JP6861806B2 - オレアノール酸アセテートを有効成分として含む、薬剤により誘発される腎臓毒性の予防、改善または治療用の組成物 - Google Patents

オレアノール酸アセテートを有効成分として含む、薬剤により誘発される腎臓毒性の予防、改善または治療用の組成物 Download PDF

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Description

本発明は、オレアノール酸アセテート(oleanolic acid acetate)を有効成分として含む、薬剤により誘発される腎臓毒性に対する予防、改善または治療用の組成物に関する。
具体的には、本発明は、オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩を有効成分として含む、薬剤により誘発される腎臓毒性の予防または治療用の薬学的組成物、前記有効成分を含む、薬剤により誘発される腎臓毒性の予防または改善用の健康機能食品、そして前記有効成分を含む抗癌補助剤に関する。また、オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩を用いた、薬剤により誘発される腎臓毒性を治療する方法、オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩および白金系抗癌剤を用いた癌を治療する方法、およびオレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の様々な用途を提供する。
全世界的に癌発生者は約1,400万名に達し、癌による死亡は約820万名に達すると推定される。韓国で癌は1983年以来に死亡原因1位の疾患であって、2013年度の全体死亡者のうち28.3%が癌による死亡であることが明らかになった(国立癌センター、韓国における癌発生現況2012)。
現在、癌を治療する方法としては手術、放射線治療、遺伝子治療などの種々の方法が用いられているが、最も多く用いられている治療方法のうちの一つは抗癌剤を投与する化学療法である。代表的な抗癌剤であるシスプラチン(Cisplatin、cis−diammine−dichloroplatinum II)は、白金系抗癌剤の一つであって、卵巣癌、膀胱癌、肺癌、頭頸部癌、睾丸癌などを治療するための化学療法剤として臨床で広く用いられている。
シスプラチンは、活性酸素種を生成して癌細胞を攻撃し、癌細胞からDNAのインター−イントラストランド交差結合(inter−intrastrand cross−linking)、DNA付加体の形成を誘導して、細胞分裂が旺盛な癌細胞のDNA複製を抑制することによって抗癌効果を示すことが知られているが(Boulikas T.,Oncology Rep、10:1663−1682、2003)、骨髄抑制、胃腸毒性、神経毒性、腎臓毒性、肝毒性などの副作用が報告されており、その中でも腎臓毒性が最も大きな問題点として認識されている。シスプラチンは、集中的に腎臓に蓄積され、投与容量に比例して蓄積量も増加するので毒性が深刻化することが知られている(Safirstein R.,Am J Kidney Dis 8:356−367、1986)。
臨床でシスプラチンを投与した患者の25〜35%で腎臓毒性が誘発されることが明らかになったため(Merouani A.,Am J Nephrol 17:53−58、1997)、このような毒性を減少させようとする薬理学的な方案が研究されている。また、シスプラチンによる腎臓毒性の病態生理学的メカニズムを炎症反応の変化に解釈できる実験的証拠が報告されることによって、腎臓毒性の調節と関連して炎症関連因子に関する研究が行われている(Ramesh G.,J Clin Invest 110:835−842、2002)。それのみならず、抗癌剤による急性腎不全毒性は、腎毒素(nephrotoxin)による毒性であって、抗生剤の使用時にも同じ毒性が現れる。したがって、シスプラチンによる腎臓毒性の抑制物質は、抗生剤による腎臓毒性にも効果があると見なされる。
このような背景下、本発明者らは、薬剤、特に白金系抗癌剤により誘発される腎臓毒性に対する予防または治療用の物質を探すために鋭意努力した結果、オレアノール酸アセテートが白金系抗癌剤により急性腎不全が誘発された動物モデルにおいて腎臓毒性を抑制する効能があるのを確認し、それを糾明することによって、薬剤により誘発される腎臓毒性に対する予防、改善および治療用の組成物とそれを用いた抗癌補助剤の発明を完成するに至った。
Boulikas T.,Oncology Rep、10:1663−1682、2003 Safirstein R.,Am J Kidney Dis 8:356−367、1986 Merouani A.,Am J Nephrol 17:53−58、1997 Ramesh G.,J Clin Invest 110:835−842、2002
本発明は、オレアノール酸アセテートを含む腎臓毒性の予防、改善または治療用の組成物を提供することを目的とする。
具体的には、本発明の一つの目的は、オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩を有効成分として含む、薬剤により誘発される腎臓毒性に対する予防または治療用の薬学的組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、オレアノール酸アセテートまたはその食品学的に許容される塩を有効成分として含む、薬剤により誘発される腎臓毒性に対する予防または改善用の健康機能食品を提供することにある。
本発明のまた他の目的は、オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩を有効成分として含む、抗癌剤により誘発される腎臓毒性の予防または治療用の抗癌補助剤を提供することにある。
本発明のまた他の目的は、オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の薬剤学的に有効な量を患者に投与して、薬剤により誘発される腎臓毒性を治療する方法を提供することにある。
本発明のまた他の目的は、薬剤により誘発される腎臓毒性を治療するための薬剤の製造において、オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の用途を提供することにある。
本発明のまた他の目的は、薬剤により誘発される腎臓毒性の治療に用いるためのオレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩を含む組成物を提供することにある。
本発明のまた他の目的は、薬剤により誘発される腎臓毒性を治療するための前記オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の用途を提供することにある。
本発明のまた他の目的は、抗癌補助剤としてオレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の薬剤学的に有効な量、および白金系抗癌剤の薬剤学的に有効な量を患者に投与して癌を治療する方法を提供することにある。
本発明のまた他の目的は、抗癌補助剤の製造において、オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の用途を提供することにある。
本発明のまた他の目的は、抗癌補助剤として用いるためのオレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩を含む組成物を提供することにある。
本発明のまた他の目的は、抗癌補助剤のためのオレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の用途を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は、一つの実現例として、下記化学式1で表される化合物であるオレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩を有効成分として含む、薬剤により誘発される腎臓毒性に対する予防または治療用の薬学的組成物を提供する。
Figure 0006861806
本発明者らは、オレアノール酸アセテートが薬剤により誘発される腎臓毒性を改善させる効果があるのを最初に糾明し、特に具体的に本発明の一実施例によれば、オレアノール酸アセテートが、白金系抗癌剤の一つであるシスプラチンにより急性腎不全が誘発された動物モデルにおいて、腎臓機能指標となるBUN数値(図2d)、血中炎症性サイトカイン(TNF−α、IL−6)数値(図3a、3b)、腎臓組織内の炎症因子(TNF−α、IL−6、COX−2、MCP−1)の発現量(図4a、4b、4c、4d)を効果的に減少させるのを確認した。それにより、本発明のオレアノール酸アセテートが、シスプラチンだけでなく、腎臓毒性を誘発する作用メカニズムが類似なものとして知られた他の白金系抗癌剤、例えば、カルボプラチン(carboplatin)、オキサリプラチン(oxaliplatin)、ネダプラチン(nedaplatin)、そして、腎臓毒性誘発メカニズムが類似した抗生剤、例えば、アミノグリコシド(aminoglycoside)、テトラサイクリン(tetracycline)、サルファ剤(sulfa drug)、ゲンタマイシン(gentamicin)などにも全て同一な効果を示すと見なされる。
また、本発明の一実施例において、オレアノール酸アセテートは、オレアノール酸に比べて、細胞毒性が顕著に低くて動物や人体に適用時に副作用がないため、腎臓毒性に対する予防、改善および治療の用途として多様に活用できるのを確認した。
本発明のオレアノール酸アセテートは、商用化された化合物または公知の方法により得ることができる。本発明の一実施例によれば、本発明者らは、赤小豆から本発明のオレアノール酸アセテートを分離精製して用いた。具体的には、赤小豆のエタノール抽出物をヘキサンで分画してヘキサン可溶性分画物を得、それをヘキサンとエチルアセテートの混合溶媒を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離した後、メタノールを用いて再結晶を行って、化学式1の純粋なオレアノール酸アセテート化合物を分離した。
Figure 0006861806
本発明で用いられる用語、「薬剤により誘発される腎臓毒性」とは、診断や治療の目的で用いられた薬剤の使用により腎臓に発生する損傷を意味する。投与した薬物が腎臓への血液流れを減少させるかまたは糸球体と細尿管の機能を抑制して腎臓の損傷を生じさせ、近位細尿管に壊死を誘発し、激しい場合は、腎不全を誘発する可能性がある。前記薬剤としては、腎臓毒性を誘発するものであれば、いかなるものでも本願発明の範疇に含まれ、例えば、白金系抗癌剤、例えば、シスプラチン、カルボプラチン(carboplatin)、オキサリプラチン(oxaliplatin)およびネダプラチン(nedaplatin)からなる群より選択されるいずれか一つ以上が挙げられ、腎臓毒性誘発メカニズムが類似した抗生剤、例えば、アミノグリコシド(aminoglycoside)、テトラサイクリン(tetracycline)、サルファ剤(sulfa drug)およびゲンタマイシン(gentamicin)からなる群より選択されるいずれか一つ以上が挙げられる。
本発明の化学式1の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物は、薬学的組成物の製造に通常用いられる適切な担体、賦形剤または希釈剤をさらに含むことができる。この時、前記組成物に含まれる前記オレアノール酸アセテート、その塩、抽出物または分画物の含量は、特にこれらに制限されるものではないが、組成物の総重量に対して0.0001〜10重量%、好ましくは0.001〜1重量%を含むように製造することができる。
本発明で用いられる用語、「薬学的に許容される塩」とは、陽イオンと陰イオンが静電気的引力によって結合している物質である塩の中でも薬剤学的に使用できる形態の塩を意味し、通常、金属塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などであってもよい。例えば、金属塩としてはアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩など)、アルミニウム塩などであってもよく、有機塩基との塩としてはトリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩であってもよく、無機酸との塩としては塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩であってもよく、有機酸との塩としてはギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などとの塩であってもよく、塩基性アミノ酸との塩としてはアルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩であってもよく、酸性アミノ酸との塩としてはアスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩であってもよい。
本発明の化学式1の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む組成物は、各々通常の方法により、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、懸濁液、エマルジョン、シロップ、エアロゾルなどの経口型剤形、外用剤、坐剤および滅菌注射溶液の形態に剤形化して用いられることができる。本発明において、赤小豆抽出物と分画物を含む組成物に含まれる担体、賦形剤および希釈剤としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、デンプン、アカシアガム、アルギネート、ゼラチン、カルシウムホスフェート、カルシウムシリケート、セルロース、メチルセルロース、微晶質セルロース、ポリビニルピロリドン、水、メチルヒドロキシベンゾエート、プロピルヒドロキシベンゾエート、タルク、マグネシウムステアレートおよび鉱物油が挙げられる。製剤化する場合には、通常用いられる充填剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、界面活性剤などの希釈剤または賦形剤を用いて調製される。経口投与のための固形製剤には錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤などが含まれ、このような固形製剤は前記赤小豆抽出物とその分画物に少なくとも一つ以上の賦形剤、例えば、デンプン、カルシウムカーボネート、スクロースまたはラクトース、ゼラチンなどを混ぜて調製される。また、単純な賦形剤以外にマグネシウムステアレート、タルクのような潤滑剤も用いられる。経口のための液状製剤には懸濁剤、内用液剤、乳剤、シロップ剤などが該当し、多く用いられる単純希釈剤である水、リキッドパラフィン以外に様々な賦形剤、例えば、湿潤剤、甘味剤、芳香剤、保存剤などが含まれる。非経口投与のための製剤には、滅菌水溶液、非水性溶剤、懸濁剤、乳剤、凍結乾燥製剤、坐剤が含まれる。非水性溶剤、懸濁剤としては、プロピレングリコール(propylene glycol)、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物性オイル、オレイン酸エチルのような注射可能なエステルなどが用いられる。坐剤の基剤としてはウイテプゾール(witepsol)、マクロゴール、ツイン(tween)61、カカオ脂、ラウリン脂、グリセロゼラチンなどが用いられる。
本発明の前記薬学的組成物の好ましい投与量は、患者の状態および体重、疾病の程度、薬物形態、投与経路および期間に応じて異なるが、当業者によって適切に選択できる。しかし、より効果的な予防または治療のために、本発明の前記オレアノール酸アセテート、その塩、抽出物または分画物は、1日当たりに0.0001〜100mg/kg、好ましくは0.001〜100mg/kgで投与することが好ましく、投与は、1日に1回投与してもよく、数回に分けて投与してもよい。
本発明の薬学的組成物は、ネズミ、マウス、家畜、ヒトなどの哺乳動物に様々な経路で投与されることができる。投与の全ての方式は予想でき、例えば、経口、直腸または静脈、筋肉、皮下、子宮内経膜または脳血管内(intracerebroventricular)への注射により投与されることができる。
本発明で用いられる用語、「TNF−α」とは、腫瘍壊死因子(tumor necrosis factor)の略語であって、炎症性サイトカインの一種をいう。
本発明で用いられる用語、「IL−6」とは、インターロイキン−6(interleukin−6)の略語であって、炎症性サイトカインの一種をいう。
本発明で用いられる用語、「COX−2」とは、シクロオキシゲナーゼ−2(Cyclooxygenase−2)の略語であって、プロスタグランジンE2(prostaglandin E2、PGE2)合成酵素をいう。
本発明で用いられる用語、「MCP−1」とは、単球走化性タンパク質−1(monocyte chemoattractant protein−1)の略語であって、炎症性ケモカインの一種をいう。
本発明で用いられる用語、「赤小豆」とは、マメ科の小豆(Phaseolus angularis Wight)の種子を意味し、形態的には円柱形で少し平らで、種皮は赤褐色で滑らかで光沢があり、薬理活性の面では、利尿、消炎、排膿、解熱、全身浮腫、肝硬変、黄疸、腫れ物、化膿性疾患、水腫、脚気、消渇、赤痢性下痢などの治療のための民間療法に用いられてきた。本発明の目的上、前記赤小豆は、小豆(Phaseoli angularis Wight)またはしま蔓小豆(または蔓小豆、Phaseolus calcaratus Roxburgh)の種子を意味するものとして用いられるが、これらに制限されるものではない。
本発明で用いられる用語、「赤小豆抽出物」とは、赤小豆を抽出して得られた抽出物を意味し、本発明の目的上、赤小豆抽出物は、赤小豆の粉砕物をを水、炭素数1〜6のアルコール(メタノール、エタノール、ブタノールなど)、これらの混合溶媒などで抽出して得られた結果物であってもよいが、これに制限されず、前記結果物は、抽出液、抽出液の希釈液または濃縮液、抽出液を乾燥して得られる乾燥物、またはこれらの粗精製物または精製物などを全て含む。
本発明の一実施例によれば、赤小豆粉砕物を乾燥重量の約2〜20倍、好ましくは約3〜5倍に達する体積の水、メタノール、エタノールおよびブタノールなどのような炭素数1(C)〜6(C)のアルコールの極性溶媒またはこれらの約1:0.1〜1:10の混合比を有する混合溶媒を溶出溶媒として用い、抽出温度は20〜100℃、好ましくは室温で、抽出期間は約12時間〜4日、好ましくは3日間、熱水抽出、冷浸抽出、還流冷却抽出または超音波抽出などの抽出方法を用いて抽出することができる。好ましくは、冷浸抽出により1回〜5回連続抽出して減圧濾過し、その濾過抽出物を真空回転濃縮機で20〜100℃、好ましくは室温で減圧濃縮して水、低級アルコールまたはこれらの混合溶媒に可溶な赤小豆(小豆およびしま蔓小豆)粗抽出物を得ることができる。
本発明で用いられる用語、「分画物」とは、様々な構成成分を含む混合物から特定成分または特定グループを分離する分画方法により得られた結果物を意味する。本発明においては、好ましくは、赤小豆の抽出物をn−ヘキサン、エチルアセテートなどの溶媒を用いた溶媒分画方法により分画した結果であってもよく、極性溶媒分画物と非極性溶媒分画物を全て含み、具体的には、ヘキサン分画物、エチルアセテート分画物および水分画物などが全て用いられてもよい。
本発明の一実施例によれば、前記で得られた赤小豆粗抽出物を蒸留水に懸濁した後、懸濁液の約1〜100倍、好ましくは約1〜5倍体積のヘキサン、エチルアセテートのような非極性溶媒を加えて1回〜10回、好ましくは2回〜5回にかけて非極性溶媒可溶層を抽出、分離して得ることができる。また、通常の分画工程をさらに行ってもよい(Harborne J.B.Phytochemical methods:A guide to modern techniques of plant analysis、3rd Ed.p6−7、1998)。具体的には、前記赤小豆粗抽出物を水に懸濁した後、等量のn−ヘキサンおよびエチルアセテート溶媒を用いて連続抽出により赤小豆の各溶媒可溶抽出物を得ることができ、より具体的には、赤小豆粗抽出物を水に懸濁した後、等量のn−ヘキサンを混合した後に分画してn−ヘキサン可溶性分画物および水可溶性分画物を得ることができ、該水可溶性分画物にエチルアセテートを加えてエチルアセテート可溶性分画物および水可溶性分画物を得ることができる。
本発明の他の実現例によれば、本発明は、前記化学式1で表される化合物であるオレアノール酸アセテートまたはその食品学的に許容される塩を有効成分として含む、薬剤により誘発される腎臓毒性に対する予防または改善用の健康機能食品を提供する。
本発明の化学式1の化合物は、天然物に由来してその安全性が立証されたため、食品組成物として用いることができる。前記オレアノール酸アセテートまたはその食品学的に許容される塩は、食品組成物の総重量に対して0.01〜100重量%、より好ましくは1〜80重量%で含まれることができる。食品が飲料である場合には、100mlを基準に1〜30g、好ましくは3〜20gの割合で含まれることができる。また、前記組成物は、食品組成物に通常用いられて、匂い、味、視覚などを向上できる追加成分を含むことができる。例えば、ビタミンA、C、D、E、B1、B2、B6、B12、ナイアシン(niacin)、ビオチン(biotin)、葉酸(folate)、パントテン酸(panthotenic acid)などを含むことができる。また、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)、カルシウム(Ca)、クロム(Cr)、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)、銅(Cu)などのミネラルを含むことができる。また、リジン、トリプトファン、システイン、バリンなどのアミノ酸を含むことができる。また、防腐剤(ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、デヒドロ酢酸ナトリウムなど)、殺菌剤(漂白粉と高度漂白粉、次亜塩素酸ナトリウムなど)、酸化防止剤(ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)など)、着色剤(タール色素など)、発色剤(亜硝酸ナトリウム、亜酢酸ナトリウムなど)、漂白剤(亜硫酸ナトリウム)、調味料(MSG(グルタミン酸ナトリウム)など)、甘味料(ズルチン、チクロ(cyclamate)、サッカリン、ナトリウムなど)、香料(バニリン、ラクトン類など)、膨張剤(ミョウバン、D‐酒石酸水素カリウムなど)、強化剤、乳化剤、増粘剤(糊料)、被膜剤、ガム基礎剤、泡抑制剤、溶剤、改良剤などの食品添加物(food additives)を添加することができる。前記添加物は、食品の種類に応じて選別されて適切な量で用いられる。
本発明で用いられる用語、「食品学的に許容される塩」とは、陽イオンと陰イオンが静電気的引力によって結合している物質である塩の中でも食品学的に使用できる形態の塩を意味し、その種類に対する具体的な例は、上述の「薬学的に許容される塩」の例を含む。
本発明で用いられる用語、「健康食品(health food)」とは、一般食品に比べて積極的な健康維持や増進効果を有する食品を意味し、健康補助食品(health supplement food)とは、健康補助目的の食品を意味する。場合によっては、機能性食品、健康食品、健康補助食品の用語は互用される。前記食品は、有用な効果を得るために、錠剤、カプセル、粉末、顆粒、液状、丸薬などの様々な形態に製造されることができる。
本発明で用いられる用語、「機能食品(functional food)」とは、特定保健用食品(food for special health use、FoSHU)と同一な用語であって、栄養供給の他にも生体調節機能が効率的に現れるように加工された医学、医療効果の高い食品を意味する。
このような健康機能食品の具体的な例として、前記組成物を用いて農産物、畜産物または水産物の特性を生かして変形させると同時に貯蔵性を良くした加工食品を製造することができる。前記組成物を含む健康機能性食品は、特にこれらに制限されるものではないが、好ましくは、マーガリン、脂肪相(fat continuous)または水相(water continuous)または二相(bicontinuous)のスプレッド、低脂肪スプレッド、チョコレート、またはチョコレートコーティングまたはチョコレート充填物またはパンの具のような菓子類、アイスクリーム、アイスクリームコーティング、アイスクリーム封入物、ドレッシング、マヨネーズ、チーズ、クリーム代替物、乾燥スープ、飲料、シリアルバー、ソース、スナックバー、乳製品、臨床栄養食品、小児用食品などの形態に製造されたものを用いることができる。
本発明の他の実現例によれば、前記化学式1で表される化合物であるオレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩を有効成分として含む、抗癌剤により誘発される腎臓毒性の予防または治療用の抗癌補助剤を提供する。
前記抗癌補助剤は、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、ネダプラチン、ドキソルビシン、タキソール、タモキシフェン、カムトベル(camtobell)、アドルシル(adrucil)、グリベック、エトポシド、ゾメタ、オンコビンなどの既存の抗癌剤と併用投与することによって腎臓毒性を減少させて抗癌効能を増進させることができる。
本発明の一実施例によれば、シスプラチンに露出したマウスの場合には、体重と腎臓が減少して腎臓毒性が誘発されて死亡率が100%であったが、シスプラチンとオレアノール酸アセテートの併用投与群では、死亡率が44%に減るのを確認することができた(図2a、2b、2c)。また、タンパク質分解の代謝産物である尿素窒素の血中含量を示す血液生化学的指標である血中BUN数値が、シスプラチンを投与した群では腎臓毒性により大きく増加したが、シスプラチンとオレアノール酸アセテートの併用投与群では減少しており、オレアノール酸アセテートがシスプラチンにより増加したBUNを減少させるのを確認することができた(図2d)。
また他の実施例において、シスプラチンを投与した群では、血液内および腎臓組織内で炎症性サイトカインであるTNF−αおよびIL−6が大きく増加し、腎臓組織内でCOX−2およびMCP−1が大きく増加したが、シスプラチンとオレアノール酸アセテートの併用投与群では、全て減少しており、オレアノール酸アセテートがシスプラチンにより誘発された炎症反応を効果的に抑制させるのを確認することができた(図3a、3bおよび図4a、4b、4c、4d)。
また、本発明は、前記オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の薬剤学的に有効な量を患者に投与して、薬剤により誘発される腎臓毒性を治療する方法を提供する。前記腎臓毒性の治療は、腎臓に発生する損傷の減少、改善のような治療作用を意味する。本発明で用いられる用語、「有効な量」とは、薬剤により誘発される腎臓毒性に有効な治療作用効果を示すオレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の量を示す。
また、本発明は、薬剤により誘発される腎臓毒性を治療するための薬剤の製造において、前記オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の用途を提供する。
また、本発明は、薬剤により誘発される腎臓毒性の治療に用いるための前記オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩を含む組成物を提供する。
また、本発明は、薬剤により誘発される腎臓毒性を治療するための前記オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の用途を提供する。
また、本発明は、前記抗癌補助剤としてオレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の薬剤学的に有効な量、および白金系抗癌剤の薬剤学的に有効な量を患者に投与して癌を治療する方法を提供する。抗癌補助剤としてオレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩は、抗癌剤により誘発される腎臓毒性を減少、改善することによって癌の効果的な治療を達成するようにする。
また、本発明は、抗癌補助剤の製造において、前記オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の用途を提供する。
また、本発明は、抗癌補助剤として用いるための前記オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩を含む組成物を提供する。
また、本発明は、抗癌補助剤のための前記オレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の用途を提供する。
本発明の用途、組成物、治療方法で言及されたことは、互いに矛盾しない限り同一に適用される。
本発明のオレアノール酸アセテートは、天然物に由来して副作用がなく、細胞毒性がなく、薬剤、特に白金系抗癌剤により誘発される腎臓毒性を予防、改善および治療する効果に優れるため、それに対する薬学的組成物、健康機能食品および抗癌補助剤として多様に活用できる。
より具体的には、本発明のオレアノール酸アセテートは、白金系抗癌剤により急性腎不全が誘発された動物モデルにおいて、腎臓機能指標となるBUN数値と血中炎症性サイトカイン数値、腎臓組織内の炎症因子の発現量を顕著に阻害させて腎臓毒性を抑制する効能に優れるため、腎臓毒性を効果的に予防、改善および治療するという効果がある。
オレアノール酸またはオレアノール酸アセテートの細胞毒性の比較評価をヒト胎児腎臓細胞(Human embryonic kidney cell)であるHEK−293T細胞(図1a)、腹腔マクロファージ(図1b)、脾臓細胞(図1c)においてMTT assayを実施して示したグラフである(*:p<0.05対照群との有意性)。 オレアノール酸またはオレアノール酸アセテートの細胞毒性の比較評価をヒト胎児腎臓細胞(Human embryonic kidney cell)であるHEK−293T細胞(図1a)、腹腔マクロファージ(図1b)、脾臓細胞(図1c)においてMTT assayを実施して示したグラフである(*:p<0.05対照群との有意性)。 オレアノール酸またはオレアノール酸アセテートの細胞毒性の比較評価をヒト胎児腎臓細胞(Human embryonic kidney cell)であるHEK−293T細胞(図1a)、腹腔マクロファージ(図1b)、脾臓細胞(図1c)においてMTT assayを実施して示したグラフである(*:p<0.05対照群との有意性)。 シスプラチン誘発腎臓毒性の動物実験時、オレアノール酸アセテートを50mg/Kg濃度で投与した後の体重(図2a)、腎臓組織重さ(図2b)、死亡率(図2c)、血中BUN数値変化(図2d)を示したグラフである(*:p<0.05対照群との有意性、#:p<0.05シスプラチンのみを処理した群との有意性)。 シスプラチン誘発腎臓毒性の動物実験時、オレアノール酸アセテートを50mg/Kg濃度で投与した後の体重(図2a)、腎臓組織重さ(図2b)、死亡率(図2c)、血中BUN数値変化(図2d)を示したグラフである(*:p<0.05対照群との有意性、#:p<0.05シスプラチンのみを処理した群との有意性)。 シスプラチン誘発腎臓毒性の動物実験時、オレアノール酸アセテートを50mg/Kg濃度で投与した後の体重(図2a)、腎臓組織重さ(図2b)、死亡率(図2c)、血中BUN数値変化(図2d)を示したグラフである(*:p<0.05対照群との有意性、#:p<0.05シスプラチンのみを処理した群との有意性)。 シスプラチン誘発腎臓毒性の動物実験時、オレアノール酸アセテートを50mg/Kg濃度で投与した後の体重(図2a)、腎臓組織重さ(図2b)、死亡率(図2c)、血中BUN数値変化(図2d)を示したグラフである(*:p<0.05対照群との有意性、#:p<0.05シスプラチンのみを処理した群との有意性)。 シスプラチン誘発腎臓毒性の動物実験時、オレアノール酸アセテートを50mg/kg濃度で投与した後の血中炎症性サイトカインTNF−α(図3a)、IL−6(図3b)の数値変化を示したグラフである(*:p<0.05対照群との有意性、#:p<0.05シスプラチンのみを処理した群との有意性)。 シスプラチン誘発腎臓毒性の動物実験時、オレアノール酸アセテートを50mg/kg濃度で投与した後の血中炎症性サイトカインTNF−α(図3a)、IL−6(図3b)の数値変化を示したグラフである(*:p<0.05対照群との有意性、#:p<0.05シスプラチンのみを処理した群との有意性)。 シスプラチン誘発腎臓毒性の動物実験時、オレアノール酸アセテートを50mg/Kg濃度で投与した後の腎臓組織内の炎症因子TNF−α(図4a)、IL−6(図4b)、COX−2(図4c)、MCP−1(図4d)の発現量を示したグラフである(*:p<0.05対照群との有意性、#:p<0.05シスプラチンのみを処理した群との有意性)。 シスプラチン誘発腎臓毒性の動物実験時、オレアノール酸アセテートを50mg/Kg濃度で投与した後の腎臓組織内の炎症因子TNF−α(図4a)、IL−6(図4b)、COX−2(図4c)、MCP−1(図4d)の発現量を示したグラフである(*:p<0.05対照群との有意性、#:p<0.05シスプラチンのみを処理した群との有意性)。 シスプラチン誘発腎臓毒性の動物実験時、オレアノール酸アセテートを50mg/Kg濃度で投与した後の腎臓組織内の炎症因子TNF−α(図4a)、IL−6(図4b)、COX−2(図4c)、MCP−1(図4d)の発現量を示したグラフである(*:p<0.05対照群との有意性、#:p<0.05シスプラチンのみを処理した群との有意性)。 シスプラチン誘発腎臓毒性の動物実験時、オレアノール酸アセテートを50mg/Kg濃度で投与した後の腎臓組織内の炎症因子TNF−α(図4a)、IL−6(図4b)、COX−2(図4c)、MCP−1(図4d)の発現量を示したグラフである(*:p<0.05対照群との有意性、#:p<0.05シスプラチンのみを処理した群との有意性)。
以下では、本発明について実施例を通じてより詳しく説明することにする。但し、これらの実施例は本発明を例示的に説明するためのものであって、本発明の範囲がこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1:赤小豆のエタノール抽出物の製造および化学式1の化合物の分離精製
実施例1−1:赤小豆抽出物の製造
赤小豆(小豆またはしま蔓小豆)を水で清潔に洗浄し陰で乾燥した後、ワーリングブレンダーで粉末化した。粉末化された赤小豆20kgをメタノール100Lに入れ、室温で3日間冷浸抽出した後、濾紙(ワットマン、米国)で減圧濾過した後、濾過抽出物は真空回転濃縮機を用いて室温でメタノール溶媒を除去した後に抽出された残渣として赤小豆抽出物450gを製造した。
実施例1−2:分画物の製造
前記製造された赤小豆抽出物から活性分画物を分離するために、赤小豆抽出物を水1Lに懸濁し、等量のn−ヘキサンを加えて混合して分画し、この過程を4回繰り返し行って、水可溶性分画物1Lとn−ヘキサン可溶性分画物4Lを得た。その次に、前記n−ヘキサン可溶性分画物を減圧濃縮してn−ヘキサン可溶抽出物50gを得た。
また、前記水可溶性分画物1Lに等量のエチルアセテートを加えて混合して分画し、この過程を3回繰り返し行って、水可溶性分画物1Lとエチルアセテート可溶性分画物3Lを再び得た。
前記で得られたエチルアセテート可溶性分画物を減圧濃縮してエチルアセテート可溶抽出物35gを得、残った水可溶性分画物を減圧濃縮して35gを得て、それを水分画物として用いた。
実施例1−3:赤小豆抽出物および分画物のHPLC分析
前記実施例1−1および1−2で得られた各々の赤小豆抽出物および分画物を対象にHPLC分析を行った。
この時、HPLCとしてはAgilent Technologies 1200 seriesを用い、分析用カラムとしてはYMC社製のJ’sphere ODS−H80(YMC、4μm、4.6mm I.D.×150mm)カラムを用いた。この時、分析溶媒としては5%〜90%CHCNを1ml/minで流しつつ210nmで分析し、試料は10μlを注入した(表1)。
Figure 0006861806
カテキン−7−グルコピラノシド(catechin−7− glucopyranoside、catechin−7−glu)、ルチン(rutin)、オレアノール酸アセテート(oleanolic acid acetate、OAA)およびスチグマステロール(stigmasterol)のピークは各々5.5、24.5、35.5、35.5分に観察され、小豆およびしま蔓小豆のHPLCクロマトグラムは互いに類似したパターンを示すのを確認することができた。
実施例1−4:有効成分の精製
前記実施例1−2で得られたn−ヘキサン分画物80gをヘキサン:エチルアセテート(100:1→1:1)で構成されたステップグラジエント(step gradient)溶媒システムを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィー(silica gel column chromatography)に適用して5個の活性分画(Fr.1−5)を得た。前記活性分画のうち3番および4番の分画にメタノールを加えて再結晶過程を行うことによって、白色粉末状の2種の化合物を精製した。
前記で精製された2種の化合物を機器分析(1H−、13C−NMR、MS)および文献値(Voutquenne L.et al.Phytochemistry 2003、64、781−789;Kongduang D.et al.Tetrahedron letters 2008、49、4067−4072)に適用して、各々オレアノール酸アセテート(oleanolic acid acetate、化学式1)であるのを確認することができた。
Figure 0006861806
4aS,6aR,6aS,6bR,8aR,10S,12aR,14bS−10−hydroxy−2,2,6a,6b,9,9,12a−heptamethyl−1,3,4,5,6,6a,7,8,8a,10,11,12,13,14b−tetradecahydropicene−4a−carboxylic acid acetate
実施例2:オレアノール酸とオレアノール酸アセテートの細胞毒性の比較評価
オレアノール酸とオレアノール酸アセテートの細胞毒性を比較するために、ヒト腎臓細胞株とマウス腹腔マクロファージ、脾臓primary細胞を用いて確認した。
実施例2−1:細胞株の培養およびPrimary cell分離
ヒト胎児腎臓細胞(Human embryonic kidney cell)であるHEK−293T細胞は、熱により不活性化した10% FBSが添加されたGibco社製(米国)のDulbecco’s modified eagle medium(Cat No.12800−017)で培養した。
マウス腹腔マクロファージを分離するために5〜6週齢のICR雄マウス(オリエンタルバイオ、ソウル、韓国)に3%チオグリコール酸培地(thioglycollate medium)を3ml腹腔投与し、3日後6〜7mlのPBSを腹腔に投与して腹腔をマッサージした後に腹腔液を採取する。収集した腹腔液を遠心分離した後、RPMI(10% FBS、1% antibiotics)に浮遊させてプレートに移した後、37℃で2時間安定化させる。
マウス脾臓細胞を分離するために5〜6週齢のICR雄マウス(オリエンタルバイオ、ソウル、韓国)をCOで犠牲死させた後、脾臓(spleen)を無菌的に摘出する。脾臓を濾過機で粉砕して単一脾臓細胞を分離した後、遠心分離を用いて沈殿させ、フィコール(Ficoll)を用いて赤血球を溶解させる。赤血球が除去された細胞をRPMI(10% FBS、1% antibiotics)で37℃で2時間安定化させる。
実施例2−2:細胞毒性の評価
培養が終わった細胞の生存率はMTT還元方法を用いて測定した。MTT溶液は、生きている細胞でミトコンドリアのデヒドロゲナーゼ(dehydrogenases)によりホルマザン(formazan)を形成して細胞の生存有無を確認することができる。細胞毒性を確認するために、cellを96ウェルプレートに5×10細胞/ウェルで37℃で培養した後、オレアノール酸とオレアノール酸アセテートを濃度別に処理し、24時間培養した。24時間後、各ウェルに20μlのMTT溶液を添加し、さらに2時間培養した後に培養液を除去し、100μlのジメチルスルホキシド(dimethylsulfoxide)を添加した後に570nmで吸光度を測定した。
実施例2−3:細胞毒性の比較分析
オレアノール酸とオレアノール酸アセテートの細胞毒性を比較評価するために、ヒト腎臓細胞株と腹腔マクロファージ、脾臓細胞を用いてMTT assayを確認した。その結果、ヒト腎臓細胞株では、濃度依存的にオレアノール酸よりオレアノール酸アセテートの細胞毒性が少なく、最高濃度1000μg/mlにおいて、オレアノール酸は27%、オレアノール酸アセテートは43%の細胞生存率を示しており、オレアノール酸アセテートの方が細胞毒性が少なく誘発するのを確認した(図1a)。
マウス腹腔から採取した腹腔マクロファージでは、オレアノール酸は濃度依存的に細胞毒性を示す反面、オレアノール酸アセテートは最高濃度1000μg/mlにおいても81%の細胞生存率を示しており、細胞毒性をほぼ示さなかった。また、オレアノール酸アセテートの1000μg/mlでの81%の細胞生存率は、オレアノール酸での細胞生存率が41%であることの二倍程度の差が出るのを確認した(図1b)。
マウス脾臓を摘出して分離した脾臓細胞では、全ての濃度(100、300、600μg/ml)において、オレアノール酸よりオレアノール酸アセテートの方が、細胞生存率が高く、細胞毒性を少なく誘発するのを確認した(図1c)。
実施例3:シスプラチン誘発腎臓毒性の動物モデルを用いたオレアノール酸アセテートの腎臓毒性抑制効果
オレアノール酸アセテートのシスプラチン誘発腎臓毒性の抑制効果を確認するために動物実験を行った。
実施例3−1:シスプラチンによる腎臓毒性の誘発
体重20〜25gの8週齢のC57BL/6雄マウス(オリエンタルバイオ、ソウル、韓国)を購入して、無作為に生理食塩水投与群(Control、CON)、オレアノール酸アセテート投与群(OAA)、シスプラチン単独投与群(CP)、シスプラチンとオレアノール酸アセテートの併用投与群(CP+OAA)に分けた。実験のために、これらのマウスを一定の温度(23±3℃)、湿度(55±15%)および照射量(7:00時から19:00時まで)下で飼育した。購入後、マウスをSPF動物飼育室で1週間安定させた後に実験に用いた。シスプラチン(Sigma、St.Louis、MO、USA)は、生理食塩水に2mg/mlの濃度で溶かした後に20mg/kgの容量で腹腔投与し、オレアノール酸アセテートは、蒸留水に溶かして50mg/mlの容量で、シスプラチン投与1時間前、投与してから1日目、3日目、5日目に経口投与した。全ての群のマウスは、シスプラチン投与してから5日目にマウスを犠牲死させた。
実施例3−2:体重、腎臓重さ、死亡率モニタリングおよびBUN分析
マウスの犠牲後に体重を測定し、腎臓を分離し、心臓からは血液を採取して腎臓毒性と関連した生化学的指標である血中尿素窒素(blood urea nitrogen、BUN)を測定した。採取したマウス血液は、遠心分離機を用いて4℃、3000rpm、15分間遠心分離して血清のみを分離した後、自動分析装置(automatic analyzer)(Fuji Dry−Chem NX500i、Tokyo、Japan)を用いてBUNを測定した。
図2aおよび図2bに示すように、シスプラチンに露出したマウスの場合、体重と腎臓が減少して腎臓毒性が誘発されるのを確認し、図2cに示すように、シスプラチン投与群では死亡率が100%であったが、シスプラチンとオレアノール酸アセテートの併用投与群では死亡率が44%に減るのを確認することができた。死亡率は、各群で死亡したマウスの匹数を全体マウスの匹数で分けて百分率で示した。
図2dに示すように、BUN数値はタンパク質分解の代謝産物である尿素窒素の血中含量を示す血液生化学的指標であって、血中BUNの上昇は一般に腎臓疾患の存在を意味する。したがって、シスプラチンを投与した群では腎臓毒性によりBUN数値が大きく増加したが、シスプラチンとオレアノール酸アセテートの併用投与群では増加したBUNを減少させるのを確認した。
実施例3−3:血液内の炎症性サイトカイン(TNF−α、IL−6)の測定
血液内の炎症性サイトカイン(TNF−α、IL−6)を測定するために血液から血清を分離して用い、TNF−α、IL−6はマウスELISAキット(R&D system、Minneapolis、MN、USA)を用いて分析した。ELISA発色程度は、450nm波長でVarioskanTM LUXマルチモードマイクロプレートリーダー(Thermofisher、Sunnyvale、CA、USA)を用いて測定した。
図3aおよび図3bに示すように、血液内の炎症性サイトカインであるTNF−αとIL−6は、シスプラチン投与群では、大きく増加したが、シスプラチンとオレアノール酸アセテートの併用投与群では、増加したTNF−αとIL−6を減少させるのは腎臓毒性による血液内の炎症反応を抑制させる効果を示すものである。
実施例3−4:腎臓組織内の炎症因子(TNF−α、IL−6、COX−2、MCP−1)の発現量の分析
マウス犠牲後、腎臓を分離してTrizol reagent(Invitrogen、Carlsbad、CA、USA)を添加して均質化した。それにクロロホルムを添加してRNAを抽出し、イソプロパノールを添加して沈殿させた。RNA沈殿物を75%エタノールで洗浄した後、RNAの濃度と純度は2100 Bioanalyzer system(Agilent Technologies、Santa Clara、CA、USA)を用いて測定し、Taqman reverse transcription reagents kit(Applied Biosystems、Foster City、CA、USA)を用いてcDNAを合成した。炎症因子の発現程度は、SYBR Green PCR master mix kit(Applied Biosystem、Foster City、CA、USA)を用いてReal−time PCRを通じて測定した。
炎症性サイトカインであるTNF−αとIL−6、炎症反応の血管透過性の増加に関与するプロスタグランジンE2(PGE2)合成酵素であるCOX−2、炎症性ケモカインであるMCP−1の発現量を確認するために、各遺伝子のReal−time PCRを実施して図4a〜図4dにグラフで示した。図4a〜図4dに示すように、シスプラチン投与群では、TNF−α、IL−6、COX−2、MCP−1 mRNA発現量が大きく増加したが、シスプラチンとオレアノール酸アセテートの併用投与群では、増加したmRNA発現量を減少させるのは腎臓毒性による炎症反応を抑制させる効果を示すものである。
以上の結果を総合してみれば、オレアノール酸アセテートは、シスプラチンにより誘発された腎臓毒性を抑制させ、炎症因子の発現および分泌を効果的に抑制するのを確認することができる。さらに、オレアノール酸アセテートは、オレアノール酸より、細胞毒性は顕著に低く、且つ、腎臓毒性を抑制する効果に優れるため、動物や人体に適用時、副作用がなく、且つ、腎臓毒性に対する予防、改善および治療効果に優れた薬学的組成物、健康機能食品、抗癌剤などに多様に活用できるのを確認することができる。
製剤例1:散剤の製造
オレアノール酸アセテート、それを含む赤小豆抽出物または前記抽出物の分画物0.1g、乳糖1.5gおよびタルク0.5gを混合し、気密布に充填して散剤を製造した。
製剤例2:錠剤の製造
オレアノール酸アセテート、それを含む赤小豆抽出物または前記抽出物の分画物0.1g、ラクトース7.9g、結晶性セルロース1.5gおよびマグネシウムステアレート0.5gを混合し、直接打錠法(direct tableting method)により有効成分を50mgとして含む500mgの錠剤を製造した。
製剤例3:粉末剤の製造
オレアノール酸アセテート、それを含む赤小豆抽出物または前記抽出物の分画物0.1g、トウモロコシデンプン5gおよびカルボキシセルロース4.9gをよく混合して粉末を製造し、硬質カプセルに前記粉末500mgを入れてカプセル剤を製造した。
製剤例4:注射剤の製造
通常の注射剤の製造方法に従い、オレアノール酸アセテート、それを含む赤小豆抽出物または前記抽出物の分画物0.1gと適量の注射用滅菌蒸留水およびpH調節剤を含む2ml容量の注射用アンプルを製造した。
製剤例5:液剤の製造
通常の液剤の製造方法に従い、精製水にオレアノール酸アセテート、それを含む赤小豆抽出物または前記抽出物の分画物0.1g、異性化糖10gおよびマンニトール5gを加えて溶解させ、レモン香りを適量加えてから前記成分を混合した後、精製水を加えて全体100mlに調節した後、琥珀色の薬瓶に充填し滅菌して液剤を製造した。

Claims (10)

  1. 下記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分として含薬学的に許容される担体、賦形剤または希釈剤をさらに含む、薬剤により誘発される腎臓毒性に対する予防または治療用の薬学的組成物。
    Figure 0006861806
  2. 前記腎臓毒性を誘発する薬剤は、シスプラチン(cisplatin)、カルボプラチン(carboplatin)、オキサリプラチン(oxaliplatin)およびネダプラチン(nedaplatin)からなる群より選択される一つ以上の白金系抗癌剤;または抗生剤である、請求項1に記載の薬学的組成物。
  3. 前記薬学的組成物は、腎臓組織内の炎症因子の発現阻害活性を有する、請求項1に記載の薬学的組成物。
  4. 前記炎症因子は、TNF−α、IL−6、COX−2およびMCP−1からなる群より選択される一つ以上である、請求項に記載の薬学的組成物。
  5. 下記化学式1で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分として含む、抗癌剤により誘発される腎臓毒性の予防または治療用の抗癌補助剤。
    Figure 0006861806
  6. 前記抗癌補助剤は、シスプラチン(cisplatin)、カルボプラチン(carboplatin)、オキサリプラチン(oxaliplatin)およびネダプラチン(nedaplatin)からなる群より選択される一つ以上の白金系抗癌剤と併用投与される、請求項に記載の抗癌補助剤。
  7. 前記抗癌補助剤は、腎臓組織内の炎症因子の発現阻害活性を有する、請求項に記載の抗癌補助剤。
  8. 前記炎症因子は、TNF−α、IL−6、COX−2およびMCP−1からなる群より選択される一つ以上である、請求項に記載の抗癌補助剤。
  9. 薬剤により誘発される腎臓毒性を治療するための薬剤の製造において、下記化学式1で表されるオレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の使用。
    Figure 0006861806
  10. 抗癌剤により誘発される腎臓毒性を減少、改善するための抗癌補助剤の製造において、下記化学式1で表されるオレアノール酸アセテートまたはその薬学的に許容される塩の使用。
    Figure 0006861806
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