JP6853103B2 - フィラー用炭酸マグネシウム及びこの炭酸マグネシウムを含む樹脂組成物 - Google Patents
フィラー用炭酸マグネシウム及びこの炭酸マグネシウムを含む樹脂組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6853103B2 JP6853103B2 JP2017089938A JP2017089938A JP6853103B2 JP 6853103 B2 JP6853103 B2 JP 6853103B2 JP 2017089938 A JP2017089938 A JP 2017089938A JP 2017089938 A JP2017089938 A JP 2017089938A JP 6853103 B2 JP6853103 B2 JP 6853103B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnesium carbonate
- mass
- resin
- parts
- slurry
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01F—COMPOUNDS OF THE METALS BERYLLIUM, MAGNESIUM, ALUMINIUM, CALCIUM, STRONTIUM, BARIUM, RADIUM, THORIUM, OR OF THE RARE-EARTH METALS
- C01F5/00—Compounds of magnesium
- C01F5/24—Magnesium carbonates
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K3/00—Use of inorganic substances as compounding ingredients
- C08K3/18—Oxygen-containing compounds, e.g. metal carbonyls
- C08K3/24—Acids; Salts thereof
- C08K3/26—Carbonates; Bicarbonates
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L101/00—Compositions of unspecified macromolecular compounds
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Geology (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
このような炭酸マグネシウムは、さらに、BET比表面積が10m2/g以上であってもよい。
本発明の炭酸マグネシウムは、水銀圧入量が1〜8cc/g程度であってもよく、平均粒子径が1〜20μm程度であってもよい。
代表的な炭酸マグネシウムには、ゼータ電位が6〜25mV、BET比表面積が15m2/g以上(例えば、15〜70m2/g)、水銀圧入量が1.5〜5cc/g、平均粒子径が2〜15μmである炭酸マグネシウムなどが含まれる。
本発明の炭酸マグネシウムは、板状であってもよく、特に、カードハウス構造を有する凝集体[カードハウス構造を有する凝集体の形状(又はカードハウス状)]であってもよい。
このような組成物において、樹脂は、例えば、オレフィン系樹脂、ハロゲン含有樹脂及びゴムから選択された少なくとも1種を含んでいてもよい。代表的には、本発明の組成物は、樹脂として、塩化ビニル系樹脂を含んでいてもよく、ゴムを含んでいてもよい。
本発明の組成物において、炭酸マグネシウムの割合は、例えば、樹脂100質量部に対して0.1質量部以上であってもよい。
このような炭酸マグネシウムは、特に、樹脂用フィラーとして有用である。
本発明の炭酸マグネシウムは、樹脂に添加しても、透明性を高いレベルで維持できる((又は透明性の低下が小さい)場合が多く、透明性とフィラーとしての機能とを両立しやすく、有用性・実用性が高い。
本発明の炭酸マグネシウムは、特定の物性・特性を充足する。通常、本発明の炭酸マグネシウムは、特定範囲のゼータ電位を充足する場合が多く、さらに、特定範囲の別の物性(例えば、比表面積、水銀圧入量、及び平均粒子径から選択された少なくとも1種、特に、少なくとも特定範囲の比表面積)を充足してもよい。
なお、比表面積が小さすぎたり大きすぎると、粒子そのものが大きすぎたり、粒子の凝集(再凝集)などにより、透明性が損なわれる虞がある。
nMgCO3・Mg(OH)2・mH2O
[式中、m及びnは整数(例えば、それぞれ3〜8、m=n=4、n=4及びm=5など)を示す。]
なお、炭酸基が多いとゼータ電位は低く、水酸基が多いとプラスに帯電する傾向がある。
また、比表面積や平均粒子径は、炭酸マグネシウムスラリーの養生の程度等により調整してもよい。例えば、養生する際の温度上昇とともに、比表面積は小さくなり、平均粒子径は小さくなる傾向がある。
さらに、水銀圧入量は、脱水時の圧力(例えば、フィルタープレスの圧搾圧)により調整してもよい。圧力が低いと水銀圧入量が高くなる傾向にある。
平均粒子径は、粉砕の度合い等によって調整してもよい。
本発明の炭酸マグネシウムは、特に、樹脂用の添加剤として好適に使用できる。換言すれば、本発明の炭酸マグネシウム(又は前記炭酸マグネシウムを含む樹脂用添加剤)は、組成物(樹脂組成物)を構成してもよい。
炭酸マグネシウム0.1gをはかりとり、0.5mLセルステムに充填した。
低圧のチャンバーにて測定後、取り出して高圧のチャンバーで測定した。これらの測定結果から、測定装置に付属されたソフトウェアによって算出された値を、水銀圧入量の値とした。
測定範囲 φ1069〜0.0036μm
水銀接触角 140度
水銀表面張力 480dynes/cm
水銀密度 13.5g/cc
温度 20℃
(高圧測定条件)
Penetrometer Constant 1520 [mV/cc]
Auto-Oil Fill Time 5 [sec]
Run Mode Fixed Speed
Motor Speed 4
(低圧測定条件)
Penetrometer Constant 1760 [mV/cc]
Evacuation Rate 1
Fine Evac. Until 500.0000 [mm Hg]
Coarse Evac. Until 5.0000 [min.]
分光光度計には、コニカミノルタ社製分光測色計「CM−3610d」を用いた。
なお、この方法では、シートの下に黒色の板を置いているため、シートの透明性が高いほど、センサーが板の黒色を拾ってL*値が低く測定される。
◎:まだら模様が全くない
〇:若干、まだら模様が見られる
×:まだら模様が多い
◎:シートの下に敷いた紙の文字がはっきりと判別できる
〇:シートの下に敷いた紙の文字が判別できる
×:シートの下に敷いた紙の文字が判別できない
MgO濃度40g/Lとなるよう酸化マグネシウム粉末を純水に混和して60℃に調整したスラリー3Lに、攪拌しながらガス流速2L/minで炭酸ガスを吹き込み反応させた。スラリーにフェノールフタレインを加えてピンク色から無色になるときを反応の終点とし、終点に達した時点で炭酸ガスの吹き込みを停止し、塩基性炭酸マグネシウムスラリーを得た。得られた塩基性炭酸マグネシウムスラリーを液温80℃に調整して攪拌しながら6時間キープした。
得られた塩基性炭酸マグネシウムスラリーを圧力2.0MPaにて3分間フィルタープレス機で脱水し、その後135℃に設定された乾燥機で12時間静置乾燥させ、乾燥物をホソカワミクロン社製バンタムミル(AP−B型)で粉砕することで塩基性炭酸マグネシウム粉末を得た。
得られた炭酸マグネシウムのゼータ電位は12.4mVであった。また、得られた炭酸マグネシウムのBET比表面積は42m2/g、水銀圧入量は2.3cc/g、平均粒子径は6.7μmであった。なお、炭酸マグネシウム粉末の形状は、カードハウス構造を有する凝集体であった。
そして、得られた炭酸マグネシウムを3.5質量部、ポリ塩化ビニル(新第一塩ビ(株)製、ZEST1000)を62.5質量部、ジオクチルフタレートを37.5質量部、ステアリン酸鉛を1.0質量部の割合で含むシート(厚み1mm)を作製した。
シートは、ラボプラストミル(東洋精機社製)を使用し、各成分を、160℃、30rpm、150秒混練後、混練物を取り出し、170℃で1分間プレス成型することで作製した。
得られたシートについて、各種測定・評価を行った。
実施例1において、炭酸マグネシウムを3.5質量部に代えて4.7質量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、各種測定・評価を行った。
実施例1において、炭酸マグネシウムを3.5質量部に代えて9.3質量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、各種測定・評価を行った。
実施例1において、炭酸マグネシウムを3.5質量部に代えて14.0質量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、各種測定・評価を行った。
60℃に調整したMgO濃度40g/Lの水酸化マグネシウムスラリー(水スラリー)3Lを、攪拌しながらガス流速2L/minで炭酸ガスを吹き込み反応させた。スラリーにフェノールフタレインを加えてピンク色から無色になるときを反応の終点とし、終点に達した時点で炭酸ガスの吹き込みを停止し、塩基性炭酸マグネシウムスラリーを得た。得られた塩基性炭酸マグネシウムスラリーを液温70℃に調整して攪拌しながら6時間キープした。
得られた塩基性炭酸マグネシウムスラリーを圧力2.5MPaにて3分間フィルタープレス機で脱水し、その後120℃に設定された乾燥機で12時間静置乾燥させ、乾燥物をホソカワミクロン社製バンタムミル(AP−B型)で粉砕することで塩基性炭酸マグネシウム粉末を得た。
得られた炭酸マグネシウムのゼータ電位は9.2mVであった。また、得られた炭酸マグネシウムのBET比表面積は44m2/g、水銀圧入量は1.9cc/g、平均粒子径は7.4μmであった。なお、炭酸マグネシウム粉末の形状は、カードハウス構造を有する凝集体であった。
そして、得られた炭酸マグネシウムを4.7質量部、ポリ塩化ビニル(新第一塩ビ(株)製、ZEST1000)を62.5質量部、ジオクチルフタレートを37.5質量部、ステアリン酸鉛を1.0質量部の割合で含むシート(厚み1mm)を、実施例1と同様にして作製した。
得られたシートについて、各種測定・評価を行った。
MgO濃度40g/L、液温65℃の水酸化マグネシウムスラリー(水スラリー)3Lにガス流速2L/minで炭酸ガスを吹き込み反応させた。スラリーにフェノールフタレインを加えてピンク色から無色になるときを反応の終点とし、終点に達した時点で炭酸ガスの吹き込みを停止し、塩基性炭酸マグネシウムスラリーを得た。
得られた塩基性炭酸マグネシウムスラリーを液温95℃に調整して攪拌しながら6時間キープした後、スラリーを圧力1.5MPaにて3分間フィルタープレス機で脱水し、その後105℃に設定された乾燥機で12時間静置乾燥させ、乾燥物をホソカワミクロン社製バンタムミル(AP−B型)で粉砕することで塩基性炭酸マグネシウム粉末を得た。
得られた炭酸マグネシウムのゼータ電位は6.8mV、BET比表面積は16m2/gであった。また、得られた炭酸マグネシウムの水銀圧入量は4.9cc/g、平均粒子径は2.7μmであった。なお、炭酸マグネシウム粉末の形状は、カードハウス構造を有する凝集体であった。
そして、得られた炭酸マグネシウムを4.7質量部、ポリ塩化ビニル(新第一塩ビ(株)製、ZEST1000)を62.5質量部、ジオクチルフタレートを37.5質量部、ステアリン酸鉛を1.0質量部の割合で含むシート(厚み1mm)を、実施例1と同様にして作製した。
得られたシートについて、各種測定・評価を行った。
55℃に調整したMgO濃度40g/Lの水酸化マグネシウムスラリー(水スラリー)3Lを、攪拌しながらガス流速2L/minで炭酸ガスを吹き込み反応させた。スラリーにフェノールフタレインを加えてピンク色から無色になるときを反応の終点とし、終点に達した時点で炭酸ガスの吹き込みを停止し、塩基性炭酸マグネシウムスラリーを得た。
得られた塩基性炭酸マグネシウムスラリーを液温70℃に調整して攪拌しながら6時間キープした後、スラリーを圧力2.0MPaにて3分間フィルタープレス機で脱水し、その後120℃に設定された乾燥機で12時間静置乾燥させ、乾燥物をホソカワミクロン社製バンタムミル(AP−B型)で粉砕することで塩基性炭酸マグネシウム粉末を得た。
得られた炭酸マグネシウムのゼータ電位は11.2mVであった。また、得られた炭酸マグネシウムのBET比表面積は57m2/g、水銀圧入量は3.0cc/g、平均粒子径は6.8μmであった。なお、炭酸マグネシウム粉末の形状は、カードハウス構造を有する凝集体であった。
そして、得られた炭酸マグネシウムを4.7質量部、ポリ塩化ビニル(新第一塩ビ(株)製、ZEST1000)を62.5質量部、ジオクチルフタレートを37.5質量部、ステアリン酸鉛を1.0質量部の割合で含むシート(厚み1mm)を、実施例1と同様にして作製した。
得られたシートについて、各種測定・評価を行った。
65℃に調整したMgO濃度30g/Lの水酸化マグネシウムスラリー(水スラリー)3Lを、攪拌しながらガス流速2L/minで炭酸ガスを吹き込み反応させた。スラリーにフェノールフタレインを加えてピンク色から無色になるときを反応の終点とし、終点に達した時点で炭酸ガスの吹き込みを停止し、塩基性炭酸マグネシウムスラリーを得た。
得られた塩基性炭酸マグネシウムスラリーを液温70℃に調整して攪拌しながら9時間キープした後、スラリーを圧力2.5MPaにて3分間フィルタープレス機で脱水し、その後135℃に設定された乾燥機で12時間静置乾燥させ、乾燥物をホソカワミクロン社製バンタムミル(AP−B型)で粉砕することで塩基性炭酸マグネシウム粉末を得た。
得られた炭酸マグネシウムのゼータ電位は18.7mVであった。また、得られた炭酸マグネシウムのBET比表面積は41m2/g、水銀圧入量は2.1cc/g、平均粒子径は6.2μmであった。なお、炭酸マグネシウム粉末の形状は、カードハウス構造を有する凝集体であった。
そして、得られた炭酸マグネシウムを4.7質量部、ポリ塩化ビニル(新第一塩ビ(株)製、ZEST1000)を62.5質量部、ジオクチルフタレートを37.5質量部、ステアリン酸鉛を1.0質量部の割合で含むシート(厚み1mm)を、実施例1と同様にして作製した。
得られたシートについて、各種測定・評価を行った。
MgO濃度30g/Lとなるよう酸化マグネシウム粉末を純水に混和して60℃に調整したスラリー3Lに、攪拌しながらガス流速2L/minで炭酸ガスを吹き込み反応させた。スラリーにフェノールフタレインを加えてピンク色から無色になるときを反応の終点とし、終点に達した時点で炭酸ガスの吹き込みを停止し、塩基性炭酸マグネシウムスラリーを得た。得られた塩基性炭酸マグネシウムスラリーを液温75℃に調整して攪拌しながら6時間キープした。
得られた塩基性炭酸マグネシウムスラリーを圧力1.5MPaにて3分間フィルタープレス機で脱水し、その後120℃に設定された乾燥機で12時間静置乾燥させ、乾燥物をホソカワミクロン社製バンタムミル(AP−B型)で粉砕することで塩基性炭酸マグネシウム粉末を得た。
得られた炭酸マグネシウムのゼータ電位は7.2mVであった。また、得られた炭酸マグネシウムのBET比表面積は48m2/g、水銀圧入量は3.0cc/g、平均粒子径は9.9μmであった。なお、炭酸マグネシウム粉末の形状は、カードハウス構造を有する凝集体であった。
そして、得られた炭酸マグネシウムを4.7質量部、ポリ塩化ビニル(新第一塩ビ(株)製、ZEST1000)を62.5質量部、ジオクチルフタレートを37.5質量部、ステアリン酸鉛を1.0質量部の割合で含むシート(厚み1mm)を作製した。
シートは、ラボプラストミル(東洋精機社製)を使用し、各成分を、160℃、30rpm、150秒混練後、混練物を取り出し、170℃で1分間プレス成型することで作製した。
得られたシートについて、各種測定・評価を行った。
70℃に調整したMgO濃度25g/Lの水酸化マグネシウムスラリー(水スラリー)3Lを、攪拌しながらガス流速3L/minで炭酸ガスを吹き込み反応させた。スラリーにフェノールフタレインを加えてピンク色から無色になるときを反応の終点とし、終点に達した時点で炭酸ガスの吹き込みを停止し、塩基性炭酸マグネシウムスラリーを得た。得られた塩基性炭酸マグネシウムスラリーを液温80℃に調整して攪拌しながら6時間キープした。
得られた塩基性炭酸マグネシウムスラリーを圧力2.5MPaにて3分間フィルタープレス機で脱水し、その後110℃に設定された乾燥機で12時間静置乾燥させ、乾燥物をホソカワミクロン社製バンタムミル(AP−B型)で粉砕することで塩基性炭酸マグネシウム粉末を得た。
得られた炭酸マグネシウムのゼータ電位は10.8mVであった。また、得られた炭酸マグネシウムのBET比表面積は35m2/g、水銀圧入量は1.9cc/g、平均粒子径は8.2μmであった。なお、炭酸マグネシウム粉末の形状は、カードハウス構造を有する凝集体であった。
そして、得られた炭酸マグネシウムを4.7質量部、ポリ塩化ビニル(新第一塩ビ(株)製、ZEST1000)を62.5質量部、ジオクチルフタレートを37.5質量部、ステアリン酸鉛を1.0質量部の割合で含むシート(厚み1mm)を、実施例1と同様にして作製した。
得られたシートについて、各種測定・評価を行った。
55℃に調整したMgO濃度40g/Lの水酸化マグネシウムスラリー(水スラリー)3Lを、攪拌しながらガス流速3L/minで炭酸ガスを吹き込み反応させた。スラリーにフェノールフタレインを加えてピンク色から無色になるときを反応の終点とし、終点に達した時点で炭酸ガスの吹き込みを停止し、塩基性炭酸マグネシウムスラリーを得た。得られた塩基性炭酸マグネシウムスラリーを液温75℃に調整して攪拌しながら6時間キープした。
得られた塩基性炭酸マグネシウムスラリーを圧力2.5MPaにて3分間フィルタープレス機で脱水し、その後120℃に設定された乾燥機で24時間静置乾燥させ、乾燥物をホソカワミクロン社製バンタムミル(AP−B型)で粉砕することで塩基性炭酸マグネシウム粉末を得た。
得られた炭酸マグネシウムのゼータ電位は11.9mVであった。また、得られた炭酸マグネシウムのBET比表面積は59m2/g、水銀圧入量は2.2cc/g、平均粒子径は3.8μmであった。なお、炭酸マグネシウム粉末の形状は、カードハウス構造を有する凝集体であった。
そして、得られた炭酸マグネシウムを4.7質量部、ポリ塩化ビニル(新第一塩ビ(株)製、ZEST1000)を62.5質量部、ジオクチルフタレートを37.5質量部、ステアリン酸鉛を1.0質量部の割合で含むシート(厚み1mm)を、実施例1と同様にして作製した。
得られたシートについて、各種測定・評価を行った。
実施例1において、炭酸マグネシウムを使用しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、各種測定・評価を行った。
実施例1で得られた炭酸マグネシウム120.0質量部、天然ゴム(ペールクレープ)100質量部、ステアリン酸1.0質量部、硫黄2.0質量部、炭酸亜鉛1.5質量部、加硫促進剤1.2質量部(内訳:ノクセラーTS 0.2重量部、ノクセラーH 0.5重量部、ノクセラーP0.5重量部、いずれも大内新興化学工業(株)製)を含むシート(厚み2mm)を、以下のようにして調製した。
30℃、ロール回転速度10rpmで天然ゴムを5分間素練りした後、ステアリン酸、炭酸マグネシウム、硫黄、炭酸亜鉛を加えて30分間混練した後、加硫促進剤を添加して混練した後、ロール間隔を調整し、約3mm厚のゴム組成物を得た。その後12時間冷暗所で18時間静置した後、155℃で10分間プレス成型して厚み2mmのシートを作製した。
得られたシートについて、各種測定・評価を行った。
実施例12において、実施例1で得られた炭酸マグネシウムに代えて、実施例5で得られた炭酸マグネシウムを使用したこと以外は、実施例12と同様にして各種測定・評価を行った。
実施例12において、実施例1で得られた炭酸マグネシウムに代えて、実施例6で得られた炭酸マグネシウムを使用したこと以外は、実施例12と同様にして各種測定・評価を行った。
実施例12において、実施例1で得られた炭酸マグネシウムに代えて、実施例7で得られた炭酸マグネシウムを使用したこと以外は、実施例12と同様にして各種測定・評価を行った。
実施例12において、実施例1で得られた炭酸マグネシウムに代えて、実施例8で得られた炭酸マグネシウムを使用したこと以外は、実施例12と同様にして各種測定・評価を行った。
実施例12において、実施例1で得られた炭酸マグネシウムに代えて、実施例9で得られた炭酸マグネシウムを使用したこと以外は、実施例12と同様にして各種測定・評価を行った。
実施例12において、実施例1で得られた炭酸マグネシウムに代えて、実施例10で得られた炭酸マグネシウムを使用したこと以外は、実施例12と同様にして各種測定・評価を行った。
実施例12において、実施例1で得られた炭酸マグネシウムに代えて、実施例11で得られた炭酸マグネシウムを使用したこと以外は、実施例12と同様にして各種測定・評価を行った。
実施例12において、炭酸マグネシウムを使用しなかったこと以外は、実施例12と同様にして各種測定・評価を行った。
Claims (11)
- ゼータ電位が6〜25mV、BET比表面積が15〜70m 2 /g、水銀圧入量が1〜8cc/gである樹脂添加剤用の炭酸マグネシウム。
- 樹脂添加剤がフィラーである請求項1記載の炭酸マグネシウム。
- BET比表面積が10m2/g以上である請求項1又は2記載の炭酸マグネシウム。
- 水銀圧入量が1.3〜6cc/gである請求項1〜3のいずれかに記載の炭酸マグネシウム。
- 平均粒子径が1〜20μmである請求項1〜4のいずれかに記載の炭酸マグネシウム。
- 水銀圧入量が1.5〜5cc/g、平均粒子径が2〜15μmである請求項1〜5のいずれかに記載の炭酸マグネシウム。
- カードハウス構造を有する凝集体である請求項1〜6のいずれかに記載の炭酸マグネシウム。
- 樹脂と、請求項1〜7のいずれかに記載の炭酸マグネシウムとを含む組成物。
- 樹脂が、塩化ビニル系樹脂を含む請求項8記載の組成物。
- 樹脂が、ゴムを含む請求項8記載の組成物。
- 炭酸マグネシウムの割合が、樹脂100質量部に対して0.1質量部以上である請求項8〜10のいずれかに記載の組成物。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017089938A JP6853103B2 (ja) | 2017-04-28 | 2017-04-28 | フィラー用炭酸マグネシウム及びこの炭酸マグネシウムを含む樹脂組成物 |
PCT/JP2018/016775 WO2018199153A1 (ja) | 2017-04-28 | 2018-04-25 | フィラー用炭酸マグネシウム及びこの炭酸マグネシウムを含む樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017089938A JP6853103B2 (ja) | 2017-04-28 | 2017-04-28 | フィラー用炭酸マグネシウム及びこの炭酸マグネシウムを含む樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018188506A JP2018188506A (ja) | 2018-11-29 |
JP6853103B2 true JP6853103B2 (ja) | 2021-03-31 |
Family
ID=63919847
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017089938A Active JP6853103B2 (ja) | 2017-04-28 | 2017-04-28 | フィラー用炭酸マグネシウム及びこの炭酸マグネシウムを含む樹脂組成物 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6853103B2 (ja) |
WO (1) | WO2018199153A1 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021246268A1 (ja) * | 2020-06-02 | 2021-12-09 | Dic株式会社 | ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物、成形品およびそれらの製造方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4741238B1 (ja) * | 1970-10-08 | 1972-10-18 | ||
JP2003113533A (ja) * | 2001-10-04 | 2003-04-18 | Toyobo Co Ltd | ポリウレタン弾性繊維 |
JP3910503B2 (ja) * | 2002-07-30 | 2007-04-25 | 日鉄鉱業株式会社 | 塩基性炭酸マグネシウムの製造方法 |
JP4944466B2 (ja) * | 2006-03-22 | 2012-05-30 | 宇部マテリアルズ株式会社 | 無水炭酸マグネシウム粉末及びその製造方法 |
JP5630629B2 (ja) * | 2009-09-29 | 2014-11-26 | アイシン精機株式会社 | 炭酸ガス処理装置及び炭酸ガスの処理方法 |
WO2017043588A1 (ja) * | 2015-09-08 | 2017-03-16 | 日本製紙株式会社 | 炭酸マグネシウム微粒子の製造方法 |
-
2017
- 2017-04-28 JP JP2017089938A patent/JP6853103B2/ja active Active
-
2018
- 2018-04-25 WO PCT/JP2018/016775 patent/WO2018199153A1/ja active Application Filing
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2018199153A1 (ja) | 2018-11-01 |
JP2018188506A (ja) | 2018-11-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2358991C2 (ru) | Порошкообразная белая композиция промотора вулканизации и композиции каучука | |
JP6853103B2 (ja) | フィラー用炭酸マグネシウム及びこの炭酸マグネシウムを含む樹脂組成物 | |
US4507439A (en) | Elastomeric compositions containing treated PTFE | |
TWI424959B (zh) | Calcium carbonate treated with sulfurized active ingredients | |
AU2004257069A1 (en) | Additive for plastic and plastic | |
KR102573218B1 (ko) | 휘발성 유기 화합물의 배출을 감소시키기 위한 침강 칼슘 카보네이트 | |
JP6423481B1 (ja) | 炭酸マグネシウム | |
Rattanasupa et al. | The development of rubber compound based on natural rubber (NR) and ethylene-propylene-diene-monomer (EPDM) rubber for playground rubber mat | |
Han et al. | Nanocomposites prepared from acrylonitrile–butadiene rubber and organically modified montmorillonite with vinyl groups | |
JP2007002177A (ja) | ゴム組成物 | |
CN116157454A (zh) | 由包含碳酸钙或碳酸镁的材料和包含至少一种可交联化合物的表面处理组合物形成的组合物 | |
JP5948196B2 (ja) | 白色樹脂組成物 | |
JP4340913B2 (ja) | ゴム組成物 | |
JP4082088B2 (ja) | Nbr組成物及びその製造方法 | |
JP2007002179A (ja) | ハイブリッドフィラーと、それを用いたゴム組成物および樹脂組成物 | |
WO2016043343A1 (ja) | コロイダルシリカ被覆水酸化マグネシウム | |
EP3594281A1 (en) | Alkaline earth metals for retarding polymer degradation | |
JP4373386B2 (ja) | 塩素含有重合体用無機充填材 | |
KR20230041684A (ko) | 엘라스토머 조성물의 기체 투과성을 감소시키기 위한 다공성 충전제의 용도 | |
JP6623526B2 (ja) | タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ | |
KR20230042006A (ko) | 강화된 엘라스토머 조성물 | |
JP2017202944A (ja) | 複合水酸化マグネシウム粒子、樹脂組成物および成形体 | |
JP2007002178A (ja) | ハイブリッドフィラーと、それを用いたゴム組成物および樹脂組成物 | |
JP2019052214A (ja) | ベルト用ゴム組成物、ベルト及びベルトコンベア装置 | |
Wan et al. | Cure characteristics and mechanical properties of NR/SBR blends filled with nano-sized CaCO3 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20191114 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20201110 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20201224 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210302 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210311 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6853103 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |