JP6866167B2 - 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6866167B2
JP6866167B2 JP2017006977A JP2017006977A JP6866167B2 JP 6866167 B2 JP6866167 B2 JP 6866167B2 JP 2017006977 A JP2017006977 A JP 2017006977A JP 2017006977 A JP2017006977 A JP 2017006977A JP 6866167 B2 JP6866167 B2 JP 6866167B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motion contrast
image
data
tomographic
eye
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017006977A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018114121A (ja
JP2018114121A5 (ja
Inventor
ジィーバック トマッシュ
ジィーバック トマッシュ
バラッシュスキー トマッシュ
バラッシュスキー トマッシュ
オーロウスキー スラウォミール
オーロウスキー スラウォミール
裕之 今村
裕之 今村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2017006977A priority Critical patent/JP6866167B2/ja
Priority to US15/872,647 priority patent/US10980411B2/en
Priority to EP18152041.2A priority patent/EP3354191B1/en
Publication of JP2018114121A publication Critical patent/JP2018114121A/ja
Publication of JP2018114121A5 publication Critical patent/JP2018114121A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6866167B2 publication Critical patent/JP6866167B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B3/00Apparatus for testing the eyes; Instruments for examining the eyes
    • A61B3/0016Operational features thereof
    • A61B3/0025Operational features thereof characterised by electronic signal processing, e.g. eye models
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B3/00Apparatus for testing the eyes; Instruments for examining the eyes
    • A61B3/10Objective types, i.e. instruments for examining the eyes independent of the patients' perceptions or reactions
    • A61B3/102Objective types, i.e. instruments for examining the eyes independent of the patients' perceptions or reactions for optical coherence tomography [OCT]
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T11/002D [Two Dimensional] image generation
    • G06T11/003Reconstruction from projections, e.g. tomography
    • G06T11/005Specific pre-processing for tomographic reconstruction, e.g. calibration, source positioning, rebinning, scatter correction, retrospective gating
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T7/00Image analysis
    • G06T7/0002Inspection of images, e.g. flaw detection
    • G06T7/0012Biomedical image inspection
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T7/00Image analysis
    • G06T7/20Analysis of motion
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T7/00Image analysis
    • G06T7/70Determining position or orientation of objects or cameras
    • G06T7/73Determining position or orientation of objects or cameras using feature-based methods
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/10Image acquisition modality
    • G06T2207/10072Tomographic images
    • G06T2207/10101Optical tomography; Optical coherence tomography [OCT]
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/30Subject of image; Context of image processing
    • G06T2207/30004Biomedical image processing
    • G06T2207/30041Eye; Retina; Ophthalmic
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/30Subject of image; Context of image processing
    • G06T2207/30004Biomedical image processing
    • G06T2207/30101Blood vessel; Artery; Vein; Vascular
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2210/00Indexing scheme for image generation or computer graphics
    • G06T2210/41Medical

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Ophthalmology & Optometry (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Eye Examination Apparatus (AREA)

Description

開示の内容は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
眼科診療では眼底血管の病態を把握するために、光干渉断層計(OCT;Optical Coherence Tomography)を用いて非侵襲に眼底血管を3次元で描出するOCT Angiography(以下、OCTAと表記)が用いられるようになってきている。OCTAでは測定光で同一位置を複数回走査することでOCTA画像(モーションコントラスト画像ともいう)を得る。なおモーションコントラスト画像を得るために同一位置で複数回走査することをクラスタ走査、同一位置で得られた複数枚の断層画像のことをクラスタと呼ぶ。1クラスタあたりの断層画像数(同一位置での走査回数)を増やすと、モーションコントラスト画像のコントラストが向上することが知られている。
特許文献1では被検眼の動きを検出した期間に取得した断層画像を含むクラスタを全て廃棄し、代替のクラスタを再走査して取得した上でモーションコントラスト画像を生成・表示するOCT装置が開示されている。
米国特許第8857988号明細書
モーションコントラスト画像のコントラストを向上させるために1クラスタあたりの断層画像数を増やすと、撮像時間が長くなるため被検眼の状態が安定しない可能性が高くなり、再走査を行う可能性が高くなる。そして、再走査により1クラスタ分の断層画像を取得しようとするため更に撮影時間が長くなってしまう。その結果、モーションコントラスト画像を取得することが困難となってしまうという課題があった。
開示の内容は、モーションコントラスト画像を安定して取得することを目的の1つとする。
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的の1つとして位置付けることができる。
開示の情報処理装置の一つは、
被検眼の同一位置を同一方向に複数回走査するように制御された測定光に基づいて得られた前記被検眼の断層を示す複数の断層データを含むデータセットであって、互いに同一の断層データを含まない複数のデータセット間からモーションコントラスト画像を生成することなく、前記被検眼の深さ方向の断面を示す少なくとも1のモーションコントラスト画像であって、前記複数のデータセットのそれぞれから少なくとも1のモーションコントラスト画像を生成することにより、前記複数のデータセットに対応する複数のモーションコントラスト画像を生成する第1生成手段と、
前記複数のモーションコントラスト画像に対応する複数の3次元のモーションコントラスト画像を用いて、1の3次元のモーションコントラスト画像を生成する第2生成手段と、
前記データセットに含まれる複数の断層データのうち少なくとも1つの断層データを用いて得た層境界に関する情報を用いて、前記被検眼の深さ方向における前記1の3次元のモーションコントラスト画像の一部の範囲を特定し、前記特定された一部の範囲に対応するモーションコントラストのEn−face画像を生成する第3生成手段と、を備える。
また、開示の情報処理方法の一つは、
被検眼の同一位置を同一方向に複数回走査するように制御された測定光に基づいて得られた前記被検眼の断層を示す複数の断層データを含むデータセットであって、互いに同一の断層データを含まない複数のデータセット間からモーションコントラスト画像を生成することなく、前記被検眼の深さ方向の断面を示す少なくとも1のモーションコントラスト画像であって、前記複数のデータセットのそれぞれから少なくとも1のモーションコントラスト画像を生成することにより、前記複数のデータセットに対応する複数のモーションコントラスト画像を生成する第1生成工程と、
前記複数のモーションコントラスト画像に対応する複数の3次元のモーションコントラスト画像を用いて、1の3次元のモーションコントラスト画像を生成する第2生成工程と、
前記データセットに含まれる複数の断層データのうち少なくとも1つの断層データを用いて得た層境界に関する情報を用いて、前記被検眼の深さ方向における前記1の3次元のモーションコントラスト画像の一部の範囲を特定し、前記特定された一部の範囲に対応するモーションコントラストのEn−face画像を生成する第3生成工程と、を含む。
開示の内容によれば、モーションコントラスト画像を安定して取得できる。
本実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。 本実施形態に係る情報処理システムの一例および、該情報処理システムを構成する断層画像撮影装置に含まれる測定光学系の一例を示す図である。 第一実施形態に係る情報処理システムが実行する処理の一例を示すフローチャートである。 OCTA画像の一例を示す図である。 第一実施形態におけるS302及びS310で実行される処理の一例を説明するための図である。 本実施形態における再走査処理の一例を説明するための図である。 第一実施形態におけるS303及びS313で実行される処理の一例の詳細を示すフローチャートである。 第二実施形態に係る情報処理システムが実行する処理の一例と、S801で実行される処理の一例の詳細を示すフローチャートである。
以下、添付の図面を参照して、開示の技術について説明する。なお、以下の実施形態において示す構成は一例に過ぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
[第1の実施形態]
以下、図面を参照しながら、第1実施形態に係る情報処理装置を備える情報処理システムについて説明する。
図2(a)は、本実施形態に係る情報処理装置101を備える情報処理システム10の構成の一例を示す図である。図2(a)に示すように、情報処理システム10は、OCT装置100、情報処理装置101、記憶部102、入力部103および表示部104を備える。なお、図2の例では、OCT装置100、情報処理装置101、入力部103および表示部104は別体としているが、これらの構成の少なくとも一部が一体として構成されてもよい。また、記憶部102は情報処理装置101の外部に備えられることとしてもよい。
情報処理装置101は、インタフェースを介してOCT装置100(OCTともいう)、記憶部102、入力部103、表示部104と通信可能に接続されている。
OCT装置100は、測定光を眼部に照射することで眼部の断層画像を撮影する装置である。本実施形態においては、OCT装置100としてSD−OCTを用いるものとする。これに限らず、例えばSS−OCTを用いて構成しても良いし、眼部の断層画像を撮影可能な装置であれば方式は問わない。
図2(a)において、OCT装置100は測定光学系100−1、ステージ部100−2およびベース部100−3を含む。測定光学系100−1は前眼部像、被検眼のSLO眼底画像、断層画像を取得するための光学系である。ステージ部100−2は、測定光学系100−1を前後左右に移動可能にする。ベース部100−3は、後述の分光器を内蔵している。なお、分光器をベース部100−3以外に内蔵することとしてもよい。
情報処理装置101は、ステージ部100−2の制御、アラインメント動作の制御、断層像の再構成などを実行するコンピュータである。
記憶部102は、断層撮像用のプログラム、正常眼データベースの統計値などを記憶する。また、記憶部102は、被検眼に関する情報、撮影した画像データ、撮影パラメータおよび操作者によって設定されたパラメータをそれぞれ関連付けて記憶している。被検眼に関する情報とは、例えば、患者の氏名、年齢および性別の少なくとも1つの情報である。また、画像データとは、断層画像、SLO眼底画像およびOCTA画像の少なくとも1つのデータである。なお、記憶部102はデータを記憶できればよく、HDD、SSD、RAM、ROMなど媒体の種類は問わない。また、記憶部102は複数種類の媒体で構成されていてもよい。
入力部103はコンピュータへの指示を行う。具体的には入力部103は、キーボードおよびマウスの少なくとも1つから構成される。
表示部104は、例えばモニタからなる。なお、入力部103はタッチパネルであってもよく、この場合、入力部103が表示部104と一体に構成される。
(OCT装置の構成)
本実施形態のOCT装置100における測定光学系及び分光器の構成の一例について図2(b)を用いて説明する。
まず、測定光学系100−1について説明する。被検眼200に対向して対物レンズ201が設置され、その光軸上に第1ダイクロイックミラー202及び第2ダイクロイックミラー203が配置されている。これらのダイクロイックミラーによって光路は、OCT光学系の光路250と、SLO光学系・固視灯用の光路251と前眼観察用の光路252とに波長帯域ごとに分岐される。
SLO光学系・固視灯用の光路251は、SLO走査手段204、レンズ205及び206、ミラー207、第3ダイクロイックミラー208、APD(Avalanche Photodiode)209、SLO光源210、固視灯211を有している。
ミラー207は、穴あきミラーまたは中空のミラーが蒸着されたプリズムであり、SLO光源210による照明光と、被検眼からの戻り光とを分離する。第3ダイクロイックミラー208は光路を、SLO光源210の光路と固視灯211の光路とに波長帯域ごとに分離する。
SLO走査手段204は、SLO光源210から発せられた光を被検眼200上で走査するものであり、X方向に走査するXスキャナ、Y方向に走査するYスキャナから構成されている。本実施形態では、例えば、Xスキャナは高速走査を行う必要があるためポリゴンミラーで構成され、Yスキャナはガルバノミラーによって構成されている。
レンズ205はSLO光学系及び固視灯211の焦点合わせのため、不図示のモータによって駆動される。SLO光源210は例えば780nm付近の波長の光を発生する。なお、波長などの数値は例示であり、他の値としても良い。APD209は、被検眼からの戻り光を検出する。固視灯211は可視光を発生して被検者の固視を促すものである。
SLO光源210から発せられた光は、第3ダイクロイックミラー208で反射され、ミラー207を通過し、レンズ206及び205を通ってSLO走査手段204によって被検眼200上で走査される。被検眼200からの戻り光は、照明光と同じ経路を戻った後、ミラー207によって反射され、APD209へと導かれる。APD209の出力に基づいてSLO眼底画像が得られる。
固視灯211から発せられた光は、第3ダイクロイックミラー208、ミラー207を透過し、レンズ206及び205を通り、SLO走査手段204によって被検眼200上の任意の位置に所定の形状を作り、被検者の固視を促す。
前眼観察用の光路252には、レンズ212及び213、スプリットプリズム214、赤外光を検知する前眼部観察用のCCD215が配置されている。このCCD215は、不図示の前眼部観察用照射光の波長、具体的には970nm付近に感度を持つものである。スプリットプリズム214は、被検眼200の瞳孔と共役な位置に配置されており、被検眼200に対する測定光学系100−1のZ軸方向(光軸方向)の距離を、前眼部のスプリット像のずれ具体として検出できる。スプリット像を用いたZ軸方向の距離の検出方法は既知であるため詳細な説明は省略する。
OCT光学系の光路250は前述の通りOCT光学系を構成しており、被検眼200の断層画像を撮影するためのものである。より具体的には、断層画像を形成するための干渉信号を得るものである。XYスキャナ216は光を被検眼200上で走査するためのものであり、図2(b)では1枚のミラーとして図示されているが、実際はXY2軸方向にそれぞれ走査を行う2つのガルバノミラーを備える。
レンズ217及び218のうち、レンズ217については光カプラー219に接続されているファイバー224から出射するOCT光源220からの光を、被検眼200に焦点合わせするために不図示のモータによって駆動される。この焦点合わせによって、被検眼200からの戻り光はファイバー224の先端に、スポット状に結像されて入射されることとなる。次に、OCT光源220からの光路、参照光学系および分光器の構成について説明する。220はOCT光源、221は参照ミラー、222は分散補償硝子、223はレンズ、219は光カプラー、224から227は光カプラーに接続されて一体化しているシングルモードの光ファイバー、230は分光器である。
これらの構成によってマイケルソン干渉計を構成している。OCT光源220から出射された光は、光ファイバー225を通じ、光カプラー219を介して光ファイバー224側の測定光と、光ファイバー226側の参照光とに分割される。測定光は前述のOCT光学系光路を通じ、観察対象である被検眼200に照射され、被検眼200による反射や散乱による被検眼200からの戻り光は眼に向かう測定光と同じ光路を通じて光カプラー219に到達する。
一方、参照光は光ファイバー226、レンズ223、分散補償ガラス222を介して参照ミラー221に到達し反射される。そして同じ光路を戻り、光カプラー219に到達する。ここで、分散補償ガラス222は測定光と参照光との波長分散を合わせるために挿入された分散補償部材である。
光カプラー219によって測定光と参照光とは合波され干渉光となる。
ここで、測定光の光路長と参照光の光路長とがほぼ同一となったときに干渉を生じる。参照ミラー221は、不図示のモータおよび駆動機構によって光軸方向に調整可能に保持されているため、参照ミラー221を駆動することで測定光の光路長に参照光の光路長を合わせることが可能である。干渉光は光ファイバー227を介して分光器230に導かれる。
また、偏光調整部228、229は、各々光ファイバー224、226中に設けられ、偏光調整を行う。これらの偏光調整部228、229は光ファイバーをループ状に引きまわした部分を幾つか持っている。このループ状の部分をファイバーの長手方向を中心として回転させることでファイバーに捩じりを加え、測定光と参照光の偏光状態を各々調整して合わせることができる。
分光器230はレンズ232、234、回折格子233、ラインセンサ231から構成される。光ファイバー227から出射された干渉光はレンズ234を介して平行光となった後、回折格子233で分光され、レンズ232によってラインセンサ231に結像される。
次に、OCT光源220の周辺について説明する。OCT光源220は、代表的な低コヒーレント光源であるSLD(Super Luminescent Diode)である。例えば、中心波長は855nm、波長バンド幅は約100nmである。なお、波長等の数値は例示であり、他の数値としてもよい。
光源の種類は、ここではSLDを選択したが、低コヒーレント光が出射できればよく、ASE(Amplified Spontaneous Emission)等を用いてもよい。中心波長は眼を測定することを鑑みると近赤外光が適する。また、中心波長は得られる断層画像の横方向の分解能に影響するため、なるべく短波長であることが望ましい。双方の理由から中心波長は855nmとした。なお、波長の値は他の値であってもよい。
本実施形態では干渉計としてマイケルソン干渉計を用いたが、マッハツェンダー干渉計を用いても良い。測定光と参照光との光量差に応じて、光量差が大きい場合にはマッハツェンダー干渉計を、光量差が比較的小さい場合にはマイケルソン干渉計を用いることが望ましい。
(情報処理装置の構成)
本実施形態の情報処理装置101の構成の一例について図1を用いて説明する。
情報処理装置101は不図示のCPUおよび記憶部101−2を備える。記憶部101−2およびCPUは互いに通信可能に接続されており、CPUが記憶部101−2に記憶されたプログラムを実行することで、CPUは、画像取得部101−01、撮影制御部101−03、画像処理部101−04および表示制御部101−05として機能する。
なお、情報処理装置101が備えるCPUおよび記憶部101−2は1つであってもよいし複数であってもよい。また、処理装置はCPUに限定されるものではなく、GPU、ASIC、MPUまたはFPGA等のプロセッサであってもよい。すなわち、少なくとも1以上のプロセッサ(ハードウエアプロセッサ)と少なくとも1つのメモリとが接続されており、少なくとも1以上のプロセッサが少なくとも1以上のメモリに記憶されたプログラムを実行した場合に情報処理装置101は上記の各部として機能する。また、情報処理装置101は、複数種類のプロセッサを備えることとしてもよい。例えば、画像処理部101−04はASIC等の専用のハードウェアで実現し、表示制御部101−05はGPUによって実現することとしてもよい。
画像取得部101−01はOCT装置100により撮影された断層画像の信号データ(干渉信号データ)を取得する。画像取得部101−01は、モーションコントラスト画像を取得するために眼底の同一位置を同一方向に複数回走査するように測定光が制御された場合、眼底の断層を示す断層データを複数含むデータセット(クラスタ)を取得する。また、当該データセットが複数ある場合には、画像取得部101−01は、眼底の同一位置を同一方向に走査するように制御された測定光に基づいて得られた眼底の断層を示す断層データを複数含むデータセットであり、互いに同一の断層データを含まない複数のデータセットを取得する取得手段の一例に相当する。
ここで、本実施形態では、例えば複数のクラスタ(データセット)に含まれる複数の断層データのそれぞれは、眼底の同一位置を走査するように制御された測定光に基づいて得られた眼底の断層を示す断層データである。
また画像取得部101−01は断層画像生成部101―11を有している。断層画像生成部101−11は、取得された断層画像の信号データに対して信号処理を行うことで断層画像を生成し、生成した断層画像を記憶部101−02に格納する。なお、断層画像および信号データの少なくとも一方を含む総称として断層データと呼ぶ場合がある。また、画像取得部101−01は、SLO眼底画像の信号データを取得し、SLO眼底画像を生成してもよい。
記憶部101−02は、各種データを記憶する。記憶部101−02はデータを記憶できればよく、HDD、SSD、RAM、ROMなど媒体の種類は問わない。また、記憶部101−02は複数種類の媒体で構成されていてもよい。
撮影制御部101−03は、OCT装置100による被検眼の撮影を制御する。撮影制御部101−03は、移動量計算部101−31、判定部101−32、決定部101−33、指示部101−34を有する。
移動量計算部101−31は、被検眼の移動量を計算する。例えば、移動量計算部101−31は、OCT装置100により取得された時間的に連続する複数のSLO眼底画像を比較することにより被検眼の移動量を計算する。
判定部101−32は、撮影失敗の判定もしくは再撮像(再走査)の要否の判定を行う。判定部101−32は、再走査が必要な断層データを判定する判定手段の一例に相当する。例えば、判定部101−32は、移動量計算部101−31により計算された被検眼の移動量に基づいて再撮像(再走査)の要否などの判定を行う。
決定部101−33は撮影失敗した断層画像が含まれるクラスタの決定を行う。決定部位101−33は、複数のデータセットのうち、判定手段により再走査が必要であると判定された断層データが含まれるデータセットを決定する決定手段の一例に相当する。また、決定部位101−33は、判定手段により取得失敗と判定された断層像データが含まれるデータセットを決定する決定手段の一例に相当する。
指示部101−34はOCT装置100に対して通常の撮像または再撮像に係る撮影パラメータ等の指示を行う。
画像処理部101−04は、画像取得部101−01により取得された複数の断層画像に基づいてモーションコントラスト画像を生成する。
ここで、画像処理部101−04は、位置合わせ部101−41、第一生成部101−42、第二生成部101−43、画像特徴取得部101−44および投影部101−45を有する。
位置合わせ部101−41は、複数の断層画像間の位置合わせを行う。位置合わせの手法としては既知の種々の手法を用いることが可能である。例えば、位置合わせ部101−41は、複数の断層画像間の相関が最大となるように複数の断層画像の位置合わせを行う。
第一生成部101−42はクラスタ(データセット)毎に少なくとも1のモーションコントラスト画像を生成する。すなわち、第一生成部101−42は、取得手段により取得された複数のデータセットのそれぞれから少なくとも1のモーションコントラスト画像を生成する第1生成手段の一例に相当する。
また、第一生成部101−42は、評価部101−421を有する。
評価部101−421は、クラスタにモーションコントラストの算出に不適切な断層データが含まれているか否かを判定する。すなわち、評価部101−421は、モーションコントラスト画像の生成に不適切な断層データを決定する。
第二生成部101−43は、第一生成部101−42により生成されたモーションコントラスト画像に基づいて眼底の所定位置における断面を示す1のモーションコントラスト画像を生成する。例えば、第二生成部101−43は、複数のデータセットの全てから得られたモーションコントラスト画像を合成することで眼底の所定位置における断面を示す1のモーションコントラスト画像を生成する。すなわち、第二生成部101−43は、複数のデータセットからそれぞれから得られた複数のモーションコントラスト画像を合成することで、眼底の所定位置における断面を示す1のモーションコントラスト画像を生成する。合成する処理は例えば、加算処理または加算平均処理を含む。
なお、例えば、第二生成部101−43は、複数のデータセットのうち1部のデータセットのみからモーションコントラスト画像が得られた場合、得られたモーションコントラスト画像に基づいて眼底の所定位置における断面を示す1のモーションコントラスト画像を生成することとしてもよい。すなわち、第二生成部101−43は、複数のデータセットの少なくとも1つから生成されたモーションコントラスト画像に基づいて眼底の所定位置における断面を示す1のモーションコントラスト画像を生成する第2生成手段の一例に相当する。
例えば、ある複数のクラスタのうち1部のクラスタの断層画像が廃棄された場合、再走査を行うことなく、第二生成部101−43は断層画像が廃棄されていない残りのクラスタから得られた少なくとも1つ以上のモーションコントラスト画像から眼底の所定位置における断面を示す1のモーションコントラスト画像を生成することとしてもよい。すなわち、第二生成部101−43は、複数のデータセットのうち、決定手段により決定されたデータセット以外のデータセットから得られたモーションコントラスト画像に基づいて眼底の所定位置における断面を示す1のモーションコントラスト画像を生成する。なお、再走査を行うか否かはユーザにより変更可能とすることとしてもよい。
画像特徴取得部101−44は、断層画像に含まれる画像特徴を取得する。例えば、画像特徴取得部101−44は断層画像から層境界を取得する。層境界の取得方法としては既知の種々の方法を用いることが可能である。例えば、画像特徴取得部101−44は、深さ方向における輝度の変化が所定値以上の部分を層境界として特定することが可能である。なお、画像特徴取得部101−44は、クラスタに含まれる1の断層画像から層境界を取得してもよいし、クラスタに含まれる複数の断層画像を加算平均することで得られる加算平均画像から層境界を取得することとしてもよい。
投影部101−45は、取得された層境界に基づいて決められた投影範囲のモーションコントラスト値を深さ方向に投影することで2次元のモーションコントラスト画像(モーションコントラストのEn−Face画像)を生成する。ここで、モーションコントラスト値とは例えばモーションコントラスト画像を構成する各画素の値である。
なお、本実施形態では判定部101−32および決定部101−33が撮影制御部101−03に含まれる場合について説明するが、これに限らず画像処理部101−04に含まれるよう構成してもよい。すなわち、図1に示す機能は、情報処理装置101の機能は、情報処理装置内にあればよい。また、一部の機能を別の情報処理装置に担当させることとしてもよい。
(情報処理装置の動作)
次に、図3を参照して本実施形態の情報処理装置101の処理手順の一例を示す。図3は、本実施形態における本システム全体の動作処理の流れを示すフローチャートである。
<ステップ301>
検者は入力部103を操作することにより、情報処理装置101の撮影制御部101−03に対してモーションコントラスト画像の撮影条件の設定および撮影開始の指示を行う。撮影制御部101−03は、入力部103を介して検者の指示を受信する。
本実施形態では撮影条件として以下のパラメータを指示する。すなわち、固視位置、BスキャンあたりのAスキャン数(p)、副走査方向のサンプリング数(n)、1クラスタあたりのBスキャン数(m)、副走査方向の略同一位置でのクラスタ数(r)、Aスキャンの間隔(Δx)およびBスキャンの間隔(Δy)を指示する。なお、上記のパラメータ全てを検者が入力する必要はなく、上記のパラメータの一部のみを入力することとしてもよい。また、上記のパラメータに限らず、任意の公知の撮影パラメータを指示して良い。例えば、検者は、眼底における撮影位置または撮影画角をパラメータとして指示することとしてもよい。
ここで、上記撮影条件について図5(a)を用いて説明する。なお、OCTAでは血管内の赤血球の移動によるOCT干渉信号の時間変化を計測するため、眼底の同一位置で複数回の走査が必要となる。しかしながら、被検眼は動くため、眼底の同一位置を走査しようとしても、常に眼底の同一位置を走査することができない場合がある。また、被検眼を追尾するトラッキング機能をOCT装置が有している場合もトラッキング機能の不完全さにより常に眼底の同一位置を走査することができない場合がある。すなわち、装置としては眼底の同一位置を走査するように制御された測定光であっても眼底の完全に同一位置を走査できるとは限らない。従って、本明細書における眼底の同一位置とは眼底の完全に同一位置のみならず眼底の略同一位置を含む概念である。
眼底の同一位置における走査回数mを大きく設定すると、同一位置で得られる信号数が増えるため、血流の検出精度が向上する。一方で走査時間が長くなり、走査中の固視微動等により再走査が頻繁に発生して被検者の負担が増える問題が生じる。
本実施形態では1クラスタあたりの走査回数mを大きく設定してクラスタ走査を1回行う代わりに1クラスタあたりの走査回数を小さく設定してクラスタ走査を複数(r)回実行する。そして、第二生成部101−43は、各クラスタ走査で得られるモーションコントラスト画像を合成することで高コントラストなOCTA画像を取得する。なお、本実施形態ではm=3に設定するが、2または4以上など任意の値としてもよい。例えば、Aスキャン速度や被検眼の動き量に応じてmを任意の自然数に変更してよい。すなわち、本実施形態において、複数のデータセットそれぞれに含まれる断層データの数は等しい。例えば、複数のデータセットそれぞれに含まれる断層データの数は2または3である。なお、複数のデータセットそれぞれに含まれる断層データの数は必ずしも等しい必要はない。
図5(a)において、pは1つのBスキャンにおけるAスキャン数、nは副走査方向における位置(Yi)の最大値を示している。すなわち、pxnにより平面画像サイズが決定される。pxnが大きいと、同じ計測ピッチであれば広画角で撮影できるが、スキャン時間が長くなり、上述の被検者負担の問題が生じる。
図5(a)におけるΔxは隣り合うx位置の間隔(xピッチ)であり、Δyは隣り合うy位置の間隔(yピッチ)である。本実施形態では、xピッチは眼底における照射光のビームスポット径の1/2として決定し、10μmとする。またΔyもΔxと同様に10μmとする。なお、ピッチの値はこれらの例に限らず、xピッチ、yピッチについて任意の値に変更してよい。なおxピッチ、yピッチに関してはビームスポット径を大きくすると精細度が低下するものの、小さなデータ容量で広い範囲の画像を取得できる。
なお、図5から明らかなように、複数のデータセットを取得するために、測定光は眼底の同一位置を同一方向(水平方向)に走査するように制御されている。
<ステップS302>
撮影制御部101−03はS301で指示された撮影条件に基づいてクラスタ走査を行うようOCT装置100を制御する。すなわち、撮影制御部101−03は、眼底の同一位置におけるBスキャンをm回繰り返すように、OCT装置100を制御する。OCT装置100は、当該制御に基づいて眼底の同一位置におけるBスキャンをm回繰り返す。すなわち、OCT装置100はクラスタ走査を実行する。
<ステップS303>
移動量計算部101−31は、SLO眼底画像(動画像)の時間的に隣接するフレーム同士を位置合わせすることにより、被検眼200の眼底における移動量を計算する。また、移動量計算部101−31は、計算した移動量を記憶部101−02へ格納する。
本実施形態におけるSLO眼底画像1枚の取得時間は例えば約30ミリ秒である。本実施形態において、眼底の移動量の算出に要する計算時間は30ミリ秒に比べて十分短いため、眼底の移動量の算出は30ミリ秒ごとに行われると考えてよい。一方、Bスキャン撮影の所要時間はAスキャンあたりの所要時間とAスキャンの数とに依存する。本実施形態では、例えば、Aスキャン1回あたりの所要時間はおよそ10マイクロ秒であり、Bスキャン像は1000本のAスキャンから成る。よってBスキャンの所要時間はおよそ10ミリ秒である。従って、本実施形態ではSLO眼底画像から眼底の移動量を1回算出する間にBスキャンがおよそ3回実行される。なお、上記の数値は例示であり、他の数値であってもよい。
ステップS303で実行される眼底移動量(被検眼の動きにより生じる測定光照射位置のずれ量)の計算処理の詳細について、図7(a)に示すフローチャートを参照しながら説明する。図7(a)は眼底トラッキングにおける眼底移動量算出のフローの一例を示す図である。
<ステップS303−01>
画像取得部101−01は被検眼200の眼底の2次元画像を取得する。具体的には、SLO走査手段204を構成するX走査スキャナとY走査スキャナによって眼底上を走査することで得られた戻り光に基づいて、画像取得部101−01はSLO眼底画像を取得する。なお、画像取得部101−01が取得するSLO眼底画像は例えば動画である。すなわち、画像取得部101−01はSLO眼底画像を順次取得する。
<ステップS303−02>
移動量計算部101−31は、記憶部101−02に保存された以前のSLO眼底画像と現在のSLO眼底画像の2枚の眼底画像を用いて移動量を算出する。具体的には、移動量計算部101−31は、画像上の着目領域における2次元(X,Y方向)の変位量を検出することによって、眼底の移動量を算出する。さらに、X,Y方向の変位だけでなく回転方向の角度の変化量を算出し、移動量に含めても良い。
<ステップS303−03>
撮影制御部101−03は算出された眼底の移動量を記憶部101−02へ格納する。これは後述する走査位置の補正や再走査の際に情報処理装置101によって使用されるためである。
<ステップS303−04>
撮影制御部101−03は取得した眼底画像を次の移動量算出で用いるために記憶部101−02へ格納する。なお、ステップS303−04はステップS303−01と同時に実施されることとしても良い。
以上のように、SLO走査手段204によって眼底の2次元走査が実行されるたびに、撮影制御部101−03は上記のフローに従って眼底の移動量を算出する。
<ステップS304>
図3の説明に戻り、ステップS304において、判定部101−32は測定光の走査中に眼底の移動が発生したかどうかを判定する。本実施形態においては、例えば、判定部101−32は、ステップS303において計算・保存した位置ずれ量を記憶部101−02から読み出せた場合は、眼底の移動が発生したものと判定する。また、判定部101−32は、記憶部101−02に位置ずれ量が保存されていない場合は、眼底の移動が発生していないと判定する。眼底の移動があった場合には、処理はステップS305へ、眼底の移動が生じなかった場合には処理はステップS308へ進む。なお、判定部101−32眼底の移動が所定閾値以下の場合には眼底の移動がないと判定することとしてもよい。
<ステップS305>
判定部101−32は、ステップS303で計算された眼底の移動量が所定の閾値以上か否かを判定する。本実施形態においては、記憶部101−02に格納された移動量が閾値以上であるかどうかを判定する。閾値は再走査を行うかどうかを判断するための閾値である。
判定部101−32は、移動量が閾値未満であれば、トラッキングによる走査位置の補正で眼底の同一部位の走査を継続できると判断しS307へ処理を進める。一方、判定部101−32は、移動量が閾値以上であれば(走査位置の補正のみでは不十分であるため)再走査が必要な断層像(Bスキャン)であると判定し、ステップS306へ処理を進める。なお、再走査が必要と判定された場合には、撮影制御部101−03は、クラスタに含まれる断層画像の信号データを廃棄することとしてもよい。なお、再走査が必要と判定されたクラスタの廃棄は、後述するステップS313で断層画像が生成された段階で行うこととしてもよい。なお、廃棄とはモーションコントラスト画像の生成に用いないようにする処理であり、必ずしもデータまたは画像を記憶部101−02から消去する必要はない。すなわち、第一生成部101−42は、再走査が必要であると判定された断層データが含まれるデータセットをモーションコントラスト画像の生成に用いない。
<ステップS306>
移動量が閾値以上であった場合、決定部101−33はその部位を後で再走査するために、再走査すべきBスキャン番号を決定し、記憶部101−02へ格納する。決定部101−33は、再走査すべきBスキャン番号として、閾値以上の移動量が検出されたSLO画像に対応するBスキャン画像を含むクラスタの識別情報を決定し記憶部101−02に格納する。例えば、決定部101−33は、閾値以上の移動量が検出されたSLO眼底画像が取得されたタイミングと略同一タイミングで取得された断層画像を含むクラスタを決定する。なお、Bスキャン番号とは眼底のどの位置におけるどのクラスタのBスキャンであるか特定可能な識別情報であってもよい。決定部101−33は、例えばステップS302にてクラスタスキャンが実行された際のスキャナの制御情報からBスキャン番号を決定することが可能である。
なお、再走査が必要と判定され且つ再走査するクラスタが決定されたた場合、撮影制御部101−03は、クラスタに含まれる断層画像の信号データを廃棄することとしてもよい。なお、再走査が必要と判定されたクラスタの廃棄は、後述するステップS313で断層画像が生成された段階で行うこととしてもよい。なお、廃棄とはモーションコントラスト画像の生成に用いないようにする処理であり、必ずしもデータまたは画像を記憶部101−02から消去する必要はない。また、同一y位置ですでに1以上のクラスタが取得されている場合には、すでに取得されている1以上のクラスタからモーションコントラスト画像を生成することができるため、必ずしも再走査を行う必要はない。すなわち、本発明において、再走査は必須の要件ではない。
<ステップS307>
指示部101−34は、眼底の同一部位の走査を継続ため、ステップS303で計算した眼底の移動量をそれまでの走査位置に対してオフセットした位置へXYスキャナ216を移動させるようOCT装置100に指示する。なお、推定する移動量に回転方向の角度も含まれる場合には、回転方向の補正も行う。
OCTA撮影においてはフォーカス位置の変化もしくは瞳孔または睫毛による光束のけられ等による影響をできるだけ回避するために1クラスタ走査の時間Δtは固定かつできるだけ短いことが望ましい。また眼底トラッキング制御ではXYスキャナ216の移動に一定時間を要するため、OCTAではクラスタ走査内で走査位置の補正を行うことは望ましくない。そこで、本実施形態では1クラスタあたりの走査回数mを小さく(m=3)設定した上で、クラスタ走査間で走査位置の補正を行うこととしている。なお、1クラスタあたりの走査回数は3に限定されるものではない。
<ステップS308>
撮影制御部101−03は再走査すべきBスキャン番号が記憶部101−02に格納されているかどうかを確認する。もし該Bスキャン番号が格納されていればS309へ処理を進め、格納されていなければS310へ処理を進める。なお再走査が何度も繰り返されると撮影時間が長くなり被検者の負担が増えるため、再走査の回数に上限を設けてもよい。その場合、再走査の回数が上限に達した場合は再走査すべきBスキャン番号が記憶部101−02に格納されていても、撮影制御部101−03はステップS310へ遷移する。
<ステップS309>
撮影制御部101−03は再走査すべきBスキャン番号を記憶部101−02に設定し、ステップS302に戻る。ステップS302では、指示部101−34が記憶部101−02からBスキャン番号を読出し、当該Bスキャン番号に対応するクラスタ走査を行うようOCT装置100に指示を行う。この指示に基づいてOCT装置100は再度クラスタ走査を実行する。すなわち、再走査すべきと判定されたBスキャンを含むクラスタが再度走査されることとなる。この再走査により得られた信号データを画像取得部101−01が取得する。すなわち、画像取得部101−01は、決定手段により決定されたデータセットに含まれる数の断層データのみを再走査により再取得する再取得手段の一例に相当する。
なお、撮影パラメータはステップS301で既に指示されているため、再度の指示は不要である。なお、再走査を行う際に、フォーカス制御またはコヒーレンスゲート制御も同時に行うよう構成しても良い。ステップS307における走査位置の補正を行う際も同様にフォーカス制御またはコヒーレンスゲート制御も同時に行うよう構成しても良い。
OCTA撮影における再走査の一例について図6(a),(b)を用いて説明する。図6において縦軸は撮影時刻の経過を表し、横軸は主走査方向の位置を表している。図6に示す例では、5枚目のBスキャンと6枚目のBスキャンとの間で閾値以上の被検眼の移動が生じている。また、図6において、右端に×印をつけたBスキャンが再走査対象となるBスキャンを表し、○印をつけたBスキャンは再走査対象ではないBスキャンを表している。
図6(a)は1クラスタあたりの走査回数を大きく設定してクラスタ走査を1回行う場合の例として、m=9でクラスタ走査を1回行う場合のBスキャンを表したものである。すなわち、クラスタ601は9枚のBスキャンで構成される。図6(a)に示す例では、閾値以上の被検眼の移動が生じると、1つのクラスタに含まれる全てのBスキャン(9枚)が再走査対象として設定される。
一方、図6(b)に示す例では、図6(a)と同様に9回のBスキャンが実行されるが、m=3でのクラスタ撮影をr=3回繰り返す。従って、図6(b)では、3つのクラスタ611−613が示されている。すなわち、図6(b)は図3に示すフローによるクラスタ走査の一例を示している。図6(a)と同様に閾値以上の被検眼の移動が5枚目のBスキャンと6枚目のBスキャンとの間で発生した場合であっても、再走査対象として設定するのは6枚目のBスキャンを含むBスキャン群612(3枚分)のみでよい。すなわち、Bスキャンを同じ回数実行する場合でも、本実施形態では、複数のBスキャンを複数のクラスタに分けることで再走査による撮影時間の増加を抑制し、被検眼の状態が不安定となりにくいようにしている。
<ステップ310>
撮影制御部101−03はXYスキャナ216を次の走査位置へ移動させる。例えば、撮影制御部101−03は異なる副走査方向の位置を測定光で走査するようにXYスキャナ216を制御する。
<ステップ311>
撮影制御部101−03は眼底の同一位置におけるクラスタ走査の実行回数が所定の回数rに達したか否かを判定する。該クラスタ走査の実行回数がrに達していればS312へ、未達であれば被検者が瞬目可能な所定の時間の経過後にS302へ処理を進める。なお、S302へ処理を進める際の待ち時間の間に表示部104に被検者が瞬目可能な時間であることを示す(所定の色、形状を持つ)マークもしくは文字を表示させてもよい。また瞬目可能な時間を設けることは本発明に必須の処理ではなく、直ちにS302へ処理をすすめてもよい。また、本実施形態ではステップS310の後にステップS311を実行することで、副走査方向の各位置でクラスタ走査を1回行った後、再び副走査方向の各位置でクラスタ走査を行うこととした。しかしながら、ステップS310をステップS311の後に実行することで、副走査方向の1つの位置でクラスタ走査をr回実行した後に、次の副走査方向の所定位置でクラスタ走査をr回実行することとしてもよい。
<ステップ312>
撮影制御部101−03は全てのBスキャンが終了したかどうかを判定する。未終了のBスキャンがある場合、情報処理装置101の制御はステップS302に戻る。
<ステップ313>
断層画像生成部101−11は、画像取得部101−01が取得した断層画像の信号データを再構成して断層画像を生成する。なお、断層画像の生成は、ステップS302以降のタイミングであればステップS312以前に実行することとしてもよい。
また、画像処理部101−04は生成された断層画像を位置合わせし、層境界データを取得する。さらに、時間的に隣接する断層画像間でモーションコントラスト値の算出を行うことでモーションコントラスト画像を生成する。
さらに、画像処理部101−04は、S302〜S312で取得した断層画像またはモーションコントラストデータを検査日時または披検眼を同定する情報と関連付けて記憶部102へ保存する。
ステップS313で実行される干渉信号処理の詳細について、図7(b)に示すフローチャートを参照しながら説明する。図7(b)ステップS313の詳細な処理の一例を示すフローチャートである。
<ステップS313−01>
画像処理部101−04は、副走査方向(Y軸方向)の走査位置yiにおけるk番目のクラスタ(k=1,2,...,r)での信号処理を開始する。
<ステップS313−02>
画像処理部101−04は、Y軸方向の走査位置yi(i=1,2,...,n−1,n)における信号処理を開始する。
なお、当該クラスタ走査回数k及びY位置yiに対応する再走査データ(再走査により取得したデータ)が存在する場合は、再走査により取得したデータに対してのみ断層データの再構成処理を行うものとする。
<ステップS313−03>
画像処理部101−04は、Y軸方向の走査位置yiにおけるk番目のクラスタに属するj番目(j=1,2,...,m)のBスキャン画像に対する信号処理を開始する。
<ステップS313−04>
断層画像生成部101−11は、断層画像を生成する。具体的には、断層画像生成部101−11は、干渉信号データから固定ノイズを除去する。次に、断層画像生成部101−11は、スペクトラルシェーピング、分散補償を行い、この信号データに離散フーリエ変換を施して得られる複素信号の絶対値を計算することで、深さに対する強度(Intensity)データを得る。断層画像生成部101−11は、例えば、該強度データから任意の領域の切り出し処理を行って断層画像を生成する。なお、ステップS313−04の処理はステップS302以降のタイミングであればステップS312以前に実行することとしてもよい。
なお、判定部101−32が生成された断層画像の輝度値に基づいて断層データの取得の成否を判定するよう構成しても良い。任意の公知の指標に基づいて断層データの取得失敗を判定してよいが、本実施形態では断層画像のS/N比が所定値未満である場合に断層データの取得が失敗したと判定する。これに限らず、断層像の平均値、コントラスト、ヒストグラムの標準偏差の少なくとも1つが所定値未満である場合に断層データの取得が失敗したと判定してもよい。すなわち、判定部101−32は、断層データの取得の成否を判定する判定手段の一例に相当する。判定部101−32によって取得失敗と判定された断層データが生じた場合、決定部101−33は当該取得失敗した断層データを含むクラスタを再走査対象として決定する。なお、必ずしも再走査をOCT装置100に行わせる必要はなく、既に取得されているクラスタに基づいてモーションコントラスト画像を生成することとしてもよい。
<ステップS313−05>
画像処理部101−04は、Y軸方向の位置yiにおけるk番目のクラスタでの信号処理の繰り返し回数が所定数(m)に達したかを判定する。すなわち、位置yiでの画像再構成がm回繰り返されたかを判断する。もし位置yiでの画像再構成の回数が所定数(m)に満たない場合はステップS313−03に戻り、同一Y位置での画像再構成を繰り返す。位置yiでの画像再構成の回数が所定数(m)に達した場合は、ステップS313−06へ処理を進める。
<ステップS313−06>
位置合わせ部101−41はある位置yiにおけるk番目のクラスタに属するm枚のBスキャンの位置合わせを行う。具体的には、まず位置合わせ部101−41はm枚のうち任意の1枚を基準画像として選択し、他の(m−1)枚のBスキャン画像に対して位置合わせを行う。位置合わせ方法としては、例えば、画像の類似度を表す評価関数を事前に定義しておき、この評価関数の値が最も良くなるように位置合わせ部101−41は画像を変形する。本実施形態では評価関数として相関係数を用いる。これに限らず、任意の公知な類似度もしくは相違度の指標を評価関数として用いてよい。また、本実施形態では画像の変形処理としてアフィン変換を用いるが、これに限らず、任意の公知な位置合わせ手法を用いて位置合わせしてよい。
<ステップS313−07>
画像特徴取得部101−44は、各クラスタにおける断層画像の少なくとも1枚を用いて眼底の層境界データを取得する。本実施形態においては、m枚の断層画像を加算平均した重ね合わせ画像に対して可変形状モデルに基づく層境界データの検出処理を行う。本発明はこれに限定されるものではなく、画像特徴取得部101−44は、例えば各クラスタから代表画像を選択して該代表画像から層境界を検出してもよい。代表画像とは例えば、所定フレーム目に撮影した断層画像あるいは最もコントラストの高い断層画像である。また層境界データの検出方法は可変形状モデルに限定されるものではなく、任意の公知のセグメンテーション手法を用いてよい。
なおモーションコントラスト画像の生成を3次元のみで行い、深度方向に投影した2次元のモーションコントラスト画像を生成しない場合には本ステップを省略してよい。
<ステップS313−08>
第一生成部101−42はY軸方向の位置yiにおけるk番目のクラスタに属するm枚のBスキャンを用いて1以上のモーションコントラスト値を算出する。第一生成部101−42はモーションコントラスト値を算出することでモーションコントラスト画像を生成する。本実施形態では、m枚の断層画像間((m−1)組)において各画素位置で無相関値(Decorrelation)を計算し、該無相関値をモーションコントラスト値として(m−1)枚のモーションコントラスト画像を生成する。さらに、第一生成部101−42は、該(m−1)枚のモーションコントラスト画像を平均化することにより、1クラスタあたり1のモーションコントラスト画像を生成する。なお、本ステップにおいてモーションコントラスト画像を平均化せず後述するステップS313−11で平均化を行うこととしてもよい。すなわち、本ステップにより1クラスタあたり少なくとも1枚のモーションコントラスト画像が得られる。
なお、モーションコントラストの計算に用いる指標はクラスタに属するBスキャン画像の各画素位置での輝度値の経時変化を表す指標であれば、任意の公知の指標を算出してよい。また、(m−1)枚のモーションコントラスト画像から1のモーションコントラスト画像を生成する際に算出する統計値は平均値に限らず、例えば中央値のように任意の公知の統計値を選択してよい。
また、評価部101−421がモーションコントラスト画像の生成に不適切な断層画像が含まれているか否かを判定し、もし含まれている場合には当該断層画像を用いたモーションコントラスト画像を生成しないよう構成してもよい。例えば、評価部101−421は、S313−07で取得した層境界を用いて網膜内層領域に限定した評価値(例えば無相関値)を算出し、該評価値が所定の範囲外である場合にモーションコントラスト画像の生成に不適切な断層画像と判定する。
クラスタに該モーションコントラスト画像の生成に不適な断層画像がt枚含まれる場合は、本ステップで生成されるモーションコントラスト画像は(m−t−1)枚となる。そして、第一生成部101−42は、該(m−t−1)枚のモーションコントラスト画像を平均化することによって1クラスタあたり1のモーションコントラスト画像を生成することとなる。また、評価部101−421は、無相関値に基づいてモーションコントラスト画像の生成に不適切と判定された断層画像が含まれるクラスタを廃棄することとしてもよい。
本ステップにおいて、第一生成部101−42、判定手段により再走査が必要であると判定された断層データを含まないデータセットからモーションコントラスト画像を生成し、且つ、再走査により取得された断層データからなるデータセットからモーションコントラスト画像を生成する。
<ステップS313−09>
画像処理部101−04は、Y軸方向の位置yiにおけるクラスタ内のモーションコントラストデータの平均化処理が位置ynに至るまで実行されたかを判定する。クラスタ内のモーションコントラストデータの平均化処理完了したy位置がynに至っていない場合はS313−02に戻り、ynに到達した場合はS313−10へ処理を進める。
<ステップS313−10>
画像処理部101−04は、Y軸方向の位置yiでのk番目のクラスタにおける信号処理がr回繰り返されたかを判定する。所定数(r)に満たない場合はS313−01に戻り、所定数(r)に到達した場合はS313−11へ処理を進める。なお、画像処理部101−04は副走査方向の各位置で一度モーションコントラスト画像を生成した後、再び副走査方向の各位置でモーションコントラスト画像を生成することとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、画像処理部101−04は副走査方向の各位置で全てのクラスタに対してモーションコントラスト画像を生成した後に、次の副走査方向における位置でモーションコントラスト画像を生成することとしてもよい。
<ステップS313−11>
第二生成部101−43は、各y位置において複数のクラスタから得られた複数のモーションコントラスト画像を合成する。例えば、3つのクラスタが存在する場合には、第二生成部101−43は、それぞれのクラスタから得られた3枚のモーションコントラスト画像を合成する。すなわち、第二生成部101−43は第1生成手段により生成された複数のモーションコントラスト画像を合成することで前記1のモーションコントラスト画像を生成する。
より具体的には、第二生成部101−43は、モーションコントラスト画像同士を位置合わせした上で、各画素位置においてモーションコントラスト値の平均値を持つ画像を生成する。位置合わせ手法は任意の公知の位置合わせ手法を適用してよい。また各画素位置におけるモーションコントラスト値の合成方法として本実施形態では平均値を用いるが、これに限らず中央値等の任意の公知の合成方法を用いてよい。なお、ステップS313−08で1のクラスタから得られた複数のモーションコントラスト画像が平均化されていない場合には、第二生成部101−43は3つのクラスタから得られた3枚以上のモーションコントラスト画像を合成することとなる。また、第二生成部101−43は、判定部101−32によって取得失敗と判定された断層データを含むクラスタ以外のクラスタから生成した複数のモーションコントラスト画像のみを合成してもよい。
各y位置において眼底の所定位置のモーションコントラスト画像が得られるため、本ステップを終了した時点で、3次元のモーションコントラスト画像(3次元での血管の内腔領域に相当)が得られる。
<ステップS313−12>
投影部101−45は、S313−07で取得した層境界データに基づいて深度方向の投影範囲を特定した上で、S313−11において生成されたモーションコントラスト値に関する3次元データを深度方向に投影することにより2次元のモーションコントラスト画像(En−face画像)を生成する。本実施形態では投影方法として最大値投影を用いるが、これに限らず任意の公知の投影方法を用いてよい。なお、En−face画像が不要であれば本ステップは省略することとしてもよい。
<ステップS313−13>
画像処理部101−04は、S302〜S312で取得した断層画像またはモーションコントラスト画像を検査日時、披検眼を同定する情報と関連付けて記憶部102へ保存する。
<ステップS314>
図3に戻り、ステップS314において、表示制御部101−05は、ステップS313で作成した断層画像およびモーションコントラスト画像の少なくとも一方を表示部104に表示させる。なお、表示されるモーションコントラスト画像は、En−face画像であってもよいし、3次元画像であってもよい。
本実施形態においては上述のように、1つのクラスタに含まれる断層画像を従来に比べて少なくしている。すなわち、1つのクラスタにおける走査回数を従来に比べて少なくしている。そしてクラスタ毎にモーションコントラスト画像が生成され、最終的には複数のモーションコントラスト画像を合成することで表示されるモーションコントラスト画像が生成される。
従って、本実施形態によれば、1クラスタ内においては眼が安定しやすくなるため、クラスタに含まれる断層画像を全て廃棄する可能性が小さくなる。従って、本実施形態によれば、モーションコントラスト画像を安定して取得することが可能となる。
また、本実施形態によれば、1クラスタ内においては眼が安定しやすくなるため再走査の発生頻度を抑制することが可能となる。さらに、再走査する場合においても1クラスタ内の断層画像が従来よりも少ないため再走査に費やす走査時間を抑制することが可能となる。すなわち、従来では再走査によりモーションコントラスト画像を得るまでの時間が長時間化してしまうと言う課題があったが、本実施形態によれば再走査を行う場合でも上記の長時間化を抑制することが可能となっている。
例えば、図6に示す例では、従来の方法であれば1クラスタに含まれる断層画像は9枚でありモーションコントラスト画像は8枚生成される。一方、本実施形態の方法では、9枚の断層画像を3つのクラスタに分割している。そして、3つのクラスタからそれぞれモーションコントラスト画像は2枚生成されるため、合計6枚のモーションコントラスト画像が生成される。すなわち、本実施形態により生成されるモーションコントラスト画像は従来に比べて少なくなる。しかしながら、本実施形態によればクラスタに含まれる断層画像は少なくなるため眼が安定しやすくなりモーションコントラスト画像を安定して取得することが可能となる。また、本実施形態によれば、1クラスタの断層画像の枚数も従来に比べて6枚少ないため再走査にかかる時間も少なくなる。さらに、本実施形態によれば、眼の動きにより一部のクラスタを廃棄しなければならない場合も他のクラスタでモーションコントラスト画像を生成することができるため、従来のように被検眼が安定しない場合にはモーションコントラスト画像がいつまでも取得できなくなるという可能性を低減することが可能である。
(変形例1)
上記の実施形態においては複数(r)回のクラスタ走査を眼底の同一位置で行う場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図5(b)に示すように複数(r)回のうちの各クラスタ走査の位置を副走査方向に(yi1からyirまで)Δy´(Δy´<Δy)だけずらして撮影してもよい。例えば、Δy=10μmで、クラスタ走査を3回(r=3)行う場合に、Δy´=3μmとしてOCTA撮影を行えばよい。
また、図5(c)に示すように各クラスタ走査の位置を主走査方向に(yi1からyirまで)±Δx´(|Δx´|<Δx)だけ交互にずらして撮影しても良い。例えばΔx=10μmで、クラスタ走査を3回(r=3)行う場合に、|Δx´|=5μmとしてOCTA撮影を行えばよい。なお、上記のΔyおよびΔx等の数値は例示であり他の数値としてもよい。また、主走査方向および副走査方向にクラスタ走査の位置を変更することとしてもよい。すなわち、本変形例においては、複数のクラスタ(データセット)のうち異なるデータセットに含まれる断層データは、眼底の断層の深さ方向に直交するXY平面におけるX方向またはY方向の少なくともいずれか一方の方向において異なる位置を走査するように制御された測定光に基づいて得られた断層データとなる。
このようにすれば、より画質のよいモーションコントラスト画像を取得できる可能性がある。
(変形例2)
上記の実施形態では、再走査が行われた場合、再走査が必要と判定された詩信号データの再構成処理は行わず再走査して得られた信号データのみ再構成処理を行う例について説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、再走査が必要と判定された信号データの再構成処理は行うものの、ステップS308において該再走査が必要と判定された信号データのモーションコントラスト値の計算を行わないよう構成しても良い。あるいは、再走査が必要と判定された信号データの再構成処理・モーションコントラスト値の計算は実行するものの、ステップS313−11における合成処理を行わないよう構成することとしてもよい。
[第2の実施形態]
第1の実施形態においては、副走査方向の各位置において複数のクラスタ走査を実行する例について説明したが本実施形態に係る情報処理装置は、同一位置で実行するクラスタ走査の回数を眼部の領域ごとに変更する例について説明する。必要な領域のみ他の領域よりも多くクラスタ走査を実行することで、不要なクラスタ走査を削減しつつ必要な領域に関して高コントラストなモーションコントラスト画像を取得できるようになる。また、不要なクラスタ走査を行わないため、眼が安定しなくなる可能性を低減することができる。従って、モーションコントラスト画像を安定して取得することが可能となる。
本実施形態では、例えば、OCT装置100が黄斑部および視神経乳頭部を含む第1領域に対して所定のクラスタ走査を実行した後、コントラストが低下しやすい第2領域(中心窩を含む黄斑部)などで追加のクラスタ走査を行う。例えば、第2領域は第1領域よりも狭い領域である。情報処理装置101は、第1領域をクラスタ走査した際に得られたモーションコントラスト画像と第2領域をクラスタ走査した際に得られたモーションコントラスト画像とを合成する。この合成処理により高コントラストなモーションコントラスト画像が生成される。
以下、本実施例の詳細について説明する。
本実施形態に係る情報処理装置101を備える情報処理システム10の構成は第1実施形態の場合と同様であるため説明を省略する。また、図8(a)は本実施形態における画像処理の一例を示すフローチャートである。ステップS801、S802、S811、S813以外は第1実施形態の場合と同様であるので説明は省略する。なお、ステップS801〜S814はステップS301〜S314に対応している。
<ステップS801>
画像特徴取得部101−44は、画像取得部101−11が取得した眼部の画像から眼部の画像特徴を検出し、眼底の領域ごとに撮影条件を変更(撮影パラメータを重み付け)する。なお、具体的な画像特徴の検出処理および撮影パラメータの重み付けについては図8(b)に示すステップS801−01〜S801−03を用いて説明する。
<ステップS801−01>
画像取得部101−01は、OCT装置100から被検眼の画像特徴を取得するために必要な眼部の画像を取得する。本実施形態では眼部の画像としてSLO眼底画像を取得する。なおSLO眼底画像に限らず、画像取得部101−01は例えば眼部の断層画像を取得しても良い。
<ステップS801−02>
画像特徴取得部101−44は、ステップS801−01で取得した画像から眼部の画像特徴を取得する。本実施形態では、画像特徴取得部101−44はステップS801−01で取得したSLO眼底画像から眼部の画像特徴として例えば中心窩、網膜血管アーケードおよび視神経乳頭領域の少なくとも1つを取得する。また、画像特徴取得部101−44はSLO眼底画像から網膜動静脈交叉を取得することとしてもよい。眼部の画像特徴の取得方法としては任意の公知の画像処理手法を用いてよく、例えば網膜血管アーケードはSLO眼底画像に対して任意の公知の線強調フィルタを用いることで取得できる。
なお、画像特徴取得部101−44はSLO眼底画像に限らず例えばプレスキャンして得られた断層画像から所定の部位(中心窩や視神経乳頭等)や網膜や脈絡膜を構成する層境界を取得してもよい。任意の公知の画像処理手法を用いて中心窩または視神経乳頭部を検出することが可能である。例えば、画像特徴取得部101−44は、断層画像から可変形状モデル等を用いて内境界膜(ILM)を取得し、該内境界膜の深度方向の位置に基づいて深い順に2つの陥凹部を特定する。そして、画像特徴取得部101−44は最も深度方向に深い陥凹部を視神経乳頭部、2番目に深い陥凹部を中心窩とする。また、層境界の取得方法は可変形状モデルのような任意の公知のセグメンテーション処理を用いて取得することが可能である。
<ステップS801−03>
決定部101−33は、ステップS801−02で取得された眼部の画像特徴に基づいて追加走査方法(追加走査の対象領域及び走査回数)を決定する。
まず、追加走査する対象領域としては例えば以下の(i)〜(iii)が挙げられる。
(i)病変の好発部位
病変の好発部位としては、中心窩無血管領域(FAZ)の境界、中心窩下の網膜外層及び脈絡膜、網膜動静脈交叉部、視神経乳頭部などが挙げられる。また、病変の一例としては毛細血管閉塞または毛細血管瘤等が挙げられる。
(ii)眼底形状が所定の条件を満たす領域
眼底形状が所定の条件を満たす領域としては、例えば網膜や脈絡膜を構成する層の厚みが所定の範囲外にある領域が挙げられる。例えば、眼底の所定の層の厚みが正常値未満となっている部位を眼底形状が所定の条件を満たす領域としてもよい。
(iii)取得済みのモーションコントラストデータが所定の条件を満たす領域
例えば、1回目のクラスタ走査により得られた断層像から生成したモーションコントラストデータに対して計算した指標値(コントラストや血管密度等)が許容値の範囲外であるような領域である。
次に、追加走査の走査回数(1クラスタあたりの走査回数m)の決定方法について説明する。例えば、追加走査の走査回数を以下のように決定する。ここで追加のクラスタ走査に係るrの既定値は1とするが、r≧2であってもよい。
m=((同一位置において取得したいモーションコントラストデータ数)−(1回目のクラスタ走査で取得したモーションコントラストデータ数))/r+1
なお、ここで示した追加走査に係るm及びrはあくまでも例であり、他の値としてもよい。例えばクラスタ走査間で走査回数(m)の値が異なっていても良い。
本実施形態では、例えば、図4(c)の点線部に示すような、各々中心窩を含む3mm×3mmの領域の領域をクラスタ走査する。なお、例示として追加のクラスタ走査における走査回数をm=3、クラスタ走査数r=1に設定する。
上記のような追加のクラスタ走査が行われた場合、図4(c)に示す眼底全体の領域はm=3で走査されているため、図4(c)の点線部の領域に関しては4枚のモーションコントラス画像が取得される。すなわち、クラスタ走査における走査回数が5回の場合に相当するモーションコントラスト画像を取得することが可能となる。
従って、本実施形態によれば、病変の好発部位を含む診断上重要な領域に対してm=5のクラスタ走査が行われ、4枚のモーションコントラストデータに基づいて高コントラストなモーションコントラスト画像が取得される。すなわち、本実施形態に係る情報処理装置101は、眼底における一部の領域に関して他の領域よりも多くのモーションコントラスト画像を取得できる。
なお、本発明はこれに限定されるものではなく、追加走査の対象領域としてOCT装置100が撮影可能な領域であれば任意の領域を指定できる。すなわち、追加走査の対象領域は画像を解析することで自動的に決定されてもよいし、ユーザにより決定されることとしてもよい。
また追加対走査の象領域を複数設定してもよく、該追加走査の対象領域ごとにクラスタ走査における走査回数mまたはクラスタ走査数rの少なくとも一方を異なるように決定しても良い。
<ステップ802>
撮影制御部101−03はOCT装置100にS801で指示された撮影条件に基づいてクラスタ走査、すなわち眼底の同一位置におけるBスキャンをm回繰り返し実行させる。本実施形態では本ステップでの1回目クラスタ走査の対象領域として図4(c)に示すような視神経乳頭部と黄斑部を含む10mm×10mmの領域が設定されている。そのため、OCT装置100は、10mm×10mmの領域においてm=3のクラスタ走査を行う。
2回目のクラスタ走査では、図4(c)の点線部に示すような中心窩を含む3mm×3mmの領域がクラスタ走査の対象領域として設定されているため、OCT装置100は、3mm×3mmの領域においてm=3のクラスタ走査を行う。
<ステップS811>
撮影制御部101−03は略同一位置におけるクラスタ走査の実行回数が所定の回数(r)に達したか否かを判定する。本実施形態では、中心窩を含む3mm×3mmの領域に対してのみr=2とする。該クラスタ走査の実行回数が所定の回数(r)に達していればS812へ、未達であれば追加走査を行うためにS802へ処理を進める。なお、10mm×10mmの領域を一度クラスタ走査した後に3mm×3mmの領域をOCT装置100にクラスタ走査させることとしてもよいが、本発明はこれに限定されない。例えば、10mm×10mmの領域をクラスタ走査している際に副走査方向が3mm×3mmの領域に達した時に3mm×3mmの領域に対して2回目のクラスタ走査をOCT装置100に行わせることとしてもよい。
<ステップS813>
ステップS813の処理はステップS313の処理と基本的には同様であるが、第一実施形態と異なる処理について図7(b)を参照しながら説明する。
なお、図7(b)に記載されている“S313−”と表記されている部分は“S813−”と読み替えるものとする。なお、S813−11以外の処理は第一実施形態の場合と同様であるので、S813−11の処理のみ説明する。
<ステップ813−11>
第二生成部101−43は、第一生成部101−42が生成したモーションコントラストデータを合成する。具体的には、第一生成部101−42が生成したモーションコントラストデータ同士を位置合わせした上で、各画素位置においてモーションコントラスト値の平均値を持つ画像を生成する。なお、ステップS313−11と同様に平均値以外に中央値などを用いることとしてもよい。
本実施形態ではr=2であり、図4(c)に示すような広画角のモーションコントラスト画像と、図4(a)に示すような追加のクラスタ走査により得られた小画角のモーションコントラスト画像が得られている。従って、第二生成部101−43は、両者を合成することにより、中心窩近傍においても図4(b)に示すように毛細血管の描出能の高い、高コントラストな広画角OCTA画像を生成する。すなわち、中心窩を含む3mm×3mmの領域のモーションコントラス画像は他の領域のモーションコントラスト画像に比べてコントラストが高くなる。なお図4(c)では毛細血管の描写が省略されているが、実際には毛細血管も描出されている。
本実施形態では追加走査の回数を固定して撮影する場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、第一生成部101−42により生成されたモーションコントラスト画像を合成する際に評価部101−421がモーションコントラスト画像の所定の指標(例えばコントラスト、血管密度等)値を評価する。情報処理装置101は、該指標値が所定の範囲内にない場合、該指標値が所定の範囲内に収まるまでOCT装置100に追加走査を行わせ、追加走査により得られたモーションコントラストデータも含めて第二生成部101−43がモーションコントラストデータを合成するよう構成してもよい。
以上述べた構成によっても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。更に、本実施形態によれば、クラスタ走査の回数を眼部の領域ごとに変更してモーションコントラスト画像を生成することで、高コントラストなモーションコントラスト画像をより安定して取得することが可能となる。
[その他の実施形態]
以上、実施形態例を詳述したが、開示の技術は例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記録媒体(記憶媒体)等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インタフェース機器、撮像装置、webアプリケーション等)から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
また、本発明の目的は、以下のようにすることによって達成されることはいうまでもない。即ち、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコード(コンピュータプログラム)を記録した記録媒体(または記憶媒体)を、システムあるいは装置に供給する。係る記憶媒体は言うまでもなく、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
101−01 画像取得部
101−42 第一生成部
101−43 第二生成部

Claims (20)

  1. 被検眼の同一位置を同一方向に複数回走査するように制御された測定光に基づいて得られた前記被検眼の断層を示す複数の断層データを含むデータセットであって、互いに同一の断層データを含まない複数のデータセット間からモーションコントラスト画像を生成することなく、前記被検眼の深さ方向の断面を示す少なくとも1のモーションコントラスト画像であって、前記複数のデータセットのそれぞれから少なくとも1のモーションコントラスト画像を生成することにより、前記複数のデータセットに対応する複数のモーションコントラスト画像を生成する第1生成手段と、
    前記複数のモーションコントラスト画像に対応する複数の3次元のモーションコントラスト画像を用いて、1の3次元のモーションコントラスト画像を生成する第2生成手段と、
    前記データセットに含まれる複数の断層データのうち少なくとも1つの断層データを用いて得た層境界に関する情報を用いて、前記被検眼の深さ方向における前記1の3次元のモーションコントラスト画像の一部の範囲を特定し、前記特定された一部の範囲に対応するモーションコントラストのEn−face画像を生成する第3生成手段と、
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 再走査が必要な断層データを判定する判定手段と、
    前記複数のデータセットのうち、前記判定手段により再走査が必要であると判定された断層データが含まれるデータセットを決定する決定手段と、
    前記決定手段により決定されたデータセットに含まれる数の断層データのみを再走査により再取得する再取得手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記断層データの取得の成否を判定する判定手段と、
    前記判定手段により取得失敗と判定された断層像データが含まれるデータセットを決定する決定手段と、を更に備え、
    前記第2生成手段は、前記複数のデータセットのうち、前記決定手段により決定されたデータセット以外のデータセットから得られたモーションコントラスト画像に基づいて前記被検眼の所定位置における断面を示す1のモーションコントラスト画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 前記複数の3次元のモーションコントラスト画像は、前記同一方向に交差する方向における各位置で1のデータセットを1のクラスタとして取得して得た複数のデータセットと、前記同一方向に交差する方向における各位置で1のデータセットを1のクラスタとして再び取得して得た複数のデータセットとを用いて生成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記複数のデータセットのうち異なるデータセットに含まれる断層データは、前記被検眼の断層の深さ方向に直交するXY平面におけるX方向またはY方向の少なくともいずれか一方の方向において異なる位置を走査するように制御された測定光に基づいて得られた断層データであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記複数のデータセットそれぞれに含まれる断層データの数は、データセット間で等しいことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の情報処理装置。
  7. 前記複数のデータセットそれぞれに含まれる断層データの数は2または3であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  8. 前記第1生成手段は、前記判定手段により再走査が必要であると判定された断層データを含まないデータセットからモーションコントラスト画像を生成し、且つ、前記再走査により取得された断層データからなるデータセットからモーションコントラスト画像を生成し、
    前記第2生成手段は、前記複数のモーションコントラスト画像を合成することで、前記1の3次元のモーションコントラスト画像を生成することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  9. 前記第1生成手段は、再走査が必要であると判定された断層データが含まれるデータセットをモーションコントラスト画像の生成に用いないことを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
  10. 前記第2生成手段は、前記複数のモーションコントラスト画像を合成することで、前記1の3次元のモーションコントラスト画像を生成することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  11. 前記第2生成手段は、前記複数のモーションコントラスト画像の間のモーションコントラストに関する統計値を用いて、前記1の3次元のモーションコントラスト画像を生成することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  12. 操作者からの指示により設定された撮像条件を用いて、前記測定光が前記被検眼の同一位置を同一方向に複数回走査することで1回のクラスタ走査とするクラスタ走査を行うように、前記測定光を制御するための撮影制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  13. 異なる時間に前記被検眼を撮影して得た複数の眼底画像を用いて移動量を算出する移動量算出手段を更に備え、
    前記撮影制御手段は、前記算出された移動量を用いて、1のクラスタ走査と次のクラスタ走査との間の走査位置を補正するように、前記測定光を制御することを特徴とする請求項12に記載の情報処理装置。
  14. 前記データセットに含まれる複数の断層データを用いて得た重ね合わせ画像を用いて、前記層境界に関する情報を取得する取得手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  15. 前記データセットに含まれる複数の断層データのいずれかに対応する断層画像であって、代表画像として選択された断層画像を用いて、前記層境界に関する情報を取得する取得手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  16. 前記3次元のモーションコントラスト画像に対応する前記被検眼の第1の領域の一部の領域を、追加走査する第2の領域として決定する決定手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  17. 前記被検眼において前記測定光を走査する走査手段と、前記測定光を照射した前記被検眼からの戻り光と参照光とを合波して得た干渉光を検出する検出手段と、を備えるOCT装置と、
    請求項1乃至16のいずれか1項に記載の情報処理装置と、
    を備えることを特徴とするシステム。
  18. 前記OCT装置は、異なる時間に前記被検眼を撮影して複数の眼底画像を取得するためのSLO光学系の光路と固視灯用の光路とに含まれる一部共通の光路に設けられ、前記一部共通の光路に沿って駆動可能な焦点合わせ用のレンズと、前記一部共通の光路に設けられるSLO走査手段と、を更に備えることを特徴とする請求項17に記載のシステム。
  19. 被検眼の同一位置を同一方向に複数回走査するように制御された測定光に基づいて得られた前記被検眼の断層を示す複数の断層データを含むデータセットであって、互いに同一の断層データを含まない複数のデータセット間からモーションコントラスト画像を生成することなく、前記被検眼の深さ方向の断面を示す少なくとも1のモーションコントラスト画像であって、前記複数のデータセットのそれぞれから少なくとも1のモーションコントラスト画像を生成することにより、前記複数のデータセットに対応する複数のモーションコントラスト画像を生成する第1生成工程と、
    前記複数のモーションコントラスト画像に対応する複数の3次元のモーションコントラスト画像を用いて、1の3次元のモーションコントラスト画像を生成する第2生成工程と、
    前記データセットに含まれる複数の断層データのうち少なくとも1つの断層データを用いて得た層境界に関する情報を用いて、前記被検眼の深さ方向における前記1の3次元のモーションコントラスト画像の一部の範囲を特定し、前記特定された一部の範囲に対応するモーションコントラストのEn−face画像を生成する第3生成工程と、
    を含むことを特徴とする情報処理方法。
  20. 請求項19に記載の情報処理方法の各工程をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
JP2017006977A 2017-01-18 2017-01-18 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム Active JP6866167B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017006977A JP6866167B2 (ja) 2017-01-18 2017-01-18 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
US15/872,647 US10980411B2 (en) 2017-01-18 2018-01-16 Information processing apparatus, information processing method, and storage medium
EP18152041.2A EP3354191B1 (en) 2017-01-18 2018-01-17 Information processing apparatus, information processing method, and program

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017006977A JP6866167B2 (ja) 2017-01-18 2017-01-18 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2018114121A JP2018114121A (ja) 2018-07-26
JP2018114121A5 JP2018114121A5 (ja) 2020-07-16
JP6866167B2 true JP6866167B2 (ja) 2021-04-28

Family

ID=61002882

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017006977A Active JP6866167B2 (ja) 2017-01-18 2017-01-18 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム

Country Status (3)

Country Link
US (1) US10980411B2 (ja)
EP (1) EP3354191B1 (ja)
JP (1) JP6866167B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6949628B2 (ja) * 2017-09-04 2021-10-13 キヤノン株式会社 画像処理装置、光干渉断層撮像装置、画像処理方法、及びプログラム
CN114343566B (zh) * 2021-11-30 2022-11-01 图湃(北京)医疗科技有限公司 一种辅助oct进行扫描的方法、pc终端、存储介质及系统

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7301644B2 (en) * 2004-12-02 2007-11-27 University Of Miami Enhanced optical coherence tomography for anatomical mapping
WO2012170722A2 (en) * 2011-06-07 2012-12-13 California Institute Of Technology Enhanced optical angiography using intensity contrast and phase contrast imaging methods
US8433393B2 (en) * 2011-07-07 2013-04-30 Carl Zeiss Meditec, Inc. Inter-frame complex OCT data analysis techniques
WO2013004801A1 (en) * 2011-07-07 2013-01-10 Carl Zeiss Meditec Ag Improved data acquisition methods for reduced motion artifacts and applications in oct angiography
CN104411233B (zh) * 2012-02-03 2017-08-29 俄勒冈健康科学大学 体内光学流成像
JP6062688B2 (ja) * 2012-08-30 2017-01-18 キヤノン株式会社 眼科装置、眼科装置の制御方法、およびプログラム
JP6217185B2 (ja) * 2013-07-02 2017-10-25 株式会社ニデック 眼科撮影装置及び眼科画像処理プログラム
JP6507615B2 (ja) * 2013-12-13 2019-05-08 株式会社ニデック 光コヒーレンストモグラフィ装置、及びプログラム
JP6520099B2 (ja) * 2014-06-30 2019-05-29 株式会社ニデック 光コヒーレンストモグラフィ装置、及びデータ処理プログラム
US9759544B2 (en) * 2014-08-08 2017-09-12 Carl Zeiss Meditec, Inc. Methods of reducing motion artifacts for optical coherence tomography angiography
JP6598503B2 (ja) * 2015-05-01 2019-10-30 キヤノン株式会社 画像生成装置、画像生成方法及びプログラム
JP6606881B2 (ja) 2015-06-16 2019-11-20 株式会社ニデック Oct信号処理装置、oct信号処理プログラム、およびoct装置
JP6544071B2 (ja) * 2015-06-17 2019-07-17 株式会社ニデック 光コヒーレンストモグラフィ装置、および光コヒーレンストモグラフィ制御プログラム
JP6843125B2 (ja) * 2015-09-24 2021-03-17 カール ツァイス メディテック インコーポレイテッドCarl Zeiss Meditec Inc. 高感度フロー視覚化方法
US10402965B1 (en) * 2015-11-12 2019-09-03 Carl Zeiss Meditec, Inc. Systems and methods for reducing artifacts in OCT angiography images
JP2017158836A (ja) * 2016-03-10 2017-09-14 キヤノン株式会社 眼科装置および撮像方法
JP6703730B2 (ja) * 2016-06-16 2020-06-03 株式会社ニデック 光コヒーレンストモグラフィ装置、および光コヒーレンストモグラフィ制御プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
US10980411B2 (en) 2021-04-20
JP2018114121A (ja) 2018-07-26
EP3354191A1 (en) 2018-08-01
EP3354191B1 (en) 2021-07-28
US20180199806A1 (en) 2018-07-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7250653B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
JP6460618B2 (ja) 光干渉断層撮像装置およびその制御方法
CN104799810B (zh) 光学相干断层成像设备及其控制方法
JP6025349B2 (ja) 画像処理装置、光干渉断層撮像装置、画像処理方法および光干渉断層撮像方法
US9918625B2 (en) Image processing apparatus and control method of image processing apparatus
JP6652281B2 (ja) 光断層撮像装置、その制御方法、及びプログラム
US20120253183A1 (en) Image processing apparatus, ophthalmic apparatus, and ophthalmic system
US10123699B2 (en) Ophthalmologic apparatus and imaging method
JP7090438B2 (ja) 眼科撮影装置、その制御方法、プログラム、及び記録媒体
JP6866167B2 (ja) 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
JP6274728B2 (ja) 光干渉断層撮像装置およびその制御方法
JP6736734B2 (ja) 眼科撮影装置及び眼科情報処理装置
JP5975650B2 (ja) 画像形成方法及び装置
WO2020075719A1 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
US11074694B2 (en) Image processing apparatus, optical coherence tomography apparatus, image processing method, and computer-readable medium
JP6976778B2 (ja) 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
JP2017158867A (ja) 眼科撮影装置
US20210049742A1 (en) Image processing apparatus, image processing method, and non-transitory computer-readable storage medium
JP7246862B2 (ja) 画像処理装置、画像処理装置の制御方法及びプログラム
JP7024240B2 (ja) 眼科システムおよび眼科システム制御プログラム
JP6486427B2 (ja) 光干渉断層撮像装置およびその制御方法
JP2019195381A (ja) 眼科撮影装置及び眼科撮影プログラム
JP7013134B2 (ja) 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
JP7086683B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
JP7446730B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191217

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200525

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201020

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201021

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201106

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210309

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210407

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6866167

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151