JP6866967B2 - サイクリン依存性キナーゼcdk9の新規阻害剤 - Google Patents

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Description

本出願は、サイクリン依存性キナーゼCDK9阻害剤として作用する化合物、これらの化合物を含む医薬組成物、並びにこれらの化合物又は組成物を使用してセリンキナーゼ活性を阻害するための方法及び使用に関する。
真核細胞の増殖及び分裂は、正確で複雑な調節過程である。増殖の過程は細胞周期を通して達成され、細胞周期の秩序正しい進行は細胞周期の厳密な分子調節機構を通して達成される。細胞周期の調節に関与する分子の3つの主要なクラス:サイクリン依存性キナーゼ(CDK)、サイクリン、及びサイクリン依存性キナーゼインヒビター(CKI)が存在することが見出されている。3つの主要なクラスのうち、CDKが中心である。CDKファミリーの13のメンバー(CDK1〜CDK13)が見出されており、13のメンバーは細胞内での機能に従って2つの区分:細胞周期を制御するCDKと細胞転写を制御するCDKとに分類される。CDK9はセリンキナーゼに属し、対応するサイクリンと共に形成されるCDK9の複合体は、正の転写伸長因子(positive transcription elongation factor)b(P−TEFb)と呼ばれる。複合体は、RNAポリメラーゼII並びに一部の負の転写伸長因子(NELF及びN−TEF)をリン酸化して転写を開始部位から延伸させることができ、転写の伸長のためのコア分子である(Sims RJ 3rdら、Genes Dev、2004、18、2437〜68ページ;Yamaguchi Yら、Mol cell Biol、2002、22、2918〜27ページ)。研究により、CDK9の異常な発現レベル又は(及び)異常なキナーゼ活性が、細胞における様々なタンパク質の異常な発現又は(及び)様々なタンパク質のmRNAの異常なレベルを引き起こし得ることが見出されている。様々なタンパク質のうち、Bcl−2等の抗アポトーシスタンパク質、サイクリンD1等の細胞周期関連調節タンパク質(cell cycle−associated regulatory protein)、p53経路関連タンパク質、NF−κB経路のある特定のタンパク質、及びVEGF等の腫瘍微小環境に関連するタンパク質等は、腫瘍に密接に関連することが確認されている。CDK9は腫瘍の発生に最もクリティカルな分子のうちの1つであると言うことができる(Shapiro GI、J Clin Oncol、2006、24、1770〜83ページ)。
本発明は、サイクリン依存性キナーゼの阻害剤に関する。特に、本発明では、式(I):
Figure 0006866967

(式中、
Yは、p−フルオロベンゾイル、Nが任意選択でRによって置換されているtrans−4−アミノシクロヘキシル、及び、Nが任意選択でRによって置換されているtrans−4−アミノシクロヘキシルメチルからなる群から選択され、
Zは、NH、S、及びOからなる群から選択され、
は、水素及びハロゲンからなる群から選択され、
は、水素、C1〜C3アルキル、C3〜C6シクロアルキル、任意選択でRによって置換されているC3〜C6ヘテロシクロアルキル、及び任意選択でRによって置換されているフェニルからなる群から選択され、
は、C2〜C6アルカノイル、及びC1〜C3アルコキシ(C1〜C3)アルキルからなる群から選択され、
は、シアノ及びハロゲンからなる群から選択される)
の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、エステル、酸、代謝物、若しくはプロドラッグが提供される。
本発明では、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、エステル、酸、代謝物、若しくはプロドラッグ、及び薬学的に許容される担体又は添加剤、及び任意選択で他の治療剤を含む、医薬組成物も提供される。
本発明は、セリンキナーゼ活性によって調節される若しくはもたらされる、又はサイクリン依存性キナーゼ活性に関連する疾患、障害、若しくは状態の処置、予防、若しくは改善のための薬物の調製における、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、エステル、酸、代謝物、若しくはプロドラッグの使用に更に関する。本発明において、疾患、障害、又は状態は、好ましくはがんである。
MV4−11細胞株における、細胞シグナル伝達経路に対する化合物1の効果を示す図である。 OCI−AML−3細胞株における、細胞シグナル伝達経路に対する化合物1の効果を示す図である。 HL−60細胞株における、細胞シグナル伝達経路に対する化合物1の効果を示す図である。 NB4細胞株における、細胞シグナル伝達経路に対する化合物1の効果を示す図である。 MV4−11細胞株における、アポトーシス関連タンパク質に対する化合物1の効果を示す図である。 OCI−AML−3細胞株における、アポトーシス関連タンパク質に対する化合物1の効果を示す図である。 HL−60細胞株における、アポトーシス関連タンパク質に対する化合物1の効果を示す図である。 NB4細胞株における、アポトーシス関連タンパク質に対する化合物1の効果を示す図である。 MV4−11細胞株における、細胞周期に対する化合物1の効果を示すグラフである。 HL−60細胞株における、細胞周期に対する化合物1の効果を示すグラフである。 NB4細胞株における、細胞周期に対する化合物1の効果を示すグラフである。 化合物1が腫瘍マウスモデルの腫瘍成長を阻害する実験の結果を示すグラフであり、図4aは、白血病細胞を皮下注射されたマウスの相対的な体重の変化(投与の第1日目の体重に基づいて算出)を経時的に示すグラフであり、図に示されている各データ点の値は、各実験群の平均を反映している。 化合物1が腫瘍マウスモデルの腫瘍成長を阻害する実験の結果を示すグラフであり、図4bは、マウスに負荷された腫瘍のサイズの変化を経時的に示すグラフであり、図に示されている各データ点の値は、各実験群の平均を反映している。 化合物1が腫瘍マウスモデルの腫瘍成長を阻害する実験の結果を示すグラフであり、図4cは、最終的に算出された各群の腫瘍抑制率(TGI)を示すグラフであり、図に示されている各データ点の値は、各実験群の平均を反映している。
用語
別段に定義されていない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、特許請求される主題が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。
別段に指示されていない限り、質量分析法、NMR、HPLC、タンパク質化学、生化学、組換えDNA技術、及び薬理学等、当技術分野の技術内の従来の方法が本発明で使用される。具体的な定義が与えられていない限り、本明細書に記載の、分析化学、有機合成化学、並びに医及び薬化学に化学的に関連する命名法並びに実験操作及び技術は、当業者に公知である。一般に、前述の技術及び手順は、当技術分野で周知の従来の方法、並びに本明細書で引用及び議論される様々な一般文献及びより特定的な文献に記載の従来の方法によって実施することができる。
「アルキル」は、分岐鎖又は直鎖アルキルであってもよい脂肪族炭化水素基を指す。構造に応じて、アルキル基は一価の基又は二価の基(すなわち、アルキレン基)であってもよい。本発明では、アルキル基は、好ましくは1〜6個の炭素原子を有する「低級アルキル基」、より一層好ましくは1〜3個の炭素原子を有する「低級アルキル基」である。典型的なアルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等を含むが、これらに限定されない。
「アルコキシ」は、アルキルが本明細書で定義されているものと同様である、−O−アルキル基を指す。典型的なアルコキシ基は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等を含むが、これらに限定されない。
用語「アリール」は、平面環が非局在化π電子系を有し、4n+2個のπ電子(ここで、nは整数である)を含有していることを意味する。アリール環は、5、6、7、8、9、又は9個を超える原子で構成され得る。アリール基は、任意選択で置換されていてもよい。用語「アリール」は、炭素環アリール基(例えば、フェニル)、及び複素環アリール(又は「ヘテロアリール」又は「ヘテロ芳香族」)基(例えば、ピリジン)を含む。本用語は、単環又は縮合多環(すなわち、隣接する炭素原子の対を共有する環)基を含む。
用語「アリール」は、本明細書で使用する場合、アリール環の、環をなす原子のそれぞれが炭素原子であることを意味する。アリール環は、5、6、7、8、9、又は9個を超える原子で構成され得る。アリール基は、任意選択で置換されていてもよい。アリール基の例は、フェニル、ナフチル、フェナントリル、アントリル、フルオレニル、及びインデニルを含むが、これらに限定されない。構造に応じて、アリール基は一価の基又は二価の基(すなわち、アリーレン基)であってもよい。
「アルキル(アリール)」は、本明細書で定義されているアリール基で置換されている、本明細書で定義されているアルキル基を指す。非限定的なアルキル(アリール)基は、ベンジル、フェネチル等を含む。
用語「シクロアルキル」は、炭素及び水素のみを含有する単環又は多環基を指す。シクロアルキル基は、3〜10個の環原子を有する基を含む。構造に応じて、シクロアルキル基は一価の基又は二価の基(すなわち、シクロアルキレン基)であってもよい。本発明では、シクロアルキル基は、好ましくは3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基、より一層好ましくは3〜6個の炭素原子を有する「低級シクロアルキル基」である。
「アルキル(シクロアルキル)」は、本明細書で定義されているシクロアルキル基で置換されている、本明細書で定義されているアルキル基を指す。非限定的なアルキル(シクロアルキル)基は、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル等を含む。
用語「ハロ」又は「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを指す。
用語「ハロアルキル」及び「ハロアルコキシ」は、アルキル又はアルコキシの構造を含み、該構造のうち、少なくとも1つの水素はハロゲン原子によって置き換えられている。ある特定の実施形態では、2個以上の水素原子がハロゲン原子によって置き換えられている場合、ハロゲン原子は同じであるか、又は互いに異なっている。
用語「シアノ」は、本明細書で使用する場合、式−CNのラジカルを指す。
用語「カルボニル」は、炭素と酸素の原子2個の二重結合による結合によって形成されている有機官能基(C=O)である。
用語「アルカノイル」又は「アルキルカルボニル」は、アルキル基で更に置換されているカルボニル基を指す。典型的なアルカノイル基は、アセチル、プロピオニル、ブチリル、ペンタノイル、ヘキサノイル等を含むが、これらに限定されない。
用語「アミノ」は、−NH基を指す。用語「アルキルアミノ」は、1個又は2個のアルキル基で更に置換されているアミノ置換基、特に−NRR’基(ここで、R及びR’は、水素又は低級アルキルからそれぞれ独立して選択される、但し、−NRR’は−NHではない)を指す。用語「アミノアルキル」は、1個又は複数のアミノ基で更に置換されているアルキル置換基を指す。用語「シアノアルキル」は、1個又は複数のシアノ基で更に置換されているアルキル置換基を指す。用語「ヘテロアルキル」は、本明細書で使用する場合、本明細書で定義されているアルキル基の主鎖の1個又は複数の原子がヘテロ原子、例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、又はそれらの組合せであることを意味する。(1個又は複数の)ヘテロ原子は、ヘテロアルキル基内の任意の位置、又はヘテロアルキル基が残りの分子に結合している位置に位置することができる。
用語「ヘテロアリール」は、窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される1個又は複数の環ヘテロ原子を含むアリール基を指す。N含有「ヘテロアリール」部分は、アリール基の環の骨格原子のうちの少なくとも1個が窒素であることを意味する。構造に応じて、ヘテロアリール基は一価の基又は二価の基(すなわち、ヘテロアリーレン基)であってもよい。ヘテロアリール基の例は、ピリジル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサゾール、イソチアゾリル、ピロリル、キノリル、イソキノリル、インドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニル、イソインドリル、プテリジニル、プリニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、フリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キナゾリニル、ナフチリジル、及びフロピリジニル等を含むが、これらに限定されない。
用語「ヘテロシクロアルキル」は、本明細書で使用する場合、非アリール環の、環をなす原子のうちの1個又は複数が窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択されるヘテロ原子であることを意味する。ヘテロシクロアルキル環は、3、4、5、6、7、8、9、又は9個を超える原子で構成され得る。ヘテロシクロアルキル基は、任意選択で置換されていてもよい。ヘテロシクロアルキル基の例は、ラクタム、ラクトン、環状イミン、環状チオイミン、環状カルバメート、テトラヒドロチオピラン、4H−ピラン、テトラヒドロピラン、ピペリジン、1,3−ジオキシン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキシン、1,4−ジオキサン、ピペラジン、1,3−オキサチアン、1,4−オキセタン、1,4−オキサチアン、テトラヒドロ−1,4−チアジン、2H−1,2−オキサジン、マレイミド、スクシンイミド、バルビツール酸、チオバルビツール酸、ジオキソピペラジン、ヒダントイン、ジヒドロウラシル、モルホリン、トリオキサン、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリジン、ピロリドン、ピラゾリン、ピラゾリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、1,3−ジオキソール、1,3−ジオキソラン、1,3−ジチオレン、1,3−ジチオラン、イソオキサゾリン、イソオキサゾリジン、オキサゾリン、オキサゾリジン、オキサゾリジノン、チアゾリン、チアゾリジン、及び1,3−オキサチオランを含むが、これらに限定されない。構造に応じて、ヘテロシクロアルキル基は一価の基又は二価の基(すなわち、ヘテロシクロアルキレン基)であってもよい。
用語「アルキル(ヘテロアリール)」は、本明細書で定義されているヘテロアリール基で置換されている、本明細書で定義されているアルキル基を指す。
用語「アルキル(ヘテロシクロアルキル)」は、本明細書で定義されているヘテロシクロアルキル基で置換されている、本明細書で定義されているアルキル基を指す。
用語「任意選択で置換されている」又は「置換されている」は、言及されている基が1個又は複数の追加の基で置換されていてもよいことを意味し、追加の基のそれぞれは、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、複素環基、ヒドロキシ、アルコキシ、シアノ、ハロゲン、アミド、ニトロ、ハロアルキル、アミノ、メチルスルホニル等から個々に独立して選択される。
本明細書で使用する場合、GI50は、細胞成長の50%を阻害することが必要とされる薬物の濃度、すなわち、50%の細胞(例えば、がん細胞)の成長が阻害又は制御される場合の薬物の濃度を指す。
本明細書で使用する場合、IC50は、効果を測定するアッセイにおいて最大の効果の50%阻害が得られる、特定の試験化合物の量、濃度、又は用量を指す。
本発明のCDK9キナーゼ阻害剤
本発明は、サイクリン依存性キナーゼCDK9の阻害剤に関する。特に、本発明では、式(I):
Figure 0006866967

(式中、
Yは、p−フルオロベンゾイル、Nが任意選択でRによって置換されているtrans−4−アミノシクロヘキシル、及び、Nが任意選択でRによって置換されているtrans−4−アミノシクロヘキシルメチルからなる群から選択され、
Zは、NH、S、及びOからなる群から選択され、
は、水素及びハロゲンからなる群から選択され、
は、水素、C1〜C3アルキル、C3〜C6シクロアルキル、任意選択でRによって置換されているC3〜C6ヘテロシクロアルキル、及び任意選択でRによって置換されているフェニルからなる群から選択され、
は、C2〜C6アルカノイル、及びC1〜C3アルコキシ(C1〜C3)アルキルからなる群から選択され、
は、シアノ及びハロゲンからなる群から選択される)
の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、エステル、酸、代謝物、若しくはプロドラッグが提供される。
ある特定の好ましい実施形態では、Yは以下の構造:
Figure 0006866967

から選択される。
好ましい実施形態では、Rは塩素である。
別の好ましい実施形態では、Rは、水素、メチル、シクロプロピル、シクロヘキシル、シアノで、任意選択で置換されている4−テトラヒドロピラニル、及びフッ素で、任意選択で置換されているフェニルからなる群から選択される。
別の好ましい実施形態では、Rは、アセチル、2−メトキシエチル、(R)−1−メチル−2−メトキシエチル、及び(S)−1−メチル−2−メトキシエチルからなる群から選択される。
本発明では、特に好ましい化合物は、以下:
4−(((4−(5−クロロ−2−(((1R,4r)−4−(((R)−1−メトキシプロピル−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)ピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)アミノ)メチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリル;
(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
N−((1r,4r)−4−((5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)アセトアミド;
(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキシル−1,4−ジアミン;
(1S,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−((S)−1−メトキシプロパン−2−イル)シクロヘキシル−1,4−ジアミン;
(1R,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−((R)−1−メトキシプロパン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
4−(2−((((1r,4r)−4−アミノシクロヘキシル)メチル)アミノ)−5−クロロピリジン−4−イル)−N−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)チアゾール−2−アミン;
N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−4−フルオロベンズアミド;
(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(メチルアミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−((シクロヘキシルメチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(1r,4r)−N−(4−(2−(ベンジルアミノ)チアゾール−4−イル)−5−クロロピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−((4−フルオロベンジル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−((シクロプロピルメチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
4−((4−(5−クロロ−2−(((1r,4r)−4−((2−メトキシエチル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)ピリジン−4−イル)チアゾール−2−イルアミノ)メチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリル;
4−(((4−(5−クロロ−2−(((1S,4r)−4−(((S)−1−メトキシプロピル−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)ピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)アミノ)メチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリル;
(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メトキシ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)メルカプト)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
(1r,4r)−N−(2−メトキシエチル)−N−(4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン
を含む。
本発明の好ましい化合物の構造は、以下に列挙される。
Figure 0006866967

Figure 0006866967
上記の表は本発明の好ましい化合物の構造を列挙しているが、パラアミノ基にそれぞれ結合しているシクロヘキシル基の2個の炭素原子はキラル中心ではなく、
Figure 0006866967

又は
Figure 0006866967

の化学結合の表記は、単にパラアミノ基に対する2種類の化学結合の結びつきがシクロヘキシル基に対してトランス(trans)の構造であることを指し示しているに過ぎず、それゆえ、これら2種類の化学結合
Figure 0006866967

及び
Figure 0006866967

を交換することによって表記される化合物もまた本発明の範囲内にあるということが理解されるべきである。
新規キナーゼ阻害剤が本明細書に記載される。本化合物の薬学的に許容される塩、溶媒和物、エステル、酸、薬学的に活性な代謝物、及びプロドラッグもまた、本明細書に記載される。
追加の又は更なる実施形態では、本明細書に記載の化合物は、それを必要とする対象に投与され、対象の体内で代謝されて代謝物が産生され、次いで代謝物を使用して、所望の治療効果を含む所望の効果を生み出す。
本明細書に記載の化合物は、薬学的に許容される塩にする、及び/又は薬学的に許容される塩として使用することができる。薬学的に許容される塩の種類は、(1)化合物の遊離塩基形態を、薬学的に許容される無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、メタリン酸等、又は有機酸、例えば、酢酸、プロピオン酸、カプロン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、リンゴ酸、クエン酸、コハク酸、マレイン酸、酒石酸、フマル酸、トリフルオロ酢酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、4−メチルビシクロ−[2.2.2]オクタ−2−エン−1−カルボン酸、2−ナフタレンスルホン酸、tert−ブチル酢酸、グルコヘプトン酸、4,4’−メチレンビス−(3−ヒドロキシ−2−エン−1−カルボン酸)、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、ドデシル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、サリチル酸、ヒドロキシナフトエ酸、ステアリン酸、ムコン酸等と反応させることによって形成される、酸付加塩、(2)親化合物の酸性プロトンが、金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム)、アルカリ土類金属イオン、(例えば、マグネシウム又はカルシウム)、若しくはアルミニウムイオンによって置き換えられた、又は有機塩基と配位結合した場合に形成される、塩基付加塩を含むが、これらに限定されない。許容される有機塩基は、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリメチルアミン、N−メチルグルカミン等を含む。許容される無機塩基は、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等を含む。
薬学的に許容される塩の対応する対イオンは、イオン交換クロマトグラフィー、イオンクロマトグラフィー、キャピラリー電気泳動、誘導結合プラズマ法、原子吸光法、質量分析法、又はそれらの任意の組合せを含むがこれらに限定されない種々の方法を使用して分析され、特徴付けされ得る。
塩は、以下の技術:ろ過、非溶媒を用いる沈殿とその後に続くろ過、溶媒の蒸発、又は水溶液の場合は凍結乾燥のうちの少なくとも1つを使用して回収される。
薬学的に許容される塩、多形、及び/又は溶媒和物のスクリーニング及び特性分析は、熱分析、X線回析、分光法、顕微鏡法、及び元素分析を含むがこれらに限定されない種々の技術を使用して達成され得る。使用される様々なスペクトル技術は、ラマン、FTIR、UVIS、及びNMR(液体及び固体状態)を含むが、これらに限定されない。様々な顕微鏡技術は、IR顕微鏡法及びラマン顕微鏡法を含むが、これらに限定されない。
本発明の医薬組成物
本発明では、少なくとも1種の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、エステル、酸、薬学的に活性な代謝物、若しくはプロドラッグ、及び薬学的に許容される担体又は添加剤、及び任意選択で他の治療剤を含む、医薬組成物も提供される。
処置の間、医薬組成物は、単独で、又は1つ若しくは複数の他の治療剤と適宜組み合わせて使用してもよい。本発明の化合物を含む薬物は、注射、経口、吸入、直腸、及び経皮投与のうちの少なくとも1つによって患者に投与され得る。
本発明の一実施形態では、本発明に従って患者を処置する際、所与の薬物の量は、いくつかの要因、例えば、特定の投与計画、疾患若しくは障害の種類、及び疾患若しくは障害の重症度、及び処置を必要とする対象、又は宿主の独自性(例えば、体重)に依存するが、例えば、使用されている特定の薬物、投与経路、処置される状態、及び処置される対象又は宿主を含む特定の状況に応じて、投与される投薬量は、当技術分野で通常知られている方法によって決定されてもよい。通例、成人の処置における使用に関して、投与される投薬量は、典型的には、0.02〜5000mg/日、例えば、約1〜1500mg/日の範囲である。所望の用量は、単回用量として、或いは同時投与(若しくは短時間内)の、又は、例えば1日当たり2回、3回、4回若しくはそれ以上の、適切な間隔での分割用量として都合よく提示され得る。上記の投薬量範囲が示されているが、具体的な有効量は、患者の状態に応じて、及び医師の診断に関連して適切に調整され得るということが当業者によって理解されるだろう。
本発明の薬物の使用
式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、エステル、酸、代謝物、若しくはプロドラッグ、或いはそれらを含む医薬組成物は、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)及びサイクリンの活性、とりわけCDK9の活性を阻害するために使用することができる。式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、エステル、酸、代謝物、若しくはプロドラッグは、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、肺腺癌腫、扁平上皮細胞肺癌腫、膵臓がん、前立腺がん、膀胱がん、肝臓がん、皮膚がん、神経膠腫、乳がん、黒色腫、悪性神経膠腫、横紋筋肉腫、卵巣がん、星細胞腫、ユーイング肉腫、網膜芽細胞腫、上皮細胞癌腫、結腸がん、腎臓がん、消化管間質腫瘍、白血病、組織球性リンパ腫、及び鼻咽頭癌腫からなる群から選択される1つ又は複数の疾患の処置又は予防のために使用することができる。
本明細書に記載の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、エステル、酸、代謝物、若しくはプロドラッグ、或いはそれらを含む医薬組成物は、CDK9の阻害剤として使用することができることがより好ましく、CDK9の阻害剤は、単独で又は他の治療剤と組み合わせて使用することによって、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、肺腺癌腫、扁平上皮細胞肺癌腫、膵臓がん、前立腺がん、膀胱がん、肝臓がん、皮膚がん、神経膠腫、乳がん、黒色腫、悪性神経膠腫、横紋筋肉腫、卵巣がん、星細胞腫、ユーイング肉腫、網膜芽細胞腫、上皮細胞癌腫、結腸がん、腎臓がん、消化管間質腫瘍、白血病、組織球性リンパ腫、及び鼻咽頭癌腫の処置のために使用することができる。
化合物の調製
式(I)の化合物は、当業者に公知の標準的な合成技術を使用して、又は当技術分野で公知の方法を本明細書に記載の方法と組み合わせて使用して、合成することができる。加えて、本明細書に提示される溶媒、温度、及び他の反応条件は、当技術分野の技術に応じて変動し得る。更なる指針として、以下の合成方法もまた利用することができる。
反応を逐次的に使用して本明細書に記載の化合物を提供することができる、又は反応を使用して断片を合成し、次に断片を、本明細書に記載の方法及び/若しくは当技術分野で公知の方法によって添加することができる。
ある特定の実施形態では、本明細書に記載のセリンキナーゼ阻害剤化合物を調製する方法、及びその使用方法が本明細書で提供される。ある特定の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、以下の合成スキームを使用して合成することができる。化合物は、適切な出発物質を使用して、以下に記載されるものと類似の方法によって合成してもよい。
本明細書に記載の化合物の合成のための出発物質は、合成することができる、又は商業的供給源から得ることができる。本明細書に記載の化合物、及び異なる置換基を有する他の関連化合物は、当業者に公知の技術及び出発物質を使用して合成することができる。本明細書に開示の化合物を調製する一般的な方法は、当技術分野で公知の反応に由来していてもよく、反応は、本明細書で提供される分子の様々な部分を導入するために、当業者によって適切であると思われる試薬及び条件によって改変されていてもよい。
所望であれば、反応生成物は、ろ過、蒸留、結晶化、クロマトグラフィー等を含むがこれらに限定されない従来の技術を使用して単離及び精製されてもよい。反応生成物は、物理定数及びスペクトルデータを含む従来の方法を使用して特徴付けすることができる。
式(I)の化合物の調製のための合成スキームの非限定的な例を以下に記載する。
以下の具体的で非限定的な実施例は、単に例示的なものであって本開示を何ら限定するものではないと解釈されるべきである。更なる詳細は記載されないが、当業者は本明細書の記載に基づいて本開示を十分に利用することができると考えられる。
実施例1:4−(((4−(5−クロロ−2−(((1R,4r)−4−(((R)−1−メトキシプロピル−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)ピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)アミノ)メチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリルの合成
Figure 0006866967
ステップ1:5−クロロ−2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジンの合成
5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−ボロン酸(0.7g、4.46mmol)及びピナコール(0.63g、5.35mmol)を50mLのトルエンに添加し、混合物を120℃に加温し一晩還流したところ、TLCは少量の物質が残っていることを示した。反応溶液を室温に冷却し、濃縮し、オイルポンプによって乾燥させて、0.92gの5−クロロ−2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジンの化合物を白色固体として、収率80%で得た。MS(ESI):m/z 258.1(M+H)
ステップ2:(S)−1−メトキシプロパン−2−イル4−メチルベンゼンスルホネートの合成
60%水素化ナトリウムNaH(6.52g、283mmol)を乾燥テトラヒドロフランTHF(200mL)に添加し、これを氷浴によって0℃に冷却し、窒素下で保護し、次いで(S)−(+)−1−メトキシ−2−プロパノール(21g、233mmol)を滴下添加した。滴下添加の完了後、混合物を室温で1.5時間撹拌した。反応溶液を0℃に再び冷却し、次いでテトラヒドロフランTHF(200mL)中のp−トルエンスルホニルクロリド(45.3g、283mmol)の溶液を滴下添加した。添加後、混合物を室温で一晩撹拌した。TLCは出発物質が完全に消費されたことを示した。反応混合物を酢酸エチル(500mL)で希釈し、氷冷下での水(500mL)の滴下添加によってクエンチし、分離した。水相を酢酸エチル(200mL)で1回抽出した。有機相を合わせ、水(200mL)及び飽和食塩水(200mL)で洗浄して無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、濃縮し、43gの淡黄色油状粗生成物を得、これをカラム(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)によって単離して、37gの(S)−1−メトキシプロパン−2−イル4−メチルベンゼンスルホネートを淡黄色油状物として、収率65.1%で得た。MS(ESI):m/z 245.1(M+H)
ステップ3:(1r,4R)−N−((R)−1−メトキシプロパン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
(S)−1−メトキシプロパン−2−イル4−メチルベンゼンスルホネート(5g、20.5mmol)及びtrans−1,4−シクロヘキサンジアミン(5.84g、51.2mmol)を50mLのアセトニトリルに添加し、これを90℃に加熱し、一晩反応させた。反応に続いて、TLCを完了するまで行った。反応溶液を冷却して、次いでろ過し、ろ液を濃縮した。残渣をジクロロメタンに溶解し、シリカゲルと混合してカラム(ジクロロメタン/メタノール=10/1)によって単離して、2.5gの(1r,4R)−N−((R)−1−メトキシプロパン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの化合物を淡黄色液体として、収率65%で得た。MS(ESI):m/z 187.3(M+H)
ステップ4:tert−ブチル5−ブロモチアゾール−2−イルカルバメートの合成
5−ブロモチアゾール−2−アミンヒドロブロミド(105g、403mmol)を500mLのテトラヒドロフランに懸濁し、ジメチルアミノピリジン(2.41g、20mmol)を添加して白濁を形成した。テトラヒドロフラン中のジ−tert−ブチルジカルボネート(105.6g、484.6mmol)の溶液をゆっくりと滴下添加した。混合物を2日間反応させた。次いで、反応溶液を濃縮し、ジクロロメタン(300mL)に溶解し、シリカゲルと混合し、カラム(石油エーテル/酢酸エチル=10/1〜6/1の勾配で溶出)によって単離して、45gのtert−ブチル5−ブロモチアゾール−2−イルカルバメートをオフホワイト色固体として、収率40%で得た。MS(ESI):m/z 278.98(M+H)
ステップ5:tert−ブチル4−ブロモチアゾール−2−イルカルバメートの合成
200mLのテトラヒドロフラン中のジイソプロピルアミン(64ml、446mmol)の溶液を乾燥三つ口ボトルに添加し、これを窒素下で保護し、0℃に冷却し、次いでn−ブチルリチウム(2.5M、173ml、431.7mmol)を添加した。添加が完了した後、反応を1時間行った。400mLのテトラヒドロフラン中のtert−ブチル5−ブロモチアゾール−2−イルカルバメートの溶液を0℃で滴下添加し、添加が完了した後、反応を2時間行った。TLCは反応が完了したことを示した。0℃で、氷水(5mL)のゆっくりとした添加によって反応をクエンチし、30分間撹拌し、次いで飽和塩化アンモニウム(500mL)水溶液を添加し、分離した。水層をジクロロメタン(2×300mL)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、濃縮した。残渣を、石油エーテル:酢酸エチル=30:1で再結晶化し、31gのtert−ブチル4−ブロモチアゾール−2−イルカルバメートを白色固体として、収率77.5%で得た。MS(ESI):m/z 278.98(M+H)
ステップ6:4−シアノ−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−メチルカルボネートの合成
シアノ酢酸メチル(39.1g、395.3mmol)及び2,2−ジブロモエチルエーテル(100g、434.8mmol)を600mLのジメチルホルムアミドに添加し、DBU(90g、593mmol)を添加した。混合物を85℃で3時間加熱した。TLCは出発物質が完全に消費されたことを示した。混合物をろ過して固体を除去し、これを酢酸エチル(2×300mL)で洗浄した。ろ液を濃縮して、褐色油状物を得、これを減圧下で蒸留した。内部温度が65〜70℃のときに画分を受け、これは無色液体であり、放置して結晶化させて、42gの4−シアノ−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−メチルカルボネートを白色固体として、収率62.8%で得た。MS(ESI):m/z 178.2(M+H)
ステップ7:4−(ヒドロキシメチル)−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリルの合成
4−シアノ−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−メチルカルボネート(42g、248.4mmol)を、400mlのエチレングリコールジメチルエーテル及び40mlのメタノールに溶解し、これを氷浴で0℃に冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(11.1g、149mmol)を少しずつ添加した。添加の完了後、混合物を自然に室温に加温して16時間撹拌した。TLCは反応が完了したことを示した。次いで、反応溶液を濃縮し、次いでメタノールの添加後に再び濃縮して過剰な水素化ホウ素ナトリウムをクエンチし、次いで濃縮した。残渣をカラム(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)によって単離して、28gの4−(ヒドロキシメチル)−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリルを淡黄色油状物として、収率79.5%で得た。MS(ESI):m/z 142.1(M+H)
ステップ8:tert−ブチル(4−ブロモチアゾール−2−イル)((4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)カルバメートの合成
4−(ヒドロキシメチル)−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリル、tert−ブチル4−ブロモチアゾール−2−イルカルバメート、及びトリフェニルホスフィンを無水テトラヒドロフランTHFに添加し、これを0℃に冷却し、次いでジイソプロピルアゾジカルボキシレートDIADを滴下添加した。混合物を室温で10分間撹拌し、次いで40℃に加温して一晩撹拌した。次いで、反応溶液を濃縮した。残渣をジクロロメタンに溶解し、シリカゲルと混合し、カラム(石油エーテル/酢酸エチル=50/1、30/1、20/1)によって単離して、365mgのtert−ブチル(4−ブロモチアゾール−2−イル)((4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)カルバメートを白色固体として、収率50%で得た。MS(ESI):m/z 402.1(M+H)
ステップ9:tert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)((4−シアノ−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)カルバメートの合成
5−クロロ−2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン及び炭酸ナトリウムを、ジメチルエーテル/HO/ジオキサンの混合物に添加し、これを2回窒素置換し、次いでtert−ブチル(4−ブロモチアゾール−2−イル)((4−シアノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)カルバメート及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(pphを添加した。系を3回窒素置換し、次いで70℃まで加温して6時間反応させた。TLCが出発物質の半分しか残っていないことを示したとき、加熱を停止し、反応物を処理した。反応溶液を室温に冷却し、次いで酢酸エチル及びメタノールを添加した。混合物をろ過し、ケーキを酢酸エチルで洗浄し、ろ液を濃縮した。次いで、残渣をジクロロメタンに溶解し、飽和食塩水で洗浄し、分離した。有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過した。ろ液をシリカゲルと混合し、カラム(石油エーテル/酢酸エチル=30/1)によって単離して、3.2gのtert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)((4−シアノ−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)カルバメートを白色泡沫状固体として、収率55%で得た。MS(ESI):m/z 453.1(M+H)
ステップ10:4−(((4−(5−クロロ−2−(((1R,4r)−4−(((R)−1−メトキシプロピル−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)ピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)アミノ)メチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリルの合成
tert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)((4−シアノ−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)カルバメート(3.2g、7.1mmol)、(1r,4R)−N−((R)−1−メトキシプロパン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン(3.9g、21.2mmol)、及びジイソプロピルエチルアミンDIPEAを、30mLのジメチルスルホキシドに添加し、これを窒素下で保護し、次いで100〜110℃まで加温して2日間反応させた。反応をTLC及びLCMSによってモニターした。出発物質のtert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)((4−シアノ−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)カルバメートが完全に消費され、BOCの除去を伴う中間体の一部が残っているとき、反応を停止した。反応混合物を冷却し、次いで酢酸エチル(60mL)で希釈し、水(150mL)を氷冷下で添加し、分離した。次いで、水相を酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、ろ液を濃縮して、粗製物を黄褐色油状物として得た。粗製物をカラム(アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸=80/20/0.001)によって単離して、700mgの4−(((4−(5−クロロ−2−(((1R,4r)−4−(((R)−1−メトキシプロピル−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)ピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)アミノ)メチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリルを淡黄色固体として、収率19.1%で得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ8.06(s,1H)、7.38(s,1H)、6.97(s,1H)、5.92(brs,1H)、4.45(d,J=8.0Hz,1H)、4.02(dd,J1=2.8Hz,J2=12Hz,2H)、3.71〜3.74(m,4H)、3.54〜3.56(m,1H)、3.35(s,3H)、3.21〜3.25(m,2H)、3.00〜3.05(m,1H)、2.50〜2.60(m,1H)、2.15(d,J=9.6Hz,2H)、2.04〜2.07(m,1H)、1.95(d,J=12.8Hz,3H)、1.74〜1.82(m,3H)、1.10〜1.30(m,4H)、1.00(d,J=8.4Hz,3H)、MS(ESI):m/z 519.3(M+H)
実施例2:(1r,4r)−N −(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
Figure 0006866967
ステップ1:tert−ブチル(4−ブロモチアゾール−2−イル)((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)カルバメートの合成
tert−ブチル4−ブロモチアゾール−2−カルバメート(12.53g、107.91mmol)、(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メタノール(20g、71.94mmol)、及びトリフェニルホスフィンを、360mLの無水THF(再蒸留)に添加し、これを−10℃に冷却し、次いでジイソプロピルアゾジカルボキシレートDIAD(21.82g、107.91mmol)を添加した。混合物を室温で10分間撹拌し、次いで50℃まで加温して3時間反応させた。TLCは出発物質の消失を示した。次いで、反応溶液を濃縮した。残渣をジクロロメタンに溶解し、シリカゲルと混合し、カラム(石油エーテル/酢酸エチル=30/1、20/1)によって単離して、21gのtert−ブチル(4−ブロモチアゾール−2−イル)((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)カルバメートを白色固体として、収率87.5%で得た。MS(ESI):m/z 519.3(M+H)
ステップ2:tert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)カルバメートの合成
tert−ブチル(4−ブロモチアゾール−2−イル)((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)カルバメート(21g、1.51mmol)、5−クロロ−2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(30g、3.0mmol)、Pd(dppf)Cl(2.04g、0.151mmol)、及びNaCO(15g、3.78mmol)を、500mLのジオキサン及び100mLの水に添加し、これを窒素下で保護し、次いで90℃まで加温して一晩反応させた。反応をTLC及びLCMSによってモニターした。tert−ブチル(4−ブロモチアゾール−2−イル)((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)カルバメートが完全に消費されたとき、反応を停止した。反応溶液を冷却し、次いで水(100mL)を添加した。混合物を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、濃縮して、粗製物を黄褐色油状物として得た。残渣をクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=30:1、25:1)によって単離して、19.4gのtert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)カルバメートを白色固体として、収率81.5%で得た。MS(ESI):m/z 428.1(M+H)
ステップ3:tert−ブチル((1r,4r)−4−((5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメートの合成
tert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)カルバメート、及びtert−ブチル(1r,4r)−(4−アミノシクロヘキシル)カルバメートをDMSOに添加し、ジイソプロピルエチルアミンDIEAを添加した。混合物を100℃まで加温して2日間反応させた。TLCが、出発物質が消失したことを示したとき、加熱を停止し、反応物を処理した。反応溶液を室温に冷却し、氷水に注いだ。混合物をジクロロメタン(3×200mL)で抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過した。ろ液をシリカゲルと混合し、カラム(石油エーテル/酢酸エチル=3/1、2:1、1:1)によって単離して、3.6gのtert−ブチル((1r,4r)−4−((5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメートを淡黄色固体として、収率40%で得た。MS(ESI):m/z 522.2(M+H)
ステップ4:(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
tert−ブチル((1r,4r)−4−((5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート(2.9g、5.56mmol)をテトラヒドロフラン/ジクロロメタン(20mL/20mL)に添加し、これを窒素下で保護し、0℃に冷却し、次いで20mLのトリフルオロ酢酸を滴下添加した。混合物を室温で2時間反応させた。反応をTLCによってモニターした。反応溶液を濃縮し、次いで氷水にゆっくりと注いだ。混合物をジクロロメタン(3×30mL)で抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、濃縮して、粗製物を得た。粗製物をジクロロメタン:酢酸エチル=2:1と共に激しく撹拌し(beat)、ろ過し、乾燥させて、1.6gの(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンを白色固体として、収率68%で得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ8.06(s,1H)、7.33(s,1H)、6.96(s,1H)、5.21〜5.30(m,1H)、4.32(d,J=8.0Hz,1H))、3.99〜4.03(m,2H)、3.53〜3.61(m,1H)、3.38〜3.44(m,2H)、3.23(t,J=6.4Hz,2H)、2.68〜2.74(m,1H)、2.11〜2.13(m,2H)、1.85〜2.13(m,3H)、1.70〜1.73(m,2H)、1.10〜1.45(m,7H)。MS(ESI):m/z 422.2(M+H)
実施例3:N−((1r,4r)−4−((5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)アセトアミドの合成
Figure 0006866967

(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン(0.422g、1mmol)を10mLのジクロロメタンに溶解し、これを窒素下で保護し、塩化アセチルを添加した。大量の固体が沈殿し、TLCは出発物質が完全に消費されたことを示した。混合物をろ過し、メチルtert−ブチルエーテル共に激しく撹拌し、乾燥させて、187mgのN−((1r,4r)−4−((5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)アセトアミドを白色固体として、収率41%で得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ8.06(s,1H)、7.33(s,1H)、6.96(s,1H)、5.30〜5.34(m,1H)、5.20〜5.30(m,1H)、4.32(d,J=8.0Hz,1H)、3.99〜4.03(m,2H)、3.78〜3.83(m,1H)、3.62〜3.64(m,1H)、3.41(t,J=12Hz,2H)、3.24(t,J=6.4Hz,1H)、2.13〜2.15(m,2H)、2.00〜2.09(m,2H)、1.95(s,3H)、1.70〜1.73(m,2H)、1.20〜1.49(m,7H)。MS(ESI):m/z 464.1(M+H)
実施例4:(1r,4r)−N −(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N −(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
Figure 0006866967

(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン(0.357g、0.846mmol)、2−ブロモエチルメチルエーテル(0.118g、0.846mmol)、及び炭酸カリウム(0.116g、0.846mmol)を10mLのDMFに添加し、これを窒素下で保護し、次いで100℃まで加温して2日間反応させた。反応を、TLC及びLCMSによってモニターし、反応が停止した後、処理した。反応溶液を冷却し、次いで氷水(20mL)に注いだ。混合物を酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、濃縮して、粗製物を黄褐色油状物として得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=20:1、15:1、10:1)によって単離して、0.070gの(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンを淡黄色固体として、収率17%で得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ8.06(s,1H)、7.33(s,1H)、6.96(s,1H)、5.65(brs,1H)、4.40(d,J=8.0Hz,1H)、3.95〜4.06(m,2H)、3.49〜3.70(m,3H)、3.28〜3.45(m,5H)、3.18(t,J=6.4Hz,1H)、2.96〜3.05(m,2H)、2.76〜2081(m,1H)、2.14〜2.28(m,6H)、1.85〜1.95(m,3H)、1.70〜1.73(m,2H)、1.41〜1.60(m,2H)、1.13〜1.40(m,5H)。MS(ESI):m/z 480.3(M+H)
実施例5:(1S,4r)−N −(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N −((S)−1−メトキシプロパン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
Figure 0006866967
ステップ1:(R)−1−メトキシプロパン−2−オール4−メチルベンゼンスルホネートの合成
水素化ナトリウムNaH(1.46g、0.037mmol)を乾燥テトラヒドロフランTHF(1L)に添加し、これを氷冷下で0℃に冷却し、窒素下で保護し、次いで(R)−(−)−1−メトキシプロパン−2−オール(3g、0.033mmol)を滴下添加した。滴下添加の完了後、混合物を室温まで加温して1.5時間撹拌した。反応溶液を0℃に再び冷却し、次いでテトラヒドロフランTHF(80mL)中のp−トルエンスルホニルクロリドTosCl(6.47g、0.034mmol)の溶液を滴下添加した。添加の間、温度は10℃未満であった。添加後、混合物を室温(32℃)で一晩撹拌した。TLCは出発物質が完全に消費されたことを示した。反応を、氷冷下での飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)の滴下添加によってクエンチして、分離した。水相を酢酸エチル(30mL)で2回抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、濃縮して、粗製物を淡黄色油状物として得た。粗製物をカラム(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)によって単離して、4.2gの(R)−1−メトキシプロパン−2−オール4−メチルベンゼンスルホネートを淡黄色油状物として、収率52%で得た。MS(ESI):m/z 245.1(M+H)
ステップ2:(1S,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−((S)−1−メトキシプロパン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン(600mg、1.2mmol)、(R)−1−メトキシプロパン−2−オール4−メチルベンゼンスルホネート(293mg、1.42mmol)、及び炭酸カリウム(327mg、2.4mmol)を20mLのアセトニトリルに添加し、これを窒素下で保護し、90℃まで加温して一晩撹拌した。反応をLC−MSによってモニターした。反応溶液を室温に冷却し、ろ過し、濃縮して、粗製物を淡黄色油状物として得た。粗製物を厚層分取プレート(ジクロロメタン/メタノール=8/1)によって単離して、30mgの(1S,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−((S)−1−メトキシプロパン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンを白色固体として、収率4.3%で得た。H NMR(600MHz,CDCl)δ8.06(s,1H)、7.29(s,1H)、6.96(s,1H)、5.59(brs,1H)、4.36(d,J=8.0Hz,1H)、3.95〜4.06(m,2H)、3.49〜3.65(m,2H)、3.40〜3.49(m,1H)、3.22〜3.39(m,6H)、3.11〜3.20(m,2H)、2.95〜3.10(m,1H)、2.08〜2.30(m,4H)、1.79〜1.96(m,2H)、1.62〜1.71(m,2H)、1.09〜1.40(m,12H)、0.72〜0.98(m,2H)。MS(ESI):m/z 494.3(M+H)
実施例6:(1R,4r)−N −(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N −((R)−1−メトキシプロパン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
Figure 0006866967
ステップ1:(S)−1−メトキシプロパン−2−オール4−メチルベンゼンスルホネートの合成
水素化ナトリウムNaH(60%、1.46g、0.037mol)を乾燥テトラヒドロフランTHF(1L)に添加し、これを氷冷下で0℃に冷却し、窒素下で保護し、次いで(S)−(+)−1−メトキシプロパン−2−オール(3g、0.033mol)を滴下添加した。滴下添加の完了後、混合物を室温まで加温して1.5時間撹拌した。反応溶液を0℃に再び冷却し、次いでテトラヒドロフランTHF中のp−トルエンスルホニルクロリドTosClの溶液を滴下添加した。添加の間、温度は10℃未満であった。添加後、混合物を室温(32℃)で一晩撹拌した。TLCは出発物質が完全に消費されたことを示した。反応を、氷冷下での飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)の滴下添加によってクエンチして、分離した。水相を酢酸エチル(30mL)で2回抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、濃縮して、粗製物を淡黄色油状物として得た。粗製物をカラム(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)によって単離して、4.5gの(S)−1−メトキシプロパン−2−オール4−メチルベンゼンスルホネートを淡黄色油状物として、収率55%で得た。MS(ESI):m/z 245.1(M+H)
ステップ2:(1R,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−((R)−1−メトキシプロパン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン(422mg、1mmol)、(S)−1−メトキシプロパン−2−オール4−メチルベンゼンスルホネート(122mg、0.5mmol)、及び炭酸カリウム(276mg、2mmol)を15mLのアセトニトリルに添加し、これを窒素下で保護し、90℃まで加温して一晩撹拌した。反応をLC−MSによって、反応が25%完了するまでモニターした。反応溶液を室温に冷却し、ろ過し、濃縮して、粗製物を淡黄色油状物として得た。粗製物を厚層分取プレート(ジクロロメタン/メタノール=8/1)によって単離して、83mgの(1R,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−((R)−1−メトキシプロパン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンを白色固体として、収率17%で得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ8.06(s,1H)、7.33(s,1H)、6.96(s,1H)、5.30(brs,1H)、4.37(d,J=8.0Hz,1H)、3.99〜4.03(m,2H)、3.52〜3.59(m,1H)、3.25〜3.49(m,4H)、3.36(s,3H)、3.16〜3.25(m,2H)、3.06〜3.10(m,1H)、2.60〜2.65(m,1H)、2.16(d,J=10.8Hz,2H)、2.00〜2.08(m,2H)、1.89〜1.95(m,2H)、1.33〜1.45(m,4H)、1.12〜1.29(m,4H)、1.07(d,J=6.4Hz,3H)。MS(ESI):m/z 494.2(M+H)
実施例7:4−(2−((((1r,4r)−4−アミノシクロヘキシル)メチル)アミノ)−5−クロロピリジン−4−イル)−N−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)チアゾール−2−アミンの合成
Figure 0006866967
ステップ1:tert−ブチル((1r,4r)−4−(((5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)メチル)シクロヘキシル)カルバメートの合成
tert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)カルバメート(0.7g、1.6mmol)、tert−ブチル(1r,4r)−4−(アミノメチル)シクロヘキシルカルバメート(0.748g、3.2mmol)、及びトリエチルアミン(0.458g、4.8mmol)を10mLのジメチルスルホキシドに添加した。混合物を110℃に加熱して48時間撹拌した。TLCは出発物質が完全に消費されたことを示した。室温に冷却した後、反応溶液を氷水に注いだ。混合物を酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10:1、2:1)によって単離して、tert−ブチル((1r,4r)−4−(((5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)メチル)シクロヘキシル)カルバメートを黄色固体として、収率26%で得た。MS(ESI):m/z 536.2(M+H)
ステップ2:4−(2−((((1r,4r)−4−アミノシクロヘキシル)メチル)アミノ)−5−クロロピリジン−4−イル)−N−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)チアゾール−2−アミンの合成
tert−ブチル((1r,4r)−4−(((5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)メチル)シクロヘキシル)カルバメート(230mg、0.43mmol)をジクロロメタン(10mL)に添加し、これを窒素下で保護し、0℃に冷却し、次いでトリフルオロ酢酸を滴下添加した。混合物を室温で1時間反応させた。反応をTLCによってモニターした。反応溶液を濃縮し、次いで氷水にゆっくりと注いだ。混合物をジクロロメタン(3×30mL)で抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、濃縮して、粗製物を得た。粗製物を厚層分取プレート(ジクロロメタン/メタノール=5/1)によって単離して、0.065gの4−(2−((((1r,4r)−4−アミノシクロヘキシル)メチル)アミノ)−5−クロロピリジン−4−イル)−N−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)チアゾール−2−アミンを淡黄色油状物として、収率34.8%で得た。H NMR(400MHz,MeOD)δ7.82(s,1H)、7.11(s,1H)、6.95(s,1H)、3.84〜3.88(m,2H)、3.32(t,J=11.2Hz,2H)、3.16〜3.17(m,2H)、3.16(d,J=6.8Hz,2H)、3.04(d,J=6.8Hz,2H)、2.75〜2.80(m,1H)、1.81〜1.92(m,5H)、1.61〜1.64(m,2H)、1.49〜1.51(m,1H)、1.12〜1.29(m,5H)、0.92〜1.05(m,2H)。MS(ESI):m/z 436.3(M+H)
実施例8:N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−4−フルオロベンズアミドの合成
Figure 0006866967

4−フルオロベンズアミド(0.65g、4.68mmol)をN,N−ジメチルホルムアミドDMF(15mL)に溶解し、NaH(0.19g、4.68mmol)を室温で添加した。反応溶液を室温で10分間撹拌し、次いでtert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)カルバメート(1g、2.34mmol)を添加した。反応溶液を55℃まで加温して4時間反応させた。反応をTLCによってモニターした。反応を停止し、次いで反応溶液を水に注ぎ、EA(3×20mL)で抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、濃縮して、粗製物を得た。粗製物を厚層分取プレート(PE:EA=1:1)によって単離して、0.032gのN−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−4−フルオロベンズアミドを白色固体として、収率3.1%で得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ8.96(s,1H)、8.52(s,1H)、8.30(s,1H)、7.93〜7.96(m,2H)、7.41(s,1H)、7.19(t,J=8.4Hz,2H)、5.35〜5.38(m,1H)、4.00〜4.04(m,2H)、3.40〜3.50(m,2H)、3.24(t,J=6.4Hz,2H)、1.95〜2.01(m,1H)、1.72〜1.76(m,2H)、1.36〜1.45(m,2H)。(ESI+):m/z 447.1[M+H]
実施例9:(1r,4r)−N −(5−クロロ−4−(2−(メチルアミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N −(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
Figure 0006866967
ステップ1:tert−ブチル((1r,4r)−4−((2−メトキシエチル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメートの合成
tert−ブチル(1r,4r)−(4−アミノシクロヘキシル)カルバメート(10.0g、46.7mmol)、2−ブロモエチルメチルエーテル(5.2g、37.4mmol)、及び炭酸カリウム(12.9g、93.4mmol)をアセトニトリル(150mL)に添加した。反応を80℃で16時間撹拌した。反応をTLCによってモニターした。出発物質がほとんど残っていないとき、反応を停止した。反応溶液を室温に冷却してろ過した。ろ液を回転蒸発によって乾燥させ、シリカゲルと混合してシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=20:1)によって単離して、6.3gのtert−ブチル((1r,4r)−4−((2−メトキシエチル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメートを黄白色固体として、収率50%で得た。MS(ESI):m/z 273.2(M+H)
ステップ2:(1r,4r)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
tert−ブチル((1r,4r)−4−((2−メトキシエチル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート(6g、22.0mmol)を、希塩酸−テトラヒドロフラン(80mL)に溶解した。反応を室温で2時間撹拌したところ、大量の固体が沈殿した。反応溶液をろ過した。ケーキを乾燥させて、5.1gの(1r,4r)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン(ジヒドロクロリド)を白色固体として、収率94.8%で得た。MS(ESI):m/z 173.2(M+H)
ステップ3:tert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)カルバメートの合成
tert−ブチル4−ブロモチアゾール−2−イルカルバメート(20.0g、71.7mmol)、5−クロロ−2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(37.0g、143.4mmol)、Pd(dppf)Cl(2.6g、0.151mmol)、及びNaCO(22.8g、245mmol)を1,4−ジオキサン/HO(350mL/40mL)に溶解し、これを3回窒素置換して、次いで90℃で16時間撹拌した。反応をLCMSによってモニターした。出発物質が少し残っており、5−クロロ−2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(18.5g、71.7mmol)を更に添加した。反応物を3回窒素置換して、85℃で、追加で18時間撹拌した。反応をLCMSによってモニターした。約95%の出発物質が生成物に変換された。反応溶液を室温に冷却してろ過した。ろ液を回転蒸発によって乾燥させ、シリカゲルと混合し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10:1)によって単離して、11.0gのtert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)カルバメートを白色固体として、収率47%で得て、別に10gの粗生成物を得た。MS(ESI):m/z 330.0(M+H)
ステップ4:Tert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)(メチル)カルバメートの合成
tert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)カルバメート(200mg、0.61mmol)及びトリフェニルホスフィン(239mg、0.91mmol)をTHF(4mL)に溶解し、これを3回窒素置換し、メタノールMeOH(78mg、2.43mmol)を添加した。混合物を室温で1分間撹拌し、次いでジイソプロピルアゾジカルボキシレートDIAD(184mg、0.91mmol)を添加した。反応物を室温で2時間撹拌した。TLCは出発物質が完全に消費されたことを示した。反応溶液を、石油エーテル/酢酸エチル=10:1の展開溶媒を用いた分取TLCクロマトグラフによって単離して、205mgのtert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)(メチル)カルバメートを白色固体として、収率98%で得た。MS(ESI):m/z 344.1(M+H)
ステップ5:(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(メチルアミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
tert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)(メチル)カルバメート(200mg、0.58mmol)、(1r,4r)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン(150mg、0.64mmol)、ジイソプロピルエチルアミンDIEA(375mg、2.9mol)、及びフッ化セシウム(265mg、1.74mmol)を、ジメチルスルホキシド(3mL)に溶解した。反応を120℃で2日間撹拌した。反応をLCMSによってモニターした。生成物が生成したとき、水(40mL)を反応溶液に添加した。混合物を酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。抽出物を無水硫酸ナトリウムで脱水し、回転蒸発によって濃縮し、次いでジクロロメタン/メタノール=6:1の展開溶媒を用いた分取TLCクロマトグラフィーによって単離して、80mgの(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(メチルアミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンを淡黄色固体として、収率35%で得た。H NMR(400MHz,DMSO)δ7.97(s,1H)、7.61〜7.62(m,1H)、7.29(s,1H)、7.04(s,1H)、6.70(d,J=7.6Hz,1H)、3.59〜3.61(m,2H)、3.37〜3.42(m,3H)、3.25(s,3H)、2.87(d,J=4.8Hz,2H)、2.74〜2.77(m,2H)、1.90〜1.96(m,4H)、1.12〜1.23(m,4H)。(ESI+):m/z 396.2[M+H]
実施例10:(1r,4r)−N −(5−クロロ−4−(2−((シクロヘキシルメチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N −(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
Figure 0006866967
ステップ1:tert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)(シクロヘキシルメチル)カルバメートの合成
tert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)カルバメート(200mg、0.61mmol)及びトリフェニルホスフィン(239mg、0.91mmol)をTHF(5mL)に溶解し、これを3回窒素置換し、シクロヘキシルメタノール(207mg、1.82mmol)を添加した。混合物を室温で5分間撹拌し、次いでジイソプロピルアゾジカルボキシレートDIAD(184mg、0.91mmol)を添加した。反応物を室温で2時間撹拌した。TLCは出発物質が完全に消費されたことを示した。反応溶液を、石油エーテル/酢酸エチル=10:1の展開溶媒を用いた分取TLCクロマトグラフによって単離して、255mgのtert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)(シクロヘキシルメチル)カルバメートを白色固体として、収率99%で得た。(ESI+):m/z 426.1[M+H]
ステップ2:(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−((シクロヘキシルメチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
tert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)(シクロヘキシルメチル)カルバメート(250mg、0.59mmol)、(1r,4r)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン(288mg、1.17mmol)、ジイソプロピルエチルアミンDIEA(379mg、2.93mol)、及びフッ化セシウム(268mg、1.76mmol)を、ジメチルスルホキシド(8mL)に溶解した。反応物を120℃で2日間撹拌した。反応をLCMSによってモニターした。生成物が生成したとき、水(30mL)を反応溶液に添加した。混合物をジクロロメタン/イソプロパノール=3:1(2×30mL)で抽出した。抽出物を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、回転蒸発によって濃縮し、次いでシリカゲルと混合してシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=50:1→20:1)によって単離して、粗製物を黄色油状物として得た。粗製物を、ジクロロメタン/メタノール=8:1の展開溶媒を用いた分取TLCクロマトグラフィーによって単離して、100mgの(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(シクロヘキシルメチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンを淡黄色固体として、収率30%で得た。H NMR(400MHz,DMSO)δ7.97(s,1H)、7.67〜7.69(m,1H)、7.25(s,1H)、7.01(s,1H)、6.71(d,J=7.6Hz,1H)、3.50〜3.53(m,1H)、3.36〜3.47(m,2H)、3.13(t,J=6.0Hz,2H)、2.94〜2.97(m,2H)、2.72〜2.81(m,1H)、1.99〜2.02(m,4H)、1.61〜1.77(m,5H)、1.19〜1.33(m,7H)、0.91〜1.01(m,2H)。(ESI+):m/z 478.3[M+H]
実施例11:(1r,4r)−N −(4−(2−(ベンジルアミノ)チアゾール−4−イル)−5−クロロピリジン−2−イル)−N −(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
Figure 0006866967
ステップ1:tert−ブチルベンジル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)カルバメートの合成
tert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)カルバメート(200mg、0.61mmol)及びトリフェニルホスフィン(239mg、0.91mmol)をTHF(5mL)に溶解し、これを3回窒素置換し、次いでベンジルアルコール(131mg、1.21mmol)を添加した。混合物を室温で5分間撹拌し、次いでジイソプロピルエチルアミンDIEA(184mg、0.91mmol)を添加した。反応物を室温で2時間撹拌した。TLCは出発物質が完全に消費されたことを示した。反応溶液を、石油エーテル/酢酸エチル=8:1の展開溶媒を用いた分取TLCクロマトグラフによって単離して、246mgのtert−ブチルベンジル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)カルバメートを白色固体として、収率97%で得た。(ESI+):m/z 420.1[M+H]
ステップ2:(1r,4r)−N−(4−(2−(ベンジルアミノ)チアゾール−4−イル)−5−クロロピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
tert−ブチルベンジル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)カルバメート(240mg、0.57mmol)、(1r,4r)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン(280mg、1.14mmol)、ジイソプロピルエチルアミンDIEA(369mg、2.86mol)、及びフッ化セシウム(268mg、1.71mmol)を、ジメチルスルホキシド(8mL)に溶解した。反応物を120℃で3日間撹拌した。反応をLCMSによってモニターした。生成物が生成したとき、水(30mL)を反応溶液に添加した。混合物をジクロロメタン/イソプロパノール=3:1(2×35mL)で抽出した。抽出物を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、回転蒸発によって濃縮し、次いでシリカゲルと混合してシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=20:1)によって単離して、粗製物を黄色油状物として得た。粗製物を、ジクロロメタン/メタノール=6:1の展開溶媒を用いた分取TLCクロマトグラフィーによって単離して、100mgの(1r,4r)−N−(4−(2−(ベンジルアミノ)チアゾール−4−イル)−5−クロロピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンを淡黄色固体として、収率30%で得た。H NMR(400MHz,DMSO)δ8.21(t,J=6.0Hz,1H)、7.98(s,1H)、7.26〜7.40(m,6H)、7.05(s,1H)、6.72(d,J=7.6Hz,1H)、4.52(d,J=5.6Hz,2H)、3.46〜3.53(m,4H)、2.97(brs,2H)、2.81(brs,1H)、1.99〜2.01(m,4H)、1.18〜1.34(m,4H)。(ESI+):m/z 472.1[M+H]
実施例12:(1r,4r)−N −(5−クロロ−4−(2−((4−フルオロベンジル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N −(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
Figure 0006866967
ステップ1:tert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)(4−フルオロベンジル)カルバメートの合成
tert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)カルバメート(200mg、0.61mmol)及びトリフェニルホスフィン(239mg、0.91mmol)をTHF(5mL)に溶解し、これを3回窒素置換し、次いで4−フルオロベンジルアルコール(153mg、1.21mmol)を添加した。混合物を室温で5分間撹拌し、次いでDIAD(184mg、0.91mmol)を添加した。反応を室温で2時間撹拌した。TLCは出発物質が完全に消費されたことを示した。反応溶液を、PE/EA=10:1の展開溶液の分取TLCクロマトグラフによって単離して、248mgのtert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)(4−フルオロベンジル)カルバメートを淡黄色固体として、収率93%で得た。(ESI+):m/z 438.1[M+H]
ステップ2:(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−((4−フルオロベンジル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
tert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)(4−フルオロベンジル)カルバメート(240mg、0.55mmol)、(1r,4r)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン(268mg、1.10mmol)、ジイソプロピルエチルアミンDIEA(353mg、2.74mol)、及びフッ化セシウム(251mg、1.65mmol)を、ジメチルスルホキシド/N,N−ジメチルアセトアミド(3mL/3mL)に溶解した。反応物を120℃で3日間撹拌した。反応をLCMSによってモニターした。生成物が生成したとき、水(35mL)を反応溶液に添加した。混合物をジクロロメタン/イソプロパノール=3:1(2×30mL)で抽出した。抽出物を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、回転蒸発によって濃縮し、次いでシリカゲルと混合し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=20:1)によって単離して、粗製物を黄色油状物として得た。粗製物を、ジクロロメタン/メタノール=8:1の展開溶媒を用いた分取TLCクロマトグラフィーによって単離して、100mgの(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−((4−フルオロベンジル))アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンを淡黄色固体として、収率30%で得た。H NMR(400MHz,DMSO)δ8.22〜8.24(m,1H)、7.98(s,1H)、7.41〜7.44(m,2H)、7.32(s,1H)、7.18(t,J=8.8Hz,2H)、7.04(s,1H)、6.73(d,J=7.6Hz,1H)、4.50(d,J=5.6Hz,2H)、3.52〜3.55(m,3H)、3.29(s,3H)、2.96(brs,2H)、2.97(brs,1H)、1.98〜2.01(m,4H)、1.21〜1.23(m,4H)。(ESI+):m/z 490.2[M+H]
実施例13:(1r,4r)−N −(5−クロロ−4−(2−((シクロプロピルメチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N −(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
Figure 0006866967
ステップ1:tert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)(シクロプロピルメチル)カルバメートの合成
tert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)カルバメート(200mg、0.61mmol)及びトリフェニルホスフィン(239mg、0.91mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解し、これを3回窒素置換し、次いでシクロプロピルメタノール(131mg、1.82mmol)を添加した。混合物を室温で5分間撹拌し、次いでジイソプロピルアゾジカルボキシレートDIAD(184mg、0.91mmol)を添加した。反応物を室温で2時間撹拌した。TLCは出発物質が完全に消費されたことを示した。反応溶液を、石油エーテル/酢酸エチル=10:1の展開溶媒を用いた分取TLCクロマトグラフによって単離して、230mgのtert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)(シクロプロピルメチル)カルバメートを黄白色固体として、収率98%で得た。(ESI+):m/z 384.1[M+H]
ステップ2:(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−((シクロプロピルメチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
tert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)(シクロプロピルメチル)カルバメート(220mg、0.57mmol)、(1r,4r)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン(280mg、1.15mmol)、ジイソプロピルエチルアミンDIEA(370mg、2.86mol)、及びフッ化セシウム(262mg、1.72mmol)を、ジメチルスルホキシド/N,N−ジメチルアセトアミド(3mL/3mL)に溶解した。反応物を120℃で2日間撹拌した。反応をLCMSによってモニターした。生成物が生成したとき、水(35mL)を反応溶液に添加した。混合物をジクロロメタン/イソプロパノール=3:1(2×30mL)で抽出した。抽出物を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、回転蒸発によって濃縮し、次いでシリカゲルと混合してシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=20:1)によって単離して、粗製物を黄色油状物として得た。粗製物を、ジクロロメタン/メタノール=7:1の展開溶媒を用いた分取TLCクロマトグラフィーによって単離して、100mgの(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−((シクロプロピルメチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンを淡黄色固体として、収率35%で得た。H NMR(400MHz,DMSO)δ7.97(s,1H)、7.84(t,J=5.6Hz,1H)、7.28(s,1H)、7.04(s,1H)、7.74(d,J=8.0Hz,2H)、3.52〜3.55(m,3H)、3.29(s,3H)、3.17(t,J=6.4Hz,2H)、2.94(brs,1H)、2.70〜2.85(m,1H)、1.97〜2.01(m,4H)、1.18〜1.23(m,5H)、0.46〜0.49(m,2H)、0.23〜0.24(m,2H)。(ESI+):m/z 436.3[M+H]
実施例14:4−((4−(5−クロロ−2−(((1r,4r)−4−((2−メトキシエチル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)ピリジン−4−イル)チアゾール−2−イルアミノ)メチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリルの合成
Figure 0006866967

tert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)((4−シアノ−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)カルバメート(250mg、0.55mmol)、(1r,4r)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン(270mg、1.10mmol)、ジイソプロピルエチルアミンDIEA(355mg、2.75mol)、及びフッ化セシウム(251mg、1.65mmol)を、ジメチルスルホキシド/N,N−ジメチルアセトアミド(3mL/3mL)に溶解した。反応物を120℃で3日間撹拌した。反応をLCMSによってモニターした。生成物が生成したとき、水(30mL)を反応溶液に添加した。混合物をジクロロメタン/イソプロパノール=3:1(3×30mL)で抽出した。抽出物を無水硫酸ナトリウムで脱水し、回転蒸発によって濃縮し、次いでシリカゲルと混合してシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10:1)によって単離して、粗製物を黄色固体として得た。粗製物を、ジクロロメタン/メタノール=5:1の展開溶媒を用いた分取TLCクロマトグラフィーによって単離して、80mgの4−((4−(5−クロロ−2−(((1r,4r)−4−((2−メトキシエチル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)ピリジン−4−イル)チアゾール−2−イルアミノ)メチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリルを淡黄色固体として、収率28%で得た。H NMR(400MHz,DMSO)δ8.13(t,J=6.0Hz,1H)、7.99(s,1H)、7.35(s,1H)、7.03(s,1H)、6.71(d,J=7.6Hz,1H)、3.91〜3.95(m,2H)、3.67(d,J=6.4Hz,2H)、3.45〜3.54(m,6H)、3.30(s,3H)、2.98(brs,2H)、2.81(brs,1H)、2.00〜2.02(m,4H)、1.86〜1.89(m,2H)、1.69〜1.72(m,2H)、1.19〜1.32(m,5H)。(ESI+):m/z 505.3[M+H]
実施例15:4−(((4−(5−クロロ−2−(((1S,4r)−4−(((S)−1−メトキシプロピル−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)ピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)アミノ)メチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリルの合成
Figure 0006866967
ステップ1:(1r,4S)−N−((S)−1−メトキシプロパン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
(R)−1−メトキシプロパン−2−オール4−メチルベンゼンスルホネート(2.0g、8.2mmol)をアセトニトリル(20mL)に溶解し、trans−1,4−シクロヘキサンジアミン(2.34g、20.5mmol)を添加した。反応物を85℃で16時間撹拌還流した。TLCは出発物質が完全に消費されたことを示した。反応溶液を室温に冷却してろ過した。ろ液を回転蒸発によって乾燥させ、次いでシリカゲルと混合してシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール(28%アンモニア水溶液を0.1%含有)=10:1)によって単離して、600mgの(1r,4S)−N−((S)−1−メトキシプロパン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンを黄色油状物として、収率40%で得た。(ESI+):m/z 187.2[M+H]
ステップ2:4−(((4−(5−クロロ−2−(((1S,4r)−4−(((S)−1−メトキシプロピル−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)ピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)アミノ)メチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリルの合成
tert−ブチル(4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)((4−シアノ−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)カルバメート(200mg、0.44mmol)、(1r,4S)−N−((S)−1−メトキシプロパン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン(200mg、1.08mmol)、及びジイソプロピルエチルアミンDIPEA(284mg、2.9mol)をジメチルスルホキシド(2mL)に溶解した。反応物を130℃で2.5日間撹拌した。反応をLCMSによってモニターした。生成物が生成したとき、水(30mL)を反応溶液に添加した。混合物をジクロロメタン/イソプロパノール=3:1(3×30mL)で抽出した。抽出物を無水硫酸ナトリウムで脱水し、回転蒸発によって濃縮し、次いでシリカゲルと混合してシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10:1)によって単離して、粗製物を褐色油状物として得た。粗製物を、ジクロロメタン/メタノール=8:1の展開溶媒を用いた分取TLCクロマトグラフィーによって単離して、50mgの4−(((4−(5−クロロ−2−(((1S,4r)−4−(((S)−1−メトキシプロピル−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)ピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)アミノ)メチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリルを淡黄色固体として、収率22%で得た。H NMR(400MHz,DMSO)δ8.12(t,J=6.0Hz,1H)、7.98(s,1H)、7.35(s,1H)、7.03(s,1H)、6.69(d,J=8.0Hz,1H)、3.91〜3.95(m,2H)、3.66(d,J=6.4Hz,2H)、3.55〜3.65(m,1H)、3.47〜3.51(m,3H)、3.29(s,3H)、3.17(d,J=4.8Hz,1H)、1.86〜1.99(m,6H)、1.66〜1.74(m,2H)、0.99〜1.26(m,8H)。(ESI+):m/z 519.3[M+H]
実施例16:(1r,4r)−N −(5−クロロ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メトキシ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N −(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
Figure 0006866967
ステップ1:4−ブロモ−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メトキシ)チアゾールの合成
(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メタノール(5.0g、20.8mmol)を50mLのテトラヒドロフラン(50mL)に溶解して、次いでNaH(996mg、24.9mmol)を添加した。混合物を室温で10分間撹拌して、次いで2,4−ジブロモチアゾール(5.0g、20.8mmol)を添加した。次いで、混合物を室温で一晩撹拌した。100mlの飽和塩化アンモニウム溶液を反応溶液に添加した後、混合物を、各回50mlの酢酸エチルで2回抽出した。次いで、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、次いで回転蒸発によって濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=100:1)によって単離して、4.2gの4−ブロモ−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メトキシ)チアゾールを白色固体として、収率73%で得た。(ESI+):m/z 278.0[M+H]
ステップ2:4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メトキシ)チアゾールの合成
4−ブロモ−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メトキシ)チアゾール(2.0g、7.22mmol)及び5−クロロ−2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(3.71g、14.44mmol)を、20mlのジオキサンと4mlの水との混合溶媒に添加し、Pd(dppf)Cl(161mg、0.22mmol)及びNaCO(2.3g、21.66mmol)を更に添加した。混合物を、窒素下で保護しながら、80℃に加熱し、一晩撹拌した。50mlの水を反応溶液に添加した後、混合物を、各回50mlの酢酸エチルで2回抽出した。次いで、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、次いで回転蒸発によって濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=30:1)によって単離して、1.45gの4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メトキシ)チアゾールを白色固体として、収率61.2%で得た。(ESI+):m/z 329.1[M+H]
ステップ3:(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メトキシ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メトキシ)チアゾール(300mg、0.915mmol)、(1r,4r)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン(245mg、1.006mmol)、及びKCO(104mg、2.745mmol)を5mLのDMSOに添加した。次いで、混合物を、撹拌しながら100℃に加熱して48時間反応させた。反応をLCMSによってモニターし、ほとんどの出発物質は完全に反応した。反応溶液を室温に冷却して、次いで50mLの水を添加した。次いで、混合物を、各回10mlの酢酸エチルで2回抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、次いで回転蒸発によって濃縮した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1)によって単離した。最後に、111.0mgの(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メトキシ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンを、淡褐色固体として、収率25.3%で得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ8.07(s,1H)、7.50(s,1H)、6.95(s,1H)、4.39(d,J=8.0Hz,1H)、4.31(d,J=6.4Hz,2H)、4.03(dd,J1=3.2Hz,J2=11.2Hz,2H)、3.59〜3.61(m,1H)、3.54(t,J=4.8Hz,2H)、3.44〜3.47(m,2H)、3.37(s,3H)、2.85(t,J=5.2Hz,2H)、2.53〜2.54(m,1H)、2.15〜2.18(m,3H)、2.00〜2.03(m,2H)、1.73〜1.76(m,2H)、1.46〜1.52(m,2H)、1.15〜1.37(m,5H)。(ESI+):m/z 481.2[M+H]
実施例17:(1r,4r)−N −(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)メルカプト)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N −(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
Figure 0006866967
ステップ1:4−(ブロモメチル)−テトラヒドロ−2H−ピランの合成
(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メタノール(8.12g、10mmol)及びN−ブロモスクシンイミドNBS(13.71g、2448mmol)を400mLのジクロロメタンに添加し、これを0℃に冷却し、次いでトリフェニルリンをゆっくりと少しずつ添加した。反応物を室温で1〜2時間撹拌し、TLCは出発物質の消失を示した。反応溶液を水(100mL)に注いだ。混合物をジクロロメタンで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=20/1)によって単離して、6.2gの4−(ブロモメチル)−テトラヒドロ−2H−ピランを無色液体として、収率49%で得た。(ESI+):m/z 179.0[M+H]
ステップ2:メチルS−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)チオアセテートの合成
4−(ブロモメチル)−テトラヒドロ−2H−ピラン及びチオ酢酸カリウムを60mLのDMFに添加した。混合物を90℃まで加温して2時間反応させた。TLCが、出発物質が消失したことを示したとき、加熱を停止し、反応物を処理した。反応溶液を室温に冷却し、氷水に注いだ。混合物を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過した。ろ液をシリカゲルと混合してカラム(石油エーテル/酢酸エチル=30/1、20:1、10:1)によって単離して、1.8gのメチルS−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)チオアセテートを黄色油状物として、収率69%で得た。(ESI+):m/z 175.1[M+H]
ステップ3:(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチルメルカプタンの合成
メチルS−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)チオアセテートをTHFに添加し、これを窒素下で保護し、0℃に冷却し、水素化アルミニウムリチウムをバッチにゆっくりと添加し、一晩反応させた。反応をTLCによってモニターした。反応溶液をテトラヒドロフラン(50mL)で希釈し、適切な量の硫酸ナトリウム十水和物をバッチにゆっくりと添加した。混合物を10分間撹拌し、ろ過し、濃縮して、0.68gの粗生成物である(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチルメルカプタンを黄色油状物として、収率100%で得た。(ESI+):m/z 133.1[M+H]
ステップ4:4−ブロモ−2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)スルフヒドリル)チアゾールの合成
(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチルメルカプタン(0.632g、4.8mmol)をテトラヒドロフランTHFに溶解し、これを窒素下で保護し、0℃に冷却し、次いで水素化ナトリウムNaH(0.2g、4.8mmol)をバッチにゆっくりと添加し、室温で10分間反応させた。30mLのテトラヒドロフランTHF中の2,4−ジブロモチアゾールの溶液を滴下添加して一晩反応させた。TLCが、反応がほとんど完了したことを示したとき、反応を停止した。反応溶液を飽和塩化アンモニウムに注いでクエンチした。混合物を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、濃縮して、粗製物を黄褐色油状物として得た。粗製物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=25:1、20:1)によって単離して、0.7gの4−ブロモ−2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)スルフヒドリル)チアゾールをオフホワイト色固体として、収率60%で得た。(ESI+):m/z 294.0[M+H]
ステップ5:4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)−2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)スルフヒドリル)チアゾールの合成
4−ブロモ−2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)スルフヒドリル)チアゾール(0.45g、1.512mmol)、5−クロロ−2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(0.788g、3.0mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウムPd(PPh(0.18g、0.151mmol)、及び炭酸ナトリウム(0.405g、3.78mmol)を、20mLのジオキサン及び4mLの水に添加し、これを窒素下で保護し、次いで90℃まで加温して一晩反応させた。反応をTLC及びLCMSによってモニターした。出発物質が完全に消失したとき、反応を停止した。反応溶液を冷却して、次いで水(80mL)を添加した。混合物を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、濃縮して、粗製物を黄褐色油状物として得た。粗製物をクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=30:1、25:1)によって単離して、0.27gの4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)−2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)スルフヒドリル)チアゾールを黄色油状物として、収率42%で得た。(ESI+):m/z 345.0[M+H]
ステップ6:(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)メルカプト)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)−2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)スルフヒドリル)チアゾール(0.27g、0.756mmol)、(1r,4r)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン(0.203g、0.831mmol)、及びKCO(0.313g、2.268mmol)をDMSOに添加し、これを窒素下で保護し、次いで100℃まで加温して2日間反応させた。反応をTLC及びLCMSによってモニターした。出発物質である4−(5−クロロ−2−フルオロピリジン−4−イル)−2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)スルフヒドリル)チアゾールが残っていたが、反応を停止した。反応混合物を冷却して酢酸エチル(20mL)で希釈し、水(800mL)を氷浴下で添加し、分離した。次いで、水相を酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、濃縮して、粗製物を黄褐色油状物として得た。粗製物をクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=15:1)によって単離して、0.135gの(1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)スルフヒドリル)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンを黄色固体として、収率34.5%で得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ8.07(s,1H)、7.98(s,1H)、6.99(s,1H)、4.42(brs,1H)、3.91〜4.10(m,2H)、3.55〜3.71(m,3H)、2.83〜3.52(m,12H)、2.13〜2.17(m,4H)、1.95〜2.05(m,1H)、1.69〜1.87(m,2H)、1.31〜1.56(m,5H)、1.02〜1.35(m,4H)、0.79〜0.95(m,1H)。(ESI+):m/z 497.2[M+H]
実施例18:(1r,4r)−N −(2−メトキシエチル)−N −(4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
Figure 0006866967
ステップ1:tert−ブチル(4−(2−クロロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)カルバメートの合成
tert−ブチル(4−ブロモチアゾール−2−イル)((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)カルバメート(1g、1.512mmol)、2−クロロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(0.95g、3.0mmol)、Pd(dppf)Cl(0.22g、0.151mmol)、及びNaCO(0.703g、3.78mmol)を、15mLのジオキサン及び30mLの水に添加し、これを窒素下で保護し、次いで80℃まで加温して一晩反応させた。反応をTLC及びLCMSによってモニターした。出発物質が完全に消失したとき、反応を停止した。反応溶液を冷却して、次いで水(50mL)を添加した。混合物を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、濃縮して、粗製物を黄褐色油状物として得た。粗製物をクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=30:1)によって単離して、0.27gのtert−ブチル(4−(2−クロロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)カルバメートを黄色油状物として、収率42%で得た。(ESI+):m/z 410.1[M+H]
ステップ2:((1r,4r)−4−((4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメートの合成
tert−ブチル(4−(2−クロロピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)カルバメート(0.388g、0.95mmol)、tert−ブチル((1r,4r)−4−アミノシクロヘキシル)カルバメート(0.244g、1.14mmol)、Pd(dba)(0.026g、3.8mmol)、ナトリウムtert−ブトキシド、(±)−2,2’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルBINAP(0.035g、0.0285mmol)をトルエンに添加し、これを窒素下で保護し、次いで120℃まで加温して一晩反応させた。反応をTLCによってモニターした。出発物質が完全に消失したとき、反応を停止した。反応溶液を冷却し、塩化アンモニウムの飽和水溶液(20mL)に注いで分離した。次いで、水相を酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、濃縮して、600mgの((1r,4r)−4−((4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメートを黄褐色油状物として得た。粗生成物を次のステップに直接使用し、収率は次のステップで算出した。(ESI+):m/z 488.3[M+H]
ステップ3:(1r,4r)−N−(4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
tert−ブチル((1r,4r)−4−((4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート(0.6g、0.95mmol)をメタノールに添加し、5mLの塩酸(6N)を添加して一晩反応させた。次いで、反応溶液を濃縮し、重炭酸ナトリウム飽和溶液を添加して、pH=7に調整した。次いで、水相を酢酸エチル(2×20mL)で抽出して濃縮した。残渣を、ジクロロメタン:メタノール=10:1に一晩浸漬し、ろ過した。ろ液を濃縮して、0.12gの(1r,4r)−N−(4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンを淡黄色油状物として、収率31%(2ステップ)で得た。(ESI+):m/z 388.2[M+H]
ステップ4:(1r,4r)−N−(2−メトキシエチル)−N−(4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンの合成
(1r,4r)−N−(4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン(0.66g、1.7mmol)、2−ブロモエチルメチルエーテル(0.240g、1.7mmol)、及び炭酸カリウム(0.235g、1.7mmol)を、N,Nジメチルホルムアミドに添加して、これを窒素下で保護し、次いで100℃まで加温して2日間反応させた。反応をTLC及びLCMSによってモニターした。出発物質が少し残っていたが、反応を停止した。反応溶液を冷却して、次いで水(30mL)を添加した。混合物を酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、濃縮して、粗製物を黄褐色油状物として得た。粗製物を厚層分取プレート(ジクロロメタン/メタノール=8:1)によって単離して、0.057gの(1r,4r)−N−(2−メトキシエチル)−N−(4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミンを黄色油状物として、収率15%で得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.95〜8.02(m,1H)、6.79〜6.89(m,3H)、5.48(brs,1H)、4.65〜4.85(m,1H)、3.98〜4.01(m,2H)、3.57〜3.61(m,3H)、3.35〜3.42(m,5H)、3.18〜3.20(m,2H)、2.89〜2.92(m,2H)、2.61〜2.68(m,1H)、2.17〜2.27(m,3H)、2.04〜2.08(m,3H)、1.87〜1.96(m,1H)、1.69〜1.73(m,2H)、1.20〜1.50(m,10H)、0.79〜0.95(m,2H)。(ESI+):m/z 446.3[M+H]
実施例19:がん細胞成長に対するCDK9阻害剤の効果
がん細胞成長に対するCDK9阻害剤の効果を試験することによって、本発明者らは、がん細胞増殖を阻害することに関する化合物の選択性を評価した。
実施例では、本発明者らは、急性骨髄球性白血病(AML)細胞株OCI−AML−3、急性前骨髄球性白血病細胞株NB−4、MDS−RAEB(骨髄異形成症候群−芽球増加型)細胞株SKM−1、ヒト白血病細胞Nomo−1、急性骨髄性白血病細胞株MOLM14、急性骨髄性白血病細胞株MOLM13、急性骨髄性白血病細胞株MV4−11、急性骨髄性白血病細胞株HL−60、急性骨髄性白血病細胞株OCI−AML−2、組織球性リンパ腫U−937、急性B細胞白血病細胞株MEC−1、急性B細胞白血病細胞株MEC−2、急性巨核芽球性白血病CMK、ハムスター肺細胞CHL、ハムスター卵巣細胞CHO、ヒト非小細胞肺がん細胞H1975、ヒト非小細胞肺がん細胞H358、ヒト小細胞肺がん細胞H209、ヒト肺腺癌腫細胞H1395、ヒト非小細胞肺がん細胞PC−9、ヒト肺がん細胞H3122、ヒト非小細胞肺がん細胞H2122、ヒト非小細胞肺がん細胞H1915、ヒト肺腺癌腫細胞H1355、ヒト非小細胞肺がん細胞HCC827、ヒト乳がん細胞MDA−MB−231、ヒト乳がん細胞MDA−MB−468、ヒト乳がん細胞MCF−7、ヒト乳がん細胞T47D、ヒト乳がん細胞SK−Br−3を使用し、上記細胞をATCCから購入した。加えて、パルボシクリブ(CDK4/6選択的阻害剤、Shanghai Haoyuan Chemicalから購入)、HY−16462(CDK9−IN−2、Shanghai Haoyuanから購入)、及びジナシクリブ(CDK1/2/5/9阻害剤、Shanghai Haoyuan Chemicalから購入)を対照化合物として使用した。
実施例では、異なる濃度(0.000508μM、0.00152μM、0.00457μM、0.0137μM、0.0411μM、0.123μM、0.370μM、1.11μM、3.33μM、10μM)を有する本発明の化合物、及び対照化合物を、72時間インキュベートした上記細胞に、別々に添加した。セルタイターグロ(Cell Titer−Glo)(登録商標)(Promega、USA)化学的自己発光細胞生存率アッセイキットを使用して、生細胞のATPを定量的に測定することによって生存細胞数を検出し、生存細胞数に従ってGI50及びIC50を算出した。結果を表1〜3に示した:表1及び2は、試験された血液系疾患細胞株に対する本発明の化合物のGI50を示し、表3は、血液学的がん以外のがん種の細胞に対する化合物1のIC50を示した。
表1及び2の結果に基づいて、試験された本発明の化合物は、試験されたがん細胞、例えば、白血病細胞及びリンパ腫細胞に対して強力な阻害効果を有することが見出され、化合物1及び14はまた良好な選択性を示した。参照薬物であるジナシクリブ及びHY−16462が正常細胞であるCHL及びCHO細胞に対して一定の阻害効果を有していたのに対し、化合物1及び14は、CHL及びCHOに対して阻害効果を有していなかった。表3の結果はまた、パルボシクリブが試験されたがん細胞に対して明らかな阻害作用を有していなかったのに対し、本発明の化合物1はまた、ヒト非小細胞肺がん細胞、ヒト小細胞肺がん細胞、肺腺癌腫細胞、及び乳がん細胞に対して有意な阻害効果を示すということを示した。これらの結果は、これらのがんの処置のための、より毒性の少ない選択的CDK9キナーゼ阻害剤としての化合物1の使用に関する重要な理論的根拠をもたらした。
Figure 0006866967

Figure 0006866967

Figure 0006866967
実施例20:in vitroにおけるCDKタンパク質の阻害に関する酵素アッセイ
DMSOに希釈した化合物1及び14を、検出されたCDKタンパク質(Invitrogen、USA)とそれぞれ混合し、室温で30分間インキュベートし、次いでキナーゼ/Z’−LYTE(Kinase/Z’−LYTE)(商標)ペプチド基質混合物(Invitrogen、USA)と4×ATPとを混合した。混合系を384ウェル白色不透明プレートに移し、室温で1時間反応させ、5μLの展開溶液(Invitrogen、USA)を添加し、室温で1時間反応させ、最後に、停止試薬(Invitrogen、USA)を添加して反応を終了し、MD SpectraMax I3Xマイクロプレートリーダー(Molecular Devices、USA)を使用して蛍光値を読み取った。試験されたCDKタンパク質に対する化合物1及び14のIC50値を、読み取った蛍光値に基づいて、Prism5.0(GraphPad Software、San Diego、CA)を使用して算出し、以下の表4に示した。
Figure 0006866967
実施例21:シグナル伝達経路に対するCDK9阻害剤の効果
4種の細胞、急性骨髄球性白血病細胞株(AML)OCI−AML−3、急性前骨髄球性白血病細胞株NB−4、急性骨髄球性白血病細胞株(AML)HL−60、及び急性骨髄球性白血病細胞株(AML)MV4−11(全てATCCから購入)に対し、多数の細胞の生化学的エンドポイント及び機能的エンドポイントを測定することによって、細胞のCDK9及び細胞のシグナル伝達経路に関連する他のタンパク質キナーゼ、例えば、RNAPII、XIAP、MCL−1、c−MYC、BCL−2等に対する化合物1の効果を評価した。0μM、0.03μM、0.1μM、0.3μM、1μM、及び3μMの異なる濃度の化合物1(DMSO中)、並びに1μMの参照薬物であるジナシクリブ及びHY−16462(CDK9−IN−2)(Shanghai Haoyuanから購入)(DMSO中)を使用して、これらの細胞株を2時間処理して、次いで試料を採取した。これらの細胞株におけるCDK9、RNAPII、XIAP、MCL−1、c−MYC、BCL−2のリン酸化に対する化合物1の効果を決定した(図1a〜d)。
4種の細胞株、急性骨髄球性白血病細胞株(AML)OCI−AML−3、急性前骨髄球性白血病細胞株NB−4、急性骨髄球性白血病細胞株(AML)HL−60、及び急性骨髄球性白血病細胞株(AML)MV4−11では、化合物1は、CDK9タンパク質の直接下流のRNAPII、MCL−1、及びc−MYCのリン酸化に対する有意な阻害効果を有することが見出された。
実施例22:アポトーシスに対する新規キナーゼ阻害剤の効果
細胞死がアポトーシスによるものか壊死によるものかを証明するために、4種の細胞株、急性骨髄球性白血病細胞株(AML)OCI−AML−3、急性前骨髄球性白血病細胞株NB−4、急性骨髄球性白血病細胞株(AML)HL−60、及び急性骨髄球性白血病細胞株(AML)MV4−11(全てATCCから購入)において、アポトーシスに密接に関連するDNA修復酵素であるポリアデノシン二リン酸リボースポリメラーゼPARP、及びシステイン含有アスパラギン酸タンパク質分解酵素であるカスパーゼ3のタンパク質剪断に対する化合物1の効果を細胞で検出した。0μM、0.01μM、0.03μM、及び0.1μMの異なる濃度の化合物1(DMSO中)、0.01μMのジナシクリブ(DMSO中)、並びに0.1μMのHY−16462(DMSO中)を使用して、異なる細胞を処理して、次いで細胞を24時間後に採取した。ウェスタンブロットを使用して、DNA修復酵素であるポリアデノシン二リン酸リボースポリメラーゼPARP、及びシステイン含有アスパラギン酸タンパク質分解酵素であるカスパーゼ3のタンパク質剪断に対する、異なる濃度の薬物の効果を、異なる時間間隔で検出した。
実験結果を図2a〜dに示した:4種の細胞株、急性骨髄球性白血病細胞株(AML)OCI−AML−3、急性前骨髄球性白血病細胞株NB−4、急性骨髄球性白血病細胞株(AML)HL−60、及び急性骨髄球性白血病細胞株(AML)MV4−11では、一部のDNA修復酵素であるポリアデノシン二リン酸リボースポリメラーゼPARP又はPARPの下流のカスパーゼ3の剪断があったことが明らかに見出された。このことは、化合物1が4種の細胞、急性骨髄球性白血病細胞株(AML)OCI−AML−3、急性前骨髄球性白血病細胞株NB−4、急性骨髄球性白血病細胞株(AML)HL−60、及び急性骨髄球性白血病細胞株(AML)MV4−11においてアポトーシスを引き起こし得るということを実証した。
実施例23:細胞周期に対する新規キナーゼ阻害剤の効果
細胞が、投与後、どの周期で阻止されるかを研究するために、3種の細胞株、急性前骨髄球性白血病細胞株NB−4、急性骨髄球性白血病細胞株(AML)HL−60、及び急性骨髄球性白血病細胞株(AML)MV4−11において、これらの細胞株の細胞周期分布に対する化合物1の効果を試験した。0μM、0.01μM、0.03μM、及び0.1μMの異なる濃度の化合物1(DMSO中)、0.01μMのCDK9キナーゼ阻害剤であるジナシクリブ(DMSO中)、並びに0.1μMのHY−16462(DMSO中)を使用して、HL−60、MV4−11、又はNB−4細胞株を、12時間、24時間、又は48時間処理し、次いで細胞を採取し、1×PBS緩衝液で2回洗浄し、75%エタノールによって−20℃で24時間固定し、次いで1×PBS緩衝液で2回洗浄した。0.5mLの1×PBS緩衝液及び0.5mLのPI染色溶液(BD Bioscience、USAから購入)を細胞に添加し、細胞を、37℃で15分間、染色のために暗所に置いた。細胞周期分布をフローサイトメトリー(BD FACS Calibur)によって測定した。結果を図3a〜cに示した。
結果を図3a〜cに示した:3種の細胞株、急性骨髄球性白血病細胞株(AML)HL−60、急性骨髄球性白血病細胞株(AML)MV4−11、及び急性前骨髄球性白血病細胞株NB−4を、12時間、24時間、又は48時間それぞれ処理した後、化合物1がこれら3種の細胞の細胞周期に対して効果を有する、すなわち、化合物1がG0〜G1期に細胞を遮断することが見出された。
実施例24:ヒト急性顆粒球白血病MV4−11マウスモデルにおける化合物1の実験結果
4〜6週齢のBalb/c雌マウス24匹をShanghai Slack Laboratory Animals Co., Ltd.から購入し、SPF実験室で飼育した。飲料水及び詰め材(padding)をオートクレーブによって無菌処理した。全ての操作を無菌状態で実行した。0日目に、5×10個のMV4−11急性顆粒球白血病細胞(ATCCから購入)を全マウスの背中の左側に皮下注射した。15日目の開始時に全マウスを4つの群(1群当たり6匹)に分け、第1の群のマウスには、メチルセルロース(HKI)溶媒を毎日経口投与し、第2の群のマウスには、1日当たり10mg/kgマウス体重の用量の化合物1を経口投与し、第3の群のマウスには、1日当たり20mg/kgマウス体重の用量の化合物1を経口投与し、第4の群のマウスには、1日当たり30mg/kgマウス体重の用量の化合物1を毎日経口投与した。投与の開始から、皮下腫瘍の長さ/幅をノギスで毎日測定し、マウスの体重を毎日記録し、マウスの体重に対する化合物1の効果を観察した。43日目に、マウスを犠牲にし、皮下腫瘍を取り出し、腫瘍を秤量及び比較し、次いでタンパク質溶解物の試料を、使用のために、腫瘍試料組織から調製した。16日目〜43日目以内の皮下腫瘍成長の傾向を計数し、腫瘍体積を、長さ×幅×幅/2mmとして算出した。
実験結果を図に示した。結果は、本発明に開示の阻害剤化合物1に関して、高用量群(20、30mg/kg)はBalb/cマウスの体重に影響を及ぼしたが、低用量群(10mg/kg)では、皮下腫瘍の重量が有意に低減し、マウスの体重に対する有意な効果はなく、高用量群(20、30mg/kg)の腫瘍成長阻害率(TGI)は98.7%に達し得たことを示した。このことは、化合物1が皮下腫瘍の成長を阻害するのに有効であることを指し示した(図4a〜c)。
本発明は、セリンキナーゼ活性によって調節される若しくは影響を及ぼされる、又はサイクリン依存性キナーゼ活性に関連する疾患、障害、又は状態の処置、予防、又は改善において使用することができるサイクリン依存性キナーゼCDK9の阻害剤を提供する。それゆえ、本発明は、産業上の利用に好適な対応する薬物にすることができる。
本明細書において本発明を詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、当業者は本発明の原理に従って変更を行うことができる。したがって、本発明の原理に従った様々な変更は本発明の範囲内にあると理解されるべきである。

Claims (14)

  1. 式(I)
    Figure 0006866967

    (式中、
    Yは、p−フルオロベンゾイル、Nが任意選択でRによって置換されているtrans−4−アミノシクロヘキシル、及び、Nが任意選択でRによって置換されているtrans−4−アミノシクロヘキシルメチルからなる群から選択され、
    Zは、NH、S、及びOからなる群から選択され、
    は、水素及びハロゲンからなる群から選択され、
    は、水素、C1〜C3アルキル、C3〜C6シクロアルキル、任意選択でRによって置換されているC3〜C6ヘテロシクロアルキル、及び任意選択でRによって置換されているフェニルからなる群から選択され、
    は、C2〜C6アルカノイル、及びC1〜C3アルコキシ(C1〜C3)アルキルからなる群から選択され、
    は、シアノ及びハロゲンからなる群から選択される)
    の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくは溶媒和物。
  2. が塩素である、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくは溶媒和物。
  3. が、水素、メチル、シクロプロピル、シクロヘキシル、シアノで、任意選択で置換されている4−テトラヒドロピラニル、及びフッ素で、任意選択で置換されているフェニルからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくは溶媒和物。
  4. が、アセチル、2−メトキシエチル、(R)−1−メチル−2−メトキシエチル、及び(S)−1−メチル−2−メトキシエチルからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくは溶媒和物。
  5. 化合物が、
    4−(((4−(5−クロロ−2−(((1R,4r)−4−(((R)−1−メトキシプロピル−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)ピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)アミノ)メチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリル;
    (1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
    N−((1r,4r)−4−((5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)アセトアミド;
    (1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキシル−1,4−ジアミン;
    (1S,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−((S)−1−メトキシプロパン−2−イル)シクロヘキシル−1,4−ジアミン;
    (1R,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−((R)−1−メトキシプロパン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
    4−(2−((((1r,4r)−4−アミノシクロヘキシル)メチル)アミノ)−5−クロロピリジン−4−イル)−N−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)チアゾール−2−アミン;
    N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−4−フルオロベンズアミド;
    (1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(メチルアミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
    (1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−((シクロヘキシルメチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
    (1r,4r)−N−(4−(2−(ベンジルアミノ)チアゾール−4−イル)−5−クロロピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
    (1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−((4−フルオロベンジル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
    (1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−((シクロプロピルメチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
    4−((4−(5−クロロ−2−(((1r,4r)−4−((2−メトキシエチル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)ピリジン−4−イル)チアゾール−2−イルアミノ)メチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリル;
    4−(((4−(5−クロロ−2−(((1S,4r)−4−(((S)−1−メトキシプロピル−2−イル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)ピリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)アミノ)メチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリル;
    (1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メトキシ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;
    (1r,4r)−N−(5−クロロ−4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)メルカプト)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン;及び
    (1r,4r)−N−(2−メトキシエチル)−N−(4−(2−(((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン
    から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくは溶媒和物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくは溶媒和物、及び薬学的に許容される担体又は添加剤、及び任意選択の他の治療剤を含む、医薬組成物。
  7. イクリン依存性キナーゼ活性に関連する疾患、障害、又は状態の処置、予防、又は改善のための薬物の調製における、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくは溶媒和物の使用。
  8. 前記疾患、障害、又は状態ががんである、請求項7に記載の使用。
  9. 前記がんが、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、肺腺癌腫、肺扁平上皮癌腫、膵臓がん、前立腺がん、膀胱がん、肝臓がん、皮膚がん、神経膠腫、乳がん、黒色腫、悪性神経膠腫、横紋筋肉腫、卵巣がん、星細胞腫、ユーイング肉腫、網膜芽細胞腫、上皮細胞癌腫、結腸がん、腎臓がん、消化管間質腫瘍、白血病、組織球性リンパ腫、及び鼻咽頭癌腫からなる群から選択される、請求項8に記載の使用。
  10. 前記疾患、障害、又は状態がMDS−RAEB(骨髄異形成症候群−芽球増加型)、組織球性リンパ腫、急性B細胞白血病、急性巨核芽球性白血病、急性骨髄性白血病、及び急性前骨髄球性白血病からなる群から選択される、請求項7に記載の使用。
  11. イクリン依存性キナーゼ活性に関連する疾患、障害、又は状態の処置、予防、又は改善における使用のための、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくは溶媒和物。
  12. 前記疾患、障害、又は状態ががんである、請求項11に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくは溶媒和物。
  13. 前記疾患、障害、又は状態が、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、肺腺癌腫、肺扁平上皮癌腫、膵臓がん、前立腺がん、膀胱がん、肝臓がん、皮膚がん、神経膠腫、乳がん、黒色腫、悪性神経膠腫、横紋筋肉腫、卵巣がん、星細胞腫、ユーイング肉腫、網膜芽細胞腫、上皮細胞癌腫、結腸がん、腎臓がん、消化管間質腫瘍、白血病、組織球性リンパ腫、及び鼻咽頭癌腫からなる群から選択される、請求項12に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくは溶媒和物。
  14. 前記疾患、障害、又は状態が、MDS−RAEB(骨髄異形成症候群−芽球増加型)、組織球性リンパ腫、急性B細胞白血病、急性巨核芽球性白血病、急性骨髄性白血病、及び急性前骨髄球性白血病からなる群から選択される、請求項11に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくは溶媒和物。
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