JP6868931B2 - 原子力設備における硬質製品、部材、配管、および継手 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリエチレン樹脂組成物、配管材料、配管および継手ならびにポリエチレン樹脂組成物の製造方法に関する。
放射線環境下、例えば、原子力発電所、使用済み核燃料再処理施設などの発電分野、レントゲン・CT検査、ガン治療等の医療分野、厚み測定・比重測定などの工業分野、顕微鏡、蛍光X線分析、陽子加速器等の研究分野、除染作業などで使用する事が可能なポリエチレン組成物の一例として、特許文献1には、ポリエチレンからなる第一の高分子成分と、エチレンプロピレンゴム又は/及びポリプロピレンからなる第二の高分子成分とを含む高分子成分100重量部に対して、3重量部以上の軟化剤と1重量部以上の劣化防止剤が添加されていることを特徴とする耐放射線性ポリエチレン組成物が記載されている。
この特許文献1には、エチレンプロピレンゴムの硬度の低下を目的としてエチレンプロピレンゴム中に、芳香族系、ナフテン系、パラフィン系の3種類の混合物から成り立っている鉱物油系軟化剤を添加することが記載されている。
特開2016−050268号公報
様々な流体の輸送にポリエチレン製の配管が使用されている。例えば、上下水道配管、ガス配管、給水管、給湯管、薬液配管、オイル配管などが挙げられる。
各配管に対する安全性の要求は年々高まってきており、ガス管としてはPE80、上下水道管としてはPE100を取得した配管材料が使用されている。また、給湯管には、耐熱性に優れる架橋ポリエチレンが配管材料として使用されている。さらに、ポリエチレン製の配管には、ポリエチレン製の継手も使用されている。これは、エレクトロフュージョンと呼ばれる溶着継手によりポリエチレン製の配管とポリエチレン製の継手が一体化できる特徴を有する。
ポリエチレン製の配管材料には、配管内部からの圧力や埋設時の外部からの土圧などにより応力が加わる。このため、配管内に微小な欠陥があるとそこに応力が集中し、破壊が起こることが知られている。そこで、長期間にわたり応力が加わる厳しい条件下においてもクリープ破壊が生じることが低減された材料の開発が必要となっている。
従来は、例えば、ポリエチレンの長期にわたる機械特性を改善するために、分子量分布の広幅化や側鎖の導入など、ポリエチレン自体の改良が実施されている。また、例えば、2つの分子量分布からなるメルトマスフローレートが低いポリエチレンなども行われている。更には、低分子量、高密度のポリエチレンと、高分子量、低密度のポリエチレンの2成分からなる組成物を成形したポリエチレン管なども開発されている。
しかしながら、ポリマ自体の改良は、ポリエチレンが持つ本質的な欠点であるクリープ破壊と応力亀裂の二つの問題を改善するものではない。このため、更なる改良が待たれている。
また、上述の特許文献1に記載のポリエチレン組成物では、添加剤はエチレンプロピレンゴムの硬度の低下を目的としてエチレンプロピレンゴム中に添加しているため、添加剤はエチレンプロピレンゴム中にしか溶解せずに、結晶化したポリエチレンに対してはほぼ溶解しないため、耐放射線性の向上を十分に図ることができておらず、更なる改善の余地があることが本発明者らの検討によって明らかとなった。
本発明は、ポリエチレンの持つ本質的な欠点であるクリープ破壊および応力亀裂の問題を共に従来に比べて改善したポリエチレン樹脂組成物、配管材料、配管および継手ならびにポリエチレン樹脂組成物の製造方法を提供する。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本発明は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、原子力設備における硬質製品であって、ポリエチレンを主成分とする基材と、ASTM D 3238−85に準拠したn−d−M法による環分析の%CPが50%以上100%以下のパラフィンを含有するオイルを含む添加剤と、を含むポリエチレン樹脂組成物を用いたことを特徴とする。
本発明によれば、ポリエチレンの持つ本質的な欠点であるクリープ破壊および応力亀裂の問題を共に従来に比べて改善することができる。上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
本発明の実施例における、オイルの%CPに対するクリープ試験の破壊発生までの時間との関係を示すグラフである。 本発明の実施例における、吸収線量が破断時の伸びに及ぼす影響を示すグラフである。 本発明の実施例における、ポリエチレンの密度に対する破断時の伸びの関係を示すグラフである。 本発明の実施例における、オイルの添加量に対する環境応力き裂試験のき裂発生までの時間の関係を示すグラフである。
クリープ破壊ならびに環境応力亀裂の発生を従来に比べて抑制することが可能な長寿命の本発明のポリエチレン樹脂組成物、配管材料、配管および継手ならびにポリエチレン樹脂組成物の製造方法の実施例を、図1乃至図4を用いて説明する。
以下説明する本発明のポリエチレン樹脂組成物およびポリエチレン樹脂組成物の製造方法は、ポリエチレンの持つ本質的な欠点であるクリープ破壊や応力亀裂の問題を抜本的に改善することが可能であり、クリープ破壊や応力亀裂が従来に比べて生じる可能性が低減されたものであり、十分な伸びを有するポリエチレン樹脂組成物並びにこれを含む配管材料、配管および継手に非常に好適である。一般に、配管、継手といった硬質の製品においては、長期間にわたる強度が要求される。
本発明のポリエチレン樹脂組成物は、次の特徴を備えている。
(1)ポリエチレンを主成分とする基材に添加剤を混合したものであり、添加剤は、ASTM D 3238−85に準拠したn−d−M法による環分析の%CPが50%以上100%以下のパラフィンを含有するオイルを含んでいる。好ましくは、添加剤は、n−d−M法による環分析の%CPが60%以上100%以下、望ましくは65%以上85%以下のパラフィンを含有するオイルを含むものである。
また、添加剤のオイルは、パラフィン系原油を精製した際に生じる潤滑油(ベースオイル)であることが好ましい。
なお、ポリエチレンを主成分とする基材は、一般に流通しているポリエチレン樹脂のペレットでよく、ポリプロピレン等を質量基準で50%未満含むものであってもよい。また、ポリエチレンを主成分とするものであれば、ポリエチレンとポリプロピレンとを含む混合材又は再生材であってもよい。
(2)上記の添加剤はポリエチレン100質量部に対して0.05〜10質量部、更に好ましくは3〜7質量部の割合で添加されたことが望ましい。なお、本明細書においては、「〜」(乃至)は、数値範囲を表し、下限値および上限値を含むものとする。よって、数値A、Bについて「A〜B」と記載した場合は、AとBとの間の数値を含む範囲を表し、かつ、AおよびBもこの範囲に含まれる。言い換えると、「A以上B以下」と同じ意味である。
(3)さらに、ポリエチレンはその密度が0.94g/cm以上0.97g/cm以下(0.94〜0.97g/cm)の高密度ポリエチレンを主成分とし、より好ましくはその密度が0.945g/cm以上0.965g/cm以下の高密度ポリエチレンを主成分とするものであることが好ましい。
(4)上記のポリエチレン樹脂組成物は、放射性物質を内包した流体輸送に主として使用する原子力設備用冷却水輸送用の配管材料、配管および継手に用いるのが望ましい。
以下、本発明の一実施形態について更に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で様々な改良および変更を加えることができる。
本発明に係るポリエチレン樹脂組成物は、ポリエチレンを主成分とし、必須の添加剤として、ASTM D 3238−85に準拠したn−d−M法による環分析の%CPが50%以上100%以下のパラフィンを含有するオイルを含んでいる。
添加剤のオイルは、好ましくは、ASTM D 3238−85に準拠したn−d−M法による環分析の%CPが60%以上100%以下、より好ましくは65%以上85%以下のパラフィンを含有するものとする。また、添加剤のオイルは、パラフィン系原油を精製した際に生じる潤滑油(ベースオイル)であることが好ましい。
このような添加剤を、好適な範囲として、ポリエチレン100質量部に対して0.05〜10質量部、より好ましくは3〜7質量部含んでいる。
また、ポリエチレンは、その密度が、好適な範囲として、0.94g/cm以上0.97g/cm以下、より好ましくは0.945g/cm以上0.965g/cm以下の高密度ポリエチレンを主成分とする。
ここで、パラフィンとは、鎖状炭化水素のことを意味する。
また、「パラフィン系原油を精製した際に生じるオイル」とは、例えばパラフィン系ベースオイルのことを意味し、精製工程としてパラフィン系炭化水素を多く含む原油の常圧蒸留残油を原料に減圧蒸留、溶剤脱歴処理を行い、その後に溶剤精製法または水素化分解法処理を行って得られるオイルのことを意味する。
また、n−d−M法による環分析とは、上述のようにASTM D 3238−85に準拠した分析方法であり、ベースオイルの組成分析として一般的な分析方法である。油の密度d20、屈折率n 20および(平均)分子量のデータを使って、油の中のパラフィン炭素数%CP、ナフテン炭素数%CN、芳香族炭素数%CAおよび1平均分子中のナフテン環数RN、芳香族環数RAをそれぞれ計算で求め、全炭素に対する割合で表示することができる。
以上の構成を有する本発明のポリエチレン樹脂組成物の作用効果について説明する。
ポリエチレン製の配管は、鋼管に比べて軽量で、移動や加工が容易であることから、水道用配管などの長距離配管としても用いられている。しかしながら、ポリエチレンは、鋼管のような金属材料とは異なり、炭素と水素からなる高分子である。
高分子材料の中でもポリエチレンは、様々な環境下での外的因子、例えば、紫外線、放射線、熱、内圧、外圧、落下、衝撃、きず、化学物質などによって、クリープ破壊や応力亀裂を起こしやすい欠点を有している。ポリエチレンにおいては、紫外線、放射線、熱などが作用することによって、非常に反応性の高い水素ラジカルや炭化水素ラジカルが発生し、このラジカルによる再結合や付加反応による架橋と呼ばれる分子量の増大や、不均化反応による崩壊と呼ばれる分子量の減少などによって、弾性、耐応力環境き裂性および衝撃特性が低下してしまうことが知られている。
一般に、高分子材料は、紫外線、放射線、熱などが作用すると、分子が励起され、結合が切断して分解することが知られている。紫外線、放射線、熱などがポリエチレンに作用すると、水素ラジカルや炭化水素ラジカルが生成する。このラジカルは反応性が高く、ラジカル同士が結合したり(再結合)、ラジカルが元素を引き抜いて別のラジカルを生成させたり(引き抜き反応)、ラジカルが二重結合の隣に付加したり(付加反応)、ラジカル同士が結合すると同時に分子鎖が切断されたり(不均化反応)することが知られている。再結合や付加反応は架橋と呼ばれる分子量の増大をもたらすが、不均化反応は崩壊と呼ばれる分子量の減少をもたらす。
崩壊も架橋も弾性が低下して、衝撃や屈曲に対する抵抗性が低下する、脆くなるなどの物性の変化が生じる。このため、配管として使用すると、亀裂が入る、あるいは破裂するなどの不具合を生じる懸念がある。
配水管用ポリエチレンもまた、同様である。配水管用ポリエチレンは、高分子量領域を増加、結晶構造を繋ぐタイ分子を増やすことで、長期静水圧強度と耐環境応力き裂性を向上させている。
一般に、紫外線、放射線、熱などによる過酷環境下では、結晶領域の分子鎖はあまり影響を受けないが、非晶部(非結晶部)の増加、即ち、タイ分子鎖の酸化切断が進行することが知られている。タイ分子鎖の切断が進むと、外部応力が加えられた際に樹脂内で応力集中が起こり、長期静水圧強度や耐環境応力き裂性、衝撃特性が低下すると考えられている。
また、酸素が存在する大気中では、紫外線、放射線、熱などがポリエチレンに作用すると、ラジカルが酸素に対して強い反応性をもつので、ラジカルと酸素が反応する。
酸素は、水素との親和性が高いので、これを引き抜いて過酸化ラジカル(ROO・)を生成し、酸化の伝播反応(連鎖反応)を開始する下記化学式(1)のような反応が進行することが知られている。
Figure 0006868931
この過酸化ラジカルは、反応性に富み、他の分子から水素を引き抜いて、過酸化物(ROOH)とラジカル(R・)に変化する(下記化学式(2)参照)。
Figure 0006868931
新たに発生したラジカル(R・)は、酸素存在下で、上記化学式(1)によりまた新たなパーオキシラジカルに変化する。過酸化物(ROOH)も、不安定であるため、分解して結果的にパーオキシラジカル(ROO・)、オキシラジカル(RO・)、ラジカル(R・)等に変化する(下記化学式(3)〜(5)参照)。
Figure 0006868931
Figure 0006868931
Figure 0006868931
このように、最初に発生した一つのラジカル(R・)がパーオキシラジカル(ROO・)を経て、新たなラジカルを多数増殖させることとなり、連鎖的に酸化の伝播反応(連鎖反応)が進行する。これにより、ますます、分子構造の分解(架橋や崩壊)が促進される。
さらに、大気中や放射線環境下では、オゾンが生成することが知られている。オゾンは、分子鎖に二重結合を持つポリエチレンに対して強く作用する。例えば、二重結合部にオゾンが攻撃するとオゾナイドが形成され、これが不安定であるため、O−O結合が切断されてアルデヒドやケトン、エステル、ラクトン、過酸化物等を形成する。オゾンによる分子構造の分解は、微小のクラック(オゾンクラック)を形成させることが知られている。特に、1MPaの配管圧力がかかる場合、常に伸長された状態となっており、これがオゾンの浸透率を高めるとともに応力集中によってオゾンクラックが成長し、破裂につながる懸念がある。
ポリエチレン製の配管を用いて、高温の流体を移送する場合もある。この場合、前述した分子構造の分解をもたらす様々な素反応は、分子運動、即ち、振動や衝突確率と関係する。分子運動は、高温になるほど激しくなるため、分解反応が加速され、劣化は著しい。特に、酸化反応を伴う系では、温度は試料中の酸化層厚さ、酸素の拡散速度、酸化分解の反応速度に影響を及ぼすことが分かっており、酸化による分解が益々加速される。一般に、温度が10℃上昇すると反応速度は2倍になる。したがって、高温の流体を移送すると、酸化劣化が加速され、分子構造が容易に分解する。このような分子構造の変化は、弾性率の低下、引張強さの低下、伸びの低下など種々な特性の低下に繋がる。これらの特性が低下すると、配管に亀裂や微小なクラックが入る、あるいは破裂するなどの不具合を生じるおそれがある。
これに対し、本発明のような、ASTM D 3238−85に準拠したn−d−M法による環分析の%CPが50%以上100%以下のパラフィンを含有するオイルは、ポリエチレンとの相溶性がわずかに低くなる。しかしながら、相溶性が低いということは、製造時に表面近傍に染み出しやすく、高濃度のオイル添加層が表面から約200μm程度のオーダーで形成されることを意味する。このオイル添加層は、オイル濃度が表面側から徐々に濃度が下がる濃度傾斜層となっている。このような傾斜層の存在により、表面のクラックの形成を抑えることができる、との効果が得られる。このオイル濃度の傾斜層は、様々な面で良い効果を表す。
まず、酸素が供給され易い表面では、オゾンクラックやケミカルクラック、放射線による表面クラック、さらには熱による酸化劣化が進行することが知られている。しかし、ASTM D 3238−85に準拠したn−d−M法による環分析の%CPが50%以上100%以下のパラフィンを含有するオイルが高濃度に存在する傾斜層が表面に存在すると、表面で起こるオゾンクラックや放射線による表面クラック、熱による酸化劣化を抑制することができる。表面のクラック発生を抑える効果によって、耐候性を向上させることができる。また、環境応力亀裂性を改善することができる。更に、放射線に対する耐性も向上させることができる、との利点が得られる。
また、クリープ破壊を抑えることも可能になる。ASTM D 3238−85に準拠したn−d−M法による環分析の%CPが50%以上100%以下のパラフィンを含有するオイルがクリープ破壊を抑制する詳細な機構については定かではないが、クリープ破壊は80℃の高温水槽内で加速試験が行われている。高温水槽中では表面の熱劣化が進行し易いが、表面に高濃度に存在するオイルがこの表面での熱劣化を抑制できると考えられ、オイルを添加していない系と比較すると明らかに効果があることが本発明者らの検討により確認されている。
更に、酸化劣化によってポリエチレンの表面は硬くなり、容易に脆化してクラックが発生してしまうことが分かっている。これに対しても、ASTM D 3238−85に準拠したn−d−M法による環分析の%CPが50%以上100%以下のパラフィンを含有するオイルは、ポリエチレン表面を軟化させる効果がある。そのため放射線による脆化破壊を引き起こすことがより抑制されて、配管に亀裂や微小なクラックが入る、あるいは破裂するなどの不具合を生じるおそれを従来より低減することができる。
さらに、ASTM D 3238−85に準拠したn−d−M法による環分析の%CPが50%以上100%以下のパラフィンを含有するオイルは粘度指数が高い特徴を有する。粘度指数が高いということは、一旦形成された高濃度のオイル添加層は室温近傍では染み出し難いことを意味している。そのため、一旦形成された高濃度のオイル添加層は、使用時には流動性が低く安定しているため、流体を汚染する、との問題が生じることも抑制される。
加えて、ASTM D 3238−85に準拠したn−d−M法による環分析の%CPが50%以上100%以下のパラフィンを含有するオイルは引火点が高い特徴を有している。引火点が高いということは、製造過程において安全で扱い易い、との利点を有しており、製造面でも有利となる。
また、ASTM D 3238−85に準拠したn−d−M法による環分析の%CPが50%以上100%以下のパラフィンを含有するオイルは高純度であり、硫黄分などの不純物が極めて少ない、との特徴を有している。ここで、硫黄は熱や放射線環境下でラジカルを生成し易く、反応性が高い元素の一つである。そのため、硫黄分が少ないオイルであれば、ポリエチレンの硫黄による劣化を抑制することができ、さらに、オイル自体の劣化も抑制できる、との効果が得られる。その結果、オイルの添加量が多くてもポリエチレンを劣化させることがない。また、オイルの寿命が長いため、添加量が少なくても添加効果が持続する、との利点を有している。
また、ASTM D 3238−85に準拠したn−d−M法による環分析の%CPが50%以上100%以下のパラフィンを含有するオイルは酸価が低い、との特徴も有している。ここで、酸価とは油脂1g中に存在する遊離脂肪酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのmg数のことである。パーム油、ヤシ油、こめ油の原油(未精製の油脂)が一般に酸価が高い(7〜20程度)のは、これらの原料に含まれる加水分解酵素の力が強いからである。精製された油でも自動酸化してアルデヒドやカルボン酸となる場合には酸価が上昇する。したがって、酸価は油脂の変質の指標ともなる。
ASTM D 3238−85に準拠したn−d−M法による環分析の%CPが50%以上100%以下のパラフィンを含有するオイルは酸価が低い(0.01程度)ことから、アルデヒドやカルボン酸などの生成量も少なくなる。熱や放射線環境下では、これらの官能基でラジカルを生成しやすいことが一般に知られている。アルデヒドやカルボン酸などの生成量が少ないオイルを使用することにより、熱や放射線環境下でのポリエチレンを劣化させることがなく、さらに、オイル自体の劣化も少なく安定なものとすることができる。その結果、オイルの添加量が多くてもポリエチレンを劣化させることがない、との利点が得られる。また、オイルの寿命が長いため、添加量が少なくても添加効果が持続する、との利点も得られる。
ポリエチレン配管材料に本発明のオイルを添加した結果、本オイルの添加量は、0.05〜10質量部、より好ましくは3〜7質量部が好ましいことが分かった。0.05質量部以上であれば添加の効果が十分に得られ、添加無しに比べて十分に効果が得られることが本発明者らの検討によって明らかとなっている。また、10質量部以下であれば、ポリエチレン配管材料の表面からオイルがにじみ出てくることもなく、添加量が過剰となることを抑制できることが分かった。
ポリエチレン、特に、密度が0.94g/cm以上、0.97g/cm以下の高密度ポリエチレンは表面の酸化劣化によるクラック発生が他の密度のポリエチレンに比べ、容易に生じる。これに対し、本発明のような組成のオイルの添加によって、こうした高密度ポリエチレンにおいても、表面のクラック形成を抑制することができ、配管材料や配管、継手、特に原子力関連施設で用いられる部材や配管、継手に非常に好適なポリエチレン樹脂組成物とすることができる。
まとめると、本発明のポリエチレン樹脂組成物においては、様々な外的要因による表面の酸化劣化が抑制されるため、長期静水圧強度、弾性、耐環境応力き裂性およびクリープ破壊の低下が抑制される。すなわち、本発明のポリエチレン樹脂組成物は、高い外気温や、紫外線、オゾン、放射線等の環境、大気中の酸素や酸性雨、高温の流体の輸送など、様々な過酷な条件下によって、引張応力が発生した際に生じるポリエチレン表面のダメージを最小限に抑制することができる。そして、これにより、亀裂、破裂などの不具合を長期間抑制することができる。
以下、流体輸送配管(以下、「パイプ」と称する。)を作製する方法について説明する。
基材としては、密度が0.94g/cm以上、0.97g/cm以下の高密度ポリエチレンを用いる場合について説明する。なお、ポリエチレンは、中密度(0.93〜0.94g/cm)でも低密度(0.91〜0.93g/cm)でもよいが、とりわけ、本発明で定義されるオイルの添加の効果は高密度ポリエチレンにおいて特に高いことから、高密度ポリエチレンを例に説明する。
混練機としては、バンバリーミキサーのような回分式混練機、二軸混練機、ロータ型二軸混練機、ブスコニーダー等が使用できるが、特に限定されるものではない。本明細書においては、基材に添加剤を混合する際は、バンバリーミキサーを用いる例を挙げている。混練温度は、120〜250℃が望ましい。添加剤には、ASTM D 3238−85に準拠したn−d−M法による環分析の%CPが50%以上100%以下、好ましくは60%以上100%以下、望ましくは65%以上85%以下のパラフィンを含有するオイルを用いる。オイルの添加量は、ポリエチレン100質量部に対して0.05〜10質量部、より好ましくは3〜7質量部とする。
パイプの押出成形において、ポリエチレン樹脂組成物は、ポリエチレン樹脂100%質量部に対して、着色を目的として酸化チタンを0.1〜5質量部の範囲で含有していてもよい。
パイプ製造装置のホッパーには、ポリエチレン樹脂ペレットをドライブレンドしながら供給し、押出機中で加熱溶融し、ダイスから円筒状に押出し、冷却することにより、パイプとする。
なお、別の方法としては、事前に、マスターバッチペレットとポリエチレン樹脂ペレットを、ペレット製造装置のホッパーに投入し、溶融混練する。その後、溶融樹脂組成物を多数の孔(直径3mm程度)が開けられているステンレス円盤を通過させ、水中にうどん状に押出し、円盤面に平行に設置されている回転するナイフによって長さ3mm程度に切断する。切断により形成されたポリエチレン樹脂組成物ペレットを貯蔵しておき、高密度ポリエチレンパイプを製造するときに貯蔵しておいたポリエチレン樹脂組成物ペレットをパイプ製造装置のホッパーに供給し、押出機中で加熱溶融し、ダイスから円筒状に押出し、冷却することにより、パイプとしてもよい。
ポリエチレン樹脂組成物ペレットからパイプに成形するには、当該組成物を例えば120〜250℃の温度で押出機からダイスを通して押出し、サイジングを行った後、冷却水槽で冷却し、引取り機を通して切断または巻取る方法が挙げられる。パイプは、単層パイプまたは2層パイプとすることができる。押出機としては、単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機等が挙げられる。ダイスは、ストレートヘッドダイス、クロスヘッドダイス、オフセットダイスなどいずれのタイプのものも利用できる。サイジング方法は、サイジングプレート法、アウトサイドマンドレル法、サイジングボックス法、インサイドマンドレル法等のいずれの方法も利用できる。
バンバリーミキサーにより基材に添加剤を混合する際は、温度180℃、10分間混練し、その後、造粒してポリエチレン樹脂組成物のペレットとする。
別の方法としては、事前に、マスターバッチペレット、又はポリエチレン樹脂ペレットを、ペレット製造装置のホッパーに投入し、ここに一定の滴下速度でオイルを加えることができるマイクロチューブポンプを用いて溶融混練中に滴下し、溶融樹脂組成物を多数の孔(直径3mm程度)が開けられているステンレス円盤を通過させ、水中にうどん状に押出し、円盤面に平行に設置されている回転するナイフによって長さ3mm程度に切断し、ポリエチレン樹脂組成物ペレットとしてもよい。なお、滴下時に、オイルは190℃以上の温度になるように加熱している。このポリエチレン樹脂組成物のペレットを用いてパイプを成形する。
以下、実施例に基づき、本発明について更に詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例および比較例>
以下説明する実施例および比較例においては、添加剤の種類を変えて試験片を作製し、引張破断伸びを評価した。以下に、実施例および比較例の試験片の作製方法について説明する。
実施例においては、基材として高密度ポリエチレンを用いた。この基材は、ポリエチレン樹脂100質量部に対して0.5質量部の酸化チタンを含有したものとした。ここで、高密度ポリエチレンは、チーグラー触媒を使用して製造されたものであり、密度が0.94g/cm以上、0.97g/cmの範囲のものとした。
そして、基材にASTM D 3238−85に準拠したn−d−M法による環分析の%CPが0%以上100%以下の範囲で濃度を変化させたパラフィンを含有するオイルを添加剤として混合した。添加量は3phrとした。この際、バンバリーミキサーを用いて温度180℃で10分間混練してから造粒し、ポリエチレン樹脂組成物ペレットとした。
ポリエチレン樹脂組成物ペレットを射出成形機に供給し、日本工業規格(Japanese Industrial Standards)JIS K 7162に記載されている1B形のダンベル形状の試験片を作製した。
比較例は、添加剤を加えなかったこと以外は実施例と同様にして試験片を作製した。
このような試験片に対してクリープ試験を実施した。試験条件は以下の通りとした。
<クリープ試験>
長期内圧クリープ特性の評価方法(ISO 9080)に準拠するものとした。まず、任意の内圧を与えて管壁に一定の周方向応力を発生させた試料を恒温水槽に放置し、管が破壊するまでの時間を測定した。恒温水槽の温度は20℃、60℃、80℃の三水準とした。得られた試験結果を破壊時間―周方向応力の両対数グラフにプロットすると直線関係が得られることから、そこで回帰直線を求め、20℃の回帰直線を50年後まで延長し、50年後の周方向応力を求めた。この周方向応力が10MPa以上でPE100と呼ばれるグレードに属することから、50年後の周方向応力を求めた。
添加したオイルのASTM D 3238−85に準拠したn−d−M法による環分析の%CPに対するクリープ試験の50年後の周方向応力の関係を図1に示す。図1の横軸がオイルのうちn−d−M法による環分析の%CP、縦軸がクリープ試験における50年後の周方向応力を示す。
本図1に示すように、50年後の周方向応力については、n−d−M法による環分析の%CPが50%〜100%、好適には60%〜100%、より好適には65%〜85%のオイルで大きいことがわかった。
次に、吸収線量が破断時の伸びに及ぼす影響を調べた。添加剤としては、ASTM D 3238−85に準拠したn−d−M法による環分析の%CPが70%のパラフィンを含有するオイルを用いた。基材としては、密度が0.95g/cmのポリエチレンを用いた。添加量は5phrとした。
引張試験の条件および放射線照射の条件は以下の通りとした。
<引張試験>
引張試験は、試験片を100℃で500時間加熱し、熱劣化させた後、実施した。
引張試験は、日本水道協会規格「水道配水用ポリエチレン管 JWWA K 144」に準拠するものとした。試験機は、最大の引張力を指示する装置を備え、ダンベル状の試験片を締めるつかみ具を備えるJIS B 7721に記載の装置を使用した。ダンベル試験片の厚さと平行部の幅を測定し、さらに伸び測定用の標線を平行部分の中心部に付けた後に、500mm/minで引張試験機を用いて室温で引張試験を行った。標線間距離は50mmとした。引張試験では、破断時の伸びを測定した。破断時の伸びは、試験片が破断に至るまでの標線間の長さを測定した。試験片の破断時の伸びは、下記計算式(1)によって算出した。
Figure 0006868931
上記計算式(1)において、EBは破断時の伸び(%)、L0は標線間距離(mm)、L1は破断時の標線間距離(mm)をそれぞれ示している。
<放射線照射>
放射線照射では、Co60線源から放出されるγ線を1kGy/hの線量率で試験片に照射した。照射時間は110hから521hとし、吸収線量は50kGyから500kGyとした。
図2は、吸収線量が破断時の伸びに及ぼす影響を示すグラフである。横軸が吸収線量(kGy)、縦軸が引張試験の破断時の伸びを示す。
本図2に示すように、破断時の伸びについては、実施例の方が比較例よりも大きいことが分かった。
図3は、ポリエチレンの密度に対する破断時の伸びを示すグラフである。添加剤としては、ASTM D 3238−85に準拠したn−d−M法による環分析の%CPが70%のオイルを用いた。基材としては、密度が0.91g/cm〜0.97g/cmと変化させたポリエチレンを用いた。添加量は10phrとした。横軸はポリエチレンの密度、縦軸は吸収線量が402kGyの場合における引張試験の破断時の伸びを示す。
本図3に示すように、破断時の伸びは、ポリエチレンの密度が0.94g/cmから0.97g/cmまでの範囲で340%以上であった。このことから、ポリエチレンの密度は、0.94g/cm以上0.97g/cm以下の範囲で特に効果が顕著に得られることが分かった。
次に、オイルの添加量に対する環境応力き裂試験のき裂発生の関係を調べた。添加剤としては、ASTM D 3238−85に準拠したn−d−M法による環分析の%CPが70%のオイルを用いた。基材としては、密度が0.95g/cmのポリエチレンを用いた。添加剤の添加量を、0phr〜15phrまでの範囲で変化させた。
環境応力き裂試験の条件は以下の通りとした。
<環境応力き裂試験>
環境応力き裂試験は、日本水道協会規格「水道配水用ポリエチレン管 JWWA K 144」に準拠するものとした。試験片は長さ38mm、幅13mm、厚み2mmの短冊状で、深さ0.3mm、長さ19.1mmのノッチを設けたものとした。硬質ガラス製試験管(栓付)に50℃のノニル・フェニル・ポリオキシエチレン・エタノール10mass%水溶液を入れた。ステンレス鋼で作製された試験片固定具に試験片5個を固定して浸漬させ、浸漬後の試験片の外観を目視によって観察し、き裂の発生した時間を調べた。
図4は、オイルの添加量に対する環境応力き裂試験のき裂発生までの時間を示すグラフである。横軸が添加量、縦軸が環境応力き裂試験のき裂発生までの時間を示す。
本図4に示すように、環境応力き裂試験のき裂発生までの時間は、添加量が0.05phr〜10phrまでの範囲で1500時間以上であった。このことから、添加剤(オイル)の添加量は、0.05phr以上10phr以下の範囲が望ましいことが分かった。
以上説明したように、本発明によれば、クリープ破壊や環境応力亀裂、放射線に対する劣化を低減し、長寿命のポリエチレン樹脂組成物を提供することができることが実証された。
次に、本実施例の効果について以下まとめて説明する。
上述した本発明のポリエチレン樹脂組成物は、ポリエチレンを主成分とする基材と、添加剤と、を含み、添加剤は、ASTM D 3238−85に準拠したn−d−M法による環分析の%CPが50%以上100%以下のパラフィンを含有するオイルを含むものである。このようなポリエチレン樹脂組成物は、ポリエチレンを主成分とする基材と、n−d−M法による環分析の%CPが50%以上100%以下のパラフィンを含有するオイルを含む添加剤と、を混練することで製造する。
このような本発明のポリエチレン樹脂組成物によれば、目に見えない微小な欠陥が存在しても、そこに応力集中してクリープ破壊や応力亀裂を引き起こすことが従来の組成物に比べて抑制され、十分な伸びを有する組成物とすることができる。更に詳しく言えば、ポリエチレンに紫外線や高温、放射線などが作用することによって、非常に反応性の高い水素ラジカルや炭化水素ラジカルが発生し、このラジカルによる再結合や付加反応による架橋と呼ばれる分子量の増大や、不均化反応による崩壊と呼ばれる分子量の減少などによって、弾性、伸び、耐環境応力き裂性、クリープ強度等が低下する、との問題が生じることを従来に比べて抑制することができる。したがって、長期にわたって配管、継手等に使用する場合におけるクリープ破壊や応力亀裂に対する耐性を高めることができる。
また、添加剤は、ポリエチレン100質量部に対して0.05〜10質量部、より好適には3〜7質量部の割合で添加されたため、本発明で特定されるようなパラフィンを含有するオイルの添加の効果を十分に発揮させることができる。
更に、密度が0.94g/cm以上0.97g/cm以下の高密度ポリエチレンは表面の酸化劣化によるクラック発生が容易に生じるが、本発明のような組成のオイルの添加によって、こうした高密度ポリエチレンにおいても、表面のクラック形成を抑制することができ、配管、継手等に使用するのにより好適なポリエチレン樹脂組成物とすることができる。
また、添加剤は、n−d−M法による環分析の%CPが65%以上85%以下のパラフィンを含有するオイルを含むことにより、より容易かつ確実に、オイル添加の効果を得ることができる。
更に、添加剤のオイルは、パラフィン系原油を精製した際に生じる潤滑油であることにより、入手が容易であることから、製造も容易なポリエチレン樹脂組成物とすることができる。
<その他>
なお、本発明は上記の実施例に限られず、種々の変形、応用が可能なものである。上記した実施例は、本発明の理解を助けるために具体的に説明したものであり、本発明は、説明した全ての構成を備えることに限定されるものではない。

Claims (9)

  1. 原子力設備における硬質製品であって、
    ポリエチレンを主成分とする基材と、ASTM D 3238−85に準拠したn−d−M法による環分析の%CPが50%以上100%以下のパラフィンを含有するオイルを含む添加剤と、を含むポリエチレン樹脂組成物を用いた
    ことを特徴とする原子力設備における硬質製品。
  2. 請求項1に記載の原子力設備における硬質製品において、
    前記ポリエチレン樹脂組成物の前記添加剤は、前記ポリエチレン100質量部に対して0.05〜10質量部の割合で添加された
    ことを特徴とする原子力設備における硬質製品。
  3. 請求項1に記載の原子力設備における硬質製品において、
    前記ポリエチレン樹脂組成物の前記ポリエチレンは、密度が0.94g/cm以上0.97g/cm以下の高密度ポリエチレンを主成分とする
    ことを特徴とする原子力設備における硬質製品。
  4. 請求項1に記載の原子力設備における硬質製品において、
    前記ポリエチレン樹脂組成物の前記添加剤は、ASTM D 3238−85に準拠したn−d−M法による環分析の%CPが65%以上85%以下のパラフィンを含有するオイルを含む
    ことを特徴とする原子力設備における硬質製品。
  5. 請求項2に記載の原子力設備における硬質製品において、
    前記ポリエチレン樹脂組成物の前記添加剤は、前記ポリエチレン100質量部に対して3〜7質量部の割合で添加された
    ことを特徴とする原子力設備における硬質製品。
  6. 請求項1に記載の原子力設備における硬質製品において、
    前記ポリエチレン樹脂組成物の前記添加剤の前記オイルは、パラフィン系原油を精製した際に生じる潤滑油である
    ことを特徴とする原子力設備における硬質製品。
  7. 請求項1に記載の原子力設備における硬質製品は原子力設備を構成する部材である
    ことを特徴とする部材。
  8. 請求項1に記載の原子力設備における硬質製品は原子力設備で用いられる配管である
    ことを特徴とする配管。
  9. 請求項1に記載の原子力設備における硬質製品は原子力設備で用いられる継手である
    ことを特徴とする継手。
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