JP6718327B2 - ポリエチレン樹脂組成物並びにこれを含む配管材料、配管及び継手 - Google Patents

ポリエチレン樹脂組成物並びにこれを含む配管材料、配管及び継手 Download PDF

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Description

本発明は、ポリエチレン樹脂組成物並びにこれを含む配管材料、配管及び継手に関する。
様々な流体の輸送にポリエチレン製の配管が使用されている。例えば、上下水道配管、ガス配管、給水管、給湯管、薬液配管、オイル配管などが挙げられる。各配管に対する安全性の要求は年々高まってきており、ガス管としてはPE80、上下水道管としてはPE100を取得した配管材料が使用されている。また、給湯管には、耐熱性に優れる架橋ポリエチレンが配管材料として使用されている。さらに、ポリエチレン製の配管には、ポリエチレン製の継手も使用されている。これは、エレクトロフュージョンと呼ばれる溶着継手によりポリエチレン製の配管とポリエチレン製の継手が一体化できる特徴を有する。
ポリエチレン製の配管材料には、配管内部からの圧力や埋設時の外部からの土圧などにより応力が加わるため、配管内に微小な欠陥があると、そこに応力が集中し、脆性的な破壊が起こることが知られている。とりわけ、長期間にわたり、応力が加わる厳しい条件下において脆性破壊割れを起こさない材料の開発が必要となっている。
従来は、例えば、特許文献1や特許文献2のように、ポリエチレンの長期にわたる機械特性を改善するために、分子量分布の広幅化や側鎖の導入など、ポリエチレン自体の改良が実施されている。
さらには、例えば、特許文献3のように、2つの分子量分布からなるメルトマスフローレートが低いポリエチレンなども提案されている。
また、特許文献4では、低分子量、高密度のポリエチレンと、高分子量、低密度のポリエチレンの2成分からなる組成物を成形したポリエチレン管及び管継手についても開示されている。
特公昭61‐42736号公報 特公昭61‐43378号公報 特開平10‐17619号公報 特開平8‐301933号公報
上記従来技術におけるポリマ自体の改良は、ポリエチレンが持つ本質的な欠点である脆性破壊割れや応力亀裂の問題を改善するものではない。
本発明は、ポリエチレンの持つ本質的な欠点である脆性破壊割れ及び応力亀裂を防止することを目的とする。
本発明のポリエチレン樹脂組成物は、ポリエチレンを主成分とする基材と、添加剤と、を含み、添加剤は、室温で液体の非極性物質を含み、添加剤の割合は、ポリエチレン100質量部に対して0.1〜10質量部である。
本発明によれば、目に見えない微小な欠陥が存在しても、そこに応力集中して脆性破壊割れや応力亀裂を引き起こすことがなく、十分な伸びを有するポリエチレン樹脂組成物を提供することができる。
一般的なポリエチレン樹脂組成物の試験片が破断した状態の例を示す写真である。 図1の一部を示す拡大写真である。 引張試験の前後におけるポリエチレン樹脂組成物の結晶融解発熱量を測定した結果を示すグラフである。
本発明は、脆性破壊割れや環境応力亀裂を起こさない長寿命のポリエチレン樹脂組成物並びにこれを含む配管材料、配管及び継手に関する。
本発明は、ポリエチレンの持つ本質的な欠点である脆性破壊割れや応力亀裂の問題を抜本的に改善することを目的とする。目に見えない微小な欠陥が存在しても、そこに応力集中して脆性破壊割れや応力亀裂を引き起こすことがなく、十分な伸びを有するポリエチレン樹脂組成物並びにこれを含む配管材料、配管及び継手を提供する。一般に、配管、継手といった硬質の製品においては、長期間にわたる強度が要求される。
本発明のポリエチレン樹脂組成物は、次の特徴を備えている。
(1)ポリエチレンを主成分とする基材に添加剤を混合したものであり、添加剤は、室温で液体の非極性溶媒(非極性物質)を含み、添加剤の割合は、ポリエチレン100質量部に対して0.1〜10質量部である。ここで、室温とは、15〜35℃程度の工場等の環境温度をいう。なお、ポリエチレンを主成分とする基材は、一般に流通しているポリエチレン樹脂のペレットでよく、ポリプロピレン等を質量基準で50%未満含むものであってもよい。また、ポリエチレンを主成分とするものであれば、ポリエチレンとポリプロピレンとを含む混合材又は再生材であってもよい。
(2)非極性溶媒は、オイルを含むことが望ましい。ここで、オイルとは、非極性又は疎水性の有機物をいう。
(3)オイルは、引火点が140℃以上のものが望ましい。
(4)オイルは、ナフテン系原油を原料としこれを精製することによって得られたオイル、及び、パラフィン系原油を原料としこれを精製することによって得られたオイルのうち少なくとも一つを含むことが望ましい。
(5)さらに、芳香族成分を含むオイルを含むことが望ましい。
上記のポリエチレン樹脂組成物は、配管材料、配管及び継手に好適に用いられる。
以下、本発明の一実施形態について更に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で様々な改良および変更を加えることができる。
本発明に係るポリエチレン樹脂組成物は、ポリエチレンを主成分とし、必須の添加剤として、室温で液体の非極性溶媒をポリエチレン100質量部に対して0.1〜10質量部含む。また、非極性溶媒としてオイルを含むことが好ましい。とりわけ、非極性溶媒として、引火点が140℃以上のオイルを含むとよい。
具体的には、下記添加剤(A)及び(B)のうち少なくとも1種類を含む。添加剤(A)及び(B)の合計量は、0.1〜10質量部である。また、下記添加剤(C)又は(D)を0.1〜10質量部混合してもよい。
添加剤(A)は、ナフテン系原油を原料とし、これを精製することによって得られるオイル(以下「ナフテン系オイル」と称する。)である。
ナフテン系オイルとしては、ナフテン系原油を減圧蒸留し、溶剤抽出によって芳香族成分を含むオイルを取り除いたものを用いる。これを吸着処理、あるいは、白土処理、あるいは、前処理を実施した後に脱酸することによって精製したナフテン系オイルであってよい。ここで、「ナフテン系オイル」とは、環状の炭化水素を多く含むオイルをいい、特に、ポリエチレンとの溶解性や相溶性が高く、SP値が近いものが望ましい。具体的には、SP値が±10%以内のものが望ましい。
添加剤(B)は、パラフィン系原油を原料とし、これを精製することによって得られるオイル(以下「パラフィン系オイル」と称する。)である。
パラフィン系オイルとしては、パラフィン系原油を常圧蒸留した後に減圧蒸留したものを、そのまま、あるいは、溶剤脱瀝して一次生成物を得る。これを水素化改質して、脱ロウ工程を経たパラフィン系オイルであってもよい。あるいは、脱ロウ工程後に、水素化精製したパラフィン系オイルであってもよい。または、一次生成物を溶剤抽出によって芳香族成分を含むオイルを取り除いたものを用いる。これを仕上げ工程後、脱ロウ工程よって精製したナフテン系オイルであってもよい。ここで、「パラフィン系オイル」とは、鎖状の炭化水素を多く含むオイルをいい、特に、ポリエチレンとの溶解性が高く、相溶性を表すSP値が近いものが望ましい。具体的には、SP値が±10%以内のものが望ましい。
添加剤(C)は、ナフテン系原油を原料とし、これを精製することによって得られるオイルであって、芳香族成分を含むもの(以下「ナフテン系原油由来アロマ系オイル」と称する。)である。
ナフテン系原油由来アロマ系オイルとしては、ナフテン系原油を減圧蒸留し、溶剤抽出によって得た芳香族成分を含むオイルを用いる。
添加剤(D)は、パラフィン系原油を原料とし、これを精製することによって得られるオイルであって、芳香族成分を含むもの(以下「パラフィン系原油由来アロマ系オイル」と称する。)である。
パラフィン系原油由来アロマ系オイルとしては、パラフィン系原油を常圧蒸留した後に減圧蒸留したものを、そのまま、あるいは、溶剤脱瀝した後、溶剤抽出によって得た芳香族成分を含むオイルを用いる。
以上の構成を有する本発明のポリエチレン樹脂組成物の作用効果について説明する。
ポリエチレン製の配管は、鋼管に比べて軽量で、移動や加工が容易であることから、水道用配管などの長距離配管としても用いられている。しかしながら、ポリエチレンは、鋼管のような金属材料とは異なり、炭素と水素からなる高分子である。高分子材料の中でもポリエチレンは、様々な環境下での外的因子、例えば、紫外線、放射線、熱、内圧、外圧、落下、衝撃、きず、化学物質などによって、脆性破壊割れや応力亀裂を起こしやすい欠点を有している。ポリエチレンにおいては、紫外線、放射線、熱などが作用することによって、非常に反応性の高い水素ラジカルや炭化水素ラジカルが発生し、このラジカルによる再結合や付加反応による架橋と呼ばれる分子量の増大や、不均化反応による崩壊と呼ばれる分子量の減少などによって、弾性、耐応力環境き裂性及び衝撃特性が低下してしまう。
一般に、高分子材料は、紫外線、放射線、熱などが作用すると、分子が励起され、結合が切断して分解することが知られている。紫外線、放射線、熱などがポリエチレンに作用すると、水素ラジカルや炭化水素ラジカルが生成する。このラジカルは反応性が高く、ラジカル同士が結合したり(再結合)、ラジカルが元素を引き抜いて別のラジカルを生成させたり(引き抜き反応)、ラジカルが二重結合の隣に付加したり(付加反応)、ラジカル同士が結合すると同時に分子鎖が切断されたり(不均化反応)することが知られている。再結合や付加反応は架橋と呼ばれる分子量の増大をもたらすが、不均化反応は崩壊と呼ばれる分子量の減少をもたらす。
崩壊も架橋も弾性が低下して、衝撃や屈曲に対する抵抗性が低下する、脆くなるなどの物性の変化が生じるため、配管として使用する場合、亀裂が入る、あるいは破裂するなどの不具合を生じる懸念がある。
配水管用ポリエチレンもまた、同様である。配水管用ポリエチレンは、高分子量領域を増加、結晶構造を繋ぐタイ分子を増やすことで、長期静水圧強度と耐環境応力き裂性を向上させている。一般に、紫外線、放射線、熱などによる過酷環境下では、結晶領域の分子鎖はあまり影響を受けないが、非晶部(非結晶部)の増加、即ち、タイ分子鎖の酸化切断が進行することが知られている。タイ分子鎖の切断が進むと、外部応力が加えられた際に樹脂内で応力集中が起こり、長期静水圧強度や耐環境応力き裂性、衝撃特性が低下すると考えられている。
また、酸素が存在する大気中では、紫外線、放射線、熱などがポリエチレンに作用すると、ラジカルが酸素に対して強い反応性をもつので、ラジカルと酸素が反応する。酸素は、水素との親和性が高いので、これを引き抜いて過酸化ラジカル(ROO・)を生成し、酸化の伝播反応(連鎖反応)を開始する下記化学式(1)のような反応が進行することが知られている。
Figure 0006718327
この過酸化ラジカルは、反応性に富み、他の分子から水素を引き抜いて、過酸化物(ROOH)とラジカル(R・)に変化する(下記化学式(2)参照)。
Figure 0006718327
新たに発生したラジカル(R・)は、酸素存在下で、上記化学式(1)によりまた新たなパーオキシラジカルに変化する。過酸化物(ROOH)も、不安定であるため、分解して結果的にパーオキシラジカル(ROO・)、オキシラジカル(RO・)、ラジカル(R・)等に変化する(下記化学式(3)〜(5)参照)。
Figure 0006718327
Figure 0006718327
Figure 0006718327
このように、最初に発生した一つのラジカル(R・)がパーオキシラジカル(ROO・)を経て、新たなラジカルを多数増殖させることとなり、連鎖的に酸化の伝播反応(連鎖反応)が進行する。これにより、ますます、分子構造の分解(架橋や崩壊)が促進される。
オイルに含まれる鎖状の炭化水素成分や、環状の炭化水素成分以外にも、特に、芳香族成分は、これらのラジカルと結合し、酸化の伝播反応を抑制する、あるいは、ラジカル(R・)の生成自体を抑制する働きがある。この酸化抑制機能をより高めるために、芳香族成分は、環分析(n−d−M法)による%CAが0.1%程度の極微量であっても含まれていることが更に好ましい。芳香族成分は、二重結合を持った共鳴構造を有する環が2つ以上繋がった多環構造であればどのような構造であってもよい。
また、ラジカル(R・)の生成抑制やラジカルの捕捉効果のある添加剤として、一次酸化防止剤、二次酸化防止剤、光安定化剤等の酸化防止剤、例えば、Irganox 1010(チバガイギー社製)などを加えることも有効である。オイルと異なり、固形化された酸化防止剤は、ベースポリマーとの相溶性を考慮せずに目的に応じた添加量を見込むことが可能となり、オイルベースの添加剤を酸化防止の機能面から、拡張することが可能となる。ただし、固形化した酸化防止剤は、分子間結合レベルまで微細化して混練することが困難なため、固形の介在物としてボイドの起点となることを考慮し、必要な強度に影響しない範囲で添加すること、オイルと共に添加することが肝要である。
さらに、大気中では、オゾンが生成することが知られている。オゾンは、分子鎖に二重結合を持つポリエチレンに対して強く作用する。例えば、二重結合部にオゾンが攻撃するとオゾナイドが形成され、これが不安定であるため、O−O結合が切断されてアルデヒドやケトン、エステル、ラクトン、過酸化物等を形成する。オゾンによる分子構造の分解は、微小のクラック(オゾンクラック)を形成させることが知られている。特に、1MPaの配管圧力がかかる場合、常に伸長された状態となっており、これがオゾンの浸透率を高めるとともに応力集中によってオゾンクラックが成長し、破裂につながる懸念がある。
ポリエチレン製の配管を用いて、高温の流体を移送する場合もある。この場合、前述した分子構造の分解をもたらす様々な素反応は、分子運動、即ち、振動や衝突確率と関係する。分子運動は、高温になるほど激しくなるため、分解反応が加速され、劣化は著しい。特に、酸化反応を伴う系では、温度は試料中の酸化層厚さ、酸素の拡散速度、酸化分解の反応速度に影響を及ぼすことが分かっており、酸化による分解が益々加速される。一般に、温度が10℃上昇すると反応速度は2倍になる。したがって、高温の流体を移送すると、酸化劣化が加速され、分子構造が容易に分解する。このような分子構造の変化は、弾性率の低下、引張強さの低下、伸びの低下など種々な特性の低下に繋がる。これらの特性が低下すると、配管に亀裂や微小なクラックが入る、あるいは破裂するなどの不具合を生じるおそれがある。
このように、ポリエチレン製の配管材料は、様々な外的要因(外的ストレス)により亀裂や割れを生じることが分かっている。
図1は、一般的なポリエチレン樹脂組成物の試験片が外的ストレスを受けて破断した状態の例を示す写真である。ここでは、引張試験を行い、試験片を破断させている。
外的ストレスの種類に依らず、また、ポリエチレンの密度や分子量などの大小に依らず、ポリエチレン樹脂組成物の試験片の破壊モードは、いずれも伸びが低下し、破面に白化が現れるのが特徴である。
図2は、図1の拡大写真である。
ポリエチレン樹脂組成物の試験片の破面は、白化の他にもクラックが発生しており、破面には、ボイドとフィブリルが存在する。白化は、ボイド形成による光のミー散乱によって起こる。このように、白化は、ボイドとフィブリルで構成された損傷形態であるクレイズ破壊の発生を示すものである。
ポリエチレン樹脂組成物の引張による破断機構は、次のように進むことが知られている。
(A)引張降伏直後に発生するひずみの局所化領域の伝播
(B)クレイズ破壊領域の伝播
(C)クレイズ破壊の集中部で分子鎖切断やクラックが発生
(D)ポリマ破断
さらに、結晶レベルでは、引張により、次のような変形がおこることが知られている。
(a)分子レベルの結晶の破壊(分子鎖剥離)
(b)結晶のブロック状破壊(分子鎖剥離)
(c)結晶内での分子のすべり回転(変化小)
ここで、(a)及び(b)では、結晶が破壊して非結晶部が増加する。分子鎖は剥離し、ボイドやフィブリルが形成され、クレイズ破壊が起こる。しかし、(c)では、結晶のダメージは少なく、非結晶部はほとんど増加しない。
このようなポリエチレンの本質的な問題点に対して、本実施形態においては、結晶レベルでの引張による変形を結晶内でのすべり回転を起こすことで、非結晶部の増加を抑える。そして、分子鎖剥離を抑制してボイドやフィブリルの形成を阻止し、クレイズ破壊を起こさせない。これは、室温で液体の非極性溶媒が、結晶内の分子のすべり性を大きく向上させて、すべり回転を起こしやすくさせるからである。
本発明者は、試行錯誤の結果、すべり性の向上には、ポリエチレンの結晶内やタイ分子、あるいはその周囲に存在してすべりを良くする、室温で液体の非極性溶媒の添加が有効であることを突き止めた。室温で固体の添加剤については、すべての添加剤が介在物として作用し、ここを起点に破断を引き起こすことが分かった。室温で液体であっても極性溶媒の場合には、空気中の水分や内部流体の水との相溶性が、配管材料のポリエチレンよりも上回っているため、容易に結晶内部から外へ出てしまい、効果が見られなかった。
また、ポリエチレンは、非極性であるため、極性溶媒が馴染まず、結晶内やタイ分子、あるいはその周囲に入れることが困難であった。さらに、極性溶媒は、非極性溶媒と比べて、すべり性の向上効果が低く、結晶内の分子のすべり性に対して、その向上作用がほとんどない。
ポリエチレン配管材料の結晶内やタイ分子あるいはその周囲に非極性溶媒を添加した結果、すべり性を良くする非極性溶媒の添加量は、0.1〜10質量部が好ましいことが分かった。0.1質量部未満では、十分な効果が認められず、添加無のものと大差はなかった。一方、10質量部を超えると、ポリエチレン配管材料の表面からオイルがにじみ出てくることから、添加量が過剰であることが分かった。
すべり性を良くする非極性溶媒としては、特にオイルが望ましい。オイルは、あらゆる材料の潤滑剤として使用されてきている実績を有している。本発明者は、試行錯誤の結果、ポリエチレンの結晶内やタイ分子あるいはその周囲にオイルを入れることに成功した。その結果、オイルは、結晶レベルでの引張による変形を結晶内でのすべり回転を起こすことで非結晶部の増加を抑え、分子鎖剥離を抑制してボイドやフィブリルの形成を阻止してクレイズ破壊を起こさせないことが分かった。
非結晶部の増加は、示差走査熱量計(DSC)を用いて調べることができる。
図3は、引張試験の前のサンプルと引張試験の後に変形した箇所のサンプルとについて結晶融解発熱量(結晶融解熱量)を定量し、単位質量当たりの熱量を比較した結果を示したものである。図中、従来の酸化防止剤は、Irganox 1010(チバガイギー社製)1質量部添加したものである。新規添加剤は、本発明で用いた添加剤である。
本図に示すように、添加剤なしのポリエチレン樹脂組成物では、結晶融解発熱量が大きく減少している。また、従来の酸化防止剤を含むポリエチレン樹脂組成物では、結晶融解発熱量が大きく減少している。これに対し、新規添加剤を含むポリエチレン樹脂組成物では、変化がほとんどない。引張試験後の伸び部を確認したところ、本図に下部に示すように、新規添加剤を含むものは、透明であり、白化が起こっていなかった。添加剤なしのもの及び従来の酸化防止剤を含むものは、白化が起こっている。
この結果から、新規添加剤を含むポリエチレン樹脂組成物は、引張による変形後でも非結晶部の増加がなく、結晶のダメージがないことがわかる。これは、結晶内においてすべり回転が起きているためであると考える。その結果として、非結晶部の増加を抑え、分子鎖の剥離を抑制することができ、ボイドやフィブリルの形成を阻止し、クレイズ破壊を防止していると考える。
添加剤として用いるオイルは、引火点が140℃以上であることが好ましい。引火点が140℃よりも低い場合、ポリエチレンの溶融温度(120〜140℃)でほとんど揮発してしまい、成形品に目標の添加量を残存させることができない。
添加剤(A)及び(B)のうち少なくとも1種類を0.1〜10質量部の範囲で含むように構成したポリエチレン樹脂組成物を用いることにより、クレイズ破壊を阻止して、応力亀裂や脆性破断割れを抑制することができる。特に、添加剤(A)や(B)は、ポリエチレンとの相溶性が特に高く、潤滑剤としての機能が高いため、効果は絶大である。添加量は多ければ多いほどよいが、ポリエチレンに添加できる量は最大でも10質量部である。10質量部より多いと、染み出しが起こり、成形品の適用範囲が限定されてしまう。また、0.1質量部未満では、添加量が少なく、十分な結晶のすべり回転の効果が得られない。
また、添加剤(C)及び(D)は、添加剤(A)や(B)のポリエチレン結晶のすべり回転の効果に加えて、芳香族成分のラジカル捕捉の抑制効果が加わり、クラックの抑制効果が認められる。特に、上記化学式(1)のR・の生成を抑制する働きが顕著である。
まとめると、本発明のポリエチレン樹脂組成物においては、様々な外的要因によるクレイズ破壊が抑制されるため、長期静水圧強度、弾性、耐環境応力き裂性及び衝撃特性の低下が抑制される。すなわち、本発明のポリエチレン樹脂組成物は、高い外気温や、紫外線、オゾン、放射線等の環境、大気中の酸素や酸性雨、高温の流体の輸送など、様々な過酷な条件下によって、引張応力が発生した際に生じる結晶のダメージを最小限に抑制することができる。そして、これにより、亀裂、破裂などの不具合を長期間抑制することができる。これは、冬場の低温環境において流体が凍結した場合にも、衝撃による流体輸送配管のクラックの発生確率抑制にも繋がる。
以下、流体輸送配管(以下、「パイプ」と称する。)を作製する方法について説明する。
基材としては、高密度ポリエチレン(通常、密度は0.945〜0.965g/cmである。)を用いる場合について説明する。なお、ポリエチレンは、高密度のものに限定されるものではなく、中密度でも低密度でもよい。
混練機としては、バンバリーミキサーのような回分式混練機、二軸混練機、ロータ型二軸混練機、ブスコニーダー等が使用できるが、特に限定されるものではない。本明細書においては、基材に添加剤を混合する際は、バンバリーミキサーを用いる例を挙げている。混練温度は、120〜250℃が望ましい。添加剤は、上記の添加剤(A)、(B)、(C)及び(D)のうち少なくとも1種類以上を含むことが望ましい。
パイプの押出成形において、ポリエチレン樹脂組成物は、ポリエチレン樹脂100質量部に対して酸化チタンを0.1〜5質量部の範囲で含有していてもよい。パイプ製造装置のホッパーには、ポリエチレン樹脂ペレットをドライブレンドしながら供給し、押出機中で加熱溶融し、ダイスから円筒状に押出し、冷却することにより、パイプとする。試作したパイプは、呼び径100Aであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、別の方法としては、事前に、マスターバッチペレットとポリエチレン樹脂ペレットを、ペレット製造装置のホッパーに投入し、溶融混練し、溶融樹脂組成物を多数の孔(直径3mm程度)が開けられているステンレス円盤を通過させ、水中にうどん状に押出し、円盤面に平行に設置されている回転するナイフによって長さ3mm程度に切断し、ポリエチレン樹脂組成物ペレットとして貯蔵し、高密度ポリエチレンパイプを製造するときに貯蔵しておいたポリエチレン樹脂組成物ペレットをパイプ製造装置のホッパーに供給し、押出機中で加熱溶融し、ダイスから円筒状に押出し、冷却することにより、パイプとしてもよい。
ポリエチレン樹脂組成物ペレットからパイプに成形するには、該組成物を例えば150〜250℃の温度で押出機からダイスを通して押出し、サイジングを行った後、冷却水槽で冷却し、引取り機を通して切断または巻取る方法が挙げられる。パイプは、単層パイプまたは2層パイプとすることができる。押出機としては、単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機等が挙げられる。ダイスは、ストレートヘッドダイス、クロスヘッドダイス、オフセットダイスなどいずれのタイプのものも利用できる。サイジング方法は、サイジングプレート法、アウトサイドマンドレル法、サイジングボックス法、インサイドマンドレル法等のいずれの方法も利用できる。
バンバリーミキサーにより基材に添加剤を混合する際は、温度150℃、10分間混練し、その後、造粒してポリエチレン樹脂組成物のペレットとした。
別の方法としては、事前に、マスターバッチペレット、又はポリエチレン樹脂ペレットを、ペレット製造装置のホッパーに投入し、ここに一定の滴下速度でオイルを加えることができるマイクロチューブポンプを用いて溶融混練中に滴下し、溶融樹脂組成物を多数の孔(直径3mm程度)が開けられているステンレス円盤を通過させ、水中にうどん状に押出し、円盤面に平行に設置されている回転するナイフによって長さ3mm程度に切断し、ポリエチレン樹脂組成物ペレットとしてもよい。なお、滴下時に、オイルは140℃以上の温度になるように加熱している。このポリエチレン樹脂組成物のペレットを用いてパイプを成形した。
以下、実施例に基づき、本発明について更に詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
本実施例においては、添加材の種類を変えて試験片を作製し、引張破断伸びを評価した。以下に、本実施例の試験片の作製方法について説明する。
本実施例においては、基材として高密度ポリエチレンを用いた。この基材は、ポリエチレン樹脂100質量部に対して0.5質量部の酸化チタンを含有している。ここで、高密度ポリエチレンは、チーグラー触媒を使用して製造されたものであり、密度が0.95g/cm、メルトフローレートが0.5g/10分である。
そして、基材に添加剤(A)、(B)、(C)及び(D)のうち1種類以上を混合した。この際、バンバリーミキサーを用いて温度150℃で10分間混練してから造粒し、ポリエチレン樹脂組成物ペレットとした。
ポリエチレン樹脂組成物ペレットを射出成形機に供給し、日本工業規格(Japanese Industrial Standards)JIS K 7162に記載されている1B形のダンベル形状の試験片を作製した。
<引張試験>
引張試験は、試験片を100℃で500時間加熱し、熱劣化させた後、実施した。
引張試験は、日本水道協会規格「水道配水用ポリエチレン管 JWWA K 144」に準拠する。試験機は、最大の引張力を指示する装置を備え、ダンベル状の試験片を締めるつかみ具を備えるJIS B 7721に記載の装置を使用した。ダンベル試験片の厚さと平行部の幅を測定し、さらに伸び測定用の標線を平行部分の中心部に付けた後に、500mm/minで引張試験機を用いて室温で引張試験を行う。標線間距離は50mmである。引張試験では、破断時の伸びを測定する。破断時の伸びは、試験片が破断に至るまでの標線間の長さを測定する。試験片の破断時の伸びは、下記計算式(1)によって算出される。
Figure 0006718327
上記計算式(1)において、EBは破断時の伸び(%)、L0は標線間距離(mm)、L1は破断時の標線間距離(mm)をそれぞれ示している。
<DSC測定>
DSC測定は、JIS規格「プラスチックの転移温度測定方法」JIS K 7121に準拠して行った。DSC測定によりポリエチレン結晶の融解ピーク面積(J)を求め、これをサンプリング質量(g)で割った値である融解エネルギー(J/g)を算出した。試料は、引張試験の伸び応力が掛かっていない箇所(変形なし)と伸び応力が掛かり、変形が起こった箇所(変形あり)で比較した。
融解エネルギー(J/g)の変化量が大きいほど、結晶のダメージが大きく、非結晶部が増加し、分子鎖剥離が発生していることを示す。
(比較例)
比較例では、添加剤を加えなかったこと以外は、実施例と同様にして試験片を作製し、評価を行った。
表1は、実施例の試験片について、添加剤の種類及び添加量、並びに評価結果である破断時の伸び、及び変形の有無による融解エネルギーを示したものである。本表において、同じ番号の試験片に含まれる添加剤の量及び破断時の伸びに幅があるが、これは添加剤の量をパラメータとして測定したことを示している。試験片1〜12は実施例であり、「添加なし」は比較例である。
Figure 0006718327
表1において、破断時の伸びについては、実施例の方が比較例よりも大きい。また、添加剤を2種類以上混合した場合も、破断時の伸びが大きくなっている。
DSC測定による融解エネルギーも、実施例の方が比較例よりも大きい。このことから、引張応力による結晶のダメージは、実施例においては非常に小さいことが立証された。
以上説明したように、本発明によれば、脆性破壊割れや環境応力亀裂を起こさない長寿命のポリエチレン樹脂組成物を提供することができることが実証された。
本発明によれば、目に見えない微小な欠陥が存在しても、そこに応力集中して脆性破壊割れや応力亀裂を引き起こすことがなく、十分な伸びや衝撃強度を有する配管材料、配管、継手を提供することができる。更に詳しく言えば、ポリエチレンに紫外線や高温などが作用することによって、非常に反応性の高い水素ラジカルや炭化水素ラジカルが発生し、このラジカルによる再結合や付加反応による架橋と呼ばれる分子量の増大や、不均化反応による崩壊と呼ばれる分子量の減少などによって、弾性、伸び、耐環境応力き裂性、衝撃特性等が低下する問題を解決することができる。したがって、長期にわたって配管、継手等に使用する場合における脆性破壊割れや応力亀裂に対する耐性を高めることができる。
なお、上記した実施例は、本発明の理解を助けるために具体的に説明したものであり、本発明は、説明した全ての構成を備えることに限定されるものではない。例えば、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。さらに、各実施例の構成の一部について、削除・他の構成に置換・他の構成の追加をすることが可能である。

Claims (20)

  1. 高密度ポリエチレンを主成分とする基材と、
    添加剤と、を含み、
    前記添加剤の割合は、前記ポリエチレン100質量部に対して0.1〜10質量部であり、
    前記添加剤は、以下の4種の添加剤のうちの2種以上を混合したオイルであって、添加物(C)及び添加物(D)のうちの少なくとも1つを含むポリエチレン樹脂組成物。
    添加剤(A):ナフテン系原油を原料とし、これを精製することによって得られたオイル
    添加剤(B):パラフィン系原油を原料とし、これを精製することによって得られたオイル
    添加剤(C):ナフテン系原油を原料とし、これを精製することによって得られたオイルであって、芳香族成分を含むもの
    添加剤(D):パラフィン系原油を原料とし、これを精製することによって得られたオイルであって、芳香族成分を含むもの
  2. 前記添加剤は、添加剤(A)と添加剤(C)とを混合したオイルである請求項1記載のポリエチレン樹脂組成物。
  3. 添加剤(A)の割合は、前記ポリエチレン100質量部に対して0.1〜5質量部であり、
    添加剤(C)の割合は、前記ポリエチレン100質量部に対して0.1〜5質量部である請求項2記載のポリエチレン樹脂組成物。
  4. 前記添加剤は、添加剤(A)と添加剤(D)を混合したオイルである請求項1に記載のポリエチレン樹脂組成物。
  5. 添加剤(A)の割合は、前記ポリエチレン100質量部に対して0.1〜5質量部であり、
    添加剤(D)の割合は、前記ポリエチレン100質量部に対して0.1〜5質量部である請求項4記載のポリエチレン樹脂組成物。
  6. 前記添加剤は、添加剤(B)と添加剤(C)を混合したオイルである請求項1に記載のポリエチレン樹脂組成物
  7. 添加剤(B)の割合は、前記ポリエチレン100質量部に対して0.1〜5質量部であり、
    添加剤(C)の割合は、前記ポリエチレン100質量部に対して0.1〜5質量部である請求項6に記載のポリエチレン樹脂組成物
  8. 前記添加剤は、添加剤(B)と添加剤(D)を混合したオイルである請求項1に記載のポリエチレン樹脂組成物
  9. 添加剤(B)の割合は、前記ポリエチレン100質量部に対して0.1〜5質量部であり、
    添加剤(D)の割合は、前記ポリエチレン100質量部に対して0.1〜5質量部である請求項8に記載のポリエチレン樹脂組成物。
  10. 前記添加剤は、添加剤(C)と添加剤(D)を混合したオイルである請求項1に記載のポリエチレン樹脂組成物。
  11. 添加剤(C)の割合は、前記ポリエチレン100質量部に対して0.1〜5質量部であり、
    添加剤(D)の割合は、前記ポリエチレン100質量部に対して0.1〜5質量部である請求項10に記載のポリエチレン樹脂組成物。
  12. 前記添加剤は、添加剤(A)と添加剤(B)と添加剤(C)を混合したオイルである請求項1に記載のポリエチレン樹脂組成物。
  13. 添加剤(A)の割合は、前記ポリエチレン100質量部に対して0.1〜3質量部であり、
    添加剤(B)の割合は、前記ポリエチレン100質量部に対して0.1〜3質量部であり、
    添加剤(C)の割合は、前記ポリエチレン100質量部に対して0.1〜3質量部である請求項12に記載のポリエチレン樹脂組成物。
  14. 前記添加剤は、添加剤(A)と添加剤(B)と添加剤(C)と添加剤(D)を混合したオイルである請求項1に記載のポリエチレン樹脂組成物。
  15. 添加剤(A)の割合は、前記ポリエチレン100質量部に対して0.1〜2.5質量部であり、
    添加剤(B)の割合は、前記ポリエチレン100質量部に対して0.1〜2.5質量部であり、
    添加剤(C)の割合は、前記ポリエチレン100質量部に対して0.1〜2.5質量部であり、
    添加剤(D)の割合は、前記ポリエチレン100質量部に対して0.1〜2.5質量部である請求項14に記載のポリエチレン樹脂組成物。
  16. 前記オイルは、引火点が140℃以上である、請求項1乃至15のいずれか一項に記載のポリエチレン樹脂組成物。
  17. 前記高密度ポリエチレンの密度が0.945〜0.965g/cm である、請求項1乃至16のいずれか一項に記載のポリエチレン樹脂組成物。
  18. 請求項1乃至17のいずれか一項に記載のポリエチレン樹脂組成物を含む、配管材料。
  19. 請求項1乃至17のいずれか一項に記載のポリエチレン樹脂組成物を含む、配管。
  20. 請求項1乃至17のいずれか一項に記載のポリエチレン樹脂組成物を含む、継手。
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