JP6861416B2 - 二酸化塩素ガスの濃度測定器 - Google Patents

二酸化塩素ガスの濃度測定器 Download PDF

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Description

本発明は、 空気中の含まれる二酸化塩素ガスの濃度測定器に係り、更に詳細には、2電極式定電位電解方式の二酸化塩素ガスの濃度測定器に関する。
二酸化塩素ガス(ClO)は強力な酸化剤であり、例えば、室内空気環境において、悪臭成分の分解・消臭や、室内に浮遊して空気感染する虞のあるウイルスや細菌の除去・殺菌などに使用されている。
二酸化塩素ガスの化学的性質、生物化学的性質、および安全性についての知見は少ないが、米国労働安全衛生局(U.S. OSHA)は、労働安全衛生の観点から二酸化塩素の吸入暴露について、許容暴露濃度を8時間加重平均値(PEL−TWA)で0.1ppmの基準を設定している。
また、世界保健機関(WHO)も、0.1ppmが職場で二酸化塩素に暴露されている作業員の気道や眼の刺激を懸念する必要のない数値であるとしている。
日本においては、二酸化塩素工業会が、安全幅を設けて室内濃度指針値を0.01ppm(自主基準)に定め、新しい知見が得られた際にはその結果に基づき変更するとしており、室内空気環境中の二酸化塩素ガスの濃度を測定し把握する必要がある。
室内空気環境中の二酸化塩素ガス濃度を測定する方法としては、ヨウ素溶液を使用するガス吸収法や、酸化還元反応を利用した電解式センサを使用する方法などを挙げることができる。
上記ガス吸収法は、二酸化塩素ガスと、ヨウ素溶液中のヨウ化物とが反応することによってヨウ素が遊離し、このヨウ素をヨウ素滴定法や比色法等により分析することによって、二酸化塩素ガスの濃度を測定するものであり、低濃度の二酸化塩素ガスをヨウ素溶液に吸収させるために長時間を要し、かつ測定者の実験技術・知識の違いに基づく不確定要因を生じる。
電解式センサを使用する方法は、電解質溶液(以下、電解液ということがある。)に電極を浸した構造で、ガス透過膜により電解液中に気相中の二酸化塩素ガスを取り込み、二酸化塩素に電気化学反応を起こさせて、作用電極に流れる電解電流を測定する方法である。
例えば、特許文献1 、2には、作用電極と対極の2電極を定電圧に保って、流れる電流値を計測する2電極・定電圧方式の装置が開示されている。
しかし、上記2電極・定電圧方式は、制御回路を簡素化できる一方で、電位の基準となる参照電極を持たないため、結果として設定電位が一定しないという不可避的な問題がある。
そのため、例えば、特許文献3、4には、基準となる電位を発生する参照電極を用いて、参照電極に対する作用電極の電位を所定の電位に制御して濃度測定を行う3電極定電位電解方式による装置が開示されている。
また、電解式センサを使用する方法は、センサを標準ガスで校正する必要があるが、二酸化塩素ガスは不安定で分解し易いため、標準ガスに塩素ガスを使用して二酸化塩素ガスに換算することが行われており、その換算係数は、pHや塩素ガスの発生条件等の影響を受けて変化するため測定誤差が生じ易い。
このため、従来の濃度測定装置では、製造会社などの専門業者に預けて校正を行う必要があり、ユーザーが校正することができず、実用性に劣る。
特開平10−185871号公報 特開2000−46794号公報 特開2001−174431号公報 特開2001−108652号公報
しかしながら、特許文献3、4に記載の3電極定電位電解装置は、参照電極を通じて作用電極の電位を制御するフィードバック回路が必要である。
そして、フィードバック回路が入ると微量電流の制御は困難となり、参照電極を用いる3電極式電解回路では、電位制御の限界がμAオーダーと高くなることから、ppbオーダーの極低濃度の二酸化塩素ガスと測定するには、大面積の作用極が必要となって装置が大型になる。
また、大面積の作用極を用いた電極定電位電解装置では、高濃度の二酸化塩素を測定する場合に複雑化・性能低下・高価格化などの大きな問題を生じる。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、極低濃度から高濃度までの二酸化塩素ガスを測定でき、かつコンパクトな2電極式の二酸化塩素濃度測定器を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成すべく、二酸化塩素(ClO)の電極反応を詳細に調べた結果、作用電極に二酸化塩素の電気化学的還元反応の電極反応が速い電極系を用い、対極が非分極界面とみなすことができる条件で電解すると、作用電極に二酸化塩素の還元電流のみが流れ、限界電流が一定(平坦)になる範囲が存在した。
そして、定電位電源と見なすことができる所定の条件下で、限界電流が一定(平坦)な範囲内、すなわち、作用電極に二酸化塩素の還元電流のみが流れる電位で定電位電解すると、二酸化塩素の濃度と電流値とが、電位変動に関係なく広い電位範囲で厳密に比例関係を示し、電気回路全体が極めて単純な2電極式の定電位電解によって、安定かつ再現性良く二酸化塩素ガスの濃度を測定できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、上記課題は、以下の本発明の2電極式・定電位二酸化塩素濃度測定器により解決される。
(1)ガス透過膜を有する容器内に、電解液と対極と作用電極とを備えるセンサヘッド部と、
上記作用電極の電位を規制する定電圧電源部と、
上記作用電極を流れる電流値を検出する電流検出部と、を備える2電極式定電位電解二酸化塩素濃度測定器であって、
上記電解液が、塩化物イオン(Cl)を含み、
上記対極が、上記電解液との接触面積が上記作用電極と上記電解液との接触面積の100倍以上である参照電極を兼ねたAgCl/Ag系の電極であり、
上記作用電極の電位を二酸化塩素の限界拡散電流の範囲内で一定に保ち、定電位電解することを特徴とする2電極式・定電位電解二酸化塩素濃度測定器。
(2)さらに、校正用標準ガス発生器を備え、
上記校正用標準ガス発生器が、
ガス通過性を有するガス発生電極と、
上記ガス発生電極と逆極性の対電極と、
上記両電極間に直流電流を印加する定電流電源部と、
NaClOおよびNaClを含む電解液と、
上記電解液を貯留する電解液槽と、
上記電解液槽からの電解液を上記ガス発生電極に導く電解液導通部材と、を備えるものであり、
上記対電極が上記電解液に接触する一方で、上記ガス発生電極の一方の面が上記電解液導通部材に導かれた電解液に接触し他方の面が気相に部分的に露出しており、
上記直流電流と、発生した二酸化塩素ガスを運ぶキャリアガスの流量とで二酸化塩素の濃度を制御することを特徴とする上記(1)に記載の2電極式・定電位電解二酸化塩素濃度測定器。
(3)上記定電流電源部が、電流波形を変更可能なプログラマブル電流規制電源であり、
上記電流波形が、通電初期に大電流を流した後に級数的に減少させ、その後一定であることを特徴とする上記(2)に記載の2電極式・定電位電解二酸化塩素濃度測定器。
本発明によれば、ガス透過膜を有する容器内に電解液と対極と作用電極とを備え、上記作用電極の電位を二酸化塩素の還元反応の限界拡散電流の範囲内の一定の電位に保って、定電位電解することとしたため、1ppb〜1000ppmオーダーの二酸化塩素ガスを測定でき、かつコンパクトな2電極式・定電位二酸化塩素濃度測定器を提供することができる。
2電極式・定電位電解二酸化塩素濃度測定器の一例を示す断面図である。 AgCl/Ag電極の電位のサイクリックボルタモグラムであり、ClO/ClO 系の電極反応が速い(電気化学的には「可逆」と言う)ことを示す図である。 AgCl/Ag電極系でClOをClO に還元するときの電流−電位曲線であり、2電極式・定電位電解でClO濃度を分析できることを示す図である。 ClO/ClO 系電極反応の電流−電位曲線である。 校正用標準ガス発生器の一例を示す断面図である。 校正用標準ガス発生器の定電流電源部が印加する電流波形の一例である。 電気量から算出した校正用標準ガス発生器が発生する二酸化塩素ガス濃度(ファラデーの電気分解理論値)が確かに発生したClO量と一致することを確認するため、校正用標準ガス発生器が実際に生成した二酸化塩素ガスをヨウ素デンプン反応滴定した化学分析値(実測値)との関係を示すグラフである。 電流値から計算される校正用標準ガス発生器が発生する二酸化塩素ガス濃度(理論値)と、2電極式・定電位電解二酸化塩素濃度測定器での二酸化塩素ガス濃度の測定値(実測値)との関係を示すグラフである。 キャリアガス流量から計算される校正用標準ガス発生器が発生する二酸化塩素ガス濃度(理論値)と、2電極式・定電位電解二酸化塩素濃度測定器での二酸化塩素ガス濃度(実測値)の関係を示すグラフである。
本発明の2電極式・二酸化塩素濃度測定器について詳細に説明する。
上記二酸化塩素濃度測定器100は、センサヘッド部110と電位規制部150とを備える2電極式の定電位電気化学式濃度測定器であり、必要に応じて、校正用標準ガス発生器を有して成る。
上記二酸化塩素濃度測定器は、上記センサヘッド部110内部の電解液140中に二酸化塩素ガスを取り込む。そして電位規制部によって、作用電極130の電位を、作用電極における電気化学反応が選択的に二酸化塩素の反応となる電位に規制すると共に、上記作用電極130に流れる電解電流を検出して二酸化塩素の濃度を測定する。
<センサヘッド部>
図1にセンサヘッド部の断面図を示す。
上記センサヘッド部110は、図1に示すように、ガス透過膜112を有する容器111内に、電解液140と対極120と作用電極130とを備え、対極と作用電極とが電解液中に浸された構造を有する。
そして、上記ガス透過膜112を介して電解液中に二酸化塩素を取り込み、上記対極120と上記作用電極130とが上記電解液を介して電子の授受を行う。
本発明においては、対極と電解液との界面での電極反応に速い電極系を選択し、かつ対極の面積を作用極の面積に比べて充分大きくすることで対極における電極−電解液界面が非分極であるとみなすことができ、2電極式において、定電圧電解方式ではなく、定電位電解方式による二酸化塩素の濃度測定が可能である。
(対極)
本発明においては、上記対極120としては、AgCl/Ag系の電極を用いる。
AgCl/Ag系の電極は、電極反応が非常に速く、後述する作用電極と電解液との接触面積に対して大きく、対極と電解液との接触面積が充分大きいことで、対極と電解液との界面が非分極界面であるとみなすことができ、参照電極を兼ねることができる。
なお、理論的には、AgCl/Ag系の電極に代えて、Br/(AgBr)や、I/(AgI)などの、難溶性でかつ電極反応が速い電極を用いることもできるが、ClO2−のAg側への流入を避ける工夫が必要となる。
上記対極と電解液との接触面積は、作用電極と電解液との接触面積の100倍以上であれば、特に上限はないが、例えば5000倍を超えるとセンサヘッド部が大きくなるため、実用上は5000倍以下であることが好ましい。
上記対極の形状は、電解液との接触面積を大きくできればよく、波板形状や円筒形状など特に制限はないが、例えば、直径が5mm〜10mm、長さが30mm〜50mmの円筒形であるとセンサヘッド部を小型化することができる。
また、センサヘッド部内の後述する電解液の量を少なくすることができ、電解液中の二酸化塩素濃度が短時間で平衡になり、測定時間を短縮することができる。
(作用電極)
上記作用電極130は、ガス透過膜112の近傍で電極反応を行うものであり、図1に示すように、ガラスなどの絶縁体132によって絶縁された導線131の先端に設けられて、上記容器のガス透過膜の近傍に配置される。
上記作用電極としては、ClOの電極反応が速く、化学的に安定で200〜500mVの範囲において電気化学測定が可能であればよく、例えば、白金(Pt)、二酸化ルテニウム(RuO)やボロンドープダイヤモンド等を使用することができる。
また、上記作用電極は、直径0.3mm〜1mmの円盤状などの面積が小さな電極であることが好ましい。
作用電極の大きさが上記範囲であることで、センサヘッド部の大きさを長さ10cm程度にすることができ、2電極式・定電位電解二酸化塩素濃度測定器を小型化することができる。
(電解液)
上記電解液140は、塩化物イオン(Cl)を含む。電解液が塩化物イオンを含むことで、上記対極との界面を非分極界面であるとみなすことができる。
塩化物イオンを解離発生する支持電解質としては、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化カリウム(KCl)などを使用でき、上記電解液中の濃度は、常識的な範囲であれば良く例えば、0.1〜1.0mol/L 程度である。
センサヘッド部内の電解液の量は、上記対極との接触面積を確保できればよく、特に制限はないが、電解液の量が少ないことで二酸化塩素が短時間で平衡に達するため、例えば、1〜5mLであることが好ましい。
(容器)
上記ガスセンサの容器111は、少なくとも一部にガス透過膜112を有する。上記ガス透過膜112は、例えば、円筒形の容器の底部などの先端部に設けられ、二酸化塩素は上記ガス透過膜を透過して電解液に溶け込む。
上記容器としては、絶縁性であるものを使用でき、例えば、ガラス製、樹脂製、セラミックス製の容器を使用できる。
また、上記ガス透過膜としては、ガスを通し、かつ電解液を通さないものを使用することができ、例えば、シリコン製のガス透過膜等を挙げることができる。
ここで、塩化物イオン(Cl)を含む電解液中のAgCl/Ag電極を対極兼参照電極とし、作用電極の電位を直線的に掃引したときのサイクリックボルタモグラムを図2に示す。
図2の形状から、ClO/ClO 系の電極反応速度は非常に速く、かつ広い限界拡散電流領域を持つことがわかる。
そして、本発明においては、AgCl/Ag電極(対極)と電解液との接触面積が、上記作用電極と上記電解液との接触面積の100倍以上であって充分大きいため、分極抵抗が大幅に低下し、AgCl/Ag電極(対極)と電解液との界面が非分極界面であるとみなすことができる。
また、上記電極系でClOをClO2−に還元するときの電気化学的還元反応を通常の3電極式ポテンショスタットで測定した白金電極(作用電極)の電流−電位曲線を図3に示す。
図3から、およそ200mV〜500mVの範囲において、電流値がほほ一定(ほぼ平坦)であり、ClO/ClO 系の電極反応は、上記範囲内において、Cl、ClOやClO などの他の原子価の塩素を含まず、作用電極に二酸化塩素の還元電流のみが流れ、電流が電位に依存しない限界拡散電流となっていることがわかる。
なお、上記限界拡散電流が流れる電位の範囲外、およそ200mV以下の電位では酸素の還元が起こり易くなり、500mVを超える電位では電流値が電位依存的に急激に減少するので電流値とClO濃度の比例関係が保証できなくなる。
したがって、作用電極の電位を限界拡散電流の範囲内で電位を設定し作用電極に流れる電流を測定したときの二酸化塩素の濃度と電流値は、1pA〜1000mAの範囲で厳密に比例関係を示す。
このように、作用電極の電位が限界拡散電流の範囲内においては、作用電極に二酸化塩素の還元電流のみが流れることから、第3の参照電極による電位制御が不要となり、本発明においては、対極が参照電極を兼ねることができ、2電極式の定電位電解方式により、安定かつ再現性良く二酸化塩素ガスの濃度を測定することができる。
上記センサヘッド部は、図1に示すように、対極と作用電極とが電位規制部150に接続している。
(電位規制部)
上記電位規制部は、図示しない定電圧電源部と電流検出部とを備え、作用電極130の電位を、作用電極における電気化学反応が選択的に二酸化塩素の反応となる電位に規制すると共に、上記作用電極130に流れる電解電流を検出して二酸化塩素の濃度を測定するものである。
上記定電圧電源部は、上記作用電極で電気分解を生じさせる直流電源であり、常法にしたがって電圧を規制する適切な信号波形を印加することにより、出力電圧の制御が可能なものである。そして、本発明のセンサヘッド部の上記2電極間の電圧を限界拡散電流の範囲内に規制した定電圧とすることで、作用電極の電位が一定になって定電位電解となる。
また、上記電流検出部は、上記作用電極における電気分解によって生じた電流を検出して、これを電圧として出力する電流計を有する。
<校正用標準ガス発生器>
校正用標準ガス発生器は、二酸化塩素濃度測定器を校正する標準ガスを供給するものであり、電流値とキャリアガスの流量により発生する二酸化塩素ガスの濃度を制御できるものである。
上記校正用標準ガス発生器は、ガス通過性を有するガス発生電極と、上記ガス発生電極と逆極性の対電極と、上記両電極間に直流電流を印加する定電流電源部と、原料のNaClOおよび支持電解質としてのNaClを含む電解液と、上記電解液を貯留する電解液槽と、上記電解液槽からの電解液を上記ガス発生電極に導く電解液導通部材と、を備える。
上記校正用標準ガス発生器は、ガス発生電極と対電極との間に直流電流を印加すると、NaClOおよびNaClを含む電解液の電気分解が起こり、ファラデーの法則に遵って電流効率がほぼ100%で二酸化塩素を発生し、さらに後述する適切な装置的工夫をすることにより、水への溶解度が高い二酸化塩素を気体として得ることができる。
ここで、ClO/ClO 系の可逆電極反応について説明する。
図4は、NaClを支持電解質とし、NaClOを含む電解液中での白金電極の電流−電位曲線(図4中のA〜B)と、NaClのみを含む電解液の電流−電位曲線(図4中のC〜D)である。
図4から、NaClOとNaClを含む溶液に酸化電流を流すとClO の電解酸化によりClOガスを選択的に発生(図4中のA)させることができ、このClOガスにはClガスはほとんど含まれないことがわかる。
また、NaClだけを含む溶液に酸化電流を流すとClのみが発生(図4中のC)して、ClOガスを含まれないことがわかる。
なお、図4中、Dは、Hガスの発生であり、ClO2−の電解還元ではHが殆ど発生しないことを保証している。また0V付近より卑の電位で観測される還元電流は(大気に含まれる)酸素の還元電流を表わす。
図4に示すように、ClOガスの発生時、およびClガスの発生時においては、いずれも他の反応を含まない。
そして、ClOガスを発生する電位とClガスを発生する電位とは、1V以上離れているので、電解液中にNaClOが含まれるかぎり、ClOガスとClガスとが同時に発生することはなく、NaClOとNaClを含む電解液中で定電流電解(図4中、P→Q)を行うと、電流効率がほぼ100%でClOを発生させることができる。
つまり、ClO を含む電解液中で電流規制電解をおこなうことにより、陽極(作用極)ではClO の電解酸化反応のみが起こってClOが発生し、陰極(対極)ではClO の還元反応(最終生成物はCl)が起こって、水素は発生しない。
また、上記校正用標準ガス発生器は、上記対電極が上記電解液に接触する一方で、上記ガス発生電極は、一方の面が上記電解液導通部材に導かれた電解液に接触し他方の面が気相に部分的に露出している。
上記校正用標準ガス発生器においては、ガス発生電極と電解液との接触部位、すなわち、気相、液相(電解液)及び固相(電極)の三相が接触する部位、及び、液相(電解液)と固相(電極)との二相が接触する部位で二酸化塩素ガスが発生する。
そして、上記ガス発生電極がガス通気性を有するものであるため、上記三相が接触する部位で発生した二酸化塩素ガスは直ちに気相に放出される。
また、上記二相が接触する部位で発生した二酸化塩素ガスは、理論上、電解液に溶解するが、ガス発生電極の上方には電解液(特に電解液の層)が存在しないので、実質的に遅延することなく二酸化塩素ガスが気相に放出される。
したがって、本発明の校正用標準ガス発生器は、上記電流効率がほぼ100%でClOを発生させることができることと、発生したClOが実質的に遅延することなく気相に放出されることとが相俟って、印可電流とガス発生電極で発生する二酸化塩素ガスの濃度とが厳密に比例関係を示すため、印可電流とキャリアガスの流量とから、発生する二酸化塩素ガスの濃度を厳密に制御することができ、濃度が既知の標準ガスを容易に得ることができる。
上記校正用標準ガス発生器の具体的な構造について説明する。
図5は、本発明の校正用標準ガス発生器の一例を示す断面図である。
上記校正用標準ガス発生器は、図5に示すように、ガス発生電極10と、ガス発生電極10とは極性が逆の対電極20と、この両極間に直流電流を印加する定電流電源部(図示せず)と、NaClOおよびNaClを含む電解液30と、電解液30を貯留する有底円筒状の電解液槽40と、電解液導通部材50を備えている。
上記電解液導通部材50は、電解液を含んでガス発生電極10に電解液を接触させる保液部と、上記保液部に電解液を供給する液絡部(以下、「ジャンクション」ということがある。)と、を備えている。
電解液槽40には中央に凹部を有する円板状の液相蓋70が装着され、さらに液相蓋70の中央凹部に円板状の気相蓋71が装着されている。
上記液相蓋70は、対電極ガス出口23を有し、対電極20から発生するガスを放出し、かつ電解液槽40内を外圧と同圧に保つ。
上記気相蓋71は、エア等のキャリアガスを取り込むキャリアガス入口13と、二酸化塩素とキャリアガスの混合ガスを放出する標準ガス出口14を有している。
液相蓋70は電解液槽40を覆っており、液相蓋70の外周面と電解液槽40の内周面との間にはOリング80が装着され、両者間の気密性が担保されている。
一方、気相蓋71が液相蓋70の中央凹部を覆うことにより、電解液槽40の上方にガス発生室60が形成されており、気相蓋71の外周面と液相蓋70の内周面との間にはOリング81が装着されており、両者間の気密性が担保されている。
なお、電解液30は、後述する電解液導通部材50を介してガス発生電極10に導かれるが、ガス発生室60には直接進入できない。このことは、電解液30の液面30fと液相蓋70の底部70bとの間に間隙を設けることにより、簡易に実現することができる。
対電極20は、対電極板21に対電極リード22を連結して形成され、電解液30に浸漬されている。対電極リード22は液相蓋70を貫通し、図示しない定電流電源部と電気接続されている。
一方、ガス発生電極10は、例えばメッシュ状でガス通過性を有するガス発生電極網11が、ガス発生電極リード12が連結されて平面形状が円形をなして形成される。
上記ガス発生電極リード12は気相蓋71を貫通し、図示しない電流印加手段と電気接続されている。
そして、ガス発生電極10は、一方の面が上記電解液導通部材に導かれた電解液に接触し他方の面が気相に部分的に露出して配置されている。
すなわち、ガス発生電極10は、ガス発生電極網11の上面がガス発生室60に露出する一方で、下面が電解液導通部材50の保液部と接触するように、電解液導通部材50のジャンクションによって保液部に導かれた電解液と気相との界面に配置されている。
上記電解液導通部材50は、親水性材料で形成されており画鋲のような形状をなしている。画鋲状の電解液導通部材50の脚部(ジャンクション)51は、電解液30に浸漬されており、樹脂製の保護管51pで部分的に覆われている。
一方、電解液導通部材50の頂面(保液部)52は、ガス発生電極10のガス発生電極網11と接触しており、ガス発生電極10に電解液30を供給できるようになっている。
上記校正用標準ガス発生器においては、ガス発生電極10が保液部の電解液30に接しており、保液部の電解液量が少ないため、発生した二酸化塩素ガスが電解液に溶解したとしても、電解液中の二酸化塩素濃度が直ぐに高濃度に達するため、上記ガス通過性のガス発生電極と相俟って、発生した二酸化塩素ガスは遅延することなく直ちに気相に放出される。
次に、上記校正用標準ガス発生器おける各種部材・要素の機能や材質について説明する。
(ガス発生電極と対電極)
ガス発生電極は二酸化塩素ガスを発生させる電極であり、対電極は水素ガスを発生せずにClO2−のみを還元する電極である。
ガス発生電極は、二酸化塩素ガスを発生させるものであって陽極となる。
ガス発生電極陽極の材料としては、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、及びチタン(Ti)にルテニウムメッキや白金メッキを施した材料などを挙げることができる。
本発明において、ガス発生電極は、ガス通過性を有する必要があり、例えば、孔開き金属板(パンチングメタル)、金属の網状体、発泡金属等の金属材料を用いることができる。
また、ガス発生電極の形状(全体形状)は、矩形板状や円板状などの板状でよく、適宜に湾曲部や折り曲げ部を有していてもよい。
また、上記対電極は陰極であり、対電極の構成材料としては、白金、ルテニウム、ステンレス鋼、及びチタンにルテニウムメッキを施した材料などを挙げることができる。
なお、これらの電極は、不溶性電極(商品名DSA)として市場で入手することも可能である。
(定電流電源部)
定電流電源部は、ガス発生電極と対電極との間に直流電流を供給できればよく、特に制限はないが、電流波形を任意に変更可能なプログラマブル電流規制電源であることが好ましい。
本発明においては、ガス発生電極の一方の面が電解液導通部材に導かれた電解液に接触し、他方の面が気相に部分的に露出しており、発生した二酸化塩素ガスが直ちに気相に放出されるが、二酸化塩素が水に溶解し易いため、二酸化塩素が定常的に発生するまでに時間がかかることがある。
上記プログラマブル電流規制電源により、図6に示すように、通電初期に大電流を流した後に級数的に減少させ、その後、一定である電流波形に制御することで、早期に定常状態となって標準ガスを発生させることができる。
つまり、二酸化塩素の発生量が過大にならない範囲の高電流を通電初期に流すことで、電解液導通部材の保液部に含まれる電解液中の二酸化塩素が短時間で飽和する。
そして、飽和状態を維持したまま電流値を級数的に減少させることで、所望の濃度の二酸化塩素ガスを発生させるファラデーの法則から計算される理論電流値まで短時間で電流値を下げることができ、短時間で定常状態にすることができるため、早期に標準ガスによる校正を開始でき、その後、上記理論電流値で一定にすることで、放出する二酸化塩素ガスの濃度を長時間一定に保たれて安定した校正が可能になる。
(電解液)
電解液は、電気分解により二酸化塩素ガスを発生させるためのガス発生原料となる電解質と伝導度を増すための支持電解質を含んでいる水溶液であり、NaClOおよびNaClを含有する。
(電解液槽)
電解液槽としては、上記の電解液を貯留できればよく特に限定されるものではない。例えば、ガラス製、樹脂製、セラミックス製及び金属製などの各種容器を例示できる。
(電解液導通部材)
電解液導通部材としては、電解液をガス発生電極に導く機能を有するものであれば、特に限定されるものではない。
具体的には、親水性や含水性、保水性を有する材料から成るものがあり、例えば親水性繊維の織布や不織布、成形体などの繊維集合体が挙げられる。親水性材料としては、ガラス繊維、ろ紙、綿及びセラミックス多孔質体などを例示できる。
電解液導通部材の形状も特に限定されるものではないが、ガス発生効率を考慮すると、ガス発生電極との接触面積が大きくなるような形状を有することが好ましい。
例えば、ガス通過性のガス発生電極が板状の電極を有する場合、電解液導通部材も当該電極を積層できる形状や、挟持できるような形状の部位を有することが好ましい。
典型的には、上記ガス発生電極が円板状の電極とこれに接続された電極リードを有する場合、電解液導通部材は、円板状の電極を積層し得る頂面を有する画鋲状の形状を有することが好ましい。
この場合、画鋲状の形状の頂面部分の厚さは0.1mm〜0.5mm程度とするのがよいが、薄いと頂面に溶解する二酸化塩素ガスが少なくなって短時間に二酸化塩素ガスが得られる反面、ガス発生原料が容易に消費されてしまい、脚部を介する電解液供給が不十分な場合には、二酸化塩素ガス発生量が減少してしまうので、電極の面積や装置全体の大きさ、意図するガス発生量などから適宜変更することが望ましい。
なお、本発明においては、電解液導通部材とこれに電解液を送るポンプ等の圧送手段を併用することができ、これにより電解液のガス発生電極への供給を促進することができる。
電解液は電解液槽から供給すればよく、ポンプとしては、連続式又は必要に応じて一定量を所定回供給する回分式のいずれでもよい。
この場合、保持可能な電解液量が電解液導通部材に保持され、余剰の電解液は電解液導通部材から流出する。
(キャリアガス)
本発明において、二酸化塩素ガスは気相中に放出されるが、放出されたガス二酸化塩素ガスをキャリアガスにより流通させて、上記センサヘッド部に送ることができる。
かかるキャリアガスとしては、エア(空気)や窒素ガス、不活性ガスを挙げることができる。
<二酸化塩素濃度測定器の校正>
本発明の二酸化塩素濃度測定器は、上記校正用標準ガス発生器により二酸化塩素の標準ガスを発生させ、上記センサヘッド部に送ることで二酸化塩素濃度測定器の校正を行うことができる。
具体的には、マスフローメータを介してコンプレッサーを校正用標準ガス発生器のキャリアガス入口に接続し、校正用標準ガス発生器の標準ガス出口から放出される二酸化塩素の標準ガスが流通する経路内にセンサヘッド部を配置する。
校正用標準ガス発生器は、マスフローメータで流量が一定に保たれたキャリアガスを導入すると共に定電流電解を行い、標準ガスを放出してセンサヘッド部に送る。
センサヘッド部は、本来未知濃度の二酸化塩素濃度を測定する装置である一方、送られてくる標準ガスを定電位電解して、電流として出力する。校正用標準ガス発生器が発生する標準ガスの二酸化塩素の濃度が安定したか否かをモニタする機能も有する。
そして、センサヘッド部で検出した標準ガス中の二酸化塩素濃度が、校正用標準ガス発生器に流した電流値とキャリアガスの流量とから、ファラデーの法則によって計算された理論濃度付近で一定になったら、センサヘッド部から出力する二酸化塩素濃度の値を上記理論濃度に校正する。
なお、校正用標準ガス発生器を稼動させてから発生する二酸化塩素の濃度が安定する(定常状態となる)までの時間を予め測定しておき、校正用標準ガス発生器を稼動させてから一定時間経過後に校正を行ってもよい。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[校正用標準ガスの発生]
図5に示す校正用標準ガス発生器を用いて、27℃の大気中で二酸化塩素ガスを発生させた。
電解液導通部材50としては、頂面52及び脚部51がガラス繊維製のものを用いた。
ガス発生電極10としては、電極網11とリード12ともチタン製とし、両者を溶接し、さらにルテニウムメッキを施したものを用いた。電極網11は、開口率が約50%、厚みが約1mmで、直径約20mmの円板状をなしている。
また、対電極20は、電極板21とリード22がチタン製で、両者を溶接した後に全面をルテニウムメッキしたものである。電極板21は20mm角の形状を有する。
電解液30としては、亜塩素酸ナトリウムと塩化ナトリウムをそれぞれ0.2mol/Lの割合で含む水溶液を用いた。
キャリアガス入口13から、空気をマスフローコントローラー(図示せず)で毎分100mlの割合で通気し、ガス発生電極の電位を+300mVとし、電解電流は、最初の2分間は10mAとし、その後5mAにして級数的に減少、20分後に3.3mAで安定させ、二酸化塩素ガスを発生させた。
[校正用標準ガス発生器で発生させた二酸化塩素ガス濃度の確認]
上記校正用標準ガス発生器がファラデーの電気分解の法則を満たしているかどうかを確認するため、上記校正用標準ガス発生器で発生させた二酸化塩素ガスを0.01規定のヨウ化カリウム溶液100mlをインピンジャー2本に入れ、それぞれを直列に連結し、電解開始10分後からガスを吸収させた。
2本のインピンジャーのヨウ素を常法に従ってヨウ素デンプン反応で滴定したところ、95%が最初のインピンジャーに吸収されていて、二酸化塩素ガス濃度は515ppmと算出された。
上記校正用標準ガス発生器が発生する理論上の二酸化塩素ガス濃度は、1分間で
3.3×10−3(A)×60(秒)×(273+27)/273×22.4L/96500(クーロン)=0.05mlであり、100ml/分の空気を流しているので、500ppmとなる。
ヨウ素デンプン反応で滴定した濃度とは1.5%の誤差があったが、ほぼ理論通り、100%の電流効率で二酸化塩素ガスが発生し、図5に示す校正用標準ガス発生器が標準ガス発生器として機能していることが確認できた。
[校正用標準ガス発生器のガス発生効率(電流効率)]
供給する電気量(電解電流値×時間)を基にしてファラデーの法則から算出した二酸化塩素ガス濃度(理論値)と、実際に生成した二酸化塩素ガスのヨウ素デンプン反応滴定による化学分析値(実測値)との関係を表1、図7に示す。
Figure 0006861416
表1、図7に示したように、二酸化塩素ガス濃度の電気量を基にした理論値と実測値とは、極めて整合性がよく、電気量およびキャリアガス流量を調整するだけで所望の二酸化塩素ガス濃度を実現できることが分かる。
[二酸化塩素濃度測定器での二酸化塩素濃度の濃度測定]
対極が直径8mm長さ50mmの円筒形Ag電極、作用電極が直径1.0mmの円盤形Pt電極であり、対極と電解液との接触面積が動作電極と電解液との接触面積の1600倍である、図1に示す2電極式・定電位電解二酸化塩素濃度測定器を用いて、二酸化塩素ガス発生装置で発生させた二酸化塩素ガスの濃度を測定した。
電解電流値が一定の条件下でキャリアガスの流量を変化させた場合に、電流量とキャリアガス流量から計算される、校正用標準ガス発生器が発生する二酸化塩素ガスの濃度と、2電極式・定電位電解二酸化塩素濃度測定器での測定値との関係を、表2、図8に示す。
また、キャリアガス(空気)の供給量が一定の条件下で、電解電流値を変化させた場合に、電流量とキャリアガス流量から計算される、校正用標準ガス発生器が発生する二酸化塩素ガスの濃度と、2電極式・定電位電解二酸化塩素濃度測定器での測定値との関係を表3、図9に示す。
Figure 0006861416
Figure 0006861416
表2、図8、及び表3、図9から、本発明の2電極式・定電位電解二酸化塩素濃度測定器によれば、広い濃度範囲で精度よく二酸化塩素の濃度を測定できることがわかる。
1 校正用標準ガス発生器
10 ガス発生電極
11 ガス通過性ガス発生電極
12 ガス発生電極リード
13 キャリアガス入口
14 標準ガス出口
20 対電極
21 対電極板
22 対電極リード
23 対電極ガス出口
30 電解液
30f 液面
40 電解液槽
50 電解液導通部材
51 脚部
51p 保護管
52 頂面(保液部)
60 ガス発生室
70 液相蓋
70b 底部
71 気相蓋
80 Oリング
100 2電極式・定電位電解二酸化塩素濃度測定器
110 センサヘッド部
111 容器
112 ガス透過膜
120 対極
130 作用電極
131 導線
132 絶縁体
140 電解液(電解質溶液)
150 電位規制部

Claims (3)

  1. ガス透過膜を有する容器内に、電解液と対極と作用電極とを備えるセンサヘッド部と、
    上記作用電極の電位を規制する定電圧電源部と、
    上記作用電極を流れる電流値を検出する電流検出部と、を備える2電極式定電位電解二酸化塩素濃度測定器であって、
    上記電解液が、塩化物イオン(Cl)を含み、
    上記対極が、上記電解液との接触面積が上記作用電極と上記電解液との接触面積の100倍以上である参照電極を兼ねたAgCl/Ag系の電極であり、
    上記作用電極の電位を二酸化塩素の還元反応の限界拡散電流の範囲内で一定に保ち、定電位電解することを特徴とする2電極式・定電位電解二酸化塩素濃度測定器。
  2. さらに、校正用標準ガス発生器を備え、
    上記校正用標準ガス発生器が、
    ガス通過性を有するガス発生電極と、
    上記ガス発生電極と逆極性の対電極と、
    上記両電極間に直流電流を印加する定電流電源部と、
    NaClOおよびNaClを含む電解液と、
    上記電解液を貯留する電解液槽と、
    上記電解液槽からの電解液を上記ガス発生電極に導く電解液導通部材と、を備えるものであり、
    上記対電極が上記電解液に接触する一方で、上記ガス発生電極の一方の面が上記電解液導通部材に導かれた電解液に接触し他方の面が気相に部分的に露出しており、
    上記直流電流と、発生した二酸化塩素ガスを運ぶキャリアガスの流量とで二酸化塩素の濃度を制御することを特徴とする請求項1に記載の2電極式・定電位電解二酸化塩素濃度測定器。
  3. 上記定電流電源部が、電流波形を変更可能なプログラマブル電流規制電源であり、
    上記電流波形が、通電初期に大電流を流した後に級数的に減少させ、その後一定であることを特徴とする請求項2に記載の2電極式・定電位電解二酸化塩素濃度測定器。
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