JP6870334B2 - 山留め支保工及び山留め支保工の構築方法 - Google Patents
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Description
なお、鋼製梁を用いずに、現場打ちコンクリート造部材のみからなる切梁(RC切梁)を用いることもある。
・上記山留め支保工ユニットにおいて、前記事前形成ブロックは、鉄筋コンクリートで構成されていることが好ましい。これにより、安価な鉄筋コンクリートで事前形成ブロックを形成することができる。
図1(a)は、事前形成ブロックである支保工ユニット10の斜視図である。
この支保工ユニット10は、略直方体形状を有しており、合成切梁の鉄筋コンクリート部に必要な厚みを有する。この支保工ユニット10は、上面から下面に貫通する複数の貫通孔11を有する。
図1(c)に示すように、貫通孔11は、支保工ユニット10の上面から下面に貫通する。貫通孔11は、後述する固定孔23の内径及び後述するスタッド30が入る大きさよりも大きい内径を有する。この貫通孔11内は、目荒らしされていることが好ましい。なお、貫通孔11の大きさは、プレロードジャッキにより加圧した場合を考慮して、固定孔23に対して余裕を設けて行なう。
図2(a)に示すように、本実施形態では、まず、2本の鋼製梁20を平行に並べる。
図3(a)に示すように、先端にねじ山が形成されたスタッド30に、固定孔23の内径よりも大きいナット31を螺合して予め固定しておく。そして、このスタッド30を、貫通孔11から挿入し、固定孔23からスタッド30の先端部を導出させる。この場合、ナット31により、スタッド30は貫通孔11内に保持される。
この場合、図4に示すように、支保工ユニット10と鋼製梁20は、支保工ユニット10の貫通孔11及び鋼製梁20の固定孔23内の空間に配置されたスタッド30、無収縮モルタル40によって固定される。
図4に示すように、この合成切梁100は、掘削領域に打設された棚杭50に、ブラケット51、支持部52によって支持される。
まず、掘削領域を囲うように、ソイルセメント柱列壁や矢板壁等の山留め壁を設ける。この掘削領域は、建物の地下躯体を構築するために掘削される領域である。
そして、図5(a)に示すように、掘削領域の地盤を掘削した後、棚杭50にブラケット51を設置する。
そして、図5(c)、図7(b)に示すように、橋渡しされた支持部52上に鋼製梁20及びプレロードジャッキ18を設置する。この場合、直交方向で支持部52が配置され、この支持部52上に鋼製梁20を設置する。この2本の鋼製梁20は、支保工ユニット10の幅に対応させて配置する。そして、鋼製梁20を、山留め壁60の前面に配置した腹起しに固定する。
更に、図6(a)に示すように、支保工ユニット10に対して、プレロードジャッキ17を設置する。
そして、図6(c)、図7(c)に示すように、棚杭50のブラケット51上に設置された支持部52で保持された支保工ユニット10と鋼製梁20とにより、合成切梁100が完成する。
合成切梁100の解体時には、プレロードジャッキ17を緩める。そして、上部フランジ21の下側のナット32を取り外す。次に、スタッド30が一体化している支保工ユニット10を、鋼製梁20に対して上方向に取り外し、支保工ユニット10と鋼製梁20とを分離する。その後、合成切梁100の施工時とは逆に、鋼製梁20上の支保工ユニット10を、順次、取り外す。そして、すべての支保工ユニット10を取り除いた後で、鋼製梁20を取り除いて、合成切梁100を解体する。その後、支持部52、ブラケット51や棚杭50を撤去する。
なお、鋼製梁20から取り外した支保工ユニット10の貫通孔11内の無収縮モルタル40を取り除き、貫通孔11からスタッド30を取り出すことにより、支保工ユニット10を再利用可能となる。
(1)本実施形態では、2本の鋼製梁20上に並べた複数の支保工ユニット10により合成切梁100を構築する。これにより、鉄筋コンクリート造の支保工ユニット10を予め準備しておくことができるので、現場打ちに比べて、効率的に合成切梁100を構築することができる。
(6)本実施形態では、複数の支保工ユニット10を配置して合成切梁100を形成する。これにより、支保工ユニット10間にプレロードジャッキ17を導入し、鉄筋コンクリート造部材にプレロード(荷重)を加えることができる。
・上記実施形態においては、支保工ユニット10の側面には、2個の凹部からなる結合部12、凸部からなる結合部13を備える。結合部の数や形状は、これらに限定されるものではない。
・上記実施形態においては、鋼製梁20、棚杭50、ブラケット51、支持部52として、H形鋼を用いたが、鉄骨の形状は、これに限定されるものではない。また、棚杭50に代えて、本設の柱を用いてもよい。
・上記実施形態においては、支保工ユニット10として、プレキャストコンクリート部材を用いた。支保工ユニット10は、事前に形成したブロックであれば、プレキャストコンクリートに限定されるものではない。例えば、繊維強化コンクリート(FRC)や繊維強化プラスチック(FRP)等、支保工ユニットへの外力に対する耐力を有した材料を用いることができる。
(a)鋼製梁に設けられた固定孔に結合させる接続部が設けられた鉄筋コンクリート造の山留め支保工ユニット。
従って、この(a)に記載の発明によれば、鋼製梁と鉄筋コンクリート造とを結合できる。
Claims (3)
- 山留め壁間に配置され、固定孔を有する鋼製梁と、
貫通孔が設けられた事前形成ブロックからなる支保工ユニットとを有し、
前記鋼製梁上に、複数の支保工ユニットが配置され、前記固定孔と前記貫通孔とを整合させて結合した合成梁を備えたことを特徴とする山留め支保工。 - 前記支保工ユニットには、隣接して配置された他の支保工ユニットと嵌合する結合部を有し、
前記隣接して配置された支保工ユニット同士を、前記結合部により嵌合させたことを特徴とする請求項1に記載の山留め支保工。 - 山留め壁間に、固定孔を有する鋼製梁を配置し、
前記鋼製梁上に、貫通孔が設けられた事前形成ブロックからなる支保工ユニットを配置し、
前記山留め壁間に、前記支保工ユニットを隣接させ、
前記固定孔と前記貫通孔とを整合させて生成された空間に結合部材を入れて結合した合成梁を構築することを特徴とする山留め支保工の構築方法。
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