JP6862965B2 - 現像装置、画像形成装置、及び画像形成方法 - Google Patents
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Description
二成分系現像方式に使用される粒状キャリアは、キャリア表面へのトナーのスペント防止、キャリア均一表面の形成、表面酸化防止、感湿性低下の防止、現像剤の寿命の延長、感光体のキャリアによるキズあるいは摩耗からの保護、帯電極性の制御または帯電量の調節等を目的として、適当な樹脂材料で被覆等を施すことにより、高耐久性化を図る検討が成されている(例えば、特許文献1〜11)。
しかしながら、市場における更なる高耐久性化への要望は依然として高く、更なる高耐久性化が求められている。
しかし、このようなキャリアは、現像剤として使用する際のキャリア同士あるいはトナーとの摩擦や衝突等により、キャリア被覆層からカーボン、もしくはカーボンを含む樹脂片が脱離し、トナー粒子に付着したり、そのまま現像されたりする。黒トナーを使用した黒文字等の複写画像を形成するときは、この現象はそれほど大きな問題にならないが、カラートナー、特にイエロートナー、もしくは白色トナー、透明トナーと組み合わせた現像剤においては色の濁り(色汚れ)の問題として顕著に現れる。
本発明の現像装置は、キャリアとトナーとを含有する現像剤を収容し、前記現像剤を用いて静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像装置であって、
前記静電潜像担持体に対向し、前記現像剤を搬送する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体に担持された前記現像剤の量を規制する現像剤規制部材と、
を備え、
前記キャリアが、芯材粒子と、前記芯材粒子を被覆する被覆層とを含有し、
前記被覆層が、樹脂と、カーボンブラックと、無機微粒子A及び無機微粒子Bの2種類の無機微粒子とを含有し、
前記被覆層において、前記無機微粒子A及び前記カーボンブラックが前記被覆層の厚み方向に濃度勾配を持って存在し、前記キャリアの表面側に向かうほど、前記無機微粒子Aの濃度が高く、かつ前記カーボンブラックの濃度が低くなり、
前記被覆層における、前記キャリアの表面側の前記被覆層の表面から深さ0.0μm〜0.1μmの範囲において、前記カーボンブラックの体積含有率が、0%以上30%以下であり、
5kHz以上の周波数である交流成分を直流成分に重畳する現像バイアスが、前記現像剤担持体に印加される、ことを特徴とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、以下の知見を得た。 現像剤のキャリアの被覆層中に抵抗調整機能の優れたカーボンブラックを処方しつつも、被覆層において表層に近づくにつれてカーボンブラックを減量させることで、被覆層が削れた際にキャリアから遊離した被覆成分に含まれるカーボンブラックの量を少なくし、その結果、トナーに対する色汚れの発生を抑制できる。
また、カーボンブラックを減量したことによって表層近くの電気抵抗が高くなる懸念に対し、導電性を有する無機微粒子Aをカーボンブラックの量が少ない表層側ほど多くなるように処方することで、表層側もカーボンブラックの濃度が高い深層側と同等の電気抵抗とすることが可能となる。
この技術構想を基に、本発明者らは適切なカーボンブラックの存在比率を検討し、その結果、カーボンブラックはキャリア被覆層の表層から深さ0.0μm〜0.1μmの範囲において、体積で30%程度存在していても、無機微粒子Bの存在によって被覆層削れの速度が抑制されることにより、トナーの色汚染を許容範囲内に抑えることができるとの結論に至った。
そこで、更に鋭意検討を重ねた結果、係るキャリアを使用する際に、現像装置において、現像剤担持体に、周波数5kHz以上の交流成分を直流成分に重畳する現像バイアスを印加することで、キャリア付着の問題を解消できることを見出し、本発明の完成に至った。
前記現像装置は、前記静電潜像担持体に対向し、前記現像剤を搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に担持された前記現像剤の量を規制する現像剤規制部材と、を備える。
前記キャリアは、芯材粒子と、前記芯材粒子を被覆する被覆層とを含有する。
前記被覆層は、樹脂と、カーボンブラックと、無機微粒子A及び無機微粒子Bの2種類の無機微粒子とを含有する。
前記被覆層において、前記無機微粒子A及び前記カーボンブラックは前記被覆層の厚み方向に濃度勾配を持って存在し、前記キャリアの表面側に向かうほど、前記無機微粒子Aの濃度は高く、かつ前記カーボンブラックの濃度は低くなる。
前記被覆層における、前記キャリアの表面側の前記被覆層の表面から深さ0.0μm〜0.1μmの範囲において、前記カーボンブラックの体積含有率は、0%以上30%以下である。
前記現像装置においては、5kHz以上の周波数である交流成分を直流成分に重畳する現像バイアスが、前記現像剤担持体に印加される。前記交流成分の周波数は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、5kHz〜60kHzが挙げられ、5kHz〜10kHzが好ましい。
(1)キャリアの芯材粒子にカーボンブラック、無機微粒子A、及び無機微粒子Bを含有した樹脂溶液を多数回コーティングする手法を取り、後工程ほどカーボンブラックの濃度が低く、無機微粒子Aの濃度が高い樹脂溶液を使用する方法、
(2)複数本のスプレーコートノズルを用い、カーボンブラックを含有させた樹脂溶液をスプレーするノズルと、無機微粒子Aを含有させた樹脂溶液をスプレーするノズルに分け、カーボンブラックを含有させた樹脂溶液のスプレー速度を連続的に低下させつつ、無機微粒子Aを含有させた樹脂溶液のスプレー速度を連続的に上昇させる方法
〔FIB処理条件〕
・加速電圧 2.0kV
・アパーチャ 30μm
・High Current ON
・検出器 SE2, InLens
・導電処理なし
・W.D 5.0mm
・試料傾斜 54°
Thermo Fisher Scientific社製 電子冷却型SDD検出器UltraDry(Φ30mm2)と解析ソフトThermo Fisher Scientific社製 NORAN System6(NSS)を用いて、以下の条件にてSEM観察、及び元素のマッピングを行ない、カーボンブラック及び無機微粒子Aの存在位置、表層付近での断面での専有面積を確認する。
・加速電圧 3.0kV
・アパーチャ 120μm
・High Current ON
・導電処理 Os
・ドリフト補正 有り
・W.D 10.0mm
・測定法 Area Scan
・積算時間 10sec
・積算回数 100回
・試料傾斜 54°
キャリア被覆層の表層付近でのカーボンブラックの体積の占める割合は、表層から深さ0.0μm〜0.1μmに範囲における断面積の3/2乗に対して、カーボンブラックの断面積の3/2乗の割合を計算することにより求める。
無機微粒子Aは、前述のように、濃度勾配によってカーボンブラックが減少した分の抵抗調整機能を担保する役割を担う。そのためには、高い導電能力を持つことが必要である。本発明者らは無機微粒子Aに求められる粉体比抵抗の検討を行なった。その結果、無機微粒子Aの粉体比抵抗は、250Ω・cm以下が好ましく、200Ω・cm以下がより好ましく、100Ω・cm以下が特に好ましいとの結論に至った。無機微粒子Aの粉体比抵抗が200Ω・cmよりも高いと、抵抗調整機能を果たすためには無機微粒子Aを大量に処方しなくてはならないが、その場合、被覆層表面からのこぼれ落ちが発生しやすくなる。抵抗調整機能を担わせた無機微粒子Aが被覆層表面よりこぼれ落ちると、その分キャリア抵抗は上昇することになり、経時において、早い段階にてキャリア抵抗が変化することになり、画像品質の安定性が乏しくなる。
R[Ω・cm]=(2.54/2)2πr/(L−l)
(i)タングステン、インジウム、及びリンの少なくともいずれかの微粒子
(ii)タングステン、インジウム、及びリンの少なくともいずれかの酸化物をドープした酸化スズの微粒子
(iii)タングステン、インジウム、及びリンの少なくともいずれかの酸化物をドープした酸化スズを基体粒子表面に設けた微粒子
前記基体粒子としては、従来既存もしくは新規の材料を用いることが可能であり、例えば酸化アルミニウム、酸化チタン等が挙げられる。
被覆層に無機微粒子Bを処方することで被覆層の削れに対する耐久性を向上させることができる。特にその材質に限定はないが、負帯電トナーを用いた場合、無機微粒子Bに、正帯電性を持つ材料を用いると、長期での帯電付与能力が安定する。特に好例な材料としては、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、ハイドロタルサイトが挙げられる。
h/2≦T≦3h/2 ・・・式(1)
以下、前記現像剤について、説明を加える。
前記現像剤は、キャリアと、トナーとを含有する。
前記現像剤におけるトナーとキャリアとの混合割合としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、キャリアに対するトナーの質量比が1%〜10%であることが好ましい。
前記キャリアは、芯材粒子と、被覆層とを含有する。
前記芯材粒子としては、磁性材料であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電子写真用二成分キャリアとして公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができる。例えば、鉄、コバルト等の強磁性金属;マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄;各種合金や化合物;これらの磁性体を樹脂中に分散させた樹脂粒子等が挙げられる。中でも、環境面への配慮から、Mn系フェライト、Mn−Mg系フェライト、Mn−Mg−Srフェライト等が好ましい。具体的には、MFL−35S、MFL−35HS(パウダーテック社製)、DFC−400M、DFC−410M、SM−350NV(DOWAエレクトロニクス社製)が好適な例として挙げられる。
日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い300倍に拡大したキャリア粒子像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報はインターフェースを介して、例えば、ニレコ社製画像解析装置(Luzex AP)に導入し解析を行い、下記式(1)、及び(2)より算出し得られた値を形状係数SF1、SF2と定義する。
SF1=(L2/A)×(π/4)×100・・・(1)
SF2=(P2/A)×(1/4π)×100・・・(2)
式中、Lは粒子の絶対最大長(外接円の長さ)、Pは粒子の周囲長、Aは粒子の投影面積を示す。
形状係数SF1は粒子の丸さの度合いを示し、形状係数SF2は粒子の凹凸の度合いを示している。円(球形)から離れるとSF1は値が大きくなる。表面の凹凸の起伏が激しくなるとSF2の値が大きくなる。
LASERTEC社製のOPTELICS C130を使用し、対物レンズ50倍の倍率、Resolition0.20μmで画像を取り込んだ後、芯材の頂点部を中心にして観察エリアを10μm×10μmとし、芯材数100個を測定した値を用いる。
前記被覆層は、樹脂と、カーボンブラックと、無機微粒子A及び無機微粒子Bの2種類の無機微粒子とを含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
前記樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリコーン樹脂、アクリル樹脂などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アミノ樹脂としては、特に限定されないが、キャリアの帯電付与能力を向上させることができるため、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂が好ましい。また、適度にキャリアの帯電付与能力を制御する必要がある場合には、メラミン樹脂及び/又はベンゾグアナミン樹脂と、他のアミノ樹脂を併用してもよい。
前記アミノ樹脂と架橋し得るアクリル樹脂としては、ヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基を有するものが好ましく、ヒドロキシル基を有するものがさらに好ましい。これにより、芯材粒子や導電性微粒子との密着性をさらに向上させることができ、導電性微粒子の分散安定性も向上させることができる。このとき、アクリル樹脂は、水酸基価が10mgKOH/g以上であることが好ましく、20mgKOH/g以上がさらに好ましい。
前記シランカップリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロライド、γ−クロルプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロルシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、アリルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、1,3−ジビニルテトラメチルジシラザン、メタクリルオキシエチルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライド等が挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記トナーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、結着樹脂を少なくとも含有し、更に必要に応じて、着色剤、離型剤、帯電制御剤、外添剤などのその他の成分を含有する。
定着ローラにトナー固着防止用オイルを塗布しないオイルレスシステムに適用するために、前記トナーは、離型剤を含有してもよい。このようなトナーは、一般に、フィルミングが発生しやすいが、本発明で使用するキャリアは、フィルミングを抑制することができるため、本発明で使用する現像剤は、長期に亘り、良好な品質を維持することができる。
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリスチレン、ポリp−スチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単独重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は芳香族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記着色剤(顔料又は染料)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ等の黄色顔料;モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK等の橙色顔料;ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B等の赤色顔料;ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等の紫色顔料;コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等の青色顔料;クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ等の緑色顔料;カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物等の黒色顔料、酸化チタン等の白色顔料などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
透明トナーの場合は使用しなくてもよい。
前記離型剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル、パラフィンワックス、アミド系ワックス、多価アルコールワックス、シリコーンワニス、カルナウバワックス、エステルワックスなどが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ニグロシン;炭素数が2〜16のアルキル基を有するアジン系染料(特公昭42−1627号公報参照);C.I.Basic Yello 2(C.I.41000)、C.I.Basic Yello 3、C.I.Basic Red 1(C.I.45160)、C.I.Basic Red 9(C.I.42500)、C.I.Basic Violet 1(C.I.42535)、C.I.Basic Violet 3(C.I.42555)、C.I.Basic Violet 10(C.I.45170)、C.I.Basic Violet 14(C.I.42510)、C.I.Basic Blue 1(C.I.42025)、C.I.Basic Blue 3(C.I.51005)、C.I.Basic Blue 5(C.I.42140)、C.I.Basic Blue 7(C.I.42595)、C.I.Basic Blue 9(C.I.52015)、C.I.Basic Blue 24(C.I.52030)、C.I.Basic Blue25(C.I.52025)、C.I.Basic Blue 26(C.I.44045)、C.I.Basic Green 1(C.I.42040)、C.I.Basic Green 4(C.I.42000)等の塩基性染料;これらの塩基性染料のレーキ顔料;C.I.Solvent Black 8(C.I.26150)、ベンゾイルメチルヘキサデシルアンモニウムクロライド、デシルトリメチルクロライド等の4級アンモニウム塩;ジブチル、ジオクチル等のジアルキルスズ化合物;ジアルキルスズボレート化合物;グアニジン誘導体;アミノ基を有するビニル系ポリマー、アミノ基を有する縮合系ポリマー等のポリアミン樹脂;特公昭41−20153号公報、特公昭43−27596号公報、特公昭44−6397号公報、特公昭45−26478号公報に記載されているモノアゾ染料の金属錯塩;特公昭55−42752号公報、特公昭59−7385号公報に記載されているサルチル酸;ジアルキルサルチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のZn、Al、Co、Cr、Fe等の金属錯体;スルホン化した銅フタロシアニン顔料;有機ホウ素塩類;含フッ素4級アンモニウム塩;カリックスアレン系化合物等が挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、ブラック以外のカラートナーにおいては、白色のサリチル酸誘導体の金属塩等が好ましい。
前記外添剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリカ、酸化チタン、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素、窒化ホウ素等の無機粒子;ソープフリー乳化重合法により得られる平均粒径が0.05μm〜1μmのポリメタクリル酸メチル粒子、ポリスチレン粒子等の樹脂粒子が挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記トナーは、粉砕法、重合法等の公知の方法を用いて製造することができる。例えば、粉砕法を用いてトナーを製造する場合、まず、トナー材料を混練することにより得られる溶融混練物を冷却した後、粉砕し、分級して、母体粒子を作製する。次に、転写性、耐久性をさらに向上させるために、母体粒子に外添剤を添加し、トナーを作製する。
さらに、粉砕された溶融混練物を分級する際には、風力式分級機等を用いることができる。なお、母体粒子の平均粒径が5μm〜20μmとなるように分級することが好ましい。
また、母体粒子に外添剤を添加する際には、ミキサー類を用いて混合攪拌することにより、外添剤が解砕されながら母体粒子の表面に付着する。
前記現像剤担持体としては、静電潜像担持体に対向し、前記現像剤を搬送する部材であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、磁界発生手段を内包し、前記現像剤を表面上に担持して静電潜像担持体に前記トナーを供給する担持体が挙げられ、より具体的には、例えば、ローラ状の現像ローラなどが挙げられる。
前記磁界発生手段の材質としては、例えば、磁石などが挙げられる。
前記磁石としては、例えば、磁性粉と樹脂とを混合したプラスチックマグネットなどが挙げられる。前記磁性粉としては、例えば、Srフェライト、Baフェライトなどが挙げられる。前記樹脂としては、例えば、6PA、12PA等のPA(ポリアミド)系材料、
EEA(エチレン・エチル共重合体)、EVA(エチレン・ビニル共重合体)等のエチレン系高分子、CPE(塩素化ポリエチレン)等の塩素系材料、NBR(アクリロニトリルとブタジエンとのゴム状共重合体)等のゴム材料などが挙げられる。
前記磁界発生手段の形状としては、例えば、棒状などが挙げられる。
前記現像剤規制部材としては、前記現像剤担持体に担持された前記現像剤の量を規制する部材であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、規制ブレードなどが挙げられる。
前記現像剤規制部材の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記現像剤担持体に交流成分を印加する手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、交流電源などが挙げられる。
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、帯電手段と、露光手段と、現像手段とを少なくとも有し、更に必要に応じて、転写手段、定着手段、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段などのその他の手段を有する。
本発明の画像形成方法は、帯電工程と、露光工程と、現像工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて、転写工程、定着工程、除電工程、クリーニング工程、リサイクル工程、制御工程などのその他の工程を含む。
前記露光手段は、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する手段である。
前記現像手段は、前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を、現像剤を用いて現像して、トナー像を形成する手段であって、本発明の前記現像装置である。
前記転写手段は、前記静電潜像担持体上に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する手段である。
前記定着手段は、前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる手段である。
前記露光工程は、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程である。
前記現像工程は、前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を、現像剤を用いて現像して、トナー像を形成する工程であって、本発明の前記現像装置により行われる。
前記転写工程は、前記静電潜像担持体上に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する工程である。
前記定着手段は、前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程である。
なお、本発明において使用される画像形成装置の構成としては、特に限定されるものではなく、同様の機能を有していれば、他の構成を有する画像形成装置を使用することも可能である。
まず、本実施形態に係る画像形成装置の構成及び動作について説明する。
なお、現像装置40の現像剤収容容器41は、撹拌搬送路44、回収搬送路47、供給搬送路49などを形成する壁部材および冷却部材としての放熱リブ41aで形成される。放熱効果を高めるため、現像剤収容容器41の一部を熱伝導性の高いアルミで形成し、電荷の蓄積による本体等への放電を抑えるため、現像剤収容器を電気的に接地した。なお、現像剤収容容器の材質はアルミに限らず、熱伝導性の高い銅など他の材質とすることも可能である。
なお、実施例における各特性について特記しない場合は、本明細書に記載の方法により測定を行っている。
(結着樹脂合成例1)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、イソフタル酸276部、及びジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧下230℃で8時間反応し、さらに10mmHg〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。
一部減圧乾燥し、結着樹脂(B1)を単離した。
−組成物−
・テレフタル酸 :60部
・ドデセニル無水コハク酸 :25部
・無水トリメリット酸 :15部
・ビスフェノールA(2,2)プロピレンオキサイド :70部
・ビスフェノールA(2,2)エチレンオキサイド :50部
上記組成物を、温度計、攪拌器、コンデンサー及び窒素ガス導入管を備えた容量1Lの4つ口丸底フラスコ内に入れ、このフラスコをマントルヒーターにセットし、窒素ガス導入管より窒素ガスを導入してフラスコ内を不活性雰囲気下に保った状態で昇温し、次いで0.05部のジブチルスズオキシドを加えて温度を200℃に保って反応させ[ポリエステル樹脂A]を得た。
温度計、攪拌機、冷却器、及び窒素導入管の付いた反応槽中にビスフェノールAのPO付加物(水酸基価 320mgKOH/g)443部、ジエチレングリコール135部、テレフタル酸422部、及びジブチルチンオキサイド2.5部を入れて、200℃で酸価が10mgKOH/gになるまで反応させて、[ポリエステル樹脂B]を得た。
温度計、攪拌機、冷却器、及び窒素導入管の付いた反応槽中にビスフェノールAのPO付加物(水酸基価 320mgKOH/g)443部、ジエチレングリコール135部、テレフタル酸422部、及びジブチルチンオキサイド2.5部を入れて、230℃で酸価が7mgKOH/gになるまで反応させて、[ポリエステル樹脂C]を得た。
−原材料−
・顔料:C.I.Pigment Yellow 155 :40部
・結着樹脂:ポリエステル樹脂A :60部
・水 :30部
上記原材料をヘンシェルミキサーにて混合し、顔料凝集体中に水が染み込んだ混合物を得た。これをロ−ル表面温度130℃に設定した2本ロールにより45分間混練を行い、パルベライザーで1mmφの大きさに粉砕し、マスターバッチ(M1)を得た。
ビーカー内に、結着樹脂(B1)の酢酸エチル/MEK溶液240部、ペンタエリスリトールテトラベヘネート(融点81℃、溶融粘度25cps)20部、及びマスターバッチ(M1)8部を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーにて12,000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させ、[トナー材料液]を用意した。
次いで、60℃に昇温し、TK式ホモミキサーにて12,000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液を投入し10分間攪拌した。
次いで、この混合液を、攪拌棒、及び温度計付のコルベンに移し、98℃まで昇温して溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、[母体トナー粒子A]を得た。
−トナー構成材料−
・ポリエステル樹脂B・・・・50部
・ポリエステル樹脂C・・・・50部
・カルナバワックス・・・・1部
・カーボンブラック(#44 三菱化学社製)・・・・10部
上記のトナー構成材料を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製のヘンシェル20B)で1,500rpmで3分間混合し、一軸混練機(Buss社製の小型ブス・コ・ニーダー)にて以下の条件で混練を行なった。
・設定温度:入口部100℃
・出口部50℃
・フィード量:2kg/Hr
更に、混練後圧延冷却し、パルペライザーで粉砕し、更に、I式ミル(日本ニューマチック社製IDS−2型にて、平面型衝突板を用い、エアー圧力:6.8atm/cm2、フィード量:0.5kg/hrの条件)にて微粉砕を行い、更に分級を行って(アルピネ社製の132MP)、[母体トナー粒子B]を得た。
カーボンブラック10部を酸化チタン50部に変更したこと以外は、トナー製造例Bと同様にして、[母体トナー粒子C]を得た。
カーボンブラックを処方しないこと以外は、トナー製造例Bと同様にして。[母体トナー粒子D]を得た。
トナー粒径を、コールターエレクトロニクス社製の粒度測定器「コールターカウンターTA2」を用い、アパーチャ径100μmで測定したところ、以下の通りであった。
トナーA:体積平均粒径(Dv)=6.2μm、個数平均粒径(Dn)=5.1μm
トナーB、C、D:体積平均粒径(Dv)=6.9μm、個数平均粒径(Dn)=6.1μm
トナーAの円形度は0.96、トナーB、C、Dの円形度は0.94であった。
(キャリア製造例1)
<樹脂液1−1>
−組成−
・アクリル樹脂溶液(固形分濃度:20%) 400部
・シリコーン樹脂溶液 4,000部
(SR−2410 東レ・ダウコーニング 固形分濃度:20%)
・アミノシラン(固形分濃度:100%) 10部
・カーボン(ケッチェンブラック) 80部
・硫酸バリウム 1,000部
(平均粒径:0.50[μm])
・チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート) 40部
・トルエン 6,000部
−組成−
・アクリル樹脂溶液(固形分濃度:20%) 400部
・シリコーン樹脂溶液 4,000部
(SR−2410 東レ・ダウコーニング 固形分濃度:20%)
・アミノシラン(固形分濃度:100%) 10部
・酸化インジウムドープ酸化スズ(ITO)表面処理アルミナ 800部
(粉体比抵抗:20[Ω・cm])
・硫酸バリウム 1,000部
(平均粒径:0.50[μm])
・チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート) 40部
・トルエン 6,000部
芯材の体積平均粒径の測定は、マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社)のSRAタイプを使用し、0.7μm以上、125μm以下のレンジ設定で行ったものを用いた。
前記被覆層における樹脂部分の平均厚みh(μm)は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、キャリア断面を観察し、芯材表面と粒子との間に存在する樹脂部の厚みhaと、粒子間に存在する樹脂部の厚みhbと、芯材や粒子上の樹脂部の厚みhcとを、キャリア表面に沿って0.2μm間隔で50点測定し、得られた測定値を平均して求めた。
前記芯材表面から被覆層表面までの厚みT(μm)は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、キャリア断面の観察をし、芯材表面から被覆層表面までの厚みTを、キャリア表面に沿って0.2μm間隔で50点測定し、得られた測定値を平均して求めた。
カーボンブラック、及び無機微粒子Aの濃度勾配、並びに、カーボンブラックの体積割合については、本明細書に記載の方法により確認した。概略を説明すると、FIB(集束イオンビーム)にてキャリア表面の被覆層を切断し、断面をSEM(走査型電子顕微鏡)、EDX(エネルギー分散X線分光法)にて観察することで確認した。
キャリアにおける樹脂液1−1に由来する層の厚みを0.36μm、樹脂液1−2に由来する層の厚みを0.04μmとなるように液量を調整して塗布したこと以外は、キャリア製造例1と同様にして、キャリア2を得た。
キャリアにおける樹脂液1−1に由来する層の厚みを0.04μm、樹脂液1−2に由来する層の厚みを0.36μmとなるように液量を調整して塗布したこと以外は、キャリア製造例1と同様にして、キャリア3を得た。
<樹脂液4−2>
−組成−
・アクリル樹脂溶液(固形分濃度:20%) 400部
・シリコーン樹脂溶液 4,000部
(SR−2410 東レ・ダウコーニング 固形分濃度:20%)
・アミノシラン(固形分濃度:100%) 10部
・酸化インジウムドープ酸化スズ(ITO)表面処理アルミナ 400部
(粉体比抵抗:20[Ω・cm])
・カーボン(ケッチェンブラック) 40部
・硫酸バリウム 1,000部
(平均粒径:0.50[μm])
・チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート) 40部
・トルエン 6,000部
<樹脂液5−2>
−組成−
・アクリル樹脂溶液(固形分濃度:20%) 400部
・シリコーン樹脂溶液 4,000部
(SR−2410 東レ・ダウコーニング 固形分濃度:20%)
・アミノシラン(固形分濃度:100%) 10部
・酸化インジウムドープ酸化スズ(ITO)表面処理アルミナ 300部
(粉体比抵抗:20[Ω・cm])
・カーボン(ケッチェンブラック) 50部
・硫酸バリウム 1,000部
(平均粒径:0.50[μm])
・チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート) 40部
・トルエン 6,000部
<樹脂液6>
−組成−
・アクリル樹脂溶液(固形分濃度:20%) 800部
・シリコーン樹脂溶液 8,000部
(SR−2410 東レ・ダウコーニング 固形分濃度:20%)
・アミノシラン(固形分濃度:100%) 20部
・酸化インジウムドープ酸化スズ(ITO)表面処理アルミナ 800部
(粉体比抵抗:20[Ω・cm])
・カーボン(ケッチェンブラック) 80部
・チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート) 40部
・硫酸バリウム 2,000部
(平均粒径:0.50[μm])
・トルエン 12,000部
<樹脂液7−2>
−組成−
・アクリル樹脂溶液(固形分濃度:20%) 400部
・シリコーン樹脂溶液 4,000部
(SR−2410 東レ・ダウコーニング 固形分濃度:20%)
・アミノシラン(固形分濃度:100%) 10部
・酸化リンドープ酸化スズ(PTO)表面処理アルミナ 800部
(粉体比抵抗:190[Ω・cm])
・硫酸バリウム 1,000部
(平均粒径:0.50[μm])
・チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート) 40部
・トルエン 6,000部
<樹脂液8−2>
−組成−
・アクリル樹脂溶液(固形分濃度:20%) 400部
・シリコーン樹脂溶液 4,000部
(SR−2410 東レ・ダウコーニング 固形分濃度:20%)
・アミノシラン(固形分濃度:100%) 10部
・酸化リンドープ酸化スズ表面(PTO)処理アルミナ 1,000部
(粉体比抵抗:210[Ω・cm])
・硫酸バリウム 1,000部
(平均粒径:0.50[μm])
・チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート) 40部
・トルエン 6,000部
<樹脂液9−2>
−組成−
・アクリル樹脂溶液(固形分濃度:20%) 400部
・シリコーン樹脂溶液(固形分濃度:40%) 2,000部
・アミノシラン(固形分濃度:100%) 10部
・酸化タングステンドープ酸化スズ(WTO)表面処理アルミナ 800部
(粉体比抵抗:40[Ω・cm])
・硫酸バリウム 1,000部
(平均粒径:0.50[μm])
・チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート) 40部
・トルエン 6,000部
<樹脂液10−2>
−組成−
・アクリル樹脂溶液(固形分濃度:20%) 400部
・シリコーン樹脂溶液 4,000部
(SR−2410 東レ・ダウコーニング 固形分濃度:20%)
・アミノシラン(固形分濃度:100%) 10部
・酸化スズ表面処理アルミナ 800部
(粉体比抵抗:189[Ω・cm])
・硫酸バリウム 1,000部
(平均粒径:0.50[μm])
・チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート) 40部
・トルエン 6,000部
樹脂液1−1及び樹脂液1−2における硫酸バリウムを、平均粒径0.90μmの硫酸バリウムに変更したこと以外は、キャリア製造例1と同様にして、キャリア11を得た。
樹脂液1−1及び樹脂液1−2における硫酸バリウムを、平均粒径0.20μmの硫酸バリウムに変更したこと以外は、キャリア製造例1と同様にして、キャリア12を得た。
樹脂液1−1及び樹脂液1−2における硫酸バリウムを、酸化亜鉛(平均粒径0.80μm)に変更したこと以外は、キャリア製造例1と同様にして、キャリア13を得た。
樹脂液1−1及び樹脂液1−2における硫酸バリウムを、酸化マグネシウム(平均粒径0.55μm)に変更したこと以外は、キャリア製造例1と同様にしてキャリア14を得た。
樹脂液1−1及び樹脂液1−2における硫酸バリウムを、水酸化マグネシウム(平均粒径0.61μm)に変更したこと以外は、キャリア製造例1と同様にして、キャリア15を得た。
樹脂液1−1及び樹脂液1−2における硫酸バリウムを、ハイドロタルサイト(平均粒径0.58μm)に変更したこと以外は、キャリア製造例1と同様にして、キャリア16を得た。
樹脂液1−1及び樹脂液1−2における硫酸バリウムを、アルミナ(平均粒径0.25μm)に変更したこと以外は、キャリア製造例1と同様にして、キャリア17を得た。
表1において、「表面付近」とは、被覆層表面から深さ0.0μm〜0.1μmの範囲を意味する。
表1において、「平均粒径」は、平均一次粒径を意味する。
トナー製造例で得たトナーAを7部と、キャリア製造例1で得たキャリア1を93部用い、ミキサーで10分攪拌して現像剤1−Aを作製した。
リコー社製 RICOH Pro C7110S(リコー製デジタルカラー複写機・プリンタ複合機)の現像部にAC電圧(周波数8kHz、ピークピーク値800V)を重畳できるように改造した機械に現像剤をセットし、画像面積5%の文字チャート(1文字の大きさが2mm×2mm程度)を10万枚出力し、10万枚画像出力前後での、帯電低下量およびキャリア抵抗変化量をもって耐久性の評価を行った。
なお、改造することにより、直流成分に交流成分を重畳する現像バイアスを現像剤担持体に印加できるようにした。
帯電低下量の測定は以下の方法にて行った。
まず、初期のキャリア93質量%に対しトナー7質量%の割合で混合し摩擦帯電させたサンプルを、一般的なブローオフ法(東芝ケミカル株式会社製、TB−200)にて測定し、この値を初期帯電量とする。次に、画像出力後の現像剤からトナーを前記ブローオフ装置にて除去し、得られたキャリア93質量%に対し新規にトナーを7質量%の割合で混合し、初期のキャリアと同様に摩擦帯電させたサンプルを、初期のキャリアと同様に帯電量測定を行い、初期帯電量との差を帯電低下量とする。帯電低下量の目標値は11.0μC/g以内であることが好ましく、10.0μC/g以内であることがより好ましい。
キャリア抵抗値変化量の測定は以下の方法にて行った。
キャリアを抵抗計測平行電極の電極間(ギャップ2mm)に投入し、DC1000Vを印加して30sec後の抵抗値をハイレジスト計で計測した。得られた値を体積抵抗率に変換した値を初期抵抗値とする。次に、ランニング後の現像剤中のトナーを前記ブローオフ装置にて除去し、得たキャリアに対して前記抵抗測定方法と同様の方法で抵抗測定を行い、得られた値を体積抵抗率に変換し、初期抵抗値との差をキャリア抵抗値変化量とする。キャリア抵抗値変化量の目標値は絶対値で2.2〔Log(Ω・cm)〕以内であることが好ましく、2.0〔Log(Ω・cm)〕以内であることがより好ましい。
リコー社製 RICOH Pro C7110S(リコー製デジタルカラー複写機・プリンタ複合機)の現像部にAC電圧(周波数8kHz、ピークピーク値800V)を重畳できるように改造した機械に現像剤をセットし、画像面積5%の文字チャート(1文字の大きさが2mm×2mm程度)を10万枚出力し、10万枚画像出力前後で、ベタ画像を出力してX−Riteにより測定した。なお、改造することにより、直流成分に交流成分を重畳する現像バイアスを現像剤担持体に印加できるようにした。
測定に関し、具体的には、現像剤をセットし、セット直後の画像をX−Rite(アムテック株式会社製 X−Rite 938 D50)により測定した値(E)と、耐久性評価と同様に10万枚出力後に画像を出力し、その画像をX−Riteにより測定した値(E’)を用いて、次式によりΔEを求め、以下のようにランク付けした。
ΔE=E−E’
E’=10万枚画像出力後
◎ :ΔE≦2
○ :2<ΔE≦5
× :5<ΔE
リコー社製 RICOH Pro C7110S(リコー製デジタルカラー複写機・プリンタ複合機)の現像部にAC電圧(周波数8kHz、ピークピーク値800V)を重畳できるように改造した機械に、現像剤をセットし評価を行った。なお、改造することにより、直流成分に交流成分を重畳する現像バイアスを現像剤担持体に印加できるようにした。
ベタ画像を出力、X−Riteにより画像濃度を測定し、濃度が1.5になるように現像条件(帯電電位、露光電位、現像バイアス)を調整した。
調整した現像条件でハーフトーン画像を作像し、紙上のキャリア付着の個数を数えて評価を実施した。なお、キャリア付着個数は、A3用紙を3枚印刷し平均とした。
〔評価基準〕
○:0〜3個
×:4個以上
トナーとして、トナーB、C、Dを用い、現像剤1−B、1−C、1−Dとしたこと以外は、実施例1と同様にして、評価を行なった。
キャリアとして、キャリア2〜18を用い、現像剤2−A〜18−Aとしたこと以外は、実施例1と同様にして、評価を行なった。
実施例1と同様に、トナーとして、トナー1を用い、現像剤1−Aを用いたが、エッジキャリア付着評価において、ACの周波数を4kHzに変更し評価を実施した。
実施例1と同様に、トナーとして、トナー1を用い、現像剤1−Aを用いたが、エッジキャリア付着評価において、AC電圧を重畳せずに評価を実施した。
<1> キャリアとトナーとを含有する現像剤を収容し、前記現像剤を用いて静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像装置であって、
前記静電潜像担持体に対向し、前記現像剤を搬送する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体に担持された前記現像剤の量を規制する現像剤規制部材と、
を備え、
前記キャリアが、芯材粒子と、前記芯材粒子を被覆する被覆層とを含有し、
前記被覆層が、樹脂と、カーボンブラックと、無機微粒子Aと、無機微粒子Bとを含有し、
前記被覆層において、前記無機微粒子A及び前記カーボンブラックが前記被覆層の厚み方向に濃度勾配を持って存在し、前記キャリアの表面側に向かうほど、前記無機微粒子Aの濃度が高く、かつ前記カーボンブラックの濃度が低くなり、
前記被覆層における、前記キャリアの表面側の前記被覆層の表面から深さ0.0μm〜0.1μmの範囲において、前記カーボンブラックの体積含有率が、0%以上30%以下であり、
5kHz以上の周波数である交流成分を直流成分に重畳する現像バイアスが、前記現像剤担持体に印加される、ことを特徴とする現像装置である。
<2> 前記無機微粒子Aの粉体比抵抗が、200Ω・cm以下である前記<1>に記載の現像装置である。
<3> 前記無機微粒子Aが、以下(i)〜(iii)の少なくともいずれかである前記<1>から<2>のいずれかに記載の現像装置である。
(i)タングステン、インジウム、及びリンの少なくともいずれかの微粒子
(ii)タングステン、インジウム、及びリンの少なくともいずれかの酸化物をドープした酸化スズの微粒子
(iii)タングステン、インジウム、及びリンの少なくともいずれかの酸化物をドープした酸化スズを基体粒子表面に設けた微粒子
<4> 前記無機微粒子Bの平均粒径hと、前記被覆層の平均厚さTとが、以下の式(1)を満たす前記<1>から<3>のいずれかに記載の現像装置である。
h/2≦T≦3h/2 ・・・式(1)
<5> 前記トナーが、カラートナー、白色トナー、及び透明トナーのいずれかである前記<1>から<4>のいずれかに記載の現像装置である。
<6> 前記トナーが、負帯電トナーであり、
前記無機微粒子Bが、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及びハイドロタルサイトの少なくともいずれかの微粒子である前記<1>から<5>のいずれかに記載の現像装置である。
<7> 静電潜像担持体と、
前記静電潜像担持体を帯電させる帯電手段と、
前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する露光手段と、
前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を、現像剤を用いて現像して、トナー像を形成する現像手段と、
を有し、
前記現像手段が、前記<1>から<6>のいずれかに記載の現像装置であることを特徴とする画像形成装置である。
<8> 静電潜像担持体を帯電させる帯電工程と、
前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する露光工程と、
前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を、現像剤を用いて現像して、トナー像を形成する現像工程と、
を有し、
前記現像工程が、前記<1>から<6>のいずれかに記載の現像装置を用いて行われることを特徴とする画像形成方法である。
2 転写ユニット
3 給紙ユニット
4 二次転写装置
5 両面ユニット
6 搬送ベルト
7 定着ユニット
8 排紙ユニット
9 露光ユニット
10 読取装置
11 画像形成ユニット
12 ドラムクリーニングユニット
13 帯電ユニット
14 レジストローラ
15 中間転写ベルト
16 転写対向ローラ
17 二次転写ローラ
18 感光体
20 断熱装置
21 受熱板
22 ヒートパイプ
23 放熱板
24 ダクト
40 現像装置
41 現像剤収容容器
41a 放熱リブ
42 ドクタブレード
43 撹拌スクリュ
43a 撹拌軸部
43b 撹拌羽部
44 撹拌搬送路
45 現像ローラ
46 回収スクリュ
47 回収搬送路
48 供給スクリュ
49 供給搬送路
90 中間転写ベルトクリーニングユニット
133 第一仕切り壁
134 第二仕切り壁
Claims (7)
- キャリアとトナーとを含有する現像剤を収容し、前記現像剤を用いて静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像装置であって、
前記静電潜像担持体に対向し、前記現像剤を搬送する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体に担持された前記現像剤の量を規制する現像剤規制部材と、
を備え、
前記キャリアが、芯材粒子と、前記芯材粒子を被覆する被覆層とを含有し、
前記被覆層が、樹脂と、カーボンブラックと、無機微粒子A及び無機微粒子Bの2種類の無機微粒子とを含有し、
前記無機微粒子Aが、(ii)タングステン、インジウム、及びリンの少なくともいずれかの酸化物をドープした酸化スズの微粒子、及び(iii)タングステン、インジウム、及びリンの少なくともいずれかの酸化物をドープした酸化スズを基体粒子表面に設けた微粒子、の少なくともいずれかであり、
前記被覆層において、前記無機微粒子A及び前記カーボンブラックが前記被覆層の厚み方向に濃度勾配を持って存在し、前記キャリアの表面側に向かうほど、前記無機微粒子Aの濃度が高く、かつ前記カーボンブラックの濃度が低くなり、
前記被覆層における、前記キャリアの表面側の前記被覆層の表面から深さ0.0μm〜0.1μmの範囲において、前記カーボンブラックの体積含有率が、0%以上30%以下であり、
5kHz以上の周波数である交流成分を直流成分に重畳する現像バイアスが、前記現像剤担持体に印加される、ことを特徴とする現像装置。 - 前記無機微粒子Aの粉体比抵抗が、200Ω・cm以下である請求項1に記載の現像装置。
- 前記無機微粒子Bの平均粒径hと、前記被覆層の平均厚さTとが、以下の式(1)を満たす請求項1から2のいずれかに記載の現像装置。
h/2≦T≦3h/2 ・・・式(1) - 前記トナーが、カラートナー、白色トナー、及び透明トナーのいずれかである請求項1から3のいずれかに記載の現像装置。
- 前記トナーが、負帯電トナーであり、
前記無機微粒子Bが、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及びハイドロタルサイトの少なくともいずれかの微粒子である請求項1から4のいずれかに記載の現像装置。 - 静電潜像担持体と、
前記静電潜像担持体を帯電させる帯電手段と、
前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する露光手段と、
前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を、現像剤を用いて現像して、トナー像を形成する現像手段と、
を有し、
前記現像手段が、請求項1から5のいずれかに記載の現像装置であることを特徴とする画像形成装置。 - 静電潜像担持体を帯電させる帯電工程と、
前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する露光工程と、
前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を、現像剤を用いて現像して、トナー像を形成する現像工程と、
を有し、
前記現像工程が、請求項1から5のいずれかに記載の現像装置を用いて行われることを特徴とする画像形成方法。
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