JP6867848B2 - 電子写真用ローラの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式を用いた画像形成装置の機能部品として使用される電子写真用ローラの製造方法に関する。
電子写真用ローラ(以降、単に「ローラ」と称する場合がある)の外周面に弾性層形成用塗布液を塗布して弾性層を形成した後に、弾性層の表面に任意の形状を持った溝を形成する場合がある。その方法として、以下の方法が広く知られている。(1)ローラの弾性層の外径と略等しい内径を持った金型の内周面に任意の曲線形状の線状突起を持った該金型を弾性層の架橋前もしくは架橋後に弾性層に押圧して溝を形成する転写法(特許文献1及び特許文献2)。(2)刃物をローラの弾性層に当接させた後に該刃物を弾性層にわずかに切り込み、ローラを軸方向の中心軸を回転中心として回転させながら刃物をローラの軸方向に対して平行に移動させる切削法。(3)ローラを軸方向の中心軸を回転中心としてローラの周方向に正回転もしくは逆回転させながら弾性層に照射しているレーザ光をローラの軸方向に対して平行に移動させる方法。
特開平6−166101号公報 特開2013−75461号公報
前記(1)の方法で弾性層の表面に任意の形状の溝を形成する場合、(a)分割式の金型を使用する場合と(b)一体形の金型を使用することが一般的である。しかし、(a)の方法でローラを成形する場合、金型と金型の接合面におけるローラ表面にパーティングラインが発生し、微小な段差が発生し、全周にわたっての平滑面を得ることができない場合がある。また、(b)の方法でローラを成形する場合、金型からローラを抜き取るために溝の深さを大きく取ることができず、また、溝の形状を変更するごとに金型が必要となる。
前記(2)の方法で弾性層の表面に任意の形状の溝を形成する場合、溝を形成するローラの弾性層の厚みにばらつき(膜厚ムラ)があり、厚みが一定以下であると、刃物での溝の形成が困難となり、さらに微小な角度ピッチで溝を形成することが困難となる。そのため、前記(2)の方法においては、溝形成のためには一定以上の弾性層の厚みが必要となり、一般的には0.1mm以上必要である。
前記(3)の方法で弾性層の表面に任意の形状の溝を形成する場合、形成された溝の曲面と弾性層の外周面が接するエッジ部分の弾性層の外周面側に、レーザ光によって溶融された弾性層の一部が凸状を形成する。そのため、平滑な弾性層の表面を得ることが困難となる。
本発明の一態様は、従来の製造方法と比較して、弾性層の表面に任意の形状の溝を、より高精度に、かつ、安定して形成する電子写真用ローラの製造方法を提供することに向けたものである。
本発明の一態様によれば、
円筒状または円柱状の基体と、該基体の外周面上の弾性層とを有し、該弾性層の表面に溝を有する電子写真用ローラの製造方法であって、
(1)内周面に環状の吐出口を有する塗布リングであって、該吐出口が、フロントリップと、該フロントリップに対向して配置されてなるリアリップとで構成されている塗布リングを備えた塗布装置を用意する工程と、
(2)円筒状または円柱状の基体を、該基体の回転軸が、該塗布リングの中心軸と同軸となるように、該塗布装置に配置する工程と、
(3)該塗布リングを、該基体の回転軸に沿う方向に相対的に移動させつつ、該塗布リングを備えた塗布装置の吐出口から該基体の外周面に弾性層形成用塗布液を吐出させて、該基体の外周面に、該弾性層形成用塗布液の塗膜を形成する工程と、を有し、
該リアリップには、該基体の回転軸に沿う方向と平行な方向に延びる線状突起が設けられており、
該工程(3)において、該塗布リングの該基体に対する移動を、該リアリップが移動方向の上流側に位置するように行って、該基体の外周面上に形成される該塗膜の表面に、該線状突起に対応する凹凸形状を形成する工程を含む、電子写真用ローラの製造方法、が提供される。
本発明の一態様によれば、従来よりも、弾性層の表面に溝を有する電子写真用ローラを安定して形成することができる。
実施例1で使用した塗布リングを備えた塗布装置の斜視図である。 実施例1と2で使用したリングの、(a)は断面を示す斜視図、(b)は液吐出部拡大図(c)はリアリップ拡大図である。 実施例1において弾性ローラを製造する方法を示すフローチャートである。 実施例1と2で使用したローラ1を示す図である。 実施例1で作製した弾性ローラの全体図と断面図である。 実施例1で説明したリアリップ内周面の櫛歯形状と作製したローラの断面図例である。 実施例2で使用した塗布リングを備えた塗布装置の斜視図である。 実施例2において弾性ローラを製造する方法を示すフローチャートである。 実施例2で作製した弾性ローラの全体図と断面図である。 実施例2で説明した弾性ローラの表面形状例である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本実施例で実施したローラ製造方法とローラには、以下のような思想がある。
従来、塗布リングを備えた塗布装置を用いて作製したローラにおいて、所望の機能をローラに持たせるために、研磨などの後工程を行ない、ローラの表層形状を規定する必要がある場合があった。例えば、ローラの表層形状が必要以上に平滑であると、ローラをベルト駆動ローラとして使用した場合に、ベルトとの接触面積が大きくなることで、ローラとベルトとのタック性が高くなる。使用するベルトの内面がポリエチレンテレフタレート(PET)など比較的柔らかい材質で作製及びコーティングされていると、場合によっては、繰り返しの使用により、ローラがベルト内面を削り、削り粉がローラに付着してベルトスリップを起こす場合がある。また、ベルトにかかる負荷が大きくなるため、ベルトにしわが入り、破断するなどの問題が発生する場合もある。逆に、表層形状が必要以上に粗いと、ベルトとの接触面積が小さくなることで、ローラとベルトとのタック性が低くなり、繰り返しの使用を通じてベルトの搬送性を安定させることが難しくなる場合もある。なお、ここで挙げるベルトとしては、例えば、ポリカーボネート、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン−1、ポリスチレン、ポリアミド、ポリサルフォン、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルニトリル、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、サーモトロピック液晶ポリマー、ポリアミド酸などの熱可塑性樹脂のベルト、芯体にEPDM等のゴム材料を被覆したゴムベルト等が挙げられる。
そこで、後工程を省略しつつ、ローラ表面の弾性層に溝を形成することで必要な機能を持たせるローラ製造方法として、本発明を提案している。
[実施例1]
本実施例においては、円筒状または円柱状の基体と、該基体の外周面上の弾性層とを有し、該弾性層の表面に溝を有する電子写真用ローラの製造方法について説明する。前記ローラの製造方法は、以下の3つの工程を有する。(1)内周面に環状の吐出口を有する塗布リングであって、該吐出口が、フロントリップと、該フロントリップに対向して配置されてなるリアリップとで構成されている塗布リングを備えた塗布装置を用意する工程。(2)円筒状または円柱状の基体を、該基体の回転軸が、該塗布リングの中心軸と同軸となるように、該塗布装置に配置する工程。(3)該塗布リングを、該基体の回転軸に沿う方向に相対的に移動させつつ、該塗布リングを備えた塗布装置の吐出口から該基体の外周面に弾性層形成用塗布液を吐出させて、該基体の外周面に、該弾性層形成用塗布液の塗膜を形成する工程。前記リアリップには、該基体の回転軸に沿う方向と平行な方向に延びる線状突起が設けられている。また前記工程(3)は、該塗布リングの該基体に対する移動を、該リアリップが移動方向の上流側に位置するように行い、該基体の外周面上に形成される該塗膜の表面に、該線状突起によって、該線状突起に対応する凹凸形状を形成する工程を含む。
[塗布リングを備えた塗布装置の構成と動作の概略]
(1)塗布リングを備えた塗布装置の構成
図1は本発明の実施例1で使用する塗布リングを備えた塗布装置の斜視図である。図中1はローラである。2はローラ1の外側表面に塗布液を塗布する塗布リングである。塗布リング2には液供給手段(図示せず)より塗布液を供給する液供給管11が接続されている。塗布液は、シリコーン系樹脂等の高分子からなる溶液である。3は塗布リング2によりローラ1の外側表面に塗布された塗布膜である。6は塗布リング2をローラ1と同軸調芯された状態で支持している塗布リングステージで背面ベース板12に取り付けられている。13はローラ昇降ステージで、直動ガイド10を介して背面ベース板12に取り付けられている。また、ローラ保持具4を介してローラ1の両端を固定して保持している。ローラ昇降ステージ13はローラ昇降用モータ7を駆動することによりボールネジ9を回転させれば、直動ガイド10に添って上下方向に任意の速度で昇降する。なお塗布リング2とローラ1は相対移動する構成であれば良く、ローラ1の方が、またはローラ1と塗布リング2の両方が可動する機構であってもよい。なお本実施形態では、ローラ1を下から上に移動させることで、塗布膜3をローラ1の上から下に向かって塗布するものとする。
(2)塗布リング
次に、本発明の特徴である、塗布リング2について説明する。図2は図1に示した塗布リング2の構成を示しており、(a)は全体の断面斜視図、(b)は吐出口付近の拡大断面図、(c)はリアリップ内周面に形成された突起形状を示す拡大図である。塗布リング2はフロントリップ22とリアリップ20からなり、その間に液供給管11が接続された吐出口21が形成され、そこから塗布液がローラ1の表面に供給される。
図2(c)の拡大図はリアリップ20の内周面の櫛歯形状の線状突起を示している。吐出口21によりローラ1に塗布液が供給された後、リアリップ20内周面の櫛歯形状によって塗布膜3の形状を規制することで所望の表層形状を形成した塗布膜3を作製することができる。本実施例1においては、短半径0.065mm、長直径0.26mmの半楕円状の溝が0.005mm間隔でリアリップ20の内周面に1°ピッチで360本形成されている。また、リアリップ20とローラ1との隙間は最小値で0.025mmとなっている。
なお、前記リアリップ内周面に形成された櫛歯形状の線状突起のローラの周方向に対する、ローラの軸方向の中心軸を回転中心としたときのピッチ角度は1°以上360°以下であることが好ましい。
また、前記ローラの外周面に塗布液を塗布して形成される塗膜の厚みをtとした時に、前記リアリップ内周面に形成された櫛歯形状の線状突起のリアリップ内周面よりの内周面の中心方向に向かった線状突起高さhが、t≧hであらわされることが好ましい。
(3)塗布リングを備えた塗布装置の動作
図1に示した塗布リングを備えた塗布装置を用いて、ローラの周囲に塗布膜を形成し、弾性ローラを製造する方法について説明する。
図3は弾性ローラを製造する方法を示すフローチャートである。
はじめに、STEP1にて、塗布前のローラを装置外の供給手段(図示せず)によって塗布装置に供給・セットする。図4に本実施例において用いたローラ1を示す。ローラは本体の長手が320mm(そのうち両端部それぞれ0.5mmを除く319mmに塗布膜3が形成される)、外径が15mm、軸部の長手が30mm、外径が6mmであり、材質はSUM24EZC+KN(3〜6μm)となっている。ローラ1は塗布リング2内に通され、上下のローラ保持具4に軸部を保持される。このとき、塗布リング2はローラ1の塗布始めの上部に位置している。
次にSTEP2に移り、塗布リング2がローラ1の塗布膜3形成開始位置付近にくるようにローラ1を下降させる。
次にSTEP3に移り、塗布液供給手段(図示せず)から塗布液を液供給管11に流入させ、塗布リング2の吐出口21からローラ1に塗布液を供給する。
次にSTEP4に移り、塗布リング2がローラ1の下方向に移動するようにローラ1を上昇させながら、ローラ1の表面に塗布膜3を形成する。このときリアリップ20内周面の櫛歯形状に合わせてローラ1表層の塗布液が規制され、塗布膜3が形成される。
次にSTEP5に移り、塗布リング2がローラ1の塗布膜3形成終了位置にくるまでローラ1が移動すると、ローラ1の上昇を停止し、同時に指定量の塗布液の吐出が完了したら塗布液の供給を停止する。
最後に、STEP6に移り、塗布膜3が表層に形成されたローラ1を装置外の運搬手段(図示せず)によって塗布装置から次工程に移動させる。
(4)作製されたローラ
図5は本実施例1における塗布リングを備えた塗布装置で作製したローラの全体図と周方向の断面の拡大図である。短半径が0.06mm、長直径が0.265mmの半楕円状の凸部が、1°ピッチで360本形成されている。塗布膜3の厚みは最厚部で0.09mm、最薄部で0.03mmとなっている。
ローラの表面の弾性層に任意の形状を持った溝を形成する方法として、リアリップ20の内周面に櫛歯形状を作製することで、ローラに塗布液を供給すると同時に塗布膜3の形状を形成することができる。結果、塗布膜3に形状作製のための研磨などの後工程が必要なく、表面の断層面に任意の溝を作製することでローラとベルトと接触面積を規定し、ローラとベルトのタック性の最適化など、ローラに要求される機能を与えることができる。かつリアリップ20の内周面で塗布膜3の形状が規定されるため、安定して精度良く、簡単に、ローラの弾性層の表面に任意の形状の溝を形成することができる。なお、本実施例で使用した塗布リングのリアリップ20内周面の櫛歯形状、ローラ1の構成は特に限定するものではなく、所望する弾性ローラに合わせて変更して良い。例えば、リアリップ20内周面の櫛歯形状は図6に示す、例1、例2のような形状にしても良い。
また、本実施例においては、ローラの外周面に塗布される塗布液として、シリコーン系樹脂等の高分子からなる塗布液を使用したが、特にこれに限定するものではない。塗布リングを備えた塗布装置で所望の溝形状を持った弾性ローラを作製することが可能な塗布液であれば良い。ゴム材料を含む被覆材料で被覆形成し加硫硬化させることにより、該被覆材料の降伏応力が50Pa以上600Pa以下であり、かつチキソトロピーインデックスが2.0以上6.5以下である非ニュートン性液状を持った塗布液が好ましい。
以上、本実施例においては、円筒状または円柱状の基体と、該基体の外周面上の弾性層とを有し、該弾性層の表面に溝を有する電子写真用ローラの製造方法について説明した。
[実施例2]
本実施例で説明するローラの製造方法は、実施例1の方法と同じ工程(1)〜(3)を含み、さらに次の特徴を有する。前記塗布リングを備えた塗布装置の、ローラの軸方向両端部を支持するための支持部材には、ローラをローラの長手方向の中心軸を回転中心とし、ローラの周方向に正回転または逆回転させるための駆動源が直接または間接的に連結している。前記駆動源を使用することで、ローラの外周面に塗布液を塗布して塗膜を形成する際に、ローラの長手方向の中心軸を回転中心としてローラを回転させることができる。
なお、前記ローラを回転させるための駆動源は、数値制御可能な電動機を使用し、事前に設定された任意のタイミングでローラの周方向の回転方向や回転速度の変更を行うことを可能としても良い。
[塗布リングを備えた塗布装置の構成と動作の概略]
図7は本発明の実施例2で使用する塗布リングを備えた塗布装置の斜視図である。本実施例で使用する塗布リングを備えた塗布装置、塗布液と塗布リングの基本的な構成及び動作は実施例1のものと同じである。従って、実施例1の説明と重複する部分は省略する。
本実施例では、図7に示す塗布リングを備えた塗布装置はローラ回転用モータ8を備え、ローラ1を保持するローラ保持具4はローラ回転用モータ8に連結している。これにより、本実施例の形態で実施例1と異なるのは、ローラ1の外周面に塗布液を塗布して塗膜を形成する際に、ローラ回転用モータ8を回転させることでローラ1を回転させ、ローラ周方向だけでなくローラ長手方向にも任意の形状の溝を形成することである。
(1)塗布リングを備えた塗布装置の動作
図7に示した塗布リングを備えた塗布装置を用いて、ローラの周囲に塗布膜を形成し、弾性ローラを製造する方法について説明する。
図8は弾性ローラを製造する方法を示すフローチャートである。
はじめに、STEP1にて、塗布前のローラを装置外の供給手段(図示せず)によって塗布装置に供給・セットする。本実施例におけるローラ1の構成は実施例1と同様である。ローラ1は塗布リング2内に通され、上下のローラ保持具4に軸部を保持される。この時、塗布リング2はローラ1の塗布始めの上部に位置している。
次にSTEP2に移り、塗布リング2をローラ1の塗布膜3形成開始上端部分まで下降させる。
次にSTEP3に移り、塗布液供給手段(図示せず)により塗布液が液供給管11に流入し、塗布リング2の吐出口21からローラ1に塗布液を供給する。
次にSTEP4に移り、塗布リング2がローラ1の塗布終わりである下方向に移動し、ローラ1の表面に塗布膜3を形成しながら、同時にローラ回転用モータ8を駆動させ、ローラ1を図7中のA方向に回転させる。本実施例においては、塗布リング2がローラ1の長手中央部に到達するまでに、ローラ1を180°回転させた。
リアリップ20内周面の櫛歯形状に合わせてローラ1表層の塗布液が規制され、塗布膜3が形成される。
次にSTEP5に移り、塗布リング2がローラ1の長手中央部に到達したら、ローラ回転用モータ8の駆動方向を反転し、ローラ1を図7中のB方向に逆回転させる。本実施例においては、塗布リング2が塗布膜3形成終了部分に到達するまでに、ローラ1を180°回転させた。
次にSTEP6に移り、塗布リング2がローラ1の塗布膜3形成終了下端部分まで移動すると、下降を停止し、同時に指定量の塗布液の吐出が完了したら塗布液の供給を停止する。
最後に、STEP7に移り、塗布膜3が表層に形成されたローラ1を装置外の運搬手段(図示せず)によって塗布装置から次工程に移動させる。
(2)作製されたローラ
図9は本実施例1における塗布リングを備えた塗布装置で作製したローラの全体図と周方向及び長手方向の断面の拡大図である。周方向の断面は実施例1とほぼ同じになるが、長手方向の断面は短半径が、0.06mm、長直径が、0.89mmの半楕円状の凸部が360本形成されている。塗布膜3の厚みは最厚部で、0.09mm、最薄部で、0.03mmとなっている。
実施例1に係るローラとの相違点は、ローラ1に塗布膜3を形成時に、ローラ1をローラ周方向に回転させたことで、形成したローラ長手の溝が螺旋状になっている点である。ローラ長手中央からはローラ1を逆回転させているため、ローラ長手中央からは螺旋の方向が変わっている。
このような溝形状にする利点としては、以下のようなものがある。
実施例1のようにストレートな溝形状をローラ長手方向に形成すると、ベルト駆動ローラとして使用した場合に、ローラ駆動時にベルトとローラが長手全体で周期的にベルトに当接・離間を繰り返すため、構成によっては、剥離音が発生する場合がある。溝形状を長手で螺旋状にすることで、ローラ長手全体で当接・離間となることを防ぎ、剥離音を抑制することができる。さらに、ベルトの内面を駆動する力を、ベルトを広げる方向と駆動する方向に分散させることが可能になり、溝による接触面積低減と併せてベルト内面に対するストレスを軽減させることが可能になる。また、ローラ長手方向で左右対象形状にすることにより、ベルトの寄り方向を左右均一にすることができる。ベルトの進行方向に対し、螺旋をベルトが左右に広がる方向にすることでベルトのたるみによって発生する波打ちを抑制することが可能になる。
上記のように、ローラの外周面に塗布液を塗布して塗膜を形成する際に、任意のタイミングでローラの周方向の回転方向の変更を行うことで、周方向のみならず、長手方向についても任意の塗布膜3の形状を形成することができる。なお、本実施例で行なったローラの周方向の回転条件や表面の溝形状は特に限定するものではなく、所望する弾性ローラに合わせて変更して良い。ローラ表面の溝形状の作製例を図10に示す。例えば、ローラ1の回転速度を断続的に変化させれば、例3、例4のように溝形状の角度をローラ長手で複数付けることや、ローラ1の回転速度を連続的に変化させれば、例5、例6のようにローラ長手で曲線状に溝形状を作製することができる。
以上、本実施例においては、弾性層の表面に溝を有する電子写真用ローラの製造方法において、駆動源を使用することで、ローラの長手方向の中心軸を回転中心としてローラを回転させることを特徴とするローラの製造方法について説明した。
1ローラ
2塗布リング
3塗布膜
4ローラ保持具
6塗布リングステージ
7ローラ昇降用モータ
8ローラ回転用モータ
9ボールネジ
10直動ガイド
11液供給管
12背面ベース板
13ローラ昇降ステージ
20リアリップ
21吐出口
22フロントリップ

Claims (6)

  1. 円筒状または円柱状の基体と、該基体の外周面上の弾性層とを有し、該弾性層の表面に溝を有する電子写真用ローラの製造方法であって、
    (1)内周面に環状の吐出口を有する塗布リングであって、該吐出口が、フロントリップと、該フロントリップに対向して配置されてなるリアリップとで構成されている塗布リングを備えた塗布装置を用意する工程と、
    (2)円筒状または円柱状の基体を、該基体の回転軸が、該塗布リングの中心軸と同軸となるように、該塗布装置に配置する工程と、
    (3)該塗布リングを、該基体の回転軸に沿う方向に相対的に移動させつつ、該塗布リングを備えた塗布装置の吐出口から該基体の外周面に弾性層形成用塗布液を吐出させて、該基体の外周面に、該弾性層形成用塗布液の塗膜を形成する工程と、を有し、
    該リアリップには、該基体の回転軸に沿う方向と平行な方向に延びる線状突起が設けられており、
    該工程(3)において、該塗布リングの該基体に対する移動を、該リアリップが移動方向の上流側に位置するように行って、該基体の外周面上に形成される該塗膜の表面に、該線状突起に対応する凹凸形状を形成する工程を含む、ことを特徴とする電子写真用ローラの製造方法。
  2. 前記塗布リングを有する塗布装置の有する、前記ローラの軸方向両端部を支持するための支持部材に、前記ローラをローラの長手方向の中心軸を回転中心とし、ローラの周方向に正回転または逆回転させるための駆動源が直接または間接的に連結している請求項1に記載の電子写真用ローラの製造方法。
  3. 前記ローラを回転させるための駆動源が数値制御可能な電動機を使用し、事前に設定された任意のタイミングでローラの周方向の回転方向や回転速度の変更を行う請求項2に記載の電子写真用ローラの製造方法。
  4. 前記線状突起のローラの周方向に対する、ローラの軸方向の中心軸を回転中心としたときのピッチ角度が1°以上360°以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真用ローラの製造方法。
  5. 前記ローラの外周面に塗布液を塗布して形成される塗膜の厚みをtとした時に、前記線状突起の高さhが、t≧hであらわされる請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真用ローラの製造方法。
  6. 前記ローラの外周面に塗布される塗布液がゴム材料を含む被覆材料で被覆形成し加硫硬化させることにより、該被覆材料の降伏応力が50Pa以上600Pa以下であり、かつチキソトロピーインデックスが2.0以上6.5以下である非ニュートン性液状を持った塗布液である請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真用ローラの製造方法。
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