JP5163003B2 - 燃料電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、膜電極アセンブリを一対のセパレータで挟持したセルを積層して構成される燃料電池の製造方法に関する。
積層型燃料電池(以下、単に「燃料電池」という)は、膜電極アセンブリ(以下「MEA」という)を一対のセパレータで挟持したセルを、複数積層することで構成される。すなわち、通常、一つのMEAだけでは十分な出力を得られないため、燃料電池では、複数のMEAをセパレータを介して直列に接続することにより、大きな出力を得ている。かかる燃料電池において、最終的に大きな出力を得るためには、各セル間の電気抵抗、特に、積層時に隣接接触するセパレータ間の接触抵抗の低減が大きな課題となる。
特開2005−190946号公報 特開2006−147256号公報 特開2003−346867号公報 特開2003−331860号公報
しかしながら、従来の燃料電池の多くは、完全に分離された個別の単セルを積層するものであり、積層時に隣接接触するセパレータは完全に別体であった。このような別体である二つのセパレータ間の接触抵抗を大幅に低減すること、ひいては、セル間の電気抵抗を大幅に低減することは困難であった。
ここで、特許文献1−3には、金属等からなるセパレータ材料板材をジャバラ状に折り曲げて複数のセパレータを一体的に形成する技術が開示されている。しかし、これら特許文献1−3では、最終的にセパレータ材料板材の折り曲げ部分を切断除去することを想定しており、最終的に得られる燃料電池において隣接接触するセパレータは完全に別体となる。そのため、この特許文献1−3に記載の技術では、セパレータ間の接触抵抗(セル間の電気抵抗)を大幅に低減することはできない。また、特許文献4では、一つのセルのアノード側セパレータと、他のセルのカソード側セパレータと、を途中で屈曲させた一つの金属材料板材で一体的に形成することが開示されている。しかし、当該特許文献4に記載の技術は、セルを積層することを想定しておらず、積層型燃料電池には適用できない。
つまり、従来の技術では、各セル間の電気抵抗を効果的に低減することができず、結果として、燃料電池の能力を効果的に向上させることはできなかった。
そこで、本発明では、能力をより向上でき得る燃料電池の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の燃料電池の製造方法は、膜電極アセンブリを一対のセパレータで挟持したセルを積層して構成される燃料電池の製造方法であって、アノード側セパレータ形状部およびカソード側セパレータ形状部が並んで成型された一枚のセパレータ材料板材を折り曲げて、一つのセルのアノード側セパレータおよび当該一つのセルに隣接接触する他のセルのカソード側セパレータを形成する折り曲げ工程と、前記折り曲げ工程に先立って、折り曲げ前の一対のセパレータ材料板材で膜電極アセンブリを挟持する組み付け工程と、を備え、前記折り曲げ工程は、一対のセパレータ材料板材で膜電極アセンブリを挟持した状態で行う、ことを特徴とする。
他の好適な態様では、さらに、前記組み付け工程に先立って、二つの素材ロールそれぞれから帯状シートを引き出すとともに、各帯状シートにアノード側セパレータ形状部およびカソード側セパレータ形状部を交互に連続して成型することでセパレータ材料板材を生成する成型工程と、前記組み付け工程の後に、膜電極アセンブリを挟持する上下一対のセパレータ材料板材のうち一方をセパレータ形状部間で切断する工程であって、上側セパレータ材料板材の切断および下側セパレータ材料板材の切断を交互に実行する切断工程と、を含む。
ここで、少なくとも組み付け工程を実行する第一ラインと、膜電極アセンブリを組み付け工程実行位置に供給する第二ラインと、は交差して配置されていることが望ましい。また、前記折り曲げ工程は、セパレータ材料板材の折り曲げにより形成される輪部分が冷媒流路として機能するべく、当該セパレータ材料板材を折り曲げることも望ましい。
他の好適な態様では、セパレータ材料板材は、アノード側セパレータ形状部およびカソード側セパレータ形状部に対応する形状を備えた一つのプレス金型を用いて成型される。また、セパレータ材料板材には、アノード側セパレータ形状部およびカソード側セパレータ形状部の他に、当該セパレータ材料板材の折り曲げ位置を示す折り曲げ形状部も成型されていることが望ましい。
本発明によれば、一つのセルのアノード側セパレータおよび当該一つのセルに隣接接触する他のセルのカソード側セパレータが繋がっているため、セパレータ間の電気抵抗を低減でき、ひいては、燃料電池の能力を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態である燃料電池10の概略断面図である。なお、以下の図面では、見易さのために、各部材の縮尺を実際とは異ならせて図示している。また、以下の図面では、互いに隣接するセル12のアノード側セパレータ16およびカソード側セパレータ18の間、および、各セパレータ16,18と電極22,24との間に間隙を設けて図示しているが、これらの間には隙間は無く、互いに密着接触している。
この燃料電池10は、複数のセル12を積層して構成される積層型燃料電池である。周知のとおり、積層型燃料電池では、複数のセルを積層、換言すれば、当該複数のセルを電気的に直列に接続することで、燃料電池全体として大きな電力を得ている。ただし、従来の積層型燃料電池では、セル間の電気抵抗を大幅に低減することが困難であり、結果として、燃料電池全体としての出力電力を大幅に向上することが困難であった。本実施形態は、セパレータ16,18を特殊な構成とすることで、セル間の電気抵抗の大幅な低減、ひいては、燃料電池の能力の向上を図っている。以下、本実施形態の燃料電池について詳説する。
本実施形態の燃料電池10は、複数のセル12を積層することで構成されている。そこで、はじめに各セル12の構成および発電原理を図2を用いて簡単に説明する。各セル12は、MEA14を一対のセパレータ16,18で挟持することで構成されている。MEA14は、イオン交換膜である電解質膜20、当該電解質膜20の一面に配されたアノード電極22、および、当該電解質膜の他面に配されたカソード電極24を備えている。アノード電極22およびカソード電極24は、いずれも、拡散層28,32と、触媒層30,34を備える。拡散層28,32は、セパレータ16,18に形成されたガス流路36,38を通じて供給される燃料ガスまたは酸化ガスを拡散する層で、カーボンペーパなどの導電性を備えたシート状部材からなる。また、触媒層30,34は、白金等の触媒物質を担持したカーボン粉末を、拡散層28,32または電解質膜20に塗布することで形成される。
セパレータ16,18は、金属等の導電性材料からなる板材で、各セル12を仕切る隔壁として機能する。また、このセパレータ16,18は、積層時には、隣接するセル12のセパレータ16,18と接触することで、隣接するセル12を電気的に接続する導体としても機能する。このセパレータ16,18の表面には、MEA14に供給するガスの流路であるガス流路36,38として機能する多数の溝が形成されている。なお、各セパレータ16,18とMEA14との間にはガスの外部漏洩、および、酸化ガスと燃料ガスの混和を防止するためのシール部材26が設けられている(図1参照)。
このセル12での電力生成の原理は次のとおりである。アノード側セパレータ16に形成されたガス流路36を通じてアノード電極22に供給された燃料ガスの水素(H)は、拡散層28で拡散されたうえで、触媒層30に到達する。触媒層30に到達した燃料ガスは、触媒の作用により、水素イオン(H+)と電子(e)に分離される。水素イオンは、電解質膜20を通じてカソード電極24の触媒層34へと移動する。また、電子は、外部回路35を通じて、カソード電極24の触媒層34へと移動する。この電子の移動により電流が生じる。一方、カソード側セパレータ18に形成されたガス流路38を通じてカソード電極24に供給された酸化ガスは、拡散層32で拡散されたうえで触媒層34に到達する。そして、触媒層34に到達した酸化ガスの酸素(O)は、触媒の作用により、電解質膜20を通過した水素イオンおよび外部回路35を通過した電子と結合し、反応水(HO)となる。生成された反応水は、カソード側から外部に排出される。
ここで、本実施形態では、一つのセル12(例えば図1のセル12b)のアノード側セパレータ16(16b)と、当該一つのセル12(12a)に隣接する他のセル12(12a)のカソード側セパレータ18(18a)と、を連続した一つの導電性板材で形成している。すなわち、本実施形態では、図3に図示するように、予め、アノード側セパレータ形状部46と、カソード側セパレータ形状部48と、が並ぶように成型された一枚の導電性板材40(以下「セパレータ材料板材40」と呼ぶ)を、当該二つのセパレータ形状部46,48が接触するまで折り曲げることで、アノード側セパレータ16およびカソード側セパレータ18を構成している。セパレータ16,18をかかる構成とするのは、セパレータ間、ひいては、セル間の電気抵抗を低減し、ひいては、燃料電池の出力電力を向上させるためである。
すなわち、従来の燃料電池において、各セパレータは、個々に分離された完全な別体であり、当該別体のセパレータを面接触させることで隣接するセルを電気的に接続していた。しかしながら、セパレータが別体の場合、セル積層時に、隣接するセパレータ間の位置ズレが発生し、隣接するセパレータの接触面積が低減する場合があった。隣接するセパレータの接触面積が低減すると、当然ながら、当該隣接するセパレータ間の電気抵抗は向上し、燃料電池全体としての出力電力は低減する。また、別体であるセパレータを完全に密着させることは難しく、当該別体であるセパレータ間の接触抵抗を大幅に低減することは困難であった。換言すれば、従来の技術では、セパレータ間の電気抵抗を大幅に低減することが困難であり、燃料電池の出力電力を大幅に向上させることは困難であった。
一方、本実施形態では、既述したとおり、隣接するセパレータ16,18を一枚の板材で構成しており、隣接するセパレータ16,18は、切れ目無く接続されている。その結果、セパレータ間の電気抵抗は、従来に比して大幅に低減することができ、燃料電池の出力電力も大幅に向上させることができる。また、本実施形態において、隣接するセパレータ16,18は、一枚のセパレータ材料板材40からなる一部材である。この場合、当該隣接するセパレータ16,18の相対位置精度を高く保つことが可能となり、位置ズレに起因する接触面積の低減を防止できる。そして、これによりセパレータ間の電気抵抗を低減できる。なお、当然ながら、セパレータ材料板材40の折り曲げ位置が不正確な場合には、セル積層時において隣接するセパレータ16,18に相対的な位置ズレが生じることになる。かかる折り曲げ位置不良を防止するために、セパレータ材料板材40には、アノード側セパレータ形状部46およびカソード側セパレータ形状部48に加えて、折り曲げ位置を示す折り曲げ形状部50も成型しておくことが望ましい。
ここで、一枚のセパレータ材料板材40を、二つのセパレータ形状部46,48が密着接触するまで折り曲げた場合、当該折り曲げ部周辺(輪部分)には当該セパレータ材料板材40で囲まれた空間29が形成される。本実施形態では、この輪部分に形成される空間29を、冷媒を流す冷媒流路29としている。換言すれば、本実施形態では、セパレータ16,18と冷媒流路29とが一体形成されていることになる。その結果、冷媒流路形成のための専用部品を別途用意する必要がなく、燃料電池10の構成部品点数を低減することができる。
また、一枚のセパレータ材料板材40を折り曲げて二つのセパレータ16,18を構成することにより、燃料電池10の製造工程を従来に比して簡易化できる。これについて、図4〜図7を用いて説明する。図4および図5は、燃料電池10の製造装置52の概略側面図である。また、図6は、成型部の拡大図であり、図7は、製造装置52のうち、組み付け部周辺の概略上面図である。また、図4〜図7では、アノード側セパレータ形状部46は実線で、カソード側セパレータ形状部48は破線で図示されている。
燃料電池10の製造装置52は、メインの製造ラインである第一ライン54と、MEA14を製造するとともに製造されたMEA14を第一ライン54に供給する第二ライン56と、を備えている。第一ライン54と第二ライン56は、図7に図示するように、水平面内において、互いに交差するような配置となっている。
第一ライン54には、上流側から順に、素材供給部、成型部、表面処理部、組み付け部、切断部、検査部、折り曲げ部が設けられている。素材供給部は、第一ライン54に、セパレータ16,18の材料となる導電性材料からなる素材シート62を供給する部位である。この素材供給部には、素材シート62を巻回した二つの素材ロール60が設けられている。この二つの素材ロール60は、上下に並んで配置されており、各素材ロール60から引き出された素材シート62は、順次、下流側へと搬送される。
各素材ロール60の下流側には、各素材ロール60から引き出された素材シート62を所定形状に成型し、セパレータ材料板材40とするための成型部が設けられている。図6は、この成型部の拡大図である。成型部において、素材シート62は、アノード側セパレータ形状部46およびカソード側セパレータ形状部48が搬送方向に交互に並んだ形状に成型される。また、上下方向に対向するセパレータ形状部は互いに異極となるように成型される。すなわち、上側の素材シート62の所定位置にカソード側セパレータ形状部48が成型される場合、下側の素材シート62の搬送方向同位置にはアノード側セパレータ形状部46が成型される。逆に、上側の素材シート62の所定位置にアノード側セパレータ形状部46が成型される場合、下側の素材シート62の搬送方向同位置にはカソード側セパレータ形状部48が成型される。なお、素材シート62とセパレータ材料板材40は、同一の部材であるが、本明細書では、成型後の素材シート62は「セパレータ材料板材40」と呼び、成型前の素材シート62とは区別する。
ここで、この素材シート62の成型は、所定形状のプレス金型64を用いて行われる。このプレス金型64には、アノード側セパレータ形状およびカソード側セパレータ形状の両方が形成されている。換言すれば、一つのプレス金型64で、アノード側セパレータ形状部46およびカソード側セパレータ形状部48の両方を同時に成型している。異極のセパレータ形状部46,48を、一つの金型64で成型することにより、当該異極のセパレータ形状部46,48の相対位置精度を向上することができる。すなわち、各セパレータを個別に製造していた従来の燃料電池の製造装置では、アノード側セパレータ形状部およびカソード側セパレータ形状部を成型する金型も、それぞれ分離した別体であった。かかる別体の金型では、各金型の組み付け誤差などが重畳されてしまい、プレス成型で得られるセパレータ材料板材のアノード側セパレータ形状部およびカソード側セパレータ形状部の相対位置精度を高精度に保つことは困難であった。一方、本実施形態では、一つの金型64で、アノード側セパレータ形状部46およびカソード側セパレータ形状部48を同時に成型するため、金型の組み付け誤差などが生じにくく、この二つのセパレータ形状部46,48の相対位置精度を向上させることができる。さらに、セパレータ材料板材40の折り曲げ位置を示す折り曲げ形状部50も同一の金型64で成型すれば、折り曲げ位置と各セパレータ形状部46,48の相対位置精度を高く保つことができ、セル積層時(セパレータ材料板材40の折り曲げ時)における各セパレータの位置ズレをより確実に防止できる。そして、これにより、セパレータ間の位置ズレに起因する接触面積の低減が防止でき、セパレータ間の電気抵抗を向上できる。
成型部の下流には、続いて、成型処理されたセパレータ材料板材40に対して所定の表面処理、例えば、濡れ性や耐熱性などを調整するための表面処理を施す表面処理部が設けられている。この表面処理部の具体的構成は、周知の公知技術を利用できるため、ここでの詳説は省略する。
表面処理部の下流には、組み付け部が設けられている。組み付け部は、成型処理および表面処理が施されたセパレータ材料板材40と、MEA14との組み付け処理を実行する部位である。すなわち、上側のセパレータ材料板材40に成型されたアノード側セパレータ形状部46(またはカソード側セパレータ形状部48)と、下側のセパレータ材料板材40に成型されたカソード側セパレータ形状部48(またはアノード側セパレータ形状部46)と、の間に、第二ライン56で製造、搬送されたMEA14を挟み込み、セルモジュール66を構成する。また、必要に応じて、シール部材26等も、この組み付け部において、組みつけられる。なお、既述した通り、また、図7に図示する通り、この組み付け作業を容易にするため、また、製造装置全体をコンパクトにするために、MEA14を製造および搬送する第二ライン56は、この組み付け部近傍において、第一ライン54に交差するような向きで設置されている。
組み付け作業が施されたセルモジュール66は、続いて、切断部に搬送される。切断部は、連続して搬送されるセルモジュール66のセパレータ材料板材40を、上側のセパレータ材料板材40および下側のセパレータ材料板材40を交互にセパレータ形状部間で順次切断する部位である。すなわち、この切断部に到達するまでの間、セパレータ材料板材40は、連続した一枚の板材である。切断部は、この一枚の板材であるセパレータ材料板材40を、上下交互にセパレータ形状部間で切断する。具体的には、あるセパレータ形状部間において上側のセパレータ材料板材40を切断した場合、つぎのセパレータ形状部間においては下側のセパレータ材料板材40を切断する。これは、別の見方をすれば、上側および下側のセパレータ材料板材40は、いずれも、セパレータ二枚分の長さで切断されることになる。換言すれば、二つのセパレータ形状部46,48が繋がったままとなるように切断される。この切断処理は、例えば、レーザ切断装置68などの切断手段を用いて行われる。
切断処理が施された、セルモジュール66は、さらに、下流側に搬送され、検査部において所定の品質基準を満たすか否かの検査が行われる。検査の結果、所定の品質基準を満たすと判断されたセルモジュール66は、さらに下流側に設けられた折り曲げ部に搬送される。一方、所定の品質基準を満たさないと判断されたセルモジュールは、第一ライン54から分岐する不良品ライン(図示せず)に搬送され、廃棄、あるいは、修理される。この不良品ラインへの搬送の際には、不良判定されたセルモジュール66一つだけを搬送可能とするために、セパレータ材料板材40をセパレータ一枚分の長さに切断する。
検査部において正常と判定されたセルモジュール66は、折り曲げ部に搬送される。折り曲げ部では、セパレータ材料板材40のうち、切断部で切断されずに繋がったままとなっているセパレータ形状部間(折り曲げ形状部50)を、徐々に折り曲げていく。そして、最終的に、繋がった二つのセパレータ形状部46,48が面接触するまで折り曲げる。これにより、互いに隣接接触するアノード側セパレータ16およびカソード側セパレータ18が完成される。また、この折り曲げ処理は、MEA14を一対のセパレータ材料板材40で挟持した状態で行われる。この場合、折り曲げ処理によるセパレータ材料板材40の移動に伴い、当該セパレータ材料板材40およびMEA14で構成されるセルモジュール66も移動することになる。そして、折り曲げ処理完了時には、複数のセルモジュール66(セル12)が積層された状態となる。つまり、組み付け処理の後に、セパレータ材料板材40の折り曲げ処理を行うことによって、セパレータ16,18の形成処理(折り曲げ処理)とセル積層処理とを同時に行うことができる。
また、この折り曲げ処理と同時にセル積層処理を行う本実施形態によれば、セル積層処理を、比較的簡易な設備で自動化できる。すなわち、各セパレータが個々に分離した従来の燃料電池では、セパレータとMEAとを組み付けて、一つのセルを完成させてからセルの積層処理を行っていた。この場合におけるセル積層処理は、人の手で行われることが多かった。しかし、人の手作業では、効率的にセルを積層することができず、燃料電池の生産効率を大幅に向上させることは困難であった。また、人の手作業では、積層時のセル位置決め精度も低くなりがちで、燃料電池の品質低下の原因の一つになっていた。もちろん、機械を用いてセル積層作業を自動化することで、これらの問題はある程度解消できる。しかし、個々に分離したセルを積層するためには、各セルを保持して移動させるハンドリング設備が必須となり、設備の大型化、高コスト化を招きやすい。
一方、本実施形態では、既述したとおり、セパレータ材料板材40の折り曲げに伴い、セルモジュール66が移動するため、専用のハンドリング設備を用いなくても、セル12の積層処理を自動化できる。また、セパレータ材料板材40の折り曲げ処理は、比較的、簡易な設備を用いて自動化することができる。例えば、図5に図示するように、繋がったままとなっているセパレータ形状部間を、押圧するピン材70を複数設け、当該ピン材70でセパレータ形状部間を順次押圧していくことで、折り曲げ処理を自動化することができる。また、各セルモジュール66を所定の折り曲げ方向に押圧する押圧部材72を設け、当該押圧部材72でセルモジュール66を順次押圧するような構成で折り曲げ処理の自動化を実現してもよい。なお、ここで例示した折り曲げ処理の設備構成は一例であり、当然、他の構成で折り曲げ処理の自動化を実現してもよい。いずれにしても、本実施形態によれば、ハンドリング設備のような大型な設備を用いることなく、セパレータ材料板材40の折り曲げ処理、ひいては、セルの積層処理が自動化できる。その結果、燃料電池の製造工程を、従来に比べて、大幅に簡易化できる。
また、通常、燃料電池では、セル積層体の近傍に、当該セル積層体を冷却するための冷媒流路を設けることが要求される。本実施形態では、折り曲げにより形成される輪部分が冷媒流路29として機能するように、セパレータ材料板材40を折り曲げる。換言すれば、折り曲げ処理と、冷媒形成処理と、が同時に行われる。したがって、冷媒流路形成のために専用の工程を設けていた従来技術に比して、燃料電池の製造工程を、より一層、簡易化できる。
以上の説明から明らかなとおり、本実施形態では、一枚のセパレータ材料板材40を折り曲げることで、隣接接触するアノード側セパレータ16およびカソード側セパレータ18を、形成している。そのため、従来に比して、セパレータ間の電気抵抗を大幅に低減することができ、燃料電池全体の出力電力を向上させることができる。また、本実施形態では、一対のセパレータ材料板材40でMEA14を挟持した状態で、当該セパレータ材料板材40を折り曲げる。その結果、セパレータ材料板材40の折り曲げ処理とセル積層処理を同時に行うことができるので、燃料電池製造を簡易化できる。
なお、上記説明では、組み付け処理の後に切断をしているが、当然ながら、この順序は逆であってもよい。すなわち、各セパレータ材料板材40を、セパレータ二枚分の長さに切断し、その後、切断された一対のセパレータ材料板材40でMEA14を挟持するようにしてもよい。また、組み付け処理の後に折り曲げ処理を行っているが、折り曲げた後、組み付け処理を行ってもよい。この場合であっても、製造される燃料電池10は、セパレータ間の電気抵抗が従来に比べて大幅に低減されており、燃料電池全体としての出力電力を向上させることができる。また、折り曲げ処理することで、自動的に、冷媒流路も形成されるため、別途、冷媒流路形成のための工程を設ける必要がなく、製造工程を簡易化できる。さらに、図8に図示するように、各セパレータ16,18を、予め、波状に折り曲げて凹凸部を形成し、この凹凸部とMEA14との間に形成される空間78をガス流路として利用するようにしてもよい。
本実施形態の燃料電池の概略断面図である。 各セルの概略構成および発電原理を示す図である。 一つのセパレータの形成に様子を示す図である。 燃料電池の製造装置の概略側面図である。 燃料電池の製造装置の概略側面図である。 成型部の拡大図である。 製造装置のうち、組み付け部周辺の概略上面図である。 他の例の燃料電池の概略断面図である。
符号の説明
10 燃料電池、12 セル、16 アノード側セパレータ、18 カソード側セパレータ、20 電解質膜、22 アノード電極、24 カソード電極、26 シール部材、28,32 拡散層、29 冷媒流路、30,34 触媒層、35 外部回路、36,38 ガス流路、40 セパレータ材料板材、46 アノード側セパレータ形状部、48 カソード側セパレータ形状部、50 折り曲げ形状部、52 製造装置、54 第一ライン、56 第二ライン、62 素材シート、64 プレス金型、66 セルモジュール。

Claims (6)

  1. 膜電極アセンブリを一対のセパレータで挟持したセルを積層して構成される燃料電池の製造方法であって、
    アノード側セパレータ形状部およびカソード側セパレータ形状部が並んで成型された一枚のセパレータ材料板材を折り曲げて、一つのセルのアノード側セパレータおよび当該一つのセルに隣接接触する他のセルのカソード側セパレータを形成する折り曲げ工程と、
    前記折り曲げ工程に先立って、折り曲げ前の一対のセパレータ材料板材で膜電極アセンブリを挟持する組み付け工程と、
    を備え、前記折り曲げ工程は、一対のセパレータ材料板材で膜電極アセンブリを挟持した状態で行う、
    とを特徴とする燃料電池の製造方法。
  2. 請求項に記載の燃料電池の製造方法であって、さらに、
    前記組み付け工程に先立って、二つの素材ロールそれぞれから帯状シートを引き出すとともに、各帯状シートにアノード側セパレータ形状部およびカソード側セパレータ形状部を交互に連続して成型することでセパレータ材料板材を生成する成型工程と、
    前記組み付け工程の後に、膜電極アセンブリを挟持する上下一対のセパレータ材料板材のうち一方をセパレータ形状部間で切断する工程であって、上側セパレータ材料板材の切断および下側セパレータ材料板材の切断を交互に実行する切断工程と、
    を含むことを特徴とする燃料電池の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の燃料電池の製造方法であって、
    少なくとも前記組み付け工程を実行する第一ラインと、膜電極アセンブリを組み付け工程実行位置に供給する第二ラインと、は交差して配置されていることを特徴とする燃料電池の製造方法。
  4. 請求項1からのいずれか1項に記載の燃料電池の製造方法であって、
    前記折り曲げ工程は、セパレータ材料板材の折り曲げにより形成される輪部分が冷媒流路として機能するべく、当該セパレータ材料板材を折り曲げることを特徴とする燃料電池の製造方法。
  5. 請求項1からのいずれか1項に記載の燃料電池の製造方法であって、
    セパレータ材料板材は、アノード側セパレータ形状部およびカソード側セパレータ形状部に対応する形状を備えた一つのプレス金型を用いて成型されることを特徴とする燃料電池の製造方法。
  6. 請求項1からのいずれか1項に記載の燃料電池の製造方法であって、
    セパレータ材料板材には、アノード側セパレータ形状部およびカソード側セパレータ形状部の他に、当該セパレータ材料板材の折り曲げ位置を示す折り曲げ形状部も成型されていることを特徴とする燃料電池の製造方法。
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