JP6858100B2 - 吐出容器 - Google Patents

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Description

本発明は、吐出容器に関するものである。
従来から、例えば下記特許文献1に示されるような、内容物が収容される容器本体と、吐出孔が形成された押下ヘッドを有し、押下ヘッドの押下に伴い容器本体内の内容物が吐出孔から吐出される吐出器と、回転可能に配設されるとともに、押下ヘッドが挿入された挿入孔が形成された操作体と、を備え、押下ヘッドに、操作体に設けられた案内面を周方向に摺動することで、押下ヘッドを操作体に対して下降させる係合突起が形成された吐出容器が知られている。
特開2013−203407号公報
しかしながら、前記従来の吐出容器では、容器本体内の内容物を使い切ると、吐出容器の全体を廃棄する必要があり、吐出容器のうちの一部を付け替えることに対する要望があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、内容物が充填された新たな容器本体を有するレフィール容器を付け替えることができる吐出容器を提供することを目的とする。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明の吐出容器は、筒状の外装体と、内容物が収容されるとともに前記外装体内に配設された容器本体、および吐出孔が形成された押下ヘッドを有し、前記押下ヘッドの押下に伴い前記容器本体内の内容物が前記吐出孔から吐出される吐出器を備え、前記外装体に対する容器軸回りに沿う周方向の回転に伴って前記外装体から離脱可能とされたレフィール容器と、前記外装体に回転可能に装着されるとともに、前記押下ヘッドが挿入された挿入孔が形成された操作体と、を備え、前記押下ヘッド、および前記操作体のうちのいずれか一方には、他方に設けられた案内面を摺動することで、前記押下ヘッドを前記操作体に対して下降させるとともに、他方に設けられた規制面に係止され、前記レフィール容器が前記外装体に対して回転して緩む緩み側に、前記操作体が前記押下ヘッドに対して回転することが規制される係合突起が形成され、前記レフィール容器が前記外装体に対して回転して締め込まれる締め込み側に、前記操作体を前記押下ヘッドに対して回転させたときに、前記係合突起が前記案内面を摺動することを特徴とする。
本発明によれば、操作体を、押下ヘッドに対して前記締め込み側に回転させ、係合突起が案内面を周方向に摺動すると、押下ヘッドが操作体に対して下降し、容器本体内の内容物が吐出孔から吐出される。
操作体を、押下ヘッドに対して前記緩み側に回転させようとすると、係合突起が規制面に係止され、操作体および押下ヘッドが一体に前記緩み側に回転しようとする。これにより、押下ヘッドを有するレフィール容器が外装体に対して前記緩み側に回転し、レフィール容器が外装体から取り外される。したがって、容器本体内の内容物を使い切ったときに、操作体を押下ヘッドに対して前記緩み側に回転させると、レフィール容器が外装体から取り外されることから、内容物が充填された新たな容器本体を有するレフィール容器を外装体に容易に付け替えることができる。
ここで、前記外装体は、前記容器本体を容器軸方向の全域にわたって覆ってもよい。
この場合、外装体が、容器本体を容器軸方向の全域にわたって覆っているので、容器本体に不意に加えられた外力によって、レフィール容器が外装体に対して前記緩み側に不用意に回転してしまうのを防ぐことができる。
また、前記外装体には、前記押下ヘッドおよび前記操作体を全域にわたって開放可能に覆う蓋体が配設されてもよい。
この場合、外装体に、押下ヘッドおよび操作体を全域にわたって開放可能に覆う蓋体が配設されているので、この吐出容器の持ち運び時に、操作体に不意の外力が加えられるのを防ぐことができる。
本発明によれば、内容物が充填された新たな容器本体を有するレフィール容器を付け替えることができる。
本発明に係る一実施形態として示した吐出容器の縦断面図である。 図1に示す吐出容器であって、押下ヘッドを下降端位置に位置させた状態を示す縦断面図である。 図1および図2に示す吐出容器であって、レフィール容器と外装体および操作体とを分離した状態を示す一部縦断面図である。
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。本実施形態に係る吐出容器1は、図1に示されるように、外装体11と、レフィール容器12と、操作体13と、蓋体14と、を備える。なお、蓋体14は設けなくてもよい。図示の例では、吐出容器1は、例えば化粧料等の内容物が収容されるコンパクト容器となっている。
外装体11、操作体13および蓋体14はそれぞれ、有頂筒状に形成されるとともに、共通軸と同軸に配設されている。以下、この共通軸を容器軸Oといい、容器軸O方向のうち、蓋体14の頂壁側を上側といい、その逆側を下側という。容器軸O方向から見て容器軸Oに交差する方向を径方向といい、容器軸O回りに周回する方向を周方向という。周方向のうち、吐出容器1の上面視で容器軸Oを時計回りに周回する方向を第1回転方向M1といい、その逆方向を第2回転方向M2という。
蓋体14は、レフィール容器12の後述する押下ヘッド31、および操作体13を全域にわたって開放可能に覆っている。蓋体14は、容器軸O方向から見た平面視で、容器軸Oと同軸に配置された円形状を呈する。蓋体14の頂壁の内面に鏡体14aが固着されている。
蓋体14は、外装体11にヒンジ部15を介して連結されている。蓋体14および外装体11それぞれの外周縁部において、容器軸Oを径方向に挟むヒンジ部15の反対側に、蓋体14の外装体11に対する閉状態を維持する係合部16が配設されている。
以下、径方向のうち、ヒンジ部15側を後側といい、係合部16側を前側といい、前後方向に直交する方向を左右方向という。
外装体11は、有頂筒状の本体筒20と、本体筒20内に嵌合された雌ねじ筒17と、を備える。なお、外装体11として、雌ねじ筒17を有さず、本体筒20に雌ねじ部が形成された構成を採用してもよい。外装体11は、容器軸O方向から見た平面視で、容器軸Oと同軸に配置された円形状を呈する。
雌ねじ筒17は、本体筒20の下端部内に嵌合され、内周面に雌ねじ部17aが形成されている。図示の例では、雌ねじ筒17は、下端部同士が連結された二重筒状に形成され、その内筒部分の内周面に雌ねじ部17aが形成されている。雌ねじ部17aは、多条ねじとなっているが、一条ねじであってもよく、また、外装体11に対する周方向の回転に伴って外装体11から離脱する構成であれば、ねじに限らず適宜変更してもよい。
本体筒20の頂壁は、環状に形成され、容器軸Oと同軸に配設されている。本体筒20において、周壁と頂壁との接続部分における前端部に、上側および前側に一体に開口する窪み部19が形成され、窪み部19に係合部16が配設されている。本体筒20において、周壁と頂壁との接続部分における後端部に、上側および後側に一体に開口するヒンジ凹部18が形成され、ヒンジ凹部18にヒンジ部15が配設されている。
ヒンジ部15は、ヒンジ突部21およびヒンジ軸22を備える。
ヒンジ突部21は、蓋体14の周壁における後端部に、下方に向けて突出し、ヒンジ凹部18に配置されている。ヒンジ突部21は、左右方向から見て円形状を呈する。ヒンジ軸22は、ヒンジ凹部18の内面のうち、左右方向で互いに対向する一対の対向面と、ヒンジ突部21における左右方向の両端部と、を各別に連結している。ヒンジ突部21が、ヒンジ凹部18内でヒンジ軸22回りに回転することで、蓋体14が、ヒンジ軸22回りに回動する。
係合部16は、外装体11の窪み部19に配置された外装体側係合部23aと、蓋体14に配設され、外装体側係合部23aに係合可能な蓋体側係合部24と、外装体側係合部23aおよび蓋体側係合部24の係合を解除するプッシュピース25と、を備える。
外装体側係合部23aは、外装体11の窪み部19の内面のうち、前側を向く前面から、前方に向けて突出している。外装体側係合部23aは、窪み部19の前面の上端部に形成されている。窪み部19の前面において、外装体側係合部23aの下方に位置する部分に、前方に向けて突出し、上面が前方に向かうに従い漸次、下方に向けて延びたガイド突部23bが形成されている。ガイド突部23bは、外装体側係合部23aより前方に突出している。ガイド突部23bの前端縁は、外装体11における本体筒20の周壁の外周面より後方に位置している。窪み部19の前面において、ガイド突部23bより下方に位置する下端部に、前後方向に貫くガイド孔23cが形成されている。
蓋体側係合部24は、蓋体14の頂壁の内面における前端部から下方に向けて突出している。蓋体側係合部24の下端部は、外装体11の窪み部19内に配置されている。蓋体側係合部24の下面は、ガイド突部23bの上面に容器軸O方向で対向している。蓋体側係合部24の下端部に、後方に向けて突出し、外装体側係合部23aに、外装体側係合部23aの下側から係合した爪部24aが形成されている。
プッシュピース25は、外装体11の窪み部19の内側に、前後動可能に配設されている。プッシュピース25は、窪み部19の後端部に配置された押圧壁25aと、押圧壁25aの下端部から後方に向けて突出し、ガイド孔23cに挿入されたベース部25bと、押圧壁25aにおいて、ベース部25bより上方に位置する部分から後方に向けて突出し、ガイド突部23bの上面に摺接する押上げ突起25cと、を備える。押上げ突起25cの上面は、蓋体側係合部24の下面に当接若しくは近接している。
操作体13は、囲繞筒13aと、囲繞筒13aを径方向の外側から囲繞する装着筒13bと、囲繞筒13aおよび装着筒13bの上端部同士を連結する頂板13cと、を備える。囲繞筒13a、装着筒13bおよび頂板13cは、容器軸Oと同軸に配置されている。
頂板13cには、レフィール容器12の後述する押下ヘッド31が挿入された挿入孔13dが形成されている。挿入孔13dは容器軸Oと同軸に配置されている。
装着筒13bの下端部は、外装体11の本体筒20の頂壁内に、容器軸O方向の移動が規制された状態で、周方向に回転可能に嵌合されている。囲繞筒13aは、頂板13cの下面における挿入孔13dの開口周縁部に配置されている。挿入孔13dの内径は、囲繞筒13aの内径より小さい。
操作体13に、グリップ筒26が外嵌されている。図示の例では、グリップ筒26は、装着筒13bのうち、外装体11の本体筒20の頂壁より上方に位置する部分に外嵌されている。グリップ筒26は、例えばニトリルゴム、ブチルゴム、シリコンゴム、エラストマー、若しくはウレタン等の弾性変形可能な軟材質で形成されている。なお、グリップ筒26の外周面に、操作時に指を引っ掛けることが可能な係合部を形成してもよい。例えばグリップ筒26の容器軸O方向から見た平面視形状を角形状等にしてもよい。装着筒13bにグリップ筒26を配設しなくてもよい。
レフィール容器12は、外装体11に対する周方向の回転に伴って外装体11から離脱可能とされている。レフィール容器12は、外装体11内に外装体11の下方から挿入されている。レフィール容器12の、外装体11内から上方に向けた離脱が規制されている。
レフィール容器12は、内容物が収容されるとともに外装体11内に配設された容器本体32と、吐出孔33が形成された押下ヘッド31を有し、押下ヘッド31の押下に伴い容器本体32内の内容物が吐出孔33から吐出される吐出器34と、を備える。
押下ヘッド31および容器本体32は、周方向の相対的な回転移動が規制された状態で配設されている。外装体11は、容器本体32を容器軸O方向の全域にわたって覆っている。
容器本体32は、有底筒状の外容器36と、外容器36内に相対回転不能に嵌合された内容器37と、中皿35と、を備える。
外容器36は、容器軸Oと同軸に配設されている。外容器36の底壁の下面、および外装体11の本体筒20の周壁の下端開口縁それぞれの容器軸O方向の位置は、互いに同等になっている。外容器36の外周面には、外装体11の雌ねじ筒17の雌ねじ部17aに離脱可能に係止された雄ねじ部36aが形成されている。雄ねじ部36aは、外装体11に対して外容器36を第1回転方向M1に回転させた際に、外容器36が外装体11に締め込まれるように螺旋状に形成されている。そのため、周方向のうち、第1回転方向M1(図示の例では時計回り)が、外容器36が外装体11に対して回転して締め込まれる締め込み側となり、第2回転方向M2(図示の例では反時計回り)が、外容器36が外装体11に対して回転して緩む緩み側となる。
内容器37は、外容器36内に嵌合された外周壁38と、外周壁38の径方向の内側に配置された内周壁39と、外周壁38および内周壁39の上端部同士を連結する環状の連結板40と、を備える。外周壁38、内周壁39、および連結板40は、容器軸Oと同軸に配設されている。外周壁38、および外容器36それぞれの上端部は、外装体11の本体筒20の頂壁により覆われている。
ここで図示の例では、前述の中皿35は環状に形成されている。中皿35の外周面は、外周壁38の内周面に密に下方に向けて摺動する。中皿35の内周面は、内周壁39の外周面に密に下方に向けて摺動する。内容物は、容器本体32のうち、外周壁38、内周壁39、中皿35、および外容器36の底壁で囲まれた環状の収容空間Xに充填される。収容空間Xは、内容物の減少に伴い中皿35が下降して減容する。
中皿35の上面と、連結板40の下面と、が容器軸O方向で対向している。連結板40には、容器軸O方向に貫通する空気孔40aが周方向に間隔をあけて複数形成されている。
吐出器34は、上方付勢状態で下降移動可能に配設されたステム41と、ステム41の上下動に連係する筒状のピストン42と、内側にピストン42が上下摺動可能に嵌合されたシリンダ43と、シリンダ43の内側に配設され、ピストン42が上下摺動可能に外嵌されたピストンガイド44と、シリンダ43の内側に配設され、収容空間Xからシリンダ43内への内容物の流入を許容し、かつシリンダ43内から収容空間Xへの内容物の流出を規制する吸込弁45と、ピストン42のシリンダ43から上方に向けた離脱を規制するピストン押さえ46と、前記押下ヘッド31と、を備える。押下ヘッド31の押下に伴い容器本体32の収容空間X内の内容物が吐出孔33から吐出される。
シリンダ43は、容器本体32における内周壁39の径方向の内側に配置されている。シリンダ43は、容器軸Oと同軸に配設されている。シリンダ43、および容器本体32の内周壁39それぞれの下端開口部は、閉塞板47により一体に閉塞されている。図示の例では、シリンダ43は、容器本体32の内容器37、および閉塞板47と一体に形成されている。
閉塞板47のうち、シリンダ43の径方向の内側に位置する部分の下面と、外容器36の底壁の上面と、の間に容器軸O方向の連通隙間71が設けられている。閉塞板47には、容器軸O方向に貫通し、連通隙間71とシリンダ43内とを連通する吸込孔47aが形成されている。閉塞板47のうち、シリンダ43と内周壁39との間に位置する部分の下面と、外容器36の底壁の上面と、の間に、収容空間Xと連通隙間71とを連通する連通路48が形成されている。
吸込弁45は、シリンダ43の下端部内に嵌合されたリング体と、閉塞板47のうち、シリンダ43内に位置する部分における吸込孔47aの開口周縁部に、上方に向けて離反可能に配設された弁本体と、リング体と弁本体とを連結する弾性連結片と、を備えている。吸込弁45は、閉塞板47の上面に当接することで吸込孔47aを閉塞し、シリンダ43内と収容空間Xとの連通を遮断する。吸込弁45は、閉塞板47の上面から上方に離間することで吸込孔47aを開放し、シリンダ43内と収容空間Xとを連通する。吸込弁45は、シリンダ43内に負圧が生じたときに、例えば弾性付勢力に抗して開弁し、それ以外のときには閉弁する。
ピストン押さえ46は、シリンダ43に外嵌された小径部49と、小径部49を径方向の外側から囲繞し、かつ容器本体32の内周壁39の内側に配置された大径部50と、小径部49および大径部50それぞれの下端部同士を連結する環状のばね座部51と、小径部49の上端部から径方向の内側に向けて突出し、シリンダ43の上端開口縁を径方向に跨いで下方に向けて延びる押さえ部52と、を備える。
ピストン押さえ46は、容器本体32およびシリンダ43のうちの少なくとも一方に対して、周方向に回転不能に配設されている。押さえ部52は、ピストン42に、ピストン42の上方から当接若しくは近接している。
ピストンガイド44は有底筒状に形成されている。ピストンガイド44の下端部には、径方向の外側に向けて突出した鍔部53が形成されている。鍔部53は、ピストン42をピストン42の下側から支持している。鍔部53は、シリンダ43内に容器軸O方向に摺動自在に嵌合されている。鍔部53には、鍔部53を容器軸O方向に貫通する第1流通孔54が形成されている。第1流通孔54は、鍔部53に周方向に間隔をあけて複数配置されている。
ピストンガイド44の上端部は、シリンダ43の上端開口部よりも上方に位置している。ピストンガイド44における容器軸O方向の中間部に、ピストンガイド44を径方向に貫く第2流通孔55が、周方向に間隔をあけて複数形成されている。
ステム41は、ピストンガイド44に嵌合された下ステム56と、下ステム56から上方に向けて突出した上ステム57と、を備える。
下ステム56は、容器軸Oと同軸に配設された有頂筒状に形成されている。下ステム56の周壁58は、ピストン押さえ46の小径部49に下方に向けて移動可能に外嵌されている。下ステム56の周壁58の内周面、およびピストン押さえ46の小径部49の外周面に、互いが係合することで、下ステム56およびピストン押さえ46の相対的な周方向の回転移動を規制する規制部が各別に形成されている。
下ステム56の周壁58には、径方向の外側に向けて突出し、全周にわたって連続して延びるばね受部58aが形成されている。ばね受部58aの下面と、ピストン押さえ46のばね座部51の上面と、は容器軸O方向で対向している。ばね受部58aの下面と、ピストン押さえ46のばね座部51の上面と、の間に、主コイルスプリング59が配設されている。下ステム56の周壁58の下端開口縁は、ピストン押さえ46のばね座部51より上方に位置している。
下ステム56の頂壁60には、下方に向けて突出し、ピストンガイド44の上端部が嵌合された嵌合筒61が形成されている。嵌合筒61は、ピストンガイド44の上端部に外嵌されている。嵌合筒61の下端部は、ピストン42にピストン42の上方から当接若しくは近接しており、下ステム56の下降時に、嵌合筒61にピストン42が係止され、下ステム56およびピストン42が一体に下降する。下ステム56の頂壁60において、嵌合筒61の内側に位置する部分に、頂壁60を容器軸O方向に貫く装着孔が形成されている。この装着孔は、容器軸Oと同軸に位置している。下ステム56の頂壁60に、上方に向けて突出し、前記装着孔を径方向の外側から囲う案内筒62が形成されている。下ステム56の頂壁60の下面は、ピストン押さえ46の小径部49の上端部より上方に位置している。
上ステム57は、有頂筒状に形成され、下ステム56の頂壁60の前記装着孔に嵌合されている。上ステム57の下端開口部は、ピストンガイド44の内側に位置している。上ステム57の周壁のうち、下ステム56の頂壁60の上面より下方に位置する下部分は、頂壁60の上面より上方に位置する上部分より外径が小さい。上ステム57の頂壁の外周縁部(以下、栓部という)57aは、上ステム57の周壁より径方向の外側に位置している。上ステム57の前記上部分には、上ステム57を径方向に貫く横孔57bが、周方向に間隔をあけて複数形成されている。
押下ヘッド31は、有頂筒状に形成され、容器軸Oと同軸に配設されている。押下ヘッド31の周壁部63は、操作体13の挿入孔13dから上方に突出し、かつ操作体13の囲繞筒13a内から下方に突出し、ピストン押さえ46の大径部50の上端部内に至っている。押下ヘッド31の周壁部63は、操作体13の囲繞筒13aの内周面、およびピストン押さえ46の大径部50の内周面と、下ステム56の周壁58の外周面と、の間の径方向の隙間に配設されている。押下ヘッド31の内面、および下ステム56の外面に、互いが係合することで、押下ヘッド31およびステム41の相対的な周方向の回転移動を規制する規制部31a、41aが各別に形成されている。
押下ヘッド31の頂壁部64の下面と、下ステム56の頂壁60の上面と、の間に、容器軸O方向の隙間が設けられている。押下ヘッド31の頂壁部64に、吐出孔33が形成されている。なお、頂壁部64の上面と蓋体14の頂壁の内面との間に、例えばパフ等の塗布具Yが収容されている。吐出孔33は、容器軸Oと同軸に配置されている。この頂壁部64における吐出孔33の開口周縁部に、下方に向けて突出し、下ステム56の案内筒62に容器軸O方向に摺動可能に嵌合した摺動筒64aが形成されている。摺動筒64aは、案内筒62の内側に位置している。摺動筒64aの内周面と、上ステム57の前記上部分の外周面と、の間に径方向の隙間が設けられている。押下ヘッド31の頂壁部64の上面における吐出孔33の開口周縁部に、上ステム57の栓部57aが当接している。これにより、吐出孔33と、上ステム57の横孔57bと、の連通が遮断されている。図示の例では、押下ヘッド31の頂壁部64の上面における吐出孔33の開口周縁部に、容器軸Oと同軸に配置された環状溝が全周にわたって連続して形成されている。
押下ヘッド31の頂壁部64の下面と、下ステム56の頂壁60の上面と、の間に、押下ヘッド31をステム41に対して上方付勢状態で下方移動可能に支持する副コイルスプリング65が配設されている。副コイルスプリング65は、下ステム56の案内筒62に外装されている。副コイルスプリング65のばね定数は、主コイルスプリング59のばね定数より低い。
ステム41には、押下ヘッド31の摺動筒64a内に、密に容器軸O方向に摺動可能に嵌合されたシール筒66が配設されている。シール筒66は、上ステム57の前記上部分と、下ステム56の頂壁60の上面と、の間に挟まれて固定されている。
そして本実施形態では、図3に示されるように、押下ヘッド31、および操作体13のうちのいずれか一方に、他方に設けられた案内面67を摺動することで、押下ヘッド31を操作体13に対して下降させるとともに、他方に設けられた規制面68に係止され、レフィール容器12が外装体11に対して回転して緩む第2回転方向M2に、操作体13が押下ヘッド31に対して回転することが規制される係合突起69が形成されている。係合突起69は、レフィール容器12が外装体11に対して回転して締め込まれる第1回転方向M1に、操作体13を押下ヘッド31に対して回転させたときに、案内面67を摺動する。
図示の例では、係合突起69は、押下ヘッド31に形成され、案内面67および規制面68は、操作体13に配設されている。
係合突起69は、押下ヘッド31の周壁部63の外周面において、操作体13の囲繞筒13aの内周面と径方向に対向する位置に形成されている。係合突起69は、円柱状に形成されている。係合突起69は、押下ヘッド31に周方向に等間隔をあけて3つ形成されている。なお、係合突起69の個数は、3つ未満でも4つ以上でもよい。
案内面67および規制面68は、操作体13に周方向に連ねられて配設されている。案内面67および規制面68は、周方向に交互に連ねられて複数ずつ配設されている。案内面67および規制面68は、操作体13の囲繞筒13aの内周面における全周にわたって配設されている。案内面67および規制面68の各個数は、係合突起69の個数と同じになっている。なお、案内面67および規制面68の各個数を、係合突起69の個数の、1より大きい整数倍としてもよい。
案内面67および規制面68は、操作体13の囲繞筒13aの内周面に配設された突帯体70に形成されている。突帯体70は、囲繞筒13aの内周面から径方向の内側に向けて突出し、全周にわたって連続して延びている。突帯体70の内周面は、操作体13の挿入孔13dの内周面と面一となっている。
規制面68は、第2回転方向M2を向き、容器軸O方向に延びている。図示の例では、規制面68は、容器軸O方向に真直ぐ延びている。
案内面67は、下方を向き、規制面68の上端縁から第2回転方向M2に向かうに従い漸次、下方に向けて延びている。案内面67において、第1回転方向M1側の一端部67aは、上方に向けて突の曲面状に形成され、第2回転方向M2側の他端部67bは、下方に向けて突の曲面状に形成されている。案内面67は、周方向の全長にわたって段差なく滑らかに延びている。案内面67の他端部67b、つまり突帯体70の下端縁は、囲繞筒13aの下端開口縁より上方に位置している。案内面67の一端部67aの、径方向の内側から見た正面視における曲率半径は、係合突起69の外周面の半径より大きくなっている。
次に、以上のように構成された吐出容器1の作用について説明する。
まず、プッシュピース25の押圧壁25aを後方に押し込むと、プッシュピース25の押上げ突起25cが、ガイド突部23bの上面を摺動することで、蓋体側係合部24が押し上げられ、爪部24aと外装体側係合部23aとの係合が解除される。そして、蓋体14の前端部を引き上げると、蓋体14がヒンジ軸22回りに回動して、押下ヘッド31および操作体13が開放される。
次に、操作体13を、押下ヘッド31に対して第1回転方向M1に回転させると、押下ヘッド31を含むレフィール容器12全体は回転移動せず、押下ヘッド31の係合突起69が、操作体13の案内面67を相対的に第2回転方向M2に摺動することで、図2に示されるように、押下ヘッド31が操作体13に対して下降し、容器本体32内の内容物が吐出孔33から吐出される。この際、レフィール容器12には、外容器36が外装体11に対して締め込まれる第1回転方向M1の力が加えられるので、レフィール容器12が外装体11に対して緩むことがない。
ここで、押下ヘッド31が、操作体13に対して下降する過程において、まず、押下ヘッド31が、副コイルスプリング65を容器軸O方向に圧縮変形させつつ、ステム41に対して下降し、押下ヘッド31の頂壁部64の上面における吐出孔33の開口周縁部が、上ステム57の栓部57aから下方に離間し、吐出孔33と、上ステム57の横孔57bと、が連通する。この際、下ステム56の案内筒62の上端開口縁が、押下ヘッド31の頂壁部64の下面に突き当たり、その後の押下ヘッド31の下降に伴い、ステム41も主コイルスプリング59を容器軸O方向に圧縮変形させつつ下降する。このステム41の下降時に、下ステム56の嵌合筒61の下端部にピストン42が係止され、ステム41およびピストン42が一体に下降することで、シリンダ43内が加圧される。これにより、シリンダ43内の内容物が、ピストンガイド44の第1流通孔54、ピストンガイド44の外周面とピストン42の内周面との間、ピストンガイド44の第2流通孔55、ピストンガイド44の内側、上ステム57の内側、上ステム57の横孔57b、並びに、上ステム57の前記上部分の外周面と押下ヘッド31の摺動筒64aの内周面との間の隙間を通して、吐出孔33から吐出される。
さらに操作体13を押下ヘッド31に対して第1回転方向M1に回転させると、押下ヘッド31の係合突起69が、操作体13における案内面67の他端部67bを通過して規制面68に到達する。この際、主コイルスプリング59および副コイルスプリング65が復元変形することで、係合突起69が案内面67に沿って上昇するとともに、押下ヘッド31およびステム41が上方に向けて復元移動する。この過程で、ピストンガイド44の鍔部53が、ピストン42をシリンダ43内で押し上げることで、シリンダ43内が負圧になると、吸込弁45が吸込孔47aを開放し、収容空間Xの内容物が、連通路48、連通隙間71、および吸込孔47aを通してシリンダ43内に吸い込まれる。収容空間Xの内容物の減少に伴って、中皿35が下降して収容空間Xが減容する。
そして、押下ヘッド31の頂壁部64上の内容物を、塗布具Yに付着させ、塗布具Yを介して被塗布部に塗布する。
一方、操作体13を、押下ヘッド31に対して第2回転方向M2に回転させようとすると、操作体13の規制面68が押下ヘッド31の係合突起69に係止されることで、操作体13および押下ヘッド31が一体に第2回転方向M2に回転しようとする。この際、押下ヘッド31および容器本体32の周方向の相対的な回転移動が規制されているので、レフィール容器12の全体が一体に、外装体11に対して第2回転方向M2に回転する。これにより、外容器36が外装体11に対して緩み、レフィール容器12が外装体11および操作体13から分離される。
その後、内容物が充填された新たな容器本体32を有するレフィール容器12を、外装体11に付け替えるに際し、外容器36の底壁の下面を、外装体11の雌ねじ筒17内に向けて容器軸O方向に押し込むと、外容器36の雄ねじ部36aおよび外装体11の雌ねじ部17aが互いに係合することで、レフィール容器12が、外装体11に対して第1回転方向M1に回転しながら、外装体11内に進入して外装体11に装着される。
なお、内容物が充填された新たな容器本体32を有するレフィール容器12を、外装体11に付け替えるに際し、外容器36の底壁の下面を、外装体11の雌ねじ筒17内に向けて容器軸O方向に押し込んだときに、外容器36の雄ねじ部36aを、外装体11の雌ねじ部17aに対して容器軸O方向に乗り越えさせて、レフィール容器12を外装体11に装着してもよい。この場合、例えば外装体11の雌ねじ筒17に、雌ねじ筒17を周方向に分断する縦スリットを周方向に間隔をあけて複数形成する等してもよい。
以上説明したように、本実施形態による吐出容器1によれば、容器本体32内の内容物を使い切ったときに、操作体13を押下ヘッド31に対して、内容物の吐出時とは逆向きの第2回転方向M2に回転させると、レフィール容器12が外装体11から取り外されることから、内容物が充填された新たな容器本体32を有するレフィール容器12を外装体11に容易に付け替えることができる。
また、外装体11が、容器本体32を容器軸O方向の全域にわたって覆っているので、容器本体32に不意に加えられた外力によって、レフィール容器12が外装体11から不用意に外れてしまうのを防ぐことができる。
また、外装体11に、押下ヘッド31および操作体13を全域にわたって開放可能に覆う蓋体14が配設されているので、この吐出容器1の持ち運び時に、操作体13に不意の外力が加えられるのを防ぐことができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
前記実施形態では、容器本体32が中皿35を備え、収容空間Xの内容物の減少に伴い、中皿35が容器軸O方向に移動することで、収容空間Xが減容する構成を示したが、これに代えて例えば、内容物が収容され、かつ変形可能に形成された内容器と、内側に内容器が収容された外容器と、を備え、内容器の内容物の減少に伴い、内容器が縮小変形する構成等を採用してもよい。
前記実施形態の吐出器34に代えて例えば、内容物が収容された収容空間が、内容物の減少に伴い減容しない容器本体に装着される周知のポンプ等を採用してもよい。
前記実施形態のレフィール容器12に代えて例えば、容器本体が吐出器に対して着脱可能とされた構成を採用してもよい。
前記実施形態では、係合突起69を押下ヘッド31に形成し、案内面67および規制面68を操作体13に配設したが、係合突起69を操作体13に形成し、案内面67および規制面68を押下ヘッド31に配設してもよい。
前記実施形態では、外装体11が、容器本体32を容器軸O方向の全域にわたって覆う構成を示したが、これに代えて例えば、容器本体32を、外装体11から下方に突出させる等適宜変更してもよい。
前記実施形態では、内容物を吐出するに際し、操作体13を押下ヘッド31に対して第1回転方向M1に回転させたが、操作体13を操作せず、押下ヘッド31を直接、押下して内容物を吐出してもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1 吐出容器
11 外装体
12 レフィール容器
13 操作体
13d 挿入孔
14 蓋体
31 押下ヘッド
32 容器本体
33 吐出孔
34 吐出器
67 案内面
68 規制面
69 係合突起
M1 第1回転方向(締め込み側)
M2 第2回転方向(緩み側)
O 容器軸

Claims (3)

  1. 筒状の外装体と、
    内容物が収容されるとともに前記外装体内に配設された容器本体、および吐出孔が形成された押下ヘッドを有し、前記押下ヘッドの押下に伴い前記容器本体内の内容物が前記吐出孔から吐出される吐出器を備え、前記外装体に対する容器軸回りに沿う周方向の回転に伴って前記外装体から離脱可能とされたレフィール容器と、
    前記外装体に回転可能に装着されるとともに、前記押下ヘッドが挿入された挿入孔が形成された操作体と、を備え、
    前記押下ヘッド、および前記操作体のうちのいずれか一方には、他方に設けられた案内面を摺動することで、前記押下ヘッドを前記操作体に対して下降させるとともに、他方に設けられた規制面に係止され、前記レフィール容器が前記外装体に対して回転して緩む緩み側に、前記操作体が前記押下ヘッドに対して回転することが規制される係合突起が形成され、
    前記レフィール容器が前記外装体に対して回転して締め込まれる締め込み側に、前記操作体を前記押下ヘッドに対して回転させたときに、前記係合突起が前記案内面を摺動することを特徴とする吐出容器。
  2. 前記外装体は、前記容器本体を容器軸方向の全域にわたって覆っていることを特徴とする請求項1に記載の吐出容器。
  3. 前記外装体には、前記押下ヘッドおよび前記操作体を全域にわたって開放可能に覆う蓋体が配設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の吐出容器。
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