JP6851856B2 - 協調設計支援装置、協調設計支援方法、及びプログラム - Google Patents

協調設計支援装置、協調設計支援方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、自動車や電機等の完成品メーカー(設計主管企業)が、複数のパートナー企業(サプライヤー等)と協調して行う完成品(製品)の設計を支援する協調設計支援装置、協調設計支援方法、及びプログラムに関する。
従来、自動車や電機等の完成品メーカーが完成品の設計、製造を行うには、複数のパートナー企業(サプライヤー等)に部品の設計、製造等を委託し、その複数のパートナー企業と共同して作業を進めることが一般的である。製造業においては、製品開発期間の短縮とコスト削減の必要性が高まっている。特に自動車の完成品メーカー(以下「完成車メーカー」ともいう)と複数のサプライヤーが製品開発を行う場合、CAD(Computer-Aided Design)やCAE(Computer-Aided Engineering)を活用した製品設計や、性能評価及び信頼性評価に関して、企業間や部門間で情報共有及び情報管理を実現しなければならない。
例えば、サプライヤーは製品全体の使用環境を完全には把握できないため、設計した部品についてすべての稼動条件を考慮した性能検証が困難である。また、各サプライヤーは設計可能空間がわからないため、すべてのサプライヤーの各部品を組み上げた時点で、部品間の干渉が起こる恐れがある。したがって、完成車メーカーはサプライヤーが製品の形状を定めるために必要な設計空間制限情報や、製品の性能を検証する解析情報などの設計情報を、サプライヤーへ提供している。
完成車メーカーから対象サプライヤーに対し、完成車メーカーが所有する完成品全体のCADデータ(以下「全体CADモデル」ともいう)と解析情報をそのままで提供することが最も単純である。しかし、サプライヤーや完成車メーカーが所有するコア技術などの設計情報を、他のサプライヤーに開示してはいけない場合がある。この場合、一部の設計情報を秘匿しながら、必要な設計情報をサプライヤーに提供する必要がある。すなわち、完成車メーカーは、情報提供相手により開示範囲内の設計情報の抽出と整理を行う手間がかかる。
このような完成車メーカー(設計主管企業)とサプライヤーが協調して設計する技術に関して、設計主管企業及びサプライヤーが、通信ネットワークを介して協調設計を行うための協調設計方法が開示されている(特許文献1を参照)。
特開2002−183218号公報
しかしながら、上記の技術においては次のような課題がある。特許文献1に記載の技術においては、会社間でデータを共有する場を提供するが、RFI(Require for Information)を作成してデータをメールにより送受信(データの請求と提供)している。RFI式により設計情報の共有はできるものの、設計情報を秘匿する手段はない。また、特許文献1に記載の技術は、強度・性能計算サーバーが用意されており、性能や信頼性に関わる物理情報も共有できるが、物理情報を秘匿する手段がないため、ノウハウ流出の懸念がある。
上記の状況から、製品の一部の形状情報及び解析情報を秘匿しながら、サプライヤーが必要とする情報をサプライヤーへ提供できる手法が望まれていた。
本発明の一態様の協調設計支援装置は、情報提供相手についての評価結果に基づき、少なくとも情報提供相手が提供する対象部品の性能検証のための解析に必要な情報が含まれる情報開示範囲を決定する情報提供相手評価部と、対象部品が組み込まれる製品についての形状情報及び解析情報から、情報提供相手評価部において決定された情報開示範囲に対応する、少なくとも対象部品の解析に必要な情報を含む情報を抽出する解析情報抽出部と、を備える。
また、本発明の他の態様の協調設計支援装置は、情報提供相手が提供する対象部品が組み込まれる製品についての情報である形状情報から取得される、製品と該対象部品の周囲にある他部品との距離情報を用いて、他部品の形状情報の開示率を設定する開示率設定部と、その開示率設定部において設定された開示率に応じて、製品の形状情報から他部品の形状情報を抽出する情報抽出部と、を備える。
本発明の少なくとも一態様によれば、製品の一部の形状情報及び解析情報を秘匿しながら、情報提供相手が提供する対象部品の性能検証のための解析に必要な情報を、情報提供相手へ提供することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の第1の実施形態に係る協調設計支援システムの全体構成例を示すブロック図である。 図1の共有サーバー及びワークステーションが備えるコンピューターのハードウェア構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る開示レベル設定テーブルの構成例を示す説明図である。 完成車メーカーと複数のサプライヤーとの取引を示す説明図である。 情報提供相手である複数のサプライヤーの取引実績例を示すテーブルである。 サプライヤーを開示レベルによって分類した結果を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る提供情報分類テーブルの構成例を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る解析情報抽出部による解析情報抽出処理例を示すフローチャートである。 図8の境界条件抽出ステップの処理例を示すフローチャートである。 有限要素法の説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る境界条件抽出結果の一例を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る完成車メーカー側で閲覧可能な開示情報表示画面の一例を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る完成車メーカー側で閲覧可能なCADデータ情報秘匿設定画面の一例を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係るCADデータ情報秘匿表示の一例を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係るCADデータ情報秘匿表示の他の例を示す説明図である。
以下、本発明を実施するための形態の例について、添付図面を参照しながら説明する。各図において実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
<1.第1の実施形態>
以下、本発明を実施するための形態の例について、添付図面を参照しながら説明する。説明は下記の順序で行う。添付図面において実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。なお、添付図面は本発明の原理に則った具体的な実施形態と実装例を示しているが、これらは本発明の理解のためのものであり、決して本発明を限定的に解釈するために用いられるものではない。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る協調設計支援システムの全体構成例を示す。
協調設計支援システム1は、完成車メーカーワークステーション10、サプライヤーAワークステーション20、サプライヤーBワークステーション30、及び共有サーバー40を有する。図1の例では、共有サーバー40(協調設計支援装置の一例)に接続するワークステーションは2台であるが、実際には3台以上のワークステーションが接続されてもよいことは勿論である。なお、第1の実施形態では自動車業界を想定しているが、本発明は自動車業界に限らず、複数のサプライヤー(パートナー企業)から部品の提供を受けて製品(完成品等)を生産する設計主管企業への適用が可能である。
共有サーバー40は協調設計支援装置の一例である。共有サーバー40は、CADデータデータベース41、解析プリデータデータベース43、解析結果データデータベース44、抽出結果データベース45、データ登録部46、情報提供相手評価部47、解析情報抽出部48、及びデータ転送部49を有する。共有サーバー40内の各部は、バスを介して相互にデータ通信可能に接続されている。
完成車メーカーワークステーション10、サプライヤーAワークステーション20、サプライヤーBワークステーション30は、それぞれネットワークN1,N11,N12を通じて共有サーバー40と接続している。ネットワークN1,N11,N12には、インターネット又はLAN(Local Area Network)などが適用される。図1の各ワークステーション10,20,30には、説明の都合上、入力装置及び表示装置のみが記載されているが、後述する図2に示すように、メモリ等の記憶媒体、通信インターフェース、これらを制御する制御部を備える。
データ登録部46は、不図示の通信インターフェース(例えば図2のネットワークインターフェース58等)を介して、各ワークステーション10,20,30から送信されたデータを共有サーバー40に取り込み、各データベースへ登録する処理を行う。
情報提供相手評価部47は、情報提供相手であるサプライヤーについての評価結果(信用度等)に基づき、少なくともサプライヤーが提供する対象部品の性能検証のための解析に必要な情報(一例として境界条件)が含まれる情報開示範囲(開示項目)を決定する処理を行う。即ち、情報提供相手評価部47は、サプライヤーに対する情報の開示レベルを評価し、評価結果に基づいて開示レベル設定テーブル47Dを参照して情報開示範囲を定める。境界条件については、図7において説明する。
CADデータデータベース41は、完成車メーカーワークステーション10から供給された、完成車(製品)CADデータ(形状情報の一例)を保存する。完成車CADデータには、完成車に組み込まれる各対象部品についてのCADデータが含まれる。
解析プリデータデータベース43は、解析に用いられるデータを保存する。解析に用いられるデータは、例えば解析用に簡略されたCADデータ、及び対象部品の解析に必要な情報である境界条件、解析に用いる物理量やパラメーター、メッシュ等のデータである。
解析結果データデータベース44は、解析に用いた有限要素(メッシュデータ)及び解析結果である物理量を保存する。解析プリデータデータベース43及び解析結果データデータベース44は、解析データデータベース42の構成要素である。
解析情報抽出部48は、対象部品が組み込まれる製品についての情報である形状情報(例えばCADデータ)及び解析情報(例えばCAEデータ)から、情報提供相手評価部47において決定された情報開示範囲を取得する。形状情報と解析情報は、製品の設計情報である。そして、解析情報抽出部48は、提供情報分類テーブル48Dを参照して、情報開示範囲外の形状情報及び解析情報を秘匿しつつ、当該情報開示範囲に対応する対象部品の解析に必要な情報(一例として境界条件)を少なくとも含む情報を抽出する処理を行う。図1では、開示レベル設定テーブル47D及び提供情報分類テーブル48Dはバスに接続されていないが、この2つのデータベースがバスに接続されてもよい。
抽出結果データベース45は、解析情報抽出部48により抽出された情報(解析情報)を、抽出結果として保存する。
データ転送部49は、抽出結果データベース45に保存された抽出結果(形状情報及び解析情報)の一部又は全部を、不図示の通信インターフェース(図2のネットワークインターフェース58等)を介して、情報提供先のサプライヤーへ転送する。
[各装置のハードウェア構成]
図2は、共有サーバー40及びワークステーション10,20,30が備えるコンピューターのハードウェア構成例を示す。ここでは、上述した協調設計支援システム1に示された共有サーバー40及びワークステーション10,20,30を構成するコンピューター50のハードウェア構成を説明する。なお、各装置の機能、使用目的に合わせてコンピューター50の各部は取捨選択される。
コンピューター50は、バス54にそれぞれ接続されたCPU(Central Processing Unit)51、ROM(Read Only Memory)52、RAM(Random Access Memory)53を備える。さらに、コンピューター50は、表示部55、操作部56、不揮発性ストレージ57、ネットワークインターフェース58を備える。
CPU51(制御部の一例)は、本実施形態に係る各機能を実現するソフトウェアのプログラムコードをROM52から読み出して実行する。なお、コンピューター50は、CPU51の代わりに、MPU(Micro-Processing Unit)等の演算処理装置を備えるようにしてもよい。RAM53には、演算処理の途中に発生した変数やパラメーター等が一時的に書き込まれる。
表示部55は、例えば、液晶ディスプレイモニタであり、コンピューター50で行われる処理の結果等を表示する。表示部55は、ワークステーション10,20,30の表示装置12,22,32に相当する。
操作部56には、例えば、キーボード、マウス又はタッチパネル等が用いられ、ユーザーが所定の操作入力、指示を行うことが可能である。操作部56は、ワークステーション10,20,30の入力装置11,21,31に相当する。
不揮発性ストレージ57としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード等が用いられる。この不揮発性ストレージ57には、OS(Operating System)や各種のパラメーターの他に、コンピューター50を機能させるためのプログラムが記録されていてもよい。例えば共有サーバー40において、不揮発性ストレージ57に、各データベース41〜45、47D,48Dが記憶されている。
ネットワークインターフェース58には、例えば、NIC(Network Interface Card)等が用いられ、LAN等のネットワークを介して各装置間で各種のデータを送受信することが可能である。
[情報提供相手評価部の構成]
次に、情報提供相手評価部47について詳細に説明する。
図3は、開示レベル設定テーブル47Dの構成例を示す。図3に示すように、開示レベル設定テーブル47Dは、「開示レベル」、及び「取引実績」の項目を有する。
開示レベルは、サプライヤーに提供する情報の範囲(提供情報範囲)を決定するための指標であり、サプライヤーの信用度に基づいて設定される。例えば信用度は、サプライヤーの属性で決まる。属性の例として、取引実績の内容(取引有無、取引期間、企業種類)が挙げられる。本実施形態では、設計主管企業である完成車メーカーと対象サプライヤーとの間で行われた取引実績に応じて、対象サプライヤーの開示レベルが決まる。図3では、取引実績に応じて以下に示す5段階の開示レベルが設定されている。取引期間が長く、かつ、完成車メーカーと関連のある企業ほど、開示レベルの値が大きくなる。
開示レベル1:初めて取引する相手
開示レベル2:取引実績がある相手(5年未満)
開示レベル3:取引実績がある相手(5年以上)
開示レベル4:長年取引実績がある相手(10年以上)
開示レベル5:長年取引実績がある相手(10年以上)、且つ、完成車メーカーのグループ企業
協調設計支援システム1のユーザー(設計主管企業の従業員)は、対象サプライヤーとの取引実績や取引期間の情報をERP(Enterprise Resource Planning)システム等から協調設計支援システム1の共有サーバー40に取り込む。そして、共有サーバー40の情報提供相手評価部47が対象サプライヤーの開示レベルを算出し、自動的に設定する。以下、情報提供相手分類方法を説明する。
図4は、完成車メーカーと複数のサプライヤーとの取引を示す説明図である。完成車メーカー15は、5社のサプライヤーA〜Eと取引関係があるものとする。
図5は、情報提供相手であるサプライヤーA〜Eの取引実績例を示すテーブルである。サプライヤーA〜Eの取引実績は、図5に示すように以下の通りである。
サプライヤーA:初めて取引する
サプライヤーB:取引実績があり(3年)
サプライヤーC:取引実績あり(7年)
サプライヤーD:長年取引実績あり(20年)
サプライヤーE:長年取引実績(15年)があるグループ企業
図6は、サプライヤーを開示レベルによって分類した結果を示す。
情報提供相手評価部47によるサプライヤーの評価結果としての開示レベルの一例である。情報提供相手評価部47は、図3の開示レベル設定テーブル47Dを元に、図4の各サプライヤーA〜Eを評価し、開示レベルを設定する。図6に示すように、サプライヤーAは開示レベル1、サプライヤーBは開示レベル2、サプライヤーCは開示レベル3、サプライヤーDは開示レベル4、サプライヤーEは開示レベル5に分類される。この開示レベルは、ユーザーが操作部56により手動で選択し、設定することも可能である。
[開示レベルと開示情報分類]
次に、情報提供相手評価部47の評価結果の開示レベルにより、開示範囲情報を定める方法(開示情報分類)の一例を説明する。
図7は、提供情報分類テーブル48Dの構成例を示す。図7に示すように、提供情報分類テーブル48Dは、開示レベル61、境界条件62、接続形状63、接続部品64、解析データ65、及びCADデータ66の項目を有し、開示レベルに応じて提供情報(項目)の可否が設定されている。図7では、開示する製品についての情報(形状情報と解析情報)を、例えば、開示範囲が少ない順に境界条件62、接続形状63、接続部品64、解析データ65、CADデータ66の5種類に分類する。
境界条件62は、製品の性能検証のための解析を実施する最も基本的な情報のみを含み、情報量がそれ以下になると解析を実施できないような情報である。例えば、応力による構造解析の場合には、完成車メーカーから対象サプライヤーに対し、境界条件62として、サプライヤー製品(対象部品)にかける荷重(応力)と固定情報が提供される。固定情報とは、サプライヤー製品と他部品との接続関係や接続部分についての情報である。熱伝導解析の場合には、境界条件62として、初期温度、熱流束やサプライヤー製品の周囲の発熱量が提供される。周波数応答解析の場合には、境界条件62として、サプライヤー製品へ付与する振動波形が提供される。
接続形状63は、完成車メーカーの全体CADデータのうち、サプライヤー製品(対象部品)と接続する他部品の外形であり、サプライヤー製品の形状の空間制限情報である。例えば、接続形状63は、サプライヤー製品と接続する他部品の形状情報のうち、サプライヤー製品と接続する締結面の情報である。第1の実施形態では、解析関係の情報に着目し、応力伝導に関する形状、熱へ影響する形状を主に考慮しているが、サプライヤー製品の外形の空間制限情報も接続情報に含み、第2の実施形態において詳細を説明する。
接続部品64は、完成車メーカーの完成品(製品)の全体CADデータのうち、サプライヤー製品(対象部品)との距離が0である部品である。上述した接続形状63との違いは、接続形状63は接続部品64の外形の一部であるか、接続部品64の外形の一部をさらに粗くした形状である。接続部品64は、接続形状63よりも完成品の形状情報を多く包含する。ただし、ここでの接続部品64は、部品の外形情報のみであり、部品内部の電気回路などを含まない。また、接続部品64の表示は、NURBS(Non-Uniform Rational B Spline)又はIGES(Initial Graphics Exchange Specification)などのCADデータフォーマットでよい。また接続部品64の表示は、それらに限らずに、三角形、四角形などのメッシュ要素で近似する解析結果データの外形情報でも可能である。
解析データ65は、完成車メーカーの完成品(製品)の全体CAEデータである。解析データ65は、対象部品の接続部品を含むし、対象部品から離れている部品も含む。開示される情報範囲は接続部品64よりも広くなる。接続部品64と同じように、解析データ65の外形情報は、メッシュ要素で近似する外形情報である。
CADデータ66は、設計と解析に関わる全ての情報を提供し、5種類のうち最も情報量の多い種類である。ここで、CADデータ66はメッシュ形式の解析データを含み、NURBS又はIGESなどのCADデータフォーマットの形状情報を含む。また、CADデータ66は、部品の外形だけではなく、それぞれの部品の内部構造、電気回路などを含んでもよい。
解析情報抽出部48は、事前に定めたサプライヤーの開示レベル61を元に、提供情報分類テーブル48Dを参照して、完成車メーカーの完成品の設計と解析に関する情報の開示範囲を定める。例えば、サプライヤーの開示レベルが最も低い‘1’の場合には、完成品全体の解析データ65とCADデータ66を開示せずに、該当サプライヤーの対象部品に関する解析に必要な境界条件62のみを開示し、該当完成品の接続形状63、接続部品64を秘匿する。
サプライヤーの開示レベルが‘2’の場合には、境界条件62以外に、該当サプライヤーの対象部品の接続形状63の提供が可能であるが、接続部品64以上の詳細情報を提供しない。また、サプライヤーの開示レベルが‘3’の場合、サプライヤーの対象部品に関する境界条件62と周囲部品の接続形状63を含み、さらに接続部品64の提供が可能である。
さらに開示レベルが‘4’へ上がると、対象部品の周囲の接続部品64だけではなく、離れている部品の形状情報を含む解析データ65を開示する。そして、開示レベルが最も高い開示レベル‘5’のサプライヤーに対しては、完成車メーカーの完成品全体の解析データ65及びCADデータ66を開示可能である。
[解析情報抽出部の動作]
図8は、解析情報抽出部48による解析情報抽出処理例を示すフローチャートである。
解析情報抽出部48は、情報提供相手評価部47により評価されたサプライヤーの開示レベルに応じた開示範囲内で提供する情報を取得する。CPU51がROM52又は不揮発性ストレージ57に格納されたプログラムをRAM53に読み出して実行することにより、図8のフローチャートの処理が実現される。
ステップS1:開示範囲読込
解析情報抽出部48は、情報提供相手評価部47により評価された結果を読み込む。評価結果は、図7で示すように、対象サプライヤーの開示レベル61、又は境界条件62、接続形状63、接続部品64、解析データ65、CADデータ66の開示可否情報を含む。情報は、例えばASCIIコードの文字列、又はその他のコードの文字列で表示可能とする。ここで、解析情報抽出部48は、図7の開示可能な項目のみを読み込む。例えば、図7の開示レベル61が‘1’の場合、「境界条件」のみを読み込む。開示レベル‘5’の場合、「境界条件」から「CADデータ」までを読み込む。
ステップS2:CADデータ提供可否を判定
解析情報抽出部48は、完成車メーカーの完成品全体のCADデータが提供可能であるか否かを判定する。解析情報抽出部48は、ステップS1の処理で読み込んだ開示範囲の文字列から「CADデータ」をキーワードとして検索し、そのキーワードと文字列が一致した場合には、抽出が必要と判定してステップS3へ進み、一致しない場合には、ステップS4へ進む。
ステップS3:CADデータ抽出及び保存
完成車メーカーのCADデータは、CADデータデータベース41に格納されている。CADデータデータベース41は、CADデータを案件(完成品)ごとに用意したフォルダに保存する。解析情報抽出部48は、CADデータデータベース41からサプライヤー製品と対応する案件のフォルダを検索し、格納しているCADデータを抽出結果データベース45に保存し、又は、サプライヤーへ送信する。また、第1の実施形態において自動化された解析情報抽出機能を備えているが、自動的な抽出方法に限らず、完成車メーカーの設計者が操作部56を介して手作業で該当案件のCADデータを送信することが可能である。ステップS3が終了後、ステップS4へ進む。
ステップS4:解析データ提供可否を判定
解析情報抽出部48は、完成車メーカーの完成品全体の解析データが提供可能であるか否かを判定する。ステップS1で読み込んだ開示範囲の文字列から、「解析データ」をキーワードとして検索し、キーワードと文字列が一致した場合には、抽出が必要と判定してステップS5へ進み、一致しない場合には、ステップS6へ進む。
ステップS5:解析データ抽出及び保存
解析データは、CADデータと一体化管理と個別管理の2種類の状況に対応する。一体化管理では、CADデータと解析データがリンクしており、そのリンク情報を用いて互いに検索することが可能となる。個別管理では、CADデータと解析データとのリンク情報がなく、ユーザーの意思で解析プリデータデータベース43又は解析結果データデータベース44の特定の記録エリアに格納する。ステップS5が終了後、ステップS6へ進む。
(S5_1)一体化管理の場合
解析情報抽出部48は、CADデータと解析データとのリンクを維持したままで、解析データを抽出する。ステップS3で抽出したCADデータに存在する解析データのリンク情報を用いて解析データの格納箇所(ディレクトリ)を検索し、目的の解析データを抽出する。抽出結果データベース45には、それぞれのサプライヤーが専用するスペースが設けられており、抽出したCADデータと解析データは該当サプライヤーの専用記録エリアへ格納される。サプライヤーは、ネットワークを介してリモートで目的の情報を確認することができるし、サプライヤー側ワークステーションへ目的の情報をダウンロードすることが可能である。
(S5_2)個別管理の場合
解析情報抽出部48は、例えばユーザーに対し格納箇所(ディレクトリ)の入力を促す入力画面を表示部55に提示し、ユーザーの入力内容に基づいて解析データを検索する。この場合、抽出結果データベース45に該当サプライヤーの専用記録エリアに対象案件用のフォルダを作成し、個別管理しているCADデータと解析データの両方を格納する。
ステップS6:接続部品提供可否を判定
解析情報抽出部48は、完成車メーカーの完成品全体のCADデータから接続部品を抽出するか否かを判定する。解析情報抽出部48は、ステップS1の処理で読み込んだ開示範囲の文字列から「接続部品」をキーワードとして検索し、そのキーワードと文字列が一致した場合には、抽出が必要と判定してステップS7へ進み、一致しない場合には、ステップS8へ進む。
ステップS7:接続部品抽出及び保存
解析情報抽出部48は、完成品全体のCADデータと解析データから、サプライヤー製品と接続する接続部品を抽出する。接続部品を抽出後に境界条件も抽出するが、境界条件の抽出処理については後述の図9において説明する。接続部品の抽出は、下記2つの方法で実施可能である。解析情報抽出部48は、抽出した接続部品の情報を、抽出結果データベース45の該当サプライヤーの専用記録エリアにある対象案件用フォルダに保存する。
(S7_1)方法1
完成品全体のCADデータは、全部の部品の締結関係を包含している。解析情報抽出部48は、その締結関係を用いて、サプライヤー製品と締結する部品(接続部品)のCADデータを検索して抽出する。なお、解析情報抽出部48は、ステップS2のYESの場合には、ステップS3で抽出結果データベース45に抽出したCADデータ内を検索し、ステップS2のNOの場合には、CADデータデータベース41に保存されたCADデータ内を検索する。
(S7_2)方法2
方法2では、方法1で抽出した接続部品のCADデータを用いて接続部品のメッシュデータを抽出する。CADデータとメッシュデータが関連づけられている場合、解析情報抽出部48は、その関連情報を用いて解析データから接続部品の外形を表示するメッシュデータを抽出する。そして、STL(Standard Template Library)又はUNVなど汎用なメッシュデータフォーマットを用いて、解析データからエクスポート(出力)する。CADデータとメッシュデータの関連づけがない場合、解析データのメッシュデータから、CADデータの表面との距離がユーザー指定する閾値より小さいメッシュパッチ(メッシュデータ)を検索し、接続部品として抽出する。
方法1で抽出された接続部品は、方法2で抽出された接続部品よりも情報量が多い。そこで、不図示の設定画面を表示装置12に表示し、ユーザーが方法1又は方法2のいずれかを選択できるようにしてもよい。また、条件に応じて、接続部品の抽出処理を方法1又は方法2のいずれで行うかを自動的に切り替えてもよい。条件として、例えば情報提供相手評価部47で評価された完成車メーカーとサプライヤーとの関係性を用いることができる。例えば完成車メーカーとの関係性がより強いサプライヤー(取引期間が長い、グループ企業、完成品に必須の部品を供給しているなど)に対して、方法1を選択し、対象サプライヤーに対して方法1で抽出された接続部品を供給する。
ステップS8:接続形状提供可否を判定
解析情報抽出部48は、完成車メーカーの完成品全体のCADデータからサプライヤー製品と接続する接続部品(周囲部品)の接続形状を抽出するか否かを判定する。解析情報抽出部48は、ステップS1の処理で読み込んだ開示範囲の文字列から「接続形状」をキーワードとして検索し、そのキーワードと文字列が一致した場合には、抽出が必要と判定してステップS9へ進み、一致しない場合には、ステップS10へ進む。
ステップS9:接続形状抽出及び保存
解析情報抽出部48は、完成品全体のCADデータと解析データから、サプライヤー製品と接続する接続部品の接続形状を抽出する。接続形状を抽出後に境界条件も抽出するが、境界条件の抽出処理については後述の図9において説明する。接続部品の接続形状の抽出は、下記2つの方法で実施可能である。解析情報抽出部48は、抽出した接続形状の情報を、抽出結果データベース45の該当サプライヤーの専用記録エリアにある対象案件用フォルダに保存する。
(S9_1)方法1
解析情報抽出部48は、ステップS7の方法1により接続部品のCADデータを抽出し、接続部品のCADデータのすべての面を対象として、サプライヤー製品と接続する面(サプライヤー製品との距離は0)を探索する処理を行う。そして、距離がゼロの面のみを接続形状として抽出し、IGES又はSTEPなどの汎用のCADフォーマットでエクスポートする。
(S9_2)方法2
解析情報抽出部48は、ステップS7の方法2により接続部品の解析データのメッシュデータを抽出する。そして、ステップS9の方法1により抽出した接続形状のCADデータとの距離を測り、その解析データのメッシュデータから、CADデータの表面との距離がユーザー指定する閾値より小さいメッシュパッチを検索し、接続形状として抽出する。
方法1で抽出された接続形状は、方法2で抽出された接続形状よりも情報量が多い。そのため、ステップS7の場合と同様に、条件に応じて、接続形状の抽出処理を方法1又は方法2のいずれで行うかを切り替えてもよい。
ステップS10:境界条件提供可否を判定
解析情報抽出部48は、完成車メーカーの完成品全体のCADデータからサプライヤー製品の境界条件を抽出するかを判定する。解析情報抽出部48は、ステップS1の処理で読み込んだ開示範囲の文字列から「境界条件」をキーワードとして検索し、そのキーワードと文字列が一致した場合には、抽出が必要と判定してステップS11へ進み、一致しない場合には、抽出内容なしと判定して処理を終了する。
ステップS11:境界条件抽出及び保存
解析情報抽出部48は、完成車メーカーの完成品全体のCADデータと解析データから、サプライヤー製品の境界条件を抽出する。境界条件の抽出については後述の図9を参照して説明する。解析情報抽出部48は、抽出した境界条件の情報を、抽出結果データベース45の該当サプライヤーの専用記録エリアにある対象案件用フォルダに保存する。
[境界条件抽出処理]
ここで、図8の境界条件抽出ステップ(S11)のサブルーチン処理を図9〜図11を参照して説明する。本実施形態では、境界条件を、構造解析の応力を例として説明するが、応力に限らず、温度解析の発熱効率、又は振動解析の加振源波形などにも対応する。
図9は、図8の境界条件抽出ステップ(S11)の処理例を示すフローチャートである。
図10は、有限要素法の説明図である。
図11は、境界条件抽出結果の一例を示す説明図である。
ステップS21:締結面を完成車メーカーのCADデータから抽出
解析情報抽出部48は、ステップS10のYESの場合には、完成車メーカーの完成品全体のCADデータから、サプライヤー製品と締結する他部品の接続面(締結面)を抽出する。抽出方法は、図8のステップS9における接続形状抽出の方法1と同じである。ステップS9において既に接続形状を抽出した場合には、その抽出結果を流用してもよい。
例えば、図11左側に示す完成車メーカーCAD及び解析データには、1つの軸部82と2つのホイール81,83からなる構造を持つ組み立て製品80のCADデータ71がある。この軸部82は完成車メーカーが生産しており、ホイール81,83はサプライヤーが提供する。軸部82とホイール81,83との締結面84を抽出した結果、図11右側に示すようにサプライヤー製品であるホイール81,83と軸部82との締結面84のCADデータ(締結面CADデータ75)を抽出した。本実施形態では、締結面を例に説明するが、サプライヤー製品と他部品との接続部分が完全には締結されない接続面であってもよい。
ステップS22:締結面のメッシュデータを抽出
解析情報抽出部48は、完成車メーカーの完成品全体の解析データから、サプライヤー製品と他部品との締結面のメッシュを抽出する。抽出方法は、図8のステップS9における接続形状抽出の方法2と同じである。ステップS9において既に接続形状を抽出した場合には、その抽出結果を流用してもよい。例えば、図11に示す完成車メーカーCAD及び解析データには、解析データ72のメッシュ73が包含されており、このメッシュ73から締結面84の締結面メッシュ77を抽出した。
ステップS23:締結面メッシュに属する節点の荷重を抽出
完成車メーカーの完成品全体の解析データには、メッシュの全部の節点における解析結果の物理量が保存されている。節点の順番を示す番号がわかれば、解析データの解析結果からその節点の物理量を調査できる。解析情報抽出部48は、ステップS22で抽出した締結面メッシュ77に属する全部の節点の番号を用いて、完成車メーカーの解析データ72の解析結果74から締結面84の節点の応力(大きさ、方向)を取得する。解析情報抽出部48は、締結面84に属する各節点の座標情報、及び、締結面84の全ての節点の物理量(ここでは応力)の一覧を、締結面応力78として抽出結果データベース45へ保存する。締結面メッシュ77及び締結面応力78は、解析データ76を構成する。
図10に示す部品Pのメッシュは、メッシュ要素(j1,j2,j4)とメッシュ要素(j3,j2,j4)で構成されている。各節点j1,j2,j4の応力からメッシュ要素(j1,j2,j4)に対する応力がわかる。また各節点j3,j2,j4の応力からメッシュ要素(j3,j2,j4)に対する応力がわかる。
サプライヤーは、各自のワークステーションから共有サーバー40へアクセスしてリモートで締結面応力78を調査することができるし、各自のワークステーションの不揮発性ストレージ57(図2)へ保存することもできる。本実施形態において締結面の物理量について応力(荷重)を例に説明しているが、この例に限らない。例えば、解析種類により熱と振動の抽出も可能であり、自由度が制限されている節点を含む固定部(締結面)を抽出できる。
[開示情報表示画面]
ここで、完成車メーカー側で閲覧可能な開示情報表示画面について説明する。
図12は、完成車メーカーワークステーション10の表示装置12に表示される開示情報表示画面の一例を示す。
開示情報表示画面100は、リモートで共有サーバー40を操作できるように実装されており、ユーザーはネットワークN1を通じて共有サーバー40のデータベースと処理部に対して操作することが可能である。なお、本機能をローカルの完成車メーカーワークステーション10に設置し、完成車メーカーワークステーション10においてCADデータと解析データの一部を秘匿しながら必要な情報のみを抽出することも可能である。
この開示情報表示画面100は、メニューバー101、CADデータ及び解析データ表示エリア106、抽出情報サマリ表示エリア110を有する。また、CADデータ及び解析データ表示エリア106には、全体モデル表示エリア107、締結面データ表示エリア108、対象部品及び締結面表示エリア109が設けられている。
開示情報表示画面100の最上部には、装置名称が表示されるタイトル表示エリアが設けられている。例えば、本実施形態では「協調設計装置」と表示される。タイトル表示エリアの右側には、操作画面を最大化、最小化、閉じる機能のボタンがある。こちらの機能は、ここではなく、例えばメニューバー101に設置したり、タイトルの左側に設置したりしてもよい。
全体モデル表示エリア107は、完成車メーカーが所有する全体モデルのCADデータ106c、メッシュデータ及び解析結果データを含む解析データ106aを表示する。マウスなどの入力装置11を介してメニューバー101の‘モデル開くボタン102’を押すと、全体モデル保存場所とファイル名を指定する画面が表示される。ユーザーが全体モデルのファイル名を指定すると、該当全体モデルのCADデータ、メッシュデータ、解析結果データが指定され、これらのデータをCADデータデータベース41と解析プリデータデータベース43から読込み、全体モデル表示エリア107に表示する。メッシュデータは解析結果データに含まれる場合があり、その場合には、メッシュデータを表示せずに解析結果(メッシュ情報が含まれる)のみを表示することも可能である。
入力装置11を介してメニューバー101の‘自動抽出ボタン103’を押すと、完成車メーカーのCADモデルのうち、サプライヤー製品である対象部品を指定する画面(図示略)が表示される。ユーザーは入力装置11を操作し、全体モデル表示エリア107に表示されたCADデータにおいて対象部品をマウスポインタで指定する。そして、対象部品(ここではホイール83)と他部品との締結面のCADデータ、締結面のメッシュ、締結面に属する解析結果を締結面データ表示エリア108に表示する。また、締結面データ表示エリア108を表示するととともに、締結面のCADデータ、メッシュ、及び解析結果データを含む、対象部品(ホイール83)のCADデータ、メッシュ及び解析結果データを、対象部品及び締結面表示エリア109に表示する。
抽出情報サマリ表示エリア110には、対象部品の解析に関する情報である荷重情報111と固定情報112がまとめて表示されている。本実施形態では、構造解析を例に説明しているが、この例に限らない。
荷重情報111は、荷重情報の番号、荷重場所、荷重方向、荷重値の情報を含む。荷重情報の番号を入力装置11のマウスポインタなどで選択すれば、該当荷重場所(荷重面)が、全体モデル表示エリア107と、対象部品及び締結面表示エリア109に強調表示される。強調表示は、対象部品モデルと異なる色でハイライト表示してもよいし、荷重面の番号を含む文字列(例えば、面1)で表示してもよい。
固定情報112は、固定情報の番号、固定場所、または固定方向の情報を含む。固定場所は、対象部品が他の部品に固定される面である。該当する面を唯一の識別子で表示する場合、その識別子(例えば、面3)を記入する。固定方向は、構造解析の場合には6個あり、座標系X,Y,Zの3つの方向の移動と、座標系X,Y,Zの3つの軸の回転である。例えば、面3に属するメッシュ節点の座標系X,Y,Zの3つの方向の移動を制限する場合には、ここにX,Y,Zを記入する。また、回転を制限する場合には、ここにRX,RY,RZを記入する。固定情報の番号をマウスポインタなどで選択すると、該当固定場所(締結面)が、CADデータ及び解析データ表示エリア106に強調表示される。
開示情報表示画面100は、手動修正機能を備える。手動修正ボタン104を押すと、手動修正モードへ移行し、自動抽出ボタン103により抽出した結果をユーザー意思で修正することが可能である。例えば、全体CADデータに微小な誤差があり、締結面の自動抽出結果がユーザー意思と合わない場合には、ユーザーは手動で締結面を指定できる。また、荷重情報111の荷重値は、荷重箇所(面1)に属する節点の応力の合計で計算しているが、ユーザーの意思で決めたい場合には、手動修正することができる。
上述したとおり本実施形態は、サプライヤーの開示レベルにより情報の開示範囲が異なる。図12の抽出結果を表す開示情報表示画面100は、図7に示した開示レベル2の場合の結果であり、解析に関する境界条件と対象部品の接続形状とを抽出して表示している。開示レベルごとに抽出結果が異なる。例えば、開示レベル3の場合は、接続部品の抽出と表示が行われる。また、本実施形態では、構造解析を例として説明しているが、構造解析以外の熱解析、振動解析などの対応も可能である。
上述した第1の実施形態によれば、設計主管企業である完成車メーカーとサプライヤーとの間で、個別のノウハウ(形状情報や解析情報)を秘匿しつつ製品の形状情報を共有することができる。即ち、製品の一部の形状情報及び解析情報を秘匿しながら、情報提供相手が提供する対象部品の性能検証のための解析に必要な情報を、情報提供相手へ提供することができる。それにより、サプライヤーは製品の使用環境を把握し、これを踏まえて製品に組み込まれる部品の設計を行えるので、協調設計の効率向上が可能となる。
<2.第2の実施形態>
上述した第1の実施形態は、主として解析に関する情報の秘匿と抽出を例として説明したが、解析データを除き、CADデータのみにおいて一部の情報を秘匿することもできる。第2の実施形態では、CADデータについて一部の情報を秘匿する手段を提供する。
例えば、解析情報抽出部48の処理に接続形状抽出(S9)があり、解析情報抽出部48はCADデータの秘匿及び抽出機能を備えている。第2の実施形態は、サプライヤーが提供する対象部品が組み込まれる製品についての形状情報(CADデータ)から取得される、その製品と対象部品の周囲にある他部品との距離情報を用いて、他部品の形状情報の開示率を設定する。そして、解析情報抽出部48(情報抽出部の一例)は、その設定した開示率に応じて、当該製品の形状情報から他部品の形状情報を抽出する。以下、第2の実施形態において、解析情報抽出部48によるCADデータの一部の情報の秘匿と抽出について具体的に説明する。
図13は、完成車メーカー側で閲覧可能なCADデータ情報秘匿設定画面の一例を示す。
図14は、図13のCADデータ情報秘匿設定画面に基づくCADデータ情報秘匿表示の一例を示す。
図15は、図13のCADデータ情報秘匿設定画面に基づくCADデータ情報秘匿表示の他の例を示す。
図13のCADデータ情報秘匿設定画面120は、開示率設定部の一例である。CADデータ情報秘匿設定画面120は、メニューバー121、CADデータ表示エリア126、個別開示率設定バー127、開示率設定曲線128を有する。メニューバー121には、‘モデル開くボタン122’、‘自動設定ボタン123’、‘手動設定ボタン124’、‘確定ボタン125’がある。
ユーザーが‘モデル開くボタン122’を押すと、対象モデルの指定画面が表示される。その指定画面でマウス又はキーボードなどの入力装置11で対象モデルのディレクトリとモデル名称を指定すると、解析情報抽出部48が共有サーバー40のCADデータデータベース41からCADデータを読み込み、CADデータ表示エリア126に表示する。例えば、第2の実施形態では、ホイール81,83及び軸部82の3つの部品からなる組み立て製品80のCADデータを読み込んだ。
メニューバー121の自動設定ボタン123を押すと、解析情報抽出部48は開示率設定曲線128を用いてCADデータの全体の開示率を設定する。開示率は、CADデータの情報のうちサプライヤーに開示する情報の量を制御するパラメーターである。例えば、開示率が100%の場合には、CADデータの全体を開示し、開示率が0%の場合には、CADデータを開示しない。自動設定ボタン123を押すと、開示率設定曲線128によりCADデータを処理し、処理の結果をCADデータ表示エリア126へ表示する。
開示率設定曲線128において、X軸は対象部品からの距離、Y軸は開示率である。距離は、対象部品であるサプライヤー製品と他の部品との距離である。例えばホイール81はサプライヤー製品、軸部82とホイール83は完成車メーカー製品である場合、ホイール81と軸部82の距離は、ホイール81の幾何中心と軸部82の幾何中心との距離である。また、ホイール81とホイール83との距離は、ホイール81の幾何中心とホイール83の幾何中心との距離である。
開示率設定曲線128では、一例として、3つの制御点c1,c2,c3を用いて曲線形状を調整する。制御点c1のX座標は5mm、Y座標は100%であり、5mmより近い部品の開示率は100%を示している。制御点c1のX座標を5mmとしているが、ユーザーの入力により修正可能である。制御点c1,c2,c3を用いて2次曲線を近似し、任意の距離での開示率を調整することができる。制御点c2と制御点c3の座標もユーザー入力により変更できる。開示率設定曲線128では、距離の大きい部品の開示率が低くなる。一例として、図13の開示率設定曲線上の点Aはホイール81に相当し、点Bは軸部82に相当し、点Cはホイール83に相当する。図13では、ホイール81(A)からホイール83(C)までの距離は、軸部82(B)までの距離よりも大きいため、ホイール83の開示率は軸部82のものより低い。
ここで、制御点c1,c2,c3を用いて、開示率設定曲線128を4つの段階に分ける。それぞれの段階に属する部品を異なる表示手段で処理し、開示する情報の量を制御する。
(1)開示率=100%:CADデータを全部表示
CADデータを秘匿処理せずに、CADデータ全部の情報を開示する。例えば、図14の組み立て製品80のCADデータにおいて、組み立て製品80の中にホイール81、軸部82、ホイール83がある。開示率が100%の場合、このCADデータに含まれる全部の線、面、ボリューム(中身)を含む幾何情報をサプライヤーに開示する。
(2)50%≦開示率<100%:ワイヤーフレーム表示
ワイヤーフレーム表示とは、部品の面とボリュームの情報を秘匿し、エッジに相当する線で接続部品の輪郭を表示する手法である。例えば軸部82とホイール83の開示率が50%以上かつ100%未満である場合には、図14の表示1に示すように、ホイール81のCADデータを全部表示し、軸部82とホイール83をワイヤーフレーム表示する。ワイヤーフレーム表示した場合、ワイヤーフレーム表示された部品は内部が透明のような状態で表示される。
(3)20%≦開示率<50%:モザイク表示
モザイク表示とは、ユーザーが決めた大きさの多面体(一般に正六面体)の集合で部品外形を近似する手法である。例えばホイール83の開示率が20%以上かつ50%未満である場合には、図14の表示2に示すように、ホイール81のCADデータを全部表示し、軸部82をワイヤーフレーム表示し、さらにホイール83をモザイク表示する。モザイク表示(モザイク状ホイール83m)は破線で表したホイール83の外形の輪郭を説明するためであり、この破線は実際には情報として開示しない。モザイク表示の場合、正六面体の寸法を調整することで、情報開示の量をさらに制御することができる。正六面体が小さくなると、部品外形に対する近似精度が高くなり、大きくなると近似精度が低くなる。
(4)開示率<20%:バウンダリボックス表示
バウンダリボックス表示とは、接続部品を包含できる最小の六面体(直方体、立方体)を表示する手法である。バウンダリボックス表示は、包含矩形表示とも言われる。例えばホイール83の開示率が20%未満である場合には、図14の表示3に示すように、ホイール81のCADデータを全部表示し、軸部82をワイヤーフレーム表示し、さらにホイール83をバウンダリボックス表示する。バウンダリボックス表示では、ホイール83を包含する最小の六面体83bが表示される。
なお、開示率が0%の場合には、CADデータを全く表示しない完全非表示とする。また、表示形態として、ワイヤーフレーム表示における接続部品の輪郭情報に加え、部品の外表面情報を付与した外表面表示を設定してもよい。解析情報抽出部48は、開示率に応じて、製品の形状情報の完全表示、ワイヤーフレーム表示、モザイク表示、包含矩形表示、外表面表示、及び完全非表示のうち、少なくとも一つの表示形態を選択する。このように、複数の表示形態から開示率に応じて表示形態を選択して形状情報を表示するので、開示率に応じて適切に形状情報を秘匿しつつ、必要な形状情報を提供することが可能となる。
さらにCADデータ情報秘匿設定画面120には、自動設定ボタン123に対して手動設定ボタン124が用意されている。手動設定は、対象部品との距離情報を無視し、個別開示率設定バー127を用いて指定した部品の開示率を設定する。図14に示すようにホイール81からホイール83までの距離は軸部82までの距離よりも大きいが、サプライヤーがホイール83を参照したいため、ネットワークインターフェース58(図2)等の通信手段を用いて完成車メーカーへより詳細なホイール83の形状情報を請求する。自動設定の結果、ホイール83の開示率が軸部82よりも低いが、手動設定ボタン124を用いてホイール83の開示率を高く設定することが可能である。その結果を図15の表示4に示している。図15の表示4において、ホイール81とホイール83のCADデータが全部表示となり、軸部82のみワイヤーフレーム表示している。設定方法は、マウスなどの入力装置11を用いてホイール83を選択し、個別開示率設定バー127を操作して開示率を調整する。
ユーザーが確定ボタン125を押すと、解析情報抽出部48は、開示率を処理したCADデータを抽出結果データベース45の提供先サプライヤーの専用記録エリアに格納する。
上述した第2の実施形態によれば、開示率設定曲線128の個別開示率設定バー127を操作して、サプライヤー部品(対象部品)との距離に応じてCADデータの開示率を設定することができる。即ち、製品の一部の形状情報及び解析情報を秘匿しながら、情報提供相手が提供する対象部品の性能検証のための解析に必要な情報を、情報提供相手へ提供することができる。
また、第2の実施形態によれば、部品を指定して個別開示率設定バー127により開示率を調整できる手動設定モードが用意されているため、サプライヤーからの詳細形状情報の請求等に応じて、部品単位でCADデータの開示率を設定することができる。
<3.第3の実施形態>
第3の実施形態として、第1の実施形態と第2の実施形態を組み合わせることが可能である。例えば、部品形状のCADデータの開示率を第2の実施形態を用いて設定し、少なくとも境界条件を含む解析データの開示範囲を設定する場合には、第1の実施形態を用いて設定する。
一例として、第1の実施形態において対象部品のサプライヤーが開示レベル5である場合、当該サプライヤーに対して完成品全体のCADデータを開示する。この場合、第2の実施形態の開示率設定方法により更にCADデータの開示率を設定し、CADデータの開示情報を制御することも可能である。
なお、本発明は上述した各実施形態例に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、その他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上述した実施形態例は本発明を分かりやすく説明するために装置及びシステムの構成を詳細且つ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態例の構成の一部を他の実施形態例の構成に置き換えることは可能である。また、ある実施形態例の構成に他の実施形態例の構成を加えることも可能である。また、各実施形態例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上述した第1及び第2の実施形態に係る共有サーバー40の各構成要素は、それぞれのハードウェアがネットワークを介して互いに情報を送受信できるならば、いずれのハードウェアに実装されてもよい。また、ある処理部により実施される処理が、1つのハードウェアにより実現されてもよいし、複数のハードウェアによる分散処理により実現されてもよい。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1…協調設計支援システム、 10…完成車メーカーワークステーション、 15…完成車メーカー、 20…サプライヤーAワークステーション、 30…サプライヤーBワークステーション、 40…共有サーバー(協調設計支援装置)、 41…CADデータデータベース、 42…解析データデータベース、 43…解析プリデータデータベース、 44…解析結果データデータベース、 45…抽出結果データベース、 46…データ登録部、 47…情報提供相手評価部47、 47D…開示レベル設定テーブル、 48…解析情報抽出部、 48D…提供情報分類テーブル、 49…データ転送部、 50…コンピューター、 51…CPU、 55…表示部、 56…操作部、 58…ネットワークインターフェース、 61…開示レベル、 62…境界条件、 63…接続形状、 64…接続部品、 65…解析データ、 66…CADデータ、 71…CADデータ、 75…締結面CADデータ、 72,76…解析データ、 73…メッシュ、77…締結面メッシュ、 74…解析結果、 78…締結面応力

Claims (10)

  1. 情報提供相手についての評価結果に基づき、少なくとも前記情報提供相手が提供する対象部品の性能検証のための解析に必要な情報が含まれる情報開示範囲を決定する情報提供相手評価部と、
    前記対象部品が組み込まれる製品についての形状情報及び解析情報から、前記情報提供相手評価部において決定された前記情報開示範囲に対応する、少なくとも前記対象部品の解析に必要な情報を含む情報を抽出する解析情報抽出部と、を備え
    前記対象部品の解析に必要な情報は、前記対象部品と該対象部品に接続する他部品との境界条件であり、
    前記解析情報抽出部は、前記製品の前記形状情報から前記対象部品と前記他部品との接続部分である接続面を抽出した後、前記解析情報から当該接続面のメッシュデータを抽出し、前記接続面のメッシュデータに属する全ての節点に付与された解析結果の物理量を用いて前記境界条件を算出する
    協調設計支援装置。
  2. 前記解析情報抽出部は、前記情報提供相手評価部において決定された前記情報開示範囲に基づいて、前記形状情報及び前記解析情報から前記境界条件を抽出するとともに前記対象部品と前記他部品との接続形状を抽出する
    請求項に記載の協調設計支援装置。
  3. 前記解析情報抽出部は、前記情報提供相手評価部において決定された前記情報開示範囲に基づいて、前記形状情報及び前記解析情報から前記境界条件を抽出するとともに前記他部品の形状を表す情報を抽出する
    請求項に記載の協調設計支援装置。
  4. 前記対象部品が組み込まれる前記製品の前記形状情報から取得される、前記対象部品と該対象部品の周囲にある他部品との距離情報を用いて、前記製品の前記形状情報の開示率を設定する開示率設定部と、
    前記解析情報抽出部は、前記開示率設定部において設定された前記開示率に応じて、前記製品の前記形状情報から前記対象部品及び前記他部品の形状情報を抽出する
    請求項1に記載の協調設計支援装置。
  5. 前記解析情報抽出部は、前記開示率設定部において設定された前記開示率に応じて、前記製品の前記形状情報の完全表示、ワイヤーフレーム表示、モザイク表示、包含矩形表示、外表面表示、及び完全非表示のうち、少なくとも一つの表示形態を選択する
    請求項4に記載の協調設計支援装置。
  6. 情報提供相手についての評価結果に基づき、少なくとも前記情報提供相手が提供する対象部品の性能検証のための解析に必要な情報が含まれる情報開示範囲を決定する情報提供相手評価部と、
    前記対象部品が組み込まれる製品についての形状情報及び解析情報から、前記情報提供相手評価部において決定された前記情報開示範囲に対応する、少なくとも前記対象部品の解析に必要な情報を含む情報を抽出する解析情報抽出部と、を備え、
    前記解析情報は、解析に用いられる解析プリデータと前記解析の結果を表す解析結果データとから構成され
    調設計支援装置。
  7. 協調設計支援装置が備える情報提供相手評価部が、情報提供相手についての評価結果に基づき、少なくとも前記情報提供相手が提供する対象部品の性能検証のための解析に必要な情報が含まれる情報開示範囲を決定する情報提供相手評価ステップと、
    前記協調設計支援装置が備える解析情報抽出部が、前記対象部品が組み込まれる製品についての形状情報及び解析情報から、前記情報提供相手評価ステップにおいて決定された前記情報開示範囲に対応する、少なくとも前記対象部品の解析に必要な情報を含む情報を抽出する解析情報抽出ステップと、を含み、
    前記対象部品の解析に必要な情報は、前記対象部品と該対象部品に接続する他部品との境界条件であり、
    前記解析情報抽出ステップにおいて、前記製品の前記形状情報から前記対象部品と前記他部品との接続部分である接続面を抽出した後、前記解析情報から当該接続面のメッシュデータを抽出し、前記接続面のメッシュデータに属する全ての節点に付与された解析結果の物理量を用いて前記境界条件を算出する
    協調設計支援方法。
  8. 協調設計支援装置が備える情報提供相手評価部が、情報提供相手についての評価結果に基づき、少なくとも前記情報提供相手が提供する対象部品の性能検証のための解析に必要な情報が含まれる情報開示範囲を決定する情報提供相手評価ステップと、
    前記協調設計支援装置が備える解析情報抽出部が、前記対象部品が組み込まれる製品についての形状情報及び解析情報から、前記情報提供相手評価ステップにおいて決定された前記情報開示範囲に対応する、少なくとも前記対象部品の解析に必要な情報を含む情報を抽出する解析情報抽出ステップと、を含み、
    前記解析情報は、解析に用いられる解析プリデータと前記解析の結果を表す解析結果データとから構成される
    協調設計支援方法。
  9. 情報提供相手についての評価結果に基づき、少なくとも前記情報提供相手が提供する対象部品の性能検証のための解析に必要な情報が含まれる情報開示範囲を決定する情報提供相手評価処理と、
    前記対象部品が組み込まれる製品についての形状情報及び解析情報から、決定された前記情報開示範囲に対応する、少なくとも前記対象部品の解析に必要な情報を含む情報を抽出する解析情報抽出処理と、をコンピューターに実行させるためのプログラムであって、
    前記対象部品の解析に必要な情報は、前記対象部品と該対象部品に接続する他部品との境界条件であり、
    前記解析情報抽出処理において、前記製品の前記形状情報から前記対象部品と前記他部品との接続部分である接続面を抽出した後、前記解析情報から当該接続面のメッシュデータを抽出し、前記接続面のメッシュデータに属する全ての節点に付与された解析結果の物理量を用いて前記境界条件を算出する
    プログラム。
  10. 情報提供相手についての評価結果に基づき、少なくとも前記情報提供相手が提供する対象部品の性能検証のための解析に必要な情報が含まれる情報開示範囲を決定する情報提供相手評価処理と、
    前記対象部品が組み込まれる製品についての形状情報及び解析情報から、決定された前記情報開示範囲に対応する、少なくとも前記対象部品の解析に必要な情報を含む情報を抽出する解析情報抽出処理と、をコンピューターに実行させるためのプログラムであって、
    前記解析情報は、解析に用いられる解析プリデータと前記解析の結果を表す解析結果データとから構成される
    プログラム。
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