JP7132725B2 - 送信装置及び受信装置 - Google Patents

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本発明は、衛星放送及び地上放送並びに固定通信及び移動通信の技術分野に関するものであり、特に、デジタルデータの送信装置及び受信装置に関する。
白色雑音下での伝送性能を向上させる技法として、デジタル変調において、誤り訂正符号の強さと変調マッピングのビットとを適切に組み合わせることで、伝送性能の向上を可能とする符号化変調技術が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
この非特許文献1等に記載される符号化変調技術は、日本の衛星デジタル放送規格ISDB-S(例えば、非特許文献2参照)でも採用されており、伝送性能の向上に寄与する技法として実績がある。
非特許文献1に記載される技法の基本的な原理は、シンボルにビットをマッピングした後の信号点間のユークリッド距離を考慮し、シンボルを構成するビット(以下、シンボル構成ビットと呼ぶ)のうち、ユークリッド距離が互いに短い信号点間で1/0が反転するビットに対しては強い誤り訂正を施し、ユークリッド距離が互いに長い信号点間で1/0が反転するビットに対しては逆に弱い誤り訂正を施す、又は符号化処理を施さないことによって、全体の情報効率を維持しつつ、雑音耐性を向上させる、というものである。
また、非特許文献1においては、8PSK(phase-shift keying)を例とした集合分割法とよばれる信号点へのシンボル割り当て方法が提案されている。集合分割法は、ビット毎に分割可能な複数の符号系列を入力シンボル系列とし、該入力シンボル系列のシンボル構成ビットを、一様に信号点間の最小ユークリッド距離が拡大するように分割して、変調に用いる信号点へのシンボルの割り当てを行う伝送方式である。
ところで、欧州の衛星デジタル放送方式であるDVB-S2(非特許文献3参照)、DVB-S2X(非特許文献4参照)やARIB STD-B44に記載の高度広帯域衛星デジタル放送の伝送方式(以下、高度衛星放送方式と呼ぶ。例えば、非特許文献5参照)においては、信号点へのシンボルの割り当て技法としてグレイコードが採用されている。
尚、64APSKの従来技法であるDVB-S2X規格(非特許文献4参照)のうち、符号化率7/9、4/5及び5/6に適用されるシンボルへのビット割り当て例を図19に示す。図19では、6ビットの割り当ては左から順に第1ビット(a1)、第2ビット(a2)、…、第6ビット(a6)とし、左から3ビット毎に8進数表記(例点64=110:100)で表記している。
ただし、グレイコードは、BPSK及びQPSKにおいてはビット毎の訂正能力は一様であるが、8PSK以上の多値変調においては、シンボルに含まれるビット間の誤り訂正能力が不均一となることから、所定の符号化率において伝送性能を向上する際の障害となっている。
このため、グレイコードによる上記の問題を改善するべく、当該集合分割法による伝送方式を更に改善し、各ビットの訂正能力が異なる場合の伝送性能を向上させる技法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、グレイコード又は集合分割法による伝送方式における64APSKの符号化変調に関する新たな信号点配置が提案され、特に集合分割法による伝送方式における新たなビット割り当てを提案するとともに、当該新たな信号点配置及びビット割り当てに基づく誤り訂正符号の性能改善について開示されている(例えば、非特許文献6~9参照)。
より具体的に、代表して非特許文献9の技法では、64APSKの新たな信号点配置として、ユークリッド距離の拡大の観点から4つの同心円上における各信号点の配置個数を最適化し、当該4つの同心円のいずれかに各信号点の振幅値をほぼ一致させ、各信号点の位相値を調整したものとしている。
そして、非特許文献9の技法では、当該64APSKの新たな信号点配置を利用した集合分割法によるビット割り当てとして、所定の計算法に基づき最適化されたビット割り当てから所定の信号電力対雑音電力比を満たすようビット入れ替えを施したものとしている。
更に、非特許文献9の技法では、当該64APSKの新たな信号点配置及び新たな集合分割法によるビット割り当てを基に、誤り訂正符号として、LDPC符号とBCH符号による連接符号として6スロットのスロット構成について、その全体のLDPC符号の平均符号化率を4/5を満たすものとし、当該6スロットにおける個々のスロットのLDPC符号化率を定義し、集合分割法におけるLDPC符号の検査行列初期値テーブルを最適化したものとしている。
特開2014-155195号公報
G. Ungerboeck, "Channel coding with multilevel/phase signals", IEEE Transaction Information Theory, Vol.IT-28, No.1, 1982年1月,p.55-67 "衛星デジタル放送の伝送方式 標準規格 ARIB STD-B20 3.0版"、平成13年5月31日改定、ARIB Digital Video Broadcasting (DVB), "Second generation framing structure, channel coding and modulation systems for Broadcasting, Interactive Services, News Gathering and other broadband satellite applications(DVB-S2)" , Final draft ETSI EN 302 307 V1.2.1(2009-04) Digital Video Broadcasting (DVB), "Second generation framing structure, channel coding and modulation systems for Broadcasting, Interactive Services, News Gathering and other broadband satellite applications; Part2: DVB-S2 Extensions(DVB-S2X)" , Draft ETSI EN 302 307-2 V1.1.1(2014-10) "高度広帯域衛星デジタル放送の伝送方式 標準規格 ARIB STD-B44 2.1版"、平成28年3月25日改定、ARIB 小泉雄貴・鈴木陽一・小島政明・斎藤恭一・田中祥次,"64APSK符号化変調の検討(その1)-64APSK 信号点配置の検討-"、電子情報通信学会、2016年ソサイエティ大会講演論文集、B-5-21, 2016, p291、2016年9月20日発表 小泉雄貴・鈴木陽一・小島政明・斎藤恭一・田中祥次,"64APSK符号化変調の検討-64APSK 符号化変調のビット割り当てに関する検討-"、映像情報メディア学会、年次大会講演予稿集、32C-1, 2016、2016年9月2日発表 鈴木陽一・小泉雄貴・小島政明・斎藤恭一・田中祥次,"64APSK符号化変調の検討(その2)-LDPC符号化率最適化による性能改善-"、電子情報通信学会、2016年ソサイエティ大会講演論文集、B-5-22,2016, p292、2016年9月20日発表 Yuki Koizumi, Yoichi Suzuki, Masaaki Kojima, Kyoichi Saito, Shoji Tanaka, "A study on 64APSK Coded Modulation"、[online]、信学技報(IEICE Tech. Rep.), vol. 116, no. 243, SAT2016-55, pp. 51-56, 2016年10月6日発行、[平成29年8月1日検索]、インターネット〈URL: http://www.ieice.org/ken/paper/20161013cblh/eng/〉
非特許文献6~9は、白色雑音下において64APSK符号化変調の所要C/Nを改善する技法である。一方、衛星伝送においては、衛星中継器で生じる非線形歪が所要C/Nを劣化させる要因となる。また非線形歪を受けた信号は受信装置で最小二乗誤差規範による適応等化処理を行うことが有効である。
例えば12GHz帯の衛星放送における非線形伝送路の対象機器として、典型的なものに、放送衛星に搭載される衛星中継器に設けられる入力フィルタ(IMUXフィルタ)、電力増幅器(TWTA)、及び出力フィルタ(OMUXフィルタ)がある。
IMUXフィルタは、各チャンネル周波数に対応した帯域通過フィルタであり、地上放送局から受信した複数チャンネルの変調波信号のうち1チャンネル分の帯域成分のみをそれぞれ抽出し、それぞれのTWTAに出力する。尚、地上放送局では、送信装置からの変調波信号を大電力増幅器(HPA)により電力増幅し、衛星中継器に向けてアップリンクしている。
TWTAは、抽出した1チャンネル分の変調波信号について電力増幅を行い、OMUXフィルタに出力する。
OMUXフィルタは、各チャンネル周波数に対応した帯域通過フィルタであり、TWTAによって電力増幅した変調波信号に対し、1チャンネル分の帯域成分のみを抽出し、不要周波数成分を抑圧した変調波信号を放送波信号として生成し、地上の受信装置に向けて出力する。
本来、TWTAは入力信号と出力信号との間の振幅及び位相の関係が比例関係となる入出力特性で電力増幅処理することが望ましい。しかしながら、この入出力特性は、実際には入力信号の利得が大きくなると出力信号の利得が低下する非線形性(AM‐AM特性)を有し、同時に入力信号に対する出力信号の位相も回転し非線形性(AM‐PM特性)を有する。従って、入力信号の利得が或るレベル内であれば出力信号の利得もほぼ線形の出力レベルとなるが、入力信号の利得が或るレベルを超えると、出力レベルが逆に低下する現象が生じる。このような出力レベルの低下が起こる直前の動作点を、一般に、出力飽和点という。また、この出力飽和点から入力レベルを下げて運用する場合を入力バックオフ(IBO)といい、同様に、入力レベルを絞って、出力レベルを下げた状態で運用する場合を出力バックオフ(OBO)という。とりわけ、APSKの場合、振幅・位相の信号点配置において複数の振幅を持つ信号点が存在するため、PSK変調と比較してTWTAの非線形性によって所要C/Nの劣化を起こしやすい。
また、IMUXフィルタ及びOMUXフィルタは、帯域成分を抽出及び波形生成するという観点から、変調波帯域内の周波数において振幅差(周波数‐振幅特性)や群遅延差(周波数‐群遅延特性)が存在する。これらの差は帯域内周波数において不均―となるため、時間軸上でみたときにシンボル遷移に依存した異なる遅延となる。このため、シンボル間での干渉(ISI)を引き起こし、信号点としての広がりとなるため、所要C/Nが劣化することになる。
この非線形伝送路で生じる非線形歪を補償するため受信信号に対して適応等化処理を行う。適応等化は、既知の変調方式によって定める理想信号点配置と非線形歪を受けた受信信号の誤差ベクトルを算出し、LMS(Least Mean Square)法により適応等化器のフィルタ係数を更新することで、非線形歪補償を行う。
ただし、非線形歪を受けた64APSK符号化変調を適応等化処理する際、信号点の振幅に応じて等化性能が異なる。そのため、非線形歪の影響を受けた受信信号を適応等化処理する衛星伝送システムにおいては、白色雑音下で設計した非特許文献6~9の64APSK符号化変調は、衛星伝送システムに最適な伝送方式ではない。
従って、非線形伝送路を経てデジタルデータを送信する送信装置では、変調時のマッピングに係る信号点配置及びビット割り当ての最適化を行う必要がある。同様に、非線形伝送路を経てデジタルデータを受信する受信装置では、当該最適化されたマッピングに係る信号点配置及びビット割り当てに従って復調する必要がある。
そこで、本発明の目的は、上述の問題に鑑みて、非線形伝送路において、白色雑音下で最適化した非特許文献6~9の64APSK符号化変調よりも所要C/Nを改善させ、非線形歪による影響と受信装置で適用する適応等化の性能を考慮した64APSKを用いてデジタルデータを伝送可能とする送信装置及び受信装置を提供することにある。
本発明による第1態様の送信装置は、デジタルデータの伝送を行う送信装置であって、伝送するデータに対しLDPC符号を一部に含みBCH符号から構成される連接符号からなる所定の誤り訂正符号化処理を施し、64APSKの変調方式に適合するシンボルを生成する誤り訂正符号化手段と、前記誤り訂正符号化手段により符号化したシンボルについて64APSKの変調方式における信号点配置として、非線形歪及び受信側の適応等化性能を考慮して定めた4つの同心円を半径の小さい方から順に第1円、第2円、第3円、及び第4円と定義し、前記第1円上の信号点数を12、前記第2円上の信号点数を16、前記第3円上の信号点数を16、及び前記第4円上の信号点数を20とし、前記信号点配置における位相角として、前記第1円についてはI軸の基準位相0度に対し左回りで22度の位置から30度間隔とし、前記第2円についてはI軸の基準位相0度に対し左回りで22.55度の位置から22.5度間隔とし、前記第3円についてはI軸の基準位相0度に対し左回りで11.45度の位置から22.5度間隔とし、前記第4円についてはI軸の基準位相0度に対し左回りで11.3度の位置から18度間隔とし、前記信号点配置における半径比として、前記第1円、第2円、第3円、及び第4円の各半径をそれぞれr1,r2,r3,r4と定義し、r1に対して半径比をγ1=r2/r1、γ2=r3/r1、γ3=r4/r1と定義したとき、非線形伝送路で生じる非線形歪の影響を低減させるべく、γ1=2.02、γ2=2.98、γ3=4.14とした信号点配置に対し、まず、集合分割法に基づいて、所定の計算法、所定の信号電力対雑音電力比において信号分割後の伝送路容量が最大となるようにビット割り当てを行い、次に、64APSKのシンボルの各ビットのBERがLDPC符号適用範囲内又はBCH符号のみで誤り訂正可能となるようビット入れ替えを施した、ビット割り当てに従って、前記シンボルを構成するビットを割り当てることによりIQ信号のマッピングを行うマッピング手段と、前記マッピング手段によりマッピングを行ったシンボルを64APSKの変調方式により変調し、非線形伝送路を経て適応等化処理を行う受信装置に向けて変調波信号を送信する直交変調手段と、を備えることを特徴とする。
更に、本発明による第2態様の送信装置は、デジタルデータの伝送を行う送信装置であって、伝送するデータに対しLDPC符号を一部に含みBCH符号から構成される連接符号からなる所定の誤り訂正符号化処理を施し、64APSKの変調方式に適合するシンボルを生成する誤り訂正符号化手段と、前記誤り訂正符号化手段により符号化したシンボルについて64APSKの変調方式における信号点配置として、非線形歪及び受信側の適応等化性能を考慮して定めた4つの同心円を半径の小さい方から順に第1円、第2円、第3円、及び第4円と定義し、前記第1円上の信号点数を8、前記第2円上の信号点数を16、前記第3円上の信号点数を20、及び前記第4円上の信号点数を20とし、前記信号点配置における位相角として、前記第1円についてはI軸の基準位相0度に対し左回りで58.4度の位置から45度間隔とし、前記第2円についてはI軸の基準位相0度に対し左回りで14.55度の位置から22.5度間隔とし、前記第3円についてはI軸の基準位相0度に対し左回りで18度の位置から18度間隔とし、前記第4円についてはI軸の基準位相0度に対し左回りで9度の位置から18度間隔とし、前記信号点配置における半径比として、前記第1円、第2円、第3円、及び第4円の各半径をそれぞれr1,r2,r3,r4と定義し、r1に対して半径比をγ1=r2/r1、γ2=r3/r1、γ3=r4/r1と定義したとき、非線形伝送路で生じる非線形歪の影響を低減させるべく、γ1=2.10、γ2=3.16、γ3=4.49とした信号点配置に対し、まず、集合分割法に基づいて、所定の計算法、所定の信号電力対雑音電力比において信号分割後の伝送路容量が最大となるようにビット割り当てを行い、次に、64APSKのシンボルの各ビットのBERがLDPC符号適用範囲内又はBCH符号のみで誤り訂正可能となるようビット入れ替えを施した、ビット割り当てに従って、前記シンボルを構成するビットを割り当てることによりIQ信号のマッピングを行うマッピング手段と、前記マッピング手段によりマッピングを行ったシンボルを64APSKの変調方式により変調し、非線形伝送路を経て適応等化処理を行う受信装置に向けて変調波信号を送信する直交変調手段と、を備えることを特徴とする。
更に、本発明の受信装置は、本発明による第1又は第2態様の送信装置により送信された64APSKのIQ信号に基づく変調波信号を、非線形伝送路を経て受信し、前記変調波信号に対し前記64APSKの信号点配置に対応する直交復調処理を施して復調信号を生成する直交復調手段と、前記復調信号に対し適応等化処理を施すことにより、前記非線形伝送路に起因する歪を補償した受信信号点系列を出力する適応等化手段と、前記64APSKのシンボルのビット毎に前記所定の誤り訂正符号化処理に対応する復号処理を施す復号手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、既存技術と比較して、64APSKを用いてデジタルデータを伝送する際、例えば12GHz帯衛星中継器特性を模擬した非線形伝送路における非線形歪と受信側での適応等化性能を考慮した信号点配置を適用し、尚且つ伝送路容量を基準にビット割り当てを行うことで、集合分割法による信号点分割後、ユークリッド距離をより拡大することができ、全体の伝送性能を改善することができる。またLDPC符号の訂正能力を考慮したビット入れ替えにより、64APSK符号化変調の信号点へビット割り当てを行うことで、伝送性能を改善させることができる。
本発明による第1又は第2実施形態の送信装置及び受信装置の構成例を示す図である。 (a)は非特許文献9の技法に係る送信信号点及び非線形伝送路を介する受信信号点のコンスタレーションを示す図であり、(b)は本発明による第1実施形態に係る送信信号点及び非線形伝送路を介する受信信号点のコンスタレーションを示す図である。 本発明による第1実施形態に係る64APSKの信号点配置設計の概要を示す図である。 本発明による第1実施形態に係る64APSKの伝送路容量を基準とした第1ビット~第6ビットまでのビット割り当て結果を示す図である。 本発明による第1実施形態に係る64APSKのビット毎の誤り訂正前のC/N対ビット誤り率特性を示す図である。 本発明による第1実施形態に係る64APSKのビット入替え後の第1ビット~第6ビットまでのビット割り当て結果を示す図である。 本発明による第1実施形態に係る64APSKのビット入替え後のビット毎の誤り訂正前のC/N対ビット誤り率特性を示す図である。 (a)乃至(f)は、本発明による第1実施形態に係る64APSKビット入替え後の第1ビット~第6ビットまでの分割過程を示す図である。 本発明による第1実施形態に係る第1ビットLDPC符号化率57/120、第2ビットLDPC符号化率64/120、第3ビットLDPC符号化率105/120、第4ビットLDPC符号化率117/120、第5ビットLDPC符号化率120/120(LDPCパリティ無し)、第6ビットLDPC符号化率113/120、及びBCH(65535,65167)短縮符号の場合のスロット構成例を示す図である。 本発明による第1実施形態に係る実施例と従来技法を対比するC/N対ビット誤り率特性を示す図である。 (a)は非特許文献9の技法に係る送信信号点及び非線形伝送路を介する受信信号点のコンスタレーションを示す図であり、(b)は本発明による第2実施形態に係る送信信号点及び非線形伝送路を介する受信信号点のコンスタレーションを示す図である。 本発明による第2実施形態に係る64APSKの伝送路容量を基準とした第1ビット~第6ビットまでのビット割り当て結果を示す図である。 本発明による第2実施形態に係る64APSKのビット毎の誤り訂正前のC/N対ビット誤り率特性を示す図である。 本発明による第2実施形態に係る64APSKのビット入替え後の第1ビット~第6ビットまでのビット割り当て結果を示す図である。 本発明による第2実施形態に係る64APSKのビット入替え後のビット毎の誤り訂正前のC/N対ビット誤り率特性を示す図である。 (a)乃至(f)は、本発明による第2実施形態に係る64APSKビット入替え後の第1ビット~第6ビットまでの分割過程を示す図である。 本発明による第2実施形態に係る第1ビットLDPC符号化率61/120、第2ビットLDPC符号化率63/120、第3ビットLDPC符号化率101/120、第4ビットLDPC符号化率115/120、第5ビットLDPC符号化率116/120、第6ビットLDPC符号化率120/120(LDPCパリティ無し)、及びBCH(65535,65167)短縮符号の場合のスロット構成例を示す図である。 本発明による第2実施形態に係る実施例と従来技法を対比するC/N対ビット誤り率特性を示す図である。 従来技術のDVB-S2Xのビット割り当てを示す図である。
以下、図1~図10を参照して第1実施形態の伝送システムについて説明し、図11~図19を参照して第2実施形態の伝送システムについて説明する。尚、図1に示す送信装置10及び受信装置20のブロック図は、第1又は第2実施形態の伝送システムとして共通に説明する。
〔第1実施形態〕
まず、図1を参照して、第1実施形態の伝送システムにおける送信装置10及び受信装置20について説明する。尚、実際の送信装置10は、誤り訂正符号の先頭を識別するために変調波信号に同期信号を多重する機能、ISDB-S等に採用されている伝送方式の設定等の情報を受信機に予告するための伝送多重制御信号(TMCC信号とも呼ぶ)を変調波信号に多重する機能などを有する。また、実際の受信装置20には、変調波信号に多重された同期信号を検出し誤り訂正符号の先頭を検出する同期検出機能や、伝送多重制御信号から伝送方式の設定等の情報を検出して変調方式や符号化率等の設定を行う制御機能などを有するが、その詳細な図示を省略している。
(装置構成)
〔送信装置〕
図1を参照するに、第1実施形態の送信装置10は、前方向誤り訂正方式の送信装置であり、誤り訂正符号化部11と、マッピング部12と、直交変調部13とを備える。即ち、送信装置10の機能ブロック構成は、グレイコードや集合分割法による符号化変調送信装置と変わらないが、マッピング部12が従来技法と異なる。
誤り訂正符号化部11は、伝送するデータに対し、外符号をBCH符号、内符号をLDPC符号とする連接符号で構成された誤り訂正処理を施しシンボルを構成してマッピング部12に出力する。
第1実施形態のマッピング部12は、誤り訂正符号化部11による符号化後の信号を入力シンボル系列とし、シンボルに対応した信号点のI軸及びQ軸の振幅値をIQ信号(同相成分I及び直交位相成分Qからなる複素信号)の信号点系列として直交変調部13に出力する。ここで、第1実施形態のマッピング部12による64APSKの信号点配置は、図2を参照して後述するように、非線形歪と受信装置の適応等化性能を考慮して非特許文献9の信号点配置から第3円の信号点を2点、第4円へ振り分けた信号点配置である。ビット割り当てに関しては集合分割後の伝送路容量が所定の信号電力対雑音電力比(実施例では、C/N=16dB)で最大となるものとなっている。そして、この信号点配置に基づくビット割り当て例として、図6には、本発明による第1実施形態に係る64APSKにおける集合分割法を適用した場合のシンボルへのビット割り当て例を示している。また、図6に示すマッピングによる集合分割法を適用した場合の、64APSKの集合分割のプロセスを図8に示す。即ち、本発明に係るマッピングに用いるシンボルと信号点との対応関係は、図8(a)から図8(f)で図示する順番で、シンボル構成ビットにおける各ビットの分割を進めながら割り当てる集合分割法を用いる。
従って、マッピング部12は、上記対応関係に基づいて、複数の符号系列からなる入力シンボル系列を信号点系列に変換するシンボル/信号点変換手段として機能する。
直交変調部13は、マッピング部12により生成されたIQ信号に対して、ロールオフフィルタ処理を実行後、直交変調を施した変調波信号を生成し、外部の伝送路に伝送する。本件における伝送路は、例えば12GHz帯衛星中継器を介する非線形伝送路である。
〔受信装置〕
第1実施形態の受信装置20は、前方向誤り訂正方式の受信装置であり、直交復調部21と、デマッピング部22と、誤り訂正復号部23と、適応等化部24とを備える。即ち、受信装置20の機能ブロック構成は、グレイコードや集合分割法による符号化変調受信装置と変わらないが、直交復調部21及びデマッピング部22における直交復調処理が従来技法と異なる。
直交復調部21は、IQ信号の信号点系列を変調した64APSKの変調波信号を、非線形伝送路を介して送信装置10から受信して、その変調波信号に対し64APSKの信号点配置に対応する直交復調処理を施して復調信号を生成し適応等化部24に出力する。
適応等化部24は、前記復調信号に対し適応等化処理を施すことにより、前記非線形伝送路に起因する歪を補償した受信信号点系列をデマッピング部22に出力する。
デマッピング部22は、直交復調部21により復調した信号に対し、送信側のマッピング部12におけるデマッピング処理を施して、誤り訂正符号化部11による符号化後の信号を復元し、誤り訂正復号部23に出力する。
誤り訂正復号部23は、デマッピング部22により復元した誤り訂正前の信号に対し、送信側の誤り訂正符号化部11に対応した誤り訂正復号処理を施して、データを復元して外部に出力する。
(第1実施形態の64APSKの信号点配置)
ここで、第1実施形態のマッピング部12における64APSKの信号点配置とビット割り当てについて詳細に説明する。解決すべき課題として上述したように、衛星伝送システムにおいては衛星中継器で生じる非線形歪および受信装置の適応等化性能を考慮した信号点配置を設計することで、非特許文献9で示すような白色雑音下において最適化した信号点配置を適用した場合より、伝送性能を改善できる。
そこで、衛星伝送システムにおける64APSK符号化変調の性能改善のために、非線形歪および受信装置の適応等化性能を考慮した信号点配置の設計を検討することとした。図2(a)は非線形伝送路を通過させた場合の非特許文献9に示す受信信号点と送信信号点である。この受信信号点は非線形歪の影響を受けた後、適応等化処理を施したものである。ここで、4つの同心円を半径の小さい方から順に第1円、第2円、第3円、及び第4円と定義したとき、第2円、第3円の受信信号点に着目すると、送信信号点周辺から外れている受信信号点が多数確認される。第2円、第3円の信号点は等化の誤差の影響を受けており、受信性能を評価する指標のひとつであるMERを劣化させていることがわかる。そこで、本発明による第1実施形態では、図2(b)に示すように、非特許文献9の第3円の信号点を2点、等化誤差の少ない第4円に振り分ける。その後、後述する伝送路容量が最大となるよう位相及び半径比を設計した。以上より非線形歪及び受信装置の適応等化性能を考慮した信号点配置を適用することで、非線形伝送路における性能改善が可能である。
位相及び半径比の設計基準として変調方式を限定したシャノン限界である伝送路容量T(式(1))を利用する。伝送路容量TはAWGN伝送路において送信シンボルx、受信シンボルyとしたとき式 (1)で定義される。Mは信号点数、p(y|x)は式(2)で示されるC/Nと信号点間の最小ユークリッド距離から決まる遷移確率密度関数、σは白色雑音電力である。式(1)の第一項は受信シンボルyの平均情報量であり信号点数Mから決まる。式(1)の第二項はある送信シンボルxを送信したとき、受信シンボルがyとなる平均情報量を示している。
Figure 0007132725000001
Figure 0007132725000002
ここで伝送路容量Tを最大化させることを考えると、信号点数M及びC/Nを固定した場合、式(1)の第二項の値を最小化すればよい。このとき式(1)の第二項は信号点間の最小ユークリッド距離の関数となり、最小ユークリッド距離が大きくなるほど第二項が小さくなる。よって式 (1)における伝送路容量Tを最大化することは、信号点間の最小ユークリッド距離を拡大することと等価である。信号点間の最小ユークリッド距離を拡大することにより、ある受信シンボルが隣接する他のシンボルとして誤って受信されてしまう可能性を低くすることができ、受信後の誤り率改善につながる。
以上より非線形歪及び受信装置の適応等化性能を考慮した信号点配置を設計することで、等化誤差が生じやすい第3円の信号点数を減らすことができ、非線形伝送路における多値変調方式の伝送性能改善につながる。具体的な信号点配置の設計方法としては、円周上に配置する信号点数は非特許文献9の信号点配置において第3円の信号点を2点、第4円に振り分け、信号点の位相、円周間の半径比に関しては式(1)に示す伝送路容量が最大となるようそれぞれの値を設計した。
より具体的に、本発明の64APSKの信号点配置設計については、円周上に配置する信号点数については、非線形歪及び受信装置の適応等化性能を考慮し設計を行い、位相、半径比については信号点数M=64、設計C/N=16dBとし式(1)により計算した伝送路容量が最大となるよう設計した。設計C/Nは64APSK(LDPC符号化率4/5)の理論限界C/N=14.9dBに対し、約1dBのギャップを性能目標としC/N=16dBとした。
設計パラメータは、図3に示すように、(a)第1円~第4円の各々の信号点配置上の信号点数、(b)第1円~第4円の各々の信号点の位相(I軸の基準位相0度に対し左回りで各円における最初の位相θ1~θ4と位相間隔θ1~θ4)、(c)第1円~第4円に関する円周間の半径比(γ1~γ3)とし、伝送路容量が最大となるようそれぞれの設計パラメータを決定した。尚、第1円~第4円の各半径をそれぞれr1~r4とし、r1を基準に半径比をγ1=r2/r1, γ2=r3/r1, γ3=r4/r1と定義した。
設計した64APSKの信号点配置を表1に示す。尚、表1は、本設計により生成した送信電力1で規格化したIQ信号の信号点座標を示している。また、表1の信号点配置に対応して最適化された各設計パラメータ及び伝送路容量について、DVB-S2Xと対比可能に表2に示している。
Figure 0007132725000003
Figure 0007132725000004
(上記信号点配置におけるビット割り当ての実施例)
以下、上記の64APSKの信号点配置へのビット割り当てについて最適化を行った。従来技術である集合分割法を適用した多値符号化変調は、集合分割法に基づき前ビットの復号結果に応じて信号点を分割していき、各ビットを復号していく。例えば第2ビット(a2)の復号については、第1ビット(a1)の復号結果によりa1=0, a1=1の信号点にそれぞれ分割した後復号され、第2ビット以降についても同様の手順で信号点を分割し復号していく。このように信号点の分割を進めるごとに、信号点間の最小ユークリッド距離を拡大することが可能であり、上位ビット(第1ビットを最下位ビットとする)へ行くに従い各ビットのBER特性は向上し、全体としての伝送特性を改善することが可能である。
このように集合分割法を適用するためには、分割後の信号点の最小ユークリッド距離がなるべく大きくなるよう各信号点へビットを割り当てる必要がある。QAMのような信号点が格子配列のものについては、幾何学的に隣接する信号点の最小ユークリッド距離を拡大するビット割り当てが可能であるが、APSKのように信号点配置が一意に決まらないような変調方式については、幾何学的に最小ユークリッド距離を拡大することが難しい。
そこで本発明に係る64APSKのマッピングにおいては、上記の伝送路容量T(式(1))を基準に各信号点へのビット割り当てを行う。上述の通り伝送路容量を最大化することは最小ユークリッド距離を拡大することと等価である。よって信号点分割後の伝送路容量が最大となるビット割り当てを行うことで、64APSKに集合分割法を適用した際、信号点分割後の最小ユークリッド距離を拡大することが可能である。
具体的には、集合分割法に基づく64APSKの信号点配置にビット割り当てを行う際の評価関数として伝送路容量の式(1)を適用し、C/N=16dBで信号分割後の伝送路容量が最大となるようなビット割り当てを行った結果、図4に示す結果が得られる。図4では、信号点に割り当てた6ビットは左から順に第1ビット(a1)、第2ビット(a2)、…、第6ビット(a6)と定義し、左から3ビット毎に8進数表記で記している。また、図5に、受信装置20側における直交復調部21の出力に相当する、ビットごとの誤り訂正前のBER特性を示している。
ただし、集合分割法に基づく64APSKの誤り訂正符号として、ビット毎にLDPC符号(内符号)とBCH符号(外符号)から成る連接符号を適用するには、現行規格(ISDB-S3:非特許文献5)で採用されているLDPC符号は、誤り訂正前のBERが1.5×10-1から2.0×10-3の範囲において、符号のランダム性を保った設計が可能である。また、BCH(65535,65167,t=23)符号を外符号として適用する場合、疑似エラーフリー(1×10-11)が期待できる誤り訂正前のBERは1.2×10-4以下である。ここで、図5においてC/N=16dBに着目すると、第1ビットのBERが1.96×10-1であり、LDPC符号設計範囲外である。
そこで、図4のビット割り当てからビット入替えを行うことにより、第1ビット~第6ビットのBERがLDPC符号適用範囲内またはBCH符号のみで誤り訂正可能となるようなビット割り当てを行った。そのときのビット割り当て結果を図6に、ビットごとの誤り訂正前のBER特性を図7に示す。また、このビット入替えを行なった後の第1~6ビットまでの集合分割法の分割結果を図8に示している。尚、図8では、簡単のためa1=0, a2=0, a3=0, a4=0, a5=0の場合を示し、その他の分割結果については省略している。
即ち、第1実施形態のマッピング部12は、図6に示すような、64APSKの信号点配置に対するシンボルを構成する各ビットのビット割り当てとして、表3に示すようなマッピングを行う。
Figure 0007132725000005
ここで、図7のBER特性よりC/N=16dBにおける第5ビット(a5)のBERは1.17×10-4であり、BCH外符号のみでエラーフリーが達成できる。最終的に、本発明ではLDPC符号の全体の平均符号化率4/5を満たしつつ、第1ビット(a1) から第4ビット(a4)及び第6ビット(a6)に適用するLDPC符号化率を調整し、白色雑音の下で所要C/N(BER=1×10-11 相当のC/N と定義)が最小となるLDPC符号を設計した。
このとき、LDPC検査行列の構造はISDB-S3と同一とした。即ち、誤り訂正符号化部11は、符号化率毎に固有の検査行列を用いて当該デジタルデータをLDPC符号化する符号化器を備えるよう構成し、この符号化器は、44880ビットからなる符号長で符号化率毎に予め定めた検査行列初期値テーブルを初期値として、符号化率に応じた情報長に対応する部分行列の1の要素を、列方向に374列毎の周期で配置して構成した検査行列を用いてLDPC符号化を行う。
設計したLDPC符号の仕様として、表4に示すビット毎の符号化率で、LDPC符号の全体の平均符号化率4/5を満たすスロット構成とした。尚、表4に示すビット毎のLDPC符号における各符号化率の検査行列の初期値テーブルは、本発明に係るマッピング処理に直接関係しないためその説明は省略する。
また、外符号のBCH符号については、BCH(65535,65167)短縮符号とした。ただし、BCH(65535,65343)短縮符号を用いてもよい。BCH(65535,65167)短縮符号の生成多項式は、特許文献1に開示されているとおりである。また、BCH(65535,65343)短縮符号の生成多項式は、非特許文献5に開示されているとおりである。
Figure 0007132725000006
図1の送信装置10及び受信装置20において、表4に従うスロット構成を用いた場合の伝送性能(シミュレーション結果)を説明する。表4に従うスロット構成図を図9に示す。伝送モデルは12GHz帯衛星中継器特性を模擬した非線形伝送路を想定し、BCH外符号はBCH(65535,65167,t=23)符号とし、LDPC符号の復号反復回数は1段あたり最大50回に設定した。
表4に従い、12GHz帯衛星中継器特性を模擬した非線形伝送路における計算機シミュレーションによるC/N対BER特性を図10に示す。図10では、同非線形伝送モデルを伝播した場合の非特許文献9のシミュレーション結果もプロットした。計算機シミュレーションはBER=10-8 オーダーまで行い、線形補間によりBER=1×10-11 まで外挿した。図10より、12GHz帯衛星中継器特性を模擬した非線形伝送路において、本発明技術の所要C/N は17.18dBであり、非特許文献9より0.34dB、性能改善が可能であることが分かる。
特に、非特許文献9の技法では、64APSKの新たな信号点配置として、ユークリッド距離の拡大の観点から4つの同心円上における各信号点の配置個数を最適化し、当該4つの同心円のいずれかに各信号点の振幅値をほぼ一致させ、各信号点の位相値を調整したものとしている。一方、本発明による第1実施形態に係る64APSKの更に新たな信号点配置では、非線形歪及び受信装置の適応等化性能を考慮した信号点配置として、非特許文献9に信号点配置から等化誤差の生じやすい第3円の信号点を2点、第4円へ振り分けている。
また、本発明に係る64APSKの更に新たな信号点配置を利用した集合分割法によるビット割り当てでは、式(1)に基づく計算法に基づき最適化されたビット割り当てから上述した所定の信号電力対雑音電力比を満たすようビット入れ替えを施したものとすることで、ビット誤り率をより抑えることができる。
更に、本発明に係る当該64APSKの新たな信号点配置及び新たな集合分割法によるビット割り当てを基にした誤り訂正符号では、LDPC符号とBCH符号による連接符号として6スロットのスロット構成について、その全体のLDPC符号の平均符号化率を4/5を満たすものとし、当該6スロットにおける個々のスロットのLDPC符号化率を表4に示すように定義し、集合分割法におけるLDPC符号の検査行列初期値テーブルを最適化したものとすることで、伝送性能をより向上させることができる。
これによって、本発明に係る一実施形態の送信装置10及び受信装置20の構成では、12GHz帯衛星中継器を介する非線形伝送路において非特許文献9の技法に対して0.34dBの性能改善が可能となっている。
〔第2実施形態〕
次に、図1を参照して、第2実施形態の伝送システムにおける送信装置10及び受信装置20について説明する。尚、実際の送信装置10は、誤り訂正符号の先頭を識別するために変調波信号に同期信号を多重する機能、ISDB-S等に採用されている伝送方式の設定等の情報を受信機に予告するための伝送多重制御信号(TMCC信号とも呼ぶ)を変調波信号に多重する機能などを有する。また、実際の受信装置20には、変調波信号に多重された同期信号を検出し誤り訂正符号の先頭を検出する同期検出機能や、伝送多重制御信号から伝送方式の設定等の情報を検出して変調方式や符号化率等の設定を行う制御機能などを有するが、その詳細な図示を省略している。
(装置構成)
〔送信装置〕
図1を参照するに、第2実施形態の送信装置10は、前方向誤り訂正方式の送信装置であり、誤り訂正符号化部11と、マッピング部12と、直交変調部13とを備える。即ち、送信装置10の機能ブロック構成は、グレイコードや集合分割法による符号化変調送信装置と変わらないが、マッピング部12が従来技法と異なる。
誤り訂正符号化部11は、伝送するデータに対し、外符号をBCH符号、内符号をLDPC符号とする連接符号で構成された誤り訂正処理を施しシンボルを構成してマッピング部12に出力する。
マッピング部12は、誤り訂正符号化部11による符号化後の信号を入力シンボル系列とし、シンボルに対応した信号点のI軸及びQ軸の振幅値をIQ信号(同相成分I及び直交位相成分Qからなる複素信号)の信号点系列として直交変調部13に出力する。ここで、第2実施形態のマッピング部12による64APSKの信号点配置は、第1実施形態とは異なり、且つ非線形歪と受信装置の適応等化性能を考慮して、非線形伝送路において伝送性能が向上するよう信号点の位相及び半径比を設計した信号点配置であり、この信号点配置に基づくビット割り当て例として、図14には、本発明による第1実施形態に係る64APSKにおける集合分割法を適用した場合のシンボルへのビット割り当て例を示している。また、図14に示すマッピングによる集合分割法を適用した場合の、64APSKの集合分割のプロセスを図16に示す。即ち、本発明に係るマッピングに用いるシンボルと信号点との対応関係は、図16(a)から図16(f)で図示する順番で、シンボル構成ビットにおける各ビットの分割を進めながら割り当てる集合分割法を用いる。
従って、マッピング部12は、上記対応関係に基づいて、複数の符号系列からなる入力シンボル系列を信号点系列に変換するシンボル/信号点変換手段として機能する。
直交変調部13は、マッピング部12により生成されたIQ信号に対して、ロールオフフィルタ処理を実行後、直交変調を施した変調波信号を生成し、外部の伝送路に伝送する。本件における伝送路は、例えば12GHz帯衛星中継器を介する非線形伝送路である。
〔受信装置〕
第2実施形態の受信装置20は、前方向誤り訂正方式の受信装置であり、直交復調部21と、デマッピング部22と、誤り訂正復号部23と、適応等化部24とを備える。即ち、受信装置20の機能ブロック構成は、グレイコードや集合分割法による符号化変調受信装置と変わらないが、直交復調部21及びデマッピング部22における直交復調処理が従来技法と異なる。
直交復調部21は、IQ信号の信号点系列を変調した64APSKの変調波信号を、非線形伝送路を介して送信装置10から受信して、その変調波信号に対し64APSKの信号点配置に対応する直交復調処理を施して復調信号を生成し適応等化部24に出力する。
適応等化部24は、前記復調信号に対し適応等化処理を施すことにより、前記非線形伝送路に起因する歪を補償した受信信号点系列をデマッピング部22に出力する。
デマッピング部22は、直交復調部21により復調した信号に対し、送信側のマッピング部12におけるデマッピング処理を施して、誤り訂正符号化部11による符号化後の信号を復元し、誤り訂正復号部23に出力する。
誤り訂正復号部23は、デマッピング部22により復元した誤り訂正前の信号に対し、送信側の誤り訂正符号化部11に対応した誤り訂正復号処理を施して、データを復元して外部に出力する。
(第2実施形態の64APSKの信号点配置)
ここで、第2実施形態のマッピング部12における64APSKの信号点配置とビット割り当てについて詳細に説明する。解決すべき課題として上述したように、衛星伝送システムにおいては衛星中継器で生じる非線形歪および受信装置の適応等化性能を考慮した信号点配置を設計することで、非特許文献9で示すような白色雑音下において最適化した信号点配置を適用した場合より、伝送性能を改善できる。
そこで、衛星伝送システムにおける64APSK符号化変調の性能改善のために、非線形歪および受信装置の適応等化性能を考慮した信号点配置の設計を検討することとした。尚、図11(a)は非線形伝送路を通過させた場合の非特許文献9に示す受信信号点と送信信号点である。この受信信号点は非線形歪の影響を受けた後、適応等化処理を施したものである。ここで、4つの同心円を半径の小さい方から順に第1円、第2円、第3円、及び第4円と定義したとき、第2円、第3円の受信信号点に着目すると、送信信号点周辺から外れている受信信号点が多数確認される。第2円、第3円の信号点は等化の誤差の影響を受けており、受信性能を評価する指標のひとつであるMERを劣化させていることがわかる。そこで、本発明による第2実施形態では、適応等化後の受信信号のMERが向上し、且つ高い伝送路容量を達成するよう図11(b)に示すように、信号点の位相及び半径比を設計した。以上より非線形歪及び受信装置の適応等化性能を考慮した信号点配置を適用することで、非線形伝送路における性能改善が可能である。
上述したように、位相及び半径比の設計基準として変調方式を限定したシャノン限界である伝送路容量T(式(1)及び式(2))とMER及び、衛星中継器の出力信号にダウンリンクで受ける白色雑音を加味した所要C/N(所要C/Nsat)、最終的に受信機へ入力される衛星伝送路全体の所要C/N(所要C/Nall)を用いた式(3)を利用する。
Figure 0007132725000007
各信号点配置パターンに対して、式(3)により所要C/Nsatを算出し、所要C/Nsatが最小となる信号点配置を線形伝送路において伝送性能の向上が可能な信号点配置とした。所要C/Nallは、C/N=16dB時に伝送路容量Tが最大となる信号点配置の達成可能な伝送路容量Ts=5.0839bps/Hzを基準に、各信号点配置パターンの伝送路容量Tdを所要C/Nallに換算し(所要C/Nall=16×Ts/Td )、MERは適応等化後の値を用いた。
以上より、非線形歪と適応等化器の性能、信号点配置の持つ伝送路容量を考慮し、非線形伝送路において伝送性能を向上するような信号点配置の位相及び円周間の半径比の値を設計した。
より具体的に、本発明の64APSKの信号点配置設計については、円周上に配置する信号点数については、非線形歪及び受信装置の適応等化性能を考慮し設計を行い、位相、半径比については信号点数M=64、設計C/N=16dBとし式(1)により計算した伝送路容量が最大となるよう設計した。設計C/Nは64APSK(LDPC符号化率4/5)の理論限界C/N=14.9dBに対し、約1dBのギャップを性能目標としC/N=16dBとした。
設計パラメータは、上述した図3に示すように、(a)第1円~第4円の各々の信号点配置上の信号点数、(b)第1円~第4円の各々の信号点の位相(I軸の基準位相0度に対し左回りで各円における最初の位相θ1~θ4と位相間隔θ1~θ4)、(c)第1円~第4円に関する円周間の半径比(γ1~γ3)とし、伝送路容量が最大となるようそれぞれの設計パラメータを決定した。尚、第1円~第4円の各半径をそれぞれr1~r4とし、r1を基準に半径比をγ1=r2/r1, γ2=r3/r1, γ3=r4/r1と定義した。
設計した64APSKの信号点配置を表5に示す。尚、表5は、本設計により生成した送信電力1で規格化したIQ信号の信号点座標を示している。また、表5の信号点配置に対応して最適化された各設計パラメータ及び伝送路容量について、DVB-S2Xと対比可能に表6に示している。
Figure 0007132725000008
Figure 0007132725000009
(上記信号点配置におけるビット割り当ての実施例)
以下、上記の64APSKの信号点配置へのビット割り当てについて最適化を行った。従来技術である集合分割法を適用した多値符号化変調は、集合分割法に基づき前ビットの復号結果に応じて信号点を分割していき、各ビットを復号していく。例えば第2ビット(a2)の復号については、第1ビット(a1)の復号結果によりa1=0, a1=1の信号点にそれぞれ分割した後復号され、第2ビット以降についても同様の手順で信号点を分割し復号していく。このように信号点の分割を進めるごとに、信号点間の最小ユークリッド距離を拡大することが可能であり、上位ビット(第1ビットを最下位ビットとする)へ行くに従い各ビットのBER特性は向上し、全体としての伝送特性を改善することが可能である。
このように集合分割法を適用するためには、分割後の信号点の最小ユークリッド距離がなるべく大きくなるよう各信号点へビットを割り当てる必要がある。QAMのような信号点が格子配列のものについては、幾何学的に隣接する信号点の最小ユークリッド距離を拡大するビット割り当てが可能であるが、APSKのように信号点配置が一意に決まらないような変調方式については、幾何学的に最小ユークリッド距離を拡大することが難しい。
そこで本発明による第2実施形態に係る64APSKのマッピングにおいては、上述した第1実施形態と同様、上記の伝送路容量T(式(1))を基準に各信号点へのビット割り当てを行う。上述の通り伝送路容量を最大化することは最小ユークリッド距離を拡大することと等価である。よって信号点分割後の伝送路容量が最大となるビット割り当てを行うことで、64APSKに集合分割法を適用した際、信号点分割後の最小ユークリッド距離を拡大することが可能である。
具体的には、集合分割法に基づく64APSKの信号点配置にビット割り当てを行う際の評価関数として伝送路容量の式(1)を適用し、C/N=16dBで信号分割後の伝送路容量が最大となるようなビット割り当てを行った結果、図12に示す結果が得られる。図12では、信号点に割り当てた6ビットは左から順に第1ビット(a1)、第2ビット(a2)、…、第6ビット(a6)と定義し、左から3ビット毎に8進数表記で記している。また、図13に、受信装置20側における直交復調部21の出力に相当する、ビットごとの誤り訂正前のBER特性を示している。
ただし、集合分割法に基づく64APSKの誤り訂正符号として、ビット毎にLDPC符号(内符号)とBCH符号(外符号)から成る連接符号を適用するには、現行規格(ISDB-S3:非特許文献5)で採用されているLDPC符号は、誤り訂正前のBERが1.5×10-1から2.0×10-3の範囲において、符号のランダム性を保った設計が可能である。また、BCH(65535,65167,t=23)符号を外符号として適用する場合、疑似エラーフリー(1×10-11)が期待できる誤り訂正前のBERは1.2×10-4以下である。ここで、図13においてC/N=16dBに着目すると、第1ビットのBERが1.97×10-1であり、LDPC符号設計範囲外である。
そこで、図12のビット割り当てからビット入替えを行うことにより、第1ビット~第6ビットのBERがLDPC符号適用範囲内またはBCH符号のみで誤り訂正可能となるようなビット割り当てを行った。そのときのビット割り当て結果を図14に、ビットごとの誤り訂正前のBER特性を図15に示す。また、このビット入替えを行なった後の第1~6ビットまでの集合分割法の分割結果を図16に示している。尚、図16では、簡単のためa1=0, a2=0, a3=0, a4=0, a5=0の場合を示し、その他の分割結果については省略している。
即ち、第2実施形態のマッピング部12は、図14に示すような、64APSKの信号点配置に対するシンボルを構成する各ビットのビット割り当てとして、表7に示すようなマッピングを行う。
Figure 0007132725000010
ここで、図15のBER特性よりC/N=16dBにおける第6ビット(a6)のBERは1.07×10-6であり、BCH外符号のみでエラーフリーが達成できる。最終的に、本発明ではLDPC符号の全体の平均符号化率4/5を満たしつつ、第1ビット(a1) から第5ビット(a5)に適用するLDPC符号化率を調整し、白色雑音の下で所要C/N(BER=1×10-11 相当のC/N と定義)が最小となるLDPC符号を設計した。
このとき、LDPC検査行列の構造はISDB-S3と同一とした。即ち、誤り訂正符号化部11は、符号化率毎に固有の検査行列を用いて当該デジタルデータをLDPC符号化する符号化器を備えるよう構成し、この符号化器は、44880ビットからなる符号長で符号化率毎に予め定めた検査行列初期値テーブルを初期値として、符号化率に応じた情報長に対応する部分行列の1の要素を、列方向に374列毎の周期で配置して構成した検査行列を用いてLDPC符号化を行う。
設計したLDPC符号の仕様として、表8に示すビット毎の符号化率で、LDPC符号の全体の平均符号化率4/5を満たすスロット構成とした。尚、表8に示すビット毎のLDPC符号における各符号化率の検査行列の初期値テーブルは、本発明に係るマッピング処理に直接関係しないためその説明は省略する。
また、外符号のBCH符号については、BCH(65535,65167)短縮符号とした。ただし、BCH(65535,65343)短縮符号を用いてもよい。BCH(65535,65167)短縮符号の生成多項式は、特許文献1に開示されているとおりである。また、BCH(65535,65343)短縮符号の生成多項式は、非特許文献5に開示されているとおりである。
Figure 0007132725000011
図1の送信装置10及び受信装置20において、表8に従うスロット構成を用いた場合の伝送性能(シミュレーション結果)を説明する。表8に従うスロット構成図を図17に示す。伝送モデルは12GHz帯衛星中継器特性を模擬した非線形伝送路を想定し、BCH外符号はBCH(65535,65167,t=23)符号とし、LDPC符号の復号反復回数は1段あたり最大50回に設定した。
表8に従い、12GHz帯衛星中継器特性を模擬した非線形伝送路における計算機シミュレーションによるC/N対BER特性を図18に示す。図18では、同非線形伝送モデルを伝播した場合の非特許文献9のシミュレーション結果もプロットした。計算機シミュレーションはBER=10-8 オーダーまで行い、線形補間によりBER=1×10-11 まで外挿した。図18より、12GHz帯衛星中継器特性を模擬した非線形伝送路において、本発明技術の所要C/N は17.14dBであり、非特許文献9より0.38dB、性能改善が可能であることが分かる。
特に、非特許文献9の技法では、64APSKの新たな信号点配置として、ユークリッド距離の拡大の観点から4つの同心円上における各信号点の配置個数を最適化し、当該4つの同心円のいずれかに各信号点の振幅値をほぼ一致させ、各信号点の位相値を調整したものとしている。一方、本発明による第2実施形態に係る64APSKの更に新たな信号点配置では、非線形歪及び受信装置の適応等化性能を考慮した信号点配置として、非線形伝送路において伝送性能が向上するよう信号点を振り分けている。
また、本発明に係る64APSKの更に新たな信号点配置を利用した集合分割法によるビット割り当てでは、式(1)に基づく計算法に基づき最適化されたビット割り当てから上述した所定の信号電力対雑音電力比を満たすようビット入れ替えを施したものとすることで、ビット誤り率をより抑えることができる。
更に、本発明に係る当該64APSKの新たな信号点配置及び新たな集合分割法によるビット割り当てを基にした誤り訂正符号では、LDPC符号とBCH符号による連接符号として6スロットのスロット構成について、その全体のLDPC符号の平均符号化率を4/5を満たすものとし、当該6スロットにおける個々のスロットのLDPC符号化率を表8に示すように定義し、集合分割法におけるLDPC符号の検査行列初期値テーブルを最適化したものとすることで、伝送性能をより向上させることができる。
これによって、本発明による第2実施形態の送信装置10及び受信装置20の構成では、12GHz帯衛星中継器を介する非線形伝送路において非特許文献9の技法に対して0.38dBの性能改善が可能となっている。
以上、特定の実施形態の例を挙げて本発明を説明したが、本発明は前述の実施形態の例に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、上述した説明では特定のLDPC符号化率について伝送性能を検証したが、他の符号化率についても有効である。従って、本発明に係る送信装置及び受信装置は、上述した実施形態の例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載によってのみ制限される。
本発明によれば、64APSKを用いてデジタルデータを伝送する際、非線形歪及び受信装置の適応等化性能を考慮した信号点配置を適用し、尚且つ伝送路容量を基準にビット割り当てを行うことで、集合分割法による信号点分割後、ユークリッド距離をより拡大することができ、全体の伝送性能を改善することができるので、デジタルデータの送信装置及び受信装置の用途に有用である。
10 送信装置
11 誤り訂正符号化部
12 マッピング部
13 直交変調部
20 受信装置
21 直交復調部
22 デマッピング部
23 誤り訂正復号部
24 適応等化部

Claims (3)

  1. デジタルデータの伝送を行う送信装置であって、
    伝送するデータに対しLDPC符号を一部に含みBCH符号から構成される連接符号からなる所定の誤り訂正符号化処理を施し、64APSKの変調方式に適合するシンボルを生成する誤り訂正符号化手段と、
    前記誤り訂正符号化手段により符号化したシンボルについて64APSKの変調方式における信号点配置として、非線形歪及び受信側の適応等化性能を考慮して定めた4つの同心円を半径の小さい方から順に第1円、第2円、第3円、及び第4円と定義し、前記第1円上の信号点数を12、前記第2円上の信号点数を16、前記第3円上の信号点数を16、及び前記第4円上の信号点数を20とし、前記信号点配置における位相角として、前記第1円についてはI軸の基準位相0度に対し左回りで22度の位置から30度間隔とし、前記第2円についてはI軸の基準位相0度に対し左回りで22.55度の位置から22.5度間隔とし、前記第3円についてはI軸の基準位相0度に対し左回りで11.45度の位置から22.5度間隔とし、前記第4円についてはI軸の基準位相0度に対し左回りで11.3度の位置から18度間隔とし、前記信号点配置における半径比として、前記第1円、第2円、第3円、及び第4円の各半径をそれぞれr1,r2,r3,r4と定義し、r1に対して半径比をγ1=r2/r1、γ2=r3/r1、γ3=r4/r1と定義したとき、非線形伝送路で生じる非線形歪の影響を低減させるべく、γ1=2.02、γ2=2.98、γ3=4.14とした信号点配置に対し、まず、集合分割法に基づいて、所定の計算法、所定の信号電力対雑音電力比において信号分割後の伝送路容量が最大となるようにビット割り当てを行い、次に、64APSKのシンボルの各ビットのBERがLDPC符号適用範囲内又はBCH符号のみで誤り訂正可能となるようビット入れ替えを施した、ビット割り当てに従って、前記シンボルを構成するビットを割り当てることによりIQ信号のマッピングを行うマッピング手段と、
    前記マッピング手段によりマッピングを行ったシンボルを64APSKの変調方式により変調し、非線形伝送路を経て適応等化処理を行う受信装置に向けて変調波信号を送信する直交変調手段と、
    を備えることを特徴とする送信装置。
  2. デジタルデータの伝送を行う送信装置であって、
    伝送するデータに対しLDPC符号を一部に含みBCH符号から構成される連接符号からなる所定の誤り訂正符号化処理を施し、64APSKの変調方式に適合するシンボルを生成する誤り訂正符号化手段と、
    前記誤り訂正符号化手段により符号化したシンボルについて64APSKの変調方式における信号点配置として、非線形歪及び受信側の適応等化性能を考慮して定めた4つの同心円を半径の小さい方から順に第1円、第2円、第3円、及び第4円と定義し、前記第1円上の信号点数を8、前記第2円上の信号点数を16、前記第3円上の信号点数を20、及び前記第4円上の信号点数を20とし、前記信号点配置における位相角として、前記第1円についてはI軸の基準位相0度に対し左回りで58.4度の位置から45度間隔とし、前記第2円についてはI軸の基準位相0度に対し左回りで14.55度の位置から22.5度間隔とし、前記第3円についてはI軸の基準位相0度に対し左回りで18度の位置から18度間隔とし、前記第4円についてはI軸の基準位相0度に対し左回りで9度の位置から18度間隔とし、前記信号点配置における半径比として、前記第1円、第2円、第3円、及び第4円の各半径をそれぞれr1,r2,r3,r4と定義し、r1に対して半径比をγ1=r2/r1、γ2=r3/r1、γ3=r4/r1と定義したとき、非線形伝送路で生じる非線形歪の影響を低減させるべく、γ1=2.10、γ2=3.16、γ3=4.49とした信号点配置に対し、まず、集合分割法に基づいて、所定の計算法、所定の信号電力対雑音電力比において信号分割後の伝送路容量が最大となるようにビット割り当てを行い、次に、64APSKのシンボルの各ビットのBERがLDPC符号適用範囲内又はBCH符号のみで誤り訂正可能となるようビット入れ替えを施した、ビット割り当てに従って、前記シンボルを構成するビットを割り当てることによりIQ信号のマッピングを行うマッピング手段と、
    前記マッピング手段によりマッピングを行ったシンボルを64APSKの変調方式により変調し、非線形伝送路を経て適応等化処理を行う受信装置に向けて変調波信号を送信する直交変調手段と、
    を備えることを特徴とする送信装置。
  3. 請求項1又は2に記載の送信装置から送信された64APSKのIQ信号に基づく変調波信号を、非線形伝送路を経て受信し、前記変調波信号に対し前記64APSKの信号点配置に対応する直交復調処理を施して復調信号を生成する直交復調手段と、
    前記復調信号に対し適応等化処理を施すことにより、前記非線形伝送路に起因する歪を補償した受信信号点系列を出力する適応等化手段と、
    前記64APSKのシンボルのビット毎に前記所定の誤り訂正符号化処理に対応する復号処理を施す復号手段と、
    を備えることを特徴とする受信装置。
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