JP6866814B2 - 排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関に適用される排気浄化装置に関する。
特許文献1の排気浄化装置は、ディーゼルエンジンの排気通路に設けられて排気中の粒子状物質を捕集するディーゼルパティキュレートフィルタを備えている。また、特許文献1の排気浄化装置は、ディーゼルエンジンの機関回転速度及び燃料噴射量に基づいて、ディーゼルパティキュレートフィルタに捕集された粒子状物質の堆積量を推定する。そして、この粒子状物質の堆積量が所定値を超えた場合に、ディーゼルパティキュレートの再生処理を行う。この再生処理では、ディーゼルエンジンの各気筒に対する燃料噴射タイミングや燃料噴射量を制御して排気通路を流通する排気の温度を昇温する。これにより、ディーゼルパティキュレートフィルタに堆積した粒子状物質は燃焼して除去される。
特開2009−36183号公報
特許文献1の排気浄化装置のように、排気を昇温してフィルタの再生処理を行う場合、再生処理の時間等を適切に管理するためには、再生処理において除去された粒子状物質の量を推定し、それに基づいてフィルタに捕集された粒子状物質の堆積量を推定することが好ましい。そして、この再生処理において除去された粒子状物質の量は、フィルタに堆積している粒子状物質の量や再生処理中の排気の温度に基づいて推定される。しかしながら、フィルタの種類やエンジンの運転履歴等によっては、堆積している粒子状物質の量や排気の温度に基づくのみでは、再生処理において除去された粒子状物質の量を正確に推定できないことがある。
上記課題を解決するため、本発明は、内燃機関の排気通路に設けられて排気中の粒子状物質を捕集するフィルタと、前記フィルタを昇温して当該フィルタに捕集された粒子状物質を除去する再生処理の実行を制御する再生処理制御部と、前記フィルタに捕集された粒子状物質のうち前記再生処理により燃焼可能な分をスート堆積量として推定するとともに、前記フィルタに捕集された粒子状物質のうち前記再生処理により燃焼不能な分をアッシュ堆積量として推定する堆積量推定部とを備えている排気浄化装置であって、前記堆積量推定部は、前記再生処理が行われたときには、当該再生処理により除去された粒子状物質の推定量であるスート除去量に基づいて前記スート堆積量を推定し、前記堆積量推定部は、前記アッシュ堆積量が多い場合には、少ない場合に比較して、前記スート除去量を少なく推定する。
上記の構成では、フィルタの再生処理の際には、フィルタ表面においてスート分の酸化が促進されて、スート分が燃焼しやすくなる。一方、フィルタにアッシュ分が堆積すると、スート分とフィルタとが接触できる面積が小さくなるため、フィルタによるスート分の燃焼促進効果は低下する。上記の構成によれば、アッシュ堆積量が多いと、スート除去量が少なく推定される。したがって、上記の構成によれば、アッシュの堆積に起因してスート分が燃焼しにくくなることを考慮したより正確なスート除去量を推定できる。
ガソリンエンジン及び排気浄化装置の概略構成図。 アッシュ堆積量と第1補正係数との関係を示すグラフ。 触媒機能の劣化度と第2補正係数との関係を示すグラフ。 フィルタの再生処理開始タイミングを判断するための処理を示すフローチャート。 スート除去量の推定処理及びそれに基づくフィルタの再生処理終了タイミングを判断するための処理を示すフローチャート。
以下、本発明を、内燃機関としてのガソリンエンジン10に適用した実施形態を図1〜図5に従って説明する。
図1に示すように、ガソリンエンジン10は、4つの気筒11を備えている。また、ガソリンエンジン10は、各気筒11内に燃料(ガソリン)を供給するための燃料噴射弁12を備えている。燃料噴射弁12は、各気筒11に対応して4つ設けられている。なお、燃料噴射弁12は、吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射弁であってもよいし、気筒11内に直接燃料を噴射する筒内噴射弁であってもよい。
各気筒11の吸気ポートには、当該気筒11に外部から吸気(外気)を供給するためのインテークマニホールド13が接続されている。インテークマニホールド13は、吸気流れ方向下流側が4つに分岐しており、分岐した各管が各気筒11に連通している。なお、インテークマニホールド13の吸気流れ方向上流端は、例えば、吸気を一時的に貯めておく図示しないサージタンク等に接続されている。
各気筒11の排気ポートには、気筒11から排気を排出するためのエキゾーストマニホールド14が接続されている。エキゾーストマニホールド14は、排気流れ方向上流側が4つに分岐しており、分岐した各管が各気筒11に連通している。エキゾーストマニホールド14の下流側は、分岐した4つの管が合流して1つの管となっている。エキゾーストマニホールド14の排気流れ方向下流側には、排気管15が接続されている。排気管15の排気流れ方向下流端は、例えば、排気の流通に伴う騒音を低減するための図示しないマフラー(消音器)に接続されている。なお、この実施形態では、エキゾーストマニホールド14及び排気管15が排気通路を構成する。
排気管15の途中には、気筒11からの排気を浄化するための三元触媒コンバータ21が設けられている。三元触媒コンバータ21は、プラチナ、パラジウム、ロジウム等を触媒として担持した触媒装置である。三元触媒コンバータ21は、炭化水素を水と二酸化炭素に酸化する。また、三元触媒コンバータ21は、一酸化炭素を二酸化炭素に酸化する。さらに、三元触媒コンバータ21は、窒素酸化物(NOx)を窒素に還元する。
排気管15において、三元触媒コンバータ21よりも排気流れ方向下流側には、排気中の粒子状物質(PM)を捕集するガソリンパティキュレートフィルタ25(以下、フィルタ25と略記する。)が設けられている。フィルタ25は、その表面にプラチナ、パラジウム、ロジウム等を触媒として担持しており、三元触媒としての機能も有する。フィルタ25は、上述した三元触媒コンバータ21と同様に、炭化水素を水と二酸化炭素に酸化し、一酸化炭素を二酸化炭素に酸化し、窒素酸化物(NOx)を窒素に還元する。
排気管15における三元触媒コンバータ21よりも排気流れ方向上流側には、当該排気管15内を流通する排気の流量を検出する排気流量センサ31が取り付けられている。排気流量センサ31は、検出した排気の流量を示す信号を、車両の電子制御ユニット50に出力する。
排気管15における三元触媒コンバータ21よりも排気流れ方向上流側には、排気管15内を流通する排気の空燃比(酸素分圧)を検出する上流側排気空燃比センサ32が取り付けられている。上流側排気空燃比センサ32は、検出した酸素分圧を示す信号を電子制御ユニット50に出力する。
排気管15における三元触媒コンバータ21よりも排気流れ方向下流側であってフィルタ25よりも排気流れ方向上流側には、排気管15内を流通する排気の空燃比(酸素分圧)を検出する下流側排気空燃比センサ33が取り付けられている。下流側排気空燃比センサ33は、検出した排気空燃比を示す信号を電子制御ユニット50に出力する。
排気管15における三元触媒コンバータ21よりも排気流れ方向下流側であってフィルタ25よりも排気流れ方向上流側には、排気管15内を流通する排気の温度を検出する排気温センサ34が取り付けられている。排気温センサ34は、検出した排気の温度を示す信号を電子制御ユニット50に出力する。
排気管15には、三元触媒コンバータ21よりも排気流れ方向下流側であってフィルタ25よりも排気流れ方向上流側の圧力と、フィルタ25よりも排気流れ方向下流側の圧力との差圧を検出する差圧センサ35が取り付けられている。差圧センサ35は、検出した差圧を示す信号を電子制御ユニット50に出力する。
電子制御ユニット50には、クランク角センサ41からの信号が入力される。クランク角センサ41は、単位時間あたりのクランクシャフトの回転角度を示す信号を、電子制御ユニット50に出力する。
電子制御ユニット50には、吸気流量センサ42からの信号が入力される。吸気流量センサ42は、インテークマニホールド13に供給される吸気の流量を示す信号を、電子制御ユニット50に出力する。
電子制御ユニット50には、スロットル開度センサ43からの信号が入力される。スロットル開度センサ43は、スロットルバルブの開度を示す信号を、電子制御ユニット50に出力する。
電子制御ユニット50には、ドライブシャフト回転センサ44からの信号が入力される。ドライブシャフト回転センサ44は、単位時間あたりのドライブシャフトの回転角度を示す信号を、電子制御ユニット50に出力する。
電子制御ユニット50は、各燃料噴射弁12からの燃料の噴射タイミングや燃料噴射量を決定する噴射量決定部51としての機能を有する。噴射量決定部51は、クランク角センサ41、吸気流量センサ42、スロットル開度センサ43、上流側排気空燃比センサ32、その他各種のセンサからの信号に基づいて、ガソリンエンジン10に求められる要求トルク等を満たすことができる適切な噴射タイミングや燃料噴射量を決定する。
電子制御ユニット50は、フィルタ25に捕集された粒子状物質を除去する再生処理の実行を制御する再生処理制御部52としての機能を有する。この実施形態では、再生処理制御部52は、フィルタ25に捕集された粒子状物質の堆積量が多くなった場合に、再生処理を実行させる。
電子制御ユニット50は、フィルタ25に捕集された粒子状物質の堆積量を推定する堆積量推定部53として機能する。堆積量推定部53は、差圧センサ35からの信号に基づいて、フィルタ25よりも排気上流側の圧力と排気下流側の圧力との差圧を演算する。堆積量推定部53は、演算した差圧が大きいほど、堆積量の総量Dtを多く推定する。
また、堆積量推定部53は、フィルタ25に捕集された粒子状物質のうちのスート分の堆積量をスート堆積量Dstとして推定する。具体的には、堆積量推定部53は、フィルタ25の再生処理が実行されていないときには、吸気流量センサ42が検出する吸気流量や各燃料噴射弁12からの燃料噴射量に基づいて、単位時間あたりのスート分の堆積量を演算する。そして、この単位時間あたりのスートの堆積量を積算することにより、スート堆積量Dstを推定する。また、堆積量推定部53は、フィルタ25の再生処理が実行されているときには、その再生処理により除去された粒子状物質の推定量を、スート除去量Rstとして推定する。具体的には、堆積量推定部53は、排気温センサ34の温度及びスート堆積量Dstに基づいて、再生処理中における単位時間あたりの粒子状物質の除去量を推定する。そして、再生処理開始時のスート堆積量Dstから、単位時間あたりの粒子状物質の除去量の積算値を減算することで、再生処理中のスート堆積量Dstを推定する。なお、スート分とは、後述するフィルタ25の再生処理において燃焼可能な成分であり、燃料の燃え残り(煤)などのカーボンを主成分とするものである。
堆積量推定部53は、フィルタ25に捕集された粒子状物質のうちのアッシュ分の堆積量をアッシュ堆積量Dasとして推定する。具体的には、堆積量推定部53は、ドライブシャフト回転センサ44からの信号に基づいて、フィルタ25が排気管15に取り付けられてからの車両走行距離を算出する。そして、堆積量推定部53は、車両走行距離が長いほどアッシュ堆積量Dasを多く算出する。なお、アッシュ分とは、後述するフィルタ25の再生処理において燃焼不能な成分であり、例えば、エンジンオイルの添加剤に含まれる金属成分(カルシウムやマグネシウム)等が固化したものである。
電子制御ユニット50は、三元触媒コンバータ21及びフィルタ25の触媒機能の触媒劣化度を演算する劣化判定部54として機能する。触媒劣化度を判定する場合には、噴射量決定部51は、各気筒11内における混合気の空燃比が理論空燃比よりもリーンとなるように燃料噴射弁12の燃料噴射量を決定する。その後、噴射量決定部51は、各気筒11内における混合気の空燃比が理論空燃比よりもリッチとなるように燃料噴射弁12の燃料噴射量を決定する。劣化判定部54は、上流側排気空燃比センサ32で検出される排気空燃比がリッチとなってから、下流側排気空燃比センサ33で検出される排気空燃比がリッチとなるまでの時間に基づいて、三元触媒コンバータ21が吸蔵できる酸素吸蔵可能量を演算する。また、劣化判定部54は、仮に劣化が生じていない場合における酸素吸蔵可能量と、演算した酸素吸蔵可能量との違いに基づいて、触媒劣化度Cdを演算する。なお、三元触媒コンバータ21及びフィルタ25は、同一の排気管15に設けられていて、両者は同じ態様で劣化していく蓋然性が高い。したがって、この実施形態では、三元触媒コンバータ21の劣化度を、フィルタ25における触媒機能の劣化度Cdとしても取り扱う。
電子制御ユニット50の記憶部55には、堆積量推定部53が、再生処理中のスート除去量を推定する際に用いられる第1補正マップ56及び第2補正マップ57が予め記憶されている。第1補正マップ56は、アッシュ堆積量Dasの大小と第1補正係数K1との関係を示したものである。具体的には、図2に示すように、フィルタ25にアッシュ分が全く堆積していない状態からアッシュ堆積量Dasがある一定の堆積量Xに至るまでは、アッシュ堆積量Dasが増えるほど、スート分の除去効率が低下する。そして、アッシュ堆積量Dasが堆積量Xを超えた以後は、スート分の除去効率が一定になる。この実施形態では、フィルタ25にアッシュ分が全く堆積していない状態での第1補正係数K1を「1」とし、アッシュ堆積量Dasが堆積量Xになったときの第1補正係数K1を「0.45」としている。なお、堆積量Xやそのときの第1補正係数K1の値は、予め試験等を行うことにより導き出せる。
第2補正マップ57は、フィルタ25の触媒機能の劣化度Cdの大小と第2補正係数K2との関係を示したものである。具体的には、図3に示すように、フィルタ25の触媒機能が全く劣化していない状態から触媒機能の劣化度Cdがある一定の劣化度Yに至るまでは、劣化度Cdが高くなるほど、スート分の除去効率が低下する。そして、劣化度Cdが劣化度Yを超えた以後は、スート分の除去効率が一定になる。この実施形態では、フィルタ25の触媒機能が全く劣化していない状態での第2補正係数K2を「1」とし、劣化度Cdが劣化度Yになったときの第2補正係数K2を「0.78」としている。なお、劣化度Yやそのときの第2補正係数K2の値は、予め試験等を行うことにより導き出せる。
次に、再生処理制御部52(電子制御ユニット50)によるフィルタ25の再生処理の開始判定について説明する。なお、この再生処理の開始判定は、フィルタ25の再生処理が実行されていないときに、一定時間毎に繰り返し実行される。
図4に示すように、再生処理制御部52は、ステップS11において、堆積量推定部53によって推定された粒子状物質の堆積量の総量Dtと、予め定められた上限量αとを比較する。堆積量の総量Dtが上限量α以下である場合(ステップS11においてNO)には、再生処理の開始判定処理を終了する。すなわち、再生処理制御部52は、再生処理を開始させない。堆積量の総量Dtが上限量αを超えている場合(ステップS11においてYES)には、再生処理制御部52の処理は、ステップS12に移行する。
ステップS12では、再生処理制御部52は、フィルタ25の再生処理を開始させる。フィルタ25の再生処理が実行されると、噴射量決定部51は、再生処理が実行されていない場合に比較して、燃料噴射弁12からの燃料の噴射タイミングを遅くしたり、燃料噴射量を多くしたりする。これにより、排気管15内を流通する排気の温度が昇温される。そして、この高温の排気によってフィルタ25が昇温するとともに、フィルタ25に堆積している粒子状物質のうちのスート分が燃焼する。燃焼したスート分は、主として二酸化炭素として排気とともに排出され、フィルタ25から除去される。
次に、再生処理中の堆積量推定部53のスート堆積量Dstの推定処理と、スート堆積量Dstに基づく再生処理制御部52の再生処理の終了判定について説明する。なお、これら一連の処理・判定は、フィルタ25の再生処理が実行されているときに、一定時間(単位時間)毎に繰り返し実行される。
図5に示すように、堆積量推定部53は、ステップS21において、フィルタ25に堆積したスート除去量のベース量Rbを演算する。このベース量Rbは、フィルタ25にアッシュ分が全く堆積してなく、かつフィルタ25の触媒機能が全く劣化していないと仮定した時のスート除去量Rstに相当する。ベース量Rbは、フィルタ25の再生処理開始時のスート堆積量Dstと排気温センサ34からの信号に基づいて演算される。ベース量Rbが演算されると、堆積量推定部53の処理は、ステップS22に移行する。
ステップS22では、堆積量推定部53は、記憶部55に記憶されている第1補正マップ56(図2参照)と、推定したアッシュ堆積量Dasとに基づいて、第1補正係数K1を演算する。その後のステップS23では、堆積量推定部53は、記憶部55に記憶されている第2補正マップ57(図3参照)と、演算した触媒劣化度Cdとに基づいて第2補正係数K2を演算する。その後、堆積量推定部53の処理は、ステップS24に移行する。
ステップS24では、堆積量推定部53は、ステップS21で演算したベース量Rbに、ステップS22及びステップS23で演算した第1補正係数K1及び第2補正係数K2を乗算することにより、単位時間あたりのスート除去量Rstを演算する。なお、第1補正係数K1及び第2補正係数K2は、いずれも「1」以下の係数であるため、スート除去量Rstは、ベース量Rb以下の量として演算される。その後、堆積量推定部53の処理は、ステップS25に移行する。
ステップS25では、堆積量推定部53は、フィルタ25におけるスート堆積量Dstを推定する。具体的には、堆積量推定部53は、再生処理が開始されてから現在(当該ステップS25が実行される)までに推定された単位時間あたりのスート除去量Rstを積算する。そして、再生処理開始時のスート堆積量Dstからスート除去量Rstの積算量を減算することにより、スート堆積量Dstを推定する。
堆積量推定部53によるスート堆積量Dstの推定後、再生処理制御部52は、ステップS26の処理を実行する。ステップS26では、再生処理制御部52は、堆積量推定部53が推定したスート堆積量Dstと予め定められた規定量βとを比較する。規定量βは例えば「0」である。スート堆積量Dstが規定量βを超えている(ステップS26においてNO)場合、再生処理制御部52及び堆積量推定部53の一連の処理は終了する。すなわち、再生処理制御部52は再生処理を終了させず、フィルタ25の再生処理は継続する。スート堆積量Dstが規定量β以下である場合(ステップS26においてYES)には、再生処理制御部52の処理はステップS27に移行する。
ステップS27では、再生処理制御部52は、フィルタ25の再生処理を終了させる。再生処理が終了されると、噴射量決定部51は、再生処理中において遅らせていた燃料噴射タイミングや増量していた燃料噴射量を元に戻す。これにより、再生処理中において昇温していた排気の温度が、再生処理中よりも低下し、フィルタ25に堆積しているスート分が燃焼しなくなる。
以下、上記実施形態による作用及び効果を説明する。
上記実施形態では、フィルタ25が三元触媒としての機能も有している。すなわち、フィルタ25は、炭化水素や一酸化炭素を酸化する酸化触媒としての機能を有している。このように、フィルタ25が酸化触媒としての機能を有していると、フィルタ25は、炭化水素や一酸化炭素の酸化を触媒するだけでなく、粒子状物質のうちのスート分の酸化も触媒する。したがって、上記実施形態のように、フィルタ25が酸化触媒(三元触媒)としての機能を有していると、酸化触媒(三元触媒)としての機能を有していない場合に比較して、再生処理の際のスート分の燃焼が促進される。
その一方で、フィルタ25にアッシュ分が堆積すると、フィルタ25に担持されている三元触媒とスート分とが接触できる面積が小さくなる。したがって、フィルタ25にアッシュ分が堆積していない場合に比較して、スート分の燃焼促進効果が低下する。そのため、例えば、フィルタ25に対するアッシュ堆積量Dasを考慮せずに、再生処理によるスート除去量Rstを推定すると、アッシュ堆積量Dasが多くなっていくにつれて、推定されたスート除去量Rstと実際に除去されたスート分の除去量との間にずれが生じてしまう。
この点、上記実施形態では、図2に示すように、アッシュ堆積量Dasが一定の堆積量Xに至るまでは、アッシュ堆積量Dasが多いほど第1補正係数K1が小さい値として演算される。その結果、アッシュ堆積量Dasが多いほど、スート除去量Rstが少なく推定される。また、アッシュ堆積量Dasが一定の堆積量Xを超えている場合であっても、第1補正係数K1は、アッシュ堆積量Dasが堆積量X未満の場合よりも小さな値として演算される。その結果、アッシュ堆積量Dasが堆積量Xを超えている場合には、堆積量X未満の場合に比較して、スート除去量Rstは、少なく推定される。このように、アッシュ堆積量Dasに応じた補正を行ってスート除去量Rstを推定することで、実際の除去量に対するずれの小さい正確なスート除去量Rstを推定できる。
ところで、フィルタ25の酸化触媒(三元触媒)としての機能は、フィルタ25が高温の排気に晒されるなどして、徐々に劣化していく。そして、フィルタ25の酸化触媒としての機能が劣化すると、スート分の燃焼促進効果も低下する。そこで、上記実施形態では、図3に示すように、触媒機能の劣化度Cdが一定の劣化度Yに至るまでは、触媒機能の劣化度Cdが高いほど第2補正係数K2が小さい値として演算される。その結果、触媒機能の劣化度Cdが高いほど、スート除去量Rstが少なく推定される。また、触媒機能の劣化度Cdが一定の劣化度Yを超えている場合であっても、第2補正係数K2は、触媒機能の劣化度Cdが劣化度Y未満の場合よりも小さな値として演算される。その結果、触媒機能の劣化度Cdが劣化度Yを超えている場合には、劣化度Y未満の場合に比較して、スート除去量Rstは、少なく推定される。このように、触媒機能の劣化度Cdに応じた補正を行ってスート除去量Rstを推定することで、実際の除去量に対するずれの小さい正確なスート除去量Rstを推定できる。
上記実施形態では、フィルタ25の再生処理中に、推定したスート除去量Rstに基づいて、スート堆積量Dstを推定している。上述したように、上記実施形態では、より正確なスート除去量Rstを推定できるため、再生処理中のスート堆積量Dstも、より正確に推定できる。そして、そのスート堆積量Dstと規定量βとの比較に基づいて、再生処理の終了を判定している。したがって、上記実施形態によれば、適切なタイミングで再生処理を終了でき、例えば、スート分が十分に除去されていないのに再生処理が終了されたり、スート分が完全に除去されているにも拘らず再生処理が終了しないといった事態は生じにくい。
上記実施形態は、以下のように変更できる。また、必要に応じて複数の変更例を組み合わせて適用することも可能である。
・スート除去量Rstの推定に関する上記実施形態の技術は、ガソリンエンジン10に限らず、他の態様の内燃機関にも適用できる。例えば、ディーゼルエンジンであっても、排気経路にディーゼルパティキュレートフィルタが設けられており、かつ、そのディーゼルパティキュレートフィルタが酸化触媒としての機能を有していれば、スート除去量Rstの推定に関する上記実施形態の技術を適用でき得る。
・排気管15上における三元触媒コンバータ21とフィルタ25との位置関係は、上記実施形態の例に限らない。排気流れ方向において、フィルタ25よりも下流側に三元触媒コンバータ21が位置していてもよい。また、フィルタ25の三元触媒としての機能で十分に排気を浄化できるのであれば、三元触媒コンバータ21を省略することもできる。
・上記形態では、差圧センサ35からの信号に基づいて、フィルタ25に捕集された粒子状物質の堆積量の総量Dtを推定したが、他の方法で推定することもできる。例えば、スート堆積量Dstとアッシュ堆積量Dasを加算したものを、堆積量の総量Dtとしてもよい。
・燃料噴射弁12からの燃料の噴射タイミングや燃料噴射量の変更によらずに、フィルタ25の再生処理を実行することもできる。例えば、気筒11内に燃料を噴射する燃料噴射弁12とは別に、排気管15内に燃料を添加する燃料添加弁を設け、この燃料添加弁から燃料を添加することにより、再生処理を実行してもよい。排気管15内に燃料が添加されることで、排気の熱により燃料が燃焼(酸化)され、排気が昇温される。そして、昇温された排気に晒されることでフィルタ25も昇温される。また、排気管15やフィルタ25に電磁ヒータを取り付け、この電磁ヒータによってフィルタ25を昇温してもよい。
・フィルタ25の再生処理の開始条件は、上記実施形態の例に限らない。例えば、堆積量の総量Dtに拘らず、一定の走行距離(例えば数万km)毎や、一定の期間(例えば数年)毎に再生処理を開始するようにしてもよい。また、例えば、車両の整備工場等において、メンテナンス用の外部機器から電子制御ユニット50に再生処理の開始指令を送信し、その開始指令に応じて再生処理を開始するようにしてもよい。なお、堆積量の総量Dtに依らないでフィルタ25の再生処理の開始条件を定める場合には、差圧センサ35を省略することもできる。
・車両走行距離に代えて又は加えて他のパラメータを用いてアッシュ堆積量Dasを推定してもよい。上述したように、粒子状物質のうちのアッシュ分は、エンジンオイルの添加剤に含まれる金属成分等が固化したものである。したがって、エンジンオイルが気筒11内で燃焼して排気として排出される量を反映できるパラメータであれば、アッシュ堆積量Dasの推定に用いることができる。
・フィルタ25における触媒機能の劣化度Cd(三元触媒コンバータ21)の演算方法は、上記実施形態の例に限らない。例えば、排気温センサ34が検出した排気温の履歴に基づいて、劣化度Cdを演算してもよい。
・図2で図示したアッシュ堆積量Dasと第1補正係数K1との関係性はあくまでも例示である。フィルタ25の種類や大きさ、フィルタ25の周辺構成(三元触媒コンバータ21)等に応じて、アッシュ堆積量Dasが堆積量Xになったときの第1補正係数K1は様々な値をとり得る。また、アッシュ堆積量Dasと第1補正係数K1との関係性が直線的な関係ではなく、複雑な曲線的な関係をとることもある。
・同様に、図3で図示したフィルタ25の触媒機能の劣化度Cdと第2補正係数K2との関係性も例示である。劣化度Cdが劣化度Yになったときの第2補正係数K2は様々な値をとり得し、両者の関係性は様々な態様を取り得る。
・第2補正係数K2によるスート除去量のベース量Rbの補正を省略して、スート除去量Rstを推定してもよい。熱によるフィルタ25の触媒機能の劣化は進行が遅いため、スート除去量Rstに対するフィルタ25の触媒機能の劣化の影響が顕在化することなく、フィルタ25そのものの寿命を迎えることもありえる。このような場合には、第2補正係数K2による補正を省略しても、推定したスート除去量Rstが実際の除去量から大きくずれることはない。
10…ガソリンエンジン、11…気筒、12…燃料噴射弁、13…インテークマニホールド、14…エキゾーストマニホールド、15…排気管、21…三元触媒コンバータ、25…ガソリンパティキュレートフィルタ、31…排気流量センサ、32…上流側排気空燃比センサ、33…下流側排気空燃比センサ、34…排気温センサ、35…差圧センサ、41…クランク角センサ、42…吸気流量センサ、43…スロットル開度センサ、44…ドライブシャフト回転センサ、50…電子制御ユニット、51…噴射量決定部、52…再生処理制御部、53…堆積量推定部、54…劣化判定部、55…記憶部、56…第1補正マップ、57…第2補正マップ、Dt…堆積量の総量、Dst…スート堆積量、Rst…スート除去量、Rb…スート除去量のベース量、Das…アッシュ堆積量、Cd…触媒機能の劣化度、K1…第1補正係数、K2…第2補正係数。

Claims (1)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられて排気中の粒子状物質を捕集するとともに、酸化触媒としての機能を有するフィルタと、
    前記フィルタを昇温して当該フィルタに捕集された粒子状物質を除去する再生処理の実行を制御する再生処理制御部と、
    前記フィルタに捕集された粒子状物質のうち前記再生処理により燃焼可能な分をスート堆積量として推定するとともに、前記フィルタに捕集された粒子状物質のうち前記再生処理により燃焼不能な分をアッシュ堆積量として推定する堆積量推定部と
    前記フィルタにおける触媒機能の劣化度を演算する劣化判定部と
    を備えている排気浄化装置であって、
    前記堆積量推定部は、前記再生処理が行われたときには、当該再生処理により除去された粒子状物質の推定量であるスート除去量に基づいて前記スート堆積量を推定し、
    前記堆積量推定部は、前記再生処理の開始時の前記スート堆積量に基づいて、前記スート除去量のベース量を演算し、前記ベース量に「1」以下の正の値である第1補正係数、及び「1」以下の正の値である第2補正係数を乗算することにより前記スート除去量を演算し、
    前記第1補正係数は、前記アッシュ堆積量が予め定められた規定堆積量以下である場合には前記アッシュ堆積量が増えるほど小さく、前記アッシュ堆積量が前記規定堆積量を超えている場合には一定の値であり、
    前記第2補正係数は、前記劣化度が予め定められた規定劣化度以下である場合には前記劣化度が高いほど小さく、前記劣化度が前記規定劣化度を超えている場合には一定の値であり、
    前記アッシュ堆積量が前記規定堆積量を超えている場合の前記第1補正係数は、前記劣化度が前記規定劣化度を超えている場合の前記第2補正係数よりも小さい
    ことを特徴とする排気浄化装置。
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