスクラッチし第1層の層画面GI−1を除去していくと
、図16に示すように、画面上には層画面GI−1に隠れた爆弾アイテムIT(図19(A)に示す爆弾アイテムIT)が現れ、プレーヤはこれを獲得することができる。この爆弾アイテムITは、図17に示すように敵キャラクタOB2に対する攻撃力を高める機能を発揮する。
また、新たな操作入力用の受付エリアIA2内に、前回の攻撃用のキャラクタとして使用された第1のプレーヤキャラクタPO1と今回の攻撃用のキャラクタである第2のプレーヤキャラクタPO2の双方が現れる演出を所与の確率で発生させてもよく、この場合には、当該第1のプレーヤキャラクタPO1と今回の攻撃用のキャラクタである第2のプレ
ーヤキャラクタPO2の一連の連続攻撃(コンボ)を発生させ、攻撃力を高めてもよい。
また、図18は、プレーヤの次の攻撃ターンが到来し(ステップS12のY)、第3のプレーヤキャラクタPO3が攻撃用のキャラクタとして使用される場合のゲーム画面である。同図では、スクラッチ面が複数層に跨って深くスクラッチされている状態が図示されている。
5.変形例
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
例えば、上記実施形態では、本発明を対戦ゲームの入力を行う場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限らず、対戦ゲーム以外のゲームにおける操作入力にも適用可能である。
また、前記対戦ゲームでは、操作入力を仮想操作入力に仮想変換してスクラッチ入力とする場合を例にとり説明したが、必要に応じ、前記仮想変換処理を行うことなく、プレーヤの操作入力そのものをスクラッチ入力として用いてもよい。
また、例えば、本実施形態のゲームシステムは、端末の処理部100の機能の一部又は全部をサーバ20にて実現する構成としてもよい。
つまり、本実施形態はクラウドコンピューティングで実現されるゲームシステムでもよい。すなわち、クラウドコンピューティングではサーバ上でプレーヤ毎の情報(プレーヤ情報など)を記憶、管理し、ゲーム処理を行う。つまり、端末10は、入力部160から入力された各種の入力情報をサーバ20に送信する。そして、サーバ20は、前記実施例で説明した処理部100の各部の処理を行って、画像を生成するための画像生成用データを生成し、生成した画像生成用データを各端末10に対して送信する。ここで、画像生成用データとは、本実施形態の手法により生成された画像を各端末10において表示するためのデータであり、画像データそのものでもよいし、各端末が画像を生成するために用いる各種データ(オブジェクトデータ、ゲーム処理結果データ等)であってもよい。また、処理部100の各部の処理を、サーバと端末で分散して実行するようにゲームシステムを構成してもよい。
また、一のサーバ20によって各ゲームを端末10に提供してもよいし、複数のサーバ20を連動させてサーバシステムを構築し、各ゲームを端末10に提供してもよい。
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。