JP6862753B2 - ファラデー回転子、ファラデー回転子の製造方法、及び、磁気光学デバイス - Google Patents
ファラデー回転子、ファラデー回転子の製造方法、及び、磁気光学デバイス Download PDFInfo
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Description
[ファラデー回転子の製造]
図1(A)から(C)に示すファラデー回転子Fを製造した。ファラデー素子1は、φ3.0mm、長さL1((図1(B参照))光路長)3.4mm及び3.5mmのTSAG(Tb3Sc2Al3O12テルビウム・スカンジウム・アルミニウムガーネット)結晶を適用した。磁石体2は、φ12.0mm(外径L2)、φ3.1mm(内径L4)、長さ(図1のX方向と平行な方向の長さ)7.0mm、材質Sm2Co17(サマリウム・コバルト)を適用した。また、調整部3には、φ10.9mm(外径L3)×φ4.5mm(内径L5)のSUS(軟磁性ステンレス鋼)が適用され、厚さはそれぞれ0.1mmt、0.2mmt、0.5mmtの3種類を用意した。ファラデー回転子Fは、上記したファラデー回転子の製造方法におけるステップS1からステップS5を行うことにより、製造した。製造したファラデー回転子Fのファラデー回転角は、45°±0.5°の範囲であった。
製造したファラデー回転子Fを用いて、図4に示す磁気光学デバイスDを製造した。磁気光学デバイスDの構成は、上記の通りである。
次に、製造した磁気光学デバイスDを測定対象に用いて、調整部3の厚さが変化した場合のファラデー回転角への影響(回転角変動量推移)について検討を行った。なお、ファラデー素子1は、φ3.0mm、長さL1(光路長)3.5mmのTSAG結晶を使用した。
次に、上記磁気光学デバイスDを測定対象に用いて、磁石個体差で発生する回転角のばらつき(すなわち磁界強度のばらつきによる)に合わせて、調整部3による、ファラデー回転角を45°±0.5°の範囲の制御を行った。φ3.0mm×3.4mm(L1)のファラデー素子1(「46°設定素子」と称す。)は、当初のファラデー回転角θfの設定が目標値46°とし、φ3.0mm×3.5mm(L1)のファラデー素子1(「47°設定素子」と称す。)は、当初のファラデー回転角θfの設定が目標値47°とした。
次に、同一母材から形成された磁石体2、すなわち、φ12.0mm、(外径L2)、φ3.1mm(内径L4)、長さ7.0mm、材質Sm2Co17(サマリウム・コバルト)における磁界強度のばらつきを図7に示す。同一母材から形成された磁石(30個)を、一つの同一ファラデー素子1(回転角53度相当品)を用いて、ファラデー回転角を評価した。その結果、ファラデー回転角のばらつきは、図7のグラフに示されるように(53.9°−52.7°=1.2°)約1.2°(±0.6度)となる。この結果から、磁石体2は同一母材であっても、磁界強度のばらつき(ファラデー回転角のばらつき)があることが確認される。また、図には示さないが、磁石体2が異なる母材の場合、通常、図7に示す結果よりも磁界強度のばらつき(ファラデー回転角のばらつき)が大きいことを確認している。
次に、実施例で使用したファラデー素子1のTb3Sc2Al3O12は不一致溶融性結晶であることから、Tb3Sc2Al3O12結晶の育成が進むにつれて組成が変動し、ファラデー回転子の特性指標であるヴェルデ定数は育成結晶の部位によって僅かながら変動する。参考までに実施例で使用したファラデー素子(同一バルク)のファラデー回転角のばらつきを図8に示す。なお、図8には、育成結晶を上部(TOP)、中部(MIDDLE)、下部(BOTTOM)の3群に分けて、同一の結晶の異なる位置におけるファラデー回転角のばらつきの評価を行った結果を示した。図8に示すように、同一結晶内においても、ファラデー回転角に、ばらつきが存在することが確認される。図8におけるファラデー回転角のばらつきは、長さL1(光路長)1mm当たり最大約0.3°となる。このように、ファラデー回転子Fにおけるファラデー回転角のばらつきは、上記した磁石体2に加えてファラデー素子1の材料によるばらつきも含んでいることが確認される。ファラデー素子1の結晶部位の違いによるばらつきは、上記した磁石体2の個体差によるばらつきに比べて少ないものではあるが、ファラデー回転子Fにおけるファラデー回転角のばらつきの要因となっている。本実施形態のファラデー回転子Fは、上記した磁石体2の個体差によるばらつき、及び図8に示したファラデー素子1の結晶部位の違い、すなわち、ファラデー素子1の材料によるばらつきを調整することができる。
上述した本実施例における一連のファラデー回転角θf調整と同一母材から形成された磁石体2およびファラデー素子1起因によるファラデー回転角のばらつきの結果を鑑みた場合、ファラデー素子1の当初におけるファラデー回転角θfの設定は、ファラデー素子の長さ(L1)を調整することにより、調整部3を用いずにファラデー回転角を測定したときに、ファラデー回転角θf=46°を目標に設定するとよいことが理解される。
1・・・ファラデー素子(磁気光学素子)
2・・・磁石体
2a・・・貫通孔(磁石体)
2b・・・端部(磁石体)
2c・・・磁極(磁石体)
3・・・調整部
4・・・接着剤
6・・・光源
7、12・・・偏光子
8、13・・・検光子
9・・・光パワーメータ
10・・・スリーブ
10a・・・貫通孔(スリーブ)
11・・・接着剤
D・・・磁気光学デバイス
FD・・・ファラデー回転角調整機構
Claims (9)
- 常磁性体からなり、光路に配置可能なファラデー素子と、
前記ファラデー素子に磁界を印加する磁石体と、
前記磁石体に磁気吸着により接続され、前記磁石体により前記ファラデー素子に印加される磁界強度を減じる調整部と、を備え、
前記調整部は、前記磁石体により前記ファラデー素子に印加される磁界強度を、前記調整部の厚さに応じて減じる、ファラデー回転子。 - 前記ファラデー素子は、前記調整部により、使用する波長におけるファラデー回転角が45°±0.5°に調整される、請求項1に記載のファラデー回転子。
- 前記ファラデー素子は、前記磁石体により、前記調整部を介さずに前記ファラデー素子に磁界を印加した場合の、使用する波長におけるファラデー回転角が45°超48°以下である、請求項1または請求項2に記載のファラデー回転子。
- 前記調整部は軟磁性材料で形成される、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のファラデー回転子。
- 前記調整部は、形状および材質がほぼ同様で且つ厚さが同等または異なる複数の部材を含む、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のファラデー回転子。
- 前記磁石体は貫通孔を有する円筒状であり、
前記ファラデー素子は、前記貫通孔に配置される、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のファラデー回転子。 - 前記調整部は、円環状であり、前記磁石体の端部の少なくとも一部または全部を覆う、請求項6に記載のファラデー回転子。
- 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のファラデー回転子を備える、磁気光学デバイス。
- 常磁性体からなるファラデー素子と、
前記ファラデー素子に磁界を印加する磁石体と、
前記磁石体に磁気吸着により接続され、前記磁石体により前記ファラデー素子に印加される磁界強度を減じる調整部と、を備えるファラデー回転子を製造する方法であって、
前記磁石体により前記調整部を介さずに前記ファラデー素子に磁界を印加した場合の、使用する波長におけるファラデー回転角を45°を超えるように設定することと、
少なくとも前記ファラデー素子及び前記磁石体を組み立てることと、
前記組立てた前記ファラデー素子及び前記磁石体において、ファラデー回転角を確認することと、
前記確認したファラデー回転角に基づいて、前記調整部により、ファラデー回転角を調整することと、を含み、
前記調整部は、前記磁石体により前記ファラデー素子に印加される磁界強度を、前記調整部の厚さに応じて減じる、ファラデー回転子の製造方法。
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JP2016203472A JP6862753B2 (ja) | 2016-10-17 | 2016-10-17 | ファラデー回転子、ファラデー回転子の製造方法、及び、磁気光学デバイス |
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