JP6866329B2 - レーダ装置及びそのレーダ信号処理方法 - Google Patents

レーダ装置及びそのレーダ信号処理方法 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、レーダ装置及びそのレーダ信号処理方法に関する。
近年、甚大な被害をもたらしている局所的な豪雨や竜巻等の被害軽減は熱望されており、これらの発生予測に用いられる気象レーダデータの高精度化への期待は高い。局所気象現象は、数100mスケールというごく狭い範囲で発生するため、その発生を確実に捉えるためには全国土を隙間なく観測する必要がある。
ここで、レーダ装置では、観測エリア内に山やビルなどの遮蔽物があると、その後方に不感地帯が発生する、もしくはデータ精度が低下しやすいという課題がある。すなわち、全国土を漏れなく観測するためには、観測範囲の広い1台のレーダで広範囲の観測を行うのではなく、観測範囲の狭い複数台のレーダで漏れなく観測を行うことが望ましい。しかしながら、複数台のレーダが乱立した場合、他のレーダサイト等からの信号が干渉信号となり、データ精度が低下するという別の問題が生じる。特許文献1では、各レンジの1CPI(Coherent Processing Interval)の平均電力と同一レンジのヒット単体の電力の差分が閾値を超える場合に干渉有りと判定する。特許文献1に記載の技術では、所望信号と干渉信号の電力差が大きい場合の干渉検出精度は高いが、同程度の電力の場合、干渉を見逃しやすい。特許文献2では、所望信号と異なる変調のレーダ干渉が到来した場合に、まず干渉信号の変調諸元(キャリア周波数や変調符号、PRF等)を特定して生成した干渉レプリカを受信信号から減算することで干渉信号を除去することができる。一方、干渉信号と干渉レプリカを一致させるように、レーダ間のキャリア周波数差や干渉信号の位相の不確定回転量、干渉電力等を高精度に推定する必要があり、レーダ間で協調制御やパイロット信号等でレーダ情報を共有する等の追加装置もしくは追加情報を用意しない限り、干渉特定処理が煩雑になりやすい。
特開2011-59024号公報 特開2015-52527号公報
深尾,浜津.気象と大気のレーダリモートセンシング,改訂 第2版, 京都大学学術出版会, 502p., 2005.
以上のように、従来のレーダ装置において、1CPIの平均電力と各ヒットの電力差から干渉を検出し除去すると、干渉電力と所望信号の電力差が小さい場合に干渉を見逃しにより推定精度が低下しやすい。また、干渉レプリカを減算する場合、干渉源の推定処理が煩雑になりやすい。
本実施形態は上記課題に鑑みなされたもので、複雑な干渉源の特定を必要とせず、かつ干渉見逃しを低減し、高精度に干渉除去することができるレーダ装置とそのレーダ信号処理方法を提供することを目的とする。
一実施形態に係るレーダ装置は、変調パルス信号による送信信号の反射波を受信する際に、前記送信信号が観測対象より反射された所望信号と他のレーダ装置から送信された干渉信号とを受信し、前記干渉信号に関する情報から干渉参照信号を生成し、前記受信した信号の出力を前記干渉参照信号でパルス圧縮し、前記パルス圧縮された信号を閾値と比較して干渉が混信する干渉データを検出し、前記検出された干渉データをブランキングし、前記干渉参照信号を用いて前記ブランキングされた干渉データから前記所望信号を復元する。
第1の実施形態に係るレーダ装置の構成を示すブロック図。 図1に示した実施形態の構成に基づく具体例を示すブロック図。 図2に示した第1の実施形態の処理動作を示すフローチャート。 第1の実施形態において、干渉参照信号でパルス圧縮することで干渉見逃しを低減可能なことを示す1例を示す図。 第1の実施形態の干渉参照信号生成部に備わる干渉信号解析部の構成を示すブロック図。 第1の実施形態における干渉信号解析部の処理の1例を示すフローチャート。 第2の実施形態に係るレーダ装置の構成を示すブロック図。 第2の実施形態の処理動作を示すフローチャート。 第3の実施形態に係るレーダ装置の構成を示すブロック図。 第3の実施形態の処理動作を示すフローチャート。 第4の実施形態に係るレーダ装置の構成を示すブロック図。 従来方式(特許文献1)の課題となっている干渉見逃し発生の1例を示す図。
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。このレーダ装置は、受信部100と、干渉パルス圧縮部200と、干渉参照信号生成部300と、干渉検出部400と、干渉除去部500と、所望信号復元部60Aと、所望パルス圧縮部60Bと、所望参照信号生成部700と、を備える。
受信部100は、所望信号と他レーダからの干渉信号の少なくとも何れかを含む信号を受信する。干渉参照信号生成部300は、混信が予想される干渉信号の参照信号を生成する。ここで、干渉参照信号生成部300では、事前に干渉観測モードで推定しておいた基本的な干渉参照情報(パルス長と変調周波数情報)を用いて参照信号を生成してもよい。もしくは、近接レーダ波形情報を管理するデータベース等を設け、適宜データベースから干渉信号情報を取得し参照信号を生成してもよい。
干渉パルス圧縮部200は、受信部100の出力を干渉参照信号生成部300の出力でパルス圧縮する。干渉検出部400は、同一レンジの1CPIの平均電力と各ヒット電力の電力差を閾値と比較し、閾値を超えるデータを出力する。干渉除去部500は、干渉検出部400で検出された干渉データを0に置き換えるブランキング処理を行って干渉を除去する。所望信号復元部60Aは、干渉参照信号に基づき所望信号を復元する。所望参照信号生成部700は、自レーダの送信波形情報に基づき所望信号の参照信号を生成する。所望パルス圧縮部60Bは、所望信号復元部60Aの出力を所望参照信号生成部700の出力でパルス圧縮し、所望信号情報を推定する。
上記構成によるレーダ装置では、まず干渉信号と相関の高い干渉参照信号を用いてパルス圧縮することで信号が適切に積み上がるため、干渉見逃しを低減することができる。また、干渉除去は干渉データをブランキングするのみでよいため、厳密な位相回転量や干渉信号電力等を必要とする干渉レプリカを減算する方式と比較して干渉信号情報の推定処理が簡易である。
以下、実施するための形態をより詳細に説明する。なお、実施形態では、動作に直接関係する部分のみを記述し、それ以外は省略している。
図2は、図1に示した実施形態の構成に基づく具体例を示している。図2に示すレーダ装置は、干渉パルス圧縮部200を、第1フーリエ変換部201と、干渉参照信号乗積部202と、第1逆フーリエ変換部203で構成し、所望信号復元部60A及び所望パルス圧縮部60Bを第2フーリエ変換部601と、所望信号復元部602と、所望参照信号乗積部603と、第2逆フーリエ変換部604で構成する。そして、干渉参照信号生成部300で生成される干渉参照信号を干渉参照信号乗積部202と所望信号復元部602に入力し、所望参照信号生成部700で生成される所望参照信号を所望参照信号乗積部603に入力する。
図3は図2に示した第1の実施形態の処理動作を示すフローチャートである。以下、このフローチャートに従って第1の実施形態に従うパルス圧縮処理を説明する。
まず、受信部100に受信信号が入力される(ステップS111)。第1フーリエ変換部201では、受信部100の出力をフーリエ変換する(ステップS112)。干渉参照信号生成部300は、混信が予想される干渉信号の参照信号を生成しており、干渉参照信号乗積部202では、第1フーリエ変換部201の出力と干渉参照信号生成部300の出力を掛け合わせる(ステップS113)。第1逆フーリエ変換部203では、干渉参照信号乗積部202の出力を逆フーリエ変換する(ステップS115)。これは、受信信号を干渉参照信号でパルス圧縮することに等しい。
干渉検出部400では、同一レンジの1CPIの平均電力と各ヒット電力の電力差を閾値と比較し(ステップS116)、閾値を超える場合にデータに干渉混信ありと決定する(ステップS117)。なお、同一レンジの1CPIの平均電力は、同一レンジの全ヒットの平均電力でもよいし、特許文献1のように干渉ヒットを除いた平均電力でもよい。閾値以下の場合や干渉データを決定した後、全てのレンジデータのチェックが完了したか確認し(ステップS118)、完了していなければステップS116に戻り、完了した場合、干渉の有無を識別するための干渉識別データを出力する。
例えば、干渉検出部400では、干渉の有無を識別するために、干渉混信ありのレンジに0を、干渉混信なしのレンジに1が入力されたデータベクトルを出力する。干渉除去部500では、干渉検出部400で検出された干渉データを0に置き換えるブランキング処理で干渉を除去する(ステップS119)。
第2フーリエ変換部601では、干渉除去部500の出力をフーリエ変換する(ステップS120)。第2フーリエ変換部601の出力は、所望信号が干渉参照信号でパルス圧縮された信号になっている。この信号を元の所望信号に戻すため、所望信号復元部602では、干渉参照信号に基づき所望信号を復元する(ステップS121)。例えば、所望信号復元部602では、ステップS120の出力信号を干渉参照信号で除算することで所望信号を復元する。
所望参照信号生成部700では、自レーダの送信波形情報に基づき所望信号の参照信号を生成する。所望参照信号乗積部603では、所望信号復元部602の出力に所望参照信号生成部700の出力を掛け合わせる(ステップS122)。第2逆フーリエ変換部604では、所望参照信号乗積部603の出力を逆フーリエ変換する(ステップS123)。これは、所望参照信号でパルス圧縮することに等しく、干渉の悪影響を低減した信号から所望信号情報を推定することができる。
図12に、従来方式(特許文献1)の課題となっている干渉見逃し発生の1例を示す。
特許文献1では、各レンジの1CPIの平均電力と同一レンジのヒット単体の電力の差分が閾値を超える場合に干渉有りと判定する。特許文献1に記載の技術では、所望信号と干渉信号の電力差が大きい場合の干渉検出精度は高いが、同程度の電力の場合、検出精度が低下する。周波数や符号変調を施した信号をパルス圧縮するパルス圧縮レーダにおいては、干渉信号と所望参照信号の相関が下がるため電力が積み上がりにくく、干渉検出が困難になりやすい。
図12(a)は、所望信号と干渉信号のパルス長がそれぞれ108μsecと56μsec、変調周波数がそれぞれ1.65MHzと1.5Mzの線形チャープ信号であり、1CPI当たりのヒット数が32、レンジ番号100番目〜540番目に降水エコー(所望信号)が分布し、干渉信号が5、15、25ヒット目のレンジ番号およそ260番目〜290番目付近に混信する環境を模擬している。所望信号の平均SNは50dB、干渉信号の平均SNは75dBである。
図12(b)は、干渉が混信している5ヒット目の各レンジIQの電力(振幅値の2乗)を図示したもので、この図から丸で囲ったレンジ周辺に干渉が生じていることが確認できる。
図12(c)は、275番目のレンジデータの各ヒットの電力を図示している。図12(c)から分かるように、観測対象が独立に運動する粒子の塊である雲や雨である気象レーダでは、1CPI当たりの各ヒットの電力は干渉混信がない場合も干渉混信ヒットを除いた平均電力と比較して10dB程度変動する。特許文献1のように、1CPIの平均電力と各ヒットの受信電力差を用いると、干渉信号が所望参照信号との相関低下によりパルス圧縮で信号が積み上がらず、所望信号との電力差が低下する場合、干渉見逃しが発生し推定精度が低下することは容易に想像がつく。
これに対して、図4に干渉参照信号でパルス圧縮することで干渉見逃しを低減可能なことを示す1例を示す。図4(a)は、図12と等しい所望信号ならびに干渉信号に対して、干渉が混信している5ヒット目の全レンジIQの電力(振幅値の2乗)を図示している。図4(a)より、干渉参照信号でパルス圧縮することで干渉混信レンジに急峻なピークが生じることが確認できる。
図4(b)は、実線が干渉混信している325番目のレンジデータの各ヒットの電力を、点線PAが干渉混信なしのヒットの平均電力を示している。また、比較のため、図4(b)において、所望信号でパルス圧縮した場合の275番目のレンジデータの各ヒットの電力を点線で示し、干渉混信なしのヒットの平均電力を点線PBで示しておく(図12(c)の再掲)。図4(a)から、所望参照信号でパルス圧縮する場合、干渉混信信号電力と干渉なしヒットの平均電力差は10dBに満たないが、干渉参照信号でまずパルス圧縮することで干渉混信信号電力と所望信号電力差が20dB以上に増加することが確認できる。このように、干渉参照信号でまずパルス圧縮することで、干渉信号電力と平均電力差が増大しやすく、干渉見逃しを低減しやすいことが予想できる。
干渉参照信号は、近接レーダ波形情報を管理するデータベース等を設け、適宜データベースから干渉信号情報を取得し参照信号を生成してもよいし、事前に干渉観測モードで推定したおいた干渉参照情報を用いて参照信号を生成してもよい。干渉観測モードで干渉参照信号を推定する場合、干渉参照信号生成部300は、図5に示す干渉信号解析部を具備する。この干渉信号解析部は、パルス長推定部301と、周波数解析部302と、変調推定部303と、を備えてもよい。干渉信号解析部の処理の1例を、図6に示すフローチャートに従い説明する。
パルス長推定部301では、まず干渉観測モードの受信信号が入力される(ステップS201)。そして、入力の各レンジデータ電力を閾値と比較し(ステップS202)、閾値を超える場合にデータに干渉混信ありと決定する(ステップS203)。閾値を超えない場合や干渉データを決定した後、全てのレンジデータのチェックが完了したか確認し(ステップS204)、完了していなければステップS202の処理に戻り、完了した場合、決定した干渉データ長から干渉パルス長を推定する(ステップS205)。周波数解析部302では、干渉信号に対して、スペクトログラムで時間的な周波数変化を解析する(ステップS206)。変調推定部303では、解析周波数の中から規定点数分だけ周波数代表値を抽出し(ステップS207)、抽出点を回帰分析で近似し、干渉信号の変調周波数を推定する(ステップS208)。
(第2の実施形態)
第1の実施形態に記載の干渉参照信号生成部300の干渉信号解析部によれば、干渉信号の大まかな波形情報を推定可能だが、推定誤差の発生は避けられない。また、データベースから波形情報を取得し干渉参照信号を生成する場合も、レーダ間のサンプリングクロックや発振周波数ずれから、干渉参照信号に誤差が生じることが予想される。第2の実施形態は、複数の干渉参照信号から受信干渉信号により適した干渉参照信号を選択できるようにしたものである。第2の実施形態によれば、干渉信号と誤差の少ない干渉参照信号で干渉を検出するため、干渉見逃しを低減し、所望信号の推定精度を向上させることができる。
図7は、第2の実施形態に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。第2の実施形態には、第1逆フーリエ変換部203の後に干渉参照信号選択部900が設けられる。第2の実施形態において、第1の実施形態と異なる処理について、図8に示すフローチャートに従い説明する。
第2の実施形態では、フーリ変換後の受信信号を干渉信号乗積部に入力する(ステップS301)。干渉参照信号乗積部202は、複数の干渉参照信号候補を保持しており、逐次処理もしくは並列処理で入力に干渉参照信号候補を乗積する(ステップS302)。例えば、干渉信号が線形チャープ信号の場合、パルス長ならびに変調周波数を規定範囲内で規定刻み幅分変更することで、複数の干渉参照信号候補を生成できる。干渉信号が非線形チャープの場合は、周波数代表点を変更する、もしくは回帰分析の初期値を変更する等の処理により、複数の干渉参照信号候補を生成してもよい。ステップS302の出力を逆フーリエ変換することで干渉参照信号によるパルス圧縮を実行し(ステップS303)、干渉参照信号候補数分パルス圧縮を実行したか確認する(ステップS304)。全候補数分完了していない場合、ステップS302に戻り実行していない干渉参照信号に対するパルス圧縮を実行する。全候補数分完了した場合は、各候補でパルス圧縮後の電力を比較し、最大電力の干渉参照信号候補を、干渉参照信号として選択する(ステップS305)。
(第3の実施形態)
上記のレーダ装置において、干渉検出閾値を低くすると干渉見逃しは低減できるが、干渉の誤検出が増加する。すなわち、所望信号をもブランキングで無効値化してしまい、所望信号成分が除去されて推定精度が低下する恐れがある。第3の実施形態は、ブランキングされたデータの周辺レンジデータを利用して、ブランキングではなく信号補間することで干渉成分を除去するようにしたものである。第3の実施形態によれば、ブランキング処理による所望信号の欠損を回避し、推定精度を向上することができる。
図9は、第3の実施形態に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。なお、第3の実施形態は第2の実施形態の干渉検出部400の後に補間情報計算部1000を追加した構成になっているが、第1の実施形態の同箇所に補間情報計算部1000を追加する構成であってもよい。
第3の実施形態において、第1の実施形態もしくは第2の実施形態と異なる処理について、図10に示すフローチャートに従い説明する。
補間情報計算部1000では、受信時間順にサンプリングされたIQデータと前記干渉識別データが入力され(ステップS401)、干渉識別データに基づき、干渉データのIQ位相が計算される(ステップS402)。次に、干渉データの両隣のレンジデータの振幅値を代表補間振幅値として抽出する(ステップS403)。なお、複数レンジに渡って干渉が存在する場合、干渉レンジ番号が最小ならびに最大のデータの両隣のデータの振幅値を代表補間振幅値として抽出する。次に、代表補間振幅値から干渉データの補間振幅値を計算し(ステップS404)、補間情報計算部1000から出力する。なお補間値は、線形補間やガウス補間等により計算してもよい。干渉除去部500では、干渉データを補間情報計算部1000の出力で置き換える(ステップS405)。なお、干渉除去部500で置き換えるデータは、ステップS402で計算した位相値とステップS404で計算した補間振幅値を乗積した値や、ステップS404で計算した補間振幅値そのものを用いればよい。なお、補間値に補間振幅値そのものを用いる場合には、ステップS402の処理は省いてよい。
(第4の実施形態)
近年の気象観測業界では、粒子判定や降雨形状の推定に有効な水平偏波と垂直偏波の偏波間情報を利用するマルチパラメータレーダが主流となりつつある。マルチパラメータレーダでは、偏波間の電力差や位相差、相関値を計算する(非特許文献1参照)。偏波間情報を観測する場合、干渉除去処理を各偏波に対し独立に実施した場合、偏波間の関係性が崩れ、マルチパラメータ推定精度が低下する恐れがある。第4の実施形態は、干渉除去するデータを偏波間で共通化するようにしたものである。第4の実施形態によれば、偏波間で別々に信号を除去されることはなくなり、偏波間の関係性が崩れないため高精度に偏波間情報を推定できる。
図11は、第4の実施形態に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。なお、第4の実施形態は第3の実施形態の干渉検出部400の後に偏波間干渉データ共通化部1100が追加された構成になっているが、第1の実施形態や第2の実施形態の同箇所に偏波間干渉データ共通化部1100を追加するようにしてもよい。
第4の実施形態では、受信部100に水平偏波と垂直偏波の各偏波信号が入力され、既述の各処理を実施し干渉検出部400で各偏波の干渉識別データが出力される。なお、干渉識別データは、干渉混信ありのレンジに0を、干渉混信なしのレンジに1が入力されたデータベクトルとしてもよい。
偏波間干渉データ共通化部1100では、各偏波の干渉識別データを共通化する。例えば、各偏波の干渉識別データのOR演算を行うことで偏波間の干渉識別データを共通化できる。このように、偏波間で共通化された干渉識別データに基づき信号除去することで、偏波間で共通の信号除去処理が実施され(必ず両偏波の信号除去処理が実施される)、偏波間の情報を維持することができる。
なお、上記実施形態では、周波数変調を施したパルス信号を送信信号としたが、変調方式は周波数変調に限らず、符号化変調等のパルス圧縮用の他の変調方式でもよい。
また、上記実施形態では、パルス圧縮を前提に説明したが、パルス圧縮を実施しない場合についても、本実施形態は有効に機能する。
また、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
100…受信部、200…干渉パルス圧縮部、201…第1フーリエ変換部、202…干渉参照信号乗積部、203…第1逆フーリエ変換部、300…干渉参照信号生成部、301…パルス長推定部、302…周波数解析部、303…変調推定部、400…干渉検出部、500…干渉除去部、60A…所望信号復元部、60B…所望パルス圧縮部、601…第2フーリエ変換部、602…所望信号復元部、603…所望参照信号乗積部、604…第2逆フーリエ変換部、700…所望参照信号生成部、900…干渉参照信号選択部、1000…補間情報計算部、1100…偏波間干渉データ共通化部。

Claims (13)

  1. 変調パルス信号による送信信号の反射波を受信するレーダ装置であって、
    前記送信信号が観測対象より反射された所望信号と他のレーダ装置から送信された干渉信号とを受信する受信部と、
    前記干渉信号に関する情報から干渉参照信号を生成する干渉参照信号生成部と、
    前記受信部の出力を前記干渉参照信号でパルス圧縮する干渉パルス圧縮部と、
    前記干渉パルス圧縮部の出力を閾値と比較し干渉が混信するデータを検出する干渉検出部と、
    前記干渉検出部で検出された干渉データをブランキングする干渉除去部と、
    前記干渉参照信号を用いて前記干渉除去部の出力から前記所望信号を復元する所望信号復元部と、
    を具備するレーダ装置。
  2. 前記干渉パルス圧縮部は、
    前記受信部の出力をフーリエ変換する第1フーリエ変換部と、
    前記第1フーリエ変換部の出力と前記干渉参照信号を乗積する干渉参照信号乗積部と、
    前記干渉参照信号乗積部の出力を逆フーリエ変換する第1逆フーリエ変換部と、
    を備える請求項1記載のレーダ装置。
  3. さらに、
    前記所望信号に関する情報から所望参照信号を生成する所望参照信号生成部と、
    前記所望信号復元部の出力を前記所望参照信号でパルス圧縮する所望パルス圧縮部と
    を備える請求項1記載のレーダ装置。
  4. 前記所望信号復元部及び所望パルス圧縮部は、
    前記干渉除去部の出力をフーリエ変換する第2フーリエ変換部と、
    前記第2フーリエ変換部の出力から前記干渉参照信号で所望信号を復元する復元部と、
    前記復元部の出力に前記所望参照信号を乗積してパルス圧縮する乗積部と、
    前記乗積部の出力を逆フーリエ変換する第2逆フーリエ変換部と
    を備える請求項3記載のレーダ装置。
  5. 前記復元部は、前記第2フーリエ変換部の出力を前記干渉参照信号で除算する請求項4記載のレーダ装置。
  6. 前記干渉参照信号生成部は、
    前記干渉参照信号を線形もしくは非線形チャープ信号とし、
    干渉観測モードで受信した干渉信号を解析してパルス長と変調周波数を推定し、
    推定したパルス長ならびに変調周波数に基づき前記干渉参照信号を生成する
    請求項1記載のレーダ装置。
  7. 前記干渉参照信号生成部は、
    前記干渉信号の解析として、
    前記干渉観測モードで受信した干渉信号電力と閾値を比較し干渉データを決定し、
    前記干渉データから前記干渉信号のパルス長を推定し、
    前記干渉信号の時間的な周波数変化を解析し、
    解析した周波数の中から周波数代表点を抽出し、
    前記周波数代表点から変調周波数を推定する
    請求項6記載のレーダ装置。
  8. 前記干渉参照信号生成部は、
    複数の干渉参照信号の候補を生成し、
    前記複数の干渉参照信号の候補それぞれで前記受信部の出力に干渉パルス圧縮を実行し、
    前記干渉パルス圧縮の結果の中で電力が最も高い干渉参照信号を選択する
    請求項1記載のレーダ装置。
  9. 前記干渉参照信号生成部は、
    前記複数の干渉参照信号の候補がそれぞれ線形チャープ信号の場合に、
    前記複数の干渉参照信号について、それぞれパルス長及び変調周波数を規定範囲内で規定刻み幅分変更する
    請求項8記載のレーダ装置。
  10. さらに、
    前記干渉検出部で検出された干渉データの両隣の無干渉データの振幅値を代表補間振幅値として計算する補間情報計算部を備え、
    前記補間情報計算部は、前記干渉データの振幅値を前記代表補間振幅値から推定し、
    前記干渉除去部は、前記干渉データを前記推定された振幅値で置き換える
    請求項1記載のレーダ装置。
  11. 前記補間情報計算部は、前記干渉データのIQ信号の位相情報を計算し、
    前記干渉除去部は、前記干渉データを前記推定された振幅値と前記位相情報を乗積した値で置き換える
    請求項10記載のレーダ装置。
  12. さらに、
    前記送信信号が水平偏波と垂直偏波で送信し、それぞれの反射波を受信する場合に、前記水平偏波と前記垂直偏波の偏波間で干渉除去するデータを共通化する共通化部を備え、
    前記干渉除去部は、前記共通化部で共通化された偏波間の干渉除去データに該当するデータを除去する
    請求項1記載のレーダ装置。
  13. 変調パルス信号による送信信号の反射波を受信するレーダ装置のレーダ信号処理方法であって、
    前記送信信号が観測対象より反射された所望信号と他のレーダ装置から送信された干渉信号とを受信し、
    前記干渉信号に関する情報から干渉参照信号を生成し、
    前記受信した信号の出力を前記干渉参照信号でパルス圧縮し、
    前記パルス圧縮された信号を閾値と比較して干渉が混信する干渉データを検出し、
    前記検出された干渉データをブランキングし、
    前記干渉参照信号を用いて前記ブランキングされた干渉データから前記所望信号を復元する
    レーダ装置のレーダ信号処理方法。
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