JP6860311B2 - 軽量盛土用側壁の施工方法 - Google Patents

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本発明は、軽量盛土用側壁の施工方法に関するものである。
近年、傾斜地の拡幅盛土や自立壁の盛土の工法として、盛土構造の軽量化や土圧軽減等を図るために、土を用いた盛土工法に代わり、発泡スチロールなどのブロック(以下、「発泡樹脂ブロック」という)を用いて道路などの土木構造物を構築する軽量盛土工法が採用されている。この軽量盛土工法は、土を用いた盛土工法に比べて工期の短縮及びコスト削減を図ることができる。
このような軽量盛土工法では、発泡樹脂ブロックを積み上げて軽量盛土構造体を構築するとともに、その構造体の外面に位置する部位に金属板、合成樹脂系板、セメント系板等によって形成された表面材を添接させて成る表面材付き発泡樹脂ブロックを、表面材が露出するように配置して軽量盛土用側壁を構成し、内部の発泡樹脂ブロックを保護することがなされている。
この場合、表面材と表面材の間は、発泡樹脂ブロックの紫外線による劣化を防ぐために、コーキングなどの目地材を施すことが一般的である。しかしながら、積み上げた表面材付き発泡樹脂ブロックのズレが大きい場合、目地材で発泡樹脂ブロックを完全に覆うことが難しくなり、発泡樹脂ブロックが劣化し、表面材が剥離する虞があるとともに、外観も悪いものであった。
そこで、表面材付き発泡樹脂ブロックをズレ無く積み上げ、表面材と表面材との間の間隙を一定に保持させる方策も創案されており、例えば、特許文献1に開示されているように、ピンによって上下に位置する表面材を結合させたものがある。
特開2007−23665号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたピンによる結合では、下段の発泡樹脂ブロックの表面材に対して上段の発泡樹脂ブロックの表面材の間隙を一定に確保して、発泡樹脂ブロックの積み上げ時のズレを防止することは、必ずしも十分に行えるものでは無かった。
本発明は、上記のような実情に鑑みて成されたもので、上下に位置する発泡樹脂ブロックの表面材間の間隔を一定に確保することができ、さらには、発泡樹脂ブロックを積み上げる時にズレが生じ難く施工性が良好であるとともに、上下段の表面材同士を強固に係合することができる軽量盛土用側壁の施工方法を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するため、請求項1の軽量盛土用側壁の施工方法は、発泡樹脂ブロックの構造体の外面に位置する部位に表面材を添接させた表面材付き発泡樹脂ブロックを、表面材が露出するように配置して側壁を施工する軽量盛土用側壁の施工方法であって、前記表面材付き発泡樹脂ブロックとして、表面材の前記発泡樹脂ブロック側の面の幅方向複数個所に凸条を有し、該凸条に上下方向に延びるガイドロッド挿通孔を形成してなる表面材付き発泡樹脂ブロックを使用し、敷設された下段の表面材付き発泡樹脂ブロックの前記ガイドロッド挿通孔に発泡樹脂ブロックの上下方向長さに対して0.5〜1.5倍の長さのガイドロッドを挿通し、そのガイドロッドに上段の表面材付き発泡樹脂ブロックのガイドロッド挿通孔を嵌め込むことにより表面材付き発泡樹脂ブロックを積み重ねることを特徴とする。
ここで、「上下方向」とは、直方体形状の発砲樹脂ブロックの一面を水平に位置させた状態での垂直方向をいう。また、「幅方向」とは、直方体形状の発砲樹脂ブロックの一面を水平に位置させた状態での水平方向をいう。
また、請求項2の軽量盛土用側壁の施工方法は、前記請求項1に記載の発明において、上段の表面材付き発泡樹脂ブロックを、下段の表面材付き発泡樹脂ブロックに対して幅方向にオフセットさせた状態に設置することを特徴とする。
また、請求項3の軽量盛土用側壁の施工方法は、前記請求項1又は2に記載の発明において、前記軽量盛土用側壁の上面、或いは下面に設けられる床版のうち、少なくとも一方の床版にガイドロッドを連結させることを特徴とする。
また、請求項の軽量盛土用側壁の施工方法は、前記請求項1〜のいずれかに記載の発明において、前記ガイドロッド挿通孔が、表面材の幅方向に2個所又は4個所形成されている表面材付き発泡樹脂ブロックを用いることを特徴とする。
上記した本発明の軽量盛土用側壁の施工方法によれば、上下段の表面材付き発泡樹脂ブロックのそれぞれのガイドロッド挿通孔に渡ってガイドロッドを挿通させるので、施工が容易であるとともに、下段の表面材付き発泡樹脂ブロックの表面材に対して上段の表面材付き発泡樹脂ブロックの表面材が精度よく位置決めされ、上下に位置する表面材付き発泡樹脂ブロック同士の間隔を一定にすることができる。また、上下段の表面材同士が挿通されたガイドロッドによって連結されるため、表面材が脱離することを防止することができる。
本発明に係る軽量盛土用側壁の施工方法が適用される軽量盛土構造体の一例を示した概念的な斜視図である。 本発明に係る軽量盛土用側壁の施工方法で使用される表面材付き発泡樹脂ブロックの一例を示した分解斜視図である。 図2に示した表面材付き発泡樹脂ブロックに形成されるアリ溝の断面形状を例示した図である。 図2に示した表面材付き発泡樹脂ブロックの表面材を裏面から示した斜視図である。 図2に示した表面材付き発泡樹脂ブロックの組み付け作業を示した斜視図である。 図2に示した表面材付き発泡樹脂ブロックの斜視図である。 図6における矢視Aの拡大図である。 本発明に係る軽量盛土用側壁の施工方法の一実施形態を示したもので、1段目の表面材付き発泡樹脂ブロックをコンクリート床版に取り付ける作業を示した斜視図である。 本発明に係る軽量盛土用側壁の施工方法の一実施形態を示したもので、2段目の表面材付き発泡樹脂ブロックを1段目の表面材付き発泡樹脂ブロックに取り付ける作業を示した斜視図である。 1段目の表面材付き発泡樹脂ブロックと2段目の表面材付き発泡樹脂ブロックの配置関係とガイドロッドの配置関係の一例を示した概念的な断面図である。 本発明に係る軽量盛土用側壁の施工方法で使用される他の表面材付き発泡樹脂ブロックの概念的な断面図である。 図11の表面材付き発泡樹脂ブロックを使用して施工した側壁における1段目の表面材付き発泡樹脂ブロックと2段目の表面付き発泡樹脂ブロックの配置関係及びガイドロッドの配置関係の一例を示した概念的な断面図である。
以下、本発明に係る軽量盛土用側壁の施工方法の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示した軽量盛土構造体1は、傾斜地拡幅構造体であって、地山2の傾斜面に沿って透水材及び排水材等の排水層3を添設し、その上に間詰め材4を介して発泡樹脂ブロック構造体5を積層させている。そして、適度な高さとした発泡樹脂ブロック構造体5の下面と上面にコンクリート床版6が敷設され、複数段形成された発泡樹脂ブロック構造体5の最上面の床版6上には、コンクリート層7a、砂利7b、アスファルト7c等によって構成される路盤7が敷設されている。
このように構成された軽量盛土構造体1では、外部へ露出する部分に、発泡樹脂ブロック構造体5の内部の発泡樹脂ブロック8を保護するために側壁9が形成される。この側壁9には、表面材付き発泡樹脂ブロック10が使用される。
表面材付き発泡樹脂ブロック10は、例えば図2に示すように、直方体形状の発泡樹脂ブロック11、嵌合部材20、表面材30、位置決め板40等によって構成されている。
発泡樹脂ブロック11は、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル等を発泡させたものを用いることができる。中でも、安価であり、低密度でも強度が大きいという観点からポリスチレンが好ましく用いられる。
発泡樹脂ブロック11は、通常、0.01〜0.05g/cm3程度の密度を有するものが好ましく用いられる。また、発泡樹脂ブロック11の大きさとしては、特に限定されないが、例えば、長さ100〜200cm 、幅50〜150cm、高さ20〜100cm程度のものが施工性の観点等から好ましい。さらに、発泡樹脂ブロック11は、耐水性、強度等を考慮して、独立した気泡を有するものであることが好ましく、また、押出発泡してなる発泡樹脂ブロックであっても良く、発泡粒子成形体からなる発泡樹脂ブロックであっても良い。
発泡樹脂ブロック11は、表面材30を添接するために、発泡樹脂ブロック11の外表面に位置する部位にアリ溝12を形成することが好ましい。また、アリ溝12の中には、アリ溝12の形状に倣った形状で該アリ溝12に嵌合される嵌合部材20を備えることが好ましい。この場合、前記アリ溝12は、発泡樹脂ブロック11を設置した状態において上下方向に形成される。
上記アリ溝12は、表面材30と発泡樹脂ブロック11とが剥離しないように係止させる観点から、1つの発泡樹脂ブロック11に対して複数本形成されていることが好ましく、2本又は4本形成されていることがより好ましく、4本形成されていることがさらに好ましい。また、該アリ溝12は、発泡樹脂ブロック11の幅方向中央Cを基準として左右対称な位置に形成されることが好ましく、例えば、アリ溝12を4本形成する場合には、図2に示したように、2本が発泡樹脂ブロック11の両側面Eから距離L1の位置、他の2本が発泡樹脂ブロック11の幅方向中央Cから距離L1の位置にそれぞれ配置されていることが好ましい。
上記アリ溝12とは、開口から発泡樹脂ブロック11の内方側に向かって幅が広く形成されているものである。具体的なアリ溝12の形状としては、図3(a)に示したような断面が台形のもののみならず、図3(b)に示した円形、或いは図3(c)に示したT字形のものであっても良い。そして、このようにアリ溝12の形状を変更した場合には、該アリ溝12に嵌合する後述する嵌合部材20の断面形状も、それに倣って変更する。
また、この発泡樹脂ブロック11では、上記アリ溝12を横切るように(発泡樹脂ブロック11の幅方向に)して位置決め用スリット13が形成されていることが好ましい。この位置決め用スリット13は、発泡樹脂ブロック11の上下方向中間部に形成されることが特に好ましい。
嵌合部材20は、発泡樹脂ブロック11の上記アリ溝12の形状に倣って形成されている。この嵌合部材20は、金属、合成樹脂等によって形成され、特には、耐食性に優れ、加工性の良いガルバリウム鋼板(登録商標)、ステンレス板、溶融亜鉛メッキ板、溶融亜鉛−アルミニウム−マグネシウム合金メッキ鋼板等が好適に用いられる。
嵌合部材20は、発泡樹脂ブロック11と表面材30との係止に用いられる。該嵌合部材20を用いた表面材30の係止方法は、特に限定されないが、例えば図7に示したように、開口縁にそれぞれ内方に向かって曲折された鉤部21によって表面材30を係止する方法とすることができる。
表面材30は、発泡樹脂ブロック11の外表面よりもわずかに小さな矩形状を成す板体であって、硬質な材料であれば特に限定されず、金属板、合成樹脂系板、セメント系板等の剛性に富んだ材料によって形成されている。
この表面材30の前記発泡樹脂ブロック側の面の幅方向複数個所には、図4に示すように、発泡樹脂ブロック11の上記アリ溝12に対応する位置に凸条31が形成されている。また、この凸条31には、先端面にガイドロッド挿通溝32が縦方向に延設され、側壁に鉤部挿入用スリット33が縦方向に形成されていることが好ましい。凸条31の先端面に形成するガイドロッド挿通溝32は、図7の形状が例示できる。
表面材30に形成される上記凸条31は、その幅が発泡樹脂ブロック11のアリ溝12の開口幅よりも小さい形状であると、万が一軽量盛土用側壁を構成する表面材の一部が破損した場合、破損した表面材のみを取り外して、新たな表面材を表面から発泡樹脂ブロックに向かって嵌めることで容易に修復することが可能となる。そのため凸条31の幅は、発泡樹脂ブロック11のアリ溝12の開口幅よりも小さいことが好ましい。また、凸条31は、上下方向に連続的に形成されていても良く、断続的に形成されていても良い。発泡樹脂ブロック11と表面材30とを固定する強度の観点からは、上下方向に連続的に形成されていることが好ましい。なお、凸条31には、該凸条31を横切るように位置決め用スリット34が形成されていることが好ましい。位置決め用スリット34は、凸条31の上下方向中間部に形成されることが特に好ましい。
表面材30は、1つの発泡樹脂ブロック11に対して1枚の表面材で形成されていても良く、1つの発泡樹脂ブロック11に対して2枚以上の複数枚の表面材で形成されていても良い。なお、上記アリ溝12とそれに対応する上記凸条31は、表面材1枚当たり1本以上有するものとする。例えば、1つの発泡樹脂ブロック11に対して、2枚の表面材30からなる場合には、表面材1枚につき少なくとも1本の凸条31を有する。
また、表面材30は、発泡樹脂ブロック11の外表面よりも大きさをわずかに小さくしておくことにより、表面材付き発泡体ブロック10に圧縮クリープ変形が生じた際に、隣接する表面材付き発泡体ブロックの表面材同士が接触して割れ、欠けを生じることを抑制することができる。上記観点から、表面材30の一辺あたりの長さは、発泡樹脂ブロック11の外表面の一辺あたりの長さよりも0.5〜10%短いことが好ましく、1〜5%短いことがより好ましい。また、表面材30の厚さとしては、耐熱性、強度、軽量性等の観点から7〜40mmが好ましく、10〜25mmがより好ましい。
位置決め板40は、上記嵌合部材20と同様に、剛性に富み、耐食性に優れたガルバリウム鋼板(登録商標)、ステンレス板、溶融亜鉛メッキ板、溶融亜鉛−アルミニウム−マグネシウム合金メッキ鋼板等によって形成されていることが好ましい。この位置決め板40は、発泡樹脂ブロック11の位置決め用スリット13の厚み、奥行そして幅に対応する寸法を有している。
そして、図2において、位置決め板40を発泡樹脂ブロック11の位置決め用スリット13に嵌入させる。次いで表面材30の位置決め用スリット34を前面方向から位置決め板40に嵌合させながら凸条31を発泡樹脂ブロック11のアリ溝12に挿入させる。そして、嵌合部材20を図5における上下方向から発泡樹脂ブロック11のアリ溝12と表面材30の凸条31との間に挿入しながら鉤部21を凸条31の鉤部挿入用スリット33に嵌入させる(図6,7参照)。
このようにして組み付けられた表面材付き発泡樹脂ブロック10は、図7に示すように、嵌合部材20の側面が発泡樹脂ブロック11のアリ溝12の側面によってアリ溝12内に拘束され、その嵌合部材20の鉤部21が表面材30の凸条31の鉤部挿入スリット33に係合して表面材30が嵌合部材20に係止される。また、凸条31のガイドロッド挿通溝32の開口が嵌合部材20の底壁によって覆われ、そこにガイドロッド挿通孔32aが画成される。
以下に、上記した表面材付き発泡樹脂ブロック10を使用して構築される、本発明に係る軽量盛土用側壁の施工方法の一実施形態を説明する。
まず、コンクリート床版6を打設する。コンクリート床版6には、鉄筋ガイドロッド50を植設することが好ましい。該ガイドロッド50の設置位置は、敷設する表面材付き発泡樹脂ブロック10が幅方向に互いに当接するように、表面材付き発泡樹脂ブロック10の幅方向両端部E側にそれぞれ位置するガイドロッド挿通孔32aに対応する位置とすることが好ましい。コンクリート床版6に鉄筋ガイドロッド50を植設した場合には、最下段の表面材付き発泡樹脂ブロック10が幅方向にズレることを抑制し、幅方向に位置する発泡樹脂ブロックの表面材間の間隔を一定に確保することができ、かつ最下段の表面材付き発泡樹脂ブロック10と床版6との連結をより強固なものとすることができ、表面材が剥離する虞をより効果的に抑制することができる。
次いで、図8に示すように、それらのガイドロッド50に表面材付き発泡樹脂ブロック10のガイドロッド挿通孔32aを嵌め込み表面材付き発泡樹脂ブロック10をコンクリート床版6上に設置する。そして、表面材付き発泡樹脂ブロック10をコンクリート床版6上に敷設して側壁9を形成したならば、側壁9から内部に発泡樹脂ブロック8を敷設する。そして、排水層3との間に間詰め材4を充填する。
次いで、敷設した表面材付き発泡樹脂ブロック10の幅方向中間に位置するガイドロッド挿通孔32aにガイドロッド51を挿通させる。
このようにして表面材付き発泡樹脂ブロック10のガイドロッド挿通孔32aに挿通されたガイドロッド51は、位置決め板40によって挿入深さが規制される。なお、ガイドロッド51の下端は、位置決め板40に当接させる必要は必ずしもない。また、ガイドロット51の長さは、表面材付き発泡樹脂ブロック10のガイドロッド挿通孔32aに侵入する長さが短いと表面材付き発泡樹脂ブロック10の保持強度が弱くなるため、表面材付き発泡樹脂ブロック10の上下方向長さ(高さ)に対して0.5倍以上であることが好ましく、0.6倍以上であることがより好ましく、0.7倍以上であることがさらに好ましい。一方、ガイドロット51の長さの上限は、1.5倍が好ましく、1.2倍がより好ましく、1.0倍がさらに好ましい。
次いで、図9に示すように、下段の表面材付き発泡樹脂ブロック10に挿着させたガイドロッド51に、その上段に敷設される表面材付き発泡樹脂ブロック10の幅方向両端部E側にそれぞれ位置するガイドロッド挿通孔32aを嵌め込み、上段の表面材付き発泡樹脂ブロック10を敷設する。なお、ガイドロッド51とガイドロッド挿通孔32aとの間には、ガイドロッド51が抜け落ちない程度の隙間があって良い。
そして、表面材付き発泡樹脂ブロック10を下段の表面材付き発泡樹脂ブロック10上に敷設したならば、内部に発泡樹脂ブロック8を敷設する。そして、排水層3との間に間詰め材4を充填する。
そして、表面材付き発泡樹脂ブロック10および発泡樹脂ブロック8を複数段敷設した発泡樹脂ブロック構造体5の上面にコンクリートを打設して床版6を形成し、その上に上記した手順で表面材付き発泡樹脂ブロック10および発泡樹脂ブロック8を敷設し、さらにその形成した発泡樹脂ブロック構造体5の上面に床版6、そして、コンクリート層7a、砂利7b、アスファルト7c等によって構成される路盤7を敷設して、図1に示すような軽量盛土構造体1を構築する。なお、上記発泡樹脂ブロック構造体5の上面に設けられる床版6に、上記表面材付き発泡樹脂ブロック10に挿着された鉄筋ガイドロッド51の上端を植設し、表面材付き発泡樹脂ブロック10と床版6とのガイドロット51による連結を図ることが好ましい。表面材付き発泡樹脂ブロック10と床版6をガイドロッド51により連結した場合には、最上段の表面材付き発泡樹脂ブロック10が幅方向にズレることを抑制し、幅方向に位置する発泡樹脂ブロックの表面材間の間隔を一定に確保することができ、かつ最上段の表面材付き発泡樹脂ブロック10と上面の床版6との結合をより強固なものとすることができ、表面材が剥離する虞をより効果的に抑制することができる。上記観点から、前記軽量盛土用側壁の上面、下面の両床版6をガイドロッド51と連結させることが好ましい。
このようにして構築された軽量盛土構造体1では、表面材30間に、目地材を装填できるように構成されている。目地材は、例えば、軽量盛土構造体を構成した後にバックアップ材を装填して、その外側にシーリング材を充填する方法や、表面材付き発泡樹脂ブロックを敷設する際、表面材付き発泡樹脂ブロック同士の間にAES(アクリロニトリル−エチレン−スチレン共重合体),ポリ塩化ビニル,シリコン,EPDM(エチレンプロピレンゴム),ウレタン、金属板、EPDM発泡体、ポリエチレン発泡体等からなる目地材を装着する方法がある。
このように構築された軽量盛土構造体1では、図10に示すように、上段の表面材付き発泡樹脂ブロック10の幅方向端部が、下段の表面材付き発泡樹脂ブロック10の幅方向中間部でガイドロッド51によって結合され、幅方向に並ぶ表面材付き発泡樹脂ブロック10の表面材30間も一定の間隙が確保される。また、上下段の表面材付き発泡樹脂ブロック10が上記したように非連続のガイドロッド50,51によって連結されているので、上下段の表面材付き発泡樹脂ブロック10に生じた加負荷が他の表面材付き発泡樹脂ブロック10に伝達されることなく、破損を最小限に収めることができる。
また、上段の表面材付き発泡樹脂ブロック10は下段の表面材付き発泡樹脂ブロック10に対して幅方向にオフセットして設置させることが好ましく、オフセットして設置すると、上下方向だけでなく、幅方向に位置する発泡樹脂ブロックの表面材間の間隔も一定に確保され、崩れ難い構造体を構築することができる。また、表面材付き発泡樹脂ブロック10に対して幅方向にオフセットして設置した場合には、軽量盛土構造体1の側壁が直線形状でなく、弓状などの曲線形状であっても軽量盛土構造体1を良好に構築することができる。上記観点から、発泡樹脂ブロックの幅方向長さの半分をオフセットして設置することが特に好ましい。
図11及び図12は、本発明に係る軽量盛土用側壁の施工方法で使用される他の表面材付き発泡樹脂ブロック10と表面材付き発泡樹脂ブロック10の配置関係及びガイドロッド50,51の配置関係を示している。
図11に示した表面材付き発泡樹脂ブロック10では、ガイドロッド挿通孔32aが、表面材の幅方向中央Cを基準として距離L2だけ離れた左右対称な位置で、かつ表面材の両側Eからも距離L2だけ離れた位置に2本形成されている。
そして、図12に示すように、表面材付き発泡樹脂ブロック10をコンクリート床版6上に設置する。この時、床版6にガイドロッド50を植設させて、ガイドロッド50を表面材付き発泡樹脂ブロック10のガイドロッド挿通孔32aに嵌め込むことが好ましい。
次いで、下段の表面材付き発泡樹脂ブロック10の2本のガイドロッド挿通孔32aにそれぞれガイドロッド51を挿入する。そして、そのガイドロッド51に2段目の発泡樹脂ブロック10のガイドロッド挿通孔32aを嵌め込み2段目の発泡樹脂ブロック10を設置する。なお、図12に示すように表面材付き発泡樹脂ブロック10のガイドロッド挿通孔が2本形成される場合には、ガイドロッドの長さを表面材付き発泡樹脂ブロック10の上下方向長さ(高さ)に対して1.0倍以下とする。
次いで、上記と同様にして、図示しない3段目以上の表面材付き発泡樹脂ブロック10を敷設する。この場合にも、上段の表面材付き発泡樹脂ブロック10が、下段の表面材付き発泡樹脂ブロック10のガイドロッド51によって結合される。なお、図12に示したように、上段の表面材付き発泡樹脂ブロック10が下段の表面材付き発泡樹脂ブロック10に対して幅方向にオフセットして設置される場合には、幅方向に並ぶ表面材付き発泡樹脂ブロック10の表面材30間も一定の間隙が確保されやすいことから好ましい。
上記した本発明に係る軽量盛土用側壁の施工方法によれば、表面材付き発泡樹脂ブロック10を積み上げる際にガイドロッド50,51があるため、ズレが生じること無く設置でき、壁面を容易に揃えることができる。また、上下段の表面材付き発泡樹脂ブロック10が非連続のガイドロッド50,51によって連結されているので、上下段の表面材付き発泡樹脂ブロック10に生じた負荷が他の表面材付き発泡樹脂ブロック10に伝達されることなく、破損を最小限に収めることができる。また、火災等により発泡樹脂ブロックが溶融したとしても、上下段の表面材付き発泡樹脂ブロック10が非連続のガイドロッド50,51によって連結されているので、表面材が剥がれ落ちるなどして側壁が崩壊することを抑制することができる。さらに、表面材付き発泡樹脂ブロック10が上面、或いは下面に設けられる床版6のうち、少なくとも一方の床版とガイドロッドによって連結している場合には、さらに表面材が剥がれ落ちる虞を効果的に抑制することができるために好ましい。
以上、本発明に係る軽量盛土用側壁の施工方法の実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
本発明に係る軽量盛土用側壁の施工方法は、上下、左右に位置する発泡樹脂ブロックの表面材間の間隔を一定に確保することができ、さらには、施工が容易なものとなるので、軽量盛土構造体の構築に好適に使用することができる。
1 軽量盛土構造体
2 地山
3 排水層
4 間詰め材
5 発泡樹脂ブロック構造体
6 コンクリート床版
7 路盤
7a コンクリート層
7b 砂利
7c アスファルト
8 発泡樹脂ブロック
9 側壁
10 表面材付き発泡樹脂ブロック
11 発泡樹脂ブロック
12 アリ溝
13 位置決め用スリット
20 嵌合部材
21 鉤部
30 表面材
31 凸条
32 ガイドロッド挿通溝
32a ガイドロッド挿通孔
33 鉤部挿入用スリット
34 位置決め用スリット
40 位置決め板
50,51 ガイドロッド

Claims (4)

  1. 発泡樹脂ブロックの構造体の外面に位置する部位に表面材を添接させた表面材付き発泡樹脂ブロックを、表面材が露出するように配置して側壁を施工する軽量盛土用側壁の施工方法であって、
    前記表面材付き発泡樹脂ブロックとして、表面材の前記発泡樹脂ブロック側の面の幅方向複数個所に凸条を有し、該凸条に上下方向に延びるガイドロッド挿通孔を形成してなる表面材付き発泡樹脂ブロックを使用し、敷設された下段の表面材付き発泡樹脂ブロックの前記ガイドロッド挿通孔に発泡樹脂ブロックの上下方向長さに対して0.5〜1.5倍の長さのガイドロッドを挿通し、そのガイドロッドに上段の表面材付き発泡樹脂ブロックのガイドロッド挿通孔を嵌め込むことにより表面材付き発泡樹脂ブロックを積み重ねることを特徴とする、軽量盛土用側壁の施工方法。
  2. 上段の表面材付き発泡樹脂ブロックを、下段の表面材付き発泡樹脂ブロックに対して幅方向にオフセットさせた状態に設置することを特徴とする、請求項1に記載の軽量盛土用側壁の施工方法。
  3. 前記軽量盛土用側壁の上面、或いは下面に設けられる床版のうち、少なくとも一方の床版にガイドロッドを連結させることを特徴とする、請求項1又は2に記載の軽量盛土用側壁の施工方法。
  4. 前記ガイドロッド挿通孔が、表面材の幅方向に2個所又は4個所形成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の軽量盛土用側壁の施工方法。
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