JP6860391B2 - 電解質膜の短絡検査方法及びその装置 - Google Patents

電解質膜の短絡検査方法及びその装置 Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池用接合体を構成する電解質膜に短絡部位が存在するか否かを検査する電解質膜の短絡検査方法及びその装置に関する。
固体高分子形燃料電池は、プロトン伝導性を示す固体高分子からなる電解質膜をアノード電極とカソード電極で挟んで構成される電解質膜・電極構造体を有する。特許文献1に記載されるように、近時、電解質膜を、高分子溶液から作製することが行われつつあり、この場合、電解質膜の薄膜化を図ることができるという利点がある。
しかしながら、電解質膜を薄膜化すると、ピンホールが形成されることがある。このような部位では電子が移動可能となるので、アノード電極とカソード電極の間で短絡が起こる懸念がある。
燃料電池を組み立てた後にこのような事態が生じることを回避するべく、電解質膜に対して通電することで短絡部位があるか否かを予め検査することが想起される。電解質膜に対して通電を行う技術としては、特許文献2、3に開示されたものが知られている。なお、特許文献2、3に記載されるように、実際には、電解質膜をアノード電極及びカソード電極で挟持した電解質膜・電極構造体に対して通電がなされている。
特開2014−70213号公報 特開2003−151603号公報 特開2013−218859号公報
従来公知の測定方法では、局所的に生じている短絡を検出することが容易ではない。このため、電解質膜・電極構造体の全体につき電流を測定し、異常電流が認められた場合に電解質膜に短絡が生じていると判断される場合、当該電解質膜・電極構造体を廃棄せざるを得ない。このため、燃料電池の製作コストを低廉化することが容易ではない。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、電解質膜・電極構造体の局所的な短絡を検出することが容易であり、このために健全部位を活用することが可能となることから、燃料電池の製作コストの低廉化を図り得る電解質膜の短絡検査方法及びその装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、固体高分子からなる電解質膜を、少なくともアノード用電極触媒層及びカソード用電極触媒層で挟んで構成される燃料電池用接合体中の前記電解質膜に短絡部位が存在するか否かを検査する電解質膜の短絡検査方法であって、
前記アノード用電極触媒層及び前記カソード用電極触媒層の各々に第1電極及び第2電極を電気的に接続する工程と、
前記第1電極及び前記第2電極を介して前記燃料電池用接合体の複数部位に同時に通電し、該複数部位において前記第1電極と前記第2電極の間に流れる電流を同時に測定するとともに、前記燃料電池用接合体の面方向の電流分布を求め、
異常電流が流れている部位を短絡部位であると判断する工程と、
を有し、
前記第1電極又は前記第2電極の少なくとも一方を複数個の分割片から構成し、且つ前記分割片を前記燃料電池用接合体の一端面の複数部位に同時に当接させることを特徴とする。
このように、本発明においては、燃料電池用接合体の複数部位につき同時に通電を行い、その際の電流値を同時に測定することができる。そして、電流値が正常範囲内にある(正常電流が流れている)部位は短絡が生じておらず、一方、電流値が異常である(異常電流が流れている)部位は短絡が生じていると判断することで、局所的な短絡部位を検出することが容易となる。
短絡が生じている部位は、例えば、燃料電池用接合体から切除すればよい。これにより、短絡が生じていない健全な部位が残留した燃料電池用接合体となる。この燃料電池用接合体を所定の形状・寸法に分割すれば、健全な分割片が得られる。燃料電池用接合体にガス拡散層が含まれていないときには、分割片に対してガス拡散層を設けて電解質膜・電極構造体を構成し、さらに、該電解質膜・電極構造体をセパレータで挟持して単セルを構成すればよい。
このように、局所的に短絡が生じている部位を検出し、且つ当該部位を除去して健全な部位を残留させることで、一部に短絡が生じた燃料電池用接合体の全体を廃棄する必要がなくなる。従って、健全部位を活用することが可能となる。このため、燃料電池の作製コストの低廉化を図ることができる。
なお、燃料電池用接合体は、電解質膜にアノード用電極触媒層とカソード用電極触媒層が設けられた膜・触媒層接合体(いわゆるCCM)であってもよいし、CCMの前記アノード用電極触媒層及び前記カソード用電極触媒層のそれぞれに対してガス拡散層が設けられた電解質膜・電極構造体(いわゆるMEA)であってもよい。
また、本発明は、固体高分子からなる電解質膜を、少なくともアノード用電極触媒層及びカソード用電極触媒層で挟んで構成される燃料電池用接合体中の前記電解質膜に短絡部位が存在するか否かを検査する電解質膜の短絡検査装置であって、
前記アノード用電極触媒層及び前記カソード用電極触媒層の各々に電気的に接続される第1電極及び第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極の間に通電を行うための電源と、
前記第1電極と前記第2電極の間に流れる電流を測定する測定部と、
前記測定部において測定された電流値が正常であるか否かを判断する判断部と、
を備え、
前記第1電極又は前記第2電極の少なくとも一方が複数個の分割片に分割され、前記分割片が前記燃料電池用接合体の一端面の複数部位に同時に当接することを特徴とする。
このような構成においては、第1電極又は第2電極の個々の分割片(分割電極)がアノード用電極触媒層又はカソード用電極触媒層に電気的に接続される。従って、電流は、個々の分割電極と他方の電極との間に流れる。このため、燃料電池用接合体(電解質膜)の複数部位に対して同時に電流値を測定することが可能となる。従って、電流値が正常範囲内にある(正常電流が流れている)か否かに基づき、局所的な短絡部位を容易に検出することができる。このため、上記した理由から、健全部位を活用することが可能となる。従って、燃料電池の作製コストの低廉化を図ることができる。
第1電極又は第2電極を、例えば、平板形状とすることができる。この場合、分割電極を得るには、第1電極又は第2電極の少なくとも一方を格子状に分割すればよい。
第1電極又は第2電極を、ロール形状とすることもできる。この場合、分割電極を得るには、第1電極又は第2電極の少なくとも一方を複数の円柱形状に分割すればよい。
本発明によれば、第1電極又は第2電極の少なくとも一方を分割電極として構成するようにしているので、燃料電池用接合体(電解質膜)の複数部位に対して同時に電流値を測定することが可能である。このため、各部位における電流値が正常範囲内にある(正常電流が流れている)か、それとも異常である(異常電流が流れている)かに基づき、局所的な短絡部位を容易に検出することができる。
従って、短絡が生じている部位を除去し、残留した健全な部位で電解質膜・電極構造体を作製することが可能である。このため、電解質膜・電極構造体の製作コスト、ひいては燃料電池の製作コストの低廉化を図ることができる。
本発明の第1実施形態に係る短絡検査装置の要部概略斜視図である。 図1の短絡検査装置の要部概略側面図である。 図1中の接合体中の分割電極が当接した部位と、当該部位における電流値との関係を示したグラフである。 本発明の第2実施形態に係る短絡検査装置の要部概略斜視図である。
以下、本発明に係る電解質膜の短絡検査方法につき、それを実施する短絡検査装置との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1及び図2は、それぞれ、第1実施形態に係る短絡検査装置10の要部概略斜視図、要部概略側面図である。この短絡検査装置10は、電解質膜・電極構造体を構成する膜・触媒層接合体(燃料電池用接合体)12における固体高分子電解質膜14の膜厚を評価するためのものである。なお、以下では、膜・触媒層接合体12、固体高分子電解質膜14を、単に「接合体12」、「電解質膜14」とも表記する。
接合体12につき概略説明する。該接合体12は、電解質膜14をアノード用電極触媒層16とカソード用電極触媒層18で挟んで構成される。電解質膜14は、プロトン伝導性を示す固体高分子からなる。この種の固体高分子の好適な例としてはパーフルオロスルホン酸が挙げられるが、特にこれに限定されるものではない。また、電解質膜14は、例えば、イオン伝導性を有する高分子溶液を原材料として膜状に成形することで得られる。
アノード用電極触媒層16及びカソード用電極触媒層18は、それぞれ、Pt等の貴金属からなる触媒粒子が単独で、又はカーボンブラック等に担持されて膜状に形成されたものである。なお、第1実施形態では、ガス拡散層は設けていない。
図1及び図2では、アノード用電極触媒層16が下方に臨み且つカソード用電極触媒層18が上方に臨む場合を示しているが、これとは逆に、カソード用電極触媒層18が下方に臨み且つアノード用電極触媒層16が上方に臨むようにしてもよいことは勿論である。
短絡検査装置10は、下型20と上型22を備える。下型20は位置決め固定され、一方、上型22は下型20に対して接近又は離間するように変位すること、換言すれば、昇降することが可能である。
下型20の、上型22に臨む上端面には、絶縁膜24を介して平板形状の第1電極26が設けられる。第1電極26は、前記絶縁膜24によって格子状に分割されている。すなわち、第1電極26は、平板形状をなす複数個の分割電極28からなる。このため、アノード用電極触媒層16に対しては個々の分割電極28が当接する。
一方、上型22の、下型20に臨む下端面には、絶縁膜30を介して第2電極32が設けられる。第2電極32は、分割されることなく一体の平板形状として構成される。また、上型22は、その上端面に設けられたロッド34を介して図示しない昇降機構(例えば、シリンダ等)に付設されており、該昇降機構の作用下に昇降する。上型22に、昇降をガイドする複数本のガイドロッドを設けるようにしてもよい。
図1及び図2に模式的に示すように、第1電極26(個々の分割電極28)及び第2電極32には、導線36a、36bを介して電源38(この場合、直流電源)が電気的に接続される。第1電極26は電源38の負極に接続され、一方、第2電極32は正極に接続されている。
導線36bは、個々の分割電極28に接続可能となるように分離している。各導線36bには、電流計40が介挿される。従って、第2電極32と個々の分割電極28の間に流れる電流の値を個別に測定することが可能である。
各電流計40は、ケーブル42を介してコンピュータ44に接続される。コンピュータ44は、各電流計40で測定された電流値を記録するとともに、該電流値に基づいて正常電流又は異常電流のいずれが流れているかを判断するソフトウェア(演算部)、すなわち、判断部を備えた記憶媒体であるハードディスクドライブ46と、電流値を部位毎に表示するディスプレイ48(表示部)とを有する。なお、図1及び図2では、コンピュータを「PC」、ハードディスクドライブを「HDD」と表している。
第1実施形態に係る短絡検査装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その作用効果につき、第1実施形態に係る短絡検査方法との関係で説明する。
はじめに、固体高分子からなる電解質膜14の一方の端面にアノード用電極触媒層16を形成し、他方の端面にカソード用電極触媒層18を形成して接合体12を作製する。なお、アノード用電極触媒層16及びカソード用電極触媒層18を形成するには、デカール法等の公知の手法を用いればよい。又は、カソード用電極触媒層18に電解質溶液を塗布して電解質膜14を形成し、その上にアノード用電極触媒層16を形成するようにしてもよい。
このようにして作製した接合体12の、例えば、アノード用電極触媒層16を下型20に載置し、カソード用電極触媒層18を上型22に対向させる。この際、図2に示すように、アノード用電極触媒層16に対して分割電極28の各々が当接する。
次に、前記昇降機構を付勢してロッド34を前進動作させることにより、上型22を下型20に指向して下降させる。その結果、第2電極32がカソード用電極触媒層18に当接し押圧される。また、第1電極26がアノード用電極触媒層16に当接し押圧される。
この状態で、電源38から直流電流が供給されて第1電極26と第2電極32の間に通電がなされる。なお、第1電極26と下型20との間には絶縁膜24が介在し、一方、第2電極32と上型22との間に絶縁膜30が介在するので、下型20及び上型22に電流が流れることはない。
アノード用電極触媒層16及びカソード用電極触媒層18は導電体であるが、電解質膜14が誘電体であるので、電流値は、通電開始直後は大きく、時間の経過とともに一定値に飽和する。ハードディスクドライブ46の演算部には、このような通電時間と電流値との相関関係が記録されている。ハードディスクドライブ46の演算部は、この相関関係に基づき、電流値が一定値に飽和する時間が経過したと認識してから、電流の測定を開始する。
ここで、第1電極26は、絶縁膜24によって互いに絶縁された複数個の分割電極28からなる。従って、電流は、個々の分割電極28と、第2電極32との間に流れる。換言すれば、電流は、アノード用電極触媒層16の、分割電極28が当接した部位のみに流れる。上記したように、導線36b及び電流計40は分割電極28の各々に電気的に接続されており、このため、個々の分割電極28に当接した部位における電流値を、個々の電流計40によって読み取ることが可能である。
次に、コンピュータ44の前記演算部によって短絡部位が存在するか否かが判断される。すなわち、電流計40にて個別に測定された電流値は、ケーブル42を介して、情報信号としてコンピュータ44に送信される。コンピュータ44のハードディスクドライブ46に記憶された演算部は、各電流計40に示された電流値を、各分割電極28が当接した部位毎に記録する。すなわち、電流分布が求められる。
ディスプレイ48には、上記のようにして求められた電流分布が、各分割電極28が当接した部位と、当該部位における電流値とのグラフとして表示される。必要であれば、ハードディスクドライブ46に電流値の平均値や標準偏差等を算出させ、その結果を併せてディスプレイ48に表示するようにしてもよい。
図3に、電解質膜14に短絡が生じていない部位と短絡が生じている部位とが混在している場合のグラフを誇張して示す。ピンホール等の欠陥が生じていない場合、電流値は、電解質膜14の膜厚の相違に対応して若干相違するが、平均値からの差異は許容範囲内である。換言すれば、概ね同等である。この場合、演算部は、図3中に示すように「正常電流」として認識し、「短絡が生じていない」と判断する。
これに対し、何らかの欠陥が生じているために電子が局所的に容易に移動可能である場合、電流値は、平均値を大きく上回り許容範囲外となる。すなわち、図3中に示すように異常電流が流れる。この場合、演算部は、異常電流が流れた部位につき「短絡が生じている」と判断する。
このように、第1実施形態によれば、複数部位につき同時に通電を行い、各部位の電流値を同時に測定し得る。換言すれば、電解質膜14の面内方向の電流分布を容易に求めることができる。しかも、各部位につき、正常電流又は異常電流のいずれが流れているかを同時に判断することが可能である。そして、その結果に基づき、電解質膜14に局所的な短絡が生じている部位が存在するか否かを容易に判断することができる。
以上の検査が終了した接合体12は、複数個の分割片に分割されるとともに、各分割片のアノード用電極触媒層16、カソード用電極触媒層18のそれぞれに、カーボンペーパやカーボンクロス等からなるガス拡散層が接合される。これにより、電解質膜・電極構造体が得られる。さらに、この電解質膜・電極構造体が1組のセパレータで挟持されることで単セルが構成され、該単セルが複数個積層されることで、燃料電池スタックが組み立てられる。
ここで、短絡が生じている部位は、分割片を作製する際に切除される。すなわち、電解質膜・電極構造体は、短絡が生じた部位を含まない健全な接合体12を用いて作製される。このように、第1実施形態では、短絡が生じている部位を特定し、当該部位と、短絡が生じていない健全な部位とを分離した上で、健全な部位(分割片)を用いて電解質膜・電極構造体を作製することができる。従って、電解質膜・電極構造体、ひいては燃料電池の製作コストの低廉化を図ることができる。
しかも、上記の短絡検査は非破壊検査であるので、短絡が生じていないと判断された分割片を用いて単位セルを構成し、さらに、該単位セルを積層することで燃料電池スタックを構成して発電に供することができる。従って、燃料電池スタックを組み立てた後、電解質膜14の欠陥に起因して短絡が生じることを回避することが可能である。
なお、上記とは逆に、第1電極26を単なる平板形状とするとともに、第2電極32を分割電極28として構成するようにしてもよい。また、第1電極26及び第2電極32の双方を、双方の分割した部分が対向して配置される分割電極28とするようにしてもよい。
次に、第2実施形態に係る短絡検査装置につき説明する。なお、図1〜図3に示される構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図4は、第2実施形態に係る短絡検査装置60の要部概略斜視図である。この短絡検査装置60は、図4における下方に位置する第1ロール電極62と、上方に位置する該第1ロール電極62に比して若干大径な第2ロール電極64を有する。これら第1ロール電極62、第2ロール電極64は、それぞれ、導電用芯材66、68を有し、第1ロール電極62と導電用芯材66、第2ロール電極64と導電用芯材68は、図示しないブラシ等によって互いに電気的に接続されている。そして、該導電用芯材66、68には、導線36a、36bを介して電源38が電気的に接続される。
なお、第2実施形態では、第1ロール電極62の導電用芯材66が電源38の正極に接続され、第2ロール電極64の導電用芯材68が負極に接続される。また、接合体12は長尺な帯形状をなし、ロール状に巻回される(図示せず)とともに、巻回終わり側の端部が引き出されている。この端部は、アノード用電極触媒層16が上方を臨むようにして第1ロール電極62、第2ロール電極64の間に通されている。
第1ロール電極62は、導電用芯材66に回転可能な状態で支持されている。一方、第2ロール電極64は、軸方向に沿って複数個の円柱形状体に分割されている。この分割により、複数個の円柱形状分割電極70が設けられている。すなわち、アノード用電極触媒層16に対しては個々の円柱形状分割電極70が当接する。各円柱形状分割電極70は、導電用芯材68に回転可能に支持される。
詳細な図示は省略するが、導線36bは、第1実施形態と同様に分離しており、各導線36bが個々の円柱形状分割電極70に接続されている(図2参照)。また、各導線36bには電流計40が介挿される。各電流計40により、第1ロール電極62と個々の円柱形状分割電極70の間に流れる電流の値を個別に測定することが可能である。
また、各電流計40が、ハードディスクドライブ46と、電流値を部位毎に表示するディスプレイ48とを有するコンピュータ44に対し、ケーブル42を介して接続される点も第1実施形態と同様である。
この第2実施形態では、接合体12の両面を第1ロール電極62、第2ロール電極64に接触させた状態で、該接合体12を第1ロール電極62、第2ロール電極64の間に通す。これにより、第1ロール電極62がカソード用電極触媒層18に当接するとともに、第2ロール電極64(個々の円柱形状分割電極70)がアノード用電極触媒層16に当接する。
次に、電源38から直流電流を供給し、接合体12を所定量移動させながら、第1ロール電極62と個々の円柱形状分割電極70の間に通電する。第1実施形態に準じ、所定時間が経過して電流値が飽和した後、ハードディスクドライブ46は、電流計40を介して各部位における電流値を読み取る。
読み取りが終了した後、第1ロール電極62、第2ロール電極64を再度回転させるとともに、接合体12を図4中の矢印方向に指向して引き出す。これにより、接合体12を構成するカソード用電極触媒層18、アノード用電極触媒層16の新たな部位が、第1ロール電極62、個々の円柱形状分割電極70にそれぞれ当接する。その後は上記と同様に、所定時間が経過して電流値が飽和した後に該電流値が読み取られる。
勿論、電流値を測定する毎に、ハードディスクドライブ46に記憶された演算部により、正常電流又は異常電流のいずれが流れているかが判別される。その結果に基づき、短絡が生じている部位が存在するか否かが判断される。
第2実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。加えて、第2実施形態では、長尺な接合体12に対して連続的に短絡検査を行うことが可能である。すなわち、短絡検査装置60によれば、広面積である大型の接合体12に対応することができるので、汎用性に優れるという利点が得られる。
なお、上記とは逆に、アノード用電極触媒層16が下方、カソード用電極触媒層18が上方を臨むようにしてもよい。また、第1ロール電極62を円柱形状分割電極70として構成するとともに第2ロール電極64を単なるロール形状とすることも可能である。さらに、第1ロール電極62及び第2ロール電極64の双方を、双方の分割位置が対向する円柱形状分割電極70とすることもできる。
本発明は、上記した実施の形態に特に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、第1実施形態及び第2実施形態のいずれにおいても、接合体12に対してガス拡散層を予め設けて電解質膜・電極構造体を構成し、この電解質膜・電極構造体に通電を行うようにしてもよい。この場合、電解質膜・電極構造体が燃料電池用接合体となる。
なお、アノード用電極触媒層16とガス拡散層の間、又はカソード用電極触媒層18とガス拡散層の間の少なくともいずれかに中間層を介在させた電解質膜・電極構造体とすることも可能である。
10、60…短絡検査装置 12…接合体
14…固体高分子電解質膜 16…アノード用電極触媒層
18…カソード用電極触媒層 20…下型
22…上型 26…第1電極
28…分割電極 32…第2電極
38…電源 40…電流計
44…コンピュータ 46…ハードディスクドライブ
48…ディスプレイ 62…第1ロール電極
64…第2ロール電極 66、68…導電用芯材
70…円柱形状分割電極

Claims (4)

  1. 固体高分子からなる電解質膜を、少なくともアノード用電極触媒層及びカソード用電極触媒層で挟んで構成される燃料電池用接合体中の前記電解質膜に短絡部位が存在するか否かを検査する電解質膜の短絡検査方法であって、
    前記アノード用電極触媒層及び前記カソード用電極触媒層の各々に第1電極及び第2電極を電気的に接続する工程と、
    前記第1電極及び前記第2電極を介して前記燃料電池用接合体の複数部位に同時に通電し、該複数部位において前記第1電極と前記第2電極の間に流れる電流を同時に測定するとともに、前記燃料電池用接合体の面方向の電流分布を求め、異常電流が流れている部位を短絡部位であると判断する工程と、
    を有し、
    前記第1電極又は前記第2電極の少なくとも一方を複数個の分割片から構成し、且つ前記分割片を前記燃料電池用接合体の一端面の複数部位に同時に当接させることを特徴とする電解質膜の短絡検査方法。
  2. 固体高分子からなる電解質膜を、少なくともアノード用電極触媒層及びカソード用電極触媒層で挟んで構成される燃料電池用接合体中の前記電解質膜に短絡部位が存在するか否かを検査する電解質膜の短絡検査装置であって、
    前記アノード用電極触媒層及び前記カソード用電極触媒層の各々に電気的に接続される第1電極及び第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極の間に通電を行うための電源と、
    前記第1電極と前記第2電極の間に流れる電流を測定する測定部と、
    前記測定部において測定された電流値が正常であるか否かを判断する判断部と、
    を備え、
    前記第1電極又は前記第2電極の少なくとも一方が複数個の分割片に分割され、前記分割片が前記燃料電池用接合体の一端面の複数部位に同時に当接することを特徴とする電解質膜の短絡検査装置。
  3. 請求項2記載の短絡検査装置において、前記第1電極又は前記第2電極が平板形状であり、且つ該第1電極又は該第2電極の少なくとも一方が格子状に分割されていることを特徴とする電解質膜の短絡検査装置。
  4. 請求項2記載の短絡検査装置において、前記第1電極又は前記第2電極がロール形状であり、且つ該第1電極又は該第2電極の少なくとも一方が複数の円柱形状に分割されていることを特徴とする電解質膜の短絡検査装置。
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