JP6851796B2 - 粘性流体供給装置、粘性流体供給方法 - Google Patents
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Description
本粘性流体供給装置において、エア室にエアが供給されると仕切り部材が移動させられるとともに、粘性流体収容室に収容されていた粘性流体が吐出させられ、対象物に供給される。この粘性流体供給作動において対象物に供給される粘性流体の量である粘性流体供給量は、仕切り部材の移動距離で決まる。仕切り部材の移動距離が大きい場合は小さい場合より粘性流体供給量が多くなるのであり、例えば、仕切り部材の移動距離が目標移動距離となるまでエアが供給される場合には、粘性流体供給量を目標供給量に近づけることができる。このように、本発明に係る粘性流体供給装置においては、粘性流体を、検出部の移動距離で決まる量だけ供給することができるのであり、粘性流体供給量を良好に制御することができる。
基板搬送保持装置2は、電動モータ12(図4参照)により一対のコンベアベルト10を駆動させて、基板Pをx方向に移動させ、予め定められた位置において保持するものである。
移動装置4は、はんだ供給装置8をx方向、y方向に移動可能なものであり、x移動装置20とy移動装置22とを含む。y移動装置22は、y方向に伸びた一対のガイドレール23に係合させられたyスライダ24をy軸モータ25の駆動によって移動させるものである。x移動装置20は、yスライダ24にx方向に伸びて設けられたガイドレール26に係合させられたxスライダ27をx軸モータ28の駆動により移動させるものである。はんだ供給装置8はxスライダ27に保持される。
スキージ装置6は、図示しないスキージをスクリーン上において移動させることにより、スクリーン上に供給されたはんだを、スクリーンに形成された貫通穴を経て、基板Pの所望の位置へ塗布するものである。
はんだ供給器30は、ハウジング40、ハウジング40に固定された吐出通路形成部材41、はんだを収容するはんだカップ42等を含む。はんだカップ42は、底部42bと開口部42aとを有する有底筒状を成したものである。はんだカップ42の開口部42aに吐出通路形成部材41が嵌合させられることにより、はんだカップ42が、底部42bが上、開口部42aが下になる姿勢でハウジング40に取り付けられる。ハウジング40にはんだカップ42が取り付けられた状態で、ハウジング40の内部のはんだカップ42の底部42bの上方がエア室44とされる。エア室44にエアが供給されることにより、はんだカップ42が吐出通路形成部材41に対して相対的に下方へ移動させられるとともに、はんだカップ42に収容されたはんだが吐出通路形成部材41に形成された吐出通路46を経て吐出させられる。吐出させられたはんだは図示しないスクリーン上に供給される。
はんだカップ42は、内部においてはんだを収容する粘性流体収容室としてのはんだ収容室58を有する。また、開口部42aの外周部にはフランジ63が形成され、ハウジング40の段部56に当接することにより、取付け時におけるはんだカップ42のハウジング40、吐出通路形成部材41に対する相対位置が決まる。
スイッチ84は、仕切り部材としてのはんだカップ42の底部42bを検出する光電式のスイッチである。ハウジング40は透明の材料で形成されたものであるため、ハウジング40の外方からはんだカップ42を検出することができる。光の照射方向にはんだカップ42が存在する場合には反射光が検出されるため、スイッチ84はONとなり、はんだカップ42が存在しない場合には反射光が検出されないため、OFFとなる。
なお、電動モータ92は、図示しない保持部材を介して、ブラケット80またはガイド部材86に保持される。
なお、はんだ収容室58には、はんだ供給作動を複数回行い得る量のはんだが収容されているのが普通である。
dref=Qref/S
そこで、本実施例においては、はんだ供給作動が行われる場合に、スイッチ84が設定距離drefだけ下方へ移動させられた後に、エア室44へのエアの供給が開始される。そして、スイッチ84がOFFからONに切り換わり、はんだカップ42が設定距離dref移動させられた場合に、エア室44へのエアの供給が停止させられるようにした。
なお、はんだ供給量Qは、はんだの体積を表す値であるが、はんだの単位体積当たりの重量(g/cc)が分かれば、はんだ供給量としてはんだの重さを用いることもできる。
ステップ1(以下、S1と略称する。他のステップについても同様とする)において、スイッチ84のON・OFFが読み込まれ、S2において、電動モータ92の駆動によりスイッチ84が移動させられる。そして、S3において、スイッチ84がONからOFFに切り換わったか否かが判定され、切り換わった場合には、電動モータ92が停止させられる。その場合のスイッチ84の位置が初期位置とされる。
S11において、はんだの供給回数をカウントする回数カウンタのカウント値が1とされ、S12において、スイッチ84が設定距離drefだけ下方へ移動させられる。S13においてバルブ78が開とされてエア室44へのエアの供給が開始される。S14,15において、スイッチ84のON・OFFが読み込まれ、スイッチ84がONからOFFに切り換わったか否かが判定される。スイッチ84がONの間は、S13〜15が繰り返し実行され、スイッチ84がOFFに切り換わると、S16においてバルブ78が閉とされ、S17において、回数カウンタのカウント値が1増加させられ、2とされる。S18において、回数カウンタのカウント値が設定値(設定回数)No以上であるか否かが判定され、設定値Noに達する前は、S12に戻され、スイッチ84が設定距離drefだけ下方へ移動させられ、以下同様に、はんだ供給作動が行われる。そして、はんだ供給作動の回数が設定回数Noに達すると、S18の判定がYESとなって、はんだ供給作動が終了させられる。
目標供給量Qrefは、基板の設計等により、適宜設定することが可能である。目標供給量Qrefが変更されれば、それに伴って、スイッチ84の移動距離である設定距離drefが変わることになる。
さらに、1回のはんだ供給作動において移動させられる底部42b(はんだカップ42)の距離が決まっているため、はんだ供給作動が行われた回数に基づけば、はんだ残量を推定することが可能となる。また、それにより、はんだ残量が0に近いことを検出するセンサを設けることが不可欠ではなくなるというメリットもある。
一方、エア供給装置32ではなく、はんだカップ42を電動モータ等を用いて直接移動させるカップ移動装置を設ければ、はんだカップ42の1回の移動距離を正確に制御することが可能となる。しかし、カップ移動装置は、出力を大きくする必要がある等、装置が大形化し、コストが高くなる。それに対して、スイッチ84を移動させるのに要する出力は小さくてよいため、電動モータ92は小形のものでよい。さらに、エンコーダ94をドグ96とフォトセンサとを含む簡単な構造を成すものとした。以上のことから、本実施例に係るはんだ供給装置においては、コストアップを抑制しつつ、はんだ供給量を良好に制御できるのである。
また、はんだの代わりに他の粘性流体を利用できる等、本発明は、前記実施例に記載の態様の他、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。
前記エア室にエアを供給するエア供給装置と、
前記仕切り部材を検出する検出部と、
その検出部を移動可能な検出部移動装置と、
粘性流体供給作動が行われる場合に、前記検出部移動装置に前記検出部を移動させる移動制御部と、
その移動制御部によって移動させられた検出部によって前記仕切り部材が検出された場合に、前記エア供給装置に前記エアの供給を停止させるエア供給停止部と
を含むことを特徴とする粘性流体供給装置。
検出部移動装置は、検出部を仕切り部材と平行に移動可能なものであればよく、例えば、電動モータの回転を直線移動に変換する運動変換機構を備えたものとすることができ、運動変換機構には、ラックアンドピニオン、ねじ機構等が該当する。また、シリンダ、ソレノイド等、直線駆動部を備えたものとすることもできる。
(2)前記移動制御部が、前記検出部を設定距離移動させるものであり、
前記設定距離が、前記粘性流体供給作動において前記対象物に供給される粘性流体の量である粘性流体供給量の目標値に基づいて決定された値である(1)項に記載の粘性流体供給装置。
設定距離は、複数回の粘性流体供給作動が行われる場合において、それぞれ、異なる値であっても同じ値であってもよい。
(3)前記粘性流体収容室に収容された粘性流体が、複数回の粘性流体供給作動によって吐出させられるものであり、
前記移動制御部が、前記粘性流体供給作動が行われる毎に、前記検出部を予め決められた設定距離ずつ移動させるものであり、
前記設定距離が、前記複数回の粘性流体供給作動の各々において前記対象物に供給される粘性流体の量である供給量が目標供給量となる場合に移動させられる仕切り部材の移動距離とされた(1)項または(2)項に記載の粘性流体供給装置。
(4)前記粘性流体収容室が、開口部と底部とを有する粘性流体容器の内部とされ、
前記粘性流体供給器が、粘性流体吐出通路を有する吐出通路保持部材を含み、
前記粘性流体容器が、前記底部が上方に、前記開口部が下方に位置する姿勢とされ、
前記吐出通路保持部材が、前記粘性流体容器の前記開口部に液密かつ摺動可能に嵌合され、
前記エア室が、前記粘性流体容器の底部の上方に位置し、
前記仕切り部材が、前記粘性流体容器の底部とされた(1)項ないし(3)項のいずれか1つに記載の粘性流体供給装置。
実施例1におけるはんだカップ42が粘性流体容器に対応する。
(5)前記粘性流体供給器が、シリンジであり、
前記仕切り部材が、前記シリンジの内部を、前記エア室と前記粘性流体収容室とに仕切るフロートである(1)項ないし(3)項のいずれか1つに記載の粘性流体供給装置。
(6)粘性流体が収容された粘性流体収容室とエア室とを仕切る仕切り部材を備えた粘性流体供給器において、前記エア室にエアを供給することによって粘性流体収容室に収容された粘性流体を吐出させて、対象物に粘性流体を供給する粘性流体供給方法であって、
粘性流体供給作動が行われる場合に、前記仕切り部材を検出する検出部を設定距離だけ移動させる移動工程と、
前記検出部によって前記仕切り部材が検出された場合に、前記エア室へのエアの供給を停止させる停止工程と
を含む粘性流体供給方法。
本項に記載の粘性流体供給方法は、(1)項ないし(5)項のいずれかに記載の粘性流体供給装置において実施される。
Claims (3)
- 粘性流体を収容する粘性流体収容室と、前記粘性流体収容室の上方に位置するエア室と、これらエア室と粘性流体収容室とを仕切る仕切り部材とを備えた粘性流体供給器と、
前記エア室にエアを供給するエア供給装置と、
吐出通路形成部材であって、前記エア室にエアが供給されることにより、前記仕切り部材が前記吐出通路形成部材に対して相対的に下方へ移動させられるとともに、前記粘性流体収容室に収容された前記粘性流体が前記吐出通路形成部材に形成された吐出通路を経て吐出させられる吐出通路形成部材と、
前記仕切り部材を検出する検出部と、
その検出部を移動可能な検出部移動装置と、
粘性流体供給作動が行われる場合に、前記検出部移動装置に前記検出部を移動させる移動制御部と、
その移動制御部によって移動させられた前記検出部によって前記仕切り部材が検出された場合に、前記エア供給装置に前記エアの供給を停止させるエア供給停止部と
を含むことを特徴とする粘性流体供給装置。 - 前記粘性流体収容室に収容された粘性流体が、複数回の前記粘性流体供給作動によって吐出させられるものであり、
前記移動制御部が、前記粘性流体供給作動が行われる毎に、前記検出部を予め決められた設定距離ずつ移動させるものであり、
前記設定距離が、前記複数回の前記粘性流体供給作動の各々において供給される粘性流体の量である粘性流体供給量が目標供給量となる場合に移動させられる前記仕切り部材の移動距離とされた請求項1に記載の粘性流体供給装置。 - 粘性流体が収容された粘性流体収容室とエア室とを仕切る仕切り部材を備えた粘性流体供給器において、前記エア室にエアを供給することによって粘性流体収容室に収容された粘性流体を吐出させて、対象物に粘性流体を供給する粘性流体供給方法であって、
粘性流体供給作動が行われる場合に、前記仕切り部材を検出する検出部を設定距離だけ下方へ移動させる移動工程と、
前記検出部によって前記仕切り部材が検出された場合に、前記エア室へのエアの供給を停止させる停止工程と
を含む粘性流体供給方法。
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