JP6871732B2 - 送信装置及び受信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、衛星放送及び地上放送並びに固定通信及び移動通信の技術分野に関するものであり、特に、デジタルデータの送信装置及び受信装置に関する。
白色雑音下での伝送性能を向上させる技法として、デジタル変調において、誤り訂正符号の強さと変調マッピングのビットとを適切に組み合わせることで、伝送性能の向上を可能とする符号化変調技術が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
この非特許文献1等に記載される符号化変調技術は、日本の衛星デジタル放送規格ISDB−S(例えば、非特許文献2参照)でも採用されており、伝送性能の向上に寄与する技法として実績がある。
非特許文献1に記載される技法の基本的な原理は、シンボルにビットをマッピングした後の信号点間のユークリッド距離を考慮し、シンボルを構成するビット(以下、シンボル構成ビットと呼ぶ)のうち、ユークリッド距離が互いに短い信号点間で1/0が反転するビットに対しては強い誤り訂正を施し、ユークリッド距離が互いに長い信号点間で1/0が反転するビットに対しては逆に弱い誤り訂正を施す、又は符号化処理を施さないことによって、全体の情報効率を維持しつつ、雑音耐性を向上させる、というものである。
また、非特許文献1においては、8PSK(phase-shift keying)を例とした集合分割法とよばれる信号点へのシンボル割り当て方法が提案されている。集合分割法は、ビット毎に分割可能な複数の符号系列を入力シンボル系列とし、該入力シンボル系列のシンボル構成ビットを、一様に信号点間の最小ユークリッド距離が拡大するように分割して、変調に用いる信号点へのシンボルの割り当てを行う伝送方式である。一例として、集合分割法による8PSK信号点へのシンボル割り当て方法の例を、図13を用いて説明する。
図13には、8PSKの各信号点に割り当てる、3ビットで構成されるシンボル(000、001、・・・、111)が既に記載されているが、これは以下の分割手順を使って信号点へのシンボルの割り当てを行った結果得られるものであり、集合分割を行っている時点においては未だ決定されていない。
最初の分割では8つの信号点のうち、隣接する信号点間のユークリッド距離(最小ユークリッド距離)が最大となる様に4つの信号点からなる2つの信号点群に分割する。ここで、2つの信号点群のうち、一方の信号点群には、シンボル構成ビットの第1ビット(最上位ビット)にa1=0を割り当て、他方にはa1=1を割り当てる。
次に、最初の分割で得られた4つの信号点で構成される2つの信号点群を、それぞれ、最小ユークリッド距離が最大となる様に2つの信号点からなる4つの信号点群に分割する。ここで、4つの信号点で構成される信号点群を2つの信号点群に分割する際に、一方の信号点群には、シンボル構成ビットの第2ビットにa2=0を割り当て、他方にはa2=1を割り当てる。
さらに、図13では省略したが、2回目の分割で得られた2つの信号点で構成される4つの信号点群を、それぞれ、1つの信号点からなる8つの信号点群に分割する。ここで、2つの信号点で構成される信号点群を1つの信号点に分割する際に、一方の信号点群には、シンボル構成ビットの第3ビット(最下位ビット)にa3=0を割り当て、他方にはa3=1を割り当てる。
以上の3段階の集合分割を行った結果、8つの信号点それぞれに、3ビットの固有のシンボルが割り当てられる。
こうした信号点へのシンボル割り当てを行うことで、8PSKの場合、第1ビット(図13中、a1に相当)は8PSKでの最小ユークリッド距離、第2ビット(図13中、a2に相当)はQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)の最小ユークリッド距離、第3ビット(図13中、a3に相当)はBPSK(Binary Phase-Shift Keying)の最小ユークリッド距離の条件の下で各ビットの復号を行うことが可能となる。
また、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)及び32QAMに集合分割法を適用した場合のシンボル割り当て方法の例を図14、図15に示す。8PSKの場合と同様に、分割を進めることで、最小ユークリッド距離が広がることが確認できる。図14、図15においては、第1ビット(a1:最上位ビット)、第2ビット(a2)までの分割例を示しているが、第3ビット(a3)以降も同様に、最小ユークリッド距離が拡大するよう分割が可能である。
このような集合分割法の伝送方式によれば、予め送受間で集合分割法により得られた信号点へのシンボルの割り当てを共有し、送信側では、シンボルを構成する各ビットで伝送するデータについて、対応する信号点間の最小ユークリッド距離に適した訂正能力の誤り訂正符号で符号化して変調し、受信側では、復調後に送信側の符号化に対応した復号を行うことで、雑音耐性の高い伝送システムが実現できる。
一方で、集合分割法を多値変調に適用する場合、分割するビット毎に最小ユークリッド距離が広がるとともに、ビット毎に誤り訂正能力も異なってくるため、所定の符号化率において伝送性能を向上するには、ビット毎の誤り訂正能力に応じた誤り訂正符号の最適化が必要となる。
ところで、欧州の衛星デジタル放送方式であるDVB−S2(非特許文献3参照)、DVB−S2X(非特許文献4参照)やARIB STD−B44に記載の高度広帯域衛星デジタル放送の伝送方式(以下、高度衛星放送方式と呼ぶ。例えば、非特許文献5参照)においては、信号点へのシンボルの割り当て技法としてグレイコードが採用されている。
グレイコードは、BPSK及びQPSKにおいてはビット毎の訂正能力は一様であるが、8PSK以上の多値変調においては、シンボルに含まれるビット間の誤り訂正能力が不均一となることから、所定の符号化率において伝送性能を向上する際の障害となっている。
このため、グレイコードによる上記の問題を改善するべく、当該集合分割法による伝送方式を更に改善し、各ビットの訂正能力が異なる場合の伝送性能を向上させる技法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、グレイコード又は集合分割法による伝送方式における64APSKの符号化変調に関する新たな信号点配置が提案され、特に集合分割法による伝送方式における新たなビット割り当てを提案するとともに、当該新たな信号点配置及びビット割り当てに基づく誤り訂正符号の性能改善について開示されている(例えば、非特許文献6〜9参照)。
より具体的に、代表して非特許文献9の技法では、64APSKの新たな信号点配置として、ユークリッド距離の拡大の観点から4つの同心円上における各信号点の配置個数を最適化し、当該4つの同心円のいずれかに各信号点の振幅値をほぼ一致させ、各信号点の位相値を調整したものとしている。
そして、非特許文献9の技法では、当該64APSKの新たな信号点配置を利用した集合分割法によるビット割り当てとして、所定の計算法に基づき最適化されたビット割り当てから所定の信号電力対雑音電力比を満たすようビット入れ替えを施したものとしている。
更に、非特許文献9の技法では、当該64APSKの新たな信号点配置及び新たな集合分割法によるビット割り当てを基に、誤り訂正符号として、LDPC符号とBCH符号による連接符号として6スロットのスロット構成について、その全体のLDPC符号の平均符号化率を4/5を満たすものとし、当該6スロットにおける個々のスロットのLDPC符号化率を定義し、集合分割法におけるLDPC符号の検査行列初期値テーブルを最適化したものとしている。
特開2014−155195号公報
G. Ungerboeck, "Channel coding with multilevel/phase signals", IEEE Transaction Information Theory, Vol.IT-28, No.1, 1982年1月,p.55−67 "衛星デジタル放送の伝送方式 標準規格 ARIB STD-B20 3.0版"、[online]、平成13年5月31日改定、ARIB、[平成28年11月29日検索]、インターネット〈URL:http://www.arib.or.jp/english/html/overview/doc/2-STD-B20v3_0.pdf〉 Digital Video Broadcasting (DVB), "Second generation framing structure, channel coding and modulation systems for Broadcasting, Interactive Services, News Gathering and other broadband satellite applications(DVB-S2)" ,[online], Final draft ETSI EN 302 307 V1.2.1(2009-04)、[平成28年11月29日検索]、インターネット<URL:http://www.etsi.org/deliver/etsi_en/302300_302399/302307/01.02.01_40/en_302307v010201o.pdf> Digital Video Broadcasting (DVB), "Second generation framing structure, channel coding and modulation systems for Broadcasting, Interactive Services, News Gathering and other broadband satellite applications; Part2: DVB-S2 Extensions(DVB-S2X)" ,[online],Draft ETSI EN 302 307-2 V1.1.1(2014-10)、[平成28年11月29日検索]、インターネット<URL:http://www.etsi.org/deliver/etsi_en/302300_302399/30230702/01.01.01_20/en_30230702v010101a.pdf> "高度広帯域衛星デジタル放送の伝送方式 標準規格 ARIB STD-B44 2.1版"、[online]、平成28年3月25日改定、ARIB、[平成28年11月29日検索]、インターネット〈URL: http://www.arib.or.jp/english/html/overview/doc/2-STD-B44v2_1.pdf〉 小泉雄貴・鈴木陽一・小島政明・斎藤恭一・田中祥次,"64APSK符号化変調の検討(その1)−64APSK 信号点配置の検討−"、電子情報通信学会、2016年ソサイエティ大会講演論文集、B-5-21, 2016, p291、2016年9月20日発表 小泉雄貴・鈴木陽一・小島政明・斎藤恭一・田中祥次,"64APSK符号化変調の検討−64APSK 符号化変調のビット割り当てに関する検討−"、映像情報メディア学会、年次大会講演予稿集、32C-1, 2016、2016年9月2日発表 鈴木陽一・小泉雄貴・小島政明・斎藤恭一・田中祥次,"64APSK符号化変調の検討(その2)−LDPC符号化率最適化による性能改善−"、電子情報通信学会、2016年ソサイエティ大会講演論文集、B-5-22,2016, p292、2016年9月20日発表 Yuki Koizumi, Yoichi Suzuki, Masaaki Kojima, Hyoichi Daito,Shoji Tanaka, "A study on 64APSK Coded Modulation"、[online]、信学技報(IEICE Tech. Rep.), vol. 116, no. 243, SAT2016-55, pp. 51-56, 2016年10月6日発行、[平成28年11月29日検索]、インターネット〈URL: http://www.ieice.org/ken/paper/20161013cblh/eng/〉
前述したように、集合分割法においては、ビット毎に訂正能力が異なることから、所定の符号化率において伝送性能を向上するには、ビット毎の誤り訂正能力に応じた誤り訂正符号の最適化が必要となる。
このため、特許文献1には、集合分割法による伝送方式によって各ビットの訂正能力が異なる場合の伝送性能を向上させる技法が開示されているが、8PSKについてのみ、その具体例が開示されている。一方、64APSK(Amplitude and Phase Shift Keying)におけるLDPC(Low Density Parity Check)符号化率やLDPC符号の検査行列に関してどのような値を採用すれば周波数利用効率を向上させ、当該伝送性能を向上できるのかについて開示されていない。したがって、当該集合分割法による伝送方式を採用するにあたって、放送事業者が、場合によっては伝送性能の向上が見られないLDPC符号化率(或いはLDPC符号の検査行列)を使用するおそれがあった。
したがって、ビット毎に分割可能な複数の符号系列を入力シンボル系列とし、該入力シンボル系列のシンボル構成ビットを、一様に信号点間の最小ユークリッド距離が拡大するように分割する集合分割法による伝送方式において、64APSKにおける具体的なLDPC符号化率や、そのLDPC符号の検査行列に関する値についての具体的な数値が望まれていた。
さらに、4Kや8K等の超高精細映像に対する高画質化へのニーズへ対応するためには情報ビットレートを向上する必要があるが、そのためには変調多値数を上げ、誤り訂正符号のパリティビットを減らし、平均符号化率を上げると同時に誤り訂正符号が擬似エラーフリーを満たすC/Nも上げる必要がある。通常、所要C/Nにおける擬似エラーフリーの評価点としては、ビット誤り率1.0×10−11がよく用いられる。
64APSKの従来技法であるDVB−S2X規格(非特許文献4参照)のうち、符号化率7/9、4/5および5/6に適用されるシンボルへのビット割り当て例を図16に示す。尚、6ビットの割り当ては左から順に第1ビット(a1)、第2ビット(a2)、…、第6ビット(a6)とし、左から3ビット毎に8進数表記(例点64=110:100)で表記している。DVB−S2Xではシンボルへのビット割り当て技法としてグレイコードが採用されている。グレイコードは、8PSK以上の多値変調においては、シンボルに含まれるビット間の誤り訂正能力が不均一となることから、所定の符号化率において伝送性能を向上する際、障害となる。
特に、将来において、伝送する映像の高解像度化等に伴い、12GHz帯衛星放送で1つの衛星中継器につき利用可能な帯域幅である34.5MHzを満たしつつ、64APSKを用いてデジタルデータを伝送する際に伝送ビットレートとして150Mbps以上となる伝送システムが要求されており、DVB−S2Xの64APSKよりも性能向上させる技法が望まれ、より好適には上記のグレイコードの問題点を改善する技法が望まれる。
一方、非特許文献6〜9には、当該グレイコードの問題点を改善する技法として、新たな信号点配置及びビット割り当てに基づく誤り訂正符号の性能改善について開示されているが、更に性能改善を図る余地がある。
そこで、本発明の目的は、上述の問題に鑑みて、64APSKを用いてデジタルデータを伝送する際に伝送ビットレートとして150Mbps以上を可能とする送信装置及び受信装置を提供することにある。
本発明による送信装置及び受信装置では、64APSKを用いてデジタルデータを伝送する際に伝送ビットレートとして150Mbps以上とするためにLDPC符号の全体の符号化率を4/5(=96/120)とし、加えて伝送路容量の最大化を図るために、当該LDPC符号による符号化後のシンボルについて、所定の信号電力対雑音電力比(実施例では、C/N=16dB)を基準に伝送路容量が最大化する64APSKの信号点配置、更には各信号点へのビット割り当てとしたIQ信号(同相成分I及び直交位相成分Qからなる複素信号)のマッピングを行うマッピング手段を備えるよう構成される。そして、本発明による送信装置及び受信装置では、当該ビットごとのLDPC符号化率の検査行列に関するLDPC符号パラメータについても最適化されている。また、本発明では、C/N=16dBにおいて、急峻な誤り訂正能力を有するビットごとのLDPC符号パラメータについて最適化されている。
特に、本発明による送信装置及び受信装置において、グレイコード(本願明細書中、「グレイ符号化」とも称する)法のマッピング方式の上記課題を改善可能とする集合分割法によるマッピング方式を多値変調へ適用する場合、信号点の分割が進むほど、最小ユークリッド距離が広がり、少ないパリティで誤り訂正が可能となる。64APSKの場合、第1ビット(a1)の誤り訂正は、64の信号点を用いたa1用LDPC符号によるLDPC復号を行う。第2ビット(a2)の誤り訂正は、a1の復号結果により分割された32の信号点及びa2用LDPC 符号により同様の処理を行う。以後、第3ビット(a3)から第6ビット(a6)についても、前段の復号結果による信号点分割とLDPC復号を繰り返す(多段復号)。また、LDPC復号後の残留ビット誤りを訂正するため、全てのビットにBCH外符号を連接する。
以下、本発明による送信装置及び受信装置における特徴事項について列記する。
一点目の特徴事項は、
デジタルデータの伝送を行う送信装置において、全体の平均符号化率を4/5としたLDPC符号による符号化後のシンボルについて、64APSKの変調方式における信号点配置として、表1に示すIQ信号のマッピングを行うマッピング手段を備えるよう構成されることにある。この信号点配置は、所定の信号電力対雑音電力比(実施例では、C/N=16dB)を基準に伝送路容量が最大化するものとなっている。これによりC/N=16dBにおいて、DVB−S2Xの64APSKの伝送路容量を上回ることが可能である。
Figure 0006871732
二点目の特徴事項は、
前記信号点配置に対する前記シンボルを構成する各ビットのビット割り当てが、表2に示すよう構成されることにある。
Figure 0006871732
三点目の特徴事項は、
前記信号点配置及び前記シンボルを構成する各ビットのビット割り当てを構成するデジタルデータの伝送を行う送信装置において、変調方式として64APSK及びLDPC平均符号化率として96/120(即ち、4/5)を適用することとし、LDPC符号及びBCH符号から構成される連接符号と、変調に用いる信号点へのシンボルの割り当てを行い、当該連接符号はシンボルを構成する各ビットの所要訂正能力に応じて定められた所定数の符号化率を有し、当該集合分割法におけるシンボル構成ビットの各ビットに対してLDPC符号の符号化をするにあたり、第1ビット(最上位ビット)から第6ビット(最下位ビット)の順に、第1ビットから第5ビットについては、各ビットのBER特性に応じた符号化率を有するLDPC符号により符号化し、第6ビットについてはLDPC符号を適用せず所定のBCH符号で符号化するよう構成することにある。これにより、集合分割法における周波数利用効率を高めることが可能となる。
四点目の特徴事項は、
前記LDPC符号において、LDPC符号の符号長が44880ビットとすることにある。これにより、MPEG−2 TS(Motion Pictures Expert Group 2 Transport Stream)との整合性の高い伝送が可能となる。
五点目の特徴事項は、
前記LDPC符号及びBCH符号の連接符号において、BCH符号がBCH(65535,65343)短縮符号、又はBCH(65535,65167)短縮符号とすることにある。これにより、周波数利用効率向上のために内符号パリティを付加しない場合においても十分なエラー耐性を得ることが可能となる。
六点目の特徴事項は、
前記BCH符号がBCH(65535,65343)短縮符号である場合に、符号系列を構成する情報ビットがすべてバイト単位で構成されることにある。これにより、TLV等のバイト単位で構成される可変長パケットの切れ目を符号系列の情報ビット領域においても、バイト単位で区切ることが可能である。
七点目の特徴事項は、
前記LDPC符号は、平均符号化率96/120(即ち、4/5)の64APSKの変調シンボルを構成する6ビットについて、第1ビットに46/120、第2ビットに80/120、第3ビットに97/120、第4ビットに117/120、第5ビットに116/120、第6ビットに120/120(LDPCパリティなし)の符号化率とすることにある。このようにビット毎の所要訂正能力に応じて定められた符号化率を有することにより、集合分割法における周波数利用効率を高めることが可能となる。
八点目の特徴事項は、
三点目〜七点目の特徴より構成された送信装置において、送信装置側で用いるLDPC符号及びBCH符号のうち1以上の符号化率に関する情報を、伝送多重制御信号によって伝送することにある。これにより、用いる符号化率に応じて、符号化及び復号の整合がとれた送受信装置を提供することができる。
九点目の特徴事項は、
三点目〜七点目の特徴により構成された送信装置により送信された信号を受信する受信装置において、当該シンボルを構成する各ビットをLDPC復号する際に、第1ビット、第2ビット、第3ビット、第4ビット、第5ビット、第6ビットの順に、ビット毎の訂正能力に応じたLDPC符号に用いた検査行列によりLDPC復号処理を行うことにある。
十点目の特徴事項は、
三点目〜七点目の特徴により構成された送信装置により送信された信号を受信する受信装置において、送信側で符号化に用いた符号化率のLDPC符号及びBCH符号に対応する復号を行うことにある。これにより、効率の良い誤り訂正復号が可能となる。
十一点目の特徴事項は、
八点目の特徴により構成された送信装置により送信された信号を受信する受信装置において、LDPC符号及びBCH符号のうち1以上の符号化率情報について、伝送多重制御信号に基づいて判別することにある。これにより、用いる符号化率に応じて、符号化及び復号の整合がとれた送受信装置を提供することができる。
以上の技法を取り入れて送信装置及び受信装置を構成することで、64APSKにおける伝送性能を向上させることが可能となる。
即ち、本発明の送信装置は、デジタルデータの伝送を行う送信装置であって、全体の平均符号化率を4/5としたLDPC符号による符号化後のシンボルについて64APSKの変調方式における信号点配置として、表1に示すIQ信号のマッピングを行うマッピング手段を備えることを特徴とする。
また、本発明の送信装置において、前記信号点配置に対する前記シンボルを構成する各ビットのビット割り当ては、表2に示すよう構成されていることを特徴とする。
更に、本発明による一態様の送信装置は、前記マッピング手段により前記信号点配置及び前記シンボルを構成する各ビットのビット割り当てを行うデジタルデータの伝送を行う送信装置であって、変調方式として64APSK及びLDPC平均符号化率として96/120を適用することとし、LDPC符号及びBCH符号から構成される連接符号と、変調に用いる信号点へのシンボルの割り当てを行い、当該連接符号はシンボルを構成する各ビットの所要訂正能力に応じて定められた所定数の符号化率を有し、当該集合分割法におけるシンボル構成ビットの各ビットに対してLDPC符号の符号化をするにあたり、第1ビット(最上位ビット)から第6ビット(最下位ビット)の順に、第1ビットから第5ビットについては、各ビットのBER特性に応じた符号化率を有するLDPC符号により符号化し、第6ビットについてはLDPC符号を適用せず所定のBCH符号で符号化するよう構成したことを特徴とする。
また、本発明による一態様の送信装置において、前記LDPC符号の符号長が44880ビットであることを特徴とする。
また、本発明による一態様の送信装置において、前記BCH符号がBCH(65535,65167)短縮符号であることを特徴とする。
また、本発明による一態様の送信装置において、前記BCH符号がBCH(65535,65343)短縮符号、又はBCH(65535,65167)短縮符号である場合に、符号系列を構成する情報ビットがすべてバイト単位で構成されることを特徴とする。
また、本発明による一態様の送信装置において、前記LDPC符号は、前記LDPC平均符号化率96/120の64APSK用のシンボル構成ビットの6ビットについて、最上位ビットである第1ビットに46/120、第2ビットに80/120、第3ビットに97/120、第4ビットに117/120、第5ビットに116/120、最下位ビットである第ビットに120/120(LDPCパリティなし)の符号化率を有することを特徴とする。
また、本発明による一態様の送信装置において、前記直交変調手段は、前記LDPC符号及びBCH符号のうち1以上の符号化率に関する情報を、伝送多重制御信号により伝送する符号化率判別信号多重手段を備えることを特徴とする。
また、本発明による一態様の送信装置において、前記誤り訂正符号化手段は、符号化率毎に固有の検査行列を用いて当該デジタルデータをLDPC符号化する符号化器を備え、前記符号化器は、44880ビットからなる符号長で符号化率毎に予め定めた検査行列初期値テーブルを初期値として、符号化率46/120に応じた情報長に対応する部分行列の1の要素を、列方向に374列毎の周期で配置して構成した検査行列を用いてLDPC符号化を行う手段を有し、前記符号化率46/120の検査行列初期値テーブル(表3)は、以下の表からなることを特徴とする。
Figure 0006871732
また、本発明による一態様の送信装置において、前記誤り訂正符号化手段は、符号化率毎に固有の検査行列を用いて当該デジタルデータをLDPC符号化する符号化器を備え、前記符号化器は、44880ビットからなる符号長で符号化率毎に予め定めた検査行列初期値テーブルを初期値として、符号化率80/120に応じた情報長に対応する部分行列の1の要素を、列方向に374列毎の周期で配置して構成した検査行列を用いてLDPC符号化を行う手段を有し、前記符号化率80/120の検査行列初期値テーブル(表4)は、以下の表からなることを特徴とする。
Figure 0006871732
Figure 0006871732
また、本発明による一態様の送信装置において、前記誤り訂正符号化手段は、符号化率毎に固有の検査行列を用いて当該デジタルデータをLDPC符号化する符号化器を備え、前記符号化器は、44880ビットからなる符号長で符号化率毎に予め定めた検査行列初期値テーブルを初期値として、符号化率97/120に応じた情報長に対応する部分行列の1の要素を、列方向に374列毎の周期で配置して構成した検査行列を用いてLDPC符号化を行う手段を有し、前記符号化率97/120の検査行列初期値テーブル(表5)は、以下の表からなることを特徴とする。
Figure 0006871732
Figure 0006871732
また、本発明による一態様の送信装置において、前記誤り訂正符号化手段は、符号化率毎に固有の検査行列を用いて当該デジタルデータをLDPC符号化する符号化器を備え、前記符号化器は、44880ビットからなる符号長で符号化率毎に予め定めた検査行列初期値テーブルを初期値として、符号化率117/120に応じた情報長に対応する部分行列の1の要素を、列方向に374列毎の周期で配置して構成した検査行列を用いてLDPC符号化を行う手段を有し、前記符号化率117/120の検査行列初期値テーブル(表6)は、以下の表からなることを特徴とする。
Figure 0006871732
Figure 0006871732
また、本発明による一態様の送信装置において、前記誤り訂正符号化手段は、符号化率毎に固有の検査行列を用いて当該デジタルデータをLDPC符号化する符号化器を備え、前記符号化器は、44880ビットからなる符号長で符号化率毎に予め定めた検査行列初期値テーブルを初期値として、符号化率116/120に応じた情報長に対応する部分行列の1の要素を、列方向に374列毎の周期で配置して構成した検査行列を用いてLDPC符号化を行う手段を有し、前記符号化率116/120の検査行列初期値テーブル(表7)は、以下の表からなることを特徴とする。
Figure 0006871732
Figure 0006871732
更に、本発明による受信装置は、本発明に係る送信装置により送信された64APSKのIQ信号に基づく変調波信号を受信し、前記64APSKの信号点配置に対応する直交復調処理を施す手段を備えることを特徴とする。
更に、本発明による受信装置は、デジタルデータの受信装置であって、集合分割法によりLDPC符号及びBCH符号から構成される連接符号化を施した64APSKの変調波信号を直交復調し、受信信号点系列を出力する直交復調手段と、前記64APSKを構成可能なよう、6ビットで分割可能な複数の符号系列からなるシンボル構成ビットを前記受信信号点系列から取得し、ビット毎に定められたLDPC符号の符号化率を用いてLDPC復号処理を施すとともに、BCH復号処理を施す復号手段とを備え、前記ビット毎に定められたLDPC符号の符号化率は、前記シンボル構成ビットの最上位ビットから最下位ビットへのビット順に当該集合分割法により分割されるシンボルの所要訂正能力に応じて該ビット毎に定められ、且つ該ビット毎に定められたLDPC符号の符号化率のLDPC平均符号化率が96/120となるよう構成されていることを特徴とする。
また、本発明による受信装置において、前記復号手段は、当該シンボルを構成する各ビットをLDPC復号する際に、第1ビット、第2ビット、第3ビット、第4ビット、第5ビット、第6ビットの順に、ビット毎の訂正能力に応じたLDPC符号に用いた検査行列によりLDPC復号処理を行うことを特徴とする。
また、本発明による受信装置において、前記復号手段は、前記LDPC符号及びBCH符号のうち1以上の符号化率情報について、伝送多重制御信号に基づいて判別する符号化率判別手段を備えることを特徴とする。
また、本発明による受信装置において、本発明に係る送信装置から送信された変調波信号を受信して、前記集合分割法におけるシンボル構成ビットの各ビットに対して個別に設定された前記LDPC符号の符号化率に基づいて復号することを特徴とする。
また、本発明による受信装置において、本発明に係る送信装置から送信された変調波信号を受信して、前記集合分割法におけるシンボル構成ビットの各ビットに対して個別に設定された前記LDPC符号の符号化率と前記検査行列に基づいて復号することを特徴とする。
本発明によれば、12GHz帯衛星放送で1つの衛星中継器につき利用可能な帯域幅である34.5MHzを満たしつつ、64APSKを用いてデジタルデータを伝送する際に伝送ビットレートとして150Mbps以上となる伝送システムを実現可能となる。更に、本発明によれば、誤り訂正符号と多値変調(64APSK)の組み合わせにおける符号化変調の性能を向上させ、白色雑音下における伝送性能を向上させることが可能となる。
本発明における一実施形態の送信装置及び受信装置の構成例を示す図である。 本発明に係る64APSK及びDVB−S2Xの64APSK、並びに64QAMにおけるC/N対周波数利用効率特性を示す図である。 本発明に係る64APSKの伝送路容量を基準とした第1ビット〜第6ビットまでのビット割り当て結果を示す図である。 本発明に係る64APSKのビット毎の誤り訂正前のC/N対ビット誤り率特性を示す図である。 本発明に係る64APSKのビット入替え後の第1ビット〜第6ビットまでのビット割り当て結果を示す図である。 本発明に係る64APSKのビット入替え後のビット毎の誤り訂正前のC/N対ビット誤り率特性を示す図である。 本発明に係る64APSKビット入替え後の第1ビット〜第6ビットまでの分割過程を示す図である。 本発明に係る実施例1として、第1ビットLDPC符号化率46/120、第2ビットLDPC符号化率80/120、第3ビットLDPC符号化率97/120、第4ビットLDPC符号化率117/120、第5ビットLDPC符号化率116/120、第6ビットLDPC符号化率120/120(LDPCパリティ無し)、及びBCH(65535,65343)短縮符号の場合のスロット構成例を示す図である。 本発明に係る実施例2として、すべての符号系列において情報ビットがバイト単位で構成され、第1ビットLDPC符号化率46/120、第2ビットLDPC符号化率80/120、第3ビットLDPC符号化率97/120、第4ビットLDPC符号化率117/120、第5ビットLDPC符号化率116/120、第6ビットLDPC符号化率120/120(LDPCパリティ無し)、及びBCH(65535,65343)短縮符号の場合のスロット構成例を示す図である。 本発明に係る実施例3として、第1ビットLDPC符号化率46/120、第2ビットLDPC符号化率80/120、第3ビットLDPC符号化率97/120、第4ビットLDPC符号化率117/120、第5ビットLDPC符号化率116/120、第6ビットLDPC符号化率120/120(LDPCパリティ無し)、及びBCH(65535,65167)短縮符号の場合のスロット構成例を示す図である。 本発明に係る実施例3と従来技法を対比するC/N対ビット誤り率特性を示す図である。 本発明に係る実施例3と従来技法を対比する所要C/N比較結果を示す図である。 従来からの8PSKにおける集合分割法の分割例を示す図である。 従来からの16QAMにおける集合分割法の分割例を示す図である。 従来からの32QAMにおける集合分割法の分割例を示す図である。 従来技術のDVB−S2Xのビット割り当てを示す図である。
以下、図面を参照して、本発明による一実施形態の送信装置及び受信装置を説明する。図1は、本発明による一実施形態の送信装置10及び受信装置20のブロック図である。尚、実際の送信装置10は、誤り訂正符号の先頭を識別するために変調波信号に同期信号を多重する機能、ISDB−S等に採用されている伝送方式の設定等の情報を受信機に予告するための伝送多重制御信号(TMCC信号とも呼ぶ)を変調波信号に多重する機能などを有する。また、実際の受信装置20には、変調波信号に多重された同期信号を検出し誤り訂正符号の先頭を検出する同期検出機能や、伝送多重制御信号から伝送方式の設定等の情報を検出して変調方式や符号化率等の設定を行う制御機能などを有するが、その詳細な図示を省略している。
(装置構成)
〔送信装置〕
図1を参照するに、本実施形態の送信装置10は、前方向誤り訂正方式の送信装置であり、シリアル/パラレル変換部11と、誤り訂正符号化部12と、符号化率設定部13と、マッピング部14と、直交変調部15と、符号化率判別信号多重部16とを備える。即ち、送信装置10の機能ブロック構成は、集合分割法による符号化変調送信装置と変わらないが、誤り訂正符号化部12の処理、符号化率設定部13及び、附随するマッピング部14が従来技法と異なる。
シリアル/パラレル変換部11は、1ビットの送信データ系列を、使用する変調方式の多値数をLとするとM=logLビットのデータ系列(64値変調の場合、M=log64=6ビットの系列)に変換し、誤り訂正符号化部12に送出する。
誤り訂正符号化部12は、第1誤り訂正符号化部12‐1〜第6誤り訂正符号化部12‐6から構成され、所定の誤り訂正符号(例えば、BCH符号及びLDPC符号)により符号化した6系統の符号系列を生成する。
第1誤り訂正符号化部12‐1〜第6誤り訂正符号化部12‐6のそれぞれは、外符号を例えば後述する実施例1としてBCH(65535,65343)短縮符号とし、内符号を符号長44880のLDPC符号とする。また、後述するLDPC符号に適用する符号化率が120/120の場合は、LDPCパリティは付加せず、例えば後述する実施例1としてBCH(65535,65343)短縮符号のみで誤り訂正符号化を行う。
符号化率設定部13は、当該集合分割法におけるシンボル構成ビットの各ビットに対してLDPC符号の符号化率を個別に設定する。特に、本発明に係るLDPC符号として、平均符号化率96/120(即ち、4/5)を有し、集合分割法に基づく64APSK変調の各ビットにおいて、符号化率設定部13は、詳細は後述するが、実施例1から3では第1ビットには符号化率46/120、第2ビットには符号化率80/120、第3ビットには97/120、第4ビットには符号化率117/120、第5ビットには符号化率116/120、第6ビットには符号化率120/120(LDPCパリティ無し)の符号化率を設定する。
これにより、誤り訂正符号化部12は、集合分割法によるシンボル構成ビットの訂正能力を考慮した符号化率が設定され、十分な訂正能力を有するLDPC符号化を行うことができる。従って、集合分割法における周波数利用効率を高めることが可能となる。
尚、本実施形態の例では、LDPC符号長は44880であり、高度衛星放送方式(非特許文献5参照)と同一の符号長であることから、高度衛星放送方式のスロットのビット割り当てに準じてスロット化することが可能であり、後述する各実施例のスロット構成においてもスロットヘッダを初めとして、同様の割り当てを適用することが可能である。また、後述するマッピング部14においても、64APSK適用時にビット割り当ての過不足が生じないマッピングが可能である。
マッピング部14は、当該6系統の符号系列を入力シンボル系列とし、シンボルに対応した信号点のI軸及びQ軸の振幅値をIQ信号の信号点系列として直交変調部15に出力する。ここで、マッピング部14による64APSKの信号点配置は、図2を参照して後述するように、所定の信号電力対雑音電力比(実施例では、C/N=16dB)を基準に伝送路容量が最大化するものとなっている。そして、この信号点配置に基づくビット割り当て例として、図5には、本発明に係る64APSKにおける集合分割法を適用した場合のシンボルへのビット割り当て例を示している。また、図5に示すマッピングによる集合分割法を適用した場合の、64APSKの集合分割のプロセスを図7に示す。即ち、本発明に係るマッピングに用いるシンボルと信号点との対応関係は、図7(a)から図7(f)で図示する順番で、シンボル構成ビットにおける各ビットの分割を進めながら割り当てる集合分割法を用いる。
従って、マッピング部14は、上記対応関係に基づいて、複数の符号系列からなる入力シンボル系列を信号点系列に変換するシンボル/信号点変換手段として機能する。
直交変調部15は、マッピング部14により生成されたIQ信号に対して、ロールオフフィルタ処理を実行後、直交変調を施した変調波信号を生成し、外部の伝送路に伝送する。
符号化率判別信号多重部16は、符号化率設定部13により誤り訂正符号化部12に対して設定したシンボル構成ビットの各ビット用の符号化率情報を、符号化率設定部13から受け取り伝送多重制御信号(即ち、TMCC信号)によって伝送するよう直交変調部15における変調波信号に多重する機能を有する。
〔受信装置〕
本実施形態の受信装置20は、前方向誤り訂正方式の受信装置であり、直交復調部21と、第1〜第6ビット対数尤度比計算部22‐1〜22‐6と、第1〜第6ビット誤り訂正復号部23‐1〜23‐6と、パラレル/シリアル変換部24と、符号化率判別部25とを備える。即ち、受信装置20の機能ブロック構成は、集合分割法による符号化変調受信装置と変わらないが、直交復調部21及び、第1〜第6ビット誤り訂正復号部23‐1〜23‐6の処理が従来技法と異なる。
直交復調部21は、前述した本発明に係る集合分割法により得られたシンボルと信号点の対応関係に基づいてIQ信号の信号点系列を変調した64APSKの変調波信号を、伝送路を介して送信装置10から受信して直交復調し、主信号のシンボルに対応する受信信号点系列を第1〜第6ビット対数尤度比計算部22‐1〜22‐6の各々に出力する。したがって、直交復調部21は、本発明による集合分割法により得られたシンボルと信号点の対応関係に基づいて変調されたIQ信号の信号点系列を直交復調することで復元し出力する、直交復調手段として機能する。
第1ビット対数尤度比計算部22‐1は、本発明に係る集合分割法により得られたシンボルと信号点の対応関係に基づいて、シンボルを構成する第1ビットについて当該ビットが1及び0である確率(尤度)P11及びP10を求め、それらの比P11/P10の自然対数(LLR:対数尤度比)を計算し、第1ビット誤り訂正復号部23‐1に送出する。
第1ビット誤り訂正復号部23‐1は、第1ビット対数尤度比計算部22‐1による第1ビットの対数尤度比を用いて、シンボルを構成する第1ビットに対して、符号化率判別部25から得られる第1ビット用符号化率情報である符号化率46/120に相当するLDPC符号検査行列にしたがって内符号誤り訂正を行い、さらに、LDPC復号結果を入力とし、例えば後述する実施例1ではBCH(65535,65343)短縮符号生成多項式にしたがって外符号誤り訂正を実行し、第1ビットの復号結果を第2ビット対数尤度比計算部22‐2及びパラレル/シリアル変換部24に送出する。
第2ビット対数尤度比計算部22‐2は、本発明による集合分割法により得られたシンボルと信号点の対応関係に基づいて、シンボルを構成する第2ビットについて第1ビット同様に対数尤度比を計算して第2ビット誤り訂正復号部23‐2に送出する。
第2ビット誤り訂正復号部23‐2は、第2ビット対数尤度比計算部22‐2による第2ビットの対数尤度比を用いて、シンボルを構成する第2ビットに対して、符号化率判別部25から得られる第2ビット用符号化率情報である符号化率80/120に相当するLDPC符号検査行列にしたがって内符号誤り訂正を行い、さらに、LDPC復号結果を入力とし、例えば後述する実施例1ではBCH(65535,65343)短縮符号生成多項式にしたがって外符号誤り訂正を実行し、第2ビットの復号結果を第3ビット対数尤度比計算部22‐3及びパラレル/シリアル変換部24に送出する。
第3ビット対数尤度比計算部22‐3は、本発明による集合分割法により得られたシンボルと信号点の対応関係に基づいて、シンボルを構成する第3ビットについて第1、第2ビット同様に対数尤度比を計算して第3ビット誤り訂正復号部23‐3に送出する。
第3ビット誤り訂正復号部23‐3は、第3ビット対数尤度比計算部22‐3による第3ビットの対数尤度比を用いて、シンボルを構成する第3ビットに対して、符号化率判別部25から得られる第3ビット用符号化率情報である符号化率97/120に相当するLDPC符号検査行列にしたがって内符号誤り訂正を行い、さらに、LDPC復号結果を入力とし、例えば後述する実施例1ではBCH(65535,65343)短縮符号生成多項式にしたがって外符号誤り訂正を実行し、第3ビットの復号結果を第4ビット対数尤度比計算部22‐4及びパラレル/シリアル変換部24に送出する。
第4ビット対数尤度比計算部22‐4は、本発明による集合分割法により得られたシンボルと信号点の対応関係に基づいて、シンボルを構成する第4ビットについて第1、第2、第3ビット同様に対数尤度比を計算して第4ビット誤り訂正復号部23‐4に送出する。
第4ビット誤り訂正復号部23‐4は、第4ビット対数尤度比計算部22‐4による第4ビットの対数尤度比を用いて、シンボルを構成する第4ビットに対して、符号化率判別部25から得られる第4ビット用符号化率情報である符号化率117/120に相当するLDPC符号検査行列にしたがって内符号誤り訂正を行い、さらに、LDPC復号結果を入力とし、例えば後述する実施例1のBCH(65535,65343)短縮符号生成多項式にしたがって外符号誤り訂正を実行し、第4ビットの復号結果をパラレル/シリアル変換部24に送出する。
第5ビット対数尤度比計算部22‐5は、本発明による集合分割法により得られたシンボルと信号点の対応関係に基づいて、シンボルを構成する第5ビットについて第1、第2、第3、第4ビット同様に対数尤度比を計算して第5ビット誤り訂正復号部23‐5に送出する。
第5ビット誤り訂正復号部23‐5は、第5ビット対数尤度比計算部22‐5による第5ビットの対数尤度比を用いて、シンボルを構成する第5ビットに対して、符号化率判別部25から得られる第5ビット用符号化率情報である符号化率116/120に相当するLDPC符号検査行列にしたがって内符号誤り訂正を行い、さらに、LDPC復号結果を入力とし、例えば後述する実施例1のBCH(65535,65343)短縮符号生成多項式にしたがって外符号誤り訂正を実行し、第5ビットの復号結果をパラレル/シリアル変換部24に送出する。
第6ビット対数尤度比計算部22‐6は、本発明による集合分割法により得られたシンボルと信号点の対応関係に基づいて、シンボルを構成する第6ビットについて第1、第2、第3、第4、第5ビット同様に対数尤度比を計算して第6ビット誤り訂正復号部23‐6に送出する。
第6ビット誤り訂正復号部23‐6は、第6ビット対数尤度比計算部22‐6による第6ビットの対数尤度比を用いて、シンボルを構成する第6ビットに対して、符号化率判別部25から得られる第6ビット用符号化率情報である符号化率120/120に相当する、例えば後述する実施例1のBCH(65535,65343)短縮符号生成多項式にしたがって外符号誤り訂正を実行し、第6ビットの復号結果をパラレル/シリアル変換部24に送出する。
このようにして、第1〜第6ビット対数尤度比計算部22‐1〜22‐6及び第1〜第6ビット誤り訂正復号部23‐1〜23‐6は、集合分割法により得られたシンボルと信号点の対応関係に基づいて、ビット毎に得られる復号結果と対数尤度比を用いて、逐次復号を行う。したがって、第1〜第6ビット対数尤度比計算部22‐1〜22‐6及び第1〜第6ビット誤り訂正復号部23‐1〜23‐6は、上記集合分割を行い信号点へのシンボルの割り当てを行った信号点とシンボルの対応関係に基づいて各シンボル構成ビットの復号を行う復号手段として機能する。
パラレル/シリアル変換部24は、第1〜第6ビット誤り訂正復号部23‐1〜23‐6から得られるシンボルを構成するビットに対応するデータ系列の復号結果をパラレル/シリアル変換し、1ビットの受信データ系列を外部に送出する。
符号化率判別部25は、直交復調部21より得られる、誤り訂正符号の先頭を識別するために変調波信号に同期信号を多重する機能や伝送方式の設定等の情報を受信装置20に予告するための伝送多重制御信号を入力し、第1〜第6ビット誤り訂正復号部23‐1〜23‐6で使用する第1〜第6ビット用符号化率情報を伝送多重制御信号から判別して、第1〜第6ビット誤り訂正復号部23‐1〜23‐6にそれぞれ送出する。
(64APSKの信号点配置とビット割り当て)
ここで、マッピング部14における64APSKの信号点配置とビット割り当てについて詳細に説明する。解決すべき課題として上述したように、将来において、伝送する映像の高解像度化等に伴い、12GHz帯衛星放送で1つの衛星中継器につき利用可能な帯域幅である34.5MHzを満たしつつ、64APSKを用いて伝送する際に伝送ビットレートとして150Mbps以上となる伝送システムが要求されている観点から、DVB−S2Xの64APSKよりも性能向上させる技法が望まれている。
そこで、多値変調方式の性能改善のために、適切な信号点配置の設計から検討することとした。その設計基準として変調方式を限定したシャノン限界である伝送路容量T(式(1))を利用する。伝送路容量TはAWGN伝送路において送信シンボルx、受信シンボルyとしたとき式 (1)で定義される。Mは信号点数、p(y|x)は式(2)で示されるC/Nと信号点間の最小ユークリッド距離から決まる遷移確率密度関数、σ2は白色雑音電力である。式(1)の第一項は受信シンボルyの平均情報量であり信号点数Mから決まる。式(1)の第二項はある送信シンボルxを送信したとき、受信シンボルがyとなる平均情報量を示している。
Figure 0006871732
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ここで伝送路容量Tを最大化させることを考えると、信号点数M及びC/Nを固定した場合、式(1)の第二項の値を最小化すればよい。このとき式(1)の第二項は信号点間の最小ユークリッド距離の関数となり、最小ユークリッド距離が大きくなるほど第二項が小さくなる。よって式 (1)における伝送路容量Tを最大化することは、信号点間の最小ユークリッド距離を拡大することと等価である。信号点間の最小ユークリッド距離を拡大することにより、ある受信シンボルが隣接する他のシンボルとして誤って受信されてしまう可能性を低くすることができ、受信後の誤り率改善につながる。
以上より伝送路容量Tが最大となる信号点配置を設計することで、信号点間の最小ユークリッド距離を拡大することができ、多値変調方式の伝送性能改善につながる。具体的な信号点配置の設計方法としては、円周上に配置する信号点数、信号点の位相、円周間の半径比をそれぞれ設計パラメータとして、伝送路容量が最大となるよう設計した。
伝送路容量を基準とした64APSKの信号点配置設計については、信号点数M=64、設計C/N=16dBとし式(1)により計算した伝送路容量が最大となる信号点配置を設計した。設計C/Nは64APSK(LDPC符号化率4/5)の理論限界C/N=14.9dBに対し、約1dBのギャップを性能目標としC/N=16dBとした。
表1に示す64APSKの信号点配置は、送信電力1で規格化されたIQ信号を示している。また、本設計、DVB−S2X、64QAMのC/N対周波数利用効率(伝送路容量の単位)特性を図2に示している。
図2に基づく伝送路容量を基準として64APSKの信号点配置を設計することで、C/N=16dBにおいてDVB−S2Xを上回る伝送路容量5.10549bps/Hzを達成可能である。
次に、上記の64APSKの信号点配置へのビット割り当てについても最適化を行っている。従来技術である集合分割法を適用した多値符号化変調は、集合分割法に基づき前ビットの復号結果に応じて信号点を分割していき、各ビットを復調していく。例えば第2ビット(a2)の復調については、第1ビット(a1)の復調結果によりa1=0, a1=1の信号点にそれぞれ分割した後復調され、第2ビット以降についても同様の手順で信号点を分割し復調していく。このように信号点の分割を進めるごとに、信号点間の最小ユークリッド距離を拡大することが可能であり、上位ビット(第1ビットを最下位ビットとする)へ行くに従い各ビットのBER特性は向上し、全体としての伝送特性を改善することが可能である。
このように集合分割法を適用するためには、分割後の信号点の最小ユークリッド距離がなるべく大きくなるよう各信号点へビットを割り当てる必要がある。QAMのような信号点が格子配列のものについては、幾何学的に隣接する信号点の最小ユークリッド距離を拡大するビット割り当てが可能であるが、APSKのように信号点配置が一意に決まらないような変調方式については、幾何学的に最小ユークリッド距離を拡大することが難しい。
そこで本発明に係る64APSKのマッピングにおいては、上記の伝送路容量T(式(1))を基準に各信号点へのビット割り当てを行う。上述の通り伝送路容量を最大化することは最小ユークリッド距離を拡大することと等価である。よって信号点分割後の伝送路容量が最大となるビット割り当てを行うことで、64APSKに集合分割法を適用した際、信号点分割後の最小ユークリッド距離を拡大することが可能である。
具体的には、集合分割法に基づく64APSKの信号点配置にビット割り当てを行う際の評価関数として伝送路容量の式(1)を適用し、C/N=16dBで信号分割後の伝送路容量が最大となるようなビット割り当てを行う。伝送路容量を基準に信号点へ第1ビット〜第6ビットを割り当てた結果、図3に示す結果が得られる。図3では、信号点に割り当てた6ビットは左から順に第1ビット(a1)、第2ビット(a2)、…、第6ビット(a6)と定義し、左から3ビット毎に8進数表記で記している。また、図4に、受信装置20側における直交復調部21の出力に相当する、ビットごとの誤り訂正前のBER特性を示している。
ただし、集合分割法に基づく64APSKの誤り訂正符号として、ビット毎にLDPC符号(内符号)とBCH符号(外符号)から成る連接符号を適用するには、現行規格(ISDB−S3:非特許文献5)で採用されているLDPC符号は、誤り訂正前のBERが10−3オーダーを下回る場合、符号のランダム性を保った設計が困難となる。また、BCH(65535,65167,t=23)符号を外符号として適用する場合、疑似エラーフリー(1×10−11)が期待できる誤り訂正前のBERは1.2×10−4以下である。即ち、誤り訂正前のBERが1.0×10−3から1.2×10−4の範囲ではLDPC符号およびBCH符号による誤り訂正が困難となる。ここで、図4においてC/N=16dBに着目すると、第5ビットのBERが8.97×10−4であり、LDPC符号およびBCH符号適用範囲外である。
そこで、図4のビット割り当てからビット入替えを行うことにより、第1ビット〜第5ビットのBERがLDPC符号適用範囲内となるようなビット割り当てを行った。そのときのビット割り当て結果を図5に、ビットごとの誤り訂正前のBER特性を図6に示す。また、このビット入替えを行なった後の第1〜6ビットまでの集合分割法の分割結果を図7に示している。尚、図7では、簡単のためa1=0, a2=0, a3=0, a4=0, a5=0の場合を示し、その他の分割結果については省略している。
即ち、マッピング部14は、図5に示すように、64APSKの信号点配置に対するシンボルを構成する各ビットのビット割り当てとして、表2に示すようなマッピングを行う。
(実施例1〜3のLDPC符号の符号パラメータ)
ここで、図6のBER特性よりC/N=16dBにおける第6ビット(a6)のBERは2.54×10−7であり、BCH外符号のみでエラーフリーが達成できる。最終的に、本発明では信号全体のLDPC平均符号化率4/5を満たしつつ、第1ビット(a1) から第5ビット(a5)に適用するLDPC符号化率を調整し、白色雑音の下で所要C/N(BER=1×10−11 相当のC/N と定義)が最小となるLDPC符号を設計した。
このとき、LDPC検査行列の構造はISDB−S3と同一とした。即ち、誤り訂正符号化部12は、符号化率毎に固有の検査行列を用いて当該デジタルデータをLDPC符号化する符号化器を備えるよう構成し、この符号化器は、44880ビットからなる符号長で符号化率毎に予め定めた検査行列初期値テーブルを初期値として、符号化率に応じた情報長に対応する部分行列の1の要素を、列方向に374列毎の周期で配置して構成した検査行列を用いてLDPC符号化を行う。
設計したLDPC符号の仕様として、表8に示すビット毎の符号化率で、LDPC平均符号化率4/5を満たすものとし、それぞれ図8〜図10に示す実施例1から3のスロット構成とした。また、表8に示すビット毎のLDPC符号における検査行列の初期値テーブルは、上述した表3〜表7に示すとおりである。
Figure 0006871732
尚、図8に示す実施例1のスロット構成においては、スロットヘッダ領域を活用して、TLVパケットなどのバイト単位で構成された可変長パケットを収容することが想定されるが、この実施例1のスロット構成においては、スロットを構成する符号系列毎に見た場合、情報ビットがバイト単位で構成されておらず、可変長パケットの切れ目を示すバイト情報をスロットヘッダ領域に書き込むことが困難になることが予想される。
そこで、図9に示す実施例2のように、各ビットの符号系列ごとに情報ビットがバイト単位で構成されたスロット構成を用いることで、バイト単位で構成される可変長パケットの切れ目を示す情報をスロットヘッダ領域に書き込む機能を担保して収容することが可能となる。
また、より高い訂正能力のBCH符号を外符号として適用するために、44880ビットからなる符号長のスロットを、BCH(65535,65167)短縮符号を用いて図10に示すような実施例3のスロット構成とすることができる。
つまり、図8に示す実施例1のスロット構成では、従来からの高度衛星放送方式のスロット構成と同様に、176ビットのスロットヘッダと6ビットのスタッフビットが設けられている。しかしながら、目標とする所要C/Nにおいて、シンボル構成ビットの各ビットのうち第6ビット(a6)のビット誤りが、BCH(65535,65343)短縮符号のみで十分に訂正できないほど大きくなるような場合に、44880ビットからなる符号長を変えることなく訂正能力の強化を行うことが望ましい。また、第1ビットから第5ビットの各ビットにおいてもBCH(65535,65167)短縮符号を適用することで、第1ビットから順に復号する際の誤り伝搬の影響を軽減することが可能となる。
そこで、図10に示すように、実施例3のスロット構成では、スロットヘッダの領域を削除し、削除した176ビットについてはBCH符号のパリティに割り当て、訂正能力12ビットのBCH(65535,65343)短縮符号から訂正能力23ビットのBCH(65535,65167)短縮符号に強化する。このようにスロットヘッダを削除しても、伝送多重制御信号に、この双方を識別可能な情報を設けることで信号識別上の問題は生じない。
これにより、目標とする所要C/Nが、十分に高い場合(即ち、BCH(65535,65343)短縮符号によって定まる所要C/Nよりも高い目標値となる場合)は、実施例3のスロット構成(図10)を採用することができ、従って目標とする所要C/Nに応じて、実施例1又は実施例2のスロット構成(図8、図9)と実施例3のスロット構成(図10)を切り替えて採用することもできる。
尚、BCH(65535,65167)短縮符号の生成多項式は、特許文献1に開示されているとおりである。また、BCH(65535,65343)短縮符号の生成多項式は、非特許文献5に開示されているとおりである。
本発明の効果として、図1の送信装置10及び受信装置20、図10のスロット構成を用いた場合の伝送性能(シミュレーション結果)を説明する。伝送モデルは白色雑音を想定し、BCH外符号はBCH(65535,65167,t=23)符号とし、LDPC符号の復号反復回数は1段あたり最大50回に設定した。
表8に従い、白色雑音下における計算機シミュレーションによるC/N対BER特性を図11に示す。図11では、同等の周波数利用効率を有するDVB−S2Xの64APSK (符号化率4/5)及びグレイ符号化64QAMにLDPC符号を適用した場合もプロットした。計算機シミュレーションはBER=1×10−10 オーダーまで行い、線形補間によりBER=1×10−11 まで外挿した。図11より得られる結果を図12に示している。図12より、本発明技術の所要C/N は15.6dBであり、DVB−S2Xより0.42dB、グレイ符号化64QAMより1.07dBの性能改善が可能である。また、本発明技術は、非特許文献9の技法に対しても0.11dBの性能改善が可能である。
特に、非特許文献9の技法では、64APSKの新たな信号点配置として、ユークリッド距離の拡大の観点から4つの同心円上における各信号点の配置個数を最適化し、当該4つの同心円のいずれかに各信号点の振幅値をほぼ一致させ、各信号点の位相値を調整したものとしている。一方、本発明に係る64APSKの更に新たな信号点配置では、5つの同心円を基準としながら、各信号点の振幅値を当該5つの同心円上へと拘束することなく、ユークリッド距離の拡大の観点から最大振幅値を既存の64APSKと同等としつつ各信号点の配置を最適化したものとしている。
また、本発明に係る64APSKの更に新たな信号点配置を利用した集合分割法によるビット割り当てでは、式(1)に基づく計算法に基づき最適化されたビット割り当てから上述した所定の信号電力対雑音電力比を満たすようビット入れ替えを施したものとすることで、ビット誤り率をより抑えることができる。
更に、本発明に係る当該64APSKの新たな信号点配置及び新たな集合分割法によるビット割り当てを基にした誤り訂正符号では、LDPC符号とBCH符号による連接符号として6スロットのスロット構成について、その全体のLDPC符号の平均符号化率を4/5を満たすものとし、当該6スロットにおける個々のスロットのLDPC符号化率を表8に示すように定義し、集合分割法におけるLDPC符号の検査行列初期値テーブルを最適化したものとすることで、伝送性能をより向上させることができる。
これによって、本発明に係る一実施形態の送信装置10及び受信装置20の構成では、非特許文献9の技法に対しても0.11dBの性能改善が可能となっている。
以上、特定の実施形態の例を挙げて本発明を説明したが、本発明は前述の実施形態の例に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。従って、本発明に係る送信装置及び受信装置は、上述した実施形態の例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載によってのみ制限される。
本発明によれば、12GHz帯衛星放送で1つの衛星中継器につき利用可能な帯域幅である34.5MHzを満たしつつ、64APSKを用いてデジタルデータを伝送する際に伝送ビットレートとして150Mbps以上となる伝送システムを実現可能となり、尚且つ誤り訂正符号と多値変調(64APSK)の組み合わせにおける符号化変調の性能を向上させ、白色雑音下における伝送性能を向上させることが可能となるので、誤り訂正符号と多値変調(64APSK)を利用する任意の用途に有用である。
10 送信装置
11 シリアル/パラレル変換部
12 誤り訂正符号化部
12‐1 第1誤り訂正符号化部
12‐2 第2誤り訂正符号化部
12‐3 第3誤り訂正符号化部
12‐4 第4誤り訂正符号化部
12‐5 第5誤り訂正符号化部
12‐6 第6誤り訂正符号化部
13 符号化率設定部
14 マッピング部
15 直交変調部
16 符号化率判別信号多重部
20 受信装置
21 直交復調部
22‐1 第1ビット対数尤度比計算部
22‐2 第2ビット対数尤度比計算部
22‐3 第3ビット対数尤度比計算部
22‐4 第4ビット対数尤度比計算部
22‐5 第5ビット対数尤度比計算部
22‐6 第6ビット対数尤度比計算部
23‐1 第1ビット誤り訂正復号部
23‐2 第2ビット誤り訂正復号部
23‐3 第3ビット誤り訂正復号部
23‐4 第4ビット誤り訂正復号部
23‐5 第5ビット誤り訂正復号部
23‐6 第6ビット誤り訂正復号部
24 パラレル/シリアル変換部
25 符号化率判別部

Claims (19)

  1. デジタルデータの伝送を行う送信装置であって、
    全体の平均符号化率を4/5としたLDPC符号による符号化後のシンボルについて64APSKの変調方式における信号点配置として、
    Figure 0006871732
    に示すIQ信号のマッピングを行うマッピング手段を備えることを特徴とする送信装置。
  2. 前記信号点配置に対する前記シンボルを構成する各ビットのビット割り当ては、
    Figure 0006871732
    に示すよう構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の送信装置。
  3. 前記マッピング手段により前記信号点配置及び前記シンボルを構成する各ビットのビット割り当てを行うデジタルデータの伝送を行う送信装置であって、
    変調方式として64APSK及びLDPC平均符号化率として96/120を適用することとし、LDPC符号及びBCH符号から構成される連接符号と、変調に用いる信号点へのシンボルの割り当てを行い、当該連接符号はシンボルを構成する各ビットの所要訂正能力に応じて定められた所定数の符号化率を有し、当該集合分割法におけるシンボル構成ビットの各ビットに対してLDPC符号の符号化をするにあたり、第1ビット(最上位ビット)から第6ビット(最下位ビット)の順に、第1ビットから第5ビットについては、各ビットのBER特性に応じた符号化率を有するLDPC符号により符号化し、第6ビットについてはLDPC符号を適用せず所定のBCH符号で符号化するよう構成したことを特徴とする、請求項2に記載の送信装置。
  4. 前記LDPC符号の符号長が44880ビットであることを特徴とする、請求項3に記載の送信装置。
  5. 前記BCH符号がBCH(65535,65343)短縮符号、又はBCH(65535,65167)短縮符号であることを特徴とする、請求項3又は4に記載の送信装置。
  6. 前記BCH符号がBCH(65535,65343)短縮符号である場合に、符号系列を構成する情報ビットがすべてバイト単位で構成されることを特徴とする、請求項3から5のいずれか一項に記載の送信装置。
  7. 前記LDPC符号は、前記LDPC平均符号化率96/120の64APSK用のシンボル構成ビットの6ビットについて、最上位ビットである第1ビットに46/120、第2ビットに80/120、第3ビットに97/120、第4ビットに117/120、第5ビットに116/120、最下位ビットである第ビットに120/120(LDPCパリティなし)の符号化率を有することを特徴とする、請求項3から6のいずれか一項に記載の送信装置。
  8. 前記直交変調手段は、前記LDPC符号及びBCH符号のうち1以上の符号化率に関する情報を、伝送多重制御信号により伝送する符号化率判別信号多重手段を備えることを特徴とする、請求項3から7のいずれか一項に記載の送信装置。
  9. 前記誤り訂正符号化手段は、符号化率毎に固有の検査行列を用いて当該デジタルデータをLDPC符号化する符号化器を備え、前記符号化器は、44880ビットからなる符号長で符号化率毎に予め定めた検査行列初期値テーブルを初期値として、符号化率46/120に応じた情報長に対応する部分行列の1の要素を、列方向に374列毎の周期で配置して構成した検査行列を用いてLDPC符号化を行う手段を有し、前記符号化率46/120の検査行列初期値テーブルは、
    Figure 0006871732
    からなることを特徴とする、請求項7或いは請求項7を引用する請求項8に記載の送信装置。
  10. 前記誤り訂正符号化手段は、符号化率毎に固有の検査行列を用いて当該デジタルデータをLDPC符号化する符号化器を備え、前記符号化器は、44880ビットからなる符号長で符号化率毎に予め定めた検査行列初期値テーブルを初期値として、符号化率80/120に応じた情報長に対応する部分行列の1の要素を、列方向に374列毎の周期で配置して構成した検査行列を用いてLDPC符号化を行う手段を有し、前記符号化率80/120の検査行列初期値テーブルは、
    Figure 0006871732
    Figure 0006871732
    からなることを特徴とする、請求項7或いは請求項7を引用する請求項8と9のいずれか一項に記載の送信装置。
  11. 前記誤り訂正符号化手段は、符号化率毎に固有の検査行列を用いて当該デジタルデータをLDPC符号化する符号化器を備え、前記符号化器は、44880ビットからなる符号長で符号化率毎に予め定めた検査行列初期値テーブルを初期値として、符号化率97/120に応じた情報長に対応する部分行列の1の要素を、列方向に374列毎の周期で配置して構成した検査行列を用いてLDPC符号化を行う手段を有し、前記符号化率97/120の検査行列初期値テーブルは、
    Figure 0006871732
    Figure 0006871732
    からなることを特徴とする、請求項7或いは請求項7を引用する請求項8から10のいずれか一項に記載の送信装置。
  12. 前記誤り訂正符号化手段は、符号化率毎に固有の検査行列を用いて当該デジタルデータをLDPC符号化する符号化器を備え、前記符号化器は、44880ビットからなる符号長で符号化率毎に予め定めた検査行列初期値テーブルを初期値として、符号化率117/120に応じた情報長に対応する部分行列の1の要素を、列方向に374列毎の周期で配置して構成した検査行列を用いてLDPC符号化を行う手段を有し、前記符号化率117/120の検査行列初期値テーブルは、
    Figure 0006871732
    Figure 0006871732
    からなることを特徴とする、請求項7、或いは請求項7を引用する請求項8から11のいずれか一項に記載の送信装置。
  13. 前記誤り訂正符号化手段は、符号化率毎に固有の検査行列を用いて当該デジタルデータをLDPC符号化する符号化器を備え、前記符号化器は、44880ビットからなる符号長で符号化率毎に予め定めた検査行列初期値テーブルを初期値として、符号化率116/120に応じた情報長に対応する部分行列の1の要素を、列方向に374列毎の周期で配置して構成した検査行列を用いてLDPC符号化を行う手段を有し、前記符号化率116/120の検査行列初期値テーブルは、
    Figure 0006871732
    Figure 0006871732
    からなることを特徴とする、請求項7、或いは請求項7を引用する請求項8から12のいずれか一項に記載の送信装置。
  14. 請求項1から13のいずれか一項に記載の送信装置により送信された64APSKのIQ信号に基づく変調波信号を受信し、前記64APSKの信号点配置に対応する直交復調処理を施す手段を備えることを特徴とする受信装置。
  15. デジタルデータの受信装置であって、集合分割法によりLDPC符号及びBCH符号から構成される連接符号化を施した64APSKの変調波信号を直交復調し、受信信号点系列を出力する直交復調手段と、前記64APSKを構成可能なよう、6ビットで分割可能な複数の符号系列からなるシンボル構成ビットを前記受信信号点系列から取得し、ビット毎に定められたLDPC符号の符号化率を用いてLDPC復号処理を施すとともに、BCH復号処理を施す復号手段とを備え、
    前記ビット毎に定められたLDPC符号の符号化率は、前記シンボル構成ビットの最上位ビットから最下位ビットへのビット順に当該集合分割法により分割されるシンボルの所要訂正能力に応じて該ビット毎に定められ、且つ該ビット毎に定められたLDPC符号の符号化率のLDPC平均符号化率が96/120となるよう構成されていることを特徴とする、請求項14に記載の受信装置。
  16. 前記復号手段は、当該シンボルを構成する各ビットをLDPC復号する際に、第1ビット、第2ビット、第3ビット、第4ビット、第5ビット、第6ビットの順に、ビット毎の訂正能力に応じたLDPC符号に用いた検査行列によりLDPC復号処理を行うことを特徴とする、請求項15に記載の受信装置。
  17. 前記復号手段は、前記LDPC符号及びBCH符号のうち1以上の符号化率情報について、伝送多重制御信号に基づいて判別する符号化率判別手段を備えることを特徴とする、請求項15又は16に記載の受信装置。
  18. 請求項3から13のいずれか一項に記載の送信装置から送信された変調波信号を受信して、前記集合分割法におけるシンボル構成ビットの各ビットに対して個別に設定された前記LDPC符号の符号化率に基づいて復号することを特徴とする受信装置。
  19. 請求項9から13のいずれか一項に記載の送信装置から送信された変調波信号を受信して、前記集合分割法におけるシンボル構成ビットの各ビットに対して個別に設定された前記LDPC符号の符号化率と前記検査行列に基づいて復号することを特徴とする受信装置。
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