JP6853136B2 - ポリフルオロアルキルアルコールおよびそのカルボン酸エステルの製造法 - Google Patents

ポリフルオロアルキルアルコールおよびそのカルボン酸エステルの製造法 Download PDF

Info

Publication number
JP6853136B2
JP6853136B2 JP2017149041A JP2017149041A JP6853136B2 JP 6853136 B2 JP6853136 B2 JP 6853136B2 JP 2017149041 A JP2017149041 A JP 2017149041A JP 2017149041 A JP2017149041 A JP 2017149041A JP 6853136 B2 JP6853136 B2 JP 6853136B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carboxylic acid
reaction
acid ester
polyfluoroalkyl
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017149041A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019026604A (ja
Inventor
淳弥 清野
淳弥 清野
勝之 佐藤
勝之 佐藤
敬介 小金
敬介 小金
智 栗原
智 栗原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unimatec Co Ltd
Original Assignee
Unimatec Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unimatec Co Ltd filed Critical Unimatec Co Ltd
Priority to JP2017149041A priority Critical patent/JP6853136B2/ja
Publication of JP2019026604A publication Critical patent/JP2019026604A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6853136B2 publication Critical patent/JP6853136B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

本発明は、ポリフルオロアルキルアルコールおよびそのカルボン酸エステルの製造法に関する。さらに詳しくは、ポリフルオロアルキルアイオダイドからのポリフルオロアルキルアルコールおよびそのカルボン酸エステルの製造法に関する。
ポリフルオロアルキルアイオダイドからポリフルオロアルキルアルコールを製造するに際しては、発煙硫酸(特許文献1)、硝酸(特許文献2)、フッ素化または塩素化硫酸(特許文献3)、過酸(特許文献4)等を用いる方法が報告されている。
しかしながら、これらの薬品は強い腐食性や爆発性を有し、取扱いに危険を伴うばかりではなく、後処理の際中和などにより大量の廃棄物を副生させる。
より温和な反応として、100〜200℃の温度で水およびN-メチル-2-ピロリドンと反応させる方法(特許文献5)やホルムアミド、N-メチルホルムアミド等と反応させる方法(特許文献6)が報告されている。
しかるに、前者の方法では、腐食性の強いヨウ化水素酸が副生し、後者の方法においても、反応速度および選択率の改善が望まれている。これらの反応では、多段階であるため反応の進行が遅いこと、高温条件下では原料のポリフルオロアルキルアイオダイドの熱分解が優先的に進行するなどの問題がみられる。
特開昭40−19085号公報 特開昭54−39363号公報 特開昭58−39135号公報 特開昭61−57813号公報 特開昭62−52731号公報 特開昭58−28256号公報 WO 2005/085171 A1 特開2015−151400号公報
本発明の目的は、ポリフルオロアルキルアイオダイドからポリフルオロアルキルアルコールを製造するに際し、その反応の収率と反応選択率とを同時に改善せしめた製造法を提供することにある。
かかる本発明の目的は、ポリフルオロアルキルアイオダイドおよびカルボン酸第二級アミドとの反応に際し、反応溶媒の不存在下において、マイクロ波を熱源とする加熱によって反応させるポリフルオロアルキルアルコールおよびそのカルボン酸エステルの製造法によって達成される。
本発明方法においては、マイクロ波を熱源とする加熱によって反応が行われる。マイクロ波は、極性の高い物質を優先的に加熱する性質を有しているので、加熱に選択性を持たせることが可能となる。
そのため、反応における多数の中間体を効率的に加熱することが可能となり、高温度条件下で不安定となる化合物の副反応を抑制できることから、反応の選択率を向上させるばかりではなく、反応中間体を優先的に加熱するため、反応時間の劇的な短縮を可能とする。また、選択的な加熱により、反応溶媒を用いなくとも、高い収率を得ることができる。
すなわち、原料物質であるポリフルオロアルキルアイオダイドおよびカルボン酸アミドにおいて、より極性の大きいカルボン酸アミド側を優先的に加熱するため、ポリフルオロアルキルアイオダイドの熱分解が抑制され、選択率が向上する。しかも、水などの反応溶媒を必要とはしない。
このように、本発明では、2つの効果が組み合わされることにより、従来の加熱方式では背反していた反応速度の向上(収率の向上)および選択率の向上の両立を実現可能としている。
原料のポリフルオロアルキルアイオダイドとしては、例えば一般式
CnF2n+1(CH2)aI または HCnF2n(CH2)aI 〔I〕
n:1〜6
a:1〜12
CnF2n+1(CH2)b(CmF2m)(CH2)aI 〔II〕
n:1〜6
m:1〜8
a:1〜12
b:1〜4
で表される化合物等が用いられる。
具体的には、一般式〔I〕で表される化合物としては、
C6F13CH2I、C6F13CH2CH2I、HC6H12CH2CH2I
C8F17CH2I、C8F17CH2CH2I、HC8H16CH2CH2I
等が、また一般式〔II〕表される化合物としては、
C4F9CH2C5F10C2H4I
C5F11CH2C4F8C2H4I
C4F9C2H4C4F8C2H4I
等が示される。
ポリフルオロアルキルアイオダイドと反応するカルボン酸第二級アミドとしては、カルボン酸の炭素数が8以下で、N-置換アルキル基の炭素数が8以下のものが用いられる。カルボン酸第二級アミドは、環員数が10以下の環状構造を有するラクタムであってもよい。
具体的には、第二級アミドを形成するプロトン性極性溶媒、例えばN-メチルホルムアミド、N-エチルホルムアミド、N-メチルアセトアミド、N-エチルアセトアミド、2-ピロリドン、2-ピペリドン等が挙げられる。これらのカルボン酸第二級アミドは、ポリフルオロアルキルアイオダイドに対して大過剰量、一般にはモル比で数倍量の割合で用いられる。
カルボン酸第二級アミドの代りに第一級アミド、例えばホルムアミドを用いると、後記比較例3の結果に示されるように、反応選択率は良好であるが、収率が著しく低下する。
これら両者の反応は、水などの反応溶媒の不存在下において、マイクロ波を熱源とする加熱によって行われる。
マイクロ波は、一般に周波数300MHz〜300GHzのものが用いられ、例えば2.45GHz、5.8GHz、24GHz、915MHzのものが用いられる。実際には、市販のマイクロ波発生装置、例えば発振周波数2.45GHzの四国計測工業製μReactor EX等が用いられる。
マイクロ波を用いた化学反応も知られており、例えば特定のフルオロアミンと光学活性ジオール類とを反応させ、光学活性フルオロ化合物を製造する方法(特許文献7)、互いに混和しない第1の液体と第2の液体に、マイクロ波と超音波とを照射することによって、第1の液体に含まれる第1の物質と第2の液体に含まれる第2の物質とを反応させる有機化合物の製造方法(特許文献8)などが知られているが、いずれもアイオダイド化合物をアルコール化合物に変換させた事例ではない。
マイクロ波を熱源とする加熱は、約120〜180℃、好ましくは約150〜160℃で約1〜6時間、好ましくは約3〜4時間行われる。この加熱によって、ポリフルオロアルキルアイオダイドはポリフルオロアルキルアルコールおよびそのカルボン酸エステルの混合物を形成させる。カルボン酸エステルは、反応に用いられたカルボン酸第二級アミドのカルボン酸基に由来する。
反応終了後は、反応混合物に水を加えて分相させ、その下層として取得される。
混合物中のポリフルオロアルキルアルコールの割合は、一般に約30〜70%であり、それのカルボン酸エステルは分離されることなく、合成中間体の一成分としてポリフルオロアルキルアルコールと同様に次の反応に用いることができる。
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例1
容量1000mlの四口フラスコに、C6F13CH2CH2I 230g(0.5モル)およびN-メチルホルムアミド250g(4.5モル)を仕込んだ後、周波数2.45GHzのマイクロ波を照射し、160℃で4時間加熱した。反応混合物に水500mlを加えて分相させ、下層についてGC-FIDにより組成分析を行うと、C6F13CH2CH2OHおよびそのホルメートC6F13CH2CH2OCOHの収率は92%、反応選択率(ポリフルオロアルキルアイオダイドの変化割合)は95%と算出された。
比較例1
実施例1において、160℃で4時間の加熱を油浴で行うと、C6F13CH2CH2OHおよびそのホルメートC6F13CH2CH2OCOHの収率は81%、反応選択率は89%と算出された。
実施例2
容量1000mlの四口フラスコに、C5F11CH2C4F8C2H4I 320g(0.5モル)およびN-メチルホルムアミド320g(5.4モル)を仕込んだ後、周波数2.45GHzのマイクロ波を照射し、150℃で3時間加熱した。反応混合物に水500mlを加えて分相させ、下層についてGC-FIDにより組成分析を行うと、C5F11CH2C4F8CH2CH2OHおよびそのホルメートC5F11CH2C4F8CH2CH2OCOHの収率は65%、反応選択率は69%と算出された。
比較例2
実施例2において、150℃で3時間の加熱を油浴で行うと、C5F11CH2C4F8CH2CH2OHおよびそのホルメートC5F11CH2C4F8CH2CH2OCOHの収率は57%、反応選択率は58%と算出された。
実施例3
実施例1において、N-メチルホルムアミドの代りに2-ピロリドン 383g(4.5モル)を用いると、C6F13CH2CH2OHおよびそのホルメートC6F13CH2CH2OCOHの収率は76%、反応選択率は78%と算出された。
比較例3
実施例1において、N-メチルホルムアミドの代りにホルムアミド 203g(4.5モル)を用いると、C6F13CH2CH2OHおよびそのホルメートC6F13CH2CH2OCOHの収率は19%、反応選択率は79%と算出された。

Claims (4)

  1. ポリフルオロアルキルアイオダイドおよびカルボン酸第二級アミドとの反応に際し、反応溶媒の不存在下において、マイクロ波を熱源とする加熱によって反応させることを特徴とするポリフルオロアルキルアルコールおよびそのカルボン酸エステルの製造法。
  2. カルボン酸第二級アミドがプロトン性極性溶媒である請求項1記載のポリフルオロアルキルアルコールおよびそのカルボン酸エステルの製造法。
  3. 水反応溶媒の不存在下で行われる請求項1記載のポリフルオロアルキルアルコールおよびそのカルボン酸エステルの製造法。
  4. 周波数300MHz〜300GHzのマイクロ波が用いられる請求項1記載のポリフルオロアルキルアルコールおよびそのカルボン酸エステルの製造法。
JP2017149041A 2017-08-01 2017-08-01 ポリフルオロアルキルアルコールおよびそのカルボン酸エステルの製造法 Active JP6853136B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017149041A JP6853136B2 (ja) 2017-08-01 2017-08-01 ポリフルオロアルキルアルコールおよびそのカルボン酸エステルの製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017149041A JP6853136B2 (ja) 2017-08-01 2017-08-01 ポリフルオロアルキルアルコールおよびそのカルボン酸エステルの製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019026604A JP2019026604A (ja) 2019-02-21
JP6853136B2 true JP6853136B2 (ja) 2021-03-31

Family

ID=65477606

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017149041A Active JP6853136B2 (ja) 2017-08-01 2017-08-01 ポリフルオロアルキルアルコールおよびそのカルボン酸エステルの製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6853136B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3069677B2 (ja) * 1996-07-25 2000-07-24 工業技術院長 有機カルボン酸エステル化合物の製造方法
DE602007014332D1 (de) * 2006-03-10 2011-06-16 Unimatec Co Ltd Polyfluoralkylalkohol bzw. (meth)acrylsäurederivat daraus und herstellungsverfahren
JP2012184183A (ja) * 2011-03-04 2012-09-27 National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology マイクロ波照射下での有機化合物の効率的製造方法
CN106459593B (zh) * 2014-03-11 2019-05-28 优迈特株式会社 树脂-含氟硼酸复合物粒子的复合体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019026604A (ja) 2019-02-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Adimurthy et al. An alternative method for the regio-and stereoselective bromination of alkenes, alkynes, toluene derivatives and ketones using a bromide/bromate couple
KR101982952B1 (ko) 피라졸 유도체의 제조 방법
JP6412570B2 (ja) アルカンおよび発煙硫酸からアルカンスルホン酸を製造するための新規な開始剤
EP2445862B1 (de) Herstellung von substituierten 2-fluoracrylsäurederivaten
US11414369B2 (en) Process for the preparation of halogenated carboxylic anhydrides
AU2016259666A1 (en) A process for the preparation of terpinolene epoxide
JP7128427B2 (ja) 四フッ化硫黄の製造方法
KR100908570B1 (ko) 3-플루오로-1,3-프로판설톤의 제조방법
JP6853136B2 (ja) ポリフルオロアルキルアルコールおよびそのカルボン酸エステルの製造法
JP5930930B2 (ja) メチレンジスルホニルクロライド化合物、メチレンジスルホン酸化合物およびメチレンジスルホネート化合物の製造方法
RU2349578C1 (ru) Способ получения перфторкарбоновых кислот
JP2015224218A (ja) パーフルオロアルキルパーフルオロアルカンスルホネートの製造方法
JP2009155280A (ja) γ−ブチロラクトン化合物の製造方法
JP6550927B2 (ja) ヨウ化アルキル化合物の製造方法
DE2854210C2 (de) Verfahren zur Herstellung von aromatisch oder heteroaromatisch substituierten Acetonitrilen
ES2757073T3 (es) Procedimiento eficaz para la síntesis de amidas cíclicas
KR102585411B1 (ko) 5-플루오로-1h-피라졸-4-카르보닐 플루오라이드의 제조 방법
PL215800B1 (pl) Sposób chlorowodorowania glicerolu
Bazhin et al. One-step synthesis of epoxy (perfluoroalkyl) alkenes
CN106715392B (zh) 吡咯烷衍生物的生产
RU2491270C2 (ru) Способ получения 1-гидроксиадамантан-4-она
JP2019524760A (ja) フルオロアルキルニトリルおよび対応するフルオロアルキルテトラゾールの製造方法
DE102009049419B4 (de) Verbessertes Verfahren zur Herstellung von 3-Chlor-4,5-difluorbenzotrifluorid
JP2013189402A (ja) ポリクロロプロパンの製造方法
CN110872230B (zh) 一种1-(三氟甲基)环丙烷-1-羧酸化合物的制备方法及其中间体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200603

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210202

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210302

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210311

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6853136

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150