JP6858421B2 - ウエザーストリップのクリップ孔穿孔用ドリル、クリップ孔穿孔装置、及びクリップ孔穿孔方法 - Google Patents

ウエザーストリップのクリップ孔穿孔用ドリル、クリップ孔穿孔装置、及びクリップ孔穿孔方法 Download PDF

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本発明は、ウエザーストリップにクリップ孔を穿孔する際に使用するクリップ孔穿孔用ドリルと、ウエザーストリップにクリップ孔を穿孔するためのクリップ孔穿孔装置及びクリップ孔穿孔方法に関する。
自動車のドア開口部周縁に配されるウエザーストリップ100は、図1に示すように、中空筒状の中空シール部101と、平板状の取付部102とを一体的に有し、図1(c)に示すように取付部102にクリップ110を装着して、図1(d)に示すように当該クリップ110を車体120へ嵌合することで設置される。このウエザーストリップ100はゴムやエラストマー製であり、図1(a)に示すように所定形状に押出成形された後、図1(b)に示すように、クリップ110を装着するためのクリップ孔103を取付部102に穿孔する工程を経て製造される。
ここで、クリップ孔は一般的に電動ドリルで穿設されることが多い。電動ドリルに使用される穿孔用のドリル(ドリルビット)としては、典型的には、ドリル先端部の径方向中央部が尖っており、この径方向中央部から外方に向けて複数枚の切れ刃が放射状に延びるツイストドリル(本明細書では、説明の便宜上「中央刃ドリル」と称す)が挙げられる。
しかし、このような中央刃ドリルは、主として木材や金属等の比較的剛性の高い素材に適しており、ゴムやエラストマー等の軟質素材を加工する場合には不向きである。すなわち、中央刃ドリルは、回転に伴って中心から外側に向けて加工対象を削りながら孔を掘削する原理なので、軟質素材にこれを使用すると、周辺部分が巻き込まれて綺麗な形状の孔を穿孔し難い。また、電動ドリルによってクリップ孔を穿孔する場合、穿孔滓の発生は避けられないので、その処理問題も生じる。
そこで、このような問題に対応した、ウエザーストリップにクリップ孔等を穿孔するための技術として、例えば下記特許文献1が開示されている。特許文献1では、熱棒やレーザによってウエザーストリップにクリップ孔等を溶融穿孔している。
特開2000−118323号公報
特許文献1では、ウエザーストリップの一部を溶融させることでクリップ孔等を穿孔しているため、穿孔滓は生じない。しかしながら、溶融穿孔では孔の大きさや形状の厳密な制御は困難である。また、熱を利用するため、ランニングコストも嵩む。しかも、複数の孔を効率よく穿孔するための装置や方法については特に言及されていない。
したがって、クリップ孔はやはり電動ドリルによって穿孔することが望ましい。しかし、孔を掘削する原理の中央刃ドリルでは、上述のように孔の形状が問題となる。これを解決するためには、先端周縁に切れ刃が形成されたドリル(本明細書では、説明の便宜上、中央刃ドリルに対して「周縁刃ドリル」と称す)を使用することが考えられる。
周縁刃ドリルは、穿孔する孔の外周縁に沿って回転し、孔をくり抜く原理なので、所望の大きさの孔を綺麗に穿孔することができる。このような周縁刃ドリルとしては、従来ではドリル先端周縁全体が切れ刃となったポンチ刃タイプや、ドリル先端部周縁に沿って複数枚の切れ刃が突出形成された複数枚刃タイプがあった。
しかし、ポンチ刃タイプの周縁刃ドリルでクリップ孔を穿孔すると、周縁刃で囲まれたドリルの中空空間に穿孔滓が残ってしまう。これでは、複数のクリップ孔を連続して穿孔するには、1回の穿孔毎にわざわざドリルから穿孔滓を除去する必要があるため極めて煩雑であり、現実的な連続加工には適さない。
一方、複数枚刃タイプの周縁刃ドリルでは、切れ刃によって全周が囲まれていないのでドリル側に穿孔滓が残存することはない。しかし、穿孔中に複数枚の切れ刃によって穿孔滓の逃げ場が塞がれることで、穿孔後に穿孔滓がクリップ孔内に残存してしまう。これでは、やはり穿孔後にクリップ孔から穿孔滓を除去する手間を要する。
そこで、本発明は上記課題を解決するものであって、穿孔滓の除去作業が不要なウエザーストリップのクリップ孔穿孔用ドリルと、複数のクリップ孔を効率よく穿孔できるクリップ孔穿孔装置及びクリップ孔穿孔方法を提供することを目的とする。
そのための手段として、本発明は次の手段を採る。
[1]自動車のドア開口部周縁へ、クリップを介して配設されるウエザーストリップに、クリップ孔をドリル手段によって穿孔する際に、前記ドリル手段に装着使用されるドリルであって、
先端部周縁に、1枚の切れ刃が突出形成されている、ウエザーストリップのクリップ孔穿孔用ドリル。
[2]自動車のドア開口部周縁へ、クリップを介して配設されるウエザーストリップに、クリップ孔を穿孔するためのクリップ孔穿孔装置であって、
ウエザーストリップをセットするセット部と、
ウエザーストリップにクリップ孔を穿孔するドリル手段と、
前記セット部にセットされたウエザーストリップを保持する保持手段と、
を備え、
前記セット部は、ウエザーストリップを受け入れ収容可能な溝状の凹空間として形成されており、
前記ドリル手段は、前記セット部の内外に進退可能に設けられており、
前記保持手段は、前記セット部を挟んで前記ドリル手段の反対側対向位置において、前記セット部の内外に進退可能に設けられており、
クリップ孔を穿孔する前のニュートラル状態では、前記ドリル手段及び前記保持手段が、前記セット部外に位置しており、
前記セット部へウエザーストリップをセットしてクリップ孔を穿孔する際は、前記保持手段が前記セット部内に突出してウエザーストリップを押し潰すように押圧保持したうえで、前記ドリル手段によってクリップ孔が穿孔されるよう構成されている、クリップ孔穿孔装置。
[3]前記ドリル手段は、前記セット部の長手方向に沿って複数個並設されており、
前記保持手段は、前記ドリル手段に対応して複数個並設された保持ピンである、[2]に記載のクリップ孔穿孔装置。
[4]前記各ドリル手段は、前記セット部に対して進退可能な一枚のベース板上に設けられて、全ての前記ドリル手段が同時に進退移動し、
前記各保持手段は、連結棹によって互いに連結されており、全ての前記保持手段も同時に進退移動する、[3]に記載のクリップ孔穿孔装置。
[5]さらに、前記セット部にセットされたウエザーストリップを切断する切断刃を備えており、
前記切断刃は、前記セット部の内外へ進退可能に設けられており、
前記セット部には、押出成形を経て粗長さに予備切断されたウエザーストリップ予備体がセットされ、クリップ孔を穿孔する際に、ウエザーストリップ予備体が前記切断刃によって最終製品の長さ寸法に切断される、[2]ないし[4]のいずれかに記載のクリップ孔穿孔装置。
[6]前記切断刃は、進退手段によって進退移動され、
前記進退手段によって前記切断刃を前記セット部内へ突出させるとき、前記進退手段によって前記連結棹も押圧されて、前記切断刃と前記保持手段とが同時に前記セット部内へ突出するよう、前記進退手段が前記切断刃と前記保持手段の進退操作を兼用している、[5]に記載のクリップ孔穿孔装置。
[7]前記切断刃及びこれを進退移動させる前記進退手段は、前記セット部の長手方向両側部へ二箇所設けられ、
前記連結棹が、前記両進退手段によって長手方向両側部から押圧される、[6]に記載のクリップ孔穿孔装置。
[8]前記ドリル手段は、前記セット部の側壁に設けられた貫通孔を通して前記セット部に対して内外に進退可能となっており、
前記貫通孔の底面は、前記セット部の内側から外側へ向けて下方に傾斜した傾斜面となっている、[2]ないし[7]のいずれかに記載のクリップ孔穿孔装置。
[9]前記ドリル手段に装着されるドリルが、[1]に記載のクリップ孔穿孔用ドリルである、[2]ないし[8]のいずれかに記載のクリップ孔穿孔装置。
[10]ウエザーストリップは、中空筒状のシール部と、クリップが装着される取付部とを有し、
前記ドリルの前記セット部内への突出量は、前記シール部と前記取付部の合計肉厚より小さい、[2]ないし[9]のいずれかに記載のクリップ孔穿孔装置。
[11]自動車のドア開口部周縁へ、クリップを介して配設されるウエザーストリップに、クリップ孔を穿孔するためのクリップ孔穿孔方法であって、
ウエザーストリップを受け入れ収容可能な溝状の凹空間として形成されたセット部を挟んで、ウエザーストリップにクリップ孔を穿孔するドリル手段と、前記セット部にセットされたウエザーストリップを保持する保持手段とを、対向配置し、
クリップ孔を穿孔する前のニュートラル状態では、前記ドリル手段及び前記保持手段が、前記セット部外に位置しており、
前記セット部へウエザーストリップをセットしてクリップ孔を穿孔する際は、前記保持手段が前記セット部内に突出してウエザーストリップを押し潰すように押圧保持したうえで、前記ドリル手段によってクリップ孔を穿孔する、クリップ孔穿孔方法。
[12]前記ドリル手段は、ウエザーストリップの長手方向に沿って複数個並設されており、
前記保持手段は、前記ドリル手段に対応して複数個並設された保持ピンである、[11]に記載のクリップ孔穿孔方法。
[13]前記各ドリル手段は、前記セット部に対して進退可能な一枚のベース板上に設けられて、全ての前記ドリル手段が前記セット部に対して同時に進退移動し、
前記各保持手段は、連結棹によって互いに連結されており、全ての前記保持手段も前記セット部に対して同時に進退移動する、[12]に記載のクリップ孔穿孔方法。
[14]さらに、前記セット部にセットされたウエザーストリップを切断するため、前記セット部の内外へ進退可能な切断刃を設け、
前記セット部には、押出成形を経て粗長さに予備切断されたウエザーストリップ予備体をセットし、クリップ孔を穿孔する際に、ウエザーストリップ予備体を前記切断刃によって最終製品の長さ寸法に切断する、[11]ないし[13]のいずれかに記載のクリップ孔穿孔方法。
[15]前記切断刃を、進退手段によって進退移動させ、
前記保持部材を、バネによって前記セット部の外方に向けて常時付勢し、
前記進退手段によって前記切断刃を前記セット部内へ突出させるとき、前記進退手段によって前記連結棹も押圧させて、前記切断刃と前記保持手段とが同時に前記セット部内へ突出するよう、前記進退手段を前記切断刃と前記保持手段の進退操作を兼用させる、[14]に記載のクリップ孔穿孔方法。
[16]前記切断刃及びこれを進退移動させる前記進退手段を、前記セット部の長手方向両側部へ二箇所設け、
前記連結棹を、前記両進退手段によって長手方向両側部から押圧する、[15]に記載のクリップ孔穿孔方法。
[17]前記ドリル手段を、前記セット部の側壁に設けられた貫通孔を通して前記セット部に対して内外に進退可能とし、
前記貫通孔の底面を、前記セット部の内側から外側へ向けて下方に傾斜した傾斜面とする、[11]ないし[16]のいずれかに記載のクリップ孔穿孔方法。
[18]前記ドリル手段に装着されるドリルが、[1]に記載のクリップ孔穿孔用ドリルである、[11]ないし[17]のいずれかに記載のクリップ孔穿孔方法。
[19]ウエザーストリップは、中空筒状のシール部と、クリップが装着される取付部とを有し、
前記ドリルの前記セット部内への突出量は、前記シール部と前記取付部の合計肉厚より小さい、[11]ないし[18]のいずれかに記載のクリップ孔穿孔方法。
本発明のクリップ孔穿孔用ドリルは、いわゆる周縁刃ドリルの一種なので、穿孔用ドリルとして従来から一般的な中央刃ドリルや熱溶融による穿孔に比して所定の大きさのクリップ孔を綺麗に穿孔することができる。クリップ孔の直径は、ドリルの外径によって容易に設計できる。そのうえで、本発明のクリップ孔穿孔用ドリルは、切れ刃が1枚しかないので、穿孔後にドリル側に穿孔滓が残ることはない。また、穿孔中に穿孔滓の逃げ場が塞がれることもないので、穿孔後に穿孔滓がクリップ孔内に残ることもない。而して、本発明のクリップ孔穿孔用ドリルによってクリップ孔を穿孔すれば、穿孔後の穿孔滓除去作業が不要となり、生産性を大きく向上することができる。また、従来の中央刃ドリルでは、穿孔滓の積極的な逃げ道を確保するため、ドリル本体部の外周面に、軸方向に延在する螺旋状の溝が必須となる(いわゆるツイストドリル)が、本発明のクリップ孔穿孔用ドリルでは、螺旋溝は必ずしも必要ではない。
また、本発明のクリップ孔穿孔装置及びクリップ穿孔方法は、クリップ孔を穿孔する前のニュートラル状態では、ドリル手段及び保持手段がセット部外に位置しているので、ウエザーストリップをセット部内へ容易円滑にセットすることができる。そして、セット部へウエザーストリップをセットしてクリップ孔を穿孔する際は、保持手段がセット部内に突出してウエザーストリップを押し潰すように押圧保持したうえでクリップ孔を穿孔するので、クリップ孔を安定して穿孔することができる。
ウエザーストリップには、最終的に長手方向に沿って複数個のクリップ孔を穿孔する必要がある。そこで、ドリル手段をセット部の長手方向に沿って複数個並設していれば、複数のクリップ孔を同時に穿孔することができ、生産性が向上する。
保持手段を、ドリル手段に対応して複数個並設された保持ピンとしていれば、クリップ孔を穿孔する部位を確実に押圧保持しながら、その他の部位は押圧しないので、最低限の押圧力で済み、ウエザーストリップを全面的に押圧する場合に比べてランニングコストを低減することができる。
全てのドリル手段及び保持手段が同時に進退移動となっていれば、生産加工の時間を短縮することができる。また、全て同時に進退移動するので、個々のドリル手段及び保持手段の進退移動を個別別個に制御する必要もないので、制御が楽であると共に、各クリップ孔のバラツキが生じることを避けることもできる。
ウエザーストリップを切断する切断刃によって、クリップ孔の穿孔と同時にウエザーストリップを最終製品の長さ寸法に切断できれば、穿孔加工の前または後に、別途ウエザーストリップを最終製品の長さ寸法に切断する工程を省くことができるので、生産性が向上する。
進退手段を、切断刃と保持手段の進退操作に兼用していれば、切断刃用の進退手段と保持手段用の進退手段を別々に設ける必要がないので、装置のコンパクト化や、部品点数及びコストを削減することができる。
切断刃がセット部の長手方向におけるいずれか一方のみに設けられている場合、切断刃によって最終的な長さ寸法に切断するには、ウエザーストリップ予備体の長手方向他方をきちんと位置決めした状態でセット部へセットする必要がある。この場合、このウエザーストリップ予備体のセット位置が僅かにでもズレると、ウエザーストリップの最終的な長さ寸法に誤差が生じてしまう。これに対し、切断刃がセット部の長手方向両側部に設けてあれば、ウエザーストリップ予備体をセットする位置が制限されないので、寸法誤差が生じることはなく、且つセット作業を楽に行える。
また、各保持手段を連結する連結棹は長尺なので、これが長手方向一側部のみから押圧されると、他側部がつっかえてセット部に対して円滑に進退しないおそれがある。これに対し、連結棹が進退手段によって長手方向両側部から押圧されれば、連結棹の動きが安定し、セット部に対して円滑に進退させることができる。
ドリル手段を、セット部の側壁に設けられた貫通孔を通してセット部に対して内外に進退可能としたうえで、当該貫通孔の底面を傾斜面としていれば、穿孔によって生じた穿孔滓を円滑にセット部外へ排出することができる。
ドリル手段に装着されるドリルを[1]に記載のクリップ孔穿孔用ドリルとしていれば、穿孔滓がウエザーストリップやドリルに残存することなく綺麗なクリップ孔を正確に穿孔することができる。
シール部と取付部とを有するエザーストリップにクリップ孔を穿孔するに際して、ドリルのセット部内への突出量を、シール部と取付部の合計肉厚より小さく設定してあれば、シール部に孔が空いてしまうことを避けることができる。
ウエザーストリップの製造過程を示す断面図である。 ニュートラル状態における穿孔装置の平面図である。 ニュートラル状態における穿孔装置の側面図である。 ドリルの正面図及び側面図である。 初期動作状態における穿孔装置の平面図である。 初期動作状態における穿孔装置の側断面図である。 図6状態の要部拡大図である。 ウエザーストリップが切断・保持された状態の穿孔装置の平面図である。 ウエザーストリップが切断・保持された状態の穿孔装置の要部拡大側断面図である。 穿孔状態にある穿孔装置の平面図である。 穿孔状態にある穿孔装置の要部拡大側断面図である。
先ず、穿孔対象となるウエザーストリップについて説明する。ウエザーストリップ100は、自動車のドア開口部周縁に配される長尺部材であって、図1に示すように、中空筒状の中空シール部101と、平板状の取付部102とを一体的に有する。そのうえで、図1(c)に示すように、取付部102にクリップ110を装着して、図1(d)に示すように、当該クリップ110を車体120へ嵌合することで設置される。このウエザーストリップ100はゴムやエラストマー製であり、図1(a)に示すように、所定形状に押出成形された後、図1(b)に示すように、クリップ110を装着するためのクリップ孔103を取付部102に穿孔する工程を経て製造される。また、本実施形態のウエザーストリップ100では、中空シール部101内において、取付部102が隔壁104によって覆われていることで、シール空間Sとクリップ110の装着空間Cが隔成されている。中空シール部101と隔壁104は、同じ厚さ(本実施形態では1.3mm)である。また、本実施形態における取付部102の厚さは2.0mmである。
続いて、ウエザーストリップにクリップ孔を穿孔するための穿孔装置について説明する。クリップ孔穿孔装置(以下、単に穿孔装置と称す)は、図2,3に示すように、基台1の上に、ウエザーストリップをセットするセット部10と、ウエザーストリップにクリップ孔を穿孔する電動ドリル20と、セット部10にセットされたウエザーストリップを保持する保持ピン30等が設けられている。なお、図2,3はクリップ孔を穿孔する前のニュートラル状態を示しており、セット部10には後述のウエザーストリップ予備体100’がセットされている。電動ドリル20が本発明のドリル手段に相当し、保持ピン30が本発明の保持手段に相当する。
セット部10は、金属製の長尺な直方体の上面幅方向中央において、長手方向に延在する溝状の凹空間として形成されており、ウエザーストリップ(及びウエザーストリップ予備体100’)を受け入れ収容可能となっている。したがって、セット部10の長さ(長手方向寸法)は、ウエザーストリップ(及びウエザーストリップ予備体100’)よりも大きい。一方、セット部10の幅寸法は、自然状態でのウエザーストリップ(及びウエザーストリップ予備体100’)の幅とほぼ同じである。セット部10の両側壁には、切欠11が二箇所形成されている。これにより、穿孔加工後のウエザーストリップ100を切欠11部分において手で掴んでセット部10から取り出し易くなる。
電動ドリル20は、市販のドリルドライバー21の先端部に、穿孔用のドリル(ドリルビット)22が着脱可能に装着されている。電動ドリル20は、セット部10の長手方向に沿って複数個並設されている。電動ドリル20の設置個数は、ウエザーストリップ100に穿孔するクリップ孔103と同じ数である。各電動ドリル20は、一枚のベース板23上に設置されており、図外の電源から電力が供給され駆動する。
ベース板23は、基台1上においてセット部10の長手方向と直角に設けられた二本のスライドレール24上を、セット部10に対して近接・離間する方向にスライド可能となっている。これにより、全ての電動ドリル20が、セット部10に対して同時に進退移動可能となっている。図1,2に示すニュートラル状態では、各電動ドリル20はセット部10の外部に位置している。一方、ウエザーストリップ100にクリップ孔103を穿孔する際は、ベース板23がセット部10に近接する方向へスライド移動する。これにより、各電動ドリル20のドリル22が、セット部10の一側壁に設けられた貫通孔12を通してセット部10内に進入する(図10,11参照)。貫通孔12の底面は、セット部10の内側から外側へ向けて下方に傾斜した傾斜面となっている。ベース板23は、基台1の裏面に固定されたエアシリンダ2によってスライド操作される。
各電動ドリル20は、それぞれブラケット25を介してベース板23上に設置されている。各ブラケット25は、ベース板23上においてセット部10の長手方向と平行に設けられた位置調整レール26上に設けられている。これにより、各ブラケット25を位置調整レール26上をスライドさせることで、各電動ドリル20の左右位置が調整可能となっている。各ブラケット25は、通常、ビス27によって位置調整レール26に固定されており、穿孔加工中の電動ドリル20の位置ズレが防止されている。電動ドリル20の左右位置を調整する際は、ビス27の螺合力を緩めればよい。
電動ドリル20に装着されるドリル22は、ウエザーストリップ100にクリップ孔103を穿孔するための特殊なドリル(ドリルビット)である。具体的には、図4に示すように、ドリル本体部22aの先端部周縁に、1枚の切れ刃22bが、先端方向へ向けて突出形成されている。符号22cは、ドリルドライバー21へ装着されるシャンク部である。図4(a)に示すように、切れ刃22bは正面視で二等辺三角形であり、その両辺が刃となっている。また、図4(b)に示すように、切れ刃22bは、基端部から先端にかけて徐々に薄肉となっている。これにより、基端部において切れ刃22bの剛性が担保され、先端部ではシャープな切れ味が担保される。
ドリル本体部22aの直径と、切れ刃22bの回転軌跡の直径とは同じである。したがって、クリップ孔103の直径は、ドリル本体部22aの直径によって設計できる。本実施形態のドリル22では、ドリル本体部22aの直径4.0mm、切れ刃22bの突出長さ5.5mmである。ドリル本体部22aの先端面22dは、基端側へ傾斜したテーパー面となっている。これにより、穿孔加工中における穿孔滓の逃げ道が拡がり、より円滑に穿孔滓を外部へ排出することができる。
また、切れ刃22bの突出長さは、ウエザーストリップ100の取付部102の厚さの1.5〜4倍が好ましく、2〜3倍がより好ましい。切れ刃22bの突出長さが取付部102の厚さの1.5倍未満では、穿孔滓の逃げ道が小さくなって、円滑に穿孔滓を外部に排出できない虞がある。一方、後述のようにクリップ孔103は切れ刃22bの先端部で穿孔することになるので、切れ刃22bの突出長さが取付部102の厚さの4倍を超えると、強度が低下して選考中に切れ刃22bが破損する虞が高まる。
保持ピン30は、セット部10を挟んだ電動ドリル20の反対側において、セット部10に対して内外進退可能に設けられている。保持ピン30も、セット部10の長手方向に沿って複数個並設されている。保持ピン30の設置個数は、電動ドリル20に対応した個数であって、ウエザーストリップ100に穿孔するクリップ孔103と同じ数である。各保持ピン30は、それぞれ各電動ドリル20と対向する位置にある。
各保持ピン30はボルトからなり、全ての保持ピン30は、連結棹31に螺合固定されている。これにより、全ての保持ピン30は連結棹31を介して互いに連結されており、セット部10に対して同時に進退移動する。連結棹31は、セット部10の他側壁に螺合固定された左右二箇所のボルト33周りに設けられたコイルバネ32によって、ニュートラル位置が規定されている。つまり、連結棹31のニュートラル位置は、コイルバネ32に付勢力が生じない位置であり、コイルバネ32の長さ分セット部10から離れた位置にある。ボルト33は連結棹31へ挿通されており、連結棹31はボルト33を軸にして進退移動する。
このニュートラル位置では、各保持ピン30はセット部10の外部に位置している。詳しくは、各保持ピン30の先端(に螺合されたナット)は、セット部10の他側壁に設けられた貫通孔13内に位置している。なお、各電動ドリル20とセット部10及び保持ピン30との設置高さを合わせるため、セット部10は台座15上に設置されている。符号35は、連結棹31の移動限界、延いてはこれに連結された各保持ピン30のセット部10内への突出量を規制するストッパーである。ストッパー35は、セット部10の長手方向両側部へ二箇所設けられている。
連結棹31の長手方向外方には、セット部10にセットされたウエザーストリップ100(正確には、後述のようにウエザーストリップ予備体100’)を切断する切断刃40が設けられている。切断刃40は、セット部10の長手方向両側部へ二箇所設けられている。両切断刃40同士の距離は、最終製品としてのウエザーストリップ100の長さ寸法と同じに設定されている。両切断刃40は、それぞれブラケット41を介してエアシリンダ42に固定されている。これにより、切断刃40は、エアシリンダ42によってセット部10に対して内外へ進退可能となっている。なお、エアシリンダ42が、本発明の進退手段に相当する。
エアシリンダ42も、セット部10、電動ドリル20、保持ピン30等と高さ位置を合わせるため、台座15と同じ高さの台座43上に設置されている。なお、台座43上には、ブラケット41延いては切断刃40の進退移動を安定させるレール44が設けられている。レール44には、ブラケット41の下部がスライド可能に嵌合している。符号45は、ブラケット41に固定され、切断刃40と共に進退移動し、連結棹31を押圧するプッシャーである。
基台1は、水平でもよいし、垂直でもよいが、水平に対して30°〜60°傾斜させることが好ましい。基台1を水平又は垂直にした場合、セット部10に対してウエザーストリップ100を出し入れし難くなる。また、基台1が垂直だと、穿孔滓が円滑に外部へ排出され難くなる。
次に、ウエザーストリップ100にクリップ孔103を穿孔する手順(穿孔方法)について説明する。先ず、図1,2に示すように、穿孔装置のニュートラル状態において、所定形状に押出成形されたウエザーストリップをセット部10へセットする。詳しくは、クリップ孔103を穿孔する箇所である取付部102を、電動ドリル20側に向けてセットする。このとき、セット部10には、押出成形を経て粗長さに予備切断されたウエザーストリップ予備体100’をセットすればよい。したがって、穿孔前にわざわざ最終製品の長さ寸法に正確に切断しておく必要は無い。また、セット部10内における長手方向での位置合わせは、厳密に行う必要もない。
なお、図7,9等に良く示されるように、セット部10の底面は、ウエザーストリップ100(及びウエザーストリップ予備体100’)の外形に対応した形状に形成されている。これにより、ウエザーストリップ予備体100’をセット部10へ安定してセットできる。穿孔状態がニュートラル状態にあるとき、ドリル22及び保持ピン30は、セット部10の外部に位置している。
ウエザーストリップ予備体100’をセット部10へセットできたら、図外のスタートスイッチを入れて、穿孔装置を駆動させる。すると、図5〜図7に示すように、エアシリンダ42によってブラケット41がセット部10に向けて突出移動する。すると、左右のプッシャー45が、連結棹31の長手方向両側部に当接する。同時に、切断刃40がウエザーストリップ予備体100’に当接する。
続いて、図8,9に示すように、ブラケット41がさらにセット部10に近接することで、切断刃40がセット部10内に突出する。これにより、ウエザーストリップ予備体100’の長手方向両側部が切断され、最終製品寸法のウエザーストリップ100となる。
同時に、プッシャー45によって連結棹31がコイルバネ32の付勢力に抗して押圧され、全ての保持ピン30がセット部10内へ同時に突出する。これにより、ウエザーストリップ100のうち、穿孔箇所周辺が保持ピン30によって押し潰された状態で保持される。換言すれば、その他の部位は押圧されていない。このとき、連結棹31がストッパー35に当接することで、保持ピン30及び切断刃40の突出限界が規制される。なお、連結棹31は長手方向両側部が同時に押圧されるので、連結棹31、延いては各保持ピン30は安定して突出移動する。つまり、エアシリンダ42は、切断刃40と保持ピン30の進退操作を兼用している。
続いて、図10,11に示すように、ベース板23がエアシリンダ2によってセット部10側へ移動する。これにより、全ての電動ドリル20が同時にセット部10側へ移動し、各ドリル22が貫通孔12を通して回転しながらセット部10内へ突出する。これにより、ドリル22によってウエザーストリップ100にクリップ孔103が穿孔される。このとき、ドリル22のセット部10内への突出量は、シール部101と取付部102の合計肉厚より小さい。本実施形態では、シール部101と隔壁104の肉厚は同じなので、隔壁104と取付部102の合計肉厚よりも小さい。したがって、ドリル22は取付部102を貫通するが、隔壁104は貫通しない。これにより、取付部102にクリップ孔103を確実に穿孔する一方、シール部101が傷付くことを防止できる。
ドリル22によってクリップ孔103が穿孔されることで生じる穿孔滓Dは、セット部10側には逃げ場がないため、セット部10の外部(ドリル22側)に向けて排出されることになる。このとき、ドリル22には1枚の切断刃40しかないので、穿孔滓Dの逃げ道は十分に確保されており、且つドリル22のドリル本体部22aの先端面22dも傾斜面となっていることで、穿孔滓Dは、ウエザーストリップ100やドリル22に残存することなく、貫通孔12を通して円滑にセット部10外へ排出される。このとき、貫通孔12の底面が傾斜面となっていることで、穿孔滓Dはより円滑にセット部10外へ排出される。したがって、クリップ孔103の穿孔後に、穿孔滓Dをウエザーストリップ100やドリル22から除去する手間はない。
電動ドリル20や保持ピン30は、所定時間(0.1〜1秒程度)経過後、エアシリンダ2,42によって自動的にニュートラル位置へ退行する。これにより、クリップ孔103の穿孔作業の1サイクルが完了である。ウエザーストリップ100にクリップ孔103を穿孔できれば、穿孔装置を停止し、切欠11を介してウエザーストリップ100を手で掴んでセット部10から取り出せばよい。後は上記サイクルの繰り返しである。
以上、本発明の代表的な実施形態について説明したが、本発明はこれに限られることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。例えば、ウエザーストリップとしては、隔壁104の無いものを適用することもできる。この場合でも、ドリル22のセット部10内への突出量を、シール部101と取付部102の合計肉厚より小さく設定しておけば、シール部101に孔が空くことなく取付部102のみにクリップ孔103を穿孔することができる。一方、隔壁104を有するウエザーストリップ100であれば、ドリル22のセット部10内への突出量は、シール部101、取付部102、隔壁104の合計肉厚より小さく設定してあれば、シール部101と取付部102の合計肉厚より大きくすることもできる。
切断刃40は、必ずしも設ける必要はない。この場合、セット部10へは、予め最終製品寸法に切断したウエザーストリップをセットするか、若しくは穿孔加工後に別途切断工程を設ければよい。また、切断刃40は、セット部10の長手方向両側部の二箇所に設ける必要はなく、長手方向いずれか一方のみに設けてもよい。この場合、ウエザーストリップ予備体100’の長手方向他方端は、セット部10内へきちんと位置決めして設ける必要がある。
本発明の穿孔装置に使用するドリルとしては、穿孔滓の除去問題は生じるが、本発明の特殊なドリルのみならず、従来から公知の穿孔ドリルを使用することもできる。また、本発明のドリル22には、ドリル本体部22aに、軸方向に延在する螺旋状の溝を形成することも好ましい。これにより、穿孔滓Dの逃げ道がより確保される。
電動ドリル20や保持ピン30は、必ずしも複数個並設する必要はなく、少なくとも1つの電動ドリル20及び保持ピン30が設けられていればよい。この場合、ウエザーストリップを長手方向に移動させながら、複数のクリップ孔を順次穿孔すればよい。また、この場合は、ベース板23や連結棹31は不要である。
ウエザーストリップの保持手段としては、保持ピン30に限られず、ウエザーストリップを全体的に押圧保持する長尺部材でも構わない。
連結棹31及び保持手段を進退操作するエアシリンダ42は、必ずしも2箇所設ける必要はなく、連結棹31の長手方向中央部に1箇所設けることもできる。また、切断刃40用のエアシリンダ(進退手段)と、保持手段用のエアシリンダ(進退手段)とを別個に設けることもできる。また、ベース板23を使用せず、各電動ドリル20を個別のエアシリンダによって進退操作することもできる。
穿孔滓Dを外部へ排出するセット部10の貫通孔12の底面は、必ずしも傾斜面とする必要はなく、水平面でも構わない。
1 基台
2 エアシリンダ
10セット部
11 切欠
12 貫通孔
20 電動ドリル
21 ドリルドライバー
22 ドリル
22a ドリル本体部
22b 切れ刃
23 ベース板
24 スライドレール
26 位置調整レール
30 保持ピン
31 連結棹
35 ストッパー
40 切断刃
41 ブラケット
42 エアシリンダ
44 レール
45 プッシャー
100 ウエザーストリップ
100’ ウエザーストリップ予備体
101 シール部
102 取付部
103 クリップ孔
104 隔壁
110 クリップ
120 車体
D 穿孔滓

Claims (18)

  1. 自動車のドア開口部周縁へ、クリップを介して配設されるウエザーストリップに、クリップ孔を穿孔するためのクリップ孔穿孔装置であって、
    ウエザーストリップをセットするセット部と、
    ウエザーストリップにクリップ孔を穿孔するドリル手段と、
    前記セット部にセットされたウエザーストリップを保持する保持手段と、
    を備え、
    前記セット部は、ウエザーストリップを受け入れ収容可能な溝状の凹空間として形成されており、
    前記ドリル手段は、前記セット部の内外に進退可能に設けられており、
    前記保持手段は、前記セット部を挟んで前記ドリル手段の反対側対向位置において、前記セット部の内外に進退可能に設けられており、
    クリップ孔を穿孔する前のニュートラル状態では、前記ドリル手段及び前記保持手段が、前記セット部外に位置しており、
    前記セット部へウエザーストリップをセットしてクリップ孔を穿孔する際は、前記保持手段が前記セット部内に突出してウエザーストリップを押し潰すように押圧保持したうえで、前記ドリル手段によってクリップ孔が穿孔されるよう構成されている、クリップ孔穿孔装置。
  2. 前記ドリル手段は、前記セット部の長手方向に沿って複数個並設されており、
    前記保持手段は、前記ドリル手段に対応して複数個並設された保持ピンである、請求項1に記載のクリップ孔穿孔装置。
  3. 前記各ドリル手段は、前記セット部に対して進退可能な一枚のベース板上に設けられて、全ての前記ドリル手段が同時に進退移動し、
    前記各保持手段は、連結棹によって互いに連結されており、全ての前記保持手段も同時に進退移動する、請求項2に記載のクリップ孔穿孔装置。
  4. さらに、前記セット部にセットされたウエザーストリップを切断する切断刃を備えており、
    前記切断刃は、前記セット部の内外へ進退可能に設けられており、
    前記セット部には、押出成形を経て粗長さに予備切断されたウエザーストリップ予備体がセットされ、クリップ孔を穿孔する際に、ウエザーストリップ予備体が前記切断刃によって最終製品の長さ寸法に切断される、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のクリップ孔穿孔装置。
  5. 前記保持手段は複数個並設され、
    前記各保持手段は、連結棹によって互いに連結されており、
    前記切断刃は、進退手段によって進退移動され、
    前記進退手段によって前記切断刃を前記セット部内へ突出させるとき、前記進退手段によって前記連結棹も押圧されて、前記切断刃と前記保持手段とが同時に前記セット部内へ突出するよう、前記進退手段が前記切断刃と前記保持手段の進退操作を兼用している、請求項4に記載のクリップ孔穿孔装置。
  6. 前記切断刃及びこれを進退移動させる前記進退手段は、前記セット部の長手方向両側部へ二箇所設けられ、
    前記連結棹が、前記両進退手段によって長手方向両側部から押圧される、請求項5に記載のクリップ孔穿孔装置。
  7. 前記ドリル手段は、前記セット部の側壁に設けられた貫通孔を通して前記セット部に対して内外に進退可能となっており、
    前記貫通孔の底面は、前記セット部の内側から外側へ向けて下方に傾斜した傾斜面となっている、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のクリップ孔穿孔装置。
  8. 前記ドリル手段に装着されるドリルが、
    自動車のドア開口部周縁へ、クリップを介して配設されるウエザーストリップに、クリップ孔を前記ドリル手段によって穿孔する際に、前記ドリル手段に装着使用されるドリルであって、
    先端部周縁に、1枚の切れ刃が突出形成されている、ウエザーストリップのクリップ孔穿孔用ドリルである、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のクリップ孔穿孔装置。
  9. ウエザーストリップは、中空筒状のシール部と、クリップが装着される取付部とを有し、
    前記ドリル手段に装着されるドリルの前記セット部内への突出量は、前記シール部と前記取付部の合計肉厚より小さい、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のクリップ孔穿孔装置。
  10. 自動車のドア開口部周縁へ、クリップを介して配設されるウエザーストリップに、クリップ孔を穿孔するためのクリップ孔穿孔方法であって、
    ウエザーストリップを受け入れ収容可能な溝状の凹空間として形成されたセット部を挟んで、ウエザーストリップにクリップ孔を穿孔するドリル手段と、前記セット部にセットされたウエザーストリップを保持する保持手段とを、対向配置し、
    クリップ孔を穿孔する前のニュートラル状態では、前記ドリル手段及び前記保持手段が、前記セット部外に位置しており、
    前記セット部へウエザーストリップをセットしてクリップ孔を穿孔する際は、前記保持手段が前記セット部内に突出してウエザーストリップを押し潰すように押圧保持したうえで、前記ドリル手段によってクリップ孔を穿孔する、クリップ孔穿孔方法。
  11. 前記ドリル手段は、ウエザーストリップの長手方向に沿って複数個並設されており、
    前記保持手段は、前記ドリル手段に対応して複数個並設された保持ピンである、請求項10に記載のクリップ孔穿孔方法。
  12. 前記各ドリル手段は、前記セット部に対して進退可能な一枚のベース板上に設けられて、全ての前記ドリル手段が前記セット部に対して同時に進退移動し、
    前記各保持手段は、連結棹によって互いに連結されており、全ての前記保持手段も前記セット部に対して同時に進退移動する、請求項11に記載のクリップ孔穿孔方法。
  13. さらに、前記セット部にセットされたウエザーストリップを切断するため、前記セット部の内外へ進退可能な切断刃を設け、
    前記セット部には、押出成形を経て粗長さに予備切断されたウエザーストリップ予備体をセットし、クリップ孔を穿孔する際に、ウエザーストリップ予備体を前記切断刃によって最終製品の長さ寸法に切断する、請求項10ないし請求項12のいずれかに記載のクリップ孔穿孔方法。
  14. 前記保持手段は複数個並設され、
    前記各保持手段は、連結棹によって互いに連結されており、
    前記切断刃を、進退手段によって進退移動させ、
    前記保持手段を、バネによって前記セット部の外方に向けて常時付勢し、
    前記進退手段によって前記切断刃を前記セット部内へ突出させるとき、前記進退手段によって前記連結棹も押圧させて、前記切断刃と前記保持手段とが同時に前記セット部内へ突出するよう、前記進退手段を前記切断刃と前記保持手段の進退操作を兼用させる、請求項13に記載のクリップ孔穿孔方法。
  15. 前記切断刃及びこれを進退移動させる前記進退手段を、前記セット部の長手方向両側部へ二箇所設け、
    前記連結棹を、前記両進退手段によって長手方向両側部から押圧する、請求項14に記載のクリップ孔穿孔方法。
  16. 前記ドリル手段を、前記セット部の側壁に設けられた貫通孔を通して前記セット部に対して内外に進退可能とし、
    前記貫通孔の底面を、前記セット部の内側から外側へ向けて下方に傾斜した傾斜面とする、請求項10ないし請求項15のいずれかに記載のクリップ孔穿孔方法。
  17. 前記ドリル手段に装着されるドリルが、
    自動車のドア開口部周縁へ、クリップを介して配設されるウエザーストリップに、クリップ孔を前記ドリル手段によって穿孔する際に、前記ドリル手段に装着使用されるドリルであって、
    先端部周縁に、1枚の切れ刃が突出形成されている、ウエザーストリップのクリップ孔穿孔用ドリルである、請求項10ないし請求項16のいずれかに記載のクリップ孔穿孔方法。
  18. ウエザーストリップは、中空筒状のシール部と、クリップが装着される取付部とを有し、
    前記ドリル手段に装着されるドリルの前記セット部内への突出量は、前記シール部と前記取付部の合計肉厚より小さい、請求項10ないし請求項17のいずれかに記載のクリップ孔穿孔方法。
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