JP6868976B2 - 充電式のバッテリの劣化推定方法、劣化推定回路、およびそれを用いた電子機器、自動車 - Google Patents
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Description
ACC=∫IBATdt
厳密にはバッテリ電流IBATは時間的に離散的にサンプリングされ、以下の式で計算される。Δtはサンプリング周期を示す。
ACC=Σ(Δt×IBAT)
この積算(積分)は、たとえばバッテリ902から流れ出る方向の電流IBATを正、バッテリ902に流れ込む方向の電流IBATを負として行われる。
SOC[%]=(CCFULL−ACC)/CCFULL×100
CCFULLは、満充電状態においてバッテリ902に蓄えられる電荷量(クーロンカウント容量値)を示し、これはバッテリ902の容量に相当する。
ΔX=K×M(T−Tr)/ΔT …(1)
ただし、K,M,TrおよびΔTはパラメータ
に基づいて規定されてもよい。20℃≦Tr≦30℃、1<M<3、5°≦ΔT≦20°であってもよい。変化量ΔXは、アレニウスの法則(10度2倍速あるいは温度二倍速ともいう)に基づいて規定されてもよい。T<Trの範囲において、ΔX=Kであってもよい。すなわち温度に依存しなくてもよい。あるいはΔXは式(1)にしたがってもよいし、別の式にしたがってもよい。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
図3は、第1の実施の形態に係る劣化推定回路500を備えるバッテリ管理システム100のブロック図である。バッテリ管理システム100は、バッテリ102、充電回路104、負荷108および残量検出回路(ヒューエルゲージIC)200を備える。バッテリ102は、ひとつ、あるいは複数のセルを含む。セルの種類は特に限定されず、リチウムイオンセル、リチウム空気セル、リチウム金属ベースのセル、ニッケル水素セル、ニッケルカドミウムセル、ニッケル亜鉛セルなどが例示される。セルの個数は、バッテリ管理システム100の用途に依存するが、ポータブルの電子機器の場合、1セル〜数セル、車載バッテリや産業機器、産業機械の用途では数十〜数百セルのオーダーとなる。本発明の用途としてバッテリ102の構成は特に限定されない。
ACC=∫IBATdt
クーロンカウンタ回路202は、バッテリ電流IBATを所定のサンプリング周期Δtでサンプリングする。ACC値は、各サンプリング時刻jにおけるバッテリ電流IBAT[j]を用いて、以下の式で計算される。
ACC=Σj=1(Δt×IBAT[j])
この積算(積分)は、たとえばバッテリ102から流れ出る方向の電流IBATを正、バッテリ902に流れ込む方向の電流IBATを負として行われる。
SOC=(CCFULL−ACC)/CCFULL×100
ただし、CCFULLは満充電に相当するクーロンカウント容量値
X[i+1]=X[i]+ΔX[i]
ΔX[i]=f(T[i])
ただし、f()は、変化量ΔXと温度Tの関係を示す関数である。
ΔX[i]=f(Tave[i])
ΔX=K×M(Tave−Tr)/ΔT …(1)
ただし、K,M,TrおよびΔTはパラメータ
(1)Tave>Tr
ΔX=K×M(Tave−Tr)/ΔT
(2)Tave<Tr
ΔX=K
CCFULL_AGED=CCFULL_RATED−X×α …(2)
ただしαは劣化係数を表し、その単位はクーロンである。
すなわちバッテリ容量(クーロンカウント容量値)CCFULL_AGEDは、指標(劣化サイクル数)Xに基づいて、式(2)にしたがって減少していく。劣化係数αは定数であってもよいが、後述の第8〜第10の実施の形態で説明するように変数としてもよい。SOC演算部206は、劣化を考慮したバッテリ容量(劣化バッテリ容量という)CCFULL_AGEDにもとづいて、SOC(%)を計算することができる。
SOC=(CCFULL_AGED−ACC)/CCFULL_AGED×100
ΔX[1]=1×2(45−25)/10=4
となり、劣化サイクル数X[2]は
X[2]=X[1]+4=XINIT+4
となる。すなわち1回目の充放電サイクルでは、バッテリ102は4サイクル分、劣化したものと推定される。
ΔX[2]=1×2(35−25)/10=2
となり、劣化サイクル数X[3]は
X[3]=X[2]+2=XINIT+6
となる。すなわち2回目の充放電サイクルでは、バッテリ102は2サイクル分、劣化したものと推定される。
ΔX[2]=1
となり、劣化サイクル数X[4]は
X[4]=X[3]+1=XINIT+7
となる。すなわち3回目の充放電サイクルでは、バッテリ102は1サイクル分、劣化したものと推定される。
図7は、第2の実施の形態に係る劣化推定回路500aを備えるバッテリ管理システム100aのブロック図である。この劣化推定回路500aでは、劣化計算部506aにSOC演算部206が生成したSOCが入力される。そして劣化サイクル数Xの変化量ΔXに、バッテリのSOCが反映される。一般的には、SOCが大きな領域では、SOCが小さな領域よりも劣化が速く進むという知見が得られている。そこでSOCに応じて変化量ΔXを調節することにより、より劣化状態の推定精度を改善できる。
すなわち、
K=β1 for50%≦SOC≦100%
K=β2 for 0%≦SOC<50%
なおβ1+β2=1を満たすようにβ1,β2を定めてもよい。
(1)Tave>Tr
ΔX=β1×M(Tave−Tr)/ΔT for 50%≦SOC≦100%
ΔX=β2×M(Tave−Tr)/ΔT for 0%≦SOC<50%
(2)Tave<Tr
ΔX=β1 for 50%≦SOC≦100%
ΔX=β2 for 0%≦SOC<50%
ΔX=ΔXH=β1×M(TaveH−Tr)/ΔT for Tave>Tr
ΔX=ΔXH=β1 for Tave<Tr
ΔX=ΔXL=β2×M(TaveL−Tr)/ΔT for Tave>Tr
ΔX=ΔXL=β2 for Tave<Tr
ΔX=(ΔXH+ΔXL)/2 …(3)
この場合、劣化サイクル数Xは、式(4)となる。
X[i+1]=X[i]+ΔX
=X[i]+(ΔXH+ΔXL)/2 …(4)
XH[i+1]=X[i]+ΔXH[i]
XL[i+1]=X[i]+ΔXL[i]
X[i+1]=(XH[i+1]+XL[i+1])/2
==X[i]+(ΔXH+ΔXL)/2 …(5)
なお式(5)は式(4)と一致する。
ΔX[1]=β1×M(TaveH−Tr)/ΔT
TaveH>Trであるから、
ΔXH[2]=β1×M(TaveH−Tr)/ΔT
となり、TaveL<Trであるから、
ΔXL[2]=β2
となる。したがって2サイクル目の変化量ΔX[2]は、(ΔXH[2]+ΔXL[2])/2となる。以上が図7のバッテリ管理システム100aの動作である。
図10は、第3の実施の形態に係る劣化推定回路500bを備えるバッテリ管理システム100bのブロック図である。劣化推定回路500bは、各充放電サイクルに要したサイクル時間tCYCを測定するサイクル時間測定部508をさらに備える。変化量ΔXは、サイクル時間tCYCの長さに依存する。
K=γ1 for tTH<tCYC
K=γ2 for tCYC<tTH
たとえば、tTHは、第1範囲が、いわゆる保存劣化の領域とみなせるような値に設定することが好ましい。
(1)Tave>Tr
ΔX=γ1×M(Tave−Tr)/ΔT for tTH<tCYC
ΔX=γ2×M(Tave−Tr)/ΔT for tCYC<tTH
(2)Tave<Tr
ΔX=γ1 for tTH<tCYC
ΔX=γ2 for tCYC<tTH
ΔX[1]=γ2×M(Tave1−Tr)/ΔT
ΔX[2]=γ1
ΔX[3]=γ2
ΔX[4]=γ2×M(Tave4−Tr)/ΔT
第4の実施の形態は、第2の実施の形態と第3の実施の形態の組み合わせである。すなわち、指標(劣化サイクル数)Xに、SOCとサイクル時間tCYCが反映される。
この場合、変化量ΔXを以下のように計算してもよい。
(1)TaveH,TaveL>Tr
(1a) t>tCYC
ΔXH=γ1×β1×M(TaveH−Tr)/ΔT
ΔXL=γ1×β2×M(TaveL−Tr)/ΔT
ΔX=(ΔXH+ΔXL)/2
(1b) t<tCYC
ΔXH=γ2×β1×M(TaveH−Tr)/ΔT
ΔXL=γ2×β2×M(TaveL−Tr)/ΔT
ΔX=(ΔXH+ΔXL)/2
(2)TaveH,TaveL<Tr
(2a) t>tCYC
ΔXH=γ1×β1
ΔXL=γ1×β2
ΔX=(ΔXH+ΔXL)/2
(2b) t<tCYC
ΔXH=γ2×β1
ΔXL=γ2×β2
ΔX=(ΔXH+ΔXL)/2
(3a) t>tCYC
ΔXH=γ1×β1×M(TaveH−Tr)/ΔT
ΔXL=γ1×β2
ΔX=(ΔXH+ΔXL)/2
(3b) t<tCYC
ΔXH=γ2×β1×M(TaveH−Tr)/ΔT
ΔXL=γ2×β2
ΔX=(ΔXH+ΔXL)/2
(4a) t>tCYC
ΔXH=γ1×β1
ΔXL=γ1×β2×M(TaveL−Tr)/ΔT
ΔX=(ΔXH+ΔXL)/2
(4b) t<tCYC
ΔXH=γ2×β1
ΔXL=γ2×β2×M(TaveL−Tr)/ΔT
ΔX=(ΔXH+ΔXL)/2
第5の実施の形態では、変化量ΔXに温度Tは反映されず、SOCおよびサイクル時間tCYCが考慮される。したがって第5の実施の形態に係る劣化推定回路500c(不図示)は、図10のブロック図から温度検出回路504を省略した構成と把握できる。第5の実施の形態では、変化量ΔXは、以下のように決めることができる。
ΔX[i]=g(SOC[i],tCYC[i])
ただし、g()は、変化量ΔXとSOCおよびtCYCの関係を示す関数である。
(1) t>tCYC
ΔXH=γ1×β1
ΔXL=γ1×β2
ΔX=(ΔXH+ΔXL)/2
(2) t<tCYC
ΔXH=γ2×β1
ΔXL=γ2×β2
ΔX=(ΔXH+ΔXL)/2
あるいは、変化量ΔXにSOCのみを反映させてもよい。
ΔX[i]=h1(SOC[i])
ただし、h1()は、変化量ΔXとSOCの関係を示す関数である。
ΔX[i]=h2(tCYC[i])
ただし、h2()は、変化量ΔXとサイクル時間tCYCの関係を示す関数である。
図13は、第7の実施の形態に係る残量検出回路200cを備えるバッテリ管理システム100cのブロック図である。残量検出回路200cは、クーロンカウンタ回路202、SOC演算部206および劣化推定回路600を備える。
CC[j+1]=CC[j]+Δt×IBAT[j]
で表される。説明の簡潔化のためにΔt=1に正規化すると、
CC[j+1]=CC[j]+IBAT[j]
となる。
CC’[j+1]=ε[j]×CC’[j]+IBAT[j]
によって修正クーロンカウント値CC’が計算される。ここでεは、温度T、SOC、サイクル時間tCYCの少なくともひとつに応じた補正係数である。上述のΔtは、εに含まれるものと解釈してもよい。この補正係数εは、第1〜第4の実施の形態で説明した変化量ΔXに相当する。
補正係数εを温度Tの関数とした場合、第1の実施の形態とのアナロジーで考えればよく、ΔXをεと読み替えればよい。したがってεは、T>Trの範囲において式(1a)で表すことができる。
ε=K×M(T−Tr)/ΔT …(1a)
本実施の形態では、充放電サイクルの周期よりも短い時間スケールで、つまり、クーロンカウンタのカウント周期の時間スケールで、温度Tを反映させることができる。
さらにSOCを反映させる場合、第2の実施の形態とのアナロジーで考えればよい。なお本実施の形態では、SOCの範囲ごとに、平均温度Taveを演算する必要はない。たとえば以下のように補正係数εを計算してもよい。
(1)T>Tr
(1a) SOC>SOCTH
ε=β1×M(T−Tr)/ΔT
(1b) SOC<SOCTH
ε=β2×M(T−Tr)/ΔT
(2a) SOC>SOCTH
ε=β1
(2b) SOC<SOCTH
ε=β2
またサイクル時間tCYCを反映させる場合、第3の実施の形態とのアナロジーで考えればよい。
(1)T>Tr
(1a) tCYC>tTH,SOC>SOCTH
ε=γ1×β1×M(T−Tr)/ΔT
(1b) tCYC>tTH,SOC<SOCTH
ε=γ1×β2×M(T−Tr)/ΔT
(1c) tCYC<tTH,SOC>SOCTH
ε=γ2×β1×M(T−Tr)/ΔT
(1b) tCYC<tTH,SOC<SOCTH
ε=γ2×β2×M(T−Tr)/ΔT
(2a) tCYC>tTH,SOC>SOCTH
ε=γ1×β1
(2b) tCYC>tTH,SOC<SOCTH
ε=γ1×β2
(2c) tCYC<tTH,SOC>SOCTH
ε=γ2×β1
(2b) tCYC<tTH,SOC<SOCTH
ε=γ2×β2
図15は、第8の実施の形態に係るバッテリ管理システム100dのブロック図である。残量検出回路200dは、クーロンカウンタ回路202、SOC演算部206および劣化推定回路700を備える。クーロンカウンタ回路202、SOC演算部206の機能、動作は既に説明した。
CCFULL_AGED_EST1=CCFULL_RATED−CYCCD×α …(2a)
CCNOW=CCFULL_RATED−ACC …(7a)
CCNOW_EST1=CCNOW−(CCFULL_RATED−CCFULL_AGED_EST1)
=CCFULL_AGED_EST1−ACC …(7b)
SOC_EST1=CCNOW_EST1/CCFULL_AGED_EST1×100
=(CCFULL_AGED_EST1−ACC)/CCFULL_AGED_EST1×100 …(8)
α’=(α+ERR_CC)/CYCCD …(9)
α’=f(ERR_CC,α) …(10)
ただし関数fは、
ERR_CC1>ERR_CC2のとき、
f(ERR_CC1,α)>f(ERR_CC2,α)
を満たす。
第8の実施の形態では、劣化バッテリ容量CCFULL_AGEDが正しい値よりも小さく見積もられている場合に、その値を補正することができるが、正しい値より大きく見積もられている場合に、補正することができない。第9の実施の形態は、そのような場合にも有効な技術が提供される。
CCFULL_AGED_EST2=CCFULL_RATED−CYCCD×α×N …(2b)
Nは、N>1である定数である。
CCNOW_EST2=CCNOW−(CCFULL_RATED−CCFULL_AGED_EST2)
=CCFULL_AGED_EST2−ACC …(7b)
SOC_EST2=CCNOW_EST2/CCFULL_AGED_EST2×100
=(CCFULL_AGED_EST2−ACC)/CCFULL_AGED_EST2×100 …(8b)
図18は、第9の実施の形態のバッテリ管理システムの動作波形図である。図19は、バッテリ電圧VBATとSOCの関係を示す図である。実線は正しいSOCを示す。
第10の実施の形態は、第9の実施の形態を修正したものである。
劣化計算部704は、式(2b)に代えて、式(2c)にもとづいて、劣化バッテリ容量CCFULL_AGED_EST3を計算する。
CCFULL_AGED_EST3=CCFULL_RATED×M−CYCCD×α×N …(2c)
N>1,0<M<1である。
CCNOW_EST3=CCNOW−(CCFULL_RATED−CCFULL_AGED_EST3)
=CCFULL_AGED_EST3−ACC …(7c)
=(CCFULL_AGED_EST3−ACC)/CCFULL_AGED_EST3×100 …(8c)
M=(100−Y)/100と表すと、式(2c)は、バッテリ容量のY%を0%とみなしたことに相当する。図20は、第10の実施の形態におけるバッテリ電圧VBATとSOCの関係を示す図である。実線は正しいSOCを示す。Zは、SOCがY%となったときのバッテリ電圧VBATである。Zは、事前に測定しておいてもよい。あるいは、SOC−OCVテーブルから、SOCが0%のときのOCV電圧とVBAT_MINの差ΔVを求め、SOCがY%であるときの開放電圧OCV[Y%]から引いてもよい。
Z=OCV[Y%]−ΔV
第1〜第3の実施の形態において、各サイクルにわたる平均温度Taveを用いることとしたが、最低温度Tmin、あるいは最高温度Tmaxを、変化量ΔX(あるいは補正係数ε)に反映させてもよい。
実施の形態では、劣化サイクル数Xを計算し、劣化サイクル数Xに基づいてバッテリの容量CCFULLを式(2)にしたがって計算することとしたが、劣化サイクル数Xを計算せずに、劣化を表す指標としてバッテリ容量Cを直接的に、式(12)にしたがって計算してもよい。
CCFULL[i+1]=CCFULL[i]−ΔC[i] …(12)
ΔC[i]=X[i]×α
つまり変化量ΔCに、温度、SOC、サイクル時間tCYCの少なくともひとつを反映してもよい。
Tave<Trにおいて、ΔX(あるいはΔC)に温度依存性がないものとしたが、本発明はそれに限定されない。たとえば温度Taveを複数の温度範囲に区分し、温度範囲ごとに、M,Tr,ΔTの少なくともひとつを異なる値としてもよい。一例としてTrを境界として2つの温度範囲に分割し、
T>Trのとき、M=M1,ΔT=ΔT1
T<Trのとき、M=M2,ΔT=ΔT2
としてもよい。
第1〜第4の実施の形態において、平均温度Taveは、充電サイクルと放電サイクルごとに分けて計算してもよい。
実施の形態では、「バッテリが所定電荷量、充放電されたこと」の例として充放電サイクルを例示したが本発明はそれに限定されない。たとえば「バッテリが所定電荷量、充放電されたこと」は、充電サイクル(放電サイクル)であってもよく、したがって充電サイクル(放電サイクル)が検出されるたびに指標X(たとえば劣化サイクル数、バッテリの容量)が更新されてもよい。あるいは「バッテリが所定電荷量、充放電されたこと」は、充電サイクルまたは放電サイクルであってもよく、したがって充電サイクル、放電サイクルのいずれかが検出されるたびに指標Xが更新されてもよい。
最後に、バッテリ管理システム100の用途を説明する。図21は、バッテリ管理システム100を備える自動車300を示す図である。自動車300は、電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)、ハイブリッド自動車(HV)、などである。インバータ302は、バッテリ管理システム100からの電圧VBATを受け、交流に変換してモータ304に供給し、モータ304を回転させる。またブレーキが踏まれた場合などの減速時には、インバータ302は回生動作を行い、モータ304が発生する電流をバッテリ管理システム100のバッテリ102に回収する。PHVやEVでは、そのほかにバッテリ管理システム100のバッテリ102を充電する充電回路を備える。
Claims (20)
- 充電式のバッテリの劣化状態の推定方法であって、
前記バッテリの充放電電流を積算することによりクーロンカウント値を生成するステップと、
前記バッテリの状態を監視するステップと、
前記クーロンカウント値に基づいて、前記バッテリが所定電荷量、充放電されたことを検出するステップと、
前記所定電荷量の充放電が検出されるたびに、前記バッテリの劣化を示す指標Xを、前記所定電荷量が充放電された期間において測定された前記バッテリの状態に応じた変化量ΔX、変化させるステップと、
を備え、
前記バッテリの状態は、前記バッテリの温度を含み、
前記変化量ΔXは、前記所定電荷量が充放電された期間にわたる平均温度、最高温度、最低温度のいずれかTに応じており、
前記変化量ΔXは、少なくともT>Trの範囲において、式(1)
ΔX=K×M (T−Tr)/ΔT …(1)
ただし、K,M,TrおよびΔTはパラメータ
で規定されることを特徴とする推定方法。 - 20℃≦Tr≦30℃、1<M<3、5°≦ΔT≦20°であることを特徴とする請求項1に記載の推定方法。
- T<Trの範囲において、ΔX=Kであることを特徴とする請求項1または2に記載の推定方法。
- 前記バッテリの状態は、前記バッテリのSOC(State Of Charge)を含み、
前記変化量ΔXは、前記SOCに依存することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の推定方法。 - 前記バッテリの状態は、前記バッテリのSOC(State Of Charge)を含み、
前記パラメータKは、前記SOCに依存することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の推定方法。 - 前記所定電荷量の充放電に要した時間tを測定するステップをさらに備え、
前記変化量ΔXは、前記時間tに依存することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の推定方法。 - 前記所定電荷量の充放電に要した時間tを測定するステップをさらに備え、
前記パラメータKは、前記時間tに依存することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の推定方法。 - 前記所定電荷量の充放電は、1充放電サイクルに相当し、
前記指標Xは、充放電サイクル数を表すことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の推定方法。 - 前記指標Xは、バッテリの容量を表すことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の推定方法。
- 充電式のバッテリの劣化推定回路であって、
前記バッテリの充放電電流を積算することにより得られるクーロンカウント値に基づいて、前記バッテリが所定電荷量、充放電されたことを検出するサイクル検出部と、
前記バッテリの状態を監視する状態監視回路と、
前記所定電荷量の充放電が検出されるたびに、前記バッテリの劣化を示す指標Xを、前記所定電荷量が充放電された期間において測定された前記バッテリの状態に応じた変化量ΔX、変化させる劣化計算部と、
を備え、
前記バッテリの状態は、前記バッテリの温度を含み、
前記変化量ΔXは、前記所定電荷量が充放電された期間にわたる平均温度、最高温度、最低温度のいずれかTに応じており、
前記変化量ΔXは、少なくともT>Trの範囲において、式(1)
ΔX=K×M (T−Tr)/ΔT …(1)
ただし、K,M,TrおよびΔTはパラメータ
で規定されることを特徴とする劣化推定回路。 - 20℃≦Tr≦30℃、1<M<3、5°≦ΔT≦20°であることを特徴とする請求項10に記載の劣化推定回路。
- T<Trの範囲においてΔX=Kであることを特徴とする請求項10または11に記載の劣化推定回路。
- 前記バッテリの状態は、前記バッテリのSOC(State Of Charge)を含み、
前記変化量ΔXは、前記SOCに依存することを特徴とする請求項10から12のいずれかに記載の劣化推定回路。 - 前記バッテリの状態は、前記バッテリのSOC(State Of Charge)を含み、
前記パラメータKは、前記SOCに依存することを特徴とする請求項10から13のいずれかに記載の劣化推定回路。 - 前記所定電荷量の充放電に要したサイクル時間tを測定するサイクル時間測定部をさらに備え、
前記変化量ΔXは、前記サイクル時間tに依存することを特徴とする請求項10から14のいずれかに記載の劣化推定回路。 - 前記所定電荷量の充放電に要したサイクル時間tを測定するサイクル時間測定部をさらに備え、
前記パラメータKは、前記サイクル時間tに依存することを特徴とする請求項10から15のいずれかに記載の劣化推定回路。 - 前記所定電荷量の充放電は、1充放電サイクルに相当し、
前記指標Xは、充放電サイクル数を表すことを特徴とする請求項10から16のいずれかに記載の劣化推定回路。 - 前記指標Xは、バッテリの容量を表すことを特徴とする請求項10から17のいずれかに記載の劣化推定回路。
- 充電式のバッテリと、
前記バッテリの状態を検出する請求項10から18のいずれかに記載の劣化推定回路と、
を備えることを特徴とする電子機器。 - 充電式のバッテリと、
前記バッテリの状態を検出する請求項10から18のいずれかに記載の劣化推定回路と、
を備えることを特徴とする自動車。
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