(1)概要
以下、本実施形態に係るインターホンシステムの概要について説明する。
本実施形態に係るインターホンシステム10は、図1に示すように、インターホン子機1と、複数(図1では2つ)のインターホン親機2と、制御装置3と、複数(図1では2つ)のドアホン4と、複数(図1では2つ)の分岐器5と、を備えている。このインターホンシステム10は、例えば、マンション等の集合住宅に適用される集合住宅用のインターホンシステムである。このインターホンシステム10では、インターホン子機1と各インターホン親機2とが制御装置3を介して通信を行う。
複数のインターホン親機2の各々は、例えば、集合住宅の各住戸内に設置される住戸端末(居室親機)である。各インターホン親機2は、インターホン子機1との間で通信(例えば、通話、及び映像信号の受信等)を行うように構成されている。各インターホン親機2は、インターホン子機1の撮像部11で撮影された映像を表示する表示部22を有している。以下の説明では、複数のインターホン親機2の各々を「親機8」ともいう。
インターホン子機1は、例えば、ロビー等の集合住宅の共用部に設置される共用端末(ロビーインターホン)である。インターホン子機1は、各インターホン親機2との間で通信(例えば、通話、及び映像信号の送信等)を行うように構成されている。以下の説明では、インターホン子機1を「ロビーインターホン7」ともいう。
制御装置3は、インターホン子機1と各インターホン親機2との間において、呼出制御を行い、信号を中継するように構成されている。制御装置3は、例えば、集合住宅の管理室に設置されている。制御装置3は、例えば、来訪者V1(図2A参照)がインターホン子機1を用いてインターホン親機2を呼び出したときに、インターホン子機1とインターホン親機2との間で送受信される信号を中継する。
複数のドアホン4の各々は、例えば、集合住宅の各住戸の外玄関に設置されている。複数のドアホン4は、複数のインターホン親機2と一対一に対応している。各ドアホン4は、対応するインターホン親機2との間で通信(例えば、通話、及び映像信号の送信等)を行うように構成されている。
複数の分岐器5の各々は、第2幹線62に挿入されており、第2幹線62に対して複数のインターホン親機2を接続可能にする。本実施形態では、第2幹線62から複数の分岐線63に分岐しており、複数の分岐器5は、第2幹線62における複数の分岐線63の分岐点にそれぞれ設けられている。これにより、各インターホン親機2は、分岐器5を介して第2幹線62に対して接続可能になる。
インターホン子機1は、第1幹線61を介して制御装置3に接続されている。各インターホン親機2は、第2幹線62、分岐線63及び分岐器5を介して制御装置3に接続されている。各ドアホン4は、接続線64を介して対応するインターホン親機2に接続されている。第1幹線61、第2幹線62、分岐線63及び接続線64の各々は、例えば、ツイストペアケーブルからなる。
従来のインターホンシステムは、上述したように、現時点(リアルタイム)での映像である第1映像のみが表示部に表示されるように構成されている。そのため、正確な来訪者の人数を利用者(居住者)に知らせることができない可能性があった。
本実施形態に係るインターホンシステムは、正確な来訪者の人数を利用者に知らせることができるように、以下のように構成されている。
本実施形態に係るインターホンシステム10は、インターホン子機1と、インターホン子機1と通信するインターホン親機2と、を備えている。
インターホン子機1は、撮像部11と、子機側通信部12と、子機側制御部13と、を有している。撮像部11は、来訪者(V1,V2)を含むように設定された特定領域を撮像する。子機側通信部12は、撮像部11で撮像した映像を送信する。子機側制御部13は、撮像部11及び子機側通信部12を制御する。映像には、現時点での映像である第1映像P1(図2A参照)と、第1映像P1よりも過去の映像である第2映像P2(図2A参照)とが含まれている。
インターホン親機2は、親機側通信部21と、表示部22と、親機側制御部23と、を有している。親機側通信部21は、子機側通信部12からの映像を受信する。表示部22は、親機側通信部21で受信した映像を表示する。親機側制御部23は、親機側通信部21及び表示部22を制御する。
インターホンシステム10は、第1映像P1に含まれる上記来訪者としての第1来訪者と第2映像P2に含まれる上記来訪者としての第2来訪者とを照合する照合部131を更に備えている。子機側制御部13と親機側制御部23との一方は、照合部131の照合結果に応じて表示部22の表示態様を変更するように構成されている。
この構成によれば、第1映像P1に含まれる第1来訪者と第2映像P2に含まれる第2来訪者とを照合部131が照合し、その照合結果に応じて子機側制御部13と親機側制御部23との一方が表示部22の表示態様を変えている。そのため、例えばすべての来訪者が第1映像P1に含まれていない場合であっても、すべての来訪者が含まれるように表示部22の表示態様を変更することができ、表示部22の映像を見た利用者(居住者)に正確な来訪者の人数を知らせることができる。
(2)詳細
以下、本実施形態に係るインターホンシステム10の詳細について、図1を参照して説明する。
(2.1)インターホン子機
まず、インターホン子機1の構成について説明する。インターホン子機1は、図1に示すように、撮像部11と、子機側通信部12と、子機側制御部13と、子機側操作部14と、映像処理部15と、記憶部16と、検出部17と、を有している。さらに、インターホン子機1は、インターホン親機2との間で通話を実現するための通話部(スピーカ及びマイクロホンを含む)等を有している。
撮像部11は、撮像素子を有し、被写体(来訪者等)を撮像するためのカメラである。本実施形態では、来訪者がインターホン子機1を操作する際に少なくとも来訪者の顔を撮像できるように、撮像部11の撮像エリア(視野)は、インターホン子機1の前方に設定されている。言い換えると、撮像部11は、来訪者を含むように特定領域(撮像エリア)が設定されている。本実施形態では、撮像部11は動画を撮像するカメラである。さらに、本実施形態では、撮像部11はカラー画像を撮像するカメラである。
撮像素子は、例えば、CCD(Charge Coupled Devices)イメージセンサ、又はCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の二次元イメージセンサである。撮像部11は、被写体からの光をレンズ等の光学系によって撮像素子の撮像面(受光面)上に結像させ、撮像素子にて被写体からの光を電気信号に変換する。そして、撮像部11は、撮像素子の出力信号を映像信号として映像処理部15へ出力する。
子機側通信部12は、インターホン親機2と通信するための通信インタフェースである。子機側通信部12は、第1幹線61を介して制御装置3に接続されている。図1では、第1幹線61を1本の線で示している。子機側通信部12は、制御装置3の通信部32(後述する)を介して、インターホン親機2との間で双方向に通信可能に構成されている。子機側通信部12は、インターホン親機2に対して通信信号を送信するように構成されている。通信信号には、音声信号、映像信号及び制御信号等が含まれている。また、子機側通信部12は、通信部32を介してインターホン親機2から送信される通信信号を受信し、受信した通信信号を復調することで音声信号等を取得する。音声信号は、子機側制御部13を介して通話部へ出力される。
子機側操作部14は、人(例えば来訪者等)の操作を受け付けるように構成されている。子機側操作部14は、例えば、複数の押ボタンスイッチ、及びタッチパネル等を有する入力インタフェースである。
映像処理部15は、撮像部11から出力される映像信号を受けて、信号処理により映像信号に含まれる映像を処理するように構成されている。映像処理部15は、例えば、DSP(Digital Signal Processor)、又はFPGA(Field-Programmable Gate Array)等のデバイスにて実現される。
子機側制御部13は、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータで構成されている。つまり、子機側制御部13は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。そして、プロセッサが適宜のプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが子機側制御部13として機能する。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。さらに、プログラムは、記憶部16(後述する)に予め記録されていてもよい。
子機側制御部13は、撮像部11及び子機側通信部12を制御するように構成されている。さらに、子機側制御部13は、映像処理部15を制御するように構成されている。
子機側制御部13は、撮像部11を制御することによって、撮像部11に映像を撮像させる。本実施形態では、子機側制御部13は、インターホン子機1とインターホン親機2との間の通信が開始されてから終了するまでの映像を撮像部11に撮像させる。本実施形態では、撮像部11にて撮像される映像に、現時点(リアルタイム)での映像である第1映像P1(図2A参照)と、第1映像P1よりも過去の映像である第2映像P2(図2A参照)とが含まれている。
子機側制御部13は、子機側通信部12を制御することによって、子機側通信部12にインターホン親機2への通信信号を送信させ、かつ子機側通信部12にインターホン親機2からの通信信号を受信させる。インターホン親機2への通信信号には、音声信号、映像信号及び制御信号等が含まれている。また、インターホン親機2からの通信信号には、音声信号及び制御信号等が含まれている。
子機側制御部13は、映像処理部15を制御することによって、映像処理部15に撮像部11からの映像信号に含まれる映像を処理させる。映像処理部15にて処理された映像は、子機側通信部12からインターホン親機2に送信される。なお、映像処理部15の映像処理については、「(3)動作」の欄で説明する。
また、子機側制御部13は、照合部131を有している。照合部131は、ここでは、検出部17(後述する)の顔検出部172(後述する)の検出結果に基づいて、第1映像P1及び第2映像P2にそれぞれ含まれる人を特定し、第1映像P1に含まれる人と第2映像P2に含まれる人とを照合する。言い換えると、照合部131は、第1映像P1に含まれる人と第2映像P2に含まれる人とが同じ人であるか否かを判別する。
記憶部16は、読み書き可能なメモリで構成されている。記憶部16は、例えばフラッシュメモリである。記憶部16は、撮像部11で撮像した映像データを記憶する。本実施形態では、記憶部16は、子機側制御部13の外部に設けられているが、子機側制御部13の内部に設けられていてもよい。すなわち、記憶部16は、子機側制御部13の内蔵メモリであってもよい。
検出部17は、図1に示すように、人検出部171と、顔検出部172と、を有している。人検出部171は、第1映像P1及び第2映像P2にそれぞれ含まれる人(来訪者等)を検出する機能を有している。言い換えると、人検出部171は、第1映像P1に含まれる来訪者としての第1来訪者、及び第2映像P2に含まれる来訪者としての第2来訪者を検出する。顔検出部172は、人検出部171の検出結果から人の顔を検出する機能を有している。言い換えると、顔検出部172は、第1映像P1に含まれる来訪者としての第1来訪者の顔、及び第2映像P2に含まれる来訪者としての第2来訪者の顔を検出する。したがって、本実施形態の検出部17によれば、顔検出部172を有しているので、第1映像P1及び第2映像P2にそれぞれ含まれる来訪者の存在を検出するだけでなく、検出した来訪者を特定することができる。
本実施形態では、検出部17の顔検出部172の検出結果から第1映像P1に含まれる第1来訪者及び第2映像P2に含まれる第2来訪者をそれぞれ特定することができる。そのため、子機側制御部13は、照合部131の照合結果から、第1映像P1と第2映像P2との少なくとも一方に含まれるすべての来訪者V1,V2を認識することができる。
(2.2)インターホン親機
次に、インターホン親機2の構成について説明する。インターホン親機2は、図1に示すように、親機側通信部21と、表示部22と、親機側制御部23と、親機側操作部24と、映像処理部25と、記憶部26と、通知部27と、を有している。さらに、インターホン親機2は、インターホン子機1及びドアホン4との間で通話を実現するための通話部(スピーカ及びマイクロホンを含む)等を有している。
親機側通信部21は、インターホン子機1及びドアホン4と通信するための通信インタフェースである。親機側通信部21は、第2幹線62、分岐線63及び分岐器5を介して制御装置3に接続されている。図1では、第2幹線62及び分岐線63を1本の線で示している。親機側通信部21は、制御装置3の通信部32を介して、インターホン子機1との間で双方向に通信可能に構成されている。親機側通信部21は、インターホン子機1に対して通信信号を送信するように構成されている。通信信号には、音声信号及び制御信号等が含まれている。また、親機側通信部21は、通信部32を介してインターホン子機1から送信される通信信号を受信し、受信した通信信号を復調することで音声信号及び映像信号等を取得する。音声信号は、親機側制御部23を介して通話部へ出力され、映像信号は、親機側制御部23を介して表示部22へ出力される。
表示部22は、映像処理部25からの映像(例えば、インターホン子機1の撮像部11で撮像された映像)を表示するように構成されている。表示部22は、例えば液晶ディスプレイである。ここで、インターホン親機2がタッチパネルディスプレイを備えている場合には、タッチパネルディスプレイが表示部22と親機側操作部24とを兼ねることになる。
親機側操作部24は、人(ここでは、住戸内の居住者)の操作を受け付けるように構成されている。親機側通信部21が居住者を呼び出すための呼出信号を受信している状態で、親機側操作部24に対して所定の操作(例えば、押操作)が行われると、インターホン子機1とインターホン親機2との間で音声通話が可能な状態となる。
映像処理部25は、親機側通信部21にて受信したインターホン子機1からの映像信号を受けて、信号処理により映像信号に含まれる映像を処理するように構成されている。映像処理部25は、例えば、DSP又はFPGA等のデバイスにて実現される。
親機側制御部23は、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータで構成されている。つまり、親機側制御部23は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。そして、プロセッサが適宜のプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが親機側制御部23として機能する。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。さらに、プログラムは、記憶部26(後述する)に予め記録されていてもよい。
親機側制御部23は、親機側通信部21及び表示部22を制御するように構成されている。さらに、親機側制御部23は、映像処理部25を制御するように構成されている。
親機側制御部23は、親機側通信部21を制御することによって、親機側通信部21にインターホン子機1への通信信号を送信させ、かつ親機側通信部21にインターホン子機1からの通信信号を受信させる。インターホン子機1への通信信号には、音声信号及び制御信号等が含まれている。また、インターホン子機1からの通信信号には、音声信号、映像信号及び制御信号等が含まれている。
親機側制御部23は、表示部22を制御することによって、インターホン子機1から送られてくる映像を表示部22に表示させる。本実施形態では、親機側制御部23は、第1映像P1と第2映像P2との少なくとも一方の映像を表示部22に表示させる。すなわち、表示部22に表示される映像は、第1映像P1のみであってもよいし、第2映像P2のみであってもよいし、第1映像P1と第2映像P2との両方であってもよい。図2Aは、表示部22の表示画面220に第1映像P1と第2映像P2とを表示させた表示例である。図2Aに示す例では、表示画面220において、第1映像P1を大きく表示し、第2映像P2を小さく表示している。本実施形態では、親機側操作部24に対して所定の操作を行うことで、第1映像P1と第2映像P2とを入れ替えることができる。
親機側制御部23は、映像処理部25を制御することによって、映像処理部15に撮像部11からの映像信号に含まれる映像を処理させる。
記憶部26は、読み書き可能なメモリで構成されている。記憶部26は、例えばフラッシュメモリである。記憶部26は、インターホン子機1から送られてきた映像データを記憶する。本実施形態では、記憶部26は、親機側制御部23の外部に設けられているが、親機側制御部23の内部に設けられていてもよい。すなわち、記憶部26は、親機側制御部23の内蔵メモリであってもよい。
通知部27は、例えば呼出音を出力するように構成されている。親機側制御部23は、インターホン子機1からの呼び出しがあると、所定のタイミングで通知部27に呼出音を出力させる。言い換えると、親機側制御部23は、インターホン子機1からの呼び出しがあると、インターホン子機1からの呼び出しがあったことを通知する通知動作を通知部27に行わせる。なお、通知部27は、呼出音ではなく、音声を出力するように構成されていてもよい。
(2.3)制御装置
次に、制御装置3の構成について説明する。制御装置3は、図1に示すように、信号処理部31と、通信部32と、を有している。
通信部32は、インターホン子機1及びインターホン親機2と通信するための通信インタフェースである。通信部32は、第1幹線61を介してインターホン子機1に接続されている。また、通信部32は、第2幹線62、分岐線63及び分岐器5を介してインターホン親機2に接続されている。通信部32は、インターホン子機1の子機側通信部12との間で双方向に通信可能に構成されている。また、通信部32は、インターホン親機2の親機側通信部21との間で双方向に通信可能に構成されている。つまり、通信部32は、親機側通信部21と子機側通信部12との間の通信を中継するように構成されている。したがって、通信部32は、インターホン子機1の子機側通信部12から送信される通信信号を中継して各インターホン親機2に送信する。ここで、インターホン子機1から送信される通信信号には、送信先となるインターホン親機2を特定するための情報(例えばアドレス等)が含まれている。このため、複数のインターホン親機2のうち自己に割り当てられたアドレスと通信信号に含まれるアドレスとが一致するインターホン親機2のみが通信信号を受信することができる。また、通信部32は、複数のインターホン親機2の各々から送信される通信信号を中継してインターホン子機1に送信する。
信号処理部31は、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータで構成されている。つまり、信号処理部31は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。そして、プロセッサが適宜のプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが信号処理部31として機能する。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
信号処理部31は、通信部32を制御するように構成されている。具体的には、信号処理部31は、通信部32を制御することによって、インターホン子機1から送信される通信信号を各インターホン親機2に送信させ、かつ各インターホン親機2から送信される通信信号をインターホン子機1に送信させる。
(3)動作
次に、インターホンシステム10の動作について説明する。
(3.1)第1の動作例
まず、インターホンシステム10の第1の動作例について、図2A及び図2Bを参照して説明する。
図2Aは、本実施形態の比較例に係るインターホンシステム10のインターホン親機2の表示部22に表示される第1の例の映像であって、表示部22の表示態様を変更しない場合の映像である。図2Bは、本実施形態に係るインターホンシステム10のインターホン親機2の表示部22に表示される第1の例の映像であって、表示部22の表示態様を変更した場合の映像である。
インターホン子機1では、検出部17の人検出部171が、第1映像P1及び第2映像P2にそれぞれ含まれる人を検出する。ここでは、人検出部171は、第1映像P1において来訪者(第1来訪者)V1,V2を検出し、第2映像P2において来訪者(第2来訪者)V1を検出する。次に、検出部17の顔検出部172が、第1映像P1において検出された来訪者V1,V2の顔、及び第2映像P2において検出された来訪者V1の顔をそれぞれ検出する。
子機側制御部13の照合部131は、検出部17(顔検出部172)の検出結果に基づいて、第1映像P1及び第2映像P2にそれぞれ含まれる来訪者を特定する。ここでは、照合部131は、第1映像P1において来訪者V1,V2を特定し、第2映像P2において来訪者V1を特定する。そして、照合部131は、第1映像P1に含まれる来訪者V1,V2と第2映像P2に含まれる来訪者V1とを照合する。その結果、照合部131は、第1映像P1に含まれる来訪者V1と第2映像P2に含まれる来訪者V1とが同一人物であり、来訪者V1については第1映像P1と第2映像P2との両方に含まれていると判別する。また、照合部131は、来訪者V2については第1映像P1のみに含まれていると判別する。
第1の動作例では、第1映像P1に来訪者V1,V2が含まれているため、子機側制御部13は、照合部131の照合結果に応じて第1映像P1のみの映像を映像処理部15に作成させる。そして、子機側制御部13は、映像処理部15にて作成した映像を子機側通信部12に送信させる。
インターホン親機2では、インターホン子機1からの映像を親機側通信部21が受け取ると、親機側制御部23は、受け取った映像を表示部22の表示画面220に表示させる(図2B参照)。すなわち、この場合には、図2Bに示すように、第1映像P1のみが表示部22に表示されることになる。
この構成によれば、表示部22に表示される第1映像P1にすべての来訪者V1,V2が含まれているので、表示部22の映像を見た利用者(居住者)に正確な来訪者の人数を知らせることができる。
なお、この場合において、親機側制御部23は、図2Aに示すように、来訪者V1,V2を含む第1映像P1と来訪者V1を含む第2映像P2との合成映像を表示部22に表示させるように構成されていてもよい。
(3.2)第2の動作例
次に、インターホンシステム10の第2の動作例について、図3A及び図3Bを参照して説明する。
図3Aは、本実施形態の比較例に係るインターホンシステム10のインターホン親機2の表示部22に表示される第2の例の映像であって、表示部22の表示態様を変更しない場合の映像である。図3Bは、本実施形態に係るインターホンシステム10のインターホン親機2の表示部22に表示される第2の例の映像であって、表示部22の表示態様を変更した場合の映像である。
インターホン子機1では、検出部17の人検出部171が、第1映像P1及び第2映像P2にそれぞれ含まれる人を検出する。ここでは、人検出部171は、第1映像P1において来訪者(第1来訪者)V1を検出し、第2映像P2において来訪者(第2来訪者)V1,V2を検出する。次に、検出部17の顔検出部172が、第1映像P1において検出された来訪者V1の顔、及び第2映像P2において検出された来訪者V1,V2の顔をそれぞれ検出する。
子機側制御部13の照合部131は、検出部17(顔検出部172)の検出結果に基づいて、第1映像P1及び第2映像P2にそれぞれ含まれる来訪者を特定する。ここでは、照合部131は、第1映像P1において来訪者V1を特定し、第2映像P2において来訪者V1,V2を特定する。そして、照合部131は、第1映像P1に含まれる来訪者V1と第2映像P2に含まれる来訪者V1,V2とを照合する。その結果、照合部131は、第1映像P1に含まれる来訪者V1と第2映像P2に含まれる来訪者V1とが同一人物であり、来訪者V1については第1映像P1と第2映像P2との両方に含まれていると判別する。また、照合部131は、来訪者V2については第2映像P2のみに含まれていると判別する。
第2の動作例では、第2映像P2に含まれている来訪者V2が第1映像P1に含まれていない。そのため、子機側制御部13は、第2映像P2から来訪者V2を切り出し、切り出した来訪者V2の映像を拡大して第1映像P1に合成(追加)する映像処理を映像処理部15に行わせる。また、子機側制御部13は、来訪者V2を追加した第1映像P1と第2映像P2とを合成させた合成映像を映像処理部15に作成させる。そして、子機側制御部13は、映像処理部15にて作成した合成映像を子機側通信部12に送信させる。
インターホン親機2では、インターホン子機1からの合成映像を親機側通信部21が受け取ると、親機側制御部23は、受け取った合成映像を表示部22の表示画面220に表示させる(図3B参照)。すなわち、この場合には、図3Bに示すように、来訪者V2が追加された第1映像P1と第2映像P2との合成映像が表示部22に表示されることになる。
この構成によれば、表示部22において大きく表示される第1映像P1にすべての来訪者V1,V2が含まれているので、第1映像P1を見た利用者に正確な来訪者の人数を知らせることができ、さらに来訪者を容易に判別させることもできる。
なお、図3Bでは、第1映像P1と第2映像P2との両方を表示部22に表示させているが、第1映像P1にすべての来訪者V1,V2が含まれているため、第2映像P2については、表示部22に表示させてもよいし、表示させなくてもよい。
また、図3Bでは、第2映像P2から切り出した来訪者V2の映像を第1映像P1に合成し、合成後の第1映像P1と第2映像P2とを表示部22に表示させている。これに対して、後述する図5Bに示すように、第2映像P2から切り出した来訪者V2の映像P3と第1映像P1とを合成させた合成映像を表示部22に表示させてもよい。この構成によれば、第2映像P2から切り出した映像を合成させた第1映像P1と第2映像P2とを表示部22に表示させる場合と比較して、映像処理部15の処理負担を軽減することができる。
(3.3)第3の動作例
次に、インターホンシステム10の第3の動作例について、図4A及び図4Bを参照して説明する。
図4Aは、本実施形態の比較例に係るインターホンシステム10のインターホン親機2の表示部22に表示される第3の例の映像であって、表示部22の表示態様を変更しない場合の映像である。図4Bは、本実施形態に係るインターホンシステム10のインターホン親機2の表示部22に表示される第3の例の映像であって、表示部22の表示態様を変更した場合の映像である。
インターホン子機1では、検出部17の人検出部171が、第1映像P1及び第2映像P2にそれぞれ含まれる人を検出する。ここでは、人検出部171は、第1映像P1において来訪者(第1来訪者)V1を検出し、第2映像P2において来訪者(第2来訪者)V2を検出する。次に、検出部17の顔検出部172が、第1映像P1において検出された来訪者V1の顔、及び第2映像P2において検出された来訪者V2の顔をそれぞれ検出する。
子機側制御部13の照合部131は、検出部17(顔検出部172)の検出結果に基づいて、第1映像P1及び第2映像P2にそれぞれ含まれる来訪者を特定する。ここでは、照合部131は、第1映像P1において来訪者V1を特定し、第2映像P2において来訪者V2を特定する。そして、照合部131は、第1映像P1に含まれる来訪者V1と第2映像P2に含まれる来訪者V2とを照合する。その結果、照合部131は、来訪者V1については第1映像P1のみに含まれていると判別し、来訪者V2については第2映像P2のみに含まれていると判別する。
第3の動作例では、第2映像P2に含まれている来訪者V2が第1映像P1に含まれていない。そのため、子機側制御部13は、第2映像P2から来訪者V2を切り出し、切り出した来訪者V2の映像を拡大して第1映像P1に合成(追加)する映像処理を映像処理部15に行わせる。また、子機側制御部13は、来訪者V2を追加した第1映像P1と第2映像P2とを合成させた合成映像を映像処理部15に作成させる。そして、子機側制御部13は、映像処理部15にて作成した合成映像を子機側通信部12に送信させる。
インターホン親機2では、インターホン子機1からの合成映像を親機側通信部21が受け取ると、親機側制御部23は、受け取った合成映像を表示部22の表示画面220に表示させる(図4B参照)。すなわち、この場合には、図4Bに示すように、来訪者V2が追加された第1映像P1と第2映像P2との合成映像が表示部22に表示されることになる。
この構成によれば、表示部22において大きく表示される第1映像P1にすべての来訪者V1,V2が含まれているので、第1映像P1を見た利用者に正確な来訪者の人数を知らせることができ、さらに来訪者を容易に判別させることもできる。
なお、図4Bでは、第1映像P1と第2映像P2との両方を表示部22に表示させているが、第1映像P1にすべての来訪者V1,V2が含まれているため、第2映像P2については、表示部22に表示させてもよいし、表示させなくてもよい。
また、図4Bでは、第2映像P2から切り出した来訪者V2の映像を第1映像P1に合成し、合成後の第1映像P1と第2映像P2とを表示部22に表示させている。これに対して、第2映像P2から切り出した来訪者V2の映像と第1映像P1とを合成させた合成映像を表示部22に表示させてもよい。この構成によれば、第2映像P2から切り出した映像を合成させた第1映像P1と第2映像P2とを表示部22に表示させる場合と比較して、映像処理部15の処理負担を軽減することができる。
さらに、図4Bでは、第2映像P2のみに含まれる来訪者V2の映像を第1映像P1に合成したが、映像の代わりに、来訪者V2を表すための文字又は記号を第1映像P1と共に表示部22に表示させてもよい。例えば、文字の場合には、例えば、「来訪者V2がいます」等のメッセージ(文字列)を第1映像P1と共に表示部22に表示させる。また、記号の場合には、例えば、人の形にかたどったシンボルマーク等を第1映像P1と共に表示部22に表示させる。これらの構成によれば、映像を合成する場合と同様に、表示部22の映像を見た利用者に正確な来訪者の人数を知らせることができる。
(3.4)第4の動作例
次に、インターホンシステム10の第4の動作例について、図5A及び図5Bを参照して説明する。
図5Aは、本実施形態の比較例に係るインターホンシステム10のインターホン親機2の表示部22に表示される第4の例の映像であって、表示部22の表示態様を変更しない場合の映像である。図5Bは、本実施形態に係るインターホンシステム10のインターホン親機2の表示部22に表示される第4の例の映像であって、表示部22の表示態様を変更した場合の映像である。
インターホン子機1では、検出部17の人検出部171が、第1映像P1及び第2映像P2にそれぞれ含まれる人を検出する。ここでは、人検出部171は、第1映像P1において来訪者(第1来訪者)V1を検出し、第2映像P2において来訪者(第2来訪者)V1,V2を検出する。次に、検出部17の顔検出部172が、第1映像P1において検出された来訪者V1の顔、及び第2映像P2において検出された来訪者V1,V2の顔をそれぞれ検出する。
子機側制御部13の照合部131は、検出部17(顔検出部172)の検出結果に基づいて、第1映像P1及び第2映像P2にそれぞれ含まれる来訪者を特定する。ここでは、照合部131は、第1映像P1において来訪者V1を特定し、第2映像P2において来訪者V1,V2を特定する。そして、照合部131は、第1映像P1に含まれる来訪者V1と第2映像P2に含まれる来訪者V1,V2とを照合する。その結果、照合部131は、第1映像P1に含まれる来訪者V1と第2映像P2に含まれる来訪者V1とが同一人物であり、来訪者V1については第1映像P1と第2映像P2との両方に含まれていると判別する。また、照合部131は、来訪者V2については第2映像P2のみに含まれていると判別する。
第4の動作例では、第2映像P2に含まれている来訪者V2が第1映像P1に含まれていない。そのため、子機側制御部13は、第2映像P2から切り出した来訪者V2の映像P3と第1映像P1とを合成させた合成映像を映像処理部15に作成させる。そして、子機側制御部13は、映像処理部15にて作成した合成映像を子機側通信部12に送信させる。
インターホン親機2では、インターホン子機1からの合成映像を親機側通信部21が受け取ると、親機側制御部23は、受け取った合成映像を表示部22の表示画面220に表示させる(図5B参照)。すなわち、この場合には、図5Bに示すように、第1映像P1と映像P3との合成映像が表示部22に表示されることになる。
この構成によれば、小さく表示される第2映像P2のみに含まれる来訪者V2を拡大して表示部22に表示するので、表示部22の映像を見た利用者に正確な来訪者の人数を知らせることができ、さらに来訪者を容易に判別させることができる。また、図5Aに示すように、第1映像P1と第2映像P2との両方に来訪者V1が含まれるように表示させた場合と比較して、利用者が来訪者の人数を誤りにくくなるという利点がある。
なお、図5Bにおいても、来訪者V2の映像の代わりに、来訪者V2を表すための文字又は記号を第1映像P1と共に表示部22に表示させてもよい。
(4)プログラム
インターホン子機1がコンピュータシステム(マイコンを含む)を備えている場合、コンピュータシステムのメモリに記録されるプログラムは、コンピュータシステムを照合部131として機能させるためのプログラムである。
このプログラムによれば、専用のインターホン子機1を用いなくても、本実施形態のインターホンシステム10と同等の機能を実現でき、正確な来訪者の人数を利用者(居住者)に知らせることができる。
(5)変形例
上述の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上述の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、上述の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
(5.1)第1変形例
上述の実施形態では、顔検出部172によって来訪者V1,V2を特定しているが、顔検出部172は省略されてもよい。この場合、照合部131は、人検出部171の検出結果に基づいて、第1映像P1及び第2映像P2にそれぞれ含まれる来訪者の人数のみを知ることができる。以下、第1変形例について、図6A及び図6Bを参照して説明する。
図6Aは、本実施形態の比較例に係るインターホンシステム10のインターホン親機2の表示部22に表示される第5の例の映像であって、表示部22の表示態様を変更しない場合の映像である。図6Bは、本実施形態の第1変形例に係るインターホンシステム10のインターホン親機2の表示部22に表示される映像であって、表示部22の表示態様を変更した場合の映像である。
インターホン子機1では、検出部17の人検出部171が、第1映像P1及び第2映像P2にそれぞれ含まれる人を検出する。ここでは、人検出部171は、第1映像P1において来訪者(第1来訪者)V1を検出し、第2映像P2において来訪者(第2来訪者)V1,V2を検出する。子機側制御部13の照合部131は、検出部17(人検出部171)の検出結果に基づいて、第1映像P1及び第2映像P2にそれぞれ含まれる来訪者の人数を照合する。ここでは、照合部131は、第1映像P1に含まれる来訪者の人数が1人であり、第2映像P2に含まれる来訪者の人数が2人であることから、第1映像P1に含まれる来訪者の人数よりも第2映像P2に含まれる来訪者の人数のほうが多いと判別する。
第1変形例では、顔検出部172によって来訪者V1,V2の顔を検出していないため、第2映像P2に含まれる2人の来訪者V1,V2のうちいずれの来訪者が第1映像P1に含まれていないのかを判別できない。そのため、子機側制御部13は、例えば、「もう一人います」等のメッセージM1を第1映像P1に合成(追加)させた合成映像を映像処理部15に作成させる。そして、子機側制御部13は、映像処理部15にて作成した合成映像を子機側通信部12に送信させる。
インターホン親機2では、インターホン子機1からの合成映像を親機側通信部21が受け取ると、親機側制御部23は、受け取った合成映像を表示部22の表示画面220に表示させる(図6B参照)。すなわち、この場合には、図6Bに示すように、メッセージM1を含む第1映像P1が表示部22に表示されることになる。言い換えると、子機側制御部13は、第1映像P1に含まれる来訪者の人数が第2映像P2に含まれる来訪者の人数よりも少ないことを通知するための通知情報(メッセージM1)を、第1映像P1と共に表示部22に表示させるように構成されている。
この構成によれば、図6Aに示す比較例と比べて、表示部22への表示内容を少なくしながらも、表示部22の映像を見た利用者に正確な来訪者の人数を知らせることができる。
また、第1変形例においても、文字によるメッセージではなく、例えば、人の形をかたどったシンボルマーク等の記号であってもよい。この場合においても、表示部22の映像を見た利用者に正確な来訪者の人数を知らせることができる。
さらに、図6Bに示すメッセージM1は一例であって、第1映像P1に含まれている来訪者以外の来訪者がいることを知らせることができれば、他のメッセージであってもよい。
ところで、第1変形例において、現時点での映像である第1映像P1に来訪者が含まれておらず(つまりゼロ)、かつ現時点よりも過去の映像である第2映像P2に1以上の来訪者が含まれる場合、第2映像P2を表示部22に表示させるのが好ましい。言い換えると、子機側制御部13と親機側制御部23との一方は、照合部131の照合結果から第2来訪者が1以上であり、かつ第1来訪者がゼロの場合に、第2映像P2を表示部22に表示させるのが好ましい。この場合において、第1映像P1については表示部22に表示させてもよいし、表示させなくてもよい。この構成によれば、第1映像P1に第1来訪者が含まれていない場合でも、第2映像P2を表示部22に表示させることによって、来訪者の映像を利用者に見せることができる。
(5.2)その他の変形例
以下、その他の変形例について列挙する。
上述の実施形態では、2人の来訪者V1,V2が共に人である場合を例として説明したが、2人の来訪者V1,V2のうち一方はペット又はロボット等であってもよい。すなわち、来訪者には、人だけでなく、ペット又はロボット等が含まれていてもよい。
また、上述の実施形態では、来訪者の人数が2人であるが、来訪者の人数は2人に限らず、1人以上であればよい。そして、例えば、来訪者が3人の場合には、表示画面220に対して、3人の来訪者を同時に表示させてもよいし、順番に表示させてもよいし、ランダムに表示させてもよい。
また、上述の実施形態では、インターホン子機1の映像処理部15にて映像処理を行う場合を例として説明したが、インターホン親機2の映像処理部25にて映像処理を行うように構成されていてもよい。
また、上述の実施形態では、インターホン子機1が照合部131を備えている場合を例として説明した。言い換えると、ロビーインターホン7は、インターホンシステム10に用いられるインターホン子機1であって、照合部131を備えている。これに対して、インターホン親機2が照合部を備えていてもよい。言い換えると、親機8は、インターホンシステム10に用いられるインターホン親機2であって、照合部を備えていてもよい。この場合、インターホン親機2にて照合処理を行うので、インターホン子機1にて照合処理を行う場合と比較して、インターホン子機1での処理負担を軽減することができる。
さらに、制御装置3が照合部を備えていてもよい。言い換えると、制御装置3は、インターホンシステム10に用いられ、照合部を備えていてもよい。この場合、制御装置3にて照合処理を行うので、インターホン親機2又はインターホン子機1にて照合処理を行う場合と比較して、インターホン親機2又はインターホン子機1での処理負担を軽減することができる。
また、例えば、現時点までの複数の時点における第2映像P2にそれぞれ来訪者が含まれる場合、親機側制御部23は、すべての来訪者が含まれるように、第1映像P1及び第2映像P2の中から映像を選択して表示部22に表示させるように構成されていてもよい。例えば、現時点までの2つの時点における2つの第2映像P2と第1映像P1とに別々の来訪者が含まれている場合を想定する。この場合、第1映像P1及び2つの第2映像P2を合成させた合成映像を表示部22に表示させてもよいし、2つの第2映像P2にそれぞれ含まれる来訪者を第2映像P2から切り出し、切り出した2つの映像を第1映像P1と共に表示部22に表示させてもよい。この場合においても、表示部22の映像を見た利用者に正確な来訪者の人数を知らせることができる。
上述の実施形態では、インターホンシステム10を集合住宅に適用した場合を例として説明したが、インターホンシステム10の適用対象は集合住宅に限らず、例えば、戸建て住宅であってもよいし、オフィスビル又は工場等の非住宅であってもよい。
上述の実施形態では、インターホン子機1がロビーインターホン7(共用端末)である場合を例として説明したが、インターホン子機1はロビーインターホン7に限らず、ドアホン4であってもよい。
(まとめ)
以上述べた実施形態から明らかなように、第1の態様に係るインターホンシステム(10)は、インターホン子機(1)と、インターホン子機(1)と通信するインターホン親機(2)と、を備える。インターホン子機(1)は、撮像部(11)と、子機側通信部(12)と、子機側制御部(13)と、を有する。撮像部(11)は、来訪者(V1,V2)を含むように設定された特定領域を撮像する。子機側通信部(12)は、撮像部(11)で撮像した映像を送信する。子機側制御部(13)は、撮像部(11)及び子機側通信部(12)を制御する。インターホン親機(2)は、親機側通信部(21)と、表示部(22)と、親機側制御部(23)と、を有する。親機側通信部(21)は、子機側通信部(12)からの映像を受信する。表示部(22)は、親機側通信部(21)で受信した映像を表示する。親機側制御部(23)は、親機側通信部(21)及び表示部(22)を制御する。上記映像には、現時点での映像である第1映像(P1)と、第1映像(P1)よりも過去の映像である第2映像(P2)とが含まれている。インターホンシステム(10)は、照合部(131)を更に備える。照合部(131)は、第1映像(P1)に含まれる来訪者としての第1来訪者と第2映像(P2)に含まれる来訪者としての第2来訪者とを照合する。子機側制御部(13)と親機側制御部(23)との一方は、照合部(131)の照合結果に応じて表示部(22)の表示態様を変更する。
第1の態様によれば、第1映像(P1)に含まれる第1来訪者と第2映像(P2)に含まれる第2来訪者とを照合部(131)が照合し、その照合結果に応じて子機側制御部(13)と親機側制御部(23)との一方が表示部(22)の表示態様を変えている。そのため、すべての来訪者が第1映像(P1)に含まれていない場合であっても、すべての来訪者が含まれるように表示部(22)の表示態様を変更することができ、表示部(22)の映像を見た利用者(居住者)に正確な来訪者の人数を知らせることができる。
第2の態様に係るインターホンシステム(10)は、第1の態様において、第1来訪者と第2来訪者とを検出する人検出部(171)を更に備える。照合部(131)は、人検出部(171)の検出結果に基づいて、第1来訪者の人数と第2来訪者の人数とを照合する。
第2の態様によれば、子機側制御部(13)と親機側制御部(23)との一方は、第1来訪者の人数と第2来訪者の人数との照合結果に応じて表示部(22)の表示態様を変えている。そのため、顔認証を行う場合と比較して、照合部(131)の処理負担を軽減しながらも、正確な来訪者の人数を利用者に知らせることができる。
第3の態様に係るインターホンシステム(10)では、第2の態様において、子機側制御部(13)と親機側制御部(23)との一方は、所定の場合に、第1映像(P1)と第2映像(P2)との少なくとも一方と共に通知情報を表示部(22)に表示させる。所定の場合は、照合部(131)の照合結果から、第2映像(P2)に含まれる来訪者の人数が第1映像(P1)に含まれる来訪者の人数よりも多い場合である。通知情報は、第1映像(P1)に含まれる来訪者の人数が第2映像(P2)に含まれる来訪者の人数よりも少ないことを通知するための情報である。
第3の態様によれば、親機側制御部(23)は、第1来訪者の人数が第2来訪者の人数よりも少ないことを通知するための通知情報を表示部(22)に表示させている。そのため、表示部(22)に表示されている来訪者よりも多くの来訪者がいることを利用者に知らせることができる。
第4の態様に係るインターホンシステム(10)では、第3の態様において、子機側制御部(13)と親機側制御部(23)との一方は、所定の場合に、第2映像(P2)を表示部(22)に表示させる。所定の場合とは、照合部(131)の照合結果から、第2来訪者の人数が1以上であり、かつ第1来訪者の人数がゼロの場合である。
第4の態様によれば、第1映像(P1)に含まれる第1来訪者がゼロの場合でも、第2映像(P2)を表示部(22)に表示させることによって、来訪者の映像を利用者に見せることができる。
第5の態様に係るインターホンシステム(10)は、第1の態様において、第1来訪者の顔と第2来訪者の顔とを検出する顔検出部(172)を更に備える。照合部(131)は、顔検出部(172)の検出結果に基づいて、第1来訪者及び第2来訪者を特定し、第1来訪者と第2来訪者とを照合する。
第5の態様によれば、照合部(131)は、顔検出部(172)の検出結果に基づいて、第1来訪者と第2来訪者とを照合している。そのため、第1来訪者及び第2来訪者の人数だけでなく、第1来訪者及び第2来訪者を特定することもできる。
第6の態様に係るインターホンシステム(10)では、第5の態様において、子機側制御部(13)と親機側制御部(23)との一方は、照合部(131)の照合結果から、すべての来訪者を認識する。
第6の態様によれば、子機側制御部(13)と親機側制御部(23)との一方がすべての来訪者を認識しているので、すべての来訪者が表示部(22)に表示されるように、表示部(22)の表示態様を変更することができる。
第7の態様に係るインターホンシステム(10)では、第6の態様において、子機側制御部(13)と親機側制御部(23)との一方は、所定の場合に、第1映像(P1)と第2映像(P2)との一方において同一の来訪者が含まれないようにして表示部(22)に表示させる。所定の場合とは、第1映像(P1)と第2映像(P2)との両方に同一の来訪者が含まれている場合である。
第7の態様によれば、子機側制御部(13)と親機側制御部(23)との一方は、第1映像(P1)と第2映像(P2)との両方に含まれる来訪者については、いずれか一方のみに表示させている。そのため、同一の来訪者を重複して表示部(22)に表示させる場合と比較して、利用者が来訪者の人数を誤りにくくなるという利点がある。
第8の態様に係るインターホンシステム(10)は、第6又は7の態様において、第1映像(P1)と第2映像(P2)との少なくとも一方に対して映像処理を行う映像処理部(15,25)を更に備える。映像処理部(15,25)は、映像処理として、第2映像(P2)のみに含まれる来訪者を表すための文字又は記号を第1映像(P1)に追加する。子機側制御部(13)と親機側制御部(23)との一方は、少なくとも映像処理部(25)による映像処理後の第1映像(P1)を表示部(22)に表示させる。
第8の態様によれば、子機側制御部(13)と親機側制御部(23)との一方は、第2映像(P2)のみに含まれる来訪者を表すための文字又は記号を追加した第1映像(P1)を表示部(22)に表示させている。そのため、第1映像(P1)を見た利用者に対して、第1映像(P1)に含まれる来訪者以外の来訪者がいることを知らせることができる。
第9の態様に係るインターホンシステム(10)では、第6の態様において、子機側制御部(13)と親機側制御部(23)との一方は、所定の場合、第1映像(P1)及び第2映像(P2)の中から映像を選択して表示部(22)に表示させる。所定の場合は、現時点までの複数の時点における第2映像(P2)に来訪者が含まれる場合である。
第9の態様によれば、子機側制御部(13)と親機側制御部(23)との一方は、すべての来訪者が含まれるように表示部(22)に映像を表示させている。そのため、表示部(22)の映像を見た利用者に対して、すべての来訪者を知らせることができる。
第10の態様に係るロビーインターホン(7)は、第1〜9のいずれかの態様のインターホンシステム(1)のインターホン子機(1)であって、照合部(131)を備える。
第10の態様によれば、子機側制御部(13)と親機側制御部(23)との一方は、ロビーインターホン(7)の照合部(131)の照合結果に応じて表示部(22)の表示態様を変更している。そのため、すべての来訪者が第1映像(P1)に含まれていない場合であっても、すべての来訪者が含まれるように表示部(22)の表示態様を変更することができ、表示部(22)の映像を見た利用者に正確な来訪者の人数を知らせることができる。
第11の態様に係る親機(8)は、第1〜9のいずれかの態様のインターホンシステム(10)のインターホン親機(2)であって、照合部を備える。
第11の態様によれば、子機側制御部(13)と親機側制御部(23)との一方は、インターホン親機2の照合部の照合結果に応じて表示部(22)の表示態様を変更している。そのため、すべての来訪者が第1映像(P1)に含まれていない場合であっても、すべての来訪者が含まれるように表示部(22)の表示態様を変更することができ、表示部(22)の映像を見た利用者(居住者)に正確な来訪者の人数を知らせることができる。
第12の態様に係る制御装置(3)は、第1〜9のいずれかの態様のインターホンシステム(10)に用いられ、照合部を備える。
第12の態様によれば、子機側制御部(13)と親機側制御部(23)との一方は、制御装置(3)の照合部の照合結果に応じて表示部(22)の表示態様を変更している。そのため、すべての来訪者が第1映像(P1)に含まれていない場合であっても、すべての来訪者が含まれるように表示部(22)の表示態様を変更することができ、表示部(22)の映像を見た利用者(居住者)に正確な来訪者の人数を知らせることができる。
第13の態様に係るプログラムは、第1〜9のいずれかの態様のインターホンシステム(10)に用いられるコンピュータシステムを、照合部(131)として機能させる。
第13の態様によれば、専用のインターホン子機(1)を用いなくても、上述のインターホンシステム(10)と同等の機能を実現でき、正確な来訪者の人数を利用者に知らせることができる。
第2〜第9の態様に係る構成については、インターホンシステム(10)の必須の構成ではなく、適宜省略可能である。