JP6851735B2 - 電動工具 - Google Patents
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Description
N=A×Bの関係が成り立つように、スロット数Nが4、直列数Aが2、並列数Bが2となっていると共に、各相のコイルの端末線が60°間隔で交互に引き出されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、ブラシレスモータは、コイルが巻回される複数のティースを放射状に突設したステータの外周に、円筒状のロータを配設したアウタロータ型であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2の構成において、各相のコイルの端末線は、ステータの周方向で隣接するティースの間からそれぞれ引き出されることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3の構成において、互いに並列となる同相同士の端末線は、180°間隔で引き出されることを特徴とする。
図1は、電動工具の一例である充電式チェーンソー(以下単に「チェーンソー」という。)を示す平面図、図2はA−A線拡大断面図、図3はB−B線拡大断面図である。このチェーンソー1は、左右の半割ハウジング2a,2bを複数のネジ3,3・・によって組み付けて形成されるハウジング2の前部に、ブラシレスモータ4を横向きに収容し、ハウジング2の後部左右に、一対のバッテリーパック5,5を着脱可能に備えている。ハウジング2の前部右側面には、前方へ突出するガイドバー6が設けられて、ブラシレスモータ4の回転軸22に設けられたスプロケット7との間に無端状のソーチェーン(図示略)が張設される。ガイドバー6の基端部とスプロケット7とはスプロケットカバー8に覆われている。9は、ハウジング2の前部上面に設けられたガード板、10はその後方に設けられた前ハンドルである。
ステータ20は、ステータコア23と、インシュレータ24,24と、複数のコイル25,25・・とを備えている。ステータコア23は、磁性材料で形成され、二面幅の透孔27を有する円筒状の基部26と、基部26の外周から放射状に突設される複数(ここでは12個)のティース28,28・・とからなる。29は、基部26の透孔27に同形状で貫通してステータコア23を回転不能に支持する支持筒で、半割ハウジング2aに右側から組み付けられる有底筒状のカップ30の中心に保持されている。回転軸22は、半割ハウジング2aに設けた軸受31と、支持筒29に設けた軸受32とによって回転可能に支持されている。
コイル25は、U相(U1相、U2相)、V相(V1相、V2相)、W相(W1相、W2相)の各相が、それぞれステータコア23の4つのティース28,28・・にそれぞれワイヤを巻回することで形成されている。ここでの各相のコイル25の巻線方式を、各ティース28にT1〜T12の番号を付した図4のステータコア23及びステータ20を用いて模式的に説明する。ここで、同図(A)は結線側、同図(B)は反結線側をそれぞれ示し、丸内に+は紙面奥方向へのワイヤの巻方向、丸内に黒丸は紙面手前方向へのワイヤの巻方向をそれぞれ示している。
次に、ワイヤを隣接するティースT5に巻回した後、反結線側で突起35,35の間からリブ36の外側を通してティースT8まで点線で示す渡り線38W1を渡し、ティースT8に巻回して、二点鎖線で示すW1相の2つのコイルW1,W1を直列に形成する。ワイヤの端末はティースT8,T9間のスロットから引き出す。
次に、ワイヤを隣接するティースT9に巻回した後、反結線側で突起35,35の間からリブ36の外側を通してティースT12まで一点鎖線で示す渡り線39U1を渡し、ティースT12に巻回して、二点鎖線で示すU1相の2つのコイルU1,U1を直列に形成する。ワイヤの端末はティースT12,T1間のスロットから引き出す。
次に、ワイヤを隣接するティースT11に巻回した後、反結線側で突起35,35の間からリブ36の外側を通してティースT2まで点線で示す渡り線38W2を渡し、ティースT2に巻回して、二点鎖線で示すW2相の2つのコイルW2,W2を直列に形成する。ワイヤの端末はティースT2,T3間のスロットから引き出す。
次に、ワイヤを隣接するティースT3に巻回した後、反結線側で突起35,35の間からリブ36の外側を通してティースT6まで一点鎖線で示す渡り線39U2を渡し、ティースT6に巻回して、二点鎖線で示すU2相の2つのコイルU2,U2を直列に形成する。ワイヤの端末はティースT6,T7間のスロットから引き出す。
同様に、ティースT6,T7間のスロットで、V2相のワイヤの始端とU2相のワイヤの端末とを組み合わせてポリオレフィンチューブ等で束ねてV2U2線を形成する。
同様に、ティースT4,T5間のスロットで、W1相のワイヤの始端とV1相のワイヤの端末とを組み合わせてポリオレフィンチューブ等で束ねてW1V1線を形成する。
同様に、ティースT10,T11間のスロットで、W2相のワイヤの始端とV2相のワイヤの端末とを組み合わせてW2V2線を形成する。
同様に、ティースT8,T9間のスロットで、U1相のワイヤの始端とW1相のワイヤの端末とを組み合わせてポリオレフィンチューブ等で束ねてU1W1線を形成する。
同様に、ティースT2,T3間のスロットで、U2相のワイヤの始端とW2相のワイヤの端末とを組み合わせてポリオレフィンチューブ等で束ねてU2W2線を形成する。
よって、この巻線方式によれば、各相4つずつのコイル25がそれぞれ2直列2並列となってデルタ結線されることになる。図5において、40は位置検出回路で、各相のコイル25の誘起電力に基づいてロータ21の回転位置を検出する。41はマイコン等からなる制御回路、42は各スイッチング素子UH,UL・・の駆動回路で、位置検出回路40からの回転位置検出信号を得た制御回路41が、駆動回路42を介して各スイッチング素子UH,UL・・をON/OFF動作させる。
また、ロータ21の有底部には、軸流ファン45が一体に形成されて、ハウジング2の左側面に形成した吸気口46,46(図1)から吸引した空気を、ハウジング2の前面に形成した排気口47,47(図1)から排出することで、ステータ20とロータ21との間に空気を通過させてブラシレスモータ4を冷却可能となっている。
回転軸22の右端部は、右側の半割ハウジング2bを貫通してスプロケットカバー8内に突出し、先端にスプロケット7が同軸で固着されている。
ロータ21が回転すると、回転軸22も一体に回転してスプロケット7を回転させるため、ソーチェーンはガイドバー6の外周に沿って回転し、被切断材の切断が可能となる。
次に、ワイヤを隣接するティースT5に巻回した後、反結線側で突起35,35の間からリブ36の外側を通してティースT8まで点線で示す渡り線38W1を渡し、ティースT8に巻回して、二点鎖線で示すW1相の2つのコイルW1,W1を直列に形成する。ワイヤの端末はティースT8,T9間のスロットから引き出す。
次に、ワイヤを隣接するティースT9に巻回した後、反結線側で突起35,35の間からリブ36の外側を通してティースT12まで一点鎖線で示す渡り線39U1を渡し、ティースT12に巻回して、二点鎖線で示すU1相の2つのコイルU1,U1を直列に形成する。ワイヤの端末はティースT12,T1間のスロットから引き出す。
次に、ワイヤを隣接するティースT11に巻回した後、結線側で突起35,35の間からリブ36の外側を通してティースT2まで点線で示す渡り線38W2を渡し、ティースT2に巻回して、二点鎖線で示すW2相の2つのコイルW2,W2を直列に形成する。ワイヤの端末はティースT2,T3間のスロットから引き出す。
次に、ワイヤを隣接するティースT3に巻回した後、結線側で突起35,35の間からリブ36の外側を通してティースT6まで一点鎖線で示す渡り線39U2を渡し、ティースT6に巻回して、二点鎖線で示すU2相の2つのコイルU2,U2を直列に形成する。ワイヤの端末はティースT6,T7間のスロットから引き出す。
同様に、ティースT6,T7間のスロットで、V2相のワイヤの始端とU2相のワイヤの端末とを組み合わせてポリオレフィンチューブ等で束ねてV2U2線を形成する。
同様に、ティースT4,T5間のスロットで、W1相のワイヤの始端とV1相のワイヤの端末とを組み合わせてポリオレフィンチューブ等で束ねてW1V1線を形成する。
同様に、ティースT10,T11間のスロットで、W2相のワイヤの始端とV2相のワイヤの端末とを組み合わせてW2V2線を形成する。
同様に、ティースT8,T9間のスロットで、U1相のワイヤの始端とW1相のワイヤの端末とを組み合わせてポリオレフィンチューブ等で束ねてU1W1線を形成する。
同様に、ティースT2,T3間のスロットで、U2相のワイヤの始端とW2相のワイヤの端末とを組み合わせてポリオレフィンチューブ等で束ねてU2W2線を形成する。
このように、各相ごとの2つのコイル25,25間の渡り線37〜39を、結線側と反結線側とに交互に配線することで、全ての渡り線37〜39が交差することなくコイル25,25・・を巻回することができる。よって、渡り線37〜39において、振動による絶縁被覆の損傷のおそれが激減することになる。
まず、ワイヤをティースT1に巻回(例えば20ターン)した後、反結線側で突起35,35の間からリブ36の外側を通してティースT10まで実線で示す渡り線37V1を渡し、ティースT10に巻回して、二点鎖線で示すV1相の2つのコイルV1,V1を直列に形成する。ワイヤの端末はティースT10,T11間のスロットから引き出す。
次に、ワイヤをティースT5に巻回した後、反結線側で突起35,35の間からリブ36の外側を通してティースT2まで点線で示す渡り線38W1を渡し、ティースT2に巻回して、二点鎖線で示すW1相の2つのコイルW1,W1を直列に形成する。ワイヤの端末はティースT2,T3間のスロットから引き出す。
次に、ワイヤをティースT9に巻回した後、反結線側で突起35,35の間からリブ36の外側を通してティースT6まで一点鎖線で示す渡り線39U1を渡し、ティースT6に巻回して、二点鎖線で示すU1相の2つのコイルU1,U1を直列に形成する。ワイヤの端末はティースT6,T7間のスロットから引き出す。
次に、ワイヤをティースT11に巻回した後、結線側で突起35,35の間からリブ36の外側を通してティースT8まで点線で示す渡り線38W2を渡し、ティースT8に巻回して、二点鎖線で示すW2相の2つのコイルW2,W2を直列に形成する。ワイヤの端末はティースT8,T9間のスロットから引き出す。
次に、ワイヤをティースT3に巻回した後、結線側で突起35,35の間からリブ36の外側を通してティースT12まで一点鎖線で示す渡り線39U2を渡し、ティースT12に巻回して、二点鎖線で示すU2相の2つのコイルU2,U2を直列に形成する。ワイヤの端末はティースT12,T1間のスロットから引き出す。
同様に、ティースT6,T7間のスロットで、V2相のワイヤの始端とU1相のワイヤの端末とを組み合わせてポリオレフィンチューブ等で束ねてV2U1線を形成する。
同様に、ティースT4,T5間のスロットで、W1相のワイヤの始端とV2相のワイヤの端末とを組み合わせてポリオレフィンチューブ等で束ねてW1V2線を形成する。
同様に、ティースT10,T11間のスロットで、W2相のワイヤの始端とV1相のワイヤの端末とを組み合わせてW2V1線を形成する。
同様に、ティースT8,T9間のスロットで、U1相のワイヤの始端とW2相のワイヤの端末とを組み合わせてポリオレフィンチューブ等で束ねてU1W2線を形成する。
同様に、ティースT2,T3間のスロットで、U2相のワイヤの始端とW1相のワイヤの端末とを組み合わせてポリオレフィンチューブ等で束ねてU2W1線を形成する。
この変更例においても、各相ごとの2つのコイル25,25間の渡り線37〜39を、結線側と反結線側とに交互に配線することで、全ての渡り線37〜39が交差することなくコイル25,25・・を巻回することができる。よって、渡り線37〜39において、振動による絶縁被覆の損傷のおそれが激減することになる。
そして、電動工具もチェーンソーに限らず、刈払機やコーキングガン等の他の種類であっても本発明は適用可能である。
Claims (4)
- 三相のコイルを巻回するステータと、ロータとを含んでなるブラシレスモータを駆動源とする電動工具であって、
前記ステータの前記コイルの巻線方式が、一相当たりのスロット数をN、一相当たりのコイルの直列数をA、一相当たりのコイルの並列数をBとして、
N=A×Bの関係が成り立つように、前記スロット数Nが4、前記直列数Aが2、前記並列数Bが2となっていると共に、各相の前記コイルの端末線が60°間隔で交互に引き出されることを特徴とする電動工具。 - 前記ブラシレスモータは、前記コイルが巻回される複数のティースを放射状に突設したステータの外周に、円筒状のロータを配設したアウタロータ型であることを特徴とする請求項1に記載の電動工具。
- 各相の前記コイルの前記端末線は、前記ステータの周方向で隣接する前記ティースの間からそれぞれ引き出されることを特徴とする請求項2に記載の電動工具。
- 互いに並列となる同相同士の前記端末線は、180°間隔で引き出されることを特徴とする請求項3に記載の電動工具。
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