JP2003151603A - 膜−電極接合体の短絡検査方法及び短絡検査装置 - Google Patents

膜−電極接合体の短絡検査方法及び短絡検査装置

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JP2003151603A
JP2003151603A JP2001346421A JP2001346421A JP2003151603A JP 2003151603 A JP2003151603 A JP 2003151603A JP 2001346421 A JP2001346421 A JP 2001346421A JP 2001346421 A JP2001346421 A JP 2001346421A JP 2003151603 A JP2003151603 A JP 2003151603A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】操作性に優れたMEAの短絡検査方法及び装置
を提供すること。 【解決手段】MEA90の両面に密着するように測定電
極1、2を当接する当接工程と、両面に当接させた測定
電極1、2を介してMEA90の膜厚方向の電気抵抗を
測定する測定工程と、MEA90から測定電極1、2を
離す離隔工程と、を有し、測定電極1は、MEA90と
当接する部分の少なくとも一部に、MEA90への当接
圧力により測定電極1の当接面を非平面形状からMEA
90に密着できる平面形状に変形し、当接圧力を減ずる
と平面形状から非平面形状に変形する易変形部材11を
もつことを特徴とする。つまり、測定電極1が、MEA
90との当接、離隔により容易に変形する易変形部材1
1をもつことで、測定電極1とMEA90との密着性を
制御することが可能となる結果、短絡測定後に、測定電
極1、2のうち、望む測定電極との付着を抑制すること
が可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池用の膜−
電極接合体の短絡検査方法及び短絡検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は一般的に電解質膜の両面をア
ノード電極とカソード電極とで狭持した構造を有するセ
ルをセパレータを介して、複数組、積層した形態をして
いる。このアノード電極には水素等を含む燃料が供給さ
れ、その水素が接触することで水素から電子が放出され
プロトンになる。
【0003】アノード電極で放出された電子は燃料電池
外部に取り出されて負荷回路に供された後、カソード電
極に到達する。生成したプロトンは電解質膜中を移動し
てカソード電極に到達し、酸素等を含む酸化剤ガスが供
給されるカソード電極で供給された酸素及び電子と反応
して水を生成する。
【0004】したがって、電解質膜はプロトン透過性が
求められると同時に電子非透過性(電気絶縁性)が要求
される。電解質膜に何らかの理由でピンホール等が生じ
ると、電気絶縁が保てなくなり(短絡)、総合的なエネ
ルギー効率が低下する。特に空間・質量効率の向上が厳
しく求められる自動車等に適用される燃料電池では尚更
である。
【0005】一般的に電解質膜は燃料電池の製造工程等
において、膜−電極接合体と称される電解質膜を電極で
接合したものとして取り扱われることが多い。
【0006】したがって、電解質膜の短絡を測定するに
は膜−電極接合体全体としての電気絶縁性を測定するこ
とが望まれる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来、膜−電極接合体
の短絡を検査する方法が積極的に探索されたことはな
く、僅かに特開2000−136493号公報で燃料電
池用の電極の特性(電気抵抗)を測定する際に、その電
極(シート)を「銅製の電極で挟み込み、20kgf/
cm2のトルクでボルト締めして電気抵抗を測定したと
ころ、3.2mΩであった。」といった実験室内で行わ
れるような方法が開示されるのみであった。
【0008】そこで本発明では、操作性に優れた膜−電
極接合体の短絡検査方法及び装置を提供することを解決
すべき課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する目的
で本発明者は膜−電極接合体(以下、「MEA:Mem
brane Electrode Assembly」
と称する)の短絡を検査する場合に問題となる点を探索
したところ、以下の課題を発見した。
【0010】第1の課題としてはMEAの短絡を発見す
るにはMEAを構成する電極及び電解質膜の膜厚が極め
て薄く且つ短絡の原因であるピンホールの大きさが小さ
いので単純にMEAの両面の一部に測定電極を接触させ
るのみでは測定電極を接触させた近傍に存する短絡は発
見することができるものの、測定電極から離れた部分の
短絡は電極自身の電気抵抗により、発見することが困難
であることを見出した。また、ある程度の圧力を付与し
ないと測定するための測定電極とMEAとの間の接触抵
抗により電気抵抗が精度良く測定できない。
【0011】この課題を解決するためにはMEAの両面
全体をそれぞれ測定電極で密着させる必要性があった。
このようにMEAの全面に測定電極を密着させることで
測定を迅速に行うことも可能となる。
【0012】第1の課題を解決するためにMEAの両面
全体に測定電極を密着させた結果、第2の課題として、
MEAの測定電極への付着が問題となった。MEAは極
めて薄く且つその表面が平滑であるので測定電極に付着
し易い上にいずれの測定電極に付着するかが一定せず、
その後の操作に支障を来すことを見出した。
【0013】本発明者はこの課題に基づいて検討を重ね
た結果、この課題を解決する電解質膜と該電解質膜の両
面に形成された電極層とをもつMEAの両面に密着する
ように2以上の測定電極を当接する当接工程と、該両面
に当接させた該測定電極を介して該MEAの膜厚方向の
電気抵抗を測定する測定工程と、該MEAから該測定電
極を離す離隔工程と、を有し、前記測定電極は、前記M
EAと当接する部分の少なくとも一部に、該MEAへの
当接圧力により該測定電極の当接面を非平面形状から該
MEAに密着できる平面形状に変形し、該当接圧力を減
ずると平面形状から非平面形状に変形する易変形部材を
もつことを特徴とするMEAの短絡検査方法を発明し
た。
【0014】つまり、測定電極が、MEAとの当接、離
隔により容易に変形する易変形部材をもつことで、測定
電極とMEAとの密着性を制御することが可能となる結
果、MEAの短絡測定後に、複数の測定電極のうち、望
む測定電極との付着を抑制することが可能となった。
【0015】そして、第3の課題として複数のMEAに
対して同時に短絡の有無を検査することが望まれた。本
課題を解決するMEAの短絡検査方法は、複数の前記M
EAと複数の前記測定電極とを交互に積層した状態で該
MEAの短絡を検査することで達成された。
【0016】さらに、上記課題を解決する本発明のME
Aの短絡検査装置は、電解質膜と該電解質膜の両面に形
成された電極層とをもつMEAの両面に密着して当接で
きる2以上の測定電極と、該測定電極を介して該MEA
の膜厚方向の電気抵抗を測定する測定手段と、該MEA
と該測定電極とを当接乃至は離隔する当接手段と、を有
し、前記測定電極は、前記MEAと当接する部分の少な
くとも一部に、該MEAへの当接圧力により該測定電極
の当接面を非平面形状から該MEAに密着できる平面形
状に変形し、該当接圧力を減ずると平面形状から非平面
形状に変形する易変形部材をもつことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明のMEAの短絡検査方法は
電解質膜とその電解質膜の両面に形成された電極層とを
もつMEAの両面に密着するように2以上の測定電極を
当接する当接工程と、その両面に当接させた測定電極を
介してMEAの膜厚方向の電気抵抗を測定する測定工程
と、MEAから測定電極を離す離隔工程とを有する。
【0018】MEAの短絡の有無はMEAの膜厚方向の
電気抵抗を測定することで検査する。具体的には、ME
Aが所定値以下の電気抵抗を示す場合にはそのMEAは
短絡を有するものとして、不良品として扱ったり、さら
には短絡の程度によって性能的な要求の厳しくない用途
に用いる燃料電池用のMEAとすることもできる。この
所定値はMEAが適用される燃料電池に求められる性能
により適正に設定される値である。
【0019】また、本発明のMEAの短絡検査装置はM
EAの両面に密着して当接できる2以上の測定電極と、
その測定電極を介してMEAの膜厚方向の電気抵抗を測
定する測定手段と、MEAと測定電極とを当接乃至は離
隔する当接手段と、を有する。
【0020】本発明の方法及び装置はいずれも測定電極
に特徴を有する。測定電極は少なくとも2以上あり、そ
れらの組み合わせでMEAの両面全面と密着できる。そ
れらの測定電極のうちの少なくとも1つは、MEAと当
接する部分の少なくとも一部に、MEAへの当接圧力に
より測定電極の当接面を非平面形状からMEAに密着で
きる平面形状に変形し、その当接圧力を減ずると平面形
状から非平面形状に変形する易変形部材をもつ。測定電
極は易変形部材のみで構成されていても良いし、その他
の部材、たとえば測定部材に剛性を付与する平板状の基
材をもっても良い。
【0021】易変形部材は測定電極がMEAに当接して
密着するときには平面形状に変形することでMEAの全
面に密着でき膜厚方向の電気抵抗を測定できる。
【0022】電気抵抗の測定が終了した後に、MEAと
の当接圧力を減少させると、易変形部材が変形し、測定
電極のMEAと当接する面が非平面形状となることで、
測定電極とMEAとの密着力が減じられる。
【0023】たとえば、測定電極のうち、MEAの片面
側と当接する電極についてのみ易変形部材をもつものを
採用した場合を考える。するとMEAから測定電極を離
隔するときに、MEAは易変形部材をもたない側の測定
電極との密着力が相対的に強くなり、常に易変形部材を
もたない側の測定電極に付着することとなって、その後
の作業が予測可能となる。
【0024】また、測定電極のうち、MEAの両面に当
接するそれぞれ1以上の測定電極に易変形部材をもつ場
合にはMEAの両面とも測定電極から剥がれることとな
って、その後のMEAの挙動は重力等の影響による予測
が可能となる。
【0025】具体的に測定電極としては、平板状の基材
をもち、易変形部材として、その基材上の少なくとも一
方の面上に重ね合うように配設された板状体であり、一
端部がその基材のその面上の端部に固定され且つ他端部
がその基材の表面と平行に移動自在にその面上に保持さ
れている弾性材料から形成された部材であるものが挙げ
られる。
【0026】たとえば、易変形部材としては外力が加え
られないときには波形、山形、錐体形等の形状に形成さ
れた弾性体が例示でき、この易変形部材を平板状の基材
の少なくとも片面に一端を固定し、他端を面と並行方向
に移動自在に固定する。この易変形部材が当接圧力によ
り平面形状となって、MEAと密着することで電気抵抗
の測定を行う。その後、当接圧力を減ずることで、易変
形部材はもとの非平面形状に戻り、密着力が落ちる。
【0027】そして、他の測定電極としては、平板状の
基材をもち、易変形部材として、その基材上の少なくと
も一方の面上に配設され、その面と面一状態から突出状
態にまで、その面と垂直方向に伸縮自在な弾性部材から
形成された部材であるものが挙げられる。
【0028】たとえば、バネ等により測定電極のMEA
と当接する面の一部が外力が加えられないときには突出
しており、MEAと当接するときにはバネが縮んで測定
電極の他の面と面一状態にまで移動できるものが例示で
きる。この易変形部材が当接圧力により測定電極と面一
状態となって、MEAと密着することで電気抵抗の測定
を行う。その後、当接圧力を減ずることで、易変形部材
はもとの非平面形状に戻り、密着力が落ちる。
【0029】さらに、この測定電極を複数組、用いるこ
とで、同時に多数のMEAについて短絡の有無を検査可
能となる。具体的には、前述の測定電極を複数個とME
Aを複数枚とを交互に積層した状態でMEAの短絡を測
定する。たとえば、この積層を下から上方向に行ったと
きに、測定電極のMEAの上側と密着する側の面に易変
形部材を配設することで、測定電極をMEAから離すと
きに常にMEAは下側の測定電極側に付着することとな
る。
【0030】さらに、測定電極のMEAの下側の面と密
着する面にも易変形部材を配設することで、MEAの上
下方向共にMEAとの付着力が低下する結果、MEAは
重力により下側の測定電極上に位置するのみであるの
で、簡単に測定電極上からMEAを次の工程に移行させ
ることができる。
【0031】
【実施例】以下に本発明のMEAの短絡検査方法及び装
置について実施例に基づいて説明する。また、短絡検査
方法については短絡検査装置の作用効果と併せた態様と
して説明する。なお、以下に示す図において関連する部
材、同一の作用効果をもつ部材については同一の符号を
付すことがある。
【0032】(実施例1)本実施例のMEAの短絡検査
装置は、図1に示すように、測定電極1、2と測定手段
3と当接手段4とをもつ。測定電極1は、図2に示すよ
うに、平板状の剛体である基材10と、バネ材から形成
される薄板であって断面が山形に屈曲され、山形の裾部
分の一端部に基材10の一端にボルト12で固定される
孔が形成されており他端部にボルト13と基材10との
隙間を移動可能なU字型の切り欠き部をもつ易変形部材
としてのバネ部材11と、そのバネ部材11の一端部と
基材10の一端とを固定するボルト12と、バネ部材1
1のU字型切り欠き内に基材10との間にバネ部材11
の端部が移動可能な隙間をもつように固定されたボルト
13とをもつ。測定電極2は測定電極1のボルト12及
び13と干渉しないように切り欠きが設けられる。
【0033】測定電極1のバネ部材11は、図3(a)
に示すように、非平面形状から、バネ部材11がバネ部
材11側からの圧力によって図3(b)に示すように、
平面形状に変形しMEA90表面に密着することができ
る。
【0034】当接手段4はリンク機構によりプレス装置
を上下動させて上型52と下型53との間に圧力を付与
する手段である。当接手段4はプレス装置の基部51と
上型52との間に設けられ、上型52を上下動させる。
上型52はガイド54によって上下動方向以外の動きが
制限されている。下型53はガイド54の下端に接続さ
れている。ガイド54の上端には基部51が接続されて
いる。
【0035】上型52の下面には測定電極1が固定され
ており、下型53の上面には測定電極2が固定されてい
る。測定電極1は下方向にバネ部材11が向けられるよ
うに配設される。各測定電極1及び2とプレス装置との
間は電気的に絶縁されている。
【0036】測定手段3は直列に接続された電源及び電
流計とをもち、一方の端子が測定電極1に、他方の端子
が測定電極2にそれぞれ電気的に接続される。
【0037】以上の構成をもつことから本実施例の検査
装置は以下の作用効果をもつ。まず、測定電極2の上に
MEA90を載置する。その後、当接手段4により測定
電極1を基部50から測定電極2の方向に移動させ、測
定電極1のバネ部材11をMEA90の表面に当接す
る。バネ部材11はMEA90の表面と当接するときに
非平面形状から平面形状に変形する。
【0038】具体的にはバネ部材11は一端部がボルト
12により基材10の一端に固定されているので、非平
面形状から平面形状に変形するに従い、固定されていな
いバネ部材11の他端部が基材10の他端に形成された
ボルト13と基材10との隙間内を摺動する(当接工
程)。その結果、MEA90の両面に測定電極1及び2
が密着できる。
【0039】その後、測定手段3によりMEA90に電
流を流しMEA90の膜厚方向の電気抵抗を測定する
(測定工程)。MEA90の両面に測定電極1及び2が
密着するので、電気抵抗がより精密に測定できる。その
結果、電気抵抗の値を所定値と比較して所定値以上を合
格品と、それ以外を不良品と判断する。
【0040】当接手段4により測定電極1を図面上方に
移動させる(離隔工程)。そのときにバネ部材11へ加
わる外力が減少して、バネ部材11の形状は当初の山形
形状に復元する。その結果、バネ部材11とMEA90
との付着力がMEA90と測定電極2との間の付着力よ
りも相対的に低下するので、MEA90は常に測定電極
2側に付着する。
【0041】その後、測定電極2に付着したMEA90
をマニプレータにより取り除き合否判定の結果に合わせ
て、次工程にMEA90を用いるほか、不合格である場
合にはそのMEA90は不良品として生産ラインから外
す。このように、MEA90が付着する方向が常に測定
電極2側に制御されているので、MEA90を操作する
ときにMEA90の位置を検出する必要がなくなり生産
効率が向上する。
【0042】(変形例1)本変形例の装置は実施例1の
装置のバネ部材11を図4に示すようなバネ部材11’
に変更した以外は同様の構成とした。バネ部材11は山
形であるのに対して、バネ部材11’は複数の山形(す
なわち波形)から形成される。山形ではバネ部材11と
MEA90とが接触する部分が1つの線で在ったのに対
して波形では複数の線で接触することから、バネ部材1
1’によるMEA90への機械的影響を低減できる。
【0043】(変形例2)本変形例の装置は実施例1の
装置の測定電極1を図5に示すような測定電極1’に変
更した以外は同様の構成とした。測定電極1’はMEA
90と接触する側の面に一端部が固定されたコイルバネ
141とそのコイルバネ141の他端部に固定された板
状の突出部142とからなる易変形部材としての突出部
材14と、その突出部材14が外力により縮んだときに
突出部142の表面と表面が面一となるように突出部材
14を収納可能な窪み部101をもつ基材10’とから
なる。
【0044】前述の当接工程及び離隔工程において、測
定電極1’とMEA90との当接圧力により突出部材1
4が自在に伸び縮みすることで、測定工程では測定電極
1’をMEA90の表面全体にに密着させると共に、離
隔工程ではコイルバネ141により突出する突出部14
2により基材10’からMEA90を剥がすことがで
き、結果として本検査方法適用後のMEA90の位置を
常に測定電極2上にすることができる。
【0045】(変形例3)さらに、本変形例では測定電
極1及び1’のような易変形部材をもつ電極を図1にお
ける図面下方の測定電極2においても採用している。こ
の場合にバネ部材11等の易変形部材はMEA90と当
接する図面上方に位置するように測定電極の面の向きを
設定する。このときに易変形部材を基板上に固定するボ
ルト12及び13が他の測定電極と干渉しないように測
定電極に切り欠きを形成する。
【0046】下方の測定電極にも易変形部材を採用する
ことで、本検査方法を適用した後のMEA90が下方の
測定電極上に付着することなく容易に剥がすことができ
るようになる。
【0047】(変形例4)さらに、上記実施例及び変形
例において、測定電極1、1’及び2のMEA90と当
接する表面についてMEA90と当接する部分以外に絶
縁被膜を形成して測定電極間の短絡を防止した。MEA
90は非常に薄く測定電極間で接触しやすいために起こ
る短絡をこのような絶縁膜を設けることで防止すること
ができる。
【0048】(実施例2)本実施例の検査装置は複数の
MEA90について同時に短絡を検査する装置である。
本装置は、図6に示すように、複数(5枚)のMEA9
0を複数の測定電極61〜66の間に狭持して検査する
ものである。測定電極の数は固定されたものではなく、
同時に検査を行うMEA90の数によって変化できる。
【0049】測定電極61〜66は基材の形態が一部異
なる以外、基材の両面にそれぞれ易変形部材であるバネ
部材を固定した点では実施例1の測定電極11と同様の
構成である。測定電極61〜66の基材は、図7に示す
ように、それぞれ積層したときに膜厚方向からみて重な
らない位置に所定間隔で配置された測定端子611〜6
61をもつと共に、絶縁性の材料から形成される。
【0050】バネ部材はこの測定端子611〜661の
両面にまで延長されている。なお、各測定電極61〜6
6についてバネ部材を基材に固定するボルトがそれぞれ
干渉しないように、隣り合う測定電極61〜66の間で
ボルトを固定する部位をずらし、隣の測定部材のボルト
が対応する基材及びバネ部材の部分に切り欠きを設け
る。このボルトときりかきとが嵌合する結果、測定電極
61〜66間の水平方向でのずれが抑制される。
【0051】以上の構成をもつことから本実施例の検査
装置は以下の作用効果をもつ。まず、当接工程の前段階
として、測定電極61〜66とMEA90とを交互に積
層し、積層体とする。上下方向から加圧されていない積
層体の状態では完全に測定電極61〜66のバネ部材と
MEA90とは密着していないが、弾性のあるバネ部材
が外力の無い状態での非平面形状に戻ろうとする力によ
って測定電極61〜66とMEA90とは横方向にずれ
ることはない。
【0052】積層体を形成した後にその場所で電気抵抗
を測定しても良いし、他の場所に運搬した後に測定して
も良い。測定工程としては、図6、7に示すように、当
接工程において当接手段により積層体をその積層方向に
加圧しながら、積層体の積層方向から各々の測定電極6
1〜66に設けられた測定端子611〜661の間隔と
同一間隔で設けられた検査端子を上下方向から接近させ
てそれぞれの測定端子の両面に接触させることで行う。
【0053】それぞれの検査端子間を適正に接続するこ
とで複数のMEA90を同時に短絡検査できる。たとえ
ば、測定電極61と測定電極62との間に狭持したME
A90の電気抵抗を測定するには測定電極61の測定端
子611の下面に接触させた検査端子と測定電極62の
測定端子621の上面に接触させた検査端子との間で電
気抵抗を測定することで行うことができる。
【0054】各測定電極61〜66の両面の間は各基材
がすべて絶縁材料から形成されるので絶縁されている。
したがって、それぞれの間に狭持されたMEA90につ
いて完全に同時に電気抵抗を測定することが可能であ
る。なお、基材を構成する材料として絶縁性の材料を用
いなくても、狭持されたMEA90の電気抵抗を順次測
定することでも他のMEAの測定値に影響を与えること
なく、それぞれのMEA90の電気抵抗を測定すること
ができる。
【0055】当接手段により、積層体への加圧を終了し
た後に、積層体の上方から測定電極61〜66を順にば
らしていく。この場合に狭持されているMEA90は前
述の測定工程の結果による合否に従い、その後のMEA
の燃料電池への組み付けの工程に移行するか、不良品と
しての処理を行うかが分かれる。
【0056】(変形例)本変形例では積層体をばらすと
きの操作性を向上させるために、測定電極61〜66間
のボルトの干渉を防ぐ切り欠きの他に、上下の測定電極
61〜66の間で異なる位置に設けられる切り欠きが形
成される。設けられた切り欠きは積層体をばらす際に測
定電極61〜66を取り扱うマニプレータの操作部が挿
入されることで測定電極の操作性がより良くなる。
【0057】
【発明の効果】本発明のMEAの短絡検知方法は、ME
Aと当接する部分の少なくとも一部に、MEAへの当接
圧力によりその測定電極の当接面を非平面形状からME
Aに密着できる平面形状に変形し、その当接圧力を減ず
ると平面形状から非平面形状に変形する易変形部材をも
つ測定電極を用いることで、本方法適用後のMEAの位
置が常に同じ場所となるので、その後の操作に円滑に移
行することができる。
【0058】また、本発明のMEAの短絡検知装置は上
述の測定電極を有することで、上述の本発明の検査方法
を好適に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の検査装置の概略図である。
【図2】実施例1の検査装置の測定電極の正面図(a)
及び断面図(b)である。
【図3】実施例1の測定電極のバネ部材の当接圧力によ
る変形を示した断面図である。
【図4】実施例1の変形例1の検査装置の測定電極を示
した斜視図(a)及び断面図(b)である。
【図5】実施例1の変形例2の検査装置の測定電極を示
した断面図である。
【図6】実施例2の検査装置を示した概略図である。
【図7】実施例2の検査装置を示した概略図である。
【符号の説明】
1、1’、2、61、62、63、64、65、66…
測定電極 10…基材 101…窪み部 11、
11’…バネ部材 12、13…ボルト 14…突出部材 141…コイルバネ 142…突
出部 3…測定手段 4…当接手段 51…基部 52…上型 53…下型 54…ガ
イド

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解質膜と該電解質膜の両面に形成され
    た電極層とをもつ膜−電極接合体の両面に密着するよう
    に2以上の測定電極を当接する当接工程と、該両面に当
    接させた該測定電極を介して該膜−電極接合体の膜厚方
    向の電気抵抗を測定する測定工程と、該膜−電極接合体
    から該測定電極を離す離隔工程と、を有し、 前記測定電極は、前記膜−電極接合体と当接する部分の
    少なくとも一部に、該膜−電極接合体への当接圧力によ
    り該測定電極の当接面を非平面形状から該膜−電極接合
    体に密着できる平面形状に変形し、該当接圧力を減ずる
    と平面形状から非平面形状に変形する易変形部材をもつ
    ことを特徴とする膜−電極接合体の短絡検査方法。
  2. 【請求項2】 前記測定電極は平板状の基材をもち、 前記易変形部材は該基材上の少なくとも一方の面上に重
    ね合うように配設された板状体であり、一端部が該基材
    の該面上の端部に固定され且つ他端部が該基材の表面と
    平行に移動自在に該面上に保持されている弾性材料から
    形成される請求項1に記載の膜−電極接合体の短絡検査
    方法。
  3. 【請求項3】 前記測定電極は平板状の基材をもち、 前記易変形部材は該基材上の少なくとも一方の面上に配
    設され、該面と面一状態から突出状態にまで、該面と垂
    直方向に伸縮自在な弾性部材である請求項1に記載の膜
    −電極接合体の短絡検査方法。
  4. 【請求項4】 複数の前記膜−電極接合体と複数の前記
    測定電極とを交互に積層した状態で該膜−電極接合体の
    短絡を検査する請求項1〜3のいずれかに記載の膜−電
    極接合体の短絡検査方法。
  5. 【請求項5】 電解質膜と該電解質膜の両面に形成され
    た電極層とをもつ膜−電極接合体の両面に密着して当接
    できる2以上の測定電極と、該測定電極を介して該膜−
    電極接合体の膜厚方向の電気抵抗を測定する測定手段
    と、該膜−電極接合体と該測定電極とを当接乃至は離隔
    する当接手段と、を有し、 前記測定電極は、前記膜−電極接合体と当接する部分の
    少なくとも一部に、該膜−電極接合体への当接圧力によ
    り該測定電極の当接面を非平面形状から該膜−電極接合
    体に密着できる平面形状に変形し、該当接圧力を減ずる
    と平面形状から非平面形状に変形する易変形部材をもつ
    ことを特徴とする膜−電極接合体の短絡検査装置。
  6. 【請求項6】 前記測定電極は平板状の基材をもち、 前記易変形部材は該基材上の少なくとも一方の面上に重
    ね合うように配設された板状体であり、一端部が該基材
    の該面上の端部に固定され且つ他端部が該基材の表面と
    平行に移動自在に該面上に保持されている弾性材料から
    形成される請求項5に記載の膜−電極接合体の短絡検査
    装置。
  7. 【請求項7】 前記測定電極は平板状の基材をもち、 前記易変形部材は該基材上の少なくとも一方の面上に配
    設され、該面と面一状態から突出状態にまで、該面と垂
    直方向に伸縮自在な弾性部材である請求項5に記載の膜
    −電極接合体の短絡検査装置。
  8. 【請求項8】 複数の前記膜−電極接合体と複数の前記
    測定電極とを交互に積層した状態で該膜−電極接合体の
    短絡を検査する請求項5〜7のいずれかに記載の膜−電
    極接合体の短絡検査装置。
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