JP5063956B2 - スロットレスモータ - Google Patents
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Description
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、巻線効率を高めて、小型で大出力が得られるモータを提供することを主な目的とする。
この場合、請求項2に係る発明のように、前記カバーの内周側に前記磁石が12個固定されると共に、前記カバーの外周側に前記磁石が12個固定され、前記コアに、前記コイルが36個巻装されていてもよい。
このスロットレスモータは、内周側と外周側のそれぞれの磁石で対向する磁極が同じなので、これら磁石の間に配置されたコイルの内側と外側にそれぞれ反対向きの電流が流れ、内側外側のそれぞれにトルクが発生する。
このスロットレスモータは、コイルが放射状に配置されることでコイル同士の重なりが防止される。
このスロットレスモータは、磁石に直交して配置されたコイルの内側と外側にそれぞれ反対向きの電流が流れ、内側外側のそれぞれにトルクが発生する。
このスロットレスモータは、磁石側が回転するブラシレスモータであり、ロータを構成するカバーは回転中心側で軸受けによって支持される。
このスロットレスモータは、コイルが配置されていない領域を利用して、コイル及びコアを支持する。
図1から図3に示すように、扁平型でスロットレスのモータ1は、ステータ2と、ステータ2の中央の円筒部3にベアリング4を介して回転自在に支持されるロータ5とを有するブラシレスモータである。
ステータ2は、円板上のブラケット11の中央から円筒部3(突出部)を一体に延設させたステータホルダ12を有する。ブラケット11の外周縁には、円筒部3の延設方向にリブ13が環状に設けられている。さらに、リブ13から円筒部3に至るまでの間に、略L字形の支持部14が周方向に等間隔に、かつ中心の軸線Cから放射状に複数突設されている。支持部14は、外周側の突部14Aが軸線C方向に延びている。コイルユニット22の各コイル26,27,28を多層配線基板21に結線した上でコイルユニット22が前記支持部14に装着されている。なお、突出部である円筒部3は、本実施の形態に必須の構成要素ではなく、例えば、中実であっても良い。
コイル26〜28は、軸線Cを中心にして放射状に36個、等間隔にコア25に巻装されている。コイル26〜28の配置間隔は、2つのコイル27,28の間に支持部14の突部14Aを挿入可能な大きさである。コイル26〜28の巻線には、外周が絶縁被覆された真四角線が用いられている。巻線は、周方向に略沿う線を中心に、公知のα巻きによってコア25の外周に集中巻きされ、コイル26〜28を形成している。真四角線やα巻きを採用することで、高密度にコイル26〜28を巻装することができる。
コイル26〜28と多層配線基板21の配線との接続は、半田付け等によって行われている。このような多層配線基板21を用いると、同じ相のコイル26,27,28同士の接続が容易になると共に、渡り部を少なくすることができる。さらに、多層配線基板21の配線部分の電気抵抗は小さいので、全体としての抵抗を小さくできる。
図5に示すように、U相のコイル26は、その始点が交流電源30,32に電気的に接続され、終点がV相のコイル27の終点及びW相のコイル28の終点のそれぞれに接続される。V相のコイル27の始点は、交流電源30,31に電気的に接続される。W相のコイル28の始点は、交流電源30,32に電気的に接続される。これら交流電源30〜32は制御装置33によって制御される。
ベアリング4は、あらかじめロータ5の内周のリング部41Aにベアリング4の外周を突き当て圧入し、円筒部3の外周の環状突起3Aにベアリング4の内周を突き当て圧入して、軸方向の位置決めがされている。
図7に、各コイルに供給される通電パターンを示す。入力波形は、電気角360°を1周期とし、互いに120°位相がずれた正弦波である。このような入力波形を採用することで、モータ1のトルク変動を低減できると共に、3相電流をd軸、q軸の二軸変換して回転制御を行う際にデータ処理が容易になる。
このような通電パターンによってロータ5が回転する様子を図8から図10を参照して説明する。図8から図10は、図7のθ1、θ2、θ3の位置におけるトルクの発生を模式的に示している。なお、以下においては、理解を容易にするために、2極6コイルで、巻線をY結線した場合を例にして説明し、(a)は電流の向きを説明し、(b)はステータ2及びロータ5を直線的に表示したときの磁束の方向を示し、図中で「S」はコイルの始点を「E」はコイルの終点を示す。さらに、(c)はロータ5の回転方向を示す。
環状のコア25の外周に磁石の1極に対して3相のコイル26〜28をそれぞれ巻装した整数スロットにしたので、巻線係数を高くすることができる。コイル26〜28に必要な巻線を少なくでき、コイル抵抗を小さくできる。これに加えて、コイル26〜28同士が重なることを防止できるので、磁石46〜49間のエアギャップが縮められ、小型で高出力のモータが得られる。環状のコア25の外周にコイル26〜28を巻装したので、各コイル26〜28のコイル巻き長を短くすることができ、コイル抵抗を小さくすることができる。
隣り合う磁石46〜49と、これに直交して配置したコイル26〜28とで磁気回路を形成するようにしたので、スロットを有するタイプのティースよりも磁束が飽和にし難いので、電流に対するトルクの直線性を確保することができる。
カバー40のエンド部43の内面にも磁石を設け、コイル26〜28の外周の3面に磁石を配置しても良い。この場合の磁石は、周方向に沿った断面が略U字形となる一体形状にしても良い。
図12に示すモータ71のロータ75のように、内側磁石44に対して外側磁石45を周方向に半分ずらした配置にしても良い。内側の磁石からの磁束の通り道と外側磁石からの磁束の通り道がずれコア25全体に磁束が略均等に流すことが可能になりコア25の厚さをさらに薄くことができる。コイルユニット22に対して磁束を略均等に流すことが可能になる。この場合、内側磁石44に対して外側磁石45がずれるのに合わせてコイル26〜28を傾斜配置する。すなわち、コイル26〜28の外周側が時計回り方向に進んだ配置になる。
例えば、磁石46〜49側をロータとして回転させる代わりに、コイル26〜28側をロータとして回転させても良い。この場合には、コイル26〜28に給電する必要があるので、円筒部3にブラシを配置し、このブラシに摺接するコンミテータを設け、コンミテータと多層配線基板21を電気的に接続する。
磁石46〜49の数やコイル26〜28の数は、種々変更することができる。また、ブラケット11の形状や、コイルユニット22の支持構造は、実施の形態に限定されない。
2 ステータ
3 円筒部(突出部)
4 ベアリング
5 ロータ
11 ブラケット
22 コイルユニット
25 コア
26,27,28 コイル
30,31,32 交流電源
35 センサ
40 カバー
46,48 第一の磁石
47,49 第二の磁石
R1 コイルが集中して配置される領域
R2 コイルが配置されない領域
Claims (6)
- 環状のコアにコイルを複数巻装したコイルユニットと、前記コイルユニットに対して相対的に回転自在に設けられ、前記コイルの内周側と外周側のそれぞれに磁石が設けられたカバーとを有し、前記カバーの内周側の前記磁石と外周側の前記磁石の対向する磁極が略一致するように配置され、
前記コイルは、U相、V相、及びW相の3相により構成され、これら各相のコイルを順番に配置し、前記磁石の1つの磁極に対し、前記U相、V相、及びW相のコイルがそれぞれ1つずつ対向していることを特徴とするスロットレスモータ。 - 前記カバーの内周側に前記磁石が12個固定されると共に、前記カバーの外周側に前記磁石が12個固定され、
前記コアに、前記コイルが36個巻装されていることを特徴とする請求項1に記載のスロットレスモータ。 - 前記コイルユニットのコイルは、環状のコアの中心から放射状に該コアに巻装されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスロットレスモータ。
- 前記コイルユニットのコイルは、前記カバーの内周側の磁石と外周側の磁石に対し略直交する向きに該コアに巻装されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスロットレスモータ。
- 前記コイルユニットをブラケットに支持させてステータを形成し、前記ステータの中央に設けられた突出部に軸受けを介して前記カバーを回転自在に支持させ、前記カバーの回転角度を検出するセンサを前記ブラケットに固定したことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のスロットレスモータ。
- 前記コイルは、3相電流を通電可能な3つのコイルが周方向に順番に巻装されており、前記コイルが集中して配置される領域と、前記コイルが配置されない領域とが周方向に交互に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のスロットレスモータ。
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