JP6855728B2 - 分電盤 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、分電盤に関する。
従来、スタジオや舞台等は、複数の照明機器により照明演出がなされており、各照明機器側に設定される制御アドレスを用いて、操作卓が各照明機器を遠隔制御する照明制御システムが導入されている。
このような照明制御システムでは、分電盤が、照明機器が接続される回路に対して供給する電力を制御する。しかしながら、分電盤に関する情報は、外部装置から見ることができなかった。
特開2007−66585号公報
本発明が解決しようとする課題は、分電盤に関する情報を外部装置から見ることができる分電盤を提供することである。
実施形態に係る分電盤は、回路に電力を供給する遠隔操作可能なリレーと、盤操作部と、第1の通信部とを具備する。盤操作部は、自装置である分電盤内から回路に関する回路情報を受信して表示し、回路の電力供給をリレーによって制御する操作を受け付ける。第1の通信部は、盤操作部が受信した回路情報を外部装置に送信する。
図1は、実施形態に係る照明制御システムの構成の一例を示すブロック図である。 図2は、実施形態に係る分電盤と、操作卓との間の接続構成の一例を示す図である。 図3は、実施形態に係る分電盤の機能構成の一例を示すブロック図である。 図4は、実施形態に係る分電盤の外観を説明するための説明図である。 図5は、実施形態に係る分電盤における制御処理の一例を示すフローチャートである。 図6は、実施形態に係る分電盤の表示画面の第1例を示す図である。 図7は、実施形態に係る分電盤の表示画面の第2例を示す図である。 図8は、実施形態に係る分電盤の表示画面の第3例を示す図である。 図9は、実施形態に係る分電盤の表示画面の第4例を示す図である。 図10は、実施形態に係る分電盤の表示画面の第5例を示す図である。
以下で説明する実施形態に係る分電盤100は、回路60に電力を供給する遠隔操作可能なリレー125と、盤操作部140と、通信部135−1とを具備する。盤操作部140は、自装置である分電盤100内から回路60に関する回路情報を受信して表示し、回路60の電力供給をリレー125によって制御する操作を受け付ける。通信部135−1は、盤操作部140が受信した回路情報を外部装置(操作卓50に相当)に送信する。
また、以下で説明する実施形態に係る分電盤100は、通信部135−3と、リレー制御部131とをさらに具備する。通信部135−3は、操作に対応する第1の制御信号を盤操作部140から受信する。リレー制御部131は、通信部135−3が第1の制御信号を受信すると、第1の制御信号を用いてリレー125を制御する。
また、以下で説明する実施形態に係る分電盤100において、通信部135−1は、リレー125を制御する第2の制御信号を外部装置から受信する。リレー制御部131は、通信部135−1が第1の制御信号を受信した場合には第1の制御信号を用いてリレー125を制御し、通信部135−3が第2の制御信号を受信した場合には第2の制御信号を用いてリレー125を制御する。
また、以下で説明する実施形態に係る分電盤100において、盤操作部140は、回路情報を表示する表示部と、操作を受け付ける受付部とを備え、表示部と受付部とは一体の機器で構成されている。
また、以下で説明する実施形態に係る分電盤100において、回路60は、主回路に接続された複数の分岐回路であり、盤操作部140は分電盤100内から主回路に関する主回路情報を受信して表示する。
以下、図面を参照して、実施形態に係る分電盤100を説明する。実施形態において同一の機能を有する構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。なお、以下の実施形態で説明する照明制御システムは、一例を示すに過ぎず、実施形態を限定するものではない。例えば、以下の実施形態では、分電盤100は、照明機器以外にも、任意の装置の制御にも適用することができる。なお、以下の各実施形態は、矛盾しない範囲内で適宜組みあわせてもよい。
(実施形態)
[実施形態に係る照明制御システムの構成]
図1は、実施形態に係る照明制御システムの構成の一例を示すブロック図である。実施形態に係る照明制御システム1は、複数の照明機器10(10−1〜10−n)、複数のバトン装置20(20−1〜20−n)、ハブ30、操作卓(照明制御装置)50、分電盤100を有する。なお、照明制御システム1に接続される分電盤100、照明機器10およびバトン装置20の種別や数などは任意に設定できる。
照明制御システム1において、照明機器10は、DMX規格に従った通信プロトコルや、DMX規格を拡張したRDM(Remote Device Management)規格に沿った通信方式により、バトン装置20や操作卓50と双方向通信が可能であり、バトン装置20に接続される。また、照明機器10は、LED(Light Emitting Diodes)等の半導体発光素子を有し、制御信号に従って、明るさ、範囲、色彩等を変化させることで、スタジオや舞台等の照明演出を行う。なお、照明機器10としてDMX規格やRDM規格に非対応の機器(例えば、ハロゲンランプ)が、バトン装置20に接続されてもよい。また、照明機器10は、照明機器10に電力を伝達する回路60(60−1〜60−n)を介して分電盤100に接続される。これにより、照明機器10は、分電盤100から電力が供給される。
バトン装置20−1〜20−nは、スタジオや舞台等の任意の空間に設置された、照明機器10−1〜10−nを吊り下げ可能な装置であり、イーサネット(登録商標)等の有線または無線によるネットワークによって、双方向通信が可能な態様でハブ30と接続される。以下の説明では、バトン装置20−2〜20−nにもバトン装置20−1と同様に照明機器10−1〜10−nが吊り下げられているものとして、説明を省略する。
ハブ30は、イーサネット等の有線または無線によるネットワークによって、操作卓50と双方向通信が可能な態様で接続され、操作卓50と各バトン装置20−1〜20−nとの通信を中継する中継器である。
実施形態に係る分電盤100は、双方向通信が可能な態様で操作卓50に接続されるとともに、操作卓50から分電盤100への片方向通信が可能な態様で操作卓50に接続されている。具体的には、分電盤100は、片方向通信が可能なDMXと、双方向通信が可能なイーサネットと、によって操作卓50に接続されている。この構成により、分電盤100は、DMX規格に従った通信プロトコルや、DMX規格を拡張したRDM規格に沿った通信方式によって、操作卓50との間で通信を行なう。また、分電盤100は、イーサネット規格に従った通信プロトコルによって、操作卓50との間で双方向通信を行なう。
このような構成により、分電盤100は、DMXケーブルを介して操作卓50から制御信号を受信する。また、分電盤100は、イーサネットケーブルを介して操作卓50から制御信号を受信し、イーサネットケーブル介して操作卓50に監視情報(自装置である分電盤100の回路情報)を送信する。このように、分電盤100は、DMXとイーサネットとによって操作卓50に接続されているので、DMXおよびイーサネットの何れか一方に不具合(装置故障や通信障害など)が発生した場合であっても、残りの一方で通信を継続する。また、分電盤100は、双方向通信が可能なイーサネットによって操作卓50に接続されているので、分電盤100は、操作卓50に分電盤100の回路情報を送信する。
操作卓50は、オペレータから照明機器10に対する操作指令を受付けると、照明機器10−1〜10−nに付与された制御アドレスを含む制御情報を生成し、ハブ30を介してバトン装置20−1〜20−nに制御情報を送信する。そして、バトン装置20−1〜20−nは、操作卓50から制御情報を受信した場合に、制御情報をDMX規格やRDM規格に沿った制御信号(例えば、調光信号等)に変換し、制御アドレスが示す照明機器10に対して制御信号を出力することで、照明機器10−1〜10−nの制御を行う。このように、操作卓50は、制御アドレスを用いて、照明機器10−1〜10−nを遠隔制御する。
また、分電盤100から見て外部装置である操作卓50は、分電盤100が備えるリレー(後述するリレー125)への操作指令を受付けると、リレー125に制御信号を送信する。操作卓50は、オペレータの操作に応じたケーブル(通信線)でリレー125に制御信号を送信する。操作卓50は、オペレータによってイーサネットが指定された場合、イーサネットケーブルを介してリレー125に制御信号を送信し、オペレータによってDMXが指定された場合、DMXケーブルを介してリレー125に制御信号を送信する。なお、何れのケーブルで制御信号を送信するかは、オペレータの操作によらず操作卓50が決定してもよい。リレー125は、操作卓50から制御信号を受信した場合に、制御信号に応じた動作を行う。このように、操作卓50は、制御信号を用いて、リレー125を遠隔制御する。
分電盤100は、照明機器10に電力を伝達する複数の回路60−1〜60−nを有し、回路60−1〜60−nに接続された各照明機器10−1〜10−nに電力を供給する。例えば、分電盤100は、入力電圧、入力電流、漏電など電源に関する機能や、出力電流、漏電など負荷に関する機能、温度など盤内の状態に関する機能、主幹ブレーカや回路ブレーカの開閉に関する機能、各種情報の表示や操作を受け付ける機能などを有する。
また、実施形態に係る分電盤100は、盤操作部140を備えている。盤操作部140は、回路60に関する情報(回路情報)などを表示する表示部と、操作を受け付ける受付部とを備えて構成されている。そして、盤操作部140では、表示部と受付部とが一体の機器で構成されている。盤操作部140は、例えば、液晶モニタやタッチパネル等の表示装置を用いて実現される。
盤操作部140は、回路60の電力供給をリレー125によって制御する操作を受け付ける。例えば、盤操作部140は、画面上に表示された回路60に対応するオブジェクトを選択する操作を受け付けることで、回路60に電力を供給するリレー125をONまたはOFFに切り替える操作を受け付ける。一例としては、盤操作部140は、異常状態を示す回路60に対応するオブジェクトを選択する操作を受け付けることで、回路60に電力を供給するリレー125をONからOFFに切り替える操作を受け付ける。
[操作卓と複数の分電盤と間の接続構成]
ここで、図2を用いて、操作卓50が複数の分電盤100に接続される場合の接続構成の一例を説明する。図2は、実施形態に係る分電盤100と、操作卓50との間の接続構成の一例を示す図である。図2に示すように、操作卓50と各分電盤100(100−1〜100−X)とは、分電盤100毎にイーサネットケーブルで接続されている。例えば、操作卓50は、第1の分電盤100−1に対してイーサネットケーブルを用いて1対1で接続され、第2の分電盤100−2に対してイーサネットケーブルを用いて1対1で接続されている。同様に、操作卓50は、第(X−1)の分電盤100−(X−1)に対してイーサネットケーブルを用いて1対1で接続され、第Xの分電盤100−Xに対してイーサネットケーブルを用いて1対1で接続されている。このように、実施形態に係る各分電盤100は、他の装置(他の分電盤100、分岐盤、変換装置など)を介さずに、イーサネットで操作卓50に接続されている。
また、操作卓50と各分電盤100とは、DMXケーブルで数珠つなぎに接続されている。例えば、操作卓50は、第1の分電盤100−1に対してDMXケーブルを用いて接続され、第1の分電盤100−1は、第2の分電盤100−2に対してDMXケーブルを用いて接続されている。同様に、第(X−2)の分電盤100−(X−2)は、第(X−1)の分電盤100−(X−1)に対してDMXケーブルを用いて接続され、第(X−1)の分電盤100−(X−1)は、第Xの分電盤100−Xに対してDMXケーブルを用いて接続されている。
[分電盤の構成]
続いて、図3を用いて、実施形態に係る分電盤100の機能構成の一例を説明する。図3は、実施形態に係る分電盤100の機能構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、実施形態に係る分電盤100は、電源部122、主幹配線用遮断器である主幹ブレーカ123、分岐配線用遮断器である分岐ブレーカ124(124−1〜124−n)、リレー125(125−1〜125−n)、記憶部120、制御部130、盤操作部140を有する。
ここで、図4を用いて、分電盤100の機能構成の外観について説明する。図4は、実施形態に係る分電盤100の外観を説明するための説明図である。例えば、分電盤100は、図4に示すように、分電盤100の扉の上部に盤操作部140が設置される。また、分電盤100は、一例としては、筐体内部の上部に、電源部122と、主幹ブレーカ123とが設置される。また、分電盤100は、一例としては、筐体内部の下部に、複数の分岐ブレーカ124と、複数のリレー125とが設置される。なお、図4では、図を見易くするため、一部の分岐ブレーカ124と一部のリレー125にのみ符号を付しているが、実際には同一形状の分岐ブレーカ124およびリレー125には同一の符号が付される。また、図4に示す各機能部の配置は一例に過ぎず、各機能部は任意の場所に配置されてもよい。
図3に戻り、記憶部120は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)等の記憶装置により実現される。具体的には、記憶部120は、分電盤100の状態を示す状態情報や分電盤100への操作を示す操作情報などを内部情報として記憶する。
電源部122は、電力を供給する電源装置である。具体的には、電源部122は、各照明機器10−1〜10−nに電力を供給する。例えば、電源部122は、後述するリレー制御部131による制御に従ってリレー125がONにされている場合に、かかるリレー125に対応する回路60に接続された照明機器10に電力を供給する。
主幹ブレーカ123は、分電盤100が有する全ての回路60の電力供給をまとめて制御する。また、主幹ブレーカ123は、全ての回路60に流れる電流の量が所定値を超えると電力供給を遮断する。例えば、主幹ブレーカ123は、消費電力の増加や漏電等により、各配線を介して供給される電流の合計値が予め設定された所定の閾値を超えた場合に、電力供給を遮断する。
分岐ブレーカ124は、回路60ごとに、回路60の電力供給を制御する。また、分岐ブレーカ124は、各回路60に流れる電流の量が所定値を超えると電力供給を遮断する。例えば、分岐ブレーカ124は、回路60に流れる電流が予め設定された所定の閾値を超えた場合に、かかる回路60の電力供給を遮断する。
リレー125は、回路60に電力を供給する遠隔操作可能な装置(遠隔操作される機器)である。リレー125は、後述するリレー制御部131による制御に従って回路60の開閉を制御する。具体的には、リレー125は、リレー制御部131からリレー125をON(オン)にする指示が出力された場合に、リレー125に対応する回路60の接続を閉じて電力を供給する。これにより、リレー125に対応する回路60に接続された照明機器10は、電力が供給されて点灯する。一方、リレー125は、リレー制御部131からリレー125をOFF(オフ)にする指示が出力された場合に、リレー125に対応する回路60の接続を開放して電力供給を遮断する。これにより、リレー125に対応する回路60に接続された照明機器10は、電力が供給されなくなり消灯する。
制御部130は、各照明機器10−1〜10−nを制御するデバイスである。制御部130としては、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等の電子回路や、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路を採用できる。制御部130は、各種の処理手順を規定したプログラムや制御データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する。制御部130は、各種のプログラムが動作することにより各種の処理部として機能する。具体的には、制御部130は、リレー制御部131と、格納制御部132と、通信部135−1〜135−3とを有する。
格納制御部132は、分電盤100に関する種々の情報である内部情報を記憶部120に格納する。格納制御部132は、内部情報として、例えば盤操作部140への操作に関する情報、電源部122に関する情報、主幹ブレーカ123に関する情報、分岐ブレーカ124に関する情報、リレー125に関する情報、回路60に関する回路情報、分岐回路である回路60に接続された主回路に関する主回路情報などを記憶部120に格納する。格納制御部132が記憶部120に記憶させる内部情報は、盤操作部140、電源部122、主幹ブレーカ123、分岐ブレーカ124、リレー125、回路60、主回路などから取得される。換言すると、格納制御部132は、自装置である分電盤100内から回路情報などの内部情報を受信し、記憶部120に格納する。実施形態では、盤操作部140が、自装置である分電盤100内から回路60に関する回路情報を受信して表示し、通信部135−1が、回路情報を操作卓50に送信する。なお、盤操作部140は、回路情報以外の内部情報を受信して表示してもよい。また、通信部135−1は、回路情報以外の内部情報を操作卓50に送信してもよい。
実施形態に係る内部情報は、例えば、回路60に関する回路情報である。この場合、回路情報は、例えば、回路60に流れる電流に関する電流情報(回路60に流れる電流の電流値など)、回路60の異常を示す情報、回路60に接続された照明機器10の位置を示す情報などである。回路情報は、盤操作部140によって取得され、内部情報として記憶部120に格納される。
通信部135−1は、イーサネットケーブルである第1の通信線201を介して操作卓50に接続されている。通信部135−2は、DMXケーブルである第2の通信線202を介して操作卓50に接続されている。通信部135−3は、第3の通信線203を介して盤操作部140に接続されている。
通信部135−1は、操作卓50との間で情報の送受信を行う通信機能を有する。実施形態に係る通信部135−1は、操作卓50との間でイーサネットを用いて通信を行なう。通信部135−1は、操作卓50から制御信号を受信してリレー125に制御信号を送信する。また、通信部135−1は、記憶部120に格納されている回路情報を操作卓50に送信する。通信部135−1は、例えば、盤操作部140が取得した回路60に関する回路情報を操作卓50に送信する。
通信部135−2は、操作卓50から送られてくる情報を受信する機能を有する。実施形態に係る通信部135−2は、操作卓50との間でDMXを用いて通信を行なう。通信部135−2は、操作卓50から制御信号を受信してリレー125に制御信号を送信する。
通信部135−3は、盤操作部140などから送られてくる回路情報などの内部情報を受信する機能を有する。通信部135−3は、盤操作部140から制御信号を受信してリレー125に制御信号を送信する。また、実施形態に係る通信部135−3は、格納制御部132からの指示に従って、盤操作部140などから送られてくる内部情報を記憶部120に送信する。
盤操作部140から送られてくる内部情報は、例えば回路情報であり、分電盤100への操作に関する情報、分電盤100の状態に関する情報、分電盤100内でのアラームに関する情報などである。盤操作部140から送られてくる回路情報などの内部情報は、分電盤100が表示する情報であってもよいし、分電盤100が表示しない情報であってもよい。また、通信部135−3は、電源部122、主幹ブレーカ123、分岐ブレーカ124、リレー125に関する内部情報を受信してもよい。
リレー制御部131は、回路60への電力供給を制御する。具体的には、リレー制御部131は、照明機器10に電力を伝達する回路60に電力を供給する。例えば、リレー制御部131は、回路60に対応するリレー125をONにすることで、回路60に電力を供給する。一例としては、リレー制御部131は、リレー125をONにする指示をリレー125に出力することで、リレー125に対応する回路60に電力を供給する。また、リレー制御部131は、回路60に対応するリレー125をOFFにすることで、回路60への電力供給を中止する。例えば、リレー制御部131は、リレー125をOFFにする指示をリレー125に出力することで、リレー125に対応する回路60への電力供給を遮断する。
実施形態に係るリレー制御部131は、通信部135−1〜135−3の何れかがONの制御信号を受信すると、この制御信号に対応するリレー125をONにする指示をリレー125に出力する。例えば、通信部135−1が、操作卓50からリレー125−m(mは1〜nの何れか)が指定されたONの制御信号を受信すると、リレー125−mをONにする指示をリレー125−mに出力する。この場合において、実施形態に係るリレー制御部131は、通信部135−1がONの制御信号を受信していれば、通信部135−2,135−3がONの制御信号を受信しているか否かに関わらず、リレー125−mをONにする。
また、通信部135−2が、操作卓50からリレー125−mが指定されたONの制御信号を受信すると、リレー125−mをONにする指示をリレー125−mに出力する。この場合において、実施形態に係るリレー制御部131は、通信部135−2がONの制御信号を受信していれば、通信部135−1,135−3がONの制御信号を受信しているか否かに関わらず、リレー125−mをONにする。
また、通信部135−3が、盤操作部140からリレー125−mが指定されたONの制御信号を受信すると、リレー125−mをONにする指示をリレー125−mに出力する。この場合において、実施形態に係るリレー制御部131は、通信部135−3がONの制御信号を受信していれば、通信部135−1,135−2がONの制御信号を受信しているか否かに関わらず、リレー125−mをONにする。
このように、実施形態に係る制御部130は、通信部135−1が制御信号を受信した場合には通信部135−1が受信した制御信号を用いてリレー125−mを制御する。また、実施形態に係る制御部130は、通信部135−2が制御信号を受信した場合には通信部135−2が受信した制御信号を用いてリレー125−mを制御する。また、実施形態に係る制御部130は、通信部135−3が制御信号を受信した場合には通信部135−3が受信した制御信号を用いてリレー125−mを制御する。
上述した制御部130は、CPUとRAM、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、フラッシュメモリなどを有するコンピュータが、所定の記録媒体に登録された制御プログラムを読み取り、読み取った制御プログラムを実行することにより、実現されてもよい。
盤操作部140は、オペレータによって種々の情報(分電盤100への操作)が入力される。盤操作部140は、液晶パネルなどの表示装置を備えており、種々の情報を表示する。盤操作部140は、回路60に関する回路情報などを表示する。また、盤操作部140は、主回路に関する主回路情報を表示してもよい。また、盤操作部140は、例えば、盤操作部140の操作画面、盤操作部140への操作に関する情報、分電盤100の状態に関する情報、分電盤100内でのアラームに関する情報を表示してもよい。
[実施形態に係る分電盤の処理手順]
ここで、図5を用いて、実施形態に係る分電盤100による制御処理の流れについて説明する。図5は、実施形態に係る分電盤100における制御処理の一例を示すフローチャートである。
分電盤100のリレー制御部131は、イーサネットを用いた第1のリレー制御信号がON信号であるか否かを判定する(ステップS10)。換言すると、実施形態に係るリレー制御部131は、通信部135−1が操作卓50から受信した制御信号がON信号であるか否かを判定する。
イーサネットを用いた第1のリレー制御信号がON信号である場合(ステップS10;Yes)、リレー制御部131は、リレー制御信号で指定されたリレー125−mをONにする指示をリレー125−mに出力する(ステップS20)。
一方、イーサネットを用いた第1のリレー制御信号がOFF信号である場合(ステップS10;No)、リレー制御部131は、DMXを用いた第2のリレー制御信号がON信号であるか否かを判定する(ステップS30)。換言すると、実施形態に係るリレー制御部131は、通信部135−2が操作卓50から受信した制御信号がON信号であるか否かを判定する。
DMXを用いた第2のリレー制御信号がON信号である場合(ステップS30;Yes)、リレー制御部131は、リレー制御信号で指定されたリレー125−mをONにする指示をリレー125−mに出力する(ステップS20)。
一方、DMXを用いた第2のリレー制御信号がOFF信号である場合(ステップS30;No)、リレー制御部131は、盤操作部140からの第3のリレー制御信号がON信号であるか否かを判定する(ステップS40)。換言すると、実施形態に係るリレー制御部131は、通信部135−3が盤操作部140から受信した制御信号がON信号であるか否かを判定する。
盤操作部140からの第3のリレー制御信号がON信号である場合(ステップS40;Yes)、リレー制御部131は、リレー制御信号で指定されたリレー125−mをONにする指示をリレー125−mに出力する(ステップS20)。
一方、盤操作部140からの第3のリレー制御信号がOFF信号である場合(ステップS40;No)、リレー制御部131は、リレー制御信号で指定されたリレー125−mをOFFにする指示をリレー125−mに出力する(ステップS50)。
このように、リレー制御部131は、第1〜第3のリレー制御信号のうちの何れか1つでもON信号であれば、この制御信号に対応するリレー125をONにする。そして、リレー制御部131は、第1〜第3のリレー制御信号の全てがOFF信号であれば、この制御信号に対応するリレー125をOFFにする。このような構成により、イーサネットを用いた操作卓50との間の通信、DMXを用いた操作卓50との間の通信、盤操作部140との間の通信のうちの1つ又は2つの通信に不具合が生じた場合であっても、オペレータは不具合の生じていない通信を用いてリレー125を操作する。換言すると、分電盤100に接続された1つ又は2つの信号系統に不具合が発生した場合であっても、オペレータは、リレー125を制御する。
[盤操作部における情報の表示]
盤操作部140は、例えば、記憶部120に記憶された回路60に関する回路情報を表示する。このとき、盤操作部140は、オペレータによる操作に従って、種々の情報を画面上に表示する。ここで、盤操作部140が表示する情報を、図6〜図10を用いて詳細に説明する。
図6は、実施形態に係る分電盤100の表示画面の第1例を示す図である。図6に示すように、盤操作部140は、分電盤100の状態に関する情報として、回路60に関する回路情報を画面上に表示する。例えば、盤操作部140は、回路60ごとに、回路60の回路番号、電流値、リレー状態(ONまたはOFF)、ON/OFF回数、MCCB回数(MCCBが遮断された回数)、手元操作中であるか否かの情報、出力中であるか否かの情報、過負荷中であるか否かの情報、漏電しているかの情報、MCCBがOFFであるか否かの情報などを対応付けて表示する。このように、盤操作部140が図6に示した情報を表示することにより、オペレータは、アラームをモニタする。なお、盤操作部140は、回路60に関する回路情報を画面上に表示する際に、各情報を、点滅の有無、色分け、強調表示の有無などを用いて表示してもよい。
図7は、実施形態に係る分電盤100の表示画面の第2例を示す図である。図7に示すように、盤操作部140は、分電盤100の状態に関する情報として、回路60に印加されている電圧値や電流値を画面上に表示する。例えば、盤操作部140は、R相、S相、T相毎に電圧値や電流値を画面上にメーター表示する。このように、盤操作部140が図7に示した情報を表示することにより、オペレータは、電圧値や電流値をモニタする。
図8は、実施形態に係る分電盤100の表示画面の第3例を示す図である。図8に示すように、盤操作部140は、分電盤100の状態に関する情報として、分電盤100内の主回路に印加された電圧値や電流値などの履歴を画面上に表示する。例えば、盤操作部140は、R相、S相、T相毎に電圧値や電流値などの時間毎の変化を画面上に表示する。図8では、盤操作部140が、R相の電圧値の時間毎の変化である電圧波形を画面上に表示した場合を示している。このように、盤操作部140が図8に示した情報を表示することにより、オペレータは、電圧値や電流値の波形をモニタする。なお、分電盤100がサンプリングして表示させる波形は、1周期分であるが、瞬停(瞬断)を検出するには、複数周期分の波形が必要となる。
図9は、実施形態に係る分電盤100の表示画面の第4例を示す図である。分電盤100が備える画面がタッチパネル等である場合、図9に示すように、盤操作部140は、盤操作部140の操作画面として、回路60の回路番号を示すボタン(リレー125に対応するボタン)を画面上に表示する。図9では、盤操作部140が、回路番号が「1」〜「12」である回路60のボタンを画面上に表示した場合を示している。画面上に表示されているボタンがオペレータによって、押下されると、盤操作部140は、押下されたボタンに対応するリレー125のONとOFFとを切り替える。盤操作部140は、ボタンが押下される度に(押下された回数に応じて)、リレー125のONとOFFとを順番に切り替える。このように、分電盤100が画面上に表示するボタンは、リレー制御スイッチの機能を有している。
図10は、実施形態に係る分電盤100の表示画面の第5例を示す図である。盤操作部140は、分電盤100内でのアラームに関する情報として、回路60で発生したアラームのログを画面上に表示する。例えば、盤操作部140は、アラームの発生日、アラームが発生した時間、回路60の状態、メッセージなどを画面上に表示する。盤操作部140がアラームに関する情報を表示することにより、オペレータは、アラームのログをモニタする。
[実施形態の変形例]
(装置構成)
上記実施形態では、分電盤100の制御部130が、通信部135−1〜135−3を備える構成例を示した。ここで、分電盤100の制御部130と、通信部135−1〜135−3の少なくとも1つとは、別々の構成であってもよい。換言すると、通信部135−1〜135−3の少なくとも1つは、制御部130の外部に配置されてもよい。また、分電盤100の記憶部120は、分電盤100の制御部130内に配置されてもよい。
(接続構成)
なお、照明制御システム1において、分電盤100と操作卓50とをDMXで接続しない構成としてもよい。この場合、分電盤100は、通信部135−2を備える必要はなく、分電盤100と操作卓50とは、通信部135−1を用いてイーサネットで接続される。そして、リレー制御部131は、通信部135−1または通信部135−3が受信した制御信号を用いてリレー125を制御する。
また、分電盤100は、盤操作部140を備えない構成であってもよい。この場合、分電盤100は、通信部135−3を備える必要はなく、リレー制御部131は、通信部135−1または通信部135−2が受信した制御信号を用いてリレー125を制御する。
(制御対象)
また、制御部130が操作卓50または盤操作部140から受信する制御信号は、リレー125への制御信号に限らず、分電盤100内の他の装置への制御信号であってもよい。この場合、制御部130は、通信部135−1〜135−3が分電盤100内の第1の装置への制御信号を受信した場合には、受信した制御信号を用いて第1の装置を制御する。また、制御部130は、通信部135−1〜135−3が分電盤100内の第2の装置への制御信号を受信した場合には、受信した制御信号を用いて第2の装置を制御する。
(表示情報)
分電盤100は、回路60に関する回路情報を回路60の配置と対応付けて表示してもよい。また、分電盤100は、回路60に関する回路情報を、回路60の配置とは異なる各種の形態で表示してもよい。
例えば、分電盤100または操作卓50は、リレー125の配置と対応付けて回路60に関する回路情報を表示してもよい。これにより、分電盤100または操作卓50は、リレー125の配置と対応付けて回路60に関する回路情報を表示し、オペレータのリレー制御を支援する。例えば、分電盤100または操作卓50は、異常状態の回路60に対応するリレー125をオペレータに把握させる。
他の例では、分電盤100または操作卓50は、回路60に関する回路情報を、回路60に対応する場所と対応付けて表示してもよい。例えば、分電盤100または操作卓50は、回路60に関する回路情報を、回路60に接続された照明機器10が設置されている場所と対応付けて表示する。一例としては、分電盤100または操作卓50は、回路60の出力状態や異常状態を、回路60に接続された照明機器10が設置されているステージや舞台裏、廊下などといった場所を示す情報と対応付けて表示する。
[その他]
上記実施形態では、照明制御システム1は、回路60に接続される装置として照明機器10を一例に説明したが、照明機器10に限らず、可搬型の調光器などその他の各種の舞台装置が回路に接続されてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 照明制御システム
10−1〜10−n 照明機器
20−1〜20−n バトン装置
30 ハブ
50 操作卓
60−1〜60−n 回路
100,100−1〜100−X 分電盤
120 記憶部
122 電源部
123 主幹ブレーカ
124−1〜124−n 分岐ブレーカ
125−1〜125−n リレー
130 制御部
131 リレー制御部
132 格納制御部
135−1〜135−3 通信部
140 盤操作部
201 第1の通信線
202 第2の通信線
203 第3の通信線

Claims (4)

  1. 回路に電力を供給する遠隔操作可能なリレーと;
    自装置である分電盤内から前記回路に関する回路情報を受信して表示し、前記回路の電力供給を前記リレーによって制御する操作を受け付ける盤操作部と;
    前記盤操作部が受信した前記回路情報を、前記リレーを遠隔操作可能な外部装置に送信する第1の通信部と;
    前記リレーを制御するリレー制御部と;
    を具備し、
    前記第1の通信部は、
    前記リレーを制御する第1の制御信号を前記外部装置から受信し、
    前記リレー制御部は、
    前記第1の通信部が前記第1の制御信号を受信すると、前記第1の制御信号を用いて前記リレーを制御する
    ことを特徴とする分電盤。
  2. 前記操作に対応する第2の制御信号を前記盤操作部から受信する第2の通信部;
    をさらに具備し、
    前記リレー制御部は、
    前記第2の通信部が前記第2の制御信号を受信すると、前記第2の制御信号を用いて前記リレーを制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の分電盤。
  3. 前記盤操作部は、
    前記回路情報を表示する表示部と、前記操作を受け付ける受付部とを備え、前記表示部と前記受付部とは一体の機器で構成されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の分電盤。
  4. 前記回路は、主回路に接続された複数の分岐回路であり、
    前記盤操作部は、前記分電盤内から前記主回路に関する主回路情報を受信して表示する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の分電盤。
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