JP6855385B2 - 摩擦材料、具体的には、ブレーキパッド製造用の摩擦材料、及び関連する調製法 - Google Patents

摩擦材料、具体的には、ブレーキパッド製造用の摩擦材料、及び関連する調製法 Download PDF

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Description

本発明は、ブレーキパッドの製造に特に好適な摩擦材料に関する。本発明は、制動要素、例えば、車両ブレーキパッド若しくはブレーキシュー、及び/又はクラッチディスク等の摩擦要素用の摩擦層/ブロックの製造に使用されるかかる摩擦材料を調製するための方法にも関する。摩擦材料及び関連調製法は、例えば、NAO(「アスベストフリー有機摩擦材料」)、「低鋼」、及び「半金属」として既知の摩擦材料クラスに属する、アスベストを含まない摩擦材料の製造に好適である。
先行技術
上述の種類の摩擦材料は、5つの成分クラス、すなわち、無機及び/若しくは有機並びに/又は金属繊維から作製された繊維性材料、結合剤、「充填剤」、1つ以上の潤滑剤又は摩擦調整剤、1つ以上の研磨剤を含む。アスベストが過去に繊維性材料として大いに使用されていたが、この材料は、相当な環境問題を提示し、ヒトの健康に有害作用をもたらすことが広く知られており、この理由から、法律で長い間禁止されている。したがって、この材料は、他の材料、ロックウール、珪灰石、及び繊維ガラス等の無機物と、アラミド繊維及び炭素繊維等の有機物の両方、並びに銅、スズ、鉄、アルミニウム、及び鋼粉末又は繊維等の金属粉末又は繊維、並びに青銅及び黄銅等の他の金属又は金属合金と置き換えられている。結合剤は、一般に、例えば、レゾールに基づく場合、例えば、固体(粉末)及び液体の両方の形態で市場で見つけられ得るフェノール樹脂に基づいて、熱硬化性ポリマーである。様々な材料が、充填剤(バライト(硫酸バリウム)、炭酸カルシウム、タルク、酸化マグネシウム、バーミキュライト等)として、研磨剤(ケイ酸ジルコニウム、酸化ジルコニウム、アルミナ、炭化ケイ素、雲母)として、摩擦調整剤(金属硫化物、例えば、二硫化モリブデン、硫化鉄、銅、スズ、グラファイト、及び/又はコークス)として使用される。その後、他のクラスの材料、例えば、粉末又は顆粒形態のゴム、「摩擦ダスト」、他の有機材料等が、より少ない割合で添加される。
様々な国内規制及び国際規制により、アスベスト及び重金属を含まないだけでなく、銅含有量をほとんど又は全く有しない摩擦材料の使用が義務付けられている。しかしながら、他の摩擦材料よりも、銅を含まない摩擦材料は、特に繰り返される制動による上昇温度の存在下で、摩擦係数の経時的な減衰を伴う。
グラフェンと呼ばれる新たな材料が当該技術分野で長い間知られている。グラフェンは、六方格子の頂点に存在する炭素原子の二次元六方格子の形態の炭素の同素体である。これは、無限に大きい芳香族分子とも見なされ得る。
グラフェンは、次の2つの形態で市販されている。
・98%を超える純度を有し、形態学的に平らであり、ナノメートル厚さ及びマイクロメートル平面幅を有するナノグラファイト粒子であって、各粒子が1つ以上のグラフェンシートを含み、厚さが0.34nm〜40nmの範囲である、ナノグラファイト粒子。これらの粒子は、約1〜50マイクロメートルの範囲内の平面幅を有する。マイクロメートルレベルで、このグラフェンは、薄い山積みのグラフェンシート凝集体の外観を有する。この種の製品は、現在、DIRECTA PLUS社によりULTRA GRAPHENE G+(登録商標)という商標名で市販されている。
・フレークの形態でナノグラフェンプレートレットから作製された乾燥粉末。これらのフレークは、10マイクロメートル未満の横方向寸法及び4nm未満かつ最大0.142nmの厚さ(単原子炭素層の厚さ)を有し、例えば、この場合も同様にDIRECTA PLUS社によりPURE GRAPHENE G+(登録商標)という商標名で市販されている。これらのナノプレートレットの高純度は、それらの小型及び管理可能な密度とともに、PureG+(登録商標)を、任意の種類の材料中に分散する準備の整った添加物にする。
Bermanらの「Materials Today」,ELSEVIER,vol.17,Issue 1(2014年1月/2月)によれば、グラフェンは、液体潤滑剤中に使用され得るか、さもなければ固体潤滑剤として単独で使用され得、気相堆積技法(CVD)を用いてそれを薄層の表面上に堆積させる。
US2007158618A1は、ディスク又はブレーキドラムの生産におけるグラフェン薄層の使用を教示する。US2014117745A1によれば、グラフェン層は、耐摩耗性及び所望の粗度を有し、かつ伝統的な制動要素との連結に好適な摩擦表面を構成するために、自転車車輪の縁部上に堆積される。WO2014145227A1は、耐摩耗性を増大させ、所望の粗度を達成するためにディスク又はブレーキドラム表面をグラフェン層で被覆することを教示し、これにより、伝統的な種類のブレーキパッドから作製されたブレーキディスクと制動要素との間での空気の流れを可能にするという点で、制動特性が改善される。WO2014145231A2は、同様に、その内部での摩耗を低減し、特にそれを腐食から保護するためにブレーキディスクをグラフェンで被覆することを教示する。
最後に、US20130015409A1は、薄紙シート及びアラミド繊維に酸化グラフェンの液体混和物を含浸させることによってグラフェンを含有する摩擦材料を作製するための方法を教示し、そのように含浸されたシートは、グラフェンをインサイチュで得るために化学的還元に供され、有機結合剤に添加されて重合され、それ故に薄い摩擦材料層を得る。しかしながら、この製品を自動車等の一般に使用されている車両ではそのようなものとして使用することができないことは明らかである。
KR20100091750は、車両用のブレーキパッドの生産を目的とした摩擦材料中でのグラフェンの使用を初めて提案している。しかしながら、グラフェンが摩擦材料配合物中での混和が困難な高価な材料であるという事実により、車両用のブレーキパッド用の摩擦材料中でのグラフェンの実用的応用は、実際には未知である。
本発明の目的は、好ましくは健康を害する可能性のある材料を含まず、大規模工業生産に好適であり、かつ既存の摩擦材料に匹敵するか、又はそれらよりも良好なトライボロジー特性を有する、ブレーキ要素、例えば、車両ブレーキパッド若しくはブレーキシュー、及び/又はクラッチディスクとしての摩擦要素用の摩擦層/ブロックの製造に使用されるべき摩擦材料を提供することである。
したがって、本発明は、請求項1に定義される、制動要素、例えば、車両ブレーキパッド若しくはブレーキシュー、及び/又はクラッチディスクとしての摩擦要素用の摩擦層/ブロックの製造に使用されるべき摩擦材料に関する。
具体的には、本発明による摩擦材料は、成分材料として、無機及び/若しくは有機並びに/又は金属繊維と、一般に有機結合剤であるが、無機結合剤でもある少なくとも1つの結合剤と、炭素質材料を含む少なくとも1つの摩擦調整剤又は潤滑剤と、少なくとも1つの充填剤又は研磨剤とを含む。この炭素質材料は、実質的に純粋なグラフェン単層又は多層からなるマイクロメートル平面寸法及びナノメートル厚さのフレーク又はスケールの微細構造から全体的又は部分的に作製される。
マイクロメートル平面寸法及びナノメートル厚さのグラフェンスケール又はフレークは、結合剤、好ましくは有機結合剤から主に又は完全になるマトリックス中に均一に分散される。有機結合剤とは異なる摩擦材料の他の成分が、有機結合剤マトリックス中に分散される。
具体的には、グラフェンスケール又はフレークは、最大280個の単原子グラフェン層を含み、50マイクロメートル未満の横方向寸法及び40nm未満の厚さを有し、好ましくは、最大30個の単原子グラフェン層を含み、10マイクロメートル未満の横方向寸法及び4nm未満の厚さを有する。
本質的には、現在使用されている摩擦材料配合物中に存在する伝統的なグラファイト含有量の一部又は全てが、コークスの形態及び/又は化学構造に起因して有用なコークスを代わりに含み得る配合物の残りを実質的に改質することなく、グラフェンと置き換えられる。
グラフェンは、グラフェンの単層又は多層によって形成されたフレーク又は平面スケール(これらのスケール又はフレークがナノメートル厚さ及び平面図におけるマイクロメートル寸法(幅及び長さ)を有する)から作製された粉末の形態で、配合物の他の成分材料に生産過程の異なる段階で添加され得る。
具体的には、グラフェンは、樹脂製造業者自身によって有機結合剤を構成する合成樹脂又は合成樹脂混和物中に直接事前挿入され得る。あるいは、グラフェンは、Henschel型、Loedige型、又はEirich型ブレンダー内で、結合剤(この場合、有機及び/又は無機結合剤)、並びに配合物の全ての他の成分と混和されてもよい。
本発明の好ましい態様によれば、グラフェンと配合物の他の原料成分との混合は、単にグラフェンを上述の型のブレンダーに添加しても起こらないが、むしろ、大気圧に曝されている第1のローラーブレンダーによる第1の加熱混和工程を含む複合混和法が行われ、この工程では、有機結合剤の少なくとも一部と、配合物に必要なグラフェン全量と、任意に、摩擦材料の他の成分材料のうちの1つ以上の少なくとも一部が、ローラーを通過する当該有機結合剤の少なくとも一部と、配合物に必要なグラフェン全量と、任意に、摩擦材料の他の成分材料のうちの1つ以上の少なくとも一部を、ローラー間で境界が定められた間隙に有するように、大気圧に曝されており、かつ少なくとも2つの加熱回転ローラーを装備した当該第1のブレンダーに、有機結合剤の重合又は硬化温度よりも低いが、有機結合剤の軟化温度以上の温度で、好ましくは有機結合剤の完全溶融温度よりも高い温度で供給される。
このようにして、第1の加熱混和工程に関与するグラフェンが有機結合剤と混合し、これが第1のブレンダーの回転ローラーによって及ぼされる高剪断応力下で流体状態になり、第1のブレンダーの出力口で、そのようにして形成されたペーストのその後の冷却のために、固体半完成生成物をマイクロメートルサイズのスケール又はリボン又はシートの形態で得る。
その後、例えば、ボール又はハンマーミルを用いて、粉砕工程が行われ、グラフェンを含有する半完成固体生成物が微粉末にされ、この微粉末は、好ましくは、それを5〜500マイクロメートルの粒径分布にするために篩過される。
加熱ローラーを使用してグラフェンを有機結合剤と混和する工程及びそのようにして得られた半完成シート又はスケール又はリボンを粉砕する工程の前、後、又は前後両方で行われる、固体原料摩擦材料成分との伝統的な種類の第2の混和工程も行われる。第2の混合工程は、Henschel型、Loedige型、又はEirich型等の第2の伝統的なブレンダー内で行われる。
好ましくは、第1の加熱混和工程では、固体半完成生成物を得るために、全ての有機結合剤及び全てのグラフェンが一緒に混合され、好ましくは粉末である有機結合剤の液化温度よりも高い温度で作動し、これにより、これが、混和段階中に、かつローラーに加えられる剪断応力の作用により、好ましくは固体粉末形態でブレンダーに添加されるグラフェンをより容易に組み込むために完全な流体状態を呈することができる。グラフェンを含有する固体半完成生成物の製粉によって得られた粉末は、篩過工程を経る。その結果として、原料混合物配合物を形成するために使用される固体半完成生成物の粉砕によって得られた粉末は、5〜500マイクロメートルの制御された粒径分布を有する。
その後、有機結合剤及びグラフェンを含有する固体半完成生成物の粉砕によって得られたこの粉末は、従来のプロセスに従って、Henschel型、Loedige型、又はEirich型ブレンダー内で、選択された配合物の全ての他の原料成分と混和される。
第1の加熱混和工程は、好ましくは粉末形態の全ての有機結合剤及び全てのグラフェンを少なくとも一対の電動式及び二重反転加熱シリンダー上に配置されたホッパーに添加することによって行われる。好ましくない場合であっても、かかる工程中の有機結合剤とグラフェン及び/又は生産されるべき摩擦材料配合物の少なくとも1つの他の固体原料成分との混合は、除外されない。
プレス及び混合物組成プロセス
本発明による摩擦材料中にグラフェンを使用する方法は、前述の混和工程のうちの1つ以上に加えて、例えば、加熱及び加圧下で、実際に使用され得る摩擦材料ブロックを得るためにグラフェンを含有する原料混合物をプレスする工程も含む。このプレス工程は、伝統的な方法で行われ、唯一の違いは、ダイ内に置かれた成分の中に、事前に混和されたグラフェン、又は大気に曝されている電動式ローラーミキサーを使用して全てのグラフェンを含む所望の成分のうちのいくつか又は全てを混和することによって得られた固体半完成生成物を粉砕することによって得られた粉末も存在することである。
このプレス工程では、原料混合物がダイ内に置かれ、その内部に好適に処理された金属支持体又は背板も配置され、これにより、プレス工程中に、摩擦材料層又はブロックが形成されるのみならず、かかる層又はブロックの金属支持体への接着も得られるようになる。
ブレーキパッドプレスは、60〜250℃の温度、150〜1800kg/cm2の圧力で3〜10分間行われるか、さもなければ原料混合物をダイ内で事前形成し、その後、100〜250℃の温度、150〜500kg/cm2(14.7〜49MPa)の圧力で3〜10分間プレスする。
あるいは、摩擦材料ブロックを得るために原料混合物が成形されてもよく、その後、摩擦材料ブロックは、金属支持体に接着される。
本発明は、本発明の摩擦材料から作製された摩擦材料層又はブロックを提示する摩擦要素、具体的には、ブレーキパッド又はブレーキシューにも関する。
最後に、本発明は、鋳鉄又は鋳鋼から作製されたブレーキディスク又はシューにより構成された制動されるべき要素と、摩擦を用いて制動されるべき要素と協働するように設計されたブレーキパッド又はブレーキシューにより構成された少なくとも1つの制動要素と、を備える制動システムに関し、制動要素は、制動されるべき要素と協働するよう意図されており、かつ本発明による摩擦材料を使用して作製された摩擦層又はブロックを提示する。
本発明により作製されるべき摩擦材料組成物又は原料混合物の成分は、上で定義されるようにグラフェンの添加を伴い、好ましくは、グラファイトの同時還元又は完全除去を伴う、当該技術分野で既知の摩擦材料中に使用される成分であり得る。したがって、本発明による摩擦材料は、グラフェンを含有し、好ましくは、グラファイトを含まず、好ましくは粉末及び繊維の両方の形態の銅及び/又はその合金も含まない。危険成分である可能性があるという点において好ましい銅の除去は、グラフェンによって補償されるようであり、恐らくその熱伝導度が高いためである。
具体的には、繊維からなる成分は、アスベスト以外の任意の有機繊維若しくは無機繊維、又は摩擦材料中に一般に使用されている任意の金属繊維(好ましくは、銅及びその合金の排除を伴う)からなり得る。例示の例としては、無機繊維、例えば、繊維ガラス、ロックウール、珪灰石、セピオライト、及びアタパルジャイト、並びに有機繊維、例えば、炭素繊維、アラミド繊維、ポリイミド繊維、ポリアミド繊維、フェノール繊維、セルロース、及びアクリル繊維、又はPAN(ポリ−アクリル−ニトリル)、金属繊維、例えば、鋼繊維、ステンレス鋼、アルミニウム繊維、亜鉛等が挙げられる。
これらの繊維は、短繊維又は粉末の形態で使用され得る。
十分な機械的強度を確保するために、繊維の量は、摩擦材料の総体積と比較して、好ましくは2%〜40体積%、より好ましくは15%〜30体積%である。
当該技術分野で既知の多数の材料が有機又は無機充填剤として使用され得る。例示の例としては、炭酸カルシウム沈殿物、硫酸バリウム、酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、フッ化カルシウム、消石灰、タルク、及び雲母が挙げられる。
これらの化合物は、単独で、又はそれらのうちの2つ以上を組み合わせて使用され得る。かかる充填剤の量は、摩擦材料の全組成に基づいて、好ましくは2%〜40体積%である。
この結合剤は、既知であり、かつ摩擦材料中に一般に使用されている任意の結合剤であってもよく、それ故に、更にいくつかの摩擦材料混合物中に最近使用されている種類の無機結合剤であってもよい。一般に、有機結合剤が使用され、一般に、それは、熱硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂混合物である。
好適な結合剤の例示の例としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、様々な改質フェノール樹脂、例えば、エポキシ改質フェノール樹脂、油改質フェノール樹脂、アルキルベンゼン改質フェノール樹脂、及びアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)が挙げられる。
これらの化合物のうちのいずれか1つ又はこれらの化合物のうちの1つ以上の組み合わせが使用され得る。十分な機械抵抗及び耐摩耗性を確保するために、結合剤は、原料混合物又は得られた最終摩擦材料の全組成に基づいて、好ましくは2%〜50体積%で含まれる。
摩擦調整剤(充填剤の全て又は一部を含み得る)は、グラフェンに加えて、有機充填剤、例えば、カシューナッツ粉末、ゴム粉末(微粉トレッドゴム粉末)、様々な非加硫ゴム粒子、様々な加硫ゴム粒子、無機充填剤、例えば、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、バーミキュライト、及び/又は雲母、研磨剤、例えば、炭化ケイ素、アルミナ、ケイ酸ジルコニウム、潤滑剤、例えば、二硫化モリブデン、硫化スズ、硫化亜鉛、硫化鉄、及び非鉄硫化物、銅及び銅合金の様々な金属粒子、並びに/又は上述の全ての組み合わせを含み得る。
本発明で使用される研磨剤は、以下のように分類され得る(以下のリストは指示するためのものであり、必ずしも包括的及び非限定的ではない):
・軽度の研磨剤(モース1〜3):タルク、水酸化カルシウム、チタン酸カリウム、雲母、カオリン;
・中程度の研磨剤(モース4〜6):硫酸バリウム、酸化マグネシウム、フッ化カルシウム、炭酸カルシウム、珪灰石、ケイ酸カルシウム、酸化鉄、シリカ、クロム鉄鉱、酸化亜鉛;
・強度の研磨剤(モース7〜9):炭化ケイ素、ジルコニウム砂、ケイ酸ジルコニウム、ジルコニア、コランダム、アルミナ、ムライト。
摩擦調整剤の総含有量は、所望の摩擦特性に従って、全材料の体積に対して好ましくは40%〜80体積%であり、具体的には、本発明の有意な態様によれば、グラフェン含有量は、上で定義されるように、全材料の体積に対して0.1〜12体積%であり、具体的であって、実施例から見られるように、好ましくは1〜10体積%、なおより好ましくは1〜5体積%である。したがって、驚くべきことに、過剰量のグラフェンが、高コストに加えて、摩擦材料の性能を改善するどころか悪化させることが見出された。
硬化及び塗装
プレス物品(ブレーキパッド)は、配合物が必要とする場合、150〜400℃での10分間〜10時間にわたる熱処理を用いて後硬化され、その後、それがスプレー塗装又は粉末塗装され、キルン乾燥され、必要に応じて場合によっては機械加工されて、最終製品が生産される。
本発明の方法を用いて得られた摩擦材料は、自動車、トラック、貨車、及び他の様々な種類の車両、並びに産業機械用のディスクパッド、ジョー、及び裏地等の用途、あるいはクラッチディスクに利用され得る。
本発明は、以下の非限定的な実施形態実例を参照し、かつ添付の図面の図1〜5を参照して、より詳細に記載される。
本発明による摩擦材料のいくつかの可能な実施方法を、ブロックを用いて概略的に図示する。 現在最先端の摩擦材料配合物(図2a)、及び本発明に従って全てのグラファイト含有量が10/2の比率でグラフェン含有量と置き換えられ、グラフェン混和が本発明による好ましい摩擦材料実施方法を使用して行われた本質的に同じ摩擦材料配合物(図2b)を使用して作製された同じブレーキパッドのAKM標準に従う比較制動効率試験のグラフ形態での結果を図示する。 現在最先端の摩擦材料配合物(図3a)、及び本発明に従って全てのグラファイト含有量がそれぞれ同等のグラフェン含有量と置き換えられ(図3b)、全てのグラファイト含有量が10/2(置き換えられたグラファイトの10部毎に2部のグラフェン)の比率でグラフェン含有量と置き換えられた(図3c)本質的に同じ摩擦材料配合物を使用して作製された同じブレーキパッドのAKM標準に従う比較制動効率試験のグラフ形態での結果を図示する。 図3と同じブレーキパッドのAMS標準に従う比較制動効率試験のグラフ形態での結果を図示する。 本発明による摩擦材料の好ましい実施方法の特徴的工程を概略的に図示する。
実施例及び比較実施例は、本明細書では例証として報告されており、本発明を限定するようには意図されていない。
図1を参照して、実施態様の3つの異なる非限定的可能形態が、本発明によるアスベストフリー摩擦材料ブロック又は層を作製するための方法のブロックに概略的に図示されている。
図1aを参照して、100で示されるブロックは、所望の摩擦材料配合物又は組成物の有機結合剤に好適な合成プラスチック樹脂又は合成プラスチック樹脂混合物が、それにフレーク又はスケールの形態の微細構造を有するグラフェンを直接添加することによって製造業者により調製され、これに、通常、水又はオレフィン等の液体分散剤が添加され、それ故にそれが懸濁液又はペーストとして存在する工程を表し、グラフェンフレーク又はスケールは、実質的に純粋なグラフェン単層又は多層からなるナノメートル厚さのマイクロメートル平面寸法を有する。グラフェンが添加される工程は、参照番号1で示される矢印で表され、それが依然として液体形態であるときに、例えば、樹脂中に直接添加することにより起こり得る。ブロック110は、グラフェンが添加された樹脂(複数可)の粉砕工程であり、この工程は、常に、樹脂(複数可)製造業者により行われる。ブロック120で表される混和工程は、その後、ブレーキパッド製造業者により行われ、グラフェンが添加された樹脂/樹脂混和物は、伝統的な方法で、得られるべき摩擦材料の混和物又は配合物又は組み合わせの全ての他の原料成分、例えば、繊維、他の摩擦調整剤及び潤滑剤、充填剤、研磨剤と混合される。混和工程120は、既知の方法を使用して、Henschel型、Loedige型、又はEirich型ブレンダー内で行われる。最後に、ブレーキパッド製造業者は、後に金属支持体又は背板に接着される摩擦材料の完全なブレーキパッド又はブロックを得るために、ブロック130で示される加圧下での加熱プレス工程を行い、この工程も、伝統的な既知の方法で行われる。
図1bを参照して、200で示されるブロックは、摩擦材料の配合物又は所望の組成物の有機結合剤の構成に好適な合成プラスチック樹脂又は合成プラスチック樹脂混和物が伝統的な方法で製造業者により調製される工程である。ブロック210は、常に樹脂(複数可)製造業者により行われる樹脂(複数可)の粉砕工程を表す。
その後、ブロック220で表されるように、混和工程がブレーキパッド製造業者により行われ、この工程では、樹脂/樹脂混和物は、少なくとも部分的に、それに直接添加される、実質的に純粋なグラフェン単層又は多層からなるマイクロメートル平面寸法及びナノメートル厚さを有するフレーク又はスケールの形態の微細構造を有するグラフェンを有し、グラフェン添加工程は、参照番号1で示される矢印で表され、グラフェンは、固体形態で添加される。
220で示されるブロックは、ブレーキパッドを得るための本発明の生産方法の特徴的工程を表し、図5に概略的に説明されている。この工程は、グラフェン及び場合によっては得られるべき摩擦材料の原料混合物又は配合物又は組成物の他の成分、例えば、繊維、他の摩擦調整剤又は潤滑剤、充填剤、研磨剤の加熱混和からなり、合成樹脂/合成プラスチック樹脂混和物の全て又は一部が有機結合剤に選択されている。好ましくは、この段階で、参照4に概略的に示され、固体であり、粉末又は顆粒の形態である全ての有機結合剤と、参照10に概略的に示され、DIRECTA PLUS社によりグラフェンULTRA又はPURE GRAPHENE G+(登録商標)として市販されている、ブレーキパッド製造業者により入手された全てのグラフェンと、任意に、原料摩擦材料の1つ以上の可能な他の成分(簡潔化のために図示されていない)は、矢印1で示されるようにグラフェン10及び結合剤4がホッパー7内に供給され、大気圧条件下で、当該ホッパーから2つ(又は2つ以上)の加熱電動式二重反転ローラー8間に落下させられる図5に概略的に示されるブロック220の予測される展開に従って一緒に密に混和される。
結合剤4は、この実施形態によれば、必然的に樹脂又は熱硬化性樹脂混合物からなる有機結合剤である。
ローラー8は、再び軟化又は液化する有機結合剤の能力を維持するために、有機結合剤を、軟化温度以上であるが、重合温度未満の温度まで上昇させるような方法で、有機結合剤の軟化温度よりも高い温度、好ましくは、有機結合剤の完全溶融温度よりも高いが、有機結合剤の重合又は硬化温度未満の温度に加熱される。
ローラー8及びホッパー7が大気に曝されている圧延ミルブレンダー9の一部を形成するため、加圧されない。このブレンダー9内で、所望の摩擦材料の原料材料成分、具体的には、少なくともグラフェン10及び有機結合剤4は、それらを均一に混和するように、流体状態の有機結合剤の存在下で高剪断応力に供される。ローラーミキサー9の出力口で、固体半完成生成物11が、ポリマー樹脂(複数可)からなるマトリックス中に均一に分散したグラフェンを含有するチップ又はリボン又はシートの形態で生産される。
ローラー8は、10〜30回転/分の速度で回転させられ、40〜150℃の温度で維持される。加えられる剪断応力及び出力時の半完成生成物11の厚さを決定するローラー8間の間隙は、0.01〜5mmである。
230で示される次のブロックは、好ましくはボールミル又は既知の種類のハンマーで行われ、粉末形態にされる半完成生成物11の粉砕工程を表す。かかる粉末は、好ましくは、篩過にも供され、5〜500マイクロメートルの制御された粒径分布を有するようにされる。
240で示されるブロックは、工程番号220で以前に混和されていない得られるべき摩擦材料の混合物又は配合物又は組成物の全ての他の原料成分、例えば、繊維、他の摩擦調整剤又は潤滑剤、充填剤、研磨剤の伝統的な種類の混合工程である。この混和工程240は、既知の様式で、Henschel型、Loedige型、又はEirich型ブレンダー内で起こる。最後に、ブレーキパッド製造業者は、後に金属支持体又は背板に接着される摩擦材料の完全なブレーキパッド又はブロックを得るために、ブロック250で示される加圧下での加熱プレス工程を行い、この工程も、伝統的な既知の方法で行われる。
図1cを参照して、300で示されるブロックは、摩擦材料の配合物又は所望の組成物の有機結合剤の構成に好適な合成プラスチック樹脂又は合成プラスチック樹脂混和物が伝統的な方法で製造業者により調製される工程である。ブロック310は、常に樹脂(複数可)製造業者により行われる樹脂(複数可)の粉砕工程を表す。
その後、ブロック320で表されるように、混和工程がブレーキパッド製造業者により行われ、この工程では、第1の樹脂/樹脂混和物は、それに直接添加される、固体粉末の形態で実質的に純粋なグラフェン単層又は多層からなるナノメートル厚さのマイクロメートル平面寸法を有するフレーク又はスケールの形態の微細構造を有するグラフェンを有し、グラフェン添加工程は、参照番号1で示される矢印で表される。この混和工程320では、グラフェンと一緒に、又は好ましくはその後に、得られるべき摩擦材料の混合物又は配合物又は組成物の全ての他の原料成分、例えば、繊維、他の摩擦調整剤又は潤滑剤、充填剤、研磨剤も樹脂/樹脂混和物に添加される。混和工程320は、既知の方法を使用して、Henschel型、Loedige型、又はEirich型ブレンダー内で行われる。最後に、ブレーキパッド製造業者は、後に金属支持体又は背板に接着される摩擦材料の完全なブレーキパッド又はブロックを得るために、ブロック330で示される加圧下での加熱プレス工程を行い、この工程も、伝統的な既知の方法で行われる。
(実施例1)
「基準1」及び「複合」と印付けした2つの配合物を調製し、配合物「基準1」は、一般に使用されており、その全ての成分をLoedigeブレンダー内で混合することによって既知の様式で得られるNAO型摩擦材料の典型的な配合物を表し、「複合」配合物は、グラファイトを10/2の比率(すなわち、10部のグラファイトを2部のグラフェンと置き換える)でより少量のグラフェンと置き換えたことを除いて、基準の配合物と実質的に同一であり、図1bに概略的に示される生産過程によって得られ、このグラフェンは、伝統的な混和工程で、Henschel型、Loedige型、又はEirich型ブレンダー内に添加される代わりに、図4のブレンダー9内の流体状態の有機結合剤に添加される。
上述のこれらの2つの配合物の組成を以下の表1に示す。
Figure 0006855385
「複合」混合物の場合、全てのフェノール樹脂及び100%のグラフェンを、本発明の好ましい方法に従って、加熱ローラーミキサー(75℃の温度、20g/分の速度でのローラー回転、ローラー間の間隙1mm)内で処理し、半完成生成物を厚さ1.3mmのシートの形態で得て、その後、これを粉砕及び篩過して、5〜500マイクロメートルの粒径を有する粉末、好ましくは5〜250マイクロメートルからなる粉末を得た。この粉末をLoedigeブレンダー内で残りの成分と混合した。
その後、これらの2つの化合物/組成物を同一のプレス及び熱処理プロセスに供し、それらを20トンの圧力下での160℃の温度で3分間のダイ内プレスに供し、その後、それらを210℃で240分間熱処理して硬化させ、このようにして、グラファイトのグラフェンとの置き換えを除くが、異なるプロセスを使用して得られた実質的に同一の組成の摩擦材料を有するブレーキパッドを生産した。
記載の方法を使用して生産されたブレーキパッドを、制動事象層理、異なる流体圧での制動事象、制動事象「低温」評価(50℃未満)、高速道路シミュレーション制動事象、一連再生制動事象散在性二連高エネルギー制動事象(第1のFADE試験)を含む、AKM標準に従う効率試験に供した。この試験から、当業者に既知の様式で、パッドが受ける摩耗を推定することも可能である。
試験結果を図2a)及び2b)に示す。図2a及び2bの調査から、摩擦係数がどのように「複合」混合物の場合と同じ条件下でより一定に保たれるかが明らかであり、伝統的な種類の「基準1」混合物よりも明らかに優れた挙動を見せた。
(実施例2)
表2に示される量に従って「基準2」、「グラファイト/グラフェン(1:1)」、及び「グラファイト/グラフェン(10:2)」と印付けした3つの配合物を調製した。
Figure 0006855385
「基準2」配合物は、一般に使用されており、実施例1の「基準1」配合物と同様のNAO型摩擦材料の典型的な配合物を表す。「グラファイト/グラフェン(1:1)」配合物は、グラファイト含有量を等量のグラフェンと完全に置き換えたという事実を除いて、「基準2」配合物と実質的に同一である。「グラファイト/グラフェン(10:2)」配合物は、グラファイトの10/2の比率(すなわち、10部のグラファイトを2部のグラフェンと置き換える)でのより少量のグラフェンとの置き換えを除いて、基準配合物と実質的に同一である。
体積%の値を示す表2に示される成分、グラフェン、結合剤、及び他の成分を、Loedigeブレンダー内で全て一緒に均一に混和した。
その後、3つ全ての混合物/組成物を、実施例1と同じプレス及び熱処理プロセスに供した。
記載されるように生産されたブレーキパッドを、以下の試験に供した。
制動事象層理、異なる流体圧での制動事象、制動事象「低温」評価(50℃未満)、高速道路シミュレーション制動事象、一連再生制動事象散在性二連高エネルギー制動事象(第1のFADE試験)を含む、AKM標準に従う効率試験。この試験から、当業者に既知の様式で、パッドが受ける摩耗を推定することも可能である。
得られた結果を図3a、3b、及び3cに図示し、図3aは、基準混合物に関し、図3bは、1:1で置き換えた混合物に関し、図3cは、10:2で置き換えた混合物に関する。1:1で置き換えた本発明による混合物の場合、摩擦係数の低下が見られるが、この作用は、10:2で置き換えた本発明による混合物ではそれほど明らかではないことに留意することができる。加熱時の挙動を評価することができる、AMS標準に従う効率試験。図4A(基準混合物)、4B(1:1で置き換えた混合物)、及び4C(10:2で置き換えた混合物)に報告される結果から明らかであるように、加熱時の挙動が、基準混合物と比較して著しく向上し、具体的には、基準混合物では、試験終了の数制動事象前に圧力が既に飽和状態になり(矢印で示される矩形内に含まれる値を参照のこと)、10:2で置き換えた混合物では、最後の制動事象でのみ圧力が飽和状態になり、1:1で置き換えた混合物の場合、圧力は飽和状態にならない。
(実施例3)
実施例1のAKM標準に従う効率試験から、鋳鉄ブレーキディスクの制動試験に関する表3に報告される摩耗データが推定される。
Figure 0006855385
ブレーキパッド及び関連ディスク(専門用語では「制動パートナー」)の摩耗と比較して、グラファイトのグラフェンとの置き換えが、図5のローラーミキサー9を用いて本発明の好ましい方法を使用して低減された量のグラフェンが添加される「複合」混合物の場合、低減された量のグラフェン(10:2での置き換え)でさえも、パッドの摩耗を軽減することに留意することができる。ディスク摩耗も軽減される。
この結果、本発明の目的が完全に達成される。

以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 成分材料として、無機及び/若しくは有機並びに/又は金属繊維と、少なくとも1つの結合剤と、炭素質材料を含む少なくとも1つの摩擦調整剤又は潤滑剤と、少なくとも1つの充填剤又は研磨剤と、を含む、アスベストフリー摩擦材料であって、前記炭素質材料が、実質的に純粋なグラフェン単層又は多層からなるマイクロメートル平面寸法及びナノメートル厚さのフレーク又はスケールの微細構造により全体的又は部分的に構成されることを特徴とし、存在するグラフェンの総量が、全摩擦材料の総体積の0.1〜12体積%である、アスベストフリー摩擦材料。
[2] 前記炭素質材料が、前記結合剤によって形成されたマトリックス中に均一に分散した、1〜50マイクロメートルの横方向寸法及び0,142〜40nmの厚さを有する実質的に純粋なグラフェンフレーク又はスケールから全体的又は部分的になることを特徴とする、[1]に記載の摩擦材料。
[3] 前記炭素質材料が、結合剤マトリックス中に均一に分散した、10マイクロメートル未満の横方向寸法及び4nm未満の厚さを有する実質的に純粋なグラフェンフレーク又はスケールから全体的又は部分的になることを特徴とする、[1]に記載の摩擦材料。
[4] 前記摩擦材料がグラファイトを含まないことを特徴とする、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の摩擦材料。
[5] 前記摩擦材料が銅若しくはその合金及び/又は銅若しくはその合金の繊維を含まないことを特徴とする、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の摩擦材料。
[6] アスベストフリー摩擦材料のブロック又は層を作製するための方法であって、無機及び/若しくは有機並びに/又は金属繊維と、少なくとも1つの結合剤と、炭素質材料を含む少なくとも1つの摩擦調整剤又は潤滑剤と、少なくとも1つの充填剤又は研磨剤と、を含む前記摩擦材料のそれぞれの成分材料を混合する工程を含み、前記方法が、実質的に純粋なグラフェン単層又は多層からなるマイクロメートル平面寸法及びナノメートル厚さのフレーク又はスケールの微細構造により構成された炭素質材料を、全摩擦材料の総体積の0.1〜12体積%を構成する量で、前記成分材料のうちの1つ以上と一緒に混和する工程を含むことを特徴とする、方法。
[7] 1〜50マイクロメートルの横方向寸法及び0.142〜40nmの厚さを有するグラフェンのフレーク又はスケールの微細構造を使用することを特徴とする、[6]に記載の方法。
[8] 前記方法が、
−前記摩擦材料の前記成分材料を一緒に混合して、原料混合物を得る工程と、
−前記原料混合物を加圧下でプレスして、摩擦材料ブロック又は層を得る工程と、を含むことを特徴とし、
前記混合工程が、
a)−高温での、大気圧、前記有機結合剤の少なくとも一部、及び前記グラフェンの少なくとも一部に曝されているローラー型の第1のミキサーによる第1の混和工程であって、前記有機結合剤の重合温度よりも低いが、前記有機結合剤の軟化温度以上の温度で作動して、チップ又はリボン又はシート形状の固体半完成生成物を得る、第1の混和工程と、
b)−グラフェンを含有する前記固体半完成生成物の粉砕工程であって、前記固体半完成生成物を粉末にする、粉砕工程と、
c)−前記固体半完成生成物の粉砕によって得られた前記粉末が前記摩擦材料を構成する残りの材料と混合される、第2の混和工程と、を含む、[6]又は[7]に記載の方法。
[9] 鋳鉄又は鋳鋼から作製されたディスク又はブレーキドラムからなる制動されるべき要素と、摩擦を用いた前記制動されるべき要素との協働に好適なブレーキパッド又はブレーキシューからなる少なくとも1つの制動要素と、を含む、制動システムであって、前記制動要素が、前記制動されるべき要素と協働するよう意図されている摩擦層又はブロックを有し、前記摩擦層又はブロックが、[6]又は[8]に記載の方法を好ましくは使用して、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の摩擦材料から作製されたものであることを特徴とする、制動システム。
[10] 車両ブレーキパッドの摩擦材料中での、全摩擦材料の総体積の0.1〜12体積%を構成する量での、実質的に純粋なグラフェン単層又は多層からなるマイクロメートル平面寸法及びナノメートル厚さのフレーク又はスケールの形態の微細構造からなる炭素質材料の使用。

Claims (10)

  1. 成分材料として、無機及び/若しくは有機並びに/又は金属繊維と、少なくとも1つの結合剤と、炭素質材料を含む少なくとも1つの摩擦調整剤又は潤滑剤と、少なくとも1つの充填剤又は研磨剤と、を含む、アスベストフリー摩擦材料であって、前記炭素質材料が、実質的に純粋なグラフェン単層又は多層からなるマイクロメートル平面寸法及びナノメートル厚さのフレーク又はスケールの微細構造により全体的又は部分的に構成されることを特徴とし、存在するグラフェンの総量が、全摩擦材料の総体積の1〜5体積%である、アスベストフリー摩擦材料。
  2. 前記炭素質材料が、前記結合剤によって形成されたマトリックス中に均一に分散した、1〜50マイクロメートルの横方向寸法及び0,142〜40nmの厚さを有する実質的に純粋なグラフェンフレーク又はスケールから全体的又は部分的になることを特徴とする、請求項1に記載の摩擦材料。
  3. 前記炭素質材料が、結合剤マトリックス中に均一に分散した、10マイクロメートル未満の横方向寸法及び4nm未満の厚さを有する実質的に純粋なグラフェンフレーク又はスケールから全体的又は部分的になることを特徴とする、請求項1に記載の摩擦材料。
  4. 前記摩擦材料がグラファイトを含まないことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の摩擦材料。
  5. 前記摩擦材料が銅若しくはその合金及び/又は銅若しくはその合金の繊維を含まないことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の摩擦材料。
  6. アスベストフリー摩擦材料のブロック又は層を作製するための方法であって、無機及び/若しくは有機並びに/又は金属繊維と、少なくとも1つの結合剤と、炭素質材料を含む少なくとも1つの摩擦調整剤又は潤滑剤と、少なくとも1つの充填剤又は研磨剤と、を含む前記摩擦材料のそれぞれの成分材料を混合する工程を含み、前記方法が、実質的に純粋なグラフェン単層又は多層からなるマイクロメートル平面寸法及びナノメートル厚さのフレーク又はスケールの微細構造により構成された炭素質材料を、全摩擦材料の総体積の1〜5体積%を構成する量で、前記成分材料のうちの1つ以上と一緒に混和する工程を含むことを特徴とする、方法。
  7. 1〜50マイクロメートルの横方向寸法及び0.142〜40nmの厚さを有するグラフェンのフレーク又はスケールの微細構造を使用することを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 前記方法が、
    −前記摩擦材料の前記成分材料を一緒に混合して、原料混合物を得る工程と、
    −前記原料混合物を加圧下でプレスして、摩擦材料ブロック又は層を得る工程と、を含むことを特徴とし、
    前記混合工程が、
    a)−高温での、大気圧、有機結合剤の少なくとも一部、及び前記グラフェンの少なくとも一部に曝されているローラー型の第1のミキサーによる第1の混和工程であって、前記有機結合剤の重合温度よりも低いが、前記有機結合剤の軟化温度以上の温度で作動して、チップ又はリボン又はシート形状の固体半完成生成物を得る、第1の混和工程と、
    b)−グラフェンを含有する前記固体半完成生成物の粉砕工程であって、前記固体半完成生成物を粉末にする、粉砕工程と、
    c)−前記固体半完成生成物の粉砕によって得られた前記粉末が前記摩擦材料を構成する残りの材料と混合される、第2の混和工程と、を含む、請求項6又は7に記載の方法。
  9. 鋳鉄又は鋳鋼から作製されたディスク又はブレーキドラムからなる制動されるべき要素と、摩擦を用いた前記制動されるべき要素との協働に好適なブレーキパッド又はブレーキシューからなる少なくとも1つの制動要素と、を含む、制動システムであって、前記制動要素が、前記制動されるべき要素と協働するよう意図されている摩擦層又はブロックを有し、前記摩擦層又はブロックが、請求項6又は8に記載の方法を好ましくは使用して、請求項1〜5のいずれか一項に記載の摩擦材料から作製されたものであることを特徴とする、制動システム。
  10. 車両ブレーキパッドの摩擦材料中での、全摩擦材料の総体積の1〜5体積%を構成する量での、実質的に純粋なグラフェン単層又は多層からなるマイクロメートル平面寸法及びナノメートル厚さのフレーク又はスケールの形態の微細構造からなる炭素質材料の使用。
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