JP6856844B2 - 冶具、及び、その冶具を用いた鉄筋かごの製造方法 - Google Patents

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本発明は、鉄筋かごの製造時に剪断補強筋と主筋とを保持する冶具、及び、その冶具を用いた鉄筋かごの製造方法に関するものである。
従来、例えば、図1に示す、トンネル5等の壁面に用いられる鉄筋コンクリート6の芯材として鉄筋かご1が用いられている。鉄筋コンクリート6を二点鎖線で区画した1ブロック毎に1つの鉄筋かご1が内蔵される。鉄筋かご1は、環状に形成された複数の剪断補強筋2の内周に、複数の主筋3をそれぞれ溶接や結束線により互いに結合して製造されるものである。
その鉄筋かご1の製造方法として、特許文献1には、直線状の剪断補強筋に主筋を結合した後、剪断補強筋を曲げ加工して環状に形成し、剪断補強筋の端部同士を結合することが記載されている。しかし、特許文献1の製造方法では、複数の主筋と複数の剪断補強筋とを結合した後に、複数の剪断補強筋を一度に曲げ加工するため、大型の曲げ加工をする機械が必要となり、好ましくない。そこで、大型の曲げ加工をする機械を必要としない鉄筋かご1の製造方法が望まれている。
大型の曲げ加工をする機械を必要としない鉄筋かご1の製造方法としては、予め環状に形成した剪断補強筋2の内側に主筋3を挿入した後、主筋3を複数人の作業者が持ち上げた状態で、剪断補強筋2と主筋3とを溶接や結束線により結合するものが知られている。
特開平7−16683号公報
しかしながら、作業者が主筋3を持ち上げた状態で剪断補強筋2と主筋3とを結合する製造方法では、作業効率が低下するという問題点がある。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、鉄筋かごの製造時の作業効率を向上できる冶具、及び、その冶具を用いた鉄筋かごの製造方法を提供することを目的とする。
この目的を達成するために本発明の冶具は、環状に形成された複数の剪断補強筋の内周に複数の主筋がそれぞれ結合される鉄筋かごの製造時に前記剪断補強筋および前記主筋を保持するものであって、左右両側に立設されて前後方向に延設される一対のサイドフレームと、一対の前記サイドフレーム間に配置されて前後方向に延設される、前記剪断補強筋を下方から支持する第1支持部と、一対の前記サイドフレーム間に配置されて左右方向に延設され、前記主筋を下方から支持する第2支持部と、前記第2支持部を上下に移動させる第1昇降部とを備え、一対の前記サイドフレームには、左右方向の内側を上下方向に切り欠いた、前記剪断補強筋が嵌まる第1凹部が前後方向に所定の間隔をあけて複数設けられ、前記第1昇降部は、前記第2支持部に支持された前記主筋を前記剪断補強筋の内周の上側に接触させる伸長状態と、前記第2支持部に支持された前記主筋を前記剪断補強筋の内周の下側に接触させる短縮状態とを切り替える。
請求項1記載の冶具によれば、前後方向に所定の間隔をあけて複数設けられる第1凹部に剪断補強筋を嵌めると、その剪断補強筋が第1支持部に下方から支持され、剪断補強筋が第1凹部により前後に並んで保持される。剪断補強筋の内側に挿入した主筋を第2支持部で下方から支持し、第1昇降部を伸長状態とすることで、主筋と剪断補強筋の内周の上側とが接触する。これにより、第1昇降部および第2支持部によって剪断補強筋と主筋とを接触させた状態で、その接触した部分を結合できる。
また、第1昇降部を短縮状態に切り替えることで、剪断補強筋の内側に挿入した主筋を剪断補強筋の内周の下側に接触させることができ、その接触した部分を結合できる。これらの結果、第2支持部に支持される主筋については、第1昇降部および第2支持部によって剪断補強筋と主筋とを接触させた状態で、それらを結合して鉄筋かごを製造できるので、鉄筋かごの製造時の作業効率を向上できる効果がある。
右に回転軸を向けて一対のサイドフレームの間に配置されるローラが前後に並べて複数配置される。ローラを上下に移動させる第2昇降部を伸長状態とすることで、第1支持部に支持された剪断補強筋の内周の下側よりも上方にローラが位置する。これにより、主筋をローラで滑らせながら主筋を剪断補強筋の内側に挿入できるので、剪断補強筋の内側に主筋を挿入し易くしつつ、挿入時に主筋が剪断補強筋と干渉することを抑制できる。
また、ローラ上を滑らせて主筋を剪断補強筋の内側に挿入した後、第2昇降部を短縮状態に切り替えることで、第1支持部に支持された剪断補強筋の内周の下側よりも下方にローラが位置する。これにより、ローラ上に載っていた主筋を剪断補強筋の内周の下側に接触させることができるので、その接触した部分を容易に結合できる。これらの結果、鉄筋かごの製造時の作業効率をより向上できる効果がある。
請求項2記載の冶具によれば、一対のサイドフレームに架け渡されるストッパ部の接触面に主筋の端部を接触させることで、主筋の前後位置を容易に特定できる。ストッパ部と平行に配置されるカバーが接触面側へ回転可能にストッパ部の上部にヒンジで取り付けられる。カバーには、ヒンジが取り付けられる側とは反対側の縁の一部を切り欠いた第3凹部が左右方向に所定の間隔をあけて複数設けられる。主筋の端部が接触面に接触した状態で、接触面側にカバーを回転させて主筋にカバーを当てた後、第3凹部に主筋を嵌めることで、主筋の左右位置を特定できる。これにより、請求項1の効果に加え、第3凹部を有する冶具を用いて製造された鉄筋かごの品質のバラつきを抑制できる効果がある。
請求項3記載の冶具によれば、前後方向に所定の間隔をあけて複数設けられる第1凹部に剪断補強筋を嵌めると、その剪断補強筋が第1支持部に下方から支持され、剪断補強筋が第1凹部により前後に並んで保持される。剪断補強筋の内側に挿入した主筋を第2支持部で下方から支持し、第1昇降部を伸長状態とすることで、主筋と剪断補強筋の内周の上側とが接触する。これにより、第1昇降部および第2支持部によって剪断補強筋と主筋とを接触させた状態で、その接触した部分を結合できる。
また、第1昇降部を短縮状態に切り替えることで、剪断補強筋の内側に挿入した主筋を剪断補強筋の内周の下側に接触させることができ、その接触した部分を結合できる。これらの結果、第2支持部に支持される主筋については、第1昇降部および第2支持部によって剪断補強筋と主筋とを接触させた状態で、それらを結合して鉄筋かごを製造できるので、鉄筋かごの製造時の作業効率を向上できる効果がある。
対のサイドフレームに架け渡されるストッパ部の接触面に主筋の端部を接触させることで、主筋の前後位置を容易に特定できる。ストッパ部と平行に配置されるカバーが接触面側へ回転可能にストッパ部の上部にヒンジで取り付けられる。カバーには、ヒンジが取り付けられる側とは反対側の縁の一部を切り欠いた第3凹部が左右方向に所定の間隔をあけて複数設けられる。主筋の端部が接触面に接触した状態で、接触面側にカバーを回転させて主筋にカバーを当てた後、第3凹部に主筋を嵌めることで、主筋の左右位置を特定できる。これにより、第3凹部を有する冶具を用いて製造された鉄筋かごの品質のバラつきを抑制できる効果がある。
請求項記載の冶具によれば、一対のサイドフレーム間に配置されて左右方向に延設される第3支持部を備える。第3支持部には、複数の主筋を剪断補強筋の内周の下側にそれぞれ接触させるときに複数の主筋が嵌まる第4凹部が、左右方向に所定の間隔をあけて設けられる。第4凹部に主筋を嵌めることで、主筋の左右位置を特定できる。これにより、請求項1からのいずれかの効果に加え、第4凹部を有する冶具を用いて製造された鉄筋かごの品質のバラつきを抑制できる効果がある。
請求項5記載の冶具によれば、前後方向に所定の間隔をあけて複数設けられる第1凹部に剪断補強筋を嵌めると、その剪断補強筋が第1支持部に下方から支持され、剪断補強筋が第1凹部により前後に並んで保持される。剪断補強筋の内側に挿入した主筋を第2支持部で下方から支持し、第1昇降部を伸長状態とすることで、主筋と剪断補強筋の内周の上側とが接触する。これにより、第1昇降部および第2支持部によって剪断補強筋と主筋とを接触させた状態で、その接触した部分を結合できる。
また、第1昇降部を短縮状態に切り替えることで、剪断補強筋の内側に挿入した主筋を剪断補強筋の内周の下側に接触させることができ、その接触した部分を結合できる。これらの結果、第2支持部に支持される主筋については、第1昇降部および第2支持部によって剪断補強筋と主筋とを接触させた状態で、それらを結合して鉄筋かごを製造できるので、鉄筋かごの製造時の作業効率を向上できる効果がある。
一対のサイドフレーム間に配置されて左右方向に延設される第3支持部を備える。第3支持部には、複数の主筋を剪断補強筋の内周の下側にそれぞれ接触させるときに複数の主筋が嵌まる第4凹部が、左右方向に所定の間隔をあけて設けられる。第4凹部に主筋を嵌めることで、主筋の左右位置を特定できる。これにより、第4凹部を有する冶具を用いて製造された鉄筋かごの品質のバラつきを抑制できる効果がある。
請求項6記載の鉄筋かごの製造方法は、請求項1から5のいずれかに記載の冶具を用いたものである。保持工程では、複数の剪断補強筋を第1支持部によりそれぞれ支持しつつ、複数の剪断補強筋を一対のサイドフレームの第1凹部にそれぞれ保持させて、複数の剪断補強筋を前後に並べる。第1挿入工程では、保持工程により並べられた複数の剪断補強筋の内側に複数の主筋を挿入する。第1接触工程では、第1挿入工程により挿入された主筋を支持する第2支持部を上下に移動させるために第1昇降部を短縮状態から伸長状態に切り替えて、主筋を剪断補強筋の内周の上側に接触させる。第1結合工程では、第1接触工程により接触した剪断補強筋と主筋とが交差する部分を結合する。第1結合工程後の下降工程では、第1昇降部を伸長状態から短縮状態に切り替えて第2支持部を下降させる。下降工程後の第2挿入工程では、剪断補強筋の内側に複数の主筋を挿入する。第2結合工程では、第2挿入工程により挿入された主筋と剪断補強筋とが交差する部分を結合する。このように、第2支持部に支持される主筋については、第1昇降部および第2支持部によって剪断補強筋と主筋とを接触させた状態で、それらを結合して鉄筋かごを製造できるので、請求項1から5のいずれかの効果に加え、鉄筋かごの製造時の作業効率をより向上できる効果がある。
(a)は鉄筋かごが内蔵される鉄筋コンクリートを壁面とするトンネルの斜視図であり、(b)は鉄筋コンクリートの1ブロックの拡大図である。 (a)は本発明の一実施形態における冶具の側面図であり、(b)は図2(a)の矢印IIb方向から見た保持部の拡大上面図である。 (a)は図2のIIIa−IIIa線における冶具の断面図であり、(b)はサイドフレームを開いた冶具の断面図であり、(c)は図2の矢印IIIc方向から見た第2連結部の正面図である。 図3のIV−IV線における冶具の断面図である。 (a)は図4の矢印Va方向から見た短縮状態の第1昇降部および第2支持部の正面図であり、(b)は中間状態における第1昇降部および第2支持部の正面図であり、(c)は伸長状態における第1昇降部および第2支持部の正面図である。 鉄筋かごの製造工程を示す冶具の断面図である。 鉄筋かごの製造工程を示す冶具の断面図である。 鉄筋かごの製造工程を示す冶具の断面図である。 (a)はカバーを被せる前の第2連結部の正面図であり、(b)はカバーを被せた第2連結部の正面図であり、(c)は図9(b)のIXc−IXc線における第2連結部の断面図である。 鉄筋かごの製造工程を示す冶具の断面図である。 鉄筋かごの製造工程を示す冶具の断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照して説明する。まず、図1を参照して一実施形態における冶具100を用いて製造される鉄筋かご1について説明する。図1(a)は鉄筋かご1が内蔵される鉄筋コンクリート6を壁面とするトンネル5の斜視図であり、図1(b)は鉄筋コンクリート6の1ブロックの拡大図である。図1(b)は、コンクリート7の一部を取り除いて鉄筋コンクリート6の芯材である鉄筋かご1が図示される。
図1に示す通り、トンネル5は、その壁面が鉄筋コンクリート6で構成される。その鉄筋コンクリート6を二点鎖線で区画した1ブロック毎に1つの鉄筋かご1が内蔵される。鉄筋かご1は、鉄筋コンクリート6の芯材として用いられるものであり、コンクリート7により覆われる。鉄筋かご1は、環状に形成された複数の剪断補強筋2と、複数の主筋3とを互いに結合したものである。剪断補強筋2の内周に主筋3が接触し、剪断補強筋2と主筋3とが交差した部分が溶接や結束線により結合される。
剪断補強筋2は、曲げ加工が施された複数の鉄筋を互いに結合して環状に形成される。本実施形態では、剪断補強筋2が短辺と長辺とを有する四角環状に形成される。なお、剪断補強筋2を四角環状以外の多角環状や円環状に形成しても良い。また、本明細書の図面では、剪断補強筋2を構成する各鉄筋の形状は省略し、剪断補強筋2を環状の一体の部材として図示している。
主筋3は、全長に亘って円弧形状に曲げ加工された鉄筋である。これにより、鉄筋かご1も、主筋3の軸方向に沿って主筋3と同一の円弧形状に曲げられる。なお、主筋3を直線状に形成しても良い。この場合には、鉄筋かご1が直方体状に形成される。
次に図2(a)及び図2(b)を参照して冶具100について説明する。図2(a)は冶具100の側面図であり、図2(b)は図2(a)の矢印IIb方向から見た保持部37の拡大上面図である。本実施形態ではそれぞれ、図2(a)の紙面上下方向を冶具100の上下方向、紙面左右方向を冶具100の前後方向、紙面垂直方向を冶具100の左右方向として説明する。また、図2(b)では、保持部37よりも下方に位置する部材を省略して図示している。
図2(a)に示す通り、冶具100は、鉄筋かご1の製造時に剪断補強筋2及び主筋3をそれぞれ保持するための装置であり、主に金属製の部材から構成される。冶具100は、冶具100全体を昇降させる昇降装置10と、昇降装置10上に取り付けられるベース20と、ベース20の左右両側に立設される左右一対のサイドフレーム30,30と、一対のサイドフレーム30,30に架け渡される第1連結部40及び第2連結部50と、一対のサイドフレーム30,30の間に配置されて前後に延設される第1支持部60と、一対のサイドフレーム30,30の間に配置されて前後に延設される第2支持部70及び第3支持部80と、一対のサイドフレーム30,30の間に配置されるローラ90とを備える。
昇降装置10は、床面に接地する下部11と、ベース20の下面に取り付けられる上部12と、下部11及び上部12を連結する棒状の第1連結バー13及び第2連結バー14とを備える。第1連結バー13及び第2連結バー14は、互いの中央部分が回転可能に支持されて側面視においてX字状に形成される。
第1連結バー13の下端が下部11に回転可能に支持され、第1連結バー13の上端が上部12に前後方向にスライド可能かつ回転可能に支持される。第2連結バー14の下端が下部11に前後方向にスライド可能かつ回転可能に支持され、第2連結バー14の上端が上部12に回転可能に支持される。
第1連結バー13と第2連結バー14とは、図示しない油圧シリンダによって連結され、その油圧シリンダを伸縮させることで、第1連結バー13と第2連結バー14とのなす角度が変化する。その角度の変化に伴って、第1連結バー13の上端と第2連結バー14の下端が前後方向にスライドし、下部11と上部12との距離が変化する。下部11と上部12との距離が最短となる状態を昇降装置10の短縮状態(図7参照)として、図2(a)に示す通り、下部11と上部12との距離が最長となる状態を昇降装置10の伸長状態とする。
ベース20は、昇降装置10によって昇降される部分の土台となる部材である。ベース20は、上面視において四角枠状に構成され、前後左右に広がって形成される。ベース20は、前後方向に延設される一対の側端部21と、側端部21の前後端に架け渡される前端部22及び後端部23と、前端部22及び後端部23の間で側端部21に架け渡される複数の梁部24(図4参照)とを備える。ベース20の各部は一体化される。
左右一対のサイドフレーム30,30は、剪断補強筋2を左右両側から保持するための部材である。サイドフレーム30は、前後方向に延設され、ベース20の前後方向の略全長に亘って設けられる。サイドフレーム30は、下部を構成する下部フレーム31と、上部を構成する上部フレーム32と、下部フレーム31及び上部フレーム32を互いに連結する複数の連結フレーム33と、上部フレーム32の前後端から上方へ突出する前突出部34及び後突出部35とを備える。サイドフレーム30は、これら棒状に形成される各部31,32,33,34,35を一体化して形成される。
下部フレーム31は、直線状の部位であり、側端部21に4つのヒンジ36を介して固定される。ヒンジ36の回転軸は、側端部21及び下部フレーム31に平行に設定される。ヒンジ36は、左右一対の下部フレーム31,31の左右方向外側にそれぞれ配置される。これにより、一対のサイドフレーム30,30を左右方向外側へ倒すことができる。
上部フレーム32は、上方へ凸の円弧形状に形成される部位である。左右一対の上部フレーム32,32は、互いが対向する内面32a(図2(b)参照)の対応する位置にそれぞれ複数の保持部37が設けられる。保持部37は、剪断補強筋2を保持する部位である。本実施形態では、冶具100に保持される22個の剪断補強筋2に対応して、保持部37が22個設けられる。
複数の保持部37は、上部フレーム32の円弧形状に沿って(前後方向に)等間隔に設けられる。これにより、前後方向に円弧形状に並べて冶具100に保持される複数の剪断補強筋2の同じ位置を複数の保持部37でそれぞれ保持できる。
図2(b)に示す通り、保持部37は、上部フレーム32の内面32aから左右方向へ突出する。保持部37には、上部フレーム32の内面32aとは反対側の端部から内面32a側へ向かって凹む凹部38が形成される。凹部38は、剪断補強筋2が嵌まる部位であって、保持部37を上下方向に切り欠いたU字状の溝である。その溝の方向が上部フレーム32の円弧形状の接線に対して垂直に設定される。
前突出部34は、上部フレーム32の前端からベース20に対して垂直に突出する部位である。前突出部34の先端の前後から一対の爪部34aが上方へ張り出す。この一対の爪部34aの間には、左右一対のサイドフレーム30,30の前突出部34,34を連結する第1連結部40が嵌まる。
後突出部35は、上部フレーム32の後端から突出する部位であり、上部フレーム32の円弧形状の接線に対して垂直に形成される。後突出部35の先端の前後から一対の爪部35aが上方へ張り出す。この一対の爪部35aの間には、左右一対のサイドフレーム30,30の後突出部35,35を連結する第2連結部50の連結本体部51が嵌まる。
次に図3を参照して第1連結部40及び第2連結部50について説明する。図3(a)は図2のIIIa−IIIa線における冶具100の断面図であり、図3(b)はサイドフレーム30を開いた冶具100の断面図であり、図3(c)は図2の矢印IIIc方向から見た第2連結部50の正面図である。
図3(a)に示す通り、第1連結部40は、左右一対のサイドフレーム30,30を前方側で連結する棒状の部材であり、左右方向に延設される。第1連結部40の両端には、下方へ向かって張り出す規制部41がそれぞれ設けられる。左右一対の前突出部34の爪部34a間にそれぞれ第1連結部40を嵌めると、規制部41によって一対のサイドフレーム30を左右方向外側へ倒れなくできる。このようにして第1連結部40は、一対のサイドフレーム30を連結する。
図3(c)に示す通り、第2連結部50は、左右一対のサイドフレーム30,30を後方側で連結する部材である。第2連結部50は、左右方向に延設される棒状の連結本体部51と、連結本体部51の下部に取り付けられる延設部53と、連結本体部51の上部にヒンジ54を介して取り付けられるカバー55とを備える。
連結本体部51は、左右一対のサイドフレーム30,30を後方側で連結する棒状の部材であり、第1連結部40と略同一に構成される。連結本体部51は、左右両端から下方へ向かって張り出す規制部52を備える。左右一対の後突出部35の爪部35a間にそれぞれ連結本体部51を嵌めると、規制部52によって一対のサイドフレーム30を左右方向外側へ倒れなくできる。このようにして第2連結部50は、一対のサイドフレーム30を連結する。
サイドフレーム30,30を後方側で連結する連結本体部51を後突出部35の爪部35a間から外し、図3(b)に示す通り、サイドフレーム30,30を前方側で連結する第1連結部40を前突出部34の爪部34a間から外すことで、左右一対のサイドフレーム30,30を左右方向外側へ倒すことができる。これにより、詳しくは後述するが、冶具100を用いて製造した鉄筋かご1を冶具100から取り外し易くできる。
図3(c)に戻って説明する。延設部53は、剪断補強筋2の内周の上側に接触させた主筋3の前後移動を規制するためのストッパである。延設部53は、前面53aが連結本体部51の前面51aと同一面に構成され、後突出部35間に配置される。なお、延設部53を、剪断補強筋2の内周の上側に接触させる前の主筋3の前後移動を規制する部位とし、連結本体部51を、剪断補強筋2の内周の上側に接触させた主筋3の前後移動を規制する部位としても良い。
カバー55は、連結本体部51の前面51a側に倒れて剪断補強筋2に接触する板材である。カバー55は、左右方向に延設され、連結本体部51と平行に配置される。カバー55の端縁55aが取り付けられるヒンジ54の回転軸は、カバー55及び連結本体部51と平行に設定される。カバー55には、端縁55aとは反対側の端縁55bの一部を板厚方向に切り欠いて複数の凹部56が等間隔に形成される。
凹部56は、剪断補強筋2の内周の上側に接触させた主筋3が嵌まる部位である。本実施形態では、剪断補強筋2の内周の上側に溶接される12本の主筋3に対応して、凹部56が12個設けられる。凹部56は、端縁55bから端縁55aへ向かって円弧形状に凹む。
次に図4及び図5を参照して、第1支持部60、第2支持部70、第3支持部80及びローラ90について説明する。図4は図3のIV−IV線における冶具100の断面図である。図5(a)は図4の矢印Va方向から見た短縮状態の第1昇降部72及び第2支持部70の正面図であり、図5(b)は中間状態における第1昇降部72及び第2支持部70の正面図であり、図5(c)は伸長状態における第1昇降部72及び第2支持部70の正面図である。
図4に示す通り、第1支持部60は、剪断補強筋2を下方から支持する部位である。第1支持部60は、上方へ凸の円弧形状に形成される部材である。その円弧形状は、上部フレーム32の円弧形状と同一に設定される。第1支持部60,60は、左右一対に設けられ、それぞれ前後両端がベース20の前端部22及び後端部23に固定される。第1支持部60の前後方向中央側から3本の補強部61が下方へ延設され、その補強部61がベース20の梁部24に連結される。補強部61は、第1支持部60の強度を確保するための部材である。
第1支持部60の後端側には、上縁60aから上方へ突出するストッパ64が設けられる。ストッパ64は、剪断補強筋2の内周の下側に接触させた主筋3の前後移動を規制する部位であり、左右一対の第1支持部60,60に架け渡される。
第1支持部60には、上縁60aから下縁60bへ向かって凹む複数の凹部62が前後方向に等間隔に形成される。凹部62は、剪断補強筋2が嵌まる部位である。本実施形態では、冶具100に保持される22個の剪断補強筋2に対応して、凹部62が22個設けられる。
凹部62は、第1支持部60の上縁60a側を左右方向に切り欠いた円弧形状の部位である。第1支持部60の円弧形状の接線に対して垂直な位置に、複数の凹部62とサイドフレーム30の複数の凹部38とがそれぞれ対応して配置される。これにより、凹部38及び凹部62には同一の剪断補強筋2が嵌まる。
図2及び図3(a)に示す通り、第1支持部60は、上縁60a側が左右方向に薄い板状の板部63である。この板部63に凹部62が形成される。左右方向へ切り欠いて凹部62が形成される板部63が左右方向に薄い板状なので、その板部63への凹部62の形成を容易にできる。
図4に戻って説明する。第2支持部70は、剪断補強筋2の内側に挿入した主筋3を下方から支持するための板材であり、左右一対の第1支持部60,60の間に配置される。第2支持部70は、板厚方向を前後方向に向けて、ベース20の梁部24に第1昇降部72を介して固定される。
第2支持部70は、ベース20の前後方向中央よりも僅かに後方側に配置される。これにより、第2支持部70へ支持された主筋3を前方側よりも後方側へ移動させやすくできる。なお、主筋3の後方側への移動は、延設部53やストッパ64により規制されるので、主筋3が後方へ移動し過ぎることを防止できる。
図5に示す通り、第2支持部70は、上縁70aから下縁70bへ向かって凹む複数の凹部71が左右方向に等間隔に形成される。凹部71は、剪断補強筋2の内側へ挿入した主筋3が嵌まる部位である。凹部71は、第2支持部70の上縁70a側を前後方向(板厚方向)に切り欠いて円弧形状に形成される。
本実施形態では、剪断補強筋2の内周の上下にそれぞれ溶接される12本の主筋3のうち、左右両端を除いた10本の主筋3に対応して、凹部71が10個設けられる。なお、12本の主筋3のうち左右両端の2本の主筋3は、第3支持部80の凹部81(図3(a)参照)に嵌められたり、作業者が持ったりして、剪断補強筋2に溶接される。
複数の凹部71と、第2連結部50のカバー55に設けられる複数の凹部56(図3(c)参照)の左右両端側の2つを除いたものと、は左右方向の位置が一致する。これにより、凹部56及び凹部71には同一の主筋3が嵌まる。
第1昇降部72は、梁部24(ベース20)に対して第2支持部70を上下に移動させる装置である。第1昇降部72は、梁部24に固定される第1シリンダ73と、第1シリンダ73の上端から出没する第1ロッド74と、第1ロッド74の上端に固定される連結板75と、連結板75に上端が固定される第2シリンダ76と、第2シリンダ76の上端から出没する第2ロッド77とを備える。
2つの第1シリンダ73が梁部24の左右両側にそれぞれ固定される。第1シリンダ73に内蔵される駆動部(図示せず)によって、第1シリンダ73の先端からの第1ロッド74の突出量が調整される。なお、左右両側の第1ロッド74の突出量は同一に設定される。
連結板75は、2つの第1ロッド74に架け渡される板材である。2つの第2シリンダ76の上端が連結板75の左右両側にそれぞれ固定される。第2シリンダ76の上端から出没する第2ロッド77が貫通する貫通孔(図示せず)が連結板75に設けられる。第2ロッド77の先端が第2支持部70の下縁70bに固定される。
第2シリンダ76に内蔵される駆動部(図示せず)によって第2シリンダ76の先端(連結板75の上面)からの第2ロッド77の突出量が調整される。なお、左右両側の第2ロッド77の突出量は同一に設定される。
図5(a)に示す通り、第1ロッド74及び第2ロッド77の突出量を最小にした状態が第1昇降部72の短縮状態である。この短縮状態では、図4に示す通り、第1支持部60よりも僅かに上方へ第2支持部70の上縁70aが張り出している。その第2支持部70の張出量は、第1支持部60から第3支持部80の上縁80aが張り出す張出量と同一に設定される。
図5(b)に示す通り、第1ロッド74の突出量を最大にして、第2ロッド77の突出量を最小にした状態が第1昇降部72の中間状態である。図5(c)に示す通り、第1ロッド74及び第2ロッド77の突出量を最大にした状態が第1昇降部72の伸長状態である。
なお、第1昇降部72の中間状態は、第1ロッド74の突出量を最大にし、第2ロッド77の突出量を最小にした状態に限らず、第1昇降部72の短縮状態と伸長状態との間の状態を第1昇降部72の中間状態しても良い。
図3(a)及び図4に示す通り、第3支持部80は、剪断補強筋2の内周の下側に接触させた主筋3を下方から支持する板材である。第3支持部80,80は、左右一対の第1支持部60,60の前後両側にそれぞれ架け渡される。第3支持部80は、側面視において、第1支持部60の円弧形状の接線に対して垂直に配置される。第3支持部80は、第1支持部60よりも上方へ僅かに上縁80a側が張り出す。
第3支持部80は、上縁80aから下縁80bへ向かって凹む複数の凹部81が左右方向に等間隔に形成される。凹部81は、剪断補強筋2の内周の下側に接触させた主筋3が嵌まる部位である。凹部81は、第3支持部80の上縁80a側を前後方向(板厚方向)に切り欠いて円弧形状に形成される。
本実施形態では、剪断補強筋2の内周の下側に溶接される12本の主筋3に対応して、凹部81が12個設けられる。複数の凹部81と、第2連結部50のカバー55に設けられる複数の凹部56(図3(c)参照)とは左右方向の位置が一致する。また、一対の第1支持部60の板部63よりも内側の10個の凹部81と、第2支持部70の10個の凹部71とは左右方向の位置が一致する。これにより、凹部56、凹部71及び凹部81には同一の主筋3が嵌まる。
図4に示す通り、ローラ90は、剪断補強筋2の内側へ挿入する主筋3を滑らせるための円柱状の部材である。ローラ90は、左右一対の第1支持部60,60の間に配置されると共に、前後方向に複数(本実施形態では3つ)配置される。ローラ90は、両端が左右一対の第2昇降部92の上端に回転可能に支持され、第2昇降部92を介して梁部24に固定される。ローラ90は、回転軸91(図2参照)を左右に向けて(回転軸91を梁部24に対して平行に)配置される。
第2昇降部92は、ベース20に対してローラ90を上下に移動させる装置であり、梁部24の左右両側にそれぞれ設けられる。第2昇降部92は、梁部24に下端が固定されるシリンダ93と、シリンダ93の上端から出没するロッド94とを備える。ロッド94の上端にローラ90が回転可能に支持される。シリンダ93に内蔵される駆動部(図示せず)によって、シリンダ93の先端からのロッド94の突出量が調整される。なお、左右両側のロッド94の突出量は同一に設定される。
ロッド94の突出量が最小である第2昇降部92の短縮状態(図11参照)では、ローラ90の上端が第1支持部60の上縁60aよりも下方に位置する。図4に示す通り、ロッド94の突出量が最大である第2昇降部92の伸長状態では、ローラ90の上端が第1支持部60よりも十分に上方に位置する。十分に上方に位置するとは、少なくとも、第1支持部60の凹部62に剪断補強筋2の下側を嵌め、その剪断補強筋2の内周よりも上方へ位置することを示す(図6参照)。
3つのローラ90は、第1支持部60の上縁60aから上方へ張り出す量がそれぞれ同一に設定される。これにより、第1支持部60の上縁60aの円弧形状と同一形状に曲がった主筋3をローラ90に載せると、主筋3を上方へ凸の状態でローラ90により支持できる。
3つのローラ90における前後方向中央からの距離は、前から2番目が最も小さく設定される。第2昇降部92の伸長状態における3つのローラ90の上端の高さは、前から2番目が最も大きく設定される。これらの結果、円弧形状の主筋3の前後方向の中央寄りを最も高いローラ90で支持できるので、その最も高いローラ90を支点として主筋3がバランスを取って、3つのローラ90に支持された主筋3が、意図せずにローラ90から滑り落ちることを抑制できる。
次に図6から図11を参照して冶具100を用いた鉄筋かご1の製造方法について説明する。図6から図8、図10及び図11は鉄筋かご1の製造工程を示す冶具100の断面図である。図9(a)はカバー55を被せる前の第2連結部50の正面図であり、図9(b)はカバー55を被せた第2連結部50の正面図であり、図9(c)は図9(b)のIXc−IXc線における第2連結部50の断面図である。
冶具100を用いた鉄筋かご1の製造工程は、保持工程と、第1挿入工程と、第1接触工程と、第1結合工程と、下降工程と、第2挿入工程と、第2接触工程と、第2結合工程とを主に備える。各工程がこの順番で行われる。以下、各工程を詳しく説明する。なお、これら各工程の間に別の工程を入れても良い。
まず、図6に示す通り、冶具100は、昇降装置10が伸長状態に、第1昇降部72が短縮状態に、第2昇降部92が伸長状態に設定される。保持工程とは、剪断補強筋2を冶具100に保持する工程である。保持工程では、予め環状に形成された複数(本実施形態では22個)の剪断補強筋2をそれぞれ上方から、サイドフレーム30の凹部38及び第1支持部60の凹部62に作業者が嵌める。これにより、剪断補強筋2が凹部38,62によって前後方向に位置決めされると共に、剪断補強筋2の左右が凹部38に保持されて、剪断補強筋2が下方から第1支持部60に支持される。
凹部38及び凹部62が前後方向に等間隔に配置されるので、凹部38及び凹部62に嵌まった剪断補強筋2も前後方向に等間隔に配置される。また、凹部38は、上部フレーム32の円弧形状の接線に対して垂直に設定される溝であるので、剪断補強筋2が上部フレーム32の円弧形状に沿って前後方向に並べられる。
保持工程の後、環状の剪断補強筋2の上側に溶接する複数の主筋3を剪断補強筋2の内側へ挿入する第1挿入工程を行う。第1挿入工程では、上部フレーム32の円弧形状と同一形状に曲がった複数(本実施形態では12本)の主筋3を剪断補強筋2の内側へ作業者が挿入していく。
ローラ90を支持する第2昇降部92が伸長状態に設定されているので、ローラ90の上端が第1支持部60よりも十分に上方に位置する。そのため、主筋3をローラ90で滑らせて剪断補強筋2の内側へ挿入できる。これにより、剪断補強筋2の内側へ主筋3を挿入し易くしつつ、挿入時に主筋3が剪断補強筋2と干渉することを抑制できる。その結果、鉄筋かご1の製造時の作業効率を向上できる。
特に、ローラ90が前後方向に複数配置されるので、複数のローラ90上を滑らせている主筋3を剪断補強筋2に更に干渉し難くできる。また、前から2番目のローラ90が前後方向中央よりも前方側に位置するので、より早い段階で主筋3を2つのローラ90で支持できる。そのため、ローラ90上を滑らせている主筋3を剪断補強筋2に一層干渉し難くできる。
前から2番目のローラ90は、前後方向中央よりも僅かに前方に位置し、3つのローラ90のうちで最も上端の位置が高いので、ローラ90に載せた主筋3が後方側へ滑り易くなる。しかし、冶具100の後方側には、主筋3の端部に接触するストッパ64が設けられるので、ローラ90に載せた主筋3が後方側へ滑ってもストッパ64により主筋3の移動が規制され、ローラ90上から主筋3が脱落することを防止できる。
また、剪断補強筋2の内側へ主筋3を挿入するときは、床面に対してベース20を昇降させる昇降装置10が伸長状態に設定される。円弧形状の主筋3を側面視において上に凸の状態で冶具100の前方から挿入していくので、昇降装置10が短縮状態(図7参照)の場合では、剪断補強筋2の内側へ主筋3を挿入するとき、主筋3の端部が床面に接触し、主筋3の挿入作業性が悪化するおそれがある。
これに対し、昇降装置10が伸長状態に設定されることで、剪断補強筋2の内側へ主筋3を挿入するとき、主筋3の端部を床面に接触し難くできる。また、剪断補強筋2の位置を作業者の身長程度に設定することで、上に凸の状態の主筋3を挿入する作業者の姿勢を良くできる。これらの結果、伸長状態の昇降装置10により主筋3の挿入作業性を向上でき、鉄筋かご1の製造時の作業効率を向上できる。
次いで、図7に示す通り、第1挿入工程の後、第1昇降部72を短縮状態(図5(a)、図6参照)から中間状態(図5(b)参照)に切り替える。これにより、ローラ90に載っていた主筋3が、第1昇降部72により上方へ移動された第2支持部70に下方から支持される。第2支持部70は、非回転であり、前後方向の中央寄りに配置されるので、第2支持部70と主筋3との摩擦力によって主筋3を第2支持部70から脱落し難くできる。
第2支持部70に設けられる10個の凹部71に合わせて、12本のうち10本の主筋3を第2支持部70に支持させる。なお、詳しくは後述するが、12本のうち2本の主筋3は、作業者が持った状態で剪断補強筋2に仮止めした後、溶接される。
次いで、昇降装置10を伸長状態(図6参照)から短縮状態に切り替えてから、第2支持部70で支持された複数の主筋3を作業者が第2支持部70の凹部71(図5参照)に嵌める。これにより、主筋3の左右位置が特定される。凹部71は、板状の第2支持部70を板厚方向に切り欠いて形成されるので、凹部71に嵌めた主筋3の向きをある程度揃えることができる。
昇降装置10を短縮状態に切り替えた状態で、作業者が主筋3を凹部71に嵌めるので、作業位置を低くでき、作業者が主筋3を凹部71に嵌める作業をし易くできる。更に、冶具100の左右両側に足場(図示せず)を設けることで、作業者が主筋3を凹部71に嵌める作業性を向上できる。
次いで、図8に示す通り、剪断補強筋2の内周の上側に主筋3を接触させる第1接触工程を行う。第1接触工程では、第1昇降部72を中間状態(図5(b)、図7参照)から伸長状態(図5(c)参照)へ切り替える。第1昇降部72の伸長状態では、第2支持部70に支持された主筋3が剪断補強筋2の内周の上側に接触する。次いで、主筋3の端部を第2連結部50に接触させる。これにより、主筋3の前後位置が特定される。
図9(a)に示す通り、主筋3の端部を第2連結部50の前面53aに接触させた後、図9(b)及び図9(c)に示す通り、カバー55を前面53a側へ回転させて、カバー55の端縁55bを主筋3に当てる。カバー55の端縁55b側に設けられる凹部56は、第2支持部70の凹部71(図5参照)と左右方向の位置が一致するので、主筋3を凹部56にも嵌めることで、主筋3の左右位置をより正確に特定できると共に、主筋3の向きを特定できる。
なお、冶具100に保持させた剪断補強筋2の上下寸法によっては、主筋3の端部が第2連結部50の前面51aに接触することがある。ヒンジ54でカバー55が連結本体部51に回転可能に支持されるので、第2連結部50の前面51aに接触した主筋3にもカバー55を当てることができ、カバー55の凹部56に主筋3を嵌めることができる。
次いで、図8の状態で、剪断補強筋2の内周の上側に主筋3を溶接する第1結合工程を行う。第1結合工程では、凹部56(図9参照)及び凹部71(図5参照)に嵌めた主筋3と、凹部38及び凹部62に嵌めた剪断補強筋2とが接触した部分(互いに交差した部分)を作業者や溶接ロボット(図示せず)によって溶接する。
なお、12本の主筋3のうち、第2支持部70に支持されていない2本の主筋3は、その主筋の中央を作業者が持って、凹部56及び凹部71に嵌めた主筋3との距離を測りながら前後方向中央の剪断補強筋2に主筋3を仮止めした後、凹部56に嵌めて溶接される。この2本の主筋3を第2支持部70に支持させても良く、2本の主筋3を別の支持部で適切な位置に支持しても良い。
次いで、図10に示す通り、第1昇降部72を伸長状態(図5(c)参照)から短縮状態(図5(a)参照)に切り替える下降工程を行う。これにより、第1支持部60に対する上方への第2支持部70の張出量が、第3支持部80の張出量と同一となる。また、第1支持部60に対する上方への第2支持部70の張出量がローラ90の張出量よりも小さくなるので、次に剪断補強筋2の内側へ挿入される主筋3と第2支持部70とが接触することを抑制できる。
次いで、環状の剪断補強筋2の下側に溶接する複数の主筋3を剪断補強筋2の内側へ挿入する第2挿入工程を行う。第2挿入工程では、複数(本実施形態では12本)の主筋3を剪断補強筋2の内側へ作業者が挿入していく。第1挿入工程と同様に、主筋3をローラ90で滑らせて主筋3を剪断補強筋2の内側へ挿入できるので、剪断補強筋2の内側へ主筋3を挿入し易くしつつ、挿入時に主筋3が剪断補強筋2と干渉することを抑制できる。
次いで、図11に示す通り、剪断補強筋2の下側に主筋3を接触させる第2接触工程を行う。第2接触工程では、第2昇降部92を伸長状態(図10参照)から短縮状態に切り替えて、ローラ90の上端を第1支持部60の上縁60aよりも下方に位置させる。これにより、ローラ90に載っていた主筋3が第2支持部70及び第3支持部80に支持される。
次いで、第2支持部70及び第3支持部80に支持された主筋3を第2支持部70の凹部71(図5参照)と、第3支持部80の凹部81(図3(a)参照)とに嵌める。凹部71,81に主筋3を嵌めたとき、剪断補強筋2の内周の下側に主筋3が接触する。これは、第1支持部60の凹部62に嵌めた剪断補強筋2の内周の下側が、第2支持部70及び第3支持部80の上縁70a,80aよりも下方に位置すると共に、凹部71及び凹部81の下端と同一又は下端よりも上方に位置するためである。
最後に、第2結合工程では、凹部71及び凹部81に嵌めた主筋3と、凹部38及び凹部62に嵌めた剪断補強筋2とが接触した部分(互いに交差した部分)を作業者や溶接ロボット(図示せず)によって溶接する。これにより、剪断補強筋2と主筋3とが互いに溶接された鉄筋かご1が製造される。
図11及び図3(b)に示す通り、鉄筋かご1を冶具100から取り外すには、まず、第1連結部40を前突出部34の爪部34a間から外し、第2連結部50を後突出部35の爪部35a間から外す。次いで、一対のサイドフレーム30を左右方向外側へ倒し、凹部38から剪断補強筋2を外す。これにより、冶具100から鉄筋かご1を上方へ取り外し可能となったので、クレーン(図示せず)等で鉄筋かご1を持ち上げて冶具100から鉄筋かご1を取り外す。
冶具100を用いて製造された鉄筋かご1は、サイドフレーム30の上部フレーム32の円弧形状に並んだ凹部38及び円弧形状の第1支持部60によって、剪断補強筋2が前後方向に円弧形状に並び、その剪断補強筋2を円弧形状の主筋3で溶接して製造されたので、鉄筋かご1が側面視において円弧形状に形成される。なお、凹部38の並び方、第1支持部60や主筋3の形状を適宜変更することで、鉄筋かご1の形状を適宜変更できる。
例えば、凹部38を直線状に並べて第1支持部60を直線状に形成し、複数の剪断補強筋2同士を平行に前後方向に並べ、その剪断補強筋2を直線状の主筋3で溶接することで、直方体状(側面視において直線状)の鉄筋かご1を製造できる。直方体状の鉄筋かご1は、住宅や店舗、トンネル等の建造物の外壁を構成する鉄筋コンクリートの芯材として使用される。
以上、本実施形態における冶具100によれば、冶具100によって保持された剪断補強筋2の内周に主筋3を接触させた状態を維持できるので、その接触した部分を容易に溶接できる。従来、複数人の作業者が主筋3を持ち上げた状態で、剪断補強筋2の内周の上側と主筋3とを接触させて溶接していた。これに対し、本実施形態では、第1昇降部72を伸長状態にして主筋3を第2支持部70で持ち上げることで、第2支持部70に支持された主筋3と剪断補強筋2の内周の上側とを接触させて溶接できる。
また、第1昇降部72を短縮状態に切り替えることで、剪断補強筋2の内周の上側と主筋3とを接触させるための第2支持部70が、剪断補強筋2の内周の下側に主筋3を接触させるときに主筋3と干渉することを抑制できる。これらの結果、第2支持部70に支持される主筋3については、第1昇降部72及び第2支持部70によって剪断補強筋2と主筋3とを接触させた状態で、それらを溶接して鉄筋かご1を製造できるので、鉄筋かご1の製造時の作業効率を向上できる。
剪断補強筋2の前後位置や向きをサイドフレーム30の凹部38及び第1支持部60の凹部62によって特定できると共に、主筋3の左右位置を第2支持部70の凹部71によって特定できるので、冶具100を用いて製造された鉄筋かご1の品質のバラつきを抑制できる。更に、剪断補強筋2を凹部38,62に嵌め、主筋3を凹部71に嵌めるだけで、剪断補強筋2及び主筋3の位置決めができるので、不慣れな作業者でも容易に鉄筋かご1を製造できる。
剪断補強筋2の内周の上側に主筋3を溶接するとき、主筋3の前後方向中央を第2支持部70の凹部71に嵌め、主筋3の後端側をカバー55の凹部56に嵌めることで、主筋3の左右位置をより正確に特定できると共に、主筋3の向きも特定できる。そのため、冶具100を用いて製造された鉄筋かご1の品質のバラつきを抑制できる。
剪断補強筋2の内周の下側に主筋3を溶接するとき、主筋3の前後方向中央を第2支持部70の凹部71に嵌め、主筋3の前後端側を第3支持部80の凹部81に嵌めることで、主筋3の左右位置をより正確に特定できると共に、主筋3の向きも特定できる。そのため、冶具100を用いて製造された鉄筋かご1の品質のバラつきを抑制できる。
以上の通り、凹部38,62によって剪断補強筋2の前後位置や向きを特定でき、凹部56,71又は凹部71,81によって主筋3の左右位置や向きを特定できるので、鉄筋かご1の毎回の製造において、剪断補強筋2と主筋3とが交差する箇所を略一致させることができる。これにより、冶具100に剪断補強筋2及び主筋3をセットした後、溶接ロボットを用いて剪断補強筋2と主筋3とを溶接することができる。その結果、鉄筋かご1の品質のバラつきを一層抑制できると共に、鉄筋かご1の製造時の作業効率を一層向上できる。
また、ローラ90上を滑らせて主筋3を剪断補強筋2の内側に挿入し易くするために、伸長状態にしていた第2昇降部92を短縮状態に切り替えることで、ローラ90に載っている主筋3を剪断補強筋2の内周の下側に接触可能にでき、剪断補強筋2と主筋3とを接触させた部分を容易に溶接できる。ローラ90に干渉することなく、剪断補強筋2と主筋3とを接触させて溶接できるので、鉄筋かご1の製造時の作業効率を向上できる。
以上、一実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記一実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、鉄筋かご1やベース20、サイドフレーム30、第1支持部60、第2支持部70、第3支持部80等の形状は一例であり、種々の形状を採用することは当然である。また、第1支持部60の凹部62、第2支持部70の凹部71、第3支持部80の凹部81、カバー55の凹部56等を設けなくても良い。
上記一実施形態では、剪断補強筋2と主筋3とを互いに溶接する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、剪断補強筋2と主筋3とを結束線で結合しても良い。
上記一実施形態では、22個の剪断補強筋2と上下12本の主筋3とを溶接で結合して鉄筋かご1を製造する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、剪断補強筋2及び主筋3の数は適宜変更可能である。また、剪断補強筋2の数に凹部38,62の数を合わせる場合に限らず、剪断補強筋2の数に対して凹部38,62の数を多く形成しても良い。また、全ての凹部38,62に剪断補強筋2を嵌めずに鉄筋かご1を製造しても良い。同様に、主筋3の数に凹部56,81の数を合わせる場合に限らず、主筋3の数に対して凹部56,81の数を多く形成しても良い。また、全ての凹部56,81に剪断補強筋2を嵌めずに鉄筋かご1を製造しても良い。
上記一実施形態では、第1支持部60が左右一対に設けられる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。第1支持部60を1つにすることや、第1支持部60を左右方向に3つ以上並べても良い。第1支持部60を1つにした場合、その第1支持部60の左右両側にそれぞれ第2支持部70及び第1昇降部72を配置し、第1支持部60の左右両側にそれぞれローラ90及び第2昇降部92を配置し、第1支持部60の左右両側から左右方向へ第3支持部80を延設しても良い。また、第1支持部60を左右方向に3つ以上並べた場合、隣り合う第1支持部60の間にそれぞれ、第2支持部70、第1昇降部72、ローラ90、第2昇降部92及び第3支持部80を設けても良い。
上記一実施形態では、1組の第2支持部70及び第1昇降部72が配置される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、2組以上の第2支持部70及び第1昇降部72を前後方向に並べて配置しても良い。これにより、複数の第2支持部70に下方から支持された主筋3を第2支持部70から脱落し難くできる。更に、複数の第2支持部70の凹部71に主筋3を嵌めると、主筋3の向きを特定できると共に、主筋3の左右位置をより正確に特定できる。その結果。冶具100を用いて製造された鉄筋かご1の品質のバラつきを抑制できる。
上記一実施形態では、3組のローラ90及び第2昇降部92が前後方向に並べて配置される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、2組または4組以上のローラ90及び第2昇降部92を前後方向に並べて配置しても良い。複数のローラ90同士の間隔が短い程、ローラ90で滑らせて主筋3を剪断補強筋2の内側へ挿入していくとき、主筋3を剪断補強筋2に干渉し難くできる。その結果、鉄筋かご1の製造時の作業効率を向上できる。
上記一実施形態では、第2連結部50がカバー55を有する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、主筋3が嵌まる凹部を有するカバーをヒンジで第1連結部40に回転可能に取り付けることができる。これにより、主筋3を剪断補強筋2の内周の上側に接触させるとき、第2連結部50側だけでなく、第1連結部40側も凹部によって主筋3の左右方向位置を特定できる。その結果。冶具100を用いて製造された鉄筋かご1の品質のバラつきを抑制できる。
1 鉄筋かご
2 剪断補強筋
3 主筋
30 サイドフレーム
38 凹部(第1凹部)
51 連結本体部(ストッパ部の一部)
51a,53a 前面(接触面)
53 延設部(ストッパ部の一部)
54 ヒンジ
55 カバー
56 凹部(第3凹部)
60 第1支持部
70 第2支持部
71 凹部(第2凹部)
72 第1昇降部
80 第3支持部
81 凹部(第4凹部)
90 ローラ
91 回転軸
92 第2昇降部
100 冶具

Claims (6)

  1. 環状に形成された複数の剪断補強筋の内周に複数の主筋がそれぞれ結合される鉄筋かごの製造時に前記剪断補強筋および前記主筋を保持する冶具であって、
    左右両側に立設されて前後方向に延設される一対のサイドフレームと、
    一対の前記サイドフレーム間に配置されて前後方向に延設される、前記剪断補強筋を下方から支持する第1支持部と、
    一対の前記サイドフレーム間に配置されて左右方向に延設され、前記主筋を下方から支持する第2支持部と、
    前記第2支持部を上下に移動させる第1昇降部と
    左右に回転軸を向けて一対の前記サイドフレームの間に配置されると共に、前後に並べて複数配置されるローラと、
    前記ローラを上下に移動させる第2昇降部と、を備え、
    一対の前記サイドフレームには、左右方向の内側を上下方向に切り欠いた、前記剪断補強筋が嵌まる第1凹部が前後方向に所定の間隔をあけて複数設けられ、
    前記第1昇降部は、前記第2支持部に支持された前記主筋を前記剪断補強筋の内周の上側に接触させる伸長状態と、前記第2支持部に支持された前記主筋を前記剪断補強筋の内周の下側に接触させる短縮状態とを切り替え
    前記第2昇降部は、前記第1支持部に支持された前記剪断補強筋の内周の下側よりも上方に前記ローラを位置させる伸長状態と、前記第1支持部に支持された前記剪断補強筋の内周の下側よりも下方に前記ローラを位置させる短縮状態とを切り替えることを特徴とする冶具。
  2. 前記主筋の端部が接触する接触面を有し、一対の前記サイドフレームに架け渡されるストッパ部と、
    前記ストッパ部と平行に配置され、前記接触面側へ回転可能に前記ストッパ部の上部にヒンジで取り付けられるカバーとを備え、
    前記カバーには、前記ヒンジが取り付けられる側とは反対側の縁の一部を切り欠いた第3凹部が左右方向に所定の間隔をあけて複数設けられることを特徴とする請求項記載の冶具。
  3. 環状に形成された複数の剪断補強筋の内周に複数の主筋がそれぞれ結合される鉄筋かごの製造時に前記剪断補強筋および前記主筋を保持する冶具であって、
    左右両側に立設されて前後方向に延設される一対のサイドフレームと、
    一対の前記サイドフレーム間に配置されて前後方向に延設される、前記剪断補強筋を下方から支持する第1支持部と、
    一対の前記サイドフレーム間に配置されて左右方向に延設され、前記主筋を下方から支持する第2支持部と、
    前記第2支持部を上下に移動させる第1昇降部と
    前記主筋の端部が接触する接触面を有し、一対の前記サイドフレームに架け渡されるストッパ部と、
    前記ストッパ部と平行に配置され、前記接触面側へ回転可能に前記ストッパ部の上部にヒンジで取り付けられるカバーと、を備え、
    一対の前記サイドフレームには、左右方向の内側を上下方向に切り欠いた、前記剪断補強筋が嵌まる第1凹部が前後方向に所定の間隔をあけて複数設けられ、
    前記第1昇降部は、前記第2支持部に支持された前記主筋を前記剪断補強筋の内周の上側に接触させる伸長状態と、前記第2支持部に支持された前記主筋を前記剪断補強筋の内周の下側に接触させる短縮状態とを切り替え
    前記カバーには、前記ヒンジが取り付けられる側とは反対側の縁の一部を切り欠いた第3凹部が左右方向に所定の間隔をあけて複数設けられることを特徴とする冶具。
  4. 一対の前記サイドフレーム間に配置されて左右方向に延設される第3支持部を備え、
    第3支持部には、複数の前記主筋を前記剪断補強筋の内周の下側にそれぞれ接触させるときに複数の前記主筋が嵌まる第4凹部が、左右方向に所定の間隔をあけて設けられることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の冶具。
  5. 環状に形成された複数の剪断補強筋の内周に複数の主筋がそれぞれ結合される鉄筋かごの製造時に前記剪断補強筋および前記主筋を保持する冶具であって、
    左右両側に立設されて前後方向に延設される一対のサイドフレームと、
    一対の前記サイドフレーム間に配置されて前後方向に延設される、前記剪断補強筋を下方から支持する第1支持部と、
    一対の前記サイドフレーム間に配置されて左右方向に延設され、前記主筋を下方から支持する第2支持部と、
    前記第2支持部を上下に移動させる第1昇降部と、
    一対の前記サイドフレーム間に配置されて左右方向に延設される第3支持部と、を備え、
    一対の前記サイドフレームには、左右方向の内側を上下方向に切り欠いた、前記剪断補強筋が嵌まる第1凹部が前後方向に所定の間隔をあけて複数設けられ、
    前記第1昇降部は、前記第2支持部に支持された前記主筋を前記剪断補強筋の内周の上側に接触させる伸長状態と、前記第2支持部に支持された前記主筋を前記剪断補強筋の内周の下側に接触させる短縮状態とを切り替え
    前記第3支持部には、複数の前記主筋を前記剪断補強筋の内周の下側にそれぞれ接触させるときに複数の前記主筋が嵌まる第4凹部が、左右方向に所定の間隔をあけて設けられることを特徴とする冶具。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の冶具を用いた鉄筋かごの製造方法であって、
    複数の前記剪断補強筋を前記第1支持部によりそれぞれ支持しつつ、複数の前記剪断補強筋を一対の前記サイドフレームの前記第1凹部にそれぞれ保持させて、複数の前記剪断補強筋を前後に並べる保持工程と、
    前記保持工程により並べられた複数の前記剪断補強筋の内側に複数の前記主筋を挿入する第1挿入工程と、
    前記第1挿入工程により挿入された前記主筋を支持する前記第2支持部を上下に移動させるために前記第1昇降部を前記短縮状態から前記伸長状態に切り替えて、前記主筋を前記剪断補強筋の内周の上側に接触させる第1接触工程と、
    前記第1接触工程により接触した前記主筋と前記剪断補強筋とが交差する部分を結合する第1結合工程と、
    前記第1結合工程後に前記第1昇降部を前記伸長状態から前記短縮状態に切り替えて前記第2支持部を下降させる下降工程と、
    前記下降工程後に前記剪断補強筋の内側に複数の前記主筋を挿入する第2挿入工程と、
    前記第2挿入工程により挿入された前記主筋と前記剪断補強筋とが交差する部分を結合する第2結合工程とを備える鉄筋かごの製造方法。
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