JP6977542B2 - キャリアセット、二成分現像剤セット、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法。 - Google Patents

キャリアセット、二成分現像剤セット、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法。 Download PDF

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Description

本発明は、キャリアセット、二成分現像剤セット、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法に関する。
電子写真方式による画像形成では、光導電性物質等の静電潜像担持体上に静電潜像を形成し、この静電潜像に対して、帯電したトナーを付着させてトナー像を形成した後、トナー像を記録媒体に転写したのち定着し、出力画像となる。前記画像形成は、モノクロからフルカラーへと展開され、近年では特別な機能を持たせた白色トナー及び透明トナーなど用いられるようになるなど、飛躍的に技術革新が進んでいる。
また近年では、プロダクションプリンターのような高速機が多く上梓されるようになり、必要とされる製品寿命がこれまで以上に長くなってきており、キャリアには、長期間トナーへの帯電付与能力が維持することが強く要求されている。そこで、これまでにないアプローチとして、キャリア芯材に被覆される被覆層の膜強度を強くする、そして、前記被覆層に含まれる樹脂中に微粒子を配合するという検討が多くなされている。
更に、前記微粒子に帯電性を付与したものを使用するという考え方が注目されている(例えば、特許文献1)。これまでは、前記樹脂のみでキャリアの帯電性を担保していたことに対し、前記微粒子によって帯電性を担保することで、長時間にわたり一定の帯電性を保持し続けることができるようになった。
本発明は、キャリア及びトナーの飛散がなく、長期に渡って安定した画像品質を得ることができるキャリアセットを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明のキャリアセットは、
磁性を有する第一の芯材粒子、及び前記第一の芯材粒子の表面を被覆する第一の被覆層を有し、前記第一の被覆層に第一の樹脂及び第一の帯電性フィラーを含有する非ブラックトナー用キャリアと、
磁性を有する第二の芯材粒子、及び前記第二の芯材粒子の表面を被覆する第二の被覆層を有し、前記第二の被覆層に第二の樹脂及び第二の帯電性フィラーを含有するブラックトナー用キャリアと、を有するキャリアセットであって、
前記非ブラックトナー用キャリアにおける、前記第一の樹脂の含有量と前記第一の帯電性フィラーの含有量との質量比(第一の帯電性フィラー/第一の樹脂)をA、
前記ブラックトナー用キャリアにおける、前記第二の樹脂の含有量と前記第二の帯電性フィラーの含有量との質量比(第二の帯電性フィラー/第二の樹脂)をBとするとき、
AとBとの関係が、以下の式(1)及び式(2)のいずれかを満たすことを特徴とする。
B/A≧1.5 式(1)
A=0のときB>0 式(2)
本発明によると、キャリア及びトナーの飛散がなく、長期に渡って安定した画像品質を得ることができるキャリアセットを提供することができる。
図1は、本発明に関するプロセスカートリッジの一例を表す図である。 図2は、本発明の画像形成装置の一例を表す図である。
(キャリアセット)
本発明のキャリアセットは、非ブラックトナー用キャリアと、ブラックトナー用キャリアとを有する。
前記非ブラックトナー用キャリアは、第一の芯材粒子、及び前記第一の芯材粒子の表面を被覆する第一の被覆層を少なくとも有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
前記ブラックトナー用キャリアは、第二の芯材粒子、及び前記第二の芯材粒子の表面を被覆する第二の被覆層を少なくとも有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
前記非ブラックトナー用キャリアにおける、前記第一の樹脂の含有量と前記第一の帯電性フィラーの含有量との質量比(第一の帯電性フィラー/第一の樹脂)をA、前記ブラックトナー用キャリアにおける、前記第二の樹脂の含有量と前記第二の帯電性フィラーの含有量との質量比(第二の帯電性フィラー/第二の樹脂)をBとするとき、AとBとの関係が、以下の式(1)及び式(2)のいずれかを満たす。
B/A≧1.5 式(1)
A=0のときB>0 式(2)
フルカラーの電子写真画像形成では、ブラックトナーと何色かのカラートナーを組合せて用いることが行われている。ブラックトナー及びカラートナーのどちらも通常、樹脂と色材とを含み、前記トナーを製造する際には、樹脂は同一の樹脂を用い、色材を代えて製造することが多い。このため、色ごとに色材が異なることが原因となり、色ごとにトナーの帯電能が異なってしまうことがある。特に、安価な原材料であるカーボンブラック等を色材として使用することができるブラックトナーとそれ以外の非ブラックトナー(例えば、クリアトナー、カラートナー、白色トナーなど)とでは、カーボンブラックの電気抵抗が低いことも相まって、帯電能に差が生じることがままある。
画像形成装置全体として考えた際に、色ごと(ステーションごと)に現像部の設計を変えることは、製品の信頼性及びコスト面の点から、よい選択肢ではないため、プロセス制御によってトナーの帯電能の差をカバーしているのが現状である。
色ごとの帯電能の差をなくすために、キャリアの帯電能を色ごとに変えることによって現像剤自体の帯電量を調整して、トナーの帯電能の差をカバーすることが、実際に広く行われている。具体的には、キャリアのコート樹脂中の帯電調整剤の量に差をつけることで、キャリアの帯電能の調整を行うことが多いといわれている。
しかし、帯電調整剤のみでキャリアの帯電能の調整を行うと、印刷枚数が増えキャリアの寿命に近づくにつれ、帯電調整剤での帯電能調整の効果が薄れてきてしまう。具体的には、帯電調整剤での帯電能調整は印刷枚数が少ない初期について効果的であるが、印刷枚数が増えてくると帯電能に差がつかなくなる。
そこで、本発明者らは、コート樹脂中に含まれている帯電性フィラーに着目した。具体的には、帯電能の調整をコート樹脂における前記帯電調整剤の含有量ではなく、コート樹脂における前記帯電性フィラーの量を変えることによって、キャリアの帯電能を調整する。本発明者らは、帯電性フィラーによって帯電調整を行うと、印刷枚数が増えたあとも変わらず帯電調整の効果を発揮し、寿命に至るまで帯電能の差を維持することができる(色ごとによる帯電能の差を少なくできる)ことを見出し、本発明の完成に至った。
<第一の芯材粒子及び第二の芯材粒子>
第一の芯材粒子及び第二の芯材粒子は、同一の種類のものを用いても、異なる種類のものを用いてもよい。
第一の芯材粒子及び第二の芯材粒子としては、磁性を有する芯材粒子であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。前記芯材粒子としては、電子写真用二成分キャリアとして公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、鉄、コバルト等の強磁性金属;マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄;各種合金又は化合物;これらの磁性体を樹脂中に分散させた樹脂粒子などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、環境面への配慮から、Mn系フェライト、Mn−Mg系フェライト、Mn−Mg−Srフェライトが好ましい。
第一の芯材粒子及び第二の芯材粒子は、適宜合成したものを用いてもよく、市販品を用いてもよい。前記市販品としては、具体的には、MFL−35S、MFL−35HS(パウダーテック社製)、DFC−400M、DFC−410M、SM−350NV(DOWAエレクトロニクス社製)などが挙げられる。
第一の芯材粒子及び第二の芯材粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、キャリア付着、及びキャリア飛散防止の点から、20μm以上が好ましい。上限としては、キャリアスジ等の異常画像発生の防止、及び画像品質の低下を防止する観点から、100μm以下のものが好ましく、20μm〜60μmがより好ましい。前記体積平均粒径を前述の数値範囲内とすることで、近年の高画質化に対して、より好適に応えることができる。
なお、前記体積平均粒径は、例えば、マイクロトラック粒度分布計モデルHRA9320−X100(日機装社製)を用いて測定することができる。
前記第一の芯材粒子及び前記第二の芯材粒子の形状係数(SF2)としては、120〜160が好ましい。前記第一の芯材粒子及び前記第二の芯材粒子の算術平均表面粗さ(Ra)としては、0.5μm〜1.0μmが好ましい。芯材形状(SF2及びRa)を規定の範囲とすることで、特に経時での帯電安定性、抵抗安定性に優れたキャリアを得ることができる。この理由の詳細は明らかではないが、芯材形状を規定の範囲とすることで、キャリアが適度な大きさの凹凸形状となり、それによってキャリアにスペントしたトナーを掻きとる効果が得られ、スペントによる帯電低下、抵抗上昇を防ぐことができるためだと考えられる。
前記第一の芯材粒子及び前記第二の芯材粒子のSF2が120以上160以下であると、以下の不具合を防止できる。
・本発明で意図しているような凹凸形状が得られず、真球に近い形状となり、スペント物掻き取り効果が得られなくなる不具合。
・実使用時に現像機内で長期間使用した際、芯材の露出が多くなり過ぎ、初期抵抗値と使用後の抵抗値の変化が大きくなり、静電潜像担持体上のトナーの量、乗り方が変わり画像品質が安定しないという不具合。
形状係数SF1、SF2は以下のものを意味する。形状係数を示すSF1、SF2とは、例えば、日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い300倍に拡大した芯材粒子(前記第一の芯材粒子又は前記第二の芯材粒子)像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報はインターフェースを介して、例えば、ニレコ社製画像解析装置(Luzex AP)に導入し解析を行い、下記式(1)、(2)より算出し得られた値を形状係数SF1、SF2と定義する。
SF1=(L2/A)×(π/4)×100・・・(1)
SF2=(P2/A)×(1/4π)×100・・・(2)
式中、Lは粒子の絶対最大長(外接円の長さ)、Pは粒子の周囲長、Aは粒子の投影面積を示す。
形状係数SF1は粒子の丸さの度合いを示し、形状係数SF2は粒子の凹凸の度合いを示している。円(球形)から離れるとSF1は値が大きくなる。表面の凹凸の起伏が激しくなるとSF2の値が大きくなる。
本発明において算術平均表面粗さRaは以下のものを意味する。LASERTEC社製のOPTELICS C130を使用し、対物レンズ50倍の倍率、Resolition0.20μmで画像を取り込んだ後、芯材粒子(前記第一の芯材粒子又は前記第二の芯材粒子)の頂点部を中心にして観察エリアを10μm×10μmとし、芯材数100個を測定した値を用いた。
<第一の被覆層及び第二の被覆層>
前記第一の被覆層は、第一の樹脂、及び第一の帯電性フィラーを含み、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
前記第二の樹脂層は、第二の樹脂、及び第二の帯電性フィラーを含み、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
前記第一の樹脂及び前記第二の樹脂(以下、これらをまとめて「コート樹脂」と称することもある)は、同じであっても異なっていてもよい。
前記第一の帯電性フィラー及び前記第二の帯電性フィラーは、同じであっても異なっていてもよい。
<<第一の樹脂及び第二の樹脂>>
前記第一の樹脂及び前記第二の樹脂としては、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、またはこれらを併用して使用することができる。これは、アクリル樹脂は接着性が強く脆性が低いので耐磨耗性に非常に優れた性質を持つが、その反面、表面エネルギーが高いため、スペントし易いトナーとの組み合わせでは、トナー成分スペントが蓄積することによる帯電量低下など不具合が生じる場合がある。その場合、表面エネルギーが低いためトナー成分のスペントがし難く、膜削れが生じるためのスペント成分の蓄積が進み難い効果が得られるシリコーン樹脂を併用することで、この問題を解消することができる。しかし、シリコーン樹脂は接着性が弱く脆性が高いことから耐磨耗性が悪いという弱点も有するため、この2種の樹脂の性質をバランス良く得ることが重要であり、これによりスペントがし難く耐摩耗性も有する被覆膜を得ることが可能となる。これは、シリコーン樹脂は表面エネルギーが低いためトナー成分のスペントがし難く、膜削れが生じるためのスペント成分の蓄積が進み難い効果が得られるためである。
−シリコーン樹脂−
本明細書でいうシリコーン樹脂とは、一般的に知られているシリコーン樹脂全てを指し、オルガノシロサン結合のみからなるストレートシリコンや、アルキド、ポリエステル、エポキシ、アクリル、ウレタンなどで変性したシリコーン樹脂などが挙げられるが、これに限るものではない。例えば、市販品としてストレートシリコン樹脂としては、信越化学製のKR271、KR255、KR152、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製のSR2400、SR2406、SR2410等が挙げられる。この場合、シリコーン樹脂単体で用いることも可能であるが、架橋反応する他成分、帯電量調整成分等を同時に用いることも可能である。さらに、変性シリコーン樹脂としては、信越化学製のKR206(アルキド変性)、KR5208(アクリル変性)、ES1001N(エポキシ変性)、KR305(ウレタン変性)、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製のSR2115(エポキシ変性)、SR2110(アルキド変性)などが挙げられる。
また、第一の樹脂及び第二の樹脂としては、少なくとも下記一般式(A)で表されるA部分、及び下記一般式(B)で表されるB部分を含む共重合体を加水分解し、シラノール基を生成して縮合することにより得られる架橋物を含有する樹脂が好ましい。
Figure 0006977542
ただし、前記一般式(A)中、Rは、水素原子及びメチル基のいずれかを表し、Rは、炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、mは、1〜8の整数を表し、Xは、前記共重合体におけるモル比を表し、10mol%〜90mol%を表す。
Figure 0006977542
ただし、前記一般式(B)中、Rは、水素原子及びメチル基のいずれかを表し、Rは、炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、Rは、炭素原子数1〜8のアルキル基及び炭素原子数1〜4のアルコキシ基のいずれかを表し、mは、1〜8の整数を表し、Yは、前記共重合体におけるモル比を表し、10mol%〜90mol%を表す。
前記炭素原子数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基などが挙げられる。
前記炭素原子数1〜8のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基などが挙げられる。
前記炭素原子数1〜4のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。
理由については明らかになっていないが、この樹脂をシリコーン樹脂と併用させることで帯電能力を調整することができる。本発明は、経時での帯電能力の安定的な保証がキーポイントのひとつであるため、第一の被覆層及び第二の被覆層が担保する帯電能力としても重要である。
またこの樹脂を用いることにより、キャリア抵抗上昇を抑制し経時での抵抗の安定的な保証につながるほか、トナーとのスペントを抑制する効果が非常に高くなる。これらの樹脂は単独で使用してもよいが、上記の理由に加え、硬化の観点から複数の樹脂を併用することが望ましい。
−アクリル樹脂−
本明細書でいうアクリル樹脂とは、アクリル成分を有する樹脂全てを指し、特に限定するものではない。また、アクリル樹脂単体で用いることも可能であるが、架橋反応する他成分を少なくとも1つ以上同時に用いることも可能である。ここでいう架橋反応する他成分とは、例えばアミノ樹脂、酸性触媒などが挙げられるが、これに限るものではない。ここでいうアミノ樹脂とはグアナミン、メラミン樹脂等を指すが、これらに限るものではない。また、ここでいう酸性触媒とは、触媒作用を持つもの全てを用いることができる。例えば、完全アルキル化型、メチロール基型、イミノ基型、メチロール/イミノ基型等の反応性基を有するものであるが、これらに限るものではない。
また、被覆層(第一の被覆層及び第二の被覆層)は、アクリル樹脂とアミノ樹脂の架橋物を含有することがさらに好ましい。これにより、適度な弾性を維持したまま、被覆層同士の融着を抑制することができる。
アミノ樹脂としては、特に限定されないが、キャリアの帯電付与能力を向上させることができるため、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂が好ましい。また、適度にキャリアの帯電付与能力を制御する必要がある場合には、メラミン樹脂及び/又はベンゾグアナミン樹脂と、他のアミノ樹脂を併用してもよい。
アミノ樹脂と架橋し得るアクリル樹脂としては、ヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基を有するものが好ましく、ヒドロキシル基を有するものがさらに好ましい。これにより、芯材粒子や導電性微粒子との密着性をさらに向上させることができ、導電性微粒子の分散安定性も向上させることができる。このとき、アクリル樹脂は、水酸基価が10mgKOH/g以上であることが好ましく、20mgKOH/g以上がさらに好ましい。
−シランカップリング剤−
本発明において、被覆層(第一の被覆層及び第二の被覆層)は、シランカップリング剤を含有することが好ましい。これにより、導電性微粒子を安定に分散させることができる。
シランカップリング剤としては、特に限定されないが、例えば、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロライド、γ−クロルプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロルシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、アリルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、1,3−ジビニルテトラメチルジシラザン、メタクリルオキシエチルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
シランカップリング剤は、適宜合成しても、市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、AY43−059、SR6020、SZ6023、SH6026、SZ6032、SZ6050、AY43−310M、SZ6030、SH6040、AY43−026、AY43−031、sh6062、Z−6911、sz6300、sz6075、sz6079、sz6083、sz6070、sz6072、Z−6721、AY43−004、Z−6187、AY43−021、AY43−043、AY43−040、AY43−047、Z−6265、AY43−204M、AY43−048、Z−6403、AY43−206M、AY43−206E、Z6341、AY43−210MC、AY43−083、AY43−101、AY43−013、AY43−158E、Z−6920、Z−6940(東レ・シリコーン社製)などが挙げられる。
シランカップリング剤の添加量としては、シリコーン樹脂に対して、0.1質量%〜10質量%が好ましい。シランカップリング剤の添加量が、0.1質量%〜10質量%であると、以下の不具合を防止できる。
・芯材粒子や導電性微粒子とシリコーン樹脂の接着性が低下して、長期間の使用中に被覆層が脱落する不具合。
・長期間の使用中にトナーのフィルミングが発生する不具合。
−重縮合触媒−
前記シランカップリング剤を使用する際には、縮重合触媒を使用することが好ましい。
縮重合触媒としては、例えば、チタン系触媒、スズ系触媒、ジルコニウム系触媒、アルミニウム系触媒などが挙げられる。
これら各種触媒のうち、優れた結果をもたらすチタン系触媒の中でも、特にチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)が触媒として最も好ましい。これは、シラノール基の縮合反応を促進する効果が大きく、且つ触媒が失活しにくいためであると考えられる。
<<第一の帯電性フィラー及び第二の帯電性フィラー>>
前記第一の帯電性フィラー及び前記第二の帯電性フィラーとしては、例えば、硫酸バリウム、酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、チタン酸バリウム、ハイドロタルサイトなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、硫酸バリウム、チタン酸バリウムなどのバリウム化合物が好ましく、硫酸バリウムがより好ましい。
前記第一の帯電性フィラー及び前記第二の帯電性フィラーとして、硫酸バリウムを用いることにより、以下の利点が得られる。
・電気抵抗が高く、帯電能も高いため、被覆層中に配合することで、効率よくトナーを帯電させられる点。
・白色であるため、被覆層中から硫酸バリウムが脱離し、トナーと混合した場合でも、トナーの色味に影響を与えることがない点。
前記第一の帯電性フィラーの含有量としては、前記非ブラックトナー用キャリア全体に対して、3質量%から12質量%が好ましく、5質量%から10質量%がより好ましい。
前記第二帯電性フィラーの含有量としては、前記ブラックトナー用キャリア全体に対して、3質量%から12質量%が好ましく、5質量%から10質量%がより好ましい。
前記第一の帯電性フィラーの含有量及び前記第二の帯電性フィラーの含有量が、3質量%から12質量%の範囲であると、以下の利点がある。
・被覆層中にフィラーが存在することでコート膜の強度が上がり、印刷枚数が増えてもコート膜削れが進行しにくく、キャリアの寿命が長くなる。
・コート樹脂がフィラーを確実に包埋できるため、期待される帯電性フィラーの働きを確実に発揮させることができるようになる。
また、前記第一の帯電性フィラーの含有量及び前記第二の帯電性フィラーの含有量が、5質量%から10質量%であると、被覆層の強度を担保しつつ、樹脂によってフィラーを確実に包埋できる。これは、キャリアの帯電調整能をより良好に発揮したうえで、寿命にも有利であるというバランスがよい量であり、より画像品質の向上につながるという利点が更に得られる。
被覆層中の第一の帯電性フィラー及び第二の帯電性フィラーの含有量の確認は、非ブラックトナー用キャリア、及びブラックトナー用キャリアのそれぞれについて、公知の方法で行うことができる。確認方法についての以下の具体的な説明においては、「キャリア」は、非ブラックトナー用キャリア及びブラックトナー用キャリアの両方の場合を指す。
例えば、XPSを用いてキャリア表面の帯電性フィラー量を分析することで、キャリア種間の帯電性フィラー量の比を得ることができ、同時に帯電性フィラーの種類を特定することができる。以下に一例を示す。
XPSの分析は、AXIS/ULYRA(島津/KRATOS製)にて実施した。ビーム照射領域は、おおよそ900μm×600μm程度で、キャリア25個×17の範囲の検出している。また、侵入深さは0〜10nmであり、キャリア表面付近の情報を検出している。
具体的な測定方法は、測定モード:Electrostatic、励起源:モノクローム(Al)、検知方式:スペクトルモード、マグネットレンズ:OFFにて実施する。まず、広域スキャンによって検出元素を特定し、その次に、検出元素毎にナロースキャンにてピークを検出させた。その後、付属のピーク解析ソフトにて全検出元素に対する各元素のatomic%を算出し、帯電性フィラーの存在量を計算する。
また別の方法として、被覆層を溶剤で溶出させ、その残渣から帯電性フィラーを回収する方法が挙げられる。以下に一例を示す。
適量のキャリアを容器にとり、クロロホルムを注ぐ。局排下にてマグネチックスターラーを用い1時間キャリアをクロロホルム中で攪拌する。次に、目開き20μmのメッシュを用い溶剤と残渣を濾す。この時点でキャリアの芯材と被覆層溶液(樹脂、帯電性フィラー、及びクロロホルムの混合物)に分けることができる。さらに、目開き500nmのフィルターを用いてコート膜溶液を濾す。この時点でフィルターに帯電性フィラーが残るため、フィルターの重量を測定することで被覆層中の帯電性フィラーの存在量を確認することができる。メッシュやフィルターの目開きは、使用するキャリアに合わせて適宜変更してもよい。
<<その他の成分>>
前記第一の被覆層及び前記第二の被覆層に含有されるその他の成分としては、導電性フィラーなど、通常、被覆層に用いられるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。前記第一の被覆層におけるその他の成分と前記第二の被覆層におけるその他の成分とは、同じであっても異なっていてもよい。
本発明のキャリアセットにおいて、前記非ブラックトナー用キャリアにおける、第一の樹脂の含有量と第一の帯電性フィラーの含有量との質量比(第一の帯電性フィラー/第一の樹脂)の値をA、前記ブラックトナー用キャリアにおける、第二の樹脂の含有量と第二の帯電性フィラーの含有量との質量比(第二の帯電性フィラー/第二の樹脂)の値をBとする。
B/Aの値としては、1.5以上であり、2.0以上が好ましい。B/Aの値が、1.5未満であると、ブラックトナー用キャリアの帯電性フィラーの配合量が非ブラックトナー用キャリアの帯電性フィラーの配合量より十分に多くないことを示す。このため、ブラック現像剤の帯電量が不足してしまい、画像濃度が出ずに淡くなってしまうという不具合が発生する。なお、B/Aの値が2.0より大きいと、非ブラックトナー用キャリアとブラックトナー用キャリアとに含有される帯電性フィラーの量の差が明確になるため、画像品質が更によくなる。なお、B/Aの上限値としては、2.5が好ましい。
A=0のときは、Bは0より大きく、3より大きいことが好ましい。
また、A=B=0の場合、ブラックトナー用キャリアと非ブラックトナー用キャリアとの間に帯電能の差をつけることができないため、ブラックトナーが淡くなる、又は非ブラックトナーが濃くなるため、良好な画像品質が達成できない。
(二成分現像剤セット、補給用二成分現像剤セット)
本発明の二成分現像剤セットは、第一の現像剤と第二の現像剤とを有する。
前記第一の現像剤は、非ブラックトナー用キャリア、及び非ブラックトナーを含み、更に必要に応じてその他の成分を含む。
前記第二の現像剤は、ブラックトナー用キャリア、及びブラックトナーを含み、更に必要に応じてその他の成分を含む。
非ブラックトナー用キャリア、及びブラックトナー用キャリアについては、それぞれ前述のものを用いることができる。
<非ブラックトナー>
前記非ブラックトナーは、結着樹脂を少なくとも含有し、更に必要に応じて、着色剤、帯電制御剤、離型剤などのその他の成分を含む。
前記非ブラックトナーは、クリアトナー、白色トナー、及びカラートナーのいずれであってもよい。
前記クリアトナーは、着色剤を含有しないトナーである。
前記白色トナーとは、白色の着色剤を含有するトナーである。
前記カラートナーとしては、例えば、シアントナー、イエロートナー、マゼンタトナー、蛍光トナーなどが挙げられる。
定着ローラにトナー固着防止用オイルを塗布しないオイルレスシステムに適用するために、前記非ブラックトナーは、離型剤を含有してもよい。
このような非ブラックトナーは、一般に、フィルミングが発生しやすいが、本発明のキャリアは、フィルミングを抑制することができるため、本発明の二成分現像剤セットは、長期に亘り、良好な品質を維持することができる。
前記非ブラックトナーは、粉砕法、重合法等の公知の方法を用いて製造することができる。例えば、粉砕法を用いてトナーを製造する場合、まず、トナー材料を混練することにより得られる溶融混練物を冷却した後、粉砕し、分級して、母体粒子を作製する。次に、転写性、耐久性をさらに向上させるために、母体粒子に外添剤を添加し、トナーを作製する。
このとき、トナー材料を混練する装置としては、特に限定されないが、バッチ式の2本ロール;バンバリーミキサー;KTK型2軸押出し機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出し機(東芝機械社製)、2軸押出し機(KCK社製)、PCM型2軸押出し機(池貝鉄工社製)、KEX型2軸押出し機(栗本鉄工所社製)等の連続式の2軸押出し機;コ・ニーダ(ブッス社製)等の連続式の1軸混練機等が挙げられる。
また、冷却した溶融混練物を粉砕する際には、ハンマーミル、ロートプレックス等を用いて粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕機、機械式の微粉砕機等を用いて微粉砕することができる。なお、平均粒径が3μm〜15μmとなるように粉砕することが好ましい。
さらに、粉砕された溶融混練物を分級する際には、風力式分級機等を用いることができる。なお、母体粒子の平均粒径が5μm〜20μmとなるように分級することが好ましい。
また、母体粒子に外添剤を添加する際には、ミキサー類を用いて混合攪拌することにより、外添剤が解砕されながら母体粒子の表面に付着する。
<<結着樹脂>>
前記結着樹脂としては、特に限定されないが、ポリスチレン、ポリp−スチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単独重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は芳香族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
圧力定着用の前記結着樹脂としては、特に限定されないが、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等のポリオレフィン;エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂等のオレフィン共重合体;エポキシ樹脂、ポリエステル、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、マレイン酸変性フェノール樹脂、フェノール変性テルペン樹脂等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
<<その他の成分>>
前記その他の成分としては、例えば、着色剤、離型剤、帯電制御剤、外添剤などが挙げられる。
−着色剤−
前記 着色剤(顔料又は染料)としては、特に限定されないが、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ等の黄色顔料;モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK等の橙色顔料;ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B等の赤色顔料;ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等の紫色顔料;コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等の青色顔料;クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ等の緑色顔料;酸化チタン等の白色顔料等が挙げられ、二種以上を併用してもよい。
−離型剤−
前記離型剤としては、特に限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル、パラフィンワックス、アミド系ワックス、多価アルコールワックス、シリコーンワニス、カルナウバワックス、エステルワックス等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
−帯電制御剤−
前記帯電制御剤としては、特に限定されないが、ニグロシン;炭素数が2〜16のアルキル基を有するアジン系染料(特公昭42−1627号公報参照);C.I.Basic Yello 2(C.I.41000)、C.I.Basic Yello 3、C.I.Basic Red 1(C.I.45160)、C.I.Basic Red 9(C.I.42500)、C.I.Basic Violet 1(C.I.42535)、C.I.Basic Violet 3(C.I.42555)、C.I.Basic Violet 10(C.I.45170)、C.I.Basic Violet 14(C.I.42510)、C.I.Basic Blue 1(C.I.42025)、C.I.Basic Blue 3(C.I.51005)、C.I.Basic Blue 5(C.I.42140)、C.I.Basic Blue 7(C.I.42595)、C.I.Basic Blue 9(C.I.52015)、C.I.Basic Blue 24(C.I.52030)、C.I.Basic Blue25(C.I.52025)、C.I.Basic Blue 26(C.I.44045)、C.I.Basic Green 1(C.I.42040)、C.I.Basic Green 4(C.I.42000)等の塩基性染料;これらの塩基性染料のレーキ顔料;C.I.Solvent Black 8(C.I.26150)、ベンゾイルメチルヘキサデシルアンモニウムクロライド、デシルトリメチルクロライド等の4級アンモニウム塩;ジブチル、ジオクチル等のジアルキルスズ化合物;ジアルキルスズボレート化合物;グアニジン誘導体;アミノ基を有するビニル系ポリマー、アミノ基を有する縮合系ポリマー等のポリアミン樹脂;特公昭41−20153号公報、特公昭43−27596号公報、特公昭44−6397号公報、特公昭45−26478号公報に記載されているモノアゾ染料の金属錯塩;特公昭55−42752号公報、特公昭59−7385号公報に記載されているサルチル酸;ジアルキルサルチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のZn、Al、Co、Cr、Fe等の金属錯体;スルホン化した銅フタロシアニン顔料;有機ホウ素塩類;含フッ素4級アンモニウム塩;カリックスアレン系化合物等が挙げられるが、二種以上併用してもよい。なお、非ブラックトナーにおいては、白色のサリチル酸誘導体の金属塩等が好ましい。
−外添剤−
前記外添剤としては、特に限定されないが、シリカ、酸化チタン、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素、窒化ホウ素等の無機粒子;ソープフリー乳化重合法により得られる平均粒径が0.05μm〜1μmのポリメタクリル酸メチル粒子、ポリスチレン粒子等の樹脂粒子が挙げられ、二種以上併用してもよい。これらの中でも、表面が疎水化処理されているシリカ、酸化チタン等の金属酸化物粒子が好ましい。さらに、疎水化処理されているシリカ及び疎水化処理されている酸化チタンを併用し、疎水化処理されているシリカよりも疎水化処理されている酸化チタンの添加量を多くすることにより、湿度に対する帯電安定性に優れるトナーが得られる。
前記第一の現像剤としては、前記非ブラックトナー用キャリア1質量部に対して、トナーを2質量部〜50質量部含有することが好ましい。
<ブラックトナー>
前記ブラックトナーは、結着樹脂を少なくとも含有し、更に必要に応じて、着色剤、帯電制御剤、離型剤などのその他の成分を含む。
前記結着樹脂、及びその他の成分については、非ブラックトナーに用いるものと同じものを用いることができる。
−着色剤−
前記着色剤としては、通常のブラックトナーに使用されるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記第二の現像剤としては、前記ブラックトナー用キャリア1質量部に対して、トナーを2質量部〜50質量部含有することが好ましい。
前記第一の現像剤及び前記第二の現像剤のキャリアとトナーとの割合は、同じであっても異なっていてもよい。
本発明の現像剤セットは、補給用現像剤セットとしても用いることができる。前記補給用現像剤セットは、第一の補給用現像剤と、第二の補給用現像剤とを有する。
前記第一の補給用現像剤及び前記第二の補給用現像剤は、それぞれ前述の第一の現像剤及び第二の現像剤を用いることができる。
(プロセスカートリッジ)
本発明に関するプロセスカートリッジは、静電潜像担持体と、前記静電潜像担持体の表面を帯電させる帯電部材と、前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を上述した本発明の現像剤セットを用いて現像する現像部と、前記静電潜像担持体をクリーニングするクリーニング部材と、が一体に支持されるように形成される。
本発明に関するプロセスカートリッジの実施形態について、図1を用いて説明する。
図1に示されるように、プロセスカートリッジ10は、静電潜像担持体11、該静電潜像担持体を帯電する帯電装置12、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を本発明の現像剤セットを用いて現像してトナー像を形成する現像装置13、及び該静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写した後、該静電潜像担持体上に残留したトナーを除去するクリーニング装置14を有し、複写機、プリンタ等の画像形成装置の本体に対して着脱可能である。
(画像形成装置及び画像形成方法)
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、前記静電像担持体を帯電させる帯電手段と、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、上述した本発明の現像剤セットを用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着手段と、を有し、更に必要に応じてクリーニング手段などの適宜選択したその他の手段を有する。
前記トナー像を形成する手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、磁気ブラシが形成された現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する手段が好ましい。
本発明の画像形成方法は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程と、前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、上述した本発明の現像剤セットを用いて現像してトナー像を形成する工程と、前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する工程と、前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程と、を有し、更に必要に応じてクリーニング工程などの適宜選択したその他の手段を有する。
前記トナー像を形成する工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、磁気ブラシが形成された現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する工程が好ましい。
本発明の画像形成装置の実施形態について、図2を用いて説明する。
図2に示されるように、まず、静電潜像担持体20が所定の周速度で回転駆動され、帯電装置32により、静電潜像担持体20の周面が正又は負の所定電位に均一に帯電される。次に、露光装置33により静電潜像担持体20の周面が露光され、静電潜像が順次形成される。更に、静電潜像担持体20の周面に形成された静電潜像は、現像装置40により、本発明の現像剤セット及び補給用現像剤セットの少なくともいずれかを用いて現像され、トナー像が形成される。次に、静電潜像担持体20の周面に形成されたトナー像は、静電潜像担持体20の回転と同期され、給紙部から静電潜像担持体20と転写装置50との間に給紙された転写紙に、順次転写される。更に、トナー像が転写された転写紙は、静電潜像担持体20の周面から分離されて定着装置に導入されて定着された後、複写物(コピー)として、画像形成装置100の外部へプリントアウトされる。一方、トナー像が転写された後の静電潜像担持体20の表面は、クリーニング装置60により、残留したトナーが除去されて清浄化された後、除電装置70により除電され、繰り返し画像形成に使用される。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。ただし、「部」は、特に明示しない限り「質量部」を表す。
<キャリアの作製>
<<帯電性フィラー>>
帯電性フィラーとして、以下のものを用いた。
帯電性フィラー1:硫酸バリウム(体積平均粒径:550nm)
帯電性フィラー2:アルミナ(体積平均粒径:600nm)
帯電性フィラー3:水酸化マグネシウム(体積平均粒径:800nm)
帯電性フィラー4:酸化亜鉛(体積平均粒径:600nm)
帯電性フィラー5:チタン酸バリウム(体積平均粒径:450nm)
<<導電性フィラー>>
キャリアの抵抗調整剤としての役割を担う導電性フィラーとしては、タングステンドープ酸化スズ(体積平均粒径:350nm)を用いた。
<<樹脂液1−A>>
・アクリル樹脂溶液(固形分濃度:20質量%) 20質量部
・シリコーン樹脂溶液(固形分40質量%) 200質量部
・アミノシラン(固形分濃度:100質量%) 1質量部
・帯電性フィラー1 300質量部
・タングステンドープ酸化スズ 100質量部
・トルエン 6,000質量部
以上の各材料をホモミキサーにて10分間分散し、樹脂液1−Aを得た。
<キャリア1−Aの作製>
芯材粒子として、体積平均粒径35μmのMnMgSrフェライトを用いた。芯材粒子3,800質量部に、樹脂液1−Aを厚みが0.4μmとなるようにスピラコーター(岡田精工社製)により、60℃で25g/minの割合で芯材表面に塗布し、その後乾燥させ、キャリアを得た。層厚の調整は、液量によって行った。
得られたキャリアを、電気炉中にて230℃で1時間放置して焼成し、冷却後に目開き100μmの篩を用いて解砕して、キャリア1−Aを得た。
なお、芯材粒子の体積平均粒径の測定は、マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社)のSRAタイプを使用し、0.7μm以上、125μm以下のレンジ設定で行ったものを用いた。
また、用いた樹脂溶液の固形分は全てキャリア芯材に付着した。
<キャリア1−B〜キャリア15の作製>
キャリア1−Aの作製において、下記表1に示す組成の樹脂液にそれぞれ代えて、キャリア1−B〜キャリア15を作製した。表1中の数値の単位は、特に明示されていないものは、「質量部」である。
Figure 0006977542
<トナーの作製>
<<結着樹脂合成例1>>
冷却管、攪拌機、及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、イソフタル酸276部、及びジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧下230℃で8時間反応させた後、10mmHg〜15mmHgの減圧下で5時間反応させた後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応させた。
次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチルに溶解させたイソフォロンジイソシアネート188部を入れ、2時間反応を行い、イソシアネート含有プレポリマー(P1)を得た。
得られたイソシアネート含有プレポリマー(P1)267部とイソホロンジアミン14部とを50℃で2時間反応させ、重量平均分子量64,000のウレア変性ポリエステル(U1)を得た。
上記のウレア変性ポリエステル(U1)の合成と同様にして、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、テレフタル酸276部、及びジブチルチンオキサイド2部を常圧下230℃で8時間反応させた後、10mmHg〜15mmHgの減圧下で5時間反応して、ピーク分子量5,000の変性されていないポリエステル(E1)を得た。
ウレア変性ポリエステル(U1)200部と変性されていないポリエステル(E1)800部とを、酢酸エチル/MEK(1/1)混合溶剤2,000部に溶解、混合し、結着樹脂(B1)の酢酸エチル/MEK溶液を得た。
一部減圧乾燥し、結着樹脂(B1)を単離した。
<<ポリエステル樹脂の作製>>
テレフタル酸:60部
ドデセニル無水コハク酸:25部
無水トリメリット酸:15部
ビスフェノールA(2,2)プロピレンオキサイド:70部
ビスフェノールA(2,2)エチレンオキサイド:50部
上記組成物を、温度計、攪拌器、コンデンサー、及び窒素ガス導入管を備えた容量1Lの4つ口丸底フラスコ内に入れ、このフラスコをマントルヒーターにセットし、窒素ガス導入管より窒素ガスを導入してフラスコ内を不活性雰囲気下に保った状態で昇温し、次いで、0.05gのジブチルスズオキシドを加えて温度を200℃に保って反応させ、ポリエステル樹脂1を得た。
<<マスターバッチ作成例1>>
顔料(C.I.Pigment Yellow 155):40部
結着樹脂(ポリエステル樹脂1):60部
水:30部
上記原材料をヘンシェルミキサーにて混合し、顔料凝集体中に水が染み込んだ混合物を得た。これをロ−ル表面温度130℃に設定した2本ロールにより45分間混練を行い、パルベライザーで1mmφの大きさに粉砕し、 マスターバッチ1(M1)を得た。
<非ブラックトナー(トナー1)作製>
ビーカー内に結着樹脂(B1)の酢酸エチル/MEK溶液240部、ペンタエリスリトールテトラベヘネート(融点81℃、溶融粘度25cps)20部、マスターバッチ1(M1)8部を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーにて12,000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させ、トナー材料液を用意した。
ビーカー内にイオン交換水706部、ハイドロキシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スーパタイト10)294部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を入れ均一に溶解した。
ついで60℃に昇温し、TK式ホモミキサーにて12,000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液を投入し10分間攪拌した。
ついでこの混合液を攪拌棒および温度計付のコルベンに移し、98℃まで昇温して溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、母体トナー粒子1を得た。
母体トナー粒子1が100部に対し、疎水性シリカ1.0部と、疎水化酸化チタン1.0部とをヘンシェルミキサーにて混合して、トナー1を得た。
得られたトナー1の粒径を、粒度測定器(コールターカウンターTA2、コールターエレクトロニクス社製)を用い、アパーチャ径100μmで測定した。トナー1は、体積平均粒径(Dv)=6.2μm、個数平均粒径(Dn)=5.1μmであった。
トナー1の円形度を、フロー式粒子像分析装置(FPIA−1000、東亜医用電子株式会社製)を用いて、平均円形度として測定した。測定は、次のようにして行った。装置に、予め不純固形物を除去した水100mL〜150mL中に、分散剤として界面活性剤(アルキルベンゼンスフォン酸塩)を0.1mL〜0.5mL加え、更にトナー1を0.1g〜0.5g程度加え、超音波分散器で約1分間〜3分間分散処理を行った測定液をセットした。この測定液の濃度は、3,000個/μL〜1万個/μLであった。得られた測定液から、トナー1の円形度(平均円形度)は0.96であった。
<ブラックトナー(トナー2)の作製>
<<マスターバッチ作成例2>>
マスターバッチ作成例1において、顔料をケッチェンブラックに変更した以外は、マスターバッチ作成例1と同様にして、マスターバッチ2(M2)を得た。
非ブラックトナーの作製において、マスターバッチ1(M1)をマスターバッチ2(M2)に変更した以外は、トナー1と同様にして、円形度0.96のトナー2(ブラックトナー)を得た。
(実施例1)
トナー1を7質量部、キャリア1−Aを93質量部用い、ミキサーで3分攪拌して現像剤1−Aを作製した。
また、現像剤1−Aにおいて、トナー1をトナー2に、キャリア1−Aをキャリア1−Bに変更した以外は、現像剤1−Aと同様にして、現像剤1−Bを作製した。
(実施例2〜13、比較例1〜3)
下記表2に示すキャリアを用い、実施例2〜13、比較例1〜3の非ブラックトナーを含む現像剤、及びブラックトナーを含む現像剤を得た。
Figure 0006977542
得られたそれぞれの現像剤について、以下の方法により評価を行った。評価結果は表3に示した。なお、評価については、非ブラック、及びブラックそれぞれについて行った。
市販のデジタルフルカラープリンター(RICOH Pro C901、株式会社リコー製)のイエローステーションに現像剤1−Aをセットし、ブラックステーションに現像剤1−Bをセットした。その後、画像面積率5%の文字チャート(1文字の大きさが2mm×2mm程度)を10万枚出力し、以下の評価を行った。
また、実施例2〜13、比較例1〜3についても、作製した非ブラックトナーを含む現像剤をイエローステーションに、作製したブラックトナーを含む現像剤をブラックステーションにセットし、実施例1と同様にして評価した。
(キャリア飛散によるベタ部白抜け)
5万枚画像出力後と10万枚画像出力後にベタ画像を出力し、キャリア飛散による白抜けの数をカウントした。ベタ画像はA3サイズの紙に出力した。評価として、「◎:非常に良好」、「○:良好」「△:許容し得るレベル」を合格とし、「×:実用上使用できないレベル」を不合格とした。
◎:0個
○:1個
△:2個
×:3個以上
(トナー飛散)
10万枚画像出力後に白紙画像を出力し、トナーが飛散したことによる地汚れの程度を評価した。具体的には、X−Rite(アムテック株式会社製 X−Rite 938 D50)によりIDを測定し、白紙とのΔIDの違いで評価を行った。評価として、「◎:非常に良好」、「○:良好」「△:許容し得るレベル」を合格とし、「×:実用上使用できないレベル」を不合格とした。
◎:0.02<ΔID≦0.04
○:0.04<ΔID≦0.10
△:0.10<ΔID≦0.20
×:0.20<ΔID
(頁間濃度変動)
10万枚画像出力後にA3のベタ画像100枚を連続で出力して、1枚目、50枚目、100枚目のベタ画像の濃度をX−Rite(アムテック株式会社製 X−Rite 938 D50)により測定を行なった。測定は1枚に対して通紙方向に3箇所×長手方向に2箇所の合計6箇所実施し、その平均値をIDとして採用した。1枚目、50枚目、100枚目のIDの差の最大値をΔIDとして評価した。評価として、「◎:非常に良好」、「○:良好」「△:許容し得るレベル」を合格とし、「×:実用上使用できないレベル」を不合格とした。
◎:0以上0.05未満
○:0.05以上0.1未満
△:0.1以上0.2未満
×:0.2以上
Figure 0006977542
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 磁性を有する第一の芯材粒子、及び前記第一の芯材粒子の表面を被覆する第一の被覆層を有し、前記第一の被覆層に第一の樹脂及び第一の帯電性フィラーを含有する非ブラックトナー用キャリアと、
磁性を有する第二の芯材粒子、及び前記第二の芯材粒子の表面を被覆する第二の被覆層を有し、前記第二の被覆層に第二の樹脂及び第二の帯電性フィラーを含有するブラックトナー用キャリアと、を有するキャリアセットであって、
前記非ブラックトナー用キャリアにおける、前記第一の樹脂の含有量と前記第一の帯電性フィラーの含有量との質量比(第一の帯電性フィラー/第一の樹脂)をA、
前記ブラックトナー用キャリアにおける、前記第二の樹脂の含有量と前記第二の帯電性フィラーの含有量との質量比(第二の帯電性フィラー/第二の樹脂)をBとするとき、
AとBとの関係が、以下の式(1)及び式(2)のいずれかを満たすことを特徴とするキャリアセット。
B/A≧1.5 式(1)
A=0のときB>0 式(2)
<2> 前記非ブラックトナー用キャリアにおける、前記第一の樹脂の含有量と前記第一の帯電性フィラーの含有量との質量比(第一の帯電性フィラー/第一の樹脂)をA、
前記ブラックトナー用キャリアにおける、前記第二の樹脂の含有量と前記第二の帯電性フィラーの含有量との質量比(第二の帯電性フィラー/第二の樹脂)をBとするとき、以下の式(3)を満たす前記<1>に記載のキャリアセットである。
B/A≧2.0(3)
<3> 前記第一の帯電性フィラーがバリウム化合物を含み、前記第二の帯電性フィラーがバリウム化合物を含む前記<1>から<2>のいずれかに記載のキャリアセットである。
<4> 前記第一の帯電性フィラーの含有量が、前記非ブラックトナー用キャリア全体に対して、3質量%以上12質量%以下であり、前記第二の帯電性フィラーの含有量が、前記ブラックトナー用キャリア全体に対して、3質量%以上12質量%以下である前記<1>から<3>のいずれかに記載のキャリアセット。
<5> 前記<1>から<4>のいずれかに記載の非ブラックトナー用キャリア、及び非ブラックトナーを含む第一の現像剤と、
前記<1>から<4>のいずれかに記載のブラックトナー用キャリア、及びブラックトナーを含む第二の現像剤と、を含むことを特徴とする二成分現像剤セットである。
<6> 前記非ブラックトナーが、シアントナー、イエロートナー、マゼンタトナー、クリアトナー、及び白色トナーから選ばれる少なくとも1種である前記<5>に記載の二成分現像剤セットである。
<7> 補給用である前記<5>から<6>のいずれかに記載の二成分現像剤セットである。
<8> 静電潜像担持体と、
前記静電潜像担持体の表面を帯電させる帯電部材と、
前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を前記<5>から<7>のいずれかに記載の二成分現像剤セットを用いて現像する現像部と、
前記静電潜像担持体をクリーニングするクリーニング部材と、を有することを特徴とするプロセスカートリッジである。
<9> 静電潜像担持体と、
前記静電像担持体を帯電させる帯電手段と、
前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する露光手段と、
前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、前記<5>から<7>のいずれかに記載の二成分現像剤セットを用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
<10> 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程と、
前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、前記<5>から<7>のいずれかに記載の二成分現像剤セットを用いて現像してトナー像を形成する工程と、
前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する工程と、
前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程と、を有することを特徴とする画像形成方法である。
前記<1>から<4>に記載のキャリアセット、前記<5>から<7>に記載の二成分現像剤セット、前記<8>に記載のプロセスカートリッジ、前記<9>に記載の画像形成装置、及び前記<10>に記載の画像形成方法は、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
10 プロセスカートリッジ
11 静電潜像担持体
12 帯電装置
13 現像装置
14 クリーニング装置
20 静電潜像担持体
32 帯電装置
33 露光装置
40 現像装置
50 転写装置
60 クリーニング装置
70 除電装置
100 画像形成装置
特許第4348242号公報

Claims (8)

  1. 磁性を有する第一の芯材粒子、及び前記第一の芯材粒子の表面を被覆する第一の被覆層を有し、前記第一の被覆層に第一の樹脂を含有する非ブラックトナー用キャリアと、
    磁性を有する第二の芯材粒子、及び前記第二の芯材粒子の表面を被覆する第二の被覆層を有し、前記第二の被覆層に第二の樹脂及び第二の帯電性フィラーを含有するブラックトナー用キャリアと、を有するキャリアセットであって、
    前記非ブラックトナー用キャリアにおける、前記第一の樹脂の含有量と第一の帯電性フィラーの含有量との質量比(第一の帯電性フィラー/第一の樹脂)をAとし
    前記ブラックトナー用キャリアにおける、前記第二の樹脂の含有量と前記第二の帯電性フィラーの含有量との質量比(第二の帯電性フィラー/第二の樹脂)をBとするとき、
    AとBとの関係が、以下の式(1)及び式(2)のいずれかを満たし、
    前記第一の帯電性フィラーがバリウム化合物であり、前記第二の帯電性フィラーがバリウム化合物であることを特徴とするキャリアセット。
    B/A≧1.5 式(1)
    A=0のときB>0 式(2)
  2. 前記第一の帯電性フィラーの含有量が、前記非ブラックトナー用キャリア全体に対して、3質量%以上12質量%以下であり、前記第二の帯電性フィラーの含有量が、前記ブラックトナー用キャリア全体に対して、3質量%以上12質量%以下である請求項1に記載のキャリアセット。
  3. 請求項1から2のいずれかに記載の非ブラックトナー用キャリア、及び非ブラックトナーを含む第一の現像剤と、
    請求項1から2のいずれかに記載のブラックトナー用キャリア、及びブラックトナーを含む第二の現像剤と、を含むことを特徴とする二成分現像剤セット。
  4. 前記非ブラックトナーが、シアントナー、イエロートナー、マゼンタトナー、クリアトナー、及び白色トナーから選ばれる少なくとも1種である請求項3に記載の二成分現像剤セット。
  5. 補給用である請求項3から4のいずれかに記載の二成分現像剤セット。
  6. 静電潜像担持体と、
    前記静電潜像担持体の表面を帯電させる帯電部材と、
    前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を請求項3から5のいずれかに記載の二成分現像剤セットを用いて現像する現像部と、
    前記静電潜像担持体をクリーニングするクリーニング部材と、を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
  7. 静電潜像担持体と、
    前記静電像担持体を帯電させる帯電手段と、
    前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する露光手段と、
    前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、請求項3から5のいずれかに記載の二成分現像剤セットを用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、
    前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
    前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
  8. 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程と、
    前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、請求項3から5のいずれかに記載の二成分現像剤セットを用いて現像してトナー像を形成する工程と、
    前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する工程と、
    前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程と、を有することを特徴とする画像形成方法。
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