JP6869816B2 - 流体管の導入装置及びそれを用いた埋設方法 - Google Patents

流体管の導入装置及びそれを用いた埋設方法 Download PDF

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本発明は、流体管を地中に導入する流体管の導入装置及びそれを用いた埋設方法に関する。
従来、管(流体管)を地中に埋設する方法としては、先ず、掘削手段により地面を掘削することで管埋設用の溝(掘削溝)を掘削し、管埋設用の溝内には、作業員が入って管の導入作業を行うようになっており、作業員の安全性を確保するために、空気または水等の流体を圧入した袋体、もしくは矢板・腹おこしにより、溝の壁面の土留めを順次行い、掘削した溝の崩壊を防止し、溝の壁面の土留めの完了後、溝内に管を導入し、最後に溝を埋め戻すことで管を地中に埋設している。
上記に示す通り、流体管の導入までに多数の工程を必要としていた。そこで、特許文献1の示すように、突起が設けられたシート状の部材(掘削機能部)を、モーター(回転駆動装置)により回転させ、流体管を保持する保持部を有した進退駆動装置によりシート状の部材(掘削機能部)と流体管を上方から地中へ向けて略平行に進入させることで、掘削溝の生成と流動管の導入を一括して行うことができるようになった。
特開2014−214527号公報(第6頁、第5図)
しかしながら、特許文献1にあっては、掘削時、回転駆動装置による掘削機能部の回転方向が、管軸方向視で時計回り若しくは反時計回りのいずれかであることから、掘削時に発生する土砂が地上及び地中において回転方向の一方側へのみ堆積することになる。その結果、流体管に対し偏向した荷重が掛かることから、強度の高い流体管を使わざるを得なかった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、掘削時に発生する土砂を、流体管の軸方向視左右へ略均等に堆積させることで、土砂が流体管へ与える影響を抑えることができる、流体管の導入装置及びそれを用いた埋設方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の流体管の導入装置は、
土砂を掘削する掘削機能部と、該掘削機能部を回転させる回転駆動装置と、前記掘削機能部と該回転駆動装置を地中に対して略平行に進退移動させる進退駆動装置と、を備えた流体管の導入装置であって、
前記掘削機能部を構成する軸心を中心に放射状に突出する掘削部が、少なくとも前記流体管の外周面の下方における管軸方向視左右一対に設置され、前記回転駆動装置によって前記掘削部の軸心を中心に互いに反対方向へ回動されることを特徴としている。
この特徴によれば、複数の掘削部が個々の軸心を中心に回転駆動装置により互いに反対方向へ回動されることから、掘削時に土砂を管軸方向視左右にバランスよく堆積させることから、堆積された土砂が与える流体管への影響を抑えることができる。
前記回転駆動装置は、管軸方向視左側に設置された前記掘削部の回転方向を時計周りに回動させ、管軸方向視右側に設置された前記掘削部の回転方向を反時計回りに回動させることを特徴としている。
この特徴によれば、掘削部が掘削時に発生した土砂を流体管の外方側へ向けて、左右へ掻き上げるように土砂を移動させ、堆積させることが出来る。
前記掘削機能部は、前記一対の掘削部同士を連結し、前記流体管の周方向を囲むように該流体管と当接する連結部材を更に備えており、該連結部材は、前記流体管の下部において解除可能に連結されていることを特徴としている。
この特徴によれば、個々の掘削部が連結部材によってグループ化され、且つ、流体管に連結部材が当接することによって流体管の周面に沿った位置に、掘削部が流体管に対し離間した状態で配置させることができる。
前記連結部材の流体管との当接部は、摩擦抵抗の小さい摺動部で形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、連結部材の連結を解除し、掘削機能部を掘削溝から取り出す状況において、流体管を導入位置から移動させることなくスムーズに回収ができる。
前記掘削部は前記掘削機能部に、管軸方向視左右非対称に設置されることを特徴としている。
この特徴によれば、流体管の中心軸の直下に1本の掘削部が位置するよう設置させることができ、他の掘削部より先行して掘削させることで、追従する掘削部が掘削し易くなる。
流体管の管軸方向の長さと略同一幅離間した作業溝を地盤に形成する工程と、
掘削機能部を回転駆動装置によって回転させる回転駆動工程と、
回転した前記掘削機能部と前記流体管とを地中に向けて略水平に進行させる導入工程と、を有する流体管の埋設方法であって、
前記掘削機能部を構成する軸心を中心に放射状に突出する掘削部が、少なくとも前記流体管の外周面の下方における管軸方向視左右一対に設置され、前記回転駆動工程において、前記掘削部は、前記回転駆動装置によって該掘削部の軸心を中心に互いに反対方向へ回動されることを特徴としている。
この特徴によれば、流体管の少なくとも下方側に設けた掘削部を互いに反対方向へ回転駆動させながら、上方から地中に向けて進行移動させることにより、掘削機能部で地盤を掘削しながら流体管が地中に漸次導入されるため、地面の掘削作業と流体管の導入作業とを一括して行うことができ、流体管の導入作業を効率良く行うことができる。
前記導入工程は、前記流体管を地中の所定位置まで進行させた後、前記流体管の進行代の範囲内で退行させる工程を含むことを特徴としている。
この特徴によれば、流体管を地中の所定位置まで進行させた後、進行代の範囲内で退行させることにより、流体管の上方に掻き上げられた土砂が圧縮されて押し固められた状態を維持されるため、流体管に土砂による負荷をかけない状態で流体管を再度進行させて導入作業を継続できる。
前記導入工程の後に、前記掘削機能部を回収する回収工程を有することを特徴としている。
この特徴によれば、掘削導入工程の後に掘削機能部を回収し、他の流体管へ設置することで再利用することができる。
実施例1における流体管の導入装置を示す斜視図である。 流体管、掘削機能部、保持部、回転駆動装置を示す側断面図である。 図2におけるA−A断面を示し、流体管、掘削機能部、保持部、回転駆動装置の一部断面図である。 図2におけるB−B断面を示し、流体管、掘削機能部の一部断面図である。 流体管の導入装置を稼働し掘削部を回動させ掘削を進行する態様を示す図である。 (a)は、形成した作業溝の直上に導入装置を配置し、掘削部を回動させた状態を示す側断面図であり、(b)は、(a)の位置から進退機構により流体管を進行させた状態を側断面図であり、(c)は、流体管を所望の位置まで進行させた状態を示す側断面図である。 (a)〜(d)は、流体管の導入行程の手順を示す正面断面図である。 流体管を所望の位置に設置し、掘削機能部の連結を解除させ、掘削部を逆回転させながら掘削機能部を引き揚げる態様を示した図である。 (a)は、隣接する流体管同士を接続する態様を示す側断面図であり、(b)は、作業溝を埋め固める態様を示す側断面図である。 (a)〜(d)は、作業溝を埋め固める工程の手順を示す図である。 実施例2における、流体管、掘削機能部、保持部、回転駆動装置の一部断面図である。
本発明に係る流体管の導入装置及びそれを用いた埋設方法を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。以下、図3の画面左側を管軸方向視左側、画面右側を管軸方向視右側として説明する。
実施例1に係る流体管の導入装置及びそれを用いた埋設方法につき、図1から図10を参照して説明する。先ず、流体管の導入装置について説明する。
図1の符号1は、流体管2を効率よく地中に導入するために用いられる流体管の導入装置(以下、単に導入装置1という)である。この導入装置1は、流体管2の下方側において管軸方向に沿って設けられる掘削機能部3と、流体管2の両端部に設けられ掘削機能部3の備える複数の掘削部30,30’を回動させる回転駆動装置4,4’と、流体管2を管軸方向の両端にて保持する保持部5,5’を有し、流体管2を保持部5,5’により保持した状態で地中に向けて進退移動させる進退駆動装置6と、から主に構成されている。
図1及び図2に示されるように、掘削機能部3は、流体管2の外周面における下方側に設置されており、軸心30aを中心に放射状に突出し、管軸方向へ延出された複数の掘削部30,・・・,30’・・・,と、掘削部30の軸方向に等間隔に配置され、複数の掘削部30,・・・,30’・・・,同士を連結する連結部材31と、から構成されている。
それぞれの掘削部30,30’は、管軸方向へ延びる軸心30aと、軸心30aを中心に放射状に突出する突出部30bから構成されている。突出部30bは、軸心30aが回転することによって地面を掘削できるようになっている。なお、掘削部30の形状は地面を掘削できる形状であれば、本実施例に限られず、例えば、軸心の軸方向に亘って螺旋形状に突出する突出部を備えた掘削部でもよいし、あるいは軸方向に延びる軸心に放射状に突出する円錐型の突出部を管軸方向又は周方向に不規則に、若しくは規則的に配置させた掘削部であってもよい。
掘削機能部3の両端部は、図2に示すように、掘削部30,・・・,の備える軸心30a,・・・,が軸方向に延出され、回転駆動装置4,4’にそれぞれ接続されている。
図3に示されるように、本実施例では、流体管の管軸方向に延設された複数の掘削部30,30’が、該流体管の下方側に計6本周方向に沿って並設して配置されている。便宜上、管軸方向視右側の3本を掘削部30とし、管軸方向視左側の3本を掘削部30’として説明する。これら複数の掘削部30,30’は管軸方向視左右略対称に配置され、且つ周方向に隣接する掘削部の突出部30b,30b同士は互いに近接するように配置されている。すなわち複数の掘削部30,30’は、全体として流体管の外周面の下面側を覆うように配置されている。
次に、保持部5,5’について説明する。保持部5,5’と同一構成であるため、保持部5のみ説明する。図2に示されるように、保持部5は、流体管2の内径よりも小径の外径を有しており略円柱型をなしている。保持部5は、回転駆動装置4から略水平方向に突出し、流体管2の一方側端部2aへ挿入されることで流体管2を保持することができるようになっている。この際、保持部5は、流体管2の内面に対して嵌合するが、遊嵌することとしてもよい。また、保持部5は、油圧方式で軸方向へ伸縮自在に取り付けられ回転駆動装置4内に収容できるようになっている。
次に、回転駆動装置4,4’について説明する。流体管2の一方の端部2a側に設けられる回転駆動装置4を先に説明する。
図2に示されるように、回転駆動装置4は、その筐体45の内部にモーター40,40’を備えている。後述するように、モーター40は3本の掘削部30を回転駆動し、同様にモーター40’は3本の掘削部30’を回転駆動するように構成されている。モーター40,40’は回転駆動の方向を除き同一構成であるため、モーター40のみ説明する。モーター40から延出されたモーターシャフト40aの先端に取り付けられるモーターギア41を回転駆動するようになっている。モーターギア41は、掘削機能部3の最上方に位置する掘削部30から延出された軸心30aに取り付けられる掘削ギア42に噛合される。モーターギア41は、当該掘削ギア42に噛合される従動ギア43を介して、下方に位置する掘削ギア42を回動させることにより、複数の掘削ギア42,・・・,が、同じ方向へ回転されるようになっている。また、モーターギア41と、掘削ギア42と、従動ギア43とは、互いに連結された複数のプレート片からなるプレートチェーン40bによって、それぞれのギアが噛合されるよう最適な位置で固定されるようになっている。また、モーター40と同様に、管軸方向視左側のモーター40’に取り付けられるモーターギア41’と、掘削ギア42’と、従動ギア43’とは、互いに連結された複数のプレート片からなるプレートチェーン40b’によって、それぞれのギアが噛合されるよう最適な位置で固定されるようになっている。
後述するが、これらのプレートチェーン40b,40b’は、流体管2の下方側において管軸方向に延出する連結ロッド44により固定されている。連結ロッド44は、端部に雄ネジが設けてあり、ナット44a、反対端部のナット44a(図示せず)との螺合により固定されている。なお、これらのギア類は、必ずしも筐体45内に配置されなくてもよく、その機能を損なうことがなければ、筐体45を設置せず、露出した状態で配置させてもよい。
次に、流体管2の他方側2b側に配置される回転駆動装置4’は、流体管2の一方側の端部2aの回転駆動装置4と同様にモーター及びギア等を配設し、流体管2の両端からそれぞれ掘削機能部3を回転させても良いし、モーター及びギア等を配設せず軸心30aの軸受と保持部5のみとしてもよい。
図3は、図2におけるA−A断面図である。先述したモーター40,40’は、回転駆動装置4内の管軸方向視左右にそれぞれ設けられており、モーター40と、モーター40’とは、その回転方向が互いに異なるように設定されている。
詳述すると、管軸方向視右側に位置するモーター40は、モーターギア41を時計回りに回動させると、このモーターギア41に噛合されている掘削ギア42が反時計回りに回動され、当該掘削ギア42に接続されている掘削部30が流体管2の外方側へ土を掻き上げるように反時計回りに回動するようになっている。また同様に、当該掘削ギア42に従動ギア43を介して接続された複数の掘削ギア42,42が反時計回りに回動され、当該複数の掘削ギア42,42に接続されている掘削部30,30が流体管2の外方側へ土を掻き上げるように反時計回りに回動する。つまり、管軸方向視右側の3本の掘削部30は、モーター40によっていずれも反時計回りに同期して回動する。
管軸方向視左側に位置するモーター40’は、モーターギア41’を反時計回りに回動させると、このモーターギア41’に噛合されている掘削ギア42’が時計回りに回動され、当該掘削ギア42’に接続されている掘削部30’が流体管2の外方側へ土を掻き上げるように時計回りに回動するようになっている。また同様に、当該掘削ギア42’に従動ギア43’を介して接続された複数の掘削ギア42’,42’が時計回りに回動され、当該複数の掘削ギア42’,42’に接続されている掘削部30’,30’が流体管2の外方側へ土を掻き上げるように時計回りに回動する。つまり、管軸方向視左側の3本の掘削部30’は、モーター40’によっていずれも時計回りに同期して回動する。このことから、掘削部30・・・,30’・・・,が掘削時に発生した土砂を流体管2の外方側へ向けて、左右へ掻き上げるように土砂を移動させ、堆積させることが出来るようになっている。
先述した管軸方向視右側のモーターギア41、掘削ギア42、従動ギア43を噛合した状態で固定するプレートチェーン40bと、管軸方向視左側のモーターギア41’、掘削ギア42’、従動ギア43’を噛合した状態で固定するプレートチェーン40b’とは、流体管2の下部において、プレートチェーン40bが備える下部連結プレート46と、プレートチェーン40b’が備える下部連結プレート46’の連結孔46a,46a’とを重合させ、連結ロッド44を挿通させることによって管軸方向視左右に分離可能に接続されている。
図4は、図2におけるB−B断面図である。掘削機能部3の備える連結部材31は、複数の厚みのある鎖状の複数の片31b及び複数の片31b’から構成されており、該片31b同士を接続させた管軸方向視右側の第1連結部材31aと、片31b’同士を接続させた第2連結部材31a’とを流体管下部で連結することで鎖状に構成されている。第1連結部材31aは、重合された片31b同士を掘削部30の軸心30aが挿通することで連結され、第2連結部材31a’も同様に、重合された片31b’同士を掘削部30’の軸心30a’が挿通することで連結されている。また、各片31b,31b’の流体管2に近接する側面部には摺動部であるローラー31cが複数配設されている。このローラー31c,・・・,が流体管2に当接することによって、掘削部30,掘削部30’が流体管2と接触することなく一定の離間距離を保った状態で掘削できるようになっている。また、流体管2に当接する片31b,31b’の側面部にローラー31c,・・・が設置され回転されることで、片31b,31b’がローラー31cを備えずに流体管2に対して直接的に当接するよりも摩擦抵抗が小さくなっており、後述する回収工程の際、流体管2から脱着しやすくなっている。尚、摺動部はローラー31cに限られず、例えば片31b,31b’の側面部にフッ素樹脂等を塗布し、摺動しやすくしてもよい。
第1連結部材31aの最下方の片31bには、下部連結プレート47が連結されており、同様に第2連結部材31a’の最下方の片31b’には、下部連結プレート47’連結されている。また、下部連結プレート47,47’には、それぞれ連結孔47a,47a’が穿設されており、連結ロッド44が、重合された下部連結プレート47,47’の連結孔47a,47a’を挿通することで管軸方向視左右に分離可能に接続されている。このことから、掘削部30,掘削部30’が連結部材31によってそれぞれグループ化され、且つ、流体管2に連結部材31が当接することによって流体管2の周面に沿った位置に、掘削部30,30’が流体管2に対し離間した状態で配置させることができる。
次に、進退駆動装置6について説明する。図1及び図3に示されるように、進退駆動装置6は、地上に配置され自走可能な重機により支持され地面に対して伸縮可能なシリンダ6aと、図示しない圧力装置と、からなり、シリンダ6aの先端に前述した回転駆動装置4,4’及び保持部5,5’が設けられている。進退駆動装置6は、流体管2の両端部2a,2bに配され、保持部5,5’により流体管2を地面に対して略平行に保持している。
次に、導入装置1を用いた埋設方法について図5から図7を参照して説明する。図6(a)に示されるように、先ず、図示しないパワーショベル等を用いて作業溝7,7を地盤に形成する。この作業溝7,7は、流体管2の管軸方向の長さと略同一幅離間して形成され、回転駆動装置4,4’及び保持部5,5’が進退駆動装置6,6により進退移動可能となっている。
続いて、掘削機能部3を下方側に設置した流体管2を保持部5,5’により保持した状態で、回転駆動装置4,4’及び保持部5,5’を作業溝7,7の直上に位置するように移動させ、回転駆動装置4,4’により掘削部30,30’を回転させる。
そして、図6(b)に示されるように、掘削機能部3の掘削部30,30’を回転させながら進退駆動装置6により地面に向けて進行させる。この際、図5に示されるように、回転駆動装置4,4’により管軸方向視左側の掘削部30’・・・,は、時計回りに回動され、管軸方向視右側の掘削部30・・・,は反時計回りに回動されているため、地面に向けて進行させると、先ず流体管2の下端近傍に位置する最下段の掘削部30’と掘削部30が地盤を掘削し、流体管2の外方側を上方へ向けて管軸方向視左右均等に土砂Xを掻き上げるようになっている。続いて中段に位置する掘削部30’と掘削部30は、土砂Xを流体管2の外方側を上方へ掻き上げ、更に流体管2の略中央高さに位置する最上段の掘削部30’と掘削部30が土砂Xを流体管2の外方側を上方へ掻き上げるようになっている。これによれば、掘削機能部3の掘削部30・・・,及び掘削部30’・・・,が地盤を掘削しながら流体管2が地中に漸次導入され、図6(c)に示される所望の位置まで流体管2を導入することができる。このことから、複数の掘削部30,30’が個々の軸心30a,30a’を中心に回転駆動装置4,4’により互いに反対方向へ回動されることから、掘削時に土砂を管軸方向視左右にバランスよく堆積させることから、堆積された土砂が与える流体管2への影響を抑えることができる。
流体管2の導入工程をより詳しく説明すると、図7(a)に示されるように、流体管2を下方に所定距離進行させ、図7(b)に示されるように、前記した回転駆動装置4,4’の駆動及び進退駆動装置6の進行を停止させる。そして、図7(c)に示されるように、流体管2をその進行代より短い範囲で上方に退行させる。これにより、流体管2の上方に掻き上げられた土砂が圧縮され、押し固められた状態が維持される。その後、図7(d)に示されるように、再び流体管2を更に所定距離進行させることを繰り返しながら所望の位置まで流体管2を導入する。このような工程を有することで、流体管2に対して上方に掻き上げられた土砂による負荷をかけない状態で導入作業を継続できる。尚、設置位置が浅く、流体管2への土砂の自重が少ない場合等においては、進退駆動装置6により流体管2を退行させる作業を省略してもよい。
上記のように、流体管2の導入作業を流体管2の進行方向に繰り返し、導入工程が完了した後、まず、保持部5,5’を回転駆動装置4,4’内に収容し、流体管2の保持状態を解除する。
次に、作業溝7,7内にて筐体45の外側面に形成された図示しない開口部を介して連結ロッド44のナット44a,44aの螺合状態を解除し、管端部2aまたは管端部2b側より軸方向へ連結ロッド44を引き抜く。すると、プレートチェーン40bの下部連結プレート46、及びプレートチェーン40b’の下部連結プレート46’の連結状態と、軸方向に複数設置される連結部材31の第1連結部材31aの下部連結プレート47、及び第2連結部材31a’の下部連結プレート47’の連結状態とがそれぞれ解除される。すなわち、掘削部30,・・・,と連結されたプレートチェーン40bと、第1連結部材31aとがプレートチェーン40bに噛合された各ギアの噛合状態を維持し、同様に掘削部30’・・・,と連結されたプレートチェーン40b’と、第1連結部材31a’とがプレートチェーン40b’に噛合された各ギアの噛合状態を維持しながら、互いの連結が解除される。
図8に示されるように流体管2は、保持部5,5’と連結部材31との保持状態が解除されたため、進退駆動装置6によって回転駆動装置4,4’と、該回転駆動装置に収容された保持部5,5’と、掘削機能部3と、を上方へ引き揚げると、流体管2は掘削孔の最下方に取り残されることになる。この際、流体管2の外周面に当接しているローラー31b,・・・,が回転することで流体管2を導入位置からの移動を最小限に抑えながら、掘削機能部3をスムーズに掘削孔側壁側へ移動させることができる。このことから、連結部材31の連結を解除し、掘削機能部3を掘削溝から取り出す状況において、流体管2を導入位置から移動させることなくスムーズに掘削機能部3の回収ができる。
掘削部30’・・・,との連結が解除された掘削部30,・・・,は、この状態で回転駆動装置4のモーター40によって、掘削時とは逆方向である時計回りに回動され、進退駆動装置6によって引き上げられる。
このように掘削部30,・・・,が掘削時とは逆方向に回動されながら引き上げられると、掘削孔の側壁に接触した際に発生した土砂Zを、掘削孔の下方へ向かって掻き落とすようになる。結果、掘削孔最下方に配置された流体管2と側壁との間隙を土砂Zが埋めるように作用する。また掘削部30,・・・,は、土砂Zを掻き落とした反動で、掘削孔の上方へ向かって移動する反作用を受けることから、地上へ引き上げ易くなるという効果を奏する。
また同様に、掘削部30,・・・,との連結が解除された掘削部30’・・・,は、回転駆動装置4のモーター40’によって、掘削時とは逆方向である反時計回りに回動され、進退駆動装置6によって引き上げられることで、先述と同様の効果を奏するようになっている。
また、地上へ引き揚げられ、回収された掘削機能部3は、連結ロッド44を連結部材31の連通孔47a,47a’及び、プレートチェーン40bの連通孔46a,46a’にそれぞれ挿通させ、両端部をナット44a,44aで固定させると、再度別流体管の導入作業において利用できるようになっている。
上記のように、流体管2の導入作業を流体管2の進行方向に繰り返し、導入工程が完了した後、図9(a)に示されるように、作業溝7を利用して隣接する流体管2同士を接続する。このとき、隣接する流体管2同士は、径方向に分割される部材から構成される管継手8により溶接されて接続される。尚、この流体管2同士の接続態様は一例であり、例えば、押輪等を用いて管継手8を流体管2に離脱不能に接続してもよいし、流体管2同士の端部を直接溶接してもよい。
次に、図9(b)及び図10に示されるように、地上に配置され泥水9を収容するタンク10からパイプ11を介して作業溝7内に泥水9を供給し、作業溝7を埋め固める工程を行う。泥水9は、固化剤入りの液体または固化剤と土砂とから形成されており、タンク10内で撹拌されている。
図10(a)に示されるように、パイプ11の先端を作業溝7の底部近傍に降ろして泥水9を圧力をかけて流し込み撹拌させ、図10(b)〜(d)に示されるように、パイプ11を上昇させながら、順次作業溝7,7を埋め固める。尚、図示しないが、作業溝7内に供給された泥水9が固化する前に鉄板等の硬質の部材を泥水9内に埋め込むことにより、流体管2の管上防護を施すことができる。
その後、流体管2の上方に掻き上げられた土砂及び作業溝7内に供給された泥水9を地面と均一になるように、ローラ等の重機を用いて締め固めることにより、流体管2の埋設作業が完了する。このように、流体管2の導入工程の後に作業溝7を泥水9により埋め固めることで、流体管2を導入した地盤を硬化させ、経年による地表面の沈下を抑制することができる。
次に、実施例2に係る流体管の導入装置及びそれを用いた埋設方法につき、図11を参照して説明する。尚、前記実施例と同一構成で重複する説明を省略する。
本実施例2は、実施例1において、管軸方向視右側に掘削部30を3本、管軸方向視左側に掘削部30’を3本とした配置を変更したものである。すなわち図11に示されるように、流体管2の中心軸の直下に1本の掘削部30Aが位置するよう、掘削部30,・・・,30Aを4本、掘削部30’・・・,を3本配置させ、掘削機能部3の構成とした態様を示す図である。尚、追加した掘削部30は、プレートチェーン40bと、第1連結部材31aに接続されるものとし、掘削部30A以外の掘削部30,・・・,と30’・・・,は、実施例1と同様に、管軸視左右対称に配置されるものとして説明する。
この構成によると、流体管2の中心軸の直下に掘削部30Aが位置することから、回転駆動装置4によって掘削部30,・・・,30Aと、掘削部30’・・・,を回動させ、進退駆動装置6を地中に向けて進行させると、流体管2の最下端に位置する掘削部30Aが、他の掘削部より先行して地面を掘削するようになる。よって、他の掘削部より先行して掘削部30Aに地面を掘削させることで、追従する掘削部30,・・・,と掘削部30’・・・,が掘削し易くなる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、流体管2の下方側にのみ掘削機能部3が軸方向に亘って配置されていたが、これに限られず、例えば、流体管の2外周面全面に掘削機能部3が配置されるようにしてもよい。
尚、流体管2は、進退駆動装置6により地面に対して略垂直に進退移動するようになっているが、例えば、地面に対して傾斜した角度から地中に向けて進退移動するようになっていてもよい。
尚、複数の掘削部30,30’は、実施例1に記載したように管軸方向視で左側に3本、右側に3本のように左右に同数配置してもよいし、実施例2に記載したように左側に3本、右側に4本のように左右異なる数を配置させてもよい。また、記述した掘削部30,30’の本数は一例に過ぎず、例えば導入対象となる流体管が小径管の場合、左に1本、右に2本等少数の構成としてもよいし、あるいは流体管が大径管の場合、左右10本ずつ等多数の構成としても構わない。
1 導入装置
2 流体管
3 掘削機能部
4,4’ 回転駆動装置
5,5’ 保持部
6 進退駆動装置
7 作業溝
8 管継手
10 タンク
30,30’ 掘削部
30a,30a’ 軸心
30b 突出部
31 連結部材
31c ローラー(摺動部)
40b,40b’ プレートチェーン
40,40’ モーター
40a モーターシャフト
41,41’ モーターギア
42,42’ 掘削ギア
43,43’ 従動ギア
44 連結ロッド
45 筐体
46,46’ 下部連結プレート
46a,46a’ 連通孔
47a,47a’ 連通孔

Claims (8)

  1. 土砂を掘削する掘削機能部と、該掘削機能部を回転させる回転駆動装置と、前記掘削機能部と該回転駆動装置を地面に対して略平行に進退移動させる進退駆動装置と、を備えた流体管の導入装置であって、
    前記掘削機能部を構成する軸心を中心に放射状に突出する掘削部が、少なくとも前記流体管の外周面の下方における管軸方向視左右一対に設置され、前記回転駆動装置によって前記掘削部の軸心を中心に互いに反対方向へ回動されるようになっており、前記掘削機能部は、前記一対の掘削部同士を前記流体管の周方向を囲むように連結し、該流体管と当接する連結部材を備えていることを特徴とする流体管の導入装置。
  2. 前記回転駆動装置は、管軸方向視左側に設置された前記掘削部の回転方向を時計周りに回動させ、管軸方向視右側に設置された前記掘削部の回転方向を反時計回りに回動させることを特徴とする請求項1に記載の流体管の導入装置。
  3. 前記連結部材は、前記流体管の下部において解除可能に連結されていることを特徴とする請求項1または2に記載の流体管の導入装置。
  4. 前記連結部材の流体管との当接部は、摩擦抵抗の小さい摺動部で形成されていることを特徴とする請求項3に記載の流体管の導入装置。
  5. 前記掘削部は前記掘削機能部に、管軸方向視左右非対称に設置されることを特徴とする請求項1ないし4いずれかに記載の流体管の導入装置。
  6. 流体管の管軸方向の長さと略同一幅離間した作業溝を地盤に形成する工程と、
    掘削機能部を回転駆動装置によって回転させる回転駆動工程と、
    回転した前記掘削機能部と前記流体管とを地中に向けて地面に対し略水平に進行させる導入工程と、を有する流体管の埋設方法であって、
    前記掘削機能部を構成する軸心を中心に放射状に突出する掘削部が、少なくとも前記流体管の外周面の下方における管軸方向視左右一対に設置され、前記回転駆動工程において、前記掘削部は、前記回転駆動装置によって該掘削部の軸心を中心に互いに反対方向へ回動されるようになっており、前記掘削機能部は、前記一対の掘削部同士を前記流体管の周方向を囲むように連結し、該流体管と当接する連結部材を備えていることを特徴とする流体管の埋設方法。
  7. 前記導入工程は、前記流体管を地中の所定位置まで進行させた後、前記流体管の進行代の範囲内で退行させる工程を含むことを特徴とする請求項6に記載の流体管の埋設方法。
  8. 前記導入工程の後に、前記掘削機能部を回収する回収工程を有することを特徴とする請求項6または7に記載の流体管の埋設方法。
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